(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0017】
  ミリ波(MMW)基地局は、様々なUE、たとえば、様々な帯域幅上で動作することが可能なUEを並行してスケジュールし得る。これらの様々なタイプのUEが共通発見信号を介してシステムを同時に発見し、システムにアクセスする必要が存在する。したがって、本開示の態様は、MMWシステムにおける可変帯域幅ユーザの動作を可能にするための技法を提供する。
 
【0018】
  本明細書で説明する技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMAおよび他のネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークに使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))、時分割同期CDMA(TD-SCDMA)、およびCDMAの他の変形態を含む。cdma2000は、IS-2000規格、IS-95規格およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E-UTRA)、ウルトラモバイルブロードバンド(UMB)、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802.20、Flash-OFDM(登録商標)などの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)の一部である。周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方における3GPPロングタームエボリューション(LTE)およびLTEアドバンスト(LTE-A)は、ダウンリンク上ではOFDMAを採用し、アップリンク上ではSC-FDMAを採用するE-UTRAを使用するUMTSの新しいリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-AおよびGSM(登録商標)は、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と称する団体からの文書に記載されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と称する団体からの文書に記載されている。本明細書で説明する技法は、上述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに他のワイヤレスネットワークおよび無線技術に使用され得る。明快のために、LTE/LTEアドバンストについて本技法のいくつかの態様が以下で説明され、LTE/LTEアドバンスト用語が以下の説明の大部分において使用される。LTEおよびLTE-Aは、一般にLTEと呼ばれる。
 
【0019】
  図1は、本開示の態様が実施され得る例示的なワイヤレス通信ネットワーク100を示す。たとえば、本明細書で提示する技法は、
図1に示すUEおよびBSが狭帯域(たとえば、6PRB)ベースの探索空間を使用してマシンタイプ物理ダウンリンク制御チャネル(mPDCCH)上で通信するのを助けるために使用され得る。
 
【0020】
  ネットワーク100は、LTEネットワークまたは何らかの他のワイヤレスネットワークであり得る。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかの発展型ノードB(eNB)110と他のネットワークエンティティとを含み得る。eNBは、ユーザ機器(UE)と通信するエンティティであり、基地局、ノードB、アクセスポイントなどと呼ばれることもある。各eNBは、特定の地理的エリアに通信カバレージを提供し得る。3GPPでは、「セル」という用語は、この用語が使用される文脈に応じて、eNBのカバレージエリアおよび/またはこのカバレージエリアにサービスするeNBサブシステムを指すことができる。
 
【0021】
  eNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセル、および/または他のタイプのセルに通信カバレージを提供し得る。マクロセルは、比較的大きい地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることができる。ピコセルは、比較的小さい地理的エリアをカバーすることができ、サービスに加入しているUEによる無制限アクセスを可能にすることができる。フェムトセルは、比較的小さい地理的エリア(たとえば、自宅)をカバーすることができ、フェムトセルとの関連を有するUE(たとえば、限定加入者グループ(CSG)内のUE)による制限付きアクセスを可能にすることができる。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと呼ばれることがある。ピコセルのためのeNBは、ピコeNBと呼ばれることがある。フェムトセルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNB(HeNB)と呼ばれることがある。
図1に示す例では、eNB110aはマクロセル102aのためのマクロeNBであってもよく、eNB110bはピコセル102bのためのピコeNBであってもよく、eNB110cはフェムトセル102cのためのフェムトeNBであってもよい。eNBは、1つまたは複数(たとえば、3つ)のセルをサポートし得る。「eNB」、「基地局」および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。
 
【0022】
  ワイヤレスネットワーク100はまた、中継局を含み得る。中継局は、上流局(たとえば、eNBまたはUE)からデータの送信を受信し、そのデータの送信を下流局(たとえば、UEまたはeNB)に送ることができるエンティティである。中継局はまた、他のUEに対する送信を中継することができるUEであり得る。
図1に示す例では、中継局110dは、eNB110aとUE120dとの間の通信を可能にするために、マクロeNB110aおよびUE120dと通信し得る。中継局は、中継eNB、中継基地局、リレーなどと呼ばれることもある。
 
【0023】
  ワイヤレスネットワーク100は、異なるタイプのeNB、たとえば、マクロeNB、ピコeNB、フェムトeNB、中継eNBなどを含む異種ネットワークであり得る。これらの異なるタイプのeNBは、異なる送信電力レベル、異なるカバレージエリア、およびワイヤレスネットワーク100内の干渉に対する異なる影響を有し得る。たとえば、マクロeNBは、高い送信電力レベル(たとえば、5〜40ワット)を有し得るが、ピコeNB、フェムトeNB、および中継eNBは、より低い送信電力レベル(たとえば、0.1〜2ワット)を有し得る。
 
【0024】
  ネットワークコントローラ130は、eNBのセットに結合することができ、これらのeNBの協調および制御を行うことができる。ネットワークコントローラ130は、バックホールを介してeNBと通信し得る。eNBはまた、たとえば、ワイヤレスバックホールまたはワイヤラインバックホールを介して直接または間接的に互いと通信し得る。
 
