(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2測位部は、前記2以上の地点に含まれる第1地点で前記第1測位部が測定した前記移動端末の位置を中心とし、前記距離特定部が特定した前記第1地点における前記移動端末から前記ゴルフボールまでの距離を半径とする第1の円と、前記2以上の地点に含まれる前記第1地点と異なる第2地点で前記第1測位部が測定した前記移動端末の位置を中心とし、前記距離特定部が特定した前記第2地点における前記移動端末から前記ゴルフボールまでの距離を半径とする第2の円との交点に基づき、前記ゴルフボールの位置を測定する、
請求項2又は3に記載の測位システム。
前記第2測位部は、前記第1の円と、前記第2の円と、前記2以上の地点に含まれる前記第1地点並びに前記第2地点と異なる第3地点で前記第1測位部が測定した前記移動端末の位置を中心とし、前記距離特定部が特定した前記第3地点における前記移動端末と前記ゴルフボールとの距離を半径とする第3の円との交点に基づき、前記ゴルフボールの位置を測定する、
請求項4に記載の測位システム。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の限定的でない例示としての実施形態について説明する。
【0014】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る測位システム1の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0015】
測位システム1は、ゴルフボール10と、移動端末20を含み、移動端末20内の後述する処理装置23(移動端末に内蔵されるコンピュータの一例)で実行される各種処理により、ゴルフボール10の位置を測定する。
【0016】
ゴルフボール10は、無線通信機器11、制御装置12、バッテリ13を含む。
【0017】
尚、ゴルフボール10には、ユーザがゴルフクラブでショットすることによる無線通信機器11、制御装置12、及びバッテリ13への衝撃を緩和するための任意の衝撃緩和構造(例えば、衝撃吸収部材)が適用されてよい。
【0018】
無線通信機器11(第1送信部の一例)は、外部に無線信号を送信する任意の通信デバイスである。無線通信機器11は、例えば、無線通信規格の1つであるブルートゥース(Bluetooth:登録商標)に準拠するブルートゥース通信モジュールであってよい。以下、無線通信機器11は、ブルートゥース通信モジュールである前提で説明を行う。
【0019】
尚、無線通信機器11から送信される無線信号は、少なくともある程度の距離(例えば、数m〜数10m程度)まで届く仕様であることが望ましい。そのため、無線通信機器11は、例えば、ブルートゥース通信モジュールの場合、クラス1(最大到達距離約100m)或いはクラス2(最大到達距離約10m)対応であればよい。また、無線通信機器11は、ブルートゥース通信モジュールに限定されず、無線通信機器11で使用される無線通信規格等は、任意に選択されてよい。
【0020】
制御装置12は、無線通信機器11の作動制御を行う。制御装置12は、例えば、定期的に、予め規定された強度の無線信号を、無線通信機器11を通じて、外部に送信する処理を行う。
【0021】
尚、制御装置12の機能は、電子回路等のハードウェアにより実現されてもよいし、CPU(Central Processing Unit)で実行されるソフトウェアにより実現されてもよい。また、制御装置12は、無線通信機器11と共に、IC(Integrated Circuit)チップとして実装されてもよい。
【0022】
バッテリ13は、無線通信機器11及び制御装置12(例えば、双方が実装されるICチップ)に電力を供給する電源である。例えば、ゴルフボール10は、内蔵される図示しない受電部を有し、既知の方法(例えば、電磁誘導方式、磁界共鳴方式、電波方式等)を用いて、外部の送電部から受電部に非接触で供給される電力でバッテリ13を充電可能な構成であってよい。
【0023】
尚、バッテリ13は、無線通信機器11及び制御装置12は、例えば、外部に無線信号を送信する期間以外では、省電力モード(スリープモード)に移行してもよい。これにより、バッテリ13の電力消費を抑制することができる。
【0024】
移動端末20は、例えば、ユーザが携帯する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末ある。移動端末20は、無線通信機器21、GPS(Global Positioning System)受信機22、処理装置23、タッチパネルディスプレイ(以下、単に「ディスプレイ」と称する)24を含む。
【0025】
尚、移動端末20は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の汎用端末ではなく、ゴルフボール10の測位機能に特化した専用端末であってもよい。
【0026】
無線通信機器21(第1受信部の一例)は、無線通信機器11と同じ無線通信規格(即ち、ブルートゥース通信)により、ゴルフボール10(無線通信機器11)から送信される無線信号を受信する。無線通信機器11と無線通信機器21は、予めペアリング(接続設定)を行うことにより、双方向に無線信号の送受信が可能になる。以下、無線通信機器11と無線通信機器21は、ペアリングが既に済んでいる前提で説明を続ける。
