(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用される前記情報証印を指定することによって、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つを構成するために、ユーザからのユーザ入力を受け付けるように、さらに構成される、請求項1に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記第2のライブラリ内に新しい実行可能なユーザインターフェース形式として記憶するように、さらに構成される、請求項1に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記ユーザと関連付けられる前記第2のライブラリ内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記ユーザと関連付けられる1つ以上のユーザフォルダ内において表示するように、さらに構成される、請求項7に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、複数の異なるユーザと関連付けられる前記第2のライブラリ内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記複数の異なるユーザによってアクセス可能である1つ以上のフォルダ内において表示するように、さらに構成される、請求項7に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、他のユーザによって構成可能である実行可能なユーザインターフェース表示形式として前記第2のライブラリ内に記憶するように、さらに構成される、請求項7に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上のプロセッサは、前記表示アプリケーションが実行されると、前記第2のライブラリ内の実行可能なユーザインターフェース表示形式としてユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、他のユーザによって構成可能ではないシステム表示として記憶するように、さらに構成される、請求項7に記載のユーザ表示構成システム。
前記表示アプリケーションが実行され、ユーザ入力が受け付けられると、前記1つ以上のプロセッサは、前記プロセスプラントのランタイム中に、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの表示を、新しい実行可能なユーザインターフェース表示形式に変更するように、さらに構成される、請求項7に記載のユーザ表示構成システム。
前記1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの構成の交換が、前記プロセス制御システムについての変更を反映するための情報証印の更新をもたらす、請求項1に記載のユーザ表示構成システム。
前記表示アプリケーションによる前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つが実行されると、前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの1つに関連する他のユーザ選択に応答して、前記プロセス制御システム内のデータに対する前記1つ以上のリンクのうちのユーザ選択リンクを、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの同一のものが、異なるユーザ選択リンクに基づいて異なる情報証印を表示するように、前記プロセスプラントのランタイム中に前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの1つにより使用されることとなる前記第1のライブラリに、さらに記憶させる、請求項1に記載のユーザ表示構成システム。
前記第1のライブラリが、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素の各々のために、前記プロセス制御システム内の情報証印に関連するデータに接続する1つ以上のリンクを指定する1つ以上の形式を記憶するように、さらに構成され、
前記表示アプリケーションによる前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、前記1つ以上のプロセッサは、前記選択された形式に関連づけられる1つ以上のリンクを、前記プロセスプラントのランタイム中に前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つにより使用されることとなるユーザ選択リンクとして、前記第1のライブラリに記憶させる、請求項15に記載のユーザ表示構成システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、(i)前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの前記修正可能な下位領域のうちの1つと、(ii)前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つとの間におけるリンクを指定するユーザからのユーザ入力を受け付け、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つに、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの前記修正可能な下位領域のうちの1つに情報を表示させるように、さらに構成される、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの前記表示領域と関連付けられる修正可能な下位領域の数を指定する、ユーザからのユーザ入力を受け付けるように、さらに構成される、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用される前記情報証印を指定することによって、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つを構成するために、ユーザからのユーザ入力を受け付けるように、さらに構成される、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つのランタイム実行中に、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つの前記修正可能な下位領域のうちの1つに、前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を実装し、その結果、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つが前記ユーザ表示エンジンによって実行されるときに、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素によって作成される視覚的表示が、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つの前記修正可能な下位領域のうちの前記1つに適合するように自動的に大きさを決める、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記ユーザと関連付けられる前記第2のライブラリデータベース内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記ユーザと関連付けられる1つ以上のユーザフォルダ内において表示する、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、複数の異なるユーザと関連付けられる前記第2のライブラリデータベース内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記複数の異なるユーザによってアクセス可能である1つ以上のフォルダ内において表示する、請求項23に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、タスクと関連付けられる前記第2のライブラリデータベース内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記タスクと関連付けられる1つ以上のフォルダ内において表示する、請求項23に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、特定のプロセス制御デバイスと関連付けられる前記第2のライブラリデータベース内に記憶して、前記ユーザによって構成された前記実行可能なユーザインターフェース表示形式を、前記特定のプロセス制御デバイスと関連付けられる1つ以上のフォルダ内において表示する、請求項23に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、第1のユーザ入力を受け付けると、ユーザにより前記第2のライブラリデータベース内に構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、新しい実行可能なユーザインターフェース表示形式として記憶し、
第2のユーザ入力を受け付けると、前記プロセスプラントのランタイム中に、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの表示を、新しい実行可能なユーザインターフェース表示形式に変更するように、さらに構成される、請求項23に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記ユーザインターフェースデバイスに通信可能に接続されるコンピュータデバイス内で実行される、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、第1の通信ネットワークの一部として含まれるコンピュータデバイス内で実行され、前記第1の通信ネットワークは、前記ユーザインターフェースデバイスを含む第2の通信ネットワークと、前記第1の通信ネットワークおよび前記第2の通信ネットワークの間に接続されたファイアウォールデバイスを介して、通信可能に接続される、請求項28に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、通信ネットワークを介して前記ユーザインターフェースデバイスに通信可能に接続されるコンピュータデバイス内で実行され、ウェブブラウザを介して前記ユーザインターフェースデバイスと通信する、請求項28に記載のユーザ表示システム。
前記ユーザ表示エンジンは、前記プロセス制御デバイスによって生産される製品に影響を与えるように、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つのランタイム実行中に、前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つとの相互作用を介して、前記プロセス制御デバイスの動作を変更するユーザからのユーザ入力を受け付ける、請求項31に記載のユーザ表示システム。
前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つは、いずれの実行可能なグラフィック要素とも関連付けられていない前記表示領域内の固定表示領域を含み、
前記実行可能なユーザインターフェース表示形式は、(i)固定情報証印と、(ii)前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの前記1つのランタイム実行中に前記固定表示領域に提示される前記プロセスプラント内の前記プロセス制御デバイスによって生成されるプロセスデータへの固定リンクと、を含む、請求項31に記載のユーザ表示システム。
前記1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの構成の交換が、前記プロセス制御システムについての変更を反映するための情報証印の更新をもたらす、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つがランタイム実行されると、前記1つ以上のプロセッサは、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの1つに関連する他のユーザ選択に応答して、前記プロセス制御システム内のデータに対する前記1つ以上のリンクのうちのユーザ選択リンクを、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの同一のものが、異なるユーザ選択リンクに基づいて異なる情報証印を表示するように、前記プロセスプラントのランタイム中に前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素のうちの1つにより使用されることとなる前記第1のライブラリデータベースに、さらに記憶させる、請求項18に記載のユーザ表示システム。
前記第1のライブラリデータベースが、前記1つ以上の実行可能なグラフィック要素の各々のために、前記プロセス制御システム内の情報証印に関連するデータに接続する1つ以上のリンクを指定する1つ以上の形式を記憶するように、さらに構成され、
前記実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、前記1つ以上のプロセッサは、前記選択された形式に関連づけられる1つ以上のリンクを、前記プロセスプラントのランタイム中に前記実行可能なグラフィック要素のうちの1つにより使用されることとなるユーザ選択リンクとして、前記第1のライブラリデータベースに記憶させる、請求項37に記載のユーザ表示システム。
【背景技術】
【0003】
化学、石油、または他のプロセスにおいて使用されるような分散プロセス制御システムは、典型的には、アナログバス、デジタルバス、またはアナログおよびデジタルバスの組み合わせを介して1つ以上のフィールドデバイスに通信可能に連結される、1つ以上のプロセス制御装置を含む。フィールドデバイスは、例えば、弁、弁ポジショナ、スイッチ、および伝送器(例えば、温度、圧力、レベル、および流速センサ)であってもよく、プロセス環境内に配置され、弁の開閉、プロセスパラメータの測定等のプロセス機能を実施する。インテリジェント(または「スマート」)フィールドデバイス、例えば、FOUNDATION(登録商標)Fieldbusプロトコル等の周知のFieldbusプロトコルに従うフィールドデバイスもまた、制御計算、アラーム機能、および制御装置内に一般的に実装される他の制御機能を実施することができる。プロセス制御装置はまた、典型的にはプラント環境内に配置され、フィールドデバイスによって作成されたプロセス測定値および/またはフィールドデバイスに関連する他の情報を示す信号を受信し、また例えば、プロセス制御決定を行い、受信される情報に基づいて制御信号を生成し、HART(登録商標)およびFieldbusフィールドデバイス等のフィールドデバイス内で実行されている制御モジュールまたはブロックと連係する、異なる制御モジュールを走らせる制御装置アプリケーションを実行する。制御装置内の制御モジュールは、通信回線上で制御信号をフィールドデバイスに送信し、それによってプロセスの動作を制御する。
【0004】
フィールドデバイスおよび制御装置からの情報は通常、オペレータワークステーション、パーソナルコンピュータ、データヒストリアン、レポート生成装置、集中データベース等の、典型的にはより過酷なプラント環境から離れた制御室または他の場所に置かれる1つ以上の他のハードウェアデバイスに対してデータハイウェイを介して利用可能になる。これらのハードウェアデバイスは、例えば、オペレータが、プロセス制御ルーチンの設定の変更、制御装置またはフィールドデバイス内の制御モジュールの動作の修正、プロセスの現在の状態の閲覧、フィールドデバイスおよび制御装置によって生成されたアラームの閲覧、職員訓練またはプロセス制御ソフトウェアの試験の目的のためのプロセス動作のシミュレーション、構成データベースの維持および更新等のプロセスに関する機能を実施することを可能にし得るアプリケーションを実行する。
【0005】
一例として、Emerson Process Managementから販売されているDeltaV(商標)制御システムは、単一の施設に配置されるかまたは複数の施設もしくはプロセス制御プラントにわたってネットワーク化される場合もあるプロセスネットワーク内の多様な場所に配置される異なるデバイス内に記憶され、またそれらによって実行される、複数のアプリケーションを含む。構成アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーション内に存在し、ユーザが、プロセス制御モジュールを作成または変更し、これらのプロセス制御モジュールを、データハイウェイを介して専用の分散制御装置にダウンロードすることを可能にする。典型的には、これらの制御モジュールは、オブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトである通信可能に相互接続された機能ブロックで構成され、それへの入力に基づいて制御スキーム内の機能を実施し、制御スキーム内の他の機能ブロックへの出力を提供する。構成アプリケーションはまた、データをオペレータに表示し、オペレータが設定点等のプロセス制御ルーチン内の設定を変更することを可能にするように、設計者に、閲覧アプリケーションによって使用されるオペレータインターフェースまたは人間−機械インターフェース(HMI)を作成または変更させることもできる。各専用制御装置、および場合により1つ以上のフィールドデバイスは、実際のプロセス制御機能性を実装するためにそれに割り当てられ、ダウンロードされた制御モジュールを走らせる、制御装置アプリケーションを記憶および実行する。閲覧アプリケーションは、1つ以上のオペレータワークステーションで実行することができ、データハイウェイを介して制御装置アプリケーションからデータを受信し、このデータを、ユーザインターフェースを使用してプロセス制御システム設計者、オペレータ、またはユーザに表示し、例えば、オペレータビュー、技師ビュー、技術者ビュー、保守ビュー等の多数の異なるビューのうちのいずれかを提供することができる。データヒストリアンアプリケーションは、典型的には、データハイウェイを通して提供されるデータのうちの一部または全部を収集および記憶するデータヒストリアンデバイス内に記憶され、またそれによって実行され、一方、構成データベースアプリケーションは、データハイウェイに取り付けられたより遠くのコンピュータ内で走り、現在のプロセス制御ルーチン構成およびそれと関連付けられるデータを記憶することができる。別法として、構成データベースは、同一のワークステーション内に構成アプリケーションとして配置されてもよい。
【0006】
プロセス制御環境内で使用される制御および支持アプリケーションの数および種類が増加するのに伴い、異なるグラフィック表示アプリケーションが、ユーザがこれらのアプリケーションを効果的に構成、観察、および使用することを可能にするために提供されてきた。例えば、グラフィック表示アプリケーションは、構成技師が、プロセスプラント内の制御デバイスにダウンロードするための制御プログラムを図形的に作成することを可能にするように、制御構成アプリケーションを支持するために使用されてきた。それに加えて、グラフィック表示アプリケーションは、制御オペレータが、プロセスプラント(またはプロセスプラント領域)の現在のプロセス条件の閲覧、プロセス制御機能の監視および操作、プロセスレベルアラームの観察等を行うことを可能にするために使用されてきた。他のグラフィック表示アプリケーションは、保守担当者が、ハードウェアデバイスおよびプロセスプラント内の種々の領域の機能状態を閲覧することを可能にし、また他のグラフィック表示アプリケーションは、技師が、プロセスプラントの動作をシミュレーションすることを可能にする。
【0007】
構成技師は、表示作成アプリケーション内の表示オブジェクトを選択および形成することによって、グラフィック表示作成アプリケーションを使用して、プロセスプラント内のオペレータ、保守担当者等のための1つ以上の表示を作成することができる。これらの表示は、典型的にはワークステーションのうちの1つ以上においてシステム全体に実装され、プラント内の制御システムまたはデバイスの動作状態に関して、予め構成された表示をオペレータおよび保守担当者に提供する。より大規模のプロセスプラントでは、表示は、プラントの特定の部分または特定の機能的領域に特異的であってもよい。概して、表示は、プロセスプラント内の制御装置またはデバイスによって生成されるアラームを受信および表示するアラーム表示、プロセスプラント内の制御装置および他のデバイスの動作状態を示す制御表示、プロセスプラント内のデバイスの機能状態を示す保守表示等の形式をとる。さらに、これらの表示は典型的には、プロセスプラント内のプロセス制御モジュールまたはデバイスから受信される情報またはデータを表示するように、予め構成される。例えば、表示画面上のグラフィックが、タンクが半分満たされていること、もしくは弁の位置が変化したことを例証するために実時間で変化してもよく、または、グラフィック表示に含まれる数字表示器が、流れセンサによって測定される流れもしくは反応器の温度に従って更新されてもよい。
