特許第6796722号(P6796722)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6796722
(24)【登録日】2020年11月18日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】再充電可能なバッテリパック
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20201130BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20201130BHJP
   H01M 2/10 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   H02J7/00 X
   H01M10/48 P
   H01M2/10 U
   H02J7/00 Y
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-541803(P2019-541803)
(86)(22)【出願日】2017年2月13日
(65)【公表番号】特表2020-509724(P2020-509724A)
(43)【公表日】2020年3月26日
(86)【国際出願番号】CN2017073403
(87)【国際公開番号】WO2018145324
(87)【国際公開日】20180816
【審査請求日】2019年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】516219772
【氏名又は名称】ティティアイ(マカオ コマーシャル オフショアー) リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(74)【代理人】
【識別番号】100133983
【弁理士】
【氏名又は名称】永坂 均
(72)【発明者】
【氏名】フォトゥー,デニス ガストン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ヘイ マン レイモンド
【審査官】 辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】 特表2014−513512(JP,A)
【文献】 特開平9−139236(JP,A)
【文献】 特開2003−59475(JP,A)
【文献】 特開2006−115561(JP,A)
【文献】 特開2012−95433(JP,A)
【文献】 特開2006−19098(JP,A)
【文献】 特開2012−93176(JP,A)
【文献】 特開2016−111775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00− 7/12
7/34− 7/36
H01M 10/42−10/48
H01M 2/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動力工具に取付け可能な再充電可能なバッテリパックであって、
再充電可能なバッテリと、
セグメントの配列を含むディスプレイと、
前記再充電可能なバッテリの充電レベルを感知する充電センサと、
第1のディスプレイコマンドを入力するためのユーザ作動可能なディスプレイスイッチと、
前記動力工具によって前記再充電可能なバッテリから引き出される電流レベルを感知する電流センサと、
前記再充電可能なバッテリの異常状態を検出する異常検出器と、
前記ディスプレイの点灯状態を制御して前記セグメントを進行的に点灯して、
i)充電ディスプレイ状態において、前記第1のディスプレイコマンドの受信後に、所定の時間に亘って前記充電センサによって検出される充電のレベルを表し、且つ
ii)前記充電ディスプレイ状態と異なる電流ディスプレイ状態において、前記電流センサによって検出される電流のレベルを表すために、
前記ディスプレイ、前記充電センサ、前記ディスプレイスイッチ、前記電流センサ、及び前記異常検出器に動作可能に接続される、コントローラとを含み、
前記電流ディスプレイ状態は、前記異常検出器によって検出される異常が存在しない限り、並びに前記第1のディスプレイコマンドが存在しない限り、初期設定状態においてアクティブである、
再充電可能なバッテリパック。
【請求項2】
照らされるセグメントは、前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態の各々において連続的に照らされ、前記電流ディスプレイ状態は、前記セグメントの各々のセグメントの照明の色に関して、前記充電ディスプレイ状態と異なる、請求項1に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項3】
