特許第6795870号(P6795870)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6795870
(24)【登録日】2020年11月17日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】光給電コンバータ
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/054 20140101AFI20201119BHJP
   H01L 31/0248 20060101ALI20201119BHJP
   H01L 31/10 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   H01L31/04 620
   H01L31/04 300
   H01L31/10 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-549716(P2020-549716)
(86)(22)【出願日】2020年7月6日
(86)【国際出願番号】JP2020026395
【審査請求日】2020年9月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000161862
【氏名又は名称】株式会社京都セミコンダクター
(74)【代理人】
【識別番号】100089004
【弁理士】
【氏名又は名称】岡村 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】臼井 健
(72)【発明者】
【氏名】大村 悦司
【審査官】 桂城 厚
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−41536(JP,A)
【文献】 特開2018−56382(JP,A)
【文献】 特開2002−151668(JP,A)
【文献】 特開2010−114235(JP,A)
【文献】 特開2013−229513(JP,A)
【文献】 国際公開第2019/021362(WO,A1)
【文献】 特開2005−294669(JP,A)
【文献】 特開平11−163390(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2019/0348549(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第102201482(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L31/00−31/119
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板の主面側に受光部を備えた半導体受光素子を有し、前記主面に垂直に入射した光が前記受光部で変換された電流を外部に給電する光給電コンバータにおいて、
前記半導体基板は、前記主面に対して鋭角に交差する少なくとも1つの傾斜端面を有し、
前記主面に垂直に入射した光と重なるように、前記主面に平行な方向又は斜め方向から前記傾斜端面に入射した光を屈折させて前記受光部に入射させるように構成したことを特徴とする光給電コンバータ。
【請求項2】
前記半導体受光素子を支持する支持基板を有し、
前記支持基板は、前記傾斜端面に臨む反射部を備え、
前記反射部が、前記主面に垂直に入射する光に平行に入射する光を反射させて前記傾斜端面に入射させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の光給電コンバータ。
【請求項3】
前記支持基板はシリコン基板であり、前記反射部が前記シリコン基板の(111)面に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の光給電コンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバケーブルを介して入力した光を電流に変換して出力する光給電コンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
給電設備がない遠隔地、給電による微弱な電磁界がノイズとなる環境、防爆を必要とする環境、電気的相互影響がある超高電圧設備内等、特殊な環境では電源ケーブルを介して電子機器類を作動させる電力を供給できない場合がある。そのため、電子機器類の傍まで光ファイバケーブルを介して光を送り、この光を電流に変換して給電する光給電コンバータが利用される。
【0003】
