(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ブラシ部には、LED発光素子が設けられ、前記LED発光素子からの光が前記ピンの間から出射可能に構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のミスト噴霧ヘアブラシ。
前記電装部に、コントロール基板と、前記コントロール基板に接続される振動部と、電池を収容する電池ホルダーと、を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載のミスト噴霧ヘアブラシ。
前記ピン配設部には、前記ブラシ部に複数並べて設けられた前記LED発光素子の発光面が臨む出射開口が、前記ブラシ部の長手方向に沿って設けられ、前記出射開口を光透過性のグローブで閉塞したことを特徴とする請求項3に記載のミスト噴霧ヘアブラシ。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明を適用した実施形態について説明する。
図1は、ミスト噴霧装置1を正面側からみた斜視図、
図2は、ミスト噴霧装置1を背面側からみた斜視図である。
図1及び
図2に示すように、ミスト噴霧装置1は、装置本体10(ミスト生成装置)と、装置本体10に一端31が接続されたホース30(ミスト供給ホース)と、ホース30の他端32に接続されたミスト噴霧ヘアブラシ100と、を備えている。詳細については後述するが、装置本体10の内部で生成されたミストは、ホース30を介してミスト噴霧ヘアブラシ100に供給される。ミスト噴霧ヘアブラシ100には、ミスト噴霧用のミスト孔101が設けられ、被施術者の毛髪にブラッシングを行う際に、ミストがミスト孔101から被施術者の毛髪に噴霧されるように構成されている。
【0014】
装置本体10は、前面パネル11aと、背面パネル11bと、底板11cと、操作パネル12と、を有する筐体11を備える。また、装置本体10は、背面パネル11bにホース30の一端31が接続される噴出口13を備える。また、背面パネル11bには、後述するミスト生成ユニット(生成手段)20のメンテナンス時に、ミスト生成ユニット20を出し入れ可能なメンテナンス開口15が設けられ、当該メンテナンス開口15にはメンテナンスパネル16が開閉自在に取り付けられている。
【0015】
操作パネル12は、装置本体10の上部に設けられ、筐体11の天面を構成する。操作パネル12は、操作をする人が操作ボタンを見やすく、且つ、操作しやすいように、操作面が斜めに設けられている。操作パネル12には、電源ボタン61、水量インジケーター62、ミストを噴霧する時間の設定を行う時間設定ボタン63、及び、ミストの噴霧の開始及び停止を操作する運転操作ボタン64が設けられている。また、操作パネル12には、ミスト噴霧装置1の種々の操作を行う複数の操作ボタンと、ミスト噴霧装置1の種々の状態を示す複数のインジケーターが設けられている。
【0016】
筐体11の背面パネル11bには、筐体11の後上方に延び、装置本体10に接続されたホース30をぶら下げた状態で保持する保持部40が取り付けられている。保持部40は、ホース30がぶら下げられるリング状のリング体41Bと、背面パネル11bに連結され、リング体41Bと背面パネル11bとの間に橋架される2本の棒体41Aと、から構成される。これらの構成によれば、装置本体に接続されるホース30をすっきりとまとめて保持することができる。なお、ホース30は、ミスト噴霧ヘアブラシ100を所望の位置まで稼働できるフレキシブルホースである。
【0017】
筐体11の背面パネル11bには、
図2に示すように、給水用のボトル65が収容されるボトル収容部14が形成されている。ボトル収容部14は、ボトル65が着脱自在に形性されている。水量インジケーター62(
図1参照)が、水溶液の水量が補充レベルに達したことを示した場合には、ユーザーは、ボトル65をボトル収容部14から取り外して、ボトル65に水溶液を充填して、ボトル65を再びボトル収容部14に収容する。
【0018】
また、背面パネル11bには、商用電圧AC100Vのコンセントに接続された電源ケーブルが差し込まれるインレット端子19が設けられている。装置本体10は、筐体11内に設けられた電源ユニット(通電手段)21により入力された電力を変換、調整して5V、及び、24Vの出力電力を生成することができる。装置本体10は、電源ボタン61がONにされると、まず、装置本体10の各動作機構の始動準備を行い、続いて、24Vの出力電力によりミストの発生を行い、5Vの出力電力により装置本体の制御を行う。
