特許第6795691号(P6795691)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6795691
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】公差補償要素
(51)【国際特許分類】
   F16B 43/00 20060101AFI20201119BHJP
   F16B 5/02 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   F16B43/00 Z
   F16B5/02 P
【請求項の数】12
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2019-515298(P2019-515298)
(86)(22)【出願日】2017年9月15日
(65)【公表番号】特表2019-529831(P2019-529831A)
(43)【公表日】2019年10月17日
(86)【国際出願番号】EP2017073330
(87)【国際公開番号】WO2018054785
(87)【国際公開日】20180329
【審査請求日】2019年3月18日
(31)【優先権主張番号】202016105286.6
(32)【優先日】2016年9月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】516067391
【氏名又は名称】シュヴァルツビッチ,ヨルグ
【氏名又は名称原語表記】SCHWARZBICH, Jorg
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】とこしえ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】シュヴァルツビッチ,ヨルグ
【審査官】 熊谷 健治
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/005899(WO,A1)
【文献】 欧州特許第01215401(EP,B1)
【文献】 特開2002−122119(JP,A)
【文献】 特開2002−227811(JP,A)
【文献】 特開2000−035013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 23/00−43/02
F16B 5/00− 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続ねじによって構成要素を接続するための装置のための公差補償要素であって、
互いに螺合し、共に長さ調整可能なスペーサ(14)を形成する内側及び外側ねじ山部(10、12)と、
前記内側ねじ山部(10)内に保持されるとともに、挿入された前記接続ねじの周囲に摩擦接触する位置にばね要素(34)を保持するスリーブ(30)とを備え、
ねじ抜け防止装置は、前記スペーサ(14)の一端に回転可能に支持されたリング(44)の形態であり、
前記リングは、前記スリーブ(30)内に軸方向に突出するとともに、自由端において、当該リングの径方向外側にクランクされた爪(50)を形成する少なくとも1つのアーム(48)を備え、
前記爪には、前記内側ねじ山部の最大ねじ緩み距離が達せられた時に、前記スリーブ(30)に形成された止め部(54)が当接することを特徴とする、公差補償要素。
【請求項2】
前記ねじ抜け防止装置のアーム(48)は、前記スリーブ(30)の内周面のアンダーカットされた溝(52)内に収容されており、かつ、前記溝の外形と相補的な外形を有する、請求項1に記載の公差補償要素。
【請求項3】
前記スリーブ(30)は、外周の少なくとも一部に、前記スリーブ(30)を前記内側ねじ山部(10)にねじ込むことを可能にするねじ山を有する、請求項1又は2に記載の公差補償要素。
【請求項4】
前記ねじ山部(10、12)の少なくとも1つが、コイル状に巻かれたワイヤ(16)から形成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の公差補償要素。
【請求項5】
前記ワイヤ(16)は正方形の横断面を有し、前記正方形の横断面の対角線の1つが前記コイルの軸方向に延び、かつ、前記内側ねじ山部(10)の個々のターンと前記外側ねじ山部(12)の個々のターンとがブロック構成において互いに係合するように巻かれている、請求項4に記載の公差補償要素。
【請求項6】
前記ねじ山部(10、12)の両方が、巻かれたワイヤ(16)で形成されている、請求項4又は5に記載の公差補償要素。
【請求項7】
金属製の終端ディスク(18、20)が前記スペーサ(14)の少なくとも一端に取り付けられ、前記ディスクは、前記ワイヤに面する側に、少なくともねじ山部(10、12)のワイヤ(16)の最後のターンを補完する凹状のレリーフを有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の公差補償要素。