【0027】
尚、無線通信機器21は、例えば、ブルートゥース通信モジュールの場合、無線通信機器11と同様、クラス1或いはクラス2対応である。また、無線通信機器21は、ブルートゥース通信モジュールに限定されず、無線通信機器21で使用される無線通信規格等は、無線通信機器11と同じであれば、任意に選択されてよい。
【0028】
GPS受信機22は、地球軌道上を周回するGPS衛星から送信されるGPS信号を受信する。
【0029】
処理装置23は、例えば、CPU、メインメモリ、補助記憶装置等を含み、1つ以上のプログラムをCPU上で実行することにより実現される機能部として、通信処理部231、GPS測位部232、受信強度測定部233、距離特定部234、位置特定部235、表示処理部236を含む。また、処理装置23は、メインメモリ等に規定される記憶領域として実現される記憶部239を含む。
【0030】
通信処理部231は、無線通信機器21を用いたゴルフボール10と間での通信制御を行う。例えば、通信処理部231は、ゴルフボール10(の無線通信機器11)から送信される無線信号を受信する処理を行う。
【0031】
GPS測位部232(第1測位部の一例)は、GPS受信機22が受信するGPS信号に基づき、既知のGPS測位方法を用いて、移動端末20の位置を測定する。
【0032】
受信強度測定部233は、通信処理部231がゴルフボール10から受信した無線信号の信号強度(受信強度)を測定する。
【0033】
距離特定部234は、受信強度測定部233が測定したゴルフボール10からの無線信号の受信強度に基づき、移動端末20からゴルフボール10までの距離を特定する。ゴルフボール10(具体的には、無線通信機器11)から外部に送信される無線信号は、ゴルフボール10から離れる程減衰する。そのため、距離特定部234は、通信処理部231がゴルフボール10(無線通信機器11)から受信した無線信号の受信強度がどの程度かにより、移動端末20からゴルフボール10までの距離を特定(推定)することができる。例えば、距離特定部234は、予め規定される受信強度と距離との関係を表すマップや、受信強度から距離を算出する算出式等を用いて、移動端末20からゴルフボール10までの距離を算出してよい。
【0034】
位置特定部235(第2測位部の一例)は、GPS測位部232が測定した移動端末20の位置と、距離特定部234が特定した移動端末20からゴルフボール10までの距離とに基づき、ゴルフボール10の位置を特定する。位置特定部235による具体的な位置特定方法の詳細については、後述する。
【0035】
表示処理部236は、ディスプレイ24に表示する画面を生成し、ディスプレイ24に表示させる処理を行う。
【0036】
本実施形態では、受信強度測定部233、距離特定部234、及び位置特定部235の機能は、例えば、移動端末20のOS上で動作するアプリケーションプログラム(以下、「ボール探索アプリ」と称する)から呼び出される、或いは、当該ボール探索アプリに組み込まれる。当該アプリは、上記OS上で起動されると、表示処理部236を介して、所定のGUI(Graphical User Interface)をディスプレイ24に表示する。例えば、ユーザは、当該GUIに対して各種操作を行うことにより、受信強度測定部233、距離特定部234、位置特定部235の機能の一部又は全部を実行させることができる。
【0037】
尚、受信強度測定部233、距離特定部234、位置特定部235の機能の一部又は全部は、予め規定された条件に応じて、ユーザの操作に依らず、実行される態様であってもよい。
【0038】
次に、
図2を参照して、本実施形態に係る測位システム1(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法について説明する。
【0039】
図2は、測位システム1(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法の一例を説明する図である。以下、ユーザは、ゴルフボールを探すため、地点P1→地点P2→地点P3の順で移動する前提で説明を行う。
【0040】
図2に示すように、地点P1で距離特定部234により特定された移動端末20からゴルフボール10までの距離Dは、所定値D1である。そのため、位置特定部235は、地点P1(即ち、GPS測位部232が地点P1で測定した移動端末20の位置)を中心とし、半径を所定値D1とする円(以下、「距離円」と称する)C1上にゴルフボール10が存在すると推定することができる。
【0041】
また、ユーザが地点P1と異なる地点P2に移動し、地点P2で距離特定部234により特定された移動端末20からゴルフボール10までの距離Dは、所定値D2である。そのため、位置特定部235は、地点P2(即ち、GPS測位部232が地点P2で測定した移動端末20の位置)を中心とし、半径を所定値D2とする距離円C2上にゴルフボール10が存在すると推定できる。
【0042】