【0008】
従来、表示がアクセスし得る実時間プロセス制御データは、主に制御装置に限定された。換言すれば、フィールドデバイスへの知能の導入前は、構成技師は、フィールドデバイスからの診断的データまたはアラームデータを自動的に表示し得る表示を開発していなかった。勿論、インテリジェントフィールドデバイスは現在、プロセス制御データの重要なソースであり、インテリジェントフィールドデバイスから情報を取得、表示、および適用することは、プロセスプラント内で制御動作を動作させる、および診断する際に有益である。
【0009】
インテリジェントフィールドデバイスは、長年にわたり利用可能であるが、構成技師は、かかるデバイスからの情報を表示に効率的に組み込むことにおいて多くの困難に直面し続けている。構成技師は典型的には、プロセス領域およびこれらの領域と関連付けられる動作タスクに特異的な画面の開発に多大な時間および労力をささげており、予算上の配慮は、新しい情報ソースを格納するための表示の再開発(または修正さえ)を不可能にすることが多い。さらに、構成技師は、制御戦略とは別に表示を開発することが多い。特定の制御戦略のために表示が開発されている時点では、構成技師は、制御戦略がどのデバイスを使用することになるか、またはこれらのデバイスがインテリジェントであるかどうかをまだ知らない場合がある。したがって、多数の表示が、ハードコードされたプロセスパラメータおよびグラフィック構成要素を継続して有し、そのうちの幾つかはレガシー表示と見なされる。
【0010】
多くのプロセスプラントにおいて、制御戦略およびフィールドデバイスは典型的には、プロセス制御システム内の別個のオブジェクトとして表される。制御戦略オブジェクトおよびデバイスオブジェクトは、それぞれの別個のタグ、アラーム、フェースプレート、および他の属性を有する。したがって、インテリジェントフィールドデバイスの導入に伴い、典型的なプロセス制御システム内のオブジェクトの数は劇的に増加した。これらのオブジェクトは、有用な情報の利益をオペレータに提供するが、多数のかかるオブジェクトは、オペレータおよび構成技師によって完了することが必要とされるタスクの複雑さを増加させた。したがって、多数のユーザは、既存の作業慣行上におけるインテリジェントフィールドデバイスの影響を評価しなければならず、また場合により、これらの新しい情報ソースを効果的に使用するための新しい慣行を定義しなければならない。幾つかの施設は、したがって、既存の慣行を再定義するために資金を投入することを厭い、代わりにインテリジェントフィールドデバイスからの情報の助けを用いずにプロセスプラント動作を監視することを選択している。具体的には、これらの施設は、インテリジェントフィールドデバイスから入手可能な診断的データ、アラームデータ、および他のプロセスデータを反映しない表示を使用し続けている。
【0011】
一方、インテリジェントフィールドデバイスからの情報の表示への組み込みは、描写される情報の詳細の量および複雑さによってユーザを苛立たせる不要な効果を有する場合もある。例えば、特定の制御戦略に対応するオブジェクトは、該制御戦略によって使用されるデバイスに対応するオブジェクトと共に、ユーザによってはノイズと感じることもある圧倒的な量の情報を提供する場合がある。さらに、利用可能な情報の全てをディスプレイ上に表示することはまた、不要な雑音を作成し、ユーザ経験をさらに悪化させる。したがって、利用可能な情報を種々のユーザメニューオプション下に論理的にグループ化することが一般的である。
【0012】
いずれにせよ、これらの要因の結果として、プロセス制御環境において使用される制御および支持アプリケーションの数および種類は増加しており、特に、異なるグラフィック表示アプリケーションが、ユーザがこれらのアプリケーションを効果的に構成および使用することを可能にするために提供されてきた。例えば、グラフィック表示アプリケーションは、構成技師が、プロセスプラント内の制御デバイスにダウンロードするための制御プログラムを図形的に作成することを可能にするように、制御構成アプリケーションを支持するために使用されてきた。それに加えて、グラフィック表示アプリケーションは、制御オペレータが、プロセスプラントまたはプロセスプラント領域の現在の機能を閲覧することを可能にするため、保守担当者が、プロセスプラント内部のハードウェアデバイスの状態を閲覧することを可能にするため、プロセスプラントのシミュレーションを可能にするため等に使用されてきた。しかしながら、これらのグラフィック表示アプリケーションは、以前は、それらが関連付けられる特定のアプリケーションの一部として別々に作成されており、したがって、それらがそのために作成された特定のプロセス機能に対する有用性が概して限定される。例えば、保守、構成、またはシミュレーション機能に関わる文脈において制御オペレータを支持するように作成されたグラフィックプログラムを使用することは、不可能ではないとしても困難である。
【0013】
さらに、既存のアプリケーションは、典型的には、表示内の所望のメニュー項目に到達するために多くのクリック選択を要する。具体的には、モジュール内への「ドリルダウン」に関心のあるオペレータまたは保守担当者は、多数のメニューを起動させ、複数のダイアログを見直し、応答しなければならないことが多い。多くの場合、タスクをトリガするための制御は、直感的様式で組織化されておらず、したがって習得するために莫大な時間を要する。
【0014】
別の場合では、増加し続けるコマンドオプションおよび特徴の数は、プロセス制御設計、構成、および管理をより複雑にし続ける。典型的なユーザは、画面上に多数の制御およびメニュー項目を目にし、それに対し、これらの制御またはメニュー項目のうち比較的小さいサブセットのみが、ユーザが実施しているタスクに適用可能であることが多い。
【0015】
構成中、表示作成アプリケーションは、例えば、タンク、弁、センサ、スライドバー等のオペレータ制御ボタン、オン/オフスイッチ等の温度グラフィック表示項目を有することができ、それらは、オペレータ表示、保守表示等を作成するように任意の所望の構成で画面上に定置され得る。画面上に定置されるとき、個々のグラフィック項目は、プロセスプラントの内部構造の幾つかの情報または表示を異なるユーザに提供する様式で、画面上で相互接続されてもよい。グラフィック表示を活気付けるために、表示作成者は、グラフィック項目とプロセスプラント内部の関連データソースとの間に通信リンクを指定することによって、グラフィック項目の各々を、センサによって測定されるデータまたは弁位置を示すデータ等のプロセスプラント内部で生成されるデータに手動で結び付ける。このプロセスは煩雑で時間がかかり、誤りを伴う可能性があり、またさらに、顕著なプログラミング知識およびプラント構成知識を要する。さらに、一度表示が作成されると、それは、その構成および配置内に残り、したがって、変更することは不可能ではないにしても困難である。
【0016】
さらに、グラフィックは典型的には、制御戦略とは別々に定義され、1つのグラフィック表示が、複数の異なる制御モジュールと共に使用されることも多い。グラフィック表示においてグラフィックの多様な変形が期待されるため、どの変形が、グラフィック表示の各々におけるオーバーライド構造と共に許容可能または使用可能であるかを指定する特別な形式を使用して、グラフィック構成システムを設計することが必要である。これらの変形としては、例えば、ユーザに、項目の一部のローテーションを定義させる、どの文字列および変数が表示内に示されなければならず、またどれが任意であるかを選択させる等、変更を指定することが挙げられる。この事前の設計がなければ、グラフィック表示は、プラントのランタイム中に行われる小さい変化さえも有することができない。不運なことに、全てのグラフィック表示内において許容可能な変更を素早く設計または事前指定しようとする構成システムは、表示内のグラフィック項目における変更は非常に一般的であるため、使用できない。その結果、グラフィック費用を効果的に維持することは、制御システム内部の継続的な問題であり、グラフィックを維持するステップが制御構成システム内で使用される制御モジュールクラスに対して行われている変更と連係しなければならない場合、悪化するのみである。
【0017】
一例として、プロセスプラントを観察および制御するために使用されるオペレータ表示は、プログラミング環境において定義され、完了すると、オペレータによる使用のために配備される。配備された表示に対して変更が必要とされる場合、変更は、プログラミング環境内で実装され、その後、表示が再配備される。面倒ではあるが、オペレータ表示の適切な設計は、プロセスプラントの安全な動作に不可欠である。したがって、オペレータは典型的には、表示を自身で変更することができない。それに加えて、ほとんどのオペレータは、新しい表示をプログラムし得るために必要な訓練をしていない。
【0018】
しかしながら、上述の通り、プロセスグラフィックは、構成するために長時間で費用のかかるエンジニアリング時間を要する。表示は、配管計装図に基づいて設計されることが多く、測定および制御の全てがオペレータに対して表されることを確実にする。幾つかの表示は、プラントの運転開始および運転停止等の既知のタスクのためにプログラムされ得るが、特定のユーザによって実施されることが期待される潜在的な特定の目的の全てに役立つ単発の表示を作成すること、または単一のユーザによって実施される特定のタスクのために表示をカスタマイズすることは、非実用的である。さらに、表示特有のタスクの作成は、技師と動作担当者との協力を要し、これは、表示が定義されるときの構成の取り組み中に、実践的ではないことがある。特定のタスクのために定義された表示が存在しない場合、オペレータは、プロセスを適切に観察し、動作させるために、必要な情報を有する表示間をナビゲートしなければならない。この動作は、オペレータを混乱させ、他の表示上の情報を記憶する必要があるため、オペレータの誤りの危険性を増加させる可能性がある。
【0019】
さらに、オペレータが利用可能な表示間を変更するためにオペレータが使用するナビゲーション活動は、典型的には、表示内にプログラムされる。オペレータ表示内部に複数の直接的な表示の接続をプログラムすることは典型的であるが、これらの表示接続はまた、典型的には、プラントの配管計装図に従い、これは、特定のオペレータが、表示間をナビゲートすることを必要とする様式ではなくてもよい。どの表示が必要とされているかに関わらず、オペレータが素早くアクセスし得ることを確実にするために、これらの表示は、多数の、例えば、30個以上の表示アクセス点を、ユーザが他の表示に容易にアクセスすることを可能にする表示上に提供または追加することができる。しかしながら、この場合においても、ユーザは、オペレータが必要とする情報を検索するために正しい表示に素早くナビゲートすることができるように、表示を十分に熟知していなければならない。
【発明の概要】
【0020】
表示構成システムは、オペレータが、彼らがプロセスプラントを動作させるために使用する同一のインターフェースにおいて、また、ユーザがグラフィックプログラミングアプリケーションを理解することを必要としない様式で、彼ら自身のプロセス表示(以降、「ダッシュボード」または「ダッシュボード表示」と称する)を作成することを可能にする。さらに、表示構成システムは、オペレータが、彼らのタスクの必要に応じて任意の数のダッシュボードを作製することを可能にし、またオペレータが、プラントのランタイム中にそれを作製することを可能にする。この表示構成システムを使用して、表示構成技師は、全ての可能なオペレータタスクのための表示を作成する必要がなく、それによって、プラントにおいて必要とされる表示構成活動を低減する。さらに、プラントオペレータは、これらのオペレータが、これらのダッシュボードが必要であると決定する際に、彼ら自身のダッシュボードを素早く作成および実装することができるため、より生産的であり得る。
【0021】
一般的に言えば、ダッシュボードは、このダッシュボードがオペレータによる修正を可能にする独自の能力を有する、表示の種類である。各ダッシュボードは、3列×2行、または3×3グリッド等の、表示要素がダッシュボード内に示され得る場所または領域を定義する定義された配置を有し、この配置は、オペレータによって修正可能であってもよい。ある場合では、オペレータは、予め定義された表示形成単位(以降、「ガジェット」と称する)を使用して、彼ら自身のダッシュボード上にコンテンツを容易に作成することができる。ガジェットは、ライブラリ内に提供することができ、ダッシュボードの領域または場所のうちの1つにおいて、ダッシュボード上に単純にドラッグおよびドロップして、ダッシュボードの該領域または場所にインストールすることができる。一実施形態では、ガジェットは、ガジェットのためのタイトルバーを選択し、ダッシュボード内の新規の場所にガジェットをドラッグおよびドロップすることによって、ダッシュボード内部で移動させることができる。表示構成システムは、選択されるダッシュボード配置に基づいて、ガジェットの大きさを自動的に決めてもよい。所望により、オペレータは、ダッシュボード上のガジェットを追加、修正、移動、最少化、または削除することによって、既存のダッシュボードを修正することができる。
【0022】
所望により、正しいプロセス知識を有するオペレータのみが、ダッシュボードを作成および修正し得ることを確実にするために、セキュリティ対策を使用して、どのオペレータがダッシュボードの作成および修正し得るかを決定してもよい。またさらには、ガジェットは、オペレータによって構成可能であってよく、また例えば、ガジェットを使用するダッシュボードの開発においてオペレータに必要とされる専門的訓練またはグラフィック知識を低減または排除するために、オペレータに対する単純な選択およびオプションを用いて予めプログラムされてもよい(以降、「エイリアス」と称する)。これらの選択およびオプションの包含は、単一のガジェットを、プロセス値の単一の組専用である代わりに、種々のプロセス値にわたって再使用可能にすることができる。
【0023】
ダッシュボードは、構成システムに自動的に保存されてよく、保存されたダッシュボードを他者が見るために利用可能にするために必要とされる追加の構成アクションは、ほとんどまたは全く存在しなくてよい。例えば、オペレータは、他のオペレータによって作製されたダッシュボードを閲覧することができ、これらの保存されたダッシュボードを、彼ら自身のダッシュボードの作成のための開始点として使用することができる。ある場合では、第1のユーザが他のユーザのダッシュボードに変更を加えると、この変更されたダッシュボードは、第1のユーザの個人的ダッシュボードとして自動的に保存され得る。この構成システムの使用は、オペレータが、システム上の既存のダッシュボード(「システムダッシュボード」)の、または他のユーザの個人的ダッシュボードからの特注の修正されたコピーを作成することを容易にする。システムダッシュボードまたは他のユーザの個人的ダッシュボードを修正することによって、システムは、該オペレータの個人的ダッシュボードとして使用するためのコピーを自動的に作成する。ダッシュボードが、複数の個人に対して有用であると見出される場合、個人的ダッシュボードは、任意の時点でシステムダッシュボードへと推進され得る。
【0024】
プラントネットワークにログインした後、オペレータにとって有用であり得るダッシュボードのリストまたはセットを提供するインターフェースが、オペレータに提供されてもよい。システムは、例えば、オペレータがシステムに最初にログインするときに、「お気に入りの」または個人的ダッシュボードおよび表示の初期セットをオペレータに自動的に提供してもよい。オペレータは、該オペレータにとって最も有用であるとオペレータが決定する際に、これらのリストを管理することが可能であってもよい。さらに、ダッシュボードおよび表示のリストは、プラントの運転開始および運転停止タスク等の特定のタスク、ユーザ群、プラントの特定の区域または領域、プラント内部の特定の設備等のためにセットアップまたは確立されてもよい。
【0025】
本明細書に説明されるダッシュボードはまた、プラントの初期構成中に構成技師によって使用されるグラフィックプログラミングアプリケーション内に作成されることもできる。この特徴は、表示構成技師が、オペレータのためのダッシュボードの初期セットを作成することを可能にする。ダッシュボードがこれ以上修正されるべきではないと技師が判断する場合、技師は、ダッシュボードを、ダッシュボードから表示(システム表示とも呼ばれる)へと変更することができる。表示は、オペレータにとって同じに見えるが、これ以降、表示は、構成技師によって使用されるグラフィックプログラミングアプリケーション内でのみ修正することができ、オペレータによって使用される表示アプリケーション内では修正することができない。
【0026】
技師はまた、ダッシュボードの一部を修正可能でないように定義することもできる。例えば、技師は、ダッシュボードの一部をガジェットに配分することができ、ダッシュボードの残りは、オペレータによって修正可能ではない標準グラフィック要素(例えば、円または四角形)を用いてプログラムされる。オペレータは次に、ダッシュボードの配分された部分の内部のガジェットのみを、追加、修正、再編成、および削除することができる。またさらに、構成技師は、ダッシュボード作成において後にオペレータによって使用される1つ以上のガジェットを作成することができる。構成技師によって使用される典型的な表示プログラミングアプリケーションはしばしば、編集環境において再使用可能な複雑なグラフィック視覚化を作成するための機構を技師に提供し、これは以降、グラフィック要素モジュール(GEM)と称される。しかしながら、この場合、ガジェットはまた、グラフィックプログラミングアプリケーション内で作成されてもよく、ガジェットであるよう定義されるGEMとして単純に作成されてもよい。GEMおよびガジェットはしたがって、同一のエイリアス概念を使用することができ、この場合、GEMが利用可能なグラフィック能力の全ては、ガジェットにて利用可能である。したがって、これらの概念を使用すると、技師は、ガジェット、表示、およびダッシュボードに関する1つのアプリケーションおよびプログラミング手法を理解するだけでよい。
【0027】
ダッシュボード内の表示ナビゲーションは、組織化されたリスト中の利用可能な表示の全てをオペレータに示すことによって改善され、そのリストは、フォルダを使用して表示を組織化してもよい。フォルダは、階層的ナビゲーションを提供するために、水光熱設備/ボイラー等のプロセスプラントの一部に関連する表示を定義するために使用されてもよく、または、プラント運転停止等の特定のタスクに使用される表示を定義するために使用されてもよい。表示は、表示が、種々のタスクのために、またプラントの一部によって容易にアクセスされ得るように、複数のフォルダ内に示され得る。制御システム内には、数百の表示が存在することも多いため、表示構成システムは、オペレータが、これらのオペレータが自身のお気に入りの表示リストに最も一般的に使用する表示を組織化することを可能にする。お気に入りリストはまた、フォルダを使用して表示を組織化することもでき、表示を複数のフォルダ内で参照することを可能にする。その結果、オペレータは、オペレータタスクを最適に実施するために必要な表示ナビゲーション接続のうちの全てをプログラムしておくために技師に頼る必要はない。
【0028】
所望により、ダッシュボードは、ナビゲーションに関する動作アプリケーション内部の任意の他の表示同様に扱われてもよく、それに加えて、特定のユーザまたはオペレータのダッシュボードは、例えば、ユーザのフォルダ内で利用可能であるか、またはユーザのフォルダ内に示されることによって、またユーザのお気に入り表示のリストに自動的に追加されることによって、これらのダッシュボードがそのオペレータにとって見つけることが容易であるように自動または手動で組織化されてもよい。
【0029】
またさらに、ナビゲーションを助けるために、表示またはダッシュボードはまた、表示階層内の次の、前の、上の、および下の表示に移動するためのプログラムされた表示ナビゲーションツールを有してもよく、階層内のこれらの「次の」または隣接する表示は、ダッシュボードまたはシステム表示であってもよい。現在ログイン中のオペレータが、参照されたダッシュボードから彼または彼女自身の個人的ダッシュボードを作成している場合、制御システムは、ユーザのナビゲーションコマンドに応答して、参照されたダッシュボードまたは表示の代わりに、ユーザへの表示のためにそのユーザの個人的ダッシュボードに自動的にアクセスしてもよい。オペレータが、彼または彼女自身の個人的ダッシュボードを作成していない場合、代わりに、システムによって定義されるダッシュボードがアクセスされ得る。
【0030】
所望により、本明細書に説明される表示構成システムおよび動作インターフェースは、リッチデスクトップか、またはウェブインターフェース環境かのいずれかにおいて利用可能であってよい。具体的には、本明細書に説明される表示閲覧および生成能力は、ウェブブラウザ環境にて実施されてもよく、該環境では、システムは、ユーザが表示を検索および閲覧すること等によって、ウェブページの代わりに予め記憶または作成された表示を通してブラウズすることを可能にする。
