特許第6795147号(P6795147)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6795147複数の医療用容器を収納した包装体および医療用容器梱包体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6795147
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】複数の医療用容器を収納した包装体および医療用容器梱包体
(51)【国際特許分類】
   A61J 1/10 20060101AFI20201119BHJP
   B65D 77/06 20060101ALI20201119BHJP
   B65D 33/00 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   A61J1/10 330Z
   B65D77/06 B
   B65D33/00 C
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-222468(P2016-222468)
(22)【出願日】2016年11月15日
(65)【公開番号】特開2018-79013(P2018-79013A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年9月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100089060
【弁理士】
【氏名又は名称】向山 正一
(72)【発明者】
【氏名】杉山 巧
(72)【発明者】
【氏名】小島 耕司
(72)【発明者】
【氏名】吉松 幸里
【審査官】 段 吉享
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭64−035877(JP,U)
【文献】 特開2008−239224(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61J 1/10
B65D 33/00
B65D 77/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の薬液収納済み医療用容器と、前記医療用容器を並列状態にて収納した収納袋とを備える複数の医療用容器を収納した包装体であって、
前記収納袋は、収納された医療用容器の正面または裏面もしくは収納されたいずれかの前記医療用容器の側面に位置するように、かつ収納した前記医療用容器の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込みと、前記2本のミシン目状切り込みを横切りかつ、それぞれの前記ミシン目状切り込みの外方に延びる開封用スリットを有し、前記開封用スリットは、前記2本のミシン目状切り込み間に位置しかつ、前記ミシン目状切り込みの下方もしくは上方に向かって突出した2つの屈曲部と、前記2つの屈曲部間に位置し、前記屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、それぞれの前記屈曲部より延び、前記ミシン目状切り込みを横切る2つの側部を備えることを特徴とする複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項2】
前記開封用スリットの前記側部は、前記屈曲部より斜めに延びるものである請求項1に記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項3】
前記2本のミシン目状切り込みは、前記収納袋の上下方向に延びるものであり、前記収納袋は、前記2本の前記ミシン目状切り込みと連続し、かつ周方向に延びる周方向ミシン目状切り込みを備えている請求項1または2に記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項4】
前記2本のミシン目状切り込みは、略平行に設けられている請求項1ないし3のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項5】
前記開封用スリットは、前記2本のミシン目状切り込みの中央部より上部に位置し、前記2つの屈曲部は、前記ミシン目状切り込みの下方に向かって延び、前記中央部は、前記ミシン目状切り込みの上方に向かって延び、前記2つの側部は、前記ミシン目状切り込みの上方に向かって延びるものとなっている請求項1ないし4のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項6】
前記開封用スリットが設けられている部位における2つの前記ミシン目状切り込み間の距離は、20〜50mmであり、前記屈曲部間の距離は、2つの前記ミシン目状切り込み間の距離の1/2〜1/1である請求項1ないし5のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項7】
