(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記表示制御手段は、前記利用者情報が入力されていない状態の前記入力対象のサービスがフォーカスされた場合に、前記複数の利用者情報を特定し、当該特定した複数の利用者情報を前記ユーザ端末に選択可能に表示させる、
ことを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の受付システム。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[1.受付システムの全体構成]
以下、本発明に係る受付システムの実施形態の例を説明する。
図1は、受付システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、受付システムSは、申込者端末10とサーバ20とを含み、これらは、インターネットなどのネットワークNに接続される。なお、
図1では申込者端末10とサーバ20とを1台ずつ示しているが、これらは複数台あってよい。
【0020】
申込者端末10は、申込者が操作するコンピュータである。申込者は、利用者が利用するサービスを申し込む人である。利用者は、サービスを利用する人である。利用とは、サービスの提供を受けることであり、サービスを使用することである。申し込みとは、サービスを利用する手続きをすることであり、例えば、予約をすること、契約を成立させること、又は購入することである。別の言い方をすれば、申し込みは、利用者の氏名等の情報をサーバ20に送信し、サービスを利用する意思表示を行うことである。
【0021】
申込者は、利用者と同じであってもよいし、利用者とは異なっていてもよい。即ち、申込者は、自身が利用するサービスの申し込みをしてもよいし、他の利用者の代わりに申し込みをしてもよい。本実施形態では、申込者は、複数の利用者が利用するサービスの申し込みを行い、自身も利用者の一部である場合を説明する。即ち、申込者は、自身と同行者が利用するサービスの申し込みを行う。
【0022】
例えば、申込者端末10は、携帯電話機(スマートフォンを含む)、携帯情報端末(タブレット型コンピュータを含む)、又は、パーソナルコンピュータ等である。本実施形態では、申込者端末10は、制御部11、記憶部12、通信部13、操作部14、及び表示部15を含む。
【0023】
制御部11は、少なくとも一つのマイクロプロセッサを含む。制御部11は、記憶部12に記憶されたプログラムやデータに従って処理を実行する。記憶部12は、主記憶部及び補助記憶部を含む。例えば、主記憶部はRAMなどの揮発性メモリであり、補助記憶部は、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ、又はハードディスクなどの不揮発性メモリである。
【0024】
通信部13は、有線通信又は無線通信用の通信インタフェースであり、ネットワークを介してデータ通信を行う。操作部14は、申込者が操作を行うための入力デバイスであり、例えば、タッチパネルやマウス等のポインティングデバイス、キーボード、又はボタン等である。操作部14は、申込者による操作内容を制御部11に伝達する。表示部15は、例えば、液晶表示部又は有機EL表示部等である。表示部15は、制御部11の指示に従って画像を表示する。
【0025】
サーバ20は、サーバコンピュータである。サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23の物理的構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0026】
なお、記憶部12,22に記憶されるものとして説明するプログラム及びデータは、ネットワークNを介して供給されるようにしてもよい。また、上記説明した各コンピュータのハードウェア構成は、上記の例に限られず、種々のハードウェアを適用可能である。例えば、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、光ディスクドライブやメモリカードスロット)や外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)が含まれていてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムやデータが読取部や入出力部を介して、各コンピュータに供給されるようにしてもよい。
【0027】
[2.受付システムの概要]
本実施形態では、受付システムSを旅行予約サービスに適用する場合を一例として説明する。旅行予約サービスは、旅程の作成を支援するサービスである。旅程は、旅行の計画、行程、又は日程であり、少なくとも1つのサービスから構成される。本実施形態では、サービスは、旅程の構成要素であり、旅行中の個々の予定である。別の言い方をすれば、サービスは、予約又は購入の対象となる個々の旅行商品であり、申込対象となるアイテムということもできる。
【0028】
旅程には、複数種類のサービスを組み込むことができる。サービスは、宿泊施設、交通手段(移動手段)、レンタカー、アクティビティ(オプションツアー)、レストラン、又は観光施設といった任意の種類のサービスを適用可能である。宿泊施設は、ホテル、旅館、民宿、ペンション、又は民泊といった施設である。交通手段は、航空機、電車、バス、又は船舶といった手段である。観光施設は、水族館、動物園、テーマパーク、公園、寺、神社、又は競技場といった施設である。
【0029】
例えば、申込者が申込者端末10を操作して、サーバ20にアクセスすると、旅行予約サービスのトップ画面が表示部15に表示される。本実施形態では、以降説明する画面がウェブブラウザ上で表示される場合を説明するが、旅行予約サービスのアプリケーション上で表示されてもよい。
【0030】
図2は、トップ画面の一例を示す図である。
図2に示すように、例えば、トップ画面G1には、サービスの検索条件を入力するための入力フォームF10〜F14と、検索を実行するためのボタンB15と、が表示される。
【0031】
検索条件は、検索で用いられるクエリであり、任意の条件を入力可能である。検索条件は、キーワードであってもよいし、予め定められた複数の数値の中から選択された数値であってもよいし、カテゴリのような属性情報であってもよい。数値は、時間、人数、又は予算といった条件の数値である。
【0032】
なお、時間は、日付(年月日)だけを意味してもよいし、日付と時刻を含む日時を意味してもよい。更に、時間は、特定の時点を示してもよいし、大まかな期間を示してもよい。期間は、ある1日における時間帯を示してもよいし、複数の日にまたがる期間を示してもよい。
【0033】
トップ画面G1では、ホテル、航空券、レンタカー、バス、アクティビティ、レストラン、及び観光施設といったサービスの種類ごとに、検索条件を入力可能となっている。ここでは、申込者が検索対象として「ホテル」を選択した場合の処理を例に挙げて説明する。
【0034】
例えば、申込者は、入力フォームF10に、宿泊地などのキーワードを入力する。宿泊地は、キーワードで入力されなくてもよく、予め用意された地域リストの中から選択されるようにしてもよい。また例えば、入力フォームF11には、チェックイン日が入力され、入力フォームF12には、チェックアウト日が入力される。また例えば、入力フォームF13には、大人の利用人数が入力され、入力フォームF14には、子供の利用人数が入力される。
【0035】
図3は、検索が実行される様子を示す図である。
図3のトップ画面G1A,G1Bに示すように、例えば、申込者が、入力フォームF10〜F14に検索条件を入力し、ボタンB15を選択すると、検索条件を満たすホテルが検索される。
図3のトップ画面G1Bの例であれば、入力フォームF10に入力された「沖縄」にあるホテルのうち、入力フォームF11,F12に入力された「2018年7月1日」〜「2018年7月5日」の利用日において、入力フォームF13,F14に入力された「大人2人」「子供1人」用の部屋に空きがあるホテルが検索される。
【0036】
図3に示すように、ホテルが検索されると、検索結果を示す検索結果画面G2が表示部15に表示される。例えば、検索結果画面G2の入力フォームF20には、検索で用いられた検索条件が表示される。申込者は、所望のホテルが見つからなかった場合には、入力フォームF20から検索条件を変更し、再度検索を実行する。また例えば、検索結果画面G2のリストL21には、検索でヒットしたホテルが表示される。例えば、リストL21には、検索でヒットしたホテルの名称、画像(
図3では省略する)、申込者の評価、及び価格帯といった情報が表示される。
【0037】
図3に示すように、申込者がリストL21に表示されたホテルを選択すると、当該ホテルの詳細を示すサービス詳細画面G3が表示部15に表示される。
図3では、申込者がリストL21内の「ホテルA」を選択し、「ホテルA」のページを示すサービス詳細画面G3が表示部15に表示される場合を示している。例えば、サービス詳細画面G3には、「ホテルA」の名前、評価、画像、部屋の名前、及び料金が表示される。
【0038】
サービス詳細画面G3からホテルを予約できるようにしてもよいが、本実施形態では、申込者は、旅行かごにホテルを追加し、旅程を組み立てた後に、旅行かご内のサービスをまとめて予約する。
【0039】
旅行かごは、旅程に組み込まれたサービスのリストであり、検討中のサービスのリストである。別の言い方をすれば、旅行かごは、旅程を確定する前に(サービスの予約を完了する前に)作成された仮の旅程である。旅行かごは、電子商取引におけるショッピングカートと似た概念である。申込者は、複数種類のサービスを旅行かごに追加して自分好みの旅程を計画し、これら複数種類のサービスを予約する。
【0040】
例えば、サービス詳細画面G3には、表示中のホテルを旅行かごに追加するためのボタンB30が表示される。申込者がボタンB30を選択すると、サービス詳細画面G3に表示中の「ホテルA」が旅行かごに追加され、旅行かご画面が表示部15に表示される。なお、申込者は、検索条件で入力した時間と利用人数を変更せずに、旅行かごにサービスを追加してもよいし、検索条件で入力した時間と利用人数を変更したうえで、旅行かごにサービスを追加してもよい。
【0041】
なお、ホテルを旅行かごに追加する処理を説明したが、他のサービスも同様の流れで旅行かごに追加することができる。旅行かごには、任意の数のサービスを追加することができてよいが、ここでは、ホテル、航空券、及び2個のアクティビティの合計4個のサービスが旅行かごに追加された場合を例に挙げて説明する。申込者が所定の操作をすると、旅行かごの中身を示す旅行かご画面が表示部15に表示される。
【0042】
図4は、旅行かご画面の一例を示す図である。
図4に示すように、旅行かご画面G4の表示領域A40には、旅行かごに追加されたサービスが表示される。本実施形態では、各サービスは、利用人数と利用時間とが指定されたうえで旅行かごに追加されるので、表示領域A40には、申込者が指定した利用人数と利用時間が表示される。
【0043】
旅行かごに追加された各サービスは、他のサービスと利用人数が異なっていてもよい。
図4の例であれば、ホテルと航空券は利用人数が3名であるが、1個目のアクティビティである「着物レンタル」は利用人数が2名であり、2個目のアクティビティである「鉄道周遊パス」は利用人数が1名である。また、旅行かごに追加された各サービスは、他のサービスと利用時間が異なっていてもよい。
【0044】
例えば、申込者がボタンB400を選択した場合、ボタンB400が示すサービスが旅行かごから削除される。また例えば、申込者がボタンB41を選択した場合、サービスの予約に必要な予約情報を入力するための予約情報入力画面が表示部15に表示される。
【0045】
図5は、予約情報入力画面の一例を示す図である。
図5では、予約情報入力画面G5の全体を示しており、表示部15には、
図5の予約情報入力画面G5の一部がスクロール可能に表示される。
【0046】
図5に示すように、予約情報入力画面G5には、旅行かごに追加されたサービスごとに、当該サービスの予約情報を入力するための入力フォームが表示される。利用人数が複数のサービスについては、利用者ごとに、当該利用者の予約情報を入力するための入力フォームが表示される。
【0047】
予約情報は、サービス提供者に通知される情報を含み、例えば、利用者の氏名、生年月日、年齢、性別、住所、及び電話番号といった個人情報を含む。別の言い方をすれば、予約情報は、サービスの予約条件ということもできる。例えば、サービス提供者には、予約情報の全てが通知されてもよいし、予約情報の一部だけが通知されてもよい。また例えば、予約情報は、複数の項目から構成されてもよいし、1つの項目だけであってもよい。項目とは、予約情報の構成要素である。
【0048】
