特許第6795882号(P6795882)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6795882
(24)【登録日】2020年11月17日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】有機電界発光表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/3233 20160101AFI20201119BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20201119BHJP
   H01L 51/50 20060101ALI20201119BHJP
   H05B 33/12 20060101ALI20201119BHJP
【FI】
   G09G3/3233
   G09G3/20 621J
   G09G3/20 624B
   G09G3/20 641D
   G09G3/20 670A
   G09G3/20 670E
   H05B33/14 A
   H05B33/12 B
【請求項の数】21
【全頁数】53
(21)【出願番号】特願2015-188345(P2015-188345)
(22)【出願日】2015年9月25日
(65)【公開番号】特開2016-81046(P2016-81046A)
(43)【公開日】2016年5月16日
【審査請求日】2018年8月15日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0136617
(32)【優先日】2014年10月10日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】朴 慶泰
【審査官】 武田 悟
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−217661(JP,A)
【文献】 特開2009−3009(JP,A)
【文献】 特開2010−249883(JP,A)
【文献】 特開2009−69514(JP,A)
【文献】 特開2015−228361(JP,A)
【文献】 特開2016−1307(JP,A)
【文献】 韓国登録特許第10−0666639(KR,B1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0001896(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0240304(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0292827(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 3/20 − 3/38
G02F 1/133
H01L 27/32 , 51/50
H05B 33/00 −33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ線及び補助データ線と、
前記データ線及び前記補助データ線と交差する走査線及び発光制御線と、
前記データ線、前記走査線及び前記発光制御線が交差する位置に形成される表示画素と、
前記補助データ線、前記走査線及び前記発光制御線が交差する位置に形成される補助画素と、
前記補助画素に接続される補助線を含み、
前記表示画素のうち第1画素は、
第1有機発光ダイオードと、
前記第1有機発光ダイオードに接続され、多数のトランジスターを含み前記第1有機発光ダイオードに駆動電流を供給する第1表示画素駆動部と、を含み、
前記表示画素のうち第2画素は、
前記補助線に接続された第2有機発光ダイオードと、
前記第2有機発光ダイオードと断線された第2表示画素駆動部を含み、
前記補助画素は、
前記補助線に駆動電流を供給する補助画素駆動部と、
前記補助線及び第1電源電圧線に接続される補助トランジスターであって、制御信号によって第1電源電圧を前記補助線に伝達する前記補助トランジスターと、
を含み、
前記第1有機発光ダイオードの放電期間は前記補助トランジスターのターンオン期間と一致せず、
前記放電期間中、前記第1有機発光ダイオードのアノード電極と第2電源電圧線との間に電流が流れ、前記第1画素と前記第2画素とは同じ前記走査線と同じ前記発光制御線に接続されることを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
前記補助線は、第p(pは正の整数)行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素を横切ることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
前記補助線は、前記第p行の補助画素と前記第p行の表示画素のうちいずれか一つが接続されることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
前記第p行の補助画素と前記第p行の表示画素は、第k−1(kは、2以上の正の定数)及び第k走査線と第k発光制御線とに接続されることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
前記補助トランジスターの制御電極は、第k+α(αは正の定数)発光制御線に接続された発光ステージのプールダウン制御ノードに接続されることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項6】
前記第p行の補助画素は、
第k+α発光制御線と前記補助トランジスターの制御電極に接続されて第k+α発光制御線に供給される発光制御信号を反転して前記補助トランジスターの制御電極に供給するインバーターをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項7】
前記第p行の補助画素は、
前記補助トランジスターの制御電極とゲートオフ電圧とが供給されるゲートオフ電圧線に接続された補助制御トランジスターと、
前記補助トランジスターの制御電極とゲートオン電圧とが供給されるゲートオン電圧線に接続された抵抗をさらに含み、
前記補助制御トランジスターの制御電極は第k+α発光制御線に接続されることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項8】
前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、
前記発光制御線に発光制御信号を供給する発光駆動部と、
前記データ線にデータ電圧を供給する第1データ駆動部と、
前記補助データ線に補助データ電圧を供給する第2データ駆動部と、をさらに含み、
前記第2データ駆動部は前記第p行の表示画素に供給されるデータ電圧に同期化して前記第p行の補助画素に補助データ電圧を供給することを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項9】
前記第2データ駆動部は、
前記表示画素のうち少なくとも一つの第2画素の座標値にあたるデジタルビデオデータを補助データに算出する補助データ算出部と、
前記補助データを保存し、所定の期間ごとに初期化データに更新されるメモリーと、
前記メモリーから前記補助データまたは初期化データの入力を受けて、前記補助データまたは初期化データを補助データ電圧に変換して出力する補助データ電圧変換部と、
を含むことを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項10】
前記補助画素駆動部は、
制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、
前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、
前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、
前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、
前記補助線と前記第2電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、を含み、
前記第2及び第3トランジスターの制御電極は前記第k走査線に接続されて、前記第4及び第7トランジスターの制御電極は前記第k−1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は前記第k発光制御線に接続されることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項11】
前記補助線は第p+β(p及びβは正の定数)行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素を横切ることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項12】
前記補助線は前記第p+β行の補助画素と前記第p行の表示画素のうちいずれか一つが接続されることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項13】
前記第p行の表示画素は第k−1(kは2以上の正の定数)及び第k走査線と第k発光制御線に接続され、
前記第p+β行の補助画素は第k+β−1及び第k+β走査線と第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項14】
前記補助トランジスターの制御電極は第k+β走査線に接続されることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項15】
前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、
前記発光制御線に発光制御信号を供給する発光駆動部と、
前記データ線にデータ電圧を供給する第1データ駆動部と、
前記補助データ線に補助データ電圧を供給する第2データ駆動部と、をさらに含み、
前記第2データ駆動部は第k+β行の表示画素に供給されるデータ電圧に同期化して第k行の補助画素に補助データ電圧を供給することを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項16】
前記第2データ駆動部は、
前記表示画素のうち少なくとも一つの第2画素の座標値にあたるデジタルビデオデータを補助データに算出する補助データ算出部と、
前記補助データを保存して、所定の期間ごとに初期化データに更新されるメモリーと、
前記メモリーから前記補助データまたは初期化データの入力を受けて、前記補助データまたは初期化データを補助データ電圧に変換して、β水平期間ほど遅延して前記補助データ電圧を出力する補助データ電圧変換部と、
を含むことを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項17】
前記補助画素駆動部は、
制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、
前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、
前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、
前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、
前記補助線と前記第3電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタとを含み、
前記第2及び第3トランジスターの制御電極は前記第k+β走査線に接続されて、前記第4及び第7トランジスターの制御電極は前記第k+β−1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は前記第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項18】
前記補助画素駆動部は、
制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、
前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と前記第1電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、
前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、
前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキ
ャパシタとを含み、
前記第2及び第3トランジスターの制御電極は前記第k+β走査線に接続されて、前記第4トランジスターの制御電極は前記第k+β−1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は前記第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項19】
前記第1表示画素駆動部は、
制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、
前記データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、
前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、
前記第1トランジスターの第2電極と前記第1有機発光ダイオードのアノード電極とに接続される第6トランジスターと、
前記第1有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、
前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項20】
前記第1電源電圧は、1フレーム期間の間三角波で供給されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項21】
前記補助トランジスターの個数は前記補助線の個数と同一であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
情報化社会が発展するにつれて画像を表示するための表示装置に対する要求が多様な形態で増加しており、近来には液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、プラズマ表示装置(Plasma Display Panel)、有機電界発光表示装置(Organic Light Emitting Display Device)のようなさまざまな平板表示装置が活用されている。
【0003】
平板表示装置のうち有機電界発光表示装置は、データ線、走査線、及びデータ線と走査線との交差領域にマトリックス形態で配置された複数の画素を含む表示パネル、データ線にデータ電圧を供給するデータ駆動部、及び走査線に走査信号を供給する走査駆動部を具備する。また、表示パネルは、複数の電源電圧を供給する電源供給部をさらに具備する。
【0004】
画素それぞれは、複数のトランジスターを利用して走査信号が供給される時、データ線を介して供給されるデータ電圧によって複数の電源電圧のうち第1電源電圧から有機発光ダイオード(OrganIC LighT EmiTTing Diode)へ流れる電流量によって所定の明るさで発光する。
【0005】
一方、有機電界発光表示装置の製造工程中に画素のトランジスターに不良が発生することがあり、これにより有機電界発光表示装置の歩留まりが低下するような問題がある。これを改善するために、有機電界発光表示装置に補助画素を形成して、不良画素を補助画素のうちいずれか一つと連結して不良画素をリペアするリペア方法(韓国登録特許第10−066639号公報参照)が提案された。
【0006】
上記のリペア方法によれば、不良画素のトランジスターと有機発光ダイオードとの間の接続を切って、補助線を利用して補助画素のトランジスターと不良画素の有機発光ダイオードのアノード電極を接続される。その結果、補助画素のトランジスターを駆動して不良画素の有機発光ダイオードを発光させることができる。
【0007】
しかし、補助線と画素の有機発光ダイオードのアノード電極の間に寄生容量(ParasiTIC CAPaciTaNCe)らが形成されることができ、補助線と隣接走査線との間にフリンジ容量(Fringe CAPaciTaNCe)が形成されることができる。この場合、前記寄生容量と前記フリンジ容量とによって補助線の電圧が変動されうるので、リペアされた画素の有機発光ダイオードが誤発光するような問題が発生しえる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は上記の従来技術の問題を解決するために案出されたものであり、その目的は、リペアされた画素の有機発光ダイオードが誤発光することを防止することができる有機電界発光表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置は、データ線と、前記データ線と並ぶ補助データ線と、前記データ線と交差する走査線と、前記走査線と並ぶ発光制御線と、前記データ線、前記走査線及び前記発光制御線に接続される表示画素と、前記補助データ線、前記走査線及び前記発光制御線に接続される補助画素と、前記補助画素に接続されて、前記表示画素を横切る補助線と、を含み、前記表示画素のうち第1画素は、第1有機発光ダイオードと、前記第1有機発光ダイオードに接続され、多数のトランジスターを含み前記第1有機発光ダイオードに駆動電流を供給する第1表示画素駆動部と、を含み、前記表示画素のうち第2画素は、前記補助線に接続された第2有機発光ダイオードと、前記第2有機発光ダイオードと断線された第2表示画素駆動部を含み、前記補助画素は、複数のトランジスターを含めて前記補助線に駆動電流を供給する補助画素駆動部と、前記補助線と第1電源電圧が供給される第1電源電圧線に接続されるAトランジスター(または補助トランジスター)と、を含み、前記第1有機発光ダイオードの放電期間は前記補助トランジスターのターンオン期間と一致せず、前記放電期間中、前記第1有機発光ダイオードのアノード電極と第2電源電圧線との間に電流が流れ、前記第1画素と前記第2画素とは同じ前記走査線と同じ前記発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0010】
また、前記補助線は第p(pは正の整数)行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素を横切ることを特徴とする。
【0011】
また、前記補助線は前記第p行の補助画素と前記第p行の表示画素のうちいずれか一つが接続されることを特徴とする。
【0012】
また、前記第p行の補助画素と前記第p行の表示画素は、第k-1(kは、2以上の正の定数)及び第k走査線と第k発光制御線とに接続されることを特徴とする。
【0013】
また、前記Aトランジスターの制御電極は、第k+α(αは正の定数)発光制御線に接続された発光ステージのプールダウン制御ノードに接続されることを特徴とする。
【0014】
また、前記有機電界発光表示装置は、第k+α発光制御線と前記Aトランジスターの制御電極に接続されて、第k+α発光制御線に供給される発光制御信号を反転して前記Aトランジスターの制御電極に供給するインバーターをさらに含むことを特徴とする。
【0015】
また、前記補助画素は、前記Aトランジスターの制御電極とゲートオフ電圧が供給されるゲートオフ電圧線に接続されたBトランジスター(または補助制御トランジスター)と、前記Aトランジスターの制御電極とゲートオン電圧が供給されるゲートオン電圧線に接続された抵抗をさらに含み、前記Bトランジスターの制御電極は、第k+α発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0016】
また、前記有機電界発光表示装置は、前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、前記発光制御線に発光制御信号を供給する発光駆動部と、前記データ線にデータ電圧を供給する第1データ駆動部と、前記補助データ線に補助データ電圧を供給する第2データ駆動部と、をさらに含み、前記第2データ駆動部は、前記第p行の表示画素に供給されるデータ電圧に同期化して前記第p行の補助画素に補助データ電圧を供給することを特徴とする。
【0017】
また、前記第2データ駆動部は、前記表示画素のうち少なくとも一つの第2画素の座標値にあたるデジタルビデオデータDATAを補助データに算出する補助データ算出部と、前記補助データを保存し、所定の期間ごとに初期化データに更新されるメモリーと、前記メモリーから前記補助データまたは初期化データの入力を受けて、前記補助データまたは初期化データを補助データ電圧に変換して出力する補助データ電圧変換部と、を含むことを特徴とする。
【0018】
また、前記補助画素駆動部は、制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、前記補助線と前記第電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、を含み、前記第2及び第3トランジスターの制御電極は、第k走査線に接続されて、前記第4及び第7トランジスターの制御電極は、第k−1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は、前記第k発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0019】
また、前記補助線は、第p+β(p及びβは正の定数)行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素を横切ることを特徴とする。
【0020】
また、前記補助線は、前記第p+β行の補助画素と前記第p行の表示画素のうちいずれか一つを接続することを特徴とする。
【0021】
また、前記第p行の表示画素は、第k−1(kは2以上の正の定数)及び第k走査線と第k発光制御線とに接続されて、前記第p+β行の補助画素第k+β−1及び第k+β走査線と第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0022】
また、前記Aトランジスターの制御電極は、第k+β走査線に接続されることを特徴とする。
【0023】
また、前記有機電界発光表示装置は、前記走査線に走査信号を供給する走査駆動部と、前記発光制御線に発光制御信号を供給する発光駆動部と、前記データ線にデータ電圧を供給する第1データ駆動部と、前記補助データ線に補助データ電圧を供給する第2データ駆動部と、をさらに含み、前記第2データ駆動部は、前記第k+β行の表示画素に供給されるデータ電圧に同期化して前記第k行の補助画素に補助データ電圧を供給することを特徴とする。