前記開封用スリットの前記2つの屈曲部を結ぶ仮想線と前記中央部間の距離は、5〜30mmmmである請求項1ないし6のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項8】
前記開封用スリットの前記側部の端部と近接する前記ミシン目状切り込み間の距離は、1〜10mmである請求項1ないし7のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項9】
前記中央部の形状は、円弧状、台形状、矩形状または三角形状である請求項1ないし8のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項10】
前記医療用容器は、容器体と、前記容器体の下部に設けられた排出ポート部と、上部に設けられた吊下部と、前記容器体内に充填された薬剤を備えるものである請求項1ないし9のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【請求項11】
請求項1ないし10の前記複数の医療用容器を収納した包装体を1または複数を収納しかつ梱包された医療用容器梱包体であって、
前記梱包体は、1または複数の前記医療用容器を収納した包装体を収納する包装箱を備え、前記包装箱は、前記包装箱の開封時に、前記2本のミシン目状切り込みおよび前記開封用スリットが、開封面となるように、前記医療用容器を収納した包装体を収納し梱包されていることを特徴とする医療用容器梱包体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
複数の薬液収納済み医療用容器を並列状態にて収納した収納袋を備える複数の医療用容器を収納した包装体およびそれを梱包した医療用容器梱包体に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤充填済み医療用容器は、従来より販売されている。充填済み医療用容器は、容器体と、記容器体の下部に設けられた排出ポート部と、上部に設けられた吊下部と、容器体内に充填された薬剤を備えるものが一般的である。このような薬剤充填済み医療用容器は、滅菌された後、個々もしくは複数個を収納袋内に収納し、封止された形態で提供されるものが一般的である。このため、薬剤充填済み医療容器を包装体より取り出すためには、収納袋の開封作業が必要となる。
本願出願人が提供している複数の医療用容器を収納した包装体では、複数の薬液収納済み医療用容器を並列状態にて、収納袋内に収納している。そして、収納袋には、最前列の医療用容器の前面となる位置に2本の平行のミシン目状切り込みを設けている。このミシン目状切り込みにて、収納袋を破袋することにより、開封し、内部の医療用容器を取り出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の収納袋に設けられた2本の平行のミシン目状切り込みにより、収納袋を開封することは可能である。しかし、より容易に、収納袋の開封すなわち、薬剤充填済み医療用容器の収納袋からの取り出しを可能することが望まれるようになってきた。
そこで、本発明の目的は、不用意に開封することなく、かつ、収納袋の開封作業がより容易であり、医療用容器の収納袋からの取り出しを容易に行うことができる複数の医療用容器を収納した包装体およびそれを梱包した医療用容器梱包体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するものは、以下のものである。
(1) 複数の薬液収納済み医療用容器と、前記医療用容器を並列状態にて収納した収納袋とを備える複数の医療用容器を収納した包装体であって、
前記収納袋は、収納された医療用容器の正面または裏面もしくは収納されたいずれかの前記医療用容器の側面に位置するように、かつ収納した前記医療用容器の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込みと、前記2本のミシン目状切り込みを横切りかつ、それぞれの前記ミシン目状切り込みの外方に延びる開封用スリットを有し、前記開封用スリットは、前記2本のミシン目状切り込み間に位置しかつ、前記ミシン目状切り込みの下方もしくは上方に向かって突出した2つの屈曲部と、前記2つの屈曲部間に位置し、前記屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、それぞれの前記屈曲部より延び、前記ミシン目状切り込みを横切る2つの側部を備える複数の医療用容器を収納した包装体。
【0005】
