特許第6795774号(P6795774)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6795774フラックス、やに入りはんだ及びはんだ付け方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6795774
(24)【登録日】2020年11月17日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】フラックス、やに入りはんだ及びはんだ付け方法
(51)【国際特許分類】
   B23K 35/363 20060101AFI20201119BHJP
   B23K 35/14 20060101ALI20201119BHJP
   B23K 3/02 20060101ALI20201119BHJP
   B23K 1/00 20060101ALI20201119BHJP
   B23K 35/26 20060101ALN20201119BHJP
   C22C 13/00 20060101ALN20201119BHJP
【FI】
   B23K35/363 C
   B23K35/14 B
   B23K3/02 R
   B23K1/00 330E
   !B23K35/26 310A
   !C22C13/00
【請求項の数】6
【全頁数】33
(21)【出願番号】特願2019-234270(P2019-234270)
(22)【出願日】2019年12月25日
【審査請求日】2019年12月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000199197
【氏名又は名称】千住金属工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】倉澤 陽子
(72)【発明者】
【氏名】鬼塚 基泰
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼▲冨▼ 尚志
(72)【発明者】
【氏名】川▲崎▼ 浩由
【審査官】 結城 佐織
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−113776(JP,A)
【文献】 特開2009−195938(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23K 35/363
B23K 1/00
B23K 3/02
B23K 35/14
B23K 35/26
C22C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
はんだごての中心軸に沿って形成された貫通孔にやに入りはんだを供給し、前記やに入りはんだのはんだの融点を超える温度まで前記はんだごてを加熱して、接合対象物を加熱すると共に、前記やに入りはんだを溶融させ、前記はんだごてを接合対象物から離すはんだ付け方法に用いられる前記やに入りはんだに使用されるフラックスであって、
揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、
不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、
活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、
前記活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含み、
10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下である
ことを特徴とするフラックス。
【請求項2】
25℃で固形または粘度が3500Pa・s以上の液体である
ことを特徴とする請求項1に記載のフラックス。
【請求項3】
10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の15%以下である
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフラックス。
【請求項4】
前記揮発性ロジンは、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジン、アクリル酸変性ロジン、天然ロジンのいずれか、または、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジン、アクリル酸変性ロジン、天然ロジンの2つ以上の組み合わせである
ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のフラックス。
【請求項5】
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のフラックスがはんだに充填された
ことを特徴とするやに入りはんだ。
【請求項6】
揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、前記活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含むフラックスであって、10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下であるフラックスと、前記フラックスが充填されたはんだからなるやに入りはんだを、はんだごての中心軸に沿って形成された貫通孔に供給し、前記はんだの融点を超える温度まで前記はんだごてを加熱して、接合対象物を加熱すると共に、前記やに入りはんだを溶融させ、前記はんだごてを接合対象物から離す
ことを特徴とするはんだ付け方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フラックス、このフラックスを用いたやに入りはんだ及びはんだ付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、はんだ付けに用いられるフラックスは、はんだ及びはんだ付けの対象となる接合対象物の金属表面に存在する金属酸化物を化学的に除去し、両者の境界で金属元素の移動を可能にする効能を持つ。このため、フラックスを使用してはんだ付けを行うことで、はんだと接合対象物の金属表面との間に金属間化合物が形成できるようになり、強固な接合が得られる。
【0003】
はんだ付けで使用されるはんだとして、線状のはんだにフラックスが充填されたやに入りはんだと称すはんだが知られている。このようなやに入りはんだで使用されることを想定したフラックスが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0004】
やに入りはんだで使用されるフラックスは、加工性の面で固形、または、液体であっても高粘度の様態であることが求められる。
【0005】
やに入りはんだを使用したはんだ付け方法としては、はんだごてと称す加熱部材を用いることが知られている。これに対し、はんだごての中心軸に貫通孔を備え、この貫通孔にやに入りはんだを供給してはんだ付けを行う技術が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平5−42388号公報
【特許文献2】特開平5−42389号公報
【特許文献3】特開2009−195938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
やに入りはんだで使用されるフラックスは、常温ではんだから流れ出ないようにするため所定の粘度が求められ、従来、フラックスに所定量のロジンを含んでいた。ロジンの中には、重合ロジン等、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発しにくく、残渣の主成分となり得るものがある。このようなロジンが所定量含まれていると、残渣量が多くなる。
【0008】
特許文献3に記載されているようなはんだごてを使用してはんだ付けを行うと、貫通孔に供給したやに入りはんだのフラックスに含まれる、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発しにくいロジンが加熱後に残渣となり、貫通孔の内面に付着する場合がある。特許文献3に記載されているはんだごてを使用したはんだ付けでは、はんだごてがはんだの融点を超える所定の温度を保つように制御された状態で、やに入りはんだが貫通孔に供給されてはんだ付けが連続して行われる。これにより、残渣等の付着物が加熱され続けて炭化物となり、貫通孔内の焦げの原因となる。そして、はんだごての貫通孔内に炭化物が堆積して貫通孔の径が小さくなり、やに入りはんだが供給できなくなる可能性がある。
【0009】
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、低残渣かつ加工性に優れたフラックス、このフラックスを使用したやに入りはんだ及びはんだ付け方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
