(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記出力する処理では、前記人工芝の損傷の度合いと前記人工芝の保守の内容との関係を記憶した第2記憶部を参照して、前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の内容を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の人工芝の維持管理プログラム。
前記挙動は、前記人工芝に損傷を与える第1の挙動と、前記人工芝の損傷により生じる第2の挙動とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の人工芝の維持管理プログラム。
前記算出する処理では、前記区画毎に、前記第1の挙動が行われた回数及び前記第1の挙動が前記人工芝に与える損傷の度合いと、前記第2の挙動が発生した回数及び前記人工芝の損傷の度合いと前記第2の挙動の発生との関連度と、の少なくとも一方に基づいて、前記人工芝の損傷の度合いを算出する、請求項4に記載の人工芝の維持管理プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、人工芝の維持管理システムの一実施形態について、
図1〜
図17(c)に基づいて詳細に説明する。一実施形態に係る人工芝の維持管理システムは、人工芝を適切に保守するためのシステムである。なお、以後、サッカーコートに使用されている人工芝を例として説明する。
【0012】
図1には、一実施形態に係る人工芝の維持管理システム100の構成が概略的に示されている。
図1に示すように、維持管理システム100は、撮像装置10と、保守機器30と、人工芝の維持管理装置としての情報処理装置20と、を備える。撮像装置10と情報処理装置20とは、インターネット、Local Area Network(LAN)、Wide Area Network(WAN)等、有線又は無線のネットワーク50を介して接続されている。また、情報処理装置20と保守機器30とは、無線のネットワーク60を介して接続されている。
【0013】
撮像装置10は、例えば、ビデオカメラであり、
図2に示すように、サッカーコート全体を漏れなく撮像することができるように複数設けられている。撮像装置10は、例えば試合等でサッカーコートが使用されている場合に、サッカーコートを撮像し、撮像した映像を、ネットワーク50を介して情報処理装置20に送信する。
【0014】
保守機器30は、サッカーコートの保守・整備を行う機器である。保守機器30は、情報処理装置20から受信した保守方法に基づいて、人工芝に対して充填材の補充、レベリング、クリーニング等の保守を行う。また、保守機器30は、Global Positioning System(GPS)機能を備え、サッカーコートの各位置において実施した保守の内容を記憶し、ネットワーク60を介して情報処理装置20に送信する。
【0015】
情報処理装置20は、撮像装置10が撮像した映像に基づいて作成されたトラッキングデータから、人工芝の損傷の度合いを算出し、算出した人工芝の損傷度合いに応じて、人工芝の保守要否及び保守方法を保守機器30に出力(送信)する。ここで、トラッキングデータは、サッカーコート内における人物(選手・審判)及び器具(ボール)の挙動を記録したデータであり、例えば、人物及び器具の移動軌跡や、サッカーコート内で発生したイベントが記録されている。また、情報処理装置20は、保守機器30から、保守機器30が実施した保守の内容を取得(受信)し、当該保守の効果を測定し、測定結果を人工芝の保守要否の判定処理にフィードバックする。
【0016】
情報処理装置20は、
図3に示すようなハードウェア構成を有する。具体的には、情報処理装置20は、
図3に示すように、Central Processing Unit(CPU)211、Read Only Memory(ROM)212、Random Access Memory(RAM)213、記憶装置(Hard Disk Drive:HDD)214、ネットワークインタフェース215、及び可搬型記憶媒体216に記憶されたデータを読み取り可能な可搬型記憶媒体用ドライブ217等を備えている。これら情報処理装置20の構成各部は、バス218に接続されている。CPU211は、ROM212あるいはHDD214に格納されているプログラム(維持管理プログラムを含む)、或いは可搬型記憶媒体用ドライブ217が可搬型記憶媒体216から読み取ったプログラムを実行することで、情報処理装置20を
図4の各部として機能させる。
【0017】
具体的には、
図4に示すように、CPU211がプログラムを実行することにより、情報処理装置20は、特定部としてのトラッキングデータ作成部21、取得部及び算出部としてのデータ収集部22、算出部としてのデータ集計部23、出力部としての保守要否判定部24、及び更新部としての効果測定部25として機能する。
