(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
メダルを遊技媒体として使用する遊技機が複数台設置された遊技島に設置され、前記遊技島内を移送されるメダルを、特定種類のメダルと前記特定種類のメダル以外の他のメダルとに識別するメダル識別装置であって、
隣接するメダル同士を接触させ、隣接する一方のメダルが隣接する他方のメダルに押し出されることにより、前記隣接する一方のメダルを移送するメダル移送部と、
前記メダル移送部から落下するメダルの落下先に設けられ、前記メダル移送部から落下してきたメダルを画像認識することにより、前記特定種類のメダルと前記他のメダルとを識別する識別部と、
を備えたことを特徴とするメダル識別装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本実施の形態におけるメダル分離装置10について説明する場合は、
図1に示すメダル分離装置10を基準とする方向を用いて説明する。メダル分離装置10の幅方向の一方側と他方側を区別する必要がある場合は、
図1(A)を正面視した場合におけるメダル分離装置10の左側を「左側」、右側を「右側」とする。メダル分離装置10の高さ方向の一方側と他方側を区別する必要がある場合は、
図1(A)を正面視した場合におけるメダル分離装置10の上側を「上側」、下側を「下側」とする。メダル分離装置10の奥行き方向の一方側と他方側を区別する必要がある場合は、
図1(A)を正面視した場合におけるメダル分離装置10の前側を「前側」、後側を「後側」とする。同様に、各部材においても、各部材をメダル分離装置10の所定位置に固定した場合における方向として説明する。
【0023】
ここで、以下の説明では、後述する識別部60に登録された事前画像データと一致する模様が付されたメダルを「正規メダルR」と称し、正規メダルR以外のメダルを「混入メダルM」と称する。なお、単に「メダル」と記載する場合には、正規メダルRや混入メダルMの種類を問わず、一般的な概念として用いることとする。ここで、本実施の形態における「正規メダルR」は、本発明における「特定種類のメダル」に相当し、「混入メダルM」は、「他のメダル」に相当する。
【0024】
(メダル分離装置10)
図1(A)及び(B)に示すように、メダル分離装置10は、前側に向かって開口する四角箱状の筐体11と、この筐体11の開口を開閉自在に覆う複数のドアから成るドア部12と、を備えている。このドア部12は、上から順に、第1ドア13、第2ドア15、第3ドア17及び第4ドア19を備えている。第1ドア13は、一例として、メダルをメダル分離装置10の前側から投入する場合に開閉されるドアとされている。第2ドア15及び第3ドア17は、一例として、後述するメダル分離装置10の主要機構を筐体11内から取り出す場合に開閉されるドアとされている。第4ドア19は、一例として、混入メダルMを収容するための混入メダルボックス20を筐体11内から取り出す場合に開閉されるドアとされている。
【0025】
(第1メダル通路22、第2メダル通路24)
また、
図1(B)及び(C)に示すように、筐体11の後面における右側には、正規メダルR及び混入メダルMの通り道となる第1メダル通路22が設けられ、筐体11の後面の左側には、混入メダルMの通り道となる第2メダル通路24が設けられている。
【0026】
第1メダル通路22は、筐体11の高さ方向に沿って延びる落下部22Aと、落下部22Aから左側に突出する2つの突出部22Bと、を備えている。
【0027】
落下部22Aの幅及び奥行きは、メダルの直径より広く形成されている。つまり、落下部22Aは、メダルを詰まらせることなく落下可能となるように形成されている。また、落下部22Aの上端には、落下部22A内にメダルを導入するための落下部導入口22Cが形成されている。
【0028】
突出部22Bは、落下部22Aの高さ方向の中央付近から落下部22Aの左側に突出する第1突出部22Dと、第1突出部22Dよりも下側から落下部22Aの左側に突出する第2突出部22Eと、を備えている。第1突出部22D及び第2突出部22Eは、後面視にて略台形状に形成されている。これら第1突出部22D及び第2突出部22Eの幅及び奥行きは、メダルの直径より広く形成されている。つまり、第1突出部22D及び第2突出部22Eは、メダルを詰まらせることなく落下可能となるように形成されている。
【0029】
また、
図9に示すように、落下部22Aにおける幅方向で第1突出部22Dと対向する部分には、第1突出部22D側(左側)に向かって突出する移送突起22Fが形成されている。移送突起22Fは、後面視にて略三角形状に形成されている。この移送突起22Fは、落下部22Aを落下してきたメダルと接触することで、その接触したメダルを第1突出部22D側(左側)に移送するものである。
【0030】
第2メダル通路24は、筐体11の後面において、第2突出部22Eの左側にその上端が位置するように配置されている。そして、第2メダル通路24は、筐体11の高さ方向に沿って、その上端から下側に延びており、その下部は筐体11内に配置された混入メダルボックス20に接続されている(
図1(B)参照)。この第2メダル通路24の幅及び奥行きは、混入メダルMの直径より広く形成されている。つまり、第2メダル通路24は、混入メダルMを詰まらせることなく落下可能となるように形成されている。そのため、第2メダル通路24を通過した混入メダルMは、筐体11内に配置された混入メダルボックス20に回収されることとなる。
【0031】
(主要機構)
次に、メダル分離装置10の主要機構について説明する。メダル分離装置10は、
図2に示すように、その主要機構として、メダル識別装置80と、分離部70と、を備えている。
【0032】
(メダル識別装置80)
メダル識別装置80は、遊技機1が複数台設置された遊技島7に設置され、遊技島7内を移送されるメダルを、正規メダルRと混入メダルMとに識別するものである。このメダル識別装置80は、ホッパー30と、メダル移送部85と、軸変更部50と、識別部60と、を備えている。
【0033】