例えば、表示領域A50には、航空券の予約情報を入力するための入力フォームが表示される。
図5の例では、航空券は、大人2人と子供1人が利用人数として指定されており、申込者は、これら3人の予約情報を入力する。ここでは、航空券の予約情報は、利用者の氏名、生年月日、及び性別の3項目から構成される。
【0049】
入力フォームF500A〜F500Cの各々には、利用者の氏名が入力される。入力フォームF501A〜F501Cの各々には、利用者の生年月日が入力される。入力フォームF502A〜F502Cの各々には、利用者の性別が入力される。
【0050】
なお、以降では、入力フォームF500A〜F500Cを特に区別する必要のないときは、単に、入力フォームF500と記載する。同様に、入力フォームF501A〜F501Cを特に区別する必要のないときは入力フォームF501と記載し、入力フォームF502A〜F502Cを特に区別する必要のないときは入力フォームF502と記載する。航空券の利用人数は3人なので、表示領域A50には、入力フォームF500,F501,F502の組み合わせが3つ表示される。
【0051】
また例えば、表示領域A51には、ホテルの予約情報を入力するための入力フォームが表示される。
図5の例では、ホテルは、大人2人と子供1人が利用人数として指定されており、申込者は、これら3人の予約情報を入力する。ここでは、ホテルの予約情報は、利用者の氏名及び性別と、代表者の氏名と、ホテルへの到着時間と、の4項目から構成される。
【0052】
入力フォームF510A〜F510Cの各々には、利用者の氏名が入力される。入力フォームF511A〜F511Cの各々には、利用者の性別が入力される。入力フォームF512には、代表者の氏名が入力される。入力フォームF513には、ホテルへの到着時間が入力される。
【0053】
なお、以降では、入力フォームF510A〜F510Cを特に区別する必要のないときは、単に、入力フォームF510と記載する。同様に、入力フォームF511A〜F511Cを特に区別する必要のないときは入力フォームF511と記載する。ホテルの利用人数は3人なので、表示領域A51には、入力フォームF510,F511の組み合わせが3つ表示される。なお、代表者の氏名とホテルへの到着時間は、利用者ごとに入力すべき情報ではないので、入力フォームF512,F513は、1つずつ表示される。
【0054】
また例えば、表示領域A52には、1個目のアクティビティの予約情報を入力するための入力フォームが表示される。
図5の例では、1個目のアクティビティは、大人1人と子供1人が利用人数として指定されており、申込者は、これら2人の各々の予約情報を入力する。
【0055】
ここでは、1個目のアクティビティの予約情報は、利用者の氏名、身長、及び年齢区分の3項目から構成される。年齢区分は、利用者の年齢の区分(年齢帯)であり、ここでは、「成年」は20歳以上であり、「未成年」は13歳以上20歳未満とする。また、「学童」は6歳以上13歳未満であり、「幼児」は1歳以上6歳未満であり、「乳児」は1歳未満とする。
【0056】
入力フォームF520A,F520Bの各々には、利用者の氏名が入力される。入力フォームF521A,F521Bの各々には、利用者の身長が入力される。入力フォームF522A,F522Bの各々には、利用者の年齢区分が入力される。
【0057】
なお、以降では、入力フォームF520A,F520Bを特に区別する必要のないときは、単に、入力フォームF520と記載する。同様に、入力フォームF521A,F521Bを特に区別する必要のないときは入力フォームF521と記載し、入力フォームF522A,F522Bを特に区別する必要のないときは入力フォームF522と記載する。1個目のアクティビティの利用人数は2人なので、表示領域A52には、入力フォームF520,F521,F522の組み合わせが2つ表示される。
【0058】
また例えば、表示領域A53には、2個目のアクティビティの予約情報を入力するための入力フォームが表示される。
図5の例では、2個目のアクティビティは、大人1人が利用人数として指定されており、申込者は、当該1人の予約情報を入力する。
【0059】
ここでは、2個目のアクティビティの予約情報は、利用者の氏名と国籍の2項目から構成される。入力フォームF530には、利用者の氏名が入力される。入力フォームF531には、利用者の国籍が入力される。2個目のアクティビティの利用人数は1人なので、表示領域A53には、入力フォームF530,F531の組み合わせが1つだけ表示される。
【0060】
申込者は、表示領域A50〜A53の各々の入力フォームに予約情報を入力し、ボタンB54を選択することによって、サービスの予約をすることができる。予約情報は、任意の順番で入力されてよいが、ここでは、予約情報入力画面G5の上から順番に予約情報が入力される場合を例に挙げて説明する。
【0061】
図6−
図8は、航空券の予約情報が入力される様子を示す図である。なお、
図6−
図8では、特に参照する必要のない符号については省略する。この点は、以降説明する
図9−
図11についても同様である。
図6の予約情報入力画面G5A,G5Bに示すように、入力フォームF500Aがフォーカスされると、1人目の氏名を入力可能な状態となる。フォーカスとは、入力フォームが選択されることであり、入力フォームにカーソルがセットされることである。別の言い方をすれば、フォーカスは、入力フォームに対して情報を入力可能な状態になることである。
【0062】
本実施形態では、申込者がよく入力する氏名を予め登録することができ、当該登録された氏名のうち、入力フォームF500Aに入力された文字列と部分一致する氏名がリコメンドされるようになっている。例えば、申込者が入力フォームF500Aに「Y」という文字を入力すると、予約情報入力画面G5Cに示すように、メニューM55が表示され、入力画面登録された氏名のうち、頭が「Y」の氏名がリコメンドされる。続けて、申込者が入力フォームF500Aに複数の文字を入力すると、当該入力された複数の文字と一致する氏名が絞り込まれてメニューM55に表示される。なお、特に氏名が登録されていない場合には、メニューM55は表示されず、申込者は、入力フォームF500Aに1人目の利用者の氏名を直接入力する。
【0063】
例えば、申込者がメニューM55の「Yamada Taro」を選択すると、予約情報入力画面G5Dに示すように、1人目の利用者の氏名として「Yamada Taro」が入力フォームF500Aに入力される。なお、予約者の氏名がメニューM55に存在しない場合には、申込者は、入力フォームF500Aに1人目の利用者の氏名を直接入力する。この点は、後述する入力フォームF500B,F500Cについても同様である。
【0064】
図7に移り、予約情報入力画面G5Eに示すように、申込者は、入力フォームF501A,F502に1人目の生年月日と性別を入力し、1人目の予約情報の入力を終える。生年月日は、数値入力によって入力され、性別は、ラジオボタンの選択によって入力される
【0065】
次に、2人目の予約情報を入力するために、入力フォームF500Bがフォーカスされると、予約情報入力画面G5Fに示すように、2人目の氏名を入力可能な状態となる。入力フォームF500Aと同様、予め登録された氏名のうち、入力フォームF500Bに入力された文字列と部分一致する氏名がリコメンドされるようになっている。予約情報入力画面G5Gに示すように、メニューM55が表示され、入力画面登録された氏名のうち、頭が「Y」の氏名がリコメンドされる。
【0066】
なお、この場合、選択済みの氏名はリコメンドされないようにしてもよい。予約情報入力画面G5Gの例であれば、1人目の氏名は入力済みなので、予め登録された氏名のうち入力済みの1人目の氏名が除外された中で、メニューM55における氏名のリコメンドが行われるようにしてもよい。この点については、後述する入力フォームF500Cについても同様である。
【0067】
例えば、申込者がメニューM55の「Yamada Ryoko」を選択すると、予約情報入力画面G5Hに示すように、2人目の利用者の氏名として「Yamada Ryoko」が入力フォームF500Aに入力される。
【0068】
図8に移り、予約情報入力画面G5Iに示すように、申込者は、入力フォームF501B,F502Bに2人目の生年月日と性別を入力し、2人目の予約情報の入力を終える。
【0069】
次に、3人目の予約情報を入力するために、入力フォームF500Cがフォーカスされると、予約情報入力画面G5Jに示すように、3人目の氏名を入力可能な状態となる。入力フォームF500A,F500Bと同様、予め登録された氏名のうち、入力フォームF500Cに入力された文字列と部分一致する氏名がリコメンドされるようになっている。予約情報入力画面G5Kに示すように、メニューM55が表示され、入力画面登録された氏名のうち、頭が「Y」の氏名がリコメンドされる。
【0070】
例えば、申込者がメニューM55の「Yamada Kazuo」を選択すると、予約情報入力画面G5Lに示すように、3人目の利用者の氏名として「Yamada Kazuo」が入力フォームF500Cに入力される。その後、申込者は、入力フォームF501C,F502Cに3人目の生年月日と性別を入力し、3人目の予約情報の入力を終える。
【0071】
申込者は、航空券の予約情報の入力を終えると、ホテルの予約情報を入力する。航空券とホテルは、予約情報の一部の項目(氏名と性別)が共通するので、本実施形態では、航空券で入力済みの予約情報をホテルの予約情報に流用し、予約情報を入力する手間を省くようにしている。
【0072】
図9は、ホテルの予約情報が入力される様子を示す図である。
図9の予約情報入力画面G5M,G5Nに示すように、入力フォームF510Aがフォーカスされると、その下にメニューM55が表示される。航空券の予約情報の入力時には、まだ3人分の氏名の入力が完了していなかったので、予め登録された氏名がメニューM55に表示されたが、ここでは、航空券の予約情報として3人分の氏名が入力済みなので、入力フォームF510がフォーカスされただけで(入力フォームF510に文字を入力しなくても)、メニューM55には、入力済みの3人分の氏名が表示される。申込者は、これら3人の中から、1人目の氏名を選択する。
【0073】
申込者が1人目の利用者の氏名として「Yamada Taro」を選択すると、予約情報入力画面G5Oに示すように、入力フォームF510Aには、当該選択された氏名が自動的に入力される。また、入力フォームF511Aには、上記選択された氏名である「Yamada Taro」の性別が自動的に入力される。即ち、航空券の予約情報として入力済みの氏名と性別が流用され、ホテルの予約情報として入力される。
【0074】
次に、2人目の利用情報を入力するために、入力フォームF510Bがフォーカスされると、予約情報入力画面G5Pに示すように、その下にメニューM55が表示される。申込者がメニューM55の中から2人目の氏名を選択すると、1人目の利用者と同様の流れにより、入力フォームF510Bに当該選択された氏名が自動的に入力され、入力フォームF511Bに利用者の性別が自動的に入力される。
【0075】
3人目の利用情報についても同様に、入力フォームF510Cがフォーカスされた場合に表示されるメニューM55から、申込者が氏名を選択することで、入力フォームF510Cに当該選択された氏名が自動的に入力され、入力フォームF511Cに利用者の性別が自動的に入力される。
【0076】
申込者は、ホテルの予約情報の入力を終えると、1個目のアクティビティの予約情報を入力する。1個目のアクティビティについても、航空券及びホテルの予約情報と共通する項目については、入力済みの情報が流用される。ただし、氏名については、航空券及びホテルの予約情報と共通しているが、年齢区分については、全く同じ項目が存在するわけではない。
【0077】
この点、年齢区分は生年月日から計算可能なので、1個目のアクティビティの年齢区分は、航空券で入力済みの生年月日から計算されて自動的に入力される。このように、本実施形態では、予約情報の項目が完全一致していなくても、互いに対応する項目であれば、予約情報が自動的に生成されて入力される。
【0078】
図10は、1個目のアクティビティの予約情報が入力される様子を示す図である。
図10の予約情報入力画面G5Q,G5Rに示すように、入力フォームF520Aがフォーカスされると、その下にメニューM55が表示される。メニューM55には、入力済みの3人分の氏名が表示される。申込者は、これら3人の中から、1人目の氏名を選択する。
【0079】
申込者が1人目の氏名として「Yamada Ryoko」を選択すると、予約情報入力画面G5Sに示すように、入力フォームF520Aには、当該選択された氏名が自動的に入力される。また、上記選択された氏名である「Yamada Ryoko」の生年月日をもとに年齢区分が計算され、入力フォームF522Aには、当該計算された年齢区分が自動的に入力される。なお、利用者の身長は、まだ入力されていない情報なので、入力フォームF521Aには情報は流用されない。このため、申込者は、1人目の利用者の身長を手入力する。