【0019】
続いて、
図3〜
図5を用いて、ミスト噴霧装置1の内部構成について説明する。
図3は前面パネル11aを取り外し、前面側からミスト噴霧装置1の内部を示した図、
図4はミスト放出ユニット22を示す図、
図5はミスト生成ユニット20を示す図である。
筐体11内には、
図3に示すように、ミスト生成ユニット20と、電源ユニット21と、ミスト放出ユニット22、とを備えている。電源ユニット21は、図示は省略するが、上述した電力変換ユニットや、制御基板を備え、ミスト噴霧装置1の各部を制御する制御手段として機能する。ミスト放出ユニット22はファン取付用アダプタ23の内側に設けられた送風ファン29を備え、ミスト生成ユニット20により生成されたミストを、送風ファン29を駆動した際の風圧でホース30を介してミスト噴霧ヘアブラシ100に噴霧する。なお、本実施形態では、送風ファン29にプロペラファンを用いているが、シロッコファンや、ターボファン等、の各種ファンを用いても良い。
【0020】
電源ユニット21は、底板11cに着脱自在に取り付けられた第1の支持台67に支持されて、前面パネル11aを取り外した筐体11の前面側からメンテナンスを行うことができるように、筐体11内で前面パネル11aに寄せて配設される。電源ユニット21の下方には、第1の支持台67によって底板11cとの間に、ミスト生成ユニット20の電装ユニット46が収容される空間Sが形成される。
【0021】
図4に示すように、ミスト放出ユニット22は、第2の支持台68の上に配設されている。第2の支持台68は、第1の支持台67と略同じ高さに形成され底板11cに着脱自在に取り付けられている。
図3、
図4に示すように、装置本体10の下部には、第1の支持台67と、第2の支持台68とが、横並びに並べて配置され、第1の支持台67及び第2の支持台68の下部の空間Sにミスト生成ユニット20が配置される。
【0022】
第1の支持台67及び第2の支持台68と、底板11cとの間に形成される空間Sは、メンテナンス開口15に連通するように構成されている。ミスト生成ユニット20は、メンテナンス開口15を介して空間S内に取り付け、取り外し、可能に収容される。
第2の支持台68の天板部26は、ミスト放出ユニット22の、後述する水タンク42の蓋としての機能を有する。ミスト放出ユニット22をメンテナンス開口15を介して筐体11内に挿入した際には、水タンク42が天板部26により覆われる。
【0023】
ミスト放出ユニット22は、
図4に示すように、収集部25と、放出ダクト24と、送風ダクト69とを備える。収集部25は、下方に開口する箱形状に形成されている。送風ダクト69の上端には、送風ファン29を送風ダクト69に取り付けるためのファン取付用アダプタ23が取り付けられる。ファン取付用アダプタ23によって取り付けられた送風ファン29が駆動すると、背面パネル11bの上部に設けられた吸気孔71を介してミスト噴霧装置1周辺の空気が吸い込まれて送風ダクト69を介して収集部25に送風される。
【0024】
送風ダクト69から収集部25に送風されると、収集部25内に収集されたミストが、風圧により放出ダクト24に導かれる。放出ダクト24には、外部に開口する放出口27が設けられ、放出口27は、背面パネル11bに設けられた噴出口13に接続される。これにより、ミスト生成ユニット20により生成されたミストは、送風ダクト69を介して送風される風の風圧で収集部25から押し出されて、放出ダクト24に導かれ、放出口27、噴出口13、ホース30を介して、ミスト噴霧ヘアブラシ100内に噴霧される。
【0025】
また、第2の支持台68の天板部26には、給水用のボトル65の給水キャップが差し込まれる給水口28が形成されている。
図5に示すように、ミスト生成ユニット20の、水タンク42には、給水口28に対応する位置に、ボトル65の給水キャップに設けられた止水栓を抜く抜芯43が設けられている。背面パネル11bに設けられたボトル収容部14に収容されたボトル65の給水キャップは、給水口28に差し込まれ、給水キャップの止水栓は、ミスト生成ユニット20の水タンク42に設けられた抜芯43により押し込まれて開けられる。これにより、水タンク42内の水溶液の水面が下がった際には、ボトル65に充填された水溶液がミスト生成ユニット20の水タンク42内に流れ出る。ボトル65の充填口は、給水キャップにより閉封され、ボトル65を逆さにしても水溶液がこぼれないが、充填口がミスト生成ユニット20の給水口28に挿入され、且つ、ミスト生成ユニット20の水タンク42内の水溶液量が満水ではない時に、ボトル65内の水溶液がミスト生成ユニット20内に供給させるように構成されている。