【0018】
トラッキングデータ作成部21は、撮像装置10から、撮像装置10が撮像した試合開始から試合終了までの映像を受信する。トラッキングデータ作成部21は、受信した映像から、対象エリア(サッカーコート)内の人物(選手・審判)及び器具(ボール)の挙動を特定し、時系列に人物及び器具の挙動を記録したトラッキングデータを作成し、トラッキングデータDB27Aに格納する。なお、トラッキングデータ作成部21は、試合が行われる度にトラッキングデータを作成し、トラッキングデータDB27Aに格納する。なお、トラッキングデータ作成部21は、撮像装置10からリアルタイムで受信した映像に基づいてトラッキングデータを作成し、随時、トラッキングデータDB27Aに格納してもよい。
【0019】
ここで、トラッキングデータDB27Aについて説明する。
図5は、トラッキングデータDB27Aの一例を示す図である。
図5に示すように、トラッキングデータDB27Aは、例えば、「ObjectID」、「日時」、「区画」、及び「イベント」のフィールドを備える。
【0020】
「ObjectID」のフィールドには、各人物又は各器具を一意に識別する識別子が格納される。なお、
図5の例では、人物に対しては「P」から始まるObjectIDを割り当て、器具に対しては「B」から始まるObjectIDを割り当てている。
【0021】
「日時」のフィールドには、各人物又は各器具の挙動を特定した日時が格納される。「区画」のフィールドには、人工芝の保守対象となるエリア(対象エリア)を、例えば、
図6に示すように複数の区画に分割した場合に、前述した日時において各人物又は各器具が位置していた区画の座標(X,Y)が格納される。
【0022】
「イベント」のフィールドには、前述した日時において、前述した区画で発生したイベントの情報が格納される。本実施形態では、人工芝に損傷を与える人物の挙動と、人工芝の損傷により生じる人物又は器具の挙動と、をイベントとして定義する。人工芝に損傷を与える人物の挙動の例としては、芝面に置かれたボールを蹴るプレースキック、及び芝面に身体を擦り付けて滑り込むスライディング等が挙げられる。また、人工芝の損傷により生じる人物又は器具の挙動の例としては、人物のスリップ、人物の転倒、及び器具(ボール)のイレギュラーバウンド等が挙げられる。なお、トラッキングデータ作成部21は、移動している人物が停止あるいは進路変更を行おうとしたときに、軸足が静止しているのにも関わらずその位置が変化した場合に、スリップしたと判断すればよい。また、トラッキングデータ作成部21は、人物が他の人物と接触していないにも関わらず、足以外の体の部分が接地した場合に、転倒と判断すればよい。なお、本実施形態では、トラッキングデータ作成部21は、人物の転倒速度及びプレーに復帰するまでの時間に応じて、転倒を、転倒(大)と転倒(小)とに分類する。
【0023】
図4に戻り、データ収集部22は、トラッキングデータDB27Aからトラッキングデータを読み出し(取得し)、トラッキングデータを集計して、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cを作成する。累積ダメージテーブル27Bは、人工芝に損傷を与える人物の挙動の発生回数を区画毎にまとめたテーブルである。また、事象発生回数テーブル27Cは、人工芝の損傷により生じた人物又は器具の挙動の発生回数を区画毎にまとめたテーブルである。
【0024】
ここで、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cについて説明する。
図7(a)及び
図7(b)は、それぞれ、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cの一例を示す。
【0025】
図7(a)に示すように、累積ダメージテーブル27Bは、「区画」、「踏み回数」、「プレースキック回数」、及び「スライディング回数」のフィールドを備える。「区画」のフィールドには、
図6に示す各区画の座標(X,Y)が格納される。「踏み回数」のフィールドには、各区画に人物が存在していた(人物が当該区画を踏んだ)回数が格納される。「プレースキック回数」のフィールドには、各区画でプレースキックが行われた回数が格納される。「スライディング回数」のフィールドには、各区画でスライディングが行われた回数が格納される。
【0026】
一方、
図7(b)に示すように、事象発生回数テーブル27Cは、「区画」、「スリップ」、「転倒(小)」、「転倒(大)」、及び「イレギュラーバウンド」のフィールドを備える。「区画」のフィールドには、
図6に示す各区画の座標(X,Y)が格納される。「スリップ」のフィールドには、各区画において人物がスリップした回数が格納される。「転倒(小)」のフィールドには、各区画において転倒(小)に分類される転倒が起きた回数が格納される。「転倒(大)」のフィールドには、各区画において転倒(大)に分類される転倒が起きた回数が格納される。「イレギュラーバウンド」のフィールドには、各区画においてボールがイレギュラーバウンドした回数が格納される。