【0031】
当然のことながら、本明細書に説明される構成システムは、プロセスプラント内部のプロセスと通信して、それを制御するユーザインターフェースに関する、クラスベースの、または標準化されたテンプレート挙動の利益を保持し、また一方で同時に、このシステムは、ユーザが、表示のランタイム中にユーザ表示を介して情報および制御の提示を変更または再構成することを可能にして、これらの表示がプロセス制御活動を実施する際に、ユーザ表示の作成および再構成が、特定の目的のためにユーザまたはユーザ群に関して調整されることを可能にする機構を提供する。したがって、本明細書に説明されるユーザインターフェース表示および構成システムは、ユーザ表示接続および配置に対する変更を可能にし、プロセスプラントまたはプロセス制御システムの一部(または、場合により、プラントまたはシステム全体)に対する変更のアプリケーション内の不要な遅延の発生を低減し、したがって、プロセスプラントまたはシステムの全体の効率性および生産性を経時的に増加させる。
【0032】
一態様によると、例えば、プロセス制御システムの一部として使用され、プロセス制御システムと通信するようにプロセス制御システム内部のプロセス制御デバイスに通信可能に連結されて、プロセス制御システムからのプロセス制御データを獲得し、プロセス制御システムの動作に影響するために制御または構成データをプロセス制御システムに送信するユーザ表示システムは、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、1つ以上の実行可能なグラフィック要素を記憶することを実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される第1のライブラリであって、各実行可能なグラフィック要素は、情報証印と、情報証印を使用して表示されるプロセス制御システム内のデータへのリンクと、を含む、第1のライブラリと、1つ以上のコンピュータプロセッサを使用して、1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式を記憶することを実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される第2のライブラリと、を含む。実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの少なくとも1つは、ユーザ表示デバイスのための表示領域および該表示領域内の1つ以上の下位領域を定義し、1つ以上の下位領域の各々は、下位領域内の情報を提示するために使用される異なる実行可能なグラフィック要素と関連付けられ、各実行可能なユーザインターフェース表示形式は、下位領域のうちの1つ以上の各々と実行可能なグラフィック要素のうちの対応する1つとの間のリンクを含む。システムは、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つおよび実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を使用して、1つ以上のプロセッサ上で、ユーザ表示デバイス上に視覚情報を提示することを実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶されるユーザ表示実行ルーチンをさらに含む。
【0033】
ユーザ表示システムの別の態様では、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つは、いずれの実行可能なグラフィック要素とも関連付けられていない表示領域内の固定領域を含んでもよく、実行可能なユーザインターフェース表示形式は、固定情報証印と、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム中に固定表示領域に提示されるプロセス制御データへの固定リンクと、を含む。
【0034】
ユーザ表示システムの別の態様では、固定情報証印は、プロセスの一部のために配管計装図を含む。
【0035】
ユーザ表示システムの別の態様では、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つは、異なる実行可能なグラフィック要素が、実行可能なユーザインターフェース表示形式のランタイム中に、下位領域のうちの1つと関連付けられ得るように構成可能である。例えば、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つは、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの第1の下位領域と関連付けられた実行可能なグラフィック要素のうちの1つを、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの第2の下位領域と関連付けさせ得るように、またはユーザは、表示領域と関連付けられた下位領域のうちの1つ以上の場所、大きさ、および/もしくは数を変更し得るように、構成可能であってもよい。
【0036】
ユーザ表示システムの別の態様によると、実行可能なグラフィック要素のうちの少なくとも1つの情報証印は、プロセスの一部のための配管計装図、および/または傾向グラフ等のグラフを含み、この場合、プロセス制御システム内のデータへのリンクは、傾向グラフ内で傾向化されたプロセスデータへのリンクを含むことができる。
【0037】
ユーザ表示システムの別の態様によると、ユーザインターフェース表示形式のうちの1つは、ユーザインターフェース表示形式上の下位領域の大きさを変化させることができるように構成可能である。
【0038】
別の態様によると、ユーザ表示システムはまた、1つ以上のプロセッサ上で、ユーザが、実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を作成または変更して、作成または変更された実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を、第1のライブラリのコンピュータ可読媒体内に新しい実行可能なグラフィック要素として記憶することを実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される実行可能なグラフィック要素作成ルーチンを含むことができる。それに加えて、実行可能なグラフィック要素のうちの1つは、実行可能なグラフィック要素の指示を、ユーザ表示デバイス上に表示されるユーザインターフェース表示形式上の下位領域の指示へドラッグすることによって、下位領域のうちの1つと関連付けられてもよい。
【0039】
別の態様によると、ユーザ表示システムは、有形コンピュータ可読媒体上に記憶され、また組織化された様式で第2のライブラリ内に記憶される際に、コンピュータプロセッサ上で、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つ以上への参照を含む1つ以上のフォルダを提示することを実行する、表示ルーチンをさらに含む。1つ以上のフォルダのうちの1つは、特定のユーザと関連付けられる実行可能なユーザインターフェース表示形式への、またはプロセスプラントの特定の領域と関連付けられる実行可能なユーザインターフェース表示形式への、または特定のタスクと関連付けられる実行可能なユーザインターフェース表示形式への参照を記憶することができる。所望により、1つ以上のフォルダのうちの1つは、複数のユーザによってアクセス可能である実行可能なユーザインターフェース表示形式への参照を記憶してもよく、または特定のユーザと関連付けられ、かつ特定のユーザのために実装されるセキュリティ手順を介してのみアクセス可能である実行可能なユーザインターフェースへの参照を記憶してもよい。
【0040】
またさらなる態様によると、プロセス制御システムの一部として使用されるユーザ表示構成システムは、プロセス制御システムと通信するようにプロセス制御システム内部のプロセス制御デバイスに通信可能に連結されて、プロセス制御システムからのプロセス制御データを獲得し、プロセス制御システムの動作に影響するために制御または構成データをプロセス制御システムに送信し、また、1つ以上の実行可能なグラフィック要素を含む有形コンピュータ可読媒体上に記憶される第1のライブラリであって、各実行可能なグラフィック要素は、ユーザインターフェースの一部として提示される情報証印と、情報証印を使用して表示されるデータを獲得するために使用するために情報証印と関連付けられるプロセス制御システム内のデータへの1つ以上のリンクと、を含む、第1のライブラリと、1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式を記憶する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される第2のライブラリと、を含む。実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの少なくとも1つは、ユーザ表示デバイスのための表示領域および該表示領域内の1つ以上の下位領域を定義し、1つ以上の下位領域の各々は、表示下位領域内の情報を提示するために使用される異なる実行可能なグラフィック要素と関連付けられることが可能であり、1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式の各々は、該実行可能なユーザインターフェース形式の下位領域のうちの1つ以上の各々と、実行可能なグラフィック要素との間のリンクまたは参照を含む。システムはまた、1つ以上のプロセッサ上で、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの実行中に、ユーザが、実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上が実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム中に使用される様式に対して、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの構成を変更して、プロセス制御システムと通信し、ユーザに情報を表示し、またユーザが、プロセス、プロセスプラント、またはプロセス制御システムと相互作用し、それを制御することを可能にすることを実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される構成エンジンを含む。
【0041】
ユーザ表示構成システムの別の態様によると、構成エンジンは、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つとの間のリンクを指定して、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つに、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つに情報を表示することを実行させることを可能にする。
【0042】
ユーザ表示構成システムのさらなる態様によると、構成エンジンは、ユーザが、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つの指示を実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと関連付けられるユーザ表示上の領域にドラッグし、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つの指示を実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと関連付けられるユーザ表示上の領域にドロップすることを可能にすることによって、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つとの間のリンクを指定して、それによって、実行可能なグラフィック要素のうちの1つと実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つとの間にリンク(すなわち、参照)を作成することを可能にする。
【0043】
ユーザ表示構成システムの別の態様によると、構成エンジンは、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの表示領域と関連付けられる下位領域の数、場所、大きさ、および他のパラメータのうちのいずれかまたは全てを指定することを可能にする。
【0044】
ユーザ表示構成システムの別の態様によると、構成エンジンは、ユーザが、実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用されるプロセス制御システム内のデータへの1つ以上のリンクを指定することによって、および実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用される情報証印を指定することによって等を含む、種々の様式のうちのいずれかまたは全てにおいて、実行可能なグラフィック要素のうちの1つを構成することを可能にする。さらに、構成システムは、1つ以上の実行可能なグラフィック要素によって作製される視覚的表示が、下位領域のうちの1つに適合するように視覚的表示の大きさを自動的に決めるように、実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を、下位領域のうちの1つに関連付けることができる。
【0045】
ユーザ表示構成システムの別の態様によると、構成エンジンは、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、新しい実行可能なユーザインターフェース形式として第2のライブラリ内に記憶してもよく、また該新しい実行可能なユーザインターフェース形式を、ユーザに関連付けられるとして記憶して、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、ユーザに関連付けられる1つ以上のユーザフォルダ内で、組織化され、ユーザに対して閲覧可能になることを可能にすることによって、または、複数の異なるユーザに関連付けられるとして記憶して、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、複数の異なるユーザによってアクセス可能な1つ以上のフォルダ内で、組織化され、複数の異なるユーザに対して閲覧可能になることを可能にすることによって、記憶してもよい。それに加えて、構成エンジンは、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、第2のライブラリ内に、他のユーザによって構成可能な実行可能なユーザインターフェース表示形式として、または、他のユーザによっては構成可能ではないシステム表示の形式の実行可能なユーザインターフェース表示形式として記憶してもよい。
【0046】
別の態様によると、ユーザ表示システムは、プロセス制御システムを有するプロセスプラントにおける使用のためのものであり、プロセス制御システムと通信するようにプロセス制御システム内部のプロセス制御デバイスに通信可能に連結されて、プロセス制御システムからのプロセス制御データを獲得し、制御または構成データをプロセス制御システムに送信し、プロセッサと、1つ以上の実行可能なグラフィック要素を含む、有形コンピュータ可読媒体上に実装される第1のライブラリデータベースであって、各実行可能なグラフィック要素は、ユーザインターフェースの一部として提示される情報証印と、情報証印を使用して表示されるデータを獲得するために使用するために情報証印と関連付けられるプロセス制御システム内1つ以上のリンクまたはデータへの参照を含む、第1のライブラリデータベースと、1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式を記憶する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶される第2のライブラリデータベースと、を含む、ユーザインターフェースデバイスを含む。実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの少なくとも1つは、ユーザ表示デバイスのための表示領域および該表示領域内の1つ以上の下位領域を定義し、1つ以上の下位領域の各々は、表示下位領域内の情報を提示するために使用される異なる実行可能なグラフィック要素と関連付けられることが可能であり、1つ以上の実行可能なユーザインターフェース表示形式の各々は、該実行可能なユーザインターフェース形式の下位領域のうちの1つ以上の各々と実行可能なグラフィック要素との間のリンクを含む。システムはまた、ユーザインターフェースデバイス、第1および第2のライブラリ、ならびにプロセス制御デバイスのうちの1つ以上に通信可能に連結される、プロセッサ上で、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つを実行して、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つを使用してユーザに表示を提示し、また実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの実行中に、ユーザが、ユーザインターフェースデバイスにおいて、実行可能なユーザインターフェース表示形式をのうちの1つを、実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上が実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム中に使用される様式に対して変更することを可能にすること実行する、有形コンピュータ可読媒体上に記憶されるユーザ表示エンジンも含む。
【0047】
ユーザ表示システムの別の態様によると、ユーザ表示エンジンは、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域の1つと実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つとの間にリンクまたは参照を指定することを可能にし、リンクは、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つに情報を表示することを実行する、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つを示す。ユーザ表示エンジンは、ユーザが、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つの指示を、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと関連付けられるユーザ表示デバイス上の領域にドラッグし、実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つの指示を、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと関連付けられるユーザ表示デバイス上にドロップすることを可能にすることによって、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つと実行可能なグラフィック表示要素のうちの1つとの間にリンクを指定することを可能にし、それによって、実行可能なグラフィック要素と実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域の1つとの間にリンクを作成することを可能にしてもよい。
【0048】
ユーザ表示システムの別の態様によると、ユーザ表示エンジンは、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの表示領域と関連付けられる下位領域のうちの1つ状の数、場所、構成、および任意の他の所望の特徴を指定することを可能にしてもよい。さらに、表示エンジンは、実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用されるプロセス制御システム内のデータへの1つ以上のリンクを指定することによって、ユーザが、実行可能なグラフィック要素のうちの1つを構成することを可能にしてもよく、および/または、実行可能なグラフィック要素のうちの1つによって使用される情報証印を指定することによって、ユーザが、実行可能なグラフィック要素のうちの1つを構成することを可能にしてもよい。
【0049】
ユーザ表示システムの別の態様によると、ユーザ表示エンジンは、実行可能な表示形式のうちの1つがユーザ表示エンジンによって実行されるときに、1つ以上の実行可能なグラフィック要素によって作成される視覚的表示が、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つに自動的に適合するように大きさを決めるように、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム実行中に、実行可能なインターフェースユーザインターフェース表示形式のうちの1つの下位領域のうちの1つに、実行可能なグラフィック要素のうちの1つ以上を実装してもよい。
