特許第6796723号(P6796723)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6796723
(24)【登録日】2020年11月18日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】撮像装置及びその駆動方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/232 20060101AFI20201130BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20201130BHJP
   G02B 7/28 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   H04N5/232 939
   H04N5/232 290
   H04N5/232 030
   H04N5/225 400
   G02B7/28 N
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-543533(P2019-543533)
(86)(22)【出願日】2018年9月4日
(86)【国際出願番号】JP2018032751
(87)【国際公開番号】WO2019058957
(87)【国際公開日】20190328
【審査請求日】2020年2月21日
(31)【優先権主張番号】特願2017-182656(P2017-182656)
(32)【優先日】2017年9月22日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001122
【氏名又は名称】株式会社日立国際電気
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 和彦
【審査官】 大西 宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−023553(JP,A)
【文献】 特開2008−011473(JP,A)
【文献】 特開2013−211757(JP,A)
【文献】 特開2015−135448(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222 − 5/257
G02B 7/28 − 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズと、カメラと、カメラコントロールユニットと、大画面画像表示部と、レンズのフォーカス合わせをカメラコントロールユニットで行うフォローフォーカス制御部と、を備える撮像装置であって、
前記カメラは、
前記レンズのフォーカスが動いたら、前記レンズのフォーカスが動いた時間に任意の時間余計にフォーカス動作中信号を生成するタイマー機能付き制御部と、
前記フォーカス動作中信号を映像信号に多重するとともに、フォローフォーカス制御信号を分離する第一の多重分離部と、を有し、
前記カメラコントロールユニットは、
前記レンズのフォーカスを制御するフォローフォーカス制御部と、
前記フォローフォーカス制御信号を送り返し映像信号に多重するとともに、前記フォーカス動作中信号を映像信号から分離する第二の多重分離部と、
輪郭補正信号を生成してフォーカス合わせへの補助処理を行うフォーカスアシスト部と、を有し、
前記フォーカスアシスト部は、前記フォーカス合わせへの補助処理を施した映像を前記大画面画像表示部に表示することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記カメラと前記カメラコントロールユニットは、映像信号伝送ケーブルで接続されており、
前記大画面画像表示部は、前記カメラコントロールユニットに取り付けられており、
前記カメラに、前記大画面画像表示部より小型の画像表示部が設けられている
ことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記フォーカス動作中信号がonの場合で、輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替え、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
レンズと、カメラと、カメラコントロールユニットと、大画面画像表示部と、を備える撮像装置において、前記レンズのフォーカスを調整する際の駆動方法であって、
前記カメラ側において、