【0025】
  UE120(たとえば、120a、120b、120c)は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散されてもよく、各UEは、固定またはモバイルであり得る。UEは、アクセス端末、端末、移動局、加入者ユニット、局などと呼ばれることもある。UEは、セルラーフォン、携帯情報端末(PDA)、ワイヤレスモデム、ワイヤレス通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレスフォン、ワイヤレスローカルループ(WLL)局、タブレット、スマートフォン、ネットブック、スマートブック、ウルトラブックなどであり得る。
図1では、両矢印を有する実線は、UEとサービングeNBとの間の所望の送信を示し、サービングeNBは、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEにサービスするように指定されたeNBである。両矢印を有する破線は、UEとeNBとの間の潜在的に干渉する送信を示す。
 
【0026】
  ワイヤレス通信ネットワーク100(たとえば、LTEネットワーク)内の1つまたは複数のUE120はまた、狭帯域帯域幅UEであり得る。これらのUEは、LTEネットワーク内のレガシーUEおよび/またはアドバンストUE(たとえば、より広い帯域幅上で動作することが可能な)と共存することができ、ワイヤレスネットワーク内のその他のUEと比較すると制限されている1つまたは複数の能力を有し得る。たとえば、LTE Rel-12では、LTEネットワーク内のレガシーUEおよび/またはアドバンストUEと比較すると、狭帯域UEは、以下のうちの1つまたは複数、すなわち、(レガシーUEに対する)最大帯域幅の低減、単一の受信無線周波数(RF)チェーン、ピークレートの低減(たとえば、最大で1000ビットのトランスポートブロックサイズ(TBS)がサポートされ得る)、送信電力の低減、ランク1送信、半二重動作などとともに動作し得る。場合によっては、半二重動作がサポートされる場合、狭帯域UEは、送信動作から受信動作への(または受信動作から送信動作への)緩やかな切替えタイミングを有し得る。たとえば、ある場合には、レガシーUEおよび/またはアドバンストUE用の20マイクロ秒(μs)の切替えタイミングと比較して、狭帯域UEは1ミリ秒(ms)の緩やかな切替えタイミングを有し得る。
 
【0027】
  場合によっては、(たとえば、LTE Rel-12における)狭帯域UEはまた、LTEネットワーク内のレガシーUEおよび/またはアドバンストUEがダウンリンク(DL)制御チャネルを監視するのと同様に、DL制御チャネルを監視することが可能であってもよい。リリース12狭帯域UEは依然として、通常UEと同様にダウンリンク(DL)制御チャネルを監視することができ、たとえば、最初の数個のシンボル中の広帯域制御チャネル(たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH))、ならびに比較的狭い帯域を占めるが、ある長さのサブフレームにわたる狭帯域制御チャネル(たとえば、拡張PDCCH(ePDCCH))を監視する。
 
【0028】
  いくつかの態様によれば、狭帯域UEは、より広いシステム帯域幅内で(たとえば、1.4/3/5/10/15/20MHzにおいて)共存する一方で、利用可能なシステム帯域幅のうちの1.4MHzの特定の狭帯域割当てまたは区分された6つのリソースブロック(RB)に制限され得る。加えて、狭帯域UEはまた、1つまたは複数のカバレージ動作モードをサポートすることが可能であってもよい。たとえば、狭帯域UEは、15dBまでのカバレージ拡張をサポートすることが可能であってもよい。
 
【0029】
  本明細書で使用する、制限された通信リソース、たとえば、より小さい帯域幅を有するデバイスは、一般に狭帯域UEと呼ばれることがある。同様に、(たとえば、LTEにおける)レガシーUEおよび/またはアドバンストUEなどのレガシーデバイスは、一般に広帯域UEと呼ばれることがある。一般に、広帯域UEは、狭帯域UEよりも多くの量の帯域幅上で動作することが可能である。
 
【0030】
  場合によっては、UE(たとえば、狭帯域UEまたは広帯域UE)は、ネットワーク内で通信する前にセル探索および獲得手順を実行し得る。ある場合には、一例として
図1に示すLTEネットワークを参照すると、セル探索および獲得手順は、UEがLTEセルに接続されておらず、LTEネットワークにアクセスすることを望むときに実行され得る。これらの場合には、UEは、LTEセルへの接続を一時的に失った後などに電源投入され、接続を回復したにすぎないことがある。
 
【0031】
  他の場合には、セル探索および獲得手順は、UEがすでにLTEセルに接続されているときに実行され得る。たとえば、UEは新しいLTEセルを検出した場合があり、その新しいセルへのハンドオーバを準備する場合がある。別の例として、UEは、1つまたは複数の低電力状態で動作している場合があり(たとえば、不連続受信(DRX)をサポートし得る)、1つまたは複数の低電力状態を出ると、(UEが依然として接続モードであっても)セル探索および獲得手順を実行しなければならない場合がある。
 
【0032】
  図2は、
図1の基地局/eNBのうちの1つおよびUEのうちの1つであり得る基地局/eNB110およびUE120の設計のブロック図を示す。基地局110はT個のアンテナ234a〜234tを備えてもよく、UE120はR個のアンテナ252a〜252rを備えてもよく、ただし、一般にT≧1およびR≧1である。
 
