特許第6794908号(P6794908)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794908
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】電池配線モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/34 20060101AFI20201119BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20201119BHJP
   H01M 2/20 20060101ALI20201119BHJP
   H01M 2/02 20060101ALN20201119BHJP
【FI】
   H01M2/34 B
   H01M2/10 S
   H01M2/10 H
   H01M2/10 M
   H01M2/20 A
   !H01M2/02 L
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-78126(P2017-78126)
(22)【出願日】2017年4月11日
(65)【公開番号】特開2018-181562(P2018-181562A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2019年7月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】森 亮太
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 洋
(72)【発明者】
【氏名】矢板 久佳
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 政巳
(72)【発明者】
【氏名】川村 光輝
【審査官】 儀同 孝信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−143181(JP,A)
【文献】 特開2015−153554(JP,A)
【文献】 特開2005−223095(JP,A)
【文献】 特開2013−073914(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/163113(WO,A1)
【文献】 特開2006−120489(JP,A)
【文献】 特開2013−178969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/34
H01M 2/10
H01M 2/20
H01M 2/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載用の二次電池に装着されるハウジングと、
前記ハウジングの内部に挿入された前記二次電池の電極と接続されるバスバーと、
前記バスバーに接続された電線と
を備え、
前記ハウジングは、前記バスバーを収容するバスバー収容部をそれぞれ有する第1分割ハウジング及び第2分割ハウジングと、前記第1分割ハウジングに一体に設けられ該第1分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第1カバー部と、前記第2分割ハウジングに一体に設けられ該第2分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第2カバー部とを有し、前記第1及び第2分割ハウジングの互いの前記バスバー収容部同士が隣接し、前記第1及び第2カバー部同士が隣接するように構成された電池配線モジュールであって、
前記第1カバー部には、該第1カバー部から前記第2カバー部側に延び、前記バスバー収容部の開口方向において前記第2カバー部と重なる舌片部が設けられており、
前記舌片部は、前記第1カバー部の前記第2カバー部側の端部から前記バスバー収容部の内部側に延びる第1延出部と、その第1延出部の下端から前記第2カバー部側に延びる第2延出部とを有していることを特徴とする電池配線モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の電池配線モジュールにおいて、
前記舌片部は、前記第2カバー部に対して前記バスバー収容部の内部側に位置することを特徴とする電池配線モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の電池配線モジュールにおいて、
前記舌片部は、前記第2カバー部と重なる部位から該第2カバー部の反対側に突出する突出部を有していることを特徴とする電池配線モジュール。
【請求項4】
車載用の二次電池に装着されるハウジングと、
前記ハウジングの内部に挿入された前記二次電池の電極と接続されるバスバーと、