【0080】
次に、2人目の利用情報を入力するために、入力フォームF520Bがフォーカスされると、予約情報入力画面G5Tに示すように、その下にメニューM55が表示される。申込者がメニューM55の中から2人目の氏名を選択すると、1人目と同様の流れにより、入力フォームF520Bに、当該選択された氏名が自動的に入力され、入力フォームF522Bに、当該選択された氏名の利用者の年齢区分が自動的に入力される。
【0081】
申込者は、1個目のアクティビティの予約情報の入力を終えると、2個目のアクティビティの予約情報を入力する。2個目のアクティビティについても、入力済みの予約情報と共通の項目があれば入力済みの情報が流用されるが、2個目のアクティビティには、氏名しか共通する項目がないので、他の項目(国籍)については手入力する必要がある。
【0082】
図11は、2個目のアクティビティの予約情報が入力される様子を示す図である。
図11の予約情報入力画面G5U,G5Vに示すように、入力フォームF530がフォーカスされると、メニューM55が表示される。メニューM55には、入力済みの3人の氏名が表示され、ホテルの予約情報と同様に、氏名を選択することで入力済みの予約情報を流用することができる。ただし、先述したように、アクティビティの予約情報は、氏名以外は重複していないので、予約情報入力画面G5Wに示すように、氏名だけが流用され、国籍については手入力する必要がある。
【0083】
旅行かごに追加された各サービスの予約情報が入力され、申込者がボタンB54を選択すると、予約情報入力画面G5の各入力フォームに入力された予約情報がサーバ20に送信される。サーバ20は、各サービスの予約情報を受信すると、各サービス提供者に予約情報を送信する。サーバ20は、予約情報の全てをサービス提供者に送信してもよいし、予約情報の一部だけをサービス提供者に送信してもよい。サーバ20がサービス提供者に予約情報を送信すると、サービス提供者側のシステムで所定の申し込み処理が実行されてサービスの予約が完了する。
【0084】
以上のように、受付システムSは、あるサービスの利用者の氏名を入力する場合に、他のサービスの入力済みの利用者の氏名を流用することによって、利用者の氏名を入力する手間を省くといった第1の特徴を有する。また、受付システムSは、あるサービスの予約情報を入力する場合に、予約情報を入力済みの他のサービスの利用者の氏名を選択すると、当該他のサービスの入力済みの性別や年齢等を流用することによって、予約情報を入力する手間を省くといった第2の特徴を有する。以降、これら第1の特徴及び第2の特徴の詳細を説明する。
【0085】
[3.実施形態において実現される機能]
図12は、実施形態の受付システムSで実現される機能の一例を示す機能ブロック図である。ここでは、第1の特徴を実現するための機能と、第2の特徴を実現するための機能と、について説明する。
【0086】
[3−1.第1の特徴を実現するための機能]
まず、第1の特徴を実現するための機能を説明する。先述したように、受付システムSでは、複数のサービスの各々の入力フォームに対し、申込者により利用者情報が入力される。
【0087】
入力フォームは、情報を入力して送信するための画像であり、例えば、テキストボックス、プルダウンメニュー、ラジオボタン、又はチェックボックスである。入力フォームでは、任意の情報を入力可能であり、例えば、テキスト、数値、又は記号が入力されてもよいし、複数の選択肢の中から情報が選択されてもよい。
【0088】
利用者情報は、利用者を識別可能な情報であり、例えば、氏名、ニックネーム、メールアドレス、アカウント、ユーザID、又はパスポート番号といった情報である。本実施形態では、利用者情報の一例として氏名を説明する。このため、本実施形態で氏名と記載した箇所は、利用者情報と読み替えることができる。
【0089】
受付システムSでは、サービスごとに、少なくとも1つの入力フォームが申込者端末10に表示される。入力フォームの数は、サービスの予約に必要な予約情報の項目数と同じであってもよいし、それ以上であってもよい。なお、本実施形態では、どのサービスも氏名が入力される場合を説明するが、特に氏名の入力を要しないサービスが存在してもよい。
【0090】
[3−1−1.サーバにおいて実現される機能]
サーバ20では、データベース記憶部200及び表示制御部201が実現される。データベース記憶部200及び表示制御部201は、それぞれデータベース記憶手段及び表示制御手段の一例である。
【0091】
[データベース記憶部]
データベース記憶部200は、記憶部22を主として実現される。データベース記憶部200は、第1の特徴を実現するために必要なデータベースを記憶する。ここでは、データベース記憶部200が、サービスデータベースDB1及び申込者データベースDB2を記憶する場合を説明する。
【0092】
図13は、サービスデータベースDB1のデータ格納例を示す図である。
図13に示すように、サービスデータベースDB1は、サービスに関する各種情報を格納するデータベースである。例えば、サービスデータベースDB1には、サービスを一意に識別するサービスID、サービスの名前、種類、基本情報、及び予約情報の入力項目が格納される。
【0093】
本実施形態では、旅行予約サービスを例に挙げるので、サービスの名前は、例えば、宿泊施設名、航空機の便名、列車の名前、バスの名前、レンタカーの店名、アクティビティの名前、レストラン名、又は観光施設名である。サービスの種類は、例えば、宿泊施設、交通手段、アクティビティ、レストラン、又は観光施設といった種類(サービス提供者の種類)であり、サービスの属性ということもできる。基本情報は、サービスの基本情報であり、例えば、場所、連絡先、価格、又はサービス内容といった情報である。基本情報は、検索時のインデックスとして用いられる。
【0094】
予約情報の入力項目は、サービスを予約するために入力すべき予約情報の項目である。各サービスには、少なくとも1つの入力項目が定められている。どの入力項目を入力させるかは、予め定めておけばよく、例えば、サービス提供者が自身のサービスの予約に必要な入力項目を指定してもよいし、受付システムSの管理者がサービスの種類ごとに入力項目を指定してもよい。
【0095】
例えば、サービスデータベースDB1には、入力項目として指定された項目名が格納される。本実施形態では、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「代表者」、「到着時間」、「身長」、「年齢区分」、及び「国籍」といった項目を例に挙げるが、入力項目は、任意の項目を指定可能であり、例えば、「満年齢」、「居住地」、「オプション有無」、又は「アレルギー有無」といった項目であってもよい。
【0096】
本実施形態では、予約情報の入力項目には、利用者に関する情報として、氏名と、氏名以外の情報と、が存在する。以降では、氏名以外の情報を属性情報と記載することがある。「生年月日」、「性別」、「年齢区分」、及び「国籍」といった情報は、属性情報の一例である。属性情報は、利用者の個人情報ということもできる。
【0097】
なお、サービスデータベースDB1に格納されるデータは、上記の例に限られない。サービスデータベースDB1には、任意の情報が格納されてよく、例えば、各サービスの在庫情報が格納されており、検索時に参照されてもよい。
【0098】
図14は、申込者データベースDB2のデータ格納例を示す図である。
図14に示すように、申込者データベースDB2は、申込者に関する各種情報を格納するデータベースである。例えば、申込者データベースDB2には、申込者を一意に識別する申込者ID、申込者の氏名、登録者の氏名、及び旅行かごデータが格納される。
【0099】
登録者は、メニューM55に氏名を表示させる者であり、例えば、一緒に旅行に行くことが多い家族、友人、又は同僚の氏名である。申込者データベースDB2には、申込者が入力した氏名が登録される。例えば、申込者が自身のページから入力した氏名が登録されてもよいし、申込者が過去の予約時に入力した氏名が自動的に登録されてもよい。なお、申込者は、特に登録者の氏名を登録しなくてもよい。
【0100】
旅行かごデータは、旅行かごの中身を示すデータである。別の言い方をすれば、旅行かごデータは、申込者が旅行かごに追加したサービスを示すデータである。例えば、旅行かごデータには、旅行かごに追加されたサービスのサービスID、利用時間、及び利用人数が格納される。
【0101】
利用時間は、サービスが旅行かごに追加された場合に申込者によって指定された時間である。先述したように、利用時間は、日付だけであってもよいし、日時であってもよい。利用人数は、サービスが旅行かごに追加された場合に申込者によって指定された人数である。利用人数は、大人や子供といった区分ごとの人数であってもよいし、特に区分を考慮しない人数であってもよい。
【0102】
なお、旅行かごデータに格納される情報は、上記の例に限られない。例えば、利用時間及び利用人数以外の条件(例えば、オプションの有無等)が指定された場合には、当該条件が格納されてもよい。
【0103】
また、申込者データベースDB2に格納されるデータは、上記の例に限られない。例えば、申込者データベースDB2には、申込者により行われた予約の履歴を示すデータが格納されてもよい。当該データには、申込者が予約時に入力した予約情報が含まれていてもよい。
【0104】
なお、データベース記憶部200が記憶するデータは、上記の例に限られない。例えば、データベース記憶部200は、予約情報の入力項目を定義した項目データベースを記憶してもよい。項目データベースには、予約情報を計算で求めるための計算式が格納されていてもよい。例えば、「年齢区分」は、「生年月日」又は「満年齢」から計算可能なので、「生年月日」又は「満年齢」から「年齢区分」を計算するための計算式が項目データベースに定義されてもよい。他にも例えば、「満年齢」は、「生年月日」から計算可能なので、「生年月日」から「満年齢」を計算するための計算式が項目データベースに定義されてもよい。
【0105】
[表示制御部]
表示制御部201は、制御部21を主として実現される。表示制御部201は、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成し、申込者端末10に表示データDT1を送信する。
【0106】
図15は、予約情報入力画面G5の表示データDT1のデータ格納例を示す図である。
図15では、データ格納例を理解しやすいように表形式で示しているが、表示データDT1は、申込者端末10に画面を表示させるためのデータであればよく、例えば、HTMLデータ又はXMLデータといった種々の形式のデータを適用可能である。
【0107】
予約情報入力画面G5は、旅行かごの中身に応じた内容となるので、表示制御部201は、旅行かごデータに基づいて、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成する。別の言い方をすれば、表示制御部201は、旅行かごデータに基づいて、予約情報入力画面G5のレイアウトを決定する。
【0108】
例えば、表示制御部201は、旅行かごデータを参照し、旅行かごに追加されたサービスのサービスIDと利用人数を特定する。表示制御部201は、サービスデータベースDB1を参照し、当該特定したサービスIDに関連付けられたサービス名と入力項目を特定する。表示制御部201は、サービスごとに、利用人数の数だけタイトルを付与する。タイトルは、予約情報入力画面G5に表示される「大人1」、「大人2」、「子供1」といった名前である。表示制御部201は、サービスごとに、タイトル、項目名、及び入力フォームの識別情報を付与し、表示データDT1を生成する。なお、入力フォームの識別情報は、予約情報入力画面G5内で入力フォームを識別するための情報であり、入力フォームの名前である。入力フォームの識別情報は、任意のルールで発行されるようにすればよい。
【0109】
なお、表示制御部201は、計算式が定義された項目については、当該項目の入力フォームに計算式を関連付けて表示データDT1に格納する。例えば、表示制御部201は、「生年月日」の項目と「年齢区分」の項目とを特定した場合には、「生年月日」から「年齢区分」を計算するための計算式を表示データDT1に格納する。また例えば、表示制御部201は、「生年月日」の項目と「満年齢」の項目とを特定した場合には、「生年月日」から「満年齢」を計算するための計算式を表示データDT1に格納する。
【0110】