【0033】
  基地局110において、送信プロセッサ220は、データソース212から1つまたは複数のUEのためのデータを受信し、UEから受信されたCQIに基づいて各UE用の1つまたは複数の変調およびコーディング方式(MCS)を選択し、UE用に選択されたMCSに基づいて各UEのためのデータを処理(たとえば、符号化および変調)し、データシンボルをすべてのUEに与え得る。送信プロセッサ220はまた、(たとえば、SRPIなどについての)システム情報および制御情報(たとえば、CQI要求、許可、上位レイヤシグナリングなど)を処理し、オーバーヘッドシンボルおよび制御シンボルを与え得る。送信プロセッサ220はまた、基準信号(たとえば、CRS)および同期信号(たとえば、PSSおよびSSS)用の基準シンボルを生成し得る。送信(TX)多入力多出力(MIMO)プロセッサ230は、該当する場合はデータシンボル、制御シンボル、オーバーヘッドシンボル、および/または基準シンボルに対して空間処理(たとえば、プリコーディング)を実行し得、T個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)232a〜232tに与え得る。各変調器232は、(たとえば、OFDM用などに)それぞれの出力シンボルストリームを処理して、出力サンプルストリームを取得し得る。各変調器232は、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、およびアップコンバート)して、ダウンリンク信号を取得し得る。変調器232a〜232tからのT個のダウンリンク信号は、それぞれT個のアンテナ234a〜234tを介して送信され得る。
 
【0034】
  UE120において、アンテナ252a〜252rは、基地局110および/または他の基地局からダウンリンク信号を受信し得、受信信号をそれぞれ復調器(DEMOD)254a〜254rに与え得る。各復調器254は、その受信信号を調整(たとえば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバート、およびデジタル化)して、入力サンプルを取得し得る。各復調器254は、(たとえば、OFDM用などに)入力サンプルをさらに処理して、受信シンボルを取得し得る。MIMO検出器256は、すべてのR個の復調器254a〜254rから受信シンボルを取得し、該当する場合は受信シンボルに対してMIMO検出を実行し、検出されたシンボルを与え得る。受信プロセッサ258は、検出されたシンボルを処理(たとえば、復調および復号)し、UE120のための復号されたデータをデータシンク260に与え、復号された制御情報およびシステム情報をコントローラ/プロセッサ280に与え得る。チャネルプロセッサは、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを判定し得る。
 
【0035】
  アップリンク上では、UE120において、送信プロセッサ264は、データソース262からデータを受信および処理し、コントローラ/プロセッサ280から(たとえば、RSRP、RSSI、RSRQ、CQIなどを含む報告のための)制御情報を受信および処理し得る。送信プロセッサ264はまた、1つまたは複数の基準信号用の基準シンボルを生成し得る。送信プロセッサ264からのシンボルは、該当する場合はTX MIMOプロセッサ266によってプリコードされ、(たとえば、SC-FDM、OFDM用などに)変調器254a〜254rによってさらに処理され、基地局110に送信され得る。基地局110において、UE120および他のUEからのアップリンク信号は、アンテナ234によって受信され、復調器232によって処理され、該当する場合はMIMO検出器236によって検出され、受信プロセッサ238によってさらに処理されて、UE120によって送られた復号されたデータおよび制御情報を取得し得る。受信プロセッサ238は、復号されたデータをデータシンク239に与え、復号された制御情報をコントローラ/プロセッサ240に与え得る。基地局110は、通信ユニット244を含み、通信ユニット244を介してネットワークコントローラ130と通信し得る。ネットワークコントローラ130は、通信ユニット294と、コントローラ/プロセッサ290と、メモリ292とを含み得る。
 
【0036】
  コントローラ/プロセッサ240および280は、それぞれ基地局110およびUE120における動作を指示し得る。たとえば、UE120におけるプロセッサ280ならびに/または他のプロセッサおよびモジュールは、
図6に示す動作600を実行または指示し得る。メモリ242および282は、それぞれ基地局110およびUE120のためのデータおよびプログラムコードを記憶し得る。スケジューラ246は、ダウンリンクおよび/またはアップリンク上でのデータ送信のためにUEをスケジュールし得る。
 
【0037】
  図3は、LTEにおけるFDD用の例示的なフレーム構造300を示す。ダウンリンクおよびアップリンクの各々の送信タイムラインは、無線フレームの単位に区分され得る。各無線フレームは、所定の持続時間(たとえば、10ミリ秒(ms))を有することができ、0〜9のインデックスを有する10個のサブフレームに区分され得る。各サブフレームは、2つのスロットを含み得る。したがって、各無線フレームは、0〜19のインデックスを有する20個のスロットを含み得る。各スロットは、L個のシンボル期間、たとえば、(
図3に示すように)ノーマルサイクリックプレフィックスの場合は7個のシンボル期間、または拡張サイクリックプレフィックスの場合は6個のシンボル期間を含み得る。各サブフレームにおける2L個のシンボル期間は、0〜2L-1のインデックスを割り当てられ得る。
 
