(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
端末装置と、処理システムを備え、前記端末装置の操作によって、表形式のファイルを送信する場合に、送信する宛先に添付する前記ファイルを分割する機能を備えたファイル配布システムであって、
前記処理システムは、
宛先の対象者の情報が、識別情報及び属性情報と関連づけられて格納されている宛先対象者テーブルと、
前記送信する宛先に対し、添付する前記ファイルの分割を行うか否かの指定を行う分割指定部と、
前記ファイル内を分割するためのファイル分割キーの指定を受け付ける分割キー指定部と、
分割されたファイルをさらに分割して送信する際に、前記分割されたファイルをさらに分割するための再ファイル分割キーの指定を受け付ける再分割キー指定部と、
前記分割されたファイルを送信する場合に、前記ファイル中のデータから宛先となる対象を検索し、設定された宛先と突き合せてチェックする宛先チェック部と、
前記宛先チェック部によるチェック結果を前記端末装置に表示させるチェック結果表示部と、
前記宛先のチェックに伴い、前記端末装置に宛先の追加、削除を選択可能に表示させる宛先変更部と、
前記対象者の前記属性情報にもとづき宛先が指定された場合において、宛先対象者テーブルから宛先候補となる対象者を自動的に抽出する対象抽出部と、
を備えるファイル配布システム。
前記対象抽出部において、複数の宛先候補が抽出された場合に、優先順位に従い宛先候補を選定し表示出力する、もしくは複数の候補を表示出力する候補選定部を備えることを特徴とする、請求項1記載のファイル配布システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。本実施形態では、エクセル(登録商標)形式ファイルやCSVファイルなどの表形式のファイルを、宛先別に分割するためのキー(以下、「ファイル分割キー」と呼ぶ)によりファイルを分割し、各宛先に配布するファイル配布システムを例示する。このファイル配布システムでは、ファイル分割するキーの種類を複数指定可能とし、かつ当該ファイルの受領者がさらにファイル分割キーを指定し、関係者へ2次配信、さらにはn次配信(n:3以上の自然数)が可能である。さらに、このファイル配布システムは、ファイル中に記載された分割キー(「営業店」、「部門」、「社員」などの単語)と宛先との比較チェック機能を実装するとともに、配布先の有無をチェックする機能を実装する。以下では、まず
図1〜
図9で処理を具体的に説明し、次に
図10〜14を参照し、その処理を実現するための構成を説明する。
【0011】
図1は、本実施形態に係る、ファイルを分割して配信する処理全体のフローチャートである。この処理は、
図10で後述するファイル配布システム1000によって実行される。ユーザ(操作者)は参照端末1003を操作し、所望の表示画面を表示させて、ファイル配布処理を実行する。
【0012】
まず、ユーザによって、ファイル分割配信を行う画面(
図2参照)を参照する操作が行われる(S101)。つぎに、
図2に示す画面において、宛先の設定がなされる(S102)。
図2では、個人単位での宛先指定も可能であり、役職、資格などによる宛先指定も行うことができる。分割配布したいファイルが選択され、システムへの読み込み操作が行われる(S103)。
【0013】
ファイル分割を行う指定が実施された後、どのような単位で分割するかが指定される(S104)。
図2では、支店別、営業員別、ファイル内で設定などのうちから指定が行われ、また、ファイル中における、キーの位置(開始行、列)の指定が行われる。なお、
図2では、分割方法、ファイル添付の順のイメージで記載しているが、後述の
図4の画面ではファイルの読み込みの前、または後のどちらにおいても、キーの指定は行えるものとする。
【0014】
つぎに、ファイル中の宛先となる項目(支店、社員など)と宛先として指定した社員とが比較チェックされる(S105)。チェック結果が表示される画面は
図5に示す。
図5の詳細は後述するが、例えば、分割方法=「支店宛」とし、宛先=「営業課長」とした場合、各ファイル中のデータから支店がユニークに抽出され、それに対し、当該支店に所属する具体的な社員(営業課長)が対応づけられる。当該支店に対し、送付すべき営業課長が存在しなかった場合、それを
図5の例に示すように表示される。
【0015】