(2) 前記開封用スリットの前記側部は、前記屈曲部より斜めに延びるものである上記(1)に記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(3) 前記2本のミシン目状切り込みは、前記収納袋の上下方向に延びるものであり、前記収納袋は、前記2本の前記ミシン目状切り込みと連続し、かつ周方向に延びる周方向ミシン目状切り込みを備えている上記(1)または(2)に記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(4) 前記2本のミシン目状切り込みは、略平行に設けられている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(5) 前記開封用スリットは、前記2本のミシン目状切り込みの中央部より上部に位置し、前記2つの屈曲部は、前記ミシン目状切り込みの下方に向かって延び、前記中央部は、前記ミシン目状切り込みの上方に向かって延び、前記2つの側部は、前記ミシン目状切り込みの上方に向かって延びるものとなっている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(6) 前記開封用スリットが設けられている部位における2つの前記ミシン目状切り込み間の距離は、20〜50mmであり、前記屈曲部間の距離は、2つの前記ミシン目状切り込み間の距離の1/2〜1/1である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(7) 前記開封用スリットの前記2つの屈曲部を結ぶ仮想線と前記中央部間の距離は、5〜30mmmmである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(8) 前記開封用スリットの前記側部の端部と近接する前記ミシン目状切り込み間の距離は、1〜10mmである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(9) 前記中央部の形状は、円弧状、台形状、矩形状または三角形状である上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
(10) 前記医療用容器は、容器体と、前記容器体の下部に設けられた排出ポート部と、上部に設けられた吊下部と、前記容器体内に充填された薬剤を備えるものである上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の複数の医療用容器を収納した包装体。
【0006】
また、上記目的を達成するものは、以下のものである。
(11) 上記(1)ないし(10)の前記複数の医療用容器を収納した包装体を1または複数を収納しかつ梱包された医療用容器梱包体であって、
前記梱包体は、1または複数の前記医療用容器を収納した包装体を収納する包装箱を備え、前記包装箱は、前記包装箱の開封時に、前記2本のミシン目状切り込みおよび前記開封用スリットが、開封面となるように、前記医療用容器を収納した包装体を収納し梱包されている医療用容器梱包体。
【発明の効果】
【0007】
本発明の複数の医療用容器を収納した包装体は、複数の薬液収納済み医療用容器と、医療用容器を並列状態にて収納した収納袋を備える。収納袋は、収納された医療用容器の正面または裏面(もしくは収納されたいずれかの医療用容器の側面)に位置するように、かつ収納した医療用容器の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込みと、2本のミシン目状切り込みを横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込みの外方に延びる開封用スリットを有し、開封用スリットは、2本のミシン目状切り込み間に位置しかつ、ミシン目状切り込みの下方もしくは上方に向かって突出した2つの屈曲部と、2つの屈曲部間に位置し、屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、それぞれの屈曲部より延び、ミシン目状切り込みを横切る2つの側部を備えている。
この複数の医療用容器を収納した包装体では、上記の形態を有する開封スリットを備えているので、開封スリット内に指を入れ押し下げること、もしくは開封スリット部分を把持し、下方に引き下げることを容易に行うことができる。そして、上記の操作により、開封スリットから下部の2本のミシン目状切り込み部分が帯状に収納袋より切り離される。これにより、収納袋は、極めて容易に開封される。
【0008】
また、本発明の医療用容器梱包体は、上記の複数の医療用容器を収納した包装体を1または複数を収納したものであって、梱包袋は、1または複数の医療用容器を収納した包装体を収納する包装箱を備え、包装箱は、包装箱の開封時に、2本のミシン目状切り込みおよび開封用スリットが、開封面となるように、医療用容器を収納した包装体を収納し梱包されているものである。
この梱包袋では、包装箱を開封することにより、2本のミシン目状切り込みおよび開封用スリットが、露出する。そして、上述したように、開封スリットを用いて開封操作をすることにより、包装箱および収納袋より、医療用容器を容易に取り出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の実施例の正面図である。
図2図2は、図1に示した複数の医療用容器を収納した包装体の右側面図である。
図3図3は、図1に示した複数の医療用容器を収納した包装体の斜視図である。
図4図4は、図1に示した複数の医療用容器を収納した包装体の上部の拡大正面図である。
図5図5は、図1に示した複数の医療用容器を収納した包装体の開封用スリット付近の拡大正面図である。
図6図6は、他の実施例の複数の医療用容器を収納した包装体の開封用スリット付近の拡大正面図である。
