(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
制御装置は、速度設定部により設定されたシート給送速度が、オーダに従って定められたシート長さに基いて定められる許容速度を超えるか否かを判断する判断処理を実行し、
シート給送停止制御処理は、速度設定部により設定されたシート給送速度が許容速度を超えると判断処理が判断したときに、シート給送制御処理の実行後に、シート給送動作が少なくとも1回停止されるように、シート給送装置を制御する請求項1または請求項2に記載の段ボールシート製函機。
速度設定部は、作業者により操作可能な操作部を含み、その操作部の操作に従って、シート給送速度を設定する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の段ボールシート製函機。
制御装置は、シート給送装置が段ボールシートを給送することができる上限速度と、速度設定部により設定されたシート給送速度と、許容速度とを、表示部にそれぞれ表示させる表示制御処理を実行し、
速度設定部は、上限速度以下の速度範囲において、シート給送速度を設定する請求項4に記載の段ボールシート製函機。
制御装置は、印刷シリンダが1回転する期間の間、シート給送動作が1回実行されるように、シート給送装置を制御する第1給送制御モードと、印刷シリンダが1回転する期間の間、シート給送動作が2回実行されるように、シート給送装置を制御する第2給送制御モードと、のいずれかの給送制御モードに設定され、
制御装置が第2給送制御モードに設定された状態において、シート給送停止制御処理は、バッチの所定のシート枚数が偶数であるときに、シート給送動作が2回停止されるように、シート給送装置を制御し、バッチの所定のシート枚数が奇数であるときに、シート給送動作が1回だけ停止されるように、シート給送装置を制御する請求項6に記載の段ボールシート製函機。
【発明を実施するための形態】
【0045】
[実施形態]
段ボールシートに印刷、溝切り、および打ち抜きなどの加工を行う段ボールシート製函機に本発明を適用した一実施形態について、添付図面を参照して以下に説明する。本実施形態の段ボールシート製函機1が備えるシート給送装置は、印刷装置の印刷シリンダが1回転する所定の加工サイクルにおいて1枚の段ボールシートを給送する1枚給送モードと、その加工サイクルにおいて2枚の段ボールシートを順次給送する2枚給送モードとのうちで指定された給送モードにおいて、段ボールシートを給送することができる。なお、図面において矢印で示す方向に従って、上下方向、左右方向および前後方向が定められる。
【0046】
≪全体的構成≫
図1は、1枚給送モードのために印刷装置などの加工装置が準備された段ボールシート製函機1の全体的構成を示す正面図である。
図1において、段ボールシート製函機1は、シート給送装置2と、印刷装置3と、スロッタクリーザ4と、ダイカッタ5と、フォルダグルア6と、シート搬送装置7と、カウンタエジェクタ8と、バッチを束ねる結束機9と、を備える。
【0047】
シート給送装置2は、テーブル20を備える。コルゲートマシンにより製造された多数の段ボールシートSHが、フロントゲート21とバックガイド22との間においてテーブル20上に積載される。段ボールシートSHはフロントゲート21とテーブル20との間隙から1枚ずつ送出されるように、フロントゲート21は配置される。バックガイド22は、フロントゲート21に対して、給送方向FDと平行な方向に移動可能に構成され、給送方向FDの長さが異なる段ボールシートを収容することができるように構成される。シート給送装置2は、多数の給送ローラと、昇降可能なグレイトと、一対のフィードロール23、24とを備える。グレイトが多数の給送ローラより下降したときに、多数の給送ローラが、多数の段ボールシートSHのうち最も下側にある段ボールシートSHに接触することで、段ボールシートSHを1枚ずつ両フィードロール23、24に送出する。両フィードロール23、24は、段ボールシートSHを1枚ずつ印刷装置3に給送する。両フィードロール23、24は、主駆動モータMTに連結されて駆動される。
【0048】
シート給送装置2は、供給される段ボールシートSHの枚数を計数するために、シートセンサSN1を備える。シートセンサSN1は、発光部および受光部を含む公知の光センサから構成され、フロントゲート21に近接して配置される。シートセンサSN1は、フォロントゲート21を通過する段ボールシートSHの前端部を検出し、シート検出信号ST1を発生する。多数の給送ローラおよびグレイトを含むシート給送装置2の詳細な構成については、後述する。
【0049】
印刷装置3は、2つの印刷ユニット25、26を備える。印刷ユニット25、26は、印刷シリンダ25A、26Aと、印刷版25B、26Bと、インク塗布機構25C、26Cと、プレスロール25D、26Dと、をそれぞれ備える。印刷版25B、26Bは、所定の印刷パターンを有し、印刷シリンダ25A、26Aの外周面にそれぞれ取り付けられる。1枚給送モードにおいては、1つの印刷版が1つの印刷シリンダに取り付けられる。インク塗布機構25C、26Cは、印刷ユニットごとに異なる色のインクを塗布する。印刷装置3は、両印刷ユニット25、26により、段ボールシートSHに2色の印刷を施して、この印刷された段ボールシートSHをクリーザスロッタ4に供給する。印刷ユニット25、26は、主駆動モータMTにそれぞれ連結されて駆動される。印刷シリンダ25A、26Aは、同じ直径Dpを有する。インク塗布機構25C、26Cは、アニロックスロール25E、26Eと、ゴムロール25F、26Fと、を備える。アニロックスロール25E、26Eは、印刷シリンダ25A、26Aにそれぞれ取り付けられた印刷版25B、26Bに対して、インクを塗布する接触位置と、インクを塗布しない離間位置との間で移動可能に構成される。エアシリンダ25G、26Gが、接触位置と離間位置との間で、アニロックスロール25E、26Eを移動させる。エアシリンダなどの作動部により接触位置と離間位置との間でアニロックスロールを移動させる構成は、特開2000−6362号公報などにより公知である。
【0050】
クリーザスロッタ4は、クリーザユニット30と、2つのスロッタユニット31、32とを備える。クリーザユニット30は、罫線加工を施すために、上下に配置される一対の罫線ロールを備える。スロッタユニット31、32は、溝切り加工を施すために、スロッタ刃31A、32Aが取り付けられる上部スロッタ31B、32Bと、スロッタ刃31A、32Aと嵌合可能な溝が形成される下部スロッタ32C、32C、とをそれぞれ備える。1枚給送モードにおいては、1つのスロッタ刃が1つの上部スロッタに取り付けられる。クリーザスロッタ4は、クリーザユニット30および両スロッタユニット31、32により、段ボールシートSHに罫線および溝切り加工を施し、継ぎ代を形成し、これらの加工が施された段ボールシートSHをダイカッタ5に供給する。クリーザユニット30および両スロッタユニット31、32は、主駆動モータMTにそれぞれ連結されて駆動される。
【0051】
ダイカッタ5は、搬送経路を挟んでダイシリンダ33と、アンビルシリンダ34とを備える。段ボールシートSHを打ち抜くための1つの打ち抜きダイ35が合板ベニヤなどの板状体に取り付けられ、この板状体が、ダイシリンダ33の外周面に巻装される。打ち抜きダイ35は、オーダ変更の際に、オーダに応じた打ち抜きパターンの打ち抜きダイと交換可能である。ダイシリンダ33およびアンビルシリンダ34は、主駆動モータMTにそれぞれ連結されて駆動される。
【0052】
フォルダグルア6は、段ボールシートSHを搬送しながら、継ぎ代に接着剤を塗布し、罫線等に沿って折り曲げて接着する。フォルダグルア6は、段ボールシートSHの給送方向FDに沿ってガイドレール36を備える。環状の搬送ベルト37が、ガイドレール36の上方に、循環移動可能に設けられる。接着剤供給装置38、折り畳みバー39、および折り畳みベルト40が、ガイドレール36および搬送ベル37に沿って配設される。
【0053】
フォルダグルア6は、罫線および継ぎ代が形成された段ボールシートSHを、ガイドレール36および搬送ベルト37により支持して搬送する。段ボールシートSHの搬送中に、フォルダグルア6は、接着剤供給装置38により継ぎ代に接着剤を塗布し、折り畳みバー39により段ボールシートSHを折り畳む。さらに、フォルダグルア6は、折り曲げられた段ボールシートSHを、折り畳みベルト40により折り畳み、継ぎ代を接着することで、折り畳まれた状態の箱状の段ボールシートSHを製作する。搬送ベルト37は、図示しない搬送駆動モータに連結されて駆動され、折り畳みベルト40は、図示しない折り畳み駆動モータに連結されて駆動される。
【0054】
シート搬送装置7は、搬送コンベア41と、上部搬送ロール42とを主に備える。搬送コンベア41は、フォルダグルア6から段ボールシートSHを受け取って搬送する。上部搬送ロール42は、搬送コンベア41の搬出側に配置された下部搬送ロール43に対向して上方に配置される。上部搬送ロール42は、搬送コンベア41との間で段ボールシートSHを挟持し、段ボールシートSHをカウンタエジェクタ8に向かって搬出する。搬送コンベア41および上部搬送ロール42は、図示しないコンベア駆動モータにそれぞれ連結されて駆動される。
【0055】
カウンタエジェクタ8は、シート搬送装置7から順次供給される箱状の段ボールシートSHを計数し、所定シート枚数のバッチBTを形成する。カウンタエジェクタ8は、前当板44と、矯正板45と、主レッジ46と、一対の補助レッジ47A、47Bと、エレベータ48と、下部コンベア49とを主に備える。下部コンベア44は、バッチBTを結束機9に向けて送出する。カウンタエジェクタ8の詳細な構成については、後述する。
【0056】
<シート給送装置2の詳細な構成>
シート給送装置2の詳細な構成について、
図2乃至
図5を参照して説明する。
図2は、テーブル20より下方におけるシート給送装置2の内部構成を示す平面図であり、
図3は、
図2に示すA−A線に従って切断したシート給送装置2の断面図である。
図2において、シート給送装置2は、前方フレーム60と、後方フレーム61と、両フレーム60、61の間に配置される一対の中間フレーム62、63と、を備える。モータ取付板64が、前方フレーム60の前方に固定され、軸受取付板65が、前方フレーム60の後方に固定される。モータ取付板66が、後方フレーム61の後方に固定され、軸受取付板67が、後方フレーム61の前方に固定される。左方フレーム68および右方フレーム69が、前後方向に延び、両中間フレーム62、63にそれぞれ固定される。
図3において、下方フレーム70が、左方フレーム68および右方フレーム69にそれぞれ固定される。
【0057】
昇降モータ80が、ACサーボモータから構成され、モータ取付板64に固定される。一対の軸受81、82が、軸受取付板65にそれぞれ固定され、中間駆動軸83を回転可能に支持する。昇降モータ80の回転軸は、連結体84により中間駆動軸83に連結される。エンコーダ85が、昇降モータ80の回転軸に連結される。
【0058】
第1ローラモータ90、および第2ローラモータ91は、ACサーボモータから構成され、モータ取付板64にそれぞれ固定される。一対の軸受92、93が、軸受取付板65にそれぞれ固定され、第1ローラ駆動軸94を回転可能に支持する。第1ローラモータ90の回転軸は、連結体95により第1ローラ駆動軸94に連結される。一対の軸受96、97が、軸受取付板65にそれぞれ固定され、第2ローラ駆動軸98を回転可能に支持する。第2ローラモータ91の回転軸は、連結体99により第2ローラ駆動軸98に連結される。エンコーダ100、101が、第1ローラモータ90の回転軸、および第2ローラモータ91の回転軸にそれぞれ連結される。
【0059】
第3ローラモータ102、および第4ローラモータ103は、ACサーボモータから構成され、モータ取付板66にそれぞれ固定される。一対の軸受104、105が、軸受取付板67にそれぞれ固定され、第3ローラ駆動軸106を回転可能に支持する。第3ローラモータ102の回転軸は、連結体107により第3ローラ駆動軸106に連結される。一対の軸受108、109が、軸受取付板67にそれぞれ固定され、第4ローラ駆動軸110を回転可能に支持する。第4ローラモータ103の回転軸は、連結体111により第4ローラ駆動軸110に連結される。エンコーダ112、113が、第3ローラモータ102の回転軸、および第4ローラモータ103の回転軸にそれぞれ連結される。
【0060】
図2において、第1乃至第4ローラ支持軸120〜123が、互いに平行な状態で前後方向に延び、両中間フレーム62、63に回転可能にそれぞれ支持される。多数の第1給送ローラ124が、第1ローラ支持軸120に固定され、多数の第2給送ローラ125が、第2ローラ支持軸121に固定される。多数の第3給送ローラ126が、第3ローラ支持軸122に固定され、多数の第4給送ローラ127が、第4ローラ支持軸123に固定される。第1乃至第4給送ローラ124〜127は、互いに干渉しないように千鳥状に配列される。給送ローラ124〜127は、同じ直径Drを有する。
【0061】
第1ローラ駆動軸94は、連結体128により第1ローラ支持軸120に連結され、第2ローラ駆動軸98は、連結体129により第2ローラ支持軸121に連結される。第3ローラ駆動軸106は、連結体130により第3ローラ支持軸122に連結され、第4ローラ駆動軸110は、連結体131により第4ローラ支持軸123に連結される。
【0062】
シート給送装置2は、運動変換機構140を備える。運動変換機構140は、昇降モータ80の一方向の回転を、グレイト141の昇降運動に変換する機構である。
図2において、多数のグレイトが、多数の給送ローラ124〜127が配列される領域を覆うように、前後方向に配置される。
図2においては、1つのグレイト141のみが図示され、他のグレイトは図示されていない。
【0063】
(運動変換機構140の詳細な構成)
運動変換機構140は、グレイト141を昇降可能に支持する複数の支持機構142と、揺動機構143と、を備える。揺動機構143は、昇降モータ80の一方向の回転を、揺動運動に変換して支持機構142に伝達する。
【0064】
各支持機構142の構成について、
図3を参照して説明する。支持機構142は、一対の連結ブロック150、151と、一対の二腕レバー152、153と、連結棹154と、を備える。
図3において、左方取付部材155が、左方フレーム68の右側面に固定され、右方取付部材156が、右方フレーム69の左側面に固定される。左方の二腕レバー152が、回動軸157により左方取付部材155に回動可能に取り付けられる。右方の二腕レバー153が、回動軸158により右方取付部材156に回動可能に取り付けられる。
【0065】
図3において、グレイト141は、4本のローラ支持軸120〜123の上方であって、これらのローラ支持軸に近接した状態で水平に配置される。左方連結ブロック150が、グレイト141の左端部に固定され、下方に延びる。右方連結ブロック151が、グレイト141の右端部に固定され、下方に延びる。左方の二腕レバー152の一方の腕部152Aが、連結ピン159により左方連結ブロック150の下端部に連結される。右方の二腕レバー153の一方の腕部153Aが、連結ピン160により右方連結ブロック151の下端部に連結される。
【0066】
連結棹154が、4本のローラ支持軸120〜123の下方において、水平に配置される。連結棹154の右端部は、右方フレーム69に形成された貫通孔161を介して右方に延びる。連結棹154の左端部が、連結ピン162により左方の二腕レバー152の他方の腕部152Bに連結される。右方フレーム69に近接する連結棹154の中間部は、連結ピン163により右方の二腕レバー153の他方の腕部153Bに連結される。
【0067】
揺動機構143の構成について、
図2乃至
図5を参照して説明する。揺動機構143は、昇降駆動軸170と、偏心部材171と、揺動部材172と、昇降連結軸173と、を備える。
図2において、補助フレーム174が、複数のスペーサ175により所定間隔をあけて左方の中間フレーム62の左側面に固定される。昇降駆動軸170は、軸受176により回動可能に補助フレーム174に支持される。昇降駆動軸170は、連結体177により中間駆動軸83に連結される。
【0068】
図4は、支持機構142と揺動機構143との連結関係を模式的に示す図面であり、補助フレーム174の左方から見た図面である。
図4において、偏心部材171が、昇降駆動軸170に固定される。偏心部材171は、円形形状に形成され、昇降駆動軸170の回転軸線から偏心した回転軸線を有する。揺動部材172は、昇降連結軸173に固定され、昇降連結軸173を中心にして揺動可能である。揺動部材172は、略矩形の嵌合溝178を有する。嵌合溝178は、互いに対向する一対の接触面178A、178Bを有する。両接触面178A、178Bは、偏心部材171の外形円の中心と昇降連結軸173の回動中心とを結ぶ線に平行な方向に延びて形成される。偏心部材171の外周面は、嵌合溝178の両接触面178A、178Bに常時接触する。
【0069】
図2において、昇降連結軸173は、複数の軸受179により、右方フレーム69の右側面に回動可能に支持される。昇降連結軸173は、ローラ支持軸120〜123と平行に配置される。複数の連結部材180が、複数の支持機構142にそれぞれ対応する位置において、昇降連結軸173に固定される。各連結部材180は、
図3に示すように、対応する支持機構142の連結棹154の右端部に連結ピン181により連結される。
【0070】
図5の(A)乃至(C)は、偏心部材171の回転に伴い揺動部材172の揺動角度が変化する状態を示す。
図5において、基準角度位置RPは、偏心部材171の回転中心と昇降連結軸173の回動中心とを結ぶ線と一致する角度位置である。なお、偏心部材171の回転中心は、昇降駆動軸170の回転中心でもある。
図5の(A)に示す揺動部材172の角度位置は、基準角度位置RPから所定角度θsだけ時計回りに回転した位置である。
図5の(A)に示す揺動部材172の角度位置において、グレイト141が最も下方の最下方位置に位置する。
図5の(C)に示す揺動部材172の角度位置は、基準角度位置RPから所定角度θsだけ反時計回りに回転した位置である。
図5の(C)に示す揺動部材172の角度位置において、グレイト141が最も上方の最上方位置に位置する。
図5の(B)に示す揺動部材172の角度位置は、基準角度位置RPに一致する位置である。
図5の(B)に示す揺動部材172の角度位置において、グレイト141は、最下方位置と最上方位置との間の中間位置に位置する。本実施形態では、所定角度θsは、6°の角度に設定される。本実施形態において、揺動部材172が、
図5の(A)に示す角度位置に揺動したとき、連結棹154の右端部は、連結ピン181の僅かな下方移動に伴い弾性的に変形するように構成される。
【0071】
(回転位置センサ190の構成)
回転位置センサ190が、昇降駆動軸170の所定の回転位置を検出するために設けられる。回転位置センサ190は、光学センサ191と、遮光体192と、を備える。光学センサ191は、発光部と受光部とを備える公知の構成であり、
図2に示すように、軸受取付板65に固定される。遮光体192は、
図2に示すように、昇降駆動軸170と連結される中間駆動軸83に固定される。昇降駆動軸170が所定の回転位置に達する度に、遮光体192は光学センサ191の発光部からの光を遮る。
【0072】
図4において、光学センサ191と遮光体192とが、二点鎖線で示される。
図4に示す遮光体192の回転位置は、遮光体192が光学センサ191を通過する直前の回転位置である。
図4に示す状態において、グレイト141は、最上方位置に達する手前の高さに位置する。本実施形態において、昇降駆動軸170が所定の回転位置に回転してグレイト141が最上方位置に達するときに、回転位置センサ190は検出信号SDを発生する。
【0073】
<カウンタエジェクタ8の詳細な構成>
カウンタエジェクタ8の詳細な構成について、
図6を参照して説明する。前当板44は、搬送コンベア41および上部搬送ロール42により搬送方向FDに搬送される段ボールシートSHの先端部に当接するように配置される。ネジ軸200が、左右方向に水平な状態でカウンタエジェクタ8のフレームにより回転可能に支持され、前当板駆動モータ201の出力軸に連結される。前当板44は、その上端部において、ネジ軸200に螺合し、前当板駆動モータ201の回転方向および回転量に応じて、左右方向に変位する。前当板44は、矯正板45との間隔が、段ボールシートSHの給送方向FDの寸法に応じた間隔となるように位置決めされる。
【0074】
矯正板45は、搬送コンベア41および上部搬送ロール42に近接して位置し、段ボールシートSHの後端部に当接するように配置される。段ボールシートSHは、前当板44および矯正板45などにより画定される収容空間内に積載される。矯正板45は、積載された段ボールシートSHのシート端部を整列させるために、左右方向に往復動する公知の矯正運動を行う。矯正板45は、矯正運動において段ボールシートSHの後端部に当接することができるように搬送コンベア41および上部搬送ロール42と一定の位置関係で配置される。
【0075】
主レッジ46は、L字形状を有し、水平延出部分46Aと、垂直起立部分46Bとを備える。駆動プーリ202および従動プーリ203が、カウンタエジェクタ8のフレームにより回転可能に支持される。レッジ駆動ベルト204が、駆動プーリ202および従動プーリ203の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ202は、ベルト駆動モータ205の出力軸に連結される。ガイドレール206が、レッジ駆動ベルト204に近接して、カウンタエジェクタ8のフレームにより水平に支持される。レッジ支持体207が、左右方向に移動可能にガイドレール206により支持される。レッジ支持体207は、その上端部においてレッジ駆動ベルト204に固定される。レッジ昇降モータ208が、レッジ支持体207上に固定される。ピニオン209が、レッジ昇降モータ208の出力軸に固定される。ラック210が、主レッジ46の垂直起立部分46Bに固定され、ピニオン209と噛み合う。主レッジ46の垂直起立部分46Bは、レッジ支持体207に設けられた支持機構により上下動可能に支持される。主レッジ46は、ベルト駆動モータ205の回転方向および回転量に応じて、左右方向に位置決めされ、レッジ昇降モータ208の回転方向および回転量に応じて、上下方向に位置決めされる。