また、1支店に対し、複数の営業課長が存在する場合、予め定義された宛先優先度に従い1名が候補として表示出力される。宛先優先度とは、例えば、年齢や資格などの、社員に設定されている他の属性情報などに、宛先情報として抽出する優先順位を予め定義しておき、その順位に従い宛先候補を決定する。なお、同順であれば、2名以上候補を挙げて表示することも可能である。
【0016】
分割方法=支店別、宛先は宛先個別指定エリア205の1人単位での宛先が指定された場合は、ファイル中の支店と、指定した宛先(社員)とが対応づけられる。支店に対する宛先社員が存在しない場合、又は、同一支店に対し2名以上の社員が存在する場合など、前述と同様に
図5で示す画面で処理結果が表示される。
【0017】
図5、
図6で示す画面で、割り当てられていない支店などに対しては、社員が追加、(または変更)される(S106)。
【0018】
続いて、指定された分割単位で、CSVファイル等のファイルが分割される(S107)。分割されたファイルは、前述で決定された宛先に対し送信される(S108)。なお、
図7に示す画面で、本人宛の通知を表示する。
【0019】
図2はファイル配信の設定画面を示す。ここでは、分割したいファイルを添付し、各宛先へ配布する設定を行う画面200の例を示す。
【0020】
この画面200では、通知文書のタイトル入力エリア201、通知内容の概要などを入力する通知入力エリア202、確認期限(回答期限)の日付を設定する日付設定エリア203が設けられている。
【0021】
さらに、宛先の指定方法を設定するエリアとして、宛先指定エリア204と宛先個別指定エリア205とが設けられており、いずれか宛先として指定される。この例では、宛先指定エリア204は、職位などによる宛先などが指定可能である。その他に、部署、資格、職種などでの指定も同様に可能である。また、ここでは、「総務課長」、「営業課長」などが重複して指定されうる。なお、上記の情報は、
図11や
図12で後述する社員・組織情報テーブル1101に存在する項目などである。
【0022】
宛先個別指定エリア205において、「宛先設定」ボタン205bの押下により、宛先の設定画面の詳細画面が表示される。宛先設定画面205aでは、個人単位で直接的に宛先が指定される。
【0023】
分割指定エリア206では、ファイル分割を行うか否かのオプション指定がなされる。単位指定エリア207aでは、ファイル分割を行う単位の指定がなされる。「支店別」が指定されると、支店コード別(部署コード別等)にファイルが分割される。「営業員別」が指定されると、営業員別にファイルが分割される。「ファイル内で設定する」が指定されたときには、分割キー設定ボタン207bが押下され、後述の
図4の画面が表示された状態で、ファイル分割キー(第1及び第2キー設定エリア402、403)が指定される。
【0024】
添付エリア208aには、分割するファイルが指定される。その際には、参照ボタン208bの押下で、
図3の画面が開かれ、所望のファイルが指定される。配信ボタン209の押下により、この配信画面200の内容で宛先に向けて通知が発行される。
【0025】
図3はファイルを指定する画面300の例を示している。この画面300で、ディレクトリを開き対象となるファイルが指定される。ファイル名指定エリア301にファイル名が指定された状態で、「挿入」ボタン302が押下され、
図4の画面が開かれ、CSVファイルなどの表形式のファイルが画面内に表示される。
【0026】
図4は分割するキーの位置を指定する画面400の例を示している。
図4を参照して、分割するキーの位置(開始行、開始列 番号の指定)を設定・定義する指定について説明する。
【0027】
上段のエリアには、ファイル内のデータが表示さる。この表示内で、第1キー設定エリア402及び第2キー設定エリア403が指定される。
【0028】
第1キー設定エリア402は、1番目の分割キー(第1キー)の設定をするエリアである。この表示例では、5行目、1列目のセル402bが指定されている。第2キー設定エリア403は、2番目の分割キー(第2キー)の設定をするエリアである。2次配信する場合は、第2キー設定エリア403において設定され、例えば5行目、2列目のセル403bと指定を受け、社員コードがキーとして設定される。
【0029】
なお、第2キーが指定された状態で、カーソルを当該セル403bに指定することにより、第2キー設定エリア403のテキストボックスに行番号、列番号をセットすることも可能である。なお、第2キーにより分割されたファイルを、再度分割して送信することも可能であり、その場合、第3キーが設定される。分割数については特に上限はなく、n次配信(nは自然数)が可能である。つまり、2次配信、3次配信、・・・、n次配信を行うための、再分割キーの指定を受ける機能を有している。