図7図7は、他の実施例の複数の医療用容器を収納した包装体の開封用スリット付近の拡大正面図である。
図8図8は、他の実施例の複数の医療用容器を収納した包装体の開封用スリット付近の拡大正面図である。
図9図9は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の他の実施例の正面図である。
図10図10は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の他の実施例の正面図である。
図11図11は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の他の実施例の側面図である。
図12図12は、本発明の医療用容器梱包体の正面図である。
図13図13は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の作用を説明するための説明図である。
図14図14は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の作用を説明するための説明図である。
図15図15は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体の作用を説明するための説明図である。
図16図16は、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体に収納される医療用容器の一例の正面図である。
図17図17は、図16に示した医療用容器の側面図である。
図18図18は、図16に示した医療用容器の底面図である。
図19図19は、図16に示した医療用容器の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の複数の医療用容器を収納した包装体およびそれを梱包した医療用容器梱包体を図面に示す実施例を用いて説明する。
本発明の複数の医療用容器を収納した包装体1は、複数の薬液収納済み医療用容器10と、医療用容器10を並列状態にて収納した収納袋2を備える。収納袋は、収納された医療用容器10の正面または裏面もしくは収納されたいずれかの医療用容器10の側面に位置するように、かつ収納した医療用容器10の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込み3、4と、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5を有する。開封用スリット5は、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7に位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の下方もしくは上方に向かって突出した2つの屈曲部51,52と、2つの屈曲部51,52間に位置し、屈曲部51,52の屈曲方向と反対方向に延びる中央部53と、それぞれの屈曲部51,52より延び、ミシン目状切り込み3,4を横切る2つの側部54,55を備えている。
【0011】
図1ないし図5に示す実施例の複数の医療用容器を収納した包装体1について説明する。
本発明の複数の医療用容器を収納した包装体1は、複数の薬液収納済み医療用容器10と、医療用容器10を並列状態にて収納した収納袋2を備える。
医療用容器10は、容器体11と、容器体11の下部に設けられた排出ポート部13と、上部に設けられた吊下部14と、容器体11内に充填された薬剤12を備える。
【0012】
そして、この実施例の包装体1では、収納袋2内には、上記の医療用容器10を排出ポート部が下方となるように複数個(具体的には、5つ)並列状態にて収納されている。収納袋2内に収納される医療容器の数としては、2〜10が好ましく、3〜7がより好ましい。
【0013】
この実施例の包装体1では、図2に示すように、収納袋2は、内部に収納部21を有する袋状の物である。この実施例の収納袋2は、1枚のシートを折り返し、上方、下方および後方にてシールすることにより形成されている。このため、収納袋2は、前方に位置する医療用容器10の正面が平面状となっており、上部に上部シール部22,下部に下部シール部23,後部に後部シール部24を備えている。収納袋2は、上述した様に、前方(最前列)に位置する医療用容器10の正面に位置し、シール部を備えない平面状部分(平面状前面部)を備えている。
【0014】
そして、この平面状部分には、収納した医療用容器10の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込み3、4と、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5を有する。
【0015】
なお、収納袋としては、後方(最後列)に位置する医療用容器10の裏面に位置し、シール部を備えない平面状部分(平面状後面部)を備えるものであってもよい。この場合は、2本のミシン目状切り込み3、4および開封用スリット5は、医療用容器10の裏面に位置し、シール部を備えない平面状部分(平面状後面部)に設けられる。
