特許第6796851号(P6796851)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6796851
(24)【登録日】2020年11月19日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】成形品取出装置
(51)【国際特許分類】
   B30B 11/08 20060101AFI20201130BHJP
   B30B 11/00 20060101ALI20201130BHJP
   B30B 15/32 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   B30B11/08 B
   B30B11/00 G
   B30B11/00 M
   B30B15/32
【請求項の数】6
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-144485(P2016-144485)
(22)【出願日】2016年7月22日
(65)【公開番号】特開2017-104902(P2017-104902A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2019年6月7日
(31)【優先権主張番号】特願2015-234756(P2015-234756)
(32)【優先日】2015年12月1日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000141543
【氏名又は名称】株式会社菊水製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(74)【代理人】
【識別番号】100148910
【弁理士】
【氏名又は名称】宮澤 岳志
(72)【発明者】
【氏名】島田 啓司
(72)【発明者】
【氏名】原田 憲二
【審査官】 藤田 和英
(56)【参考文献】
【文献】 特開2011−156576(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/117960(WO,A1)
【文献】 米国特許第02946298(US,A)
【文献】 実開平04−042124(JP,U)
【文献】 特開昭63−272629(JP,A)
【文献】 特開平06−023018(JP,A)
【文献】 特開2000−271794(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B30B 11/00
B30B 11/08
B30B 15/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルに上下に貫通した臼孔が設けられ、当該臼孔の上下に上杵及び下杵が上下摺動可能に保持され、テーブル及び杵がともに水平回転し、臼孔内に充填された粉体が上杵と下杵とで圧縮されて成形品が成形される回転式粉体圧縮成形機に付帯する成形品取出装置であって、
水平回転可能、かつその一部が前記テーブルに上方から重なるように配置される回転部材と、
前記回転部材に設けられ、回転部材の径方向に沿って前記臼孔の内径よりも大きく拡張し、その外側方の縁部が閉塞しているか成形品の外径以上に開口しないように狭まっており、その外側方の縁辺が平面視アングル状をなし、前記テーブルの直上を通過する際に前記下杵によって臼孔から押し上げられる成形品を受け容れて捕捉するとともに、成形品が前記縁辺に当接している状態で成形品と当該縁辺との間に隙間が発生するポケット孔と、
前記ポケット孔の水平回転の軌跡の直下にあって、ポケット孔に捕捉された成形品を下方から支持する支持部材と
を具備する成形品取出装置。
【請求項2】
前記支持部材における、前記ポケット孔の外側方の縁部から内側方に偏倚した部位と重なり合うように開設された落下口と、
成形品の前記ポケット孔内での外側方から内側方へと向かう変位を惹起することで当該成形品を前記落下口に落とし込む排除機構と
を具備する請求項1記載の成形品取出装置。
【請求項3】
前記排除機構が、前記ポケット孔内の成形品と当該ポケット孔の外側方の縁辺との間隙にエアを吹き込むことで、ポケット孔内の成形品を外側方から内側方に変位させて前記落下口に落とし込むものである請求項2記載の成形品取出装置。
【請求項4】
前記ポケット孔の上方を閉塞している請求項1、2又は3記載の成形品取出装置。
【請求項5】
前記回転部材による前記ポケット孔に捕捉した成形品の移送の終端位置において、ポケット孔の外側方の部位と重なり合うように開設された、前記支持部材の存在しない部位である成形品回収部を具備し、
前記終端位置に到達した成形品が前記ポケット孔から前記成形品回収部に落下する請求項1、2、3又は4記載の成形品取出装置。
【請求項6】
前記ポケット孔内に侵入した粉塵を吸引しポケット孔から除去する集塵ダクトを付設した請求項1、2、3、4又は5記載の成形品取出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転式粉体圧縮成形機において成形された成形品を回収するための成形品取出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