前記フォーカスの調整の際に前記レンズのフォーカスが動いたら、前記レンズのフォーカスが動いた時間に任意の時間余計にフォーカス動作中信号を生成して映像信号に多重して前記カメラコントロールユニット側に出力し、
前記カメラコントロールユニット側において、
前記フォーカス動作中信号を前記映像信号から分離して認識し、前記フォーカスの調整に対する補助処理を前記カメラに行わせるフォローフォーカス制御信号を生成して前記カメラ側に送り返すことによって前記補助処理を行わせると共に、前記補助処理が施された映像を前記大画面画像表示部に表示させる、
ことを特徴とする、撮像装置の駆動方法。
【請求項5】
前記カメラと前記カメラコントロールユニットを映像信号伝送ケーブルで接続し、
前記大画面画像表示部を、前記カメラコントロールユニットに取り付け、
前記カメラに、前記大画面画像表示部より小型の画像表示部を設ける、
ことを特徴とする請求項4に記載の、撮像装置の駆動方法。
【請求項6】
前記フォーカス動作中信号がonの場合で、輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替え、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えることを特徴とする請求項4又は5に記載の、撮像装置の駆動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、その駆動方法に係り、特に、フォーカス補助機能を備える撮像装置、その駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CCD(Charge Coupled Device)撮像素子から出力された信号から雑音を除去するCDS(Correlated Double Sampling)と暗電流補正と利得可変増幅回路(Automati c Gain Control、以下「AGC」という)とデジタル映像信号Viに変換するADC(An alog Digital Converter)とを内蔵したAFE(Analog Front End)が普及している。また、AFEのADC階調は従来10ビットだったが、12ビットや14ビットが一般化している。さらに、駆動回路や読み出し回路を統合し高速読み出しを可能にしたCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)撮像素子の改良も進んできた。
【0003】
さらにデジタル信号処理回路の集積化が進み、複数ラインの出力信号を記憶し算術処理することが、映像専用のメモリ集積DSP(Digital Signal Processor)だけでなく、安価な汎用のFPGA(Field Programmable Gate Array)でも容易に実現できるようになった。HDTV(High Definition TeleVision)カメラやInternet Protocol(以下、「IP」という)伝送部付HDTVカメラやより高精細のUHDTV(Ultra High Definitio n TeleVision)2K×4Kカメラや4K×8Kカメラも製品化された。液晶又は有機ELの平面映像表示装置も、より高精細な2K×4Kや4K×8KのUHDTV表示や高速表示や超薄型化が進んできた。
【0004】
また、操作者(カメラマン)が撮像装置を使用するときにおいて、被写体に焦点を合わせる場合には、ビューファインダやモニタ(以下、「VF」と称する)に映る映像を見ながら手動で光学レンズのフォーカス合わせ(合焦)を行う。ただし、VFによってダイナミックレンジが異なる。ダイナミックレンジの狭いVFでは、画面に輪郭強調を施しても、カメラマンが、合焦点であるかどうかが確認し難いという課題があった。この問題を解決するため、焦点の具合に応じて、輪郭強調信号部分に任意の色を付加するか、または、点滅表示させる技術がある(例えば、特許文献1や特許文献2参照)。
【0005】
さらに、フォーカスアシスト装置2は、カメラの撮影映像をビューファインダの解像度に縮小したダウンコンバート映像を生成し、ビューファインダの1画素以上で表示可能な領域の映像を切出映像として切り出し、映像を切替える技術もある(特許文献3参照)。
【0006】
しかし、2K×4Kや4K×8KのUHDTVカメラの小型化低価格化が進んでいる。さらに、家庭用の2K×4Kの40型〜60型の液晶TV受像機での低価格化が進んでいる。同様に、パソコン用の4K×8Kの32型〜60型の液晶モニタでの低価格化が進んできた。そのため、放送局でも、家庭用の液晶TV受像機とパソコン用の液晶モニタが使用されるようになった。白の有機ELと液晶のカラーフィルタを組み合わせた家庭用の2K×4Kの40型〜60型の平面TV受像機も短寿命ではあるが低価格化は進んできた。しかし、RGBの有機ELの平面映像表示装置は量産が困難で高価で短寿命である。
