(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画面表示装置においては、取得元への表示用データの要求からこの取得元からのこの表示用データの取得までの一連の処理を、複数の表示用データ分、並列処理で実行する場合、この一連の処理を実行するために使用するCPUやメモリーの性能が足りなくなってエラーが発生することがある。一連の処理を実行するために使用するCPUやメモリーの性能が足りずにエラーが発生すると、画面の遷移が指示された時点で遷移先の画面の表示用データを取得済みではないことが生じ易い。画面の遷移が指示された時点で遷移先の画面の表示用データを取得済みではない場合、画面の遷移の指示に応じて画面をスムーズに遷移することができない。すなわち、従来の画面表示装置においては、スムーズに画面を遷移することができない場合があるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、スムーズに画面を遷移することができる画面表示装置および画面表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画面表示装置は、表示デバイスと、前記表示デバイスにおける画面の表示を制御する表示制御手段と、前記画面の表示用データの取得元から前記表示用データを取得する表示用データ取得手段とを備え、前記表示制御手段は、前記表示デバイスにおける前記画面の遷移のための特定の状況が生じた場合に、遷移先の前記画面の前記表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得済みであるとき、この表示用データに基づいて前記表示デバイスにおける前記画面を遷移し、前記表示用データ取得手段は、前記表示用データの前記取得元への要求からこの表示用データのこの取得元からの取得までの一連の処理を、複数の前記表示用データ分同士で並列処理せずに実行することを特徴とする。
【0007】
この構成により、本発明の画面表示装置は、取得元への表示用データの要求からこの取得元からのこの表示用データの取得までの一連の処理を、複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行するので、この一連の処理を実行するために使用するCPUやメモリーの性能が足りずにエラーが発生する可能性を低減することができる。したがって、本発明の画面表示装置は、スムーズに画面を遷移することができる。
【0008】
本発明の画面表示装置において、前記表示用データ取得手段は、複数の前記画面によって構成される特定の群における1ページ目の前記画面が前記表示制御手段によって表示される場合に、前記群における前記画面の前記表示用データの取得を開始し、前記表示用データ取得手段は、前記群における前記画面の前記表示用データの取得を開始した場合に、前記群における全ての前記画面の前記表示用データの取得が終了するまで、前記群における複数の前記画面のそれぞれの前記表示用データの取得を連続して順番に実行しても良い。
【0009】
この構成により、本発明の画面表示装置は、複数の画面によって構成される特定の群における1ページ目の画面が表示デバイスに表示された場合に、この群における全ての画面の表示用データの取得が終了するまで、この群における複数の画面のそれぞれの表示用データの取得を連続して順番にバックグラウンドで実行するので、表示デバイスにおける画面の遷移のための特定の状況が生じた場合に、遷移先の画面の表示用データを取得済みではないことが生じ難く、スムーズに画面を遷移することができる。
【0010】
本発明の画面表示装置は、入力デバイスを備え、前記画面は、前記表示デバイスにおける前記画面の遷移の指示の前記入力デバイスによる入力を受け付ける遷移指示受付領域を含み、前記特定の状況は、前記入力デバイスによる前記指示の入力が前記遷移指示受付領域によって受け付けられた状況であり、前記表示制御手段は、遷移先の前記画面の前記表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得済みではない場合に、この遷移先の前記画面のための前記遷移指示受付領域の状態を、前記入力デバイスによる前記指示の入力が受け付け不可能な状態にし、遷移先の前記画面の前記表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得済みである場合に、この遷移先の前記画面のための前記遷移指示受付領域の状態を、前記入力デバイスによる前記指示の入力が受け付け可能な状態にしても良い。
【0011】
この構成により、本発明の画面表示装置は、遷移先の画面の表示用データが取得済みではない場合に、この遷移先の画面のための遷移指示受付領域の状態を、画面の遷移の指示の入力を受け付け不可能な状態にするので、遷移先の画面の表示用データが取得済みではない場合に、「画面の遷移の指示の入力を受け付け可能な状態の遷移指示受付領域に画面の遷移の指示を入力しても画面が遷移しない」という不具合の発生を抑えることができる。
【0012】
