【実施例1】
【0012】
本発明の実施例1に係るロール組替装置を備えた圧延設備の構成について、
図1Aから
図10を参照して説明する。
【0013】
<圧延機と作業ロールとの関係>
図1Aおよび
図3Aに示すように、圧延設備1には、通板される鋼板Sを圧延する圧延機11が備えられている。ここで、圧延機11は、鋼板Sを挟んで対向配置される上下一対の作業ロール21と、この上下一対の作業ロール21を支持する上下一対の補強ロール22とが設けられた四段圧延機である。
【0014】
図2Aに示すように、圧延機11の外殻であるハウジング23には、ロール組替等のメンテナンスを行うための開口部23aと、この開口部23aを閉塞可能な開閉扉23bとが設けられている。
【0015】
上下一対の作業ロール21には、ロールチョックが設けられておらず、圧延機11には、開閉扉23bが閉扉された状態(閉扉状態)において上下一対の作業ロール21を直接的に支持して圧延位置(鋼板Sを圧延可能な位置)に維持する支持ローラ(第一のロール支持装置)24と、開閉扉23bが開扉された状態(開扉状態)において上下一対の作業ロール21を直接的に支持して圧延位置に維持する支持ジャッキ(第二のロール支持装置)25とが設けられている。
【0016】
支持ローラ24は、ハウジング23(開閉扉23b)の内側に配置されており、閉扉状態(圧延機11の圧延時)において上下一対の作業ロール21のロール軸方向(Y軸方向であり、
図2Aにおいては左右方向)両側の端部(軸端部)21aを支持することにより、上下一対の作業ロール21を圧延位置に保持するものである。
【0017】
支持ジャッキ25は、ハウジング23の内側において通板方向(X軸方向であり、
図2Aにおいては上下方向)に伸縮可能に配置されており、開扉状態(圧延機11のロール組替時)において上下一対の作業ロール21の軸方向端部21aを伸長された当該支持ジャッキ25の先端部によって支持することにより、上下一対の作業ロール21を圧延位置に保持するものである(
図2B参照)。
【0018】
なお、支持ジャッキ25は、上下一対の作業ロール21の通板方向上流側(
図2Aにおいては、上方側)および通板方向下流側(
図2Aにおいては、下方側)にそれぞれ設けられており、上下一対の作業ロール21は、通板方向上流側または通板方向下流側のいずれか一方に配置された支持ジャッキ25によって保持される(
図2Bおよび
図2E参照)。
【0019】
<圧延機と補強ロールとの関係>
図3Aに示すように、補強ロール22には、ロールチョック26が設けられており、このロールチョック26には、圧延機11に設けられた支持レール27上に支持される走行ローラ26aが設けられている。支持レール27は、圧延機11の内外に亘ってロール軸方向(
図3Aにおいては、左右方向)に延びて設けられており、補強ロール22は、支持レール27上において圧延位置に維持されると共に、支持レール27に沿って移動(圧延機11に対して搬入および搬出)可能である。
【0020】
なお、補強ロール22のロールチョック26には、後述するロール組替装置12によるロール組替時に、当該補強ロール22を組み替える(移動する)ためのラッチ部材29が設けられている。ラッチ部材29は、軸方向一方側(
図3Aにおいては、右方側)のロールチョック26から当該軸方向一方側へ突出すると共にその先端部に鉤部29a(
図5A参照)が形成されて成り、当該ロールチョック26の通板方向(
図3Aにおいては上下方向)に離間して複数(本実施例においては、二つ)設けられている。
【0021】
ここで、上下一対の補強ロール22におけるロールチョック26に設けられたラッチ部材29の鉤部29aは、それぞれ対向するように設けられている(
図5A参照)。つまり、鉛直方向(Z軸方向)下側の補強ロール22におけるロールチョック26に設けられた二つのラッチ部材29の鉤部29aは、それぞれ鉛直方向上側に向けて突出した形状を成しており、鉛直方向上側の補強ロール22におけるロールチョック26に設けられた二つのラッチ部材29の鉤部29aは、それぞれ鉛直方向下側に向けて突出した形状を成している。
【0022】
<ロール組替装置の全体構成>
図1Aに示すように、圧延設備1には、圧延機11における作業ロール21および補強ロール22を組み替え(交換)可能なロール組替装置12が設けられている。ロール組替装置12は、圧延機11における上下一対の作業ロール21を同時に組み替え可能であると共に、圧延機11における上下一対の補強ロール22を同時に組み替え可能なものである。
【0023】
ロール組替装置12には、圧延機11における作業ロール21および補強ロール22をそれぞれ保持可能なプッシュプラー装置31と、作業ロール21を載置可能な作業ロール移載装置32と、補強ロール22を載置可能な補強ロール移載装置33と、これらプッシュプラー装置31と作業ロール移載装置32と補強ロール移載装置33とをそれぞれ移動可能に有して(搭載して)圧延機11に対してロール軸方向に移動可能な装置移動台車34とが設けられている。