【0050】
ユーザ表示システムのさらなる態様によると、ユーザ表示エンジンは、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、ユーザと関連付けられるような様式で第2のライブラリ内に記憶して、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、ユーザと関連付けられる1つ以上のユーザフォルダ内で、組織化され、ユーザに対して閲覧可能になることを可能にしてもよい。ユーザ表示エンジンは、例えば、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式を、第2のライブラリ内に、複数の異なるユーザと関連付けられるとして記憶して、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、複数の異なるユーザによってアクセス可能な1つ以上のフォルダ内で、組織化され、複数の異なるユーザに対して閲覧可能になることを可能にしてもよく、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、タスクと関連付けられる1つ以上のフォルダ内で、組織化され、1人もしくは複数の異なるユーザに対して閲覧可能になることを可能にしてもよく、および/または、ユーザによって構成された実行可能なユーザインターフェース表示形式が、プロセス制御デバイスのユニットもしくはセット等の1つ以上の特定のプロセス制御デバイスと関連付けられる1つ以上のフォルダ内で、組織化され、1人もしくは複数の異なるユーザに対して閲覧可能になることを可能にしてもよい。
【0051】
ユーザ表示システムの別の態様によると、ユーザ表示エンジンは、任意の様式でユーザインターフェースデバイスに通信可能に接続されるコンピュータデバイス内で、実行されてもよく、具体的には、ユーザ表示エンジンは、コンピュータデバイスとユーザインターフェースデバイスとの間に設置されるファイアウォールデバイスを有する通信ネットワークを介してユーザインターフェースデバイスに通信可能に接続されるコンピュータデバイス内で実行されてもよく、またはユーザ表示エンジンは、通信ネットワークを介してユーザインターフェースデバイスに通信可能に接続され、ウェブブラウザを介してユーザインターフェースデバイスと通信するコンピュータデバイス内で、実行されてもよく、またはユーザ表示エンジンは、ユーザインターフェースデバイスのプロセッサ上で実行されてもよい。
【0052】
ユーザ表示システムの別の態様によると、実行可能なユーザインターフェース形式のうちの1つは、プロセスプラントまたはプロセス制御システムと関連付けられるプロセスプラント、プロセス制御システム、またはプロセス制御デバイスによって生産される製品に影響を与えるように、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム中に、ユーザが、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つとの相互作用を介して、プロセス制御デバイスの動作を変更することを可能にする。
【0053】
ユーザ表示システムのさらなる態様によると、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つは、いずれの実行可能なグラフィック要素とも関連付けられていない表示領域内の固定領域を含むことができ、実行可能なユーザインターフェース表示形式は、固定情報証印と、実行可能なユーザインターフェース表示形式のうちの1つのランタイム中に固定表示領域内に提示される、プロセスプラント内部のプロセス制御デバイスによって生成されるプロセスデータへの固定リンクまたは参照と、を含む。ある場合では、例えば、固定情報証印は、プロセスプラントの一部のために配管計装図を含むことができる。
【0054】
勿論、上述のシステムのこれらの態様のいずれかまたは全ては、互いに任意に組み合わせて使用されてもよい。
【0055】
本明細書に説明される表示および構成システムによって提供されるグラフィック要素および表示の柔軟な構成は、プロセスプラントまたはプロセス制御システムが、より安全で効率的に、実時間で観察、制御、および/または動作されることを可能にする。具体的には、これらの表示および構成システムは、オペレータが、実時間またはプラントのランタイム動作環境と構成環境との双方において、プロセス制御システムまたはプラントの1つ以上の部分の特定の観察、制御、および/または動作に対して特異的に調整またはカスタマイズされたグラフィック要素および/または表示を構成することを可能にする。表示および構成システムはまた、オペレータが、カスタマイズされたグラフィック要素および/またはカスタマイズされた表示を、一般的な(例えば、プラント全体またはシステム全体、実時間環境または構成環境)アクセス、使用、再使用、および組み込みのために保存することを可能にする。したがって、グラフィック要素(単数または複数)の、および/またはグラフィック表示(単数または複数)の構成が、合理化され、プロセスプラントまたはシステムの複数の環境内で完全にカスタマイズ可能であるため、オペレータの混乱および誤りは減少し、したがって、オペレータが、プロセスプラントまたはシステムを効率的および安全に動作させることが可能である。
【0056】
さらに、グラフィック要素(単数または複数)および/または表示(単数または複数)は、プロセスプラントまたはシステムの特定の部分またはその全体の特定の目的のためにカスタマイズされるため、プロセスプラントまたはシステムの特定の部分またはその全体によって(例えば、1つ以上のプロセスの制御中に)生成され、必須の手動および/または自動的な介入を要する実時間データは、カスタマイズされたグラフィック要素(単数または複数)および/または表示(単数または複数)を使用して、容易に、素早く判別され得る。一例として、実時間データは、カスタマイズされたグラフィック要素および/または表示において受信および判別され、判別されたデータの内容に基づいて、更新された制御アルゴリズムまたはデータが、手動および/または自動で生成され、プロセスプラントの制御における実行または使用のためにプロセスプラントに伝送される。他の例では、受信および判別されたデータの内容に基づいて、回復アクション命令が、プロセスプラントもしくはシステムの1つ以上のプロセス要素に手動もしくは自動で送信されて、実施され、および/または運転停止もしくは初期化命令が、プロセスプラントまたはシステムの1つ以上のプロセス要素に送信されて、実施される。勿論、受信および判別された実時間データに基づいてプロセスプラントまたはシステムに含まれる、またはそれによって実行される、他のデータ、構成、および/または命令は、可能である。幾つかの場合では、判別された実時間データに基づいてプロセスプラントまたはシステムに送達されるデータ、構成、および/または命令は、プロセスプラントまたはシステム(例えば、プロセス要素に対する更新された、または新しい構成)またはその動作への変更をもたらす。幾つかの場合では、送達されたデータ、構成、および/または命令は、プロセスプラントまたは制御システムにアクションを実施させる(例えば、特定のプロセス要素を動作から除去する、生成された再ルートデータをあるソースから別のソースへと経路変更する等)。
【0057】
したがって、本明細書に説明される表示および構成システムは、グラフィック要素および/または表示に、よりカスタマイズされた詳細な情報を(特に、プロセスプラントまたはシステムによって生成される実時間データに関して)生成させ、ユーザが、制御および/またはプロセスプラントまたはプロセス制御システムの1つ以上の部分の動作に対する任意の不可欠な修正を素早く生成し、これらの変更を、プロセスプラントまたは制御システムのランタイム環境内により素早く統合することを可能にする。故に、本明細書に説明される技術、方法、およびシステムに伴い、プロセスプラントまたはシステムの効率性および安全性は、さらに増加される。
【発明を実施するための形態】
【0059】
図1は、プロセスプラントネットワーク10の例を例証し、ここでは、オペレータ12および保守技術者14等のプロセスプラント職員は、1つ以上の閲覧または表示アプリケーション20を使用して、プロセスプラント10の、特に、プロセスプラント10内に実装される分散制御システム22の動作を監視する。閲覧または表示アプリケーション20は、ワークステーション30および32の、それぞれ、オペレータ12および保守技術者14の各々に、種々の異なる表示を使用して類似のまたは同一のプロセスグラフィックを図形的に描画するユーザインターフェースアプリケーションを含む。しかしながら、この場合、表示アプリケーション20は、例えば、オペレータ12および保守技術者14の各々が、彼らのそれぞれの表示を調節して、彼らの仕事により関連性のある特定のプロセス情報または彼らが現在実施しているタスクに必要なプロセス情報を閲覧することができるように、グラフィック描写が、ユーザによって構成可能な表示オブジェクトまたは要素を使用してユーザに提示されることを可能にする。例えば、オペレータ12のために生成される表示は、1つまたは複数のプロセス制御機能、例えば、プロセス制御システム22内の制御ループの動作に関連した情報を含んでもよく、保守技術者14のために生成される表示は、プロセスプラント10内で動作する1つまたは複数のデバイスに関連した情報、例えば、デバイス傾向データ、現在の動作状態データ等を含んでもよい。重要なことに、オペレータおよび保守技術者14のために生成される表示は、これらのユーザに、彼らが必要な情報を提供するために、プラント10の動作中にオペレータ12または保守技術者14によって容易に調節または構成することが可能である。
【0060】
典型的なことに、分散プロセス制御システム22は、例えば、Fieldbusインターフェース、Profibusインターフェース、HARTインターフェース、標準4−20maインターフェース等であり得る入力/出力(I/O)デバイスまたはカード48を介して、1つ以上のフィールドデバイスまたはスマートデバイス44および46に各々接続される、1つ以上の制御装置40を有する。制御装置40はまた、例えば、Ethernet link等であり得るデータハイウェイ54を介して、1つ以上のホストまたはオペレータワークステーション50〜52に連結される。プロセスデータデータベース58は、データハイウェイ54に接続され、プロセス変数、プロセスパラメータ、状態、およびプラント10内の制御装置およびフィールドデバイスと関連付けられる他のデータを収集および記憶するように動作することができる。プロセスプラント10の動作中、プロセスデータデータベース58は、制御装置40から、またデータハイウェイ54を介してフィールドデバイス44〜46から間接的に、プロセスデータを受信することができる。
【0061】
構成データベース60は、制御装置40ならびにフィールドデバイス44および46内にダウンロードされ、記憶されるときに、プラント10内のプロセス制御システム22の現在の構成を記憶する。下記により詳細に述べる通り、構成データベース60は、プロセス制御システム22の1つまたは複数の制御戦略、デバイス44および46の構成パラメータ、プロセス制御機能へのデバイス44および46の割り当て、ならびにプロセスプラント10に関連する他の構成データを定義するプロセス制御機能を記憶する。構成データベース60はさらに、プロセスプラント10内の要素の種々のグラフィック表現を提供するために、本明細書により詳細に説明されるように、グラフィックオブジェクトまたは表示、およびこれらのオブジェクトと関連付けられる構成データを記憶することができる。記憶されるグラフィックオブジェクトのうちの幾つかは、プロセス制御機能(例えば、特定のPIDループのために開発されたプロセスグラフィック)に対応してもよく、また他のグラフィックオブジェクトは、デバイスに特異的であってもよい(例えば、圧力センサに対応するグラフィック)。
【0062】
別のデータヒストリアン62は、イベント、アラーム、コメント、およびオペレータによってとられる一連のアクションを記憶する。イベント、アラーム、コメントは、個々のデバイス(例えば、弁、伝送器)、通信リンク(例えば、有線Fieldbusセグメント、WirelessHART通信リンク)、またはプロセス制御機能(例えば、所望の温度設定点を維持するためのPI制御ループ)に関連してもよい。さらに、知識リポジトリ64は、参照、オペレータ運転記録エントリ、ヘルプトピック、またはこれらの、またはオペレータおよび保守技術者が、プロセスプラント10を監視するときに有用であると見出し得る他のドキュメンテーションへのリンクを記憶する。またさらには、ユーザデータベース66は、オペレータ12および保守技術者16等のユーザに関する情報を記憶する。各ユーザに関して、ユーザデータベース66は、例えば、彼または彼女の組織的役割、ユーザが関連付けられるプロセスプラント10内の領域、作業チーム団体、セキュリティ情報、システム特権等を記憶してもよい。
【0063】
データベース58〜66の各々は、任意の所望の種類のメモリを有する任意の所望の種類のデータ記憶または収集ユニット、およびデータを記憶するための任意の所望の、または既知のソフトウェア、ハードウェア、またはファームウェアであってよい。勿論、データベース58〜66は、別々の物理的デバイス内に存在しなくてもよい。したがって、幾つかの実施形態では、データベース58〜66のうちの幾つかは、共有データプロセッサおよびメモリ上に実装されてもよい。概して、
図1のシステム例におけるデータベース58〜66によって集合的に記憶および管理されるデータを記憶するために、より多い、またはより少ないデータベースを利用することも可能である。
【0064】
制御装置40、I/Oカード48、ならびにフィールドデバイス44および46は典型的には、時として過酷なプラント環境内に配置され、その環境全体に分散されるが、オペレータワークステーション50および52ならびにデータベース58〜64は通常、制御室、または制御装置、保守職員、および種々の他のプラント職員が容易にアクセス可能であるより過酷ではない他の環境内に配置される。しかしながら、場合により、これらの機能を実装するために携帯用デバイスが使用されることもあり、これらの携帯用デバイスは、典型的には、プラント内の種々の場所に運ばれる。かかる携帯用デバイス、および場合により、オペレータワークステーションおよび他の表示デバイスは、無線通信接続を介してプラントネットワーク22に接続されてもよい。
【0065】
既知の通り、制御装置40の各々は、例えば、Emerson Process Managementによって販売されているDeltaV(商標)制御装置であってもよく、任意の数の異なる、独立して実行される制御モジュールまたはブロック70を使用する制御戦略を実装する、制御装置アプリケーションを記憶および実行する。制御モジュール70の各々は、一般的に機能ブロックと称されるもので構成されることができ、その中では、各機能ブロックは、全体的な制御ルーチンの一部またはサブルーチンであり、(リンクと呼ばれる通信を介して)他の機能ブロックと共に動作して、プロセスプラント10内にプロセス制御ループを実装する。周知の通り、機能ブロックは、オブジェクト指向プログラミングプロトコル内のオブジェクトであってもよく、典型的には、例えば、伝送器、センサ、もしくは他のプロセスパラメータ測定デバイスと関連付けられるもの等の入力機能、例えば、PID、ファジー論理等を実施する制御ルーチン、制御と関連付けられるもの等の制御機能、またはプロセスプラント10内の幾つかの物理的機能を実施するために弁等の幾つかのデバイスの動作を制御する出力機能のうちの1つを実施する。勿論、ハイブリッド型および他の種類の複雑な機能ブロックは存在し、例えば、モデル予測制御装置(MPC)、最適化装置等である。FieldbusプロトコルおよびDeltaVシステムプロトコルは、オブジェクト指向プログラミングプロトコルで設計および実装される制御モジュールおよび機能ブロックを使用するが、制御モジュールは、例えば、順次機能ブロック、ラダー論理等を含む任意の所望の制御プログラミングスキームを使用して設計されてもよく、また機能ブロックまたは任意の他の特定のプログラミング技術を使用して設計および実装されるように限定されない。制御装置40の各々はまた、Emerson Process Managementによって販売されているAMS(登録商標)アプリケーション一式を支持してもよく、機械設備、電気システム、プロセス設備、計器、非スマートおよびスマートフィールドデバイス44、46等を含む生産資産の利用可能性および性能を改善するために、予測知能を使用してもよい。
【0066】
図1に例証されるプラントネットワーク10では、制御装置40に接続されるフィールドデバイス44および46は、標準4−20maデバイスであってもよく、HART(登録商標)、Profibus、またはFOUNDATION(登録商標)Fieldbusフィールドデバイス等の、プロセッサおよびメモリを含むスマートフィールドデバイスであってもよく、または任意の他の所望の種類のデバイスであってもよい。Fieldbusフィールドデバイス等のこれらのデバイス(
図1において参照番号46でラベル付けされる)のうちの幾つかは、制御装置40内に実装される制御戦略と関連付けられるか、またはデータ収集、傾向化、アラーム発生、較正等のプロセスプラント内の他のアクションを実施する、モジュールまたは機能ブロック等のサブモジュールを記憶および実行することができる。機能ブロック72は、
図1では、Fieldbusフィールドデバイス46のうちの2つの異なるFieldbusフィールドデバイス内に設置されるとして例証されるが、周知の通り、プロセス制御を実装するために、制御装置40内の制御モジュール70の実行と共に実行されてもよい。勿論、フィールドデバイス44および46は、例えば、センサ、弁、伝送器、ポジショナ等の任意の種類のデバイスを使用してもよく、I/Oデバイス48は、HART、Fieldbus、Profibus等の任意の所望の通信または制御装置プロトコルに従う任意の種類のI/Oデバイスであってもよい。
【0067】
引き続き
図1を参照すると、ワークステーション50および52は、プラント10内の職員によって実施される種々の異なる機能のために使用される、種々のアプリケーションを含むことができる。ワークステーション50および52の各々は、種々のアプリケーション、プログラム、データ構造等を記憶するメモリ80と、メモリ80内に記憶されるアプリケーションのうちのいずれかを実行するために使用され得るプロセッサ82とを含む。
図1に例証される例では、ワークステーション50はまた、表示および閲覧アプリケーション20に加えて、例えば、制御モジュール作成アプリケーション、オペレータインターフェースアプリケーションを含むことができる1つ以上の構成アプリケーション84、ならびにプラント10の種々の制御装置40およびデバイス46に制御ルーチンまたは制御モジュール70および72等のモジュールを作成およびダウンロードするために、および本明細書により詳細に説明される通り、表示またはダッシュボードを作成するために、任意の権限を有する構成技師によってアクセスされ得る、他のデータ構造も含む。
【0068】
一方、表示および閲覧アプリケーション20は、オペレータ12および保守技術者14に、プロセス制御ネットワーク22のランタイム中に彼らの種々の仕事またはタスクを実施するためにこれらのユーザによって必要とされる、種々の種類の情報へのアクセスを提供する。かかる情報は、ユーザに、プラント内の現在の状態または種々の設備およびプロセス変数の状態に関するビューを提供するために、プラントの種々の区域ならびにプラント内の設備および計器類を例証し得る典型的なプラントプロセスおよび計器類表示を含んでもよい。またさらには、表示および閲覧アプリケーション20は、例えば、制御ループ図、設定点設定等の制御ルーチン情報、例えば、プラント内の種々の設備の健全性または現在の動作状態に関する情報等の保守情報、例えば、処理量および出力情報等の動作情報を提供することができる。
【0069】
より具体的には、表示および閲覧アプリケーション20は、オペレータ12が、プロセスプラント10内の、またはより大規模のプラントで一般的なように、オペレータ12が割り当てられるプロセスプラント10の区域内の種々の動作を閲覧および制御することを可能にするように、プロセスプラント10の動作中に種々の表示を提供する。表示および閲覧アプリケーション20は、制御診断アプリケーション、調整アプリケーション、レポート生成アプリケーション、または制御機能の実施においてオペレータ12を助けるために使用され得る任意の他の制御支持アプリケーション等の支持アプリケーションを含むか、またはそれらと協働することができる。かかる支持アプリケーションは、表示および閲覧アプリケーション20と同じか、または異なるコンピュータ内で実行されてもよい。さらに、閲覧アプリケーション20は、保守技術者14が、プラント10の保守の必要性を監視する、例えば、種々のデバイス40、44、46、および48の動作または作業条件を閲覧することを可能にする。表示および閲覧アプリケーション20はまた、保守診断アプリケーション、較正アプリケーション、振動分析アプリケーション、レポート生成アプリケーション、またはプラント10内の保守機能の実施において保守技術者14を助けるために使用され得る任意の他の保守支持アプリケーション等の支持アプリケーションに接続されてもよい。