前記セグメントの前記配列は、実質的に線形配列であり、前記進行的に点灯されるセグメントは、棒グラフ型ディスプレイを形成する、請求項1に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項4】
前記実質的に線形配列の一端に配置される前記セグメントのうちの第1のものだけを前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態の両方において点灯して、低充電レベル及び低電流レベルをそれぞれ示す、請求項3に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項5】
前記ディスプレイスイッチは、瞬時スイッチであり、前記ディスプレイスイッチの作動後の前記所定の時間は、4秒未満である、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項6】
前記コントローラは、前記セグメントの点灯状態を制御して、前記電流ディスプレイ状態及び前記充電ディスプレイ状態の両方と異なる異常ディスプレイ状態において、前記異常検出器によって検出されるような当該再充電可能なバッテリパックの異常状態を表すように更に構成され、前記異常ディスプレイ状態は、前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態をオーバーライドする、請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項7】
前記異常ディスプレイ状態は、前記セグメントの照明のパターンに関して、前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態と異なる、請求項6に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項8】
当該再充電可能なバッテリパックは、
バッテリ充電レベルが所定のレベルの間で上昇させられるバッテリ充電サイクルを検出する充電サイクル検出器と、
前記バッテリ充電サイクルの累積数を記録するメモリとを含み、
前記ディスプレイスイッチは、第2のディスプレイコマンドを入力するためにユーザ作動可能であり、
前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態の両方と異なるサイクルディスプレイ状態において、前記第2のディスプレイコマンドの受信後に、前記コントローラは、前記ディスプレイの前記点灯状態を制御して、前記セグメントを進行的に点灯して、前記バッテリ充電サイクルの累積数のレベルを表し、
前記電流ディスプレイ状態は、前記第2のディスプレイコマンドが更に存在しない限り、前記初期設定状態においてアクティブである、
請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項9】
前記サイクルディスプレイ状態は、前記セグメントの各々のセグメントの照明の色に関して、前記充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態と異なる、請求項8に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項10】
前記セグメントのうちの第1のものだけを前記サイクルディスプレイ状態において点灯して、バッテリ充電サイクルの低い累積数を示す、請求項8に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項11】
前記コントローラは、前記ディスプレイスイッチの作動の持続時間に基づいて、前記第1の入力コマンドと前記第2の入力コマンドとの間を区別するように構成される、請求項8に記載の再充電可能なバッテリパック。
【請求項12】
前記コントローラは、
i)前記第1のディスプレイコマンドが第1の持続時間に亘る前記ディスプレイスイッチの作動の検出後に受信されることを決定し、且つ
ii)前記第2のディスプレイコマンドが前記第1の持続時間よりも長い所定の閾値持続時間を上回る第2の持続時間に亘る前記ディスプレイスイッチの作動の検出後に受信されることを決定する、
ように構成される、
請求項11に記載の再充電可能なバッテリパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーツール(動力工具)用の再充電可能なバッテリパックに関し、特にバッテリパックの動作状態を示すディスプレイを備えるバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