前記バスバーに接続された電線と
を備え、
前記ハウジングは、前記バスバーを収容するバスバー収容部をそれぞれ有する第1分割ハウジング及び第2分割ハウジングと、前記第1分割ハウジングに一体に設けられ該第1分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第1カバー部と、前記第2分割ハウジングに一体に設けられ該第2分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第2カバー部とを有し、前記第1及び第2分割ハウジングの互いの前記バスバー収容部同士が隣接し、前記第1及び第2カバー部同士が隣接するように構成された電池配線モジュールであって、
前記第1カバー部には、該第1カバー部から前記第2カバー部側に延び、前記バスバー収容部の開口方向において前記第2カバー部と重なる舌片部が設けられており、
前記舌片部は、前記第2カバー部に対して前記バスバー収容部の内部側に位置するとともに、前記第2カバー部と重なる部位から該第2カバー部の反対側に突出する突出部を有していることを特徴とする電池配線モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の高電圧用の二次電池に装着される電池配線モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されるように、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両において、走行駆動用の電源として搭載される高電圧の二次電池には、電池配線モジュールが装着されている。電池配線モジュールは、二次電池に装着されるハウジングと、ハウジングの内部に挿入された二次電池の電極と接続されるバスバーと、バスバーに接続された電線とを備える。
【0003】
特許文献1の電池配線モジュールのハウジングは、互いに隣接配置された複数の分割ハウジングから構成されている。各分割ハウジングは、バスバーを収容するバスバー収容部を有している。また、各分割ハウジングには、バスバー収容部の開口を塞ぐカバー部が一体に設けられ、各カバー部同士が互いに隣接するように構成されている。カバー部は、バスバー収容部内のバスバーや二次電池の電極への接触防止や、バスバー収容部の内外の間の絶縁性の確保などの役割を果たしている。この特許文献1の電池配線モジュールのように、ハウジングが分割構造をなすことで、二次電池の公差や熱膨張による変形を各分割ハウジング間のガタで吸収することが可能となり、ハウジングの意図しない変形などを抑制できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−161566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような電池配線モジュールでは、隣接するカバー部同士の間に隙間が生じるために、バスバー収容部内の二次電池の電極と、ハウジングの上方(カバー部の上方)に配置される導体部品との間の絶縁距離(空間距離)が前記隙間を介して短くなるという問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、二次電池の電極とカバー部の上方に配置される導体部品との間の絶縁距離を確保することが可能な電池配線モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する電池配線モジュールは、車載用の二次電池に装着されるハウジングと、前記ハウジングの内部に挿入された前記二次電池の電極と接続されるバスバーと、前記バスバーに接続された電線とを備え、前記ハウジングは、前記バスバーを収容するバスバー収容部をそれぞれ有する第1分割ハウジング及び第2分割ハウジングと、前記第1分割ハウジングに一体に設けられ該第1分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第1カバー部と、前記第2分割ハウジングに一体に設けられ該第2分割ハウジングのバスバー収容部の開口を覆う第2カバー部とを有し、前記第1及び第2分割ハウジングの互いの前記バスバー収容部同士が隣接し、前記第1及び第2カバー部同士が隣接するように構成された電池配線モジュールであって、前記第1カバー部には、該第1カバー部から前記第2カバー部側に延び、前記バスバー収容部の開口方向において前記第2カバー部と重なる舌片部が設けられている。
【0008】
この構成によれば、ハウジング(バスバー収容部)の内部に挿入された二次電池の電極と、カバー部の上方に配置される導体部品との間の絶縁距離(空間距離)が、第1カバー部の舌片部によって迂回することとなり、該絶縁距離を長くとることが可能となる。
【0009】