【0026】
ミスト生成ユニット20は、筐体11の前面側に配置される電装ユニット46と、筐体11の背面側に配置される水タンク42と、を備える。ミスト生成ユニット20は、図示は省略するが、電装ユニット46に不図示の蓋を取り付けた状態で、図中に示した矢印Xの方向に背面パネル11bのメンテナンス開口15から筐体11内に挿入される。
水タンク42の底部には、ボトル65により給水された液体をミスト化するための圧電振動子板44が複数設けられている。本実施形態では、6個の圧電振動子板44が、予め水タンク42の底部に形成され6個の凹部にそれぞれ収容されて備えられている。
電装ユニット46には、箱状の電装箱46a内に、圧電振動子板44を動作させるための動作用基板47が、各圧電振動子板44に対して1基板ずつ備えられている。本実施形態では、6枚の動作用基板47が上下2段に配置されて備えられている。また、電装ユニット46には、動作用基板47が発する熱を放熱させる放熱板48が備えられている。
【0027】
水タンク42に備えられた圧電振動子板44は、それぞれ動作用基板47によって、2.4MHzの動作周波数を得て振動する。圧電振動子板44が振動すると、水タンク42内の液体がエネルギーを持ち、粒径3μm以下のミストが生成される。なお、圧電振動子板44は、装置本体10の電源ユニット21から24Vの動作電圧を得て動作するように構成されている。またミスト生成用の液体としては、水道水や純水等の水、またはプラチナアミノイオン水等の水溶液を、装置の使用用途に応じて用いることができる。
【0028】
ミスト生成ユニット20には、水タンク42の外周に沿って防水パッキン(不図示)が取り付けられる溝49が設けられている。ミスト生成ユニット20をメンテナンス開口15から筐体11内に差し込んだ際には、溝49に取り付けられた防水パッキンが第2の支持台68の天板部26との間で押し潰されるように構成されている。これにより、水タンク42内に貯水された液体が電装ユニット46、或いは、筐体11内に漏れ出るのを防止することができる。
【0029】
次に、ミスト噴霧ヘアブラシ100について説明する。
図6はミスト噴霧ヘアブラシ100の斜視図であり、
図7は長手方向断面図、
図8はブラシ部140の短手方向断面図である。
ミスト噴霧ヘアブラシ100は、ブラシ本体120と、ホース継手110とを備えている。ブラシ本体120は、持ち手として用いられる把持部130と、把持部130の先端に連続して設けられたブラシ部140と、を備えている。ブラシ部140には、被施術者の毛髪をブラッシングにより整えるために用いられる複数のピン(毛)141が備えられている。
【0030】
ブラシ本体120の外装を成すハウジング125は、上カバー121と、下カバー124と、を備えている。ハウジング125は、樹脂材等の軽量で熱伝導性の低い材料で形成されている。上カバー121と、下カバー124とは、ブラシ本体120の組み立て時に、互いに対向する面が開口する中空箱型に形成され、上カバー121と、下カバー124とを合わせ面125Aで合わせることで、互いの開口が塞がれるように構成されている。
把持部130は、ブラシ部140よりも直径が小さく、施術者が持ちやすい適宜の太さ、及び形状に形成されている。
【0031】
ブラシ部140には、下カバー124の底面124Aに複数のピン141が複数列に配列されて設けられている。
また、ブラシ本体120の内部には、詳細については後述するが、上カバー121の内側に、コントロール基板136や、電池、モーター152等の電子部品を収容する電装部150が設けられる。そして、上カバー121の天面121Aには、電装部150内に天面121A側から電池の取り付け、取り外しができるように、第1の電装蓋122が取り付けられている。また、天面121Aには、第1の電装蓋122に並べて、電装部150内に設けた振動モーター152(振動部)のメンテナンスを行うための第2の電装蓋123が取り付けられている。
【0032】
