(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1:介助装置1の概略)
以下、本発明に係る介助装置を適用した各実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、
図1から
図3を参照して、本発明の一実施形態である介助装置1の概略を説明する。介助装置1は、着座する被介助者Mを方向転換させた後に別の位置に着座させる際の介助を行う。本実施形態では、トイレに介助装置1を設置し、車椅子に着座した状態でトイレに進入した被介助者M(
図12参照)を、被介助者Mから見て左側に位置する便器Tに着座させる際の介助を、介助装置1により行う場合を例に挙げて説明する。なお、各図面に示すF−R、L−R、U−Dは、トイレに進入する被介助者Mから見た前後方向、左右方向、上下方向を示す。
【0010】
図1から
図3に示すように、介助装置1は、回転支持部10と、起立補助装置20と、回転装置30と、を主に備える。回転支持部10は、天井面Cに設置される。回転支持部10は、回転柱部11と、回転駆動装置12と、連結部13と、を主に備える。回転柱部11は、天井面Cに対し、鉛直方向に平行な第一軸線A1まわりに回転可能に支持される。回転駆動装置12は、天井面Cに設置されたアクチュエータであり、回転柱部11を回転させるための駆動力を付与する。連結部13は、回転柱部11の下端に対し、回転柱部11と一体回転可能に固定される。
【0011】
起立補助装置20は、被介助者M(
図12参照)が行う座位姿勢から立位姿勢への起立動作、及び、立位姿勢から座位姿勢への着座動作の補助を行う。起立補助装置20は、一対の伸縮アーム21と、伸縮駆動装置22と、揺動アーム23と、揺動駆動装置24と、上半身支持部25と、を主に備える。
【0012】
伸縮アーム21は、鉛直方向へ伸縮可能な部位である。一対の伸縮アーム21は、水平方向に間隔を空けて並設され、各々の伸縮アーム21は、第一軸線A1からオフセットした位置であって、第一軸線A1から等距離となる位置に設けられる。各々の伸縮アーム21の上端は、連結部13に固定され、伸縮アーム21の伸縮に伴って伸縮アーム21の下端が昇降する。伸縮駆動装置22は、伸縮アーム21を伸縮させるための駆動力を付与するアクチュエータである。伸縮駆動装置22は、各々の伸縮アーム21に設けられ、各々の伸縮アーム21の伸縮を互いに同期させながら行う。なお、本実施形態では、伸縮駆動装置22としてアクチュエータを用いているが、他の駆動装置を用いることは当然可能である。
【0013】
揺動アーム23は、一端側が伸縮アーム21の下端部分に対し、鉛直方向に対して直交する第二軸線A2まわりに揺動可能に連結される。揺動駆動装置24は、揺動アーム23を揺動させるための駆動力を付与するアクチュエータであり、揺動駆動装置24は、一方の伸縮アーム21(
図2に示す右側の伸縮アーム21)の下端側に収容される。
【0014】
上半身支持部25は、クッション体26と、支持固定部27とを備える。クッション体26は、被介助者Mの上半身に当てられる部位であり、クッション性を有する。クッション体26は、
図3に示す上下方向から見て略U字状に形成される。起立動作及び着座動作の補助を行う際に、クッション体26は、中央部分で被介助者Mの胸部を被介助者Mの正面から支えつつ、クッション体26の側方部分で被介助者Mの脇部を被介助者Mの左右方向両側から支える。支持固定部27は、クッション体26よりも硬質な板状の部位である。支持固定部27の一面側には、クッション体26が固定され、支持固定部27は、クッション体26を介して被介助者Mの上半身を支持する。また、支持固定部27の他面側は、揺動アーム23の他端側の先端に固定されており、上半身支持部25は、揺動アーム23の第二軸線A2まわりの揺動に伴って、第二軸線A2まわりを揺動する。
【0015】
回転装置30は、回転支持部10及び起立補助装置20とは分離して設けられる部位であり、床面Fに設置される。回転装置30は、回転盤31と、固定部32と、回転盤規制部33とを主に備える。
【0016】