【0024】
また、前記第2データ駆動部は、前記表示画素のうち少なくとも一つの第2画素の座標値にあたるデジタルビデオデータDATAを補助データに算出する補助データ算出部と、前記補助データを保存して、所定の期間ごとに初期化データに更新されるメモリーと、前記メモリーから前記補助データまたは初期化データの入力を受けて、前記補助データまたは初期化データを補助データ電圧に変換し、β水平期間ほど引き延ばして前記補助データ電圧を出力する補助データ電圧変換部と、を含むことを特徴とする。
【0025】
また、前記補助画素駆動部は、制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、前記補助線と前記第3電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、を含み、前記第2及び第3トランジスターの制御電極は、前記第k+β走査線に接続されて、前記第4及び第7トランジスターの制御電極は、前記第k+β-1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は、前記第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0026】
また、前記補助画素駆動部は、制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、前記補助データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と前記第1電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、前記第1トランジスターの第2電極と前記補助線とに接続される第6トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と前記第3電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、を含み、前記第2及び第3トランジスターの制御電極は、前記第k+β走査線に接続されて、前記第4トランジスターの制御電極は、前記第k+β-1走査線に接続されて、前記第5及び第6トランジスターの制御電極は、前記第k+β発光制御線に接続されることを特徴とする。
【0027】
また、前第1表示画素駆動部は、制御電極の電圧によって前記駆動電流を制御する第1トランジスターと、前記データ線のうちいずれか一つと前記第1トランジスターの第1電極とに接続される第2トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電極とに接続される第3トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と第2電源電圧が供給される第2電源電圧線とに接続される第4トランジスターと、前記第1トランジスターの第1電極と第3電源電圧が供給される第3電源電圧線とに接続される第5トランジスターと、前記第1トランジスターの第2電極と前記第1有機発光ダイオードのアノード電極とに接続される第6トランジスターと、前記第1有機発光ダイオードのアノード電極と前記第2電源電圧線とに接続される第7トランジスターと、前記第1トランジスターの制御電極と前記第電源電圧線とに接続されるストレージキャパシタと、を含むことを特徴とする。
【0028】
また、前記第1電源電圧は、1フレーム期間の間三角波で供給されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
以上、上述したように本発明の実施例によれば、Aトランジスターを利用して補助線を第1電源電圧に放電される。その結果、本発明の実施例では補助線と表示画素の有機発光ダイオードのアノード電極間の寄生容量と補助線とそれに隣接する走査線間のフリンジ容量によって補助線の電圧が変動することを防止することができる。したがって、本発明の実施例では有機発光ダイオードが誤発光することを防止することができるという効果を奏する。
【0030】
また、本発明の実施例によれば、リペアされた画素の座標値にあたるデジタルビデオデータDATAを補助データに算出する。その結果、本発明の実施例ではリペアされた画素に接続された補助画素に前記リペアされた画素に供給されるべきデータ電圧と同一の補助データ電圧とを供給することができるという効果を奏する。
【0031】
また、本発明の実施例によれば、リペアされた画素に接続されない補助画素には、初期化データを供給する。その結果、本発明の実施例によればリペアされた画素に接続されない補助画素に接続される補助線の電圧変化によって表示領域の表示画素が影響を受けることを防止することができるという効果を奏する。
【0032】
さらに、本発明の実施例によれば、第1電源電圧を三角波で供給する。その結果、本発明の一実施例によれば、また他の電源電圧の電圧降下によってある一時点に発光するリペアされた画素が他の一時点で発光する補助画素よりもっと低い階調を表示するような問題を解決することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
図1】本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施例に係る表示画素、補助画素、補助線、補助データ線、及び第2データ駆動部を詳しく示すブロック図である。
図3図2の第2データ駆動部の駆動方法を示すフローチャートである。
図4A図2の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す例示図面である。
図4B図2の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す例示図面である。
図5】本発明の一実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。
図6図5の第k+α発光制御信号を出力する走査駆動部の第k+α発光ステージの一例を示す回路図である。
図7図5の表示画素と補助画素とに供給される信号、Aトランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。
図8】本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素を詳しく示す回路図。
図9図8の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。
図10】本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。
図11】本発明のまた他の実施例に係る表示画素、補助画素、補助線、補助データ線、及び第2データ駆動部を詳しく示すブロック図である。
図12A図11の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す例示図面である。
図12B図11の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す例示図面である。
図13】本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。
図14図13の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。
図15】本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。
図16図15の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。
図17】第1電源電圧線に供給される第1電源電圧、第4電源電圧線に供給される第4電源電圧、及び垂直同期信号を示す波形図である。
図18】本発明の一実施例に係る第1電源電圧の供給方法を示すフローチャートである。
図19】第1及び第2三角波を有する第1電源電圧を示す事例示図面である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下では、添付された図面を参照して本発明に係る好ましい実施例について詳しく説明する。明細書全体にかけて同一の参照番号は実質的に同一の構成要素を意味する。以下の説明で、本発明に係る公知機能あるいは構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に曇らせることがあると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、以下の説明で使われる構成要素の名称は明細書作成の容易さを考慮して選択されたものであり、実際の製品の部品名称とは異なる場合がある。
【0035】
図1は、本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置を示すブロック図である。図1を参照すれば、本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置は、表示パネル10、走査駆動部20、第1データ駆動部30、第2データ駆動部40、タイミング制御部50及び電源供給源60を具備する。
【0036】
表示パネル10にはデータ線(D1〜Dm、mは2以上の正の定数)、補助データ線RD1、RD2)、走査線(S1〜Sn+1、nは2以上の正の定数)及び発光制御線(E1〜En)が形成される。データ線D1〜Dmと補助データ線RD1、RD2は、互いに平行に形成されることができる。
【0037】
補助データ線RD1、RD2それぞれは、データ線D1〜Dmの両側外方に形成されることができる。例えば、図2のように第1補助データ線RD1は、データ線D1〜Dmの一側外方に形成されることができ、第2補助データ線RD2は、データ線D1〜Dmの他側外方に形成されることができる。
【0038】
データ線D1〜Dmと走査線S1〜Sn+1は、互いに交差するように形成されることができる。補助データ線RD1、RD2と走査線S1〜Sn+1も同様に互いに交差するように形成されることができる。走査線S1〜Sn+1と発光制御線E1〜Enは、互いに平行に形成されることができる。
【0039】
表示パネル10は、画像を表示する表示画素DPが形成される表示領域DAと表示領域DA以外の領域にあたる非表示領域NDAを含む。非表示領域NDAは、表示画素DPをリペアするための補助画素(Auxiliary Pixel:RP)が形成される第1及び第2補助画素領域RPA1、RPA2を含むことができる。
【0040】
第1補助画素領域RPA1には、第1補助データ線RD1に接続される補助画素RPが形成されて、第2補助画素領域RPA2には第2補助データ線RD2に接続される補助画素RPが形成されることができる。
【0041】
表示領域DAで、データ線D1〜Dmと走査線S1〜Sn+1の交差領域に表示画素DPがマトリックス形態で配置されることができる。表示画素DPそれぞれは、いずれか一つのデータ線、いずれか二つの走査線、及びいずれか一つの発光制御線に接続されることができる。
【0042】
補助画素領域RPA1、RPA2それぞれには、補助データ線RD1/RD2と走査線S1〜Sn+1の交差領域に補助画素RPが配置されることができる。補助画素RPは、表示パネル10の製造工程中に不良が発生した表示画素DPをリペアするための画素である。補助画素RPそれぞれは、いずれか一つの補助データ線、いずれか二つの走査線、いずれか一つの発光制御線、いずれか一つの補助線RLに接続されることができる。補助線RLは、補助画素RPに接続されて、補助画素RPから表示領域DAに延びて表示画素DPを横切るように形成される。
【0043】
表示画素DPに不良が発生した場合、不良が発生した表示画素DPをレーザー合線(Laser ShorT−CircuiT)工程により補助線RLと接続させる。したがって、補助画素RPは、補助線RLを介して不良が発生した表示画素DPに接続されて、補助画素RPを利用して不良が発生した表示画素DPをリペアすることができる。以下では説明の便宜のために、不良が発生してリペアされた表示画素DPをリペアされた画素と称することにする。
【0044】
本発明の実施例に係る表示パネル10の表示画素DP及び補助画素RPについての詳しい説明は図2を参照して後述する。また、表示パネル10には複数の電源電圧を表示画素DP及び補助画素RPに供給するための複数の電源電圧線が形成されることができる。図1では説明の便宜のために複数の電源電圧線を図示しないことに注意しなければならない。
【0045】
走査駆動部20は、走査線S1〜Sn+1に走査信号を出力する走査信号出力部と発光制御線E1〜Enとに発光制御信号を出力する発光制御信号出力部とを含むことができる。走査信号出力部は、タイミング制御部50から走査タイミング制御信号SCSの入力を受けて、走査タイミング制御信号SCSによって走査信号を走査線S1〜Sn+1に出力する。
【0046】
発光制御信号出力部は、タイミング制御部50から発光タイミング制御信号ECSの入力を受けて、発光タイミング制御信号ECSによって発光制御線E1〜Enに発光制御信号を出力する。
【0047】
走査信号出力部及び発光制御信号出力部は、表示パネル10の非表示領域NDAにASG(Amorphous SilICon GaTe in Pixel)方式またはGIP(GaTe Driver in Panel)方式によって形成されることができる。この場合、走査信号出力部と発光制御信号出力部それぞれは、従属的に接続された走査ステージを含むことができる。
【0048】
走査ステージは、走査信号を走査線S1〜Sn+1に順次出力し、発光ステージは発光制御信号を発光制御線E1〜Enに順次出力することができる。発光ステージについての詳しい説明は図6を参照して後述する。
【0049】
第1データ駆動部30は、少なくとも一つのソースドライブICを含む。ソースドライブICは、タイミング制御部50からデジタルビデオデータDATAとソースタイミング制御信号DCSの入力を受ける。ソースドライブICは、ソースタイミング制御信号DCSに応答してデジタルビデオデータDATAをデータ電圧に変換する。ソースドライブICは、走査信号それぞれに同期化してデータ電圧をデータ線D1〜Dmに供給する。これによって、走査信号が供給される表示画素DPにデータ電圧が供給される。
【0050】
第2データ駆動部40は、タイミング制御部50からリペア制御信号RCS、デジタルビデオデータDATA、及びリペアされた画素の座標データCDの入力を受ける。第2データ駆動部40は、リペア制御信号RCS、デジタルビデオデータDATA、及びリペアされた画素の座標データCDを利用して補助データ電圧を生成する。第2データ駆動部40は、走査信号それぞれに同期化して補助データ線RD1、RD2に補助データ電圧を供給する。これによって、走査信号が供給される補助画素RPに補助データ電圧が供給される。
【0051】
特に、第2データ駆動部40は、リペアされた画素をリペアするために、前記リペアされた画素に接続された補助画素に前記リペアされた画素に供給されるべきデータ電圧と同一の補助データ電圧を供給する。第2データ駆動部40の補助データ電圧供給についての詳しい説明は、図2図3図4A及び図4Bを参照して後述する。
【0052】
タイミング制御部50は、外部からデジタルビデオデータDATA及びタイミング信号(図示せず)の入力を受ける。タイミング制御部50は、タイミング信号(図示せず)に基づいて走査駆動部30と第1データ駆動部30とを制御するためのタイミング制御信号を生成する。
【0053】
タイミング制御信号は、走査駆動部20の走査信号出力部の動作タイミングを制御するための走査タイミング制御信号SCS、走査駆動部20の発光制御信号出力部の動作タイミングを制御するための発光タイミング制御信号ECS、及び第1データ駆動部30の動作タイミングを制御するためのデータタイミング制御信号DCSを含む。
【0054】
タイミング制御部50は、走査タイミング制御信号SCSと発光タイミング制御信号ECSとを走査駆動部20に出力して、データタイミング制御信号DCSとデジタルビデオデータDATAを第1データ駆動部30に出力する。
【0055】
また、タイミング制御部50は、リペア制御信号RCS、リペアされた画素の座標データCDを生成する。リペア制御信号RCSは、リペアされた画素の有無を示す信号である。例えば、リペア制御信号RCSは、リペアされた画素がある場合、第1ロジッグレベル電圧に発生し、そうではない場合第2ロジッグレベル電圧に発生することができる。リペアされた画素の座標データCDは、リペアされた画素の座標値を示す信号である。リペアされた画素の座標データCDはタイミング制御部50のメモリーに保存されることができる。タイミング制御部50は、リペア制御信号RCS、リペアされた画素の座標データCD、及びデジタルビデオデータDATAを第2データ駆動部40に出力する。
【0056】
電源供給源60は、複数の電源電圧線に複数の電源電圧を供給することができる。電源供給源60は図1のように第1ないし第4電源電圧線(図示せず)に第1ないし第4電源電圧VIN1、VIN2、VDD、VSSを供給することができる。図1では説明の便宜のために第1ないし第4電源電圧線が省略されており、第1ないし第4電源電圧線についての詳しい説明は図2及び図5を参照して後述する。
【0057】
また、電源供給源60は、ゲートオフ電圧をゲートオフ電圧線に供給して、ゲートオン電圧をゲートオン電圧線に供給することができる。ゲートオフ電圧とゲートオン電圧についての詳しい説明は図7を参照して後述する。
【0058】
図2は、本発明の一実施例に係る表示画素、補助画素、補助線、補助データ線、及び第2データ駆動部を詳しく示すブロック図である。図2では説明の便宜のために表示パネル10の表示画素DP、補助画素RP、補助線RL、補助データ線RD1、RD2、及び第2データ駆動部40のみが図示されている。
【0059】
図2を参照すれば、表示画素DPそれぞれは表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとを含む。有機発光ダイオードOLEDは、表示画素駆動部110の駆動電流によって所定の明るさで発光する。有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、表示画素駆動部110に接続され、カソード電極は第4電源電圧が供給される第4電源電圧線VSSLに接続されることができる。第4電源電圧は、低電位電源電圧でありえる。表示画素駆動部110についての詳しい説明は図5を参照して後述する。
【0060】
補助画素RPそれぞれは、補助画素駆動部210とAトランジスターDTとを含む。本明細書で、前記AトランジスターDTは、補助トランジスターと指称される。補助画素駆動部210とAトランジスターDTとは、補助線RLに接続される。
【0061】
補助画素駆動部210は、補助線RLに駆動電流を供給する。AトランジスターDTは、補助線RLを第1電源電圧に放電される。AトランジスターDTは、補助線RLと第1電源電圧とを供給する第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。AトランジスターDTの制御電極は、多様な信号線に接続されることができ、これについては図5図8図10図13及び図15を参照して後述する。
【0062】
補助線RLは、補助画素RPに接続されて、補助画素RPから表示領域DAに延びて表示画素DPを横切るように形成される。例えば、図2のように補助線RLは、第p(pは1≦p≦nを満足する正の定数)行の補助画素RPに接続されて、第p行の表示画素DPを横切るように形成されることができる。また、図2のように補助線RLは、表示画素DPの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0063】
補助線RLは、表示領域DAの表示画素DPのうちいずれか一つに接続されることができる。この時、補助線RLに接続される表示画素DPは、リペアされなければならない不良画素にあたる。図2では、補助線RLに接続される表示画素DPをリペアされた画素RDP1/RDP2に定義した。具体的に、補助線RLは、リペアされた画素RDP1/RDP2の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続されることができる。この時、リペアされた画素RDP1/RDP2の表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0064】
第1補助画素領域RP1の補助画素RPは、第1補助データ線RD1に接続されて、第2補助画素領域RP2の補助画素RPは、第2補助データ線RD2に接続される。表示領域DAの表示画素DPは、データ線D1〜Dmに接続できるが、図2では説明の便宜のためにデータ線D1〜Dmを省略した。
【0065】
第2データ駆動部40は、補助データ算出部41、補助データ変換部42、メモリー43及び補助データ電圧変換部44を含む。第2データ駆動部40の駆動方法は、図2及び図3を参照して説明する。
【0066】
図3は、図2の第2データ駆動部の駆動方法を示すフローチャートである。図3を参照すれば、第2データ駆動部の駆動方法は、S101ないしS106段階を含む。
【0067】
第一に、補助データ算出部41は、タイミング制御部50からリペア制御信号RCS、デジタルビデオデータDATA、及びリペアされた画素RDP1/RDP2の座標データCDの入力を受ける。補助データ算出部41は、第1ロジッグレベル電圧のリペア制御信号RCSが入力されると、補助データRDを算出し、第2ロジッグレベル電圧のリペア制御信号RCSが入力されると、補助データRDを算出しない。すなわち、補助データ算出部41は、第1ロジッグレベル電圧のリペア制御信号RCSが入力されると、リペアされた画素の座標データCDによってデジタルビデオデータDATAから補助データRDを算出する。
【0068】
補助データ算出部41は、リペアされた画素RDP1/RDP2の座標値にあたるデジタルビデオデータDATAを補助データRDに算出することができる。例えば、第1リペアされた画素RDP1が図2のように第2行、第2列に位置する場合、第1リペアされた画素RDP1の座標値は(2、2)でありえる。図2では、表示領域DAの行と列のみを図示したことに注意しなければならない。また、表示画素DPが列方向(y軸方向)にn個配置される場合、第2リペアされた画素RDPが第n-1行、第2列に位置するので、第2リペアされた画素RDP1の座標値はn-1、2でありえる。
【0069】
補助データ算出部41は、座標値2、2にあたるデジタルビデオデータを第1リペアされた画素RDP1に接続される補助画素RPに供給されるべき補助データRDに算出して、座標値n-1、2にあたるデジタルビデオデータを第2リペアされた画素RDP2に接続される補助画素RPに供給されるべき補助データRDに算出することができる。補助データ算出部41は、補助データRDを補助データ変換部42に出力する(S101、S102、S103)。
【0070】
