(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0003】
カジノ、ゲーム機及びゲームシステムの運営は、地方公共団体、州政府及び連邦政府により通常厳格に管理される。その管理規則により、カジノは、カジノによる、カジノ内で又はカジノを介して発生する全取引の正確な記録を保持ししかも紙幣取引に対する明白な管理基準を維持しなければならない。例えば、スロットマシン等のゲーム機、ゲーミングテーブル又は他の装置、役務又は施設を通常備えるカジノでは、提供する全現金を監査人が記録しなければならない。本明細書に共通して包括的に使用する用語「現金」は、政府が発行する紙幣、銀行与信枠(限度額)、住宅与信枠、前払口座、オンライン決済役務(サービス):ペイパルで提供される価値物及び金融価値の有る通常認識されかつ譲渡可能な種類の他の通貨形態に該当する全形態の金銭的有価物(約因、対価)をいう。カジノ顧客は、通常賭博(又は顧客が指定する他の賭博)の好機に自己の現金を変換して、カジノが直接又は間接的に提供する1回又は複数回のゲーム、商品又は他の役務(サービス)を経験できる。
【0004】
カジノシステム運営者は、現在では、多くの場合、紙幣鑑別機で読み取るバーコード式チケット(TITOカード、チケットイン・チケットアウトカード)等の得点式「券(カード)」を利用して、現金取引と現金譲渡の追跡と会計監査の容易化を図っている。TITOカードは、カード所持者に所与の得点値を本質的に関連付けるものである。カード所持者は、TITOカードのアクセスと使用を制限するpinコード(個人識別番号、暗証番号)と生体識別法等の公知の保安技術を利用することができる。顧客は、通常現金をカジノ「得点(ポイント)」に交換し、TITOカードに関連する口座に資金を投資して、TITOカードを使用するが、所定のカジノに特有のかつ/又はそこで換金可能なカジノ得点は、そのカジノで使用でき又は単一若しくは複数の指定カジノ、他の商品又はカジノに関連する役務(サービス)提供者に関連付けられる。また、顧客の要求により、「得点」を「現金」に変換できる。売店、ゲーム機自体、オンライン又は他の方法で「現金」の「得点」への変換とその逆変換を行うことができる。ゲーミング規制法では、施行される取引法を問わず、発生時点(現金兌換)、利用時点(例えば、スロットゲームの遊技時)及び/又は現金への兌換又は顧客に提供する他の金銭的有価物形態への変換時点を含む取引過程の各時点での各得点を追跡しなければならない。
【0005】
特定の報告義務を課する種々の税法と納税規則の遵守も通常カジノ運営者に要求される。報告義務により、多くの場合、賞金に関する種々の納税申告書の遊技者による作成と提出をカジノ運営者に要求する。カジノ運営者は、税務署又は他の規制当局に納税申告書も提出しなければならない。例えば、賭博行為から特賞等の遊技者賞金が特定限度額を超える度に、米国国税庁(IRS)は、様式W−2Gによる国税庁申告書を作成して、国税庁への提出・報告を遊技者に義務付けている。国税庁、州当局及び米国及び米国以外の他の政府当局が、他の税金申告書の提出を要求する可能性がある。例えば、納税申告書及び他の報告書の作成時に、遊技者による掛け金でスロットマシンに当たって「賞金獲得」事象が発生したカジノでは、有資格カジノ職員の配置と補助が現在一般的に必要である。納税申告書と他の報告書を作成する期間中は、通常ゲーム機を使用することができない。従って、納税申告書と他の報告書の作成は、現在では、カジノ運営者の集中的な手作業労働時間の負担となっている。
【0006】
カジノで生ずる多数の得点を追跡する場合は、通常、例えば、カジノ親得点追跡システム、スロット管理システム(所定得点でのスロットマシン利用時)、TITO管理システム、得点販売システム(カジノ内又はカジノ関連場所に設置される得点利用の飲食店と小売店)、施設管理システム(得点利用の宿泊、保養所及び類似のカジノ関連施設)、個別の電子ゲーム機(「EGM」)等がある。得点の付与、換金、譲渡又は使用に関連する全ての装置又はシステムは、本質的に、装置又はシステムが「取り扱う」各得点を通常追跡しなければならない。従って、前記の条件により、カジノゲームとカジノシステムに対し多重で複雑な構造と追跡過程が要求される。
【0007】
前記課題の一解決法は、スロットマシンインターフェースボード(拡張カード、SMIB)を使用することにある。スロットマシンインターフェースボードにより、電子ゲーム機は、通常ネットワーク上の単一又は複数のカジノシステムサーバと通信を行うことができる。スロットマシンインターフェースボードは、歴史的に電子ゲーム機と他のカジノサーバーシステムとの間に限られた機能と限られた接続容易性を与える。通常の方法は、多くの場合、範囲19〜20Kbs(152〜160kbps)を超えるデータ伝送速度を拒否する低帯域幅プロトコルを使用する連続的相互接続装置とシステム等の従来技術を必要とする。
【0008】
また、所定の与信に対する所定の電子ゲーム機の決算と、前記与信に対する支援システムの決算との間に紛争が生じたときに、通常支援システムは、電子ゲーム機の決算を無効にする。構造上の前記制約により、カジノシステムの運営が複雑となり、非効率性と論争を生ずる原因となり、カジノ運営者は、多くの場合、十分な注意力をもって多大な時間を負担しなければならない。前記論争により、一定時間電子ゲーム機が停止状態となり、論争が解消しても、カジノ顧客の認識に衝撃を与えて、ゲーム時間の減少によりカジノ収益が減少する結果となる。スマートフォンとタブレット型演算装置を使用する多くの顧客が要望しかつ期待するインターネットと「アプリ」形式の体験を前記システムに提供することは容易でない。
【0009】
ゲーム環境でより大きな機能の提供を追求するシステムが近年開発された。そのシステムの一例は、米国特許第8,419,532号に開示される販売促進型クーポン券システム(PCS)である。販売促進型クーポン券システムにより、販売促進型クーポン券システムのサーバは、所定の電子ゲーム機の使用者を目標にするクーポン券を印刷できるゲームクーポン券印刷装置に通信接続される。尤も、この種の販売促進用クーポン券システムは、顧客に追加役務の選択を提示するのと同様に、具体的な形で顧客に提示する1台の電子ゲーム機に通信できる形式の情報に限定された。
【0010】
同様に、今日の電子ゲーム機は、紙幣鑑別機型装置に通常接続される。紙幣鑑別機型装置は、米国財務省又は他の米国政府組織等の予め決められた発行者が発行する紙幣を通常受け取り、予め指定される紙幣の価値を決定し、TITOカード又は同様のカードを所持する顧客に単一又は複数の得点を関連付ける電子ゲーム機とカジノ管理システムとに紙幣価値を送信する。しかし、普通利用できる紙幣鑑別機システムは、容易に適合できない。例えば、米国紙幣金種の他国紙幣金種への変換には、多くの場合、電子ゲーム機ファームウェア又は他のコンピュータコードの手動再設定が必要であり、通常の紙幣鑑別機システムは、抽選券等の他の金銭的有価物形態又は標識を受け取らない。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本明細書に開示する種々の実施の形態は、例えば、獲得した有効な抽選券(宝くじ券)及び顧客が単一又は複数の得点(ポイント)と引換えにカジノに提供できる他の金銭的有価物等の特定の検証可能な価値物に関連する紙幣及び券を変更する形態で提供される顧客からの金銭的有価物の具体的な受領表示と同様に、抽選券等の顧客が使用する有形印刷物を提供する場合に、カジノ運営者に対する順応性と、信頼性と、管理可能性とを備える装置、システム及び方法に関連する。
【0021】
本発明の少なくとも一実施の形態の
図1に示すシステム100は、周辺制御装置104(スロットマシンインターフェースボード又は同様の装置)、印刷装置106及び鑑別装置108に通信接続される電子ゲーム機102を備える。電子ゲーム機102は、主印刷用ポート110を介して印刷装置106に通信接続されると共に、主鑑別用ポート112を介して鑑別装置108に通信接続される。周辺制御装置104は、第2の印刷装置111を介して印刷装置106に通信接続されると共に、副鑑別用ポート113を介して鑑別装置108に通信接続される。本発明の少なくとも一実施の形態では、電子ゲーム機102、周辺制御装置104、印刷装置106及び鑑別装置108は、単一のゲーム筐体114内に配置される。
【0022】