(ホッパー30)
ホッパー30は、メダルをメダル移送部85に向けて排出するものである。
このホッパー30は、支持部31と、排出部32と、ディスク33と、タンク34と、を備えている。
【0034】
支持部31は、筐体11の下面に設置され、排出部32、ディスク33及びタンク34を支持する部分である。この支持部31は、下側が開口しており、前面視にて略コの字状の板状部材である。支持部31の幅は、混入メダルボックス20の幅よりもやや広い。支持部31の高さは、混入メダルボックス20の高さよりもやや高い。そのため、支持部31の内側には、混入メダルボックス20が収容可能となっている。
【0035】
排出部32は、メダルをメダル移送部85に向けて排出する略直方体状に形成された部分である。この排出部32は、支持部31の上面に固定されている。排出部32の幅は、支持部31の幅と同等である。排出部32の奥行きは、支持部31の奥行きと同等である。つまり、排出部32は、支持部31の上面の範囲内に配置されている。
【0036】
排出部32の前面には、排出部32からメダルを排出するためのホッパー排出口35が形成されている。このホッパー排出口35は、幅方向を長手とし、高さ方向を短手とする長方形状の開口とされている。ホッパー排出口35の幅は、メダルの直径よりもやや広い。ホッパー排出口35の高さはメダルの厚みよりもやや高い。そのため、ホッパー排出口35からは、メダルの軸心が垂直方向となった状態でメダルが排出される。
【0037】
ディスク33は、図示しないモータにより回転し、タンク34内のメダルを排出部32に導いてホッパー排出口35から排出させるものである。このディスク33は、排出部32の上面に配置されており、上面視にて円形となる円盤状に形成されている。
【0038】
タンク34は、筐体11内に導入されたメダルを収容する容器である。このタンク34は、ディスク33の上面を覆うように配置されている。タンク34は、その上面が開口しており、上面視にて略矩形状に形成されている。また、タンク34の後側には、センサ36が配置されている。このセンサ36は、メダルの磁気を検知する磁気センサとされている。センサ36によりタンク34内のメダルの磁気が検知されたことに基づいて、図示しないモータが駆動して、ディスク33が回転する。そして、ディスク33が回転することにより、タンク34内のメダルが排出部32に導かれた後、ホッパー排出口35に向けて排出される。なお、センサ36によりタンク34内のメダルの磁気が検知されない場合には、メダルエンプティとしてディスク33の回転が禁止される。
【0039】
ここで、
図2に示すように、タンク34には、第1メダル通路22内に導入されたメダルをタンク34に導入する導入部90が接続されている。この導入部90は、後面視にてL字状に形成された板状の導入板92と、導入板92の前端に設けられた箱状の箱部94と、を備えている。
【0040】
導入板92は、後側から前側に向けて下り傾斜となるようにして箱部94と一体化されている。箱部94の後面には、導入板92を下ってきたメダルを箱部94内に導入する後面開口94Aが形成され、箱部94の下面には、箱部94内のメダルをタンク34内に導入する下面開口94Bが形成されている。
【0041】
そして、
図3に示すように、ホッパー30と導入部90とが筐体11にセットされた場合、導入板92は第1メダル通路22内に位置している。これにより、第1メダル通路22内を落下してきたメダルは、導入板92に接触して、導入板92の傾斜により箱部94側(前側)に移送される。箱部94側(前側)に移送されたメダルは、後面開口94Aを通じて箱部94に導入された後、下面開口94Bからタンク34内に排出される。
【0042】
また、
図2に示すように、排出部32の上面のうち、ホッパー排出口35側(前側)には、メダルの逆流を防止する逆流防止部96が配置されている。この逆流防止部96は、排出部32の上面のうち、ディスク33よりも前側に配置されている。つまり、ディスク33により排出部32に導かれたメダルは、逆流防止部96を通過した後、ホッパー排出口35から排出されることとされている。
【0043】
図4(A)及び(B)に示すように、逆流防止部96は、ボール96Aを収容するための収容溝96Bと、ボール96Aを収容溝96Bの後端に付勢するばね96Cと、ボール96Aを係止する一対の爪部96Dと、を備えている。
【0044】
図4(A)に示すように、収容溝96Bは、後側から前側にかけてその上面の高さが高くなるように形成された、左側面視にて略コの字状の溝である。収容溝96Bの奥行きはボール96Aの直径よりも2〜3倍長い。
図4(B)に示すように、収容溝96Bの幅はボール96Aの直径よりやや広い。
【0045】
ばね96Cは、一例としてコイルばね96Cとされている。このばね96Cは、ボール96Aを収容溝96Bの後端に付勢する付勢力を生じさせている。
【0046】
爪部96Dは、ボール96Aを係止することにより、ボール96Aが収容溝96Bから落下することを防止するものである。この爪部96Dは、
図4(B)に示すように、収容溝96Bの下部から幅方向内側に突出している。そして、ボール96Aがばね96Cにより収容溝96Bの後端に付勢されている場合、爪部96Dに係止されているボール96Aの下部は、メダルと接触可能な位置まで排出部32内に突出する。つまり、ボール96Aが収容溝96Bの後端に位置した状態でメダルが排出部32内を移送される場合、そのメダルは、ボール96Aを前側に押し出しながら移送される。
【0047】
(メダル移送部85)
メダル移送部85は、隣接するメダル同士を接触させ、隣接する前側のメダルが隣接する後側のメダルに押し出されることにより、隣接する前側のメダルを移送するものである。このメダル移送部85は、メダルを下側から上側に移送する第1レール部40と、第1レール部40から移送されたメダルを前側から後側に向けて左側面視にて斜め上側に移送する第2レール部45と、を備えている。ここで、本実施の形態における「隣接する前側のメダル」は、本発明における「隣接する一方のメダル」に相当し、「隣接する後側のメダル」は、「隣接する他方のメダル」に相当する。