第二に、補助データ変換部42は、補助データ算出部41から補助データRDの入力を受ける。この時、リペアされた画素RDP1/RDP2は、補助線RLを介して補助画素RPから補助データ電圧の供給を受ける。したがって、補助データ変換部42は、補助線RLの配線抵抗及び補助線RLに形成される寄生容量などを考慮して補助データRDに所定のデータを加算することで、補助データRDを変換することができる。補助データ変換部42は、変換された補助データRD'をメモリー43に出力する。一方、補助データ変換部42は省略されることができる。この場合、補助データ算出部41は補助データRDをメモリー43に出力する(S104)。
【0071】
第三に、メモリー43は、補助データ変換部42から変換された補助データRD'の入力を受けて保存する。メモリー43は、補助データ変換部42が省略される場合、補助データ算出部41から補助データRDの入力を受けて保存する。
【0072】
メモリー43は、所定の期間ごとに初期化データに更新されるように設定されることができる。具体的に、メモリー43は、タイミング制御部50から所定の期間を指示する信号の入力を受けることができる。所定の期間を指示する信号は、1フレーム期間ごとにパルスが発生する垂直同期信号vsyncまたは1水平期間(HorizonTal Period)ごとにパルスが発生する水平同期信号(hsvNC)でありえる。1フレーム期間はすべての表示画素DPにデータ電圧を供給する期間を意味し、1水平期間はある一行の表示画素DPにデータ電圧を供給する期間を意味する。所定の期間を指示する信号が垂直同期信号vsyncの場合、メモリー43は1フレーム期間ごとに初期化データに更新されることができる。所定の期間を指示する信号が水平同期信号hsyncの場合、メモリー43は1水平期間ごとに初期化データに更新されることができる。メモリー43は、レジスターで具現されることができる。メモリー43は、それに保存されたデータDDを補助データ電圧変換部44に出力する(S105)。
【0073】
第四に、補助データ電圧変換部44は、メモリー43に保存されたデータDDの入力を受けて補助データ電圧に変換する。補助データ電圧変換部44は、走査信号それぞれに同期化して補助データ電圧を補助データ線RD1、RD2に供給する。これによって、補助データ線RD1、RD2に供給される補助データ電圧それぞれはデータ線D1〜Dmに供給されるデータ電圧と同期化されて供給される。すなわち、第p行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給される(S106)。
【0074】
以上のように、本発明の一実施例では、リペアされた画素RDP1/RDP2の座標値にあたるデジタルビデオデータDATAを補助データRDに算出する。その結果、本発明の一実施例ではリペアされた画素RDP1/RDP2に接続される補助画素RPにリペアされた画素RDP1/RDP2に供給されるべきデータ電圧と同一の補助データ電圧を供給することができる。
【0075】
図4Aは、図2の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す一例の図面である。図4Aには垂直同期信号Vsync、第iデータ線Di(iは1≦i≦mを満足する正の定数)に出力されるデータ電圧DVi及び補助データ電圧変換部44から出力される補助データ電圧RDVが示されている。
【0076】
図4Aを参照すれば、1フレーム期間は、表示画素DPにデータ電圧が供給されるアクティブ期間APと休止期間のブランク期間BPとを含む。垂直同期信号Vsyncは、1フレーム期間を周期にしてパルスが発生する。第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViは第1ないし第nデータ電圧DV1〜DVnを含むことができる。この時、図2のように第p行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は、第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給されることができる。
【0077】
図2のように第1リペアされた画素RDP1が第2行に位置し、第2リペアされた画素RDP2が第n-1行に位置することができる。この場合、メモリー43には図4Aのように第2行の表示画素にデータ電圧DV2第iデータ線Diに供給される期間に同期化し、第1補助データ電圧RDV1を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。また、メモリー43には図4Aのように第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が第iデータ線Diに供給される期間に同期化して第2補助データ電圧RDV2を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。
【0078】
一方、所定の期間を指示する信号が垂直同期信号Vsyncの場合、メモリー43は1フレーム期間ごとに初期化データBDに更新される。そのため、補助データ電圧変換部44は、図4Aのように第2行の表示画素にデータ電圧DV2が供給される期間から第n-2行の表示画素にデータ電圧DVn-2が供給される期間までに、メモリー43から第1補助データRD1の入力を受けて、入力された第1補助データRD1を第1補助データ電圧RDV1に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0079】
また、補助データ電圧変換部44は、図4Aのように第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が供給される期間から第n行の表示画素にデータ電圧DVnが供給される期間までに、メモリー43から第2補助データRD2の入力を受けて、第2補助データRD2を第2補助データ電圧RDV2に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0080】
さらに、補助データ電圧変換部44は、図4Aのように第1行の表示画素にデータ電圧DV1が供給される期間の間メモリー43から初期化データBDの入力を受けて、入力された初期化データBDを初期化データ電圧BDVに変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。結局、図4Aで調べてみたように、補助データ線RD1、RD2に供給される補助データ電圧それぞれは、データ線D1〜Dmに供給されるデータ電圧と同期化されて供給されることができる。
【0081】
図4Bは、図2の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部との補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧を示す一例の図面である。図4Bには水、平同期信号hsync、第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViと補助データ電圧変換部44とから出力される補助データ電圧RDVが示されている。
【0082】
図4Bを参照すれば、1フレーム期間は、データ電圧が供給されるアクティブ期間APと休止期間のブランク期間BPを含む。水平同期信号hsyncは、1水平期間1Hを周期にパルスが発生する。第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViは、第1ないし第nデータ電圧DV1〜DVnを含むことができる。この時、図2のように第p行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は、第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給されることができる。
【0083】
図2のように第1リペアされた画素RDP1が第2行に位置し、第2リペアされた画素RDP2が第n-1行に位置することができる。この場合、メモリー43には、図4Bのように第2行の表示画素にデータ電圧DV2が第iデータ線Diに供給される期間に同期化し、第1補助データ電圧RDV1を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。また、メモリー43には図4Bのように、第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が第iデータ線Diに供給される期間に同期化して、第2補助データ電圧RDV2を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。
【0084】
一方、所定の期間を指示する信号が水平同期信号hsyncの場合、メモリー43は1水平期間1Hごとに初期化データBDに更新される。そのため、補助データ電圧変換部44は、図4Bのように第2行の表示画素にデータ電圧DV2が供給される期間にのみメモリー43から第1補助データRD1の入力を受けて、入力された第1補助データRD1を第1補助データ電圧RDV1に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0085】
また、補助データ電圧変換部44は、図4Bのように第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が供給される期間にのみメモリー43から第2補助データRD2の入力を受けて、第2補助データRD2を第2補助データ電圧RDV2に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0086】
さらに、補助データ電圧変換部44は図4Bのように、第2行の表示画素にデータ電圧DV2が供給される期間と第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が供給される期間を除いた残りの期間の間、メモリー43から初期化データBDの入力を受けて、入力された初期化データBDを初期化データ電圧BDVに変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。結局、図4Bで調べてみたように、補助データ線RD1、RD2に供給される補助データ電圧それぞれは、データ線D1〜Dmに供給されるデータ電圧と同期化されて供給されることができる。
【0087】
また、図4Bで調べてみたように、リペアされた画素RDP1、RDP2に接続されていない補助画素には初期化データ電圧BDVが供給されることができる。その結果、本発明の一実施例ではリペアされた画素RDP1、RDP2に接続されていない補助画素に接続される補助線の電圧変化によって表示領域の表示画素DPが影響を受けることを防止することができる。補助画素RPが補助データ電圧を供給を受ける場合、補助線RLに駆動電流を供給することができるため、これによる補助線RLの電圧変化を防止するためである。
【0088】
図5は、本発明の一実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。図5では説明の便宜のために第k-1及び第k走査線(Sk-1、Sk、kは2≦k≦nを満足する正の定数)、第1補助データ線RD1、第1及び第jデータ線D1、Dj、jは2≦j≦mを満足する正の定数)、第k及び第k+α発光制御線(Ek、Ek+α)のみが図示されている。また、図5では説明の便宜のために第1補助データ線RD1に接続された第1補助画素RP1、第1データ線D1に接続された第1表示画素DP1、第jデータ線Djに接続された第j表示画素DPjのみが図示されている。図5で第1表示画素DP1は、製造工程中に不良が発生しない画素で、第j表示画素DPjは製造工程中に不良が発生してリペアされた画素として例示されたことに注意しなければならない。以下では、図5を参照して第1補助画素RP1、第1表示画素DP1、及び第j表示画素DPjを詳しく調べてみる。
【0089】
図5を参照すれば、第1補助画素RP1は、補助線RLを介して第j表示画素DPjに接続される。補助線RLは、第1補助画素RP1に接続され、第1補助画素RP1から表示領域DAに延びて表示画素DP1、DPjを横切るように形成されることができる。具体的に、補助線RLは図5のように表示画素DP1、DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0090】
補助線RLは、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに接続されることができる。この場合、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0091】
表示画素DP1、DPjそれぞれは有機発光ダイオードOLEDと表示画素駆動部110とを含む。表示画素DP1、DPjそれぞれの表示画素駆動部110は、有機発光ダイオードOLEDに接続され、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流を供給する。ただし、リペアされた画素にあたる第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0092】
表示画素駆動部110は、複数の走査線、データ線、発光制御線、及び複数の電源線に接続されることができる。例えば、表示画素駆動部110は第k-1及び第k走査線(Sk-1、Sk)、データ線D1/Dj、第k発光制御線Ek、及び第2及び第3電源電圧線VDDL、VINL2に接続されることができる。第2電源電圧線VINL2には第2電源電圧が供給され、第3電源電圧線VDDLには第3電源電圧が供給される。
【0093】
第2電源電圧は、表示画素駆動部110を初期化するための初期化電源電圧であり、第3電源電圧は高電位電源電圧でありえる。第2電源電圧は、第1電源電圧と互いに異なる電圧であることに注意しなければならない。例えば、第1電源電圧は第4電源電圧と実質的に同一であるか、第4電源電圧に所定の電圧を加算した電圧で設定されることができ、第2電源電圧は-3.5Vのように所定の直流電圧で設定されることができる。
【0094】
表示画素駆動部110は、複数のトランジスターを含むことができる。例えば、表示画素駆動部110は、第1ないし第7トランジスターT1、T2、T3、T4、T5、T6、T7及びストレージキャパシタCstを含むことができる。
【0095】
第1トランジスターT1は、制御電極の電圧によって駆動電流(ドレイン-ソース電流、Ids)を制御する。第1トランジスターT1のチャンネルを介して流れる駆動電流Idsは数学式1のように第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧(ゲート-ソース間の電圧)と閾値電圧との間の差の二乗に比例する。
【0096】
【数1】
【0097】
数学式1において、k'は第1トランジスターT1の構造と物理的特性によって決定される比例係数、Vgsは第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧、Vthは第1トランジスターT1の閾値電圧を意味する。
【0098】
第2トランジスターT2は、第1トランジスターT1の第1電極とデータ線D1/Djとに接続される。第2トランジスターT2は、第k走査線Skの走査信号によってターンオンされて第1トランジスターT1の第1電極とデータ線D1/Djとを接続する。これにより、第1トランジスターT1の第1電極にはデータ線D1/Djのデータ電圧が供給される。
【0099】
第2トランジスターT2の制御電極は、第k走査線Skに接続され、第1電極はデータ線D1/Djに接続され、第2電極は第1トランジスターT1の第1電極に接続される。ここで、制御電極はゲート電極、第1電極はソース電極またはドレイン電極、第2電極は第1電極と異なる電極でありえる。例えば、第1電極がソース電極の場合、第2電極はドレイン電極でありえる。
【0100】
第3トランジスターT3は、第1トランジスターT1の制御電極と第2電極とに接続される。第3トランジスターT3は、第k走査線Skの走査信号によってターンオンされて第1トランジスターT1の制御電極と第2電極とを接続する。この場合、第1トランジスターT1の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1はダイオードで駆動する。第3トランジスターT3の制御電極は、第k走査線Skに接続され、第1電極は第1トランジスターT1の第2電極に接続され、第2電極は第1トランジスターT1の制御電極に接続される。
【0101】
第4トランジスターT4は、第1トランジスターT1の制御電極と第2電源電圧とが供給される第2電源電圧線VINL2に接続される。第4トランジスターT4は、第k-1走査線Sk-1の走査信号によってターンオンされて第1トランジスターT1の制御電極と第2電源電圧線VINI2とを接続する。これにより、第1トランジスターT1の制御電極は、第2電源電圧に初期化されることができる。第4トランジスターT4の制御電極は、第k-1走査線Sk-1に接続され、第1電極は第1トランジスターT1の制御電極に接続され、第2電極は第2電源電圧線VINI2に接続される。
【0102】
第5トランジスターT5は、第3電源電圧線VDDLと第1トランジスターT1の第1電極に接続される。第5トランジスターT5は、第k発光制御線Ekの発光制御信号によってターンオンされて第3電源電圧線VDDLと第1トランジスターT1の第1電極とを接続する。これにより、第1トランジスターT1の第1電極には第3電源電圧が供給される。第5トランジスターT5の制御電極は、第k発光制御線Ekに接続され、第1電極は第3電源電圧線VDDLに接続され、第2電極は第1トランジスターT1の第1電極に接続される。
【0103】
第6トランジスターT6は、第1トランジスターT1の第2電極と有機発光ダイオードOLEDとに接続される。第6トランジスターT6は、第k発光制御線Ekの発光制御信号によってターンオンされて第1トランジスターT1の第2電極と有機発光ダイオードOLEDとを接続する。第6トランジスターT6の制御電極は、第k発光制御線Ekに接続され、第1電極は第1トランジスターT1の第2電極に接続され、第2電極は有機発光ダイオードOLEDに接続される。
【0104】
第5及び第6トランジスターT5、T6がターンされる場合、表示画素駆動部110の駆動電流Idsが有機発光ダイオードOLEDに供給される。これにより、第1表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDが発光する。
【0105】
第7トランジスターT7は、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と第2電源電圧線VINL2とに接続される。第7トランジスターT7は、第k-1走査線Sk-1の走査信号によってターンオンされて有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と第2電源電圧線VINL2とを接続する。これにより、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、第2電源電圧に放電する。第7トランジスターT7の制御電極は、第k-1走査線Sk-1に接続され、第1電極は有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続され、第2電極は第2電源電圧線VINL2に接続される。
【0106】
有機発光ダイオードOLEDは、表示画素駆動部110の駆動電流Idsによって発光する。有機発光ダイオードOLEDの発光量は、駆動電流Idsに比例することができる。有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、第2トランジスターT2の第1電極と第7トランジスターT7の第2電極とに接続され、カソード電極は第4電源電圧線VSSLに接続される。第4電源電圧線VSSLには第4電源電圧が供給される。
【0107】
ストレージキャパシタCstは、第1トランジスターT1の制御電極と第3電源電圧線VDDLに接続されて第1トランジスターT1の制御電極の電圧を維持する。ストレージキャパシタCstの一側電極は、第1トランジスターT1の制御電極に接続され、他側電極は第3電源電圧線VDDLに接続される。
【0108】
一方、図5では、第1ないし第7トランジスターT1〜T7がPMOSトランジスターで具現されたことを中心に説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、第1ないし第7トランジスターT1〜T7は、NMOSトランジスターで具現されることもできる。
【0109】
補助画素RP1らそれぞれは、補助画素駆動部210及びAトランジスターDTを含む。補助画素RP1らそれぞれは、有機発光ダイオードOLEDを含まない。
【0110】
補助画素駆動部210は、補助線RLに接続される。これにより、補助画素駆動部210の駆動電流は、補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。
【0111】
補助画素駆動部210は、複数の走査線、補助データ線、複数の発光制御線、及び複数の電源線に接続されることができる。例えば、補助画素駆動部210は、第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第1補助データ線RD1、第k及び第k+α発光制御線(Ek、Ek+α、αは1≦α≦30を満足する正の定数)、及び第2及び第3電源電圧線VINL2、VDDLに接続されることができる。この時、αが0より小さい場合、寄生容量(Parastic CapacitanCe:PC)らとフリンジ容量(Fringe Capacitance:FC)によって補助線RLの電圧が変動される以前に補助線RLを放電するので、補助線RLを放電して得ることができる效果がなくなる。反面、αが30より大きい場合、寄生容量PCらとフリンジ容量FCによる補助線RLの電圧変動と補助線RL放電との間に時間の差が発生するので、リペアされた画素RDPの誤発光がユーザーに視認されることができる。
【0112】
補助画素駆動部210は、複数のトランジスターを含むことができる。例えば、補助画素駆動部210は、第1ないし第7トランジスターT1'、T2'、T3'、T4'、T5'、T6'、T7'を含むことができる。
【0113】
補助画素駆動部210の第1、第3、第4及び第5トランジスターT1'、T3'、T4'、T5'、及びストレージキャパシタCst'は、表示画素駆動部110の第1、第3、第4及び第5トランジスターT1、T3、T4、T5、及びストレージキャパシタCstと実質的に同一に形成されることができる。したがって、補助画素駆動部210の第1、第3、第4及び第5トランジスターT1'、T3'、T4'、T5'、及びストレージキャパシタCst'についての詳しい説明は省略する。
【0114】