【0007】
また、5型〜9型のVFで1K×2Kの量産が始まったが、2K×4KのVFは高価である。7.4型のRGBの有機ELのVFは解像度が低く高価で短寿命である。
【0008】
さらに、小型の平面映像表示装置は画素ピッチが狭いため輝度とコントラストが比較的低いため光学レンズのフォーカス合わせを確認するのが困難なのに対し、大型の平面映像表示装置は画素ピッチが広いため輝度とコントラストが比較的高いため光学レンズのフォーカス合わせを確認するのが容易となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−8065号公報
【特許文献2】特開2008−67053号公報
【特許文献3】特開2016−100883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、視特性帯域は輝度YやG(緑信号)は広く、R(赤信号)やB(青信号)やR−YやB−Yは狭いことが知られている。しかし、クロマキー処理等で、RやBやR−YやB−Yの映像信号はY同等の帯域いわゆる4:4:4が要求される。妥協点として、RやBやR−YやB−Yの映像信号の帯域は輝度YやGの映像信号の帯域の半分のいわゆる4:2:2の伝送や記録が一般的である。
【0011】
したがって、光学レンズのフォーカス合わせを確認するのは小型の平面映像表示装置よりも大型の平面映像表示装置の方がより容易となっている。そのため、平面映像表示装置としては小型の5型〜9型のVFに輪郭強調信号部分に任意の色を付加しても光学レンズのフォーカス合わせの確認が困難である。
【0012】
そこで、カメラコントロールユニット(CCU)側の15型〜80型の大型の平面映像表示装置で、輪郭強調信号部分に任意の色を付加して、光学レンズのフォーカス合わせを再確認している。光学レンズのフォーカス合わせを再確認した後で、通常の色等の映像の確認をするために輪郭強調信号部分に任意の色を付加するのを中止している。そのため、輪郭強調信号部分に任意の色を付加と中止との切替を何回も繰り返し行う必要がある。
【0013】
本発明は、以上のような状況に鑑み、光学レンズのフォーカス合わせを容易に確認することが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、レンズと、カメラと、カメラコントロールユニットと、大画面画像表示部と、レンズのフォーカス合わせをカメラコントロールユニットで行うフォローフォーカス制御部と、を備える撮像装置であって、前記カメラは、前記レンズのフォーカスが動いたら、前記レンズのフォーカスが動いた時間に任意の時間余計にフォーカス動作中信号を生成するタイマー機能付き制御部と、前記フォーカス動作中信号を映像信号に多重するとともに、フォローフォーカス制御信号を分離する第一の多重分離部と、を有し、前記カメラコントロールユニットは、前記レンズのフォーカスを制御するフォローフォーカス制御部と、前記フォローフォーカス制御信号を送り返し映像信号に多重するとともに、前記フォーカス動作中信号を映像信号から分離する第二の多重分離部と、輪郭補正信号を生成してフォーカス合わせへの補助処理を行うフォーカスアシスト部と、を有し、前記フォーカスアシスト部は、前記フォーカス合わせへの補助処理を施した映像を前記大画面画像表示部に表示する。
また、前記カメラと前記カメラコントロールユニットは、映像信号伝送ケーブルで接続されており、前記大画面画像表示部は、前記カメラコントロールユニットに取り付けられており、前記カメラに、前記大画面画像表示部より小型の画像表示部が設けられてもよい。
また、前記フォーカス動作中信号がonの場合で、輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替え、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えてもよい。
また、本発明は、レンズと、カメラと、カメラコントロールユニットと、大画面画像表示部と、を備える撮像装置において、前記レンズのフォーカスを調整する際の駆動方法であって、前記カメラ側において、前記フォーカスの調整の際に前記レンズのフォーカスが動いたら、前記レンズのフォーカスが動いた時間に任意の時間余計にフォーカス動作中信号を生成して映像信号に多重して前記カメラコントロールユニット側に出力し、前記カメラコントロールユニット側において、前記フォーカス動作中信号を前記映像信号から分離して認識し、前記フォーカスの調整に対する補助処理を前記カメラに行わせるフォローフォーカス制御信号を生成して前記カメラ側に送り返すことによって前記補助処理を行わせると共に、前記補助処理が施された映像を前記大画面画像表示部に表示させる。