再充電可能なバッテリパックは、バッテリパックの残存容量を表示するための、照明されるディスプレイを含むことがある。米国特許第8,940,427号明細書は、パワーツールと共に使用するための再充電可能なバッテリパックを記載しており、それは残存容量と再充電可能なバッテリの異常を表示するための4つのLED素子を備えるディスプレイユニットを含む。ディスプレイユニットが残存容量又は異常状態を表示するコマンドを受信することを可能にするために、ディスプレイユニットに隣接してユーザ作動可能なディスプレイスイッチが設けられる。バッテリパックが動作中のパワーツールに取り付けられるとき、異常状態が起こらない限り、ディスプレイは休止している。この種のパワーツールを使用するときには、再充電スケジュールを予測することができるように、バッテリ充電レベルが低下している速度の表示を提供するために、バッテリパックのディスプレイスイッチを定期的に押すことが必要である。ディスプレイスイッチがツールのハンドルから離間しているとき、充電レベルを示すためにディスプレイスイッチを定期的に押すことは、パワーツールを使用しているタスクを中断させる。この不利点を克服又は実質的に改良することが、より一般的には、改良された再充電可能なバッテリパックを提供することが、本発明の目的である。
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様によれば、動力工具に取付け可能な再充電可能なバッテリパックであって、
再充電可能なバッテリと、
セグメントの配列を含むディスプレイと、
再充電可能なバッテリの充電レベルを感知する充電センサと、
第1のディスプレイコマンドを入力するためのユーザ作動可能なディスプレイスイッチと、
動力工具によって再充電可能なバッテリから引き出される電流レベルを感知する電流センサと、
再充電可能なバッテリの異常状態を検出する異常検出器と、
ディスプレイの点灯状態を制御してセグメントを進行的に点灯して、
i)充電ディスプレイ状態において、第1のディスプレイコマンドの受信後に、所定の時間に亘って充電センサによって検出される充電のレベルを表し、且つ
ii)充電ディスプレイ状態と異なる電流ディスプレイ状態において、電流センサによって検出される電流のレベルを表すために、
ディスプレイ、充電センサ、ディスプレイスイッチ、電流センサ、及び異常検出器に動作可能に接続される、コントローラとを含み、
電流ディスプレイ状態は、異常検出器によって検出される異常が存在しない限り、並びに第1のディスプレイコマンドが存在しない限り、初期設定状態においてアクティブである、
再充電可能なバッテリパックが提供される。
【0004】
電流ディスプレイ状態で充電ディスプレイ状態を補足することによって、ユーザは異なるタスクのエネルギ強度の指標(表示)(indication)を与えられ、ユーザがバッテリパックに利用可能な残存稼動時間(remaining run time)をより良く予期することを可能にする。
【0005】
好ましくは、照らされるセグメントは、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態の各々において連続的に照らされ、電流ディスプレイ状態は、セグメントの各々のセグメントの照明の色に関して、充電ディスプレイ状態と異なる。
【0006】
好ましくは、セグメントの前記配列は、実質的に線形配列であり、進行的に点灯されるセグメントは、棒グラフ型ディスプレイを形成する。
【0007】
好ましくは、実質的に線形配列の一端に配置されるセグメントのうちの第1のものだけを充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態の両方において点灯して、低充電レベル及び低電流レベルをそれぞれ示す。このように行うことによって、棒グラフディスプレイは、常に同じ方向に延びて、レベルの増大を示す。
【0008】
好ましくは、ディスプレイスイッチは、瞬時スイッチであり、ディスプレイスイッチの作動後の所定の時間は、4秒未満、より好ましくは、約2秒である。
【0009】
好ましくは、コントローラは、セグメントの点灯状態を制御して、電流ディスプレイ状態及び充電ディスプレイ状態の両方と異なる異常ディスプレイ状態において、異常検出器によって検出されるような再充電可能なバッテリパックの異常状態を表すように更に構成され、異常ディスプレイ状態は、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態をオーバーライドする(無効にする)(overrides)。
【0010】
好ましくは、異常ディスプレイ状態は、セグメントの照明のパターンに関して、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態と異なる。
【0011】
好ましくは、再充電可能なバッテリパックは、
バッテリ充電レベルが所定のレベルの間で上昇させられるバッテリ充電サイクルを検出する充電サイクル検出器と、
バッテリ充電サイクルの累積数を記録するメモリとを含み、