【0030】
分割キー登録ボタン404は、分割キーの設定内容の登録の実行を行うボタンである。実行ボタン405はファイル分割を実行するボタンである。実行ボタン405は、
図2に実装されてもよい。
【0031】
図5は宛先チェック結果表示画面500を示している。宛先チェック結果表示画面500では、ファイル中の分割のキーと宛先の整合性がチェックされ、その結果が一覧表示される。支店コード別に分かれていたファイルに対し、その視点の社員が宛先に割り当てられているかのチェックがなされる。
【0032】
ここでは、7番目の選択オプション501が選択されている情報において、当該支店に宛先(配布先505)が無かった場合の一覧表示例となっている。抽出された支店に対し、宛先が無い場合は7行目のように配布先欄が空欄で表示される。
【0033】
選択オプション501(ここでは7行目)が1つ指定された状態で「宛先編集」ボタン502が押下されると、後述の
図6の画面が表示される。
図6では、宛先候補を検索し指定する画面が表示される。ファイルの配布先が適切であることが確認された場合、「登録」ボタン503が押下される。「登録」ボタン503の押下で、ファイル分割が実行され、各配布先に通知される。
【0034】
支店名欄504には、ファイル中に格納されている全ての支店名(部門コード)が抽出され表示される。
【0035】
ファイル中の支店と、その支店に所属する社員(配布先欄505)が、設定した宛先と組織・社員情報テーブル1101(
図11、
図12参照)とで参照され、突き合せた結果(役職欄506)が表示される。
【0036】
図6は、宛先の設定、変更、追加を行う宛先設定画面600の例である。キー表示欄601には、ファイル分割の第1キーが表示される。配布先エリア602には、配布先の検索項目及び検索の実行ボタンが表示される。図の例では、検索項目の種類は、営業店、役職(部長、課長、一般部員)、職種(営業・セールス、総務、経理他)で社員検索できる例が示されている。
【0037】
検索結果一覧の表示エリア603には、配布先が表示・報告されている。図の例では、配布先エリア602に、営業店:「成城支店」、役職:「課長」、職種:「営業・セールス」が設定され検索された例が示されている。配布先の選択チェックボックス604に、チェックが入れられた状態で、設定ボタン605が押下されることで当該社員が宛先登録される。
図6の例では、先の
図5の「成城支店」の配布先として登録される。
【0038】
図7は、受信一覧画面700の例であって、利用者宛で受信した通知を一覧で表示する画面である。
【0039】
条件指定エリア701は、受信通知の検索条件を指定するエリアである。条件指定エリア701に検索条件を指定し検索ボタン701aを押下することで検索が実行される。検索結果表示エリア702に、検索条件に従い検索結果が表示される。
【0040】
検索結果表示エリア702には、通知文書の発信日時表示エリア703、通知文書のタイトル表示エリア704、2次配布確認欄705等が設けられている。通知文書のタイトル表示エリア704では、ハイパーリンクが設定されている文をクリックすることで、通知文書や添付ファイルなどが付けられた詳細画面(
図8参照)が表示される。2次配布確認欄705には、受信した通知を2次配布したかどうかの状態が示されている。
【0041】
図8は、通知詳細画面800の例である。上段の通知内容表示エリア801には、
図2で配信された通知内容が表示される。通知内容表示エリア801の下には、2次配布オプションボタン802が設けられており、当該通知において添付されるファイルを、さらに分割して配布するか、否かが指定される。オプションボタン802で指定が選択されると、
図9に切り替わる。
【0042】
記入欄803には、2次配布しない場合に、当該通知に対する回答コメントが記入される。添付ファイルエリア804には、回答を記入したファイルが指定され、「回答配信」ボタン805が押下されると、回答の発行元への送信が実行される。
【0043】
図9は、2次配布用画面900の例である。この2次配布用画面900で、さらに、別の分割キーで分割し、2次配布を行う。すなわち、受信した通知をさらに、部署内の部員などに2次配布するために、別の分割キーを設定し、2次配布の設定を行う。
【0044】
上段のエリア904には801、802と同様の内容が表示されている。その下には、2次配布を行うための設定内容を表示するエリア901が設けられている。このエリア901は、
