特許第6795849号(P6795849)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6795849
(24)【登録日】2020年11月17日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】位置検出装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/00 20060101AFI20201119BHJP
   G01B 7/00 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   G01B21/00 C
   G01B7/00 101Z
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-196517(P2017-196517)
(22)【出願日】2017年10月10日
(65)【公開番号】特開2019-70575(P2019-70575A)
(43)【公開日】2019年5月9日
【審査請求日】2019年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000114271
【氏名又は名称】ミヤマ電器株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】特許業務法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】川井 充一
【審査官】 山▲崎▼ 和子
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−013005(JP,U)
【文献】 特開2017−009485(JP,A)
【文献】 特開2012−233805(JP,A)
【文献】 実開平01−149004(JP,U)
【文献】 韓国登録特許第10−0719176(KR,B1)
【文献】 特開2012−8049(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00−21/32
7/00−7/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
長尺状で内部に中空部が形成され、長手方向に沿って前記中空部から外部に通じる開口部が形成されているケースと、
前記中空部内の一端側に設けられ、受ける圧力の大小により値の異なる検出信号を出力する圧力センサと、
前記中空部内に収納されるコイルスプリングと、
前記圧力センサと前記コイルスプリングとの間に配置され前記コイルスプリングの付勢力を前記圧力センサに伝達する可動子と、
前記コイルスプリングの他端側に設けられ前記ケースの長手方向に移動可能な移動部材と、を備え、
前記移動部材は、前記中空部内を摺動する摺動部と、前記摺動部に連続し前記開口部から外部に張り出す張出部と、を有し、
前記張出部を前記長手方向に沿って移動させることで前記検出信号の出力を変化させることを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
前記コイルスプリングは複数本設けられ、
隣り合う前記コイルスプリング同士の間に中間部材が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項3】
少なくとも2つの前記コイルスプリングのバネ定数が互いに異なるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の位置検出装置。
【請求項4】
前記コイルスプリングに挿通されて当該コイルスプリングをガイドする長尺状のガイド部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の位置検出装置。
【請求項5】
前記コイルスプリング及び前記中間部材に形成された貫通孔に挿通されて当該コイルスプリングをガイドする長尺状のガイド部材を備えることを特徴とする請求項2又は請求項3の何れかの一項に記載の位置検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも一部の部材が移動する機器等を対象として、当該移動する部材の位置を検出する装置としては、例えば、特許文献1に記載の位置検出センサが知られている。
特許文献1の技術は、ホトインタラプタを3段に重ね合わせて構成され、検出精度に相当する幅のスリットを有するシャッタと当該3段のホトインタラプタとの相対位置と相対的な移動方向とを検出するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−211413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記の位置の検出対象となる部材の移動距離が長い場合、多数のホトインタラプタを用いなければならず、また、特許文献1の技術では演算回路を組み込まないと測定することができないので、製造コストが高くなり、装置が複雑化するという不具合がある。