上記電池配線モジュールにおいて、前記舌片部は、前記第2カバー部に対して前記バスバー収容部の内部側に位置する。
この構成によれば、舌片部が第2カバー部に対してバスバー収容部の内部側に位置するため、第1及び第2カバー部の外部側の表面の平面化が可能となる。
【0010】
上記電池配線モジュールにおいて、前記舌片部は、前記第2カバー部と重なる部位から該第2カバー部の反対側に突出する突出部を有している。
この構成によれば、第2カバー部に対する舌片部の重なりが逆となる誤組付(舌片部が第2カバー部の外部側に重なる誤組付)を抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の電池配線モジュールによれば、二次電池の電極とカバー部の上方に配置される導体部品との間の絶縁距離を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施形態の電池配線モジュールの斜視図。
図2】同形態の電池配線モジュールの平面図。
図3】同形態の電池配線モジュールの断面図。
図4】同形態の電池配線モジュールの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、電池配線モジュールの一実施形態について、図1図4に従って説明する。なお、以下の説明では、互いに直交する三方(図中、X,Y,Z)をそれぞれ、電池配線モジュールの奥行方向X、幅方向Y、高さ方向Zとして説明する。また、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張又は簡略化して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
【0014】
図1に示す本実施形態の電池配線モジュール10は、電気自動車やハイブリッド自動車などの車両に設けられる高電圧車載用の二次電池Bに装着されるものである。二次電池Bは、走行駆動用のモータ(図示略)に電力を供給するとともに、充電状態に応じて、モータや発電機からの発電電力により充電されるようになっている。また、二次電池Bは、例えば、複数の板状電池が奥行方向Xに積層された電池モジュールとして構成され、奥行方向Xの一端側がプラス電極側とされ、奥行方向Xの他端側がマイナス電極側とされている。
【0015】
図1及び図2に示すように、電池配線モジュール10は、二次電池Bの上部に装着されるハウジング11と、ハウジング11に収容された複数のバスバー12と、ハウジング11に収容され、各バスバー12に接続された複数の電線13(図2参照)とを備えている。なお、二次電池Bを構成する前記複数の板状電池は、各バスバー12を介して直列接続されている。また、ハウジング11は、合成樹脂材料の射出成形によって形成されるものである。
【0016】
ハウジング11は、奥行方向Xの中間部で分割された構成をなしており、分割されたハウジングの一方を第1分割ハウジング14、他方を第2分割ハウジング15とする。第1及び第2分割ハウジング14,15の各々は、上方(反二次電池側)に開口する複数のバスバー収容部16と、同じく上方に開口する電線収容部17とを有している。第1及び第2分割ハウジング14,15が奥行方向Xに並設された状態において、複数のバスバー収容部16は奥行方向Xに沿って2列並設されており、それら各列の内側(幅方向Yの内側)に電線収容部17が設けられている。
【0017】
各バスバー収容部16には、平板状のバスバー12が収容されている。また、各バスバー収容部16には、二次電池Bの電極Baが高さ方向Zに挿入されており、各電極Baは、各バスバー12に形成された挿通孔12aに挿通されている。そして、各電極Baと各バスバー12とは、図示しないボルトによる締結や、溶接などによって互いに電気的に接続されるようになっている。
【0018】
図2に示すように、各バスバー12に接続された各電線13は、電線収容部17を通って、第1分割ハウジング14に形成された電線導出部18まで配索されている。そして、電線導出部18から導出された各電線13の端部は、例えば図示しないコネクタ部と接続されている。なお、このコネクタ部は、例えば、車両に搭載された充電制御用のECU(電子制御ユニット)に接続される。
【0019】
図1及び図2に示すように、第1分割ハウジング14には、該第1分割ハウジング14のバスバー収容部16の各列をそれぞれ覆う一対の第1カバー部21が一体形成されている。同様に、第2分割ハウジング15には、該第2分割ハウジング15のバスバー収容部16の各列をそれぞれ覆う一対の第2カバー部22が一体形成されている。各第1カバー部21は平板状のカバー本体21aを有し、同様に、各第2カバー部22は平板状のカバー本体22aを有している。
【0020】