【請求項8】
前記スリーブ(30)が、前記内側ねじ山部(10)と係合する前記終端ディスク(18)にスナップ固定されている、請求項7に記載の公差補償要素。
【請求項9】
前記外側ねじ山部(12)がプラスチックのケーシング(22)によって囲まれている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の公差補償要素。
【請求項10】
前記ケーシング(22)が雌ねじを有し、前記外側ねじ山部(12)の雄ねじにねじ込まれる、請求項9に記載の公差補償要素。
【請求項11】
前記ケーシング(22)が、前記外側ねじ山部(12)と係合する前記終端ディスク(20)にスナップ固定されている、請求項9又は10に記載の公差補償要素。
【請求項12】
前記ねじ抜け防止装置(44)の環状部分は、外周にカラー(46)を有し、前記外側ねじ山部(12)の前記終端ディスク(20)の段付き穴内に回転可能に収容されている、請求項7〜11のいずれか一項に記載の公差補償要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、公差補償要素を通して挿入された接続ねじを用いて部品を接続するための装置の公差補償要素に関する。公差補償要素は、互いに螺合し、共に長さ調整可能なスペーサを形成する内側ねじ山部及び外側ねじ山部と、内側ねじ山部内に保持されるとともに、挿入された接続ねじの周囲に摩擦接触する位置にばね要素を保持するスリーブとを備える。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2014/005899A1は、この種の公差補償要素を開示しており、そこでは2つのねじ山部が低コストで巻きばね鋼線によって形成されている。内側ねじ山部でスリーブによって保持されるばね要素は、接続ねじが連結される構成要素の1つにねじ込まれて接続される時にトルクが接続ねじから内側ねじ山部に伝達され得るスライド継手を構成する。このように、接続ねじがねじ込まれると、対応して内側ねじ山部が緩む動きが自動的に誘発される可能性があり、このような緩む動きは、接続される部品間の間隔が埋まるまで続く。
【0003】
欧州特許第1215401号は、内側ねじ山部が外側ねじ山部から完全に外されるのを防止するねじ抜け防止装置を有する公差補償要素を開示している。そのために、外側ねじ山部の外周に圧入されたソケットは、外側ねじ山部の一方の端部を越えた位置に達する止め部を形成し、最大ねじ緩み間隔に達すると、内側ねじ山部のねじ山部分の端部に形成される肩部に当接する。この止め部は、ねじ山部分が常に外側ねじ山部の内側にあって、内側ねじ山部の非ねじ山部分だけが外側ねじ山部から突き出るように、内側ねじ山部の緩む動きを制限する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、初めに述べた種類の公差補償要素に使用することができる改良されたねじ抜け防止装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この目的は、リングの形態であるねじ抜け防止装置により達成される。リングは、スペーサの一端に回転可能に支持され、スリーブ内に軸方向に突出するとともに、自由端において、外側にクランクされた爪を形成する少なくとも1つのアームを備え、爪には、内側ねじ山部の最大ねじ緩み間隔が達せられた時に、スリーブに形成された止め部が当接する。
【0006】
従って、本発明によれば、止め部は内側ねじ山部の内側に保持されたスリーブ上に形成され、止め部と協働する爪は、スペーサの一端からスリーブの内部を通って軸方向に延びるアーム上に形成される。そして、接続ねじがねじ込まれるときに、ばね要素、スリーブ及び内側ねじ山部が一緒に回転し、ばね要素とねじ抜け防止装置のアームとが常に互いに角度的にオフセットされた位置にあるように、ねじ抜け防止装置を形成するリングが一緒に回転し、その結果、接続ねじとばね要素との間の摩擦接触を維持することができる。
【0007】
本発明の利点は、ねじ緩み間隔が最大のときに、外側ねじ山部から突出する部分も含めて、内側ねじ山部のねじ山部分がこのねじ山部の軸方向全長にわたって実質的に延びることができることである。
【0008】
本発明の有用な詳細及びさらなる改良は従属請求項に示されている。
【0009】
ねじ抜け防止装置のアームは、鳩尾形の外形又はT字形の外形を有することができ、スリーブの内周面のアンダーカット溝及び鳩尾形溝にそれぞれ嵌合することができる。
【0010】
スリーブは、その外周の少なくとも一部に、スリーブを内側ねじ山部にねじ込むことを可能にするねじ山を有することができる。
【0011】
有用な実施形態では、両方のねじ山部は巻かれたワイヤで形成されている。
【0012】
その両端に、スペーサは金属製の終端ディスクを有することができ、その一方は外側ねじ山部又は両方のねじ山部の初めのターンに対して相補的であるレリーフ状の凹部を有するが、他方の終端ディスクは内側ねじ山部又は両方のねじ山部の最後のターンに対して相補的であるレリーフ状の凹部を有する。これにより、ねじ山部のねじ状のターンのねじピッチを補償することにより、互いに反対を向き、スペーサが係合する構成要素と接続すべき終端ディスクの表面が、互いに平行に整列するようになっている。
