(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御装置は、前記個室に空きが生じた場合、前記スイッチ装置がオン状態であれば、前記スイッチ装置をオフ状態に切り替える請求項1または2に記載の通知システム。
前記制御装置は、前記複数の個室のうちのいずれか1つに空きが生じた場合、前記スイッチ装置がオン状態であれば、前記スイッチ装置をオフ状態に切り替える請求項4に記載の通知システム。
前記制御装置は、前記複数の個室のうちのいずれか1つに空きが生じた場合、前記複数のスイッチ装置の少なくとも1つがオン状態であれば、そのオン状態であるスイッチ装置の1つをオフ状態に切り替える請求項6に記載の通知システム。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態1に係る通知システム1]
図1は実施形態1に係る通知システムが設置されたトイレルームの一例を示す模式的上面図であり、
図2は実施形態1に係る通知システムの模式的構成図である。
図1、
図2に示すように、実施形態1に係る通知システム1は、トイレルーム100に設置される通知システムであって、個室110外に設置され、人の操作によりオフ状態からオン状態へ切り替わるスイッチ装置10と、個室110内に設置され、制御信号に基づき所定の通知を行う通知装置20と、個室110の使用状態に基づき監視信号を出力する監視装置30と、スイッチ装置10、通知装置20、及び監視装置30に接続され、監視装置30から出力される監視信号とスイッチ装置10のオンオフ状態とに基づき通知装置20に対して所定の制御信号を出力する制御装置40と、を備えた通知システムである。以下、詳細に説明する。
【0009】
(トイレルーム100)
トイレルーム100は商業ビル内や空港内などの建物内に設けられる。男性用のトイレルームであってもよいし女性用のトイレルームであってもよい。特定の少数の人に利用されるトイレルームであってもよいが、不特定多数の人に利用されるトイレルームであることが好ましい。トイレルーム100は個室110を有しており、個室110内には例えば大便器130が設置されている。個室110の数は特に限定されないが、本実施形態では1つであるものとする。個室110は個室110の内側から施錠が可能な扉140を有している。個室110外には小便器150や洗面台160などが設けられていてもよい。
【0010】
(スイッチ装置10)
スイッチ装置10は個室110外に設置される。個室110外であれば、トイレルーム100内のどこに設置されていてもよいが、トイレルーム100の出入口120の近傍に設置すれば(
図1参照)、個室110の順番待ちをする人がスイッチ装置10を見つけやすくなる。また、トイレルーム100の奥側にスイッチ装置10を設置すれば(
図4、
図7参照)、個室110の順番待ちをする人を所定の領域Lに整列させてトイレルーム100内に秩序をもたらすとともに、順番を抜かすなどの不正を効果的に防止することができる。トイレルーム100の奥側に設置されたスイッチ装置10の存在を契機にして、順番待ちをする人々により形成された行列の最後列に並び、スイッチ装置10の操作が可能となる最前列になるまで待機することが動機づけられるからである。なお、トイレルーム100の奥側にスイッチ装置10を設置する場合には、トイレルーム100の出入口120の近傍に、「個室をご使用の方は、こちらにお並び下さい」などの文字を表示する表示部を設けることが好ましい。このようにすれば、より一層、個室110の順番待ちをする人に対して、所定の領域Lに整列することを動機づけることができる。なお、表示部の構成は特に限定されない。
【0011】
スイッチ装置10は人の操作によりオフ状態からオン状態へ切り替わる。人の操作とは押し下げやタッチなどをいい、スイッチ装置10が後述する操作ボタン部10aを備える場合には、操作ボタン部10aを押し下げたり操作ボタン部10aをタッチしたりなどすることをいう。このように、人の操作によりオフ状態からオン状態へ切り替わるスイッチ装置10を個室110外に設ければ、個室110の順番待ちをする人がスイッチ装置10を操作することにより、個室の順番待ち状況をスイッチ装置10のオンオフ状態に正確に反映させることができる。したがって、個室110の利用者に対し、個室110の順番待ち状況に関して信頼性のある通知を行うことが可能になる。なお、特に限定されるわけではないが、オフ状態とは、例えば、後述するスイッチ本体部14が開いてスイッチ装置10から制御装置40へ電流が流れない状態や、所定の信号がスイッチ装置10から制御装置40へ出力される状態などをいう。また、オン状態とは、例えば、後述するスイッチ本体部14が閉じてスイッチ装置10から制御装置40へ電流が流れる状態や、オフ状態とは異なる信号がスイッチ装置10から制御装置40へ出力される状態をいう。