回転盤のテーブルに臼孔を設けるとともに、各臼孔の上下に上杵及び下杵をそれぞれ摺動可能に保持させておき、テーブル及び杵をともに水平回転させて、上杵及び下杵の対が上ロール及び下ロールの間を通過するときに臼孔内に充填された粉体を圧縮成形する回転式の粉体圧縮成形機が公知である。この種の成形機は、医薬品の錠剤や食品、電子部品等を製造するために利用される。
【0003】
成形機において成形された成形品を一個ずつ取り出すための取出装置として、下記特許文献に開示されているような態様のものが存在する。具体的に述べると、成形機のテーブルと同期して回転する回転部材(転送円盤)の外周縁に内側方に凹み外側方に開放したポケットを複数形成し、各ポケットによりテーブルの臼孔から押し出される成形品を掻き取るようにして取り出し、ポケットの回転の軌跡に沿って成形品を移送する。
【0004】
従前の成形品取出装置において、回転部材のポケットに捕捉されて搬送される成形品には遠心力が働き、故に成形品は搬送の過程でポケットから外側方に飛び出そうとする。これを阻止するべく、回転部材の外周縁に隣接する位置に、平面視円弧状をなしてポケットを外側方から閉塞するガイドを配設する必要があり、その分だけ部品点数の増加及び構造の複雑化を招くきらいがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−156576号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、成形品移送用の回転部材の外周縁と対向するガイドを省いた簡便な構成の成形品取出装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明では、テーブルに上下に貫通した臼孔が設けられ、当該臼孔の上下に上杵及び下杵が上下摺動可能に保持され、テーブル及び杵がともに水平回転し、臼孔内に充填された粉体が上杵と下杵とで圧縮されて成形品が成形される回転式粉体圧縮成形機に付帯する成形品取出装置であって、水平回転可能、かつその一部が前記テーブルに上方から重なるように配置される回転部材と、前記回転部材に設けられ、回転部材の径方向に沿って前記臼孔の内径よりも大きく拡張し、その外側方の縁部が閉塞しているか成形品の外径以上に開口しないように狭まっており、その外側方の縁辺が平面視アングル状をなし、前記テーブルの直上を通過する際に前記下杵によって臼孔から押し上げられる成形品を受け容れて捕捉するとともに、成形品が前記縁辺に当接している状態で成形品と当該縁辺との間に隙間が発生するポケット孔と、前記ポケット孔の水平回転の軌跡の直下にあって、ポケット孔に捕捉された成形品を下方から支持する支持部材とを具備する成形品取出装置を構成した。
【0008】
このようなものであれば、ポケット孔の外側方の縁部が、遠心力による成形品の外側方への飛び出しを抑止することができる。従って、回転部材の外周縁に隣接する位置にガイドを配設する必要がなくなる。
【0009】
さらに、前記支持部材における、前記ポケット孔の外側方の縁部から内側方に偏倚した部位と重なり合うように開設された落下口と、成形品の前記ポケット孔内での外側方から内側方へと向かう変位を惹起することで当該成形品を前記落下口に落とし込む排除機構とを具備していれば、不良品の排除やサンプリング等の目的で所要の成形品のみを選択的に落下口に落として排除または抽出することができる。
【0010】
前記排除機構の例としては、前記ポケット孔内の成形品と当該ポケット孔の外側方の縁辺との間隙にエアを吹き込み、ポケット孔内の成形品を外側方から内側方に変位させて前記落下口に落とし込むものを挙げることができる。
【0011】
前記ポケット孔の上方を閉塞してあれば、成形品がその搬送の過程で不意に跳ねてポケット孔から脱出することを確実に阻止することができる。
【0012】
加えて、前記回転部材による前記ポケット孔に捕捉した成形品の移送の終端位置において、ポケット孔の外側方の部位と重なり合うように開設された、前記支持部材の存在しない部位である成形品回収部を具備しており、前記終端位置に到達した成形品が前記ポケット孔から前記成形品回収部に落下するものであれば、ポケット孔に捕捉した状態で回転部材により移送した成形品を適切に成形品回収部に回収することができる。
【0013】
また、前記ポケット孔内に侵入した粉塵を吸引しポケット孔から除去する集塵ダクトを付設しておくことも好ましい。集塵ダクトにより、ポケット孔内に残留する粉体その他の粉塵を好適に除去できる。
【0014】
なお、粉体とは、微小個体の集合体であり、いわゆる顆粒などの粒体の集合体と、粒体より小なる形状の粉末の集合体とを含む概念である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、成形品移送用の回転部材の外周縁と対向するガイドを省いた簡便な構成の成形品取出装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の回転式粉体圧縮成形機の側断面図。