各第1カバー部21のカバー本体21aは、第1分割ハウジング14の幅方向Y両端にそれぞれ位置する各外側壁23の上端部に形成されたヒンジ部24を介して第1分割ハウジング14と繋がっている。そして、各カバー本体21aは、閉位置において、直近のバスバー収容部16の列及び電線収容部17の上方を覆うように構成されている。また、各カバー本体21aは、各ヒンジ部24を中心に回動して、バスバー収容部16と電線収容部17を開放する開位置に移動可能に構成されている。また、各カバー本体21aには、バスバー収容部16と電線収容部17を塞ぐ閉位置において、第1分割ハウジング14の内側壁25の凸部25aに係止される係止片26が形成されている。
【0021】
なお、第2分割ハウジング15側の第2カバー部22は、第1分割ハウジング14側の第1カバー部21の上記構成と略同様である。このため、第2分割ハウジング15側の第2カバー部22において、第1分割ハウジング14側の第1カバー部21と同様の構成については同一の符号を付して詳細の説明を省略する。
【0022】
第1及び第2分割ハウジング14,15が奥行方向Xに隣接配置された状態において、第1分割ハウジング14のバスバー収容部16の列と、第2分割ハウジング15のバスバー収容部16の列とは、奥行方向Xに互いに隣接している。また、第1カバー部21のカバー本体21aと第2カバー部22のカバー本体22aとは、各々が閉位置にある状態において、奥行方向Xに隣接している。また、第1及び第2カバー部21,22の各カバー本体21a,22aの上面は、平面状をなすとともに、互いに面一となるように構成されている。
【0023】
ここで、各第1カバー部21には、カバー本体21aから第2カバー部22側に延びる舌片部30が一体形成されている。
図3に従って舌片部30の構成を説明する。なお、ここでは、各第1及び第2カバー部21,22を閉位置とした状態において、舌片部30の形状などの構成の説明をする。舌片部30は、カバー本体21aの第2カバー部22側の端部から下方(バスバー収容部16の内部側)に延びる第1延出部31と、その第1延出部31の下端から奥行方向Xの第2カバー部22側に延びる第2延出部32とを有している。第2延出部32は、高さ方向Zと直交する板状をなしている。第2延出部32の一部は、第2カバー部22のカバー本体22aの下側(バスバー収容部16の内部側)に位置している。すなわち、第2延出部32の一部は、第2カバー部22のカバー本体22aに対して高さ方向Z(バスバー収容部16の開口方向)に重なっている。なお、電極Baは、奥行方向Xに沿った直線L上に配列されており、第1カバー部21の閉状態において舌片部30(第2延出部32)が直線Lの上方に位置するように構成されている(図2参照)。
【0024】
また、舌片部30は、第2延出部32から下方に、つまり、カバー本体22aから離間する方向に突出する突出部33を有している。本実施形態では、突出部33は、カバー本体22aと重なる部位である第2延出部32の奥行方向Xの先端部から下方に突出するように形成されている。また、突出部33は、奥行方向Xと直交する板状をなしている。なお、本実施形態の舌片部30は、幅方向Yにおいて、カバー本体21aの長さよりも若干短い長さを有している。
【0025】
次に、本実施形態の作用について説明する。
電池配線モジュール10が装着された二次電池Bが車両に搭載された状態では、電池配線モジュール10の上方(第1及び第2カバー部21,22の上方)に車両側の導体部品Pが位置する。この導体部品Pとバスバー収容部16内の電極Baとの間の絶縁距離D(空間距離)は、第1及び第2カバー部21,22の各カバー本体21a,22a同士の隙間Sを通る距離となる。ここで、第1カバー部21には、第2カバー部22(カバー本体22a)と重なる舌片部30が形成されているため、絶縁距離Dが舌片部30によって迂回することとなり、該絶縁距離Dを長くとることが可能となっている。
【0026】
また、本実施形態では、第1カバー部21の舌片部30が、第2カバー部22のカバー本体22aに対して下側(バスバー収容部16の内部側)に位置するため、組み付け時において、第1カバー部21を第2カバー部22よりも先に閉状態とする必要がある。
【0027】
ここで、図4に示すように、第1及び第2カバー部21,22の閉める順番を誤って、第2カバー部22を先に閉状態とした後、第1カバー部21を回動させて閉めようとしたとき、舌片部30の突出部33が第2カバー部22のカバー本体22aと干渉するため、第1カバー部21を閉めるのが困難となる。これにより、第1及び第2カバー部21,22の閉める順番が逆となる誤組付を抑制できるとともに、作業者が、第1及び第2カバー部21,22の閉める順番の誤りに容易に気付くことができる。
【0028】