電子ゲーム機102、周辺制御装置104、印刷装置106及び鑑別装置108の各々を他の構成要素又は装置に通信接続できるが、それらの通信路及び/又は通信接続には、銅線、プリント回路基板、光ケーブル、無線接続装置又は有線接続装置等の全ての所望の通信媒体を利用できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、シリアルポートのインターフェース規格RS−232との互換性の有る通信装置を利用して、周辺制御装置104、印刷装置106及び鑑別装置108の少なくとも1つに電子ゲーム機102を通信接続することができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、汎用シリアルバスと互換性の有る通信構成要素を利用して、印刷装置106及び鑑別装置108の少なくとも一方に周辺制御装置104を通信接続することができる。他の実施の形態では、公知の又は今後開発される通信構成要素を利用して、ゲーム筐体114の何れかの第1の構成要素をゲーム筐体114の単一又は複数の第2の構成要素に通信接続してもよい。また、本発明の少なくとも一実施の形態では、電子ゲーム機102及び周辺制御装置104の各々に印刷装置106又は鑑別装置108を通信接続するのに利用する複数の通信構成装置は、互いに分離し、交互配置され、アドレスが付与され又は異なる方法で通信する複数の装置間でデータ信号を通信する単一の通信媒体を利用することができる。即ち、公知の又は今後の全通信技術を使用して、ゲーム筐体114の単一又は複数の構成要素をゲーム筐体114の別の単一又は複数の構成要素に通信接続することができる。所与の実施の形態に好適にこの種の技術を構成して、例えば、修理、更新又は他の目的に必要なように、所与のゲーム筐体114の構成要素を容易に取り外しかつ交換できる。
【0023】
本明細書に開示する種々の実施の形態を
図1又は他の図に示すが、ゲーム筐体114の内部又は外部に配置されるゲーム筐体114の複数の構成要素をハードウェア要素とソフトウェア要素との所望の組み合わせとして設けることができることは明らかであろう。実質的に存在する幾つかのハードウェア要素及び/又はソフトウェア要素は、ゲーム筐体114の他の構成要素に利用できるハードウェア要素及びソフトウェア要素を利用できることは明らかである。
【0024】
図1に図示しない他の構成要素をゲーム筐体114に設けることができる。限定列挙ではないが、他の構成要素の例は、TITOと類似の複数のカードリーダ、飲料等の物品自動販売機、使用者用インターフェース、携帯端末相互接続装置、Bluetooth(登録商標)(デジタル装置用近距離無線通信)、WIFI(登録商標)(無線通信LAN)、NCF(近距離無線通信)、セルラー方式、他の公知かつ/又は今後発見される有線若しくは無線通信プロトコル、通信装置、通信システム及びその他の構成要素を含む。他の構成要素は、単一又は複数の電子ゲーム機102、周辺制御装置104、印刷装置106、鑑別装置108及び単一又は複数の本発明の実施の形態に好適に適用できる顧客のスマートフォン等他の装置に通信接続できるものである。
【0025】
所望の体験を顧客/使用者に与えるように電子ゲーム機102を構成できる。本発明の一実施の形態では、電子ゲーム機102は、例えば、数個の回転体を備え、単一又は複数の回転体の整列時に、顧客が単一又は複数の賞品及び/又は賞金を獲得できるスロットマシンでもよい。他の実施の形態の電子ゲーム機102は、ビデオポーカーゲーム等の運ゲーム、順番制ゲーム(「MONOPOLY」等)若しくは他のゲーム又は他の使用者体験型態様も含む。本発明の少なくとも一実施の形態の電子ゲーム機102は、運ゲーム態様を含まない代わりに、例えば、歌唱コンテストへの参加、ビデオ鑑賞又はその他顧客が希望する活動への参加を含むことができる。電子ゲーム機102は、使用者が希望する対話式体験ゲームを提供できる。本明細書の範囲を超える所望のハードウェア要素及びソフトウェア要素、型式及び機能を電子ゲーム機102に設けることができる。
【0026】
周辺制御装置104自体に単一又は複数のソフトウェア/論理プログラムを実行させて、ゲーム筐体114の単一又は複数の内蔵装置をスマート装置(知的装置)として作動させ、これにより、印刷装置106及び/若しくは鑑別装置108の動作を制御しかつ/又は容認し、又はシステム100が実行する単一又は複数の機能動作に別途対応させることができる。電子ゲーム機102、印刷装置106、鑑別装置108及び複数の外部装置の間及びこれらを経て通信を行うルータ又はハブとして周辺制御装置104を本質的に作用させて、ゲーム筐体114の単一又は複数の内蔵装置をパススルー装置(受信する信号をそのまま送信する装置)として作動するように、別の実施の形態の周辺制御装置104を構成することができる。更に別の実施の形態では、ゲーム筐体114内に周辺制御装置104を物理的に配置する必要はない。その代わりに、電子ゲーム機102、印刷装置106、鑑別装置108又は他のゲーム筐体114の内蔵装置のハードウェア、ソフトウェア又はそれらの組み合せとして、周辺制御装置104に設けることが望ましいスマート装置又はパススルー装置形態の何れかの前記性能と機能をゲーム筐体114の単一又は複数の他の内蔵装置に設けることができる。スマート装置及び/又はパススルー装置の形態の何れかで周辺制御装置104の性能と機能を付与するハードウェア及び/又はソフトウェアを、例えば、他のカジノシステム132の内蔵装置としてカジノ管理サーバ(カジノ管理システム)118内で作動する事実上の装置に設けられることは、理解されよう。
【0027】
本明細書に開示する少なくとも一実施の形態をスマート装置として構成すると、後述のように、事務改善システム128に対し周辺制御装置104を通信接続、直接接続又は間接接続させて、後述のように、システム100の種々の賞品機能に周辺制御装置104を直接アクセスさせることができる。本明細書では、用語「賞品機能」は、特別賞金を含んでもよいものとする。このシステム構成を敷衍すると、周辺制御装置104により印刷装置106と鑑別装置108の一方又は両方の単一又は複数の機能と性能を制御する単一又は複数の駆動装置及び/又はアプリケーションプログラムインタフェースに周辺制御装置104を設定することができる。
【0028】
本明細書に開示する少なくとも一実施の形態によりパススルー装置として構成すると、事務改善システム128により、印刷装置106と鑑別装置108の少なくとも一方と通信しかつその動作を制御するように、周辺制御装置104を構成できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、印刷装置106及び/又は鑑別装置108を制御して、副印刷用ポート111と副鑑別用ポート113とをそれぞれ利用できる。パススルー装置として構成すると、事務改善システム128と、印刷装置106及び鑑別装置108の一方又は両方との間でデータ信号を送信するように、周辺制御装置104を更に構成できる。同一の又は異なる内蔵装置を各ゲーム筐体に設けた2個又はそれ以上のゲーム筐体114をカジノシステム132に設けられることも理解できよう。このように、第1のゲーム筐体は、スマート装置作動モードにある第1の周辺制御装置を利用し、第2の周辺制御装置がパススルー作動モードにある第2のゲーム筐体に利用して、第3のゲーム筐体は、電子ゲーム機自体の周辺制御装置の性能と機能を付与できる。また、本発明の少なくとも1実施の形態では、第1の例又は第1のゲーム筐体の内蔵装置に、スマート装置、パススルー装置又は図示しない装置に第1の作動態様を付与し、第2の例又は第2のゲーム筐体の構成要素に、第2の作動態様を付与するように、周辺制御装置を構成できることは明らかである。
【0029】
所望レベルの課税要件、規制要件、他の報告遵守要件(包括的に「納税申告要件」という)を支援するように、事務改善システム128を構成できる。納税する納税所、遊技者が利用するゲームの型、遊技者の国籍又はゲームを行った場所、その他の状況により、納税申告要件が相違することは、理解されよう。遊技者又は他の要因に基づき納税申告要件の相違を説明する納税申告書を作成するように、事務改善システム128を構成することができる。限定列挙でなく、印刷装置106、鑑別装置108、電子ゲーム機102、遊技者の携帯装置、他のカジノシステムサーバ及び米国国税庁及び他国政府及び/又は他の団体が備える第三者のサーバに接続して、納税申告要件を容易化しかつ支援するように事務改善システム128を構成することができる。例えば、米国国税庁W−2G申告書を遊技者に提示して作成させるとき、カジノ管理サーバ118等のカジノシステムサーバが提供する遊技者データベースを利用して、遊技者に関する情報を取得するようにシステム100を構成することができる。遊技者に関する情報は、社会保障情報、住所、居住州、国籍、市民権/在留資格、W−2G申告書等の遊技者が納税申告書を作成して提出するのに必要な他の情報を含むことができる。