また、表示データDT1は、所定の命令が記述されたスクリプトを含むようにしてもよいし、表示データDT1とは別にスクリプトが管理され、外部呼出しによってスクリプトが実行されてもよい。例えば、スクリプトには、上記の計算式が記述されてもよし、表示データDT1に示したサービスID、サービス名、タイトル、項目名、及び入力フォームの識別情報が記述されてもよい。
【0111】
また例えば、スクリプトには、一の入力フォームに入力された情報を取得して、当該情報を他の入力フォームに入力する命令が記述されてもよい。別の言い方をすれば、スクリプトには、同じ項目名の入力フォーム同士で情報を流用する命令が記述されてもよい。また例えば、スクリプトには、氏名の入力フォームがフォーカスされた場合に、後述する利用者データDT2を参照してメニューM55を表示させる命令が記述されてもよい。また例えば、スクリプトには、メニューM55から氏名が選択された場合に、当該氏名に関連付けられた属性情報を流用する命令が記述されてもよい。これらの命令は、スクリプトに記述される命令の一例であり、スクリプトには、任意の命令が記述されてよい。
【0112】
また例えば、本実施形態では、メニューM55に登録者の氏名が表示されるので、表示データDT1には、申込者に関連付けられた登録者の氏名が含まれているものとする。表示データDT1に含まれる氏名のうち、申し込み者が途中まで入力した文字列と一致する氏名がメニューM55に選択可能に表示される。なお、登録者の氏名は、表示データDT1とは別に申込者端末10に送信されるようにしてもよい。
【0113】
また、本実施形態では、表示制御部201は、予約情報入力画面G5の表示データDT1だけでなく、利用者データDT2も生成し、申込者端末10に利用者データDT2を送信する。
【0114】
図16は、利用者データDT2のデータ格納例を示す図である。
図16に示すように、利用者データDT2は、予約情報入力画面G5において入力された予約情報を管理するためのデータである。例えば、利用者データDT2には、利用者を一意に識別する利用者IDと、入力済みの予約情報と、が格納される。
【0115】
図16の例では、予約情報として、氏名、生年月日、年齢区分、性別、身長、及び国籍が格納される。代表者及び到着時間も利用者データDT2に格納されるようにしてもよいが、これらの情報は、利用者ごとに入力される情報ではないので、ここでは、利用者データDT2には格納されないものとする。
【0116】
表示制御部201は、旅行かごに追加されたサービスの利用人数に基づいて、利用者データDT2のレコード数を決定し、レコード数の分だけ利用者IDを発行する。そして、表示制御部201は、旅行かごに追加されたサービスの予約情報の入力項目を特定し、利用者データDT2のフィールドを設定する。本実施形態では、利用者の氏名として、仮の氏名が設定されるが、この処理については、第2の特徴で説明する。
【0117】
利用者データDT2は、予約情報入力画面G5の各入力フォームに対して情報が入力されると更新される。例えば、まだ何の情報も入力されていない場合には、利用者データDT2には、利用者IDと利用者の仮の氏名(例えば、「旅行者1」、「旅行者2」、及び「旅行者3」といった文字列)だけが格納されている。この状態で、申込者が利用者の氏名を入力すると、仮の氏名が入力された氏名に置き換わる。その後、申込者が利用者の年齢や性別等を入力すると、当該入力された情報が利用者データDT2に格納される。なお、仮の氏名は、利用者データDT2に格納されていなくてもよい。
【0118】
[3−1−2.申込者端末において実現される機能]
申込者端末10では、データ記憶部100、特定部101、表示制御部102、及び取得部103が実現される。これらは、それぞれ、データ記憶手段、特定手段、表示制御手段、及び取得手段の一例である。
【0119】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、記憶部12を主として実現される。データ記憶部100は、第1の特徴を実現するために必要なデータを記憶する。ここでは、データ記憶部100が、表示データDT1及び利用者データDT2を記憶する場合を説明する。申込者端末10は、サーバ20から表示データDT1及び利用者データDT2を受信すると、データ記憶部100に表示データDT1及び利用者データDT2を記録する。表示データDT1及び利用者データDT2のデータ格納例は、先述した通りである。
【0120】
なお、データ記憶部100が記憶するデータは、上記の例に限られない。例えば、データ記憶部100は、申込者端末10を操作する申込者の申込者IDを記憶してもよい。また例えば、データ記憶部100は、旅行かごデータを記憶してもよい。この場合、データ記憶部100の旅行かごデータと、申込者データベースDB2の旅行かごデータと、は整合性が取られているものとする。
【0121】
[特定部]
特定部101は、制御部11を主として実現される。特定部101は、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスを特定する。
【0122】
入力対象のサービスとは、予約情報が入力されるサービスであり、予約情報入力画面G5に入力フォームが表示されたサービスである。本実施形態では、予約情報入力画面G5には、複数のサービスの各々の入力フォームが表示され、当該複数のサービスのうち、入力フォームがフォーカスされたサービスが、入力対象のサービスに相当する。
【0123】
入力対象のサービスに関連付けられた他のサービス(以降、単に他のサービスと記載する。)とは、入力対象のサービスと予約情報の一部又は全部の項目が共通しているサービスである。別の言い方をすれば、他のサービスは、予約情報の流用元となるサービスである。他のサービスは、予約情報が入力済みのサービスである。
【0124】
本実施形態では、他のサービスは、入力対象のサービスとともに旅行かごに追加されたサービスであり、入力対象のサービスとともに予約情報が入力されるサービスである。別の言い方をすれば、他のサービスは、入力対象のサービスとともに入力フォームが表示されたサービスであり、入力対象のサービスと同じページで入力フォームが表示されたサービスである。
【0125】
本実施形態では、受付システムSは、複数のサービスの申し込みを一括で受け付けるので、特定部101は、入力対象のサービスとともに一括で申し込まれる他のサービスを特定する。
【0126】
申し込みを一括で受け付けるとは、一度の申し込み要求で複数のサービスの申し込みを受け付けることである。例えば、複数のサービスの各々の予約情報を一度にまとめて受信すること、複数のサービスの各々の予約情報を次々と連続して受信すること、複数のサービスの各々の申し込み処理を一度にまとめて実行すること、又は複数のサービスの各々の申し込み処理を次々と連続して実行することである。
【0127】
本実施形態では、表示データDT1にサービスIDを含まれているので、特定部101は、当該表示データDT1に格納されたサービスIDを参照することによって、入力対象のサービスとともに入力フォームが表示された他のサービスを特定する。他にも例えば、特定部101は、旅行かごデータを参照し、入力対象のサービスとともに旅行かごに追加された他のサービスを特定してもよい。
【0128】
なお、他のサービスは、予約済みのサービスであってもよく、入力対象のサービスとともに旅行かごに追加されたサービスでなくてもよい。即ち、他のサービスは、入力対象のサービスとは別の画面で入力フォームが表示されたサービスであってもよい。この場合、特定部101は、申込者データベースDB2に格納された予約情報データを参照することによって、他のサービスを特定してもよい。また、受付システムSは、複数のサービスの申し込みを一括で受け付けるのではなく、各サービスの申し込みを別々に受け付けてもよい。
【0129】
[表示制御部]
表示制御部102は、制御部11を主として実現される。表示制御部102は、表示データDT1に基づいて、予約情報入力画面G5を表示部15に表示させたり、表示データDT1に記述されたスクリプトを実行して入力済みの情報を流用したりする。
【0130】
本実施形態では、表示制御部102は、他のサービスの入力フォームに対して入力された氏名を選択可能に表示させる。別の言い方をすれば、表示制御部102は、他のサービスの予約情報として入力された氏名を選択可能に表示させる。
【0131】
氏名を選択可能に表示させるとは、氏名を選択できる状態で表示させることであり、例えば、メニューに氏名を表示させること、又は、氏名とともにラジオボタン若しくはチェックボックスを表示させることである。本実施形態では、メニューM55に氏名を表示させることが、氏名を選択可能に表示させることに相当する。
【0132】
本実施形態では、表示制御部102は、入力対象の入力フォームがフォーカスされた場合に、メニューM55を表示させることによって、他のサービスの入力フォームに対して入力された氏名を選択可能に表示させる。なお、特に入力フォームがフォーカスされなくても、メニューM55を表示させてもよい。即ち、表示制御部102は、入力対象の入力フォームがフォーカスされる前に、予め、メニューM55を表示させてもよい。表示制御部102は、利用者データDT2に基づいて、メニューM55を表示させる。表示制御部102は、利用者データDT2に格納された利用者の氏名を参照し、各氏名をメニューM55に並べて表示させる。
【0133】
また、本実施形態では、複数のサービスが一括で申し込まれるので、表示制御部102は、入力対象のサービスとともに一括で申し込まれる他のサービスの氏名を選択可能に表示させる。他のサービスの利用者の氏名は、利用者データDT2に反映されているので、表示制御部102は、利用者データDT2に格納された他のサービスの利用者の氏名を参照し、当該氏名を選択可能に表示させる。なお、他のサービスの利用者の氏名は、当該サービスの入力フォームにも反映されているので、表示制御部102は、当該入力フォームに入力された氏名を参照し、当該氏名を選択可能に表示させてもよい。
【0134】
また、本実施形態では、複数のサービスの各々の入力フォームは、同一ページにおいて表示されるので、表示制御部102は、入力対象のサービスの入力フォームと同一ページの他のサービスの入力フォームに対して入力された、他のサービスの氏名を選択可能に表示させる。
【0135】
同一ページとは、同じ画面のことである。同一ページに表示された他のサービスの利用者の氏名は、利用者データDT2に反映されているので、表示制御部102は、利用者データDT2に格納された他のサービスの利用者の氏名を参照し、当該氏名を選択可能に表示させる。なお、同一ページに表示された他のサービスの利用者の氏名は、当該サービスの入力フォームにも反映されているので、表示制御部102は、同一ページ内の当該入力フォームに入力された氏名を参照し、当該氏名を選択可能に表示させてもよい。
【0136】
また、本実施形態では、複数のサービスの各々の入力フォームには、氏名と属性情報とを含む複数の情報が入力されるので、表示制御部102は、入力対象のサービスの入力フォームに対し、複数の情報のうちの氏名が入力される場合に、他のサービスの氏名を選択可能に表示させる。本実施形態では、表示データDT1に各入力フォームの項目名が付与されているので、表示制御部102は、フォーカスされた入力フォームの項目名が氏名であれば、メニューM55を表示させることになる。
【0137】
また、本実施形態では、3つ以上のサービスの申し込みが可能であり、表示制御部102は、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスが複数存在する場合に、当該複数の他のサービスの各々の氏名を選択可能に表示させる。即ち、表示制御部102は、複数の他のサービスの各々で入力された氏名を合わせたうえで選択可能に表示させる。
【0138】
例えば、第1のサービスで第1の氏名が入力され、第2のサービスで第2の氏名が入力された場合に、表示制御部102は、第1の氏名と第2の氏名を合わせて選択可能に表示させる。
図5の画面例であれば、「航空券」に「Yamada Taro」が入力され、「ホテル」に「Yamada Ryoko」が入力された場合に、表示制御部102は、「1個目のアクティビティ」の入力フォームF520がフォーカスされた場合に、メニューM55に、これら2人の氏名と、登録者の氏名又は「旅行者3」という仮の氏名と、を表示させてもよい。
【0139】
また例えば、表示制御部102は、複数の他のサービスの各々の氏名が重複する場合には、重複する氏名については1つにまとめて表示させてもよい。表示制御部102は、同じ氏名については複数個表示させるのではなく、1つだけ表示させる。表示制御部102は、入力済みの氏名同士を比較し、一致する氏名については1つにまとめたうえで選択可能に表示させる。
【0140】