揮発性のロジンは、フラックスに所定の粘度を持たせることができ、かつ、はんだ付けで想定される温度域までの加熱では難揮発性であり、活性剤を保護すると共に、粘度が低下して流れ、更に、はんだ付けで想定される熱履歴では揮発性を有し、連続した加熱での炭化が抑制されることを見出した。
【0011】
そこで、本発明は、はんだごての中心軸に沿って形成された貫通孔にやに入りはんだを供給し、やに入りはんだのはんだの融点を超える温度まではんだごてを加熱して、接合対象物を加熱すると共に、やに入りはんだを溶融させ、はんだごてを接合対象物から離すはんだ付け方法に用いられるやに入りはんだに使用されるフラックスであって、揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含み、10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下であるフラックスである。
【0012】
本発明では、フラックスが25℃で固形または粘度が3500Pa・s以上の液体であることが好ましい。また、10mgの当該フラックスを、N2雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の15%以下であることがより好ましい
【0013】
更に、揮発性ロジンは、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジン、アクリル酸変性ロジン、天然ロジンのいずれか、または、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジン、アクリル酸変性ロジン、天然ロジンの2つ以上の組み合わせであることが好ましく、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジンであることがより好ましい。
【0018】
また、本発明は、揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含むフラックスであって、10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下であるフラックスと、フラックスが充填されたはんだからなるやに入りはんだを、はんだごての中心軸に沿って形成された貫通孔に供給し、はんだの融点を超える温度まではんだごてを加熱して、接合対象物を加熱すると共に、やに入りはんだを溶融させ、はんだごてを接合対象物から離すはんだ付け方法である。
【発明の効果】
【0019】
揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンを含むフラックスは、常温で固形または所定の粘度を有する様態となる。また、活性剤、特に有機ハロゲン化合物を含むことで金属酸化物に対する活性を持ち、かつ、はんだの融点を超える温度域までの加熱の過程で、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンの粘度が低下して流れる。
【0020】
これにより、本実施の形態のフラックスは、やに入りはんだ、フラックスコートはんだに使用して、金属酸化物を除去するための十分な活性を得ることができる。また、常温で流れないことから、やに入りはんだのフラックスとして好適である。更に、揮発性ロジンは、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発性を有するので、低残渣の用途に好適である。また、活性剤として所定量の有機ハロゲン化合物を含むことで、活性剤としてアミンハロゲン化水素酸塩の含有量を増やすことなく十分な活性を持つことができ、耐腐食性が向上する。更に、有機ハロゲン化合物はハロゲン化されているため、常温時には活性剤効果を発揮せず、安定状態にあり、はんだ付け時の加熱で分解されて、活性剤効果を発揮する点から、有機酸が添加されたフラックスと比較して、常温時に優れた安定性を示す。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施の形態のはんだ付け方法で使用されるはんだごての一例を示す説明図である。
図2A】本実施の形態のはんだ付け方法を示す説明図である。
図2B】本実施の形態のはんだ付け方法を示す説明図である。
図2C】本実施の形態のはんだ付け方法を示す説明図である。
図2D】本実施の形態のはんだ付け方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<本実施の形態のフラックスの一例>
本実施の形態のフラックスは、揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンと、活性剤を含む。
【0023】
揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンを含むフラックスは、常温で固形または流れ出さないような所定の粘度を有する。また、沸点がはんだ付けで想定される温度域の近傍である揮発性ロジンは、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発性を有する。このような揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンを含むフラックスは、有機ハロゲン化合物等の活性剤を含むことで、金属酸化物を除去する機能を持つ。また、活性剤として機能し得るロジンを含むフラックスでは、有機酸等の他の活性剤の含有量の増加を抑制しつつ、金属酸化物を除去する機能を持つ。
【0024】
はんだにフラックスが充填されたやに入りはんだでは、フラックスがはんだから流れ出ないようにするため、フラックスに所定の粘度が求められる。本実施の形態のフラックスをやに入りはんだに適用した場合、揮発性ロジンの量が少ないと、粘度を確保するため、不揮発性ロジンの量を増やす必要がある。しかし、不揮発性ロジンは、はんだ付けで想定される温度域までの加熱では難揮発性であり、不揮発性ロジンの量を増やすと残渣量が多くなり、低残渣の用途に適さない。
【0025】
そこで、本実施の形態のフラックスは、揮発性ロジンを70wt%以上98wt%以下、不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含む。フラックスは、25℃で固形または粘度が3500Pa・s以上の液体である。また、10mgの当該フラックスを、N2雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下である。なお、10mgの当該フラックスを、N2雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の15%以下であることがより好ましい。
【0026】
揮発性ロジンとしては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の天然ロジンから得られる誘導体として、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジン、アクリル酸変性ロジン、天然ロジン等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。揮発性ロジンとしては、水添ロジン、水添不均化ロジン、アクリル酸変性水添ロジンのいずれか、または、これらの2つ以上の組み合わせであることがより好ましい。
【0027】
不揮発性ロジンとしては、例えば、ガムロジン、ウッドロジン及びトール油ロジン等の天然ロジンから得られるロジン誘導体として、重合ロジン、不均化ロジン、酸変性ロジン、フェノール変性ロジン及びα,β不飽和カルボン酸変性物(アクリル化ロジン、マレイン化ロジン、フマル化ロジン等)、並びに該重合ロジンの精製物、水素化物及び不均化物、エステル化物、並びに該α,β不飽和カルボン酸変性物の精製物、水素化物及び不均化物が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
【0028】
各実施の形態のフラックスは、揮発性ロジン、不揮発性ロジンに加えてさらにアクリル樹脂等の他の樹脂を含んでも良く、他の樹脂としては、アクリル樹脂、テルペン樹脂、変性テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、変性テルペンフェノール樹脂、スチレン樹脂、変性スチレン樹脂、キシレン樹脂、変性キシレン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレンポリプロピレン共重合物、及びポリエチレンポリ酢酸ビニル共重合物から選択される少なくとも一種以上の樹脂をさらに含むことができる。変性テルペン樹脂としては、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、水添芳香族変性テルペン樹脂等を使用することができる。変性テルペンフェノール樹脂としては、水添テルペンフェノール樹脂等を使用することができる。変性スチレン樹脂としては、スチレンアクリル樹脂、スチレンマレイン酸樹脂等を使用することができる。変性キシレン樹脂としては、フェノール変性キシレン樹脂、アルキルフェノール変性キシレン樹脂、フェノール変性レゾール型キシレン樹脂、ポリオール変性キシレン樹脂、ポリオキシエチレン付加キシレン樹脂等を使用することができる。なお、他の樹脂の量は、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンの全量を100としたとき、全ロジンの15wt%以下、好ましくは全ロジンの10wt%以下、より好ましくは全ロジンの5wt%以下である。