また、前記カメラと前記カメラコントロールユニットを映像信号伝送ケーブルで接続し、前記大画面画像表示部を、前記カメラコントロールユニットに取り付け、前記カメラに、前記大画面画像表示部より小型の画像表示部を設けてもよい。
また、前記フォーカス動作中信号がonの場合で、輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替え、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、光学レンズのフォーカス合わせを容易に確認することが可能な撮像装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1A】実施形態に係る、撮像装置の構成を示すブロック図である。
図1B】実施形態に係る、撮像装置の別の構成を示すブロック図である。
図2】実施形態に係る、撮像装置のタイマー付CPUの概略構成を示すブロック図である。
図3】実施形態に係る、フォーカス情報とフォーカス動作中信号を示す模式図である。
図4】実施形態に係る、撮像素子の配置を示す模式図である。
図5】実施形態に係る、フォーカス情報からフォーカス動作中信号を生成するフローチャートである。
図6A】実施形態に係る、フォーカスアシスト部の概略構成を示すブロック図である。
図6B】実施形態に係る、フォーカスアシスト部の別の概略構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、各図の説明において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、できるだけ説明の重複を避けるため、説明を省略するようにした。
【0018】
図1Aは、本実施形態に係る撮像装置1の構成例を示すブロック図である。図4は素子配置(画素配置)の模式図であって、図4(a)が図1Aに示すオンチップカラーフィルタ付CMOS撮像素子33(以下、単に「撮像素子33」と称する)のベイヤー配列を示し、図4(b)が後述の図1Bに示す色分解光学系28を用いた場合のベイヤー相当配列を示している。
【0019】
図1Aに示すように、撮像装置1は、レンズ31が取り付けられたカメラヘッド30(単に、「カメラ」ともいう)と、カメラコントロールユニット54と、画像表示部40と、大画面画像表示部43と、フォーカスフォロー制御部53とを備える。カメラヘッド30は、映像信号伝送ケーブル51によってカメラコントロールユニット54と接続される。
【0020】
カメラヘッド30は、撮像素子33、シリアル/パラレル変換部(S/P)42と、映像信号処理部41と、タイマー付CPU(Central Processing Unit)部39と、水晶発振器45(または水晶振動子)を備える。カメラヘッド30には、レンズ31及び画像表示部40(例えば、ビューファインダ)が接続される。
【0021】
映像信号処理部41は、ガンマ色輪郭補正部88と、MATRIX部36と、多重分離含むシリアル/パラレル変換部37(以下、単に「シリアル/パラレル変換部37」と称する)と、から構成されている。
【0022】
カメラヘッド30において、入射光がレンズ31で結像され、撮像素子33で光電変換され、シリアル/パラレル変換部(S/P)42で並列の赤色信号(R)、第1緑色信号(G1)、第2緑色信号(G2)、青色信号(B)に変換され、映像信号処理部41で各種信号処理が施され、映像信号伝送ケーブル51を介してカメラコントロールユニット54に送られる。
【0023】
映像信号処理部41は、ガンマ色輪郭補正部88と、MATRIX部36と、シリアル/パラレル変換部(S/P)37とを備える。
【0024】
ガンマ色輪郭補正部88は、ガンマ補正、輪郭補正等の画像処理を施し、MATRIX部36へ出力する。MATRIX部36は、例えば、次式に示すように、BT.709の映像信号の出力のR/G/Bから輝度信号(Y)と色差信号(Pb/Pr)に変換し、画像表示部40及びシリアル/パラレル変換部37に出力する。
Y=0.2126R+0.7152G+0.0722B
Pb=0.5389(B−Y)
Pr=0.6350(R−Y)
また、BT.709の原色点より広色域のITU/BT.2020での次式の変換の映像信号出力もある。
Y=0.2627R+0.6780G+0.0593B
Pb=0.5315(B−Y)
Pr=0.6782(R−Y)そしてパラレル−シリアル変換部37でシリアル映像信号に変換され、映像信号伝送ケーブル51を介してカメラコントロールユニット54に出力される。