図2】同実施形態の回転式粉体圧縮成形機の要部平面図。
図3】同実施形態の回転式粉体圧縮成形機の円筒図。
図4】同実施形態の成形品取出装置の平面図。
図5】同実施形態の成形機のテーブル及び成形品取出装置の回転部材が重なり合 う成形品取出位置の側断面図。
図6】同実施形態の成形品取出装置の支持部材の落下口及び排除機構を示す要部 側断面図。
図7】本発明の変形例の一を示す要部側断面図。
図8】本発明の変形例に係る成形品取出装置の平面図。
図9】同変形例の成形機のテーブル及び成形品取出装置の回転部材が重なり合う 成形品取出位置の側断面図。
図10】同変形例の成形品取出装置の支持部材の落下口及び排除機構を示す要部側断面図。
図11】同変形例の成形機のテーブル及び成形品取出装置の回転部材が重なり合 う成形品取出位置の側断面図。
図12】本発明の変形例に係る成形品取出装置の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。はじめに、本実施形態における回転式粉体圧縮成形機(以下「成形機」という)Aの全体概要を述べる。図1に示すように、本成形機Aのフレーム1内には、回転軸となる立シャフト2を設立し、その立シャフト2の上部に接続部を介して回転盤3を取り付けている。
【0018】
回転盤3は、立シャフト2の軸回りに水平回転、即ち自転する。回転盤3は、テーブル(臼ディスク)31と、上杵保持部32と、下杵保持部33とからなる。図2に示すように、テーブル31は略円板状をなしており、その外周部に回転方向(周方向)に沿って所定間隔で複数の臼孔4を設けてある。臼孔4は、テーブル31を上下方向に貫通している。テーブル31は、複数のプレートに分割するものでもよい。また、テーブル31自体に直接臼孔4を穿ち形成するのではなく、テーブル31とは別体をなしテーブル31に対して着脱可能な複数個の臼部材をテーブル31に装着し、それら臼部材の各々に上下方向に貫通した臼孔を穿っている構成としてもよい。
【0019】
各臼孔4の上下には、上杵5及び下杵6を配置する。上杵5及び下杵6は、上杵保持部32及び下杵保持部33により、それぞれが個別に臼孔4に対して上下方向に摺動可能であるように保持させる。上杵5の杵先53は、臼孔4に対して出入りする。下杵6の杵先63は、常時臼孔4に挿入してある。上杵5及び下杵6は、回転盤3及び臼孔4とともに立シャフト2の軸回りに水平回転、即ち公転する。
【0020】
立シャフト2の下端側には、ウォームホイール7を取り付けている。ウォームホイール7には、ウォームギア10が噛合する。ウォームギア10は、モータ8により駆動されるギア軸9に固定している。モータ8が出力する駆動力は、ベルト11によってギア軸9に伝わり、ウォームギア10、ウォームホイール7を介して立シャフト2ひいては回転盤3及び杵5、6を回転駆動する。
【0021】
圧縮成形品P、例えば医薬品の錠剤等の原材料となる粉体は、フィードシューXから臼孔4に充填する。フィードシューXの種類には、攪拌フィードシューとオープンフィードシューがあり、そのうちの何れを採用しても構わない。フィードシューXへの粉体の供給には、粉体供給装置を用いる。その粉体供給装置に対する粉体の供給は、ホッパ19から行う。ホッパ19は、成形機Aに対して着脱することができる。
【0022】
図2及び図3に示しているように、杵5、6の立シャフト2の軸回りの公転軌道上には、杵5、6を挟むようにして上下に対をなす予圧上ロール12及び予圧下ロール13、本圧上ロール14及び本圧下ロール15がある。予圧上ロール12及び予圧下ロール13、並びに本圧上ロール14及び本圧下ロール15は、臼孔4内に充填された粉体を杵先53、63の先端面を以て上下から圧縮するべく、上下両杵5、6を互いに接近させる方向に付勢する。
【0023】
上杵5、下杵6はそれぞれ、ロール12、13、14、15によって押圧される頭部51、61と、この頭部51、61よりも細径な胴部52、62とを有する。回転盤3の上杵保持部32は、上杵5の胴部52を上下に摺動可能に保持し、下杵保持部33は、下杵6の胴部62を上下に摺動可能に保持する。胴部52、62の先端部位53、63は、臼孔4内に挿入可能であるように、それ以外の部位と比べて一層細く、臼孔4の内径に略等しい直径である。杵5、6の公転により、ロール12、13、14、15は杵5、6の頭部51、61に接近し、頭部51、61に乗り上げるようにして接触する。さらに、ロール12、13、14、15は上杵5を下方に押し下げ、下杵6を上方に押し上げる。ロール12、13、14、15が杵5、6上の平坦面に接している期間は、杵5、6が臼孔4内の粉体に対して一定の圧力を加え続ける。
【0024】
本圧上ロール14及び本圧下ロール15による加圧位置から、回転盤3及び杵5、6の回転方向に沿って先に進んだ位置に、成形品取出位置16が存在する。成形品取出位置16では、下杵6の杵先63の上端面が臼孔4の上端即ちテーブル31の上面と略同じ高さとなるまで下杵6が上昇し、臼孔4内にある成形品Pを臼孔4から押し出す。臼孔4から押し出された成形品Pは、下記成形品取出装置により回収される。