【0076】
補助レッジ47Aは、前当板44に対して左右方向に進退可能に配置される。補助レッジ47Bは、矯正板45に対して左右方向に進退可能に配置される。両補助レッジ47A、47Bは、互いに接近する方向に移動して段ボールシートSHの下面を支持し、互いに離れる方向に移動して段ボールシートSHをエレベータ48に引き渡す。両補助レッジ47A、47Bは、図示しないレッジ駆動モータに公知の連結機構を介して連結される。
【0077】
エレベータ48は、その上部にテーブル48Aを備え、その下部に支持棒48Bを備える。テーブル48Aは、段ボールシート製函機1が生産することが可能な最大寸法の段ボールシートを載置することができる大きさを有する。具体的には、テーブル48Aの左右方向の寸法LEは、最大寸法の段ボールシートの左右方向の長さにほぼ等しい。
【0078】
駆動プーリ212および従動プーリ213が、カウンタエジェクタ8のフレームにより回転可能に支持される。エレベータ駆動ベルト214が、駆動プーリ212および従動プーリ213の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ212は、テーブル変位モータ215の出力軸に連結される。ガイドレール216が、エレベータ駆動ベルト214に近接して、カウンタエジェクタ8のフレームにより水平に支持される。エレベータ支持体217が、左右方向に移動可能にガイドレール216により支持される。エレベータ支持体217は、その下端部においてエレベータ駆動ベルト214に固定される。テーブル昇降モータ218が、エレベータ支持体217上に固定される。ピニオン219が、テーブル昇降モータ218の出力軸に固定される。ラック220が、エレベータ48の支持棒48Bに固定され、ピニオン219と噛み合う。エレベータ48の支持棒48Bは、エレベータ支持体217に設けられた支持機構により上下動可能に支持される。
【0079】
エレベータ48は、テーブル変位モータ215の回転方向および回転量に応じて、左右方向に位置決めされ、テーブル昇降モータ218の回転方向および回転量に応じて、上下方向に位置決めされる。換言すれば、エレベータ48のテーブル48Aは、矯正板45の配置位置に対して左右方向に変位し、前当板44および矯正板45の下端部の配置高さと、下部コンベア49の配置高さとの間で上下方向に変位する。
【0080】
下部コンベア49は、駆動プ−リ221と、従動プーリ222と、コンベア駆動ベルト223と、ベルト駆動モータ224とを備える。駆動プーリ221および従動プーリ222が、カウンタエジェクタ8のフレームにより回転可能に支持される。コンベア駆動ベルト223が、駆動プーリ221および従動プーリ222の間に、左右方向に水平な状態で架設される。駆動プーリ221は、ベルト駆動モータ224の出力軸に連結される。
【0081】
上部コンベア225が、下部コンベア49と所定の間隔を置いて配置される。上部コンベア225と下部コンベア49との間隔が、バッチBTの上下方向の厚さとほぼ等しくなるように、上部コンベア225が、図示しないサーボモータにより上下方向に移動されて下部コンベア49に対して位置決めされる。上部コンベア225は、公知の連結機構を介してベルト駆動モータ224の出力軸に連結される。下部コンベア49は、ベルト駆動モータ224の回転により、上部コンベア225と協働して、結束機9に向かってバッチBTを所定の送出方向TDに送り出す。所定の送出方向TDは、給送方向FDと平行であって、前当板44が矯正板45から離れる方向と同じ方向である。
【0082】
カウンタエジェクタ8は、シート搬送装置7から供給される段ボールシートSHの枚数を計数するために、シートセンサSN2を備える。シートセンサSN2は、発光部および受光部を含む公知の光センサから構成され、搬送コンベア41および上部搬送ロール42に近接して配置される。シートセンサSN2は、上部搬送ロール42を通過する段ボールシートSHの前端部を検出し、シート検出信号ST2を発生する。
【0083】
<2枚給送モードのために準備された段ボールシート製函機1の構成>
図7は、2枚給送モードのために印刷装置などの加工装置が準備された段ボールシート製函機1の全体的構成を示す正面図である。
図7に示す段ボールシート製函機1において、
図1に示す段ボールシート製函機1と相違する部分のみについて説明する。
【0084】
図7において、2つの印版部材25B1、25B2が、点対称の位置関係となるように印刷シリンダ25Aの外周面に取り付けられる。また、2つの印版部材25B1、25B2が、点対称の位置関係となるように印刷シリンダ26Aの外周面に取り付けられる。印版部材25B1、26B1は、各印刷シリンダが1回転する加工サイクルにおいて最初に給送される1枚目の段ボールシートSHに2色の印刷を施す。印版部材25B2、26B2は、その加工サイクルにおいて次に給送される2枚目の段ボールシートSHに2色の印刷を施す。
【0085】
2つのスロッタ刃31A1、31A2が、スロッタユニット31の上部スロッタ31Bの外周面に取り付けられる。また、2つのスロッタ刃32A1、32A2が、スロッタユニット32の上部スロッタ32Bの外周面に取り付けられる。スロッタ刃31A1、31A2は、加工サイクルにおいて最初に給送される1枚目の段ボールシートSHの前端部および後端部に溝切り加工などを施す。スロッタ刃32A1、32A2は、加工サイクルにおいて次に給送される2枚目の段ボールシートSHの前端部および後端部に溝切り加工などを施す。
【0086】
2つの打ち抜きダイ35A1、35A2が、点対称の位置関係となるようにダイシリンダ33の外周面に取り付けられる。打ち抜きダイ35A1は、加工サイクルにおいて最初に給送される1枚目の段ボールシートSHに打ち抜き加工を施す。打ち抜きダイ35A2は、加工サイクルにおいて次に給送される2枚目の段ボールシートSHに打ち抜き加工を施す。
【0087】
≪電気的構成≫
段ボールシート製函機1の電気的構成について、
図8を参照して以下に説明する。
図8は、段ボールシート製函機1の基本的な電気的構成を示すブロック図である。段ボールシート製函機1において段ボールシートの加工を全般的に管理するために、上位管理装置300および下位管理装置310が設けられる。本実施形態では、上位管理装置300は、予め決められた順序で多数のオーダを実行するための生産管理計画を記憶する。上位管理装置300は、給送方向FDにおけるシート長さを含む段ボールシートSHの寸法、バッチのシート枚数、および給送モードなどのオーダの仕様に関する制御指令情報を、下位管理装置310に送る。給送モードは、1枚給送モード、および2枚給送モードのいずれかの給送モードである。
【0088】
下位管理装置310は、上位管理装置300から送られる制御指令情報に従って、主駆動モータMTなどの駆動部の動作を制御するとともに、段ボールシートSHが加工された枚数を計数して上位管理装置300に送るなどの管理制御を行う装置である。下位管理装置310は、プログラムメモリ320と、作業メモリ330とに接続され、これらのメモリとともに、段ボールシート製函機1を制御するコンピュータを構成する。プログラムメモリ320は、段ボールシート製函機1の全体を制御する制御プログラム、
図19に示す給送制御処理を実行するプログラム、各オーダのシート長さおよび給送モードに応じてオーダ昇降パターンDGPを作成するためのパターン作成プログラム、および所定の設定値などを固定記憶するメモリである。作業メモリ330は、制御プログラムを実行する際に、上位管理装置300から送られる種々の情報および演算処理結果を一時記憶するとともに、操作パネル340から送られる操作信号などを一時記憶するメモリである。
【0089】
下位管理装置310は、操作パネル340に接続される。操作パネル340は、給送ボタン341と、オーダ終了ボタン342と、シート給送速度変更ボタン343と、情報表示部344とを含む。給送ボタン341は、シート給送装置2による段ボールシートSHの給送を開始させるために操作される。給送ボタン341が操作されると、操作パネル340は給送開始信号SFを発生する。オーダ終了ボタン342は、現在実行されているオーダを終了するために操作される。シート給送速度変更ボタン343は、シート給送速度を任意の速度に変更するために操作される。シート給送速度変更ボタン343は、シート給送速度を増速させる増速ボタンと、シート給送速度を減速させる減速ボタンとを含む。情報表示部344は、変更されたシート給送速度を表す数値などの情報を表示する。
【0090】
下位管理装置310は、駆動制御装置350、印刷制御装置351、クリーザスロッタ制御装置352、ダイカッタ制御装置353、フォルダグルア制御装置354、カウンタエジェクタ制御装置355、およびローラモータ制御装置356にそれぞれ接続される。駆動制御装置350は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、主駆動モータMTの駆動および停止と、その回転速度とを制御する。主駆動モータMTの回転速度は、制御指令情報中のシート給送速度に従って制御される。印刷制御装置351は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、印刷ユニット25、26の動作を制御する。クリーザスロッタ制御装置352は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、クリーザユニット30の動作を制御するとともに、スロッタユニット31、32の動作を制御する。ダイカッタ制御装置353は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、ダイカッタ5の動作を制御する。フォルダグルア制御装置354は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、接着剤供給装置38、搬送駆動モータ、および折り畳み駆動モータなどの動作を制御する。カウンタエジェクタ制御装置355は、シートセンサSN2と接続され、シートセンサSN2からシート検出信号ST2を受け取ることにより、シート搬送装置7から給送される段ボールシートSHの枚数を計数する。カウンタエジェクタ制御装置355は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、カウンタエジェクタ8が備えるベルト駆動モータ205、およびレッジ昇降モータ208などのモータの駆動を制御する。たとえば、カウンタエジェクタ制御装置355は、1つのバッチを構成する最後の段ボールシートSHの前端部がシートセンサSN2により検出されたときに、主レッジ46が所定の待機位置から所定の下方位置に向けて下降を開始するように、レッジ昇降モータ208の駆動を制御する。シート搬送装置7、および結束機9の動作をそれぞれ制御する制御装置については、
図8において、図示が省略される。
【0091】
回転位置センサ190、およびシートセンサSN1が、下位管理装置310にそれぞれ接続される。下位管理装置310は、給送ボタン341が操作されたときに、給送開始指令を含む制御指令情報をローラモータ制御装置356に送る。下位管理装置310は、給送開始指令を送った後に、回転位置センサ190から検出信号SDを受け取る度に、同期指令を含む制御指令情報をローラモータ制御装置356に送る。下位管理装置310は、シートセンサSN1からシート検出信号ST1を受け取ることにより、シート給送装置2から給送される段ボールシートSHの枚数を計数する。
【0092】
ローラモータ制御装置356は、下位管理装置310からの制御指令情報に従って、モーションコントローラ360の一連の動作を制御する。基本ローラパターンメモリ361が、ローラモータ制御装置356に接続される。基本ローラパターンメモリ361は、ローラモータ90、91、102、103の回転速度を制御するために、1枚給送モードのために予め定められた基本ローラパターンBRP11、BRP12と、2枚給送モードのために予め定められた基本ローラパターンBRP21〜BRP23とを記憶する。下位管理装置310が次のオーダの実行を準備するための制御指令情報を上位管理装置300から受け取ったときに、下位管理装置310は、ローラモータ制御装置356にオーダ準備指令を含む制御指令情報を送る。ローラモータ制御装置356は、オーダ準備指令を含む制御指令情報を下位管理装置310から受け取ったときに、基本ローラパターンメモリ361から、基本ローラパターンBRP11、BRP12の組み合わせ、基本ローラパターンBRP21、BRP22の組み合わせ、および、基本ローラパターンBRP21、BRP23の組み合わせのうちのいずれかの組み合わせを読み出してパターン作成指令を生成する。ローラモータ制御装置356は、モーションコントローラ360にパターン作成指令を送る。パターン作成指令は、下位管理装置310からの制御指令情報中のシート給送速度と、読み出された基本ローラパターンBRPの組み合わせとを含む。また、ローラモータ制御装置356は、下位管理装置310からの制御指令情報中の給送開始指令または同期指令に従って、モーションコントローラ360にモーション起動指令を送る。
【0093】
モーションコントローラ360は、モーションCPUを内蔵し、プログラムメモリ362と、速度制御パターンメモリ363とに接続される。プログラムメモリ362は、ローラ速度制御パターンRTを作成するパターン作成プログラムと、位相差設定値DPPとを予め記憶する。位相差設定値DPPは、
図9および
図10に示す基本ローラパターンBRP11、BRP21、BRP22の加速領域BR11、BR21の開始位相が
図11乃至
図18に示す基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2の加速領域BS11A、BL11A、BS21A、BL21Aの開始位相から回転角度θpの横軸方向に変位する位相差を設定するための値である。本実施形態では、位相差設定値DPPは、各印刷シリンダの回転角度θpに換算して71°の角度に設定される。速度制御パターンメモリ363は、モーションコントローラ360により作成されたローラ速度制御パターンRTを一時的に記憶する。ローラ速度制御パターンRTは、ローラモータの回転速度を指令するために一連の多数の速度制御指令を含む。モーションコントローラ360は、ローラモータ制御装置356からパターン作成指令を受け取ったときにパターン作成プログラムを実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRPに基いて、ローラ速度制御パターンRTを作成し、速度制御パターンメモリ363に一時記憶する。
【0094】
モーションコントローラ360は、ローラモータ制御装置356からモーション起動指令を受け取ったときに、所定の制御周期毎に速度制御パターンメモリ363から各速度制御指令を読み出し、駆動制御回路364に送る。所定の制御周期は、たとえば、1msecであり、シート給送速度が段ボールシート製函機1における最高のシート給送速度である上限速度に設定された場合でも、モーションコントローラ360が速度制御指令の読み出しなどの処理を確実に実行することができる期間である。モーションコントローラ360の基本構成は、特開2006−72399号公報、特開平11−272312号公報、特開平5−50329号公報などに開示され、一般に知られているので、その詳細な説明を省略する。
【0095】
駆動制御回路364は、モーションコントローラ360からの速度制御指令と、エンコーダ群100、101、112、113からの回転パルスとを受け取り、ローラモータ90、91、102、103の回転速度と、その回転および停止とを制御する。すなわち、駆動制御回路364は、所定の制御周期の間に各ローラモータの回転速度が速度制御指令に従う回転速度になるように、各ローラモータへの供給電力を制御する。ローラモータ90、91、102、103の回転により、
図3において給送ローラ124〜127は矢印で示す反時計回りに回転する。本実施形態では、各エンコーダは、所定の制御周期の間に多数の回転パルス、たとえば1000パルス/msec以上の数のパルスを発生することができる構成を有する。
【0096】
基本昇降パターンメモリ370と、オーダ昇降パターンメモリ371とが、下位管理装置310にそれぞれ接続される。基本昇降パターンメモリ370は、昇降モータ80の回転速度を制御するために、1枚給送モードのために最小シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGS1と、1枚給送モードのために最大シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGL1と、2枚給送モードのために最小シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGS2と、2枚給送モードのために最大シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGL2と、をそれぞれ記憶する。オーダ昇降パターンメモリ271は、オーダ昇降パターンDGPを一時的に記憶する。
【0097】
下位管理装置310は、上位管理装置300から次のオーダの実行を準備するための制御指令情報を受け取ったときに、プログラムメモリ320に記憶されるパターン作成プログラムを実行する。パターン作成プログラムの実行により、下位管理装置310は、基本昇降パターンメモリ370に記憶される基本昇降パターンBGS1、
BGL1、BGS2、BGL2のいずれかの基本昇降パターンに基いて、次のオーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGPを作成し、オーダ昇降パターンメモリ371に一時記憶する。その後に、下位管理装置310は、オーダ昇降パターンメモリ371からオーダ昇降パターンDGPを読み出してパターン作成指令を生成する。パターン作成指令は、シート給送速度変更ボタン343の操作などにより設定されたシート給送速度と、オーダ昇降パターンDGPとを含む。
【0098】
下位管理装置310は、給送ボタン341が操作されたときに、操作パネル340から給送開始信号SFを受け取り、給送開始指令を含む制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ380に送る。また、下位管理装置310は、給送開始指令を送った後に、回転位置センサ190から検出信号SDを受け取る度に、同期指令を含む制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ280に送る。
【0099】
モーションコントローラ380が、下位管理装置210に接続される。モーションコントローラ380は、モーションCPUを内蔵し、プログラムを記憶するプログラムメモリ381と、速度制御パターンメモリ382とに接続される。プログラムメモリ381は、昇降速度制御パターンGTを作成するパターン作成プログラムを予め記憶する。速度制御パターンメモリ382は、モーションコントローラ380により作成された昇降速度制御パターンGTを一時的に記憶する。昇降速度制御パターンGTは、昇降モータ80の回転速度を指令するために一連の多数の速度制御指令を含む。モーションコントローラ380は、下位管理装置310からパターン作成指令を受け取ったときにパターン作成プログラムを実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ380は、パターン作成指令中のシート給送速度およびオーダ昇降パターンDGPに基いて、昇降速度制御パターンGTを作成し、速度制御パターンメモリ382に一時記憶する。
【0100】
モーションコントローラ380は、下位管理装置310からモーション起動指令を受け取ったときに、所定の制御周期毎に制御パターンメモリ382から各速度制御指令を読み出し、駆動制御回路383に送る。所定の制御周期は、たとえば、1msecであり、シート給送速度が段ボールシート製函機1における最高のシート給送速度である上限速度に設定された場合でも、モーションコントローラ380が速度制御指令の読み出しなどの処理を確実に実行することができる期間である。モーションコントローラ380の基本構成は、モーションコントローラ360と同じである。
【0101】
駆動制御回路383は、モーションコントローラ380からの速度制御指令と、エンコーダ85からの回転パルスとを受け取り、昇降モータ80の回転速度と、その回転および停止とを制御する。すなわち、駆動制御回路383は、所定の制御周期の間に昇降モータ80の回転速度が速度制御指令に従う回転速度になるように、昇降モータ80への供給電力を制御する。昇降モータ80の回転軸が1回回転する間に、
図4および
図5において偏心部材171が矢印で示す時計回りに1回回転し、グレイト141が1回の昇降運動を行う。本実施形態では、エンコーダ85は、所定の制御周期の間に多数の回転パルス、たとえば1000パルス/msec以上の数のパルスを発生することができる構成を有する。
【0102】
<基本ローラパターンBRP>
基本ローラパターンBRP11、BRP12、BRP21〜BRP23について、
図9および
図10を参照して説明する。これらの基本ローラパターンは、ローラ速度制御パターンRTを作成するために基本となるパターンである。本実施形態において、
図9の(A)は、1枚給送モードのための基本ローラパターンBRP11の一例を示し、
図9の(B)は、一枚給送モードのための全停止基本ローラパターンBRP12の一例を示す。
図10の(A)は、2枚給送モードのための基本ローラパターンBRP21の一例を示し、
図10の(B)は、2枚給送モードのための半停止基本ローラパターンBRP22の一例を示し、
図10の(C)は、2枚給送モードのための全停止基本ローラパターンBRP23の一例を示す。
図9および
図10において、横軸は印刷装置3の各印刷シリンダの回転角度θpを表し、縦軸は各印刷シリンダの周速度Vpに対する各給送ローラの周速度Vrの速度比Rfを表す。
【0103】
(1枚給送モードのための基本ローラパターンBRP11)
図9の(A)において、基本ローラパターンBRP11は、回転角度θpが0°の角度から65°の角度まで変化する加速領域BR11と、回転角度θpが65°の角度から200°の角度まで変化する定速領域BR12と、回転角度θpが200°の角度から330°の角度まで変化する減速領域BR13と、回転角度θpが330°の角度から360°の角度まで変化する停止領域BR14と、を有する。
【0104】