【0048】
(第1レール部40)
第1レール部40は、メダルを第1レール部40に導入する第1レール部導入口41と、メダルを第1レール部40から排出する第1レール部排出口42とが形成された板状部材である。この第1レール部40には、その内部にメダルを移送するための第1移送路43が形成されている。
【0049】
第1移送路43の幅は、メダルの厚みよりやや広く形成されている。第1移送路43のメダルの直径方向の長さは、メダルの直径よりやや広く形成されている。そのため、第1移送路43では、メダルの向きを保ちつつメダルを移送することができる。
【0050】
第1移送路43は、第1レール部導入口41が形成された湾曲通路43Aと、湾曲通路43Aから移送されたメダルを研磨しつつ移送する研磨通路43Bと、第1レール部排出口42が形成され、研磨通路43Bから移送されたメダルを第1レール部排出口42から排出させる排出通路43Cと、を備えている。
【0051】
湾曲通路43Aは、後側から前側に向かって斜め上側に湾曲した曲線状の通路である。この湾曲通路43Aの入り口には、メダルを第1レール部40に導入する第1レール部導入口41が形成されている。この第1レール部導入口41は、幅方向を短手とし、高さ方向を長手とする長方形状の開口である。第1レール部導入口41の幅は、メダルの厚みよりもやや広い。第1レール部導入口41の高さはメダルの直径よりもやや高い。そのため、第1レール部導入口41からは、メダルの軸心が水平方向となった状態でメダルが導入される。
【0052】
この湾曲通路43Aは、湾曲通路43Aのメダルの直径方向の中心ライン上に、湾曲通路43Aを移送されるメダルの中心軸が位置するように湾曲されている。そのため、湾曲通路43Aでは、メダルが移送される際に、隣接する前後のメダル同士が周面で接触する。これにより、湾曲通路43Aでは、隣接する後側のメダルの周面で隣接する前側のメダルの周面が押し上げられる。
【0053】
研磨通路43Bは、メダルを研磨しつつ上昇させる直線状の通路である。この研磨通路43Bは、
図2に示す研磨装置98を第1レール部40に装着することにより形成される。この研磨装置98は、第1レール部40に対して着脱可能とされている。
図5(A)に示すように、研磨装置98は、研磨材ケース98Aと、研磨材98Bと、を備えている。
【0054】
研磨材ケース98Aは、下面視にて断面コ字状とされた被覆部98Cと、被覆部98Cの後端から幅方向外側、かつ後側に延びる一対の延出部98Dと、を備えている。被覆部98Cの内寸は、研磨材98Bの外寸よりやや長い。これにより、研磨材98Bは、被覆部98Cに収容可能とされている(
図5(B)参照)。一対の延出部98Dの内寸は、第1レール部40の外寸と同等かやや短い。これにより、一対の延出部98Dでは、第1レール部40を挟み込んで固定可能とされている。
【0055】
研磨材98Bは、一例として、マイクロファイバー布を台紙に接着したものであって、
図5(A)に示すように、下面視にて断面コ字状に形成されている。また、
図5(C)に示すように、研磨材98Bの下端には、高さ方向に沿った2箇所のスリット98Eが形成されている。これにより、研磨材98Bの下端は、左側、右側、前側の3方向に向かって折り曲げられている。本実施の形態では、研磨材98Bの下端が3方向に折り曲げられているため、研磨通路43Bに移送されたメダルにより研磨材98Bの布が剥がされたり、研磨通路43Bに移送されたメダルが研磨材98Bと研磨材ケース98Aとの間に入り込んだりすることを抑制できる。この研磨材98Bの内寸は、メダルの厚みと同等かやや短い。これにより、研磨通路43Bをメダルが通過することに伴い、メダルと研磨材98Bとが接触する。そのため、研磨通路43Bをメダルが通過することに伴い、メダルの汚れを除去することができる。なお、使用に伴い研磨材98Bが汚れた場合には、研磨装置98を第1レール部40から取り外した後、研磨材ケース98Aに新しい研磨材98Bを差し込んで、古い研磨材98Bと新しい研磨材98Bとを交換することができる。
【0056】
排出通路43Cは、研磨通路43Bから移送されたメダルを第1レール部排出口42から排出させる直線状の通路である。また、
図2に示すように、排出通路43Cの上端、すなわち、第1レール部40の出口には、第1レール部40からメダルを排出する第1レール部排出口42が形成されている。この第1レール部排出口42は、幅方向を短手とし、奥行き方向を長手とする長方形状の開口である。第1レール部排出口42の幅は、メダルの厚みよりもやや広い。第1レール部排出口42の奥行きはメダルの直径よりもやや長い。そのため、第1レール部排出口42からは、軸心が水平状態でメダルが排出される。
【0057】
(第2レール部45)
第2レール部45は、メダルを第1レール部40から第2レール部45に導入する第2レール部導入口46と、メダルを第2レール部45から排出する第2レール部排出口47とが形成された板状部材である。この第2レール部45には、その内部にメダルを移送するための第2移送路48が形成されている。
【0058】
第2移送路48の幅は、メダルの厚みよりやや広く形成されている。第2移送路48のメダルの直径方向の長さは、メダルの直径よりやや広く形成されている。そのため、第2移送路48では、メダルの向きを保ちつつメダルを移送することができる。
【0059】
第2移送路48は、第1レール部40から移送されたメダルを導入する導入通路48Aと、導入通路48Aから移送されたメダルを上昇させる上昇通路48Bと、上昇通路48Bから移送されたメダルを下降させる下降通路48Cと、を備えている。
【0060】
導入通路48Aは、前側から後側に向かって斜め上側に湾曲した曲線状の通路である。この導入通路48Aの入り口には、メダルを第2レール部45に導入する第2レール部導入口46が形成されている。この第2レール部導入口46は、第1レール部排出口42と同形状の開口である。そのため、第2レール部導入口46からは、軸心が水平状態でメダルが導入される。
【0061】