第2トランジスターT2'は、第1トランジスターT1'の第1電極と第1補助データ線RD1とに接続される。第2トランジスターT2'は、第k走査線Skの走査信号によってターンオンされて第1トランジスターT1'の第1電極と第1補助データ線RD1とを接続する。これにより、第1トランジスターT1'の第1電極には、第1補助データ線RD1の補助データ電圧が供給される。第2トランジスターT2'の制御電極は、第k走査線Skに接続され、第1電極は第1補助データ線RD1に接続され、第2電極は第1トランジスターT1'の第1電極に接続される。
【0115】
第6トランジスターT6'は、第1トランジスターT1'の第2電極と補助線RLとに接続される。第6トランジスターT6'は、第k発光制御線Ekの発光制御信号によってターンオンされて第1トランジスターT1'の第2電極と補助線RLとを接続する。第6トランジスターT6'の制御電極は、第k発光制御線Ekに接続され、第1電極は第1トランジスターT1'の第2電極に接続され、第2電極は補助線RLに接続される。第4'及び第5'トランジスターT4'、T5'がターンされる場合、駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給されるので、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが発光する。
【0116】
第7トランジスターT7'は、補助線RLと第2電源電圧線VINL2に接続される。第7トランジスターT7'は、第k-1走査線Sk-1の走査信号によってターンオンされて補助線RLと第2電源電圧線VINL2とを接続する。これにより、補助線RLは第2電源電圧に放電される。第7トランジスターT7の制御電極は、第k-1走査線Sk-1に接続され、第1電極は補助線RLに接続され、第2電極は第2電源電圧線VINL2に接続される。
【0117】
AトランジスターDTは、補助線RLと第1電源電圧線VINL1とに接続される。第1電源電圧線VINL1には第1電源電圧が供給される。第1電源電圧は、補助線RLを初期化するための初期化電源電圧でありえるし、第4電源電圧と実質的に同一に設定されるか、第4電源電圧に所定の電圧を加算した電圧で設定されることができる。第1電源電圧と第4電源電圧についての詳しい説明は図17を参照して後述する。
【0118】
具体的に、AトランジスターDTは、AトランジスターDTの制御電極に供給される電圧によってターンオンされて、補助線RLと第1電源電圧線VINL1とを接続する。これにより、補助線RLの電圧は、第1電源電圧に放電される。すなわち、AトランジスターDTは、補助線RLを放電する役目をする。
【0119】
AトランジスターDTの制御電極は、第k+α発光制御線に接続される発光ステージのプールダウン制御ノード(STAk+α_QB)に接続され、第1電極は補助線RLに接続され、第2電極は第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。第k+α発光制御線に接続される発光ステージのプールダウン制御ノード(STAk+α_QB)は、図6を参照して後述する。
【0120】
一方、図5では第1ないし第7トランジスターT1`〜T7`とAトランジスターDTがPMOSトランジスターで具現されたことを中心に説明したが、これに限定されない。すなわち、第1ないし第7トランジスターT1`〜T7`とAトランジスターDTは、NMOSトランジスターで具現されることもできる。
【0121】
以上、調べてみたように、リペアされた画素にあたる第j表示画素DPjを除いた残りの表示画素DP1の表示画素駆動部110は、有機発光ダイオードOLEDに接続され、有機発光ダイオードOLEDに駆動電流を供給する。しかし、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110は、有機発光ダイオードOLEDと接続されない。すなわち、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110は不良によって自らの役割ができないから、レーザー工程により表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとの接続を切って、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を補助線RLに接続する。これにより、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は、補助線RLを介して第1補助画素RP1の補助画素駆動部210に接続されることができる。そのため、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは、第1補助画素RP1の補助画素駆動部210から駆動電流の供給を受けて発光する。その結果、第j表示画素DPjはリペアされることができる。
【0122】
図5では、説明の便宜のために補助画素の一例として第1補助画素RP1を例示しており、補助画素それぞれは第1補助画素RP1と実質的に同一に具現されることができる。また、図5では説明の便宜のために不良が発生していない表示画素の一例として第1表示画素DP1を例示しており、不良が発生していない表示画素それぞれは、第1表示画素DP1と実質的に同一に具現されることができる。また、図5では説明の便宜のためにリペアされた画素の一例として第j表示画素DPjを例示しており、リペアされた画素それぞれは第j表示画素DPjと実質的に同一に具現されることができる。
【0123】
一方、補助線RLと表示画素の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は重畳されるため、補助線RLと表示画素の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間に図5のように寄生容量PCらが形成されることができる。また、補助線RLは第k走査線Skと隣接して並んで形成されるため、補助線RLと第k走査線Skの間にフリンジ容量FCが形成されることができる。前記寄生容量PCらと前記フリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動されうるし、これによりリペアされた画素にあたる第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光するような問題が発生しえる。
【0124】
しかし、これを解決するために本発明の一実施例では、AトランジスターDTを利用して補助線RLを第1電源電圧に放電する。その結果、本発明の一実施例では、前記寄生容量PCらと前記フリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。したがって、本発明の一実施例は有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。これについての詳しい説明は図7を参照して後述する。
【0125】
図6は、図5の第k+α発光制御信号を出力する走査駆動部の第k+α発光ステージの一例を示す回路図である。図6を参照すれば、第k+α発光制御線Ek+αに第k+a発光制御信号を出力する第k+α発光ステージSTAk+αは、プールアップ制御ノードQ、プールダウン制御ノードQB、プールアップトランジスターTU、プールダウントランジスターTD、及びノード制御回路NCを含む。
【0126】
プールアップトランジスターTUは、プールアップ制御ノードQの電圧によってゲートオン電圧線VONLと第k+α発光制御線Ek+αとの接続を制御する。プールアップトランジスターTUの制御電極は、プールアップ制御ノードQに接続され、第1電極は第k+α発光制御線Ek+αに接続され、第2電極はゲートオン電圧線VONLに接続される。
【0127】
プールダウントランジスターTDは、プールダウン制御ノードQBの電圧によってゲートオフ電圧線VOFFLと第k+α発光制御線Ek+αとの接続を制御する。プールダウントランジスターTDの制御電極は、プールダウン制御ノードQBに接続され、第1電極はゲートオフ電圧線VOFFLに接続され、第2電極は第k+α発光制御線Ek+αに接続される。
【0128】
ノード制御回路NCは、プールアップ制御ノードQの電圧とプールダウン制御ノードQBとの電圧を制御する。ノード制御回路NCは、複数の信号入力端子を含む。例えば、ノード制御回路NCにはスタート信号が入力されるスタート端子START、クロック信号が入力されるクロック端子CLK、及びリセット信号が入力されるリセット端子RESETを含むことができる。また、ノード制御回路NCは、ゲートオン電圧線VONLとゲートオフ電圧線VOFFLとに接続されることができる。
【0129】
スタート信号は、ゲートスタート信号または全段発光ステージのキャリー信号でありえる。クロック信号は、複数のクロック信号のうちいずれか一つでありえる。リセット信号は、後段発光ステージのキャリー信号でありえる。ゲートオン電圧線は、ゲートオン電圧を供給し、ゲートオフ電圧線はゲートオフ電圧を供給することができる。ゲートオン電圧は、発光ステージ、表示画素及び補助画素に含まれたトランジスターをターンオンさせられる電圧を意味する。ゲートオフ電圧は、発光ステージ、表示画素及び補助画素に含まれたトランジスターをターンオフさせられる電圧を意味する。
【0130】
ノード制御回路NCは、スタート端子STARTに入力されるスタート信号に応答してプールアップ制御ノードQにゲートオン電圧を供給し、プールダウン制御ノードQBにゲートオフ電圧を供給する。そのため、プールアップトランジスターTUは、プールアップ制御ノードQのゲートオン電圧によってターンオンされ、プールダウントランジスターTDは、プールダウン制御ノードQBのゲートオフ電圧によってターンオフされる。その結果、ゲートオン電圧線VONLのゲートオン電圧が第k+α発光制御線Ek+αに出力される。
【0131】
ノード制御回路NCは、リセット端子RESETに入力されるリセット信号に応答してプールアップ制御ノードQにゲートオフ電圧を供給し、プールダウン制御ノードQBにゲートオン電圧を供給する。そのため、プールアップトランジスターTUは、プールアップ制御ノードQのゲートオフ電圧によってターンオフされ、プールダウントランジスターTDはプールダウン制御ノードQBのゲートオン電圧によってターンオンされる。その結果、ゲートオン電圧線VONLのゲートオフ電圧が第k+α発光制御線Ek+αに出力される。第k+α発光ステージSTAk+αのプールダウン制御ノードQBは、図5のように補助画素駆動部210のAトランジスターDTの第1電極に接続される。
【0132】
図6では、ノード制御回路NCがスタート端子START、クロック端子CLK及びリセット端子RESETのみを含むことを例示したが、これに限定されない。また、図6では説明の便宜のために第k+α発光ステージSTAk+αのみを例示しており、発光制御線E1〜Enに接続された発光ステージそれぞれは第k+α発光ステージSTAk+αと実質的に同一に具現されることができる。また、走査線S1〜Sn+1に接続された走査ステージそれぞれは、第k+α発光ステージSTAk+αと類似に具現されることができる。
【0133】
図7は、図5の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。図7には、第k-1走査線Sk-1に供給される第k-1走査信号SCANk-1、第k走査線Skに供給される第k走査信号SCANk、第k発光制御線Ekに供給される第k発光制御信号EMk、第k+2発光制御線に接続された第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードの電圧V_STAk+2_QB、及び補助線RLの電圧V_RLが示されている。一方、図7では第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードSTAk+2_QBを図5に図示された第k+α発光ステージのプールダウン制御ノードSTAk+α_QBの一例として説明したが、これに限定されない。
【0134】
図7を参照すれば、1フレーム期間は第1ないし第6期間t1〜t6に区分することができる。第k-1走査信号SCANk-1は、第1及び第2期間t1、t2の間ゲートオン電圧Vonで発生して、第k走査信号SCANkは、第3期間t3の間ゲートオン電圧Vonで発生する。
【0135】
走査信号は、順次にゲートオン電圧Vonで発生することができる。第k発光信号EMkは、第2ないし第4期間t2〜t4の間ゲートオフ電圧Voffで発生する。第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードの電圧V_STAk+2_QBは、第4及び第5期間t4、t5の間ゲートオン電圧Vonで発生する。ゲートオフ電圧Voffは、表示画素と補助画素とのトランジスターをターンオフさせることができる電圧を意味し、ゲートオン電圧Vonは、表示画素と補助画素とのトランジスターをターンさせることができる電圧を意味する。
【0136】
以下では、図5及び図7を参照して第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法及び第1表示画素DP1の駆動方法を詳しく説明する。まず、第1表示画素DP1の駆動方法について説明する。
【0137】
第一に、第1期間t1は第1トランジスターT1にオンバイアスを印加する期間である。
第1期間t1中、一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線Sk-1に供給され、ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給される。したがって、第1期間t1の一部期間または全体期間の間第4ないし第7トランジスターT4、T5、T6、T7がターンオンされる。
【0138】
第4トランジスターT4のターンオンによって、第1トランジスターT1の制御電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5ないし第7トランジスターT5、T6、T7のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5、第1トランジスターT1、第6トランジスターT6、第7トランジスターT7を経由して第2電源電圧線VINL2へ電流が流れる電流パスが形成される。具体的に、第1トランジスターT1は、Pタイプで形成されるので、第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1の閾値電圧Vthよりも低い場合(Vgs<Vth)ターンオンされる。第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDよりも充分に低く設定されるので、第1期間T1の間第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD)が第1トランジスターT1の閾値電圧Vthよりも低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。
【0139】
結局、第1期間t1の間第1トランジスターT1の制御電極を第2電源電圧で放電して、第1トランジスターT1にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例ではデータ電圧が第1トランジスターT1の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1にオンバイアスを印加することができるので、第1トランジスターT1のヒステリシス特性(Hysteresis Characteristics)によって画質が低下されるような問題を解決することができる。
【0140】
第二に、第2期間t2は第1トランジスターT1の制御電極と有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を初期化する期間である。第2期間t2の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線Sk-1に供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給される。したがって、第2期間t2の間第4及び第7トランジスターT4、T7がターンオンされる。
【0141】
第4トランジスターT4のターンオンによって、第1トランジスターT1の制御電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧に初期化される。第7トランジスターT7のターンオンによって、有機発光ダイオードOLEDのアノード電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧に初期化される。
【0142】
第三に、第3期間T3は第1トランジスターT1の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングする期間である。第3期間t3の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給される。これにより、第3期間t3の一部期間の間第2及び第3トランジスターT2、T3がターンオンされる。
【0143】
第2トランジスターT2のターンオンによって、第1トランジスターT1の第1電極には、第1データ線D1のデータ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3のターンオンによって、第1トランジスターT1の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1はダイオードで駆動する。
【0144】
第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthよりも低いため、第1トランジスターT1の制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1の制御電極の電圧は、第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。
【0145】
第四に、第4期間t4は、第1トランジスターT1の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とのサンプリングを完了する期間である。第4期間t4の間ゲートオフ電圧Voffの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給される。これにより、第4期間t4の間表示画素駆動部110のすべてのトランジスターがターンオフされる。第4期間t4の間第1トランジスターT1の制御電極の電圧にあたる"Vdata+Vth"がストレージキャパシタCstに保存される。
【0146】
第五に、第5及び第6期間t5、t6は、有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第5及び第6期間t5tT6の間ゲートオン電圧Vonの第k発光信号Ekが第k発光制御線Ekに供給される。これにより、第5及び第6期間t5、t6の間第5及び第6トランジスターT5、T6がターンオンされる。第5及び第6トランジスターT5、T6のターンオンによって、第1トランジスターT1は制御電極の電圧によって駆動電流Idsを流れるようになる。この時、第1トランジスターT1の制御電極は、ストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1を介して流れる駆動電流Idsは、数学式2のように定義されることができる。
【0147】
【数2】
【0148】
数学式2で、k'は第1トランジスターT1の構造と物理的特性によって決定される比例係数、Vgsは第1トランジスターT1のゲート-ソース間電圧、Vthは第1トランジスターT1の閾値電圧、VDDは第3電源電圧、Vdataはデータ電圧を意味する。第1トランジスターT1の制御電極の電圧は、{Vdata+Vth}で、第1電極の電圧VsはVDDである。数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。
【0149】
【数3】
【0150】
数学式3のように駆動電流Idsは第1トランジスターT1の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1の閾値電圧Vthは補償される。表示画素駆動部110の駆動電流Idsは、有機発光ダイオードOLEDに供給される。これにより、有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0151】
以下では、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法について詳しく説明する。第一に、第1期間t1は、第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加する期間である。
【0152】
第1期間t1の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線Sk-1に供給され、第1期間t1の全体期間の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給される。したがって、第1期間t1の一部または全体期間の間第4ないし第7トランジスターT4'、T5'、T6'、T7'がターンオンされる。
【0153】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5ないし第7トランジスターT5'、T6'、T7'のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5'、第1トランジスターT1'、第6トランジスターT6'、第7トランジスターT7'を経由して第2電源電圧線VINL2へ電流が流れる電流パスが形成される。第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDよりも充分に低く設定されるので、第1期間t1の間第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD0が第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthよりも低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。
【0154】
結局、第1期間t1の間第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧で放電して第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例ではデータ電圧が第1トランジスターT1'の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができるので、第1トランジスターT1'のヒステリシス特性によって画質が低下されるような問題を解決することができる。