【0013】
外側ねじ山部は、例えば、公差補償要素を、接続されるべき構成要素のうちの1つにクリップ固定するのに役立つケーシングによって囲まれてもよい。終端ディスクの1つはこのケーシング内にスナップ固定されてもよい。
【0014】
他方の終端ディスクは、内側ねじ山部に保持されているスリーブにスナップ固定することができる。
【0015】
実施形態の例を図面と併せて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】軸方向寸法が最小の状態におる公差補償要素の軸方向断面図である。
図2図1による公差補償要素のスリーブ、ばね要素及びねじ抜け防止装置の分解図を示す。
図3】最大軸方向寸法を有する状態にある、図1に係る公差補償要素を示す図である。
図4図3のIV−IV線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示す公差補償要素は、互いに螺合し、共に調整可能な長さのスペーサ14を形成する内側ねじ山部10及び外側ねじ山部12を有する。2つのねじ山部10、12のそれぞれは、コイル状に巻かれ、正方形の断面を有するワイヤ16、例えば、ばね鋼ワイヤによって構成される。ワイヤは、正方形の断面の対角線の1つがコイルの軸方向に一致し、コイルの個々のターンがブロック構成において互いに係合するように巻かれる。ワイヤ16の縁部は、コイルが軸方向荷重を受けているときにワイヤが内向き又は外向きに膨らまないように、わずかに丸みを帯びているか又は面取りされていてもよい。
【0018】
金属製の終端ディスク18が内側ねじ山部10の上端に固定されており、ディスクの下側はねじ山部10,12の最上部のターンと相補的な、打ち抜きされたレリーフを有している。これに対応して、終端ディスク20は、外側ねじ山部12の底端部に取り付けられており、このディスクは、上側に、ねじ山部の最下部のターンと相補的なレリーフを有する。これらのレリーフ状の凹部によって、ワイヤ16のねじ山ピッチは、互いに反対を向く終端ディスク18、20の上面及び下面が互いに平行に整列するように補償される。
【0019】
外側ねじ山部12は、その中に収容されている下側の終端ディスク20と面一である大直径の下側部分24を有するプラスチックのケーシング22内に収容されている。図示される例では、ケーシング22は、その頂部に、外側ねじ山部12の雄ねじと相補的な雌ねじを有している。ケーシングの下端には、いくつかのスナップ爪26が終端ディスク20を収容する凹部の周囲に配置されている。爪は終端ディスク20の外縁のカラーの周りを把持する。
【0020】
弾性クリップ28がケーシング22の外周に形成されてもよく、ここではその一部のみが示されているが、接続される構成要素の1つに公差補償要素をスナップ固定するのに役立つ。
【0021】
ねじ山部10の内部には、軸方向に連続して延びる円筒形のチャネル32を形成するプラスチックのスリーブ30が保持されている。このチャネル32には、図示しない接続ねじであって、2つの構成要素を互いに接続させるのに役立つねじが挿入されている。例えば、接続ねじは、上側の終端ディスク18と係合する構成要素の1つを通して上方から挿入される。ねじは、さらに、下側の終端ディスクと係合するとともにケーシング22にスナップ固定される他の構成要素のねじ穴にねじ込まれる。
【0022】
その外周の一部で、スリーブ30は、図1の右側の断面図で見ることができる馬蹄形のばね要素34によって囲まれている。馬蹄形のばね要素34の両端部は、互いに直径方向に対向して配置され、スリーブ30の周壁に形成された窓38をそれぞれ貫通して内側に突出する突起36を形成し、接続ねじが挿入されると、接続ねじのねじ山部分の周囲と係合する。
【0023】
図示される例では、ばね要素34によって囲まれていないスリーブ30の外周面の部分は、内側ねじ山部10の雌ねじと相補的な雄ねじを有している。外側に突出するいくつかのスナップ爪40は、スリーブ30の上端縁の周囲に配されており、スリーブ30は、これらの爪によって、上側の終端ディスク18の段付き穴42内にスナップ固定されている。
【0024】
図2では、スリーブ30及びばね要素34が分解斜視図で示されている。ここでは、特にばね要素34の構成がより明確に見られる。
【0025】
接続ねじがスリーブ30のチャネル32を通って挿入され、接続される構成部品のうちの下側の部品のねじ穴にねじ込まれると、スリーブ30及び内側ねじ山部10は、ばね要素34の突起36と接続ねじの周囲との間の摩擦により回転方向に引き込まれる。一方、ねじ山部12はクリップ28によって下側の構成要素に固定されているので静止したままである。図3に示すように、接続ねじが右に回された時に、内側ねじ山部10は上方にねじられて外側ねじ山部12から出るように、ねじ山部10,12は、左回りのねじ山を有する。このような内側ねじ山部10のねじ緩み移動は、上側の終端ディスク18が、接続される構成要素のうちの1つに当接するまで持続し、従って、スペーサ14は、2つの構成要素の間の間隔を橋渡しする。その場合、内側ねじ山部をそれ以上緩めることができないので、突起36と接続ねじとによって形成された継手が降伏し、接続すべき部品が一方の部品にしっかりと固定されるまで、接続ねじをさらにねじ込むことができる。