【0025】
図1Bは、本実施形態の別の撮像装置101を示す。図1Aの撮像装置1と異なる点は、カメラヘッド29にあり、より具体的には、オンチップカラーフィルタ付CMOSの撮像素子33及びシリアル/パラレル変換部42の代わりに、色分解光学系28及びかRGBに対応した撮像素子(赤色撮像素子33R、第1緑色撮像素子33G1、第2緑色撮像素子33G2、青色撮像素子33B)を設けた点にある。映像信号処理部41の処理は同じである。
【0026】
すなわち、カメラヘッド29は、色分解光学系28と、第1緑色撮像素子33G1、第2緑色撮像素子33G2、赤色撮像素子33R、青色撮像素子33B、映像信号処理部41、タイマー付CPU部39と水晶発振器45(または水晶振動子)で構成されている。カメラヘッド29には、レンズ31と画像表示部40と映像信号伝送ケーブル51が接続されている。
【0027】
カメラヘッド29では、入射光がレンズ31で結像され、色分解光学系28で4板用に色分解され、第1緑色撮像素子33G1、第2緑色撮像素子33G2、赤色撮像素子33R及び青色撮像素子33Bの4つの撮像素子で光電変換され、映像信号処理部41に送られる。映像信号処理部41は、図1Aのカメラヘッド30と同様に、各種信号処理を施し、画像表示部40へ、及びシリアル/パラレル変換部37から映像信号伝送ケーブル51を介してカメラコントロールユニット54に送る。
【0028】
図1A図1Bにおいて、カメラコントロールユニット54は、映像信号処理部46とCPU部44を備え、HD−SDI(High Definition Serial Digital Interface)信号を出力する。8Kの場合は3Gx16本のSDI信号を出力する。4Kの場合は3Gx4本のSDI信号を出力するか又は12Gx1本のSDI信号を出力する。
【0029】
カメラコントロールユニット54は、映像信号伝送ケーブル51を介してカメラヘッド30、29に接続されるとともに大画面画像表示部43(大型の平面映像表示装置)及びフォーカスフォロー制御部53に接続される。フォーカスフォロー制御部53は、カメラコントロールユニット54側でもレンズ31のフォーカスを制御するための装置である。
【0030】
大画面画像表示部43は、フォーカスアシスト機能を有する大画面画像表示部43aと、フォーカスアシスト機能を有さない大画面画像表示部43bとの2種類ある。これら区別しない場合は、大画面画像表示部43と称する。
【0031】
大画面画像表示部43は輝度とコントラストが比較的高い12型以上できれば15型以上の大型の平面映像表示装置が好ましい。微細加工等の技術が進み輝度とコントラストが確保できるようになったら大画面画像表示部43の解像度は1K×2K以上できれば2K×4Kや4K×8Kが好ましい。
【0032】
映像信号処理部46は、上流側(すなわち、カメラヘッド30、29側)の多重分離含むシリアル/パラレル変換部47(以下、「シリアル/パラレル変換部47」と称する)と、補間部48と、フォーカスアシスト部49と、下流側(すなわち大画面画像表示部43側)の多重分離含むシリアル/パラレル変換部52(以下、単に「シリアル/パラレル変換部52」と証する)とを備える。
【0033】
図1A図1Bの映像信号処理部46において、映像信号伝送ケーブル51で送られてきたSDI映像信号(映像信号1(G2、R/2、R/2)と映像信号2(G1、B/2、B/2)は、シリアル/パラレル変換部47でY、Pb、Prのパラレルの映像信号に変換され、フォーカス動作中信号がSDIのAUX(外部出力端子)から分離される。
【0034】
Y、Pb、Prのパラレルの映像信号は、フォーカスアシスト部49で、輪郭に色を付ける、又はフォーカス動作中信号が「on」の場合は過剰な輪郭も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助処理が行われる。輪郭に付ける色は任意であるが、赤がフォーカス合わせを認識しやすいという特徴を有する。
【0035】
フォーカス合わせへの補助処理が行われたY、Pb、Prのパラレルの映像信号は、シリアル/パラレル変換部52で、8Kの場合は3Gx16本のSDI信号に変換されて出力する。4Kの場合は3Gx4本のSDI信号に変換されて出力するか又は12Gx1本のSDI信号に変換されて出力する。
【0036】
図1A図1Bにおいて、フォーカス動作中信号をSDIのAUXから分離する多重分離含むシリアル/パラレル変換部47、52とフォーカスアシスト部49フォーカスアシスト部49とが、カメラコントロールユニット54の映像信号処理部46にあると、撮像装置1(カメラ)の自由度が高まる。ただし、フォーカスアシスト機能を有する大画面画像表示部43aにある方が配線の種類は少なくて済む。