【0155】
第二に、第2期間T2は第1トランジスターT1'の制御電極と補助線RLとを第2電源電圧VIN2に初期化する期間である。第2期間t2の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線SK-1に供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給される。したがって、第2期間t2の間第4トランジスターT4'と第7トランジスターT7'とがターンオンされる。
【0156】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第7トランジスターT7'のターンオンによって、補助線RLは第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。
【0157】
第三に、第3期間t3は、第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングする期間である。第3期間t3の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給される。これにより、第3期間t3の一部期間の間第2及び第3トランジスターT2'、T3'がターンオンされる。
【0158】
第2トランジスターT2'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の第1電極には、第1データ線D1のデータ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1'はダイオードで駆動する。
【0159】
第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthよりも低いから、第1トランジスターT1'は制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1'の制御電極の電圧は、第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。
【0160】
第四に、第4期間t4は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とのサンプリングを完了し、補助線RLを第1電源電圧に放電される期間である。第4期間t4の間ゲートオフ電圧Voffの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給され、第4期間t4の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードV_STAk+2_QBの電圧がAトランジスターDTの制御電極に供給される。これにより、第4期間t4の一部期間の間AトランジスターDTがターンオンされる。第4期間t4の間第1トランジスターT1'の制御電極の電圧にあたる"Vdata+Vth"がストレージキャパシタCstに保存される。
【0161】
一方、第k走査線Skと補助線RLが互いに並んで形成されるから、第k走査線Skと補助線RLとの間には、図5のようにフリンジ容量FCが形成されることができる。補助線RLは、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されることができる。したがって、第4期間t4の間第k走査信号SCANkがゲートオン電圧Vonからゲートオフ電圧Voffに上昇する場合、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV1ほど上昇することができる。
【0162】
しかし、第4期間t4の間AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が補助線RLに反映されても、補助線RLは第1電源電圧VIN1で放電される。
【0163】
第五に、第5期間t5は補助線RLを第1電源電圧に放電される期間である。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光信号Ekが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードV_STAk+2_QBの電圧がAトランジスターDTの制御電極に供給される。これにより、第5期間t5の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'とAトランジスターDTとがターンオンされる。
【0164】
第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、第1トランジスターT1は制御電極の電圧によって駆動電流Ids'を流れるようになる。この時、第1トランジスターT1'の制御電極は、ストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1'を介して流れる駆動電流Ids'は、数学式2のように定義されることができる。また、数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。
【0165】
数学式3のように駆動電流Ids'は、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthは補償される。第5期t5の間AトランジスターDTがターンされるので、補助画素駆動部210の駆動電流Idsは、AトランジスターDTを介して第1電源電圧線VINL1で放電される。したがって、第5期間t5の間第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光しない。
【0166】
一方、補助線RLは表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と重畳されるため、補助線RLと表示画素DP1との有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間には、図5のように寄生容量PCが形成されることができる。補助線RLは寄生容量PCによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されることができる。
【0167】
第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に駆動電流が供給されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV2ほど上昇することができる。しかし、第5期間t5の間補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されても、第1電源電圧VIN1で放電される。
【0168】
第六に、第6期間t6は有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第6期間t6の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+2発光ステージのプールダウン制御ノードV_STAk+2_QBの電圧がAトランジスターDTの制御電極に供給される。これにより、第6期間t6の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'がターンオンされ、AトランジスターDTがターンオフされる。
【0169】
AトランジスターDTのターンオフと第5及び第6トランジスターT5'、T6'とのターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0170】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では、寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。その結果、本発明の一実施例では、寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。
【0171】
図8は、本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。図8では説明の便宜のために第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第1補助データ線RD1、第1及び第jデータ線D1、Dj、第k及び第k+α発光制御線Ek、Ek+αのみを図示した。また、図8では説明の便宜のために第1補助データ線RD1に接続された第1補助画素RP1、第1データ線D1に接続された第1表示画素DP1、第jデータ線Djに接続された第j表示画素DPjのみを図示した。図8では、第1表示画素DP1は製造工程中に不良が発生していない画素で、第j表示画素DPjは製造工程中に不良が発生してリペアされた画素に例示したことに注意しなければならない。
【0172】
図8を参照すれば、第1補助画素RP1は補助線RLを介して第j表示画素DPjに接続される。補助線RLは第1補助画素RP1に接続され、第1補助画素RP1から表示領域DAに延びて表示画素DP1、DPjを横切るように形成されることができる。具体的に、補助線RLは図8のように表示画素DP1、DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0173】
補助線RLは、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに接続されることができる。この場合、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0174】
表示画素DP1、DPjそれぞれは、有機発光ダイオードOLEDと表示画素駆動部110とを含む。図8に図示された表示画素DP1、DPjは、図5に示された表示画素DP1、DPjと実質的に同一である。したがって、図8に示された表示画素DP1、DPjについての詳しい説明は省略する。
【0175】
第1補助画素RP1は、補助画素駆動部210、AトランジスターDT、及びインバーターINVを含む。第1補助画素RP1は、有機発光ダイオードOLEDを含まない。図8に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210は、図5に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210と実質的に同一である。したがって、図8に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210についての詳しい説明は省略する。
【0176】
AトランジスターDTは、補助線RLと第1電源電圧とが供給される第1電源電圧線VINL1に接続される。AトランジスターDTは、AトランジスターDTの制御電極に供給される電圧によってターンオンされて、補助線RLと第1電源電圧線VINL1とを接続する。これにより、補助線RLの電圧は第1電源電圧に放電される。すなわち、AトランジスターDTは補助線RLを放電する役目をする。AトランジスターDTの制御電極は、インバーターINVの出力端子に接続され、第1電極は補助線RLに接続され、第2電極は第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。
【0177】
インバーターINVは、第k+α発光制御線Ek+αとAトランジスターDTの制御電極に接続される。すなわち、インバーターINVの入力端子は、第k+α発光制御線Ek+αに接続され、出力端子はAトランジスターDTの制御電極に接続される。インバーターINVは、第k+α発光制御線Ek+αの発光信号を反転してAトランジスターDTの制御電極に供給する。
【0178】
図9は、図8の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。図9には、第k-1走査線Sk-1に供給される第k-1走査信号SCANk-1、第k走査線Skに供給される第k走査信号SCANk、第k発光制御線Ekに供給される第k発光制御信号EMk、第k+1発光制御線Ek+1に供給される第k+1発光制御信号Ek+1、AトランジスターDTの制御電極の電圧V_DTG、及び補助線RLの電圧V_RLが示されている。一方、図9では第k+1発光制御線Ek+1を図9に示された第k+α発光制御線Ek+αの一例として説明したが、これに限定されない。
【0179】
図9に図示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkは、図7に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkと実質的に同一である。したがって、図9に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkについての詳しい説明は省略する。第k+1発光制御信号EMk+1は、第3ないし第5期間t3〜t5の間ゲートオフ電圧Voffで発生する。
【0180】
以下では、図8及び図9を参照して、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjの駆動方法及び第1表示画素DP1の駆動方法について詳しく説明する。
【0181】
まず、図8及び図9による第1表示画素DP1の駆動方法は、図5及び図7による第1表示画素DP1の駆動方法と実質的に同一である。したがって、図8及び図9による第1表示画素DP1の駆動方法についての詳しい説明は省略する。
【0182】
次に、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjの駆動方法について詳しく説明する。
第一に、第1期間t1は第1トランジスターT1にオンバイアスを印加する期間である。第1期間t1の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線SK-1に供給され、第1期間t1の全体期間の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、第1期間T1の全体期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第1期間t1の一部または全体の間第4ないし第7トランジスターT4'、T5'、T6'、T7'がターンオンされる。また、第1期間t1の間ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1がインバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTはターンオフされる。
【0183】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5ないし第7トランジスターT5'、T6'、T7'のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5'、第1トランジスターT1'、第6トランジスターT6'、第7トランジスターT7'を経由して第2電源電圧線VINL2へ電流が流れる電流パスが形成される。
【0184】
第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDよりも充分に低く設定されるので、第1期tT1の間第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD)が第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthよりも低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。結局、第1期間t1の間第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧に放電して第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例では、データ電圧が第1トランジスターT1'の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができるので、第1トランジスターT1'のヒステリシス特性によって画質が低下されるような問題を解決することができる。
【0185】
第二に、第2期間t2は第1トランジスターT1'の制御電極と補助線RLとを第2電源電圧VIN2に初期化する期間である。第2期間t2の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線SK-1に供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第2期間t2の間第4トランジスターT4'と第7トランジスターT7'とがターンオンされる。また、第2期間t2の間ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1がインバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTはターンオフされる。
【0186】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第7トランジスターT7'のターンオンによって、補助線RLは第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第3期間t3は、第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングする期間である。
【0187】
第3期間t3の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第3期間t3の一部期間の間第2及び第3トランジスターT2'、T3'がターンオンされる。また、第3期間t3の間ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1は、インバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTがターンオンされる。
【0188】
第2トランジスターT2'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の第1電極には第1データ線D1のデータ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1'はダイオードで駆動する。
【0189】
第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthよりも低いため、第1トランジスターT1'は制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1'の制御電極の電圧は第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。したがって、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。
【0190】
第四に、第4期間t4は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とのサンプリングを完了し、補助線RLを第1電源電圧に放電する期間である。第4期間t4の間ゲートオフ電圧Voffの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。第4期間t4の間ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1は、インバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTがターンオンされる。
【0191】
第4期間t4の間第1トランジスターT1'の制御電極の電圧にあたる"Vdata+Vth"がストレージキャパシタCstに保存される。一方、第k走査線Skと補助線RLとが互いに並んで形成されるため、第k走査線Skと補助線RLとの間には、図9のようにフリンジ容量FCが形成されることができる。補助線RLは、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されることができる。したがって、第4期間t4の間第k走査信号SCANkがゲートオン電圧Vonからゲートオフ電圧Voffに上昇する場合、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されて、補助線RLの電圧はΔV1ほど上昇することができる。
【0192】
しかし、第4期間t4の間AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。そのため、フリンジ容量FCによって第k走査線SKの電圧変化が補助線RLに反映されても、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。
【0193】
第五に、第5期間t5は補助線RLを第1電源電圧に放電する期間である。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光信号Ekが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光信号Ek+1が第k発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第5期間t5の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'とAトランジスターDTがターンオンされる。また、第5期間t5の間ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1は、インバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTがターンオンされる。
【0194】
第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、第1トランジスターT1は制御電極の電圧によって駆動電流Ids'が流れるようになる。この時、第1トランジスターT1'の制御電極は、ストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1'を介して流れる駆動電流Ids'は、数学式2のように定義されうる。また、数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。
【0195】
数学式3のように駆動電流Ids'は、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthは補償される。