【0030】
単一又は複数のシステムプロトコルにより作動するように印刷装置106を構成することができる。例えば、印刷装置利用の有無を制御するように、プロトコルを作成できる。システムプロトコルの単一又は複数の実施の形態を下記に説明する。顧客が印刷し又は他の方法で顧客がアクセスして作成するように、印刷装置106を構成することもできる。本発明の少なくとも一実施の形態では、金銭的有価物は、例えば、抽選券、映画券、クーポン券等の「券(チケット)」である。本発明の別の実施の形態では、「券」は、単一又は複数の納税申告要件に適合するW−2G申告書又は他の書類を含んでもよい。紙質材、樹脂質材又は他の基体材料上に券を「印刷」できる。電磁気式、光学式、無線周波数式、人間に認知可能な前記の組み合わせ及び/又は他の情報伝達方式の埋設情報又は符号化情報を「券」に印刷してもよい。例えば、データを記憶できかつ互換性のある読取器を備える他のシステムで後にアクセスできる単一又は複数の電子装置及び/又は電子構造体を「券」に設けることができる。限定列挙ではないが、無線周波数認識装置(RFID)タグ及び他のタグをデータ記憶装置及データ再製装置又はデータ作成装置に含めてもよい。三次元印刷技術を使用して、異なる非券型印刷物を印刷するように、印刷装置106を構成してもよい。適式に書式化された完全な券を電子データ(ファイル)化して、遊技者又は他者が指定する記憶装置に提供しかつ転送するように、単一又は複数の「券」を事実上「印刷」できることは、理解されよう。例えば、カジノシステムの単一又は複数のデータ記憶装置、国税庁通信接続サーバ、及び遊技者のスマートフォン又は類似の装置のデータ記憶庫等の遊技者が指定する記憶装置のUSBメモリ(フラッシュドライブ)、例えば、ボックス、ドロップボックス、グーグルドックス又はその他が提供する大容量データ保管装置(クラウドストレージ)に、単一又は複数の納税申告要件に適合する券を事実上印刷できる。
【0031】
本発明の少なくとも一実施の形態では、券印刷時に、単一又は複数の雛形データ(テンプレート)を利用するように印刷装置106を構成できる。例えば、単一又は複数の納税申告要件に適合するW−2G申告書の書式及び他の書式用の雛形データの作成に適するように印刷装置を構成できる。カジノ管理サーバ118又は第三者サーバ等の何らかの通信接続される装置又はサーバから、所定の書式の記入に利用できる情報を取得できる。後に詳述する事務改善システム128のサーバにより即時提供される印刷装置106に前記雛形データを事前に搭載でき、一括で又は所与の印刷装置106で利用できる別の方法で、事務改善システム128サーバに雛形データを取り込むことができる。単一又は複数の印刷装置、カジノシステム、券形式若しくはその他の装置に対し、利用する雛形データ及び雛形データにより印刷する券を標準化し又は設定を変更できることは、理解されよう。本発明は、事務改善システム128のサーバ等のカジノシステム132のサーバから改善されかつ/又は取込む動作ソフトウェア及び他の通常作業並びに/又は機能を提供する印刷装置106を使用する少なくとも一実施の形態を含む。カジノシステム132内又は他の2つ又はそれ以上の印刷装置の集合体群により、ネットワークアドレス、装置のハードウェア識別子、固有番号配列等の固有識別子により、印刷装置106を特定できる。例えば、使用法データ、作成する券の種類、装置の健全性、トナー若しくは類似インク状態、紙状態又はカジノシステム内の印刷装置の監視に共通に使用する他の要因を含む印刷装置の使用法に関する種々の測定基準を蓄積し、監視しかつ提供するように、印刷装置106を構成することができる。
【0032】
単一又は複数のシステムプロトコルにより鑑別装置108を作動するように構成することができる。例えば、鑑別装置利用の可否時期を規制するようにプロトコルを構成することができる。前記システムプロトコルに関する単一又は複数の実施の形態を以下説明する。所望の「券」形態の存在又は他のデータの配給を検出するように、鑑別装置108を構成することができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、公知技術を使用して、券に印刷される情報を受信するように鑑別装置108を構成することができる。本発明への限定を意味しない例示目的であるが、前記技術は、二次元バーコード、QRコード(登録商標)、データマトリックス、デジタル紙コード、可視及び不可視透かし模様、磁気符合化情報又は他の方法の例を含む。本発明の少なくとも一実施の形態では、顧客の署名、顧客が提供するコード又は他の識別子等の「券」に付与する他形態の情報を受信するように鑑別装置108を構成できる。光学式文字認識機能、パターン認識機能、他形態の信号文字処理技術を含むように、鑑別装置108を構成できる。近距離無線通信(NFC)信号、Wi−Fi(登録商標)信号及び他の公知技術を使用して、電気信号、光学信号及び/又は無線周波数信号により通信されるデータを受信できるように、鑑別装置108を構成できる。公知の装置により前記データを提供できることは、理解されよう。データ提供装置の例は、RFIDタグ、スマートフォンシステム及びその他を含む。起源情報及び/又は所定の券若しくは所定の券を付与する装置から受け取る情報に基づき、情報を通信すべき場所を決定するように鑑別装置108を構成できる。鑑別装置108に紙幣を挿入する本発明の少なくとも一実施の形態では、例えば、紙幣の真贋を検査し、紙幣が真正のとき、発行当局、総額及び他の所望情報を電子ゲーム機102に送信するように鑑別装置108を構成できる。
【0033】
本発明の少なくとも一実施の形態では、単一又は複数の賞品機能を含むように鑑別装置108を構成できる。事務改善システム128のサーバ、事務改善システム128機能又は他の機能を有するカジノ管理システム118を使用して、前記構造を管理することができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、鑑別装置108が提供する賞品機能は、複数種の紙幣で付与される紙幣を受取り、鑑別しかつ受領する機能と、米ドル対英国ポンド、受け取る紙幣価値等の発行当局と金種を、カジノ管理サーバ118に送信する機能とを含むことができる。事務改善システム128及び/又はカジノ管理システム120に連動し又はこれらとは別に鑑別装置108を作動させて、所望の紙幣に基づき、利用する紙幣為替レート及び授与する賞品の設定を変更し、加算額及び他の金融取引を加えて又は加えずに紙幣を交換するように、鑑別装置108を構成することができる。紙幣為替レートの差異と、遊技者の固有紙幣(即ち、遊技者が居住地で使用する主紙幣)と、カジノの地域紙幣の獲得額と、単一又は複数の納税申告要件に従って記録しかつ/又は報告する獲得額を決定する他の要因とを考慮するようにも、鑑別装置108とシステム100とを構成することができる。単一又は複数の鑑別装置、カジノシステム、受取る紙幣の金種又は他の要因により、設けるべき装置の特徴を標準化し又は設定を変更することができる。抽選券、クーポン券、銀行小切手又は他の1つ以上の券を受信しかつ認識するようにも鑑別装置の設定を変更することができる。事務改善システム128のサーバ、カジノ管理サーバ118、これらの組み合わせ又は他の装置の使用法、直接管理法又は間接的管理法により、装置に設定の変更が発生する。少なくとも本発明の一実施の形態では、鑑別装置108の作動ソフトウェア及び他の通常作業並びに/又は鑑別装置108が提供する機能を使用する鑑別装置108の使用プログラムを、事務改善システム128サーバ等のカジノシステム132のサーバから改善しかつ/又は取込むことができる。カジノシステム132内又は他の2つ又はそれ以上の鑑別装置108の集合体群に従い、ネットワークアドレス、装置のハードウェア識別子、固有番号配列等の固有識別子により、鑑別装置108を特定できる。例えば、使用法データ、受取る券の種類、受取る紙幣の金種、装置の健全性、装置の状態又はカジノシステム内の鑑別装置の監視に共通に使用する他の要因を含む鑑別装置の使用法に関する種々の測定基準を蓄積し、監視しかつ提供するように、鑑別装置108を構成することができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、例えば、事務改善システムサーバ128及び/又はカジノ管理サーバ118を使用して、紙幣の署名、連続番号、光学的認識文字(OCR)を取得し、挿入された紙幣の背景情報を特定の遊技者に提供して、カジノ運営者が許可する背景追跡機能を付与するように鑑別装置108を構成できる。前記実施の形態では、カジノシステム132を利用して、偽造紙幣と他の違法有価証券の使用を監視しかつ阻止できる。