加速領域BR11における回転角度θpの変化量が可能な限り小さくなるように、加速領域BR11においてローラモータ90、91、102、103の各ローラモータが加速される加速度は、各ローラモータの最大加速度に基いて予め定められる。特に、段ボールシートSHの前端部がフロントゲート21を通過してから
図1に示す距離LFだけ給送される間に、各給送ローラの周速度Vrが停止状態から各印刷シリンダの周速度Vpまで加速されるように、加速領域BR11の加速度を定める必要がある。距離LFは、給送方向FDにおいて、フロントゲート2から、両フィードロール23、24のニップ位置までの距離である。
【0105】
印刷シリンダが1回回転する加工サイクル、すなわち回転角度θpが0°の角度から360°の角度まで変化する期間において段ボールシートSHが給送ローラ124〜127により給送される最長期間は、加速領域BR11および定速領域BR12の合計の期間であることから、加速領域BR11および定速領域BR12における回転角度θpの変化量は、1枚給送モードの設定状態で段ボールシート製函機1において加工可能な最大シート長さに基いて予め定められる。定速領域BR12において、各印刷シリンダの周速度Vpと各給送ローラの周速度Vrとは同じ速度になり、シート給送速度に相当する周速度となる必要があり、速度比Rf=1である。各ローラモータが停止領域BR14において確実に停止するように、減速領域BR13において各ローラモータが減速される加速度は、加速領域BR11の加速度より小さく設定される。
【0106】
グレイト141の上面は、段ボールシートSHとの摩擦接触により摩耗する。グレイト141の上面が摩耗した場合、グレイト141の上面の位置は、その摩耗した量だけ低い位置に変化し、この摩耗した量に応じて段ボールシートSHの下面が各給送ローラと接触するタイミングも変化する。加工サイクルの開始時点において、段ボールシートSHが停止状態にある各給送ローラと確実に接触するように、グレイト141の上面について予め定められた許容摩耗量を考慮して、停止領域BR14の期間が予め定められる。本実施形態において、許容摩耗量は、0.4mmに定められる。
【0107】
(1枚給送モードのための全停止基本ローラパターンBRP12)
図9の(B)において、全停止基本ローラパターンBRP12は、回転角度θpが0°の角度から360°の角度まで変化する停止領域BR15から形成される。停止領域BR15において、速度比Rfは「0」である。
【0108】
(2枚給送モードのための基本ローラパターンBRP21)
図10の(A)において、基本ローラパターンBRP21は、2つの同じパターン形状の基本ローラパターン部分BRP2A、BRP2Bから形成される。基本ローラパターン部分BRP2Aは、回転角度θpが0°の角度から180°の角度まで変化する間に発生し、基本ローラパターン部分BRP2Bは、回転角度θpが180°の角度から360°の角度まで変化する間に発生する。基本ローラパターン部分BRP2Aは、回転角度θpが0°の角度から55°の角度まで変化する加速領域BR21と、回転角度θpが55°の角度から95°の角度まで変化する定速領域BR22と、回転角度θpが95°の角度から150°の角度まで変化する減速領域BR23と、回転角度θpが150°の角度から180°の角度まで変化する停止領域BR24と、を有する。基本ローラパターン部分BRP2Bは、回転角度θpが180°の角度から235°の角度まで変化する加速領域BR21と、回転角度θpが235°の角度から275°の角度まで変化する定速領域BR22と、回転角度θpが275°の角度から330°の角度まで変化する減速領域BR23と、回転角度θpが330°の角度から360°の角度まで変化する停止領域BR24と、を有する。
【0109】
基本ローラパターン部分BRP2Aの加速領域BR21における回転角度θpの変化量が可能な限り小さくなるように、加速領域BR21においてローラモータ90、91、102、103の各ローラモータが加速される加速度は、各ローラモータの最大加速度に基いて予め定められ、基本ローラパターンBRP11の加速領域BR11の加速度より大きく設定される。特に、段ボールシートSHの先端部がフロントゲート21を通過してから
図1に示す距離LFだけ給送される間に、各給送ローラの周速度Vrが停止状態から各印刷シリンダの周速度Vpまで加速されるように、加速領域BR21の加速度を定める必要がある。
【0110】
印刷シリンダが1回回転する加工サイクル、すなわち回転角度θpが0°の角度から360°の角度まで変化する期間において2枚の段ボールシートSHが給送される必要がある。このために、2枚の段ボールシートSHの各段ボールシートSHが給送ローラ124〜127により給送される最長期間は、加速領域BR21および定速領域BR22の合計の期間であることから、加速領域BR21および定速領域BR22における回転角度θpの変化量は、2枚給送モードの設定状態で段ボールシート製函機1において加工可能な最大シート長さに基いて予め定められる。定速領域BR22において、各印刷シリンダの周速度Vpと各給送ローラの周速度Vrとは同じ速度になり、シート給送速度に相当する周速度となる必要があり、速度比Rf=1である。各ローラモータが停止領域BR24において確実に停止するように、減速領域BR23において各ローラモータが減速される加速度は、加速領域BR21の加速度より小さく設定される。
【0111】
加工サイクルの開始時点において、段ボールシートSHが停止状態にある各給送ローラと確実に接触するように、グレイト141の上面について予め定められた許容摩耗量を考慮して、停止領域BR24の期間が予め定められる。
【0112】
基本ローラパターン部分BRP2Bは、
図10の(A)に示すように、基本ローラパターン部分BRP2Aと同じパターン形状を有するため、その詳細な説明を省略する。
【0113】
(2枚給送モードのための半停止基本ローラパターンBRP22)
図10の(B)において、半停止基本ローラパターンBRP22は、基本ローラパターン部分BRP2Aと、停止パターン部分BRP2Cと、を有する。半停止基本ローラパターンBRP12の基本ローラパターン部分BRP2Aは、基本ローラパターンBRP21の基本ローラパターン部分BRP2Aと同じであるので、その詳細な説明を省略する。停止パターン部分BRP2Cは、回転角度θpが180°の角度から360°の角度まで変化する停止領域BR25から形成される。停止領域BR25において、速度比Rfは「0」である。
【0114】
(2枚給送モードのための全停止基本ローラパターンBRP23)
図10の(C)において、全停止基本ローラパターンBRP23は、回転角度θpが0°の角度から360°の角度まで変化する停止領域BR26から形成される。停止領域BR26において、速度比Rfは「0」である。
【0115】
<基本昇降パターン>
基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2について、
図11乃至
図18を参照して説明する。これらの基本昇降パターンは、昇降速度制御パターンGTを作成するために基本となるパターンである。
図11乃至
図14は、本実施形態における1枚給送モードでの最小シート長さおよび最大シート長さに応じた基本昇降パターンBGS1、BGL1の一例を示す、
図15乃至
図18は、本実施形態における2枚給送モードでの最小シート長さおよび最大シート長さに応じた基本昇降パターンBGS2、BGL2の一例を示す。たとえば、1枚給送モードにおいて、最小シート長さは、280mmであり、最大シート長さは、1160mmであり、2枚給送モードにおいて、最小シート長さは、280mmであり、最大シート長さは、500mmである。
図11、
図13、
図15、および
図17において、横軸は印刷装置3の各印刷シリンダの回転角度θpを表し、左方縦軸は各印刷シリンダの角速度ωpに対する昇降駆動軸170の角速度ωgの速度比Rgを表し、右方縦軸は昇降駆動軸170の回転角度θgを表す。
図11、
図13、
図15、および
図17に破線で示す曲線AS1、AL1、AS2、AL2は、昇降駆動軸170の回転角度θgの変化を示す曲線である。
図12、
図14、
図16、および
図18において、横軸は印刷装置3の各印刷シリンダの回転角度θpを表し、左方縦軸は各印刷シリンダの角速度ωpに対する昇降駆動軸170の角速度ωgの速度比Rgを表し、右方縦軸はテーブル20の上面を基準としてグレイト141の上面の高さHgをミリメートルの単位で表す。
図12、
図14、
図16、および
図18に破線で示す曲線HS1、HL1、HS2、HL2は、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線である。本実施形態において、グレイト141は、テーブル20の上面から2mm高い最上方位置と、テーブル20の上面から2mm低い最下方位置との間で、昇降する。給送ローラ124〜127の各給送ローラの外周面の最上箇所は、テーブル20の上面から0.9mm高い位置に位置するように、各給送ローラが配置される。
図12、
図14、
図16、および
図18に破線で示す位置PRは、各給送ローラの外周面の最上箇所の位置である。
【0116】
(1枚給送モードでの最小シート長さに応じて定められた基本昇降パターンBGS1)
基本昇降パターンBGS1について、
図11および
図12を参照して説明する。基本昇降パターンBGS1は、1枚給送モードのための昇降速度制御パターンGTを作成するために基本となる2つのパターンの一方のパターンである。
図11および
図12は、本実施形態における最小シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGS1の一例を示す。
【0117】
図11において、基本昇降パターンBGS1は、回転角度θpが0°の角度から83°の角度まで変化する下降可変速領域BS11と、回転角度θpが83°の角度から100°の角度まで変化する下方制御領域BS12と、回転角度θpが100°の角度から183°の角度まで変化する上昇可変速領域BS13と、回転角度θpが183°の角度から360°の角度まで変化する上方制御領域BS14と、を有する。下降可変速領域BS11は、加速領域BS11Aと、減速領域BS11Bと、を有する。上昇可変速領域BS13は、加速領域BS13Aと、減速領域BS13Bと、を有する。本実施形態において、加速領域BS11A、BS13Aにおいて昇降モータ80が加速される加速度と、減速領域BS11B、BS13Bにおいて昇降モータ80が減速される加速度とは、同じ加速度に定められる。下降可変速領域BS11と、上昇可変速領域BS13とは、回転角度θpが大きくなる方向、すなわち
図11の横軸の方向において、最小シート長さに応じた間隔に配置される。
【0118】
加速領域BS11A、BS13A、および減速領域BS11B、BS13Bにおける回転角度θpの変化量が可能な限り小さいほど、最小シート長さを小さくすることができることから、加速領域BS11A、BS13Aの加速度、および減速領域BS11B、BS13Bの加速度は、昇降モータ80の最大加速度に基いて予め定められる。
【0119】
図11において、斜線部分の面積AR1は、減速領域BS11Bを表す傾斜線の延長線と、加速領域BS13Aを表す傾斜線の延長線と、速度比Rg=0である水平な横軸とにより囲まれる範囲の面積である。斜線部分の面積AR2は、両延長線と、下方制御領域BS12を表す水平な線とにより囲まれる範囲の面積である。下方制御領域BS12は、両面積AR1、AR2が同じ面積になるように定められる。
【0120】
図11において、昇降駆動軸170の回転角度θgは、回転角度θpが183°の角度に達したときに、360°の角度に達し、その後、上方制御領域BS14において、360°の角度に保持される。
図12において、グレイト141の上面の高さHgは、加速領域BS11Aの途中で、位置PRより低い位置になり、減速領域BS13Bの途中で、位置PRより高い位置になる。
【0121】
(1枚給送モードでの最大シート長さに応じて定められた基本昇降パターンBGL1)
基本昇降パターンBGL1について、
図13および
図14を参照して説明する。基本昇降パターンBGL1は、1枚給送モードのための昇降速度制御パターンGTを作成するために基本となる2つのパターンの他方のパターンである。
図13および
図14は、本実施形態における最大シート長さに対応する基本昇降パターンBGL1の一例を示す。
【0122】
図13において、基本昇降パターンBGL1は、回転角度θpが0°の角度から100°の角度まで変化する下降可変速領域BL11と、回転角度θpが100°の角度から205°の角度まで変化する下方制御領域BL12と、回転角度θpが205°の角度から305°の角度まで変化する上昇可変速領域BL13と、回転角度θpが305°の角度から360°の角度まで変化する上方制御領域BL14と、を有する。下降可変速領域BL11は、加速領域BL11Aと、減速領域BL11Bと、を有する。上昇可変速領域BL13は、加速領域BL13Aと、減速領域BL13Bと、を有する。本実施形態において、加速領域BL11A、BL13Aにおいて昇降モータ80が加速される加速度と、減速領域BL11B、BL13Bにおいて昇降モータ80が減速される加速度とは、同じ加速度に定められる。また、加速領域BL11A、BL13Aの加速度、および減速領域BL11B、BL13Bの加速度は、加速領域BS11A、BS13Aの加速度、および減速領域BS11B、BS13Bの加速度と、同じ加速度である。下降可変速領域BL11と、上昇可変速領域BL13とは、回転角度θpが大きくなる方向、すなわち
図13の横軸の方向において、最大シート長さに応じた間隔に配置される。
【0123】
加速領域BL11A、BL13A、および減速領域BL11B、BL13Bにおける回転角度θpの変化量が可能な限り小さいほど、最大シート長さを大きくすることができることから、加速領域BL11A、BL13Aの加速度、および減速領域BL11B、BL13Bの加速度は、昇降モータ80の最大加速度に基いて予め定められる。
【0124】
図13において、昇降駆動軸170の回転角度θgは、回転角度θpが305°の角度に達したときに、360°の角度に達し、その後、上方制御領域BL14において、360°の角度に保持される。
図14において、グレイト141の上面の高さHgは、加速領域BL11Aの途中で、位置PRより低い位置になり、減速領域BL13Bの途中で、位置PRより高い位置になる。
【0125】
(2枚給送モードでの最小シート長さに応じて定められた基本昇降パターンBGS2)
基本昇降パターンBGS2について、
図15および
図16を参照して説明する。基本昇降パターンBGS2は、2枚給送モードのための昇降速度制御パターンGTを作成するために基本となる2つのパターンの一方のパターンである。
図15および
図16は、本実施形態における最小シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGS2の一例を示す。
【0126】
図15において、基本昇降パターンBGS2は、2つの同じパターン形状の基本昇降パターン部分BGS2A、BGS2Bから形成される。基本昇降パターン部分BGS2Aは、回転角度θpが0°の角度から180°の角度まで変化する間に発生し、基本昇降パターン部分BGS2Bは、回転角度θpが180°の角度から360°の角度まで変化する間に発生する。基本昇降パターン部分BGS2Aは、回転角度θpが0°の角度から62°の角度まで変化する下降可変速領域BS21と、回転角度θpが62°の角度から80°の角度まで変化する下方制御領域BS22と、回転角度θpが80°の角度から142°の角度まで変化する上昇可変速領域BS23と、回転角度θpが142°の角度から180°の角度まで変化する上方制御領域BS24と、を有する。基本昇降パターン部分BGS2Bは、回転角度θpが180°の角度から242°の角度まで変化する下降可変速領域BS21と、回転角度θpが242°の角度から260°の角度まで変化する下方制御領域BS22と、回転角度θpが260°の角度から322°の角度まで変化する上昇可変速領域BS23と、回転角度θpが322°の角度から360°の角度まで変化する上方制御領域BS24と、を有する。
【0127】
基本昇降パターン部分BGS2A、BGS2Bの各基本昇降パターン部分の下降可変速領域BS21は、加速領域BS21Aと、減速領域BS21Bと、を有する。各基本昇降パターン部分の上昇可変速領域BS23は、加速領域BS23Aと、減速領域BS23Bと、を有する。本実施形態において、加速領域BS21A、BS23Aにおいて昇降モータ80が加速される加速度と、減速領域BS21B、BS23Bにおいて昇降モータ80が減速される加速度とは、同じ加速度に定められる。各基本昇降パターン部分の下降可変速領域BS21と、上昇可変速領域BS23とは、回転角度θpが大きくなる方向、すなわち
図15の横軸の方向において、最小シート長さに応じた間隔に配置される。
【0128】
加速領域BS21A、BS23A、および減速領域BS21B、BS23Bにおける回転角度θpの変化量が可能な限り小さいほど、最小シート長さを小さくすることができることから、加速領域BS21A、BS23Aの加速度、および減速領域BS21B、BS23Bの加速度は、昇降モータ80の最大加速度に基いて予め定められる。
図15において、基本昇降パターン部分BGS2A、BGS2Bの各基本昇降パターン部分の形状を表す折れ線と、回転角度θpの横軸とにより囲まれる範囲の面積が、
図11において、基本昇降パターンBGS1の形状を表す折れ線と、回転角度θpの横軸とにより囲まれる範囲の面積と同じになるように、加速領域および減速領域の加速度と、加速領域の最大速度比Rgとが定められる。すなわち、加速領域BS21A、BS23Aの加速度、および減速領域BS21B、BS23Bの加速度は、基本昇降パターンBGS1の加速領域BS11A、BS13Aの加速度、および減速領域BS11B、BS13Bの加速度より大きく設定される。また、加速領域BS21A、BS23Aの最大速度比Rgは、加速領域BS11A、BS13Aの最大速度比Rgより大きく設定される。
【0129】
下方制御領域BS22は、
図11に示す基本昇降パターンBGS1の下方制御領域BS12と同じ方法により定められる。
図15において、昇降駆動軸170の回転角度θgは、回転角度θpが142°の角度に達したとき、および、回転角度θpが322°の角度に達したときに、360°の角度に達し、その後、上方制御領域BS24において、360°の角度に保持される。
図16において、グレイト141の上面の高さHgは、加速領域BS21Aの途中で、位置PRより低い位置になり、減速領域BS23Bの途中で、位置PRより高い位置になる。
【0130】
基本昇降パターン部分BGS2Bは、
図15に示すように、基本昇降パターン部分BGS2Aと同じパターン形状を有するため、その詳細な説明を省略する。
【0131】
(2枚給送モードでの最大シート長さに応じて定められた基本昇降パターンBGL2)
基本昇降パターンBGL2について、
図17および
図18を参照して説明する。基本昇降パターンBGL2は、2枚給送モードのための昇降速度制御パターンGTを作成するために基本となる2つのパターンの一方のパターンである。
図17および
図18は、本実施形態における最小シート長さに応じて予め定められた基本昇降パターンBGS2の一例を示す。
【0132】
図17において、基本昇降パターンBGL2は、2つの同じパターン形状の基本昇降パターン部分BGL2A、BGL2Bから形成される。基本昇降パターン部分BGL2Aは、回転角度θpが0°の角度から180°の角度まで変化する間に発生し、基本昇降パターン部分BGL2Bは、回転角度θpが180°の角度から360°の角度まで変化する間に発生する。基本昇降パターン部分BGL2Aは、回転角度θpが0°の角度から80°の角度まで変化する下降可変速領域BL21と、回転角度θpが80°の角度から100°の角度まで変化する下方制御領域BL22と、回転角度θpが100°の角度から180°の角度まで変化する上昇可変速領域BS23と、を有する。基本昇降パターン部分BGL2Bは、回転角度θpが180°の角度から260°の角度まで変化する下降可変速領域BL21と、回転角度θpが260°の角度から280°の角度まで変化する下方制御領域BL22と、回転角度θpが280°の角度から360°の角度まで変化する上昇可変速領域BS23と、を有する。基本昇降パターン部分BGL2A、BGL2Bの各基本昇降パターン部分は、
図13に示す基本昇降パターンBGL1の上方制御領域BL14に相当する領域を有しない。
【0133】
基本昇降パターン部分BGL2A、BGL2Bの各基本昇降パターン部分の下降可変速領域BL21は、加速領域BL21Aと、減速領域BL21Bと、を有する。各基本昇降パターン部分の上昇可変速領域BL23は、加速領域BL23Aと、減速領域BL23Bと、を有する。本実施形態において、加速領域BL21A、BL23Aにおいて昇降モータ80が加速される加速度と、減速領域BL21B、BL23Bにおいて昇降モータ80が減速される加速度とは、同じ加速度に定められる。各基本昇降パターン部分の下降可変速領域BL21と、上昇可変速領域BL23とは、回転角度θpが大きくなる方向、すなわち
図17の横軸の方向において、最小シート長さに応じた間隔に配置される。
【0134】
加速領域BL21A、BL23A、および減速領域BL21B、BL23Bにおける回転角度θpの変化量が可能な限り小さいほど、最大シート長さを大きくすることができることから、加速領域BL21A、BL23Aの加速度、および減速領域BL21B、BL23Bの加速度は、昇降モータ80の最大加速度に基いて予め定められる。
図17において、基本昇降パターン部分BGL2A、BGL2Bの各基本昇降パターン部分の形状を表す折れ線と、回転角度θpの横軸とにより囲まれる範囲の面積が、
図13において、基本昇降パターンBGL1の形状を表す折れ線と、回転角度θpの横軸とにより囲まれる範囲の面積と同じになるように、加速領域および減速領域の加速度と、加速領域の最大速度比Rgとが定められる。すなわち、加速領域BL21A、BL23Aの加速度、および減速領域BL21B、BL23Bの加速度は、基本昇降パターンBGL1の加速領域BL11A、BL13Aの加速度、および減速領域BL11B、BL13Bの加速度より大きく設定される。また、加速領域BL21A、BL23Aの最大速度比Rgは、加速領域BL11A、BL13Aの最大速度比Rgより大きく設定される。
【0135】