【0037】
ここで、図3を参照してフォーカスについて説明する。図3は、撮像装置1のレンズ31におけるフォーカス情報の変化とフォーカス動作中信号の模式図であって、具体的には、レンズ31の焦点の変化のフォーカス情報と、映像信号のAUX信号内のフォーカスアシストのon/off用のフォーカス動作中信号とを示す模式図である。フォーカス動作中信号がon(1)となると、フォーカスが無限遠から至近距離に向けて、いわゆる山登り制御がなされ、合焦すると、フォーカス位置(すなち、フォーカス情報)が一定となる。
【0038】
図5は、本実施形態のフォーカス情報からフォーカス動作中信号を生成するフローチャートである。まず、タイマー付きCPU39は、フォーカス情報が変化したかの判定を3段階で行う(S901)。所定の変化が無ければ終了する。
【0039】
レンズ31のフォーカスのエンコーダの遊びによる誤動作を防止するため、タイマー付きCPU39は、第1段階目の判断として、Focus情報は1つ前から2bit以上変化したかを判定する(S901A)。
【0040】
1つ前から2bit以上変化していない場合(S901AのN)、タイマー付きCPU39は、Focus情報は2つ前から2bit以上変化したかを判定する(S902A)。2つ前から2bit以上変化していない場合(S901BのN)、タイマー付きCPU39は、Focus情報は4つ前から2bit以上変化したかを判定する(S902C)。4つ前から2bit以上変化していない場合(S901CのN)、タイマー付きCPU39は、処理を終了する。
【0041】
1つ前、2つ前又は4つ前から2bit以上変化している場合(S901A、S901B、S901CのN)、タイマー付きCPU39は、フォーカス信号onし(S902)、タイマーを開始して(S903)、タイマーが所定時間(例えば0.1秒から1秒間)になったかを判定する(S904)。
【0042】
所定時間になっていない場合(S904のN)、タイマー付きCPU39はタイマーを継続する(S904)。所定時間になった場合(S904のY)、タイマー付きCPU39は、タイマーを0にリセットして(S905)、フォーカス信号をoffし(S906)、処理を終了する。
【0043】
タイマー付きCPU39は、カメラコントロールユニット54のCPU44に指示し、フォーカスアシスト機能付き大画面画像表示部43aにカメラヘッド30、29のメニューを表示するように制御することで、レンズ31のフォーカスが動いた時間に任意の時間(0.1秒から1秒間)だけ余分に制御することができる。また、画像表示部40に、カメラヘッド30、29のメニューをタイマー付CPU部39の制御により表示して、レンズ31のフォーカスが動いた時間に(0.1秒から1秒間の)任意の時間を、カメラヘッドのタイマー付CPU部39で制御することも可能である。
【0044】
図6Aは、カメラコントロールユニット54のフォーカスアシスト部49の概略構成を示すブロック図である。フォーカスアシスト部49は、フォーカス動作中信号がonの場合は色差信号を輪郭補正信号に切り替えることにより輪郭に色を付ける又は過剰な輪郭補正信号も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助手段である。
【0045】
図6Aにおいて、遅延部110,112,113は、フレームメモリ、ラインメモリ、画素遅延含む回路である。遅延部110で多数の走査線遅延と多数の画素遅延した輝度(Y)信号が差分部111で差分されDTL信号(輪郭補正信号)となる。DTLニー部114は、輪郭補正機能及びニー(圧縮)機能を有し、フォーカス動作中信号がoffの場合には過剰な輪郭がつかない様に圧縮し、フォーカス動作中信号がonの場合は過剰な輪郭も圧縮しない。
【0046】
DTLニー部114から出力されたDTL信号は、加算器115,116,117で、MON(確認)用の輝度(Y)信号と赤色差(Pr)信号と青色差(Pb)信号に加算される。もしくは、フォーカス動作中信号がonの場合は更に、選択部118で、赤色差(Pr)信号がDTL信号に切り替えられ、輪郭が赤くなり、レンズ31のフォーカス合わせが容易になる。もしくはフォーカス動作中信号がonの場合は、選択部119で、青色差(Pb)信号がDTL信号に切り替えられ、輪郭が青くなり、レンズのフォーカス合わせが容易になる。
【0047】
または、フォーカス動作中信号がonの場合は、更に、選択部118で赤色差(Pr)信号がDTL信号に切り替えられ、且つ、選択部119で青色差(Pb)信号がDTL信号に切り替えられ、輪郭が紫になる。もしくは、負のDTL信号に切り替えられ輪郭が緑になる。