この導入通路48Aは、導入通路48Aのメダルの直径方向の中心ライン上に、導入通路48Aを移送されるメダルの中心軸が位置するように湾曲されている。そのため、導入通路48Aでは、メダルが移送される際に、隣接する前後のメダル同士が周面で接触する。これにより、導入通路48Aでは、隣接する後側のメダルの周面で隣接する前側のメダルの周面が押し上げられる。
上昇通路48Bは、導入通路48Aから移送されたメダルを前側から後側に向かって斜め上側に上昇させる直線状の通路である。
【0062】
下降通路48Cは、上昇通路48Bから移送されたメダルを下降させる通路である。この下降通路48Cの出口には、第2レール部45からメダルを排出する第2レール部排出口47が形成されている。この第2レール部排出口47は、第1レール部排出口42及び第2レール部導入口46と同形状の開口である。そのため、第2レール部排出口47からは、軸心が水平状態でメダルが排出される。
【0063】
また、下降通路48Cは、前側から後側に向かって斜め下側に湾曲した曲線状の湾曲部48Dと、湾曲部48Dの下端からメダル分離装置10の設置面に対して垂直に延びる直線状の直線部48Eと、から構成されている。
【0064】
この湾曲部48Dは、湾曲部48Dのメダルの直径方向の中心ライン上に、湾曲部48Dを移送されるメダルの中心軸が位置するように湾曲されている。そのため、湾曲部48Dでは、メダルが移送される際に、隣接する前後のメダル同士が周面で接触する。これにより、湾曲部48Dでは、隣接する後側のメダルの周面で隣接する前側のメダルの周面が押し出される。
【0065】
そして、湾曲部48Dから直線部48Eに到達したメダルは、その自重により自由落下する。ここで、メダルが自由落下する落下速度は、湾曲部48Dから直線部48Eに移送されるメダルの移送速度よりも速い。そのため、湾曲部48Dから直線部48Eに到達したメダルは、その後側のメダルと間隔を空けた状態で第2レール部排出口47から排出されていく。
【0066】
(軸変更部50)
軸変更部50は、メダルの軸心を変更するものである。この軸変更部50は、ホッパー30から排出されたメダルの軸心を水平状態に変更する第1軸変更部51と、第2レール部45から排出されたメダルの軸心を後述するカメラ62の撮影面に対して直交する方向に変更する第2軸変更部55と、を備えている。
【0067】
(第1軸変更部51)
第1軸変更部51は、
図2に示すように、ホッパー30と第1レール部40との間に設けられている。この第1軸変更部51は、メダルの左側が通過する左側部52と、メダルの右側が通過する部分であって、左側部52を上下に反転させた右側部53と、を備えている。なお、右側部53は左側部52を上下に反転させた構造となっているため、右側部53については省略し、
図6を用いて左側部52の詳細について説明する。
【0068】
図6に示すように、左側部52は、第1変更入口52Aと、第1面52Bと、凸部52Cと、第2面52Dと、第1変更出口52Eと、を備えている。
【0069】
第1変更入口52Aは、第1軸変更部51への入口である。第1変更入口52Aの幅は、メダルの直径よりもやや広い。第1変更入口52Aの高さは、メダルの厚みよりもやや高い。
第1面52Bは、第1変更入口52Aから第1軸変更部51に入ったメダルを第2面52Dに導く面である。この第1面52Bは、メダルの円板面に対して水平な平面に形成されている。
【0070】
凸部52Cは、第2面52Dに到達するまでの間にメダルの回転が開始することを防止するものである。この凸部52Cは、第1面52Bの下側に形成されている。そして、凸部52Cの形状は、メダルが第2面52Dに沿って、後面視にて反時計回りに回転できるように、第2面52D側(前側)に向かう下り斜面とされている。
【0071】
第2面52Dは、メダルを移送しながら、メダルの軸心を垂直状態から水平状態に変更する面である。この第2面52Dは、平面状の上り斜面に形成されている。
第1変更出口52Eは、第1軸変更部51から第1レール部40への出口であって、第1レール部導入口41と同形状の開口である。
【0072】
(第2軸変更部55)
第2軸変更部55は、
図2に示すように、第2レール部45と後述する識別部60との間に設けられている。この第2軸変更部55は、
図7に示すように、第2軸変更部55への入口となる第2変更入口56と、第2軸変更部55から識別部60への出口となる第2変更出口57と、を備えている。なお、第2軸変更部55の構造は、第1軸変更部51の構造と同様のため、詳細については省略する。
【0073】
(識別部60)
識別部60は、第2レール部45から落下するメダルの落下先、具体的には、第2軸変更部55の下側に設けられ、第2変更出口57から後述する枠部99内を落下してきたメダルを画像認識することにより、正規メダルRと混入メダルMとを識別するものである。
【0074】
この識別部60は、
図2及び
図7に示すように、透明材質で形成され、その内部にメダルの落下通路100を設けた平板状の枠部99に固定されたカメラ62と、カメラ62を制御する図示しない基板部と、を備えている。このカメラ62は、
図7に示すように、第2変更出口57から落下するメダルの落下通路100上において、メダルの撮影を行う撮影面がメダル側(後側)を向くように配置されている。カメラ62は、メダルの直径よりも広い範囲を撮影可能とされている。また、カメラ62は、メダルに付された模様を撮影可能であれば、モノクロ撮影のみを行えるものであってもよいし、モノクロ撮影及びカラー撮影を行えるものであってもよい。
【0075】
基板部には、事前画像データとして、1種類のメダル両面の画像データ、すなわち、2種類の画像データが事前に登録可能とされている。そして、基板部は、カメラ62により撮影されたメダルの判定を行い、その判定結果を後述する排除ユニット70Aの作動を制御する図示しない制御ユニットに出力する。
【0076】
具体的には、基板部は、カメラ62により撮影されたメダルの撮影データと、事前画像データとを参照して、正規メダルRであるか否かの判定を行う。そして、基板部は、この判定の結果、正規メダルRであると判定した場合には、制御ユニットに対して、正規メダルRであることを示す正規メダル情報を出力する。一方、基板部は、この判定の結果、正規メダルRでないと判定した場合には、制御ユニットに対して、正規メダルRでないことを示す混入メダル情報を出力する。