【0196】
第5期間t5の間AトランジスターDTがターンされるので、補助画素駆動部210の駆動電流IdsはAトランジスターDTを介して第1電源電圧線VINL1に放電される。したがって、第5期間t5の間第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光しない。
【0197】
一方、補助線RLは表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と重畳されるため、補助線RLと表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間には図9のように寄生容量PCが形成されることができる。補助線RLは寄生容量PCによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されることができる。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に駆動電流が供給されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されて、補助線RLの電圧はΔV2ほど上昇することができる。しかし、第5期間t5の間補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されても、第1電源電圧VIN1に放電される。
【0198】
第六に、第6期間t6は有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第6期間t6の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号Ek+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第6期間t6の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'がターンオンされる。また、第6期間t6の間ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号Ek+1は、インバーターINVによって反転されてAトランジスターDTの制御電極に供給されるので、AトランジスターDTがターンオフされる。
【0199】
AトランジスターDTのターンオフと第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0200】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。その結果、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。
【0201】
図10は、本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。図10では説明の便宜のために第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第1補助データ線RD1、第1及び第jデータ線D1、Dj、第k及び第k+α発光制御線Ek、Ek+αのみを図示した。また、図10では説明の便宜のために第1補助データ線RD1に接続された第1補助画素RP1、第1データ線D1に接続された第1表示画素DP1、第jデータ線Djに接続された第j表示画素DPjのみを図示した。図10で第1表示画素DP1は、製造工程中に不良が発生していない画素で、第j表示画素DPjは製造工程中に不良が発生してリペアされた画素に例示したことに注意しなければならない。
【0202】
図10を参照すれば、第1補助画素RP1は補助線RLを介して第j表示画素DPjに接続される。補助線RLは第1補助画素RP1に接続され、第1補助画素RP1から表示領域DAに延びて表示画素DP1、DPjを横切るように形成されることができる。具体的に、補助線RLは図10のように表示画素DP1、DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0203】
補助線RLは、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに接続されることができる。この場合、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0204】
表示画素DP1、DPjそれぞれは、有機発光ダイオードOLEDと表示画素駆動部110とを含む。図10に示された表示画素DP1、DPjは、図5に示された表示画素DP1、DPjと実質的に同一である。したがって、図10に示された表示画素DP1、DPjについての詳しい説明は省略する。
【0205】
第1補助画素RP1は、補助画素駆動部210、AトランジスターDT、BトランジスターDCT、及び抵抗Rを含む。本明細書では、前記BトランジスターDCTは補助制御トランジスターとも指称される。第1補助画素RP1は、有機発光ダイオードOLEDを含まない。図10に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210は図5に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210と実質的に同一である。したがって、図10に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210についての詳しい説明は省略する。
【0206】
AトランジスターDTは、補助線RLと第1電源電圧とが供給される第1電源電圧線VINL1に接続される。AトランジスターDTは、AトランジスターDTの制御電極に供給される電圧によってターンオンされ、補助線RLと第1電源電圧線VINL1とを接続する。これにより、補助線RLの電圧は、第1電源電圧に放電される。すなわち、AトランジスターDTは、補助線RLを放電する役目をする。AトランジスターDTの制御電極はBトランジスターDCTと抵抗Rとに接続され、第1電極は補助線RLに接続され、第2電極は第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。
【0207】
BトランジスターDCTは、AトランジスターDTの制御電極とゲートオフ電圧が供給されるゲートオフ電圧線VOFFLに接続される。BトランジスターDCTは、第k+α発光制御線Ek+αの第k+α発光制御信号によってターンオンされ、AトランジスターDTの制御電極とゲートオフ電圧線VOFFLとを接続する。BトランジスターDCTの制御電極は、第k+α発光制御線Ek+αに接続され、第1電極はAトランジスターDCTの制御電極に接続され、第2電極はゲートオフ電圧線VOFFLに接続される。
【0208】
抵抗Rは、AトランジスターDTの制御電極とゲートオン電圧が供給されるゲートオン電圧線VONLとの間に形成されることができる。
【0209】
図10に示された表示画素DP1、DPjと補助画素RP1とに供給される信号は、図9に示されたところと実質的に同一である。以下では、図9及び図10を参照して、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法及び第1表示画素DP1の駆動方法について詳しく説明する。
【0210】
まず、図9及び図10による第1表示画素DP1の駆動方法は、図5及び図7による第1表示画素DP1の駆動方法と実質的に同一である。したがって、図9及び図10による第1表示画素DP1の駆動方法についての詳しい説明は省略する。
【0211】
次に、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法について詳しく説明する。
第一に、第1期間t1の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線Sk-1に供給され、第1期t1の全体期間の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第1期間t1の一部または全体期間の間第4ないし第7トランジスターT4'、T5'、T6'、T7'がターンオンされる。また、第1期間t1の間BトランジスターDCTはターンされるので、AトランジスターDTの制御電極にはゲートオフ電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオフされる。
【0212】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5ないし第7トランジスターT5'、T6'、T7'のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5'、第1トランジスターT1'、第6トランジスターT6'、第7トランジスターT7'を経由して第2電源電圧線VINL2に電流が流れる電流パスが形成される。
【0213】
第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDより充分に低く設定されるので、第1期間t1の間第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD)が第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthより低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。結局、第1期間t1の間第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧に放電して第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例では、データ電圧が第1トランジスターT1'の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができるため、第1トランジスターT1'のヒステリシス特性によって画質が低下されるような問題を解決することができる。
【0214】
第二に、第2期間t2は、第1トランジスターT1'の制御電極と補助線RLとを第2電源電圧VIN2に初期化する期間である。第2期間t2の間ゲートオン電圧Vonの第k-1走査信号SCANk-1が第k-1走査線SK-1に供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第2期間t2の間第4及び第7トランジスターT4'、T7'がターンオンされる。また、第2期間t2の間BトランジスターDCTはターンオンされるので、AトランジスターDTの制御電極には、ゲートオフ電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオフされる。
【0215】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第7トランジスターT7'のターンオンによって、補助線RLは第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。
【0216】
第三に、第3期間t3は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングする期間である。第3期間t3の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第3期間t3の一部期間の間第2及び第3トランジスターT2'、T3'がターンオンされる。また、第3期間t3の間BトランジスターDCTはターンオフされるので、AトランジスターDTの制御電極にはゲートオン電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオンされる。
【0217】
第2トランジスターT2'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の第1電極には、第1データ線RD1の補助データ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1'はダイオードで駆動する。
【0218】
第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthよりも低いため、第1トランジスターT1'は制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1'の制御電極の電圧は、第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。
【0219】
AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。したがって、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。
【0220】
第四に、第4期間t4は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とのサンプリングを完了し、補助線RLを第1電源電圧に放電される期間である。第4期間t4の間ゲートオフ電圧Voffの第k走査信号SCANkが第k走査線Skに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光制御信号EMk+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第4期間t4の間BトランジスターDCTはターンオフされるので、AトランジスターDTの制御電極にはゲートオン電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオンされる。
【0221】
第4期間t4の間第1トランジスターT1'の制御電極の電圧にあたる"Vdata+Vth"がストレージキャパシタCstに保存される。一方、第k走査線SKと補助線RLとが互いに並んで形成されるため、第k走査線Skと補助線RLとの間には図10のようにフリンジ容量FCが形成されることができる。補助線RLは、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されることができる。したがって、第4期間t4の間第k走査信号SCANkがゲートオン電圧Vonからゲートオフ電圧Voffに上昇する場合、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV1ほど上昇することができる。
【0222】
しかし、第4期間t4の間AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。そのため、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が補助線RLに反映されても、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。
【0223】
第五に、第5期間t5は補助線RLを第1電源電圧に放電される期間である。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光信号Ekが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+1発光信号Ek+1が第k発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第5期間t5の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'とAトランジスターDTがターンオンされる。また、第5期間t5の間BトランジスターDCTはターンオフされるので、AトランジスターDTの制御電極にはゲートオン電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオンされる。
【0224】
第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、第1トランジスターT1は制御電極の電圧によって駆動電流Ids'が流れるようになる。この時、第1トランジスターT1'の制御電極はストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1'を介して流れる駆動電流Ids'は、数学式2のように定義されうる。また、数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。
【0225】
数学式3のように駆動電流Ids'は、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthは補償される。第5期間t5の間AトランジスターDTがターンされるので、補助画素駆動部210の駆動電流IdsはAトランジスターDTを介して第1電源電圧線VINL1に放電される。したがって、第5期間t5の間第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光しない。
【0226】
一方、補助線RLは表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と重畳されるため、補助線RLと表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間には図10のように寄生容量PCが形成されることができる。補助線RLは、寄生容量PCによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されることができる。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に駆動電流が供給されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV2ほど上昇することができる。しかし、第5期間t5の間補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されても、第1電源電圧VIN1に放電される。
【0227】
第六に、第6期間t6は、有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第6期間t6の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkが第k発光制御線Ekに供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+1発光制御信号Ek+1が第k+1発光制御線Ek+1に供給される。これにより、第6期間t6の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'がターンオンされる。また、第6期間t6の間BトランジスターDCTは、ターンオンされるので、AトランジスターDTの制御電極にはゲートオフ電圧が供給される。したがって、AトランジスターDTはターンオフされる。
【0228】
AトランジスターDTのターンオフと第5及び第6トランジスターT5'、T6'とのターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0229】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。その結果、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。
【0230】
図11は、本発明のまた他の実施例に係る表示画素、補助画素、補助線、補助データ線、及び第2データ駆動部を詳しく示すブロック図である。図11では説明の便宜のために表示パネル10の表示画素DP、補助画素RP、補助線RL、補助データ線RD1、RD2、及び第2データ駆動部40のみを図示した。
【0231】
図11に示された表示画素DP、補助画素RP、及び補助データ線RD1、RD2は、図2に示された表示画素DP、補助画素RP、及び補助データ線RD1、RD2と実質的に同一である。したがって、図11に示された表示画素DP、補助画素RP、及び補助データ線RD1、RD2についての詳しい説明は省略する。
【0232】
補助線RLは補助画素RPに接続され、補助画素RPから表示領域DAに延びて表示画素DPを横切るように形成される。例えば、補助線RLは第p+β(βは正の定数)行の補助画素RPに接続され、第p行の表示画素DPを横切るように形成される。図11では第p+1行を第p+β行の一例として図示した。補助線RLは表示画素DPの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0233】
補助線RLは、表示領域DAの表示画素DPのうちいずれか一つに接続されることができる。この時、補助線RLに接続される表示画素DPはリペアされなければならない不良画素にあたる。図11では、補助線RLに接続される表示画素DPをリペアされた画素RDP1/RDP2に定義した。具体的に、補助線RLはリペアされた画素RDP1/RDP2の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に接続されることができる。この時、リペアされた画素RDP1/RDP2の表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0234】
第2データ駆動部40は、補助データ算出部41、補助データ変換部42、メモリー43及び補助データ電圧変換部44を含む。図11に示された第2データ駆動部40の補助データ算出部41、補助データ変換部42、メモリー43及び補助データ電圧変換部44は、図2及び図3を参照して説明した第2データ駆動部40の補助データ算出部41、補助データ変換部42、メモリー43及び補助データ電圧変換部44と実質的に同一である。
【0235】
したがって、図11に示された第2データ駆動部40の補助データ算出部41、補助データ変換部42、メモリー43及び補助データ電圧変換部44についての詳しい説明は省略する。ただし、補助線RLは第p+β(βは正の定数)行の補助画素RPに接続され、第p行の表示画素DPを横切るように形成されるため、補助データ電圧変換部44はβ水平期間ほど遅延して補助データ電圧を補助データ線RD1、RD2に供給する。すなわち、第p+β行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は、第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給される。
【0236】
図12Aは、図11の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と、第2データ駆動部の補助データ電圧変換部から出力される補助データ電圧と、を示す例示図面である。図12Aには、垂直同期信号vsync、第iデータ線(Diiは1≦i≦mを満足する正の定数)に出力されるデータ電圧DViと補助データ電圧変換部44から出力される補助データ電圧RDVが示されている。