【0029】
本実施の形態のフラックスにおいて、活性剤は、有機酸、アミン、アミンハロゲン化水素酸塩、有機ハロゲン化合物等を指す。そして、活性剤としては、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含む。有機酸の好ましい含有量は0.1wt%以上15wt%以下、より好ましい含有量は0.5wt%以上15wt%以下、最も好ましい含有量は1.0wt%以上15wt%以下である。また、有機ハロゲン化合物の好ましい含有量は1.0wt%以上15wt%以下である。
【0030】
有機酸としては、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、エイコサン二酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、サリチル酸、ジグリコール酸、ジピコリン酸、ジブチルアニリンジグリコール酸、スベリン酸、セバシン酸、チオグリコール酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ドデカン二酸、パラヒドロキシフェニル酢酸、ピコリン酸、フェニルコハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、ラウリン酸、安息香酸、酒石酸、イソシアヌル酸トリス(2−カルボキシエチル)、グリシン、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、4−tert−ブチル安息香酸、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジエチルグルタル酸、2−キノリンカルボン酸、3−ヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、p−アニス酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等が挙げられる。
【0031】
また、有機酸としては、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸またはオレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸のいずれか、あるいは、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸及びオレイン酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸等が挙げられる。更に、有機酸としては、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のトリマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸またはオレイン酸とリノール酸の反応物以外のトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸として、アクリル酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とメタクリル酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とメタクリル酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸の反応物であるトリマー酸、リノール酸の反応物であるダイマー酸、リノール酸の反応物であるトリマー酸、リノレン酸の反応物であるダイマー酸、リノレン酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とオレイン酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とオレイン酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、アクリル酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、アクリル酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とオレイン酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とオレイン酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノール酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノール酸の反応物であるトリマー酸、メタクリル酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、メタクリル酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、オレイン酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、オレイン酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、リノール酸とリノレン酸の反応物であるダイマー酸、リノール酸とリノレン酸の反応物であるトリマー酸、上述したオレイン酸とリノール酸の反応物以外のダイマー酸に水素を添加した水添ダイマー酸、オレイン酸とリノール酸の反応物以外のトリマー酸に水素を添加した水添トリマー酸等が挙げられる。
【0032】
有機ハロゲン化合物としては、有機ブロモ化合物であるtrans−2,3−ジブロモ−1,4−ブテンジオール、トリアリルイソシアヌレート6臭化物、1−ブロモ−2−ブタノール、1−ブロモ−2−プロパノール、3−ブロモ−1−プロパノール、3−ブロモ−1,2−プロパンジオール、1,4−ジブロモ−2−ブタノール、1,3−ジブロモ−2−プロパノール、2,3−ジブロモ−1−プロパノール、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオール、2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、cis−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオール、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオール、テトラブロモエタン、テトラブロモブタン、テトラブロモフタル酸、ブロモコハク酸、2,2,2−トリブロモエタノール等が挙げられる。また、有機クロロ化合物であるクロロアルカン、塩素化脂肪酸エステル、ヘット酸、ヘット酸無水物等が挙げられる。さらに有機フルオロ化合物であるフッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基を有する界面活性剤、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。
【0033】
アミンとしては、モノエタノールアミン、ジフェニルグアニジン、エチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−ウンデシルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−エチル−4′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2′−メチルイミダゾリル−(1′)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ビニル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2,4−ジアミノ−6−メタクリロイルオキシエチル−s−トリアジン、エポキシ−イミダゾールアダクト、2−メチルベンゾイミダゾール、2−オクチルベンゾイミダゾール、2−ペンチルベンゾイミダゾール、2−(1−エチルペンチル)ベンゾイミダゾール、2−ノニルベンゾイミダゾール、2−(4−チアゾリル)ベンゾイミダゾール、ベンゾイミダゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−tert−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−tert−オクチルフェノール]、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−オクチル−6′−tert−ブチル−4′−メチル−2,2′−メチレンビスフェノール、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、カルボキシベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アミノメチル]メチルベンゾトリアゾール、2,2′−[[(メチル−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]イミノ]ビスエタノール、1−(1′,2′−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−(2,3−ジカルボキシプロピル)ベンゾトリアゾール、1−[(2−エチルヘキシルアミノ)メチル]ベンゾトリアゾール、2,6−ビス[(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)メチル]−4−メチルフェノール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