図17において、昇降駆動軸170の回転角度θgは、回転角度θpが180°の角度に達したとき、および、回転角度θpが360°の角度に達したときに、360°の角度に達する。
図18において、グレイト141の上面の高さHgは、加速領域BL21Aの途中で、位置PRより低い位置になり、減速領域BL23Bの途中で、位置PRより高い位置になる。
【0136】
基本昇降パターン部分BGL2Bは、
図17に示すように、基本昇降パターン部分BGL2Aと同じパターン形状を有するため、その詳細な説明を省略する。
【0137】
≪実施形態の動作および作用≫
本実施形態の段ボールシート製函機1の動作および作用について、図面を参照して以下に説明する。段ボールシート製函機1の動作および作用として、シート給送装置2のシート給送動作に関連する制御動作、印刷制御装置351の制御動作、およびカウンタエジェクタ制御装置355の制御動作について説明する。クリーザスロッタ制御装置352、ダイカッタ制御装置353、およびフォルダグルア制御装置354の各制御動作はよく知られているため、その詳細な説明を省略する。
【0138】
作業者がオーダ終了ボタン342を操作したとき、または、先のオーダにおいて生産計画のシート枚数の加工が終了したとき、下位管理装置310は、先のオーダの終了を上位管理装置300に通知するとともに、制御装置350〜356にそれぞれ給送終了指令を送る。その後、下位管理装置310は、上位管理装置300から、次のオーダの実行を準備するためのオーダ準備指令を受け取る。下位管理装置310は、次のオーダの仕様を含むオーダ準備指令を、制御装置350〜356にそれぞれ送る。
【0139】
<給送制御処理>
下位管理装置310は、上位管理装置300からオーダ準備指令を受け取ると、
図19に示す給送制御処理を実行するプログラムを開始する。
図19に示すステップS1乃至ステップS20の処理は、下位管理装置310の処理である。
【0140】
給送枚数などの計数値が初期設定される(S1)。たとえば、1つのバッチを構成するためにシート給送装置2から給送された段ボールシートSHの枚数を表す給送枚数が、「0」に初期設定される。給送枚数以外には、各オーダにおいてシート給送装置2から給送された段ボールシートSHの累積枚数が、「0」に初期設定される。
【0141】
オーダのシート長さ、バッチのシート枚数、および、給送モードが、設定される(S2)。具体的には、次のオーダの仕様として定められたシート長さ、バッチのシート枚数、および、給送モードをそれぞれ指定する情報が、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶されて設定される。シート長さは、給送方向FDにおける段ボールシートSHの長さである。バッチのシート枚数は、1つのバッチを構成する段ボールシートSHの所定のシート枚数である。
【0142】
次のオーダの給送モードが1枚給送モードか否かが判断される(S3)。具体的には、ステップS2において作業メモリ330に記憶された給送モード指定情報が、1枚給送モードを指定する情報か、または、2枚給送モードを指定する情報かが、判断される。1枚給送モードであるとき(S3:YES)、処理はステップS4に移行する。1枚給送モードでないとき、すなわち、2枚給送モードであるとき(S3:NO)、処理はステップS5に移行する。
【0143】
1枚給送モードであるとき、制御数値XCが、バッチのシート枚数を表す数値NBに設定される(S4)。具体的には、制御数値XCが、ステップS2において作業メモリ330に記憶されたバッチのシート枚数を表す情報に従って、そのバッチのシート枚数である数値NBに設定され、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶される。
【0144】
1枚給送モードでないとき、バッチのシート枚数が偶数か否かが判断される(S5)。具体的には、ステップS2において作業メモリ330に記憶されたバッチのシート枚数を表す情報が、偶数のシート枚数を表すのか、または、奇数のシート枚数を表すのかが、判断される。偶数であるとき(S5:YES)、処理はステップS4に移行する。偶数でないとき、すなわち、奇数であるとき(S5:NO)、処理はステップS6に移行する。
【0145】
偶数でないとき、制御数値XCが、バッチのシート枚数を表す数値NBから「1」だけ引いた数値(NB−1)に設定される(S6)。具体的には、制御数値XCが、ステップS2において作業メモリ330に記憶されたバッチのシート枚数を表す情報に従って、そのバッチのシート枚数である数値NBから「1」を引いた数値に設定され、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶される。
【0146】
ステップS4またはステップS6の実行後に、シート長さに基いて許容速度が算出される(S7)。具体的には、許容速度Sa(枚数/分)は、印刷シリンダ25A、26Aの外周長Cp(mm)と、給送モードと、主レッジ46の所定の下降時間Td(秒)と、シート長さLs(mm)とに基いて、算出される。印刷シリンダ25A、26Aの外周長Cpは、各印刷シリンダの直径Dpと、円周率πとの掛け算により算出される。給送モードは、実行予定のオーダに従って定められた給送モードである。主レッジ46の所定の下降時間Tdは、
図6において、搬送コンベア41および上部搬送ロール42により段ボールシートSHが送り出される高さより僅かに高い所定の待機位置から、補助レッジ47A、47Bが配置される高さより僅かに高い所定の下方位置まで、主レッジ46が下降するために要する時間であり、レッジ昇降モータ208の性能と、ピニオン209およびラック210を含む昇降機構の機械的構成とにより、定められる。シート長さLsは、実行予定のオーダに従って定められた段ボールシートSHの給送方向FDの長さである。
【0147】
たとえば、給送モードが1枚給送モードである場合には、許容速度Sa(枚数/分)は、下記の式で算出される。
Sa=60×(π×Dp−Ls)/(Td×π×Dp)
また、給送モードが2枚給送モードである場合には、許容速度Sa(枚数/分)は、下記の式で算出される。
Sa=60×(π×Dp/2−Ls)/(Td×π×Dp/2)
【0148】
許容速度がシート給送速度として設定される(S8)。具体的には、ステップS3において算出された許容速度Saが、シート給送装置2が段ボールシートSHを給送するシート給送速度Sfとして、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶されて設定される。
【0149】
上限速度と許容速度とシート給送速度とが表示される(S9)。具体的には、上限速度Smaxと、許容速度Saと、シート給送速度Sfとが、1分間当たりに給送される段ボールシートSHの枚数という数値により、情報表示部344にそれぞれ表示される。上限速度Smaxは、段ボールシート製函機1において段ボールシートSHを給送することができる最大のシート給送速度であり、段ボールシート製函機1の機械的構成により定められる。給送制御処理が開始された後に、ステップS5が最初に実行されたときには、シート給送速度Sfは、許容速度Saと同じ数値で、情報表示部344に表示される。
【0150】
シート給送速度の変更操作が行われたか否かが判断される(S10)。具体的には、作業者によりシート給送変更ボタン343が操作されたか否かが判断される。シート給送変更ボタン343が操作されたとき(S10:YES)、処理がステップS11に移行する。シート給送変更ボタン343が操作されないとき(S10:NO)、処理がステップS12に移行する。
【0151】
シート給送変更ボタン343が操作されたとき、シート給送速度が変更される(S11)。具体的には、シート給送変更ボタン343の増速ボタンが操作されたときには、その増速ボタンの操作継続時間に応じてシート給送速度が増速される。シート給送変更ボタン343の減速ボタンが操作されたときには、その減速ボタンの操作継続時間に応じてシート給送速度が減速される。このように変更されたシート給送速度Sfは、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶されて更新される。本実施形態では、作業者は、実行予定のオーダの仕様、および、反りなどの段ボールシートSHの状況を考慮して、上限速度Smax以下の速度範囲内で、シート給送速度Sfを変更することができる。たとえば、印刷パターンのベタ印刷の面積が比較的小さい場合には、作業者は、シート給送速度Sfを許容速度Saより高い速度に変更することがある。反対に、段ボールシートSHに反りが生じている場合には、作業者は、シート給送速度Sfを許容速度Saより低い速度に変更することがある。
【0152】
ステップS11の実行後に、処理がステップS9に戻されて、上限速度Smaxと、許容速度Saと、変更されたシート給送速度Sfとが、情報表示部344にそれぞれ表示される。作業者は、情報表示部344の表示内容を見て、変更されたシート給送速度Sfの具体的な数値と、上限速度Smaxおよび許容速度Saに対するシート給送速度Sfの相対的な大きさとを、把握することができる。
【0153】
シート給送変更ボタン343が操作されないとき、シート給送速度が許容速度より大きいか否かが判断される(S12)。シート給送速度が許容速度より大きいとき(S12:YES)、処理はステップS13に移行する。シート給送速度が許容速度以下であるとき(S12:NO)、処理はステップS14に移行する。
【0154】
シート給送速度が許容速度より大きいとき、シート給送停止制御が設定される(S13)。具体的には、シート給送停止制御を示す制御指令が、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶されて設定される。また、シート給送停止制御を示す制御指令が、印刷制御装置351と、ローラモータ制御装置356とに、それぞれ送られる。
【0155】
シート給送速度が許容速度以下であるとき、シート給送制御が設定される(S14)。具体的には、シート給送制御を示す制御指令が、作業メモリ330の所定の記憶領域に記憶されて設定される。また、シート給送制御を示す制御指令が、印刷制御装置351と、ローラモータ制御装置356とに、それぞれ送られる。
【0156】
ステップS13またはステップS14の実行後に、シート給送の開始操作が行われたか否かが判断される(S15)。具体的には、作業者が給送ボタン341を操作したときに、操作パネル340から発生される給送開始信号SFが受信されたか否かが、判断される。シート給送の開始操作が行われたとき(S15:YES)、処理はステップS16に移行する。シート給送の開始操作が行われないとき(S15:NO)、処理はステップS10に戻され、ステップS10乃至ステップS14が再度実行される。
【0157】
シート給送の開始操作が行われたとき、給送開始が指令される(S16)。具体的には、給送開始信号SFに従って、給送開始指令およびシート給送速度を含む制御指令情報が、駆動制御装置350およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送られるとともに、その制御指令情報が、モーション起動指令としてモーションコントローラ380に送られる。シート給送動作において、ローラモータ制御装置356、およびモーションコントローラ380の詳細な制御動作については、後述する。
【0158】
段ボールシートSHの前端部が検出されたか否かが判断される(S17)。具体的には、シートセンサSN1が、シート給送装置2により給送される段ボールシートSHの前端部を検出したときに、シートセンサSN1からのシート検出信号ST1が受信されたか否かが、判断される。段ボールシートSHの前端部が検出されたとき(S17:YES)、処理はステップS18に移行する。段ボールシートSHの前端部が検出されないとき(S17:No)、処理はステップS16に戻される。
【0159】
段ボールシートSHの前端部が検出されたとき、給送枚数が「1」だけ増加される(S18)。給送枚数は、1つのバッチを構成するためにシート給送装置2から給送された段ボールシートSHの枚数である。
【0160】
ステップS18の実行後、給送枚数が制御数値XCと同じか否かが判断される(S19)。給送枚数が制御数値XCと同じであるとき(S19:YES)、処理はステップS20に移行する。給送枚数が制御数値XCと同じでないとき(S19:NO)、処理はステップS16に戻される。
【0161】
給送枚数が制御数値XCと同じであるとき、シート給送停止制御が設定されているか否かが判断される(S20)。シート給送停止制御が設定されているとき(S20:YES)、処理はステップS21に移行する。シート給送停止制御が設定されていないとき(S20:NO)、処理はステップS22に移行する。
【0162】
シート給送停止制御が設定されているとき、給送一時停止が指令される(S21)。具体的には、給送モードが1枚給送モードであるとき、1回のシート給送動作の一時停止を指令する1枚給送一時停止指令CS1が、発生される。給送モードが2枚給送モードであって、バッチのシート枚数が偶数であるとき、2回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS21が、発生される。給送モードが2枚給送モードであって、バッチのシート枚数が奇数であるとき、1回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS22が、発生される。給送一時停止指令CS1、CS21、CS22のうちのいずれかの指令が、印刷制御装置351、およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送られる。給送一時停止の動作において、印刷制御装置351、およびローラモータ制御装置356の詳細な制御動作については、後述する。
【0163】
給送枚数が「0」にリセットされる(S22)。次のバッチを構成する段ボールシートSHの給送枚数を計数するために、給送枚数がリセットされる。
【0164】
ステップS18の実行後、オーダが終了したか否かが判断される(S23)。具体的には、作業者がオーダ終了ボタン342を操作したか否か、または、現在のオーダにおいて生産計画のシート枚数の加工が終了したか否かが、判断される。オーダが終了したとき(S23:YES)、処理はステップS24に移行する。オーダが終了していないとき(S23:NO)、処理はステップS16に戻される。
【0165】
オーダが終了したとき、給送終了が指令される(S24)。具体的には、シート給送動作の終了を指令する給送終了指令が、制御装置350〜356、およびモーションコントローラ380にそれぞれ送られる。このステップS24の実行後に、給送制御処理が終了する。
【0166】
<シート給送動作>
図19に示すステップS16において発生された給送開始指令に従って、ローラモータ制御装置356、およびモーションコントローラ360、380が実行するシート給送動作のための制御動作について、
図20乃至
図30を参照して説明する。シート給送動作のための制御動作として、2枚給送モードにおける制御動作、および1枚給送モードにおける制御動作について、説明する。
【0167】
<2枚給送モードにおけるシート給送動作のための制御動作>
次のオーダに従って定められた給送モードが2枚給送モードである場合におけるシート給送装置2のシート給送動作について説明する。2枚給送モードのシート給送動作により段ボールシートSHを加工するために、作業者は、印版部材の交換、スロッタ刃の交換、および、打ち抜きダイの交換などの準備作業を行う。
図7は、2枚給送モードのための準備作業が完了した状態の段ボールシート製函機1を示す。本実施形態では、次のオーダに従う給送モード、およびバッチのシート枚数が、情報表示部344に表示される。作業者は、準備作業の前に、情報表示部344の表示内容を見て、給送モードが2枚給送モードであること、および、バッチのシート枚数を確認することができる。
【0168】
下位管理装置310は、
図19に示すステップS2において、次のオーダに従う2枚給送モードを表す給送モード指定情報、およびバッチのシート枚数を表す情報などを作業メモリ330の所定の記憶領域に一時記憶する。下位管理装置310は、オーダ準備指令、および給送モード指定情報に従って、印刷シリンダ25A、26Aの回転位相の調整、上部スロッタ31B、32Bの回転位相の調整、およびダイシリンダ33の回転位相の調整などを、印刷制御装置351、クリーザスロッタ制御装置352、およびダイカッタ制御装置353にそれぞれ指令する。
【0169】
(ローラ速度制御パターンRTの作成)
下位管理装置310が、上位管理装置300から、次のオーダの実行を準備するためのオーダ準備指令を受け取った後に、操作パネル340からの入力操作完了信号を検出したときに、作業メモリ330から給送モード指定情報、およびバッチのシート枚数情報を読み出し、その給送モード指定情報とバッチのシート枚数情報とオーダ準備指令とをローラモータ制御装置356に送る。オーダ準備指令中の次のオーダの給送モード指定情報とバッチのシート枚数情報とに従って、ローラモータ制御装置356は、基本ローラパターンメモリ361から、2枚給送モードのための2つの基本ローラパターンの組み合わせを読み出し、パターン作成指令を生成する。具体的には、バッチのシート枚数情報が偶数のシート枚数を表す場合には、ローラモータ制御装置356は、基本ローラパターンメモリ361から、基本ローラパターンBRP21と全停止基本ローラパターンBRP23との組み合わせを読み出し、パターン作成指令を生成する。バッチのシート枚数情報が奇数シート枚数を表す場合には、ローラモータ制御装置356は、基本ローラパターンメモリ361から、基本ローラパターンBRP21と半停止基本ローラパターンBRP22との組み合わせを読み出し、パターン作成指令を生成する。ローラモータ制御装置356は、モーションコントローラ360にパターン作成指令を送る。
【0170】
モーションコントローラ360は、ローラモータ制御装置356からパターン作成指令を受け取ったときに、プログラムメモリ362からパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP21に基いて、2枚給送モードのためのローラ速度制御パターンRT2を作成し、速度制御パターンメモリ363に一時記憶する。バッチのシート枚数情報が偶数のシート枚数を表す場合には、パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP23に基いて、2枚給送モードのための全停止ローラ速度制御パターンRT2Fを作成し、速度制御パターンメモリ363に一時記憶する。バッチのシート枚数情報が奇数のシート枚数を表す場合には、パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP22に基いて、2枚給送モードのための半停止ローラ速度制御パターンRT2Hを作成し、速度制御パターンメモリ363に一時記憶する。全停止ローラ速度制御パターンRT2F、および半停止ローラ速度制御パターンRT2Hについて、詳細な説明は後述する。
【0171】
ローラ速度制御パターンRT2の作成について、
図20を参照して説明する。
図20は、各給送ローラの周速度Vrの変化を示す。
図20において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、縦軸は各給送ローラの周速度Vrをメートル/秒の単位で表す。
図20において、実線で示すローラ速度制御パターンRT21が、段ボールシートSHのシート給送速度が240枚/分である場合における各給送ローラの周速度Vrを指令するパターンである。
図20において、破線で示すローラ速度制御パターンRT22が、段ボールシートSHのシート給送速度が480枚/分である場合における各給送ローラの周速度Vrを指令するパターンである。
【0172】
パターン作成指令中のシート給送速度が、段ボールシートSHのシート給送速度240枚/分である場合、モーションコントローラ360は、そのシート給送速度240枚/分と、
図10の(A)に示す基本ローラパターンBRP21とに基いて、ローラ速度制御パターンRT21を作成する。具体的には、シート給送速度240枚/分、すなわち、各印刷シリンダの回転速度120回/分である場合、印刷シリンダ25A、26Aの各印刷シリンダは、1つの加工サイクルとして360°の角度、すなわち1回転だけ回転するために、0.5秒の時間を要する。モーションコントローラ360は、シート給送速度240枚/分に基いて、
図10に示す回転角度θpを経過時間Tに換算する。また、モーションコントローラ360は、各印刷シリンダの直径Dpと、シート給送速度240枚/分とに基いて、
図10に示す速度比Rfを各給送ローラの周速度Vr(=Rf×Dp×π×120/60)に換算する。これらの換算処理により、モーションコントローラ360は、
図20に示すローラ速度制御パターンRT21を作成する。
【0173】
ローラ速度制御パターンRT21が、1つの加工サイクルにおいて2つの同じパターン形状のローラ速度制御パターン部分RA21、RB21から形成される。両ローラ速度制御パターン部分RA21、RB21の各ローラ速度制御パターン部分は、0.25秒の間に、加速領域RC1と、定速領域RC2と、減速領域RC3と、停止領域RC4とを含む。各ローラ速度制御パターン部分の加速領域RC1と、定速領域RC2と、減速領域RC3と、停止領域RC4とは、
図10に示す基本ローラパターン部分BRP2A、BRP2Bの各基本ローラパターン部分の加速領域BR21と、定速領域BR22と、減速領域BR23と、停止領域BR24とにそれぞれ対応する。
【0174】
ローラ速度制御パターンRT21の作成と同様に、
図10に示す回転角度θpを経過時間Tに換算する換算処理と、
図10に示す速度比Rfを各給送ローラの周速度Vrに換算する換算処理とにより、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP23に基いて、各給送ローラの周速度Vrが「0」である全停止ローラ速度制御パターンRT2Fを作成する。全停止ローラ速度制御パターンRT2Fは、
図10の(C)に示す停止領域BR26に対応する。また、
図10に示す回転角度θpを経過時間Tに換算する換算処理と、