【0048】
そのため、レンズ31のフォーカス合わせをカメラコントロールユニット54でも行うフォローフォーカス制御が容易になる。また、ビューファインダ(画像表示部40)での確認よりもレンズ31のフォーカス合わせが遥かに容易になる。
【0049】
図6Bは、カメラコントロールユニット54のフォーカスアシスト部49の別の概略構成を示すブロック図である。以下では、図6Aで示した構成と相違する点のみ説明する。
【0050】
図6Bにおいて、図6Aとの相違点は、アナログ比較器121、論理積122、124及びインバータ123が設けられ、アナログ比較器121に輪郭補正信号の基準電圧Vthが供給される点にある。
【0051】
アナログ比較器121は、輪郭補正信号の基準電圧Vthと差分部111から出力される輪郭補正信号の大小を判別し、DTL Peak信号を生成する。Focus動作中信号とDTL Peak信号とから、論理積122が、両方onの時のみ赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替える。さらにインバータ(INV)123と論理積(AND)124とによって、Focus動作中信号がonでDTL Peak信号がoffの時のみ、青の色差信号を輪郭補正信号に切り替える。
【0052】
つまり図6Bは、撮像装置1では、フォーカスアシスト部49は、フォーカス動作中信号がonの場合であっって輪郭補正信号が小さい場合は、青の色差信号を輪郭補正信号に切り替える。これによって、フォーカス合わせの山の裾野を確認しやすくなる。また、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えることで、フォーカス合わせの山の頂点を確認しやすくなる。
【0053】
なお、撮像装置1から出力する映像信号は、上述のHD−SDIに限定するものではなく、圧縮や暗号化等も問わない。
【0054】
以上、本実施形態の特徴を纏めると次の通りである。
つまり、本発明の撮像装置は、レンズとカメラと大画面画像表示部とを備えて構成され、
レンズのフォーカスが動いた時間に、フォーカス合わせへの補助処理を行わせる手段(フォーカスアシスト部)を有し、
レンズのフォーカスが動いたら、レンズのフォーカスが動いた時間に、フォーカスアシスト部でフォーカス合わせへの補助処理を行い、大画面画像表示部にフォーカス合わせへの補助処理を行った映像を表示する。
【0055】
また、撮像装置は、レンズとカメラと映像信号伝送ケーブルとカメラコントロールユニットと大画面画像表示部とレンズのフォーカス合わせをカメラコントロールユニットでも行う手段(フォローフォーカス制御部)と、
該レンズのフォーカスが動いた時間に、色差信号を輪郭補正信号に切り替えることにより輪郭に色を付ける又は過剰な輪郭補正信号も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助処理を行わせる手段(フォーカスアシスト部)と、を有し、
レンズのフォーカスが動いたら、レンズのフォーカスが動いた時間に、フォーカスアシスト部で色差信号を輪郭補正信号に切り替えることにより輪郭に色を付ける又は過剰な輪郭補正信号も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助処理を行い、大画面画像表示部にフォーカス合わせへの補助処理を行った映像を表示する。
【0056】
また、撮像装置は、レンズと、カメラと映像信号伝送ケーブルと、カメラコントロールユニットと、大画面画像表示部と、レンズのフォーカス合わせをカメラコントロールユニットでも行う手段(フォローフォーカス制御部)とを備え、
カメラ側にレンズのフォーカスが動いたら、レンズのフォーカスが動いた時間に(0.1秒から1秒間の)任意の時間余計にフォーカス動作中信号を生成するタイマー付CPUとフォーカス動作中信号を、映像信号(SDI)のAUXに多重しフォローフォーカス制御信号を分離する第1の多重分離部とを有し、
カメラコントロールユニット側でもレンズのフォーカスを制御するフォローフォーカス制御部とフォローフォーカス制御信号を送り返し(RET)映像信号(SDI)のAUXに多重しフォーカス動作中信号を映像信号(SDI)のAUXから分離する第2の多重分離部と、色差信号を輪郭補正信号に切り替えることにより輪郭に色を付ける又は過剰な輪郭補正信号も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助処理を行わせる手段(フォーカスアシスト部)と、を有し、