【0024】
図1Aに示すように、装置移動台車34には、床面に敷設された装置移動レール35上に支持される走行車輪41および駆動車輪42と、駆動車輪42を回転駆動する装置移動モータ43とが設けられている。装置移動レール35は、圧延機11の側方(
図1Aにおいては、右方側)においてロール軸方向と平行な方向(Y軸と平行なV
12軸方向)に延設されており、装置移動台車34(ロール組替装置12)は、装置移動モータ43が駆動されることによって装置移動レール35に沿ってV
12軸方向に走行され、圧延機11に対して接近離反される。
【0025】
また、装置移動台車34には、当該装置移動台車34上において、上下一対の補強ロール22およびプッシュプラー装置31を走行(移動)するための第一のレール44と、作業ロール移載装置32を走行(移動)するための第二のレール45と、補強ロール移載装置33を走行(移動)するための第三のレール46とが設けられており、さらに、プッシュプラー装置31を走行(移動)するための第一のラックギヤ47と、作業ロール移載装置32を走行(移動)するための第二のラックギヤ48とが設けられている。
【0026】
図1A,
図3Aおよび
図9に示すように、第一のレール44は、支持レール27と連設され、上下一対の補強ロール22にそれぞれ対応するように鉛直方向に離間して二つ配置されており、装置移動レール35と平行な方向(V
12軸と平行なV
31軸方向)に延設されている。上下一対の補強ロール22は、鉛直方向上側および鉛直方向下側に配置された第一のレール44にそれぞれ支持されるようになっている。よって、上下一対の補強ロール22は、装置移動台車34上において第一のレール44に沿ってV
31軸方向に走行される。
【0027】
また、第一のラックギヤ47は、鉛直方向上側に配置された第一のレール44の裏側に設けられ、当該第一のレール44と同方向に延設されている。プッシュプラー装置31は、鉛直方向上側の第一のレール44に支持されるようになっている。よって、プッシュプラー装置31は、装置移動台車34上において第一のレール44に沿ってV
31軸方向に走行される。
【0028】
ここで、第一のレール44および第一のラックギヤ47は、上下一対の補強ロール22およびプッシュプラー装置31の移動方向(V
31軸方向)において分断されており、補強ロール移載装置33が分断された第一のレール44間に位置することにより、当該補強ロール移載装置33が上下一対の補強ロール22およびプッシュプラー装置31の走行するレール(およびラックギヤ)の一部として機能するようになっている(詳細については後述する)。
【0029】
図1Aおよび
図9に示すように、作業ロール移載装置32を走行するための第二のレール45は、第一のレール44と交差する方向(本実施例においては90°交差する方向であって、V
31軸と直交するU
32軸方向)に延設されており、第二のラックギヤ48は、第二のレール45と同方向(U
32軸方向)に延設されている。よって、作業ロール移載装置32は、装置移動台車34上において第二のレール45に沿ってU
32軸方向に走行される。
【0030】
図1Aおよび
図10に示すように、補強ロール移載装置33を走行するための第三のレール46は、第一のレール44と交差する方向(本実施例においては90°交差して第二のレール75と平行な方向であって、V
31軸と直交してU
32軸と平行なU
33軸方向)に延設されている。よって、補強ロール移載装置33は、装置移動台車34上において第三のレール46に沿ってU
33軸方向に走行される。
【0031】
<プッシュプラー装置(ロール保持装置)>
図4に示すように、プッシュプラー装置31には、上下一対の作業ロール21を着脱可能に保持する作業ロール保持ユニット51と、上下一対の補強ロール22を着脱可能に保持する補強ロール保持ユニット52と、これら作業ロール保持ユニット51と補強ロール保持ユニット52とを有して(搭載して)移動可能な装置本体53とが設けられている。
【0032】
装置本体53には、鉛直方向上側に配置された第一のレール44上に支持される走行車輪54と、第一のラックギヤ47と噛み合う駆動車輪(ピニオンギヤ)55と、駆動車輪55を回転駆動する駆動部(駆動モータ)56とが設けられている。
【0033】
よって、装置本体53(プッシュプラー装置31)は、駆動部56が駆動されることにより、装置移動台車34上において鉛直方向上側に配置された第一のレール44および補強ロール移載装置33を利用して走行され、圧延機11に対して接近離反(ロール軸方向に移動)される。
【0034】
なお、プッシュプラー装置31は、作業ロール保持ユニット51または補強ロール保持ユニット52によって作業ロール21または補強ロール22を保持した状態で走行する(圧延機11に対してロール軸方向に移動する)ことにより、圧延機11に対して作業ロール21または補強ロール22を搬入および搬出することができる。
【0035】