【0012】
スイッチ装置10の表面や近傍などには、「個室をご使用の方は、ボタンを押した後、こちらにお並び下さい」や「個室の順番待ち用ボタン」などの文字を表示する表示部を設けることが好ましい。このようにすれば、個室110の順番待ちをする人に対してスイッチ装置10に対する操作を促すことができるとともに、個室110の順番待ちとは無関係な人がスイッチ装置10を誤って操作することを防止することができる。また、スイッチ装置10の存在を契機にして、個室110の順番待ちをする人を所定の領域Lに整列させてトイレルーム100内に秩序をもたらすとともに、順番を抜かすなどの不正を効果的に防止することができる。
【0013】
スイッチ装置10は、人の操作を受け付ける操作ボタン部12と、操作ボタン部12が受け付けた人の操作によりオフ状態からオン状態へ切り替わるスイッチ本体部14と、を備えていることが好ましい。このようにすれば、オフ状態からオン状態への切り替わりをより確実に人の操作に起因させることができる。また、スイッチ装置10において、人の操作を見逃すことなく確実に受け付けることができる。
【0014】
操作ボタン部12が受け付けた人の操作は、スイッチ本体部14がオン状態である場合には無効にしてもよいし、有効にしてもよい。無効にする場合には、スイッチ本体部14がオフ状態である場合には操作ボタン部12が受け付けた人の操作によってスイッチ本体部14がオン状態に切り替わるが、スイッチ本体部14がオン状態である場合には、操作ボタン部12が受け付けた人の操作が無効になり、スイッチ本体部14はオン状態のままとなる。したがって、スイッチ本体部14のオン状態が操作ボタン部12に対する誤操作により誤って解除されることを防止することができる。
【0015】
他方、有効にする場合には、スイッチ本体部14がオフ状態である場合には操作ボタン部12が受け付けた人の操作によりスイッチ本体部14がオン状態に切り替わり、スイッチ本体部14がオン状態である場合には操作ボタン部12が受け付けた人の操作によりスイッチ本体部14がオフ状態に切り替わる。したがって、操作ボタン部12に対する誤操作によりスイッチ本体部14が誤ってオン状態に切り替えられた場合には、操作ボタン部12に対する操作によりこれを解除することができる。
【0016】
スイッチ装置10にはタッチ式や押下げ式などの様々な機構を有するものを用いることができる。なお、いうまでもなく、所定の領域に人体が存在するかどうかを認識するタグリーダ、センサ、画像認識装置などは、スイッチ装置10に含まれない。
【0017】
スイッチ装置10は、例えば、スイッチ装置10がオン状態である場合には点灯し、スイッチ装置10がオフ状態である場合には消灯するランプを備えていることが好ましい。このようにすれば、スイッチ装置10のオンオフ状態をひと目で判断することができる。
【0018】
スイッチ装置10の表面や近傍には、例えば、各種の情報などを表示するディスプレイが設置されていることが好ましい。スイッチ装置10は個室110の順番待ちをする人により操作される装置であるため、スイッチ装置10の表面や近傍において情報を表示すれば、個室110の順番待ちをする人の目に止まりやすい形で情報提供を行うことができる。なお、表示される情報の内容は特に限定されるものではないが、例えば、トイレルーム100が設けられている建物などに関する情報、当該建物内の店や施設などに関する情報、天気予報、時事ニュースなどは当該情報の一例である。
【0019】
スイッチ装置10は、オン状態が所定の時間を超えて継続する場合、自発的に、あるいは制御装置40から出力される命令信号に基づいて、オン状態からオフ状態へ切り替わることが好ましい。このようにすれば、個室110の順番待ちをする人が何らかの理由によって個室110の使用を諦めた場合などに、個室110の順場待ち状況をスイッチ装置10のオンオフ状態に正確に反映させることができる。なお、所定の時間は、例えば、上記の切り替えがスイッチ装置10により自発的に実行される場合にはスイッチ装置10により計測され、上記の切り替えが制御装置40から出力される命令信号に基づき実行される場合には制御装置40により計測される。所定の時間は、特に限定されるものではないが、例えば、30秒、45秒、1分、3分などである。
【0020】
(通知装置20)