【0077】
(分離部70)
分離部70は、識別部60による正規メダルRと混入メダルMとの識別後に、正規メダルRと混入メダルMとを分離するものである。
この分離部70は、枠部99に固定された排除ユニット70Aと、排除ユニット70Aよりも下側に配置された分離スライダー73と、を備えている。
【0078】
(排除ユニット70A)
排除ユニット70Aは、基板部の判定結果に基づいて、混入メダルMを排除するものである。この排除ユニット70Aは、
図7に示すように、枠部99において、識別部60よりも下側、かつ落下通路100よりも右側に配置されている。
【0079】
排除ユニット70Aは、ソレノイド71と、ソレノイド71の作動により落下通路100内に突き出す排除レバー72と、排除ユニット70Aの作動を制御する図示しない制御ユニットと、を備えている。
【0080】
制御ユニットは、基板部から正規メダル情報が入力された場合、ソレノイド71を作動させない。つまり、基板部から正規メダル情報が入力された場合には、落下通路100内に排除レバー72が突き出すことはない。一方、制御ユニットは、基板部から混入メダル情報が入力された場合、ソレノイド71を作動させ、排除レバー72を落下通路100内に突き出させる。そして、落下通路100内に突き出した排除レバー72に接触した混入メダルMは、排除レバー72により左側に排除され、排除通路100Aに移送される。一方、正規メダルRに対しては、排除レバー72による排除がなされないため、第2変更出口57から鉛直に落下していき、正規通路100Bを通過する。
【0081】
(分離スライダー73)
分離スライダー73は、正規メダルRと混入メダルMとを分離して、各々のメダルを異なる移送先へ向けて移送するものである。
【0082】
分離スライダー73は、
図2に示すように、前側から後側に向けて下り傾斜に形成された平板状の傾斜部74と、傾斜部74の幅方向の中央から上側に延びる仕切り板75と、を備えている。なお、以下では、
図2に示す仕切り板75の左側の傾斜部74を「左傾斜部74A」と称し、仕切り板75の右側の傾斜部74を「右傾斜部74B」と称する。このように、本実施の形態では、仕切り板75を備えることにより、排除ユニット70Aに排除された混入メダルMが正規通路100Bに進入することを抑制でき、正確に正規メダルRと混入メダルMとを分離することができる。
【0083】
ここで、
図7に示すように、分離スライダー73は、排除通路100Aの延長線上に左傾斜部74Aが位置し、正規通路100Bの延長線上に右傾斜部74Bが位置するように配置されている。
【0084】
(位置関係)
次に、
図8及び
図9を用いて、導入部90が筐体11にセットされた場合における第1メダル通路22と導入部90との位置関係、及び分離スライダー73が筐体11にセットされた場合における第1メダル通路22又は第2メダル通路24と分離スライダー73との位置関係を説明する。
【0085】
図8(A)及び(B)に示すように、導入部90が筐体11にセットされた場合、導入板92は第1メダル通路22内に位置している。つまり、
図9に示すように、導入部90が筐体11にセットされた場合、導入板92は、後面視にて第1メダル通路22の落下部22Aと重なる位置に配置されている。
【0086】
また、
図9に示すように、分離スライダー73が筐体11にセットされた場合、分離スライダー73は、導入部90の左側に配置されている。そして、分離スライダー73は、仕切り板75を境にして、仕切り板75の右側と左側とで、正規メダルRを第1メダル通路22に落下させる部分と、混入メダルMを第2メダル通路24に落下させる部分とに分離されている。つまり、分離スライダー73の右傾斜部74Bは、後面視にて第1メダル通路22の第2突出部22Eと重なる位置に配置されている。これにより、分離スライダー73が筐体11にセットされた場合、右傾斜部74Bを下ってきた正規メダルRは、第2突出部22Eに落下する。そして、第2突出部22Eに落下した正規メダルRは、落下部22Aに落下していき、その後、落下部22Aの下端から後述する回収ライン4(
図10参照)に排出される。
【0087】
一方、分離スライダー73が筐体11にセットされた場合、分離スライダー73の左傾斜部74Aは、後面視にて第2メダル通路24と重なる位置に配置されている。これにより、分離スライダー73が筐体11にセットされた場合、左傾斜部74Aを下ってきた混入メダルMは、第2メダル通路24に落下する。そして、第2メダル通路24に落下した混入メダルMは、第2メダル通路24を落下していき、その後、第2メダル通路24の下端から混入メダルボックス20(
図1(B)参照)に排出される。
【0088】
(作用効果)
まず、
図10を用いて、遊技島7におけるメダル分離装置10の設置場所について説明する。
【0089】
図10は、従来の遊技島7の一例を示したものである。
図10に示すように、従来の遊技島7には、複数台の遊技機1と、メダル貸し機2と、補給ライン3と、回収ライン4と、接続ダクト6と、メダル補給装置5と、が設置されている。メダル貸し機2は、遊技者へメダルを貸し出すものであって、遊技機1の右側に設置されている。補給ライン3は、遊技機1又はメダル貸し機2にメダルを補給するものであって、遊技機1及びメダル貸し機2の上側に設置されている。回収ライン4は、遊技機1から排出されたメダルを回収するものであって、遊技機1の下側に設置されている。接続ダクト6は、補給ライン3から回収ライン4へメダルを移送するものであって、補給ライン3の右端と回収ライン4の右端とを接続するように設置されている。メダル補給装置5は、回収ライン4により回収されたメダルの研磨を行い、研磨後のメダルを補給ライン3に補給するものであって、補給ライン3の左端及び回収ライン4の左端の左側に設置されている。
【0090】