【0070】
勿論、ワークステーション50および52のうちの1つは、訓練目的のため、プラント保守および制御を助けるためのプラントのモデル化目的のため等を含む任意の数の目的のために、プラント10またはプラント10の種々の区域の動作をシミュレーションするために使用され得る多数のシミュレーションアプリケーションを含む、シミュレーションワークステーションであってもよい。この場合、表示および閲覧アプリケーション20のうちの1つ以上は、シミュレーションオペレータに、シミュレーションされるプラント内へのインターフェースを提供するために使用されてもよい。
【0071】
上述の通り、オペレータ表示アプリケーションは、典型的には、ワークステーションのうちの1つ以上においてシステム全体に実装され、オペレータまたは保守者に、プラント内の制御システムまたはデバイスの動作状態に関して予め構成された表示を提供する。これらの表示は概して、既知の様式で、表示に対して予め構成され、プロセスプラント内のプロセス制御モジュールまたはデバイスから受信される情報またはデータである。幾つかの既知のシステムでは、表示は、物理的または論理的要素と関連付けられるグラフィックを有し、物理的または論理的要素に関するデータを受信するように物理的または論理的要素に通信可能に結び付けられる、オブジェクトの使用を通して作成される。オブジェクトは、例えば、タンクが半分満たされていること、流れセンサによって測定される流れ等を例証するために、受信されるデータに基づいて表示画面上のグラフィックを変更することができる。プラントの典型的な大きさおよび性質のため、多数の相互接続された表示は、典型的には、プラントの動作を閲覧するために、種々のオペレータおよび保守技術者による使用のために作成される。この場合、オペレータまたは他のユーザは、プラントの特定の場所または区域を例証する特定の表示を閲覧することができ、プラントの異なる区域を例証する別の表示にはスクロールまたは変更する必要がある場合がある。表示は、ユーザが、2つの表示間を容易に切り替えまたはナビケートすることを可能にするリンクを有してもよいが、これらのリンクは、初めの場所における表示を作成した構成技師によって予め構成される。その結果、オペレータは、オペレータによって必要とされる情報を含み得る新しい表示へ容易にナビゲートするために利用可能な表示と表示内のリンクとのセットを熟知していなければならない。いずれにせよ、オペレータは、異なる表示内に提供される情報を同時に閲覧することを望むことがあり、これは、構成技師がそれを行うために予想された機構を提供していなければ、困難であるか、または不可能であり得る。
【0072】
さらに、これらのオペレータ表示は、典型的にはプログラミング環境内で定義され、完了された後は、オペレータによる使用のために配備される。配備された表示に対して変更が必要とされる場合、変更は、プログラミング環境内で実施され、その後、表示が再配備される。表示の適切な設計は、プロセスプラントの安全な動作に不可欠であるため、オペレータは典型的には、表示を自分自身で変更することを許可されない。それに加えて、ほとんどのオペレータは、新しい表示をプログラムし得るために必要な訓練をしていない。
【0073】
これらのおよび他の問題を解決するため、
図1のシステムの表示アプリケーション20は、ユーザが閲覧したい種々の異なる種類の情報を同一の表示画面または表示画面構成上に示すように(複数の表示画面が同時に使用される場合)、ユーザが新しい表示を構成するか、または表示の構成を変更することを可能にするように、構成または設計される。
【0074】
具体的には、
図1の表示アプリケーション20は、オペレータが、彼ら自身のプロセス表示またはダッシュボードを、オペレータがプロセスプラントを動作させるために使用するものと同じインターフェース内に作成することを可能にする。このシステムにおいて、オペレータは、グラフィックプログラミングアプリケーションを使用または理解する必要はなく、特定のオペレータタスクに関する必要に応じて、任意の数の特別に構成されたダッシュボードを作製することができる。一般的に、オペレータは、多数の表示のうちのいずれかを閲覧することができ、それは、1つ以上のユーザインターフェース表示デバイスまたは画面上で、予め構成された情報のセットをオペレータに提供する。作成された後、表示またはダッシュボードは、例えば、ワークステーションのメモリ80、またはオペレータが作業しているユーザインターフェース、構成データベース60内、ユーザデータベース66内等のうちの1つ等のメモリ内に記憶され得る。
【0075】
一般的に言えば、オペレータ(または構成技師)は、プラントの動作中か、またはプラント10内で使用される表示を初めに構成するときに実施される構成活動中かのいずれかに、彼ら自身の表示をダッシュボードとして作成することができる。基本的に、ダッシュボードは、標準的な予め構成された様式でオペレータ(または他のユーザ)によって修正され得る独自の能力を有する表示の種類である。各ダッシュボードは、定義された配置を有してもよく、この配置は、規則的なグリッド(列および行)配置(3列×2行または3×3グリッド)に基づいてもよく、または、画面の下もしくは上に行を有し、画面の左または右に列を有する等、不規則な形状もしくは配置構成に基づいてもよく、全て、異なる種類の情報を表示内に示し得るダッシュボード空間または領域のセットとして定義するためである。重要なことに、グリッドパターン、およびダッシュボードのグリッドパターン中の空間内に入るものは、オペレータによって修正可能および構成可能である。
【0076】
ある場合では、オペレータは、ガジェットを呼ぶ予め定義された表示形成単位を使用して、ダッシュボード上にコンテンツを容易に作成することができる。本質的に、ダッシュボードを形成するために、ユーザは、ガジェットのライブラリにアクセスすることができ、ガジェットを、ダッシュボード内の選択される場所または空間において、ダッシュボード上に単純にドラッグおよびドロップすることができる。したがって、アプリケーション20は次に、ダッシュボードのその空間または領域にガジェット表示するように、ダッシュボードを構成することになる。所望により、ユーザは、ガジェットのタイトルバーを選択することによって、ガジェットを移動または操作することができるが、他の方法も同様に使用することができる。所望により、アプリケーション20は、選択されるダッシュボード配置、およびダッシュボード上でガジェットがドロップされる位置または空間に基づいて、ダッシュボード内に定置されるガジェットを自動的に大きさ決めすることができる(また、ダッシュボードのグリッドパターンを変更することができる)。オペレータは、ダッシュボード上のガジェットを追加、修正、移動、最少化、または削除することによって、既存のダッシュボードを修正することができる。これらのオペレータは、これらのオペレータがこれらのダッシュボードが必要であると決定する際に、彼ら自身のダッシュボードのセットを素早く作成することができるため、これらの概念の使用は、プラントのランタイム中にユーザによって構成可能なオペレータ表示を作製し、表示構成技師が、全ての可能性のあるオペレータタスクのために表示を作成する必要性を排除し、オペレータをより生産的にする。
【0077】
さらに、ガジェットは、以降「エイリアス」と称される単純な選択およびオプションを用いて、オペレータのために予めプログラムされてもよい。これらのエイリアスまたはオプションは、ガジェットの作成または構成時に閲覧および操作することが簡単であるため、ユーザは、ガジェットを使用してダッシュボードを作成するために、いかなる専門的な訓練またはグラフィック知識も有する必要がない。さらに、ガジェット内へのこれらの選択およびオプションの包含は、単一のガジェットを、例えば、任意の種類のプロセス値、パラメータ、または他のプロセス情報を表示するために使用する等、種々の異なる使用または環境にわたって再使用可能にすることができる。
【0078】
作成された後、ダッシュボードおよびそれに関連付けられるカスタマイズされたまたはエイリアスガジェットは、これらのダッシュボードの使用を、よりユーザに優しく直感的なものにする種々の有用な様式で、操作および組織化され得、それによって、これらのダッシュボードを使用するオペレータの効率性を増加させる。一般的に言えば、アプリケーション20は、システムダッシュボードおよび個人的ダッシュボードを、
図1の構成データベース60等のメモリ内に記憶または保存することができる。システムダッシュボードは、システムライブラリ内に記憶され、全てまたはほとんどのオペレータが使用することのできる、予め構成された、または予め作製されたダッシュボードであってもよい。個人的ダッシュボードは、システムライブラリ内に記憶されてもよいが、概して特定のユーザと関連付けられ、またユーザがワークステーションにログインしたときに、例えば、そのユーザの個人フォルダ内で、そのユーザによって容易に見つけられることができる。
【0079】
さらに、ユーザまたはオペレータによって作成されるダッシュボードは、システムライブラリ内のシステムダッシュボードとして、構成システムに自動的に保存されてもよく、したがって追加の構成活動を実施することなく、他のユーザまたはオペレータに対して利用可能であってもよい。それに加えて、オペレータは、他のユーザに属するか、または他のユーザによって作成されたダッシュボードを閲覧することが可能であってもよく、これらのダッシュボードのうちの1つを、彼ら自身のダッシュボード(単数または複数)を作成するための開始点として使用してもよい。オペレータが、他のユーザによって所有されるかまたは作成されたダッシュボードに変更を行うと、この新しいダッシュボードは、オペレータの個人的ダッシュボードとして自動的に保存され得る。その結果、アプリケーション20は、システムライブラリ内に記憶された既存のダッシュボード(例えば、システムダッシュボード)の特注の修正されたコピー、またはそのユーザもしくは他のユーザの個人的ダッシュボードの特注の修正されたコピーを作成することを容易にすることができる。ユーザが、他のユーザのシステムまたは個人的ダッシュボードを修正することを可能にする場合、アプリケーション20は、個人的ダッシュボードとして使用するために、オペレータのためにコピーを自動的に作成することができる。個人的ダッシュボードが、複数の個人に対して有用であると見出される場合、アプリケーション20は、任意の時点で、個人的ダッシュボードを、構成データベース内に記憶されるシステムダッシュボードへ推進されることを可能にするか、または許容する。
【0080】
それに加えて、ダッシュボードをよりアクセス可能にするために、また特定のタスクに適当なダッシュボードを選択するためにオペレータが閲覧しなければならないダッシュボードの数を低減するために、アプリケーション20は、オペレータに、ダッシュボードと表示お気に入りとの初期セットを、これらのオペレータがシステムに初めにログインする際に自動的に提供する。例えば、アプリケーション20は、各オペレータに関して、オペレータによって事前に識別された通りに(例えば、表示またはダッシュボードの以前の利用を追跡することによって等、手動かまたは自動かのいずれかで)、その中に記憶されるそのオペレータの個人的ダッシュボードまたはそのオペレータに関するお気に入りダッシュボードもしくは表示を有する1つ以上のフォルダを保存することができる。これらのフォルダは、オペレータが使用する可能性のあるダッシュボードまたは表示を、オペレータのログイン認証情報に基づいて、オペレータにとってより頻繁に即時に利用可能であるようにする。
【0081】
ダッシュボードは、オペレータまたは他のユーザによってプラントのランタイム中に作成され得るが、ダッシュボード、例えば、システムダッシュボードは、オペレータ用のダッシュボードの初期セットを提供するために、表示構成活動中に構成技師によって作成されてもよい。具体的には、アプリケーション20またはそれと関連付けられる構成アプリケーションは、編集環境において再使用可能である複雑なグラフィック視覚化を作成するための機構を技師に提供する、グラフィックプログラミングアプリケーションを含むことができる。概して、これらのグラフィック視覚化は、本明細書においてグラフィック要素モジュール(GEM)と称され、他の形状を挙動と組み合わせる再使用可能な形状である。GEMは、オブジェクトとして、構成データベース60またはユーザデータベース66内等の構成システム内に定義および記憶される。GEMオブジェクトへのその後の変更は、他のGEMおよび表示内のGEMの全ての使用に伝搬され得る。したがって、GEMに対応するオブジェクトは、他のオブジェクトにリンクされ得る。しかしながら、構成技師はまた、グラフィックプログラミングアプリケーション内でガジェットを作成することもでき、該グラフィックプログラミングアプリケーション内では、ガジェットは、ガジェットであるように定義されたGEMであり得、したがってダッシュボードを作成するためにオペレータが利用可能である。GEMおよびガジェットは、同一のエイリアス概念を使用してもよく、GEMが利用可能なグラフィック能力のうちの全ては、ガジェット内で利用可能であってもよい。ダッシュボードの作成時に、ダッシュボードがこれ以上修正されるべきではないと技師が判断する場合、技師は、ダッシュボードを、ダッシュボードからシステム表示へと変更することができる。かかるシステム表示は、オペレータにとって同じに見えるが、これ以降は、グラフィックプログラミングアプリケーション内でのみしか修正することができない。
【0082】
技師はまた、ダッシュボートの一部を修正可能でないように定義することもできる。この例は、技師のために、ダッシュボードの一部をガジェットに配分することであるが、ダッシュボードの残りは、オペレータによって修正可能ではない標準グラフィック要素(例えば、円または四角形)を用いてプログラムされる。オペレータは次に、ダッシュボードの配分された部分の内部のガジェットのみを、追加、修正、再編成、および削除することができる。この様式においては、GEM、ガジェット、表示、およびダッシュボードは、構成プログラミング環境とアプリケーションまたはランタイム環境との双方において使用される概念である。
【0083】
またさらには、表示ナビゲーションは、組織化されたリストまたはリストのセット内にオペレータが利用可能な全ての表示(システム表示およびダッシュボードを含む)を示すアプリケーション20によって、改善され得る。リストは、利用可能な表示およびダッシュボードへの参照を組織化するために、フォルダを使用してもよい。フォルダは、プロセスプラントの一部に関連する表示を定義して、プラントの種々の異なる物理的または論理的部品を通して階層的ナビゲーションを提供するために使用されてもよく、または、例えば、「運転停止」等の特定のタスクのために使用される表示を定義するために使用されてもよい。表示(またはダッシュボード)は、表示(またはダッシュボード)が、ユーザによって、またはユーザが閲覧しているプラントの部分によって実施される種々のタスクのために容易にアクセス可能であるように、複数のフォルダ内に示されるか、または提供されることができる。
【0084】
しかしながら、制御システム内には、数百の表示が存在することも多いため、アプリケーション20は、オペレータが、彼らが最も一般的に使用する表示を彼ら自身のお気に入り表示リスト内に組織化することを可能にすることによって、オペレータをさらに助ける。オペレータのためのお気に入りリストは、表示を組織化するためにフォルダを使用してもよく、表示を複数のフォルダ内で参照することを可能にする。これらの特徴の結果、オペレータは、彼らのタスクを最適に実施するために必要な表示ナビゲーションのうちの全てをプログラムしておくために、技師に頼る必要はない。
【0085】
勿論、当然のことながら、ダッシュボードは、ナビゲーションに関するアプリケーション20内部の任意の他の表示同様に扱われてもよく、それに加えて、特定のオペレータの個人的ダッシュボードは、ユーザのフォルダ内に示されること、およびユーザのお気に入り表示のリストに自動的に追加されることの双方によって、自動的に組織化されて、これらのダッシュボードをそのオペレータが見出すことを容易にする。またさらには、表示は、次の、前の、上の、および下の表示等の表示ナビゲーション特徴を含むようにプログラムされることも多い。表示かダッシュボードかのいずれかは、任意の所望の様式でこれらの特徴と共に定義され得る。現在ログイン中のオペレータが、参照されたダッシュボードから彼ら自身の個人的ダッシュボードを作成している場合、制御システムは、表示間のナビゲーションコマンドに応答して、そのユーザの個人的ダッシュボードに自動的にアクセスしてもよい。オペレータが、彼ら自身の個人的ダッシュボードを作成していない場合、システムによって定義されるダッシュボードが、代わりにアクセスされ得る。またさらには、アプリケーション20は、制御システムのセキュリティ特徴を使用して、どのオペレータが、ダッシュボードを作成および修正し得るかを管理または制御してもよい。この特徴は、正しいプロセス知識を有するオペレータのみが、ダッシュボードを作成および修正し得ることを確実にする。
【0086】
図2は、表示アプリケーション20によって使用されるか、またはそれと関連付けられるデータフロー図の例、ならびに表示アプリケーション20の詳細、およびその関連構成要素が動作する様式を例証する。より具体的には、表示アプリケーション20は、主要表示インターフェース要素または論理102およびダッシュボード(表示)生成装置要素または論理104を含むとして、
図2に例証される。当然のことながら、主要表示インターフェース論理102は、
図1のワークステーション50および52のユーザインターフェース30または32のうちの1つ等の、ユーザインターフェース上に表示を生成するための論理またはプログラミングを含む。
【0087】
図2に例証する通り、主要表示インターフェース論理102は、ユーザインターフェースデバイス(
図2ではデバイス30としてのみ例証される)と相互作用して、ユーザコマンドを受信し、プラント10を閲覧するか、またはプラント10と相互作用するためにユーザによって現在閲覧または使用されている1つ以上の表示オブジェクト(表示と呼ばれる)を使用して、ユーザに情報を提供および例証する。勿論、論理102は、ユーザインターフェース30を介してコマンド、選択、データ等をユーザから受信して、表示を操作し、表示と相互作用する。
【0088】
表示インターフェース論理102は、オブジェクト指向プログラミング環境内で表示オブジェクトとして実装され得る予め構成された表示形式(表示と呼ばれる)のセットのうちの1つ(またはそれ以上)を使用して、ユーザインターフェース30を介してユーザに提供される情報および表示特徴を定義する。これらの予め構成された表示は、表示/ダッシュボードライブラリ106内に記憶された予め構成された表示またはダッシュボードとして、例証または提供される。上述の通り、ライブラリ106内の表示は、構成技師によって作成される固定された非変更可能な表示であり得る、種々の技師によって作成されるシステム表示であってもよく、またはライブラリ106の表示は、1人以上のユーザによってシステムダッシュボードとしてシステムレベルまで推進されたダッシュボード表示であってもよく、またはライブラリ106内の表示は、1人以上のユーザと関連付けられる個人的ダッシュボード(ダッシュボード表示)であってもよい。
【0089】
勿論、表示/ダッシュボードライブラリ106内に記憶されるか、またはそれから獲得される際に、特定の表示またはダッシュボードを使用するとき、主要表示インターフェース論理102は、ユーザ画面またはインターフェース30上に表示を記入または生成するために、アプリケーション20が接続されるプロセスプラント10または制御システム22内の種々の異なるソースから、多数の異なる種類のプロセスおよびプラント情報を受信または獲得することができる。具体的には、
図2に例証される通り、主要表示インターフェース論理102は、
図2では、デバイスデータおよびデバイスグラフィック、制御戦略論理およびグラフィックを含む多数のソースまたはデータの種類を含むとして例証される
図1の構成データベース60から、情報を受信または獲得することができる。構成データベース60はまた、デバイス/制御論理関係情報も含み、その全て、およびデータベース内に記憶される任意の他のデータは、構成データとして主要表示インターフェース論理102に提供されてもよい。勿論、論理102は、任意の特定に時点で、論理102によって実装または実行されている表示(またはダッシュボード)に基づいて、このデータまたはこのデータの一部を獲得してもよい。
【0090】
またさらには、