図7に示すように、ブラシ本体120の基端部120Aには、上カバー121と、下カバー124と、に挟まれて、ホース継手110が取り付けられている。ホース継手110は、装置本体10から延びるホース30をブラシ本体120に接続するためのホース接続用アダプターであり、ホース30の他端32が接続される接続端部111を備えている。接続端部111は、ホース30の他端32と接続可能に構成されている。ホース30は、例えば、ホース継手110の接続端部111を、他端32の内側に挿入することで、ホース継手110に接続される構成であってもよい。
【0033】
ホース継手110は、ブラシ本体120の基端部120Aに対応する位置に接続端部111の外径方向に拡がるフランジ部114を備えている。フランジ部114は、ホース継手110の上流側に向かって延び、接続端部111との間に隙間を形成する環状部114Bを備えている。ホース30をホース継手110に接続する際には、ホース30の他端32が、環状部114Bと、接続端部111との間の隙間に延びるようにホース30を挿入させる。これにより、ホース30の他端32がホース継手110の環状部114Bと、接続端部111とに挟まれた状態で接続され、ホース30を通ってブラシ本体120内に導かれるミストがホース30の他端32から漏れるのを防ぐことができる。
【0034】
ブラシ本体120の基端部120Aは、端面120Bにホース継手110が接続されるミスト供給口120Cを有している。ホース継手110は、当該フランジ部114の端面114Aを、端面120Bに当接させて取り付けられる。また、ホース継手110は、フランジ部114の端面114Aとの間で、基端部120Aの端面120Bを挟む、係止フランジ115を備えている。ブラシ本体120の組み立て時には、基端部120Aの端面120Bを、ホース継手110のフランジ部114と、係止フランジ115との間に配置して、上カバー121と、下カバー124とを組み合わせる。これにより、ホース継手110は、上カバー121と、下カバー124と、に挟まれて、ブラシ本体120に一体に取り付けられる。
【0035】
ホース継手110は、ブラシ本体120の内部に挿入された下流側端部112が、接続端部111よりも縮径し、噴霧口112Aが、下カバー124内部に開口するように構成されている。
ブラシ本体120の内部は、ホース継手110が接続されたミスト供給口120Cから、把持部130の内部を経て、ブラシ部140の内部に亘って延びる空洞状に形成されている。ブラシ本体120の空洞内部は、上カバー121側に電子部品が収容され、下カバー124側が、ミスト供給口120Cから供給されたミストが導かれるミスト流路106として構成されている。噴霧口112Aから噴霧されたミストは、下カバー124内部のミスト流路106を通り、把持部130内部からブラシ部140内部へと流れる。
【0036】
図7、
図8に示すように、上カバー121の内部には、電装部150が設けられる。電装部150は、ブラシ部140内の上部の空間に設けられた第1電装部150Aと、把持部130内の上部空間に設けられた第2電装部150Bと、を備えている。第1電装部150Aには、ブラシ本体120の各部を駆動する電源となる電池が収容される電池ホルダー151と、振動モーター152と、マグネットプレート153と、が設けられる。第2電装部150Bには、コントロール基板136と、コントロール基板136に連結されたスイッチ135と、が設けられている。
【0037】
コントロール基板136は、第1電装部150Aに収容された電池によって駆動し、ミスト噴霧ヘアブラシの各部を制御する。コントロール基板136は、スイッチ135に対するユーザー操作に応じて、後述する振動モーター152のオン/オフや、LED162(LED発光素子)のオン/オフを行う。
第2電装部150Bは、把持部130の内部空間を、上カバー121に取り付けた仕切板137で仕切られて形成されている。
図7、
図9に示すように、仕切板137は、ホース継手110の噴霧口112Aよりも上方に、合わせ面125Aと略平行に設けられている。仕切板137は、第2電装部150B内部をミスト流路106から水密に離隔するように構成され、ミスト流路106を流れるミストが第2電装部150Bの内部に侵入するのを防ぐ機能を有する。
【0038】
第1電装部150Aは、
図7、