【0016】
そして、図1ないし図3に示すように、この実施例の包装体1では、2本のミシン目状切り込み3,4は、収納袋2の上下方向に延びるものであり、さらに、収納袋2は、2本のミシン目状切り込み3,4と連続し、かつ周方向に延びる周方向ミシン目状切り込み6を備えている。周方向ミシン目状切り込み6は、環状に連続するものが好ましい。特に、この実施例の包装体1では、周方向ミシン目状切り込み6は、2本のミシン目状切り込み3,4の下端部(具体的には、下端)と連続するものとなっている。
【0017】
この実施例の収納袋2では、2本のミシン目状切り込み3、4は、略(ほぼ)平行に設けられている。なお、2本のミシン目状切り込み3、4は、下方に向かって幅が広くなるものであってもよい。また、下方に向かって幅が狭くなるものであってもよい。そして、2本のミシン目状切り込み3、4間の距離(帯状部分7の幅)、特に、開封用スリット5が設けられている部位における2つのミシン目状切り込み間3、4間の距離(帯状部分7の幅)の距離Wは、20〜50mmであることが好ましく、特に、25〜35mmであることが好ましい。
【0018】
そして、図1ないし図5に示すように、包装体2は、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5を有している。特に、この実施例では、図4および図5に示すように、開封用スリット5は、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7に位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の下方もしくは上方に向かって突出した2つの屈曲部51,52と、2つの屈曲部51,52間に位置し、屈曲部51,52の屈曲方向と反対方向に延びる中央部53と、それぞれの屈曲部51,52より延び、ミシン目状切り込み3,4を横切る2つの側部54,55を備えている。また、開封用スリットの側部54,55は、屈曲部51,52より斜めかつ中央部側に延びるものとなっている。なお、開封用スリットの側部54,55は、屈曲部51,52より側部方向に延びるものであってもよい。
【0019】
また、この実施例では、図1ないし図4に示すように、開封用スリット5は、ミシン目状切り込み3,4の上部に設けられている。そして、開封用スリット5は、前方(最前列)に位置する医療用容器10の正面の上部に位置するものとなっている。具体的には、医療用容器10の容器体11の上部に位置するものとなっている。この実施例の容器体11の上部は、容器体11の厚さが吊下部14に向かって徐々に厚さが薄くなるものとなっている。このため、開封用スリット5は、容器体11の上下方向中央部に比べて、容器体11と包装体2間にゆとりがある部分に設けられている。このため、開封用スリット5内に指の挿入が容易となっている。
【0020】
この実施例の包装体に設けられている開封用スリット5は、図1ないし図5に示すように、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7に位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の下方に向かって突出した2つの屈曲部51,52と、2つの屈曲部51,52間に位置し、屈曲部51,52の屈曲方向と反対方向に延びる中央部53と、屈曲部51より斜め上方に延び、ミシン目状切り込み3を横切る側部54と、屈曲部52より斜め上方に延び、ミシン目状切り込み4を横切る側部55とを備えている。そして、側部54は、ミシン目状切り込み3と近接し、かつ帯状部分7の外方に位置するスリット端56を備え、側部55は、ミシン目状切り込み4と近接し、かつ帯状部分7の外方に位置するスリット端57を備えている。
【0021】
そして、開封用スリットの幅L(両側部の端部間距離)は、22〜70mmであることが好ましく、特に、32〜50mmであることが好ましい。また、スリットの側部の端部56、57とミシン目状切り込み3、4間の距離Jは、1〜10mmであることが好ましく、特に、4〜6mmであることが好ましい。また、2つの屈曲部51,52を結ぶ仮想線の延長線と側部54,55の端部56,57間の距離N(屈曲部51,52に対する側部54,55の端部56,57の高さ)は、2〜10mmであることが好ましく、特に、3〜5mmであることが好ましい。
【0022】
そして、屈曲部51,52間の距離Mは、10〜50mmであることが好ましく、特に、24〜30mmであることが好ましい。また、屈曲部51,52間の距離は、当該部分における2つのミシン目状切り込み間の距離Wの1/2〜1/1であることが好ましく、特に、7/10〜1/1であることが好ましい。
そして、2つの屈曲部51,52を結ぶ仮想線と中央部53間の距離H(2つの屈曲部に対する中央部53の高さ)は、5〜30mmであることが好ましく、特に、7〜9mmであることが好ましい。
【0023】
開封用スリット5の中央部53の形状は、円弧状、台形状、矩形状または三角形状であることが好ましい。そして、この実施例の包装体1では、開封用スリット5の中央部53の形状は、上方に頂点を有する円弧状のものとなっている。