<作業ロール保持ユニット>
図4および
図6に示すように、作業ロール保持ユニット51には、ロール組替時に作業ロール21を保持する保持機構61と、この保持機構61(保持した作業ロール21)をロール軸方向と平行な回転軸(Y軸と平行なB
51軸)回りに回転可能な回転機構62と、これら保持機構61と回転機構62とを通板方向と平行な方向(X軸と平行なU
51軸方向)に移動可能な移動機構63とが設けられている。ここで、作業ロール保持ユニット51は、通板方向に離間して二対の作業ロール21をそれぞれ独立して着脱可能に保持することができるものであり、保持した作業ロール21を通板方向に移動可能なものである。
【0036】
<移動機構>
移動機構63は、装置本体53の前面(圧延機11側を向く面)に突出して形成された案内部71と、この案内部71と係合して摺動可能に取り付けられる移動躯体部72と、この移動躯体部72と連結されて当該移動躯体部72を装置本体53に対して移動する移動駆動部73とを備えている。
【0037】
ここで、案内部71は、U
51軸方向(
図4においては、上下方向)に延びるレール部材である。移動躯体部72は、断面略コ字形状に形成された剛体の後面に案内部71と係合する長尺の溝部72aが形成されて成る。移動駆動部73は、伸縮可能なジャッキであり、その基端部(
図4においては、下方側端部)が装置本体53の一方の側部53aに連結されると共にその先端部(
図4においては、上方側端部)が移動躯体部72に連結され、移動躯体部72を案内部71に沿ってU
51軸方向に移動するように伸縮される。
【0038】
<回転機構>
図4,
図6および
図7に示すように、回転機構62は、移動躯体部72に回転可能に支持された回転軸部81と、この回転軸部81の一端(
図4および
図6においては、左方側端部)に固定されて当該回転軸部81と共に回転される回転躯体部82と、回転軸部81と連結されて当該回転軸部81(および回転躯体部82)をB
51軸回りに回転する回転駆動部83とを備えている。
【0039】
ここで、回転軸部81は、移動躯体部72に対してB
51軸回りに回転可能なものである。回転躯体部82は、断面矩形の筒状に形成された剛体である。回転駆動部83は、伸縮可能なジャッキであり、その基端部(
図7においては、右方側端部)が移動躯体部72に連結されると共にその先端部(
図7においては、左方側端部)が回転軸部81に連結され、回転軸部81をB
51軸回りに回転するように伸縮される。なお、本実施例においては、回転駆動部83の伸縮動作によって回転される回転軸部81および回転躯体部82の回転角度は、略90°とする。
【0040】
<保持機構>
図4,
図6および
図8に示すように、保持機構61は、一対または二対の作業ロール21を同時に保持可能なものであり、保持機構61には、一対または二対の作業ロール21を保持する際に、当該一対または二対の作業ロール21の軸端部21a間に納められる(軸端部21aの側面にそれぞれ当接して挿入される)平板部(支持部材)91と、当該一対または二対の作業ロール21の軸端部21aの端面にそれぞれ当接される突出部92と、当該一対または二対の作業ロール21の軸端部21aを挟み込むように当該軸端部21aを平板部91に押さえ付ける揺動部(クランプ部材)93とを備えている。
【0041】
ここで、平板部91は、回転躯体部82の前面から装置前方(圧延機11の側であって、
図4および
図6においては左方側)に延びる平板部材であり、二対の作業ロール21における軸端部21a間に挿入され得るものである。そして、平板部91は、回転機構62による回転動作(90°の回転動作)に伴って水平方向または鉛直方向に延設された状態となり、それぞれ水平方向または鉛直方向に離間する二対の作業ロール21における軸端部21a間に挿入される。
【0042】
突出部92は、平板部91における一方の面(
図6においては、上面)および他方の面(
図6においては、下面)からそれぞれ突出して形成されるものであり、二対の作業ロール21を保持する際に当該二対の作業ロール21に対応するよう(各作業ロール21(計四つ)の軸端部21aの端面とそれぞれ当接するよう)一方および他方の面においてそれぞれ二つずつ配置されている。つまり、平板部91には、その両面からそれぞれ突出する一対の突出部92(
図6参照)が通板方向(
図4においては、上下方向)に離間して二つ(二対)設けられている。
【0043】
揺動部93は、突出部92に対して所定の回転軸(A
51軸)回りに揺動可能に設けられており、二対(計四つ)の突出部92にそれぞれ配置、すなわち、突出部92と共に通板方向(
図4においては、上下方向)に離間して二対(計四つ)設けられている。
【0044】
また、
図6に示すように、保持機構61には、揺動部93を平板部91および突出部92に対して揺動する揺動駆動部94が設けられている。揺動駆動部94は、その基端部(
図6においては、下方側端部)および先端部(