光給電コンバータの出力を大きくするために、例えば特許文献1のようにバンドギャップエネルギーが異なる複数の光吸収領域を備えることにより、光給電コンバータの光電変換効率を向上させる技術が知られている。また、例えば特許文献2のように、出力電圧を高くするためにアレイ状に分割された受光部を直列に接続した光給電コンバータが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−114235号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2011/0108081号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、光給電コンバータの出力を大きくするためには、光ファイバケーブルを介して特許文献1,2のような光給電コンバータに入力する光入力を大きくすることも有効である。しかし、一般的なシングルモード光ファイバでは、光が伝搬するコアの直径が10μm程度と小さい。そのため、例えば1Wを超える大きい光入力に対して、ファイバフューズ現象によってコアが損傷する場合があり、光入力を大きくすることには限界がある。
【0006】
そこで、コアの損傷を避けるために複数の光ファイバケーブルを介して光を送り、これらに対応する複数の光給電コンバータを配設すること、又は複数の光ファイバケーブルに対応する複数の受光部を有する大型の受光素子を備えた光給電コンバータを配設することが検討されている。しかし、複数の光給電コンバータを配設するので大きい設置スペースが必要になる、又は大型の受光素子を有するので光給電コンバータが大きくなるという課題があった。また、複数の光給電コンバータ又は大型の受光素子を有する光給電コンバータが必要なので、製造コストが増加することが避けられない。
【0007】
本発明の目的は、大型化せずに複数の光ファイバケーブルから光を受けて給電することができる光給電コンバータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1の発明の光給電コンバータは、半導体基板の主面側に受光部を備えた半導体受光素子を有し、前記主面に垂直に入射した光が前記受光部で変換された電流を外部に給電する光給電コンバータにおいて、前記半導体基板は、前記主面に対して鋭角に交差する少なくとも1つの傾斜端面を有し、前記主面に垂直に入射した光と重なるように、前記主面に平行な方向又は斜め方向から前記傾斜端面に入射した光を屈折させて前記受光部に入射させるように構成したことを特徴としている。
【0009】
上記構成によれば、主面に垂直に入射した光と傾斜端面に入射した光を受光部に重ねて入射させ、受光部で電流に変換して外部に供給する。従って、光給電コンバータを大型化せずに複数の光ファイバケーブルから出射される光を受けて給電することができる。
【0010】
請求項2の発明の光給電コンバータは、請求項1の発明において、前記半導体受光素子を支持する支持基板を有し、前記支持基板は、前記傾斜端面に臨む反射部を備え、前記反射部が、前記主面に垂直に入射する光に平行に入射する光を反射させて前記傾斜端面に入射させるように構成したことを特徴としている。
上記構成によれば、主面に垂直に入射する光に平行な光であって、反射部に入射する光を反射部が傾斜端面に向けて反射する。従って、複数の光ファイバケーブルを主面に垂直な方向に出射するように配設することができ、光ファイバケーブルの曲げが不要なので、光ファイバケーブルの接続が容易になると共にコンパクトに接続することができる。
【0011】
請求項3の発明の光給電コンバータは、請求項2の発明において、前記支持基板はシリコン基板であり、前記反射部が前記シリコン基板の(111)面に形成されたことを特徴としている。
上記構成によれば、反射部を一定の傾斜角で平坦に形成できるので、傾斜端面における高い入射位置精度を確保し且つ高い反射率を有する反射部を形成することができる。従って、高い反射率の反射部で反射した光を高精度で受光部に入射させることができるので、光給電コンバータを大型化せずに複数の光ファイバケーブルから出射される光を受けて給電することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の光給電コンバータによれば、大型化せずに複数の光ファイバケーブルから光を受けて給電することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の実施例1に係る光給電コンバータの要部平面図である。
図2図1のII−II線要部断面図である。
図3】複数の傾斜端面を備えた光給電コンバータの例を示す図である。
図4図2と異なる向きに半導体受光素子を固定した光給電コンバータの例を示す図である。
図5】実施例2に係る反射部を備えた光給電コンバータを示す図である。