【0027】
図4に戻り、データ集計部23は、区画毎に人工芝の損傷の度合いを算出する。具体的には、データ集計部23は、区画毎に、人物の挙動による人工芝の損傷の度合いを示す指標値である累積ダメージ点数と、人工芝の損傷が人物又は器具の挙動の発生に寄与した度合いを示す指標値である累積事象点数と、を算出する。累積ダメージ点数は、累積ダメージテーブル27B内のデータと重み付けDB27Dに格納されたダメージ重み付けテーブルとに基づいて算出される。一方、累積事象点数は、事象発生回数テーブル27C内のデータと重み付けDB27Dに格納された事象重み付けテーブルとに基づいて算出される。データ集計部23は、算出した累積ダメージ点数及び累積事象点数を判定テーブル27Eに格納する。
【0028】
ここで、重み付けDB27D及び判定テーブル27Eについて説明する。
図8(a)は、重み付けDB27Dに格納されたダメージ重み付けテーブルの一例を示している。
図8(b)は、重み付けDB27Dに格納された事象重み付けテーブルの一例を示している。ダメージ重み付けテーブル及び事象重み付けテーブルは、人物又は器具の挙動と人工芝の損傷の度合いとの関係を定義している。
【0029】
図8(a)に示すように、ダメージ重み付けテーブルは、「ダメージ」および「重み係数」のフィールドを備えている。「ダメージ」のフィールドには、人工芝に損傷を与える人物の挙動が格納される。「重み係数」のフィールドには、「ダメージ」のフィールドに格納された人物の挙動を重み付けするための係数が格納される。なお、本実施形態では、重み係数には、「ダメージ」のフィールドに格納された人物の挙動が人工芝を損傷する度合いが大きければ大きいほど、大きな値が設定される。
【0030】
一方、
図8(b)に示すように、事象重み付けテーブルは、「事象」および「重み係数」のフィールドを備えている。「事象」のフィールドには、人工芝の損傷により生じる人物又は器具の挙動が格納される。「重み係数」のフィールドには、「事象」のフィールドに格納された人物又は器具の挙動を重み付けするための係数が格納される。なお、本実施形態では、重み係数には、「事象」のフィールドに格納された挙動が、人工芝の損傷が大きいときに生じる挙動であるほど、大きな値が設定される。
【0031】
次に、判定テーブル27Eについて説明する。判定テーブル27Eは、人工芝の損傷の度合いに基づいて人工芝の保守要否及び保守内容を決定するのに用いられるテーブルである。
図9は、判定テーブル27Eの一例を示す図である。
【0032】
判定テーブル27Eは、「区画」、「累積ダメージ点数」、「累積事象点数」、「転倒(大)回数」、「スリップ回数」、「保守要否判定結果」および「保守方法」のフィールドを備える。
【0033】
「区画」のフィールドには、
図6に示す各区画の座標(X,Y)が格納される。「累積ダメージ点数」のフィールドには、区画毎に、累積ダメージテーブル27B(
図7(a)参照)の「踏み回数」、「プレースキック回数」および「スライディング回数」のフィールドに格納された値に、ダメージ重み付けテーブル(
図8(a)参照)の対応する重み係数を乗算した値の総和が格納される。例えば、
図7(a)に示す累積ダメージテーブル27Bと
図8(a)に示すダメージ重み付けテーブルとにおいて、座標(10,6)の区画の累積ダメージ点数は、10580×0.1+104×5+82×20=3218となる。
【0034】
「累積事象点数」のフィールドには、区画毎に、事象発生回数テーブル27C(
図7(b)参照)の「スリップ」、「転倒(小)」、「転倒(大)」、及び「イレギュラーバウンド」のフィールドに格納された値に、事象重み付けテーブル(
図8(b)参照)の対応する重み係数を乗算した値の総和が格納される。例えば、
図7(b)に示す事象発生回数テーブルと
図8(b)に示す事象重み付けテーブルとにおいて、座標(10,6)の区画の累積事象点数は、188×0.1+56×5+8×10+0×0.5=378.8となる。
【0035】
「転倒(大)回数」のフィールドには、事象発生回数テーブル27C(
図7(b))に格納されている、各区画における「転倒(大)」の累積発生回数が格納される。「スリップ回数」のフィールドには、事象発生回数テーブル27C(
図7(b))に格納されている、各区画における「スリップ」の累積発生回数が格納される。
【0036】
「保守要否判定結果」のフィールドには、後述するルールテーブル27Fに基づいて判定した各区画の保守要否の判定結果が格納される。「保守方法」のフィールドには、各区画において保守が必要な場合、後述するルールテーブル27Fに基づいて決定した保守方法が格納される。
【0037】