回転盤31は、起立補助装置20による被介助者Mの起立補助を行う際に、被介助者Mの足が乗せられる部位である。固定部32は、回転盤31を自由回転可能に支持する部位であり、床面Fに対して着脱可能に固定される。本実施形態において、床面Fには複数のピン(図示せず)が固定され、固定部32には、ピンに嵌合する複数の嵌合部(図示せず)が設けられる。固定部32は、各々の嵌合部を各々のピンに嵌合させることにより、床面Fに対して固定され、回転盤31の回転軸線が第一軸線A1と同軸に配置される。
【0017】
このように、固定部32は、床面Fに対して着脱可能に固定されるので、例えば、介助装置1を長期的に使用しない場合に、介助者等は、回転装置30を床面Fから取り外すことができる。これにより、介助不要者が便器Tを使用する場合に、便器Tを使用しやすくすることができる。また、回転装置30を床面Fから取り外すことにより、介助者等は、床面Fの清掃を効率よく行うことができる。
【0018】
回転盤規制部33は、回転盤31の自由回転を規制する際に用いる。回転盤規制部33は、介助者に踏込操作されていない状態では、回転盤31の自由回転を規制し、回転盤規制部33が踏込操作されている間、回転盤31の自由回転を許容する。
【0019】
(2.回転盤31の回転規制の態様)
ここで、
図4から
図10を参照して、回転盤規制部33により行う回転盤31の回転規制の態様について説明する。なお、本実施形態に示す回転盤31の回転規制の態様は、一例であり、他の態様により回転盤31の自由回転を規制することは当然可能である。また、
図4及び
図8には、回転盤31に乗せられた被介助者Mの足の位置を破線で図示し、
図5では、回転盤規制部33の図示が省略されている。
【0020】
図4及び
図5に示すように、回転盤31の側面には、回転盤規制部33を案内する案内溝34が切欠形成される。案内溝34は、第一規制溝35と、第二規制溝36と、規制解除溝37とを備える。
【0021】
第一規制溝35は、
図4に示す状態、即ち、被介助者Mが前方を向いているときに、回転盤規制部33が位置する部位である。第二規制溝36は、第一規制溝35に対し、
図4に示す反時計回り方向へ90度位相をずらした位置に形成される。第一規制溝35及び第二規制溝36の各々の水平方向における寸法は、回転盤規制部33の水平方向における寸法よりも僅かに大きい。規制解除溝37は、第一規制溝35と第二規制溝36とを連通する溝であり、規制解除溝37の上下方向における寸法は、第一規制溝35及び第二規制溝36の各々の上下方向における寸法よりも小さく、且つ、回転盤規制部33の厚み寸法よりも大きい。
【0022】
図6及び
図7に示すように、回転盤規制部33は、案内溝34に貫通した状態で設けられる。回転盤規制部33の長手方向一方側(
図6に示す左側)の端部は、回転盤31の内部に収容され、固定部32に対して前後方向に延びる揺動軸線まわりに揺動可能に取り付けられる。一方、回転盤規制部33の長手方向他方側(
図6に示す右側)の端部は、回転盤31の外部に露出し、介助者等により踏込操作されるペダル部として機能する。
【0023】
また、回転盤規制部33の長手方向他端部と固定部32との間には、回転盤規制部33の長手方向他方側の端部を上方へ付勢するスプリング38が固定される。従って、回転盤規制部33が第一規制溝35又は第二規制溝36に位置する状態において、回転盤規制部33に対する踏込操作が解除されると、回転盤規制部33は、上方へ付勢され、規制解除溝37の上端面よりも上方へ持ち上げられる。これにより、回転盤規制部33に対する回転盤31の回転が規制される。
【0024】
一方、
図8から
図10に示すように、回転盤規制部33が第一規制溝35又は第二規制溝36に位置する状態において、回転盤規制部33に対する踏込操作が行われると、回転盤規制部33の上端面は、案内溝34に貫通する部位において、規制解除溝37の上端面よりも下方へ押し下げられる。
【0025】
よって、回転盤規制部33が第一規制溝35に位置するときに、回転盤31は、
図4に示す反時計回り方向へ90度回転することが許容され、第二規制溝36に回転盤規制部33を移動させることができる。そして、第二規制溝36に回転盤規制部33が到達したところで、回転盤規制部33に対する踏込操作が解除されると、回転盤規制部33がスプリング38に付勢されて持ち上げられる。その結果、回転盤31の回転が、再度回転盤規制部33により規制される。
【0026】