本発明の画面表示装置において、前記特定の状況は、前記表示デバイスにおける前記画面の遷移のための特定のタイミングに到達した状況であり、前記表示制御手段は、前記特定の状況が生じた場合に、遷移先の前記画面の前記表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得済みではないとき、この表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得されるまで、前記表示デバイスにおける前記画面の遷移を停止し、この表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得されたとき、この表示用データに基づいて前記表示デバイスにおける前記画面を遷移しても良い。
【0013】
この構成により、本発明の画面表示装置は、表示デバイスにおける画面の遷移のための特定のタイミングに到達した場合に、遷移先の画面の表示用データが取得済みではないとき、本来の遷移先の画面以外の画面に遷移せずに画面の遷移を一旦停止し、本来の遷移先の画面の表示用データが取得されたときに本来の遷移先の画面に遷移するので、画面の遷移の順番が狂うという不具合の発生を抑えることができる。
【0014】
本発明の画面表示プログラムは、表示デバイスを備えるコンピューターによって実行される画面表示プログラムであって、前記表示デバイスにおける画面の表示を制御する表示制御手段と、前記画面の表示用データの取得元から前記表示用データを取得する表示用データ取得手段とを前記コンピューターに実現させ、前記表示制御手段は、前記表示デバイスにおける前記画面の遷移のための特定の状況が生じた場合に、遷移先の前記画面の前記表示用データが前記表示用データ取得手段によって取得済みであるとき、この表示用データに基づいて前記表示デバイスにおける前記画面を遷移し、前記表示用データ取得手段は、前記表示用データの前記取得元への要求からこの表示用データのこの取得元からの取得までの一連の処理を、複数の前記表示用データ分同士で並列処理せずに実行することを特徴とする。
【0015】
この構成により、本発明の画面表示プログラムを実行するコンピューターは、取得元への表示用データの要求からこの取得元からのこの表示用データの取得までの一連の処理を、複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行するので、この一連の処理を実行するために使用するCPUやメモリーの性能が足りずにエラーが発生する可能性を低減することができる。したがって、本発明の画面表示プログラムを実行するコンピューターは、スムーズに画面を遷移することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の画面表示装置および画面表示プログラムは、スムーズに画面を遷移することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0019】
まず、本実施の形態に係る画像表示装置としてのMFP(Multifunction Peripheral)の構成について説明する。
【0020】
図1は、本実施の形態に係るMFP10のブロック図である。
【0021】
図1に示すように、MFP10は、種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部11と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部12と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー13と、用紙などの記録媒体に画像を印刷する印刷デバイスであるプリンター14と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部15と、LAN(Local Area Network)、インターネットなどのネットワーク経由で、または、ネットワークを介さずに有線または無線によって直接に、外部の装置と通信を行う通信デバイスである通信部16と、各種の情報を記憶する半導体メモリー、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶デバイスである記憶部17と、MFP10全体を制御する制御部20とを備えている。
【0022】
操作部11の少なくとも一部は、表示部12とともに、タッチパネルを構成しても良い。
【0023】
記憶部17は、MFP10に内蔵されていても良いし、MFP10に対して着脱可能なSDカードなどの外部の記憶媒体によって少なくとも一部が構成されても良い。
【0024】
記憶部17は、表示デバイスに画面を表示するための画面表示プログラム17aを記憶している。画面表示プログラム17aは、MFP10の製造段階でMFP10にインストールされていても良いし、USB(Universal Serial Bus)メモリーなどの外部の記憶媒体からMFP10に追加でインストールされても良いし、ネットワーク上からMFP10に追加でインストールされても良い。
【0025】
記憶部17は、表示部12における画面の表示用データ17cの群としての表示用データ群17bを記憶可能である。すなわち、記憶部17は、制御部20による表示用データ17cの取得元を構成している。表示用データ17cは、ウェブページのデータである。
【0026】