図4に戻り、保守要否判定部24は、判定テーブル27E及びルールテーブル27Fに基づいて、区画毎に、人工芝の保守が必要か否かを判定し、保守が必要な場合にはその保守方法を決定し、判定テーブル27Eを更新する。また、保守要否判定部24は、区画毎の保守要否判定結果及び保守方法を保守機器30に出力(送信)する。これにより、保守機器30は、区画毎の保守要否判定結果及び保守方法に基づいて、区画毎に適切な保守作業を行うことができる。
【0038】
ここで、ルールテーブル27Fについて説明する。
図10は、ルールテーブル27Fの一例を示す図である。ルールテーブル27Fは、
図10に示すように、「判定要素」、「閾値」、及び「保守方法」のフィールドを備える。「判定要素」のフィールドには、保守要否の判定に用いる要素(本実施形態では、
図9に示す判定テーブル27Eにおける「累積ダメージ点数」〜「スリップ回数」および「累積ダメージ点数×累積事象点数」)が格納される。「閾値」のフィールドには、各判定要素において、保守要否の判定に用いられる閾値が格納される。なお、本実施形態では、各判定要素の値が閾値以上であった場合に、保守が必要であると判定される。「保守方法」のフィールドには、各判定要素が閾値以上である場合に行なわれる保守方法が格納される。
【0039】
図4に戻り、効果測定部25は、保守機器30が各区画に対して実施した保守内容を保守機器30から受信し、保守実施テーブル27Gを更新する。また、効果測定部25は、保守によって、どれだけスリップや転倒、イレギュラーバウンドといった事象が減少したかを改善率として算出する。また、効果測定部25は、改善率が所定値以下の場合、保守の効果が低いとして、重み付けDB27Dの重み係数及びルールテーブル27Fの閾値の少なくとも一方を更新する。すなわち、本実施形態では、保守の効果が低い場合に、重み係数や閾値の見直しが行われる。
【0040】
ここで、保守実施テーブル27Gの詳細について説明する。
図11は、保守実施テーブル27Gの一例を示す図である。
図11に示すように、保守実施テーブル27Gは、「区画」、「保守内容」、「保守実施日」、「保守前の累積事象点数/踏み数指標値」、「効果測定日」、「保守後の累積事象点数/踏み数指標値」、及び「改善率」のフィールドを備える。
【0041】
「区画」のフィールドには、
図6に示す各区画の座標(X,Y)が格納される。「保守内容」のフィールドには、各区画に対して保守機器30が実施した保守の内容が格納される。「保守実施日」には、各区画に対して保守が実施された日付が格納される。「保守前の累積事象点数/踏み数指標値」には、各区画において、保守前の判定テーブル27Eに格納された「累積事象点数」を、保守前の累積ダメージテーブル27Bに格納された「踏み回数」で除した値が格納される。「効果測定日」のフィールドには、保守の効果を測定した日付が格納される。「保守後の累積事象点数/踏み数指標値」のフィールドには、各区画において、保守後一定期間が経過した後に、事象発生回数テーブル27Cと事象重み付けテーブルとに基づいて算出した「累積事象点数」を、累積ダメージテーブル27Bの「踏み回数」で除算した値が格納される。「改善率」のテーブルには、「保守前の累積事象点数/踏み数指標値」を「保守後の累積事象点数/踏み数指標値」で除した値が格納される。
【0042】
(維持管理処理)
次に、情報処理装置20が実行する人工芝の維持管理処理の一例について説明する。
図12は、情報処理装置20が実行する人工芝の維持管理処理の一例を示すフローチャートである。
図12に示す維持管理処理は、例えば、サッカーコート内での試合が終わる度に実行される。
【0043】
図12の処理では、まず、ステップS10において、データ収集部22がデータ収集処理を実行する。
図13は、データ収集処理の詳細を示すフローチャートである。
【0044】
データ収集処理では、まず、ステップS11において、データ収集部22が、トラッキングデータDB27Aに格納された、今回の試合のトラッキングデータを読み出す(取得する)。
【0045】
続くステップS13において、データ収集部22は、トラッキングデータに基づいて、区画毎に、今回の試合における「踏み回数」、「プレースキック回数」、及び「スライディング回数」を集計する。そして、データ収集部22は、区画毎に、当該区画で保守が行われてから前回の試合までに当該区画で行われた「踏み」、「プレースキック」、及び「スライディング」の回数が累積されている累積ダメージテーブル27Bに、集計した回数を加算する。
【0046】
続くステップS15において、データ収集部22は、トラッキングデータに基づいて、区画毎に、今回の試合における「スリップ」、「転倒(小)」、「転倒(大)」、及び「イレギュラーバウンド」の発生回数を集計する。そして、データ収集部22は、区画毎に、当該区画で保守が行われてから前回の試合までに当該区画で発生した「スリップ」、「転倒(小)」、「転倒(大)」、及び「イレギュラーバウンド」の回数が累積されている事象発生回数テーブル27Cに、集計した回数を加算する。なお、ステップS13及びS15の処理順序は逆でもよいし、並行して行ってもよい。