【0038】
  LTEでは、eNBは、eNBによってサポートされるセルごとのシステム帯域幅の中心においてダウンリンク上で1次同期信号(PSS)および2次同期信号(SSS)を送信し得る。PSSおよびSSSは、
図3に示すように、それぞれ、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する各無線フレームのサブフレーム0および5中のシンボル期間6および5において送信され得る。PSSおよびSSSは、セル探索および獲得のためにUEによって使用されてもよく、情報の中でも、複信モードの指示とともにセルIDを含み得る。複信モードの指示は、セルが時分割複信(TDD)フレーム構造を利用するか周波数分割複信(FDD)フレーム構造を利用するかを示し得る。eNBは、eNBによってサポートされるセルごとのシステム帯域幅にわたってセル固有基準信号(CRS)を送信し得る。CRSは、各サブフレームのいくつかのシンボル期間において送信されることがあり、チャネル推定、チャネル品質測定、および/または他の機能を実行するためにUEによって使用されることがある。eNBはまた、いくつかの無線フレームのスロット1中のシンボル期間7〜10において物理ブロードキャストチャネル(PBCH)を送信し得る。PBCHは、何らかのシステム情報を搬送し得る。eNBは、いくつかのサブフレーム中の物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で、システム情報ブロック(SIB)などの他のシステム情報を送信し得る。eNBは、サブフレームの最初のB個のシンボル期間において物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上で制御情報/データを送信することができ、ここで、Bはサブフレームごとに構成可能であり得る。eNBは、各サブフレームの残りのシンボル期間においてPDSCH上でトラフィックデータおよび/または他のデータを送信し得る。
 
【0039】
  チャネル品質測定は、UEのDRXサイクルに基づくスケジュールなど、定義されたスケジュールに従って、UEによって実行され得る。たとえば、UEは、DRXサイクルごとにサービングセルについての測定を実行することを試みてもよい。UEはまた、非サービング近隣セルについての測定を実行することを試みてもよい。非サービング近隣セルについての測定は、サービングセルの場合とは異なるスケジュールに基づいて行われる場合があり、UEは、UEが接続モードであるとき、非サービングセルを測定するためにサービングセルから離調する必要がある場合がある。
 
【0040】
  チャネル品質測定を容易にするために、eNBは特定のサブフレーム上でセル固有基準信号(CRS)を送信し得る。たとえば、eNBは、所与のフレームのサブフレーム0および5上でCRSを送信し得る。狭帯域UEは、この信号を受信し、受信信号の平均電力、すなわち、RSRPを測定し得る。狭帯域UEはまた、すべてのソースからの合計受信信号電力に基づいて受信信号強度インジケータ(RSSI)を計算し得る。RSRQはまた、RSRPおよびRSSIに基づいて計算され得る。
 
【0041】
  測定を容易にするために、eNBはそのカバレージエリア内のUEに測定構成を提供し得る。測定構成は測定報告のためのイベントトリガを定義することができ、各イベントトリガは関連するパラメータを有することができる。UEが構成された測定イベントを検出すると、UEは、関連する測定対象についての情報とともに測定報告をeNBに送ることによって応答し得る。構成された測定イベントは、たとえば、しきい値を満たす、測定された基準信号受信電力(RSRP)または測定された基準信号受信品質(RSRQ)であり得る。トリガ時間(TTT)パラメータは、UEがその測定報告を送る前にどのくらい長く測定イベントが持続しなければならないかを定義するために使用され得る。このようにして、UEは、その無線状態の変化をネットワークにシグナリングすることができる。
 
【0042】
  図4は、ノーマルサイクリックプレフィックスを有する2つの例示的なサブフレームフォーマット410および420を示す。利用可能な時間周波数リソースは、リソースブロックに区分され得る。各リソースブロックは、1つのスロットにおいて12個のサブキャリアをカバーすることができ、いくつかのリソース要素を含み得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーすることができ、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
 
【0043】
  サブフレームフォーマット410は、2つのアンテナ用に使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7および11においてアンテナ0および1から送信され得る。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリに知られている信号であり、パイロットと呼ばれることもある。CRSは、たとえば、セル識別情報(ID)に基づいて生成される、セルに固有の基準信号である。
図4では、ラベルRaを有する所与のリソース要素について、アンテナaからそのリソース要素上で変調シンボルが送信されることがあり、他のアンテナからそのリソース要素上で変調シンボルが送信されないことがある。サブフレームフォーマット420は、4つのアンテナ用に使用され得る。CRSは、シンボル期間0、4、7および11においてアンテナ0および1から送信され、シンボル期間1および8においてアンテナ2および3から送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方について、CRSは、セルIDに基づいて決定され得る均等に離間したサブキャリア上で送信され得る。CRSは、そのセルIDに応じて、同じまたは異なるサブキャリア上で送信され得る。サブフレームフォーマット410と420の両方について、CRSに使用されないリソース要素は、データ(たとえば、トラフィックデータ、制御データ、および/または他のデータ)を送信するために使用され得る。
 
【0044】
  LTEにおけるPSS、SSS、CRSおよびPBCHは、公開されている「Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical Channels and Modulation」と題する3GPP TS 36.211に記載されている。
 
【0045】
  インターレース構造は、LTEにおけるFDD用のダウンリンクおよびアップリンクの各々に使用され得る。たとえば、0〜Q-1のインデックスを有するQ個のインターレースが定義されてもよく、ここで、Qは、4、6、8、10、または何らかの他の値に等しくてもよい。各インターレースは、Q個のフレームだけ離間したサブフレームを含み得る。具体的には、インターレースqは、サブフレームq、q+Q、q+2Qなどを含んでもよく、ここで、q∈{0, ..., Q-1}である。
 
【0046】
  ワイヤレスネットワークは、ダウンリンクおよびアップリンク上でのデータ送信のためにハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートし得る。HARQの場合、送信機(たとえば、eNB)は、パケットが受信機(たとえば、UE)によって正確に復号されるか、または何らかの他の終了条件に遭遇するまで、パケットの1つまたは複数の送信を送り得る。同期HARQの場合、パケットのすべての送信は、単一のインターレースのサブフレーム中で送られ得る。非同期HARQの場合、パケットの各送信は、任意のサブフレーム中で送られ得る。
 