通知装置20は個室110内に設置される。通知装置20には、ディスプレイ、スピーカ、ランプ、個室110内の大便器130を微振動させる装置、あるいはこれらを組み合わせたものなどを用いることができる。
【0021】
通知装置20は、制御装置40から出力される制御信号に基づき所定の通知を行う。所定の通知の態様は特に限定されるものでないが、例えば、「他に待っている方がいます。個室での携帯等のご使用は控え、円滑なご使用をお願いします」などの文字の表示、図柄の表示、音声や音の出力、ランプの点灯、個室110内の大便器130を微振動させること、またはこれらの組み合わせなどは当該通知の一例である。
【0022】
近年は、スマートフォンなどの普及により、個室110の利用者が、用を足した後も個室110内でメールや各種のメッセージングサービスなどを行い、個室110からなかなか出てこないことがある。この点、たとえ個室110の順番待ち状況に関して通知がなされたとしても、当該通知が不正確で信頼できない場合には、当該通知が個室110の利用者に無視されてしまう虞がある。しかしながら、本実施形態によれば、個室110の順番待ち状況が正確に反映されたスイッチ装置10のオンオフ状態に基づき通知が行われるため、個室110の利用者に対し、個室110の順番待ち状況に関して信頼性のある通知を行うことができる。したがって、個室110の利用者に対し、個室110の順場待ち状況に応じて、無視し難く実効性がある通知をもって、用を足した後は速やかに個室110から退出するよう促すことができる。
【0023】
(監視装置30)
監視装置30は個室110の使用状態に応じて監視信号を出力する装置である。使用状態には「使用中」または「不使用」の2種類の状態がある。例えば、個室110内に存在する人体の有無を監視し、人体が存在する場合には「使用中」を示す監視信号を出力し、人体が存在しない場合には「不使用」を示す監視信号を出力するセンサなどの装置は、監視装置30の一例である。また、個室110が有する扉140の開閉を監視し、扉140が閉まっている場合には「使用中」を示す監視信号を出力し、扉140が開いている場合には「不使用」を示す監視信号を出力するセンサやスイッチなどの装置は、監視装置30の一例である。監視装置30は、例えば、個室110内の壁、個室110上の天井、個室110内の大便器130、個室110が有する扉140などに設置することができる。
【0024】
(制御装置40)
制御装置40は、スイッチ装置10、通知装置20、及び監視装置30に接続されている。接続は有線接続でもよいし無線接続でもよい。制御装置40は、例えば、ICチップやサーバコンピュータなどを用いて構成することができる。なお、本実施形態では、トイレルーム100内に制御装置40が設けられるものとするが、制御装置40はトイレルーム100外に設けられてもよい。
【0025】
図3は実施形態1に係る制御装置の動作例を説明する図である。
図3に示すように、制御装置40は、監視装置30から出力される監視信号とスイッチ装置10のオンオフ状態とに基づき、通知装置20に対して所定の制御信号を出力する。例えば、スイッチ装置10の状態はオン状態とオフ状態の2種類であるので、監視装置30から2種類の監視信号(使用中、不使用)が出力される場合には、合計4種類(4=2×2)の状況1から状況4が存在することになる。そこで、制御装置40は、状況1である場合には「通知あり」を示す制御信号を通知装置20に対して出力し、状況2、3、4である場合には「通知なし」を示す制御信号を通知装置20に対して出力する。通知装置20は、制御装置40から「通知あり」を示す制御信号が出力された場合には所定の通知を行い、制御装置40から「通知なし」を示す制御信号が出力された場合には所定の通知を行わない。
【0026】
「通知あり」を示す制御信号や「通知なし」を示す制御信号は一例であり、制御信号の内容はこれに限定されない。制御装置30は、例えば、通知装置により通知Aと通知Bの2種類の通知を行うことができる場合には、「通知A」を示す制御信号や、「通知B」を示す制御信号や、「通知Aと通知B」を示す制御信号などを出力してもよい。この場合、通知装置は、「通知A」を示す制御信号が出力される場合には通知Aを行い、「通知B」を示す制御信号が出力される場合には通知Bを行い、「通知Aと通知B」を示す制御信号が出力される場合には通知Aと通知Bを同時または順次に行う。
【0027】
(通知システム1の動作例)
次に、
図3に基づき、実施形態1に係る通知システム1の動作例について説明する。ここでは、スイッチ装置10の初期値がオフ状態であるものとする。
【0028】