【0047】
ステップS15の終了後は
図12に戻り、続くステップS20において、データ集計部23がデータ集計処理を行う。
図14は、データ集計処理の詳細を示すフローチャートである
【0048】
データ集計処理では、まず、ステップS21において、データ集計部23が累積ダメージテーブル27Bと、ダメージ重み付けテーブルとに基づいて、区画毎に累積ダメージ点数を集計する。
【0049】
続くステップS22において、データ集計部23は、事象発生回数テーブル27Cと事象重み付けテーブルとに基づいて、区画毎に累積事象点数を集計する。なお、ステップS21及びS22の処理順序は逆でもよいし、並行して行ってもよい。
【0050】
続くステップS23において、データ集計部23は、区画毎に集計した累積ダメージ点数と累積事象点数とを判定テーブル27Eの「累積ダメージ点数」および「累積事象点数」のフィールドに格納する。また、このとき、データ集計部23は、事象発生回数テーブル27Cに基づき、判定テーブル27Eの「転倒(大)回数」および「スリップ回数」のフィールドの値を更新する。
【0051】
ステップS23の終了後は
図12に戻り、続くステップS30において、保守要否判定部24が、保守要否判定処理を行う。
図15は、保守要否判定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0052】
保守要否判定処理では、まず、ステップS31において、保守要否判定部24は、判定テーブル27Eとルールテーブル27Fとに基づいて、区画毎に保守要否及び保守方法を決定する。例えば、
図9に示す判定テーブル27Eと
図10に示すルールテーブル27Fとにおいて、座標(1,1)の区画では、「累積ダメージ点数」が閾値の1500を超えている。この場合、保守要否判定部24は、保守が必要と判定し、判定テーブル27Eの「保守要否判定結果」のフィールドに“要”を格納する。また、保守要否判定部24は、累積ダメージ点数が閾値を超えている場合の保守方法としてルールテーブル27Fに規定されている「レベリング」を、判定テーブル27Eの「保守方法」のフィールドに格納する。また、座標(1,1)の区画では、「転倒(大)回数」が閾値の9を超えている。したがって、保守要否判定部24は、「転倒(大)回数」が閾値を超えている場合の保守方法として規定されている「充填材補充」を判定テーブル27Eの「保守方法」のフィールドに格納する。さらに、座標(1,1)の区画では、「累積ダメージ点数×累積事象点数」が233473.5となり、閾値の150000を超えている。したがって、保守要否判定部24は、「累積ダメージ点数×累積事象点数」が閾値を超えている場合の保守方法として規定されている「詳細点検」を判定テーブル27Eの「保守方法」のフィールドに格納する。これにより、区画毎に、保守要否、及び保守が必要な場合には適切な保守方法を決定することができる。
【0053】
続くステップS33において、保守要否判定部24は区画毎の判定結果及び保守方法を保守機器30に出力(送信する)。これにより、保守機器30は、区画毎に決定された保守方法に従って、区画毎に適切に保守を実行することができる。
【0054】
(保守効果測定処理)
次に、情報処理装置20が実行する保守効果測定処理について説明する。
図16は、情報処理装置20が実行する保守効果測定処理の一例を示すフローチャートである。
図16の処理は、例えば、効果測定部25が、保守機器30が各区画で実施した保守内容を保守機器30から受信すると開始される。
【0055】
図16の処理では、まず、ステップS101において、効果測定部25は、保守機器30が各区画において実施した保守内容を保守機器30から取得(受信)し、保守実施テーブル27Gを更新する。具体的には、効果測定部25は、保守実施テーブル27Gの保守内容及び保守実施日を区画毎に更新する。なお、効果測定部25は、保守管理者が情報処理装置20に入力した、区画毎の保守内容及び保守実施日のデータに基づいて保守実施テーブル27Gの更新を行ってもよい。
【0056】
続くステップS103において、効果測定部25は、判定テーブル27Eに格納された「累積事象点数」を、累積ダメージテーブル27Bに格納された「踏み回数」で除した値を、保守実施テーブル27Gの「保守前の累積事象点数/踏み数指標値」に格納する。
【0057】
続くステップS104において、効果測定部25は、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cにおいて、保守が実施された区画に対するデータを削除する。これにより、保守後に試合が行われた場合、保守が実施された区画では今回の試合からのデータが蓄積され、保守が実施されなかった区画では前回の試合までに蓄積されたデータに今回の試合のデータが加算される。