【0025】
以降、成形機Aに付帯する本実施形態の成形品取出装置(以下「取出装置」という)Bに関して詳述する。図4ないし図6に示すように、本取出装置Bは、上述の成形機Aにおいて成形した成形品Pを成形品取出位置16にて取り出し、成形品回収部21に向けて搬送するものである。本取出装置Bは、成形品Pを捕捉するポケット孔171を有しており成形機Aのテーブル31と同期して水平回転する回転部材17と、ポケット孔171の水平回転の軌跡の直下にあってポケット孔171に捕捉された成形品Pを下方から支持する支持部材18と、不良成形品Pまたはサンプリング対象となる成形品Pを搬送経路の中途で選択的に排除して回収するための排除機構182とを主たる構成要素とする。
【0026】
回転部材17は、その外周縁部に、回転方向(周方向)に沿って所定間隔で複数のポケット孔171を穿ち設けた円盤状の部材である。図5に示しているように、ポケット孔171は、少なくとも下方に開口しており、本実施形態では上方にも開口している。換言すれば、ポケット孔171は回転部材17を上下方向に貫通している。回転部材17は、その一部が成形機Aのテーブル31に上方から重なるように配置される。回転部材17の当該部位の下面は、テーブル31の上面に近接している。そして、ポケット孔171は、その回転の軌跡の中途で、テーブル31の臼孔4と平面視重なり合う。
【0027】
ポケット孔171は、回転部材17の径方向、即ち回転方向と直交する方向に沿って拡張した、周縁の閉じた長孔である。ポケット孔171の径方向に沿った内寸は、成形機Aの臼孔4の内径よりも大きく、ひいては成形品Pの外径よりも大きい。ポケット孔171の回転方向に沿った内寸もまた、臼孔4の内径よりも若干ながら大きいが、ポケット孔171の径方向に沿った内寸よりは小さい。テーブル31及び回転部材17の同期回転に伴い、各臼孔4と各ポケット孔171とは成形品取出位置16において一時的に重なり合う。その際、臼孔4はポケット孔171に対して相対的に回転部材17の径方向に沿って変位することとなるが、ポケット孔171が径方向に沿って拡張している分、臼孔4が平面視ポケット孔171内に収まるように重なっている期間の長さが延びる。
【0028】
既に述べた通り、成形品取出位置16では、成形機Aの下杵6が上昇して成形品Pを臼孔4から押し出す。このとき、重なり合う臼孔4とポケット孔171とが上下に対向しており、図5に示すように、臼孔4からテーブル31の上面の高さまで押し上げられる成形品Pがポケット孔171の内に入り込む。成形品Pは、一つ一つのポケット孔171に一個ずつ収まる。これにより、成形機Aのテーブル31の臼孔4が並ぶ順番に、換言すれば成形機Aにおいて成形品Pを圧縮成形した順番を崩さずに、各ポケット孔171に一個ずつ成形品Pを順番に並べて収容することができる。その後、テーブル31及び回転部材17の回転に伴い、臼孔4とポケット孔171とが互いに離反するとともに、ポケット孔171に掻き取られた成形品Pがポケット孔171とともにテーブル31の直上から離脱して、支持部材18の直上へと遷移する。そして、ポケット孔171内の成形品Pは、支持部材18によって支持されるようになる。
【0029】
ポケット孔171の外側方の縁部、即ち回転部材17の外周縁に近い側の縁部は閉じており、かつその縁辺が平面視非円弧状、具体的にはアングル状をなしている。ポケット孔171に捕捉した成形品Pは、回転部材17の回転により遠心力の作用を受け、ポケット孔171内で内側方から外側方へと変位する。だが、その成形品Pは、ポケット孔171の外側方の縁辺に当接してそれ以上の変位が阻まれ、ポケット孔171から外側方に飛び出すことはない。成形品Pがポケット孔171の外側方の縁辺に当接している状態で、成形品Pとポケット孔171の外側方の縁辺との間には、僅かな隙間が発生する。
【0030】
ポケット孔171内にある成形品Pを下方から支持する支持部材18は、回転部材17の大部分に下方から重なるように配置される。図6に示すように、支持部材18の上面は、回転部材17の下面に近接している。つまり、支持部材18の高さ位置と、成形機Aのテーブル31の高さ位置とが同等となる。それ故、テーブル31との干渉を避けるべく、支持部材18における、テーブル31と回転部材17とが平面視重なり合う成形品取出位置16に対応する部位を切り欠いている。支持部材18の当該部位の端縁はテーブル31の外周縁に近接しており、成形品Pを捕捉したポケット孔171がテーブル31の直上から離脱するときに成形品Pを確実に支持して、そのポケット孔171からの脱落を阻止する。
【0031】
なお、回転部材17の直上には、ポケット孔171を上方から閉塞するカバー20を設けている。カバー20の存在により、ポケット孔171に捕捉した成形品Pが不意に跳ねてポケット孔171から脱出してしまうのを抑止することができる。このカバー20は、回転部材17に対して固定または回転部材17と一体化したものとしてもよいし、回転部材17に対して固定していないものとしてもよい。前者の場合、カバー20は回転部材17と一体となって回転するが、後者の場合には、回転部材17が回転してもカバー20は必ずしも回転しない。