図6においては、上方側端部)がそれぞれ一対の揺動部93と連結された伸縮ジャッキ(油圧シリンダ)であり、二対の揺動部93をそれぞれ独立して揺動することができるように二本設けられている。
【0045】
揺動駆動部94が伸縮されることにより、当該揺動駆動部94に連結された一対の揺動部93がそれぞれ平板部91および突出部92に対して揺動される。具体的には、揺動駆動部94が伸長されることにより、当該揺動駆動部94に連結された揺動部93と平板部91とによって一対(または二対)の作業ロール21の軸端部21aが挟持され、揺動駆動部94が縮長されることにより、当該揺動駆動部94に連結された揺動部93と平板部91とによって挟持されていた一対(または二対)の作業ロール21の軸端部21aが解放される。ここで、二本の揺動駆動部94は、それぞれ独立して駆動(伸縮)可能なものであり、揺動部93は、これら二本の揺動駆動部94を備えることにより、二対の作業ロール21における軸端部21aをそれぞれ独立して平板部91に押さえ付けることができる。
【0046】
なお、作業ロール保持ユニット51は、作業ロール21を保持した状態で、回転機構62を動作(回転駆動部83を伸縮)することにより、作業ロール21の配列方向を変換することができる。つまり、回転機構62の動作によって保持機構61がB
51軸回りに一方側に回転されることにより、一対の作業ロール21は、鉛直方向に並べられた状態となり、一方、保持機構61がB
51軸回りに他方側に回転されることにより、上下一対の作業ロール21は、水平方向に並べられた状態となる。
【0047】
ここで、一対の作業ロール21が鉛直方向に並べられた状態は、平板部91が水平方向に延設された状態であって、揺動部93によって鉛直方向から挟持される状態である。一方、上下一対の作業ロール21が水平方向に並べられた状態は、平板部91が鉛直方向に延設された状態であって、一対の作業ロール21が揺動部93によって水平方向から挟持される状態である。つまり、揺動部93の回転軸であるA
51軸は、保持機構61の動作によって水平方向(X軸と平行な方向)または鉛直方向(Z軸と平行な方向)に向けられる。
【0048】
<補強ロール保持ユニット(第二のロール保持ユニット)>
図4および
図5Aに示すように、補強ロール保持ユニット52には、圧延機11に対して補強ロール22を搬出する際に当該補強ロール22を保持する(引っ掛ける)ラッチ機構101と、圧延機11に対して補強ロール22を搬入する際に当該補強ロール22を保持する(押圧する)押圧機構102とが設けられている。具体的には、補強ロール保持ユニット52は、上下一対の補強ロール22と係合してプッシュプラー装置31の移動によって当該補強ロール22を圧延機11から搬出するラッチ機構101と、上下一対の補強ロール22と当接してプッシュプラー装置31の移動によって当該補強ロール22を圧延機11に搬入する押圧機構102とを備えている。
【0049】
<ラッチ機構>
ラッチ機構101には、補強ロール22におけるラッチ部材29の鉤部29aと係合可能な鉤部111aを有し、装置本体53に対して通板方向と平行な回転軸(X軸と平行なA
52軸)回りに回転可能に支持されるラッチ揺動部111が設けられている。
【0050】
ラッチ揺動部111は、上下二対のラッチ部材29(上下一対の補強ロール22におけるラッチ部材29)にそれぞれ対応するように、装置本体53の両側部53a,53bにおいて鉛直方向に離間して二つずつ(計四つ)配置されており、各ラッチ揺動部111に設けられた鉤部111aは、それぞれ上下二対のラッチ部材29における鉤部29aに対応するよう(係合可能)に形成されている。
【0051】
つまり、装置本体53の一方の側部53aに設けられた上下一対のラッチ揺動部111の鉤部111a、および、装置本体53の他方の側部53bに設けられた上下一対のラッチ揺動部111の鉤部111aは、それぞれ反対を向くように突出して設けられている。具体的には、鉛直方向下側に設けられた二つのラッチ揺動部111の鉤部111aは、それぞれ鉛直方向下側に向けて突出して形成されており、鉛直方向上側に設けられた二つのラッチ揺動部111の鉤部111aは、それぞれ鉛直方向上側に向けて突出して形成されている。
【0052】
また、ラッチ機構101には、鉛直方向上側のラッチ揺動部111と連結されて当該ラッチ揺動部111を揺動するラッチ駆動部112と、上下方向に対となって配置されたラッチ揺動部111を連結するラッチ連動部113とが設けられている。ここで、ラッチ連動部113は、鉛直方向上側のラッチ揺動部111の揺動動作を鉛直方向下側のラッチ揺動部111に連動させるものである。よって、ラッチ駆動部112の駆動により、鉛直方向上側に配置されたラッチ揺動部111が装置本体53に対して揺動されると共に、ラッチ連動部113を介して鉛直方向下側に配置されたラッチ揺動部111が装置本体53に対して揺動される。
【0053】
ラッチ駆動部112は、伸縮可能なジャッキであり、その基端部(
図5Aにおいては、下方側端部)が装置本体53の底部53cに連結され、その先端部(