図10に示す速度比Rfを各給送ローラの周速度Vrに換算する換算処理とにより、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP22に基いて、半停止ローラ速度制御パターンRT2Fを作成する。半停止ローラ速度制御パターンRT2Hは、ローラ速度制御パターン部分RA21と、各給送ローラの周速度Vrが「0」であるローラ速度制御パターン部分RC21とから形成される。半停止ローラ速度制御パターンRT2Hのローラ速度制御パターン部分RA21は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21と同じである。ローラ速度制御パターン部分RC21は、
図10の(B)に示す停止領域BR25に対応する。
【0175】
(オーダ昇降パターンDGPの作成)
下位管理装置310が、上位管理装置300から、オーダの実行を準備するためのオーダ準備指令を受け取ったときに、プログラムメモリ320に記憶されるパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、下位管理装置310は、基本昇降パターンメモリ370に記憶される4つの基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2のいずれかの基本昇降パターンに基いて、オーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGPを作成し、オーダ昇降パターンメモリ371に一時記憶する。オーダのシート長さは、2枚給送モードで加工可能な最小シート長さから最大シート長さまでの範囲内で指令される。2枚給送モードで加工可能な最小シート長さは、
図1に示す距離LFに基いて設定され、2枚給送モードで加工可能な最大シート長さは、各印刷シリンダの外周長の半分の長さに基いて設定される。
【0176】
次のオーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGPの作成について、
図21を参照して説明する。
図21は、2枚給送モードにおけるオーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGP2の一例を示す。たとえば、オーダのシート長さは、390mmである。
図21において、横軸は印刷装置3の各印刷シリンダの回転角度θpを表し、縦軸は各印刷シリンダの角速度ωpに対する昇降駆動軸170の角速度ωgの速度比Rgを表す。
【0177】
図21において、オーダ昇降パターンDGP2は、1つの加工サイクルにおいて2つの同じパターン形状の昇降速度制御パターン部分DG2A、DG2Bから形成される。両昇降速度制御パターン部分DG2A、DG2Bの各ローラ速度制御パターン部分は、回転角度θpが180°の角度だけ変化する間に、下降可変速領域DG21と、上昇可変速領域DG23と、上方制御領域DG24とを含む。昇降速度制御パターン部分DG2Aは、回転角度θpが0°の角度から80°の角度まで変化する下降可変速領域DG21と、回転角度θpが80°の角度から161°の角度まで変化する上昇可変速領域DG23と、回転角度θpが161°の角度から180°の角度まで変化する上方制御領域DG24と、を有する。昇降速度制御パターン部分DG2Bは、回転角度θpが180°の角度から260°の角度まで変化する下降可変速領域DG21と、回転角度θpが260°の角度から341°の角度まで変化する上昇可変速領域DG23と、回転角度θpが341°の角度から360°の角度まで変化する上方制御領域DG24と、を有する。下降可変速領域DG21は、加速領域DG21Aと、減速領域DG21Bと、を有する。上昇可変速領域DG23は、加速領域DG23Aと、減速領域DG23Bと、を有する。加速領域DG1A、DG3Aの加速度、および減速領域DG1B、DG3Bの加速度は、基本昇降パターンBGP2の加速領域BG21A、BG23Aの加速度、および減速領域BG21B、BG23Bの加速度と、それぞれ同じ加速度である。
【0178】
図21において、下降可変速領域DG21と、上昇可変速領域DG23とは、回転角度θpが大きくなる方向、すなわち
図21の横軸の方向において、オーダのシート長さに応じた間隔に配置される。具体的には、下位管理装置310は、オーダのシート長さに応じた間隔になるまで、
図17に示す基本昇降パターンBGL2の各基本昇降パターン部分の上昇可変速領域BL23を下降可変速領域BL21に向かって移動させる処理を実行することにより、オーダ昇降パターンDGP2を作成する。
【0179】
(昇降速度制御パターンGTの作成)
下位管理装置310は、オーダ昇降パターンDGP2を作成した後に、パターン作成指令を生成してモーションコントローラ380に送る。モーションコントローラ380は、下位管理装置310からパターン作成指令を受け取ったときにプログラムメモリ381からパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ380は、パターン作成指令中のシート給送速度およびオーダ昇降パターンDGP2に基いて、昇降速度制御パターンGTを作成し、速度制御パターンメモリ382に一時記憶する。
【0180】
昇降速度制御パターンGTの作成について、
図22乃至
図24を参照して説明する。
図22は、オーダのシート長さの段ボールシートを給送する場合における昇降モータ80の回転速度Vgの変化を示す。
図22において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、縦軸は昇降モータ80の回転速度Vgをメートル/秒の単位で表す。
図22において、実線で示す昇降速度制御パターンGT21が、各印刷シリンダの回転速度120回/分、すなわち、2枚給送モードにおける段ボールシートSHのシート給送速度が240枚/分である場合における昇降モータ80の回転速度Vgを指令するパターンである。
図22において、破線で示す昇降速度制御パターンGT22が、各印刷シリンダの回転速度240回/分、すなわち、2枚給送モードにおける段ボールシートSHのシート給送速度が480枚/分である場合における昇降モータ80の回転速度Vgを指令するパターンである。
【0181】
パターン作成指令中のシート給送速度が、2枚給送モードにおける段ボールシートSHのシート給送速度240枚/分である場合、モーションコントローラ360は、そのシート給送速度240枚/分と、
図21に示すオーダ昇降パターンDGP2とに基いて、昇降速度制御パターンGT21を作成する。具体的には、シート給送速度240枚/分である場合、印刷シリンダ25A、26Aの各印刷シリンダは、360°の角度、すなわち1回転だけ、回転するために、0.5秒の時間を要する。モーションコントローラ380は、シート給送速度240枚/分に基いて、
図21に示す回転角度θpを経過時間Tに換算する。また、モーションコントローラ380は、シート給送速度240枚/分、すなわち、各印刷シリンダの回転速度120回/分に基いて、
図21に示す速度比Rgを昇降モータ80の回転速度Vg(=Rg×120)に換算する。これらの換算処理により、モーションコントローラ360は、
図22に示す昇降速度制御パターンGT21を作成する。2枚給送モードにおける段ボールシートSHのシート給送速度が480枚/分である場合、モーションコントローラ380は、そのシート給送速度480枚/分と、
図21に示すオーダ昇降パターンDGP2とに基いて、昇降速度制御パターンGT22を作成する。
【0182】
図22において、昇降速度制御パターンGT21は、1つの加工サイクルにおいて2つの同じパターン形状の昇降速度制御パターン部分GA21、GB21から形成される。両昇降速度制御パターン部分GA21、GB21の各ローラ速度制御パターン部分は、0.25秒の間に、下降可変速領域GC21と、上昇可変速領域GC23と、上方制御領域GC24とを含む。
【0183】
図23および
図24は、各印刷シリンダが1回転する期間、すなわち1つの加工サイクルにおける昇降速度制御パターンGT21を拡大して示す。
図23において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左方縦軸は昇降モータ80の回転速度Vgを回/分の単位で表し、右方縦軸は昇降駆動軸170の回転角度θgを表す。
図23に破線で示す曲線AMは、昇降駆動軸170の回転角度θgの変化を示す曲線である。
図24において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左方縦軸は昇降モータ80の回転速度Vgを回/分の単位で表し、右方縦軸はテーブル20の上面を基準としてグレイト141の上面の高さHgをミリメートルの単位で表す。
図24に破線で示す曲線HM2は、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線である。
図24に破線で示す位置PRは、各給送ローラの外周面の最上箇所の位置である。
【0184】
図23において、昇降速度制御パターン部分GA21は、経過時間Tが0秒から0.25秒までの間に、下降可変速領域GC21と、上昇可変速領域GC23と、上方制御領域GC24とを含む。昇降速度制御パターン部分GB21は、昇降速度制御パターン部分GA21と同様に、経過時間Tが0.25秒から0.5秒までの間に、下降可変速領域GC21と、上昇可変速領域GC23と、上方制御領域GC24とを含む。下降可変速領域GC21は、加速領域GC21Aと、減速領域GC21Bとを含む。上昇可変速領域GC23は、加速領域GC23Aと、減速領域GC23Bとを含む。下降可変速領域GC21と、上昇可変速領域GC23と、上方制御領域GC24とは、
図21に示す下降可変速領域DG21と、上昇可変速領域DG23と、上方制御領域DG24とにそれぞれ対応する。
【0185】
図23において、昇降駆動軸170の回転角度θgは、上昇可変速領域GC23の減速領域GC23Bの終了時点において、360°の角度に達し、その後、上方制御領域GC24において、360°の角度に保持される。
図24において、グレイト141の上面の高さHgは、加速領域GC21Aの途中の時点TA1、TA2で、位置PRより低い位置になり、減速領域GC23Bの途中の時点TB1、TB2で、位置PRより高い位置になる。
【0186】
(段ボールシートSHのシート給送動作)
2枚給送モードにおけるシート給送速度が240枚/分である場合における段ボールシートSHのシート給送動作について、
図25および
図26を参照して説明する。
図25は、ローラ速度制御パターンRT21と、昇降速度制御パターンGT21と、操作パネル240からの給送開始信号SFと、回転位置センサ190からの検出信号SDとの時間的関係を示すタイミングチャートである。
図25において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左縦軸は各給送ローラの周速度Vrをメートル/秒の単位で表し、右縦軸は昇降モータ80の回転速度Vgを回/分の単位で表す。
図26は、ローラ速度制御パターンRT21と、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線HM2との時間的関係を示すタイミングチャートである。
図26において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左縦軸は各給送ローラの周速度Vrをメートル/秒の単位で表し、右縦軸はグレイト141の上面の高さHgをミリメートルの単位で表す。
【0187】
オーダの実行準備が完了した後に、作業者が給送ボタン341を操作すると、下位管理装置310は、操作パネル340から給送開始信号SFを受け取る。下位管理装置310は、給送開始信号SFに従って、給送開始指令およびシート給送速度を含む制御指令情報を駆動制御装置350およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送るとともに、その制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ380に送る。
【0188】
駆動制御装置350は、制御指令情報中のシート給送速度に従って、主駆動モータMTを駆動し、シート給送速度に相当する回転速度で回転させる。主駆動モータMTの回転により、印刷ユニット25、26の印刷シリンダ25A、26A、およびスロッタユニット31、32の上部スロッタなどが、シート給送速度、たとえば、2枚給送モードにおける240枚/分の速度で回転する。
【0189】
モーションコントローラ380は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ382から昇降速度制御パターンGT21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路383に送る。駆動制御回路383は、昇降モータ80の回転速度が
図25に示す昇降速度制御パターンGT21に従う回転速度Vgになるように、各速度制御指令と、エンコーダ85からの回転パルスの周波数とに基いて、昇降モータ80の回転速度を制御する。
【0190】
図25に示すように、昇降モータ80の回転速度は、給送開始信号SFの発生直後の時点T0から、昇降速度制御パターン部分GA21の加速領域GC21Aの加速度で加速される。経過時間Tが時点T1に達すると、昇降モータ80の回転速度は、減速領域GC21Bの加速度で減速される。経過時間Tが時点T3に達すると、昇降モータ80の回転が停止される。時点T0から時点T3までの間に、グレイト141は、最上方位置から下降して最下方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図26に示す時点TA1において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最下方位置に向かって下降する。
【0191】
ローラモータ制御装置356は、ローラ速度制御パターンRT21の加速領域RC1の開始時点T2を定めるために、制御指令情報中のシート給送速度と、プログラムメモリ362に記憶される位相差設定値DPPとに基いて、時点T0から時点T2までの時間TDPを算出する。ローラモータ制御装置356は、経過時間Tが時間TDPだけ経過するまで、モーション起動指令を発生しない。これにより、給送開始信号SFの発生直後の時点T0から時間TDPの間、駆動制御回路364は、ローラモータ90、91、102、103を停止状態に維持する。
【0192】
経過時間Tが時間TDPだけ経過すると、ローラモータ制御装置356は、モーション起動指令を発生してモーションコントローラ360に送る。モーションコントローラ360は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ363からローラ速度制御パターンRT21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を各ローラモータの回転速度制御指令に変換して駆動制御回路364に送る。各速度制御指令は、各給送ローラの直径Drに基いて、各ローラモータの回転速度制御指令に変換される。駆動制御回路364は、ローラモータ90、91、102、103の回転速度が
図25に示すローラ速度制御パターンRT21に従う回転速度になるように、各回転速度制御指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転速度を制御する。
【0193】
図25に示すように、経過時間Tが時点T2に達すると、各ローラモータの回転速度は、ローラ速度制御パターンRA21の加速領域RC1の加速度で加速される。これにより、停止状態にあった各給送ローラが回転し始める。
図26に示すように時点T2は時点TA1よりも遅い時点であるので、各給送ローラが回転し始めるときには、積載された段ボールシートSHの最下層の段ボールシートSHの下面が各給送ローラに接触しており、最下層の段ボールシートSHが給送方向FDに送出される。
【0194】
昇降モータ80の回転速度Vgを指令する速度制御指令は、時点T3において速度「0」を指令することから、時点T3の前後の所定時間範囲において、昇降モータ80は、ほぼ停止状態、または、極めて低い速度で回転する状態にある。この時点T3の前後の所定時間範囲において発生される各速度制御指令は、給送ローラ124〜127の外周面の最上箇所の位置PRより下方にグレイト141の上面を位置させるために昇降モータ80の回転を制御する下方制御領域の各速度制御指令に相当する。昇降モータ80は、時点T3から時点T5までの間、上昇可変速領域GC23の加速領域GC23Aにおける各速度制御指令に従って加速され、時点T5から時点T7までの間、上昇可変速領域GC23の減速領域GC23Bにおける各速度制御指令に従って減速される。時点T3から時点T7までの間に、グレイト141は、最下方位置から上昇して最上方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図26に示す時点TB1において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最上方位置に向かって上昇する。昇降モータ80は、時点T7から時点T8までの間、上方制御領域GC24における各速度制御指令に従って停止状態に維持される。
【0195】
経過時間Tが時点T8に達すると、昇降モータ80の回転速度は、昇降速度制御パターン部分GB21の加速領域GC21Aの加速度で加速される。経過時間Tが時点T10に達すると、昇降モータ80の回転速度は、減速領域GC21Bの加速度で減速される。経過時間Tが時点T12に達すると、昇降モータ80の回転が停止される。時点T8から時点T12までの間に、グレイト141は、最上方位置から下降して最下方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図26に示す時点TA2において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最下方位置に向かって下降する。
【0196】
昇降モータ80の回転速度Vgを指令する速度制御指令は、時点T12において速度「0」を指令することから、時点T12の前後の所定時間範囲において、昇降モータ80は、ほぼ停止状態、または、極めて低い速度で回転する状態にある。この時点T12の前後の所定時間範囲において発生される各速度制御指令は、給送ローラ124〜127の外周面の最上箇所の位置PRより下方にグレイト141の上面を位置させるために昇降モータ80の回転を制御する下方制御領域の各速度制御指令に相当する。昇降モータ80は、時点T12から時点T14までの間、上昇可変速領域GC23の加速領域GC23Aにおける各速度制御指令に従って加速され、時点T14から時点T16までの間、上昇可変速領域GC23の減速領域GC23Bにおける各速度制御指令に従って減速される。時点T12から時点T16までの間に、グレイト141は、最下方位置から上昇して最上方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図26に示す時点TB2において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最上方位置に向かって上昇する。昇降モータ80は、時点T16から時点T17までの間、上方制御領域GC24における各速度制御指令に従って停止状態に維持される。
【0197】
時点T0から時点T17までの間の各速度制御指令を発生するために、モーションコントローラ280は、1回目の読み出し動作として、昇降速度制御パターン部分GA21の3つの領域GC21、GC23、GC24と、昇降速度制御パターン部分GB21の3つの領域GC21、GC23、GC24との全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。昇降速度制御パターン部分GA21の3つの領域GC21、GC23、GC24の全ての速度制御指令は、1つの加工サイクルにおいて1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用され、昇降速度制御パターン部分GB21の3つの領域GC21、GC23、GC24の全ての速度制御指令は、同じ加工サイクルにおいて2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。本実施形態では、2枚給送モードにおけるシート給送速度が240枚/分であるので、時点T0から時点T17までの時間は、0.5秒である。
【0198】
経過時間Tが時点T17に達すると、下位管理装置310は、回転位置センサ190から最初の検出信号SDを受け取る。下位管理装置310は、検出信号SDに従って、同期指令およびシート給送速度を含む制御指令情報を駆動制御装置350およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送るとともに、その制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ380に送る。駆動制御装置350は、制御指令情報中のシート給送速度に従って、主駆動モータMTを継続して駆動し、シート給送速度に相当する回転速度で回転させる。
【0199】
モーションコントローラ380は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ382から昇降速度制御パターンGT21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路383に送る。モーションコントローラ380は、2回目の読み出し動作として、同じ昇降速度制御パターンGT21の昇降速度制御パターン部分GA21、GB21の各々の3つの領域GC21、GC23、GC24の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ382から読み出す。昇降速度制御パターン部分GA21の3つの領域GC21、GC23、GC24の全ての速度制御指令は、次の加工サイクルにおいて1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用され、昇降速度制御パターン部分GB21の3つの領域GC21、GC23、GC24の全ての速度制御指令は、同じ加工サイクルにおいて2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。モーションコントローラ380は、時点T17以降において、検出信号SDに基くモーション起動指令に従って、時点T0から時点T17までの間の制御処理と同様な制御処理を繰り返し実行する。
【0200】