【0032】
本実施形態では、成形品取出位置16と回転部材17の回転中心に関して対称な位置に、成形品Pの移送の終端位置となる成形品回収部21を設定している。成形品取出位置16にて回転部材17のポケット孔171に捕捉された成形品Pは通常、この成形品回収部21まで搬送される。しかしながら、特定の成形品P、例えば不良品やサンプリング品を、成形品回収部21まで移送する成形品P群から選り分けて排除または回収したいという要望も存在する。
【0033】
そこで、支持部材18における、成形品取出位置16から成形品回収部21へと至るポケット孔171の回転の軌跡の中途の箇所に、特定の成形品Pを落下させるための落下口181を開設している。この落下口181は、平面視ポケット孔171の外側方の縁部から内側方に偏倚した部位と重なり合う一方、ポケット孔171の外側方の縁部とは重なり合わない。
【0034】
その上で、排除機構182は、成形品Pのポケット孔171内での外側方から内側方へと向かう変位を惹起することを通じて、当該成形品Pを落下口181に落とし込む。本実施形態における排除機構182は、ポケット孔171内の成形品Pと当該ポケット孔171の外側方の縁辺との間隙に大気圧よりも高い圧力のエアを吹き込むエア噴射ノズルを主体とする。図6に示しているように、回転部材17には、当該回転部材17の外側面に開口し回転部材17の外方とポケット孔171(ポケット孔171の外側方の縁部)内とを連通せしめるエア注入口172を予め穿ってある。エア注入口172の内径は、当然ながら臼孔4の内径即ち成形品Pの外径よりも小さい。エア噴射ノズル182は、回転部材17の外側面に臨み、かつ回転部材17の回転中心と落下口181とを結ぶ直線上の位置に配置される。
【0035】
排除または回収の対象となる特定の成形品Pを捕捉したポケット孔171がエア噴射ノズル182の近傍を通過するときに、エア噴射ノズル182から正圧のエアを噴射すれば、そのエアがエア注入口172を介してポケット孔171内の成形品Pと当該ポケット孔171の外側方の縁辺との間隙に吹き込まれ、エアの圧力で成形品Pがポケット孔171の外側方から内側方に向かって変位する。結果、当該成形品Pが、支持部材18に開設した落下口181に落ちる。落下口181に落ちた成形品Pは、成形品回収部21には到着し得ない。
【0036】
これに対し、エアが吹き込まれなかったポケット孔171内では、遠心力の作用を受けている成形品Pがポケット孔171の外側方に位置しており、(落下口181を掠めることはあっても)成形品Pの大半部分ないし全体が落下口181の直上を通過することはなく、当該成形品Pが落下口181に落ち込むことはない。落下口181に落ちなかった成形品Pは、やがて成形品回収部21に到着する。
【0037】
本実施形態における成形機Aの制御装置(図示せず)は、臼孔4に粉体を充填する際の充填量や、臼孔4に充填した粉体を杵5、6により圧縮する際の圧力等を各種検出器を介して検出し、各臼孔4内で成形される成形品Pの良否を個別に判定する。その判定の具体的な手法は、既知の成形機Aのそれを採用することができるので、ここでは説明を割愛する。しかして、不良品であると判定した成形品Pを排除するべく、制御装置が、不良成形品Pを捕捉したポケット孔171がエア噴射ノズル182の近傍を通過するタイミングでエア噴射ノズル182からエアを噴出させるように、エアの流通を制御するバルブ(図示せず。当該バルブは、エア噴射ノズル182に内蔵されていることがある)を開閉操作する。
【0038】
後述するように、支持部材18における、成形品回収部21に対応する部位は切り欠いてある。これにより、成形品回収部21においては、回転部材17のポケット孔171と支持部材18とが平面視重なり合わない。従って、回転部材17のポケット孔171に捕捉されて成形品回収部21まで移送された成形品Pは、最終的に支持部材18による下方からの支持を失い、ポケット孔171から脱落することとなる。
【0039】
図4に示しているように、成形品回収部21には、成形品取出装置Bとは別に、成形品回収装置(以下「回収装置」という)Cを設置することができる。回収装置Cは、成形品Pを捕捉する回収孔221を有しており成形機Aのテーブル31及び取出装置Bの回転部材17と同期して水平回転する回転部材22と、回収孔221の水平回転の軌跡の直下にあって回収孔221に捕捉された成形品Pを下方から支持する支持部材23とを具備する。
【0040】
回転部材22は、その外周縁部に、回転方向(周方向)に沿って所定間隔で複数の回収孔221を穿ち設けた円盤状の部材である。回収孔221は、少なくとも上方に開口しており、本実施形態では下方にも開口している。換言すれば、回収孔221は回転部材22を上下方向に貫通している。回収装置Cの回転部材22は、その一部が取出装置Bの回転部材17に下方から重なるように配置される。回転部材22の当該部位の上面は、取出装置Bの回転部材17の下面に近接している。そして、回収孔221は、その回転の軌跡の中途で、取出装置Bの回転部材17のポケット孔171の外側方の縁部と平面視重なり合う。
【0041】