ディスプレイスイッチは、第2のディスプレイコマンドを入力するためにユーザ作動可能であり、
充電ディスプレイ状態及び前記電流ディスプレイ状態の両方と異なるサイクルディスプレイ状態において、第2のディスプレイコマンドの受信後に、コントローラは、ディスプレイの点灯状態を制御して、セグメントを進行的に点灯して、バッテリ充電サイクルの累積数のレベルを表し、
電流ディスプレイ状態は、第2のディスプレイコマンドが更に存在しない限り、初期設定状態においてアクティブである。
【0012】
好ましくは、異常ディスプレイ状態は、サイクルディスプレイ状態をオーバーライドする。
【0013】
好ましくは、サイクルディスプレイ状態は、セグメントの各々のセグメントの照明の色に関して、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態と異なる。
【0014】
好ましくは、セグメントのうちの第1のものだけをサイクルディスプレイ状態において点灯して、バッテリ充電サイクルの低い累積数を示す。
【0015】
好ましくは、コントローラは、ディスプレイスイッチの作動の持続時間に基づいて、第1の入力コマンドと第2の入力コマンドとの間を区別するように構成される。コントローラは、第1のディスプレイコマンドが第1の持続時間に亘るディスプレイスイッチの作動の検出後に受信されることを決定し、且つ第2のディスプレイコマンドが第1の持続時間よりも長い所定の閾値持続時間を上回る第2の持続時間に亘るディスプレイスイッチの作動の検出後に受信されることを決定する、ように構成される。
【0016】
好ましくは、再充電可能なバッテリパックは、例えば、2Ah又は4Ahの容量を備える、58Vバッテリである。
【0017】
本発明は、燃料計としてのみならず、バッテリパック、ひいては、通常動作中にバッテリパックが取り付けられるツールに対する負荷の量を自動的に表示する負荷計としても使用することができる、再充電可能なバッテリパックのためのディスプレイを提供することにより、オペレータ又はユーザが、実行されている作業の状態を容易に決定してバッテリの残存稼動時間を評価するのを支援する。これは、バッテリパック、ひいては、バッテリパックが取り付けられるツールの安全性及び操作上の有効性を向上させる。
【0018】
次に、添付の図面を参照して、本発明の好ましい形態を一例として記載する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1A】本発明の1つの実施形態に従った再充電可能なバッテリパックの斜視図である。
図1B図1のバッテリパックの端面図である。
図2図1Aのバッテリパックの主要な機能的構成要素のブロック図である。
図3図1Aのバッテリパックにおけるディスプレイを棒グラフの形態において例示している。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1A及び図1Bは、パワーツール(動力工具)(例えば、送風機、芝刈機、トリマ)に電力を提供することができ、チャージャ(充電器)から電力を受け取ることができる、再充電可能なバッテリパック10を示している。この実施形態において、バッテリパック10は、リチウムベースの化学的性質を有し、58Vの公称電圧及び4Ahの容量を有する。
【0021】
図1Aに示すように、バッテリパック10は、(面取りされた又は丸められたエッジを備える)概ね長方形のプリズム状ハウジング12を含む。フレーム14が、ネジ16によって、ハウジング12の長手方向端に配置された前壁18に取り付けられている。フレーム14は、実質的にU字形であり、ハウジング12の前壁18の3つのエッジの回りに延在している。フレーム14は、U形状のフレーム14の平行なアーム22を横断して接続されたハンドル部20を更に含む。ハウジング12の前壁18とフレーム14とは離間させられて、ユーザが自分の手を挿入してバッテリパック10を持つためにハンドル20を掴むことがある空間を提供する。後端から前端に向かって延びる通気孔24が、ハウジング12の頂壁26と側壁28の各々との間に形成されている。
【0022】
ハウジング12の前壁18は、例えば、線形配列(アレイ)において配置された4つのセグメントによって形成されたディスプレイ30を含んでよい。4つのセグメントは、それぞれ、ハウジングにある窓を含み、窓の背後には、4つの多色光源(例えば、前壁18の背後の回路基板に取り付けられたLED)のそれぞれの1つがある。窓は、光源からの光が通過することができるハウジング12の半透明部分、透明部分、又は切取り部分であってよい。4つのセグメントは、それぞれ、異なる種類の情報を表示するために、異なる時間に、静的又は動的のいずれかで、異なる色(赤色、緑色、橙色、青色など)で独立的に照らされてよい。バーグラフ型ディスプレイを形成するために、ディスプレイ30の4つのセグメントを、一端から他端に向かって進行的に(progressively)点灯させることができる。ディスプレイスイッチ32が、ユーザによる作動のためにディスプレイ30に隣接して配置され、ディスプレイ30によって提示される情報を制御する異なるディスプレイコマンドの入力を可能にする。ディスプレイスイッチ32は、瞬時スイッチ(momentary switch)であってよい。