図8に示すように上カバー121の天面121Aをブラシ部140の内部に凹ませて形成され、上カバー121に一体に形成された離隔壁155によって、ミスト流路106と仕切られた箱型の収容室の形態に構成されている。第1電装部150Aの、天面121A側開口には、第1の電装蓋122と、第2の電装蓋123とが、開閉自在に取り付けられる。ユーザーは、第1の電装蓋122を開いて、第1電装部150A内に電池の出し入れをすることができる。また、ユーザーは、第2の電装蓋123を開いて、第1電装部150A内に取り付けられた振動モーター152のメンテナンスを行うことができる。
【0039】
振動モーター152は、電池ホルダー151に装着された電池で駆動するものであり、ユーザーのスイッチ135に対する操作に応じてコントロール基板136の制御によって所定周波数の振動を発生させるものである。振動モーター152の振動によって、被施術者の毛髪に所定の周波数の振動を与えることで、毛髪へ水分を浸透させやすくしたり、毛髪に所望の形状を付与しやすくしたりすることができる。なお、振動モーター152には、一般的な振動モーターや、音波振動を発生させる音波振動子を好適に用いることができる。
【0040】
第1電装部150Aの下部には、ブラシ部140の短手方向中央に設けられ、ブラシ部140の長手方向に沿って延びる光源部160が備えられている。光源部160は、光透過性の材料から形成され断面略U字形状のグローブ161を備えている。また、光源部160は、グローブ161内に配置され光源部160の延在方向に延びるLED基板163と、LED基板163の長手方向に所定間隔で一列に並べて実装された複数のLED162と、を備えている。
【0041】
離隔壁155は、第1電装部150Aの底を構成する底壁155Bに、ミスト流路106に連通し、光源部160の延在範囲に亘って延びる底部開口155Cを有している。離隔壁155は、底部開口155Cの縁に沿って形成され、下方に延びる光源取付部155Dを備えている。第1電装部150Aは、光源取付部155Dに光源部160のグローブ161を取り付けることで、離隔壁155の底部開口155Cが塞がれ、内部がミスト流路106から水密に離隔するように構成されている。
【0042】
また、第1電装部150Aの内部空間には、電池ホルダー151の下に、一対のマグネットプレート153が配置されている。マグネットプレート153は、ブラシ部140の横方向に、左右に並べて配置されている。マグネットプレート153は、例えば、磁力が10000ガウス以上の永久磁石であり、ブラシ部140の周囲に磁界を発生させて、毛髪に静電気が発生するのを防ぐことができるように配置されている。
また、マグネットプレート153によってミストに対して還元作用を与えることができ、ミストの酸化を抑制して、還元作用を受けたミストを被施術者の毛髪に噴霧することができる。
【0043】
電池ホルダー151と、LED基板163との間には、グローブ161内にLED基板163を所定位置に支持する押え板164が設けられる。また、グローブ161の出射面と、LED基板163との間には、グローブ161、LED基板163が載置される載置部165が設けられている。載置部165は、LED基板163の長手方向端部近傍と、長手方向略中央との3か所に設けられている。載置部165は、グローブ161に一体に形成することができ、LED162の発光の妨げない位置、及び、大きさに形成されている。
【0044】
押え板164は、LED基板163に下端が当接する押え部164Aと、LED基板163の長手方向に所定間隔で設けられた複数(本実施形態では2つ)の押え部164Aに一体に設けられた台部164Bと、を備えている。押え板164は、台部164Bと、電池ホルダー151との間に設けられたスペーサ166によって、LED基板163に対して押され、LED基板163の浮き上がりを防止するように構成されている。LED基板163は、グローブ161の内部に、押え板164と、載置部165との間に挟まれた状態で設けられている。
【0045】
LED162には、赤色光を発光するLEDと、青色光を発光するLEDと、緑色光を発光するLEDと、が各々1つ以上用いられている。LED162の発光は、グローブ161を通って拡散されて毛髪に照射される。赤色光を発光するLED162が点灯された場合、赤色光の発光により、被施術者の毛髪に育毛を促進する効果を与えることができる。青色光を発光するLED162が点灯された場合、青色光の発光により、被施術者の毛髪や頭皮を殺菌する効果を与えることができる。また、緑色光を発光するLED162が点灯された場合、緑色光の発光により、頭皮のストレス軽減や水分保持を促進する効果を与えることができる。どの色のLED162を点灯/消灯するかは、ユーザーのスイッチ135に対する操作に応じて、コントロール基板136によって制御される。