そして、従来の遊技島7の多くは、メダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣(
図10では右側)に設置された遊技機1との間にメダル貸し機2を1台設置することができる程度の隙間が形成されている。
【0091】
ここで、メダル分離装置10の寸法は、メダル貸し機2の寸法と同程度とされている。また、メダル分離装置10の形状は、メダル貸し機2の形状と同様の四角箱状とされている。本実施の形態では、一例として、メダル分離装置10の幅は「100mm」、奥行きは「240mm」、高さは「810mm」とされている。なお、メダル分離装置10の幅は、前述の数値に限らず、たとえば、幅を「100mm〜150mm」としてもよい。これにより、メダル分離装置10は、
図10に示すように、メダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣(
図10では右側)に設置された遊技機1との間に設置することができる。このように、メダル分離装置10がメダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣に設置された遊技機1との間に設置された場合には、補給ライン3から落下部導入口22Cを通じて第1メダル通路22にメダルが導入される。そして、メダル分離装置10がメダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣に設置された遊技機1との間に設置された場合には、落下部22Aの下端から排出されたメダルは回収ライン4に回収される。なお、メダル分離装置10は、メダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣に設置された遊技機1との間に設置可能であれば、前述の寸法に限らず、他の寸法で形成してもよいし、メダル貸し機2と異なる形状で形成してもよい。
【0092】
次に、メダル分離装置10により、正規メダルRと混入メダルMとに分離される流れについて説明する。
【0093】
図1(B)及び(C)に示すように、メダル分離装置10が遊技島7(
図10参照)に設置された場合、補給ライン3(
図10参照)を通じて落下部導入口22Cにメダルが導入される。
【0094】
落下部導入口22Cに導入されたメダルは、
図9に示すように、落下部22Aを落下していき、やがて、移送突起22Fに接触する。移送突起22Fに接触したメダルは、第1突出部22D側(左側)に移送され、第1突出部22Dを経由した後、落下部22Aへ戻り、再び、落下部22Aを落下していく。このように、メダルを移送突起22Fに接触させることにより、メダルの落下進路を迂回させた後、導入板92に落下させることができる。そのため、本実施の形態によれば、メダルの落下進路を迂回させずに導入板92に落下させる構成に比べて、導入板92に加わるメダルの衝撃を緩和でき、導入板92の破損を抑制できる。
【0095】
その後、落下部22Aを落下したメダルは、
図3に示すように、導入板92に接触して、導入板92の傾斜により箱部94側(前側)に移送される。箱部94側(前側)に移送されたメダルは、後面開口94Aを通じて箱部94に導入された後、下面開口94Bからタンク34内に排出される。
【0096】
ここで、センサ36によりタンク34内のメダルの磁気が検知されたことに基づいて、図示しないモータが駆動して、ディスク33が回転する。そして、ディスク33が回転することにより、タンク34内のメダルが排出部32に導かれた後、ホッパー排出口35(
図2参照)へ向けて移送される。
【0097】
なお、タンク34内のメダルが減少して、センサ36によるタンク34内のメダルの磁気が検知されなくなった場合には、ホッパー30は、ディスク33の回転を停止させる。そして、ホッパー30は、補給ライン3(
図10参照)にメダル補給信号を入力する。メダル補給信号が入力された補給ライン3(
図10参照)は、遊技機1及びメダル貸し機2への補給動作がない場合には、メダル分離装置10にメダルを補給する。
【0098】
ホッパー排出口35へ向けて移送されたメダルは、
図4に示すように、逆流防止部96に至る。
ここで、逆流防止部96に至ったメダルは、以下のようにして、逆流防止部96を通過して、ホッパー排出口35から排出される。
【0099】
まず、
図4(A)に示すように、ボール96Aがメダルによって前側に押し出されていない場合、ボール96Aは、ばね96Cの付勢力により後側に付勢されており、収容溝96Bの後端に接触している。この場合、
図4(B)に示すように、ボール96Aの下部は、メダルが移送される排出部32内に突出している。そのため、メダルは、逆流防止部96内を前側に向かって移送される場合、ボール96Aを前側に押し出しつつ移送される。
【0100】
ボール96Aは、メダルに押し出されて前側に移送されていくが、収容溝96Bの高さがその後側からその前側にかけて高くなるため、メダルに上側に押し上げられつつ前側に移送される。ボール96Aは、収容溝96Bの前端付近に到達すると、その下部が排出部32内に突出しなくなる。つまり、ボール96A全体が収容溝96B内に収容される。そして、ボール96Aを収容溝96Bの前端付近まで押し出したメダルは、逆流防止部96を通過して、
図2に示すように、ホッパー排出口35から排出される。
【0101】
なお、メダルが逆流防止部96を通過した後は、ボール96Aは自重により下側に落下しつつ、ばね96Cの付勢力により収容溝96Bの後側へ移送され、収容溝96Bの後端に接触した状態へと戻る。
【0102】
ホッパー排出口35から排出されたメダルは、
図6に示すように、軸心が垂直状態で第1変更入口52Aに至る。第1変更入口52Aから第1軸変更部51に入ったメダルは、図示しない手前のメダルに押されながら第1面52Bを移動する。第1面52Bから第2面52Dに至ったメダルは、第2面52Dに沿ってその左半面が持ち上げられ、後面視にて反時計回りに回転していく。そして、左半面が持ち上げられたメダルは、やがて、その軸心が水平方向となる。その後、軸心が水平方向となったメダルは第1変更出口52Eから排出される。
【0103】