図2と同様であり、宛先エリア905(
図2の宛先指定エリア204、宛先個別指定エリア205に対応)、ファイル分割を行うか否かを指定する分割指定エリア902(
図2の分割指定エリア206に対応)、分割方法指定エリア903(
図2の単位指定エリア207a、分割キー設定ボタン207bに対応)が設けられている。ここでは、「ファイル分割する」を指定し、かつ「社員」の指定を行った例が示されている。このエリア901では、
図4、
図5、
図6に示した内容と同様に操作を行う。なお、本画面は2次配信のため、「部店別」は非活性表示である。
【0045】
分割方法指定エリア903で示す分割方法において、「社員別」が指定されると、ファイル内の社員コード別に自動的にファイルが分割され、かつ、ファイル内の社員別に分割されたファイルが添付され配信される。また、「分割キーを指定する」が指定されると、指定された分割キー単位で分割され配信される。
【0046】
以上の処理を実行する具体的なシステム構成を説明する。
図10はファイル配布システム1000の全体構成を示す図である。ファイル配布システム1000は、処理システム1001と、WEBサーバー1002と、参照端末1003を備え、それらは通信ネットワーク1004を介して接続されている。
【0047】
処理システム1001は、ファイル分割処理、データを格納するデータベースを実装する。具体的な構成は
図11の説明で後述する。
【0048】
WEBサーバー1002は、参照端末1003から要求されたコンテンツを、処理システム1001を介してWEBコンテンツとして参照端末1003へ出力する。
【0049】
参照端末1003は、ブラウザなどを実装し、データを参照する。この参照端末1003から、所望のデータをWEBサーバー1002経由でブラウザを介して参照する。なお、ブラウザやWEBサーバー1002を利用するシステム構成の場合、開発の汎用性が高まる利点があるが、当然に、WEBサーバー1002を利用しないシステム構成であってもよい。
【0050】
図11は処理システム1001の機能ブロック図である。
処理システム1001は、組織・社員情報テーブル1101と、ファイル分割処理部1102と、宛先チェック処理部1103と、分割キー登録処理部1104と、ファイル結合処理部1105とを備える。
【0051】
組織・社員情報テーブル1101は、組織、社員情報を格納したテーブルであって、支店コード、支店名、部門コード、部門名、課コード、課名、社員コード、社員名、社員役職、資格、など、社員の属性情報などを格納し、宛先対象者テーブルとしても機能する。詳細は、
図12で後述する。
【0052】
ファイル分割処理部1102は、添付ファイルの分割を行うか否かの指定を受ける分割指定機能と、分割を行う指定を受けた場合に、ファイル配信の設定画面で登録されたファイルを指定したキーで分割処理を行う分割処理機能とを有する。
【0053】
宛先チェック処理部1103は、ファイル記入された部店コードや社員コードなどの分割のキーとなる項目と、実際に登録した宛先との整合性(宛先の有無)をチェックする宛先チェック機能及びチェック結果を参照端末1003に表示出力するチェック結果表示機能を有する。
【0054】
さらに、宛先チェック処理部1103は、更に、宛先変更機能と対象抽出機能と候補選定機能を有する。宛先変更機能は、参照端末1003に、宛先の追加、削除、変更等を受付可能に表示する機能である。対象抽出機能は、対象者の属性情報にもとづき宛先が指定された場合において、上述の例では支店別の分割と役職で宛先を指定した場合において、組織・社員情報テーブル1101(宛先対象者テーブル)から宛先候補となる対象者を自動的に抽出する機能である。候補選定機能は、複数の宛先候補が抽出された場合に、優先順位に従い宛先候補を選定し表示出力する、もしくは複数の候補を表示出力する機能である。
【0055】
分割キー登録処理部1104は、ファイルの分割単位や、分割キーのファイル中での位置などを登録する。分割キー登録処理部1104は、1次配信の際の分割キー(第1キー)のみだけでなく、2次配信以降のn次配信の際の再分割キー(第2キー、第3キー、・・・、第nキー)の登録を行う。
【0056】
ファイル結合処理部1105は、回答が記入された複数のファイルを、1つのファイルに結合する。
【0057】