【0034】
本発明の少なくとも一実施の形態では、画像修正改良(ICE)装置を鑑別装置108に設けることができる。日本金銭機会株式会社が提供するiVIZION(商標)鑑別装置等の独自及び/又は通常ブランドの鑑別装置に取り付けられる先進的文字認識機能を画像修正改良装置に設けることができる。
【0035】
周辺制御装置104は、第1のネットワーク116に通信接続される。本発明の少なくとも一実施の形態では、第1のネットワーク116をカジノで独占的に利用して、外部データ通信の送信及び/又は受信を部分的又は全面的に封鎖する防火壁、閉鎖データポート又は他の手段により、第1のネットワーク116を物理的又は論理的に閉鎖することができる。公知の又は今後開発されるネットワーク技術を第1のネットワーク116に利用できる。地区領域ネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネット又は他の通信構造、トポロジー(接続形態)、通信媒体、プロトコル及び技術を第1のネットワーク116に設けかつ利用することができる。
【0036】
単一又は複数のサーバ、データベース、装置及び/又はシステムに第1のネットワーク116を相互に通信接続して、カジノの運営、会計、報告、販売促進(マーケティング)、管理、販売及び他の処理に利用することができる。サーバの例は、カジノ管理サーバ118、カジノ管理システム120、TITOシステム122、施設管理システム124、販売場所システム126及び事務改善システム128を含む。
【0037】
システム100の複数の内部装置によるデータ及び内部装置管のデータの記憶と通信を暗号化できることは、理解されよう。何らかの所望の単一又は組み合わせ暗号化技術をシステム100の内部装置により利用して使用できる技術は、限定列挙ではなく、通信プロトコルSSL(セキュア・ソケット・レイヤ)、仮想プライベートネットワーク(VPN)、公開鍵/秘密鍵、256ビット暗号化アルゴリズム又は他の公知の又は今後開発される暗号化アルゴリズム、暗号化技法及び暗号化技術を含む。
【0038】
本発明の少なくとも一実施の形態では、カジノ管理システム118のサーバと事務改善システム128のサーバ等のネットワーク化システムの何らかの2つ又は2つ以上の内部装置を論理的、物理的又は実質的に直接通信接続できることは、理解されよう。内部装置の前記接続構造では、単一又は複数のアプリケーション・プログラム・インターフェース(API)を使用して、2つの所与の内部サーバ間のAPIコールを利用し、システムが提供する単一又は複数の賞品役務を許可し、アクセスし、制御し又は別途管理することができる。
【0039】
本発明の少なくとも一実施の形態を
図1に更に示すように、単一又は複数の第2のネットワーク130をシステム100に設けることができる。第2のネットワーク130は、所望のデータ通信技術、プロトコル、通信媒体及びネットワークトポロジーを利用できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、第2のネットワーク130は、インターネットである。抽選サーバ134、パリミュチュエル方式(投票券を購入者同士で購入額に応じて配当金を分配する方式)サーバ136、販売促進サーバ138及びファンタジースポーツサーバ140等の単一又は複数の第三者サーバで表されるように、単一又は複数の第三者サーバにカジノシステム132を通信接続するように第2のネットワーク130を構成することができる。単一又は複数の納税申告要件により、国税庁と他の団体が運営するサーバにカジノシステム132を通信接続ように、第2のネットワーク130を構成することもできる。複数の第三者システムと複数のサーバとの中の単一又は複数により付与される役務をカジノシステム132により電子ゲーム機102を使用する顧客への賞品機能として、提供できることは、理解されよう。
【0040】
本明細書の少なくとも一実施の形態の印刷装置106によるクーポン券等の券の印刷過程200を
図2に示す。電子ゲーム機102に顧客(遊技者)がアクセスするステップ202で印刷過程が通常開始する。例えば、遊技者は、ゲーム筐体114又は他の位置で、自己に発行されるクーポン券の印刷を要求する。
【0041】
システム100の周辺制御装置104がステップ204にてスマート装置又はパススルー装置を構成するとき、電子ゲーム機102は、遊技者の要求信号を第1の遊技者動作信号として処理する。電子ゲーム機102は、周辺制御装置104に接続される既存の通信経路を介して、第1の遊技者動作信号を周辺制御装置104に送信する。所与のゲームシステム及び/又はゲーム筐体内の装置で利用するデータ伝送プロトコルにより、システム100で利用する遊技者の第1の遊技者動作信号とその他の信号を暗号化し、暗号化せずに、圧縮し又は圧縮せずに送信できることは、理解されよう。ゲーム筐体内に周辺制御装置104が無ければ、ステップ204を迂回して、ステップ206の処理に移行する。
【0042】
ステップ206では、周辺制御装置104(特定ゲーム筐体114内に設けられる場合)から又は電子ゲーム機102(第1のネットワーク116に電子ゲーム機102を直接接続する場合)により、遊技者の第2の遊技者動作信号は、第1のネットワーク116を介してカジノ管理サーバ118に送信される。
【0043】
ステップ208では、第2の遊技者動作信号を受信するカジノ管理サーバ118は、単一又は複数の規則エンジン(役務知識をルールベースとして蓄積して高度な意思決定の自動化を実現するシステム)を実行する。規則エンジンにより、クーポン券の要求を好適に処理し、報酬を与え又は拒否することができる。例えば、賭額、遊技者特性、カジノ場での活動及び不活動内容、又は他の要因等の何らかの媒介変数に基づき、飲物クーポン券に関する遊技者の要求信号に対応する規則エンジンは、クーポン券を授与するように構成される。規則エンジンの決定に基づき、カジノ管理サーバ118は、遊技者の要求信号を拒否し、修正クーポン券(飲物の減額又は割引を仮定す)を承認し又は遊技者の要求信号を承認する。
【0044】
規則エンジンが、ステップ210にて遊技者の要求信号を全面的又は部分的に承認すると、カジノ管理サーバ118は、クーポン作成信号210を発生する。カジノ管理サーバ118は、単一又は複数のネットワークを介して、クーポン作成信号210を事務改善システム128のサーバに送信する。物理的な相違ではなく、実質的に相違するカジノ管理サーバ118と事務改善システム128との関連機能が提供されるとき、第1のネットワーク116を利用せずに、前記実質的な装置間にサーバ信号が発生することは、理解されよう。実行するゲームの種類並びに/若しくはクーポン券の額と種類又はカジノが遊技者に付与する他の賞品に付加的にかつ多くの場合依存して、追加券を形成しかつ/又は印刷する。単一又は複数の納税申告要件に適合する必要な内容を追加券に付与することができる。
【0045】
ステップ212では、周辺制御装置104がパススルー装置を構成し又はゲーム筐体114内で利用されないいずれかのとき、スマート装置を構成する周辺制御装置104又は事務改善システム128のサーバが提供する印刷駆動装置の何れかが、印刷鑑別動作を実行する。
図3に示す処理過程について、本発明の少なくとも一実施の形態での印刷鑑別動作を更に詳細に以下説明する。例えば、所望の雛形データを有しかつ事務改善システム128のサーバにより許可されるように所与の印刷装置106が適式に構成されているかを印刷鑑別ステップ212は、本質的に確認する。所与の印刷要求信号に対し、印刷装置106が所望通りに許可されかつ構成されることが確認されると、ステップ214の処理が継続する。
【0046】
ステップ214aと214bでは、鑑別装置(周辺制御装置104又は事務改善システム128等のサーバ)の印刷駆動装置から印刷装置106にクーポン券印刷信号が送信される。周辺制御装置104が印刷駆動機能を発揮しているとき、ステップ214aは、実行されず、実行しているステップ214bのみで処理が進行することは、理解されよう。逆に、事務改善システム128のサーバが印刷駆動機能を発揮しているとき、送受信装置、即ち、パススルー装置として作動する周辺制御装置104又は電子ゲーム機102の何れかと共に、両ステップ214aと214bが実行される。
【0047】