【0023】
図1Bは、ハウジング12の後端の上方部分が、電気端子36を有するポート34で形成されていることを示している。ポート34は、パワーツール又は充電器上の対応する構造と係合して、パワーツール又は充電器との機械的及び電気的接続を確立するように構成される。従来のように、接続は、プラグ及びソケット接続(plug-and-socket)の形態であってよい。ハウジング12の後端から前端に向かって実質的に水平に延びる2つのガイドレール38が、ハウジング12の側壁28に配置されている。レール38は、バッテリパック10とパワーツール又は充電器との係合を容易にするために、パワーツール又は充電器上の対応する構造と係合するよう配置される。任意的に、バッテリパック10をパワーツール又は充電器に固定するために、パワーツール又は充電器にラッチ機構(図示せず)を設けてよい。
【0024】
図2は、図1A及び図1Bのバッテリパック10内に含められる主要な機能的構成要素(main functional component)を例示している。図2に示すように、再充電可能なバッテリパック10は、複数のセルによって形成されるような再充電可能なバッテリ40を含む。充電センサ42が、その充電レベル、即ち、電圧形態の残存電力を感知するために、バッテリ40と接続される。例えば、バッテリパック40が連結されるパワーツールの使用によって、バッテリ40から引き出される電流レベルを感知するために、電流センサ44がバッテリ40と接続される。バッテリ40の異常状態を検出するために、バッテリ40と接続される異常検出器46も設けられる。異常検出器46は、バッテリパック10に関連する以下の状態、即ち、通信不良、過負荷、過放電、過熱、過小温度(under-temperature)、短絡、ツール不適合、充電器不適合などのうちの1以上を検出するように動作可能な1以上のセンサを含んでよい。バッテリパック10は、バッテリ充電レベルが所定のレベルの間で上昇するバッテリ充電サイクルを検出するためにバッテリ40と動作可能に接続される充電サイクル検出器48と、バッテリ充電サイクルの累積数を記録するメモリ50とを更に含んでよい。
【0025】
図2の異常検出器46は、別個の機能モジュールとして記載されているが、図2に示す検出器/センサ/コントローラと無関係に、或いはそれらとの組み合わせにおいて、異なる電子構成要素で実現されてよいことが理解されるであろう。一例において、異常検出器46は、バッテリパックのコントローラ52と通信する対応するコントローラを有する検出器であってよい。別の例において、異常検出器46は、それぞれのセンサ及びそれらに接続される検出器からの異常信号を検出するコントローラ52の部分であってよい。代替的に、異常検出器46は、対応する検出器及びコントローラ52によって実装されてよい。この場合、コントローラ52は、対応する検出器によって得られる測定値に基づいて異常を検出するように動作可能であってよい。検出器46がバッテリ40の温度を検出する温度センサである例において、コントローラ52は、検出される温度に基づいて、過熱状態が発生したか否かを判定するように動作可能である。
【0026】
図2において、コントローラ52は、セグメントを進行的に点灯させて異なる情報を表すよう、ディスプレイ30の点灯状態を制御するために、センサ及び検出器42、44、46、48と通信するために、ディスプレイスイッチ32、ディスプレイ30、メモリ50、及び様々なセンサ及び検出器42、44、46、48と接続される。
【0027】
初期設定で、バッテリパック10の通常使用中、バッテリパック10がパワーツールに取り付けられているときに、及びパワーツールトリガがオンである(即ち、パワーツールが作動している)ときに、コントローラ52は、電流センサ44によって検出される電流のレベルを示すために、電流ディスプレイ状態(current display state)で作動させるようにディスプレイ30を制御する。電流ディスプレイ状態は、コントローラ52がディスプレイ状態の変更の必要を決定しない限り、ユーザに指標(インジケータ)(indicator)を提供するように使用中にアクティブなままである。
【0028】