第1変更出口52Eから排出されたメダルは、
図2に示すように、軸心が水平状態で第1レール部導入口41から湾曲通路43Aに至る。湾曲通路43Aに至ったメダルは、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し上げられながら上昇していき、研磨通路43Bに至る。研磨通路43Bに至ったメダルは、研磨材98Bに接触して研磨されつつ(
図5(A)参照)、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し上げられながら上昇していき、排出通路43Cに至る。排出通路43Cに至ったメダルは、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し上げられながら上昇していき、軸心が水平状態で第1レール部排出口42から排出される。
【0104】
第1レール部排出口42から排出されたメダルは、軸心が水平状態で第2レール部導入口46から導入通路48Aに至る。導入通路48Aに至ったメダルは、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し上げられながら上昇していき、上昇通路48Bに至る。上昇通路48Bに至ったメダルは、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し上げられながら上昇していき、下降通路48Cに至る。下降通路48Cに至ったメダルは、隣接する後側のメダルの周面で、その周面が押し出されていき、湾曲部48Dから直線部48Eに至る。直線部48Eに至ったメダルは、その自重により自由落下する。そして、上述のように、メダルの落下速度は移送速度よりも速いため、直線部48Eに至ったメダルは、その後側のメダルと間隔を空けた状態で第2レール部排出口47から排出される。
【0105】
第2レール部排出口47から排出されたメダルは、
図7に示すように、軸心が水平状態で第2変更入口56に至る。第2変更入口56に至ったメダルは、第2軸変更部55内で回転されて、メダルの軸心がカメラ62の撮影面に対して直交する方向となった状態で第2変更出口57から排出される。
【0106】
第2変更出口57から排出されたメダルは、メダルの軸心がカメラ62の撮影面に対して直交する方向となった状態で落下通路100を落下していき、基板部に設定された所定の撮影位置に到達したと基板部により判定された場合に、カメラ62により撮影される。
【0107】
カメラ62による撮影が行われたことに基づいて、基板部は、カメラ62により撮影されたメダルの撮影データと、事前画像データとを参照して、正規メダルRであるか否かの判定を行う。ここで、以下では、基板部が判定の結果として、制御ユニットに対して、(1)正規メダル情報を出力した場合と、(2)混入メダル情報を出力した場合と、について説明する。
【0108】
(1)基板部が正規メダル情報を出力した場合
制御ユニットは、基板部から正規メダル情報が入力された場合、ソレノイド71を作動させない。つまり、この場合、カメラ62により撮影されたメダルは、基板部の判定の結果、正規メダルRと識別された。そのため、この正規メダルRは、排除レバー72により排除されることなく、第2変更出口57から鉛直に落下していき、正規通路100Bに至る。
【0109】
正規通路100Bに至った正規メダルRは、右傾斜部74Bに落下して、右傾斜部74Bを下っていく。右傾斜部74Bを下った正規メダルRは、
図9に示すように、第2突出部22Eに落下する。そして、第2突出部22Eに落下した正規メダルRは、落下部22Aに落下していき、その後、落下部22Aの下端から回収ライン4(
図10参照)に排出される。
【0110】
(2)基板部が混入メダル情報を出力した場合
制御ユニットは、基板部から混入メダル情報が入力された場合、ソレノイド71を作動させ、排除レバー72を落下通路100内に突き出させる。つまり、この場合、カメラ62により撮影されたメダルは、基板部の判定の結果、混入メダルMと識別された。そのため、
図7に示すように、この混入メダルMは、落下通路100内に突き出した排除レバー72に接触して、左側に排除され、排除通路100Aに移送される。
【0111】
排除通路100Aに移送された混入メダルMは、左傾斜部74Aを下っていく。左傾斜部74Aを下った混入メダルMは、
図9に示すように、第2メダル通路24に落下する。そして、第2メダル通路24に落下した混入メダルMは、第2メダル通路24を落下していき、その後、
図1(B)に示すように、第2メダル通路24の下端から混入メダルボックス20に排出される。
【0112】
ここで、本実施の形態では、メダルの落下中にカメラ62によりメダルが撮影され、基板部により、その撮影されたメダルの撮影データと事前画像データとを参照して、正規メダルRであるか否かの判定を行うこととされている。また、本実施の形態では、直線部48Eに至り、その自重により自由落下したメダルの落下速度が移送速度よりも速いため、直線部48Eから自由落下したメダルは、その後側のメダルと間隔を空けた状態でカメラ62により撮影される。そのため、本実施の形態によれば、カメラ62が1度の撮影で単体のメダルを対象として撮影することができる。したがって、本実施の形態によれば、単体のメダルを対象として正規メダルRであるか否かを識別することができ、1度の撮影で複数枚のメダルが撮影される構成に比べて、正規メダルRであるか否かを正確に識別することができる。
【0113】
ここで、ホッパー30から軸心が垂直状態で排出されたメダルを上方へ移送する際には、メダルの軸心が垂直状態のままでは、隣接する後側のメダルが隣接する前側のメダルを押しながら上方へ方向変換することができない。そこで、本実施の形態では、第1軸変更部51により、ホッパー30から排出されたメダルの軸心を垂直状態から水平状態に約90度回転させている。これにより、本実施の形態では、ホッパー30から軸心が垂直状態で排出されたメダルの軸心を水平状態に方向変換したうえで、そのメダルを上方へ移送することができる。
【0114】