更に、地点P1,P2と異なる地点P3に移動し、地点P3で距離特定部234により特定された移動端末20からゴルフボール10までの距離Dは、所定値D3である。そのため、位置特定部235は、地点P3(即ち、GPS測位部232が地点P3で測定した移動端末20の位置)を中心とし、半径を所定値D3とする距離円C3上にゴルフボール10が存在すると推定できる。
【0043】
従って、位置特定部235は、3つの距離円C1〜C3の一致する交点CP1をゴルフボール10の位置であると特定することができる。
【0044】
尚、GPS測位部232及び距離特定部234の精度に依っては、3つの距離円C1〜C3の一致する交点が見つからない可能性がある。このような場合は、例えば、基準となる距離円、例えば、距離円C1を決めた上で、距離円C1,C2の交点(通常、2つ)と、距離円C1,C3の交点(通常、2つ)との双方から1つずつ交点を抽出した組み合わせのうちの最も近い交点の組み合わせを選択する。そして、選択した組み合わせの2つの交点からゴルフボール10の位置を特定(推定)する。GPS測位部232及び距離特定部234の精度が低い場合であっても、距離円C1〜C3のゴルフボール10に近い交点同士は、ある程度近い位置に集中すると考えられるからである。また、本例では、3つの地点P1〜P3に対応する距離円C1〜C3からゴルフボールの位置を特定するが、4以上の地点に対応する4つ以上の距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定してもよい。これにより、3つの距離円の交点が完全に一致しないような場合に、4以上の距離円を用いて、ゴルフボール10の位置の測定精度を向上させることができる。
【0045】
次に、
図3を参照して、本実施形態に係る移動端末20(ボール探索アプリ)によるゴルフボール10の位置を特定する処理(位置特定処理)のフローについて説明する。
【0046】
図3は、本実施形態に係る移動端末20による位置特定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、ボール探索アプリが起動されると開始される。
【0047】
ステップS102にて、位置特定部235は、通信処理部231がゴルフボール10から無線信号を受信しているか否かを判定する。ゴルフボール10から送信される無線信号の到達可能距離よりも移動端末20が離れている場合があるうるからである。位置特定部235は、通信処理部231がゴルフボール10から無線信号を受信している場合、ステップS104に進み、受信していない場合、ステップS102の処理を繰り返す。
【0048】
ステップS104にて、表示処理部236は、ボール探索アプリからの要求に応じて、ゴルフボール10からの無線信号の受信強度を測定するための測定ボタンをディスプレイ24に表示させる。
【0049】
ステップS106にて、位置特定部235は、測定ボタンに対する操作(例えば、ディスプレイ24上での測定ボタンに対するタッチ操作)が行われたか否かを判定する。位置特定部235は、測定ボタンに対する操作が行われた場合、ステップS108に進み、行われていない場合、本ステップの処理を繰り返す。
【0050】
ステップS108にて、受信強度測定部233は、ゴルフボール10から受信した無線信号の受信強度を測定する。
【0051】
ステップS110にて、距離特定部234は、受信強度測定部233が測定した無線信号の受信強度に基づき、移動端末20からゴルフボール10までの距離を特定する。
【0052】
ステップS112にて、位置特定部235は、特定した移動端末20からゴルフボール10までの距離を、ステップS108で受信強度を測定された無線信号が受信されたときのGPS測位部232によるGPS測位データ(移動端末20の位置)と紐付けて、記憶部239に記録する。
【0053】
ステップS114にて、位置特定部235は、3地点以上のデータが記憶部239に記録されたか否かを判定する。位置特定部235は、3地点以上のデータが記録されている場合、ステップS118に進み、3地点以上のデータが記録されていない場合、ステップS116に進む。
【0054】
ステップS116にて、位置特定部235は、GPS測位部232による測位結果に基づき、ステップS108で受信強度が測定された無線信号が受信されたときから移動端末20が移動したか否かを判定する。位置特定部235は、移動端末20が移動している場合、ステップS104に戻って、ステップS104〜ステップS114の処理を繰り返し、移動していない場合、本ステップの処理を繰り返す。
【0055】
一方、ステップS118にて、位置特定部235は、記憶部239に記録されている3地点のそれぞれにおけるGPS測位データ(即ち、移動端末20の位置)と、3地点のそれぞれにおける移動端末20からゴルフボール10までの距離とに基づき、ゴルフボール10の位置を特定する。即ち、位置特定部235は、上述の如く、3地点に対応する3つの距離円の交点に基づき、移動端末20からゴルフボール10までの距離を特定する。
【0056】
ステップS120にて、表示処理部236は、ボール探索アプリからの要求に応じて、ディスプレイ24にゴルフボール10の位置に関する情報を表示する。これにより、ユーザは、ゴルフボール10の位置を確認することができる。そのため、ラウンド中にゴルフボール10を視認できなくなったとしても、ゴルフボール10を見つけ出すことができる。
【0057】