【0034】
アミンハロゲン化水素酸塩は、アミンとハロゲン化水素を反応させた化合物であり、アニリン塩化水素酸塩、アニリン臭化水素酸塩等が挙げられる。アミンハロゲン化水素酸塩のアミンとしては、上述したアミンを用いることができ、エチルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられ、ハロゲン化水素としては、塩素、臭素、ヨウ素、フッ素の水素化物(塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、フッ化水素)が挙げられる。また、アミンハロゲン化水素酸塩に代えて、あるいはアミンハロゲン化水素酸塩と合わせてホウフッ化物を含んでも良く、ホウフッ化物としてホウフッ化水素酸等が挙げられる。
【0035】
なお、フラックスに有機酸とアミンが添加されると、所定量の有機酸とアミンが反応して塩となる。そこで、有機酸、アミンの2種以上を反応させて塩の状態にしてから添加することで、有機酸とアミンの反応を抑制できるようにしても良い。
【0036】
本実施の形態のフラックスは、固形溶剤を0wt%以上30wt%以下含んでも良い。固形溶剤としては、ネオペンチルグリコール(2、2−ジメチル−1,3−プロパンジオール)、ジオキサングリコール等が挙げられる。
【0037】
更に、各実施の形態のフラックスは、添加剤として、シリコーンを0wt%以上1wt%、リン酸エステルを0wt%以上1wt%以下、界面活性剤を0wt%以上1wt%以下含む。さらに消泡剤や着色剤を含有してもよい。
【0038】
シリコーンとしては、ジメチルシリコーンオイル、環状シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、高級脂肪酸変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、アルキル・アラルキル変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルキル・ポリエーテル変性シリコーンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル等が挙げられる。
【0039】
リン酸エステルとしては、メチルアシッドホスフェイト、エチルアシッドホスフェイト、イソプロピルアシッドホスフェイト、モノブチルアシッドホスフェイト、ブチルアシッドホスフェイト、ジブチルアシッドホスフェイト、ブトキシエチルアシッドホスフェイト、2−エチルへキシルアシッドホスフェイト、ビス(2−エチルへキシル)ホスフェイト、モノイソデシルアシッドホスフェイト、イソデシルアシッドホスフェイト、ラウリルアシッドホスフェイト、イソトリデシルアシッドホスフェイト、ステアリルアシッドホスフェイト、オレイルアシッドホスフェイト、牛脂ホスフェイト、ヤシ油ホスフェイト、イソステアリルアシッドホスフェイト、アルキルアシッドホスフェイト、テトラコシルアシッドホスフェイト、エチレングリコールアシッドホスフェイト、2−ヒドロキシエチルメタクリレートアシッドホスフェイト、ジブチルピロホスフェイトアシッドホスフェイト、2−エチルヘキシルホスホン酸モノ−2−エチルヘキシル、アルキル(アルキル)ホスホネート等が挙げられる。
【0040】
界面活性剤としては、アクリルポリマー、ビニルエーテルポリマー、オレフィンポリマー、ブタジエンポリマー等が挙げられる。
【0041】
<本実施の形態のやに入りはんだの構成例>
本実施の形態のやに入りはんだは、上述したフラックスが充填された線状のはんだ以外にも、ペレット、ディスク、リング、チップ、ボール、カラムと称す円柱等の柱状の形状でも良い。やに入りはんだに使用されるフラックスは、はんだを加工する工程で流れ出さないように常温で固形であること、あるいは流れ出さないような所定の高粘度であることが求められる。なお、やに入りはんだで使用される場合にフラックスに求められる粘度は、例えば3500Pa・s以上である。やに入りはんだの線径は、0.1mm以上1.6mm以下であり、好ましくは0.3mm以上1.3mm以下であり、より好ましくは0.6mm以上1.0mm以下である。また、やに入りはんだに充填されたフラックスの含有量は、やに入りはんだを100とした場合、0.5wt%以上6wt%以下であり、好ましくは1.5wt%以上4.5wt%以下であり、より好ましく2.0wt%以上4.0wt%以下である。
【0042】
はんだは、Sn単体、または、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi系、Sn-In系、Sn−Zn系、Sn−Pb係等、あるいは、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、Ga、Al、Mn、Ti、P、Pb、Zr等を添加した合金で構成される。
【0043】
<本実施の形態のフラックスコートはんだの構成例>
本実施の形態のフラックスコートはんだは、上述したフラックスで被覆されたはんだである。フラックスコートはんだは、線状のはんだ以外にも、ペレット、ディスク、リング、チップ、ボール、カラムと称す円柱等の柱状の形状でも良い。はんだを被覆した状態のフラックスは、常温でははんだの表面に付着した固形である。
【0044】
はんだは、Sn単体、または、Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Bi系、Sn-In系、Sn−Zn系、Sn−Pb係等、あるいは、これらの合金にSb、Bi、In、Cu、Zn、As、Ag、Cd、Fe、Ni、Co、Au、Ge、Ga、Al、Mn、Ti、P、Pb、Zr等を添加した合金で構成される。
【0045】
<本実施の形態のフラックス、やに入りはんだ及びフラックスコートはんだの作用効果例>
揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンを含むフラックスは、常温で固形または所定の粘度を有する様態となる。また、活性剤を含むことで金属酸化物に対する十分な活性を持ち、かつ、はんだの融点を超える温度域までの加熱の過程で、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンの粘度が低下して流れる。
【0046】
これにより、本実施の形態のフラックスは、やに入りはんだ、フラックスコートはんだに使用して、金属酸化物を除去するための十分な活性を得ることができる。また、常温で流れないことから、やに入りはんだのフラックスとして好適である。更に、揮発性ロジンは、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発性を有するので、低残渣の用途に好適である。
【0047】
また、活性剤として所定量の有機ハロゲン化合物を含むことで、活性剤としてアミンハロゲン化水素酸塩の含有量を増やすことなく十分な活性を持つことができ、耐腐食性が向上する。更に、有機ハロゲン化合物はハロゲン化されているため、常温時には活性剤効果を発揮せず、安定状態にあり、はんだ付け時の加熱で分解されて、活性剤効果を発揮する点から、有機酸が添加されたフラックスと比較して、常温時に優れた安定性を示す。
【0048】
<本実施の形態のはんだ付け方法の一例>
図1は、本実施の形態のはんだ付け方法で使用されるはんだごての一例を示す説明図、図2A図2B図2C及び図2Dは、本実施の形態のはんだ付け方法を示す説明図である。
【0049】
本実施の形態のはんだ付け方法は、スルーホール実装や片面基板等に適用される。本実施の形態のはんだ付け方法で使用されるはんだごて1Aは、はんだごて1Aの中心軸に沿って貫通孔2が形成され、はんだごて1Aを加熱する加熱手段としてヒータ3を備える。
【0050】