図6】実施例2に係る複数の反射部を備えた光給電コンバータを示す図である。
図7】実施例3に係る反射部を備えた光給電コンバータを示す図である。
図8】実施例3に係る複数の反射部を備えた光給電コンバータを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
図1図2に示すように、光給電コンバータ1Aは、半導体受光素子2と、半導体受光素子2を支持する支持基板3を有する。支持基板3には、1対の配線4,5が形成されている。半導体受光素子2は、光ファイバケーブル6等を介してそれらの出射端の位置に相当する出射点O1,O2から出射された光(例えば1〜1.6μmの波長領域の赤外光)を電流に変換し、1対の配線4,5を介して外部に給電する。
【0016】
半導体受光素子2は、n−InP基板である半導体基板10の(100)面を主面10aとして、主面10a側に形成されたInGaAs層11内の光吸収領域11aと、InGaAs層11上に形成されたn−InP層12内のp型拡散領域12aを有する受光部15(フォトダイオード)を備えている。n−InP層12は、誘電体膜13(例えばSiN膜、SiO2膜等)に覆われている。
【0017】
p型拡散領域12aは、n−InP層12の所定の領域に例えばZnをドープして形成され、このp型拡散領域12aと接するInGaAs層11の領域が光吸収領域11aに相当する。p型拡散領域12aは主面10a側から見て例えば正八角形に形成されているが、矩形を含む多角形や円形に形成されてもよい。
【0018】
半導体受光素子2は、p型拡散領域12aを縁取るように形成され且つp型拡散領域1aに接続する環状電極16と、環状電極16の外側で半導体基板10に接続する基板電極17を有する。環状電極16は配線4に接続され、基板電極17は配線5に接続されている。そして、半導体基板10内を進行して受光部15の光吸収領域11aに入射した光の一部が、電流に変換され、環状電極16と基板電極17を介して配線4,5から外部に給電される。
【0019】
半導体受光素子2は、主面10a側を支持基板2に向けて固定されている。そして主面10aに対向する半導体基板10の裏面10b側の出射点O1から、主面10aに垂直に光を入射させ、光吸収領域11aに到達させる。
【0020】
半導体基板10は、主面10aに対して鋭角に交差するように形成された傾斜端面10cを有する。この傾斜端面10cの主面10aに対する交差角θ1は任意の鋭角に設定することができ、ここでは例えば62°である。傾斜端面10cは、ウェハの状態の半導体基板10をダイシングブレードによってダイシングする際に、通常は主面10aに対して垂直な姿勢のダイシングブレードを傾けることによって形成される。傾斜端面10cには、主面10aに平行に光を入射させ、この光を傾斜端面10cで屈折させることにより光吸収領域11aに到達させる。尚、傾斜端面10aは、ダイシングによって入射光の波長以上の高さ(深さ)の微細な凹凸を有する粗面に形成され、入射光の反射を低減する。
【0021】
主面10aに垂直に入射する光を出射する光ファイバケーブルの出射点O1は、出射される光の発散角を考慮して光の全部が光吸収領域11aに入射するように、半導体受光素子2から適切な離隔距離が設定される。同様に、傾斜端面10cに入射する光を出射する光ファイバケーブルの出射点O2の位置は、出射される光の発散角と傾斜端面10cにおける屈折角を考慮して光の全部が光吸収領域11aに到達するように、適切に設定される。
【0022】
例えば、発散角が5°、交差角θ1が62°の場合、光軸における屈折角が8.4°になり、光吸収領域11aに入射するように半導体受光素子2から150μm離隔させた位置に出射点O2を設定する。こうして、主面10aに垂直に入射した光と重なるように傾斜端面10cに入射した光を光吸収領域11aに到達させ、受光部15における受光量を増加させることによって、光給電コンバータ1Aを大きくせずに出力電流を増加させる。
【0023】
図3に示すように、半導体基板10は傾斜端面10cだけでなく、例えば出射点O3から光を入射させる傾斜端面10d等の複数の傾斜端面を備えていてもよい。受光部15における受光量を一層増加させて、光給電コンバータ1Aを大きくせずに出力電流を一層増加させることができる。尚、矩形状の半導体受光素子2では、最大でその4辺に対応する4つの傾斜端面を有することができるが、六角形や八角形等の多角形状にして多角形の各辺に対応する傾斜端面に夫々光を入射させるように構成することもできる。
【0024】
また、図4に示すように、半導体受光素子2は、例えばエポキシ系の接着剤18によって、裏面10b側を支持基板3に固定してもよい。この場合、出射点O1から主面10aに垂直に入射する光は、誘電体膜13側から環状電極16の内側に入射して光吸収領域11aに到達する。一方、出射点O2から主面10aに平行に入射する光は、傾斜端面10cで屈折して光吸収領域11aに到達する。