図5の画面例であれば、「航空券」に「Yamada Taro」が入力され、「ホテル」の入力フォームF510に対して同じ名前が入力された場合に、表示制御部102は、「1個目のアクティビティ」の入力フォームF520がフォーカスされた場合に、メニューM55に「Yamada Taro」を2つ表示させるのではなく、この氏名については1つだけ表示させてもよい。
【0141】
[取得部]
取得部103は、制御部11を主として実現される。取得部103は、表示制御部102により表示された氏名が申込者により選択された場合に、当該選択された氏名を、入力対象のサービスの氏名として取得する。取得部103は、操作部14の検出信号に基づいて、申込者により選択された氏名を特定し、当該特定された氏名を、入力対象のサービスの氏名として取得する。
【0142】
例えば、取得部103は、入力対象のサービスの入力フォームに、申込者により選択された氏名を入力する。別の言い方をすれば、取得部103は、入力対象のサービスと、申込者により選択された氏名と、を関連付けてデータ記憶部100に記録する。本実施形態では、取得部103により取得された氏名が予約情報入力画面G5に表示される場合を説明するが、当該氏名は、特に表示されなくてもよい。
【0143】
[3−2.第2の特徴を実現するための機能]
次に、第2の特徴を実現するための機能を説明する。なお、第1の特徴で説明済みの機能については、説明を省略することもあるが、説明の都合上、あえて別の表現で説明することもある。
【0144】
[3−2−1.サーバにおいて実現される機能]
第2の特徴を実現するために、サーバ20において、データベース記憶部200、表示制御部201、設定部202、及び実行部203が実現される。これらは、それぞれ、データベース記憶手段、表示制御手段、設定手段、及び実行手段の一例である。
【0145】
[データベース記憶部]
データベース記憶部200は、第1の特徴で説明した通りである。
【0146】
[表示制御部]
表示制御部201の処理は、概ね第1の特徴で説明した通りであるが、ここでは、入力フォームの順番を決定する処理について説明する。表示制御部201は、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成する際に、各サービスの入力フォームの並び順を、利用者数の多い順に設定する。即ち、表示制御部201は、利用者の降順となるように、各サービスの入力フォームの並び順を設定する。
【0147】
並び順とは、入力フォームの配置順又は表示順である。本実施形態では、入力フォームが縦に並ぶので、上の方ほど順番が先であり下の方ほど順番が後となる。なお、入力フォームを横に並べて表示させる場合には、左の方ほど順番が先であり右の方ほど順番が後であってもよいし、右の方ほど順番が先であり左の方ほど順番が後であってもよい。
【0148】
並び順を設定するとは、並び順を決定すること、決定した並び順に基づいて配置された各サービスの入力フォームを表示させること、又は、決定した並び順で各サービスの入力フォームが配置された予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成することである。
【0149】
また、表示制御部201は、各サービスの入力フォームの並び順を、項目数の多い順に設定する。表示制御部201は、第1の特徴で説明した通りにして、各サービスの予約情報の入力項目を特定し、各サービスの項目数を取得する。表示制御部201は、当該取得した項目数の降順となるように、各サービスの入力フォームの並び順を設定する。
【0150】
[設定部]
設定部202は、制御部11を主として実現される。本実施形態では、各サービスの利用者数は、予め指定されており、設定部202は、氏名が入力されていないサービスについては、仮の氏名を設定する。
【0151】
仮の氏名は、仮の名前であることを識別できればよく、任意のテキストを利用可能である。ただし、一般的な氏名で用いられている名前ではなく、例えば、「旅行者n(nは自然数)」といったように、仮の名前であることが明確に識別できるようにした方がよい。なお、仮の氏名のテキストは、データベース記憶部200に予め記憶されているものとする。
【0152】
設定部202は、旅行かごデータを参照して各サービスの利用者数を特定し、当該特定した利用者数だけ仮の氏名を設定する。設定部202は、旅行かごに追加されたサービスの中から最大人数の利用者数を特定し、当該特定した利用者数だけ、仮の氏名を設定する。設定部202は、データ記憶部100に記憶されたテキストに基づいて仮の氏名を生成し、当該生成した仮の氏名を利用者データDT2に格納する。
【0153】
[実行部]
実行部203は、制御部21を主として実現される。実行部203は、申込者端末10から受信した予約情報に基づいて、申し込み処理を実行する。申し込み処理は、サービスを申し込むための処理であり、例えば、サービス提供者に予約情報の一部又は全部を送信すること、サービスの決済処理を実行すること、又は、サービスの申し込みを受け付けて在庫数を減らすことである。
【0154】
本実施形態では、サービス提供者に提供しない項目の予約情報も入力させることがあるので、実行部203は、複数のサービスのうち、申し込み処理のために氏名が不要なサービスについては、氏名に基づかずに属性情報に基づいて、申し込み処理を実行する。例えば、実行部203は、予約情報として氏名を入力させたとしても、申し込み処理の実行には、当該入力された氏名は参照しない。例えば、実行部203は、サービス提供者に対し、氏名は送信せず、属性情報だけを送信する。
【0155】
[3−2−2.申込者端末において実現される機能]
第2の特徴を実現するために、申込者端末10において、データ記憶部100、表示制御部102、取得部103、受付部104、及び保持部105が実現される。これらは、それぞれ、データ記憶手段、表示制御手段、取得手段、受付手段、及び保持手段の一例である。
【0156】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、第1の特徴で説明した通りである。
【0157】
[表示制御部]
表示制御部102の処理は、概ね第1の特徴で説明した通りである。例えば、表示制御部102は、サービスごとに、氏名と属性情報との各々を入力するための入力フォームを表示させる。即ち、表示制御部102は、サービスごとに、氏名を入力するための入力フォームと、属性情報を入力するための入力フォームと、を表示させる。
【0158】
各サービスの入力フォームは、少なくとも1つ表示されるようにすればよい。
図5の画面例であれば、「航空券」の利用人数は3人なので、表示制御部102は、氏名を入力するための入力フォームF500と、属性情報(生年月日と性別)を入力するための入力フォームF501,F502と、を3人分表示させる。
【0159】
また例えば、「ホテル」の利用人数は3人なので、表示制御部102は、氏名を入力するための入力フォームF510と、属性情報(性別)を入力するための入力フォームF511と、を3人分表示させる。なお、「ホテル」については、「代表者」と「到着時間」といった他の予約情報も入力する必要があるので、表示制御部102は、「代表者」を入力するための入力フォームF512と、「到着時間」を入力するための入力フォームF513と、を表示させる。
【0160】
また例えば、「1個目のアクティビティ」の利用人数は2人なので、表示制御部102は、氏名を入力するための入力フォームF520と、属性情報(身長と年齢区分)を入力するための入力フォームF521,F522と、を2人分表示させる。また例えば、「2個目のアクティビティ」の利用人数は1人なので、表示制御部102は、氏名を入力するための入力フォームF530と、属性情報(国籍)を入力するための入力フォームF531と、を1人分表示させる。
【0161】
本実施形態では、表示制御部102は、入力対象のサービスの入力フォームに対して氏名が入力される場合に、他のサービスの入力フォームに対して入力された氏名を選択可能に表示させる。入力対象のサービスの入力フォームに対して氏名が入力される場合とは、当該入力フォームがフォーカスされた場合である。氏名を選択可能に表示させる処理については、第1の特徴で説明した通りである。
【0162】
本実施形態では、各サービスの利用者数は、予め指定されており、表示制御部102は、各サービスの入力フォームを、利用者数の多い順に表示させる。本実施形態では、予約情報入力画面G5の表示データDT1に各サービスの入力フォームの順序が示されているので、表示制御部102は、表示データDT1が示す順序に沿って、利用者の降順となるように、各サービスの入力フォームを表示させる。
【0163】
また、本実施形態では、各サービスには、属性情報の項目数が予め指定されており、表示制御部102は、各サービスの入力フォームを、項目数の多い順に表示させる。予約情報入力画面G5の表示データDT1に各サービスの入力フォームの順序が示されているので、表示制御部102は、表示データDT1が示す順序に沿って、入力すべき項目数の降順となるように、各サービスの入力フォームを表示させる。
【0164】
また、本実施形態では、氏名を選択することで流用した属性情報が入力フォームに表示させるので、表示制御部102は、取得部103により取得された入力対象のサービスの属性情報を、入力対象のサービスの入力フォームに表示させる。なお、流用した属性情報は、特に入力フォームに表示させなくてもよい。
【0165】
[取得部]
取得部103は、入力対象のサービスの入力フォームに対し、入力対象のサービスの氏名が入力された場合に、氏名が一致する他のサービスの入力フォームに対して入力された属性情報に基づいて、入力対象のサービスの属性情報を取得する。
【0166】
本実施形態では、メニューM55に選択可能に表示された氏名が選択されることによって、入力対象のサービスの入力フォームに対して氏名が入力される場合を説明するが、メニューM55から氏名が選択されるのではなく、入力対象のサービスの入力フォームに対し、氏名がテキスト入力されるようにしてもよい。この場合、取得部103は、テキスト入力された氏名と、入力済みの氏名と、が一致するか否かを判定する。一致は、完全一致でもよいし、部分一致でもよい。なお、入力済みの氏名は、利用者データDT2に格納されているので、取得部103は、利用者データDT2を参照することによって入力済みの氏名を特定すればよい。
【0167】
例えば、取得部103は、利用者データDT2を参照することによって、氏名が一致する他のサービスの入力フォームに対して入力された属性情報を特定する。また例えば、本実施形態では、各入力フォームと、当該入力フォームに対して入力された情報と、が関連付けられてデータ記憶部100に記録されているので、取得部103は、当該関連付けを参照することによって、属性情報を特定してもよい。
【0168】
本実施形態では、他のサービスの氏名がメニューM55において選択可能に表示されるので、取得部103は、他のサービスの氏名が選択された場合に、当該選択された氏名を、入力対象のサービスの氏名として取得し、他のサービスの属性情報に基づいて、入力対象のサービスの属性情報を取得する。
【0169】
例えば、取得部103は、当該特定した属性情報を、そのまま入力対象のサービスの属性情報として取得してもよいし、当該特定した属性情報に基づいて、新たな属性情報を生成してもよい。本実施形態では、「年齢」の項目属性に属する属性情報については、取得部103は、他のサービスの属性情報に基づいて、入力対象の属性情報を生成する。例えば、取得部103は、他のサービスの属性情報として入力された「生年月日」に基づいて、入力対象の「年齢区分」の属性情報を生成する。
【0170】
本実施形態では、サービスごとに入力すべき項目が異なることがあるので、取得部103は、他のサービスの属性情報のうち、入力対象のサービスの申し込みに必要な項目の情報を取得する。即ち、取得部103は、他のサービスの属性情報のうち、入力対象のサービスの予約情報の入力項目として定められた項目の情報を流用する。
【0171】
また、本実施形態では、各サービスの入力フォームは、同一ページにおいて表示されるので、取得部103は、入力対象のサービスの入力フォームと同一ページの他のサービスの入力フォームに対して入力された属性情報に基づいて、入力対象のサービスの属性情報を取得する。同一ページの意味は、先述した通りである。同一ページの他のサービスの入力フォームに対して入力された属性情報は、利用者データDT2に示されているので、取得部103は、利用者データDT2を参照し、同一ページ内の入力済みの属性情報を取得する。
【0172】
[受付部]
受付部104は、制御部11を主として実現される。受付部104は、操作部14の検出信号に基づいて、申込者による入力を受け付ける。例えば、受付部104は、申込者による入力フォームへの各種入力を受け付ける。
【0173】
[保持部]