図2に例証される通り、主要表示インターフェース論理102は、参照ドキュメント、ヘルプトピック等の参照データを、例えば、
図1の知識リポジトリデータベース64から、または任意の他のソースから受信することができる。またさらには、主要表示インターフェース論理102は、デバイス履歴データ等の履歴データを、
図1のプロセスデータデータベース58から、またプロセスパラメータ履歴を
図1のヒストリアン62から受信することができる。また、主要表示インターフェース論理102は、制御アプリケーション、保守アプリケーション、データ分析アプリケーション、調整アプリケーション等の、プラント10のワークステーション、制御装置、フィールドデバイス、または他の処理デバイス内またはその上で走り得る専門的なアプリケーションから、アプリケーションデータを受信することができる。それに加えて、
図2に例証される通り、主要表示インターフェース論理102は、例えば、
図1の制御装置40内のインターフェースまたはゲートウェイ等の任意の他の制御システムインターフェースであり得るプロセスプラントインターフェースから、実時間データを受信することができる。いずれにせよ、実時間データは、実時間制御装置データ、フィールドデバイスデータ、アラームおよびアラートデータ、フィールドデバイスもしくは制御装置によって収集される傾向データ、またはプラント10内のプロセスプラント10もしくは制御システム22からの任意の他の実時間データを含むことができる。このデータのうちのいずれかまたは全て、および他の種類のデータは、主要表示インターフェース論理102によって獲得および受信されることができ、主要表示インターフェース論理102によって現在実装されている表示またはダッシュボードによって必要とされる様式または書式でユーザに提供されて、ユーザのためのユーザ表示を生成することができる。
【0091】
アプリケーション20のダッシュボード表示生成装置論理104は、アプリケーション20にログインしているか、またはそれと相互作用しているユーザが、ユーザに情報を表示するために主要表示インターフェース論理102によって使用される新しいダッシュボード(これは、表示の種類である)を生成または作成することを可能にする。具体的には、ダッシュボード表示生成装置論理104は、ユーザが、ダッシュボードを、例えば、下記により詳細に説明される様式のうちの1つで作成するために選択すること、および、そのダッシュボードに、ユーザが最も望ましいとする様式で、特定の書式でユーザに特定のプロセス制御またはプラント情報を提供するように動作する完全なダッシュボード表示を作成する様式で、記入することを可能にする、プロセッサ(
図2には例証されない)上で実行される論理またはプログラミングを含む。
【0092】
より具体的には、ダッシュボードを作成するとき、ユーザは、大きさおよび種々の領域の相対的配置を含む表示画面内の多数のまたは種々の領域または空間を定義する、特定のダッシュボード書式または配置を指定することができる。所望により、ユーザは、表示/ダッシュボードライブラリ106内に記憶されるダッシュボードまたは表示のうちの1つを、形式またはテンプレートダッシュボードとして選択または使用することができ、次に、そのテンプレートダッシュボードの詳細を修正または変更して、新しいダッシュボードを作成することができる。別法として、ユーザは、新しいダッシュボードを定義してもよい。いずれにせよ、作成されるダッシュボードの形式または配置を指定または選択した後、ユーザは、ガジェットライブラリ108内に記憶される1つ以上のガジェットを使用して、例えば、作成中のダッシュボードの種々の領域の特定の表示書式または情報特徴を指定することができる。具体的には、ユーザは、ライブラリ108内に記憶されるガジェットのうちの1つ以上を選択または指定することができ、これらのガジェットを、ダッシュボードの種々の異なる領域または空間にドラッグおよびドロップして、ガジェット機能性をダッシュボードのこれらの特定の場所または領域と関連付けることができる。所望により、ガジェットライブラリ108内のガジェットは、プラント10内の特定の設備、論理、またはデータに結び付けられた予め構成されたガジェットであってもよく、この場合、ライブラリ108内に記憶されるガジェットは、ガジェットに、プラント内の特定のフィールドデバイスまたは特定の制御装置からのデータ、データヒストリアン62またはプラント10内の別のデータベースからのデータ等のプラント内の特定の場所から受信された特定の種類の特定のプラントデータに関する、またはそれを使用する表示機能性を提供させるように記入された、種々のエイリアス、名称、タグ、または接続を有する。この場合、ライブラリ108に記憶されるガジェットは、予め構成されており、したがって特定のプラント資産と結びついており、またしたがって、動作中に実行ダッシュボードの一部として、その資産と通信して、ユーザに表示するために特定の種類のデータを取得するため、ユーザは、ガジェットを詳細に構成する必要はない。勿論、この場合、ユーザが表示内で閲覧したいと望む特定のプラント資産に結び付いた正しい書式のガジェットを、ユーザが選択または発見し得ることを可能にするために、多大な数の予め構成されたガジェットが、ガジェットライブラリ108内に記憶するために必要となる。
【0093】
一方、ガジェットライブラリ108内に記憶されるようなガジェットは、性質としてより包括的であってもよく、したがってライブラリ108内に記憶される際に、特定のプラント資産と結び付けられていなくてもよい。この場合、ガジェットは、ダッシュボードの作成のプロセス中に、ユーザによって構成される必要がある。より具体的には、ユーザが特定のガジェットを選択するとき、ダッシュボード表示生成装置論理104内のガジェット構成論理は、ユーザが、ダッシュボードの一部としてガジェットが使用されるときにガジェットが接続されるプラントのプラント資産またはプラント資産類を指定することを可能にするであろう。この構成の一部として、ユーザは、ガジェットが結び付けられる種々のプラント資産を、例えば、タグ、名称、エイリアス、通信リンク等によって、検索および選択することが可能であってもよい。多くの場合、ガジェットは、ガジェットと関連付けられる表示機能を実施するために2つ、3つ、またはそれ以上の種類のデータを受信する必要があり得るため、特定のガジェットは、プラント内の種々のデータへの多数のリンクを含むことが必要なことがある。この場合、ユーザは、ガジェットによって使用されるプラント資産またはデータソースへのリンクの各々を、個別に指定することが可能であってもよい。しかしながら、所望により、このタスクにおいてユーザを補助するために、ガジェットライブラリ108はまた、プラント内の種々の資産と関連付けられる種々のデータソースもしくはリンクに関連するか、またはそれを指定する1つ以上の形式を記憶することもでき、これは、ユーザが、どの形式が使用されるべきかを指定することによって、ガジェットによって使用される特定のプラント資産のためにデータソースの各々を指定することを可能にする。一例として、形式は、(例えば)ガジェットライブラリ108内に作成および記憶されてもよく、これは、ユニット、設備一式、制御装置、制御ループ等の特定のプラント資産によって関連付けられる、または提供されるデータの種類の各々への種々のリンクを、組織化された様式でリスト化または記憶する。形式は、同一の種類のユニットまたはプラント資産の各々に関して同一である種々の固定フィールドを有する集計表としての、セットアップであってもよい。したがって、ガジェットが選択されるとき、ガジェットはそれ自身、特定の種類のガジェットに適用可能な包括的な形式の種々のフィールドへの、またはガジェットが実施し得る特定の動作へのリンクのみを記憶してもよい。したがって、ユーザは、例えば、プラント内の特定のユニット(一組の設備)またはプラント内の設備一式またはプラント内の制御装置またはプラント内の制御ループ等の、一般的な資産の名称またはそれらへのリンクを指定するだけでよく、ガジェット構成論理はその後、その資産のために事前に作成された形式を見出し、その形式を使用して、そのプラント資産のためのガジェット内の特定のリンクを記入し、それによって、ユーザが、単にガジェットが結び付けられる特定の資産を指定することによって、プラント資産への複数のリンクまたはプラント10内の複数の種類のデータを有するガジェットを構成することを可能にする。
【0094】
さらに、データリンクがガジェット内でどのように構成されていようとも、ユーザは、ガジェットと関連付けられる表示要素の種類およびアニメーション挙動等のガジェットと関連付けられる種々の表示または挙動オプションを指定または選択することによって、選択されるガジェットを構成する必要が必要があり得る。例えば、ガジェット構成論理は、ガジェットが、データを、ローデータ値として、グラフまたは棒グラフとして、傾向グラフまたはスライダー等を使用して等で表示するべきかをユーザが示すことを可能にし得る。ガジェット構成論理はまた、ユーザが、ガジェットによって作成される表示要素の色、フォント、および他のフォーマット特徴を指定すること、およびユーザが、例えば、入力フィールド、スライダーバー等を使用して、ガジェット相互作用し得る特定の様式を指定することを可能にしてもよく、またガジェット構成論理は、ユーザが、任意の他のガジェット構成特徴を指定または選択することを可能にしてもよい。
【0095】
ユーザが、所望のガジェットの各々を構成し、これらのガジェットを、ダッシュボード表示生成装置論理104を使用して新しいダッシュボードの所望の場所、空間、または領域内に定置することによって、新しいダッシュボードを作成した後、ユーザは、新しく作成されたダッシュボードを、個人的ダッシュボード(そのユーザが利用可能)またはシステムダッシュボード(他のユーザの全てまたは少なくとも一部が利用可能)としてライブラリ106内に記憶することができる。それに加えて、所望により、ユーザは、ダッシュボードを表示へと変換することによって、ダッシュボードをシステム表示へ推進することができ、これは、ダッシュボードはそれ以降変更され得ないことを意味する。いずれにせよ、ユーザは、その後のいずれかの時点において、主要表示インターフェース論理102によって使用され、プラント10のランタイム動作を閲覧するためにユーザとインターフェース接続する表示となるべきダッシュボードを選択することができる。
【0096】
それに加えて、主要表示インターフェース論理102は、ユーザに、ユーザによる容易なナビゲーションのために、最も関連のある、または特定のユーザのお気に入りであるダッシュボードおよび表示のリストを提供するようにプログラムされてもよい。具体的には、各ユーザは、ユーザファイル110のセットの中に記憶される、個人的ダッシュボードとお気に入りのダッシュボードおよび表示とのセットを有することができる。アプリケーション20またはアプリケーション20が使用するシステムにログインすると、ユーザ認証システム112によって決定される通りに、ユーザは、「お気に入り」表示およびダッシュボードならびに「個人的」ダッシュボードのリストを提供されてもよく、また任意の特定の時点で、1つ以上のかかるダッシュボードまたは表示をこれらのリストから選択して、プラント10の動作の閲覧において使用するためのダッシュボードまたは表示を選択してもよい。ダッシュボードのユーザリストは、お気に入り表示および/もしくはダッシュボード、個人的表示および/もしくはダッシュボードのリストとして、またはユーザの役割もしくは活動によって組織化された、プラント領域によって組織化された、設備種類によって組織化された、タスクによって組織化された等の表示もしくはダッシュボード(例えば、個人的およびシステム表示およびダッシュボード)として提供され得る。したがって、表示およびダッシュボードのリスト(このリストは、ライブラリ106内に記憶される表示およびダッシュボードを指す)は、特定のユーザ、特定のユーザ群、ユーザによって実施される役割(例えば、オペレータ役割、保守役割、構成技師役割、業務管理者またはプラント管理者役割等)、タスク等に関連する表示およびダッシュボードをグループ化するように組織化されてもよい。勿論、この場合には、認証システム112は、ソーシャルセキュリティ番号もしくは任意の他のユーザ識別子によって、ユーザログイン情報によって、またはユーザをプラント制御システム22で追跡する任意の他の様式で、ユーザを認証することができる。このユーザ識別情報を受信すると、アプリケーション20は、そのユーザのためのユーザ表示のリスト(単数または複数)にアクセスし、リスト(単数または複数)を、主要表示インターフェース論理102によってユーザに提供される情報の一部として、ユーザに提供することができる。これらのリストは、例えば、タブ、ドロップダウンメニュー、アイコン、またはユーザによって容易に選択および閲覧可能な他のリストを使用して、ユーザに提供され得る。この特徴は、ユーザが、プラントと相互作用するときにユーザが使用することを望む表示またはダッシュボードを容易に見つけること、および彼または彼女のタスクの実施中に、表示またはダッシュボード間を切り替えるまたはナビゲートすることを可能にする。
【0097】
図3は、ユーザが、1つ以上の表示を選択および閲覧するために、プラントと相互作用するように使用するために、またはプラント動作を閲覧するために、ならびにガジェットを使用して新しいダッシュボードを作成することを可能にする、
図2の主要表示インターフェース論理102によって生成され得、またシステムにログイン中のユーザに提供され得る、表示画面150の例を例証する。具体的には、表示画面150は、タイトルまたはヘッダバー152、ナビゲーションペイン154、および表示領域156を含む、3つの主区域を含む。ここで、ヘッダまたはタイトルバー152は、ホームボタン156およびダッシュボード生成装置158等の多数の選択可能なボタンを含む。同様に、ナビゲーションペイン154は、ユーザが、そのユーザが利用可能な表示(ダッシュボードを含む)のリストを見るために使用し得る、「お気に入り(Favorites)」タブおよび「全表示(All Displays)」タブおよび「タグ(Tags)」タブを含む、多数のタブを含む。ユーザは、これらのまたは他のタブによって提供される表示の種々のリストを通じてナビゲートして、システム表示およびダッシュボードおよび個人的ダッシュボードを含む種々の表示を見つけて、開くことができる。例えば、お気に入りタブは、ユーザの予め定義されたお気に入り、または最も使用された表示もしくはダッシュボード、ユーザの個人的ダッシュボード、ユーザによって最近もしくは最も多く使用された表示もしくはダッシュボード等を記憶することができる。全表示タブは、ユーザが、システム内の、または
図1のライブラリ106内に記憶される任意の表示を閲覧または選択することを可能にし、またタグタブは、特定のデバイス、領域、制御ループ、またはプラント内で使用される他のプラントタグと関連付けられる表示またはダッシュボードを例証するために使用することができる。勿論、これらのまたは他のタブは、任意の他の所望の様式で表示およびダッシュボードへのリンクを組織化するために、ナビゲーションペイン154内に提供されてもよい。例えば、「アクション(Action)」タブは、プラントにおける運転開始および運転停止手順、較正手順、調整手順等の、プラント内の特定のアクションと関連付けられる表示へのリンクを提供することができる。他のタブは、オペレータ役割、構成技師役割、保守役割、シミュレーションまたは訓練役割等の、特定のユーザ役割のために作成または調整される表示をリスト化するように提供され得る。
【0098】
勿論、ユーザは、使用するための特定の表示(またはダッシュボード)を見つけるかまたは場所を特定して、選択するために、およびプラント10と相互作用し、表示領域156内でユーザに情報を提供するために
図1および2のアプリケーション20にその表示を使用させるために、ナビゲーションペイン154を使用することができる。
図3に例証される通り、表示領域156は、プラント10の特定の部分のために配管計装図(P&ID)を例証する表示を含み、またプラント10のP&ID内の種々のデータまたはプロセス変数を示す多数のグラフを提供する。それに加えて、表示領域156は、一組の階層的または論理的に関連する表示セット内を進む、戻る、上がる、下がるために使用され得る、ナビゲーションアイコン160を含む。例えば、後ろに戻るおよび前に進むことは、前または次のプラント区域のためのP&IDを示す表示に移行することができ、一方、表示内で上に上がることは、プラントのユニットまたは領域等のより高次レベルのプラントと関連付けられる表示を提供することができ、下に下がることは、制御図、設備図等のプラントの特定の領域に関するより詳細な情報を例証することができる。ある場合では、ユーザは、ダッシュボードをいつ作成するのか、そのダッシュボードが、表示ナビゲーション階層内のどこに配置されるべきなのかを定義することができ、その結果、表示は、ナビゲーションアイコン160を使用するときに適切な場所に見出され、示されることになる。他の場合、表示階層が既に定義されていると、その階層内のシステム表示からユーザによって作成された個人的ダッシュボードは、個人的表示が作成されたシステム表示の代わりにナビゲーションアイコン160を使用するときに、ユーザに対して示され得る。階層内の特定のシステム表示に関して個人的ダッシュボードが作成されていない場合、次に、システム表示が示されることになる。
【0099】
図4は、ユーザのお気に入りタブ(表示162内のナビゲーションペイン内)にリスト化された、ダッシュボードと関連付けられる、またはダッシュボードによって作成される画面表示ウィンドウ62を例証する。この場合、ダッシュボードは、ユーザが、プラント10の動作を比較または見守るために併せて観察したいと望み得る種々のプラント変数の値を例証する、4×4のグリッドのグラフを提供するように定義される。
図4のダッシュボードウィンドウ62は、下記により詳細に説明されるように、16のガジェットを含んでよく、またはそれらから構成されてよく、各ガジェットは、
図4の画面または表示ウィンドウ162内のグラフのうちの1つに対応するか、またはそれを提供する。一方、
図5は、プラント10の一部のP&IDである1つのガジェットで構成される表示ウィンドウ164を例証し、これはまた、ナビゲーションペイン内のユーザのお気に入りリスト内にも存在し得る。
図4および
図5の画面162および164のタイトルバーのどちらも、新しいダッシュボードを作成するためか、または現在画面内に表示されているダッシュボードに変更を加えるために使用され得る、表示またはダッシュボード生成装置アイコン166、およびダッシュボード修正アイコン167、およびガジェット構成アイコン168を含む。
【0100】
具体的には、ユーザがダッシュボード生成装置アイコン166を選択すると、アプリケーション20は、ユーザが、新しいダッシュボードを作成したいということを認識し、このプロセスを開始する。勿論、ユーザは、例えば、プラントの一部のP&IDを提唱する
図5のダッシュボード等の、その中に既に情報を有する特定のダッシュボードを、そこから開始するためのものとして、またはテンプレートダッシュボードとして選択することができる。しかしながら、初期的な問題として、ユーザが新しいダッシュボードを作成することを可能にするとき、アプリケーション20、また特に、
図2のダッシュボード表示生成装置論理104は、ユーザが、新しいダッシュボードの形式または配置構成を指定することを可能にする。
【0101】
図6に例証される通り、ユーザはまず、例えば、グリッドパターンを使用して、ダッシュボードのセットアップまたは配置を指定することによって、ダッシュボードの諸域を選択することができる。
図6のグリッドパターン171および173は、ダッシュボードを作成するために使用され得る一組のグリッドパターン例を例証しているが、極めて多数の他のパターンも、同様に指定または使用され得る。ダッシュボードのグリッドパターンは、
図6のパターン171(同一の大きさの領域または空間を有する3×3のパターンを例証する)等の規則的なグリッドパターンか、または
図6のパターン173(第1の列に8つの小さい領域を、また第2の列に1つの大きい領域を有する、2つの列を有するグリッドパターンを例証する)等の不規則なグリッドパターンであることができる。勿論、ユーザは、ダッシュボードに関して種々の異なる種類またはパターンの領域を指定することができ、領域は、同一または異なる大きさおよび形状であり得る。また所望により、ダッシュボード生成論理104は、ユーザが、領域内の表示が構成可能であるか否かを指定することを可能にしてもよい。すなわち、ダッシュボードの1つ以上の領域は、P&ID等の固定表示要素を含むことができ、また他の領域は、例えば、ユーザが利用可能なガジェットを使用して、構成可能であってもよい。
【0102】
図7は、ユーザが、作成中のダッシュボードの種々の書式設定態様を定義することを可能にする、