【0025】
従って、図2の場合と同様に受光部15における受光量を増加させて、光給電コンバータ1Aを大きくせずに出力電流を増加させることができる。また、図3と同様に、複数の傾斜端面10c,10d等からも光を入射させて光給電コンバータ1Aの出力電流を一層増加させることもできる。尚、図示を省略するが、環状電極16、基板電極17は、配線4,5に相当する配線端子にワイヤボンディングによって接続される。
【実施例2】
【0026】
上記実施例1の一部を変更した光給電コンバータ1Bについて説明する。実施例1と共通の部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0027】
複数の光ファイバケーブルは、通常束ねた状態で引き回されて光給電コンバータに接続されるが、上記実施例1では入射方向が異なるので、複数の光ファイバケーブルを分けて接続することになる。例えば出射点O1、O2に夫々固定する光ファイバケーブルが束ねた状態で引き回され、そのうちの一方を出射点O1において主面10aに垂直な姿勢に固定し、他方を出射点O2において主面10aに平行な姿勢に固定する。
【0028】
このとき光ファイバケーブルの曲げを小さくすることは困難であるため、この光ファイバケーブルの曲げのためのスペースが大きくなる。それ故、出射点O1から主面10aに垂直に光を入射させる光ファイバケーブルと、これ以外の光ファイバケーブルを曲げずに平行に配設することが好ましい。
【0029】
そこで、例えば図5に示すように、光給電コンバータ1Bは、傾斜端面10cに臨む反射部21を支持基板3に備えている。反射部21は、基材21aの反射面に、例えばAu、Al等を含む金属膜によって形成された反射膜21bを備えている。基材21aの反射面は、支持基板3に対して所定の角度θ2として45°傾いている。
【0030】
傾斜端面10cにおける入射領域が図2の場合と同等になるように出射点O2Bの位置を設定して、出射点O1から主面10aに垂直に光を入射させる光ファイバケーブルと平行に光ファイバケーブルを出射点O2Bに配設する。これにより、主面10aに垂直に入射した光と重なるように傾斜端面10cに入射した光を光吸収領域11aに到達させ、受光部15における受光量を増加させることによって、光給電コンバータ1Aを大きくせずに出力電流を増加させる。光給電コンバータ1Bは、複数の光ファイバケーブルからの光の入射方向が平行なので、光ファイバケーブルを曲げる必要がなく、コンパクトに接続することができる。
【0031】
また、図6のように、複数の傾斜端面10c〜10fに対応する反射部21〜24を配設することによって、受光部15の受光量を増加させて光給電コンバータ1Bを大きくせずに出力電流を増加させることができる。複数の光ファイバケーブルからの光の入射方向が平行なので、複数の光ファイバケーブルを曲げずにコンパクトに接続することができる。また、矩形以外の多角形状の半導体受光素子2の各辺に対応するように複数の反射部を配設することも容易である。尚、所定の角度θ2は、光の入射方向に応じて適宜設定してもよい。
【実施例3】
【0032】
上記実施例2の一部を変更した光給電コンバータ1Cについて説明する。実施例2と共通の部分には同じ符号を付して説明を省略する。
【0033】
上記実施例2の支持基板3は例えばセラミック基板であるが、光給電コンバータ1Cは支持基板3の代わりにシリコン(Si)基板30を有する。このシリコン基板30の表面は(100)面であり、図7に示すように、公知のアルカリ性のエッチング液(KOH水溶液等)を用いた異方性エッチングによって表面からエッチングをして、(111)面が露出した凹部30aを形成する。そして、凹部30a内に半導体受光素子2を配設し、(111)面を反射部31として利用する。
【0034】
異方性エッチングによって露出するシリコン基板30の(111)面は、(100)面に対して所定の角度θ3として54.7°の傾斜を有する平滑面である。この(111)面に例えばAu、Al等を含む金属膜によって反射膜31aを形成した反射部31が、出射点O2Cから出射された光を傾斜端面10cに向けて反射させる。尚、表面が(100)面から角度を持ったシリコン基板30に、表面に対して45°傾斜した(111)面を異方性エッチングによって露出させ、1面だけではあるが図4と同様の反射部31を形成することもできる。
【0035】