保持部105は、制御部11を主として実現される。保持部105は、各サービスの入力フォームに対して入力された氏名と属性情報を、当該サービスに関連付けて保持する。
【0174】
保持とは、データ記憶部100に記録することである。サービスに関連付けて保持とは、サービスIDと紐づけて記録することであり、サービスIDから検索可能に記録することである。保持部105は、サービスごとに、氏名と属性情報のデータセットをデータ記憶部100に保持する。本実施形態では、予約情報入力画面G5の表示データDT1に、旅行かごに追加された各サービスのサービスIDが格納されているので、保持部105は、各サービスのサービスIDに関連付けて、当該サービスの入力フォームに対して入力された氏名と属性情報をデータ記憶部100に記録する。
【0175】
本実施形態では、保持部105は、仮の氏名が設定されたサービスの入力フォームに氏名が入力された場合に、仮の氏名を当該入力された氏名に置き換える。置き換えるとは、情報を更新すること、又は、仮の氏名を入力された氏名に上書きすることである。本実施形態では、利用者データDT2に仮の氏名が格納されているので、保持部105は、利用者データDT2を更新することになる。
【0176】
[4.本実施形態において実行される処理]
図17−
図19は、受付システムSにおいて実行される処理の一例を示すフロー図である。
図17−
図19に示す処理は、制御部11,21が、それぞれ記憶部12,22に記憶されたプログラムに従って動作することによって実行される。下記に説明する処理は、
図12に示す機能ブロックにより実行される処理の一例である。
【0177】
なお、ここでは、申込者によって旅行かごに複数のサービスが追加されており、申込者端末10の記憶部12には旅行かごデータが記憶されているものとする。申込者端末10は、旅行かごデータに基づいて旅行かご画面G4(
図4)を表示部15に表示させる。
図17−
図19に示す処理は、旅行かご画面G4のボタンB41が選択された場合に実行される。
【0178】
図17に示すように、まず、申込者端末10において、制御部11は、記憶部12に記憶された旅行かごデータをサーバ20に送信する(S1)。なお、申込者端末10からサーバ20にデータが送信される場合には、記憶部12に記憶された申込者IDも送信されるものとする。
【0179】
サーバ20においては、旅行かごデータを受信すると、制御部21は、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成する(S2)。なお、S2において旅行かごデータの送信を省略してもよく、この場合には、S2において、制御部21は、申込者データベースDB2に格納された旅行かごデータに基づいて、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成する。ただし、申込者端末10に記憶された旅行かごデータと、サーバ20に記憶された旅行かごデータと、は整合性が取られているものとする。
【0180】
図18は、S2の処理の詳細を示す図である。
図18に示すように、制御部21は、旅行かごデータ及びサービスデータベースDB1に基づいて、旅行かごに追加された各サービスの予約情報の入力項目を特定する(S20)。S20においては、制御部21は、旅行かごデータに格納されたサービスIDを参照し、サービスデータベースDB1のうち、当該サービスIDが格納されたレコードを参照する。制御部21は、当該レコードに基づいて、旅行かごに追加された各サービスの予約情報の入力項目を特定する。
【0181】
制御部21は、S20で特定した項目に基づいて、利用者データDT2を生成する(S21)。S21においては、制御部21は、旅行かごデータに格納された各サービスの利用人数を参照し、最も多い利用人数を特定する。制御部21は、当該特定した利用人数の分だけレコードを生成し、各レコードのフィールドとして、利用者IDと、S20で特定した各入力項目の名前と、を設定する。
【0182】
例えば、旅行かごデータが示す利用人数の最大値が3人の場合、
図16に示すように、制御部21は、3つのレコードから構成される利用者データDT2を生成する。そして、制御部21は、3人の利用者の各々に利用者IDを発行し、「利用者ID」のフィールドに格納する。「氏名」、「生年月日」、「年齢区分」、「性別」、「身長」、及び「国籍」といった入力項目が特定された場合、制御部21は、これら各項目のフィールドを設定し、利用者データDT2を生成する。
【0183】
制御部21は、利用者データDT2に利用者の仮の氏名を設定する(S22)。S22においては、制御部21は、利用者データDT2のレコードの数だけ仮の氏名を発行し、利用者データDT2に格納する。例えば、特定した利用人数をn(nは自然数)とすると、制御部21は、「旅行者1」から「旅行者n」まで連番となるように、仮の氏名を発行する。なお、氏名以外のフィールドは、特に何の情報も格納されないものとするが、氏名と同様に仮の情報が設定されてもよい。
【0184】
制御部21は、各サービスの利用人数及び項目数に基づいて、予約情報入力画面G5における各サービスの並び順を決定する(S23)。S23においては、制御部21は、利用人数及び項目数の降順となるように、サービスの並び順を決定する。利用人数と項目数は、何れを優先してもよいが、ここでは、制御部21は、利用人数を優先して並び順を決定し、利用人数が同じであった場合に項目数が多い方の順番を先に決定する。
【0185】
制御部21は、S23で決定した並び順に基づいて、各サービスの入力フォームの配置を決定する(S24)。S24においては、制御部21は、S23で決定した並び順で各サービスの入力フォームが並ぶように、入力フォームの配置を決定する。個々のサービス内での入力フォームの並びは、任意の方法で決定されてよいが、ここでは、氏名の入力フォームを先とし、属性情報の入力フォームを後とする。
【0186】
制御部21は、S24で決定した順序に基づいて、予約情報入力画面G5の表示データDT1を生成する(S25)。S25においては、制御部21は、S23で決定した順序で各入力フォームを並べ、その横に、当該入力フォームが示す項目名を配置する。また、制御部21は、氏名の入力フォームがフォーカスされた場合にメニューM55を表示させる命令、氏名が入力された場合に仮の氏名を置き換える命令、及びメニューM55内の氏名が選択された場合に属性情報を流用する命令を記述したスクリプトを生成し、表示データDT1に埋め込む。また、制御部21は、申込者データベースDB2に格納された登録者名を表示データDT1に埋め込む。
【0187】
図17に戻り、サーバ20は、S2で生成した表示データDT1及び利用者データDT2を申込者端末10に送信する(S3)。
【0188】
申込者端末10においては、表示データDT1及び利用者データDT2を受信すると、制御部11は、予約情報入力画面G5を表示部15に表示させる(S4)。制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、予約情報の入力処理を実行する(S5)。S5の処理は、主に、予約情報入力画面G5の表示データDT1に含まれるスクリプトによって実行される。なお、表示データDT1及び利用者データDT2は、記憶部12に一時的に記録される。
【0189】
図19は、S5の処理の詳細を示す図である。
図19に示すように、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、申込者の操作を特定する(S50)。ここでは、予約情報入力画面G5内の何れかの入力フォームをフォーカスする操作、又は、ボタンB54を選択する操作の何れかが行われる場合を説明する。旅行かご画面G4に戻る操作等の他の操作が行われた場合には、本処理は終了する。
【0190】
入力フォームがフォーカスされた場合(S51;フォーカス)、制御部11は、フォーカスされた入力フォームの項目名が氏名であるかを判定する(S51)。先述したように、各入力フォームの項目名は、表示データDT1に定義されているので、S51においては、制御部11は、表示データDT1に示された項目名を参照する。
【0191】
フォーカスされた入力フォームの項目名が氏名であると判定された場合(S51;Y)、制御部11は、利用者データDT2に基づいて、利用者全員の氏名を入力済みであるかを判定する(S52)。S52においては、制御部11は、利用者データDT2に格納された仮の氏名が全て置き換わったかを判定する。
【0192】
利用者全員の氏名を入力済みであると判定されない場合(S52;N)、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、申込者が入力した文字を入力フォームに入力する(S53)。S53においては、申込者は操作部14を使ってテキスト入力を行い、制御部11は、申込者が入力した文字を利用者の氏名として入力フォームに入力する。
【0193】
制御部11は、表示データDT1に基づいて、入力された文字が登録者の氏名と一致するかを判定する(S54)。S54においては、制御部11は、入力された文字又は文字列と、登録者名の最初の文字又は文字列と、が一致するかを判定する。
【0194】
入力された文字が登録者の氏名と一致すると判定された場合(S54;Y)、制御部11は、当該一致すると判定された登録者の氏名をメニューM55に表示させる(S55)。S55においては、制御部11は、一致すると判定された登録者の氏名が所定の順序でメニューM55に並ぶように表示させる。メニューM55に表示しきれない登録者の氏名は、スクロール可能に表示される。
【0195】
制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、メニューM55内の氏名を申込者が選択したかを判定する(S56)。メニューM55内の氏名を申込者が選択したと判定された場合(S56;Y)、制御部11は、メニューM55から選択された氏名を、S50でフォーカスされた入力フォームに入力する(S57)。S57においては、制御部11は、S50でフォーカスされた入力フォームと、申込者が選択した氏名と、を関連付けて記憶部12に記録する。
【0196】
制御部11は、申込者が入力した氏名を利用者データDT2に格納する(S58)。S58においては、制御部11は、利用者データDT2のうち、仮の氏名が格納されたレコードの当該仮の氏名を、申込者が入力した氏名に置き換える。
【0197】
一方、メニューM55内の氏名を申込者が選択したと判定されない場合(S56;N)、制御部11は、操作部14の検出信号に基づいて、申込者が所定の入力完了操作をしたかを判定する(S59)。入力完了操作は、任意の操作であればよく、例えば、入力フォームのフォーカスを解除する操作であってもよいし、ENTERボタン等の所定のボタンを選択する操作であってもよい。入力完了操作をしたと判定されない場合(S59;N)、S53の処理に戻り、文字の入力が継続される。一方、入力完了操作をしたと判定された場合(S59;Y)、S58の処理に移行し、申込者が入力した氏名が利用者データDT2に格納される。
【0198】
一方、S51において、氏名以外の項目名の入力フォームがフォーカスされた場合(S51;N)、性別等の属性情報の入力フォームがフォーカスされたことになるので、制御部11は、申込者が入力した属性情報を利用者データDT2に格納する(S60)。S60においては、制御部11は、利用者データDT2のうち、フォーカスされた入力フォームが属する氏名が格納されたレコードに、申込者が入力した属性情報を格納する。
【0199】
制御部11は、S50でフォーカスされた入力フォームに、申込者が入力した属性情報を入力する(S61)。S61においては、制御部11は、S50でフォーカスされた入力フォームと、申込者が入力した属性情報と、を関連付けて記憶部12に記録する。
【0200】
一方、S52において、利用者の氏名を入力済みであると判定された場合(S52;Y)、制御部11は、利用者データDT2に基づいて、入力済みの利用者の氏名をメニューM55に表示させる(S62)。S62においては、制御部11は、利用者データDT2に格納された利用者の氏名がメニューM55に並ぶように表示させる。
【0201】
制御部11は、メニューM55から選択された氏名を、S50でフォーカスされた入力フォームに入力する(S63)。S63においては、制御部11は、S50でフォーカスされた入力フォームと、申込者が入力した属性情報と、を関連付けて記憶部12に記録する。
【0202】
制御部11は、メニューM55から選択された氏名に関連付けられた属性情報を流用する(S64)。S64においては、制御部11は、利用者データDT2を参照し、選択された氏名に関連付けられた属性情報を特定する。そして、制御部11は、当該特定された属性情報のうち、S63で氏名が入力された入力フォームと同じタイトルの他の入力フォームの項目名の属性情報を入力する。なお、生年月日と年齢区分のように、属性情報をそのまま流用するのではなく、計算式に基づいて計算したうえで入力する場合には、表示データDT1に示された計算式に基づいて計算が行われて、属性情報が入力される。この場合、計算された属性情報が利用者データDT2に格納される。