画面は、複数の画面によって特定の群を構成している。表示用データ群17bは、画面の群毎に存在する。画面の群の種類としては、例えば、表示部12における画面の遷移の指示が操作部11に入力された場合に画面を遷移する手動遷移画面群と、表示部12における画面の遷移のための特定のタイミングに到達した場合に自動で画面を遷移する自動遷移画面群とが存在する。
【0027】
図2は、表示部12に表示される手動遷移画面群の一例を示す図である。
【0028】
手動遷移画面群としては、例えば、MFP10の利用方法を利用者に情報提供するためのヘルプ画面群が存在する。特に、
図2に示す手動遷移画面群は、MFP10によるコピーの取り方を利用者に情報提供するためのコピーヘルプ画面群である。
図2に示すコピーヘルプ画面群における画面30は、上端部に配置されていて画面30のタイトルを表示するためのタイトル表示領域31と、下端部に配置されていて操作部11による入力を受け付けるための操作受付領域32と、タイトル表示領域31および操作受付領域32の間に配置されていてMFP10によるコピーの取り方を示す内容表示領域33とを含んでいる。
【0029】
タイトル表示領域31は、
図2において、画面30がヘルプ画面であることを示す「Help」というタイトルを表示している。
【0030】
操作受付領域32は、コピーヘルプ画面群における画面の表示部12における表示を終了するためのReturnボタン32aと、表示部12における画面の遷移の指示として現在表示中の画面の前のページの画面への遷移の指示の操作部11による入力を受け付ける遷移指示受付領域としての前ページボタン32bと、表示部12における画面の遷移の指示として現在表示中の画面の次のページの画面への遷移の指示の操作部11による入力を受け付ける遷移指示受付領域としての次ページボタン32cとを含んでいる。
【0031】
内容表示領域33は、テキストや画像を含んでも良い。コピーヘルプ画面群における複数の画面のそれぞれの内容表示領域33によって示される内容は、MFP10の管理者によって任意の内容に変更されることが可能である。
【0032】
なお、コピーヘルプ画面群における複数の画面のそれぞれは、内容表示領域33によって示される内容が異なるだけであり、タイトル表示領域31および操作受付領域32によって示される内容は共通である。したがって、コピーヘルプ画面群における1ページ目の画面の表示用データがタイトル表示領域31、操作受付領域32および内容表示領域33のデータを含んでいる場合、コピーヘルプ画面群における1ページ目の画面の表示用データにおけるタイトル表示領域31および操作受付領域32のデータを、コピーヘルプ画面群における他のページの画面においても制御部20が利用する構成であるとき、コピーヘルプ画面群における2ページ目以降の画面の表示用データは、タイトル表示領域31および操作受付領域32のデータを含まず内容表示領域33のデータのみを含んでいるだけでも良い。
【0033】
図3は、表示部12に表示される自動遷移画面群の一例を示す図である。
【0034】
自動遷移画面群としては、例えば、特定の画面が表示部12に表示されたまま操作部11によって特定の時間、操作が受け付けられない場合に表示部12への画面の表示が開始されるスタンバイ画面群が存在する。
図3は、スタンバイ画面群における画面40の一例を示している。スタンバイ画面群は、現在表示中の画面の次のページの画面に一定時間の間隔で自動で遷移する。スタンバイ画面群における複数の画面のそれぞれによって示される内容は、MFP10の管理者によって任意の内容に変更されることが可能である。スタンバイ画面群における画面によって示される内容は、例えば、広告である。
【0035】
図1に示す制御部20は、例えば、CPU(Central Processing Unit)21と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているROM(Read Only Memory)22と、CPU21の作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)23とを備えている。CPU21は、ROM22または記憶部17に記憶されているプログラムを実行する。
【0036】
図4は、制御部20によって実現される機能を示す図である。
【0037】
図4に示すように、制御部20は、画面表示プログラム17a(
図1参照。)を実行することによって、記憶部17からデータを取得するデータ取得手段20aと、表示部12にウェブページを表示するウェブブラウザー20bとを実現する。ウェブブラウザー20bは、表示部12における画面の表示を制御する表示制御手段20cと、表示部12における画面の表示用データをデータ取得手段20aに要求するデータ要求手段20dとを含んでいる。データ取得手段20aおよびデータ要求手段20dは、協働することによって、表示部12における画面の表示用データを記憶部17から取得するようになっており、本発明の表示用データ取得手段を構成している。
【0038】
図5は、RAM23における領域の一例を示す図である。
【0039】
制御部20は、