はんだごて1Aは、貫通孔2の直径Dが、やに入りはんだHの直径d1より大きく、貫通孔2を通してはんだごて1Aの先端部10にやに入りはんだHを供給することが可能である。また、はんだごて1Aは、貫通孔2の直径Dが、電子部品100のリード端子101の直径d2より大きく、貫通孔2の先端部10にリード端子101を挿入することが可能である。
【0051】
本実施の形態のはんだ付け方法では、図2Aに示すように、電子部品100のリード端子101が、基板200に形成されたスルーホール201に挿入される。また、ヒータ3ではんだの融点を超えるまではんだごて1Aを加熱し、はんだごて1Aがはんだの融点を超える所定の温度を保つように制御する。次に、図2Bに示すように、リード端子101が挿入されたスルーホール201に、はんだごて1Aの先端部10を接触または近接させ、リード端子101をはんだごて1Aの貫通孔2に挿入する。
【0052】
次に、はんだごて1Aの貫通孔2に所定の長さに切断されたやに入りはんだHを供給し、貫通孔2に挿入されたリード端子101にやに入りはんだHを接触させる。
【0053】
はんだごて1Aがはんだの融点を超える所定の温度を保つように制御されることで、図2Cに示すように、やに入りはんだが加熱され、はんだが溶融すると共に、スルーホール201及びリード端子101が加熱される。
【0054】
はんだの融点を超える温度まではんだごて1Aでやに入りはんだHを加熱する際、やに入りはんだ中のフラックスの粘度が低下し、フラックスがスルーホール201及びリード端子101に流れることで、はんだ、スルーホール201及びリード端子101の表面の金属酸化物が除去され、溶融したはんだがぬれ広がる。
【0055】
次に、図2Dに示すように、はんだごて1Aをスルーホール201から離すことで、スルーホール201及びリード端子101にぬれ広がったはんだを硬化させる。
【0056】
上述したはんだ付け方法において、やに入りはんだHで使用されるフラックスが、本実施の形態のフラックスである場合、揮発性ロジン、あるいは、揮発性ロジン及び不揮発性ロジンを含むことで、フラックスを固形、あるいは所定の高粘度とすることができる。これにより、やに入りはんだのフラックスとして好適である。
【0057】
また、揮発性ロジンは、はんだ付けで想定される熱履歴で揮発性を有する。一方、不揮発性ロジンを含む場合でも、不揮発性ロジンの量を10wt%以下として、フラックスを固形、あるいは所定の高粘度とすることができ、不揮発性ロジンの含有量を低減できる。
【0058】
これにより、はんだごて1Aの貫通孔2に供給されたやに入りはんだH中のフラックスが、加熱後に残渣となる量が抑制される。このため、はんだごて1Aがはんだの融点を超える所定の温度を保つように制御された状態で、やに入りはんだHが貫通孔2に供給されてはんだ付けが連続して行われても、貫通孔2内に残渣の炭化物が堆積することが抑制され、はんだごて1Aの貫通孔2が、残渣の炭化物で詰まる等の不具合の発生を抑制することができる。
【実施例】
【0059】
以下の表1、表2、表3、表4、表5及び表6に示す組成で実施例と比較例のフラックスを調合し、残渣量、はんだの濡れ広がり性、腐食性及び加工性について検証した。なお、表1〜表6における組成率は、フラックスの全量を100とした場合のwt(重量)%である。
【0060】
<残渣量評価>
(1)検証方法
TG法(熱重量測定法)による試験評価方法として、アルミパンに各実施例及び各比較例のフラックスを10mg詰めて、ULVAC社製TGD9600を用いてN2雰囲気下で25℃〜350℃まで、昇温速度10℃/minにて加熱した。加熱後の各フラックスの重量が、加熱前の20%以下になったかどうかを測定した。
【0061】
(2)判定基準
◎:重量が加熱前の15%以下になった
○:重量が加熱前の15%超、20%以下になった
×:重量が加熱前の20%より大きかった
【0062】
加熱後の重量が加熱前の20%以下になったフラックスは、加熱によってフラックス中の成分が十分に揮発したと言える。加熱後の重量が加熱前の15%以下になったフラックスは、加熱によってフラックス中の成分がより十分に揮発したと言える。重量が加熱前の20%より大きかったフラックスは、フラックス中の成分の揮発が不十分であったと言える。揮発が十分ではないフラックスがやに入りはんだに使用され、上述したはんだ付け方法に適用されると、はんだごての貫通孔に残渣が多く堆積し、やに入りはんだが正常に供給できない等の不具合の原因となる。
【0063】
<はんだの濡れ広がり性の評価>
(1)検証方法
はんだの濡れ広がり性の評価は、実施例、比較例のフラックスを使用したやに入りはんだを試料として用意した。はんだは、Sn−3Ag−0.5Cuと表記される組成であり、Agを3.0wt%、Cuを0.5wt%含み、残部がSnである。やに入りはんだの直径はφ0.8mm、やに入りはんだの全量を100とした場合、はんだが97wt%、フラックスが3wt%である。このやに入りハンダを使用し、JIS Z 3197 8.3.1.1に準拠して濡れ広がり率を算出した。
【0064】
(2)判定基準
〇:濡れ広がり率が70%以上であった
×:濡れ広がり率が70%未満であった
【0065】
<加工性の評価>
(1)検証方法
実施例、比較例のフラックスを試料とし、25℃における状態を観察して、固形及び液体のいずれであるかを判定した。フラックスが液体である場合、フラックスをレオメータ(Thermo Scientific HAAKE MARS III(商標))のプレート間に挟んだ後、6Hzでプレートを回転させることによりフラックスの粘度を測定した。そして、やに入りはんだを製造する際の加工性を、下記に示す基準で評価した。
【0066】
(2)判定基準
〇:25℃における状態が固形であった。または、25℃における状態が液体であるが、レオメータで測定した粘度が3500Pa・s以上であった。フラックスの25℃における状態が固形、または、25℃における状態が液体であるが、レオメータで測定した粘度が3500Pa・s以上であると、やに入りはんだを作ることができる。
×:25℃における状態が液体であり、レオメータで測定した粘度が3500Pa・s未満であった。フラックスの25℃における状態が液体であり、レオメータで測定した粘度が3500Pa・s未満であると、フラックスが流れ、やに入りはんだを作ることができない。
【0067】
<腐食性の評価>
(1)検証方法
実施例、比較例のフラックスを試料とし、JIS Z 3197に基づき銅鏡腐食試験を行い、銅鏡試験片に対するフラックス塗布箇所の腐食の度合いを透過率で評価した。
【0068】
(2)判定基準
〇:透過率が50%以下であった
×:透過率が50%超であった
【0069】
<総合評価>
〇:残渣量評価が◎または〇、かつ、はんだの濡れ広がり性、加工性評価及び腐食性評価の何れも〇であった
×:残渣量、はんだの濡れ広がり性、加工性評価及び腐食性評価の何れか、または全てが×であった
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】
【表6】
【0076】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で94wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例1では、残渣量が15wt%以下で、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、濡れ広がり率が70%以上で、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、25℃での状態が固形、あるいは、25℃での状態が液体であっても、粘度が3500Pa・s以上であり、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、銅鏡腐食試験で透過率が50%以下で、腐食が抑制され腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0077】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で91.5wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で2.5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例2でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0078】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例3でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0079】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92.5wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例4でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0080】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