【0046】
ミスト噴霧ヘアブラシ100において、
図7、
図9に示すように、コントロール基板136、電池、振動モーター152、LED基板163、及び、LED162等の電子部品は、上カバー121に一体に、ミスト流路106から水密に離隔されて設けられている。そのため、各種電子部品を備え上カバー121と、ミスト流路106を構成する中空の下カバー124とを合わせ面125Aで合わせることで、簡単にミスト噴霧ヘアブラシ100を組み立てることができる。
【0047】
図8、
図10に示すように、下カバー124は、中空箱型形状に形成されている。下カバー124のブラシ部140には、ピン141が複数並べて配列されるピン配設部145が備えられている。ピン配設部145は、ハウジング125の外面の一面を構成する底面124Aに設けられている。ピン配設部145としての底面124Aには、ピン141が挿通させる複数のピン挿通孔102と、複数のミスト孔101と、が設けられている。
【0048】
ピン141は、隣合う複数のピン毎(本実施形態では横並びの3つのピン毎)に、ピン連結部142によって連結されている。ピン141は、ピン連結部142を下カバー124の内側に配設した状態で、底面124Aに設けられたピン挿通孔102にピン141を挿通することで、ピン配設部145に取り付けられる。また、ピン配設部145には、底面124Aを貫通させて複数のミスト孔101が設けられる。ミスト孔101は、ピン配設部145の全体に亘って設けられ、ピン配設部145において、ピン挿通孔102及びピン連結部142が配設される部分を除く部分に、互いの間に略均一な間隔をあけて設けられている。
【0049】
また、下カバー124の底面124Aには、ブラシ部140の略中央に、ブラシ部140の長手方向に延びる照射開口170が設けられている。上カバー121と下カバー124とを合わせ面125Aで合わせた際に、上カバー121に一体に取り付けられた光源部160は、グローブ161が、ブラシ部140の照射開口170を塞ぎ、LED162が照射開口170を臨むように配設されている。なお、照射開口170の縁に沿ってOリングやパッキン、コーキング材等のシール部材を設けて、このシール部材を照射開口170と、グローブ161との間で押し潰すことで、照射開口170からミストが漏れ出るのを防ぐ構成であっても良い。
【0050】
図9、
図10に示すように、上カバー121、下カバー124の各々には、互いを合わせ面125Aで合わせてねじで固定するためのボス部168,169が互いの対応する位置に複数箇所設けられている。上カバー121と、下カバー124とは、下カバー124の下側から、各ボス部168,169に挿入された不図示のねじでねじ止めされて互いに固定される。
【0051】
これらの構成によって、ホース30を介して、装置本体10からミスト噴霧ヘアブラシに供給されたミストは、下カバー124内部のミスト流路106を通り、把持部130内部からブラシ部140内部へと流れ、ブラシ部140の底面124Aに設けられたミスト孔101から外部に噴霧される。このように、装置本体10と、ミスト噴霧ヘアブラシ100とを別体にすることで、給水用のボトル65、水タンク42、及び、ミスト生成ユニット20は装置本体10に設けられる。よって、給水用のボトル65、及び、水タンク42を、十分量のミストを所望の時間連続的に噴霧するために必要となる量の水を補填することができる容量としても、ミスト噴霧ヘアブラシ100が大型化することがない。また、ミスト噴霧ヘアブラシ100は電池で駆動される構成のため、ミスト噴霧ヘアブラシ100に電源コードを接続する必要がなく、使い勝手の良いミスト噴霧ヘアブラシを提供することができる。
【0052】
以上説明したように、本発明を適用した実施形態によれば、液体のミストを生成する装置本体10にホース30で接続されるミスト噴霧ヘアブラシ100であって、持ち手として用いられる把持部130と、把持部130の先端に連設され複数のピン141を有するブラシ部140と、を有するブラシ本体120を備え、把持部130の基端部120Aには、ホース30が接続されるミスト供給口120Cが備えられ、ブラシ本体120の外装を構成するハウジング125の内部は、ミスト供給口120Cから把持部130を経てブラシ部140に亘って延びる空洞状であり、ブラシ部140には、ミストを噴霧する複数のミスト孔101が備えられている。