なお、開封用スリットの中央部の形状は、図6に示す開封用スリット5aが備える中央部53aのように台形状のものであってもよい。台形状の中央部53aは、中央に直線状部分を有し、屈曲部51,52に向かって幅が徐々に広くなっている。
【0024】
また、開封用スリットの中央部の形状は、図7に示す開封用スリット5bが備える中央部53bのように略三角形状のものであってもよい。略三角形状の中央部53bは、中央に頂点を有し、屈曲部51,52に向かって幅が徐々に広くなっている。
また、開封用スリットの中央部の形状は、図8に示す開封用スリット5cが備える中央部53cのように略矩形状のものであってもよい。矩形状の中央部53cは、中央に直線状部分を有し、屈曲部51,52に向かってほぼ同じ幅を維持するものとなっている。
【0025】
また、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体は、図9に示すようなものであってもよい。図9に示す包装体1aと上述した包装体1との相違は、開封用スリットの配置位置とその形態である。その他は、上述した包装体1と同じである。
【0026】
この実施例の包装体1aでは、図9に示すように、包装体2aの開封用スリット5dは、ミシン目状切り込み3,4の下部に設けられている。
そして、開封用スリット5dは、前方(最前列)に位置する医療用容器10の正面の下部に位置するものとなっている。具体的には、医療用容器10の容器体11の下部に位置するものとなっている。この実施例の容器体11の下部は、容器体11の厚さが排出ポート部13に向かって徐々に厚さが薄くなるものとなっている。このため、開封用スリット5dは、容器体11の上下方向中央部に比べて、容器体11と包装体2aとの間のゆとりがある部分に設けられている。このため、開封用スリット5d内に指の挿入が容易となっている。
【0027】
そして、この実施例の開封用スリット5dは、図9に示すように、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7aに位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の上方に向かって突出した2つの屈曲部と、2つの屈曲部間に位置し、屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、一方の屈曲部より斜め下方に延び、ミシン目状切り込み3を横切る側部と、他方の屈曲部より斜め下方に延び、ミシン目状切り込み4を横切る側部とを備えている。そして、一方の側部は、ミシン目状切り込み3と近接し、かつ帯状部分7aの外方に位置するスリット端を備え、他方の側部は、ミシン目状切り込み4と近接し、かつ帯状部分7aの外方に位置するスリット端を備えている。
【0028】
開封用スリット5dの中央部の形状は、上述した開封用スリット5と同様に円弧状のものとなっているが、上述したいずれの実施例のものであってもよい。2本のミシン目状切り込み3,4、開封用スリット5dの大きさ等も上述した開封用スリット5と同様であることが好ましい。
【0029】
また、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体は、図10に示すようなものであってもよい。図10に示す包装体1bと上述した包装体1との相違は、開封用スリットの配置位置とその形態である。その他は、上述した包装体1と同じである。
【0030】
この実施例の包装体1bでは、図10に示すように、開封用スリット5eは、ミシン目状切り込み3,4の中央部に設けられている。そして、開封用スリット5eは、前方(最前列)に位置する医療用容器10の正面の中央部に位置するものとなっている。具体的には、医療用容器10の容器体11の中央部に位置するものとなっている。そして、図10に示すように、包装体2bは、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5eを有している。
【0031】
特に、この実施例では、図10に示すように、開封用スリット5eは、第1のスリット5e1と第2のスリット5e2を有している。そして、第1のスリット5e1と第2のスリット5e2は、向かい合い向きが反対となるように形成されている。さらに、それぞれの中央部にて一体化している。
具体的には、開封用スリット5eの第1のスリット5e1は、上述したスリット5と同じ形態となっており、第2のスリット5e2は、上述したスリット5dと同じ形態となっている。
【0032】
具体的には、第1のスリット5e1は、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7bに位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の上方に向かって突出した2つの屈曲部と、2つの屈曲部間に位置し、屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、それぞれの屈曲部より斜め上方に延び、ミシン目状切り込み3,4を横切る2つの側部を備えている。