各ローラモータは、時点T2から時点T4までの間、ローラ速度制御パターン部分RA21の加速領域RC1の加速度で、2枚給送モードにおけるシート給送速度240枚/分に相当する回転速度まで加速される。その後、各ローラモータは、時点T4から時点T6までの間、定速領域RC2においてシート給送速度に相当する回転速度に維持される。各ローラモータは、時点T6から時点T9までの間、減速領域RC3の加速度で、シート給送速度に相当する回転速度から減速される。各ローラモータは、時点T9から時点T11までの間、停止領域RC4において停止状態に維持される。
【0201】
経過時間Tが時点T11に達すると、各ローラモータは、時点T11から時点T13までの間、ローラ速度制御パターン部分RB21の加速領域RC1の加速度で、2枚給送モードにおけるシート給送速度240枚/分に相当する回転速度まで加速される。その後、各ローラモータは、時点T13から時点T15までの間、定速領域RC2においてシート給送速度に相当する回転速度に維持される。各ローラモータは、時点T15から時点T18までの間、減速領域RC3の加速度で、シート給送速度に相当する回転速度から減速される。各ローラモータは、時点T18から時点T19までの間、停止領域RC4において停止状態に維持される。
【0202】
時点T2から時点T19までの間の各速度制御指令を発生するために、モーションコントローラ360は、1回目の読み出し動作として、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21、RB21の各々の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。ローラ速度制御パターン部分RA21の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、1つの加工サイクルにおいて1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用され、ローラ速度制御パターン部分RB21の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、同じ加工サイクルにおいて2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。本実施形態では、2枚給送モードにおけるシート給送速度が240枚/分であるので、時点T2から時点T19までの時間は、0.5秒である。
【0203】
ローラモータ制御装置356は、検出信号SDに基く同期指令を受け取った時点T17から時間TDPだけ経過した時点T19において、モーション起動指令を生成してモーションコントローラ360に送る。
【0204】
モーションコントローラ360は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ363からローラ速度制御パターンRT21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路364に送る。モーションコントローラ360は、2回目の読み出し動作として、同じローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21、RB21の各々の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。ローラ速度制御パターン部分RA21の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、次の加工サイクルにおいて1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用され、ローラ速度制御パターン部分RA21の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、同じ加工サイクルにおいて2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。モーションコントローラ260は、時点T19以降において、同期指令に基いて生成されたモーション起動指令に従って、時点T2から時点T19までの間の制御処理と同様な制御処理を繰り返し実行する。
【0205】
1つの加工サイクルにおける1枚目の段ボールシートSHは、時点T2から給送され始め、
図26に示す時点TB1において各給送ローラから離される。1枚目の段ボールシートSHが各給送ローラにより給送される距離は、
図26に斜線で示す面積ARS1に相当する距離であり、シート長さに応じた距離である。同じ加工サイクルにおける2枚目の段ボールシートSHは、時点T11から給送され始め、その時点T11より後の時点TB2において各給送ローラから離される。2枚目の段ボールシートSHが各給送ローラにより給送される距離は、
図26に斜線で示す面積ARS2に相当する距離であり、シート長さに応じた距離である。
【0206】
(最小シート長さに応じた昇降速度制御パターンGT21−1の説明)
最小シート長さに応じた昇降速度制御パターンGT21−1について、
図27を参照して説明する。
図27は、2枚給送モードにおいて段ボールシートSHが最小シート長さである場合に、ローラ速度制御パターンRT21と、昇降速度制御パターンGT21−1との時間的関係を示すタイミングチャートである。
図27に示す昇降速度制御パターンGT21−1が、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21と同じ部分、または対応する部分には、同じ記号を付して説明する。
図27に示すローラ速度制御パターンRT21は、
図25に示すローラ速度制御パターンRT21と同じパターンである。
【0207】
図27に示す昇降速度制御パターンGT21−1において、グレイト141の上面は、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21と同様に、時点TA1において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最下方位置に向かって下降する。しかし、
図27に示す昇降速度制御パターンGT21−1の昇降速度制御パターン部分GA21において、グレイト141の上面は、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21の昇降速度制御パターン部分GA21と異なり、
図26に示す時点TB1よりも早い時点TB1−1において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最上方位置に向かって上昇する。昇降速度制御パターンGT21−1の昇降速度制御パターン部分GA21の減速領域GC23Bの終了時点は、
図25に示す時点T7より早くなる。
【0208】
(最大シート長さに応じた昇降速度制御パターンGT21−2の説明)
最大シート長さに応じた昇降速度制御パターンGT21−2について、
図28を参照して説明する。
図28は、2枚給送モードにおいて段ボールシートSHが最大シート長さである場合に、ローラ速度制御パターンRT21と、昇降速度制御パターンGT21−2との時間的関係を示すタイミングチャートである。
図28に示す昇降速度制御パターンGT21−2が、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21と同じ部分、または対応する部分には、同じ記号を付して説明する。
図28に示すローラ速度制御パターンRT21は、
図25に示すローラ速度制御パターンRT21と同じパターンである。
【0209】
図28に示す昇降速度制御パターンGT21−2において、グレイト141の上面は、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21と同様に、時点TA1において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最下方位置に向かって下降する。しかし、
図28に示す昇降速度制御パターンGT21−2の昇降速度制御パターン部分GA21において、グレイト141の上面は、
図25に示す昇降速度制御パターンGT21の昇降速度制御パターン部分GA21と異なり、
図26に示す時点TB1よりも遅い時点TB1−2において各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最上方位置に向かって上昇する。昇降速度制御パターンGT21−2の昇降速度制御パターン部分GA21の減速領域GC23Bの終了時点は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21の定速領域RC2の終了時点T6より遅くなる。すなわち、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21の定速領域RC2は、グレイト141の上面が位置PRに到達する時点TB1−2以降も継続し、昇降速度制御パターンGT21−2の昇降速度制御パターン部分GA21の減速領域GC23Bの終了時点よりも前の時点T6において終了する。
【0210】
<1枚給送モードにおけるシート給送動作のための制御動作>
次のオーダに従う給送モードが1枚給送モードである場合におけるシート給送装置2のシート給送動作について説明する。1枚給送モードのシート給送動作により段ボールシートSHを加工するために、作業者は、印版部材の交換、スロッタ刃の交換、および、打ち抜きダイの交換などの準備作業を行う。
図1は、1枚給送モードのための準備作業が完了した状態の段ボールシート製函機1を示す。作業者は、準備作業の前に、情報表示部344の表示内容を見て、給送モードが1枚給送モードであること、および、バッチのシート枚数を確認することができる。
【0211】
下位管理装置310は、1枚給送モードを表す給送モード指定情報を作業メモリ330の所定の記憶領域に一時記憶する。下位管理装置310は、オーダ準備指令、および給送モード指定情報に従って、印刷シリンダ25A、26Aの回転位相の調整、上部スロッタ31B、32Bの回転位相の調整、およびダイシリンダ33の回転位相の調整などを、印刷制御装置351、クリーザスロッタ制御装置352、およびダイカッタ制御装置353にそれぞれ指令する。
【0212】
(ローラ速度制御パターンRTの作成)
下位管理装置310が、上位管理装置300から、次のオーダの実行を準備するためのオーダ準備指令を受け取った後に、操作パネル340からの入力操作完了信号を検出したときに、作業メモリ330から給送モード指定情報を読み出し、その給送モード指定情報とオーダ準備指令とをローラモータ制御装置356に送る。給送モード指定情報に従って、ローラモータ制御装置356は、基本ローラパターンメモリ361から1枚給送モードのための基本ローラパターンBRP11と全停止基本ローラパターンBRP12との組み合わせを読み出してパターン作成指令を生成する。ローラモータ制御装置356は、モーションコントローラ360にパターン作成指令を送る。
【0213】
モーションコントローラ360は、ローラモータ制御装置356からパターン作成指令を受け取ったときに、プログラムメモリ362からパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP11に基いて、1枚給送モードのためのローラ速度制御パターンRT1を作成し、速度制御パターンメモリ363に一時記憶する。
【0214】
1枚給送モードのためのローラ速度制御パターンRT1の作成方法は、2枚給送モードのためのローラ速度制御パターンRT2の作成方法と同じであるため、その説明を省略する。1枚給送モードにおいて段ボールシートSHのシート給送速度が120枚/分である場合には、
図29に示すローラ速度制御パターンRT11が作成される。
図29は、破線で示すローラ速度制御パターンRT11と、実線で示す昇降速度制御パターンGT11と、操作パネル340からの給送開始信号SFと、回転位置センサ190からの検出信号SDとの時間的関係を示すタイミングチャートである。
図29において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左縦軸は各給送ローラの周速度Vrをメートル/秒の単位で表し、右縦軸は昇降モータ80の回転速度Vgを回/分の単位で表す。
【0215】
ローラ速度制御パターンRT11が、加工サイクル毎に形成される。ローラ速度制御パターンRT11は、0.5秒の間に、加速領域RC1と、定速領域RC2と、減速領域RC3と、停止領域RC4とを含む。加速領域RC1と、定速領域RC2と、減速領域RC3と、停止領域RC4とは、
図9の(A)に示す基本ローラパターンBRP1の加速領域BR11と、定速領域BR12と、減速領域BR13と、停止領域BR14とにそれぞれ対応する。
【0216】
ローラ速度制御パターンRT11の作成と同様に、
図9に示す回転角度θpを経過時間Tに換算する換算処理と、
図9に示す速度比Rfを各給送ローラの周速度Vrに換算する換算処理とにより、モーションコントローラ360は、パターン作成指令中のシート給送速度および基本ローラパターンBRP12に基いて、各給送ローラの周速度Vrが「0」である全停止ローラ速度制御パターンRT1Fを作成する。全停止ローラ速度制御パターン部分RT1Fは、
図9の(B)に示す停止領域BR15に対応する。
【0217】
(オーダ昇降パターンDGPの作成)
下位管理装置310が、上位管理装置300から、オーダの実行を準備するためのオーダ準備指令を受け取ったときに、プログラムメモリ320に記憶されるパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、下位管理装置310は、基本昇降パターンメモリ370に記憶される4つの基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2のいずれかの基本昇降パターンに基いて、加工オーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGPを作成し、オーダ昇降パターンメモリ371に一時記憶する。オーダのシート長さは、1枚給送モードで加工可能な最小シート長さから最大シート長さまでの範囲内で指令される。1枚給送モードで加工可能な最小シート長さは、
図1に示す距離LFに基いて設定され、1枚給送モードで加工可能な最大シート長さは、各印刷シリンダの外周長の全長に基いて設定される。本実施形態では、下位管理装置310は、オーダ準備指令中のオーダのシート長さと給送モード指定情報とに従って、オーダのシート長さに応じた1枚給送モードのための基本昇降パターンを読み出し、オーダ昇降パターンDGPを作成する。
【0218】
オーダのシート長さが、最小シート長さと最大シート長さとの間の中間の長さ、たとえば、720mmである場合、
図13に示す1枚給送モードのための基本昇降パターンBGL1に基いて、オーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGP1が作成される。1枚給送モードにおけるオーダ昇降パターンDGPの作成方法は、2枚給送モードにおけるオーダ昇降パターンDGPの作成方法と同じであるので、その説明を省略する。
【0219】
(昇降速度制御パターンGTの作成)
下位管理装置310は、オーダ昇降パターンDGP1を作成した後に、パターン作成指令を生成してモーションコントローラ380に送る。モーションコントローラ380は、下位管理装置310からパターン作成指令を受け取ったときにプログラムメモリ381からパターン作成プログラムを読み出して実行する。パターン作成プログラムの実行により、モーションコントローラ380は、パターン作成指令中のシート給送速度およびオーダ昇降パターンDGP1に基いて、昇降速度制御パターンGTを作成し、速度制御パターンメモリ382に一時記憶する。
【0220】
図29において、実線で示す昇降速度制御パターンGT11が、各印刷シリンダの回転速度120回/分、すなわち、1枚給送モードにおける段ボールシートSHのシート給送速度が120枚/分である場合における昇降モータ80の回転速度Vgを指令するパターンである。昇降速度制御パターンGT11は、加工サイクル毎に形成される。昇降速度制御パターンGT11は、0.5秒の間に、下降可変速領域GC11と、下方制御領域GC12と、上昇可変速領域GC13と、上方制御領域GC14とを含む。1枚給送モードのための昇降速度制御パターンGT11の作成方法は、2枚給送モードのための昇降速度制御パターンGT21の作成方法と同じであるので、その説明を省略する。
【0221】
(段ボールシートSHのシート給送動作)
1枚給送モードにおいてシート給送速度が120枚/分である場合における段ボールシートSHのシート給送動作について、
図29および
図30を参照して説明する。
図30は、ローラ速度制御パターンRT11と、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線HM1との時間的関係を示すタイミングチャートである。
図30において、横軸は経過時間Tを秒単位で表し、左縦軸は各給送ローラの周速度Vrをメートル/秒の単位で表し、右縦軸はグレイト141の上面の高さHgをミリメートルの単位で表す。
【0222】
オーダの実行準備が完了した後に、作業者が給送ボタン341を操作すると、下位管理装置310は、操作パネル340から給送開始信号SFを受け取る。下位管理装置310は、給送開始信号SFに従って、給送開始指令およびシート給送速度を含む制御指令情報を駆動制御装置350およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送るとともに、その制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ380に送る。
【0223】
駆動制御装置350は、制御指令情報中のシート給送速度に従って、主駆動モータMTを駆動し、シート給送速度に相当する回転速度で回転させる。主駆動モータMTの回転により、印刷ユニット25、26の印刷シリンダ25A、26A、およびスロッタユニット31、32の上部スロッタなどが、シート給送速度、たとえば、120枚/分の速度で回転する。
【0224】
モーションコントローラ380は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ382から昇降速度制御パターンGT11の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路383に送る。駆動制御回路383は、各速度制御指令と、エンコーダ85からの回転パルスの周波数とに基いて、昇降モータ80の回転速度を制御する。
【0225】
図29に示すように、昇降モータ80の回転速度は、給送開始信号SFの発生直後の時点T0から、加速領域GC11Aの加速度で加速される。経過時間Tが時点T1に達すると、昇降モータ80の回転速度は、減速領域GC11Bの加速度で減速される。経過時間Tが時点T3に達すると、昇降モータ80の回転が停止される。時点T0から時点T3までの間に、グレイト141は、最上方位置から下降して最下方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図30に示す時点TAにおいて各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最下方位置に向かって下降する。
【0226】
ローラモータ制御装置356は、ローラ速度制御パターンRT11の加速領域RC1の開始時点T2を定めるために、制御指令情報中のシート給送速度と、プログラムメモリ362に記憶される位相差設定値DPPとに基いて、時点T0から時点T2までの時間TDPを算出する。ローラモータ制御装置356は、経過時間Tが時間TDPだけ経過するまで、モーション起動指令を発生しない。これにより、給送開始信号SFの発生直後の時点T0から時間TDPの間、駆動制御回路364は、ローラモータ90、91、102、103を停止状態に維持する。
【0227】
経過時間Tが時間TDPだけ経過すると、ローラモータ制御装置356は、モーション起動指令を発生してモーションコントローラ360に送る。モーションコントローラ360は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ363からローラ速度制御パターンRT11の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を各ローラモータの回転速度制御指令に変換して駆動制御回路364に送る。各速度制御指令は、各給送ローラの直径Drに基いて、各ローラモータの回転速度制御指令に変換される。駆動制御回路364は、各回転速度制御指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転速度を制御する。
【0228】
図29に示すように、経過時間Tが時点T2に達すると、各ローラモータの回転速度は、加速領域RC1の加速度で加速される。これにより、停止状態にあった各給送ローラが回転し始める。
図30に示すように時点T2は時点TAよりも遅い時点であるので、各給送ローラが回転し始めるときには、積載された段ボールシートSHの最下層の段ボールシートSHの下面が各給送ローラに接触しており、最下層の段ボールシートSHが給送方向FDに送出される。
【0229】
昇降モータ80は、時点T3から時点T5までの間、下方制御領域GC12における各速度制御指令に従って停止状態に維持される。その後、昇降モータ80は、時点T5から時点T6までの間、上昇可変速領域GC3の加速領域GC3Aにおける各速度制御指令に従って加速され、時点T6から時点T7までの間、上昇可変速領域GC13の減速領域GC13Bにおける各速度制御指令に従って減速される。時点T5から時点T7までの間に、グレイト141は、最下方位置から上昇して最上方位置まで移動する。グレイト141の上面は、
図30に示す時点TBにおいて各給送ローラの外周面の最上箇所の位置PRに到達し、その後、最上方位置に向かって上昇する。昇降モータ80は、時点T7から時点T9までの間、上方制御領域GC14における各速度制御指令に従って停止状態に維持される。時点T0から時点T9までの間の各速度制御指令を発生するために、モーションコントローラ380は、1回目の読み出し動作として、昇降速度制御パターンGT11の4つの領域GC11〜GC14の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。4つの領域GC11〜GC14の全ての速度制御指令は、1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。本実施形態では、シート給送速度が120枚/分であるので、時点T0から時点T9までの時間は、0.5秒である。