【0047】
  UEは、複数のeNBのカバレージ内に位置し得る。そのUEにサービスするために、これらのeNBのうちの1つが選択され得る。サービングeNBは、受信信号強度、受信信号品質、経路損失などの様々な基準に基づいて選択され得る。受信信号品質は、信号対雑音干渉比(SINR)、もしくは基準信号受信品質(RSRQ)、または何らかの他のメトリックによって定量化され得る。UEは、UEが1つまたは複数の干渉eNBからの高い干渉を観測し得る支配的干渉シナリオにおいて動作し得る。
 
【0048】
  従来のLTE設計の重点は、スペクトル効率の改善、ユビキタスカバレージ、およびサービス品質(QoS)サポートの向上に置かれている。現行のLTEシステムのダウンリンク(DL)およびアップリンク(UL)のリンクバジェットは、比較的大きいDLリンクバジェットおよびULリンクバジェットをサポートし得る、最先端のスマートフォンおよびタブレットなどのハイエンドデバイスのカバレージ用に設計されている。
 
【0049】
  したがって、上記で説明したように、ワイヤレス通信ネットワーク(たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク100)内の1つまたは複数のUEは、ワイヤレス通信ネットワーク内の他の(広帯域)デバイスと比較して制限された通信リソースを有する、狭帯域UEなどのデバイスであり得る。狭帯域UEの場合、限られた量の情報のみが交換される必要があり得るので、様々な要件が緩和され得る。たとえば、(広帯域UEに対して)最大帯域幅が低減されることがあり、単一の受信無線周波数(RF)チェーンが使用されることがあり、ピークレートが低減されることがあり(たとえば、最大で100ビットのトランスポートブロックサイズ)、送信電力が低減されることがあり、ランク1送信が使用されることがあり、半二重動作が実行されることがある。
 
【0050】
  場合によっては、半二重動作が実行される場合、狭帯域UEは、送信から受信に(または受信から送信に)移行するための緩やかな切替え時間を有し得る。たとえば、切替え時間は、通常UE用の20μsから狭帯域UE用の1msに緩和され得る。リリース12狭帯域UEは依然として、通常UEと同様にダウンリンク(DL)制御チャネルを監視することができ、たとえば、最初の数個のシンボル中の広帯域制御チャネル(たとえば、PDCCH)、ならびに比較的狭い帯域を占めるが、ある長さのサブフレームにわたる狭帯域制御チャネル(たとえば、ePDCCH)を監視する。
 
【0051】
  たとえば、LTE Rel-13におけるいくつかのシステムでは、狭帯域は、利用可能なシステム帯域幅内の(たとえば、わずか6つのリソースブロック(RB)の)特定の狭帯域割当てに制限され得る。しかしながら、狭帯域は、たとえば、LTEシステム内で共存するために、LTEシステムの利用可能なシステム帯域幅内の異なる狭帯域領域に再同調する(たとえば、動作するおよび/またはキャンプする)ことが可能であってもよい。
 
【0052】
  LTEシステム内での共存の別の例として、狭帯域UEは、レガシー物理ブロードキャストチャネル(PBCH)(たとえば、一般にセルへの初期アクセスに使用され得るパラメータを搬送するLTE物理チャネル)を(繰り返し)受信し、1つまたは複数のレガシー物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)フォーマットをサポートすることが可能であってもよい。たとえば、狭帯域UEは、複数のサブフレームにわたるPBCHの1つまたは複数の追加の繰返しを伴うレガシーPBCHを受信することが可能であってもよい。別の例として、狭帯域UEは、(たとえば、サポートされた1つまたは複数のPRACHフォーマットを有する)PRACHの1つまたは複数の繰返しをLTEシステム内のeNBに送信することが可能であってもよい。PRACHは、狭帯域UEを識別するために使用され得る。また、繰り返されるPRACH試行の数はeNBによって構成され得る。
 
【0053】
  狭帯域UEはまた、リンクバジェットが制限されたデバイスであってもよく、そのリンクバジェット制限に基づいて異なる動作モード(たとえば、狭帯域UEに送信される異なる量の繰り返されるメッセージを伴う)で動作してもよい。たとえば、場合によっては、狭帯域UEは、繰返しがほとんどまたはまったくない(すなわち、UEがメッセージの受信に成功するために必要とされる繰返しの量は少なくてもよいか、または繰返しは必要ですらないことがある)通常カバレージモードで動作してもよい。代替的に、場合によっては、狭帯域UEは、大量の繰返しがあり得るカバレージ拡張(CE: coverage enhancement)モードで動作してもよい。たとえば、328ビットペイロードでは、CEモードでの狭帯域UEは、ペイロードの受信に成功するために、ペイロードの150回以上の繰返しを必要とし得る。
 