レンズのフォーカスが動いたら、レンズのフォーカスが動いた時間に(0.1秒から1 秒間の)任意の時間余計に、フォーカス動作中信号を該タイマー付CPUで生成して該第一の多重分離部で映像信号(SDI)のAUXに多重し、
該カメラコントロールユニット側の第二の多重分離部でフォーカス動作中信号を映像信号(SDI)のAUXから分離し該フォーカスアシスト部で色差信号を輪郭補正信号に切り替えることにより輪郭に色を付ける又は過剰な輪郭補正信号も圧縮しない等のフォーカス合わせへの補助処理を行い該大画面画像表示部にフォーカス合わせへの補助処理を行った映像を(フォーカス動作確認用に)表示する。
【0057】
また、撮像装置は、レンズのフォーカスが動いた時間に(0.1秒から1秒間の)任意の時間を余分に、該カメラコントロールユニット側で表示制御する。
【0058】
また、撮像装置は、(RやBやR−YやB−Yの視特性帯域が狭くても輝度とコントラストが比較的高い12型以上できれば15型以上の)大型の平面映像表示装置とフォーカス合わせへの補助手段とを有する。補助手段は、フォーカス動作中信号がonの場合で、輪郭補正信号が小さい場合は、青の色差信号を輪郭補正信号に切り替える。これによってフォーカス合わせの山の裾野を確認しやすくする。また、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替える。これによってフォーカス合わせの山の頂点を確認しやすくなる。
【0059】
また、撮像装置は、レンズとカメラと(RやBやR−YやB−Yの視特性帯域が狭くても輝度とコントラストが比較的高い12型以上できれば15型以上の)大型の平面映像表示装置とで構成され、
レンズのフォーカスの動きを検出する手段と、
輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替える手段と、
輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替える手段と、を有し、
レンズのフォーカスが動いた時間に、輪郭補正信号が小さい場合は青の色差信号を輪郭補正信号に切り替え、輪郭補正信号が大きい場合は赤の色差信号を輪郭補正信号に切り替えて、大型の平面映像表示装置に表示する。
【0060】
本実施形態によれば、光学レンズのフォーカス合わせを確認するときのみ、自動的にフォーカス合わせへの補助処理を行うことが可能になる。フォーカス合わせない場合は、通常の色等の映像の確認が容易で、光学レンズのフォーカス合わせを確認するときのみフォーカス合わせへの補助処理をすることで、光学レンズのフォーカス合わせが容易にできる。このため操作性が向上し、かつ、合焦点を判別し易い撮像装置を提供することができる。
【0061】
つまり、安価な大画面モニタを使用して、電子的にフォーカス確認を容易にし、8K4K2Kの映像制作の自由度が増加する。また、顧客所有の大画面モニタを活用できる。そのため、高画質の映像信号を生成する用途の放送用カメラや高い信頼性が要求される(原子力発電所等の)監視用カメラや(自動車の車体塗装や織物等の確認の)産業用カメラ等でSDI同軸重畳のカメラコントロールユニットを有するカメラ等に適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。本発明はフォーカス補助機能を備える撮像装置に有用である。この出願は、2017年9月22日に出願された日本出願特願2017−182656を基礎として優先権の利益を主張するものであり、その開示の全てを引用によってここに取り込む。
【符号の説明】
【0063】
1、101:撮像装置28:色分解光学系29,30:カメラヘッド31:レンズ33:撮像素子(オンチップカラーフィルタ付CMOS撮像素子)33G1:第1緑色(G1)撮像素子33G2:第2緑色(G2)撮像素子33R:赤色(R)撮像素子33B:青色(B)撮像素子39:タイマー付CPU部40:画像表示部(ビューファインダ)43、43a、43b:大画面画像表示部(大型の平面映像表示装置)44:CPU部36,48:MATRIX部37,47,52:多重分離含むシリアル/パラレル変換部41,46:映像信号処理部42:シリアル/パラレル変換部(S/P)45:水晶発振器(または水晶振動子)48:補間部49:フォーカスアシスト部51:映像信号伝送ケーブル(光ファイバーケーブル)53:フォローフォーカス制御部54:カメラコントロールユニット(CCU)88:ガンマ色輪郭補正部111:差分部114:DTLニー部118,119:選択部121:アナログ比較器122,124:論理積(AND)123:インバータ(INV)
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B