クーポン券印刷信号を受信する印刷装置106は、ステップ216により、命令を実行して、承認されかつ鑑別されたクーポン券を印刷する。本発明の少なくとも一実施の形態では、遊技者の要求信号又は他の条件に基づき、印刷品質を監視し又はクーポン券又は他の券を再印刷するように印刷装置106が構成される。券印刷の完了時に、ステップ218の処理が継続する。
【0048】
ステップ218aと218bでは、印刷装置106は、クーポン券を送信する印刷駆動装置と通信する。上記のように、ステップ218aと218bでの信号通信は、どのシステム内装置が印刷駆動機能を発揮するかに依存する。周辺制御装置104が印刷駆動機能を発揮するとき、ステップ218bの信号は、送信されない。逆に、事務改善システム128のサーバが印刷駆動機能を発揮するとき、周辺制御装置104のサーバと事務改善システム128のサーバにより(一方が設けられるとき)かつそれらの間で、ステップ218aと218bの両信号が送信される。
【0049】
ステップ220では、印刷駆動装置は、第2のクーポン作成信号をカジノ管理システム118のサーバに送信して、この過程を完了し、カジノ管理システム118のサーバは、他のカジノシステムプロトコルにより信号を処理する。
【0050】
また、特定の券の印刷時に、遊技者が鑑別を要求するように、印刷装置106が構成される。例えば、適切なW−2G申告書の書式を遊技者に提供するように、単一又は複数の納税申告要件の適合性に関する書類について遊技者の鑑別がカジノに要求される。鑑別装置又は他の装置を使用して、鑑別を行うことができる。
【0051】
本明細書の少なくとも一実施の形態による印刷鑑別処理法を
図3について説明する。上記のように、印刷鑑別処理を開始(ステップ302により)する過程は、カジノ管理システム118のサーバからクーポン券等の券を印刷する要求信号を印刷駆動装置が受信するときである。印刷鑑別処理を実行する他の条件は、事務改善システム128のサーバと印刷装置106との間で規則的に検証する定期鑑別基準で、抽選券等の印刷等のクーポン券と賞品役務の印刷等の基本役務を含む印刷役務の提供を適切に構成しかつ許可するように印刷装置を構成することである。
【0052】
本明細書に記載するように、賞品印刷役務は、ゲーム筐体114内の印刷装置104又は本発明の少なくとも一実施の形態によりカジノ内に設けられる他の装置の使用に連動して行われる印刷役務と定義され、賞品印刷役務は、事務改善システムサーバの単一又は複数の賞品又は機能(他のサーバに設けられるアプリケーションとして実施できる)を使用して、第三者が運営する少なくとも1つのシステムにより換金(償還)できる抽選券等の印刷券を顧客又は遊技者に発行し譲渡できるものである。本明細書に更に記載するように、基本印刷役務は、ゲーム筐体114内の印刷装置104又は本明細書の少なくとも一実施の形態によりカジノ内に設けられる他の装置の使用に連動して行われる印刷役務と定義され、基本印刷役務は、事務改善システムのサーバ又はアプリケーションの単一又は複数の賞品及び機能を使用せずに、飲物クーポン券等の印刷券を顧客又は遊技者に発行し譲渡できるものであり、カジノが所有し、運営し、共同設置し又は別の形態で関連するカジノ施設の使用によってのみ換金できて、食品、小売品、宿泊、娯楽品及び役務等の特定商品並びに役務を提供できるものである。本発明の少なくとも一実施の形態では、基本印刷役務は、単一又は複数の納税申告要件に適合する「券」の作成を含められることは、理解されよう。
【0053】
処理の開始時に、所与の印刷装置の有効性の決定を継続する(ステップ304)。要求される基準で又は周期的にステップ304を実施できることは、理解されよう。ステップ304により、接続する装置の動作状況を検査する状態検査法と他の公知の検査技術を使用できる。性能装置態様で構成される周辺制御装置104と、パススルー態様で周辺制御装置104を構成するか又はゲーム筐体114内に設けられない事務改善システム128のサーバとの何れかで構成されるように、印刷駆動装置により印刷装置106の有効性を決定できることは、理解されよう。
【0054】
印刷装置を構成できなければ、本明細書の少なくとも一実施の形態の処理過程は、「否定(NO)」を選択し、ステップ306aを継続する。ステップ306aでは、事務改善システム128のサーバは、利用可能性を決定する。本発明の少なくとも一実施の形態では、事務改善システム128のサーバの利用可能性を検査する動作は、周辺制御装置104の形態及び/又は存在に無関係に、発生することは、理解されよう。本発明の少なくとも一実施の形態では、事務改善システム128のサーバは、印刷装置106と鑑別装置108を許可し、検査し、それらの許可を更新しかつ無効にするシステム100内の装置である。ステップ306aでは、サーバが利用できる状態、所定時間の経過又は他の中断現象(図示せず)の発生まで、事務改善システム128のサーバが利用可能性の決定を継続する。
【0055】
事務改善システム128のサーバが利用可能なとき、ステップ308aでは、要求される印刷装置で許可を利用できるか否かの決定を継続する。本発明の少なくとも一実施の形態では、事務改善システム128のサーバは、多くの要因に基づき所与の印刷装置への許可を利用できるか否かを決定し、これらの要因は、例えば、システム100に使用する許可された印刷装置の番号、所与の印刷装置の性能履歴(例えば、ジャミング回数)、印刷装置の型、印刷装置ファームウェアの最新性又は更新日、電子ゲーム機に必要な印刷作業回数、主ポート、他のシステム装置、副ポート又は印刷装置が使用する動的接続ライブラリ(DLL)の型、印刷装置の状態、他の所望のパラメータ又は測定基準を含む。
【0056】
要求される印刷装置に利用を許可できないと決定すると、ステップ310の処理を継続して、印刷装置106の副印刷用ポート111を指定し、フラグを立て(コンピュータプログラムが条件判定等の命令を実行する際に結果を保存する領域)、実質的に副印刷用ポート111に接続し又は別途印刷装置106の副印刷用ポート111を無効にする。副印刷用ポート111の無効化は、主印刷用ポート110を使用する印刷装置に影響を及ぼさないことは、理解されよう。即ち、電子ゲーム機102は、印刷装置106を使用して、電子ゲーム機自体が直接管理する通常役務及び/又は基本的印刷作業を実行する。副印刷用ポート111が無効化の後に、処理が終了する(ステップ312により)。
【0057】
本発明の少なくとも一実施の形態では、印刷装置106を有効と決定するとき、ステップ304の処理は、経路「肯定(YES)」に沿いステップ314に継続する。ステップ314では、印刷装置106を現在使用中か否か決定する。この決定は、例えば、主印刷用ポート110を使用する印刷装置と電子ゲーム機102が通信する条件で発生するが、事務改善システム128のサーバ又は周辺制御装置104は、副印刷用ポート111を介して通信する信号を介して、印刷装置の使用を求めている。印刷装置106が混雑しておりかつ未完了の印刷作業から脱出する必要があるとき、ステップ316の処理を継続して、既存の印刷動作を無効にしかつ再印刷動作を開始する。本発明の少なくとも一実施の形態では、主印刷用ポート110を介して電子ゲーム機102から印刷装置に送信される印刷動作よりも、副印刷用ポート111を介して印刷装置106に送信される印刷動作をより優先させて、この無効再印刷処理を実行することは、理解されよう。その後、ステップ306bの処理を継続する。
【0058】
印刷装置106が未完成の印刷動作に関わらないと、ステップ314から経路「否定(NO)」に進み、ステップ306bと308bの処理が継続される。
【0059】
本明細書の少なくとも一実施の形態では、ステップ306bと308bは、それぞれステップ306aと308aと同様に機能する。
【0060】
ステップ308aと308bで印刷装置106の利用可能な許可を決定すると、ステップ318の処理と印刷装置の利用許可が継続される。本発明の少なくとも一実施の形態では、事務改善システム128のサーバによる印刷装置106の動作許可は、「代用紙幣」の交換を伴う。本発明の少なくとも一実施の形態では、代用紙幣は、暗号化されたデータ束であり、データ束は、データ束の改訂番号、装置型式、顧客識別番号、有効な賞品識別番号、有効期間(賞品に変更し、多数の日数、多数の使用回数又は他の対象に変更できる)、単一の許可で許容される多数の装置、許容される多数の使用者、許容される多数の独立印刷物、許容される独立印刷物の有効期間及び他の所望の媒介要素を含む。本明細書の他の実施の形態では、他の媒介要素を代用紙幣で利用できることは、理解されよう。例えば、本発明の一実施の形態では、下表1に示す対象を許可代用紙幣に含めてもよい。
【表1】
【0061】
印刷装置106に許可動作が付与されると、