【0058】
続くステップS105において、効果測定部25は所定期間が経過するまで待機する。効果測定部25は、例えば、保守実施日から1か月が経過するまで待機する。または、効果測定部25は、例えば、保守実施日から、サッカーコートにおいて試合が所定回数(例えば、10回)実施されるまで待機する。そして、効果測定部25は、所定期間が経過すると、ステップS107に移行する。
【0059】
ステップS107に移行すると、効果測定部25は、判定テーブル27Eに格納された「累積事象点数」を、累積ダメージテーブル27Bに格納された「踏み回数」で除した値を、「保守後の累積事象点数/踏み数指標値」に格納する。
【0060】
続くステップS109において、効果測定部25は、区画毎に、保守前後の指標値に基づき改善率を算出し、保守実施テーブル27Gに記録する。
【0061】
続くステップS113において、効果測定部25は、改善率が所定値(本実施形態では1.5)以下のデータ、すなわち、保守の効果が低かったデータに基づいて、重み付けDB27Dに格納されている重み係数及び判定テーブル27Eの閾値の少なくとも一方を更新する。例えば、
図17(a)に示すルールテーブル27Fに基づいて保守要否及び保守方法を決定した結果、
図17(b)の判定テーブル27Eが得られたとする。また、
図17(b)の判定テーブル27Eに基づいて、保守作業を行ったところ、
図17(c)に示す保守実施テーブル27Gが得られたとする。
【0062】
上記の場合に、
図17(c)の保守実施テーブル27Gにおいて、改善率が1.5未満となっている座標(1,1)の区画では、充填材補充及び詳細点検が行われているが、レベリングが行われていない。したがって、座標(1,1)の区画では、レベリングが行われなかったために改善率が低かったと推定できる。この場合、効果測定部25は、座標(1,1)の区画の累積ダメージ点数、累積事象点数、及びスリップ回数のデータと、ルールテーブル27Fの各閾値とを比較し、座標(1,1)の区画でレベリングが行われるように、例えば、ルールテーブル27Fの閾値を変更する。効果測定部25は、例えば、ルールテーブル27Fの「累積ダメージ点数」に対する閾値を“2000”から、10%低い“1800”へと更新する。このように、保守の効果測定結果を、保守要否の判定処理にフィードバックすることにより、より適切な保守が行われるようにすることができる。なお、効果測定部25は、レベリングが行われるように、ダメージ重み付けテーブル(
図8(a)参照)の、例えば「プレースキック」に対する重み係数を変更してもよい。また、効果測定部25は、ルールテーブル27Fの「累積ダメージ点数」に対する閾値を変更するとともに、ダメージ重み付けテーブルの重み係数を変更してもよい。
【0063】
以上詳細に述べたように、本実施形態に係る情報処理装置20は、対象エリア内の区画毎に人物及び器具の少なくとも一方の挙動を取得するデータ収集部22と、人工芝の損傷の度合いと挙動との関係を記憶した重み付けDB27Dを参照して、人物及び器具の少なくとも一方の挙動に基づき、区画毎に人工芝の損傷の度合いを算出するデータ集計部23と、算出した区画毎の損傷の度合いに応じて、区画毎に人工芝の保守の要否を出力する保守要否判定部24と、を備える。これにより、人工芝を利用する人や器具の挙動から得られる区画毎の保守要否に基づいて区画毎に保守を行うことができるため、人工芝を適切に保守することができる。
【0064】
人工芝は、55mm前後の人工の芝に専用の砂とゴムチップとを充填した構造を有しているが、使用頻度が増えると、ゴミなどの汚れだけでなく、芝の倒れやゴムチップの硬化、砂の減少などが発生する。したがって、年2回程度の定期的な保守を行い、汚れの除去や充填材の摺り込みが行われる。しかしながら、一般的に人工芝の充填材の状態は、外観から容易に判定できるものではなく、定期的な点検の際に全面的な保守が行われるのが一般的であり、明らかな劣化が外観からわかるときにしか、部分的に保守を行うことができなかった。
【0065】
一方、本実施形態によれば、人物及び器具の少なくとも一方の挙動に基づいて区画毎に人工芝の損傷度合いを算出し、当該損傷度合いに基づいて保守要否が決定されるので、劣化が外観に現れていない場合でも部分的な保守を行うことが可能となる。これにより、人工芝を適切に保守することができる。
【0066】
また、本実施形態によれば、保守要否判定部24は、人工芝の損傷の度合いと人工芝の保守の内容との関係を定義したルールテーブル27Fを参照して、区画毎の損傷の度合いに応じて、区画毎に保守方法を出力する。これにより、各区画において適切な保守を行うことができる。
【0067】
また、本実施形態によれば、効果測定部25は、区画毎に実行された保守の内容を取得し、区画毎に、保守前及び保守後の人物及び器具の少なくとも一方の挙動の発生率に基づいて、判定テーブル27Eの閾値及び重み付けDB27Dの重み係数の少なくとも一方を更新する。これにより、各区画においてより適切な保守が行われるようにすることができる。