図5Aにおいては、上方側端部)がラッチ揺動部111に連結され、回転中心軸111bを回転中心としてラッチ揺動部111をA
52軸回りに揺動するように伸縮される。
【0054】
なお、ラッチ駆動部112の先端部は、ラッチ揺動部111における回転中心軸111bよりも後端側(
図5Aにおいては、右方側)に連結されている。よって、ラッチ駆動部112が縮長されると、ラッチ揺動部111が一方側(
図5Aにおいては、時計回り)に回転するように揺動され、当該ラッチ揺動部111の鉤部111aが鉛直方向上側へ向けて移動されると共に、ラッチ部材29の鉤部29aと係合されるようになっている。一方、
図5Bに示すように、ラッチ駆動部112が伸長されると、ラッチ揺動部111が他方側(
図5Bにおいては、反時計回り)に回転するように揺動され、当該ラッチ揺動部111の鉤部111aが鉛直方向下側へ向けて移動されると共に、ラッチ部材29の鉤部29aとの係合が解除されるようになっている。
【0055】
ラッチ連動部113は、一端(
図5Aにおいては、上方側端部)が鉛直方向上側のラッチ揺動部111における回転中心軸111bよりも後端側に連結され、他端(
図5Aにおいては、下方側端部)が鉛直方向下側のラッチ揺動部111における回転中心軸111bよりも先端側(
図5Aにおいては、左方側)に連結されている。よって、鉛直方向上側に配置されたラッチ揺動部111と鉛直方向下側に配置されたラッチ揺動部111とは、互いに反対向き回転するように揺動されるようになっている。
【0056】
よって、ロール組替装置12においては、補強ロール保持ユニット52のラッチ機構101によって補強ロール22を保持した(引っ掛けた)状態、すなわち、ラッチ部材29の鉤部29aとラッチ揺動部111の鉤部111aとが係合した状態で、プッシュプラー装置31を走行することにより、圧延機11に対して補強ロール22を搬出することができる。なお、ラッチ部材29(鉤部29a)およびラッチ揺動部111(鉤部111a)は、上下一対の補強ロール22に対して、それぞれ通板方向上流側および通板方向下流側に設けられているので、プッシュプラー装置31は、上下一対の補強ロール22を真っ直ぐに(バランス良く)搬出することができる。
【0057】
<押圧機構>
押圧機構102は、装置本体53に固定される押圧部材であり、ラッチ部材29の先端面29bと当接可能な当接面102aを有している。また、押圧機構102は、上下二対のラッチ部材29(上下一対の補強ロール22におけるラッチ部材29)にそれぞれ対応するように、装置本体53の両側部53a,53bにおいて鉛直方向に離間して二つずつ(計四つ)配置されている。
【0058】
よって、ロール組替装置12においては、補強ロール保持ユニット52の押圧機構102によって補強ロール22を保持した(押圧した)状態、すなわち、ロールチョック26におけるラッチ部材29の先端面29bと押圧機構102の当接面102aとが当接した状態で、プッシュプラー装置31を走行することにより、圧延機11に対して補強ロール22を搬入することができる。なお、ラッチ部材29(先端面29b)および押圧機構102(当接面102a)は、上下一対の補強ロール22に対して、それぞれ通板方向上流側および通板方向下流側に設けられているので、プッシュプラー装置31は、上下一対の補強ロール22を真っ直ぐに(バランス良く)搬入することができる。
【0059】
<作業ロール移載装置>
図1Aおよび
図9に示すように、作業ロール移載装置32には、作業ロール21を載置可能な棚部材121と、この棚部材121を有して(搭載して)移動可能な台車122とが設けられている。なお、ロール組替装置12には、複数(二つ)の作業ロール移載装置32が備えられており、これら二つの作業ロール移載装置32は、装置移動台車34上においてプッシュプラー装置31の走行経路(第一のレール44)を挟むように対向して設けられており、構造が対称である点を除いて同じ構成から成る。
【0060】
棚部材121には、作業ロール21における両軸端部21aを受ける切り欠き溝121aが形成されており、上下段にそれぞれ三本ずつ(計六本)の作業ロール21を載置することができる。
【0061】
また、台車122には、第二のレール45上に支持される走行車輪123と、第二のラックギヤ48と噛み合う駆動ギヤ(ピニオンギヤ)124と、ギヤ機構を介して駆動ギヤ123を回転駆動する駆動モータ125とが設けられている。ここで、装置移動台車34における第二のレール45および第二のラックギヤ48は、第一のレール44および第一のラックギヤ47と交差する方向(U
32軸方向)に延設されている。よって、台車122(作業ロール移載装置32)は、駆動モータ125が駆動されることにより、棚部材121を搭載した状態で第二のレール45に沿ってU
32軸方向(プッシュプラー装置31の移動経路と交差する方向)に移動され、プッシュプラー装置31の走行経路上に位置することができる。
【0062】