【0054】
  場合によっては、たとえば、LTE Rel-13では、狭帯域UEは、ブロードキャスト送信およびユニキャスト送信の受信に関して制限された能力を有し得る。たとえば、狭帯域UEによって受信されるブロードキャスト送信の最大トランスポートブロック(TB)サイズは、1000ビットに制限され得る。加えて、場合によっては、狭帯域UEは、1つのサブフレーム中で2つ以上のユニキャストTBを受信することが可能ではないことがある。場合によっては(たとえば、上記で説明したCEモードと通常モードの両方では)、狭帯域UEは、1つのサブフレーム中で2つ以上のブロードキャストTBを受信することが可能ではないことがある。さらに、場合によっては、狭帯域UEは、1つのサブフレーム中でユニキャストTBとブロードキャストTBの両方を受信することが可能ではないことがある。
 
【0055】
  LTEシステム内で共存する狭帯域UEはまた、ページング、ランダムアクセス手順などのいくつかの手順のための新しいメッセージを(たとえば、これらの手順のためのLTEにおいて使用される従来のメッセージとは対照的に)サポートし得る。言い換えれば、ページング、ランダムアクセス手順などのためのこれらの新しいメッセージは、非狭帯域UEに関連付けられた同様の手順に使用されるメッセージとは別個のものであり得る。たとえば、LTEにおいて使用される従来のページングメッセージと比較して、狭帯域UEは、非狭帯域UEが監視および/または受信することが可能ではないことがあるページングメッセージを監視および/または受信することが可能であってもよい。同様に、従来のランダムアクセス手順において使用される従来のランダムアクセス応答(RAR: random access response)メッセージと比較して、狭帯域UEは、やはり非狭帯域UEによって受信することが可能ではないことがあるRARメッセージを受信することが可能であってもよい。狭帯域UEに関連付けられた新しいページングメッセージおよびRARメッセージはまた、1回または複数回繰り返される(たとえば、「バンドルされる」)ことがある。加えて、新しいメッセージの異なる数の繰返し(たとえば、異なるバンドリングサイズ)がサポートされ得る。
 
【0056】
  いくつかの態様によれば、各狭帯域領域が合計で6つのRB以下である帯域幅にわたる、複数の狭帯域領域は、狭帯域UEおよび/または狭帯域動作によってサポートされ得る。場合によっては、狭帯域動作における各狭帯域UEは、一度に1つの狭帯域領域内で(たとえば、1.4MHzまたは6つのRBにおいて)動作し得る。しかしながら、狭帯域動作における狭帯域UEは、任意の所与の時間に、より広いシステム帯域幅内の他の狭帯域領域に再同調することができる。いくつかの例では、複数の狭帯域UEは、同じ狭帯域領域によってサービスされ得る。他の例では、複数の狭帯域UEは、(たとえば、各狭帯域領域が6つのRBにわたる)異なる狭帯域領域によってサービスされ得る。さらに他の例では、狭帯域UEの異なる組合せは、1つもしくは複数の同じ狭帯域領域および/または1つもしくは複数の異なる狭帯域領域によってサービスされ得る。
 
【0057】
  たとえば、LTE Rel-13におけるいくつかのシステムは、カバレージ拡張と、狭帯域UEならびに他のUEに対するサポートとを導入する。本明細書で使用するカバレージ拡張という用語は一般に、ネットワーク内の(狭帯域デバイスなどの)デバイスのカバレージ範囲を拡大する任意のタイプの機構を指す。カバレージ拡張(CE)のための1つの手法は、(たとえば、複数のサブフレームにわたって、または、以下でより詳細に説明するように、同じサブフレーム内の複数のシンボルにわたって)同じデータを複数回送信することを指すバンドリングである。
 
【0058】
  いくつかのシステムでは、狭帯域UEは、より広いシステム帯域幅において動作しながら狭帯域動作をサポートし得る。たとえば、狭帯域UEは、システム帯域幅の狭帯域領域を送信および受信し得る。上述のように、狭帯域領域は6つのリソースブロック(RB)にわたることがある。
 
【0059】
  いくつかのシステムは、UEとeNBとの間の155.7dBの最大結合損失にマッピングする、最大15dBのカバレージ拡張を狭帯域UEに提供し得る。したがって、狭帯域UEおよびeNBは、低いSNR(たとえば、-15dB〜-20dB)で測定を実行し得る。いくつかのシステムでは、カバレージ拡張はチャネルバンドリングを含んでもよく、狭帯域UEに関連付けられたメッセージは1回または複数回繰り返される(たとえば、バンドルされる)ことがある。
 
【0060】
  いくつかのデバイスは、レガシータイプ通信と非レガシータイプ通信の両方と通信することが可能であってもよい。たとえば、いくつかのデバイスは、(全体的なシステム帯域幅の)狭帯域領域とより広い帯域領域の両方で通信することが可能であってもよい。上記の例は狭帯域領域を介して通信する低コストデバイスまたはMTCデバイスを参照しているが、他の(非低コスト/非MTC)タイプのデバイスも、たとえば、周波数選択性および指向性送信を利用して、狭帯域領域を介して通信し得る。
 
【0061】
ミリ波システムにおける可変帯域幅ユーザの例示的な動作
  ミリ波(MMW)BSなどのいくつかのタイプの基地局(BS)は、異なるシステム帯域幅において動作することが可能なUE(たとえば、狭帯域UEおよび広帯域UE)を並行してスケジュールし得る。たとえば、
図5に示すように、いくつかのUE(たとえば、広帯域UE)およびいくつかのBSは、より高い帯域幅(たとえば、500MHz)を処理することが可能であってもよいが、他のUE(たとえば、狭帯域UE)は、より低い帯域幅(たとえば、250MHz)しかサポートすることが可能ではないことがある。
 