適切な出射点O2Cの位置を設定して、出射点O1から主面10aに垂直に光を入射させる光ファイバケーブルと平行に、光ファイバケーブルを出射点O2Cに配設する。出射点O2Cから出射される光は、出射点O1から出射されて主面10aに垂直に入射する光に平行であり、反射部31で反射された光は、主面10aに平行な方向に対して19.4°傾いて斜めに進行する。そして、傾斜端面10cに入射した光は、傾斜端面10cで屈折して光吸収領域11aに到達する。
【0036】
これにより、主面10aに垂直に入射した光と重なるように傾斜端面10cに入射した光を光吸収領域11aに到達させ、受光部15における受光量を増加させることによって、光給電コンバータ1Cを大きくせずに出力電流を増加させる。光給電コンバータ1Cは、複数の光ファイバケーブルからの光の入射方向が平行なので、光ファイバケーブルを曲げずにコンパクトに接続することができる。
【0037】
また、図8に示すように、向きが異なる4つの(111)面を露出させて四角錐台状に凹入させた凹部30aを形成することにより、複数の傾斜端面10c〜10fに対応する反射部31〜34を形成する。これにより光給電コンバータ1Cを大きくすることなく受光部15の受光量を増加させて、出力電流を増加させることができる。また、複数の光ファイバケーブルからの光の入射方向が平行なので、光ファイバケーブルを曲げずにコンパクトに接続することができる。
【0038】
上記光給電コンバータ1A〜1Cの作用、効果について説明する。
光給電コンバータ1A〜1Cは、主面10aに垂直に入射した光と傾斜端面10c等に入射した光を受光部15に重ねて入射させ、受光部15で電流に変換して外部に供給する。従って、光給電コンバータ1A〜1Cを大きくすることなく、複数の光ファイバケーブルから出射される光を受けて給電することができる。
【0039】
光給電コンバータ1B,1Cは、傾斜端面10c等に臨む反射部21,31等を夫々備えている。そして、主面10aに垂直に入射する光に平行な光であって、反射部21,31等に入射する光を、反射部21,31等が対応する傾斜端面10c等に向けて反射する。従って、複数の光ファイバケーブルの出射点O1,O2B、O2C等を主面10aに垂直な方向に出射するように配設することができ、光ファイバケーブルの曲げが不要なので、光給電コンバータ1B,1Cへの光ファイバケーブルの接続が容易になると共に、コンパクトに接続できる。
【0040】
光給電コンバータ1Cの支持基板はシリコン基板30であり、反射部31等がシリコン基板30の(111)面に形成されている。反射部31等を一定の傾斜角で平坦に形成できるので、傾斜端面10c等における入射角の高い精度を確保し且つ高い反射率を有する反射部31等を形成することができる。従って、高い反射率の反射部31等で反射した光を主面10aに垂直に入射する光に高精度で重ねて受光部15に入射させることができるので、光給電コンバータ1Cを大きくすることなく複数の光ファイバケーブルから光を受けて給電することができる。
【0041】
半導体基板10としてn−InP基板に形成された光給電コンバータ1A〜1Cの例を説明したが、本発明の構成はこれに限られるものではなく、例えばシリコン基板やGaAs基板等に形成された光給電コンバータにも適用することができる。その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、上記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はその種の変更形態も包含するものである。
【符号の説明】
【0042】
1A〜1C :光給電コンバータ
2 :半導体受光素子
3 :支持基板
4,5 :配線
6 :光ファイバケーブル
10 :半導体基板
10a :主面
10b :裏面
10c〜10f :傾斜端面
11 :InGaAs層
11a :光吸収領域
12 :n−InP層
12a :p型拡散領域
13 :誘電体膜
15 :受光部
16 :環状電極
17 :基板電極
21〜24 :反射部
30 :シリコン基板
31〜34 :反射部
O1〜O5,O2B〜O5B,O2C〜O5C :出射点
【要約】
【課題】大型化せずに複数の光ファイバケーブルから光を受けて給電することができる光給電コンバータを提供すること。
【解決手段】半導体基板(10)の主面(10a)側に受光部(15)を備えた半導体受光素子(2)を有し、この主面(10a)に対して垂直に入射した光が受光部(15)で変換された電流を外部に供給する光給電コンバータ(1A〜1C)において、半導体基板(10)は、主面(10a)に対して鋭角に交差する少なくとも1つの傾斜端面(10c)を有し、主面(10a)に垂直に入射した光と重なるように、主面(10a)に平行な方向又は斜め方向から傾斜端面(10c)に入射した光を屈折させて受光部(15)に入射させるように構成した。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8