図2のダッシュボード生成装置論理104によって製造され得る表示ウィンドウ175例を例証する。具体的には、表示ウィンドウ175は、ユーザがその中にダッシュボードのタイトルを入力することができるタイトルボックス177と、ユーザが、多数の予め定義されたダッシュボード配置設計を選択するために使用することができる領域または表示配置設計区域179とを含む。具体的には、ユーザは、予め定義されたダッシュボード配置設計(この領域内の各アイコンは、異なる配置設計を指定する)のうちの1つを選択してもよく、またはユーザは、グリッドパターンが使用されるべきかを示してもよく、また提供された入力ボックスを使用して、グリッドパターン内の行数および列数を入力してもよい。またさらには、選択領域181は、指定されたグリッドパターンの行もしくは列または領域の各々と関連付けられる色もしくは色パターンを選択もしくは指定するために使用されてもよく、一方、選択領域183は、ユーザが、ダッシュボード内のデータもしくはテキストに関する種々のフォントおよび拡大の大きさを定義することを可能にしてもよい。勿論、ユーザが、特定のダッシュボードの設計および配置を指定することができるように、これらのまたは他の種類の選択制御がユーザに提供されてもよく、また勿論、ダッシュボードの設計は、
図6および
図7に例証されるオプションに限定されない。
【0103】
ユーザがダッシュボード配置設計を作成または指定した後、ユーザは次に、ダッシュボード設計内に、領域の各々の閲覧可能または表示可能な特徴を書き込むまたは指定することができる。例えば、ユーザは、ダッシュボードの領域のうちの1つに、プラント10の一部のためのP&IDを選択および例証することができ、またダッシュボードの他の領域内に定置されるかまたは閲覧可能であるように、グラフ、図、変数情報、ユーザ制御等を指定することができる。一実施形態では、ユーザは、
図2のガジェットライブラリ108内のガジェットを使用して、作成されているダッシュボードの領域の各々に関する表示可能な特徴を指定することができる。
【0104】
一般的に言えば、ダッシュボードに書き込むために、ユーザは、
図2のガジェットライブラリ108内に記憶されるようなガジェットを獲得または選択して、ダッシュボード内の種々の領域に適用することができる。勿論、ダッシュボード表示生成装置論理104は、ユーザが、ダッシュボード配置の領域または空間の各々に定置または使用するためにガジェットを選択することを可能にするために、ガジェットまたはガジェットアイコン、およびガジェットに関する他の情報のリストを提供してもよい。したがって、例えば、ユーザが、例えば、
図4または5の画面のガジェット構成アイコン168を選択するとき、
図2のダッシュボード生成装置論理104は、多数のガジェットを、ポップアップウィンドウ内にないしは別の方法で提供または表示することができ、ユーザがその後、作成または修正中のダッシュボードにおける使用のためにこれらのガジェットのうちの1つを選択することを許容または可能にすることができる。ガジェットを選択した後、ダッシュボード生成装置論理104は次に、さらなるポップアップウィンドウまたは他の種類の表示を提供して、ユーザが、ガジェットをプロセスプラントの特定のデータまたは要素(例えば、データベース内に記憶される、またはプラント10の実時間動作中に提供されるプラント10内の物理的または論理的要素に関するデータ)に結び付けるために必要なガジェットに関する情報を容易に記入または指定することを可能にしてもよい。
【0105】
図8は、ダッシュボード内で使用されるときにガジェットが表示画面内に示され得る1つの様式を描写する、ガジェット表示190を例証する。
図8に例証される通り、ガジェット190は、タイトルバー192を含み、これは、ユーザによって選択可能および書き込み可能であってよく、またユーザによって提供され得る名称を表示する。タイトルバー192はまた、メニューアイコン194のセットも含み、これは、ガジェットと関連付けられ、ガジェットに関する種々の変更可能または閲覧可能な機能性を提供するようにガジェット内に予めプログラムされたオプションまたは特徴であってよい。境界線196は、多数の予め定義された様式のうちの1つにおけるユーザに対する情報を例証するガジェット使用領域198の周りに設置され、この様式は、ユーザによって選択可能であってよい。
【0106】
単に一例として、
図9は、ダッシュボード生成装置論理104によってユーザに提供され、ユーザに、(
図2のガジェットライブラリ108内に記憶されるような)1つ以上のガジェットを作成または修正中のダッシュボード内への使用または定置のために選択させ得るような、ドロップダウンメニュー200を例証する。この場合、4つのガジェットへの参照は、ドロップダウンメニュー200内に例証される。しかしながら、より多数またはより少数のガジェットへの参照が、ユーザに提供され得る。ユーザはもちろん、提供されるガジェット参照のリストをスクロールして、より多数のガジェット参照にアクセスして、選択することができる。ユーザがガジェット参照を選択した後、ユーザは、ユーザがガジェットを構成して、ガジェットのオンライン表示動作を定義することを可能にする画面を提供されてもよい。例えば、
図10は、
図2の表示生成装置論理104内のガジェット構成論理によって提供され得る、ユーザが、ガジェットがダッシュボード表示内に実装されるときに、データがユーザインターフェース画面上のガジェット表示領域198(
図8)内で例証されることになる様式を指定することを可能にする、表示画面またはウィンドウ210を例証する。この場合にユーザに提供されるオプションは、(1)設定点(SP)およびプロセス変数(PV)の値をローデータ値として表示する、(2)設定点およびプロセス変数の値を棒グラフとして表示する、または(3)設定点およびプロセス変数の値をデフォルト様式で表示する、オプションとして例証される。勿論、
図10の表示画面210は、初めの場所においてガジェットを選択するために使用されることが可能である。またさらには、より多数のまたは他の表示ウィンドウが、ガジェットに関する他の選択可能なオプションをユーザに提供するため、またはガジェットを構成するために提供されてもよく、構成オプションのリストは、
図10に例証されるオプションに限定されない。実際には、極めて多数の他の種類の表示またはアニメーション特徴が、任意的なガジェット機能性の一部として提供されることができ、グラフ、アニメーション、タンク等の充填可能な項目、弁構成要素等の移動可能な項目等の使用が挙げられる。
【0107】
いずれにせよ、ユーザが、ガジェットを選択し、ガジェットのアニメーションおよび表示特性を指定した後、
図2のダッシュボード生成装置論理104内のガジェット構成論理は、ユーザが、ガジェット内に例証されるガジェットまたは変数または表示特徴をプラント10内のデータまたは要素に結び付けることを可能にする構成画面を提供してもよい。
図11は、ユーザが
図10の最上部のガジェット構成特徴を選択した際に、さらなる構成領域212がユーザに提供される、構成画面210を例証する。領域212は、ユーザエントリボックス214、216、および218を含み、これらは、ユーザが、ガジェットが使用するためのプラント10内のデータ、または表示目的のためにガジェットが結び付けられるためのデータを指定することによって、ガジェットを構成することを可能にする。ユーザエントリボックス214は、ユーザに、例えば、
図8のガジェットウィンドウのタイトルバー192内に表示され得るガジェットのタイトルを入力させるために使用されてもよい。ボックス216および218は、ユーザに、特定のデータ、またはそのガジェットに関する表示特性の作成においてガジェット論理によって使用されるデータへのリンクを指定させるために使用されてもよい。この場合、ユーザは、ガジェットが使用するデータの名称またはエイリアスを入力することが可能であってもよく、またはユーザは、データへのリンクを選択するためのドロップダウンメニューを提供されてもよい。
図11には例証されていないが、ユーザはまた、フィールド216および218が適切に書き込まれことを自動的に可能にするガジェットに関して使用するための形式を指定することが可能であってもよい。勿論、フィールド216および218は、ガジェットまたはガジェットが使用されているダッシュボードの文脈に基づいて、ガジェット生成論理によって自動的に書き込まれてもよい。例えば、ボックス214および216またはこれらのボックスを提供するメニューは、ユーザが、正しいデータリンクまたはエイリアスを見つけるために実施しなくてはならない可能性のある検索のフィールドを限定または縮小するように、ダッシュボード内の既存のP&IDに基づいて書き込まれてもよい。構成領域212の別の区域220は、新しい値を用いてガジェットを更新するときを示すためにユーザによって使用されてもよい。この場合、ユーザに提供される選択可能なオプションとしては、データの変更が発生したときの自動更新、ユーザに質問した後の更新、または非更新が挙げられる。勿論、ユーザが、ランタイム中にガジェットのこれらのまたは他の挙動を定義することを可能にするような他のオプションも、同様に提供され得る。
【0108】
作成または構成された後、ガジェットは次に、ユーザによって事前に定義される通り、ダッシュボードの空間または予め定義された領域のうちのいずれかに定置されることができ、またガジェットは次に、ガジェット構成活動中にユーザによって指定または構成された種類の情報および様式で提供するように、ランタイム中に動作または実行する。勿論、ユーザは、作成中のダッシュボードの他の領域または空間の各々に関して、他のガジェットを構成または作成して、それによってダッシュボード全体を作成または構成することができる。アプリケーション20は次に、
図2のダッシュボードライブラリ106内に作成されるようにダッシュボードを記憶することができ、作成されたダッシュボードを、そのユーザまたは他のユーザのための1つ以上のユーザリスト内に定置して、そのユーザまたは他のユーザによるダッシュボードの容易なアクセスを可能にすることができる。
【0109】
図12〜16は、アプリケーション20が、ダッシュボード生成論理104を使用して、ユーザが、新しいガジェットを既存のダッシュボードに追加すること、ダッシュボードをまたは新しいダッシュボード作成するプロセスを更新または変更することを可能にするときに、ユーザインターフェース上でアプリケーション20との相互作用を介してユーザによって実装され得る、プロセスを例証する。
図12のダッシュボード300は、プロセスプラント10の一部のためのP&IDを含む図の左上側の主領域302を含む、数区域または領域と、
図302の下側のチャート304、306、308、310、および312の形式の種々の予め構成されたチャートとを含む。この例では、P&ID302およびチャート304〜312は、ダッシュボードの予め構成された部分であり、このダッシュボードにおいてはユーザによって変更されることはできない。ダッシュボードのこれらの部分は、構成技師によって、システム表示またはダッシュボードの一部として構成活動中に作成されていてもよい。しかしながら、
図12のダッシュボード300はまたは、その中にガジェット314、316、および318の形式の多数のガジェットを含む(これらの表示におけるタイトルバーの使用によって、
図8のガジェット表示書式と一致して例証される)。この場合、ユーザは、新しいガジェットを、表示領域内のガジェットのセットに追加することを所望してもよく、それによって、表示上の追加または構成ガジェットアイコン320を選択して、ガジェットをダッシュボード300に追加するプロセスを開始してもよい。その際、
図13に例証される通り、ポップアップウィンドウ330が表示画面300上に出現し、これは、
図2のガジェットライブラリ108内に追加され得るかまたは記憶される、可能性のあるガジェットのセットを提示する。ポップアップ画面330は、ガジェットライブラリ108内に記憶されるような、数予め構成されたガジェットを含むことができ、これは、ダッシュボード300内のP&ID302内の変数のうちの1つ以上、チャートまたはグラフ304〜312内の変数もしくはプロセス値と関連付けられる変数、またはさらには、他のガジェット314〜318において使用される変数等の特定のプロセス変数のために既に構成されていてもよい。ユーザは、ポップアップウィンドウ330内に提供されるガジェットのリストを下へスクロールすることができ、適当な追加ボタンをクリックまたは選択することによって、ガジェットのうちの1つを追加するために選択することができる。勿論、他の構成画面が、例えば、上述の様式のうちのいずれか等の任意の他の様式で、ガジェットを完全に指定するためにユーザに提供されてもよい。
【0110】
追加ボタンを選択した後、アプリケーション20のガジェット構成論理は、実際のガジェットを作成し、そのガジェットをダッシュボード300内で実行し始めることができる。
図14に例証される通り、このガジェットのための表示ウィンドウ340は、ダッシュボードビューまたは表示300の上部の別々のウィンドウ内に作成され、ユーザが、ガジェットウィンドウ340をダッシュボード300内の所望の場所に定置することを可能にするように、ユーザに対して例証または強調される。この場合、
図15および16に例証される通り、ユーザは、ガジェット340を(例えば、マウスを使用して)選択するかまたはつかみ、ガジェット340を、ガジェット318と棒グラフ312との間の位置まで移動させる。ユーザは次に、ガジェット340を所望の場所にドロップすることができ、その際、
図2のダッシュボード生成論理104は、ガジェット340をダッシュボード上のその場所に定置する。この場合、
図16に例証される通り、ユーザがガジェット340を適切な場所にドロップすると、ダッシュボード生成論理104は、ガジェットをその場所にインストールし、また他のガジェット314〜318の大きさを自動的に再び決めし、右側に3つの代わりに4つのガジェットを含むようにダッシュボード300を再構成することができる。勿論、ユーザが、ライブラリ108内に予め構成されたガジェットを単純に選択する代わりに、新しいガジェットを定義したい場合、ユーザは、上に例証され、または説明するプロセスを使用して、ガジェットに関する構成フィールドに記入するかまたは書き込んで、ガジェットによって表示されるプロセス変数(単数または複数)または他の情報と、例えば、棒グラフ、グラフ、フローチャート、フロー図を使用する等の、情報が表示される様式とを識別することができる。
【0111】
図17〜19は、アプリケーション20をプロセスプラントまたはプロセス制御ネットワーク内に実装することができる、種々の場所を例証する。具体的には、
図17は、同様に種々のオペレータインターフェース420に接続されるデータハイウェイまたはバス410に接続される、多数の制御システム401、402、403、404、405、406、および408を例証し、その各々は、プラント内のオペレータワークステーションまたはインターフェースであってよい。制御システム401〜408は、Fieldbusシステム、HART、無線HARTシステム、または単一のプラントもしくは複数の異なるプラントと関連付けられる混合システムであってもよい。オペレータインターフェース420は、本明細書に説明される技術を使用して、アプリケーション20を実装または実行して、表示およびダッシュボード作成および構成活動を実施することができる。さらに、表示アプリケーション20の各々は、制御ネットワーク401〜408およびその中のプロセス制御デバイスとインターフェース接続して、データを取得し、例えば、本明細書に説明されるガジェットを使用する、グラフィック表示およびダッシュボード編集を提供することができる。さらに、ワークステーション420のうちの1つは、ゲートウェイ422に接続されて、データの外部ソースへのゲートウェイの役割を果たすことができる。
【0112】
同様に、
図18は、
図17に例証されるゲートウェイデバイス422等の種々のゲートウェイデバイス422を介して、または直接インターネットに接続され得、プラントデータが、インターネットまたはプラントネットワーク430とは別の他の通信ネットワークを介して一緒に接続されるオペレータデバイス450内で実行されるアプリケーション20に提供されることを可能にする、プロセス制御プラント430のセットを例証する。この例では、アプリケーション20は、プラントネットワーク430に、またはその上に、デバイス内で実行されるその一部を有することができ、また単純に、ウェブクライアントの役割を果たすデバイス450上に、クライアントインターフェースを有することができる。他の場合では、アプリケーション20は、デバイス450内で実行されてもよく、ウェブ(インターネット)およびゲートウェイデバイス422を介して通信して、プラントまたはプラントネットワーク430内の情報ソースにアクセスしてもよい。したがって、例えば、
図18のユーザインターフェース450を用いて、種々の制御ネットワーク430は、インターネットに接続されるコンピュータまたは表示デバイス450上で実行される種々のウェブ対応表示に、ゲートウェイデバイス422を通じてデータを送信する。
【0113】
同様に、
図19は、アプリケーション20が、プラントネットワーク内の種々のオペレータまたは他のコンピュータデバイスもしくはワークステーション420内で、およびファイアウォールデバイス494を介してプラントネットワークに接続されるローカルエリアネットワーク(LAN)内の種々のコンピュータデバイスもしくはワークステーション490内で実行され得る、ネットワーク例を例証する。勿論、これらの構成において、アプリケーション20は、本明細書に説明されるものと同一の機能性を実施し、既知の様式で種々のネットワークを通じて通信して、ユーザに表示およびダッシュボードを提供し、またこれらのユーザが、本明細書に説明されるガジェットを使用してダッシュボードを構成または作成することを可能にし得る。勿論、同一の動作インターフェースは、
図17〜19のシステム内でリッチデスクトップかまたはウェブインターフェースかのいずれかにおいて利用可能に作製されてもよい。
【0114】
図20は、ユーザが、ユーザフォルダ内のダッシュボードおよび表示の定置等のユーザ設定を構成することを可能にするように、アプリケーション20によって提供され得、ユーザが、表示(またはダッシュボード)を追加する、表示(またはダッシュボード)を移動させる、表示(またはダッシュボード)の名称を変更する、表示(またはダッシュボード)を削除する、または表示(またはダッシュボード)をフォルダ内に移動させることを可能にし得る、ウィンドウ500を例証する。勿論、
図20のウィンドウ500を使用して、ユーザは、リスト化された表示を選択することができ、制御502を使用して、選択した表示またはフォルダ上で機能を実施することができる。
【0115】
図21は、ガジェット特性を構成または閲覧するか、またはダッシュボード内の他の表示へのショートカットをセットアップするためにアプリケーション20によって使用または提供され得る、ガジェット特性ダイアログボックス510を例証する。この場合、ユーザは、これらの表示への、または作成中の特定のダッシュボード内のプラント内の他のドキュメントまたは情報へのショートカットのための表示リンクを示すために、入力ボックス512を使用することができる。
【0116】
当然のことながら、本明細書に説明される表示およびダッシュボードの作成および修正技術は、ユーザが、グラフィック設計プログラムに伴う専門的知識を有することなく、またデータベースパス名称およびデータ場所の深い知識を有する必要なく、ダッシュボードを容易に作成することを可能にするために使用され得る。これらの技術はまた、表示への、また表示間の迅速なナビゲーションを可能にし、ユーザが、正式な訓練を必要とせずに習熟することを可能にする。
【0117】
一例として、表示アプリケーション20は、ウェブブラウザのように稼働し得るリッチクライアントデスクトップアプリケーションとして実装されて、表示のナビゲーション(例えば、お気に入り、検索、キーを押すことによる階層的ナビゲーション等)を単純化するためのツールと共に、ウェブサイトのブラウジングの代わりにプロセスグラフィックのブラウジングを提供することができる。したがって、概念的に、アプリケーション20内で、またはそれを通じて閲覧可能な表示のうちの全ては、固有のURLを有するウェブページとして挙動する。Internet Explorerを用いてユーザが慣れ親しんでいる機能が、支持されてもよい。
【0118】
またさらには、一実装では、プロセス制御および/または観察システムに関する制御論理を開発するための計算環境は、役割依存型ビューまたは表示を技師および他のユーザに自動的に提供する。具体的には、計算環境は、対応する組織内の、例えば、生産管理者、保守管理者、制御システム技師、電気および計器技師等のユーザの役割に従って、エンジニアリングツールおよび情報をフィルタにかけ、組織化することができる。計算環境は次に、フィルタにかけられた情報およびツール選択を、例えば、特定のユーザインターフェース画面、ユーザインターフェース画面の複数の生成、同時に表示される関連ユーザインターフェース画面のセット等を含む、ビューまたは表示内でユーザに提供することができる。したがって、異なる組織的役割を有する2人のユーザは、ログイン時に、ソフトウェア関連するアプリケーション、ライブラリ、資産、データツリー等の異なる選択および/または編制を見る可能性がある。所望により、これらのアプリケーションは、ユーザ役割に基づいて、異なるシステム表示およびダッシュボードを含むことができる。さらに、これらのユーザは、それぞれのビュー内で選択を行い、機能を起動するときに、計算環境は、ユーザの役割に従って引き続き情報をフィルタにかけ、組織化することができる。その結果、ユーザは、関連する情報をより容易に、またより素早く見つけることができる。