【0062】
  すなわち、いくつかの広帯域UEは、より広いシステム帯域幅(たとえば、広帯域領域504)で動作することが可能であってもよいが、狭帯域UEは、より広いシステム帯域幅の狭い領域(たとえば、狭帯域領域502)でしか動作することが可能ではないことがある。加えて、統合アクセス/バックホール設定で動作するいくつかのMMW BSは、他のBSに宛てられたメッセージも有し得る。
 
【0063】
  指向性1次同期信号(DPSS)などの発見信号は、BSがサービスしているスケジューリングUEにおいて使用されるフィードバック情報を取得するために、BSによって送信され得る。加えて、場合によっては、これらの発見信号はビームフォーミングされ、潜在的に指向性探索および追跡に使用され得る。したがって、MMW BSは異なるシステム帯域幅において動作することが可能なUEを並行してスケジュールし得るので、これらのUEのすべてが共通発見信号を介してシステムを同時に発見し、システムにアクセスする必要が存在する。言い換えれば、各UEの帯域幅能力にかかわらず、BSが共通発見信号をBSがサービスしているすべてのUEに送信することが可能である必要が存在する。
 
【0064】
  図6は、MMWシステムにおける可変帯域幅ユーザの動作を可能にするための例示的な動作600を示す。動作600は、たとえば、DPSSビーム掃引、サブアレイ選択手順、ビームフォーマ選択手順、ランダムアクセスチャネルビームフォーミング、および/またはビーム微調整などの、DPSS送信を伴う手順に参加している基地局(たとえば、BS110)によって実行され得る。
 
【0065】
  動作600は、より広いシステム帯域幅内の狭帯域領域上で指向性1次同期信号(DPSS)を送信することによって、602において開始する。604において、BSは、DPSSに基づいて1つまたは複数のユーザ機器(UE)からフィードバック情報を受信し、フィードバック情報は、フィードバック情報を送信したUEの帯域幅能力の指示を備える。606において、BSは、フィードバック情報に少なくとも部分的に基づいて、より広いシステム帯域幅または狭帯域領域のうちの少なくとも1つ内でリソースを1つまたは複数のUEに割り振る。
 
【0066】
  図7は、MMWシステムにおける可変帯域幅ユーザの動作を可能にするための例示的な動作700を示す。動作700は、たとえば、ユーザ機器(たとえば、UE120)、たとえば、上記で説明した動作600に参加しているUEのうちの1つによって実行され得る。
 
【0067】
  動作700は、より広いシステム帯域幅の狭帯域領域上で基地局から送信された指向性1次同期信号(DPSS)を検出することによって、702において開始する。704において、UEは、DPSSに基づいて生成されたフィードバック情報を基地局に送信し、フィードバック情報は、UEの帯域幅能力の指示を備える。706において、UEは、フィードバック情報に基づいて、より広いシステム帯域幅または狭帯域領域のうちの少なくとも1つ内で割り振られたリソースを使用して基地局と通信する。
 
【0068】
  上述のように、基地局(たとえば、MMW BS)は、指向性1次同期信号(DPSS)を送信し得る。
図5に示すように、DPSSは、より広いシステム帯域幅(たとえば、広帯域領域504)の狭帯域領域502において送信され得る。たとえば、図示のように、DPSSは狭帯域領域502(たとえば、周波数リソース帯域2および3)において送信されることがあり、狭帯域領域502において動作することが可能な狭帯域UEと、より広いシステム帯域幅(たとえば、広帯域領域504)にわたって動作することが可能な広帯域UEとが、基地局によって送信された同じDPSSを検出することを可能にする。
 
【0069】
  いくつかの態様によれば、DPSSを受信したことに応答して、UEはUEとDPSSを送信した基地局との間の最良のビーム方向を決定することが可能であってもよい。その後、DPSSを受信したUEはフィードバック情報を基地局に送信することができ、基地局がどのUEがセル内でアクティブであるかを決定し、それらのアクティブなUEをスケジュールすることを可能にする。
 
【0070】
  場合によっては、フィードバック情報は、フィードバック情報を送信するUEとDPSSを送信した基地局との間の最良のビーム方向の指示を備え得る。加えて、フィードバック情報はまた、フィードバック情報を送信するUEの帯域幅能力の指示(たとえば、UEが狭帯域通信が可能であるか、または広帯域通信が可能であるか)を備え得る。
 
【0071】
  フィードバックにおける帯域幅の指示は、特定のUEをスケジュールするためのどれかの周波数帯域を基地局に示し得る。たとえば、UEが広帯域動作が可能であることをフィードバック情報が示す場合、基地局は、広帯域領域(たとえば、広帯域領域504)においてこのUEをスケジュールしてもよく、UEが狭帯域動作が可能であることをフィードバック情報が示す場合、基地局は、より広いシステム帯域幅の狭帯域領域(たとえば、狭帯域領域502)においてUEをスケジュールしてもよい。
 
【0072】
  基地局がビームフォーミングを実行し、UEをスケジュールした後、基地局とUEとの間のチャネルは依然として周波数選択性であってもよい。たとえば、より狭い帯域(たとえば、狭帯域領域502)上で送信されたDPSSの結果として、フィードバック情報に示された、狭帯域領域に最適であり得る最良のビーム方向は、広帯域領域(たとえば、広帯域領域504)に最適ではないことがある。
 