電流ディスプレイ状態の間に、ユーザが(例えば、単一のプレスによって、又は10秒未満に亘ってスイッチを押して保持することによって)瞬時ディスプレイスイッチ32を起動すると、コントローラ52は、これを第1のディスプレイコマンドとして識別し、相応してディスプレイ30を充電ディスプレイ状態(charge display state)に切り替え、ディスプレイ30を制御して、所定の持続時間(例えば、2秒)に亘って、充電センサ42によって検出される充電のレベルを表示する。所定の持続時間が経過した後に、コントローラは、電流ディスプレイ状態に戻り、パワーツールの使用によって引き出される電流のレベルを(上述のように)表示する。充電ディスプレイ状態は、ディスプレイ30のセグメントの照明の色に関して、電流ディスプレイ状態と異なることがある。
【0029】
電流ディスプレイ状態の間に、ユーザが所定の持続時間閾値を上回る時間期間(例えば、10秒)に亘ってディスプレイスイッチ32を連続的に作動させると、コントローラ52は、第2のディスプレイコマンドを識別し、ディスプレイ30をサイクルディスプレイ状態(cycle display state)に切り替え、ディスプレイ30を制御して、所定の持続時間(例えば、2秒)に亘ってバッテリ充電サイクルの累積数のレベルを表示する。コントローラ52は、バッテリ充電サイクルの累積数を得るためにメモリ50と通信する。所定の持続時間が経過した後に、コントローラは、電流ディスプレイ状態に戻り、パワーツールの使用によって引き出される電流のレベルを(上述のように)表示する。サイクルディスプレイ状態は、ディスプレイ30のセグメントの照明の色に関して、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態の両方と異なってよい。
【0030】
通常使用の間に、異常検出器46による異常状態の検出の後に、コントローラ52は、ディスプレイ30を異常ディスプレイ状態(abnormality display state)に切り替え、ディスプレイ30のセグメントの点灯状態を制御して、異常の発生を示して、電流ディスプレイ状態におけるディスプレイ及び充電ディスプレイ状態におけるディスプレイの両方と異なるディスプレイを提供する。異常ディスプレイ状態は、セグメントの照明パターンに関して、充電ディスプレイ状態及び電流ディスプレイ状態の両方と異なってよい。異常ディスプレイ状態は、バッテリパック10での異常状態が軽減されるまで、充電ディスプレイ状態、電流ディスプレイ状態、及びサイクルディスプレイ状態をオーバーライドして(override)よい。一例において、異常ディスプレイ状態は、ディスプレイスイッチ32の作動後でさえも維持される。
【0031】
ディスプレイ30の例示的なディスプレイパターンの詳細を図3に関して更に記載する。図3に示すように、ディスプレイ30は、線形配列において互いに等間隔に離間する4つの同等のセグメント30A〜30Dを含む。セグメント30A〜30Dの各々は、異なる色で、静的又は動的に照明されてよい。
【0032】
動作中、バッテリパック10がパワーツールに取り付けられているときに、及びパワーツールのトリガがオンである(即ち、動作している)ときに、コントローラ52は、初期設定の電流ディスプレイ状態において作動するようにディスプレイ30を制御し、荷重計(load gauge)として作用する。本実施形態の58Vバッテリパックでは、電流センサ44によって決定されるようなバッテリパック10から引き出される電流が20Aを下回るとき、セグメント30A〜30Dのいずれも点灯しない。電流センサ44によって決定されるようなバッテリパック10から引き出される電流が20A〜30Aの間であるときに、セグメント30Aは、常に橙色で点灯する。電流センサ44によって決定されるようなバッテリパック10から引き出される電流が30A〜40Aの間であるときに、セグメント30A、30Bは、常に橙色で点灯する。電流センサ44によって決定されるようなバッテリパック10から引き出される電流が40A〜50Aの間であるときに、3つのセグメント30A〜30Cは、常に橙色で点灯する。電流センサ44によって決定されるようなバッテリパック10から引き出される電流が50Aを上回るときに、4つのセグメント30A〜30Dの全ては、常に橙色で点灯する。この電流ディスプレイ状態では、照らされるときに、照明の色及び強度は、概ね一定なままである。コントローラ52は、ディスプレイ状態の変更が必要であると決定しない限り、パワーツールの動作中に、電流ディスプレイ状態でディスプレイ30を連続的に作動させる。
【0033】