同様に、回転盤規制部33が第二規制溝36に位置するときに、回転盤31は、
図4に示す時計回り方向へ90度回転することが許容され、第一規制溝35に回転盤規制部33を移動させることができる。そして、第一規制溝35に回転盤規制部33が到達したところで、回転盤規制部33に対する踏込操作が解除されると、回転盤規制部33がスプリング38に付勢されて持ち上げられる。その結果、回転盤31の回転が、再度回転盤規制部33により規制される。
【0027】
このように、介助者等は、回転盤規制部33に対する踏込操作を行うことにより、回転盤31を90度回転させることができ、回転盤31に乗せられた被介助者Mが正対する方向を前方から右方へ転換させることができる。また、介助者等による操作がない限り、回転盤31の回転が規制される。従って、例えば、被介助者Mが起立動作及び着座動作を行う場合等に、回転盤31が回転することを防止できるので、回転盤31に足を乗せた被介助者Mの安全性を確保することができる。
【0028】
(3.制御装置40について)
次に、
図11を参照して、制御装置40について説明する。制御装置40は、昇降制御部41と、起立補助制御部42と、回転制御部43と、を備える。昇降制御部41は、伸縮駆動装置22を駆動制御することにより、伸縮アーム21の下端に揺動支持される上半身支持部25を昇降させる。起立補助制御部42は、予め定められたプログラムに基づいて伸縮駆動装置22及び揺動駆動装置24を駆動制御し、上半身支持部25の昇降及び揺動を行う。回転制御部43は、回転駆動装置12を駆動制御することにより、回転支持部10の第一軸線A1まわりの回転を制御する。なお、介助装置1は、被介助者M及び介助者により操作される操作部50を備える。昇降制御部41、起立補助制御部42及び回転制御部43は、介助者による操作部への操作に基づいて、各種駆動制御を行う。
【0029】
(4.介助装置1の動作)
次に、
図12から
図14を参照して、被介助者Mの介助を行う際の介助装置1の動作について説明する。最初に、
図12に示すように、介助者等は、操作部50を操作して伸縮アーム21を伸縮させることにより上半身支持部25の高さ調整を行い、車椅子Wに着座する被介助者Mの胸部及び脇部にクッション体26を当てる。このとき、被介助者Mは、足を回転盤31に乗せ、前傾姿勢となって上半身をクッション体26に預ける。また、介助者等は、回転盤規制部33が第一規制溝35に配置され、回転盤31の回転が規制されていることを確認する。
【0030】
その後、
図13に示すように、介助者等は、操作部50を操作して起立補助装置20による起立動作の補助を行い、被介助者Mを起立させる。このとき、起立補助装置20は、伸縮アーム21を伸縮させることにより揺動アーム23の一端側を昇降させつつ、揺動アーム23を第二軸線A2まわりに揺動させる。これに伴い、揺動アーム23の他端側の先端に固定された上半身支持部25は、被介助者Mの上半身を支えた状態を維持しながら、第二軸線A2回りを揺動し、被介助者Mを車椅子Wから起立させる。
【0031】
なお、揺動アーム23は、揺動駆動装置24に揺動駆動されることにより、第二軸線A2まわりに揺動するので、介助装置1は、起立補助装置20による被介助者Mの起立動作及び着座動作の補助を円滑に行うことができる。さらに、一対の伸縮アーム21は、水平方向に互いに離れた位置にあり、一対の伸縮アーム21の間に上半身支持部25が設けられている。これにより、被介助者Mが起立したときに、被介助者Mの頭部等が一対の伸縮アーム21にぶつかることを防止できる。
【0032】
続いて、
図14に示すように、介助者等は、操作部50を操作して、回転支持部10を第一軸線A1まわりに回転させると共に、回転盤規制部33に対する踏込操作を行って回転盤31の回転規制を解除する。これにより、起立補助装置20は、第一軸線A1まわりを反時計回り方向へ90度回転し、上半身支持部25に上半身を支持された状態にある被介助者Mの正対する方向を前方から右方へ転換させる。また、被介助者Mの足が乗せられた回転盤31は、起立補助装置20による被介助者Mの方向転換に追随するように第一軸線A1まわりを反時計回り方向へ90度回転する。これにより、被介助者Mは、便器T(
図1参照)に背を向けた状態となる。
【0033】