作業ロール移載装置32がプッシュプラー装置31の走行経路上に位置している場合には、プッシュプラー装置31によって保持されていた作業ロール21を当該作業ロール移載装置32に渡して載置する、または、作業ロール移載装置32に載置されていた作業ロール21をプッシュプラー装置31が受け取って保持することができる。つまり、プッシュプラー装置31は、当該プッシュプラー装置31の移動経路上に移動した作業ロール移載装置32に対して、作業ロール21の授受を行う。なお、作業ロール移載装置32がプッシュプラー装置31の走行経路から離間した位置に位置している場合には、プッシュプラー装置31との作業ロール21の授受は行われず、作業ロール移載装置32は待機状態にある。
【0063】
もちろん、本発明は本実施例に限定されず、例えば、駆動モータを用いて走行車輪を直接的に回転駆動すること、または、油圧ジャッキ等を用いて作業ロール移載装置32を押し引きすることにより、当該作業ロール移載装置32を第二のレール45に沿ってU
32軸方向に移動するようにしても良い。
【0064】
<補強ロール移載装置(第二のロール移載装置)>
図1Aおよび
図10に示すように、補強ロール移載装置33には、補強ロール22を載置可能な棚部材131と、この棚部材131を有して(搭載して)移動可能な台車132とが設けられている。
【0065】
棚部材131には、第一のレール44と連設されてロール軸方向に延びるレール部131aと第一のラックギヤ47と連設されるラックギヤ部131bとが設けられており、上下一対の補強ロール22は、レール部131a上においてロール軸方向に移動可能に載置されるようになっている。また、棚部材131は、U
33軸方向に離間して二対(計四本)の補強ロール22を載置可能なものである。
【0066】
台車132には、第三のレール46上に支持される走行車輪133と、装置移動台車34に連結された駆動部134とが設けられている。駆動部134は、伸縮可能なジャッキであり、その基端部(
図10においては、右方側端部)が装置移動台車34に連結されると共にその先端部(
図10においては、左方側端部)が台車132に連結され、台車123を第三のレール46に沿ってU
33軸方向に移動するように伸縮される。そして、台車132(補強ロール移載装置33)は、駆動部134が伸縮されることにより、棚部材131を搭載した状態で第三のレール46に沿ってU
33軸方向(プッシュプラー装置31の移動経路と交差する方向)に移動され、プッシュプラー装置31の走行経路上に位置することができる。
【0067】
補強ロール移載装置33がプッシュプラー装置31の走行経路上に位置している場合には、プッシュプラー装置31によって保持されていた補強ロール22を当該補強ロール移載装置33に渡して載置する、または、補強ロール移載装置33に載置されていた補強ロール22をプッシュプラー装置31が受け取って保持することができる。つまり、プッシュプラー装置31は、当該プッシュプラー装置31の移動経路上に移動した補強ロール移載装置33に対して、補強ロール22の授受を行う。なお、補強ロール移載装置33がプッシュプラー装置31の走行経路から離間した位置に位置している場合には、プッシュプラー装置31との補強ロール22の授受は行われず、補強ロール移載装置33は待機状態にある。
【0068】
また、前述したように、補強ロール移載装置33(棚部材131)が分断された第一のレール44間に位置している場合には、当該補強ロール移載装置33における棚部材131のレール部131aが、第一のレール44と連設されてプッシュプラー装置31の走行するレールの一部としても機能するようになっている。つまり、補強ロール移載装置33におけるレール部131aは、プッシュプラー装置31が退避位置から圧延機11に近接したロール組替位置まで走行するレールの一部を構成しており、プッシュプラー装置31は、補強ロール移載装置33におけるレール部131aを介して、圧延機11に対して接近離反するように移動することができる。
【0069】
もちろん、本発明は本実施例に限定されず、例えば、駆動モータ等を用いて走行車輪を直接的に回転駆動すること、または、駆動モータおよびギヤ機構(ピニオンおよびラック)等を用いて補強ロール移載装置33を押し引きすることにより、当該作業ロール移載装置32を第三のレール46に沿ってU
33軸方向に移動するようにしても良い。また、補強ロールを例に説明したが、6段の圧延機の場合、中間ロールに適用することも可能である。
【0070】
以上に説明したように、装置移動台車34は、プッシュプラー装置31、作業ロール移載装置32および補強ロール移載装置33等の機器の基礎となる台の機能を果たしており、第一のレール44、第二のレール45および第三のレール46等の機器の走行装置を適切に備えている。例えば、作業ロール移載装置32の移動する領域(装置移動台車34における前方側の領域)、補強ロール移載装置33の移動する領域(装置移動台車34における中央側の領域)、および、プッシュプラー装置31の待機する領域(装置移動台車34における後方側の領域)において、鉛直方向下側に配置される第一のレール44の高さが揃えられるように、装置移動台車34は、その上面高さ(厚み)を適切に変えて形成されている。