また、本実施の形態では、研磨通路43Bに至ったメダルを研磨材98Bに接触させながら移送することとされている。これにより、本実施の形態では、移送中にメダルの汚れを除去した後、そのメダルがカメラ62で撮影され、基板部による正規メダルRであるか否かの判定が行われることとなる。そのため、本実施の形態によれば、メダルの汚れを除去した後に、識別部60による識別が行えるので、移送中にメダルの汚れが除去されずにメダルの識別が行われる構成に比べて、正規メダルRであるか否かを正確に識別することができる。
【0115】
また、本実施の形態では、識別部60による識別後の正規メダルRと混入メダルMとを、分離部70により分離して、正規メダルRと混入メダルMとを異なる通路(正規メダルR:第1メダル通路22 混入メダルM:第2メダル通路24)に移送している。そして、第1メダル通路22に移送された正規メダルRは、回収ライン4に排出され、第2メダル通路24に移送された混入メダルMは、混入メダルボックス20に排出されることとされている。そのため、本実施の形態によれば、ホールの店員に正規メダルRと混入メダルMとを識別して正規メダルRと混入メダルMとに分離させることなく、自動で正規メダルRと混入メダルMとを分離することができる。
【0116】
また、本実施の形態では、図示しないモータの停止によりディスク33の回転が停止した場合、逆流防止部96内でボール96Aの前側に位置するメダルは、第1レール部40等に残存するメダルの重みにより、後側に押し出される力を受ける。しかし、本実施の形態によれば、ばね96Cの付勢力によりボール96Aが収容溝96Bの後端に接触した場合には、ボール96Aの前側に位置するメダルが後側に押し出される力を受けても、ボール96Aと排出部32との間に挟まるため、後側に移送されることがない。これにより、本実施の形態によれば、ディスク33の回転が停止した場合におけるメダルの逆流を防止できる。
【0117】
また、本実施の形態では、たとえば、ホッパー30から排出されるメダル数よりも、第1メダル通路22から導入部90に導入されるメダル数が多くなると、次第に導入部90からタンク34内にメダルが導入できなくなり、導入部90にメダルが滞留していく。ただし、本実施の形態では、導入板92が後面視にてL字状に形成されているため、導入部90に滞留したメダルが導入板92に達すると、その導入板92に達したメダルは、他のメダルに押し出されて、導入板92上から溢流して第1メダル通路22に落下する。
【0118】
また、
図9に示すように、落下部22Aと第2突出部22Eとを合わせた第1メダル通路22の幅は、導入部90の幅よりも広い。そのため、導入部90にメダルが滞留した状態で第1メダル通路22にメダルが落下しても、その落下したメダルは、
図3に示すように、たとえば、導入板92に滞留しているメダルに接触して、導入板92から弾き出されて、第1メダル通路22に落下する。したがって、本実施の形態によれば、導入部90にメダルが滞留したとしても、第1メダル通路22に落下するメダルが第1メダル通路22で詰まることを抑制できる。
【0119】
また、
図10に示すように、メダル分離装置10の寸法は、メダル貸し機2の寸法と同程度とされ、メダル分離装置10の形状は、メダル貸し機2の形状と同様の四角箱状とされている。これにより、メダル分離装置10は、
図10に示す従来の遊技島7において、メダル貸し機2と、このメダル貸し機2の隣(
図10では右側)に設置された遊技機1との間に設置することができる。つまり、本実施の形態によれば、従来の遊技島7の空きスペースにメダル分離装置10を設置することができるので、その設置にあたり、大掛かりな工事を必要とせず、容易に遊技島7にメダル分離装置10を設置することができる。
【0120】
(その他)
本実施の形態では、メダル識別装置80を構成する全ての部材を筐体11内に配置したが、これに限らず、メダル識別装置80のうち、少なくとも、メダル移送部85と識別部60とを筐体11外の遊技島7に設置してもよい。つまり、この場合には、補給ライン3と筐体11との間にメダル移送部85を配置して、補給ライン3からメダル移送部85に移送されたメダルを識別部60により識別した後、筐体11内にメダルが導入される。そして、識別部60の基板部から制御ユニットに出力された正規メダル情報又は混入メダル情報に応じて、分離部70により、正規メダルRと混入メダルMとが分離される。
【0121】
また、本実施の形態では、下降通路48Cの直線部48Eを垂直に延びる直線状の通路として、メダルを直線部48Eから自由落下させることとしたが、これに限らず、直線部48Eを上側から下側に向けて斜めに傾斜させた通路としてもよい。ただし、メダル分離装置10の設置面に対して垂直に延ばした直線に対する直線部48Eの傾斜角度は、メダルの落下速度が移送速度よりも速くなる角度とされている。これにより、直線部48Eを斜めに傾斜させた場合には、メダルが直線部48Eに接触しつつ下側に滑り落ちることとなるが、メダルの落下速度が移送速度よりも速いため、直線部48Eに至ったメダルは、その後側のメダルと間隔を空けた状態で第2レール部排出口47から排出される。なお、上述の傾斜角度で枠部99を斜めに傾斜させることにより、落下通路100を斜めに傾斜した通路としてもよい。
【0122】
また、本実施の形態における基板部は、事前画像データとして、2種類の画像データが事前に登録可能とされていたが、これに限らず、基板部には、事前画像データとして、3種類以上の画像データが登録可能であってもよい。
【0123】
また、メダル分離装置10に紙幣の識別機を設け、識別部60で正規メダルRの通過枚数を検知することにより、メダル分離装置10をメダル貸し機2に応用してもよい。
【0124】
また、本実施の形態では、逆流防止部96をホッパー30に設けたが、これに限らず、排出通路43Cにも逆流防止部96を設けてもよい。これにより、研磨材98Bを交換するために研磨装置98を第1レール部40から取り外した際に、第2移送路48に残存するメダルがこぼれることを防止できる。また、ホッパー30を引き出した際に湾曲通路43Aに残存するメダルがこぼれることを防止できる。