図3に示すステップ320と322の処理が継続して、印刷装置上の動的接続ライブラリ型がサーバに記憶される動的接続ライブラリ型と同一か否かを検査する。動的接続ライブラリ型が異なると、ステップ324では、事務改善システム128のサーバから印刷装置106に更新データが取込まれ、印刷装置の動的接続ライブラリが更新される。
【0062】
ステップ326と328では、要求される券を印刷する印刷装置106が現用の雛形データ束を使用するか否かの決定を継続する。雛形データ束が現用のものでないとき、ステップ330の処理を継続して、印刷装置106は、雛形データ束を更新する。要求されるクーポン券を印刷する印刷装置が必要とする雛形データのみについて並びに現用でない、期限外の、不完全な、欠陥のある又は追加、補正若しくは削除すべき残留する雛形データの後の実行に対し、ステップ326、328、330と雛形データ束の更新には、現在の部分的実行のため、フラグを立てられることは、理解されよう。ステップ332の処理がその後継続する。
【0063】
ステップ332では、副印刷用ポート111を介して印刷装置106に送信される印刷要求信号の処理準備完了として印刷装置106が指定され、ステップ312での処理を終了する。
【0064】
本明細書の少なくとも一実施の形態では、
図4に概略図を示すカジノシステム401は、少なくとも単一の電子ゲーム機402を備え、第1のネットワーク406を使用して、複数の第1及び第2のデータ接続装置403及び405a〜405nの少なくとも1つを介して、周辺制御装置(図示せず)を使用して、間接的に周辺制御装置を使用して、又は単一又は複数のカジノシステム402サーバ404a〜404nに直接通信接続されるように電子ゲーム機402が構成される。単一又は複数の通信媒体407を更にシステム400に設けることができ、通信媒体407を使用して、第1のネットワーク406と第2のネットワーク408とを介して、カジノシステム401の内部装置に通信接続することができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、第2のネットワーク408は、論理的に離間して配置される複数の第三者装置410a〜nに接続され、第2のネットワーク408と第三者装置410a〜nは、多くの場合、カジノシステム401の複数の内部装置の論理的物理的位置の外部に設けられる。第2のネットワーク408に、それにより第1のネットワーク406に、それによりカジノシステム401の単一又は複数の装置に永久に、一時的に又は臨時に、単一又は複数の第三者サーバ、システム又は装置を接続できる。第三者サーバ、システム及び/又は装置を使用して、通信接続できるカジノシステム401の単一又は複数の内部装置を第2のネットワーク408に通信接続するとき、第三者サーバ、システム及び/又は装置の例は、限定列挙ではないが、抽選サーバ410a及びファンタジースポーツサーバ410n等の第三者サーバ410a〜410nを含む。
【0065】
第1のネットワーク406及び第2のネットワーク408の各々は、公知技術、今後開発されるネットワーク技術、トポロジー、通信媒体、プロトコル等を使用して、2個又は2個を超える装置間でのデータ交換を確立しかつ容易にすることができる。本発明の少なくとも一実施の形態では、第1のネットワーク406は、イーサネット(登録商標)型ネットワークであり、第2のネットワーク408は、インターネットである。第1及び第2のネットワーク406、408の各々と、その間に設けられる第1、第2及び第3のデータ接続装置403,405a〜n及び409a〜nは、公知の通信技術、今後開発される通信技術、通信媒体、規格、プロトコル、装置、システム等を利用できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、第1のデータ接続装置403は、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等の単一又は複数の無線通信技術を利用し、第2及び第3のデータ接続装置405a〜n及び409a〜nの各々は、有線通信技術を利用する。
【0066】
更に
図4に示すように、電子ゲーム機402は、例えば、電子ゲーム機システムバス413により電子ゲーム機本体414に通信接続されるブラウザ装置412を備える。第4のデータ接続装置415を介して、電子ゲーム機本体414は、鑑別装置416に通信接続される。
図4の実施の形態では、電子ゲーム機402と鑑別装置416の両方を単一のゲーム筐体418内に物理的に配置できる。他の実施の形態では、鑑別装置416をと電子ゲーム機402とを別々に配置できる。
【0067】
本発明の少なくとも一実施の形態では、別の第5のデータ接続装置420を使用して、第1のネットワーク406及びカジノシステム401の内部装置に鑑別装置416を通信接続できる。
【0068】
本発明の少なくとも一実施の形態では、任意の第6のデータ接続装置422を介して、遊技者の私的装置424に鑑別装置416を通信接続できる。
図4には図示しないが、公知の無線通信技術を使用して、第2のネットワーク408に接続される単一又は複数の装置及び/又はカジノ管理システムサーバ404b等の第1のネットワーク406に接続される単一又は複数の装置に遊技者の私的装置424を通信接続できることは理解されよう。
【0069】
単一又は複数のカジノシステムサーバ404a〜nに電子ゲーム機を直接連絡する本発明の少なくとも一実施の形態では、周辺制御装置及び/又は事務改善(FUZION)システムサーバ404aで付与する前記装置駆動機能を電子ゲーム機本体414に設けるように構成できる。限定列挙ではなく、装置駆動機能は、所与の鑑別装置の動作許可、正常状態監視、測定基準監視、紙幣交換設定管理及び他の作用を含む。
図1の実施の形態に関する副鑑別ポート113等の副データポートを使用して、鑑別装置416が電子ゲーム機本体と通信できることは、理解されよう。同様に、他の非賞品役務の実行について、電子ゲーム機402に通信するように、鑑別装置416を構成でき、複数の電子ゲーム機が実行する他の非賞品役務は、本発明の単一又は複数の実施の形態に開示する事務改善システムサーバ404又は事務改善システムサーバ404が実行する単一又は複数の賞品及び機能を実行するサーバには通信接続されない。
【0070】
破線(任意構成を表す)で示す第5のデータ接続装置420のように、少なくとも一実施の形態では、例えば、第1のネットワークを介して又は単一又は複数のカジノシステムサーバ404a〜nに直接通信接続して、賞品役務を提供するように鑑別装置416を構成できるが、用語「直接」は、電子ゲーム機402又は周辺制御装置を経由しないデータ接続装置(
図4に図示しない)を使用して、所与の鑑別装置416で賞品機能と機能の提供に使用する賞品機能データ信号の発生を意味することは、理解されよう。本実施の形態は、電子ゲーム機402及び/又は周辺制御装置が支援せず又は所与の鑑別装置416により賞品機能及び機能の提供を支援できないときでも、賞品機能を提供する鑑別装置416を使用できることは、理解されよう。
【0071】
図4及び前記のように、本発明の少なくとも一実施の形態では、スマートフォン又はタブレット等の遊技者の私的装置424の使用を支援するように、システム400を構成できる。所与の電子ゲーム機402及び/又は特定のゲーム筐体418では支援できない賞品機能と機能を提供する単一又は複数のソフトウェアアプリケーションを実行するように遊技者の私的装置424を構成できる。例えば、所与の電子ゲーム機の表示装置に設けられる使用者インターフェースを使用する抽選システムと対話する性能等の賞品機能に関する情報を提供するように電子ゲーム機402を構成できない。単一又は複数の進展する抽選ゲームの抽選番号を選択する抽選システムと遊技者が対話する機能の提供は、賞品機能又は機能の一例である。限定列挙ではないが、賞品機能の他の例は、パリミュチュエル式投票、ファンタジースポーツ選択、スポーツ投票に対する使用者へのインターフェースの提供、単一又は複数の納税申告要件に適合する書類作成、その他を含む。
図5は、鑑別装置416を使用して、賞品機能に遊技者がアクセスできる賞品機能使用者インターフェース500の実施の形態を示す。
【0072】
