【課題を解決するための手段】
【0006】
従来技術における上記問題点を解決するために、本発明のLED照明装置は、以下の技術的な解決策を講じている。
【0007】
なお、本発明の説明において、「内」、「下」、「上」など方位と位置関係を指示する用語は、図面に示される方位や作業中によく置く方位、位置関係に基づくものである。
また、「第1」、「第2」などの用語は、説明を区別するためにのみ使用され、相対的な重要性を示したり、暗示することを意味するものではない。
【0008】
LED照明装置は、LEDライトバー、取付柱、固定機構、同期ベルト、駆動ハンドル、第1同期輪、第1回転軸、第2同期輪、第2回転軸が含まれる。
取付柱は、中空で、内側面に対称的に2つの第1固定穴がある。
移動ブロックが最も高い位置にある時は、移動ブロックに付けられている第1固定ブロックが第1固定穴に嵌ることによって移動ブロックが、落ちない状態に固定(支持)される。
この固定された状態は、2つの第1固定ブロックが、それぞれ対応している第1固定穴の隙間に嵌った状態であり、2つの第1固定穴が移動ブロックを安定して支持することができる。
【0009】
取付柱の上部の、第1固定穴が開いていない側面には、停止ブロックが付けられて、停止ブロックには第2固定穴がある。
第2固定穴は、同期ベルトが下向きにワイヤーを引っ張り始めると、ワイヤーも移動ブロックに対して下向きの力を与える。
その時、移動ブロックが最も高い位置で、2つの第1固定ブロックと2つの第1固定穴の組み合わせによって固定されているため、ワイヤーに引っ張られると、移動ブロックが受ける下向きの力は強くなる。
【0010】
また、2つの第1固定ブロックと第1固定穴の間の摩擦力も強くなり、第1固定ブロックの第1固定穴から受ける下向きの力に対する抵抗力も強くなる。
伸縮シェルがワイヤーの牽引力に対する抵抗力も強くなる。
この状態では、2つの第1固定ブロックと2つの第1固定穴の組み合わせにより、移動ブロックは下向きに移動しない。
【0011】
しかし、ワイヤーが固定プーリーを経由していて、固定プーリーが移動シェルに付けられているため、ワイヤーが固定プーリーを通して牽引力を移動シェルに伝える。
それによって移動シェルが下向きに移動し、それにつれて第2固定ブロックも下向きに移動する。
その移動中、第2固定ブロックの下側の斜面が第2固定穴に当たると、第2固定穴は第2固定ブロックに対して上向きの支持力を与える。
【0012】
第2固定ブロックの下側の斜面の水平方向を基準とした傾斜角度が小さいため、第2固定ブロックは第2固定穴から容易には移動シェル側には戻らない。
そのため、第2固定穴は第2固定ブロックを介して移動シェルに上向きの支持力を与える。
その支持力がワイヤーの下向きの引っ張り力の大部分を相殺するため、ワイヤーが第1固定ブロックと第1固定穴の間に伝えてきた下向きの牽引力が小さくなり、伸縮シェルのワイヤーの牽引力に対する抵抗も小さくなる。
この状態で、ワイヤーを引っ張るとワイヤーが伸縮シェルを移動させる。
【0013】
取付柱の下端の内側面には軸穴が形成されている。
第1回転軸は軸穴を通して取付柱に付けられている。
駆動ハンドルは第1回転軸の外側に付けられていて、第1同期輪は第1回転軸の内向き側に付けられている。
第2回転軸は取付柱の上端の内側面に付けられていて、第2同期輪は第2回転軸に付けられている。
第2同期輪と第1同期輪は同期ベルトを通じて繋がっている。
【0014】
駆動ハンドルを手動で回し、駆動ハンドルによって第1回転軸が回され、第1回転軸の回転によって第1同期輪が回され、第1同期輪の回転によって第1同期輪と第2同期輪が繋がっている同期ベルトが動かされる。
固定機構は取付柱の内部に付けられて、その上下移動は同期ベルトに駆動されている。
LEDライトバーは、固定機構の上に取り付けられ、ライトバーの上の部分は、取付柱の上の面に形成されてライト穴から取付柱の外に現れる。
【0015】
固定機構には、移動ブロック、第1固定ブロック、第2固定ブロック、第1戻しバネ、第2戻しバネ、伸縮シェル、移動シェル、第3戻しバネ、制限バー、固定プーリー、第4戻しバネ、第1取付穴、第2取付穴、ワイヤー、第2斜面が含まれる。