回収孔221は、回転部材22の径方向、即ち回転方向と直交する方向に沿ってやや拡張した、周縁の閉じた孔である。回収孔221の径方向に沿った内寸は、成形機Aの臼孔4の内径よりも大きいが、ポケット孔171の径方向に沿った内寸よりは小さい。回収孔221の回転方向に沿った内寸もまた、臼孔4の内径よりも若干ながら大きいが、回収孔221の径方向に沿った内寸よりは小さい。回転部材17及び回転部材22の同期回転に伴い、各ポケット孔171と各回収孔221とは成形品回収部21において一時的に重なり合う。その際、回収孔221はポケット孔171に対して相対的に回転部材17の径方向に沿って変位することとなるが、ポケット孔171が径方向に沿って拡張している分、回収孔221が平面視ポケット孔171内に収まるように重なっている期間の長さが延びる。
【0042】
既に述べた通り、成形品回収部21には支持部材18が存在しておらず、成形品回収部21に到達した成形品Pはポケット孔171から落下する。このとき、重なり合うポケット孔171と回収孔221とが上下に対向しており、ポケット孔171から脱落した成形品Pが回収孔221の内に捉えられる。成形品Pは、一つ一つの回収孔221に一個ずつ収まる。これにより、取出装置Bのポケット孔171が並ぶ順番に、換言すれば取出装置Bが成形機Aから成形品Pを取り出した順番を崩さずに、各回収孔221に一個ずつ成形品Pを順番に並べて収容することができる。その後、回転部材17及び回転部材22の回転に伴い、ポケット孔171と回収孔221とが互いに離反するとともに、回収孔221内に落下した成形品Pが、回収装置Cの支持部材23によって下方から支持されながら、回転部材22及び回収孔221とともに旋回する。
【0043】
なお、回収装置Cの回転部材22上で複数の回収孔221が回転方向に沿って並んでいる間隔は、取出装置Bの回転部材17上で複数のポケット孔171が回転方向に沿って並んでいる間隔よりも狭い。故に、回収装置Cの回転部材22の回転速度(角速度)は、取出装置Bの回転部材17のそれよりも遅くなる。図示例では、回転部材22における隣り合う回収孔221同士が互いに連通するように接合している。
【0044】
回収孔221の外側方の縁部、即ち回転部材22の外周縁に近い側の縁部は閉じており、かつその縁辺が平面視非円弧状、具体的にはアングル状をなしている。回収孔221に捕捉した成形品Pは、回転部材22の回転により遠心力の作用を受け、回収孔221内で内側方から外側方へと変位する。だが、その成形品Pは、回収孔221の外側方の縁辺に当接してそれ以上の変位が阻まれ、回収孔221から外側方に飛び出すことはない。
【0045】
回収装置Cにおいて、回収孔221内にある成形品Pを下方から支持する支持部材23は、回転部材22の大部分に下方から重なるように配置される。支持部材23の上面は、回転部材22の下面に近接している。
【0046】
回収装置Cの回転部材22の高さ位置と、取出装置Bの支持部材18の高さ位置とは同等となる。そこで、回収装置Cの回転部材22(さらには、支持部材23)と取出装置Bの支持部材18との干渉を避けるべく、支持部材18における、取出装置Bの回転部材17と回収装置Cの回転部材22とが平面視重なり合う成形品回収部21に対応する部位を切り欠いている。取出装置Bの支持部材18の当該部位の端縁は、回収装置Cの回転部材22の外周縁に近接する。成形品回収部21において、取出装置Bの回転部材17のポケット孔171は支持部材18の直上から離脱するが、その直後に当該ポケット孔171が回収装置Cの回転部材22の直上に遷移することとなり、ポケット孔171内の成形品Pは回収装置Cの回転部材22により確実に支持されて、回収孔221以外の場所には落下しない。
【0047】
本実施形態では、テーブル31に上下に貫通した臼孔4が設けられ、当該臼孔4の上下に上杵5及び下杵6が上下摺動可能に保持され、テーブル31及び杵5、6がともに水平回転し、臼孔4内に充填された粉体が上杵5と下杵6とで圧縮されて成形品Pが成形される回転式粉体圧縮成形機Aに付帯する成形品取出装置Bであって、水平回転可能、かつその一部が前記テーブル31に上方から重なるように配置される回転部材17と、前記回転部材17に設けられ、回転部材17の径方向に沿って前記臼孔4の内径よりも大きく拡張し、その外側方の縁部が閉塞しており、前記テーブル31の直上を通過する際に前記下杵6によって臼孔4から押し上げられる成形品Pを受け容れて捕捉するポケット孔171と、前記ポケット孔171の水平回転の軌跡の直下にあって、ポケット孔171に捕捉された成形品Pを下方から支持する支持部材18とを具備する成形品取出装置Bを構成した。
【0048】
本実施形態によれば、従前の取出装置Bのように、成形品Pを掻き取り搬送する回転部材の外周縁に対向するガイドを設ける必要がなくなり、簡便な構成で整備も容易な取出装置Bを安価に実現することができる。また、回転部材17は、成形機Aから取り出される複数個の成形品Pを一個ずつ、成形機Aにおいて臼孔4が並ぶ順に、即ち成形品Pを成形した順に取り出し、その順序を崩すことなくポケット孔171に整列させて収めることができるものとなっている。
【0049】