図5に示すように、記憶部17への表示用データの要求から記憶部17からのこの表示用データの取得までの一連の処理(以下「表示用データ取得一連処理」と言う。)を実行するためにデータ取得手段20aおよびデータ要求手段20dによって使用される表示用データ取得作業用領域23aと、記憶部17から取得された表示用データを記憶するための表示用データ記憶領域23bとをRAM23上に生成する。なお、表示用データ取得作業用領域23aは、サイズが固定されている領域、または、サイズの上限が固定されている領域である。
【0040】
次に、MFP10の動作について説明する。
【0041】
まず、1つの画面のみを表示部12に表示する場合のMFP10の動作について説明する。
【0042】
図6は、1つの画面のみを表示部12に表示する場合のMFP10の動作のシーケンス図である。
【0043】
図6に示すように、ウェブブラウザー20bのデータ要求手段20dは、表示部12に表示する予定の画面の表示用データをデータ取得手段20aに要求する(S101)。したがって、データ取得手段20aは、表示部12に表示する予定の画面の表示用データ17cを記憶部17から取得し(S102およびS103)、記憶部17から取得した表示用データをデータ要求手段20dに送信する(S104)。ここで、S101〜S104が表示用データ取得一連処理である。
【0044】
データ要求手段20dは、S104において表示用データが送信されてくると、S104において送信されてきた表示用データをRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶させる(S105)。そして、ウェブブラウザー20bの表示制御手段20cは、S105において表示用データ記憶領域23bに記憶された表示用データに基づいた画面を表示部12に表示させる(S106)。
【0045】
次に、複数の表示用データ分の表示用データ取得一連処理を実行する場合のMFP10の動作について説明する。
【0046】
制御部20は、後述するように、表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行する。しかしながら、本発明の理解を深めるために、まず、制御部20が表示用データ取得一連処理を、複数の表示用データ分、並列処理で実行すると仮定した場合について説明する。
【0047】
図7は、表示用データ取得一連処理を、複数の表示用データ分、並列処理で実行する場合のMFP10の動作の一例のシーケンス図である。
【0048】
図7においては、制御部20は、表示用データ1に対する表示用データ取得一連処理(S111〜S114)と、表示用データ2に対する表示用データ取得一連処理(S121〜S124)と、表示用データ3に対する表示用データ取得一連処理(S131〜S134)と、表示用データ4に対する表示用データ取得一連処理(S141〜S144)とを実行している。ここで、表示用データ1に対する表示用データ取得一連処理と、表示用データ2に対する表示用データ取得一連処理とは、並列処理されている。また、表示用データ2に対する表示用データ取得一連処理と、表示用データ3に対する表示用データ取得一連処理とは、並列処理されている。また、表示用データ3に対する表示用データ取得一連処理と、表示用データ4に対する表示用データ取得一連処理とは、並列処理されている。
【0049】
表示用データのサイズが大きい場合、この表示用データに対する表示用データ取得一連処理の時間が長くなるので、この表示用データに対する表示用データ取得一連処理と、この表示用データの後に記憶部17から取得する他の表示用データに対する表示用データ取得一連処理とが並列処理される可能性が高くなる。特に、連続してデータ要求手段20dからデータ取得手段20aに要求する2つの表示用データのうち、先に要求する表示用データが、後に要求する表示用データより大幅にサイズが大きい場合には、
図7において示す、表示用データ3に対する表示用データ取得一連処理、および、表示用データ4に対する表示用データ取得一連処理と同様に、データ取得手段20aからデータ要求手段20dへの表示用データの送信の順番が逆転する可能性もある。
【0050】
なお、サイズが大きい表示用データの例としては、ヘルプ画面の表示用データや、広告画面の表示用データなど、写真などが使用された表示用データである。
【0051】
図7に示すように制御部20が表示用データ取得一連処理を、複数の表示用データ分、並列処理で実行する場合、制御部20が表示用データ取得一連処理を実行するために使用するCPU21やRAM23の性能が足りずにエラーが発生することがある。例えば、制御部20が表示用データ取得一連処理を、複数の表示用データ分、並列処理で実行する場合、RAM23の表示用データ取得作業用領域23aのサイズが足りずにエラーが発生することがある。このようなエラーが発生した場合、記憶部17からRAM23の表示用データ記憶領域23bへの表示用データの読み込みが失敗するので、表示部12において画面を遷移することができない。
【0052】
したがって、本発明では、制御部20は、表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行する。
【0053】
図8は、表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行する場合のMFP10の動作のシーケンス図である。
【0054】