尚、ゴルフボール10の位置に関する情報を表示する態様は、任意であってよい。例えば、表示処理部236は、GPS測位部232の測位結果に基づき、現在の移動端末20の位置を基準とするゴルフボール10の方向と距離を示してよい。また、表示処理部236は、処理装置23の補助記憶装置等に格納される、ゴルフ場の各ホールのコースレイアウトと位置情報が対応付けられたデータベース(以下、単に「コースデータベース」と称する)とGPS測位部232の測位結果とに基づき、現在のホールのコースレイアウトの画像と対応するゴルフボール10の位置を重畳してディスプレイ24に表示させてもよい。
【0058】
このように、本実施形態では、位置特定部235は、GPS測位部232により測定された移動端末20の位置が互いに異なる3以上の地点で、通信処理部231が受信したゴルフボール10からの無線信号の強度に基づき、ゴルフボール10の位置を測定する。具体的には、位置特定部235は、3以上の地点のそれぞれで距離特定部234が特定した移動端末20からゴルフボール10までの距離と、3以上の地点のそれぞれでGPS測位部232が測定した移動端末20の位置に基づき、ゴルフボール10の位置を測定する。これにより、上述の如く、3以上の地点のそれぞれにおける移動端末20を中心とする距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を測定することができる。また、ゴルフボール10には、GPS受信機等よりも比較的安価な無線通信機器(例えば、ブルートゥース通信モジュール)が内蔵される構成である。そのため、比較的安価な構成でゴルフボールの位置を特定することができる。
【0059】
[第2実施形態]
次いで、第2実施形態について説明する。
【0060】
本実施形態に係る測位システム2は、移動端末20が移動方向特定部237を含む点で、第1実施形態と主に異なる。以下、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0061】
図4は、本実施形態に係る測位システム2の構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0062】
処理装置23は、通信処理部231、GPS測位部232、受信強度測定部233、距離特定部234、位置特定部235、表示処理部236、記憶部239に加えて、更に、移動方向特定部237を含む。
【0063】
移動方向特定部237は、ゴルフボール10の移動方向を特定する。例えば、移動方向特定部237は、処理装置23の補助記憶装置等に格納されるコースデータベースから現在のコースのデータを抽出し、当該データと、GPS測位部232の測位結果からグリーンに向かう方向をゴルフボール10の移動方向としてよい。また、移動方向特定部237は、所定時間内(例えば、10分間)でのGPS測位部232の測位結果の履歴、即ち、現在のホールでのユーザの移動履歴に基づき、ゴルフボール10の移動方向を特定してもよい。
【0064】
尚、本実施形態では、受信強度測定部233、距離特定部234、及び位置特定部235の機能に加えて、移動方向特定部237の機能は、ボール探索アプリから呼び出される、或いは、ボール探索アプリに組み込まれる。
【0065】
次に、
図5を参照して、本実施形態に係る測位システム2(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法について説明する。
【0066】
図5は、測位システム2(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法の一例を説明する図である。以下、ユーザは、ゴルフボールを探すため、地点P1→地点P2の順で移動する前提で説明を行う。
【0067】
本例では、第1実施形態(
図2)とは異なり、2つの異なる地点P1,P2に対応する2つの距離円C1,C2の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定する。
【0068】
図5に示すように、2つの距離円C1,C2の交点は、通常、2点(交点CP1,CP2)見つかる場合が多い。そのため、本例では、位置特定部235は、ゴルフボール10の移動方向に基づき、交点CP1,CP2の中からゴルフボール10に対応する交点を選択する。具体的には、地点P1(即ち、GPS測位部232が地点P1で測定した移動端末20の位置)と、地点P2(即ち、GPS測位部232が地点P2で測定した移動端末20の位置)を結ぶ境界線L1を基準として、ゴルフボール10の移動方向寄りの領域にある交点をゴルフボール10の位置と推定する。本例の場合、境界線L1を基準として、交点CP1の方がゴルフボール10の移動方向寄りの領域にあるので、交点CP1をゴルフボール10の位置と特定(推定)することができる。
【0069】
次に、
図6を参照して、本実施形態に係る移動端末20(ボール探索アプリ)による位置特定処理のフローについて説明する。
【0070】
図6は、本実施形態に係る移動端末20による位置特定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、ボール探索アプリが起動されると開始される。
【0071】
尚、ステップS202〜S212の処理は、第1実施形態(