【0203】
一方、S50において、ボタンB54が選択された場合(S50;ボタン)、
図17に戻り、制御部11は、予約情報入力画面G5内の全ての入力フォームに予約情報が入力されたかを判定する(S6)。各入力フォームと、入力された予約情報と、は記憶部12に関連付けられて保持されているので、S6においては、制御部11は、何の予約情報も関連付けられていない入力フォームが存在するかを判定する。
【0204】
まだ予約情報が入力されていない入力フォームがあると判定された場合(S6;N)、所定のエラーメッセージが表示され、S5の処理に戻る。この場合、全ての入力フォームに予約情報が入力されるまで、申込者による予約情報の入力が繰り返される。
【0205】
一方、全ての予約情報が入力されたと判定された場合(S6;Y)、制御部11は、サーバ20に対し、各入力フォームに入力された予約情報をサーバ20に送信する(S7)。各入力フォームに入力された予約情報は記憶部12に記憶されているので、制御部11は、記憶部12に記憶された予約情報をサーバ20に送信する。
【0206】
サーバ20においては、予約情報を受信すると、制御部21は、旅行かごに追加された各サービスの申し込み処理を実行し(S8)、本処理は終了する。S8においては、制御部21は、予約の対象となる各サービスのサービス提供者に対し、予約情報を送信する。先述したように、特に氏名を送信する必要のないサービスについては、制御部21は、氏名を送信せず、性別等の属性情報だけを送信してもよい。
【0207】
[第1の特徴のまとめ]
実施形態の受付システムSによれば、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスの入力フォームに対して入力された利用者の氏名が選択可能に表示され、当該氏名が申込者により選択された場合に、入力対象のサービスの利用者の氏名として取得されるので、サービスの利用者の氏名を入力する手間を省くことができる。例えば、入力対象のサービスの入力フォームに対して申込者が氏名をテキスト入力する手間を省くことができる。また例えば、申込者が登録した全ての氏名の中から選択するのではなく、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスの氏名の中から選択するので、申込者が選択する蓋然性が高い情報だけを選択可能に表示させることができる。このため、選択時に候補として提示される氏名を少なくすることができ、氏名を選択する手間を効果的に省くことができる。
【0208】
また、スマートフォンのように画面が小さい場合には、多数の氏名を表示させることができなかったり、多数の氏名の中で選択させると申込者が誤選択をしたりすることがあるが、申込者が選択する蓋然性が高い氏名だけを表示させることで、使い勝手のよいユーザインタフェースを提供することができる。また、同じ氏名を何度も入力する必要がないので、申込者端末10が同じ情報の受付処理を実行する必要がなくなり、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。また、申込者端末10側で実行されるスクリプトによって利用者の氏名を流用することで、入力済みの氏名を流用するための処理をサーバ20が実行する必要がなくなり、サーバ20の処理負荷を軽減することができる。
【0209】
また、複数のサービスの申し込みを一括で受け付ける場合に、入力対象のサービスとともに一括で申し込まれる他のサービスの利用者の氏名が選択可能に表示される。一括で申し込むサービスの利用者は共通していることが多いので、申込者が流用する蓋然性がより高い氏名を表示させることができる。また、サービスの申し込みを一括で受け付けることで、申込者端末10からサーバ20に対して何度も申し込みの要求が送信されることを防止し、申込者端末10の処理負荷、サーバ20の処理負荷、及びネットワークNの通信負荷を軽減することができる。
【0210】
また、同一ページに表示された入力フォームに対して入力された利用者の氏名が選択可能に表示される。同一ページで入力する利用者は共通していることが多いので、申込者が流用する蓋然性がより高い氏名を表示させることができ、サービスの利用者の氏名を入力する手間を効果的に省くことができる。
【0211】
また、利用者の氏名と属性情報とを含む複数の情報が入力される場合に、入力済みの氏名が選択可能に表示され、複数の情報が入力される場合の氏名の入力補助を行うことができる。
【0212】
また、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスが複数存在する場合に、当該複数の他のサービスの各々の利用者の氏名が選択可能に表示され、サービスの利用者の氏名を入力する手間を効果的に省くことができる。
【0213】
また、重複する氏名については1つにまとめて表示させることで、選択時に候補として提示される氏名を少なくすることができ、同じ氏名が複数表示されるといった無駄を省き、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。また、同じ氏名が複数表示されると画面の表示スペースを消費してしまうが、同じ氏名については1つにまとめて表示させることで、画面の表示スペースを有効活用することができる。
【0214】
[第2の特徴のまとめ]
実施形態の受付システムSによれば、入力対象の入力フォームに対して利用者の氏名が入力された場合に、氏名が一致する他のサービスの入力フォームに対して入力された属性情報に基づいて、入力対象のサービスの属性情報が取得されるので、複数のサービスを一括で申し込む際の入力の手間を省くことができる。即ち、申込者は、利用者の氏名さえ入力すれば、当該利用者の属性情報を入力済みであれば、当該入力済みの属性情報が流用されるので、同じ情報を何度も入力する手間を省くことができる。
【0215】
また、スマートフォンのように画面が小さい場合には、多数の入力フォームを表示させると申込者が誤入力をすることがあるが、属性情報を流用することで誤入力の蓋然性を低減し、使い勝手のよいユーザインタフェースを提供することができる。また、属性情報を何度も入力する必要がないので、申込者端末10が同じ情報の受付処理を実行する必要がなくなり、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。また、申込者端末10側で実行されるスクリプトによって属性情報を流用することで、属性情報を流用するための処理をサーバ20が実行する必要がなくなり、サーバ20の処理負荷を軽減することができる。
【0216】
また、入力対象のサービスの入力フォームに対して利用者の氏名が入力される場合に、他のサービスの入力フォームに対して入力された利用者の氏名を選択可能に表示させ、当該氏名が選択された場合に属性情報が流用されるので、複数のサービスを一括で申し込む際の入力の手間を効果的に省くことができる。また、サービスの申し込みを一括で受け付けることで、申込者端末10からサーバ20に対して何度も申し込みの要求が送信されることを防止し、申込者端末10の処理負荷、サーバ20の処理負荷、及びネットワークNの通信負荷を軽減することができる。
【0217】
また、他のサービスの属性情報に基づいて、入力対象の属性情報が生成されることで、他のサービスの属性情報をそのまま流用できない場合であったとしても、入力対象のサービスの形式に合わせた属性情報に変換することができる。このため、申込者の入力回数を減らし、誤入力を防止することができ、使い勝手のよいユーザインタフェースを提供することができる。また、申込者の入力回数が減り、申込者端末10が入力を受け付ける回数が減るので、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。
【0218】
また、各サービスの入力フォームの並び順を利用者数の多い順に設定することによって、より早い段階で多くの氏名を入力させることができる。このため、申込者による入力を効率化し、使い勝手のよいユーザインタフェースを提供することができる。申込者による入力が効率化することで、申込者端末10が入力を受け付ける回数が減るので、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。
【0219】
また、各サービスの入力フォームの並び順を入力項目数の多い順に設定することによって、早い段階で多くの項目の情報を入力させることができる。このため、申込者による入力を効率化し、使い勝手のよいユーザインタフェースを提供することができる。申込者による入力が効率化することで、申込者端末10が入力を受け付ける回数が減るので、申込者端末10の処理負荷を軽減することができる。
【0220】
また、他のサービスの属性情報のうち、入力対象のサービスの申し込みに必要な項目の情報が取得され、入力対象のサービスの申し込みに不要な情報は取得しないようにすることができる。不要な情報が取得されないようにすることで、サーバ20の処理負荷を軽減することができる。
【0221】
また、利用者の氏名が入力されていない場合には仮の氏名が設定され、利用者の氏名が入力された場合に仮の氏名を置き換えることで、氏名が入力されていない状態で属性情報が入力された場合に、仮の氏名に属性情報を関連付けて記憶させることができる。申込者が氏名を入力しなくても、属性情報が仮の氏名に関連付けられるので、属性情報を管理しやすくなる。また、申込者は仮の氏名を選択することで、氏名を入力しなくても、当該仮の氏名に関連付けられた属性情報を流用することができ、属性情報を入力する手間を効果的に軽減することができる。
【0222】
また、同一ページに表示された入力フォームに対して入力された利用者の氏名が選択可能に表示され、同一ページで入力する利用者は共通していることが多いので、申込者が流用する蓋然性の高い属性情報を流用することができ、複数のサービスを一括で申し込む場合の入力の手間を効果的に省くことができる。
【0223】
また、他のサービスの属性情報を流用した場合に、流用した属性情報を内部的に保持するだけでなく、入力対象のサービスの属性情報として表示させることで、流用した属性情報を申込者が把握しやすくなる。
【0224】
また、氏名が不要なサービスについては、サービス提供者に通知されないので、不要な情報が通知されるといったことを防止することができる。不要な情報が取得されないようにすることで、サーバ20の処理負荷及びネットワークNの通信負荷を軽減することができる。
【0225】
[5.変形例]
なお、本発明は、以上に説明した実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0226】
[5−1.第1の特徴の変形例]
(1−1)まず、第1の特徴の変形例を説明する。例えば、実施形態で説明したように、受付システムSで申し込みを受け付けるサービスが旅行に関するサービスである場合には、予約済みのサービスの中には、旅行かごに追加されたサービスと同じ旅程のサービスが存在することがある。予約済みのサービスであったとしても、同じ旅程であれば、旅行かごに追加されたサービスと利用者が共通している可能性があるので、同じ旅程と推測された予約済みのサービスの予約情報を流用してもよい。
【0227】
特定部101は、入力対象のサービスの利用時間及び場所と、申し込み済みの複数の他のサービスの各々の利用時間及び場所と、に基づいて、当該複数の他のサービスの中から、入力対象のサービスと同じ旅程の他のサービスを特定する。同じ旅程の他のサービスとは、時期的及び場所的に同じ旅程に含まれると推測されるサービスのことである。
【0228】
例えば、特定部101は、旅行かごデータを参照し、入力対象のサービスの利用時間を特定する。また例えば、特定部101は、サービスデータベースDB1を参照し、入力対象のサービスの場所を特定する。申込済みの複数の他のサービスの予約情報は、申込者データベースDB2に格納されていてもよいし、他のデータベースに格納されていてもよい。特定部101は、これらのデータベースを参照し、申込済みの複数の他のサービスの各々の利用時間を特定する。また例えば、特定部101は、サービスデータベースDB1を参照し、申込済みの複数の他のサービスの各々の場所を特定する。
【0229】
例えば、特定部101は、入力対象のサービスの利用時間と重複する利用時間が設定された他のサービスを、同じ旅程の他のサービスとして特定する。利用時間が完全に同じ場合に同じ旅程としてもよいし、利用時間の一部が重複する場合に同じ旅程としてもよい。他にも例えば、片方の利用時間が他方の利用時間を含む場合に同じ旅程としてもよいし、利用時間が重複していなくても日付が連続する場合に同じ旅程としてもよい。