また、万が一、第2カバー部22を閉めた後に第1カバー部21が閉められてしまった場合、第1カバー部21の舌片部30が第2カバー部22のカバー本体22aの上面に乗り上げた状態となる。このとき、第1カバー部21は、舌片部30の突出部33の高さの分だけ第2カバー部22に対して浮いた状態となり、第1カバー部21の浮き上がりを目視によって確認しやすい。これにより、第1及び第2カバー部21,22の誤組付を容易に確認することが可能となっている。
【0029】
次に、本実施形態の効果を記載する。
(1)第1カバー部21には、そのカバー本体21aから第2カバー部22側に延び、バスバー収容部16の開口方向(高さ方向Z)において第2カバー部22(カバー本体22a)と重なる舌片部30が設けられる。この構成によれば、バスバー収容部16内の二次電池Bの電極Baと、第1及び第2カバー部21,22の上方に配置される導体部品Pとの間の絶縁距離D(空間距離)が、第1カバー部21の舌片部30によって迂回することとなり、該絶縁距離Dを長くとることが可能となる。
【0030】
(2)舌片部30は、第2カバー部22(カバー本体22a)に対してバスバー収容部16の内部側に位置する。これにより、舌片部30がカバー本体21a,22aの上面(バスバー収容部16とは反対側の面)側に突出する凸部とならないように構成でき、その結果、ハウジング11の上面を構成する第1及び第2カバー部21,22の上面の平面化が可能となる。
【0031】
(3)舌片部30は、第2カバー部22のカバー本体22aと重なる第2延出部32から該カバー本体22aの反対側に突出する突出部33を有している。この構成によれば、第2カバー部22に対する舌片部30の重なりが逆となる誤組付(舌片部30が第2カバー部22の外部側に重なる誤組付)を抑制できる。
【0032】
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、電線導出部18を第1分割ハウジング14に設けたが、第2分割ハウジング15に設けてもよい。
【0033】
・舌片部30の形状などの構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、第1及び第2分割ハウジング14,15や第1及び第2カバー部21,22の各カバー本体21a,22aの構成に応じて適宜変更してもよい。例えば、上記実施形態の舌片部30から突出部33を省略してもよい。
【0034】
・上記実施形態では、第1及び第2カバー部21,22の閉状態において、舌片部30は、カバー本体22aの下側(バスバー収容部16の内部側)に位置するが、これに限らず、舌片部30がカバー本体22aの上側(バスバー収容部16の外部側)に位置するように構成してもよい。
【0035】
・上記実施形態では、舌片部30(第2延出部32)は、高さ方向Zと直交するように延びているが、これに限らず、例えばカバー本体22aに対して傾斜する構成であってもよい。なお、舌片部30の形状は、バスバー収容部16の内部などのレイアウトに影響が出ない形状であることが望ましい。
【0036】
・上記実施形態では、舌片部30の幅方向Yの長さは、上記実施形態の長さに限定されるものではなく、舌片部30が、前記直線L(電極Baの配列線)と高さ方向Zに重なる構成であれば、舌片部30の幅方向Yの長さを上記実施形態よりも短く構成してもよい。
【0037】
・上記実施形態では、奥行方向Xに並ぶ電極Baの間の位置の上方に舌片部30が設けられるが、電極Baの真上に舌片部30が位置するように構成してもよい。
・上記実施形態では、第1及び第2カバー部21,22はそれぞれ、第1及び第2分割ハウジング14,15に回動可能に設けられる。しかしながら、第1及び第2カバー部21,22がそれぞれ第1及び第2分割ハウジング14,15に一体に設けられていれば、上記実施形態の構成に限定されるものではない。
【0038】
・第1分割ハウジング14及び第2分割ハウジング15の構成は、上記実施形態に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。例えば、上記実施形態では、バスバー収容部16の幅方向Yの内側に電線収容部17を設けたが、これに限らず、バスバー収容部16の幅方向Yの外側に電線収容部17を設けてもよい。
【0039】
・上記実施形態では、ハウジング11が2つの分割ハウジング(第1及び第2分割ハウジング14,15)から構成されるが、これに限らず、ハウジング11を構成する分割ハウジングの数を3つ以上としてもよい。また、ハウジング11をバスバー収容部16毎に分割した構成としてもよい。
【0040】
・上記した実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0041】
10…電池配線モジュール
11…ハウジング
12…バスバー
13…電線
14…第1分割ハウジング
15…第2分割ハウジング
16…バスバー収容部
21…第1カバー部
22…第2カバー部
30…舌片部
33…突出部
B…二次電池
Ba…電極
図1
図2
図3
図4