このとき、回転盤31は、回転支持部10の回転中心である第一軸線A1と同軸に回転するので、被介助者Mの方向転換を被介助者Mの態勢を安定させた状態で行うことができる。また、介助装置1は、回転駆動装置12の回転駆動力を利用して被介助者Mの方向転換を行うことができるので、介助者の負担を軽減することができる。
【0034】
回転制御部43は、回転支持部10が90度回転したところで回転駆動装置12による回転駆動を停止する。そして、介助者等は、回転盤規制部33が第二規制溝36に到達していることを確認し、回転盤規制部33に対する踏込操作を解除して回転盤31の回転を規制する。最後に、介助者等は、操作部50を操作し、起立補助装置20による被介助者Mの着座動作の補助を行いつつ、被介助者Mを便器T(
図2参照)に着座させる。
【0035】
なお、介助者等は、回転盤31の回転が開始された時点で回転盤規制部33に対する踏込操作を解除してもよい。即ち、回転盤規制部33は、スプリング38により上方へ付勢されているので、回転盤規制部33が第二規制溝36に到達した時点で上方へ持ち上げられ、回転盤規制部33に対する回転盤31の自由回転が規制される。
【0036】
このように、介助装置1を用いることにより、介助者等は、トイレ等の限られたスペースにおいても、車椅子Wに着座する被介助者Mの方向転換を行いつつ、別の位置(便器T)に被介助者Mを着座させることができる。その結果、介助装置1は、介助者等の負担を軽減することができる。
【0037】
さらに、介助者は、被介助者Mの方向転換を行う際に回転盤規制部33を操作し、回転盤31の自由回転を許容しつつ、起立動作及び着座動作の補助を行う場合には、回転盤規制部33の操作を行わないことで、回転盤31の自由回転を規制することができる。このように、回転装置30は、使用者の操作に基づいて、回転盤31の自由回転の規制及び規制解除を行うことができるので、介助装置1は、被介助者Mの方向転換を行う際に、被介助者Mの安全性を高めることができる。
【0038】
また、介助装置1を使用しないときに、介助装置1は、操作部50を操作することにより、伸縮駆動装置22を駆動させて伸縮アーム21を縮めることができる。よって、介助装置1が設置されたトイレを介助不要者が使用する際において、介助不要者は、トイレを快適に使用することができる。
【0039】
(5.その他)
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、本実施形態では、介助装置1をトイレに設定する場合を例に挙げて説明したが、他の場所に設置することは当然可能である。また、本実施形態では、回転盤31の回転可能な角度が90度である場合を例に挙げて説明したが、回転盤31の回転可能角度は、適宜変更してもよい。
【0040】
また、本実施形態では、回転支持部10の回転柱部11の回転が回転駆動装置12により駆動制御され、回転装置30の回転盤31が自由回転可能に設けられる場合について説明したが、これに限られるものではない。即ち、回転支持部10が自由回転可能に設けられ、回転盤31の回転がアクチュエータ等により駆動制御可能に設けられていてもよい。また、回転支持部10及び回転盤31の双方が自由回転可能に設けられていてもよく、回転支持部10の回転及び回転盤31の回転が駆動制御可能に設けられていてもよい。
【0041】
この点に関し、回転柱部11を自由回転可能に設ける場合において、回転支持部10に対し、回転柱部11の自由回転を自動的に、或いは、介助者等の操作に基づいて規制可能なアーム規制部が設けられていてもよい。この場合、介助装置は、被介助者Mの態勢を安定させた状態で、被介助者Mの方向転換を行うことができる。
【0042】
また、回転盤31の回転を駆動制御する場合には、駆動制御に基づいて回転盤31の回転規制及び回転規制解除を行うことができるので、介助装置は、被介助者Mの安全性を高めることができる。さらに、回転支持部10及び回転盤31の双方を駆動制御する場合では、回転支持部10を回転駆動する第一回転駆動装置と回転盤31を回転駆動する第二回転駆動装置とを同期回転させることにより、介助装置は、回転盤31に乗せられた被介助者Mの方向転換を行う際に、被介助者Mの態勢を安定させることができる。よってこの場合において、介助装置は、被介助者Mの安全性を高めることができる。
【0043】