【0053】
この構成によれば、ミスト噴霧ヘアブラシ100は、持ち手である把持部130の基端に接続されたホース30を介して供給されるミストを、ブラシ本体120の内部空間を通して、把持部130の先端に連設されたブラシ部140から噴霧する。これにより、ミスト噴霧ヘアブラシ100を重量化や大型化することなく、十分量のミストを所望の時間連続的に噴霧することができる。また、ホースが、把持部130の基端部120Aに接続されているため、使い勝手良いミスト噴霧ヘアブラシを提供することができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、ブラシ部140は、ハウジング125の外面の一部を構成し、複数のピン141及び、前記複数のミスト孔101が設けられるピン配設部145を有し、ブラシ部140の空洞内部に、ピン配設部145との間に仕切りを設けて、電子部品が配置される電装部150を備えた。この構成によれば、ミスト孔101を、複数のピン141が設けられるピン配設部145に形成することで、被施術者の毛髪をブラッシングする際に、ミスト孔101からミストを噴霧することで、被施術者の毛髪にミストを効率よく供給することができる。また、ブラシ部140の空洞内部に、ピン配設部145との間に仕切りを設けて、電装部150を備えたため、電装部150がミストの影響を受ける事がなく、且つ、電装部150によってミスト孔101からのミストの噴霧が妨げられることもない。
【0055】
また、本実施形態によれば、ブラシ部140には、LED162が設けられ、LED162からの光が複数のピン141の間から出射可能に構成されている。この構成によれば、被施術者の毛髪をブラッシングする際に、毛髪および頭皮にLED162にからの光を照射させる。これにより、赤色光、青色光、緑色光を夫々を発光するLED162を用いて、毛髪の育毛促進や、毛髪や頭皮の殺菌、頭皮のストレス軽減や水分保持の促進等の効果を与えることができる。
【0056】
また、本実施形態によれば、電装部150に、コントロール基板136と、コントロール基板に接続される振動モーター152と、ミスト噴霧ヘアブラシ100の各部の駆動電源である電池を収容する電池ホルダー151と、を備えた。この構成によれば、電装部に電子部品をまとめて収容することができるため、ブラシ本体の構造、及び、配線が複雑化されることがない。また、ミスト噴霧ヘアブラシ100の各部は電池で駆動されるため、ミスト噴霧ヘアブラシ100に電源コードを配線する必要がなく、操作性が良い。
【0057】
また、本実施形態によれば、ピン配設部145には、複数並べて設けられたLED162の発光面が臨む出射開口170が、ブラシ部140の長手方向に沿って設けられ、出射開口170を光透過性のグローブ161で閉塞した。この構成によれば、ブラシ部140のピン配設部145にミスト孔101と、出射開口170とを設けて、被施術者の毛髪にブラッシングする際に、毛髪にミストを供給すると共に、毛髪および頭皮にLED162の光を照射することができ、毛髪及び頭皮に優しいブラッシングを効果的に行うことができる。
【0058】
また、本発明を適用した実施形態によれば、筐体11内に、ミスト生成ユニット20と、電源ユニット21と、ミスト生成ユニット20により生成されたミストを放出するミスト放出ユニット22と、を有し、ミスト放出ユニット22は、ミスト生成ユニット20により生成されたミストを収集する収集部25と、収集部25に収集されたミストを風圧により放出する放出ダクト24と、を備えた装置本体10と、装置本体10の放出ダクト24に、ホース30で接続されたミスト噴霧ヘアブラシ100と、を備えた。
【0059】
この構成によれば、装置本体10のミスト生成ユニット20で生成されたミストを、ミスト放出ユニット22による風圧でミスト噴霧ヘアブラシ100から被施術者の毛髪に噴霧することができる。よって、ミスト生成ユニット20およびミスト放出ユニット22をミスト噴霧ヘアブラシ100とは別体にし、ミスト噴霧ヘアブラシ100の軽量化及び小型化を図って、且つ、十分量のミストを所望の時間連続的に噴霧することができる。