【0237】
図12Aを参照すれば、1フレーム期間は、データ電圧が供給されるアクティブ期間APと休止期間のブランク期間BPとを含む。垂直同期信号vsyncは、1フレーム期間 を周期にパルスが発生する。第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViは、第1ないし第nデータ電圧DV1〜DVnを含むことができる。この時、図11のように第p+β行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は、第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給されることができる。
【0238】
図11のように第1リペアされた画素RDP1が第2行に位置して第2リペアされた画素RDP2が第n-1行に位置することができる。この場合、メモリー43には図12Aのように第3行の表示画素にデータ電圧DV3が第iデータ線Diに供給される期間に同期化して、第1補助データ電圧RDV1を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。また、メモリー43には図12Aのように第n行の表示画素にデータ電圧DVnが第iデータ線Diに供給される期間に同期化して第2補助データ電圧RDV2を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。
【0239】
一方、所定の期間を指示する信号が垂直同期信号vsyncの場合、メモリー43は1フレーム期間ごとに初期化データBDに更新される。そのため、補助データ電圧変換部44は、図12Aのように第3行の表示画素にデータ電圧DV3が供給される期間から第n-1行の表示画素にデータ電圧DVn-1が供給される期間まで、メモリー43から第1補助データRD1の入力を受けて、入力された第1補助データRD1を第1補助データ電圧RDV1に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0240】
また、補助データ電圧変換部44は、図12Aのように第n行の表示画素にデータ電圧DVnが供給される期間の間メモリー43から第2補助データRD2の入力を受けて、第2補助データRD2を第2補助データ電圧RDV2に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0241】
さらに、補助データ電圧変換部44は、図12Aのように第1及び第2行の表示画素にデータ電圧DV1、DV2が供給される期間の間メモリー43から初期化データBDの入力を受けて、入力された初期化データBDを初期化データ電圧BDVに変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。結局、図12Aで調べてみたように、補助データ線RD1、RD2に供給される補助データ電圧それぞれは、データ線D1〜Dmに供給されるデータ電圧と同期化されて供給されることができる。
【0242】
図12Bは、図11の第1データ駆動部から出力されるデータ電圧と第2データ駆動部の補助データ電圧変換部とから出力される補助データ電圧を示す例示図面である。図12Bには、水平同期信号hsync、第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViと補助データ電圧変換部44とから出力される補助データ電圧RDVが示されている。
【0243】
図12Bを参照すれば、1フレーム期間はデータ電圧が供給されるアクティブ期間APと休止期間のブランク期間BPとを含む。垂直同期信号vsyncは1フレーム期間を周期にパルスが発生する。第iデータ線Diに出力されるデータ電圧DViは、第1ないし第nデータ電圧DV1〜DVnを含むことができる。この時、図11のように第p+β行の補助画素RPに供給される補助データ電圧は、第p行の表示画素DPに供給されるデータ電圧に同期化されて供給されることができる。
【0244】
図11のように第1リペアされた画素RDP1が第2行に位置して第2リペアされた画素RDP2が第n-1行に位置することができる。この場合、メモリー43には図12Bのように第3行の表示画素にデータ電圧DV3が第iデータ線Diに供給される期間に同期化して第1補助データ電圧RDV1を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。また、メモリー43には図12Bのように第n行の表示画素にデータ電圧DVn第iデータ線Diに供給される期間に同期化して第2補助データ電圧RDV2を補助データ線RD1/RD2に供給することができる。
【0245】
一方、所定の期間を指示する信号が垂直同期信号vsyncの場合、メモリー43は1水平期間1Hごとに初期化データBDに更新される。そのため、補助データ電圧変換部44は、図12Bのように第3行の表示画素にデータ電圧DV3が供給される期間にのみメモリー43から第1補助データRD1の入力を受けて、入力された第1補助データRD1を第1補助データ電圧RDV1に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。
【0246】
また、補助データ電圧変換部44は、図12Bのように第n行の表示画素にデータ電圧DVnが供給される期間にのみメモリー43から第2補助データRD2の入力を受けて、第2補助データRD2を第2補助データ電圧RDV2に変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。さらに、補助データ電圧変換部44は、図12Bのように第3行の表示画素にデータ電圧DV3が供給される期間と第n行の表示画素にデータ電圧DVnが供給される期間を除いた残りの期間の間メモリー43から初期化データBDの入力を受けて、入力された初期化データBDを初期化データ電圧BDVに変換して補助データ線RD1/RD2に出力することができる。結局、図12Bで調べてみたように、補助データ線RD1、RD2に供給される補助データ電圧それぞれはデータ線D1〜Dmに供給されるデータ電圧と同期化されて供給されることができる。
【0247】
また、図12Bで調べてみたように、リペアされた画素RDP1、RDP2に接続されていない補助画素には初期化データ電圧BDVが供給されることができる。その結果、本発明の一実施例ではリペアされた画素RDP1、RDP2に接続されていない補助画素に接続される補助線の電圧変化によって表示領域の表示画素DPが影響を受けることを防止することができる。補助画素RPが補助データ電圧の供給を受ける場合、補助線RLに駆動電流を供給することができるため、これによる補助線RLの電圧変化を防止するためである。
【0248】
図13は、本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。図13では説明の便宜のために第k-1、第k、第k+β-1及び第k+β走査線Sk-1、Sk、Sk+β-1、Sk+β、第1補助データ線RD1、第1及び第jデータ線D1、Dj、第k及び第k+β発光制御線Ek、Ek+βのみを図示した。また、図11のように補助線RLは、第p+β行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素DPを横切るように形成される。
【0249】
そのため、図13では説明の便宜のために第p+β行に位置する第1補助画素RP1と第p行に位置する第1表示画素DP1と第j表示画素DPjを図示した。第1補助画素RP1は第k+β-1及び第k+β走査線SK+β-1、SK+β、第k+β発光制御線Ek+β、及び第1補助データ線RD1に接続される。第1表示画素DP1は、第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第k発光制御線Ek、及び第1データ線D1に接続される。第j表示画素DPjは、第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第k発光制御線Ek、及び第jデータ線Djに接続される。
【0250】
図13で第1表示画素DP1は製造工程中に不良が発生していない画素で、第j表示画素DPjは製造工程中に不良が発生してリペアされた画素として例示した。
【0251】
図13を参照すれば、第1補助画素RP1は補助線RLを介して第j表示画素DPjに接続される。補助線RLは第1補助画素RP1に接続されて、第1補助画素RP1から表示領域DAに延びて表示画素DP1、DPjを横切るように形成されることができる。具体的に、補助線RLは、図13のように表示画素DP1、DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0252】
補助線RLは、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに接続されることができる。この場合、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0253】
表示画素DP1、DPjそれぞれは、有機発光ダイオードOLEDと表示画素駆動部110とを含む。図13に示された表示画素DP1、DPjは、図5に図示された表示画素DP1、DPjと実質的に同一である。したがって、図13に示された表示画素DP1、DPjについての詳しい説明は省略する。
【0254】
第1補助画素RP1は、補助画素駆動部210及びAトランジスターDTを含む。第1補助画素RP1は有機発光ダイオードOLEDを含まない。図13に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210は、第k-1及び第k走査線Sk-1、Skと第k発光制御線Ekの代りに第k+β-1及び第k+β走査線Sk+β-1、Sk+βと第k+β発光制御線Ek+αに接続されるということを除き、図5に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210と実質的に同一である。したがって、図13に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210についての詳しい説明は省略する。
【0255】
AトランジスターDTは、補助線RLと第1電源電圧とが供給される第1電源電圧線VINL1に接続される。AトランジスターDTは、AトランジスターDTの制御電極に供給される電圧によってターンオンされて補助線RLと第1電源電圧線VINL1とを接続する。これにより、補助線RLの電圧は第1電源電圧に放電される。すなわち、AトランジスターDTは、補助線RLを放電する役目をする。AトランジスターDTの制御電極は第k+β走査線Sk+βに接続されて、第1電極は補助線RLに接続されて、第2電極は第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。
【0256】
図14は、図13の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。図14には、第k-1走査線Sk-1に供給される第k-1走査信号SCANk-1、第k走査線Skに供給される第k走査信号SCANk、第k+1走査線Sk+1に供給される第k+1走査信号SCANk+1、第k+2走査線Sk+2に供給される第k+2走査信号SCANk+2、第k発光制御線Ekに供給される第k発光制御信号EMk、第k+2発光制御線Ek+2に供給される第k+2発光制御信号Ek+2、AトランジスターDTの制御電極の電圧V_DTG、及び補助線RLの電圧V_RLが示されている。一方、図14では第k+1走査線Sk+1を図13に示された第k+β-1走査線Sk+β-1の一例として説明し、第k+2走査線Sk+2を図13に示された第k+β走査線Sk+βの一例として説明し、第k+2発光制御線Ek+2を図13に示された第k+β発光制御線Ek+βの一例として説明したが、これに限定されない。
【0257】
図14に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkは、図7に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkと実質的に同一である。したがって、図14に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkについての詳しい説明は省略する。
【0258】
第k+1走査信号SCANk+1は、第4期間t4の一部期間の間ゲートオン電圧Vonに発生し、第k+2走査信号SCANk+2は、第5期間t5の一部期間の間ゲートオン電圧Vonに発生する。第k+2発光制御信号EMk+2は、第4-2及び第5期間t-2、t5の間ゲートオフ電圧Voffに発生する。以下では、図13及び図14を参照して、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法及び第1表示画素DP1の駆動方法について詳しく説明する。
【0259】
まず、図13及び図14による第1表示画素DP1の駆動方法は、図5及び図7による第1表示画素DP1の駆動方法と実質的に同一である。したがって、図13及び図14による第1表示画素DP1の駆動方法についての詳しい説明は省略する。
【0260】
次に、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法について詳しく説明する。
第一に、第1ないし第3期間t1〜t3は、有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第1ないし第3期間t1〜t3の間ゲートオフ電圧Voffの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給されて、ゲートオフ電圧Voffの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線Sk+2に供給されて、ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第1ないし第3期間t1〜t3の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'がターンオンされる。
【0261】
第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0262】
第二に、第4-1期間t4-1は、第1トランジスターT1にオンバイアスを印加する期間である。第4期間t4は、第4-1期間t4-1と第4-2期間t4-2とを含む。第4-1期間t4-1の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給されて、第4-1期間t4-1の全体期間ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第4-1期間t4-1の一部または全体期間の間第4ないし第7トランジスターT4'、T5'、T6'、T7'がターンオンされる。
【0263】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5ないし第7トランジスターT5'、T6'、T7'のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5'、第1トランジスターT1'、第6トランジスターT6'、第7トランジスターT7'を経由して第2電源電圧線VINL2に電流が流れる電流パスが形成される。第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDよりも充分に低く設定されるので、第4-1期間t4-1の間第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD)が第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthよりも低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。
【0264】
結局、第4-1期間t4-1の間第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧に放電して第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例ではデータ電圧が第1トランジスターT1'の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができるため、第1トランジスターT1'のヒステリシス特性によって画質が低下するような問題を解決することができる。
【0265】
一方、第k走査線Skと補助線RLとが互いに並んで形成されるため、第k走査線Skと補助線RLとの間には、図13のようにフリンジ容量FCが形成されることができる。補助線RLは、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されることができる。したがって、第4-1期間t4-1の間第k走査信号SCANkがゲートオン電圧Vonからゲートオフ電圧Voffに上昇する場合、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV1ほど上昇することができる。
【0266】
第三に、第4-2期間t4-2は、第1トランジスターT1'の制御電極と補助線RLとを第2電源電圧VIN2に初期化する期間である。第4-2期間t4-2の間ゲートオン電圧Vonの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給されて、ゲートオフ電圧Voffの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第4-2期間t4-2の間第4トランジスターT4'と第7トランジスターT7'がターンオンされる。
【0267】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第7トランジスターT7'のターンオンによって、補助線RLは第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。
【0268】
第四に、第5期間t5は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングし、補助線RLを第1電源電圧VIN1に放電される期間である。第5期間t5の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線Sk+2に供給されて、第5期間t5の全体期間の間ゲートオフ電圧Voffの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第5期間t5の一部または全体期間の間第2及び第3トランジスターT2'、T3'とAトランジスターDTとがターンオンされる。
【0269】
第2トランジスターT2'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の第1電極には第1データ線D1のデータ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極と第2電極とが接続されるので、第1トランジスターT1'はダイオードで駆動する。
【0270】
第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthよりも低いため、第1トランジスターT1'は制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1'の制御電極の電圧は、第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。
【0271】
AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。したがって、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。一方、補助線RLは、表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と重畳されるため、補助線RLと表示画素DP1との有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間には、図13のように寄生容量PCが形成されることができる。
【0272】
補助線RLは、寄生容量PCによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されることができる。第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に駆動電流が供給されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されて、補助線RLの電圧はΔV2ほど上昇することができる。しかしながら、第5期間t5の間補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されても、第1電源電圧VIN1に放電される。
【0273】
第六に、第6期間t6は有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第6期間t6の間ゲートオフ電圧Voffの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線Sk+2に供給されて、ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第6期間t6の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'とAトランジスターDTとがターンオンされ、AトランジスターDTがターンオフされる。
【0274】
AトランジスターDTのターンオフと第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。この時、第1トランジスターT1'の制御電極は、ストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1'を介して流れる駆動電流Ids'は、数学式2のように定義されることができる。また、数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。数学式3のように駆動電流Ids'は、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthは補償される。
【0275】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCとによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。その結果、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCとによって第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。