移動ブロックの両側には、対称的に2か所の第2取付穴が開いてある。
移動ブロックの後ろの面には、前後貫通の第1取付穴があり、その第1取付穴の前端は移動ブロックの上下両面と連通する。
【0016】
移動ブロックは取付柱の内部に付けられている。
2つの伸縮シェルは、それぞれ2つの第2取付穴の中にあり、それぞれの伸縮シェルの奥側と第2取付穴の間には、第2戻しバネがある。
第2戻しバネの役割は、伸縮シェルを戻すことである。
第1固定ブロックの下側には第2斜面があり、第2斜面は、移動ブロックが上向きに移動するとき、第1固定ブロックが第1固定穴の位置に合うと、第1固定ブロックが第1戻しバネの力で第1固定穴の中に移動して嵌る。
【0017】
移動ブロックが最も高い位置に達した時、駆動ハンドルを放すと、重力によって移動ブロックは下向きの力によって第3戻しバネを押し縮めるようになる。
移動ブロックが最も高い位置に達したとき、2つの第1固定ブロックは、完全に第1固定穴に嵌り、第1固定穴と合わせて移動ブロックを支えることができる。
【0018】
本発明では、第1固定ブロックの下側に第2斜面を設ける構成にしたことで、移動ブロックが最も高い位置に達する直前から、第1固定ブロックは、第1固定穴に入り始めるようになる。
そして、移動ブロックが最も高い位置に達する時には、第1固定ブロックは、第1固定穴にほぼ収まった状態になる。
その後、第1固定ブロックは、第1戻しバネの力を受けて第1固定穴に完全に収まる。
【0019】
2つの第1固定ブロックは、それぞれ2つの伸縮シェルの中に付けられ、第1固定ブロックの奥側と伸縮シェルの間には第1戻しバネがある。
第1戻しバネは、第1固定ブロックを戻す役割がある。
2つの第1固定ブロックは、取付柱に形成されている2つの第1固定穴と合わせる。
移動シェルは、第1取付穴の中に取り付けられて上下移動できる。
移動シェルの下面と第1取付穴の下面の間に第3戻しバネがある。
第3戻しバネは移動シェルを戻す役割を果たす。
移動ブロックが最も高い位置にある時、第3戻しバネは移動シェルの重さによってやや圧縮された状態になる。
【0020】
第2固定ブロックの外側の上下には斜面があり、しかも下側の斜面の傾斜角度は上側の斜面の傾斜角度より小さい。
これにより、移動ブロックが下向きの力を受けている間は、下側に斜面を設けているため、第2固定ブロックが容易には第2固定穴側に押されて移動シェルの中に戻ることはないが、移動ブロックが上向きの支持力を受けている間は、上側に斜面を設けているため、第2固定ブロックの上側の斜面が第2固定穴に当接することで、第2固定ブロックが容易に第4戻しバネに押し出される。
【0021】
第2固定ブロックは移動シェルの中に取り付けられている。
第2固定ブロックと移動シェルの間には第4戻しバネがある。
第4戻しバネの役割は、第2固定ブロックに対し、元の位置に戻す力を与えることである。
第2固定ブロックは取付柱に付けられている停止ブロックの第2固定穴に嵌る。
2本の制限バーは対称的に第1取付穴の両側面に付けられていて、移動シェルの移動範囲を制限する。
【0022】
移動シェルの第2固定ブロックが第2固定穴から外れた後、移動シェルは制限バーによって移動ブロックを下向きに移動させることができる。
固定プーリーは、左右対称の上下2段に配置された計4個からなり、移動シェルの前に設置される。
【0023】
2つの伸縮シェルは、横方向に延びるワイヤーで繋がっており、横方向に延びるワイヤーは、移動ブロックにあるワイヤー穴を通って、固定プーリーの間に延びる。
2つの伸縮シェルの間を横方向に延びるワイヤーは、縦方向に延びるワイヤーの一端に接続されており、縦方向に延びるワイヤーは、横方向に延びるワイヤーとの接続箇所から、左右対称の固定プーリーの間を通って駆動板に接続され、駆動板は同期ベルトに固定される。
【0024】
移動ブロックが下向きに移動する時、縦方向に延びるワイヤーは下段の左右2つの固定プーリーの間を通る。