【0230】
経過時間Tが時点T9に達すると、下位管理装置310は、回転位置センサ190から最初の検出信号SDを受け取る。下位管理装置310は、検出信号SDに従って、同期指令およびシート搬送速度を含む制御指令情報を駆動制御装置350およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送るとともに、その制御指令情報をモーション起動指令としてモーションコントローラ380に送る。駆動制御装置350は、制御指令情報中のシート給送速度に従って、主駆動モータMTを継続して駆動し、シート給送速度に相当する回転速度で回転させる。
【0231】
モーションコントローラ380は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ382から昇降速度制御パターンGT11の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路383に送る。モーションコントローラ380は、2回目の読み出し動作として、同じ昇降速度制御パターンGT11の4つの領域GC11〜GC14の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ382から読み出す。4つの領域GC11〜GC14の全ての速度制御指令は、2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。モーションコントローラ380は、時点T9以降において、検出信号SDに基くモーション起動指令に従って、時点T0から時点T9までの間の制御処理と同様な制御処理を繰り返し実行する。
【0232】
各ローラモータは、時点T2から時点T4までの間、加速領域RC1の加速度で、シート給送速度120枚/分に相当する回転速度まで加速される。その後、各ローラモータは、時点T4から時点T8までの間、定速領域RC2においてシート給送速度に相当する回転速度に維持される。各ローラモータは、時点T8から時点T10までの間、減速領域RC3の加速度で、シート給送速度に相当する回転速度から減速される。各ローラモータは、時点T10から時点T11までの間、停止領域RC4において停止状態に維持される。時点T2から時点T11までの間の各速度制御指令を発生するために、モーションコントローラ260は、1回目の読み出し動作として、ローラ速度制御パターンRT11の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、1枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。本実施形態では、シート給送速度が120枚/分であるので、時点T2から時点T11までの時間は、0.5秒である。
【0233】
ローラモータ制御装置356は、検出信号SDに基く同期指令を受け取った時点T9から時間TDPだけ経過した時点T11において、モーション起動指令を生成してモーションコントローラ360に送る。
【0234】
モーションコントローラ360は、モーション起動指令に従って、速度制御パターンメモリ363からローラ速度制御パターンRT11の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を駆動制御回路364に送る。モーションコントローラ360は、2回目の読み出し動作として、同じローラ速度制御パターンRT11の4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令を速度制御パターンメモリ363から読み出す。4つの領域RC1〜RC4の全ての速度制御指令は、2枚目の段ボールシートSHを給送するために使用される。モーションコントローラ360は、時点T11以降において、同期指令に基いて生成されたモーション起動指令に従って、時点T2から時点T11までの間の制御処理と同様な制御処理を繰り返し実行する。
【0235】
1枚目の段ボールシートSHは、時点T2から給送され始め、時点TBにおいて各給送ローラから離される。1枚目の段ボールシートSHが各給送ローラにより給送される距離は、
図30に斜線で示す面積ARSに相当する距離であり、シート長さに応じた距離である。
【0236】
<シート給送動作の一時停止動作>
図19に示すステップS21において、給送一時停止指令が発生された場合に、印刷制御装置351、カウンタエジェクタ制御装置355、ローラモータ制御装置356、およびモーションコントローラ360、380が実行する制御動作について、
図31および
図32を参照して説明する。シート給送動作の一時停止動作として、2枚給送モードにおける一時停止動作、および1枚給送モードにおける一時停止動作について、説明する。
【0237】
<2枚給送モードにおける一時停止動作>
実行が開始された現在のオーダの給送モードとして2枚給送モードが指定されている場合に、ステップS21において、下位管理装置310は、バッチのシート枚数が偶数であるときに、2回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS21を発生し、バッチのシート枚数が奇数であるときに、1回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS22を発生する。2枚給送一時停止指令CS21、CS22のうちのいずれかの指令が、印刷制御装置351、およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送られる。
【0238】
(バッチのシート枚数が偶数である場合における一時停止動作)
2枚給送モードにおいてバッチのシート枚数が偶数である場合における一時停止動作について、
図31の(A)を参照して説明する。
図31の(A)は、1つのバッチのシート枚数が、「2N」(Nは、1以上の整数。)の枚数であるときに、
図26に示すローラ速度制御パターンRT21と、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線HM2との時間的関係を、2つのバッチ給送期間BP1、BP2にわたって示すタイミングチャートである。バッチ給送期間BP1は、オーダの第1番目のバッチに関するシート給送期間であって、
図19に示すステップS15において操作パネル340からの給送開始信号SFの受信が判断された後に、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてから、第(2N)番目の段ボールシートの給送が終了するまでの期間を示す。バッチ給送期間BP2は、オーダの第2番目のバッチに関するシート給送期間であって、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてからの期間を示す。シート給送期間F1は、各バッチの第1番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示し、シート給送期間F(2N)は、各バッチの第(2N)番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示す。加工サイクル期間C1は、各バッチの第1番目の段ボールシートと第2番目の段ボールシートとに印刷加工を施すために、印刷シリンダが1回転する期間を示し、シート給送期間F1とシート給送期間F2との合計の期間である。加工サイクル期間CNは、各バッチの第(2N−1)番目の段ボールシートと第(2N)番目の段ボールシートとに印刷加工を施すために、印刷シリンダが1回転する期間を示し、シート給送期間F(2N−1)とシート給送期間F(2N)との合計の期間である。全停止期間C(N+1)は、印刷加工を施さずに、印刷シリンダが1回転する期間を示す。シート給送期間F1などの各加工サイクル期間の前半のシート給送期間は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21の発生期間である。シート給送期間F2などの各加工サイクル期間の後半のシート給送期間は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RB21の発生期間である。
【0239】
第(2N)番目の段ボールシートの前端部がシートセンサSN1により検出された後に、給送枚数がバッチのシート枚数である数値NBに達したときであって、シート給送速度が許容速度を超えているときに、下位管理装置310は、ステップS21において、2回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS21をローラモータ制御装置356に送る。ローラモータ制御装置356は、2枚給送一時停止指令CS21をモーションコントローラ360に送る。
【0240】
モーションコントローラ360は、第1番目のバッチの最後の段ボールシートである第(2N)番目の段ボールシートに関するシート給送期間F(2N)が終了したときに、2枚給送一時停止指令CS21に従って、速度制御パターンメモリ363から全停止ローラ速度制御パターンRT2Fの各速度制御指令を所定の制御周期で読み出す。読み出された各速度制御指令は、給送ローラの周速度が「0」であることを指令することから、モーションコントローラ360は、各速度制御指令を各ローラモータの停止指令に変換して駆動制御回路364に送る。駆動制御回路364は、停止指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転を停止させる。
【0241】
図31の(A)に示すシート給送停止期間FP21は、全停止ローラ速度制御パターンRT2Fの前半部分の発生期間であり、シート給送期間F1などの各加工サイクル期間の前半のシート給送期間と同じ長さの期間である。
図31の(A)に示すシート給送停止期間FP22は、全停止ローラ速度制御パターンRT2Fの後半部分の発生期間であり、シート給送期間F2などの各加工サイクル期間の前半のシート給送期間と同じ長さの期間である。全停止期間C(N+1)は、シート給送停止期間FP21とシート給送停止期間FP22との合計の期間である。
【0242】
下位管理装置310が、
図19に示すステップS21において、2回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS21を印刷制御装置351に送る。この2枚給送一時停止指令CS21に従って、印刷制御装置351は、各バッチの最後の段ボールシートである第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール25Eを通過したときに、エアシリンダ25Gを作動させ、アニロックスロール25Eを離間位置に移動させる。アニロックスロール25Eが印刷版25B1、25B2から離間して離間位置に位置する期間は、
図31の(A)に示すシート給送停止期間FP21とシート給送停止期間FP22との合計の期間であり、2回のシート給送期間に相当する期間である。2回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ25Gを不作動にして、アニロックスロール25Eを接触位置に移動させる。また、2枚給送一時停止指令CS21に従って、印刷制御装置351は、各バッチの第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール26Eを通過したときに、エアシリンダ26Gを作動させ、アニロックスロール26Eを離間位置に移動させる。アニロックスロール26Eが印刷版26B1、26B2から離間した離間位置に位置する期間は、
図31の(A)に示すシート給送停止期間FP21とシート給送停止期間FP22との合計の期間であり、2回のシート給送期間に相当する期間である。2回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ26Gを不作動にして、アニロックスロール26Eを接触位置に移動させる。
【0243】
シートセンサSN2が各バッチの第2N番目の段ボールシートの前端部を検出した後に、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過したときに、カウンタエジェクタ制御装置355は、レッジ昇降モータ208を駆動し、主レッジ46を所定の待機位置から所定の下方位置に向けて下降させる。各バッチの最後の段ボールシートである第2N番目の段ボールシートがシート給送期間F(2N)において給送された後に、シート給送停止期間FP21とシート給送停止期間FP22とが設けられることから、主レッジ46は、次のバッチの第1番目の段ボールシートがシート搬送装置7の上部搬送ロール42により送り出されるまでに、所定の下方位置まで確実に下降することができる。
【0244】
(バッチのシート枚数が奇数である場合における一時停止動作)
2枚給送モードにおいてバッチのシート枚数が奇数である場合における一時停止動作について、
図31の(B)を参照して説明する。
図31の(B)は、1つのバッチのシート枚数が、「2N+1」(Nは、1以上の整数。)の枚数であるときに、
図26に示すローラ速度制御パターンRT21と、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線HM2との時間的関係を、2つのバッチ給送期間BP1、BP2にわたって示すタイミングチャートである。バッチ給送期間BP1は、オーダの第1番目のバッチに関するシート給送期間であって、
図19に示すステップS15において操作パネル340からの給送開始信号SFの受信が判断された後に、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてから、第(2N+1)番目の段ボールシートの給送が終了するまでの期間を示す。バッチ給送期間BP2は、オーダの第2番目のバッチに関するシート給送期間であって、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてからの期間を示す。シート給送期間F1は、各バッチの第1番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示し、シート給送期間F(2N+1)は、各バッチの第(2N+1)番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示す。加工サイクル期間C1は、各バッチの第1番目の段ボールシートと第2番目の段ボールシートとに印刷加工を施すために、印刷シリンダが1回転する期間を示し、シート給送期間F1とシート給送期間F2との合計の期間である。加工サイクル期間CNは、各バッチの第(2N−1)番目の段ボールシートと第(2N)番目の段ボールシートとに印刷加工を施すために、印刷シリンダが1回転する期間を示し、シート給送期間F(2N−1)とシート給送期間F(2N)との合計の期間である。半停止期間C(N+1)は、シート給送期間F(2N+1)と、シート給送停止期間FP1との合計の期間であり、印刷シリンダが1回転する期間である。シート給送期間F1などの各印刷加工サイクル期間の前半のシート給送期間、またはシート給送期間F(2N+1)は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RA21の発生期間である。シート給送期間F2などの各加工サイクル期間の後半のシート給送期間は、ローラ速度制御パターンRT21のローラ速度制御パターン部分RB21の発生期間である。
【0245】
第(2N)番目の段ボールシートの前端部がシートセンサSN1により検出された後に、給送枚数がバッチのシート枚数より1枚少ない数値(NB−1)に達したときであって、シート給送速度が許容速度を超えているときに、下位管理装置310は、ステップS21において、1回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS22をローラモータ制御装置356に送る。ローラモータ制御装置356は、2枚給送一時停止指令CS22をモーションコントローラ360に送る。
【0246】
モーションコントローラ360は、第1番目のバッチ
のうちで最後から第2番目の段ボールシートである第(2N)番目の段ボールシートに関するシート給送期間F(2N)が終了したときに、2枚給送一時停止指令CS22に従って、速度制御パターンメモリ363から半停止ローラ速度制御パターンRT2Hの各速度制御指令を所定の制御周期で読み出す。半停止ローラ速度制御パターンRT2Hは、ローラ速度制御パターン部分RA21と、各給送ローラの周速度Vrが「0」であるローラ速度制御パターン部分RC21とから形成される。モーションコントローラ360は、シート給送期間F(2N+1)において、半停止ローラ速度制御パターンRT2Hのローラ速度制御パターン部分RA21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出し、各速度制御指令を各ローラモータの回転速度制御指令に変換して駆動制御回路364に送る。各速度制御指令は、各給送ローラの直径Drに基いて、各ローラモータの回転速度制御指令に変換される。駆動制御回路364は、ローラモータ90、91、102、103の回転速度が
図25に示すローラ速度制御パターンRT21に従う回転速度になるように、各回転速度制御指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転速度を制御する。シート給送期間F(2N+1)が経過したとき、モーションコントローラ360は、ローラ速度制御パターン部分RC21の各速度制御指令を所定の制御周期で読み出す。読み出された各速度制御指令は、給送ローラの周速度が「0」であることを指令することから、モーションコントローラ360は、各速度制御指令を各ローラモータの停止指令に変換して駆動制御回路364に送る。駆動制御回路364は、停止指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転を停止させる。
【0247】
図31の(B)に示すシート給送期間F(2N+1)は、半停止ローラ速度制御パターンRT2Hの前半部分の発生期間であり、シート給送期間F1などの各加工サイクル期間の前半のシート給送期間と同じ長さの期間である。
図31の(B)に示すシート給送停止期間FP1は、半停止ローラ速度制御パターンRT2Hの後半部分の発生期間であり、シート給送期間F2などの各加工サイクル期間の前半のシート給送期間と同じ長さの期間である。半停止期間C(N+1)は、シート給送期間F(2N+1)とシート給送停止期間FP1との合計の期間である。
【0248】
下位管理装置310が、
図19に示すステップS21において、1回のシート給送動作の一時停止を指令する2枚給送一時停止指令CS22を印刷制御装置351に送る。この2枚給送一時停止指令CS22に従って、印刷制御装置351は、各バッチの最後から第2番目の段ボールシートである第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール25Eを通過してから、印刷シリンダ25Aが半回転したときに、エアシリンダ25Gを作動させ、アニロックスロール25Eを離間位置に移動させる。第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール25Eを通過してから、印刷シリンダ25Aが半回転したときは、各バッチの最後の段ボールシートである第(2N+1)番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール25Eを通過したときに相当する。アニロックスロール25Eが印刷版25B1、25B2の一方の印刷版から離間して離間位置に位置する期間は、
図31の(B)に示すシート給送停止期間FP1であり、1回のシート給送期間に相当する期間である。1回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ25Gを不作動にして、アニロックスロール25Eを接触位置に移動させる。また、2枚給送一時停止指令CS22に従って、印刷制御装置351は、各バッチの最後から第2番目の段ボールシートである第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール26Eを通過してから、印刷シリンダ26Aが半回転したときに、エアシリンダ26Gを作動させ、アニロックスロール26Eを離間位置に移動させる。第2N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール26Eを通過してから、印刷シリンダ26Aが半回転したときは、各バッチの最後の段ボールシートである第(2N+1)番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版がアニロックスロール26Eを通過したときに相当する。アニロックスロール26Eが印刷版26B1、26B2の一方の印刷版から離間して離間位置に位置する期間は、
図31の(B)に示すシート給送停止期間FP1であり、1回のシート給送期間に相当する期間である。1回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ26Gを不作動にして、アニロックスロール26Eを接触位置に移動させる。
【0249】
シートセンサSN2が各バッチの第(2N+1)番目の段ボールシートの前端部を検出した後に、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過したときに、カウンタエジェクタ制御装置355は、レッジ昇降モータ208を駆動し、主レッジ46を所定の待機位置から所定の下方位置に向けて下降させる。各バッチの最後の段ボールシートである第(2N+1)番目の段ボールシートがシート給送期間F(2N+1)において給送された後に、シート給送停止期間FP1が設けられることから、主レッジ46は、次のバッチの第1番目の段ボールシートがシート搬送装置7の上部搬送ロール42により送り出されるまでに、所定の下方位置まで確実に下降することができる。
【0250】
<1枚給送モードにおける一時停止動作>