図8においては、制御部20は、表示用データ1に対する表示用データ取得一連処理(S111〜S114)と、表示用データ2に対する表示用データ取得一連処理(S121〜S124)と、表示用データ3に対する表示用データ取得一連処理(S131〜S134)と、表示用データ4に対する表示用データ取得一連処理(S141〜S144)とを並列処理せずに実行している。
【0055】
次に、コピーヘルプ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作について説明する。
【0056】
利用者は、コピーヘルプ画面を表示部12に表示させるための指示(以下「コピーヘルプ画面表示指示」と言う。)を操作部11に入力することができる。制御部20は、コピーヘルプ画面表示指示が操作部11に入力されると、
図9および
図10に示す動作を実行する。
【0057】
図9は、コピーヘルプ画面群における画面を表示部12に表示する場合に記憶部17から表示用データを取得するときのMFP10の動作のフローチャートである。
【0058】
図9に示すように、データ要求手段20dは、コピーヘルプ画面群における1ページ目の画面を対象にする(S201)。
【0059】
次いで、データ要求手段20dおよびデータ取得手段20aは、現在の対象の画面の表示用データ17c分の表示用データ取得一連処理を実行する(S202)。
【0060】
次いで、データ要求手段20dは、コピーヘルプ画面群における全ての画面の表示用データ17cの取得が終了したか否かを判断する(S203)。
【0061】
データ要求手段20dは、コピーヘルプ画面群における何れかの画面の表示用データ17cの取得が終了していないとS203において判断すると、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面を新たな対象にして(S204)、S202の処理を実行する。
【0062】
データ要求手段20dは、コピーヘルプ画面群における全ての画面の表示用データ17cの取得が終了したとS203において判断すると、
図9に示す動作を終了する。
【0063】
MFP10は、
図9に示す動作によって、
図8に示すように表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行している。
【0064】
図10は、コピーヘルプ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作のフローチャートである。
【0065】
図10に示すように、表示制御手段20cは、コピーヘルプ画面群における1ページ目の画面を対象にする(S231)。
【0066】
次いで、表示制御手段20cは、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されていると判断するまで、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されているか否かを判断する(S232)。
【0067】
表示制御手段20cは、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されているとS232において判断すると、表示用データ記憶領域23bに記憶されている、現在の対象の画面の表示用データに基づいて、現在の対象の画面を、前ページボタン32bおよび次ページボタン32cを操作部11による指示の入力が受け付け不可能なグレーアウト状態で表示部12に表示する(S233)。
【0068】
次いで、表示制御手段20cは、前ページボタン32bがグレーアウト状態であるか否かを判断する(S234)。
【0069】
表示制御手段20cは、前ページボタン32bがグレーアウト状態であるとS234において判断すると、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の前のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているか否かを判断する(S235)。
【0070】
表示制御手段20cは、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の前のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているとS235において判断すると、前ページボタン32bを操作部11による指示の入力が受け付け可能な状態、すなわち、非グレーアウト状態に変更する(S236)。
【0071】
表示制御手段20cは、前ページボタン32bがグレーアウト状態ではないとS234において判断するか、S236の処理を実行すると、前ページボタン32bへの操作を受け付けたか否かを判断する(S237)。
【0072】
表示制御手段20cは、前ページボタン32bへの操作を受け付けたとS237において判断すると、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の前のページの画面を新たな対象にして(S238)、S233の処理を実行する。
【0073】