通常動作中に、ディスプレイ30が電流ディスプレイ状態にあり、ユーザがディスプレイスイッチ32を瞬間的に作動させるときに、コントローラ52は、ディスプレイを、ディスプレイ30が所定の時間、好ましくは2秒に亘って燃料計として作用する充電ディスプレイ状態に切り替え、次に、電流ディスプレイ状態に戻る。本実施形態の58Vバッテリパックでは、充電センサ42によって決定されるようなバッテリパック10の電圧レベルが49.5Vを下回るときには、セグメント30Aのみが、2秒に亘って常に緑色で点灯する。充電センサ42によって決定されるようなバッテリパック10の電圧レベルが49.5V〜52.28Vの間であるとき、2つの隣接するセグメント30A、30Bは、2秒に亘って常に緑色で点灯する。充電センサ42によって決定されるようなバッテリパック10の電圧レベルが52.28V〜55.51Vの間であるとき、3つのセグメント30A〜30Cは、2秒に亘って常に緑色で点灯する。充電センサ42によって決定されるようなバッテリパック10の電圧レベルが55.51Vを上回るとき、全ての4つのセグメント30A〜30Dは、2秒に亘って常に緑色で点灯する。この充電ディスプレイ状態では、照らされると、照明の色及び強度は概ね一定なままであるが、電流ディスプレイ状態における照明の色及び強度とは異なる。
【0034】
通常動作中に、ディスプレイ30が電流ディスプレイ状態にあり、ユーザがディスプレイスイッチ32を所定の閾値、例えば、10秒を超える長期の時間期間に亘って作動させるとき、コントローラ52は、ディスプレイ30をサイクルディスプレイ状態に切り替え、サイクルディスプレイ状態において、ディスプレイ30は、所定の時間、好ましくは、2秒に亘って充電サイクルインジケータとして作用し、次に、電流ディスプレイ状態に戻る。メモリ50内に記録されるようなバッテリパック10の充電サイクルの累積数が125回未満であるとき、セグメント30Aは、2秒間に亘って常に赤色で点灯する。メモリ50に記録されるようなバッテリパック10の充電サイクルの累積数が126〜250回の間にあるとき、2つのセグメント30A、30Bは、2秒に亘り常に赤色で点灯する。メモリ50に記録されるようなバッテリパック10の充電サイクルの累積数が251〜325回の間にあるとき、3つのセグメント30A〜30Cは、3秒に亘り常に赤色で点灯する。メモリ50に記録されるようなバッテリパック10の充電サイクルの累積数が326〜500回の間にあるとき、全ての4つのセグメント30A〜30Dは、2秒に亘り常に赤色で点灯する。メモリ50に記録されるようなバッテリパック10の充電サイクルの累積数が500回を超えると、セグメント30Aは、他のセグメント30B−30Dがオフである間に2秒に亘り赤色で点滅する。
【0035】
動作中の任意の時点で、異常状態が異常検出器46によって検出されるとき、コントローラ52は、異常状態が終了するまで、ディスプレイ30を異常ディスプレイ状態に切り替えるように構成される。換言すれば、異常状態が発生し、持続するとき、ディスプレイスイッチ32の作動は、ディスプレイ30の状態を電流ディスプレイ状態又はサイクルディスプレイ状態に変更しない。異常状態が持続するならば、異常ディスプレイ状態は、電流ディスプレイ状態、充電ディスプレイ状態、サイクルディスプレイ状態の各々をオーバーライドする。一例では、過大電圧又は過小電圧状態が異常検出器46によって検出され、コントローラ52に伝達されるとき、コントローラ52は、ディスプレイスイッチ32の作動及びパワーツールの動作状態とは無関係に、ディスプレイ30を異常ディスプレイ状態で作動させて、ディスプレイ30の全ての4つのセグメント30A〜30Dを緑色で連続的に点滅させる。別の例では、過負荷状態が異常検出器46によって検出され、コントローラ52に伝達されるとき、コントローラ52は、ディスプレイスイッチ32の作動及びパワーツールの動作状態とは無関係に、ディスプレイ30を異常ディスプレイ状態で作動させて、ディスプレイ30の全ての4つのセグメント30A〜30Dを橙色で連続的に点滅させる。過熱状態が異常検出器46によって検出され、コントローラ52に伝達されるとき、コントローラ52は、表示スイッチ32で受信される入力及びパワーツールの動作状態とは無関係に、ディスプレイ30を異常ディスプレイ状態で作動させて、ディスプレイ30の全ての4つのセグメント30A〜30Dを連続的に赤色で作動させる。1つの実施形態において、セル不均衡状態(例えば、インピーダンス不均衡)が異常検出器46によって検出され、コントローラ52に伝達されるとき、コントローラ52は、ディスプレイ30を異常表示状態で作動させて、ディスプレイ30の4つのセグメント30A〜30Dを交互の色(例えば、緑色〜橙色〜緑色〜橙色)で連続的に点灯させて、保守のためにバッテリパック10を充電器に入れる必要があることを示す。
【0036】
情報を提示するためにバッテリパックのディスプレイを制御する方法は、上述の色、パターン、及びタイミングに限定されないことが理解されるであろう。本発明のバッテリパックは、異なる化学的性質、異なる(複数の)公称電圧、例えば、18V、36V、及び/又は異なる容量、例えば、1Ah、2Ahを有してもよい。
【0037】
ほんの一例として本発明の態様を記載した。本発明の範囲から逸脱することなく本発明に対する修正及び追加が行われてよいことが理解されるべきである。
図1A
図1B
図2
図3