【0073】
  したがって、いくつかの態様によれば、広帯域領域504においてスケジュールされたそれらのUEについて、追加のビーム追跡が必要であり得る。たとえば、この追加のビーム追跡は、最良のビーム方向を使用した広帯域領域504における受信電力と、狭帯域領域502における最良のビーム方向を使用したUEへの送信の受信電力との間のCQIの差に基づき得る。
 
【0074】
  いくつかの態様によれば、CQIの著しい差が観測される場合、基地局は、広帯域領域内のUEのための新しい最良のビーム方向を決定するために、DPSSが送信された方向とは異なり得る方向と帯域幅領域の異なる組合せを使用して広帯域領域504内のUEに1つまたは複数のビーム追跡波形を送信することによってビームトレーニングを実行すると決定することがある。いくつかの態様によれば、これらのビーム追跡波形は、ユニキャストベースで単一のUEに送信され得る。UEは、いくつかの帯域幅内の基地局によって送信されたビーム追跡波形を検出し、(たとえば、所望の帯域幅または追跡波形に基づいて取られた測定値の)フィードバックを提供し得る。このフィードバックに基づいて、基地局は、広帯域領域で動作しているそのUEと通信するための好ましい帯域幅および/または好ましい方向を決定し得る。
 
【0075】
  いくつかの態様によれば、広帯域DPSSを送信することはリンクバジェットの観点から不利であるので、この追加のビーム追跡は、異なる帯域幅において繰り返される広帯域DPSS波形を送信することよりも有利であり得る。
 
【0076】
  上述のように、特定のUEの帯域幅能力に応じて、基地局は、広帯域領域504または狭帯域領域502内のUEをスケジュールし得る。いくつかの態様によれば、広帯域動作が可能なUEのためのリソースブロックは、より広いシステム帯域幅(たとえば、広帯域領域504)上で基地局によってスケジュールされ得るが、狭帯域動作のみが可能なUEのためのリソースブロックは、より広いシステム帯域幅の狭帯域領域(たとえば、狭帯域領域502)内のみでeNBによってスケジュールされ得る。
 
【0077】
  いくつかの態様によれば、より狭い周波数帯域およびより広い周波数帯域上でUEの混合(a mix of UEs)をスケジュールするとき、時分割多重アクセス(TDMA)に関連付けられた複雑性を回避するために周波数分割多重アクセス(FDMA)を使用することが有利であり得る。
 
【0078】
  当業者は、情報および信号が様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを理解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの組合せによって表され得る。
 
【0079】
  本明細書の本開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、ソフトウェア/ファームウェア、またはそれらの組合せとして実装され得ることを、当業者はさらに諒解されよう。ハードウェアとソフトウェア/ファームウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップについて、上記では概してそれらの機能に関して説明した。そのような機能がハードウェアとして実装されるかソフトウェア/ファームウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明した機能を特定の適用例ごとに様々な方法で実装し得るが、そのような実装決定は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
 
【0080】
  本明細書の本開示に関して説明する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェア構成要素、または本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを用いて実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
 
【0081】
  本明細書の本開示に関して説明する方法またはアルゴリズムのステップは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェア/ファームウェアモジュールにおいて、またはそれらの組合せにおいて具現化され得る。ソフトウェア/ファームウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、相変化メモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に存在し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在し得る。ASICは、ユーザ端末に存在し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、個別構成要素としてユーザ端末に存在し得る。
 
【0082】
  1つまたは複数の例示的な設計では、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア/ファームウェア、またはそれらの組合せにおいて実装され得る。ソフトウェア/ファームウェアにおいて実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体と、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする任意の媒体を含む通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、汎用コンピュータまたは専用コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD/DVDもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコード手段を搬送もしくは記憶するために使用され得、汎用コンピュータもしくは専用コンピュータ、または汎用プロセッサもしくは専用プロセッサによってアクセスされ得る他の媒体を備えることができる。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェア/ファームウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用するディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(disc)(CD)、レーザーディスク(登録商標)(disc)、光ディスク(disc)、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)、フロッピーディスク(disk)およびBlu-ray(登録商標)ディスク(disc)を含み、ディスク(disk)は通常、データを磁気的に再生し、ディスク(disc)は、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
 
【0083】
  特許請求の範囲を含めて本明細書で使用する場合、「および/または」という用語は、2つ以上の項目のリストにおいて使用されるとき、列挙された項目のうちのいずれか1つが単独で採用されてもよく、または列挙された項目のうちの2つ以上の任意の組合せが採用されてもよいことを意味する。たとえば、組成物が構成要素A、B、および/またはCを含むものとして記載されている場合、組成物は、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AとBの組合せ、AとCの組合せ、BとCの組合せ、またはAとBとCの組合せを含むことができる。また、特許請求の範囲を含めて本明細書で使用する場合、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの句で終わる項目のリスト)において使用される「または」は、たとえば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」のリストがAまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味するような選言的リストを示す。
 
【0084】
  本開示の前述の説明は、いかなる当業者も本開示を作成または使用できるようにするために提供される。本開示に対する様々な修正は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般原理は、本開示の趣旨または範囲から逸脱することなく他の変形形態に適用され得る。したがって、本開示は、本明細書で説明する例および設計に限定されるものではなく、本明細書で開示する原理および新規の特徴と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。