実行が開始された現在のオーダの給送モードとして1枚給送モードが指定されている場合に、ステップS21において、下位管理装置310は、1回のシート給送動作の一時停止を指令する 1枚給送一時停止指令CS1を発生する。1枚給送一時停止指令CS1が、印刷制御装置351、およびローラモータ制御装置356にそれぞれ送られる。
【0251】
1枚給送モードにおいてシート給送動作の一時停止動作について、
図32を参照して説明する。
図32は、1つのバッチのシート枚数が、「N」(Nは、1以上の整数。)の枚数であるときに、
図30に示すローラ速度制御パターンRT11と、グレイト141の上面の高さHgの変化を示す曲線HM1との時間的関係を、2つのバッチ給送期間BP1、BP2にわたって示すタイミングチャートである。バッチ給送期間BP1は、オーダの第1番目のバッチに関するシート給送期間であって、
図19に示すステップS15において操作パネル340からの給送開始信号SFの受信が判断された後に、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてから、第N番目の段ボールシートの給送が終了するまでの期間を示す。バッチ給送期間BP2は、オーダの第2番目のバッチに関するシート給送期間であって、第1番目の段ボールシートの給送が開始されてからの期間を示す。シート給送期間F1は、各バッチの第1番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示し、シート給送期間FNは、各バッチの第N番目の段ボールシートに関するシート給送期間を示す。シート給送期間F1〜FNの各シート給送期間は、バッチの各段ボールシートに印刷加工を施すために、印刷シリンダが1回転する印刷加工サイクル期間である。
図32に示すシート給送停止期間FPは、全停止ローラ速度制御パターンRT1Fの発生期間であり、シート給送期間F1などの各シート給送期間と同じ長さの期間である。
【0252】
第N番目の段ボールシートの前端部がシートセンサSN1により検出された後に、給送枚数がバッチのシート枚数である数値NBに達したときであって、シート給送速度が許容速度を超えているときに、下位管理装置310は、ステップS21において、1回のシート給送動作の一時停止を指令する1枚給送一時停止指令CS1をローラモータ制御装置356に送る。ローラモータ制御装置356は、1枚給送一時停止指令CS1をモーションコントローラ360に送る。
【0253】
モーションコントローラ360は、第1番目のバッチの最後の段ボールシートである第N番目の段ボールシートに関するシート給送期間F2Nが終了したときに、1枚給送一時停止指令CS1に従って、速度制御パターンメモリ363から全停止ローラ速度制御パターンRT1Fの各速度制御指令を所定の制御周期で読み出す。読み出された各速度制御指令は、給送ローラの周速度が「0」であることを指令することから、モーションコントローラ360は、各速度制御指令を各ローラモータの停止指令に変換して駆動制御回路364に送る。駆動制御回路364は、停止指令と、エンコーダ群100、106、112、113の各エンコーダからの回転パルスの周波数とに基いて、各ローラモータの回転を停止させる。
【0254】
下位管理装置310が、
図19に示すステップS21において、1回のシート給送動作の一時停止を指令する1枚給送一時停止指令CS1を印刷制御装置351に送る。この1枚給送一時停止指令CS1に従って、印刷制御装置351は、各バッチの最後の段ボールシートである第N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版25Bがアニロックスロール25Eを通過したときに、エアシリンダ25Gを作動させ、アニロックスロール25Eを離間位置に移動させる。アニロックスロール25Eが印刷版25Bから離間して離間位置に位置する期間は、
図32に示すシート給送停止期間FPであり、1回のシート給送期間に相当する期間である。1回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ25Gを不作動にして、アニロックスロール25Eを接触位置に移動させる。また、1枚給送一時停止指令CS1に従って、印刷制御装置351は、各バッチの最後の段ボールシートである第N番目の段ボールシートに印刷加工を施す印刷版26Bがアニロックスロール26Eを通過したときに、エアシリンダ26Gを作動させ、アニロックスロール26Eを離間位置に移動させる。アニロックスロール26Eが印刷版26Bから離間して離間位置に位置する期間は、
図32に示すシート給送停止期間FPであり、1回のシート給送期間に相当する期間である。1回のシート給送期間に相当する期間が経過したときに、印刷制御装置351は、エアシリンダ26Gを不作動にして、アニロックスロール26Eを接触位置に移動させる。
【0255】
シートセンサSN2が各バッチの第N番目の段ボールシートの前端部を検出した後に、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過したときに、カウンタエジェクタ制御装置355は、レッジ昇降モータ208を駆動し、主レッジ46を所定の待機位置から所定の下方位置に向けて下降させる。各バッチの最後の段ボールシートである第N番目の段ボールシートがシート給送期間FNにおいて給送された後に、シート給送停止期間FPが設けられることから、主レッジ46は、次のバッチの第1番目の段ボールシートがシート搬送装置7の上部搬送ロール42により送り出されるまでに、所定の下方位置まで確実に下降することができる。
【0256】
《実施形態の効果》
一般的に、給送方向FDにおける段ボールシートのシート長さが長くなるほど、段ボールシートがシート搬送装置7の上部搬送ローラ42によりカウンタエジェクタ8に向けて送出される時間が長くなる。先のバッチの最後の段ボールシートと、次のバッチの最初の段ボールシートとの間に、主レッジを進入させてバッチの分離処理を行うために、シート給送速度が、シート長さに従って定められる許容速度以下に設定される必要があった。しかし、シート給送速度は可能な限り高い速度に設定されることが望まれていることから、本実施形態では、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間が経過した後に、
図31および
図32に示すシート給送停止期間FP、FP1、FP21、FP22などの少なくとも1回のシート給送停止期間を設けることにより、主レッジ46が段ボールシートに衝突することなくバッチの分離処理を確実に行うことができるとともに、許容速度を超える高い速度にシート給送速度を設定することができる。
【0257】
本実施形態では、2枚給送モードにおいて、バッチのシート枚数が偶数である場合、
図31の(A)に示すように、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間F(2N)が経過した後に、2回のシート給送停止期間FP21、FP22が設けられる。2枚給送モードにおいて、バッチのシート枚数が奇数である場合、
図31の(B)に示すように、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間F(2N+1)が経過した後に、1回のシート給送停止期間FP1が設けられる。1枚給送モードにおいて、
図32に示すように、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間FNが経過した後に、1回のシート給送停止期間FPが設けられる。この結果、次のバッチの最初の段ボールシートに印刷加工を施すときに、印刷装置3の印刷シリンダ25A、26Aは、バッチのシート枚数が偶数または奇数であること、および、給送モードが1枚給送モードまたは2枚給送モードであることに影響されることなく、予め定められた回転位相で、給送される最初の段ボールシートと対向することができ、位置精度の良い印刷加工を施すことを可能にする。
【0258】
本実施形態では、段ボールシートのシート給送動作が、
図25に示すローラ速度制御パターンRT21および昇降速度制御パターンGT21、または、
図29に示すローラ速度制御パターンRT11および昇降速度制御パターンGT11に従って、モーションコントローラ360、380により制御される。この結果、制御カムの回転位相の調整などの煩雑な機械的調整が不要となり、給送モードを変更する制御処理、および、シート給送停止期間を変更する制御処理を、比較的容易に行うことができる。
【0259】
本実施形態では、
図25および
図29に示すように、シート給送装置2が各段ボールシートのシート給送動作を実行するために、昇降速度制御パターンGT21、GT11などの昇降速度制御パターンの各速度制御指令が、ローラ速度制御パターンRT21、RT11などのローラ速度制御パターンの各速度制御指令よりも、時間TDPだけ先行して発生される。同様に、シート給送動作の一時停止動作のためにも、昇降速度制御パターンの各速度制御指令が、全停止ローラ速度制御パターンRT2F、半停止ローラ速度制御パターンRT2H、および全停止ローラ速度制御パターンRT1Fの各速度制御指令よりも、時間TDPだけ先行して発生される。また、本実施形態では、シート給送動作の一時停止動作のために、ローラモータ90、91、102、103の回転が停止される構成である。この結果、昇降モータ80の回転が停止される構成に比べ、ローラモータ90、91、102、103の回転が停止される構成は、シート給送停止期間FP21、FP1、FPよりも前のシート給送期間において、ローラモータ制御装置356がシート給送動作から一時停止動作に切り換えるための制御処理を少なくとも時間TDPだけ余裕をもって実行することができることを可能にする。しかも、一時停止動作のために、駆動制御回路364はローラモータ90、91、102、103の回転を停止させる制御を実行すればよいことから、一時停止動作のためにグレイト141が所定の上方位置で停止するように昇降モータ80の回転位相を制御する構成に比べて、ローラモータの停止位置の精度が要求されないことから、シート給送動作を簡易な制御処理により停止させることが可能になる。
【0260】
本実施形態では、運動変換機構140が、支持機構142と、揺動機構143とを備える。揺動機構143は、昇降モータ80の一方向の回転を揺動部材172の揺動運動に変換する。昇降連結軸173は、揺動部材172の揺動運動に伴って所定角度θsだけ両方向に回動する。この両方向の回動に伴って、支持機構140は、グレイト141を昇降させる。この結果、モーションコントローラ380、および駆動制御回路383は、昇降モータ80の一方向の回転を制御するのみで、互いに異なる回動方向において昇降モータの回動位置を制御する必要がないことから、段ボールシートSHの給送タイミング、および給送量を精度よく制御することができる。
【0261】
本実施形態では、下位管理装置310、およびモーションコントローラ380が、基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2と、シート長さと、シート給送速度と、給送モードとに基いて、昇降速度制御パターンGT21を算出する。この結果、シート長さとシート給送速度と給送モードとに応じた多種類の昇降速度制御パターンを記憶部に予め記憶する構成に比べ、シート長さとシート給送速度とが種々異なる多様なオーダに対処することができ、少ないデータ量および制御指令により多様な昇降速度制御パターンを生成することが可能になる。
【0262】
[本発明と実施形態との構成の対応関係]
段ボールシート製函機1、およびシート給送装置2が、本発明の段ボールシート製函機、および段ボール給送装置の一例である。印刷装置3が、本発明の加工装置の一例であり、本発明の印刷装置の一例である。フォルダグルア6、およびカウンタエジェクタ8が、本発明のフォルダグルア、およびカウンタエジェクタの一例である。印刷シリンダ25A、26A、印刷版25B、26B、およびインク塗布機構25C、26Cが、本発明の印刷シリンダ、印刷版、および塗布機構の一例である。昇降モータ80、ローラモータ90、91、102、103、給送ローラ124〜127、運動変換機構140、および、グレイト141は、本発明の昇降駆動モータ、ローラ駆動モータ、給送ローラ、運動変換機構、および、昇降部材の一例である。シート給送速度変更ボタン343、および、情報表示部344が、本発明の操作部、および、表示部の一例である。下位管理装置310と、ローラモータ制御装置356と、モーションコントローラ360、380との組み合わせが、本発明の制御装置の一例であり、シート給送制御装置の一例である。昇降速度制御パターンGT21が、本発明の昇降速度制御パターンの一例である。
【0263】
[変形例]
本発明の実施形態について以上説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者であれば種々の変形を加えることができる。
【0264】
(1)本実施形態では、
図19に示すステップS10において、シート給送速度の変更操作が行われたか否かが判断され、その後に、ステップS15において、シート給送の開始操作が行われたか否かが判断される構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、シート給送速度の変更操作の判断ステップは、シート給送の開始操作の判断以降の処理において、追加される構成であってもよい。すなわち、シート給送動作が開始された後に、シート給送速度が変更される構成であってもよい。この変形例では、シート給送動作の実行中に、シート給送速度が許容速度を超えるか否かが判断され、許容速度を超えるときに、シート給送停止制御が設定される構成となる。
【0265】
(2)本実施形態では、2枚給送モードにおいて、バッチのシート枚数が偶数である場合、
図31の(A)に示すように、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間F(2N)が経過した後に、2回のシート給送停止期間FP21、FP22が設けられる。2枚給送モードにおいて、バッチのシート枚数が奇数である場合、
図31の(B)に示すように、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間F(2N+1)が経過した後に、1回のシート給送停止期間FP1が設けられる。この実施形態の構成に代えて、2枚給送モードにおいて、バッチのシート枚数が偶数である場合、バッチの最後の段ボールシートのシート給送期間F(2N)が経過した後に、1回のシート給送停止期間が設けられる構成であってもよい。この変形例では、
図10に示す全停止基本ローラパターンBRP23に代えて、
図10の(B)に示す半停止基本ローラパターンBRP22とは異なる別の半停止基本ローラパターンが記憶される。その別の半停止基本ローラパターンは、回転角度θpが180°〜360°の範囲で
図10の(A)に示す基本ローラパターン部分BRP2Bのみを有する半停止基本ローラパターンである。
【0266】
(3)本実施形態では、シートセンサSN2が各バッチの最後の段ボールシートの前端部を検出した後に、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過したときに、カウンタエジェクタ制御装置355は、レッジ昇降モータ208を駆動し、主レッジ46を所定の待機位置から所定の下方位置に向けて下降させる。各バッチのシート枚数が少なくなると、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過する前に、主レッジ46が所定の下方位置から待機位置に戻ることができないおそれがある。このため、オーダのシート長さに応じて調整された時間が経過する前に主レッジ46が所定の下方位置から待機位置に戻ることができないほど、シート枚数の少ないバッチについて、シート給送停止期間を設ける必要がある。本実施形態では、
図19に示すステップS7において、許容速度Sa(枚数/分)は、印刷シリンダ25A、26Aの外周長Cp(mm)と、給送モードと、主レッジ46の所定の下降時間Td(秒)と、シート長さLs(mm)とに基いて、算出される構成であるが、この構成に限定されない。許容速度Sa(枚数/分)が、印刷シリンダ25A、26Aの外周長Cp(mm)、給送モード、主レッジ46の所定の下降時間Td(秒)、および、シート長さLs(mm)以外に、バッチのシート枚数を加味して、決定される構成であってもよい。たとえば、バッチのシート枚数が、主レッジの待機位置への復帰に支障となる最小シート枚数より少ない場合に、バッチのシート枚数に応じた補正時間を下降時間Tdに加算した時間を基に、許容速度Saが算出される構成であってもよい。
【0267】
(4)本実施形態では、下位管理装置310が、基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2と、加工オーダのシート長さと、給送モード指定情報とに基いて、オーダ昇降パターンDGPを作成する。その後、モーションコントローラ380が、オーダ昇降パターンDGPと、給送速度とに基いて、昇降速度制御パターンGTを作成する。この実施形態の構成では、比較的処理能力の高い下位管理装置310が、昇降速度制御パターンGTの作成処理の一部を担当することから、種々異なる多様な昇降速度制御パターンGTを迅速かつ確実に作成することができる。この実施形態の構成に代えて、モーションコントローラ380単独により、昇降速度制御パターンGTが作成される構成であってもよい。
【0268】
(5)本実施形態では、基本ローラパターンBRP11、BRP21は、段ボールシート製函機1が加工可能な最大シート長さに基いて定められる1つのパターンであることから、基本ローラパターンメモリ361に固定的に記憶される構成である。しかし、種々の構成の段ボールシート製函機に対処するために、各段ボールシート製函機の構成により定められる最大シート長さが操作パネルから入力されるときに、下位管理装置310、またはローラモータ制御装置356が、入力された最大シート長さに基いて基本ローラパターンBRP11、BRP21を作成する構成であってもよい。
【0269】
(6)本実施形態では、基本昇降パターンメモリ370が、4つの基本昇降パターンBGS1、BGL1、BGS2、BGL2を固定的に記憶する。オーダのシート長さが、下降可変速領域と上昇可変速領域とが
図11に斜線で示すように重なるような小さいシート長さである場合には、下位管理装置310は、
図11に示す基本昇降パターンBGS1、または
図15に示す基本昇降パターンBGS2に基いてオーダ昇降パターンDGPを作成する。一方、オーダのシート長さが、下降可変速領域と上昇可変速領域とが
図13に示すように間隔をおいて配置されるような大きいシート長さである場合には、下位管理装置210は、
図13に示す基本昇降パターンBGL1、または
図17に示す基本昇降パターンBGL2に基いてオーダ昇降パターンDGPを作成する。しかし、オーダのシート長さに応じたオーダ昇降パターンDGPを作成する構成は、本実施形態の構成に限定されない。たとえば、1つの変形例では、基本昇降パターンメモリ370が、1つの基本昇降パターン、たとえば基本昇降パターンBGL1を固定的に記憶する。下位管理装置310が、オーダのシート長さに応じて、1つの基本昇降パターンの下降可変速領域と上昇可変速領域との間隔を変更することにより、オーダ昇降パターンDGPを作成する構成であってもよい。また、別の変形例では、基本昇降パターンメモリを備えることなく、下位管理装置310が、加工オーダのシート長さと、加速領域および減速領域の期間並びに加速度とに基いて、オーダ昇降パターンDGPを作成する構成であってもよい。
【0270】
(7)本実施形態では、オーダの実行中においてシート給送速度が一定の速度である場合を例にしてローラ速度制御パターンRT21および昇降速度制御パターンGT21の作成が説明された。しかし、オーダの実行中においてシート給送速度が複数の速度に変更される場合には、複数のシート給送速度に基いて、ローラ速度制御パターンRTおよび昇降速度制御パターンGTが複数種類作成され、速度制御パターンメモリ363、382に記憶される。
【0271】
(8)本実施形態では、上位管理装置300が記憶する生産管理計画において、オーダ毎に給送モードを指定する給送モード指定情報が予め記憶され、各オーダの実行が準備されるときに、作業メモリ330が給送モード指定情報を一時記憶する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、操作パネルが、給送モード指定キーを含み、作業者による給送モード指定キーの操作に従って、各オーダの給送モードを指定する給送モード指定情報を発生し、作業メモリ330がその給送モード指定情報を一時記憶する構成であってもよい。
【0272】
(9)本実施形態では、1つの昇降モータ80の一方向の回転をグレイト141の昇降運動に変換するために、運動変換機構140は、支持機構142と、揺動機構143とを備える構成であるが、運動変換機構140は本実施形態の構成に限定されない。たとえば、運動変換機構の1つの変形例では、運動変換機構は、2つの昇降モータと、2つの偏心回転体とを備える。両偏心回転体は、2つの昇降駆動軸にそれぞれ固定され、両昇降駆動軸の回転中心から偏心した円形の外周面をそれぞれ備える。両昇降モータの回転軸は、伝達ベルトなどの公知の伝達手段により両昇降駆動軸に連結される。両偏心回転体の2つの外周面は、グレイトの左端部および右端部を下方からそれぞれ支持する。モーションコントローラ380、および駆動制御回路383は、両昇降モータの一方向の回転を同期させた状態で制御する。両昇降モータの同期回転により、両偏心回転体は、グレイトを昇降させる。また、運動変換機構の別の変形例では、運動変換機構は、2つの昇降モータと、2つの回転体と、2つの連結ロッドとを備える。2つの連結ピンが、両回転体の回転中心から偏心した状態で、両回転体に固定される。一方の連結ロッドの下端部は、一方の連結ピンにより一方の回転体に連結され、一方の連結ロッドの上端部は、グレイトの左端部に連結される。他方の連結ロッドの下端部は、他方の連結ピンにより他方の回転体に連結され、他方の連結の上端部は、グレイトの右端部に連結される。両昇降モータの回転軸は、伝達ベルトなどの公知の伝達手段により両回転体の回転軸にそれぞれ連結される。モーションコントローラ380、および駆動制御回路383は、両昇降モータの一方向の回転を同期させた状態で制御する。両昇降モータの同期回転により、両連結ロッドは、グレイトを昇降させる。