図3)のステップS102〜S112の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0072】
ステップS214にて、位置特定部235は、2地点のデータが記憶部239に記録されたか否かを判定する。位置特定部235は、2地点のデータが記憶部239に記録されている場合、ステップS218に進み、2地点のデータが記録されていない場合、ステップS216に進む。
【0073】
ステップS216にて、位置特定部235は、GPS測位部232による測位結果に基づき、ステップS208で受信強度が測定された無線信号が受信されたときから移動端末20が移動したか否かを判定する。位置特定部235は、移動端末20が移動している場合、ステップS204に戻って、ステップS204〜ステップS214の処理を繰り返し、移動していない場合、本ステップの処理を繰り返す。
【0074】
一方、ステップS218にて、位置特定部235は、2地点を中心とする2つの距離円の交点を特定する。
【0075】
ステップS220にて、位置特定部235は、特定した交点が2点あるか否かを判定する。位置特定部235は、特定した交点が2点である場合、ステップS222に進み、2点でない(2つの距離円が1点で接している)場合、ステップS226に進む。
【0076】
尚、位置特定部235は、交点が2点ある場合であっても、2点間の距離がある程度小さい場合(予め規定される閾値より小さい場合)には、2つの距離円が1点で接しているとみなしてよい。
【0077】
ステップS222にて、移動方向特定部237は、ゴルフボール10の移動方向を特定する。
【0078】
ステップS224にて、位置特定部235は、上述の如く、特定した2つの交点のうち、2地点でGPS測位部232が測定した移動端末20の位置を基準として、ゴルフボール10の移動方向寄りの領域にある交点を選択し、ゴルフボール10の位置として特定する。
【0079】
一方、ステップS226にて、位置特定部235は、1点のみの交点(接点)をゴルフボール10の位置として特定する。
【0080】
尚、ステップS220にて、上述の如く、交点が2点であるにも関わらず、交点が1点であるとみなした場合、位置特定部235は、例えば、2点の中間点等をゴルフボール10の位置として特定してよい。
【0081】
ステップS228にて、表示処理部236は、ボール探索アプリからの要求に応じて、ディスプレイ24にゴルフボール10の位置に関する情報を表示する。これにより、ユーザは、ゴルフボール10の位置を確認することができる。
【0082】
このように、本実施形態では、位置特定部235は、GPS測位部232により測定された移動端末20の位置が互いに異なる2地点で、通信処理部231が受信したゴルフボール10からの無線信号の強度に基づき、ゴルフボール10の位置を測定する。具体的には、位置特定部235は、2地点に対応する2つの距離円の交点が複数(2点)ある場合、GPS測位部232が測定した2地点における移動端末20の位置を基準として、移動方向特定部237が特定したゴルフボール10の移動方向寄りにある交点をゴルフボール10の位置であると推定する。これにより、ゴルフボール10からの無線信号の受信強度の測定(移動端末20からゴルフボール10までの距離の特定)を2地点のみで行えば良いため、精度を維持しつつ、効率的にゴルフボール10の位置を特定することができる。
【0083】
尚、本実施形態では、異なる2地点に対応する2つの距離円の交点が2つある場合、何れか一方をゴルフボール10の位置として特定するが、双方をゴルフボール10の位置の候補として、ディスプレイ24に表示する態様であってもよい。これにより、位置特定部235による処理負荷を軽減し、移動端末20のバッテリ消費を軽減することができる。また、ゴルフボール10の移動方向は、ユーザ自身が判断することも可能であるため、ユーザは、ゴルフボール10の移動方向を考慮して、どちらが実際のゴルフボール10の位置に相当するのかを判断することができる。
【0084】
[第3実施形態]
次いで、第3実施形態について説明する。
【0085】
本実施形態に係る測位システム3は、複数の移動端末20(移動端末20A,20B,20C)を利用してゴルフボール10の位置を特定する点において、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、異なる部分を中心に説明する。
【0086】
図7は、本実施形態に係る測位システム3の構成の一例を概略的に示すブロック図である。以下、本実施形態では、無線通信機器11及び無線通信機器21(共にブルートゥース通信モジュール)は、マルチポイント機能(ペアリングした複数のブルートゥース機器と同時に接続することが可能な機能)を有する前提で説明を行う。
【0087】
本実施形態では、上述の如く、3つの移動端末20A〜20Cを用いて、ゴルフボール10の位置を特定する。移動端末20A〜20Cは、それぞれ、一緒にラウンドするプレイヤ(ユーザ)が携帯する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末である。各移動端末20(20A〜20C)の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0088】