まず、トイレルーム100が誰にも利用されていない状況4を想定する。この場合、制御装置40からは「通知なし」を示す制御信号が出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。
【0029】
次に、トイレルーム100に人が入ってきて、個室110が使用されたとする。この場合は、監視信号が「不使用」を示す監視信号から「使用中」を示す監視信号に変化するため、状況は状況4から状況2に変化する。したがって、制御装置40からは「通知なし」を示す制御信号が出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。
【0030】
次に、トイレルーム100に、個室110の使用を希望する人が入ってきて、スイッチ装置10を操作し、個室110の順番待ちをするものとする。この場合、スイッチ装置10がオフ状態からオン状態に切り替わるため、状況が状況2から状況1に変化する。したがって、制御装置40からは「通知あり」を示す制御信号が出力され、通知装置20は所定の通知を行う。
【0031】
次に、個室110の利用者が、用を足し終え、個室110から退出したとする。この場合、監視信号が「使用中」を示す監視信号から「不使用」を示す監視信号に変化するため、状況は状況1から状況3に変化する。したがって、制御装置40からは「通知なし」を示す制御信号が出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。
【0032】
制御装置40は、個室110に空きが生じた場合、スイッチ装置10がオン状態であれば、スイッチ装置10をオフ状態に切り替えることが好ましい。このようにすれば、個室110の順番待ちをしていた人の操作を要することなく、スイッチ装置10をオン状態からオフ状態へ自動的に切り替えることができる。以下では、上記制御装置40によりスイッチ装置10がオン状態からオフ状態へ自動的に切り替えられ、状況が状況3から状況4に自動的に変化したものとして説明を続ける。なお、制御装置40は、個室110に空きが生じたかどうかを監視信号に基づき判断することが好ましい。制御装置40は、例えば、監視信号が「使用中」から「不使用」へ変化した場合に、個室110に空きが生じたと判断して上記の切り替えを行うことができる。
【0033】
次に、個室110の順番待ちをしている人が個室110に入室したとする。この場合、監視信号が「不使用」を示す監視信号から「使用中」を示す監視信号に変化するため、状況は状況4から状況2に変化する。したがって、制御装置40からは「通知なし」を示す制御信号が出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。
【0034】
以上説明したように、本実施形態に係る通知システム1によれば、トイレルーム100において、個室110の利用者に対し、個室110の順番待ち状況に関して信頼性のある通知を行うことができる。したがって、個室110の利用者に対し、個室110の順場待ち状況に応じて、無視し難く実効性がある通知をもって、用を足した後は速やかに個室110から退出するよう促すことができる。
【0035】
[実施形態2に係る通知システム2]
図4は実施形態2に係る通知システムが設置されたトイレルームの一例を示す模式的上面図であり、
図5は実施形態2に係る通知システムの模式的構成図である。
図4、
図5に示すように、実施形態2に係る通知システム2は、トイレルーム100が複数の個室110を有し、通知装置20と監視装置30が複数の個室110ごとに設置され、制御装置40が、スイッチ装置10、複数の通知装置20、及び複数の監視装置30に接続され、複数の監視装置30から出力される複数の監視信号1、2、3とスイッチ装置10のオンオフ状態とに基づき複数の通知装置20に対して所定の制御信号を出力する点で、実施形態1に係る通知システム1と相違する。このように、トイレルーム100が複数の個室110を有する場合には、通知装置20と監視装置30を複数設置することができる。
【0036】
図6は実施形態2に係る制御装置の動作例を説明する図である。
図6に示すように、スイッチ装置10はオン状態とオフ状態の2種類の状態を有する。また、監視信号の数は3つであり(監視信号1、監視信号2、監視信号3)、各監視信号は「使用中」と「不使用」のいずれかを示す。したがって、合計16種類(16=2×2×2×2)の状況1から状況16が存在することになる。そこで、制御装置40は、これら各種の状況に基づき制御信号を出力する。なお、本実施形態では、すべての通知装置20に対して同じ制御信号が出力されるが、例えば、3つの通信装置20のうちの2つには「通知あり」を示す制御信号を出力し、3つの通知装置20の1つには「通知なし」を示す制御信号を出力するなどのように、通知装置20によって制御信号の内容を異ならしめてもよい。