図5に詳細に示す実施の形態では、抽選番号を選択して、鑑別装置416を使用して印刷する抽選券を購入する機能等の単一又は複数の賞品機能の視覚表示機能を賞品機能使用者インターフェース500に設けることができる。図示のように、賞品機能使用者用のインターフェース500は、所与の電子ゲーム機のゲームに共通に関連するゲーム遊技を表示する電子ゲーム機のゲーム窓502を有する表示装置を備える。例えば、スロットマシン、ビデオポーカーゲーム又は電子ゲーム機に通常関連する他の情報を視覚表示するようにゲーム窓502を構成できる。電子ゲーム機用の賭け/結果表示窓504をインターフェース500に設けることができる。賭け選択、遊技者の口座に残る点数、特定回転ゲームの結果及び通常提供される他の情報等の遊技者賭け関連情報を賭け/結果表示窓504に表示できる。全画面表示を含む電子ゲーム機の視覚表示領域の一部を使用しかつ/又は複数の表示領域を示すとき各分離領域を使用してゲーム窓502と賭け/結果表示窓504を構成できることは、理解されよう。
【0073】
図5に更に示すように、単一又は複数の賞品機能に関連する単一又は複数の窓/表示領域をインターフェース500に設けることもできる。所望の表示内容、表示寸法及び表示位置に示す単一又は複数の品書項目を表示領域に設けることができる。一時的に又は不変に賞品機能窓を提示できることは、理解されよう。カジノ運営者は、単一又は複数の規則エンジンに基づき、特定の賞品機能使用者インターフェースに使用する時間的性質と寸法及び他の特性を事前に及び/又は決定時に指定できる。例えば、使用者情報に基づき、異なる使用者に異なる賞品機能使用者インターフェースを提示するように、規則エンジンを構成でき、使用者情報は、常にカジノ運営者に望ましい要因又は判定基準に基づきかつ/又は任意に、遊技者の賭け情報、カジノ遊技クラブの会員か否か、会員資格階級、賭けている額を含む。
【0074】
本発明の一実施の形態では、賞品機能案内窓506をインターフェース500に設けることができる。単一又は複数の前記賞品機能を遊技者(カジノ運営者又は他者でもよい使用者ともいう)が選択できるように、賞品機能案内窓506を構成できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、使用者の希望、統計学及びその他の事項に関連する品書選択品を使用者が選択できるように賞品機能案内窓506を構成できる。本発明の一実施の形態では、賞品使用者インターフェースは、有用な社会保障情報及び他の情報等の金銭的情報を使用者が納税義務と他の情報を申告する国税庁及び他の政府機関に申告できるものである。永久に、一時的に又は他の基準で金銭的情報をカジノシステム132/401の内部装置に記憶できることは、理解されよう。
【0075】
図5に関する本明細書の少なくとも一実施の形態に示すように、カジノ運営者、賞品機能供給者又は他の組織が賞品識別情報、取引情報、宣伝広告情報又は他の情報を示す賞品機能識別窓508をインターフェース500に設けることができる。運動競技得点、文信号、映像信号及び特定の遊技者に特定な又は特定の遊技者がその時に興味のある他の情報を提供できるように賞品機能識別窓508を構成できることは、理解されよう。前記賞品機能の提供により、ゲームに負けた所与の電子ゲーム機に遊技者の関与をカジノが望ましく及ぼせることを評価すべきである。
【0076】
本明細書の少なくとも一実施の形態を
図5に示すように、賞品機能窓510を賞品機能使用者インターフェース500に設けることができる。
図5の抽選実施の形態に示すように、本明細書では賞品機能に特定の情報、抽選ゲーム番号の選択機能を提供しかつ鑑別機416を使用して、抽選券を購入するように、賞品機能窓510を構成することができる。
【0077】
前記のように、本明細書の少なくとも一実施の形態では、カジノ運営者は、複数の電子ゲーム機を使用して賞品機能を提示できるが、カジノ運営者が望まない単一又は複数の窓506,508及び510の表示は構成されない。その代わりに、前記実施の形態では、スマートフォン、タブレット、スマート時計又は他形式の携帯型コンピュータ装置等の私的通信装置を利用して、単一又は複数の窓506,508及び510を通じて遊技者に別の方法で提供する情報に遊技者がアクセス可能にカジノ運営者は、インターフェース500を構成することができる。前記実施の形態では、単一又は複数のカジノシステムサーバに通信接続されるアプリケーションプログラムを私的装置で実行して、単一又は複数の窓506,508及び510を表示することができる。近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)、全地球位置測定システム(GPS)及び/又は他の位置測定技術を使用して、所与の鑑別装置(即ち、所与の電子ゲーム機及び/又はゲーム筐体)に関連する特定の遊技者の存在を確認しかつ定期的に検証できる。
【0078】
図6は、事務改善システムサーバ又はアプリケーションから鑑別装置が実行しかつ/又は再実行を要求する鑑別実行プロトコル動作順序を示す。本明細書の少なくとも一実施の形態に関する単一又は複数の賞品機能を提供する動作許可を受けかつ実行する必要が鑑別装置にあることは、理解されよう。本発明の少なくとも一実施の形態では、少なくとも1つの鑑別装置の賞品機能は、副鑑別用ポートを使用して、単一又は複数の賞品機能の提供を含む。賞品機能を使用する前に、紙幣鑑別装置は、事務改善システムサーバを使用して、副鑑別用ポートと、関連する賞品機能とを有効化して、代用紙幣を交換する必要がある。本発明の少なくとも一実施の形態では、有効化した鑑別装置は、事務改善システムサーバで代用紙幣(ブラブ、バイナリデータを格納するデータ型)を定期的に交換する。鑑別装置が有効化及び再有効化する必要のある賞品機能の例は、限定列挙ではないが、所与の電子ゲーム機の主ポートとファームウェアの引落し(ダウンロード)を使用しても認識されない販売促進用クーポン券、抽選券、投票券、紙幣の副ポート換金を含む。
【0079】
本発明の少なくとも一実施の形態では、例えば、副鑑別用ポート113を使用して、鑑別装置108が事務改善システムサーバ又はアプリケーション128と通信を開始しかつその後定期的に通信を行うとき、鑑別実行プロトコルが実行される。
図6に示すように、鑑別実行プロトコル600は、上記のように、鑑別装置108から鑑別駆動装置102に送信される「ブラブ要求」信号602で開始され、鑑別駆動装置102は、周辺制御装置104、電子ゲーム機102又はカジノ管理サーバ118若しくは事務改善システム128サーバ等のカジノシステム132サーバで実行するアプリケーションとして提供できる。その後定期的に、事務改善システム128サーバで鑑別装置108がブラブデータを交換する必要のある「ブラブ準備」状態を示す「ブラブ準備」信号を鑑別装置は送信する。限定列挙ではなく、ブラブデータの例は、代用紙幣更新、測定基準転送、状態更新、及び鑑別装置108の動作、状態又は他の状況に関する他の情報を含む。また、本発明の少なくとも一実施の形態では、賞品機能が鑑別装置で有効化されるが、鑑別装置に関連する動作許可が間もなく失効するとき、鑑別装置108に付与した現行の作動許可状態の短時間満了を示す「ブラブ準備」信号を送信するように、鑑別装置を構成できる。同様に、賞品機能が未有効化又は満了状態のとき、鑑別駆動機能を付与する内部装置(例えば、電子ゲーム機)に「ブラブ要求」状態信号を通信するように、鑑別装置を構成できる。本発明の少なくとも一実施の形態では、「ブラブ要求」状態信号が未定の間、単一又は複数の賞品機能の使用及び/又は提供を未承認の状態に鑑別装置を構成できる。
【0080】
本明細書の少なくとも一実施の形態による
図6に更に示すように、鑑別駆動機能を付与する内部装置(本例では、電子ゲーム機102)は、現行の有効ブラブデータを利用可能か否かを決定する。現行の有効ブラブデータを利用できるとき、ブラブデータは、鑑別装置108の信号604内に送信される。その後、信号606により提供すべき賞品機能を使用すべきとき度に、電子ゲーム機にブラブデータを送信するように鑑別装置108は、構成される。
【0081】
続いて、電子ゲーム機102は、例えば、所与の実施の形態で利用する資産番号及び/又は他のデータを提供することにより、鑑別装置が提供するブラブデータを独自に特定するブラブ信号606情報を付加して、ブラブ信号606情報は、鑑別装置を有効化しかつ/又は確認し、単一又は複数の賞品機能を提供する。変更された信号608は、本発明の少なくとも一実施の形態による事務改善システム128サーバ上で実行される高度役務アプリケーションに送信される。
【0082】
その後、高度役務アプリケーションは、受信した変更信号608が、要求される賞品機能を提供する許可動作が現在付与される鑑別装置を特定するか否かを決定する。許可動作が付与された鑑別装置を特定すると、例えば、電子ゲーム機102で実行される鑑別駆動装置に、高度役務アプリケーションから承認信号610が送信される。
【0083】