で93wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例5でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0081】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で93.5wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で0.5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例6でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0082】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で96wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例7でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0083】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例8でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0084】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で90wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で7wt%含む実施例9でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0085】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で10wt%含む実施例10でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0086】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例11でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0087】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例12でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0088】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物としてトリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例13でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0089】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物としてテトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例14でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0090】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物としてテトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例15でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0091】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で92wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で5wt%含む実施例16でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0092】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例17でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0093】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で86wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例18でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0094】
揮発性ロジンとして不均化水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例19でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0095】
揮発性ロジンとしてアクリル酸変性水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例20でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0096】
揮発性ロジンとして天然ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例21でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0097】
揮発性ロジンとして天然ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてグルタル酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例22でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0098】
揮発性ロジンとして不均化ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例23でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0099】
揮発性ロジンとしてアクリル酸変性ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例24でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0100】
揮発性ロジンとして水添ロジンを27wt%、不均化水添ロジンを30wt%、アクリル酸変性水添ロジンを30wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、有機酸としてスベリン酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例25でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0101】
揮発性ロジンとして水添ロジンを12wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを15wt%、天然ロジンを15wt%、不均化ロジンを15wt%、アクリル酸変性ロジンを15wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例26でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0102】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で70wt%、天然ロジンを本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で10wt%含む実施例27でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0103】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で98wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例28でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0104】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で98wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物としてトリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例29でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0105】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で85wt%、不均化ロジンを本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例30でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0106】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で85wt%、アクリル酸変性ロジンを本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機酸としてスベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例31でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0107】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で85wt%、不揮発性ロジンとして重合ロジンを本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例32でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0108】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で85wt%、不揮発性ロジンとしてロジンエステルを本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で1wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例33でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0109】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で67wt%含み、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で28wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例34でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0110】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてスベリン酸を本発明で規定される範囲内で5wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含む実施例35でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0111】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で9wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例36でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0112】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で9wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含み、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例37でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0113】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で87wt%含み、有機酸としてドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で9wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含み、界面活性剤としてアクリルポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例38でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0114】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを15wt%、天然ロジンを15wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例39でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0115】
揮発性ロジンとして水添ロジンを14wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを15wt%、天然ロジンを15wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例40でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0116】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてアクリルポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例41でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0117】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてメチルフェニルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてアクリルポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例42でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0118】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとして環状シリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてアクリルポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例43でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0119】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてビニルエーテルポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例44でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0120】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてオレフィンポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例45でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0121】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で1wt%、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%、界面活性剤としてブタジエンポリマーを本発明で規定される範囲内で1wt%含む実施例46でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0122】
揮発性ロジンとして水添ロジンを15wt%、不均化水添ロジンを15wt%、アクリル酸変性水添ロジンを14wt%、天然ロジンを10wt%、不均化ロジンを10wt%、アクリル酸変性ロジンを10wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であり、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ピメリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、スベリン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、ドデカン二酸を本発明で規定される範囲内で2wt%、グルタル酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含み、アミンとして2−フェニルイミダゾールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲内で1wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、trans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,3−ジブロモ−1,4−ブタンジオールを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、トリアリルイソシアルヌレート6臭化物を本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモエタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、テトラブロモブタンを本発明で規定される範囲内で1.5wt%、2,2−ビス(ブロモエチル)−1,3−プロパンジオールを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、シリコーンとしてジメチルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で0.4wt%、メチルフェニルシリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で0.3wt%、環状シリコーンオイルを本発明で規定される範囲内で0.3wt%含み、リン酸エステルとしてイソデシルアシッドホスフェートを本発明で規定される範囲内で1wt%含み、界面活性剤としてアクリルポリマーを本発明で規定される範囲内で0.3wt%、ビニルエーテルポリマーを本発明で規定される範囲内で0.3wt%、オレフィンポリマーを本発明で規定される範囲内で0.2wt%、ブタジエンポリマーを本発明で規定される範囲内で0.2wt%含む実施例47でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0123】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で98wt%含み、有機酸を含まず、有機ハロゲン化合物としてtrans−2,3−ジブロモ−2−ブテン−1,4−ジオールを本発明で規定される範囲内で2wt%含む実施例48でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0124】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で98wt%含み、有機酸としてピメリン酸を本発明で規定される範囲内で1.5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で0.5wt%含む実施例49でも、残渣量を抑制して低残渣とする十分な効果が得られた。また、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られた。更に、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して十分な効果が得られた。また、腐食性に対して十分な効果が得られた。
【0125】
これに対し、揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で97wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含むが、有機ハロゲン化合物を含まない比較例1では、濡れ広がり率が70%未満で、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られなかった。
【0126】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲内で91wt%含み、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で3wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含むが、アミンハロゲン化水素酸塩としてN,N−ジエチルアニリン臭化水素酸塩を本発明で規定される範囲を超えて3wt%含む比較例2では、透過率が50%超で、腐食性に対して十分な効果が得られなかった。
【0127】
揮発性ロジンを含まず、不揮発性ロジンとして重合ロジンを本発明で規定される範囲を超えて87wt%含む比較例3、不揮発性ロジンとしてロジンエステルを本発明で規定される範囲を超えて87wt%含む比較例4、不揮発性ロジンとしてフェノール変性ロジンを本発明で規定される範囲を超えて87wt%含む比較例5では、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含んでも、残渣量が20wt%を超え、残渣量が抑制できず低残渣とする効果が得られなかった。
【0128】
揮発性ロジンとして天然ロジンを12wt%、不均化ロジンを15wt%、アクリル酸変性ロジンを15wt%含み、2種以上の揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲内であるが、不揮発性ロジンとして重合ロジンを本発明で規定される範囲を超えて15wt%、ロジンエステルを本発明で規定される範囲を超えて15wt%、フェノール変性ロジン本発明で規定される範囲を超えて15wt%含み、2種以上の不揮発性ロジンが合計で本発明で規定される範囲を超えている比較例6では、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含んでも、残渣量が抑制できず低残渣とする効果が得られなかった。
【0129】
揮発性ロジンとして水添ロジンを本発明で規定される範囲を下回る42wt%含み、不揮発性ロジンとしてロジンエステルを本発明で規定される範囲を超えて45wt%含む比較例7でも、有機酸としてドデカンニ酸を本発明で規定される範囲内で10wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含んでも、残渣量が抑制できず低残渣とする効果が得られなかった。
【0130】
揮発性ロジンを含まず、不揮発性ロジンとしてロジンエステルを本発明で規定される範囲を超えて98wt%含み、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で2wt%含む比較例8では、濡れ広がり率が70%未満で、はんだの濡れ広がりに対して十分な効果が得られなかった。また、残渣量が抑制できず低残渣とする効果が得られなかった。
【0131】
揮発性ロジンを含まず、不揮発性ロジンとしてロジンエステルを本発明で規定される範囲を超えて42wt%含み、固形溶剤としてネオペンチルグリコールを本発明で規定される範囲を超えて50wt%含む比較例9では、有機酸としてアジピン酸を本発明で規定される範囲内で5wt%含み、有機ハロゲン化合物として2,2,2−トリブロモエタノールを本発明で規定される範囲内で3wt%含んでも、残渣量が抑制できず低残渣とする効果が得られず、また、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して効果が得られなかった。比較例9では、やに入りはんだを製造する際の加工性に対して効果が得られず、やに入りはんだを製造できないことから、はんだの濡れ広がり性の評価は行っていない。
【0132】
以上のことから、揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含むフラックス、これらの何れかのフラックスを使用したやに入りはんだ、フラックスコートはんだでは、残渣量を抑制する効果が得られた。また、はんだが良好に濡れ広がる効果が得られた。更に、加工性が良好となる効果が得られた。また、腐食を抑制する効果が得られた。
【0133】
これらの効果は、不揮発性ロジン、固形溶剤、添加剤を本発明で規定される範囲内で含むことでも阻害されなかった。
【要約】
【課題】低残渣かつ加工性に優れたフラックス、このフラックスを使用したやに入りはんだ、フラックスコートハンダ及びはんだ付け方法を提供する。
【解決手段】フラックスは、揮発性ロジンを70wt%以上〜98wt%以下、不揮発性ロジンを0wt%以上10wt%以下、活性剤を2wt%以上30wt%以下含み、活性剤は、有機酸を0wt%以上15wt%以下、有機ハロゲン化合物を0.5wt%以上15wt%以下、アミンを0wt%以上5wt%以下、アミンハロゲン化水素酸塩を0wt%以上2.5wt%以下含む。フラックスは、はんだごての中心軸に沿って形成された貫通孔に供給される線状のやに入りはんだに使用される。フラックスは、25℃で固形または粘度が3500Pa・s以上の液体であり、10mgの当該フラックスを、N雰囲気下で、25℃〜350℃まで昇温速度10℃/minにて加熱した後の重量が、加熱前の重量の20%以下である。
【選択図】無し
図1
図2A
図2B
図2C
図2D