【0119】
役割依存型ビューは、例えば、(i)プロセス表示、ダッシュボード、種々のフェースプレート、機械ビュー等を含む視覚化、(ii)制御モジュール、フェーズ、レシピ、計算、機能等を描写する論理表示、(iii)標準動作手順、デバイスマニュアル、原料取扱ノード、ループ図等を含む命令または「知識」表示、(iv)注文、設備追跡、原料消費、電気消費等を例証する業務情報表示、(v)設備状態データ、デバイスアラート、振動データ等を含むシステム健全性表示、および(vi)入力/出力デバイス等の情報を有する、任意の好適な数のユーザインターフェース画面を含むことができる。一例として、制御システム技師がログインするとき、計算環境は、視覚化の一部としてプロセス表示およびダッシュボードを、論理表示の一部として制御モジュール、フェーズ、計算、および機能を、知識表示の一部としてループ図等を生成することができる。一方、電気および計器技師がログインするとき、計算環境は、視覚の一部としてデバイスダッシュボードを、論理の一部として計算を、また知識表示の一部としてデバイスマニュアルを生成することができる。役割依存型ビューは、複数の画面を含み、画面間のナビゲーションもまた、役割に依存する。したがって、例えば、計算環境が、プロセス制御技師と電気および計装技師との双方に対して設備状態を表示するとき、計算環境は、設備追跡に直接ナビゲートするために、電気および計装技師にリンク(例えは、ツールバー内のボタン、プルダウンメニュー内のオプション、設備ユニットの隣に表示されるアイコン)を提供することができるが、プロセス制御技師にはこのリンクを提供しなくてもよい。
【0120】
ある意味で、計算環境は、機能およびデータを層に組織化する。ユーザ依存型ビューへの層のマッピングは、所望により、ソフトウェアアプリケーションまたは計算環境全体に特異的であってもよい。実装例では、計算環境は、データベースからユーザの役割を取得し、それぞれの構成ファイルを使用して、選択されるソフトウェアアプリケーションに関してユーザの役割にマッピングされた情報の層を識別し、役割依存型ビューを生成する。組織内の役割は、任意の所望の数のレベルにて定義することができるため、計算環境は、機能およびデータの複数の層を重ね合わせて、特定のビューを生成することができる。例えば、保守管理者の役割は、保守管理者が責任を有する技術分野に応じて、複数の副次的な役割に対応してもよい。概して、役割定義は、任意の数の段階を含むことができる。ユーザは、彼または彼女のビューをさらに構成することができ、また場合により、彼または彼女の役割依存型ビューに対する層のマッピングをオーバーライドすることができる。
【0121】
より一般的には、計算環境は、プロセス制御環境の構成、動作、監視等に関与する全ての職員に対する役割依存型ビューを提供することができる。1つのかかる役割は、例えば、流れ、レベル、温度、圧力等のプロセスパラメータの監視、プロセス制御ループに関連するイベントの観察、プロセスプラント内に実装される制御論理の精度の一般的な確保に関して責任を有する、オペレータの役割であり得る。別の役割は、個々のフィールドデバイスの観察および較正、ならびにプロセス制御プラント内で使用される設備の一般的な監視に関して責任を有する、保守技術者の役割であり得る。また別の役割は、ワークステーション、制御装置、データサーバ、データベース、および他のネットワークデバイスの間のネットワーク接続性、プラントネットワークのセキュリティ、ソフトウェア更新のインストール等に関して責任を有する、ネットワーク管理者の役割であり得る。より特異的な例として、オペレータインターフェースは、複数のフィールドデバイスが、制御戦略を定義するプロセス制御機能を実行するプロセスプラントの動作を、オペレータが監視することを可能にする。役割依存型オペレータビューを提供する計算環境は、オペレータワークステーションにおいて、包括的なオペレータビューを提供するよりむしろ、オペレータの役割に特異的な情報を有するビューを生成することができる。計算環境は、本明細書に説明される様式で生成される表示およびダッシュボードを使用して、このタスクを実施することができる。この目的のために、計算環境は、オペレータにログインすることを要請し、ないしは別の方法でその役割を識別することができる。役割に特異的な層制御および情報をオペレータに提供することに加えて、計算環境は、支持持続性(すなわち、ログインセッション中、存続する)のユーザに特異的な構成であってもよい。
【0122】
役割依存型オペレータビューは、プロセスプラントのグラフィック表現(「プロセスグラフィック」)を生成し、オペレータの役割に従ってプロセスプラントの選択される部分に関する追加的な情報を表示することができる。プロセスグラフィックとしては、例えば、対応するプロセス制御機能に関わるフィールドデバイス(例えば、弁、ポンプ、センサ、伝送器)のグラフィック描写または概略的描写、これらのフィールドデバイスが動作する設備(例えば、タンク、ミキサ)、フィールドデバイスと設備との間の導電性プロセス流体のための接続(例えば、パイプ)、およびフィールドデバイス間の(例えば、有線、無線リンク)を挙げることができる。ユーザインターフェースは、追加的な情報を、例えば、1つまたは複数の別々のウィンドウ、プロセスグラフィック上に重ねられるグラフィック層、またはプロセスグラフィックの下、上、もしくは隣に設置されるバナー上のテキストおよび/もしくはグラフィックとして実装される、補助表示上に表示することができる。
【0123】
状況により、オペレータは、プロセスグラフィック上で場所を選択し、例えば、ボタン等のユーザインターフェース上で制御を起動して、ユーザインターフェースからの補助表示を要求する。他の状況では、ユーザインターフェースは、異常な条件の検出に応答して、予め構成されたスケジュールに従って、または別のイベントに基づいて、自動的に補助表示を起動する。ユーザインターフェースは、ユーザの組織的な役割に従って、ユーザが選択する場所を解釈することができる。したがって、流速センサを例証するグラフィックまたはその付近の場所をクリックすることによって、保守技術者は、物理的なデバイス(すなわち、流速センサ)を選択することができ、一方、オペレータは、流速センサが動作する制御ループを選択することができる。
【0124】
オペレータに関して、補助表示(または「オペレータ補助表示」)は、例えば、複数の相互接続された論理ブロックとして、プロセスプラントの特定の部分によって実装される制御論理を描写する、構成表示を含むことができる。場合により、論理ブロックは、Foundation(商標)Fieldbus機能ブロックである。オペレータ補助表示はまた、特定のプロセスパラメータ(例えば、特定の処理段階に対する入力における流速)の履歴を例証するためのパラメータ履歴表示を含んでもよい。さらに、オペレータ補助表示は、プロセスプラントの一部に関して利用可能な内部および外部ドキュメンテーションへのリンクをリスト化する知識表示を含む、オペレータ運転記録へのアクセスを提供する、ヘルプトピックを示唆する等を行うことができる。またさらには、オペレータ補助表示は、プロセスグラフィックが対応するプロセスプラントの部分において使用されるフィールドデバイスの識別子をリスト化する、デバイス依存関係表示を含むことができる。デバイス依存関係表示は、デバイス特異的グラフィックを構成データベースから取得して、フィールドデバイスの隣接する識別子を表示することができる。所望により、オペレータ補助表示は、プロセスグラフィックが対応するプロセスプラントの部分において使用されるデバイス、これらのデバイスと関連付けられるインターロックおよび対応するインターロック条件、プロセスプラントの一部に関して生成されるアラーム、調整パラメータ等に関連する詳細な情報を提供する、詳細表示を自動的に含んでもよい。
【0125】
また別の例として、ユーザが保守技術者であるか、ないしは保守担当者と関連付けられる場合、補助表示(または「保守補助表示」)は、デバイスが動作する制御戦略(例えば、制御ループ)の一部を識別する選択されたデバイスに関する制御依存関係表示を含むことができる。保守補助表示はまた、オペレータのために生成される知識表示と概して類似する知識表示を含んでもよい。具体的には、知識表示は、デバイスに利用可能な内部および外部ドキュメンテーションへのリンク、ならびにオペレータ運転記録、ヘルプトピック等へのリンクをリスト化することができる。さらに、保守補助表示は、保守技術者が、プロセスプラント内に物理的デバイスを配置する、アラームのソースを識別する、およびデバイスと他の設備との間の関係を決定するのを助ける、診断的表示を含むことができる。診断的表示は、例えば、Fieldbusセグメントに連結される複数のデバイスを伴うFieldbusセグメントを描写し、対応するグラフィックを強調し、デバイスの隣にエクスクラメーションマークもしくは他の視覚的指示器を表示することによって、または任意の他の好適な様式で、アラームが受信されたデバイスを識別することができる。またさらには、保守補助表示は、デバイス記述表示を含むことができ、これは幾つかの実装では、デバイス識別一致拡張デバイス記述言語(EDDL)、デバイス構成およびセットアップデータ、ならびにデバイス診断的データを含む。場合により、デバイス記述表示は、デバイスの実際の物理的外観と同じまたは同様の写真または図面として実装される、いわゆるデバイスフェースプレートと、また所望により、デバイスに特異的なプロセスデータ(例えば、圧力設定点、圧力測定値、弁移動の割合)を描写するための複数のダイヤルまたはメータとを含む。デバイスが、対応する弁ソフトウェア(例えば、PlantWeb(登録商標)の一部としてEmerson Process Management(商標)から提供されているAMS ValveLinkアプリケーション)を実行するインテリジェント弁である場合、保守補助表示は、弁ソフトウェアによって出力されるデータを用いて更新される弁ソフトウェア表示を追加で含んでもよい。
【0126】
計算環境は、主要表示生成装置と補助表示生成装置とを有する表示生成装置を含むことができる。主要表示生成装置は、ユーザインターフェース上に、例えば、構成技師によって定義されるプロセスグラフィックを表示し、補助生成装置は、プロセスプラント内のイベントの検出またはユーザインターフェースからのコマンドの受信に応答して、追加的な情報を動的に選択および表示する。表示生成装置は、プロセスプラントインターフェースを介してプロセスプラントのうちの少なくとも1つと相互作用して、実時間プロセスデータ、構成データベースを獲得して、例えば、制御論理、デバイス構成データ、プロセスおよびデバイスグラフィック、制御戦略とデバイス等との間のリンク、アプリケーションデータを獲得するための1つ以上の専門化されたアプリケーション、プロセスまたはデバイスパラメータに関連する履歴データを受信するためのヒストリアン、ならびに参照情報を受信するための知識データベース等の制御戦略情報を獲得する。
【0127】
場合により、表示生成装置は、オペレータ層、保守層、ネットワーク層等の複数の層を定義する表示構造と共に動作する。表示生成装置は、ユーザの組織的な役割に関わらず、実時間プロセスデータを使用して各層に関連する情報を更新することができるが、現在選択されるビュー(例えば、オペレータ、保守)に従って、選択される1つ以上の層のみの表示を起動する。
【0128】
プロセスグラフィックは、グラフィック構成要素を実時間で更新するための1つ以上の物理的デバイスに対するグラフィック構成要素およびインターフェースを含むオブジェクトを使用して、開発され得る。あるオブジェクトは、制御戦略専用(例えば、PIDループオブジェクト)であってもよく、またあるオブジェクトは、デバイス専用(例えば、温度センサオブジェクト)であってもよい。ユーザインターフェースは、オブジェクトによってプロセスプラントから受信されるデータをフィルタにかけて、ユーザの組織的役割に関連する情報を表示する。別法として、プロセスグラフィックは、デバイスへのハードコードされた参照を使用して開発され得る。補助表示を生成するとき、ユーザインターフェースは、制御戦略とデバイスとの間の関係を指定する構成データを1つ以上の構成データベースから取得し、取得した情報を使用して、オペレータ補助表示、保守補助表示、またはユーザに特異的な別の補助表示を自動的に生成することができる。
【0129】
補助表示は、例えば、個々のユーザが、どの情報がどの場所で対応する補助表示内に含まれるべきかを指定し得るように、本明細書に説明されるダッシュボードおよびガジェット技術を使用して、ユーザが構成可能であってよい。幾つかの実施形態では、計算環境は、ユーザインターフェースから受信されるコマンドに応答して、オペレータ補助表示を保守補助表示に、またはその逆に自動的に切り替える。したがって、例えば、表示システムは、異なる表示が、例えば、プロセスプラント設備配置またはプロセスプラントの制御階層に従って、順序付けられ予め決められた様式で結び付けられ得るように、ユーザ表示デバイスにおいて、プロセスプラントの組織に従うシステム表示の形式の種々の異なるユーザ表示間を切り替えることができる。しかしながら、特定のユーザが、例えば、プラントの一領域または一部等に関する特定のシステム表示から作成されたか、またはそれに対応する、個人化されたユーザ表示を有することを表示システムが認識する場合、表示システムは、組織化されたまたは予め決められた様式で(例えば、より具体的な表示が存在する表示内へと下へドリルすること、またはプロセスプラントの異なる部分を閲覧するためにプラント内を上流もしくは下流へ移動することによって)表示間を切り替えるときに、そのユーザに、順序付けされた表示のセット内のシステム表示またはダッシュボードの代わりに、ユーザの個人化された表示またはダッシュボードを自動的に提供することができる。したがって、個人化されたダッシュボードまたは表示は、ユーザが、例えば、P&ID等の表示内で「ドリルイン」または「ドリルアウト」または「上流へ移動」または「下流へ移動」ナビゲーションボタンを使用する等、組織化されたまたは予め決められた様式で表示間を移動しているとき、システム表示に自動的に切り替わってもよい。
【0130】
したがって、前述の内容を考慮して、本明細書に述べられる技術、システム、方法、装置、およびデバイスは、その動作および/または挙動をユーザに優しく、容易に理解される様式で変更するようなプロセスプラントまたはプロセス制御システム内に統合される表示オブジェクトおよび表示構成への変更を可能にし、その結果、プロセスプラントまたはプロセス制御システムの一部(または、場合により、プラントまたはシステム全体)における実時間動作は、悪影響を受けない。それに加えて、変更は、プロセスプラントまたはシステムのプロセス要素に、(例えば、全てのプロセス要素を更新するために好適な時間まで待つ代わりに)制御された様式で徐々に適用され得るため、プロセスプラントまたはプロセス制御システムの一部(または、場合により、プラントまたはシステム全体)に対する変更のアプリケーション内の不要な遅延の発生は減少され、したがって、プロセスプラントまたはシステムの全体の効率性および生産性が、経時的に増加される。
【0131】
さらに、本明細書に述べられる技術、システム、方法、装置、およびデバイスは、例えば、プロセスプラントまたは制御システムのランタイム環境内で、オペレータおよび保守表示に対する修正または変更を承認または行うことを可能にする。したがって、行われる変更は、プロセスプラントまたはシステム内に素早く、正確に、および効率的に統合され、それによってプロセスプラントまたはシステムの動作の質を増加させる。
【0132】
さらに、グラフィック要素および表示に関して本明細書に述べられる技術、システム、方法、装置、およびデバイスは、プロセスプラントまたはプロセス制御システムが、より安全で効率的に、実時間で観察、制御、および/または動作されることを可能にする。具体的には、オペレータは、実時間またはプラントのランタイム動作環境と構成環境との双方において、プロセス制御システムまたはプラントの1つ以上の部分の特定の観察、制御、および/または動作に対して特異的に調整またはカスタマイズされたグラフィック要素および/または表示を構成することができる。オペレータは、これらのカスタマイズされたグラフィック要素および/または表示を、一般的な(例えば、プラント全体またはシステム全体、実時間または構成)アクセス、使用、再使用、および組み込みのために、オペレータまたは他者によって容易に見つけることができる様式で保存することができる。したがって、グラフィック要素(単数または複数)および/またはグラフィック表示(単数または複数)の構成が、合理化され、複数の環境内で完全にカスタマイズ可能であるため、オペレータの混乱および誤りは減少し、したがって、オペレータが、プロセスプラントまたはシステムを効率的および安全に動作させることが可能である。
【0133】
またさらには、グラフィック要素(単数または複数)および/または表示(単数または複数)は、プロセスプラントまたはシステムの特定の部分またはその全体の特定の目的のためにカスタマイズされるため、プロセスプラントまたはシステムの特定の部分またはその全体によって(例えば、1つ以上のプロセスの制御中に)生成され、必須の手動および/または自動的な介入を要する実時間データは、グラフィック要素(単数または複数)および/または表示(単数または複数)を使用して、容易に、素早く判別され得る。場合により、プロセスプラントまたはシステムに送達されるデータ、構成、および/または命令は、プロセスプラントまたはシステム(例えば、プロセス要素に対する更新された、または新しい構成)またはその動作への変更をもたらす。幾つかの場合では、送達されたデータ、構成、および/または命令は、プロセスプラントまたは制御システムにアクションを実施させる(例えば、特定のプロセス要素を動作から除去する、生成されたデータをあるソースから別のソースへと経路変更する等)。したがって、本明細書に説明される技術、方法、およびシステムは、グラフィック要素および/または表示が、よりカスタマイズされた詳細な情報を(特に、プロセスプラントまたはシステムによって生成される実時間データに関して)生成することを可能にするため、プロセスプラントまたはプロセス制御システムの1つ以上の部分の制御および/または動作に対する任意の不可欠な修正は、より素早く決定され、プロセスプラントまたは制御システムのランタイム環境に統合される。故に、本明細書に説明される技術、方法、およびシステムに伴い、プロセスプラントまたはシステムの効率性および安全性は、さらに増加される。
【0134】
ソフトウェア内に実装されるとき、本明細書に説明される表示およびダッシュボード構成アプリケーションのうちのいずれかは、任意のコンピュータ可読メモリ内に、例えば、磁気ディスク、レーザディスク、または他の記憶媒体、コンピュータまたはプロセッサのRAMまたはROM内等に記憶され得る。同様に、このソフトウェアまたはこれらのモジュールは、任意の既知のまたは所望の送達方法を使用して、ユーザ、プロセスプラント、またはオペレータワークステーションに送達されてもよく、例えば、コンピュータ可読ディスクもしくは他の可搬コンピュータ記憶機構上で、または電話線、インターネット、ワールド・ワイド・ウェブ、および任意の他のローカルエリアネットワークもしくは広域ネットワーク等の通信チャネル上で等が挙げられる(その送達は、可搬記憶媒体を介してかかる提供ソフトウェアと同じようにか、または互換的に閲覧される)。さらに、このソフトウェアは、変調もしくは暗号化を伴わずに直接提供されてもよく、または、任意の好適な変調搬送波および/もしくは暗号化技術を使用して、通信チャネルを通じて伝送される前に変調および/もしくは暗号化されてもよい。
【0135】
本明細書に開示されるシステム例は、他の構成要素の中でもとりわけ、ハードウェア上で実行されるソフトウェアおよび/またはファームウェアを含むとして開示されるが、かかるシステムは、単に例証的なものであり、限定的であるとして解釈されるべきではないことに留意すべきである。例えば、これらのハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェア構成要素のうちのいずれかまたは全ては、ハードウェアのみで、ソフトウェアのみで、またはハードウェアとソフトウェアとの任意の組み合わせで具現化され得ることが企図される。したがって、本明細書に説明されるシステム例は、1つ以上のコンピュータデバイスのプロセッサ上で実行されるソフトウェア内に実装されるとして説明されるが、当業者は、提供される例が、かかるシステムを実装するための唯一の方法ではないことを容易に理解するであろう。
【0136】
したがって、本発明は、特定の例を参照して説明されてきたが、これは、単に例証的であるように意図され、本発明を限定するようには意図されず、変更、追加、または削除は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく開示される実施形態に対して行われ得ることが、当業者には明らかであろう。