【0276】
図15は、本発明のまた他の実施例に係る表示画素と補助画素とを詳しく示す回路図である。図15では説明の便宜のために第k-1、第k、第k+β-1及び第k+β走査線Sk-1、Sk、Sk+β-1、Sk+β、第1補助データ線RD1、第1及び第jデータ線D1、Dj、第k及び第k+β発光制御線Ek、Ek+βのみを図示した。また、図11のように補助線RLは第p+β行の補助画素に接続されて、第p行の表示画素DPを横切るように形成される。そのため、図15では説明の便宜のために第p+β行に位置する第1補助画素RP1と第p行に位置する第1表示画素DP1と第j表示画素DPjとを図示した。
【0277】
第1補助画素RP1は第k+β-1及び第k+β走査線Sk+β-1、Sk+β、第k+β発光制御線Ek+β、及び第1補助データ線RD1に接続される。第1表示画素DP1は、第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第k発光制御線Ek、及び第1データ線D1に接続される。第j表示画素DPjは、第k-1及び第k走査線Sk-1、Sk、第k発光制御線Ek、及び第jデータ線Djに接続される。図15で第1表示画素DP1は、製造工程中に不良が発生していない画素で、第j表示画素DPjは製造工程中に不良が発生してリペアされた画素として例示した。
【0278】
図15を参照すれば、第1補助画素RP1は補助線RLを介して第j表示画素DPjに接続される。補助線RLは第1補助画素RP1に接続されて、第1補助画素RP1から表示領域DAに延びて表示画素DP1、DPjを横切るように形成されることができる。具体的に、補助線RLは、図15のように表示画素DP1、DPjの有機発光ダイオードOLEDのアノード電極を横切るように形成されることができる。
【0279】
補助線RLは、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに接続されることができる。この場合、第j表示画素DPjの表示画素駆動部110と有機発光ダイオードOLEDとは断線される。
【0280】
表示画素DP1、DPjそれぞれは有機発光ダイオードOLEDと表示画素駆動部110とを含む。図15に示された表示画素DP1、DPjは、図5に示された表示画素DP1、DPjと実質的に同一である。したがって、図15に示された表示画素DP1、DPjについての詳しい説明は省略する。
【0281】
第1補助画素RP1は補助画素駆動部210及びAトランジスターDTを含む。第1補助画素RP1は有機発光ダイオードOLEDを含まない。図15に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210は、第k-1及び第k走査線Sk-1、Skと第k発光制御線Ekの代りに第k+β-1及び第k+β走査線Sk+β-1、Sk+βと第k+β発光制御線Ek+αに接続されて、第4トランジスターT4'が第2電源電圧線VINL2の代りに第1電源電圧線VINL1に接続されて、第7トランジスターT7'が省略されることを除き、図5に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210と実質的に同一である。したがって、図15に示された第1補助画素RP1の補助画素駆動部210についての詳しい説明は省略する。
【0282】
AトランジスターDTは補助線RLと第1電源電圧とが供給される第1電源電圧線VINL1に接続される。AトランジスターDTは、AトランジスターDTの制御電極に供給される電圧によってターンオンされて、補助線RLと第1電源電圧線VINL1とを接続する。これにより、補助線RLの電圧は第1電源電圧に放電される。すなわち、AトランジスターDTは補助線RLを放電する役目をする。AトランジスターDTの制御電極は、第k+β走査線Sk+βに接続されて、第1電極は補助線RLに接続されて、第2電極は第1電源電圧線VINL1に接続されることができる。
【0283】
図16は、図15の表示画素と補助画素とに供給される信号、放電トランジスターの制御電極の電圧、及び補助線の電圧を示す波形図である。図16には、第k-1走査線Sk-1に供給される第k-1走査信号SCANk-1、第k走査線Skに供給される第k走査信号SCANk、第k+1走査線Sk+1に供給される第k+1走査信号SCANk+1、第k+2走査線Sk+2に供給される第k+2走査信号SCANk+2、第k発光制御線Ekに供給される第k発光制御信号EMk、第k+2発光制御線Ek+2に供給される第k+2発光制御信号Ek+2、AトランジスターDTの制御電極の電圧V_DTG、及び補助線RLの電圧V_RLが示されている。
【0284】
一方、図16では第k+1走査線Sk+1を図15に示された第k+β-1走査線Sk+β-1の一例として説明し、第k+2走査線SK+2を図15に示された第k+β走査線Sk+βの一例として説明し、第k+2発光制御線Ek+2を図15に示された第k+β発光制御線Ek+βの一例として説明したが、これに限定されない。
【0285】
図16に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkは図7に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkと実質的に同一である。したがって、図16に示された第k-1走査信号SCANk-1、第k走査信号SCANk、第k発光制御信号EMkについての詳しい説明は省略する。
【0286】
第k+1走査信号SCANk+1は、第4期間t4の一部期間の間ゲートオン電圧Vonに発生し、第k+2走査信号SCANk+2は第5期間t5の一部期間の間ゲートオン電圧Vonに発生する。第k+2発光制御信号EMk+2は、第4-2及び第5期間t-2、t5の間ゲートオフ電圧Voffに発生する。
【0287】
以下では、図15及び図16を参照して、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法及び第1表示画素DP1の駆動方法について詳しく説明する。
【0288】
まず、図15及び図16による第1表示画素DP1の駆動方法は、図5及び図7による第1表示画素DP1の駆動方法と実質的に同一である。したがって、図15及び図16による第1表示画素DP1の駆動方法についての詳しい説明は省略する。
【0289】
次に、第1補助画素RP1と第j表示画素DPjとの駆動方法について詳しく説明する。
第一に、第1ないし第3期間t1〜t3は、有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第1ないし第3期間t1〜t3の間ゲートオフ電圧Voffの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給されて、ゲートオフ電圧Voffの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線Sk+2に供給され、ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第1ないし第3期間t1〜t3の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'がターンオンされる。
【0290】
第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。
【0291】
第二に、第4-1期間t4-1は第1トランジスターT1にオンバイアスを印加する期間である。第4期間t4は第4-1期間t4-1と第4-2期間t4-2とを含む。第4-1期間t4-1の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給されて、第4-1期間t4-1の全体期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第4-1期間t4-1の一部または全体期間の間第4ないし第6トランジスターT4'、T5'、T6'がターンオンされる。
【0292】
第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、第3電源電圧線VDDLから第5トランジスターT5'、第1トランジスターT1'、第6トランジスターT6'を経由して補助線RLで電流が流れる電流パスが形成される。第2電源電圧VIN2が第3電源電圧VDDよりも充分に低く設定されるため、第4-1期間t4-1の間第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-VDD)が第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthよりも低くて、これにより前記電流パスを介して電流が流れるようになる。
【0293】
結局、第4-1期間t4-1の間第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧に放電して第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができる。その結果、本発明の一実施例では、データ電圧が第1トランジスターT1'の制御電極に供給される以前に第1トランジスターT1'にオンバイアスを印加することができるので、第1トランジスターT1'のヒステリシス特性によって画質が低下するような問題を解決することができる。
【0294】
一方、第k走査線Skと補助線RLが互いに並んで形成されるため、第k走査線Skと補助線RLとの間には図15のようにフリンジ容量FCが形成されることができる。補助線RLは、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されることができる。したがって、第4-1期間t4-1の間第k走査信号SCANkがゲートオン電圧Vonからゲートオフ電圧Voffに上昇する場合、フリンジ容量FCによって第k走査線Skの電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV1ほど上昇することができる。
【0295】
第三に、第4-2期間t4-2は、第1トランジスターT1'の制御電極を第2電源電圧VIN2に初期化する期間である。第4-2期間t4-2の間ゲートオン電圧Vonの第k+1走査信号SCANk+1が第k+1走査線Sk+1に供給され、ゲートオフ電圧Voffの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第4-2期間t4-2の間第4トランジスターT4'がターンオンされる。第4トランジスターT4'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極は、第2電源電圧線VINL2の第2電源電圧VIN2に初期化される。
【0296】
第四に、第5期間t5は第1トランジスターT1'の制御電極にデータ電圧と閾値電圧とをサンプリングして、補助線RLを第1電源電圧VIN1に放電される期間である。第5期間t5の一部期間の間ゲートオン電圧Vonの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線SK+2に供給され、第5期間t5の全体期間の間ゲートオフ電圧Voffの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第5期間t5の一部または全体期間の間第2及び第3トランジスターT2'、T3'とAトランジスターDTとがターンオンされる。
【0297】
第2トランジスターT2'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の第1電極には第1データ線D1のデータ電圧Vdataが供給される。第3トランジスターT3'のターンオンによって、第1トランジスターT1'の制御電極と第2電極とが接続されるため、第1トランジスターT1'はダイオードで駆動する。
【0298】
第1トランジスターT1'の制御電極と第1電極との間の電圧差(Vgs=VIN2-Vdata)が閾値電圧Vthより低いため、第1トランジスターT1'は制御電極と第1電極との間の電圧差Vgsが第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに到逹するまで電流が流れるようになる。これにより、第1トランジスターT1'の制御電極の電圧は、第3期間t3の間"Vdata+Vth"まで上昇する。
【0299】
AトランジスターDTのターンオンによって、補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続される。したがって、補助線RLは第1電源電圧VIN1に放電される。一方、補助線RLは表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極と重畳されるため、補助線RLと表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の間には図15のように寄生容量PCが形成されることができる。補助線RLは、寄生容量PCによって有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されることができる。
【0300】
第5期間t5の間ゲートオン電圧Vonの第k発光制御信号EMkによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極に駆動電流が供給されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されて補助線RLの電圧はΔV2ほど上昇することができる。しかし、第5期間t5の間補助線RLは第1電源電圧線VINL1に接続されるので、寄生容量PCによって表示画素DP1の有機発光ダイオードOLEDのアノード電極の電圧変化が反映されても、第1電源電圧VIN1に放電される。
【0301】
第五に、第6期間t6は有機発光ダイオードOLEDを発光する期間である。第6期間t6の間ゲートオフ電圧Voffの第k+2走査信号SCANk+2が第k+2走査線SK+2に供給されて、ゲートオン電圧Vonの第k+2発光制御信号EMk+2が第k+2発光制御線Ek+2に供給される。これにより、第6期間t6の間第5及び第6トランジスターT5'、T6'とAトランジスターDTとがターンオンされ、AトランジスターDTがターンオフされる。
【0302】
AトランジスターDTのターンオフと第5及び第6トランジスターT5'、T6'のターンオンによって、補助画素駆動部210の駆動電流Ids'が補助線RLを介して第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDに供給される。したがって、第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDは発光する。この時、第1トランジスターT1'の制御電極は、ストレージキャパシタCstによって"Vdata+Vth"を維持する。この場合、第1トランジスターT1'を介して流れる駆動電流Ids'は、数学式2のように定義されることができる。また、数学式2を整理すれば、数学式3が導出される。
【0303】
数学式3のように駆動電流Ids'は、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthに依存しなくなる。すなわち、第1トランジスターT1'の閾値電圧Vthは補償される。
【0304】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCによって補助線RLの電圧が変動することを防止することができる。その結果、本発明の一実施例では寄生容量PCらとフリンジ容量FCとによって第j表示画素DPjの有機発光ダイオードOLEDが誤発光することを防止することができる。
【0305】
図17は、第1電源電圧線に供給される第1電源電圧、第4電源電圧線に供給される第4電源電圧、及び垂直同期信号を示す波形図である。図17を参照すれば、垂直同期信号vsyncは1フレーム期間を週期に発生する。垂直同期信号vsyncが第1レベル電圧VL1に発生する期間はアクティブ期間APにあたり、垂直同期信号vsyncが第2レベル電圧VL2に発生する期間はブランク期間BPにあたる。
【0306】
第4電源電圧VSSは、電圧降下(IR Drop)によって1フレーム期間の間図17のように変動されることができる。第4電源電圧VSSを供給する第4電源電圧線VSSLが表示画素の有機発光ダイオードのカソード電極に接続されるので、第4電源電圧VSSは有機発光ダイオードに電流が供給されることによって電圧降下される。これにより、電圧降下が最小に発生するA時点での第4電源電圧VSSと電圧降下が最大に発生するB時点での第4電源電圧VSSの間にはΔV3ほど差が発生する。
【0307】
この場合、第1電源電圧VIN1が変動なしに供給されるとたら、A時点で第1電源電圧VIN1と第4電源電圧VSSとの間の差がB時点で第1電源電圧VIN1と第4電源電圧VSSとの間の差より大きくなるような問題が発生する。その結果、B時点に発光するリペアされた画素はA時点に発光するリペアされた画素よりも相対的にもっと低い第1電源電圧VIN1に初期化されるので、B時点に発光するリペアされた画素がA時点で発光する補助画素よりもさらに低い階調を表示するような問題が発生しえる。このような問題はリペアされた画素が低階調を表示する場合、さらに大きく問題とされうる。
【0308】
このような問題を解決するために、本発明の一実施例は第4電源電圧VSSの電圧変動と実質的に一致するように第1電源電圧VIN1を変動させる。電源供給部は、図17のようにA時点からB時点まで徐徐に増加し、B時点以後徐徐に減少するように第1電源電圧VIN1を供給することができる。すなわち、本発明の一実施例では第4電源電圧VSSの電圧変動が三角形形態で発生するので、第1電源電圧VIN1を三角波で供給することができる。結局、本発明の一実施例ではA時点で第1電源電圧VIN1と第4電源電圧VSSとの間の差と、B時点で第1電源電圧VIN1と第4電源電圧VSSとの間の差を実質的に同一にすることができる。その結果、本発明の一実施例ではB時点に発光するリペアされた画素がA時点で発光する補助画素よりもさらに低い階調を表示するような問題を解決することができる。
【0309】
第2電源電圧線VINL2に供給される第2電源電圧VIN2も同様に第1電源電圧VIN1のように三角波で供給されることができる。第1電源電圧VIN1と第2電源電圧VIN2とは実質的に同一である電圧で設定されることができる。または、第2電源電圧VIN2は、第1電源電圧VIN1に所定の電圧を加算または減算した電圧で設定されることができる。
【0310】
図18は、本発明の一実施例に係る第1電源電圧の供給方法を示すフローチャートてある。以下では、図1図17及び図18を参照して本発明の一実施例に係る第1電源電圧の供給方法について説明する。
【0311】
第一に、タイミング制御部50は1フレーム期間の間デジタルビデオデータDATAを分析して表示画素が表示する輝度を代表する代表値を算出することができる。例えば、タイミング制御部50は、1フレーム期間の間デジタルビデオデータDATAの総合を代表値として算出することができる。または、タイミング制御部50は、1フレーム期間の間デジタルビデオデータDATAの総合を所定の値で分けた値を代表値として算出することができる。タイミング制御部50は、算出された代表値を電源供給源60に出力する(図18のS201)。
【0312】
第二に、電源供給源60はタイミング制御部50から代表値の入力を受ける。電源供給源60は、代表値に基づいて第1電源電圧VIN1を制御する。電源供給源60は代表値が大きいほど図17のB時点で第1電源電圧VIN1がより高い電圧を有するように第1電源電圧VIN1を制御することができる。例えば、電源供給源60は第1代表値が入力される場合、第1電源電圧VIN1を図19のように第1鈍角三角形形態の第1三角波TS1で供給することができる。電源供給源60は第1代表値より小さい第2代表値が入力される場合、第1電源電圧VIN1を図19のように第1鈍角三角形より鈍角がもっと大きい第2鈍角三角形形態の第2三角波TS2で供給することができる。一方、電源供給源60は代表値に基づいて第1電源電圧VIN1の電圧値が保存されたルックアップテーブルを利用して代表値に基づいて第1電源電圧VIN1を制御することができる(図18のS202)。
【0313】
以上、調べてみたように、本発明の一実施例では、第4電源電圧VSSの電圧変動は表示画素が表示する輝度によって変わることがあるため、表示画素が表示する輝度を代表する代表値に基づいて第1電源電圧VIN1の電圧が変わる。その結果、本発明の一実施例では図17に示されたB時点で発光するリペアされた画素がA時点で発光する補助画素よりもっと低い階調を表示するような問題を解決することができる。
【0314】
また、本発明の一実施例では算出された代表値に基づいて図2及び図11の第2データ駆動部40の補助データ変換部42を利用して低階調に表示される補助画素に供給される補助データを変換することで、図17に示されたB時点で発光するリペアされた画素がA時点で発光する補助画素よりもっと低い階調を表示するような問題を解決することができる。具体的に、第2データ駆動部40の補助データ変換部42は、補助データRDが図17に示されたB時点で発光するリペアされた画素に供給されるデータの場合、補助データRDが第1臨界値より小さければ、補助画素が低階調を表示するものと判断することができる。この場合、補助データ変換部42は、補助データRDに所定のデータを加算する。その結果、本発明の一実施例では図17に示されたB時点で低階調に表示される補助画素に供給される補助データ電圧を本来に供給しようとした補助データ電圧より高い電圧で供給することができるため、図17に示されたB時点で発光するリペアされた画素がA時点で発光する補助画素よりもっと低い階調を表示するような問題を解決することができる。
【0315】
以上、本発明について具体的な実施例を通じて詳しく説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのもので、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によってその変形や改良が可能であることは明白である。また、本発明の単純な変形ないし変更は、いずれも本発明の領域に属するもので、本発明の具体的な保護範囲は添付された特許請求範囲によって明確になる。
【符号の説明】
【0316】
10 表示パネル、
20 走査駆動部、
30 第1データ駆動部、
40 第2データ駆動部、
50 タイミング制御部、
60 電源供給源
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