尚、各移動端末20A〜20C(の無線通信機器21)は、予め相互にペアリングされていると共に、各移動端末20A〜20C(の無線通信機器21)とゴルフボール10(の無線通信機器11)もペアリングされている前提で説明を進める。
【0089】
次に、
図8を参照して、本実施形態に係る測位システム3(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法について説明する。
【0090】
図8は、測位システム3(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法の一例を説明する図である。
【0091】
図8に示すように、地点P1には、移動端末20Aを携帯するユーザが位置している。移動端末20A(GPS測位部232)は、地点P1で、移動端末20Aの位置を測定すると共に、移動端末20A(距離特定部234)は、移動端末20Aからゴルフボール10までの距離(=所定値D1)を特定する。
【0092】
また、地点P2には、移動端末20Bを携帯するユーザが位置している。移動端末20B(GPS測位部232)は、地点P2で、移動端末20Bの位置を測定すると共に、移動端末20B(距離特定部234)は、移動端末20Bからゴルフボール10までの距離(=所定値D2)を特定する。
【0093】
また、地点P3には移動端末20Cを携帯するユーザが位置している。移動端末20Cは、(GPS測位部232)は、地点P3で、移動端末20Cの位置を測定すると共に、移動端末20C(距離特定部234)は、移動端末20Cからゴルフボール10までの距離(=所定値D3)を特定する。
【0094】
即ち、異なる地点P1〜P3のそれぞれで、各移動端末20A〜20CがGPS測位データ(自機位置情報)と、各移動端末20A〜20Cからゴルフボール10までの距離に関する情報(距離情報)とを取得する。そのため、各地点P1〜P3における各移動端末20A〜20Cが取得した自機位置情報及び距離情報を、移動端末20A〜20Cの何れかに集めて処理することにより、第1実施形態(
図2)と同様の方法で、ゴルフボール10の位置を特定することができる。以下、移動端末20A〜20Cのうち、ゴルフボール10の位置を特定する移動端末20を「マスタ端末」と称し、自機位置情報及び距離情報を取得しマスタ端末に送信する移動端末20を「スレーブ端末」と称する。
【0095】
尚、本実施形態では、3つの移動端末20A〜20Cを用いるが、4以上の移動端末20を用いる構成であってもよい。これにより、上述の如く、4以上の地点に対応する4つ以上の距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定することができ、3つの距離円の交点が完全に一致しないような場合に、4以上の距離円を用いて、ゴルフボール10の位置の測定精度を向上させることができる。また、本実施形態では、3つの移動端末20A〜20Cを用いるが、2つの移動端末20を用いる構成であってもよい。この場合、第2実施形態(
図5)で説明した手法を用いることにより、ゴルフボール10の位置を特定することができる。また、本実施形態では、1つの移動端末20(マスタ端末)だけがゴルフボール10の位置を特定するが、2以上の移動端末がゴルフボール10の位置を特定してもよい。
【0096】
次に、
図9を参照して、本実施形態に係るマスタ端末(ボール探索アプリ)による位置特定処理のフローについて説明する。
【0097】
図9は、本実施形態に係るマスタ端末による位置特定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、ボール探索アプリが起動されると開始される。以下、スレーブ端末は、上述の自機位置情報及び距離情報を取得すると自動的にマスタ端末に当該データを送信する前提で説明を行う。
【0098】
尚、ステップS302〜S312の処理は、第1実施形態(
図3)のステップS102〜S112の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0099】
ステップS314にて、位置特定部235は、通信処理部231が全てのスレーブ端末からデータ(自機位置情報及び距離情報)を受信したか否かを判定する。位置特定部235は、通信処理部231が全てのスレーブ端末からデータを受信している場合、ステップS318に進み、通信処理部231が少なくとも1つのスレーブ端末からデータを受信していない場合、ステップS316に進む。
【0100】
ステップS316にて、通信処理部231は、データを未受信のスレーブ端末に対してリクエスト信号を送信する。これにより、例えば、リクエスト信号を受信したスレーブ端末のディスプレイ24に受信強度の測定を催促する通知がなされる。そして、ステップS314に戻って、ステップS314の処理を繰り返す。
【0101】
一方、ステップS318にて、位置特定部235は、3地点に対応する3つの距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定する。
【0102】
ステップS320にて、通信処理部231は、位置特定部235が特定したゴルフボール10の位置情報をスレーブ端末に送信する。これにより、スレーブ端末でもディスプレイ24にゴルフボール10の位置を表示させることができる。