【0068】
また、本実施形態において、挙動は、人工芝に損傷を与える挙動(例えば、プレースキック、スライディング)と、人工芝の損傷により生じる挙動(スリップ、転倒、イレギュラーバウンド)とを含む。これにより、人工芝の損傷度合いをより正確に算出することができる。
【0069】
また、本実施形態において、データ集計部23は、区画毎に、人工芝に損傷を与える挙動の発生回数及び当該挙動が人工芝に与える損傷の度合い(ダメージ重み係数)と、人工芝の損傷により生じる挙動の発生回数及び人工芝の損傷の度合いと当該挙動の発生との関連度(事象重み係数)と、に基づいて、人工芝の損傷の度合いを算出する。これにより、人工芝の損傷度合いをより正確に算出することができる。
【0070】
また、本実施形態において、トラッキングデータ作成部21は、人物又は器具を連続的に撮像した映像を取得し、当該映像に基づいて、人物又は器具の少なくとも一方の挙動を特定する。これにより、トラッキングデータをフォーメーションの確認及び戦術解析や、観客への情報提供に使用するだけでなく、人工芝の保守に役立てることができる。
【0071】
なお、上記実施形態では、
図12の維持管理処理を試合が終わる度に実行するとしたが、例えば、定期的(例えば、3か月毎)に行ってもよい。この場合、データ収集部22は、例えば、3か月分のトラッキングデータを読み出し、当該3か月分のトラッキングデータに基づいて、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cを作成すればよい。なお、
図12のデータ収集処理(S10)を試合が行われる度に行い、データ集計処理(S20)及び保守要否判定処理(S30)を定期的(例えば、3か月毎)に行うようにしてもよい。データ収集処理(
図12:S10)は時間を要する処理であるため、データ収集処理を試合ごとに行うことで、維持管理処理全体に必要な時間を削減することができる。
【0072】
また、上記実施形態では、データ集計部23は、区画毎に、人物の挙動による人工芝の損傷の度合いを示す指標値である累積ダメージ点数と、人工芝の損傷が人物又は器具の挙動の発生に寄与した度合いを示す指標値である累積事象点数と、を算出していたが、これに限られるものではない。データ集計部23は、累積ダメージ点数と累積事象点数とのいずれか一方を算出してもよい。この場合、保守要否判定部24は、累積ダメージ点数と累積事象点数とのいずれか一方に基づいて、保守要否を判定すればよい。
【0073】
また、上記実施形態では、保守要否判定部24は区画毎の判定結果及び保守方法を保守機器30に出力していたが、これに限られるものではない。保守要否判定部24は、区画毎の判定結果及び保守方法を印刷によって出力してもよい。この場合、保守管理者はプリントアウトされた区画毎の判定結果及び保守方法を確認しながら、区画毎に保守を行えばよい。また、保守要否判定部24は、区画毎の判定結果及び保守方法を、ディスプレイ等に表示してもよい。また、保守要否判定部24は、例えば、保守管理者が当該ディスプレイに表示された判定結果及び保守方法を確認し、保守要否及び保守方法を保守機器30に転送する処理を行った場合に、保守要否及び保守方法を保守機器30に出力してもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、情報処理装置20が備えるトラッキングデータ作成部21がトラッキングデータを作成していたが、これに限られるものではない。例えば、情報処理装置20とは異なる外部装置が作成したトラッキングデータをデータ収集部22が読み込んで、累積ダメージテーブル27B及び事象発生回数テーブル27Cを作成してもよい。
【0075】
なお、上記実施形態では、人工芝の維持管理について説明したが、本実施形態をアイススケートリンクの氷面、体操競技の床運動に使用される床面、陸上競技場のトラック等で使用される人工芝以外の素材の維持管理に適用してもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、人工芝上でサッカーが行われる例について説明したが、人工芝上で行われる競技はサッカーに限られるものではない。例えば、人工芝上で行われる競技は、ラグビー、ラクロス、フィールドホッケー、テニス等であってもよい。
【0077】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、処理装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(ただし、搬送波は除く)に記録しておくことができる。
【0078】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0079】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0080】