図12は、組織・社員情報テーブル1101の例であって、社員情報と所属する組織の情報・属性等を格納したテーブルである。ファイル分割配信時の宛先との整合性チェック、または宛先一覧表示に使用される。また、ファイル配布システム1000において、宛先の検索項目として使用される。ここでは、社員コード1201、社員名1202、部門コード1203、部門名1204、役職コード1205、役職名1206、職種1207の情報がそれぞれ関連づけられて格納されている。職種1207には、営業(セールス)、総務員、経理、内部管理責任者などがある。例えば、2番目の社員の情報は、社員コード1201が「85002」、社員名1202が「山田一郎」、部門コード1203が「300」、部門名1204が「池袋支店 営業第1部」、役職コード1205が「5000」、役職名1206が「営業課長」、職種1207が「セールス」となっている。
【0058】
図13は分割するファイル1300の例である。すなわち、このファイル1300がファイル分割する元ファイルとなる。このファイル1300では、タイトル「2016月01月分 顧客○○新商品 紹介チェックリスト」となっており、部門コード1301、社員コード1302、顧客コード(口座番号など)1303、顧客名1304、連絡先の電話番号1305、回答欄1306、備考欄1307が一覧表形式で記載されている。
【0059】
部門コード1301、社員コード1302、顧客コード(口座番号など)1303がファイル分割の際のキー項目となりうる項目である。顧客名1304、連絡先の電話番号1305は、発信部門からの提供情報の意味合いの情報である。
【0060】
回答欄1306は、顧客対応の結果が記入される欄であり、ここでは、顧客に電話連絡を行い、確認結果を記入した例が示されている。備考欄1307は、顧客への連絡時の回答や備考などを記入する欄である。
図13では、回答欄1306、備考欄1307に回答を記入した例を示しているが、ファイル配布当初は、回答欄1306、備考欄1307には記入はされていない。
【0061】
例えば、一番目の情報では、部門コード1301が「100」、社員コード1302が「850001」、顧客コード1303が「120000」、顧客名1304が「相田***」、連絡先の電話番号1305が「03−XXX−XXXX」、回答欄1306が「済」、備考欄1307が「興味なし」となっている。
【0062】
図14は分割後のファイル1400の例を示している。部門コード=100で分割された例であって、まだ社員毎では分割されていない状態である。すなわち、
図13のファイル1300の部門コード1301が「100」となっている2件の情報が分割され抽出されている。このように、複数の宛先候補が抽出された場合に、優先順位に従い宛先候補を選定し表示出力してもよいし、複数の候補を表示出力してもよい。
【0063】
このような構成及び処理によって、次のような効果が得られる。
(1)当該ファイルには他の営業員などに見せたくない場合の業務ケースや情報を含む場合があり、ファイル中のレコードを宛先別に分割することが行え、他の営業員が参照できないなどの点で、セキュリティなどが確保される。
(2)社員別にファイルを送付し、そのファイルに回答を記載して返却する業務ケースがあり、対象となる複数の社員全体から回答が返却されると、発行元での確認作業に手間が掛かる。しかし、各営業店などの回答取りまとめ者に一次配信し、取りまとめ者が各支店内の部員に2次配布及び回答回収し、一旦取りまとめ者が内容確認のうえ、その取りまとめ者(一次配信先)から発行部門へ回答できるため、元の発信元の管理も軽減できる。
(3)上記(2)に関連し、直接本人への送付と、取りまとめ者などの中間確認者経由での送付するケースなど、目的に応じて配信方法を選択することができる。さらに、取りまとめ者経由の場合においても、ファイルに対するファイル分割キーを指定し、かつ発信元の情報を引き継ぎながら、かつ容易な操作で、2次配布が行える。
(4)宛先設定に関し、宛先の設定内容(各支店宛の複数の宛先)とファイル中に記載される支店を突き合せチェックを行い、設定した宛先が適切であるか否かが一目で判断できる。
(5)配布するファイル内に記載の部門コードなどの宛先と、手動設定した宛先との不足、不整合に対し、不足の宛先の追加が容易に行える。
(6)1人単位で社員を指定するのではなく、上述の機能での宛先指定を行うことで、適切な宛先候補を一括に自動抽出することができる。
(7)ファイル分割するためのファイル上でのキーの位置(開始行、列)を、利用者が自由(可変的に)に画面上から設定することができるため、読み込む元ファイルのフォーマットを変更しても、その変更に対応できる。
【0064】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。