【0103】
ステップS322にて、表示処理部236は、ボール探索アプリからの要求に応じて、ディスプレイ24にゴルフボール10の位置に関する情報を表示する。これにより、ユーザは、ゴルフボール10の位置を確認することができる。
【0104】
このように、本実施形態では、複数の移動端末20(移動端末20A〜20C)を用いて、ゴルフボール10の位置を特定する。具体的には、スレーブ端末は、スレーブ端末のGPS測位部232が測定したスレーブ端末の位置に関する情報(自機位置情報)と、スレーブ端末の距離特定部234が特定したスレーブ端末からゴルフボール10までの距離に関する情報(距離情報)とをマスタ端末に送信する。そして、マスタ端末の位置特定部235は、マスタ端末のGPS測位部232が測定したマスタ端末の位置と、マスタ端末の距離特定部234が特定したマスタ端末からゴルフボール10までの距離と、スレーブ端末から受信した自機位置情報及び距離情報とに基づき、ゴルフボール10の位置を測定する。これにより、各移動端末20における必要なユーザの操作や処理が少なくなり、効率的にゴルフボール10の位置を特定することができる。また、ゴルフは、通常、複数人でラウンドする場合が多く、その特性を利用することが可能となり、ユーザの利便性が向上する。
【0105】
[第4実施形態]
次いで、第4実施形態について説明する。
【0106】
本実施形態に係る測位システム4は、複数の移動端末20(20D,20E)を用いて、ゴルフボール10の位置を特定する点と、移動端末20D,20Eのうち、移動端末20Eは、ゴルフカート30に取り付けられる点で、第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、第1実施形態と異なる部分を中心に説明を行う。
【0107】
図10は、本実施形態に係る測位システム4の構成の一例を概略的に示すブロック図である。以下、本実施形態では、無線通信機器11及び無線通信機器21(共にブルートゥース通信モジュール)は、マルチポイント機能を有する前提で説明を行う。
【0108】
本実施形態では、上述の如く、2つの移動端末20D,20Eを用いて、ゴルフボール10の位置を特定する。
【0109】
移動端末20Dは、ゴルフをラウンドするプレイヤ(ユーザ)が携帯する携帯電話、スマートフォン、タブレット端末等の携帯端末である。
【0110】
移動端末20Eは、上述の如く、ゴルフのラウンド中にユーザが乗車して移動するゴルフカート30に取り付けられる。各移動端末20(20D,20E)の構成は、第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0111】
尚、移動端末20D,20E(の無線通信機器21)は、予め相互にペアリングされていると共に、各移動端末20D,20E(の無線通信機器21)とゴルフボール10(の無線通信機器11)もペアリングされている前提で説明を進める。
【0112】
次に、
図11を参照して、本実施形態に係る測位システム4(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法について説明する。
【0113】
図11は、測位システム4(位置特定部235)によるゴルフボール10の位置を特定する手法の一例を説明する図である。
【0114】
図11に示すように、地点P1には、移動端末20Dを携帯するユーザが位置している。移動端末20D(GPS測位部232)は、地点P1で、移動端末20Dの位置を測定すると共に、移動端末20D(距離特定部234)は、移動端末20Aからゴルフボール10までの距離(=所定値D1)を特定する。
【0115】
また、移動端末20Eが取り付けられたゴルフカート30は、移動端末20Dを携帯するユーザを乗せて、地点P2,P3を通過する軌跡TK1で走行し、地点P1付近まで走行し停車している。移動端末20E(のGPS測位部232及び距離特定部234)は、例えば、その移動中において、定期的に、移動端末20Eの位置を測定すると共に、移動端末20Eからゴルフボール10までの距離を特定する。移動端末20Eは、GPS測位部232による測位結果等に応じて、移動中であるか否かを判断することができる。
【0116】
本例では、移動端末20E(のGPS測位部232及び距離特定部234)は、ゴルフカート30の軌跡上の地点P2,P3の双方で、移動端末20Eの位置を測定すると共に、移動端末20Eからゴルフボール10までの距離を特定している。即ち、ゴルフカート30の移動中において、移動端末20E(GPS測位部232)は、地点P2で、移動端末20Bの位置を測定すると共に、移動端末20B(距離特定部234)は、移動端末20Bからゴルフボール10までの距離(=所定値D2)を特定している。また、ゴルフカート30の移動中に、移動端末20Eは、(GPS測位部232)は、地点P3で、移動端末20Cの位置を測定すると共に、移動端末20C(距離特定部234)は、移動端末20Cからゴルフボール10までの距離(=所定値D3)を特定している。
【0117】
従って、地点P1で移動端末20Dが取得する自機位置情報及び距離情報と、地点P2,P3のそれぞれで、移動端末20Eが取得した自機位置情報及び距離情報とを、移動端末20D,20Eの何れかに集めて処理することにより、第1実施形態(