次に、鑑別駆動装置は、「Xmitブラブ」信号612を鑑別装置108に送信する。本発明の少なくとも一実施の形態では、Xmitブラブ信号は、高度役務アプリケーションから受信するブラブデータと、鑑別駆動装置自体が提供する第2のブラブデータとを含む。要するに、本明細書の少なくとも一実施の形態では、ブラブデータで表されるように、事務改善システムサーバ/アプリケーションが付与する第1段階承認と、鑑別駆動装置が付与する第2段階承認とからなる二段階承認が鑑別装置での賞品機能の有効化に必要である。図示のように、承認信号614を鑑別駆動装置に送信し、その後定期的に、鑑別駆動装置に「非作動」信号616を送信する鑑別装置108の処理が継続するが、「非作動」信号は、鑑別装置が有効化されて券受け取り準備完了を示す。所定のカジノ運営者又はシステムの都合に合わせて、非作動状態信号616の周期性を決定できる。
【0084】
鑑別駆動装置、事務改善システムサーバ及び/又はアプリケーションにより又はこれらの間で、システムが情報と動作許可の通信に使用する他の種類の信号は、例示列挙に過ぎない下記を含む:
a) 状態変化信号、
b) 鑑別駆動装置及び/又は事務改善システムサーバ/アプリケーションに送信する鑑別装置のデータを示す大量のブラブ準備信号、
c) 鑑別装置への送信準備が完了した事務改善システムサーバのダウンロードプログラムを示すダウンロード準備信号、
d) 例えば、事前電力中断に応答する起動現象の鑑別装置による経験を示す電力増加信号、
e) 所与の鑑別装置の無効化を示す抑制信号、
f) 鑑別装置に挿入された紙幣又は券の鑑別を示す一時保留信号、
鑑別した券の金額、金種及び他の情報を送信するように一時保留信号を構成できる、
g) 全商品を収納して遊技者に付与すべき与信(クレジット)を示す売却有効信号、
h) 拒否された商品を示す拒否信号、
i) 遊技者に換金せずに返却されたクーポン券等の事前提供商品を示す返却信号、
j) 収容装置の満杯状態、通信故障、データ取込状態、ジャミング、収容状況及び他の情報を示す種々の他の状態信号。
【0085】
本明細書の少なくとも一実施の形態では、信号送信元が最終目的又は中間目的による受取信号の承認信号を受信するまで、鑑別装置、鑑別駆動装置及び/又は事務改善システムサーバ/アプリケーションによる通信信号及びそれらの間の通信信号を所与の又は試行の回数だけ反復できることは理解されよう。
【0086】
ハードウェア及び/又はソフトウェアを活用する単一又は複数の公知の装置を利用して、本明細書に記載する種々のデータ接続装置を確立しかつ支援できることは、理解されよう。本明細書を簡潔化するため、複数の前記装置、システム、プロトコル等の説明を省略するが、公知の特性、機能、使用法及び技術を組み合わせて容易に使用できる技術、対応するハードウェア及び/又はソフトウェアの装置及びシステムを簡略化し、暗号化し、錯誤修正し、データ変換(例えば、プロトコル変換又は書式変換及びその逆変換)しかつ他に変更することも本発明の実施の形態に含まれるが、これらは例示列挙に過ぎない。
【0087】
図7に示すように、本明細書の少なくとも一実施の形態で抽選賞品機能を利用できる方法は、遊技者が電子ゲーム機に取り組むときに開始する(ステップ700)。抽選役務による賞品機能に関する少なくとも単一の実施の形態では、カジノシステム132を使用し又は第三者装置を介して、抽選券を選択し、購入し又は抽選券を換金するかのいずれかにより、遊技者が電子ゲーム機に取り組めることは理解されよう。ステップ702では、購入事象又は換金事象が要求されるか否かが決定される。本発明の一実施の形態では、この決定は、電子ゲーム機に設けられるタッチ画面又は他の使用者インターフェースから又は鑑別装置を介して要求信号が発生しているか否かを決定することである。
【0088】
購入要求信号により遊技者の電子ゲーム機への取り組みが開始すると仮定すると、ステップ704では、所望のゲーム(1つ以上の抽選ゲームを利用できるとき)と、所望の回数と、券枚数の選択が遊技者に許可される。本発明の特定の実施の形態では、複数の抽選券を引くときの将来の所与の枚数を利用する所定組の複数の番号(「瞬間抽出」の選択時に自動的に発生する)を遊技者は、要求できる。
【0089】
ステップ706では、遊技者の入力選択信号は、電子ゲーム機に送信され、ステップ708では、カジノ管理システム(「CMS」)に送信される。遊技者による入力選択信号を受信するカジノ管理システムは、種々の経営検証動作:遊技者が所与の抽選ゲームに参加できること、遊技者が要求する抽選券を購入する十分な点数を保持すること、合法な資金元(信用貸し資金でない電信送金、預金及び賞金)から派生する資金から点数が生じていること、を実行する。
【0090】
ステップ710aでは、カジノ管理システムが実行する経営検証が許容できると仮定すると、カジノ管理システムは、抽選サーバ710aに抽選情報信号を送信する。
【0091】
ステップ712では、抽選サーバ710aは、カジノ管理システムから受信したデータを承認し又は拒否するかのいずれかの動作を行う。受信データを許容できないとき、処理は、終了し、電子ゲーム機は、応答経路を経て、取引の不成就信号を遊技者に送信する。本明細書の単一又は複数の実施の形態では、取引不成就の拒否理由を遊技者に送信できる。
【0092】
ステップ714では、要求信号を許容する抽選システムは、抽選券の作成に要する情報をカジノ管理システムに送信する。公知かつ所望の暗号化プロトコル、データ保護プロトコル及びデータ転送プロトコルにより、抽選券の作成に要する情報を暗号化して管理できることは、理解されよう。
【0093】
ステップ716では、カジノ管理システムは、抽選システムから受信する情報を事務改善(FUZION)システムに送信する。ステップ718では、事務改善システムは、許容抽選情報を印刷装置に送信し、ステップ720では、印刷装置は、抽選券を印刷して遊技者に払い出す。
【0094】
本明細書の少なくとも一実施の形態は、ステップ702に示すように、鑑別装置の動作を有効化して、以前購入した抽選券を受け取りかつ換金する。抽選券の換金時に、処理は、ステップ702から722に移行して、鑑別装置は、抽選券に印を付する。続いて、ステップ724では、鑑別装置は、抽選券から読取る詳細な情報をカジノ管理システムに送信する。二次元データコード及び他の技法等の抽選システム管理者が指定する技術を使用して、抽選券の詳細な情報を抽選券からも読み取れることは、理解されよう。
【0095】
ステップ726では、カジノ管理システムは、鑑別装置が読み出す情報を事務改善システムに送信する。ステップ728では、事務改善システムは、受信した情報を暗号化し、画像修正処理して、前記処理と他の所望の処理の結果をカジノ管理システムに送信する。
【0096】
その後、ステップ710aと同様のステップ710bでの処理が実行され、カジノ管理システムは、抽選システムサーバに抽選券情報を送信する。ステップ712〜718の通り、抽選システムサーバは、必要な全検証を実行して、カジノ管理システムに結果を送信し、有効な抽選券の換金が要求されたとき、払い出し金額信号をカジノ管理システムに送信する。次に、前記情報は、印刷装置に送信され、そこで、TITO券形式又は既存のTITO券の残金若しくは遊技者の口座を更新する形式で獲得収益を遊技者730に払い出す。他の賞品機能の提供者の特別な必要性と要求に対し通常予測される全ての変更を加えて、賞品抽選役務機能を利用する手順過程の前記説明を他の賞品機能の提供についても利用できることは、理解されよう。
【0097】
本発明の一実施の形態では、本発明を実施するコンピュータシステムの作用を例示するコンピュータプログラム製品として製造品が提供される。コンピュータプログラム製品の実施例は、コンピュータシステムにより読み取り可能でかつコンピュータプログラムを符合化する持続的なコンピュータプログラム記憶媒体を構成する。パーソナルコンピュータから独立する特別目的の装置に本明細書の技術を使用できることは、理解されよう。本明細書、実施の形態及びデータは、請求項に記載する本発明の種々の実施の形態による構造と使用法を十分に説明するものである。
【0098】
請求項の発明の各種実施の形態は、ある程度詳細に又は単一又は複数の別個の実施の形態を記載したが、請求項の発明の趣旨又は範囲から逸脱せずに、当業者は、開示した実施の形態に多くの変更を加えられよう。従って、本明細書に開示しない他の実施の形態も本発明に含まれることを意図する。本記明細書に詳記しかつ添付図面に明示した全事項は、具体例の例示に過ぎず、本発明への非限定事項と解釈すべきである。請求項に記載する本発明の基本的着想から逸脱せずに、本発明の実施の形態の詳細又は構造を変更できよう。