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
【0081】
なお、以上実施形態の説明に関して、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 対象エリア内の区画毎に人物及び器具の少なくとも一方の挙動を取得し、
人工芝の損傷の度合いと挙動との関係を記憶した第1記憶部を参照して、取得した前記人物及び器具の少なくとも一方の挙動に基づき、前記区画毎に前記人工芝の損傷の度合いを算出し、
算出した前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の要否を出力する、
処理をコンピュータに実行させるための人工芝の維持管理プログラム。
(付記2) 前記出力する処理では、前記人工芝の損傷の度合いと前記人工芝の保守の内容との関係を記憶した第2記憶部を参照して、前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の内容を出力する、ことを特徴とする付記1に記載の人工芝の維持管理プログラム。
(付記3) 前記区画毎に実行された保守の内容を取得し、
前記区画毎に、前記保守前及び前記保守後の前記人物及び器具の少なくとも一方の挙動の発生率に基づいて、前記人工芝の損傷の度合いと挙動との関係及び前記人工芝の損傷の度合いと前記人工芝の保守の内容との関係の少なくとも一方を更新する、
処理をコンピュータに実行させるための付記2に記載の人工芝の維持管理プログラム。
(付記4) 前記挙動は、前記人工芝に損傷を与える第1の挙動と、前記人工芝の損傷により生じる第2の挙動と、を含むことを特徴とする付記1〜3のいずれかに記載の人工芝の維持管理プログラム。
(付記5) 前記算出する処理では、前記区画毎に、前記第1の挙動が行われた回数及び前記第1の挙動が前記人工芝に与える損傷の度合いと、前記第2の挙動が発生した回数及び前記人工芝の損傷の度合いと前記第2の挙動の発生との関連度と、の少なくとも一方に基づいて、前記人工芝の損傷の度合いを算出する、付記4に記載の人工芝の維持管理プログラム。
(付記6) 前記人物又は器具を連続的に撮像した映像を取得し、
前記映像に基づいて、前記人物又は器具の少なくとも一方の挙動を特定する、
処理をコンピュータに実行させるための付記1〜5のいずれかに記載の人工芝の維持管理プログラム。
(付記7) 対象エリア内の区画毎に人物及び器具の少なくとも一方の挙動を取得し、
人工芝の損傷の度合いと挙動との関係を記憶した第1記憶部を参照して、取得した前記人物及び器具の少なくとも一方の挙動に基づき、前記区画毎に前記人工芝の損傷の度合いを算出し、
算出した前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の要否を出力する、
処理をコンピュータが実行する人工芝の維持管理方法。
(付記8) 対象エリア内の区画毎に人物及び器具の少なくとも一方の挙動を取得する取得部と、
人工芝の損傷の度合いと挙動との関係を記憶した第1記憶部を参照して、取得した前記人物及び器具の少なくとも一方の挙動に基づき、前記区画毎に前記人工芝の損傷の度合いを算出する算出部と、
算出した前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の要否を出力する出力部と、
を備える人工芝の維持管理装置。
(付記9) 前記出力部は、前記人工芝の損傷の度合いと前記人工芝の保守の内容との関係を記憶した第2記憶部を参照して、前記区画毎の損傷の度合いに応じて、前記区画毎に前記人工芝の保守の内容を出力する、ことを特徴とする付記8に記載の人工芝の維持管理装置。
(付記10) 前記区画毎に実行された保守の内容を取得し、前記区画毎に、前記保守前及び前記保守後の前記人物及び器具の少なくとも一方の挙動の発生率に基づいて、前記人工芝の損傷の度合いと挙動との関係及び前記人工芝の損傷の度合いと前記人工芝の保守の内容との関係の少なくとも一方を更新する更新部、を備えることを特徴とする付記9記載の人工芝の維持管理装置。
(付記11) 前記挙動は、前記人工芝に損傷を与える第1の挙動と、前記人工芝の損傷により生じる第2の挙動とを含むことを特徴とする付記8〜10のいずれかに記載の人工芝の維持管理装置。
(付記12) 前記算出部は、前記区画毎に、前記第1の挙動が行われた回数及び前記第1の挙動が前記人工芝に与える損傷の度合いと、前記第2の挙動が発生した回数及び前記人工芝の損傷の度合いと前記第2の挙動の発生との関連度と、の少なくとも一方に基づいて、前記人工芝の損傷の度合いを算出する、付記11に記載の人工芝の維持管理装置。
(付記13) 前記人物又は器具を連続的に撮像した映像を取得し、前記映像に基づいて、前記人物又は器具の少なくとも一方の挙動を特定する特定部を備える、付記8〜12のいずれかに記載の人工芝の維持管理装置。