さらに、前記支持部材18における、前記ポケット孔171の外側方の縁部から内側方に偏倚した部位と重なり合うように開設された落下口181と、成形品Pの前記ポケット孔171内での外側方から内側方へと向かう変位を惹起することで当該成形品Pを前記落下口181に落とし込む排除機構182とを具備しているため、不良品の排除やサンプリング等の目的で所要の成形品Pのみを選択的に落下口181に落として排除または抽出することができる。
【0050】
前記排除機構182は、前記ポケット孔171内にエアを吹き込むものであるので、取出装置Bへの実装が容易である。
【0051】
前記ポケット孔171の上方をカバー20が閉塞しているため、成形品Pがその搬送の過程で跳ねてポケット孔171から脱出することを確実に阻止することができる。
【0052】
加えて、前記回転部材17による前記ポケット孔171に捕捉した成形品Pの移送の終端位置において、ポケット孔171の外側方の部位と重なり合うように開設された、前記支持部材18の存在しない部位である成形品回収部21を具備しており、前記終端位置に到達した成形品Pが前記ポケット孔171から前記成形品回収部21に落下するように構成していることから、ポケット孔171に捕捉した状態で回転部材17により移送した成形品Pを適切に成形品回収部21に回収することができる。
【0053】
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、取出装置Bの回転部材17のポケット孔171内に外側方から内側方に向けてエアを吹き込むことで、ポケット孔171内の成形品Pを内側方に変位させ、落下口181に落とし込むようにしていた。だが、特定の成形品Pを選択的に排除するための排除機構の態様はこれに限定されない。例えば、図7に示すように、支持部材18における、成形品取出位置16から成形品回収部21へと至るポケット孔171の回転の軌跡の中途の箇所に、排除機構として、ポケット孔171の下方から上方に向けてエアを噴出させるエア噴射ノズル24を設置するとともに、エア噴射ノズル24の上方に位置する部位のカバー20を切り欠くか除去して、当該部位においてポケット孔171が上方に開放されるようにする。このカバー20は、回転部材17に固定されまたは回転部材17と一体化したものではなく、回転部材17とともに水平回転はせず不動である。そして、排除対象の成形品Pを捕捉したポケット孔171がエア噴射ノズルの直上を通過するタイミングで、エア噴射ノズル24からエアを噴出させることで、対象の成形品Pをポケット孔171から上方に吹き上げて飛ばす。この飛ばされた成形品Pは、成形品回収部21に到着し得ない。
【0054】
上記のエア噴射ノズル24に代えて、回転部材17の下面よりも下方の位置と上方の位置との間で進退動作可能な駆動部材(図示せず)を設けておき、排除対象の成形品Pを捕捉したポケット孔171が当該駆動部材の直上を通過するタイミングで、駆動部材を上昇させてポケット孔171内の成形品Pを下から突き上げ、ポケット孔171の外に飛ばすようにすることも考えられる。
【0055】
また、回転部材17のポケット孔171の外側方の縁辺は完全に閉じていなくともよく、ポケット孔171の外側方の縁部が成形品Pの外径以上に開口しないように狭まってさえいればよい。換言すれば、ポケット孔171の外側方の縁部に、成形品Pの外径よりは幅の狭い隙間が開いていても構わない。上記実施形態におけるエア注入口172は、そのような隙間の一種と解することもできる。
【0056】
図8または図12に示すように、取出装置Bの回転部材17に開設するポケット孔171の形状を、平面視略三角形状に成形してもよい。より具体的に述べると、図示例のポケット孔171は、その頂点の一つを回転部材17の外周縁に臨む箇所に位置づけ、そこから回転部材17の径方向に沿った内側方に向かうにつれて、回転部材17の回転方向に沿った内寸が徐々に拡張してゆくような、略二等辺三角形状の周縁を有している。このポケット孔171の径方向に沿った内寸は、成形機Aの臼孔4の内径よりも大きく、ひいては成形品Pの外径よりも大きい。このポケット孔171の回転方向に沿った内寸は、最も回転部材17の外周縁に接近した頂点の部分を除き、臼孔4の内径よりも大きく広がるが、ポケット孔171の径方向に沿った内寸よりは小さい。ポケット孔171の周縁の角部、即ち三角形状の各頂点にあたる部位は、丸面取りしてある。このような形状のポケット孔171を回転部材17に形成する加工は容易である。無論、ポケット孔171の周縁の形状は図4図8または図12に例示したものには限定されず、これらとは異なる形状とすることも許される。
【0057】
図8ないし図11に示すように、回転部材17のポケット孔171内に侵入した粉体その他の粉塵を吸引してポケット孔171から除去するための集塵ダクト25を、回転部材17に付設することもできる。図示例の集塵ダクト25は、ポケット孔171が穿たれた回転部材17の外周縁部の上方に所在し、下方に向けて開口している。この集塵ダクト25は、負圧を発生させて粉塵を吸引し回収する集塵機(図示せず)と接続しており、ポケット孔171内に残留する粉塵をポケット孔171から吸い上げて集塵機へと導くことができる。集塵ダクト25は、少なくとも、成形機Aのテーブル31の臼孔4と取出装置Bの回転部材17のポケット孔171とが重なり合う成形品取出位置16から、回転部材17の回転方向に沿った一定の扇形の範囲に拡張しており、ポケット孔171の水平回転の軌跡の近傍にあって、当該範囲内でポケット孔171内の粉塵を吸引する。