図2)と同様の方法で、ゴルフボール10の位置を特定することができる。以下、移動端末20D(の位置特定部235)によりゴルフボール10の位置を特定する前提で説明を行う。
【0118】
尚、移動端末20D、20Eの少なくとも一方が取得する地点P1〜P3とは異なる地点のデータを更に用いることにより、4以上の地点に対応する4つ以上の距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定してもよい。これにより、3つの距離円の交点が完全に一致しないような場合に、4以上の距離円を用いて、ゴルフボール10の位置の測定精度を向上させることができる。また、移動端末20D,20Eの少なくとも一方が取得した2地点分のデータを用いて、第2実施形態(
図5)で説明した手法を用いることにより、ゴルフボール10の位置を特定してもよい。また、ゴルフカート30に取り付けられた移動端末20Eが取得する2地点以上分のデータだけでゴルフボール10の位置を特定してもよい。また、本実施形態では、1つの移動端末20Dだけがゴルフボール10の位置を特定するが、移動端末20Eがゴルフボール10の位置を特定してもよいし、双方で、ゴルフボール10の位置を特定してもよい。
【0119】
次に、
図12を参照して、本実施形態に係る移動端末20D(ボール探索アプリ)による位置特定処理のフローについて説明する。
【0120】
図12は、本実施形態に係る移動端末20Dによる位置特定処理の一例を概略的に示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、例えば、ボール探索アプリが起動されると開始される。
【0121】
尚、ステップS402〜S412の処理は、第1実施形態(
図3)のステップS102〜S112の処理と同様であるため、説明を省略する。
【0122】
ステップS414にて、通信処理部231は、ゴルフカート30に取り付けられた移動端末20Eに対して、データ(自機位置情報及び距離情報)の送信を要求するリクエスト信号を送信する。これにより、移動端末20E(の通信処理部231)は、該リクエスト信号に応じて、移動端末20Eにデータを送信する。
【0123】
ステップS416にて、位置特定部235は、通信処理部231が移動端末20Eからデータを受信したか否かを判定する。位置特定部235は、通信処理部231が移動端末20Eからデータを受信した場合、ステップS418に進み、受信していない場合、ステップS416の処理を繰り返す。
【0124】
ステップS418にて、位置特定部235は、3地点に対応する3つの距離円の交点に基づき、ゴルフボール10の位置を特定する。
【0125】
ステップS420にて、通信処理部231は、位置特定部235が特定したゴルフボール10の位置情報を移動端末20Eに送信する。これにより、ゴルフカート30に取り付けられた移動端末20Eでもディスプレイ24にゴルフボール10の位置を表示させることができる。
【0126】
ステップS422にて、表示処理部236は、ボール探索アプリからの要求に応じて、ディスプレイ24にゴルフボール10の位置に関する情報を表示する。これにより、ユーザは、ゴルフボール10の位置を確認することができる。
【0127】
このように、本実施形態では、ユーザが携帯する移動端末20Dと、ゴルフカート30に取り付けられる移動端末20Eを用いて、ゴルフボール10の位置を特定する。具体的には、移動端末20Eは、移動端末20EのGPS測位部322が測定した移動端末20Eの位置情報(自機位置情報)と、移動端末20Eの距離特定部234が特定した移動端末20Eからゴルフボール10までの距離に関する情報(距離情報)を移動端末20Dに送信する。そして、移動端末20Dの位置特定部235は、移動端末20DのGPS測位部232が測定した移動端末20Dの位置と、移動端末20Dの距離特定部234が特定した移動端末20Dからゴルフボール10までの距離と、移動端末20Eから受信した自機位置情報及び距離情報とに基づき、ゴルフボール10の位置を測定する。これにより、ユーザが携帯する移動端末20Dにおける必要なユーザの操作や処理が少なくなり、効率的にゴルフボール10の位置を特定することができる。また、ゴルフをラウンドする際、ゴルフカート30が利用される場合が多いため、その特性を利用して、ゴルフカート30の移動中に、ゴルフカート30に取付られた移動端末20Eが自動的にデータを取得してくれるため、ユーザの利便性が向上する。
【0128】
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0129】
例えば、上述した実施形態では、受信強度測定部233が測定したゴルフボール10から受信された無線信号の受信強度に基づき、距離特定部234が移動端末20からゴルフボール10までの距離を特定した上で、位置特定部235がゴルフボール10の位置を特定するが、本態様には限定されない。即ち、受信強度と距離の関係は1対1で規定することが可能であるため、異なる2以上の地点で測定されたゴルフボール10の受信強度から位置を特定する算出式や算出マップ等を予め準備することにより、距離を特定することなく、ゴルフボール10の位置を特定してもよい。