移動ブロックが上向きに移動する時、縦方向に延びるワイヤーは上段の左右2つの固定プーリーの間を通る。
【0025】
移動ブロックが最も高い位置にある時、第2固定ブロックと、それに対応する第2固定穴との間とは隙間がある。
この隙間は、移動ブロックが最も高い位置で2つの第1固定ブロックに支えられている証拠である。
その時、2つの第1固定ブロックが第1固定穴に嵌ることによって、移動ブロックを安定して支持する。
【0026】
取付柱の側面には対称的に4本のガイドレールがある。
移動ブロックの4つの角にはガイドブロックがある。
移動ブロックは4つのガイドブロックを使って、4本のガイドレールに沿って移動する。
【0027】
取付柱の下方の側面には駆動ハンドルを保護する保護シェルが付けられ、その保護シェルには鍵を掛けられる保護ドアもある。
作業員以外の第三者が偶然LEDライトバーを動かすことを防止できる。
取付柱の上部の支え棒には、LEDライトバーの光を反射する反射板が付けられている。
移動ブロックに設けられている第1取付穴の前側の両側面には、対称的に2本の第3ガイド槽がある。
【0028】
駆動板の奥側には2つの回避口が形成されている。
回避口が形成されていることで、駆動板が上向きに移動する時、4つの固定プーリーには当たることがない。
駆動板の回避口がある側の両側には、対称的な2つの第5ガイドブロックがある。
駆動板は、2つの第5ガイドブロックと2本の第3ガイド槽の組み合わせにより、移動ブロックに設置されている。
【0029】
2つの伸縮シェルを繋げるワイヤーとは異なる縦方向に延びるワイヤーが駆動板の第5ガイドブロックの一端と繋がる。
駆動板の端部が同期ベルトに連結する。
2つの第5ガイドブロックと2本の第3ガイド槽の組み合わせによって、駆動板の動きを制限する。
これによって、駆動板が同期ベルトによって揺らされても、同期ベルトの動きに影響を受けない。
【0030】
移動ブロックに設けられている第1取付穴の奥側の両側面には、対称的に2つの第1ガイド槽が形成されている。
移動シェルの側面には、対称的に2つの第1ガイドブロックがある。
移動シェルは、2つの第1ガイドブロックと2つの第1ガイド槽の組み合わせによって移動ブロックの中での動きが制限される。
【0031】
移動シェルの中の両側面には、対称的に2つの第4ガイド槽が形成されている。
第2固定ブロックの両側面には、対称的に2つの第2ガイドブロックがある。
第2固定ブロックは、2つの第2ガイドブロックと2つの第4ガイド槽の組み合わせによって移動シェルの中での動きが制限される。
【0032】
移動ブロックに設けられている第2取付穴の両側面には、対称的に2つの第2ガイド槽が形成されている。
伸縮シェルの両側面には、対称的に2つの第3ガイドブロックがある。
伸縮シェルは、2つの第3ガイドブロックと2つの第2ガイド槽の組み合わせによって移動ブロックの中での動きが制限される。
【0033】
伸縮シェルの中の両側面には、対称的に2つの第5ガイド槽が開いてある。
第1固定ブロックの両側面には、対称的に2つの第4ガイドブロックがある。
第1固定ブロックは、2つの第4ガイドブロックと2つの第5ガイド槽の組み合わせによって伸縮シェルの中での動きが制限される。
【0034】
第1戻しバネ、第2戻しバネ、第3戻しバネ、第4戻しバネは、移動ブロックが最も高い位置にある時、自然長の状態である。
従来のLED照明装置と比べて、本発明のLED照明装置は、手動で駆動ハンドルを回し、同期輪を通じてLEDライトバーを支える固定機構の上下移動を制御し、LEDライトバーの交換を行う。
【0035】
さらに、固定機構とLEDライトバーが最も高い位置にある時、2つの第1固定ブロックが2つの第1固定穴に嵌った状態であり、2つの第1固定穴によって移動ブロックは安定して支持されている。
固定機構が下向きに移動する時、下向きの牽引力は固定プーリーを経由して移動ブロックに伝わらないため、2つの第1固定ブロックと2つの第1固定穴の間の摩擦力は強くならない。
そのため、2つの第1固定ブロックは滑らかに第1固定穴から外れ、固定機構は滑らかに下向きに移動する。