【0058】
尤も、回転部材17と集塵ダクト25との間には、ポケット孔171を上方から閉塞するカバー20が介在している。従って、ポケット孔171の内部とカバー20の上方の空間とを連通させる連通孔201、202を、予めカバー20に穿っておく必要がある。
【0059】
カバー20が回転部材17に対して固定または回転部材17と一体化しており、回転部材17とカバー20とが一体となって回転する場合には、図9及び図10に示しているように、カバー20における各ポケット孔171の直上の箇所に、当該カバー20を上下に貫通する小孔201を穿ち設ける。ポケット孔171内に捕捉した成形品Pが小孔201を介して回転部材17の外側に飛び出さないよう、各小孔201の内径は成形品Pの外径よりも小さく設定し、望ましくは成形品Pの厚み寸法(成形品Pを圧縮成形する際の上杵5の杵先53の先端面と下杵6の杵先63の先端面との距離)よりも小さく設定する。
【0060】
他方、カバー20を回転部材17に対して固定しておらず、カバー20が回転部材17とともに回転しない場合には、図11に示しているように、ポケット孔171の水平回転の軌跡の直上の箇所で、カバー20を上下に貫通し、かつ平面視において回転部材17の回転方向に沿って延伸した部分円弧状をなす溝孔202を形成する。ポケット孔171内に捕捉した成形品Pが溝孔202を介して回転部材17の外側に飛び出さないよう、各溝孔202の回転部材17の径方向に沿った幅寸法は成形品Pの外径よりも小さく設定し、望ましくは成形品Pの厚み寸法よりも小さく設定する。
【0061】
成形機Aの運転を開始した直後の時期においては、必ずしも粉体が必要十分に圧縮されず、所望の硬度及び外形を有した成形品Pを得ることができない。それは即ち、臼孔4内で十分に圧縮されなかった粉体が発生し、その粉体が無用な粉塵として取出装置Bのポケット孔171内に侵入する懸念があることを意味する。上に述べたような集塵ダクト25を付設することで、ポケット孔171から粉塵を吸引して除去することが可能となり、粉塵が回転部材17とテーブル31との間、回転部材17と支持部材18との間、または回転部材17と回転部材22との間に入り込むことを防止できる。さすれば、粉塵がテーブル31、回転部材17または回転部材22の回転の妨げとなることが回避され、テーブル31、回転部材17及び回転部材22のそれぞれの回転の同期が失われる(回転の位相がずれる)ような不具合を招くこともなくなる。
【0062】
集塵ダクト25は、完成した成形品Pの表面に付着している粉塵を取り除くためにも有効に機能する。
【0063】
図12に示すように、取出装置Bにおける、成形品取出位置16から成形品回収部21へと至る搬送経路上に、ポケット孔171に捕捉した成形品Pを分析するための分析装置、成形品Pの品質を検査するための検査装置、成形品Pに対して何らかの後加工を施すための加工装置等の機器26を設置しても構わない。
【0064】
分析装置または検査装置26の具体例としては、成形品Pをカメラセンサで撮影しその撮影画像を解析して当該成形品Pの良/不良を判定するものや、成形品Pの重量を計測して当該成形品Pの良/不良を判定するもの、成形品Pの含有成分をラマン分光分析、近赤外分光分析(NIR、または近赤外吸収スペクトル法)、X線回折、X線透過測定、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等により分析して当該成形品Pの良/不良を判定するもの、成形品Pへの金属辺の混入を検知する金属検知機等が挙げられる。
【0065】
加工装置26の例としては、成形品Pにレーザ光を照射することでその表面に彫刻やレーザマーキングを施すレーザ加工機や、成形品Pの表面に印刷を行うインクジェットプリンタ等が挙げられる。良成形品Pまたは不良成形品Pに限ってレーザ彫刻、レーザマーキングまたは印刷を施すことも考えられる。
【0066】
加えて、図12に示しているように、取出装置Bにおける上記の機器26の下流かつ成形品回収部21の上流に、不良成形品Pまたはサンプリング対象となる成形品Pを搬送経路の中途で選択的に排除して回収するための排除機構182及び落下口181を配置することもできる。
【0067】
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することができる。
【符号の説明】
【0068】
A…回転式粉体圧縮成形機
31…テーブル
4…臼孔
5…上杵
6…下杵
B…成形品取出装置
17…回転部材
171…ポケット孔
18…支持部材
181…落下口
182…排除機構(エア噴射ノズル)
21…成形品回収部
P…成形品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12