【0071】
このように構成された装置移動台車34を備えることにより、ロール組替装置12は、プッシュプラー装置31等の機器、すなわち、ロール組替に寄与する一群の装置を一度に圧延機11へ近づけたり離したりすることができる。
【0072】
<作業ロールの組み替え手順>
本発明の実施例1に係るロール組替装置を備えた圧延設備における作業ロールの組み替え手順について、
図1Aから
図2Eを参照して説明する。
【0073】
まず、図示しないクレーン等を用いて、圧延機11に組み込む新たな一対(二本)の作業ロール21を作業ロール移載装置32の棚部材121に載置する(
図1A参照)。このとき、一対の作業ロール21を棚部材121の上段と下段とに分けて載置して鉛直方向に並べる、または、一対の作業ロール21を棚部材121の隣接する切り欠き溝121aに載置して水平方向に並べる(
図9参照)。
【0074】
次に、作業ロール移載装置32をプッシュプラー装置31の走行経路上に位置させると共に、プッシュプラー装置31を移動して作業ロール移載装置32に近接させ、作業ロール保持ユニット51によって棚部材121に載置された一対の作業ロール21を保持する(
図1B参照)。
【0075】
このとき、揺動駆動部94を動作して揺動部93の先端が開いた状態でプッシュプラー装置31を移動する(作業ロール移載装置32に近接させる)ことにより、棚部材121に載置された一対の作業ロール21の軸端部21a間に平板部91が納められ、続いて、揺動駆動部94を動作して揺動部93の先端を閉じることにより、作業ロール保持ユニット51によって一対の作業ロール21を保持することができる(
図6参照)。
【0076】
また、作業ロール移載装置32において一対の作業ロール21が鉛直方向(棚部材121の上段および下段)に並んで載置されている場合には、回転駆動部83を動作して一対の揺動部93が鉛直方向に開閉する状態とすることにより、作業ロール保持ユニット51によって一対の作業ロール21を保持することができる(
図7および
図8参照)。
【0077】
一方、作業ロール移載装置32において一対の作業ロール21が水平方向(隣接する切り欠き溝121a)に並んで載置されている場合には、回転駆動部83を動作して一対の揺動部93が水平方向に開閉する状態とすることにより、作業ロール保持ユニット51によって一対の作業ロール21を保持することができる。
【0078】
次に、プッシュプラー装置31を移動して装置後方(圧延機11から離間する側であって、
図1Cにおいては右方側)へ退避させ、作業ロール移載装置32を移動してプッシュプラー装置31の走行経路上から離間させた後、プッシュプラー装置31を移動して装置前方(
図1Cにおいては、左方側)へ移動して、圧延機11への作業ロール21の搬入を行う(
図1C参照)。
【0079】
圧延機11への作業ロール21の搬入は、圧延機11の圧延動作を停止して行う(
図2A参照)。なお、圧延機11への作業ロール21の搬入は、既に圧延機11に通板されている鋼板Sをそのまま圧延機11内に残置した状態でも行うことができる。
【0080】
まず、一方(
図2Bにおいては、上方側)の支持ジャッキ25を伸長させて圧延位置における上下一対の作業ロール21を支持した後、圧延機11の開閉扉23bを開扉する(
図2B参照)。
【0081】
次に、プッシュプラー装置31を走行させ、作業ロール保持ユニット51によって保持した一対の作業ロール21を圧延機11内に搬入すると共に、作業ロール保持ユニット51によって圧延位置に支持された上下一対の作業ロール21を保持した後、一方(
図2Cにおいては、上方側)の支持ジャッキ25を縮長させて退避させる(
図2C参照)。
【0082】
このとき、作業ロール保持ユニット51は、二対(四本)の作業ロール21を保持することとなる。なお、新たな一対の作業ロール21を圧延機11内に搬入する際には、当該一対の作業ロール21を鉛直方向に並んで保持された状態で圧延機11内に搬入し、当該一対の作業ロール21を保持していない側の揺動部93を揺動駆動部94によって動作することにより、圧延位置に支持された上下一対の作業ロール21を保持する。
【0083】
次に、移動駆動部73を動作して保持機構61をU
51軸方向に移動し、新たな一対の作業ロール21を圧延位置に位置させると共に、他方側の支持ジャッキ25を伸長させて当該一対の作業ロール21を支持する(
図2Dおよび
図4参照)。
【0084】
次に、プッシュプラー装置31を移動して後方に退避(
図2E参照)させた後、開閉扉23bを閉扉して支持ローラ24によって上下一対の作業ロール21を支持すると共に、支持ジャッキ25を縮長させて退避させる(
図2A参照)。
【0085】