【0033】
そして、第2のスリット5e2は、2本のミシン目状切り込み3,4の間(帯状部分)7cに位置しかつ、ミシン目状切り込み3,4の上方に向かって突出した2つの屈曲部と、2つの屈曲部間に位置し、屈曲部の屈曲方向と反対方向に延びる中央部と、一方の屈曲部より斜め下方に延び、ミシン目状切り込み3を横切る側部と、他方の屈曲部より斜め下方に延び、ミシン目状切り込み4を横切る側部とを備えている。
【0034】
そして、それぞれの側部は、ミシン目状切り込み3,4の外側(帯状部分7b,7cの外方)に位置するスリット端を備えている。この実施例の包装体1bでは、ミシン目状切り込み3,4間の帯状部分を上方および下方のいずれにも容易に破断することができる。
【0035】
開封用スリット5eの第1のスリット5e1と第2のスリット5e2の中央部の形状は、上述した開封用スリット5と同様に円弧状のものとなっているが、上述したいずれの実施例のものであってもよい。2本のミシン目状切り込み3,4、開封用スリット5eの第1のスリット5e1と第2のスリット5e2大きさ等も上述した開封用スリット5、5dと同様であることが好ましい。
【0036】
また、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体は、図11に示すようなものであってもよい。図11に示す包装体1cと上述した包装体1との相違は、開封用スリットの配置位置である。
この実施例の複数の医療用容器を収納した包装体1cは、複数の薬液収納済み医療用容器10と、医療用容器10を並列状態にて収納した収納袋2cを備える。収納袋は、収納されたいずれかの医療用容器10の側面に位置するように、かつ収納した医療用容器10の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込み3、4と、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5を有する。
【0037】
この実施例の包装体1cでは、図11に示すように、収納袋2cは、内部に収納部21を有する袋状の物である。この実施例の収納袋2cは、1枚のシートを折り返し、上方、下方および後方にてシールすることにより形成されている。このため、収納袋2cは、前方に位置する医療用容器10の正面が平面状となっており、上部に上部シール部22,下部に下部シール部23,後部に後部シール部24を備えている。収納袋2cは、前方(最前列)に位置する医療用容器10の正面に位置し、シール部を備えない平面状部分(平面状前面部)を備えている。
【0038】
そして、図11に示すように、収納したいずれかの医療用容器10の上部から下部に向かって延びる向かい合う2本のミシン目状切り込み3、4と、2本のミシン目状切り込み3,4を横切りかつ、それぞれのミシン目状切り込み3,4の外方に延びる開封用スリット5を有する。
【0039】
この実施例の収納袋2cでは、図11に示すように、側面の中央部付近に2本のミシン目状切り込み3、4が設けられている。そして、収納袋2cには、5つの医療用容器10が収納されているため、2本のミシン目状切り込み3、4は、3番目の医療用容器10の側部を上下に延びるものとなっている。2本のミシン目状切り込み3、4の上端は、上部シール部22の付近もしくはそれに到達するように延びており、下端は、下部シール部23に到達しないものとなっている。なお、2本のミシン目状切り込み3、4の下端は、下部シール部23の付近もしくはそれに到達するように延びるものであってもよい。
【0040】
さらに、収納袋2は、2本のミシン目状切り込み3,4の下端部と連続し、かつ周方向に延びる周方向ミシン目状切り込み6を備えている。周方向ミシン目状切り込み6は、環状に連続するものが好ましい。
2本のミシン目状切り込み3、4の形状、間隔等、また、開封用スリット5の形態、大きさ等は、上述した開封用スリット5と同じものが好適に使用できる。さらに、開封用スリットとしては、上述したすべての形態の開封用スリット5a,5b,5c,5d,5eを使用してもよい。
【0041】
上述したすべての実施例において、収納袋2としては、透明であることが好ましい。透明性シートとしては、ポリエチレン、LLDPE、CPPなどのポリオレフィンフィルム、ナイロンフィルム、それらの遠心フィルムなどが使用できる。
【0042】
そして、本発明の包装体内に収納される医療用容器としては、例えば、図16ないし図19に示されるような医療用容器10が用いられる。しかし、医療用容器は、このようなものに限定されるものではない。
【0043】
この医療用容器10は、図16ないし図19に示すように、容器体11と、容器体11の排出部の開口部を封止するとともに、薬剤排出用針の接続が可能な排出ポート部13と、容器体11内に充填された薬剤12と、容器体11の上部に設けられた吊下部14と、排出ポート部の下面を被包する被包フィルム15とを備える。
容器体11は、下端に開口部を有する筒状の排出部36と、排出部36と連続し、かつ上方に延びる筒状下部(扁平筒状下部)33と、筒状下部と連続し、かつ上方に延びる筒状胴部(扁平筒状胴部)31と、筒状胴部31と連続し、かつ上方に延びる筒状上部(扁平筒状上部)32とを備える。