そこで、本発明の課題は、検出対象となる部材等の移動距離が長い場合であっても当該部材等の位置を検出ことができる位置検出装置を簡易かつ低製造コストで提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、長尺状で内部に中空部が形成され、長手方向に沿って前記中空部から外部に通じる開口部が形成されているケースと、前記中空部内の一端側に設けられ、受ける圧力の大小により値の異なる検出信号を出力する圧力センサと、前記中空部内に収納されるコイルスプリングと、前記圧力センサと前記コイルスプリング間に配置され前記コイルスプリングの付勢力を前記圧力センサに伝達する可動子と、前記コイルスプリングの他端側に設けられ前記ケースの長手方向に移動可能な移動部材と、を備え、前記移動部材は、前記中空部内を摺動する摺動部と、前記摺動部に連続し前記開口部から外部に張出す張出部と、を有し、前記張出部を前記長手方向に沿って移動させることで前記検出信号の出力を変化させることを特徴とする。
【0006】
本発明によれば、圧力センサの検出信号の大きさが変動し、当該信号の大きさから部材の位置を検出することができる。この場合、部材の移動距離が長い場合であっても、ケースやコイルスプリングの長さを長くするだけでよく、圧力センサは単体で足りるので、検出対象となる部材の移動距離が長い場合であっても簡易かつ低製造コストな位置検出装置を提供することができる。
【0007】
この場合に、前記コイルスプリングは複数本設けられ、隣り合う前記コイルスプリング同士の間に中間部材が配置されていることを特徴としてもよい。
本発明によれば、検出対象となる部材等の移動距離が長くなるのに伴いケースが長くなっても、複数のコイルスプリングを用いて部材等の位置検出を行うことができる。
【0008】
この場合に、少なくとも2つの前記コイルスプリングのバネ定数が互いに異なるように設定されていることを特徴としてもよい。
本発明によれば、コイルスプリングのバネ定数が互いに異なるようにすることで、移動部材の位置が同じでも圧力センサの検出信号の値を様々に変化させることができる。
【0009】
前記の場合に、前記コイルスプリングに挿通されて当該コイルスプリングをガイドする長尺状のガイド部材を備えることを特徴としてもよい。
本発明によれば、コイルスプリングが長くなっても当該コイルスプリングをガイド部材がガイドして座屈するのを抑制することができる。
【0010】
前記の場合に、前記コイルスプリング及び前記中間部材に形成された貫通孔に挿通されて当該コイルスプリングをガイドする長尺状のガイド部材を備えることを特徴としてもよい。
本発明によれば、コイルスプリングが長くなっても当該コイルスプリングをガイド部材がガイドして座屈するのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、検出対象となる部材等の移動距離が長い場合であっても当該部材等の位置を検出ことができる位置検出装置を簡易かつ低製造コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の分解斜視図である。
図3】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の長手方向断面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の圧力センサ側の端部側の断面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の圧力センサ及びプリント基板等の斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の圧力センサの一例の原理を示す斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の中間部材の斜視図である。
図8】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の中間部材の位置で切断した位置検出装置の断面図である。
図9】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の移動部材の斜視図である。
図10】本発明の一実施形態に係る位置検出装置の移動部材の位置で切断した位置検出装置の断面図である。
図11】本発明の一実施形態に係る横軸に張出部の移動量、縦軸に圧力センサに作用する荷重を示したグラフである。
図12】本発明の一実施形態に係る横軸に張出部の移動量、縦軸に圧力センサに作用する荷重を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る位置検出装置の斜視図、図2は、同分解斜視図である。本実施形態に係る位置検出装置1は、例えば装置等に設けられて移動する部材等に連結されてその位置を検出する装置である。位置検出装置1は、ケース2と、プリント基板10と、圧力センサ3と、可動子4と、コイルスプリング51,52と、中間部材6と、移動部材7と、カバー8と、ガイド部材(ピン)9と、コネクタ10cとから構成されている。
【0014】
ケース2は、長尺状で、径方向断面形状が略矩形状をなしている。図3は、本実施形態に係る位置検出装置の長手方向断面図である。図3に、ケース2の長手方向で切断した断面図で示すように、ケース2内には、長手方向がケース2の長手方向であって、当該ケース2を貫通している中空部21が形成されている。ケース2の中空部21は円筒状になっている。ケース2の両端には、それぞれ中空部21に連通している孔22,23が設けられている。ケース2は、平断面が矩形状であるため、その外表面には、長方形状の4つの面24a,24b,24c,24dが形成されている。このうち、面24aには、中空部21から外部に通じていて、ケース2の長手方向に沿って細長い開口部25が形成されている。