表示制御手段20cは、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の前のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されていないとS235において判断するか、前ページボタン32bへの操作を受け付けていないとS237において判断すると、次ページボタン32cがグレーアウト状態であるか否かを判断する(S239)。
【0074】
表示制御手段20cは、次ページボタン32cがグレーアウト状態であるとS239において判断すると、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているか否かを判断する(S240)。
【0075】
表示制御手段20cは、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているとS240において判断すると、次ページボタン32cを操作部11による指示の入力が受け付け可能な状態、すなわち、非グレーアウト状態に変更する(S241)。
【0076】
表示制御手段20cは、次ページボタン32cがグレーアウト状態ではないとS239において判断するか、S241の処理を実行すると、次ページボタン32cへの操作を受け付けたか否かを判断する(S242)。
【0077】
表示制御手段20cは、次ページボタン32cへの操作を受け付けたとS242において判断すると、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面を新たな対象にして(S243)、S233の処理を実行する。
【0078】
表示制御手段20cは、コピーヘルプ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されていないとS240において判断するか、次ページボタン32cへの操作を受け付けていないとS242において判断すると、S234の処理を実行する。
【0079】
なお、制御部20は、Returnボタン32aが操作されると、
図9に示す動作の実行中であっても
図9に示す動作を終了するとともに、
図10に示す動作を終了して表示部12によるコピーヘルプ画面の表示を終了する。
【0080】
以上においては、コピーヘルプ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作について説明した。しかしながら、コピーヘルプ画面群以外の手動遷移画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作についても同様である。
【0081】
次に、スタンバイ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作について説明する。
【0082】
制御部20は、特定の画面が表示部12に表示されたまま操作部11によって特定の時間、操作が受け付けられない場合、
図11および
図12に示す動作を実行する。
【0083】
図11は、スタンバイ画面群における画面を表示部12に表示する場合に記憶部17から表示用データを取得するときのMFP10の動作のフローチャートである。
【0084】
図11に示すように、データ要求手段20dは、スタンバイ画面群における1ページ目の画面を対象にする(S301)。
【0085】
次いで、データ要求手段20dおよびデータ取得手段20aは、現在の対象の画面の表示用データ17c分の表示用データ取得一連処理を実行する(S302)。
【0086】
次いで、データ要求手段20dは、スタンバイ画面群における全ての画面の表示用データ17cの取得が終了したか否かを判断する(S303)。
【0087】
データ要求手段20dは、スタンバイ画面群における何れかの画面の表示用データ17cの取得が終了していないとS303において判断すると、スタンバイ面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面を新たな対象にして(S304)、S302の処理を実行する。
【0088】
データ要求手段20dは、スタンバイ画面群における全ての画面の表示用データ17cの取得が終了したとS303において判断すると、
図11に示す動作を終了する。
【0089】
MFP10は、
図11に示す動作によって、
図8に示すように表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ分同士で並列処理せずに実行している。
【0090】
図12は、スタンバイ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作のフローチャートである。
【0091】
図12に示すように、表示制御手段20cは、スタンバイ画面群における1ページ目の画面を対象にする(S331)。
【0092】
次いで、表示制御手段20cは、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されていると判断するまで、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されているか否かを判断する(S332)。
【0093】
表示制御手段20cは、現在の対象の画面の表示用データがRAM23の表示用データ記憶領域23bに記憶されているとS332において判断すると、表示用データ記憶領域23bに記憶されている、現在の対象の画面の表示用データに基づいて、現在の対象の画面を表示部12に表示する(S333)。