以上により、新たな一対の作業ロール21が圧延機11内に搬入されて圧延位置に保持されると共に、使用後の一対の作業ロール21が圧延機11外へ搬出される。
【0086】
このとき、使用後の作業ロール21を保持したプッシュプラー装置31を移動して作業ロール移載装置32よりも後方に退避させる(
図1D参照)。
【0087】
次に、作業ロール移載装置32をプッシュプラー装置31の走行経路上に位置させると共に、プッシュプラー装置31を移動して作業ロール移載装置32に近接させ、作業ロール保持ユニット51によって保持された一対の作業ロール21を棚部材121に載置する(
図1E参照)。
【0088】
このとき、回転駆動部83を動作して保持機構61および当該保持機構61によって保持された一対の作業ロール21をB
51軸回りに回転させることにより、作業ロール移載装置32において一対の作業ロール21が水平方向(隣接する切り欠き溝121a)に並ぶように、または、作業ロール移載装置32において一対の作業ロール21が鉛直方向(棚部材121の上段および下段)に並ぶように載置することができる(
図4および
図7から
図9参照)。
【0089】
以上に説明したように、本実施例に係るロール組替装置12によれば、プッシュプラー装置31の一連の動作によって使用後の作業ロール21の搬出と使用前の作業ロール21の搬入とを同時に行うことができるので、圧延機11における上下一対の作業ロール21の組み替え(ロール組替)の作業時間を短縮することができる。
【0090】
<補強ロールの組み替え手順>
本発明の実施例1に係るロール組替装置を備えた圧延設備における補強ロールの組み替え手順について、
図3Aから
図3Dを参照して説明する。
【0091】
まず、プッシュプラー装置31を装置前方へ移動して、圧延機11からの上下一対の補強ロール22の搬出を行う(
図3A参照)。
【0092】
このとき、ラッチ駆動部112を動作してラッチ揺動部111の先端が閉じた状態(
図5B参照)でプッシュプラー装置31を移動させることにより、ラッチ揺動部11の鉤部111aをラッチ部材29の鉤部29aと係合可能となる位置に位置させ、続いて、ラッチ駆動部112を動作してラッチ揺動部111を開くことにより、補強ロール保持ユニット52によって上下一対の補強ロール22を保持する(引っ掛ける)ことができる(
図5A参照)。
【0093】
次に、プッシュプラー装置31を装置後方へ移動して、補強ロール移載装置33に上下一対の補強ロール22を渡して載置すると共に、プッシュプラー装置31を更に移動して装置後方に退避させる(3B参照)。
【0094】
このとき、補強ロール保持ユニット52によって上下一対の補強ロール22を保持した状態(
図5A参照)でプッシュプラー装置31を圧延機11の近傍から装置後方へ移動し、当該上下一対の補強ロール22が棚部材131のレール部131aに位置した(支持された)ときに、ラッチ駆動部112を動作してラッチ揺動部11の鉤部111aとラッチ部材29の鉤部29aとの係合を解除することにより、上下一対の補強ロール22を補強ロール移載装置33に載置することができる(
図5B参照)。ただし、この状態においては、
図5Bに示す状態とは異なり、ラッチ部材29の先端面29bと押圧機構102の当接面102aとは接していないことがほとんどである。
【0095】
次に、補強ロール移載装置33を移動させて新たな一対の補強ロール22をプッシュプラー装置31の走行経路上に位置させ、圧延機11への上下一対の補強ロール22の搬入を行う(
図3C参照)。
【0096】
次に、プッシュプラー装置31を装置前方へ移動して、補強ロール移載装置33に載置された一対の補強ロール22を保持(押圧)し、更にプッシュプラー装置31を装置前方へ移動して圧延機11の近傍に位置させることにより、一対の補強ロール22を圧延機11内に搬入する(
図3D参照)。
【0097】
このとき、他方の補強ロール移載装置33に載置された新たな補強ロール22は、ラッチ部材29の先端面29bにおいて押圧機構102の当接面102aと接触しているので、プッシュプラー装置31の装置前方への移動に伴って当該プッシュプラー装置31に押されて移動し、補強ロール移載装置33から圧延機11内に搬入される(
図5B参照)。
【0098】
以上により、使用後の一対の補強ロール22が圧延機11外へ搬出されると共に、新たな一対の補強ロール22が圧延機11内に搬入され、圧延機11における上下一対の補強ロール22の組み替えが完了する。
【0099】
以上の手順によれば、プッシュプラー装置31の動作によって、圧延機11における上下一対の補強ロール22の組み替え、すなわち、使用後の補強ロール22の搬出および使用前の補強ロール22の搬入を行うことができる。
【0100】
なお、圧延機11に対する補強ロール22の搬出および搬入において、支持レール27と第一のレール44と棚部材131のレール部131aとがそれぞれ連設されているので、上下一対の補強ロール22およびプッシュプラー装置31は円滑に移動されるようになっている。