【0044】
筒状上部(扁平筒状上部)32は、容器体11の上端に向かって、幅および厚さが小さくなるように形成されている。同様に、筒状下部(扁平筒状下部)33も排出部36に向かって、幅および厚さが小さくなるように形成されている。このため、筒状上部(扁平筒状上部)32および筒状下部(扁平筒状下部)33は、筒状胴部(扁平筒状胴部)31よりも、厚さが薄いものとなっている。
また、容器体11は、閉塞した上面部34を有しており、この上面部34には、上方に突出する突出部35が形成されている。突出部35は、吊下部14を構成する吊下用部材の装着保持部となっている。
【0045】
容器体11は、熱可塑性樹脂により形成されている。容器体11の形成材料である熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、ポリプロピレンとポリエチレンもしくはポリブテンの混合物)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド、ポリ塩化ビニリデン、 ポリフッ化ビニリデンなど等が挙げられる。容器体11の内容積としては、50〜1600mlが好ましい。
【0046】
排出ポート部13は、容器体11の排出部36の開口を封止している。図示する排出ポート部13は、開口を有する筒状部材37と、筒状部材37の開口端を閉塞し、かつ、薬剤排出用針管の接続が可能な封止部(図示せず)を有している。そして、筒状部材37は、端部に設けられたフランジを備えており、この筒状部材37のフランジと容器体11の排出部に設けられたフランジとが液密状態に固着されている。そして、筒状部材37の下面部全体を被包するように、被覆フィルム15が、剥離可能に貼着されている。
【0047】
次に、本発明の医療用容器梱包体を図面に示した実施例を用いて説明する。
本発明の医療用容器梱包体20は、上記の複数の医療用容器を収納した包装体1を1または複数を収納したものであって、梱包体20は、1または複数の医療用容器を収納した包装体1を収納する包装箱9を備え、包装箱9は、包装箱9の開封時に、2本のミシン目状切り込み3,4および開封用スリット5が、開封面となるように、医療用容器を収納した包装体1を収納し梱包されているものである。
【0048】
この実施例では、図12および図13に示すように、包装箱9は、直方体状の包装箱本体90と、包装箱本体90の上部に設けられた蓋部と、包装箱本体90の下部に設けられた底部とを備える。そして、蓋部を開くことにより、開封され、開封面となる。蓋部は、4つのフラップ91,92、95,96を備えている。包装箱9としては、いわゆるダンボール箱が好適である。なお、大きさは、収納される医療用容器の大きさ、収納される医療用容器を収納した包装体1の数により設定される。
【0049】
そして、この実施例の梱包体20では、複数の医療用容器を収納した包装体1が、並列に複数収納されたものとなっている。そして、複数の医療用容器を収納した包装体1は、図12および図13に示すように、蓋部を開封したときに、2本のミシン目状切り込み3,4および開封用スリット5を有する収納袋2の前面部が、露出するように、収納されている。
【0050】
次に、本発明の複数の医療用容器を収納した包装体1およびそれを梱包した医療用容器梱包体20の作用を図12ないし図15を用いて説明する。
図12に示す状態の医療用容器梱包体20の蓋部を形成する4つのフラップを開き、医療用容器梱包体20を開封する。包装箱9を開封した状態を図13に示す。包装箱9の開封により、複数の医療用容器を収納した包装体1の正面部が露出する。また、包装体1の正面部に設けられている2本のミシン目状切り込み3,4および開封用スリット5も露出する。
【0051】
そして、開封用スリット5の中央部を把持するもしくは開封用スリット内に指を入れ、下方に引くことにより、2本のミシン目状切り込み3,4間の帯状部分7は、徐々に、収納袋2から分離し、図14に示す状態となる。図14に示す状態では、収納袋2より帯状部分7が分離した部分が、開口部27となり、当該部分において、医療用容器10が露出する。そして、収納袋2の開口部27より、医療用容器10を把持し、取り出すことができる。
【0052】
なお、収納袋2に形成された開口部を広げたい場合には、図15に示すように、切り込み3もしくは切り込み4の側部付近を持ち、外側へ押し広げることにより、収納袋2の下部は、周方向ミシン目状切り込み6に沿って破断する。これにより、開口部を広げることができる。
【符号の説明】
【0053】
1 複数の医療用容器を収納した包装体
10 薬液収納済み医療用容器
2 収納袋
3,4 ミシン目状切り込み
5 開封用スリット
6 周方向ミシン目状切り込み
7 帯状部分
51,52 屈曲部
53 中央部
54,55 側部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図16
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図18
図19