【0230】
また例えば、特定部101は、入力対象のサービスの場所と同じエリアの他のサービスを、同じ旅程の他のサービスとして特定する。エリアは、少なくとも1つの都市を含む地域であればよく、各エリアに属する場所は、データベース記憶部200に予め定義されているものとする。特定部101は、入力対象のサービスの場所が属するエリアと、他のサービスの場所が属するエリアと、が一致する場合に、同じ旅程と判定する。
【0231】
なお、特定部101は、エリアが一致していなくても、近隣のエリアであれば同じ旅程と判定してもよい。この場合、各エリアの近隣のエリアは、データベース記憶部200に定義されており、特定部101は、データベース記憶部200を参照し、近隣のエリアであるかを判定してもよい。
【0232】
表示制御部102は、入力対象のサービスと同じ旅程の他のサービスの氏名を選択可能に表示させる。他のサービスの氏名は、データベース記憶部200に記憶されているものとする。表示制御部102は、データベース記憶部200に記憶された他のサービスの氏名を参照し、入力対象のサービスと同じ旅程の他のサービスの氏名をメニューM55に表示させる。取得した氏名に基づいてメニューM55を表示させる処理自体は、実施形態で説明した通りである。
【0233】
変形例(1−1)によれば、同じ旅程の他のサービスの氏名が選択可能に表示され、同一旅程で入力する利用者は共通していることが多いので、申込者が流用する蓋然性の高い属性情報を流用することができ、複数のサービスを一括で申し込む場合の入力の手間を効果的に省くことができる。
【0234】
(1−2)また例えば、各サービスの利用時間及び場所を考慮すると、明らかに同時に利用できないサービスの組み合わせが存在することがある。例えば、同じ旅程で旅行する場合に、別々のグループに分かれて行動していることがあり、同時に利用できないサービス間で利用者の氏名等を流用しないようにしてもよい。例えば、利用時間及び場所を考慮してサービスの利用可能性を判定し、利用可能なサービスの予約情報だけを流用してもよい。
【0235】
特定部101は、入力対象のサービスの利用時間及び場所と、申し込み済みの複数の他のサービスの各々の利用時間及び場所と、に基づいて、当該複数の他のサービスの中から、入力対象のサービスとともに利用可能な他のサービスを特定する。
【0236】
例えば、特定部101は、入力対象のサービスの場所と、申込済みの複数の他のサービスの各々の場所と、に基づいて、これらの移動時間を算出する。移動時間は、予め定められた方法に基づいて算出されるようにすればよく、例えば、これらの場所の距離を計算し、車や航空機等の標準的な移動速度で割ることによって移動時間が算出されてもよい。また例えば、申込者によって移動手段が指定されている場合には、申込者が指定した移動手段に応じた移動速度に基づいて、移動時間が算出されてもよい。特定部101は、入力対象のサービスの利用時間と、他のサービスの利用時間と、の時間差が上記算出した移動時間以上であれば、利用可能と判定し、時間差が移動時間未満であれば、利用不可能と判定する。
【0237】
表示制御部102は、入力対象のサービスとともに利用可能な他のサービスの氏名を選択可能に表示させる。即ち、表示制御部102は、入力対象のサービスとともに利用不可能な他のサービスの氏名が表示されることを制限する。表示制御部102は、入力対象のサービスとともに利用可能な他のサービスの氏名をメニューM55に表示し、入力対象のサービスとともに利用不可能な他のサービスの氏名はメニューM55に表示させない。
【0238】
変形例(1−2)によれば、入力対象のサービスとともに利用可能な他のサービスの氏名が選択可能に表示され、入力対象のサービスとともに利用可能な他のサービスの利用者は共通していることが多いので、申込者が流用する蓋然性の高い属性情報を流用することができ、複数のサービスを一括で申し込む場合の入力の手間を効果的に省くことができる。
【0239】
(1−3)また例えば、あるサービスの利用者の氏名を入力する場合に、当該サービスの予約情報として入力済みの氏名は、メニューM55に表示させないようにしてもよい。
【0240】
入力対象のサービスには、複数の氏名を入力可能であり、表示制御部102は、他のサービスの氏名のうち、入力対象のサービスの氏名として取得済みの氏名が選択可能に表示されることを制限する。例えば、
図9の予約情報入力画面G5Pの画面例であれば、「Yamada Taro」は「ホテル」の予約情報として入力済みなので、表示制御部102は、入力済みの「Yamada Taro」はメニューM55に表示せず、未入力の「Yamada Ryoko」と「Yamada Kazuo」だけをメニューM55に表示させてもよい。
【0241】
変形例(1−3)によれば、サービスの利用者の氏名を入力する手間をより効果的に省くことができる。
【0242】
(1−4)また例えば、受付システムSは、第2の特徴を有さずに、第1の特徴だけを有してもよい。即ち、受付システムSは、メニューM55から氏名が選択された場合に、氏名だけを流用し、当該氏名に関連付けられた属性情報は特に流用しなくてもよい。
【0243】
また例えば、受付システムSは、複数サービスの申し込みを一括で受け付ける場合であっても、同一ページ内の入力フォームに入力された氏名ではなく、別ページ内の入力フォームに入力された氏名を流用してもよい。例えば、旅行かごに追加された各サービスの予約情報の入力フォームが、それぞれ別ページに表示されてもよい。
【0244】
また例えば、申込者端末10がサーバ20から受信した表示データDT1に基づいて予約情報入力画面G5を表示させる処理が、入力済みの氏名が選択可能に表示させる処理に相当する場合を説明したが、サーバ20の表示制御部201が表示データDTを送信することが、入力済みの氏名が選択可能に表示させる処理に相当してもよい。
【0245】
[5−2.第2の特徴の変形例]
(2)次に、第2の特徴の変形例を説明する。例えば、実施形態では、利用者の氏名が入力されていない場合には、メニューM55に登録者の氏名が表示される場合を説明したが、メニューM55には、仮の氏名が表示されるようにしてもよい。この場合、申込者が仮の氏名を選択した場合に、当該仮の氏名の代わりとなる使用者の氏名を入力するための入力フォームが予約情報入力画面G5に表示されるようにしてもよい。この場合、表示データDT1のスクリプトには、メニューM55から仮の氏名が選択された場合に、入力フォームを表示させる命令が記述される。
【0246】
例えば、仮の氏名として「旅行者1」、「旅行者2」、及び「旅行者3」が設定されていたとすると、申込者が氏名の入力フォームをフォーカスした場合に、これら仮の氏名がメニューM55に表示される。例えば、申込者がメニューM55から「旅行者1」を選択したとすると、1人目の利用者の氏名を入力するための入力フォームが表示され、当該入力フォームに入力された氏名が「旅行者2」の代わりに利用者データDT2に格納される。2人目及び3人目の利用者についても同様に、メニューM55から選択されたことに応じて入力フォームが表示され、当該入力フォームに入力された氏名に置き換わるようにしてもよい。
【0247】
本変形例の受付部104は、仮の氏名が選択された場合に、仮の氏名が設定されたサービスの氏名の入力を受け付ける。仮の氏名が設定されたサービスとは、利用者の氏名がまだ入力されていないサービスである。受付部104は、仮の氏名が設定されたサービスの入力フォームに対するテキスト入力を受け付けることによって、当該サービスの氏名の入力を受け付ける。本変形例では、リストM55の仮の氏名が選択されると入力フォームが表示されるので、受付部104は、当該入力フォームに対する氏名の入力を受け付ける。なお、特に当該入力フォームを表示させないようにする場合には、受付部104は、最初にフォーカスされた入力フォーム(例えば、入力フォームF500等)に対する氏名の入力を受け付けてもよい。
【0248】
上記変形例によれば、メニューM55から仮の氏名が選択された場合に入力フォームが表示されて利用者の氏名の入力が受け付けられるので、利用者の氏名を入力しやすくなる。
【0249】
また例えば、受付システムSは、第1の特徴を有さずに、第2の特徴だけを有してもよい。即ち、受付システムSは、メニューM55から氏名が選択された場合に、氏名は特に流用せずに、当該氏名に関連付けられた属性情報を流用してもよい。他にも例えば、受付システムSは、メニューM55から氏名を選択するのではなく、入力フォームに対して氏名をテキスト入力させ、入力済みの氏名と一致していた場合に、当該氏名に関連付けられた属性情報を流用してもよい。
【0250】
また例えば、第1の特徴の変形例と同様に、受付システムSは、別ページ内の入力フォームに入力された属性情報を流用してもよい。また例えば、予約情報入力画面G5の入力フォームの並び順は、任意の順番であってよく、例えば、サービスID順であってもよいし、サービスの種類順であってもよい。また例えば、実施形態では、仮の氏名が設定される場合を説明したが、特に仮の氏名が設定されず、利用者データDT2の氏名が空欄であってもよい。
【0251】
[5−3.その他の変形例]
(3)また例えば、受付システムSを旅行予約サービスで利用する場面を説明したが、他の任意のサービスで利用されるようにしてもよい。例えば、受付システムSを保険申込サービスで利用してもよい。この場合、保険商品がサービスに相当し、申込者は、保険の利用者の氏名や属性情報を入力する。保険申込サービスにおいて、第1の特徴によって利用者の氏名が流用されたり、第2の特徴によって入力済みの属性情報が流用されたりしてもよい。
【0252】
また例えば、受付システムSを、コンサートやイベントなどにおけるチケット販売サービスで利用してもよい。この場合、チケットがサービスに相当し、申込者は、チケットの使用者の氏名や属性情報を入力する。チケット販売サービスにおいて、第1の特徴によって使用者の氏名が流用されたり、第2の特徴によって入力済みの属性情報が流用されたりしてもよい。
【0253】
また例えば、受付システムSを、セミナーなどのイベント予約サービスで利用してもよい。この場合、イベントがサービスに相当し、申込者は、イベントの参加者の氏名や属性情報を入力する。イベント予約サービスにおいて、第1の特徴によって参加者の氏名が流用されたり、第2の特徴によって入力済みの属性情報が流用されたりしてもよい。
【0254】
また例えば、申込者端末10で実現されるものとして説明した機能は、サーバ20で実現されてもよい。例えば、特定部101は、サーバ20において実現されてもよい。この場合、特定部101は、制御部21を主として実現される。サーバ20の特定部101は、申込者端末10から入力対象のサービスを示す情報を取得し、入力対象のサービスに関連付けられた他のサービスを特定する。また例えば、取得部103は、サーバ20において実現されてもよい。この場合、取得部103は、制御部21を主として実現される。サーバ20の取得部103は、申込者端末10から、メニューM55の中から申込者により選択された氏名を取得し、当該氏名を入力対象のサービスの氏名として取得する。
【0255】
また例えば、受付部104は、サーバ20において実現されてもよい。この場合、受付部104は、制御部21を主として実現される。サーバ20の受付部104は、申込者端末10から、申込者によって入力された氏名を取得することによって、仮の氏名が設定されたサービスの氏名の入力を受け付ける。また例えば、保持部105は、サーバ20において実現されてもよいこの場合、保持部105は、制御部21を主として実現される。サーバ20の保持部105は、各サービスの入力フォームに対して入力された氏名と属性情報とを、データベース記憶部200に保持する。
【0256】
また例えば、サーバ20で実現されるものとして説明した機能は、申込者端末10において実現されてもよい。例えば、申込者端末10の表示制御部102により、予約情報入力画面G5の表示データDT1が生成されてもよいし、利用者データDT2が生成されてもよい。また例えば、設定部202は、申込者端末10において実現されてもよい。この場合、申込者端末10の設定部202は、自身で生成した利用者データDT2又はサーバ20から受信した利用者データDT2に、仮の氏名を格納する。
【0257】
他にも例えば、データベース記憶部200で記憶されるものとして説明したデータは、サーバ20とは異なるデータベースサーバによって記憶されてもよいし、受付システムSの外部にあるデータベースサーバによって記憶されていてもよい。同様に、データ記憶部100で記憶されるものとして説明したデータは、申込者端末10とは異なるコンピュータによって記憶されてもよいし、申込者端末10の外部にある情報記憶媒体によって記憶されていてもよい。