【0094】
次いで、表示制御手段20cは、S333において現在の対象の画面を表示部12に表示してから一定時間が経過するというタイミングに到達したと判断するまで、このタイミングに到達したか否かを判断する(S334)。
【0095】
表示制御手段20cは、S333において現在の対象の画面を表示部12に表示してから一定時間が経過するというタイミングに到達したとS334において判断すると、現在の対象の画面がスタンバイ画面群における画面のうち最終のページの画面であるか否かを判断する(S335)。
【0096】
表示制御手段20cは、現在の対象の画面がスタンバイ画面群における画面のうち最終のページの画面であるとS335において判断すると、S331の処理を実行する。
【0097】
表示制御手段20cは、現在の対象の画面がスタンバイ画面群における画面のうち最終のページの画面ではないとS335において判断すると、スタンバイ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されていると判断するまで、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているか否かを判断する(S336)。
【0098】
表示制御手段20cは、タンバイ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面の表示用データが表示用データ記憶領域23bに記憶されているとS336において判断すると、スタンバイ画面群における画面のうち、現在の対象の画面の次のページの画面を新たな対象にして(S337)、S333の処理を実行する。
【0099】
なお、制御部20は、操作部11によって何らかの操作が受け付けられると、
図11に示す動作の実行中であっても
図11に示す動作を終了するとともに、
図12に示す動作を終了して表示部12によるスタンバイ画面の表示を終了する。
【0100】
以上においては、スタンバイ画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作について説明した。しかしながら、スタンバイ画面群以外の自動遷移画面群における画面を表示部12に表示する場合のMFP10の動作についても同様である。
【0101】
以上に説明したように、MFP10は、表示用データ取得一連処理を複数の表示用データ17c分同士で並列処理せずに実行する(S201〜S204またはS301〜S304)ので、表示用データ取得一連処理を実行するために使用するCPU21やRAM23の性能が足りずにエラーが発生する可能性を低減することができる。したがって、MFP10は、スムーズに画面を遷移する(S233またはS333)ことができる。
【0102】
MFP10は、複数の画面によって構成される特定の群における1ページ目の画面が表示部12に表示された場合(S231〜S233またはS331〜S333)に、この群における全ての画面の表示用データ17cの取得が終了するまで(S203でYESまたはS303でYES)、この群における複数の画面のそれぞれの表示用データ17cの取得を連続して順番にバックグラウンドで実行する(S201〜S204またはS301〜S304)ので、表示部12における画面の遷移のための特定の状況が生じた場合(S237でYES、S242でYESまたはS334でYES)に、遷移先の画面の表示用データ17cを取得済みではないことが生じ難く、スムーズに画面を遷移する(S233またはS333)ことができる。
【0103】
MFP10は、遷移先の画面の表示用データ17cが取得済みではない場合(S235でNOまたはS240でNO)に、この遷移先の画面のための前ページボタン32bまたは次ページボタン32cの状態を、画面の遷移の指示の入力を受け付け不可能な状態、すなわち、グレーアウト状態にする(S233)ので、遷移先の画面の表示用データ17cが取得済みではない場合に、「画面の遷移の指示の入力を受け付け可能な状態の前ページボタン32bまたは次ページボタン32cに画面の遷移の指示を入力しても画面が遷移しない」という不具合の発生を抑えることができる。
【0104】
MFP10は、表示部12における画面の遷移のための特定のタイミングに到達した場合(S334でYES)に、遷移先の画面の表示用データ17cが取得済みではないとき(S336でNO)、本来の遷移先の画面以外の画面に遷移せずに画面の遷移を一旦停止し、本来の遷移先の画面の表示用データ17cが取得されたとき(S336でYES)に本来の遷移先の画面に遷移する(S333)ので、画面の遷移の順番が狂うという不具合の発生を抑えることができる。
【0105】
データ取得手段20aは、本実施の形態において制御部20によって実現されているが、制御部20とは異なるハードウェアによって実現されても良い。
【0106】
本発明の画面表示装置は、本実施の形態においてMFPであるが、MFP以外の画像形成装置でも良いし、PC(Personal Computer)など、画像形成装置以外のコンピューターでも良い。ただし、画像形成装置は、一般的にPCなどと比較してCPUやRAMの性能が低いので、本発明のメリットが大きい。