【0015】
図4は、本実施形態に係る位置検出装置の圧力センサ3側の端部側の断面図である。図5は、本実施形態に係る位置検出装置の圧力センサ3及びプリント基板10等の斜視図である。図4図5に示すように、ケース2の中空部21内で、ケース2の一端部26側の内壁面22aには、プリント基板10が設けられている。そして、中空部21内でプリント基板10におけるケース2の他端部27側(図1)の面10aには、圧力センサ3が実装されている。
【0016】
図6は、圧力センサ3の一例の原理を示す斜視図である。圧力センサ(フォースセンサ)3は、Si基板にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)加工でダイアフラム31を形成した構造を有している。ダイアフラム31には4つのピエゾ抵抗32が配置されており、これらによりダイアフラム31上でブリッジ回路を構成している。ダイアフラム31の面上にはスチールボール33が位置しており、スチールボール33が圧力を受けて(矢印35)ダイアフラム31に荷重が加わると、ダイアフラム31の変形によりピエゾ抵抗32に応力を与えその抵抗値が変化する(ピエゾ抵抗効果)。そして、この抵抗値変化によるブリッジ回路の中点電位変動をとらえることで、圧力センサ3にかかる荷重をリニアに検出することができる。符号34は、ダイアフラム31に形成された端子である。このような構成により、圧力センサ3は、スチールボール33が受ける圧力の大小により値の異なる検出信号(電圧信号)を出力する。なお、圧力センサ3は、受ける圧力の大小により値の異なる検出信号を出力する圧力センサであれば、かかる構成のセンサに限定されるものではない。
【0017】
図4図5に戻り、プリント基板10における圧力センサ3が実装されている側の面10aと反対側の面10bには、プリント基板10を外部の電子機器と接続するためのコネクタ10cが設けられている。このコネクタ10cは、孔22から外部に突出していて、その長手方向がケース2の長手方向と同じである。
【0018】
図1図3に示すように、ケース2の中空部21内には、中空部21の長手方向を長手方向として2本のコイルスプリング51,52が直列で収納されている。なお、コイルスプリングは、ケース2の長さに応じて、1本でもよいし、3本以上直列に中空部21に収納してもよい。また、コイルスプリング51と52とは、ばね定数が同じであってもよいし、互いに様々にばね定数を異ならせてもよい。
【0019】
図4に示すように、圧力センサ3とコイルスプリング51との間には可動子4が配置されている。可動子4は、コイルスプリング51,52の付勢力を圧力センサ3に伝達する。可動子4における圧力センサ3側には平面上の押圧面41が形成され、その反対側には、コイルスプリング51の一端部を受ける受け凹部42が形成されている。
【0020】
図7は、中間部材6の斜視図であり、図8は、中間部材6の位置で切断した位置検出装置1の断面図である。図1図3図7図8に示すように、隣り合うコイルスプリング51,52同士の間には中間部材6が配置されている。中間部材6は、中空部21内を摺動する。中間部材6は、ケース2の長手方向を貫通方向とする貫通孔61と、当該ケース2の長手方向の両端部にコイルスプリング51,52の夫々の一端部を受ける受け凹部62,63とが設けられている。
【0021】
図9は、移動部材7の斜視図であり、図10は、移動部材7の位置で切断した位置検出装置1の断面図である。図1図3図9図10に示すように、中空部21のコイルスプリング52の他端側には移動部材7が設けられている。移動部材7は、ケース2の長手方向に移動可能である。すなわち、移動部材7は、中空部21内を摺動する摺動部71と、摺動部71に連続し、開口部25から外部に張り出す張出部72とを備えている。摺動部71と張出部72とは、開口部25の側壁を摺動する連結部73により連結されている。摺動部71の幅は開口部25の幅より大きいので、摺動部71が開口部25を介して外部に脱落することはない。摺動部71には、ケース2の長手方向を長さ方向とする貫通孔71aと、コイルスプリング52に設けられ、当該コイルスプリング52の端部を受ける受け凹部71bとが設けられている。張出部72は、本例ではレバーの形をしているが、位置検出装置1で位置検出する部材に連結される部分であり、様々な形状にすることができる。張出部72の下面72aは、ケース2の面24a上を摺動する。
【0022】
図1図3に示すように、ケース2の他端部27は、カバー8で覆われている。このカバー8で係止されることで、移動部材7は他端部27からケース2の外部に飛び出すことはない。カバー8の両側、すなわちケース2の他端部27の面24b,24cには、夫々、矩形状の突部45,45が形成されている。また、カバー8の両側には突部45,45に合った矩形状の嵌合孔81,81が設けられていて、ケース2の突部45,45がカバー8の嵌合孔81,81に嵌合することにより、カバー8のケース2からの抜け止め防止が図られている。カバー8には、ケース2の長手方向にカバー8を貫通する貫通孔82が形成されていて、貫通孔82の周縁部には、段差上の係合凹部83が形成されている。