本実施形態では、回転盤31は、介助者等が回転盤規制部33を操作することにより、回転盤31の自由回転を規制する場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。即ち、回転装置30が、回転盤規制部33による回転盤31の回転規制及び回転規制解除を自動的に行う回転盤規制装置を備えていてもよい。この場合、例えば回転盤規制装置は、起立補助制御部42により揺動駆動装置24が揺動駆動されている間、回転盤31の回転を規制してもよい。また、回転盤規制装置は、起立補助装置20により被介助者Mを立位姿勢とし、揺動アーム23の揺動が停止した状態(
図13に示す状態)にあるときに限り、回転盤31の回転規制を解除してもよい。このように、回転盤規制部33による回転盤31の回転規制及び回転規制解除が自動的に行われることにより、介助装置1は、被介助者Mの安全性を高めることができる。
【0044】
(6.効果)
以上説明したように、本明細書に開示する介助装置1は、被介助者Mの起立補助を行う起立補助装置20と、起立補助装置20の上方に設けられ、起立補助装置20を鉛直方向に平行な第一軸線A1まわりに回転可能に支持する回転支持部10と、起立補助をする際に被介助者Mの足が乗せられる部位であって、回転支持部10とは分離して設けられ、床面Fに対して鉛直方向に平行な軸線まわりに回転可能に設置される回転盤31と、を備える。起立補助装置20は、回転支持部10に対し、鉛直方向に直交する第二軸線A2まわりに揺動可能に支持される揺動アーム23と、揺動アーム23の先端に設けられ、回転盤31に足が乗せられた被介助者Mの上半身を支持する上半身支持部25と、を備える。
【0045】
この介助装置1によれば、被介助者Mの足を回転盤31に乗せた状態で、起立補助装置20による被介助者Mの起立補助を行うことにより、起立させた被介助者Mの方向転換を行うことができる。よって、介助装置1は、着座した被介助者Mを別の位置に着座させる際に、限られたスペース内で被介助者Mの方向転換を行うことができる。
【0046】
上記した介助装置1において、回転盤31は、揺動アーム23と同軸に回転可能に設けられる。この介助装置1は、被介助者Mの方向転換を被介助者Mの態勢を安定させた状態で行うことができる。
【0047】
上記した介助装置1において、起立補助装置20は、第二軸線A2まわりに揺動アーム23を揺動駆動する揺動駆動装置24を備える。この介助装置1は、起立補助装置20による被介助者Mの起立動作及び着座動作の補助を円滑に行うことができる。
【0048】
上記した介助装置1において、回転盤31は、床面Fに対して着脱可能に設けられる。この介助装置1によれば、回転装置30を床面Fから取り外すことにより、介助者等は、床面Fの清掃を効率よく行うことができる。
【0049】
さらに、上記した介助装置1は、揺動アーム23又は回転盤31の何れか一方を鉛直方向に平行な軸線まわりに回転駆動する回転駆動装置12を備え、揺動アーム23又は回転盤31の何れか他方は、鉛直方向に平行な軸線まわりに自由回転可能に設けられる。この介助装置1は、回転駆動装置12の回転駆動力を利用して被介助者Mの方向転換を行うことができるので、介助者の負担を軽減することができる。
【0050】
上記した介助装置1において、回転盤31は、鉛直方向に平行な軸線まわりに自由回転可能に設けられ、介助装置1は、回転盤31の自由回転の規制及び規制解除を行う回転盤規制部33を備える。この介助装置1は、被介助者Mの方向転換を行う際に、被介助者Mの安全性を高めることができる。
【0051】
上記した介助装置1において、揺動アーム23は、鉛直方向に平行な軸線まわりに自由回転可能に設けられ、介助装置1は、揺動アーム23の自由回転の規制及び規制解除を行うアーム規制部を備える。この介助装置1は、被介助者Mの方向転換を行う際に、被介助者Mの安全性を高めることができる。
【0052】
さらに、上記した介助装置は、第一軸線A1まわりに揺動アーム23を回転駆動する第一回転駆動装置と、回転盤31を回転駆動する第二回転駆動装置と、を備え、起立補助装置20及び回転盤31は、第一回転駆動装置及び第二回転駆動装置が駆動することにより、同期回転する。この介助装置は、被介助者Mの方向転換を行う際に、被介助者Mの安全性を高めることができる。