【0026】
内側ねじ山部10が外側ねじ山部12から完全に緩められてこれら2つの部分がバラバラになるのを防ぐために、ねじ抜け防止装置44が下側の終端ディスク20に取り付けられている。図2の斜視図に最も良く示されるように、ねじ抜け防止装置44は、その下端に周縁カラー46を形成し、その周縁上の一点から上方に突出するアーム48を有する略環状部材である。アームは、その自由端において、外側にクランクした爪50を有する。
【0027】
図1に示すように、アーム48は、スリーブ30内のチャネル32まで軸方向に延びており、スリーブ30の内周面に形成された軸方向溝52内に収容されている。下端において、溝52は爪50の止め部54によって画定されている。
【0028】
ねじ抜け防止装置のカラー46は、ねじ抜け防止装置44が終端ディスク20に対して上方に動くことができないように、下側の終端ディスク20の段付き穴内に収容される。
【0029】
ここで、内側ねじ山部10が外側ねじ山部12に対してねじを緩める方向(右方向)に回転すると、スリーブ30は内側ねじ山部10と一緒に上方に移動し、爪50は、止め部54に到達するまで、溝52内を下方に移動する。このようにして、内側ねじ山部10のねじ緩みの移動は制限される。
【0030】
図3は、内側ねじ山部10がその最大ねじ緩み間隔に達し、爪50が止め部54に係合している状態を示している。ねじ緩み間隔が制限されているので、ねじ山部10,12は互いに常に十分な状態に維持される。これにより、これら2つのねじ山部は互いに安全に接続され、スペーサ14は全体として大きな軸力を依然として吸収することができる。
【0031】
図1に示す位置から図3に示す位置への移行では、内側ねじ山部10とスリーブ30とが非整数回数分の回転をしているので、図3では、それらは回転位置にあるように見える。従って、ばね要素34も、同様に、図3では、回転位置にあるように示されている。アーム48がスリーブ30の溝52の回転運動に追従することができるように、ねじ抜け防止装置44の環状部分は、下側の終端ディスク20の段付き穴内で回転可能である。従って、アーム48は、図4に明らかに見られるように、常に馬蹄形のばね要素34の開放端に対応する角度位置に留まる。
【0032】
図4において、アーム48とスリーブ30の相補的な溝とが(湾曲した)鳩尾形状を形成しているので、アーム48は溝52内を軸方向に排他的に移動することができることが分かる。
【0033】
公差補償要素の組み立ては、例えば以下のようにして実施することができる。
ケーシング22は、その雌ねじで外側ねじ山部12の雄ねじにねじ込まれる。続いて、終端ディスク20がケーシング22の下端部に押し込まれる。この過程で、スナップ爪26は一時的に外側に撓み、終端ディスク20の外周のカラーにスナップ固定される。これにより、ケーシング22及び外側ねじ山部12は、終端ディスク20に取り外し不能に接続される。
【0034】
図2に示す位置から開始して、ばね要素34は、突起36が窓38内にはめ込まれるまで、径方向にスリーブ30の周縁部上に押し込まれる。そして、スリーブ30は、ばね要素34とともに、下から内側ばね山部10にねじ込まれる。続いて、終端ディスク18がねじ山部10及びスリーブ30の上端部に押し付けられる。その過程で、スナップ爪40は段付き穴42にスナップ固定される。これにより、終端ディスク18は、スリーブ30と内側ねじ山部10とに取り外し不能に保持される。
【0035】
そして、ねじ山部10とスリーブ30とばね要素34とからなるユニットを、外側ねじ山部12の雌ねじに上方からねじ込む。
【0036】
最後に、ねじ抜け防止装置44のアーム48は、下からスリーブ30のチャネル32内に挿入され、爪50が止め部54の上の位置に来るとすぐに、径方向外側に移動する。これにより、爪は止め部54を越えることができる。鳩尾形状のテーパは非常に小さいので、アーム48は径方向外向きの動きで溝52内にスナップ固定され得る。任意選択で、溝52の鳩尾形状は、止め部54に隣接するその下端部で、ある程度広げられてもよく、その結果、爪50を担持する端部は溝内に挿入され、次いで、アーム48は軸方向においてに鳩尾形状に挿入される。
【0037】
図1に示される位置に達すると、ねじ抜け防止装置の角部の外側周縁に形成されたノーズ56が終端ディスク20の上面にスナップ固定され、カラー46がこの終端ディスクの段付き穴に係合する。次に、ねじ抜け防止装置44が、公差補償要素内で回転しないようにロックされ、これにより、使用準備が整った状態になる。
図1
図2
図3
図4