【0023】
図2図3に示すように、ガイド部材9は、長尺状の円柱形状をした部材である。ガイド部材9の一端には、ガイド部材9より、外側に円板状に張り出した張出部91が形成されている。
【0024】
図2図3に示すように、ガイド部材9は、貫通孔82からケース2内に挿入されていて、コイルスプリング51,52及び中間部材6の貫通孔61に挿通されている。これにより、ガイド部材9は、コイルスプリング51,52をガイドする。ガイド部材9の張出部91は係合凹部83に合っていて、張出部91は係合凹部83に嵌り、張出部91の上面とカバー8の外板84の外面とは面一になる。
【0025】
次に、位置検出装置1の作用効果について説明する。
移動する部材の位置を位置検出装置1で検出するためには、張出部72を位置検出対象となる部材に所定の手段により連結する。位置検出対象となる部材とは、例えばパチンコ機などの一部を構成している動きを伴う部材である。そして、ケース2の長さ方向が当該位置検出対象の部材の移動方向に沿うように位置検出装置1を配置する。
【0026】
そして、位置検出対象の部材が移動すると、それに連動して張出部72もケース2の長手方向に移動する。移動する張出部72に連動して、摺動部71が中空部21内を移動するので、摺動部71がコネクタ10c側に移動すると、摺動部71によりコイルスプリング51,52が圧縮されて可動子4をコネクタ10c側に移動させ、可動子4によって圧力センサ3が押圧される。前記した圧力センサ3は、受ける圧力が大きいほど高い電圧を出力するもので、移動部材7がコイルスプリング51,52の付勢力に抗して圧力センサ3に近づくほど大きな圧力が圧力センサ3に加えられ、コネクタ10cから高電圧を取り出すことができる。よって、圧力センサ3の出力電圧の大小(出力電圧はリニアに変化する)により、ケース2の長手方向における張出部72の位置、ひいては位置検出対象となる部材の位置を検出することができる。
【0027】
位置検出対象となる部材の移動距離は、様々であり、短い場合もあれば、かなり長い場合もある。この移動距離が短い場合は、位置検出装置1に用いるコイルスプリングは1本でもよい。この場合は、中間部材6は不要である。一方、移動距離が長い場合は、その移動距離に対応した長いコイルスプリングを製造することは困難が伴う。そこで、その場合には、本実施形態に示すように、通常サイズのコイルスプリング51,52を直列に配置し、その間に中間部材6を介装させることで、実質的に長いコイルスプリングを実現することができる。本実施形態で示す位置検出装置1が対象とするよりも更に長い移動距離となる場合は、コイルスプリングを3本以上直列に配置し、隣接する各コイルスプリング間に中間部材6を配置するようにして、相当長い移動距離にも対応できるようにすることが可能である。中間部材6は、このように簡易な手段によりコイルスプリングを長くするための手段として用いる。
【0028】
なお、このような手段により、実質的にコイルスプリングを長くすればするほど、コイルスプリングが圧縮される際に座屈する可能性が高まる。そこで、コイルスプリング51,52及び中間部材6の全体にガイド部材9を挿入して、コイルスプリング51,52が圧縮及び伸長する際に、その動きをガイド部材9でガイドするようにすることで、コイルスプリング51,52の座屈を抑制することができる。コイルスプリングを3個以上使用する場合も、全てのコイルスプリング及び中間部材6を挿通するガイド部材を用いることで、コイルスプリングの座屈を抑制することができる。
【0029】
図11図12は、何れも横軸に張出部72の移動量、縦軸に圧力センサ3にかかる荷重を示したグラフである。図11の例は、コイルスプリング51,52ともばね定数が比較的小さな場合の例を示しており、横軸に張出部72の移動量が大きくなる(右側になる)ほど縦軸の圧力センサ3に作用する荷重は増大するが、その増大の程度は緩やかである。符号101がコイルスプリング51,52を圧縮する場合、符号102が伸長する場合の値を示しているが、この両者で値が相違するのは、コイルスプリング51,52がヒステリシスを有しているからである。
【0030】
図12の例は、図11の例と異なり、コイルスプリング51,52のうちの一方のばね定数を大きくしている。図12の例は、図11の例と比較すると、符号111のコイルスプリング51,52を圧縮する場合も、符号112の伸長する場合も、圧力センサ3に作用する荷重は増大のピッチが大きく、特にコイルスプリング51,52を圧縮の程度がある程度以上に増大すると、圧力センサ3に作用する荷重は増大のピッチは急増する。このように、コイルスプリング51と52のばね定数を互いに異なるように様々に設定することで、圧力センサ3の検出電圧値の変化を様々に変動させることができる。そして、これを利用して、位置検出対象となる部材の特性に応じて、コイルスプリング51,52のばね定数を様々に設定することができる。これは、使用するコイルスプリングが3個以上の場合であっても同様である。
【符号の説明】
【0031】
1 位置検出装置
2 ケース
21 中空部
25 開口部
27 一端
3 圧力センサ
4 可動子
51,52 コイルスプリング
6 中間部材
61 貫通孔
7 移動部材
71 摺動部
72 張出部
9 ガイド部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12