【0037】
本実施形態では、スイッチ装置10がオン状態である場合でも、複数の監視信号のうちのいずれか1つが「不使用」を示していれば、「通知なし」の制御信号が制御装置40から出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。しかしながら、「不使用」を示す監視信号が、大便器130の故障や大便器130が汚れているなどの理由により個室110が使用されていない場合にも出力される場合には、スイッチ装置10がオン状態である限り、「通知あり」の制御信号を制御装置40から出力し、通知装置20に所定の通知を行わせることができる。このようにすれば、個室110の利用者に対して、より一層、個室110の順番待ち状況が正解に反映された信頼性のある通知を行うことができる。
【0038】
制御装置40は、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じた場合、スイッチ装置10がオン状態であれば、スイッチ装置10をオフ状態に切り替えることが好ましい。このようにすれば、個室110の順番待ちをしていた人の操作を要することなく、スイッチ装置10をオン状態からオフ状態へ自動的に切り替えることができる。なお、制御装置40は、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じたかどうかを、複数の監視信号1、2、3に基づき判断することが好ましい。制御装置40は、例えば、複数の監視信号1、2、3のいずれか1つが「使用中」から「不使用」へ変化した場合に、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じたと判断して上記の切り替えを行うことができる。
【0039】
本実施形態では、個室110、通知装置20、及び監視装置30がそれぞれ3つずつ設置されるものとしたが、これは一例であり、これらの数は3つに限定されるものではない。
【0040】
[実施形態3に係る通知システム3]
図7は実施形態3に係る通知システムが設置されたトイレルームの一例を示す模式的上面図であり、
図8は実施形態3に係る通知システムの模式的構成図である。
図7、
図8に示すように、実施形態3に係る通知システム3は、トイレルーム100が複数の個室110を有し、スイッチ装置10が複数設置され、通知装置20と監視装置30が複数の個室110ごとに設置され、制御装置40が、複数のスイッチ装置10、複数の通知装置20、及び複数の監視装置30に接続され、複数の監視装置30から出力される複数の監視信号1、2、3と複数のスイッチ装置10のオンオフ状態とに基づき複数の通知装置20に対して所定の制御信号を出力する点で、実施形態1に係る通知システム1と相違する。このように、トイレルーム100が複数の個室110を有する場合には、スイッチ装置10、通知装置20、及び監視装置30を複数設置することができる。
【0041】
図9は、実施形態3に係る制御装置の動作例を説明する図である。
図9では、3つのスイッチ装置10を、スイッチ装置10(1)、スイッチ10装置(2)、及びスイッチ装置10(3)として示している。
図9に示すように、3つのスイッチ装置10(1)、10(2)、10(3)はそれぞれオン状態とオフ状態の2種類の状態を有する。また、監視信号の数は3つであり(監視信号1、監視信号2、監視信号3)、各監視信号は「使用中」と「不使用」のいずれかを示す。したがって、合計64種類(64=2×2×2×2×2×2)の状況1から状況64が存在することになる。そこで、制御装置40は、これら各種の状況に基づき制御信号を出力する。なお、本実施形態では、すべての通知装置20に対して同じ制御信号が出力されるが、例えば、3つの通信装置20のうちの2つには「通知あり」を示す制御信号を出力し、3つの通知装置20の1つには「通知なし」を示す制御信号を出力するなどのように、通知装置20によって制御信号の内容を異ならしめてもよい。
【0042】
本実施形態では、複数のスイッチ装置10のいずれか1つがオン状態である場合でも、複数の監視信号のうちのいずれか1つが「不使用」を示していれば、「通知なし」の制御信号が制御装置40から出力され、通知装置20は所定の通知を行わない。しかしながら、「不使用」を示す監視信号が、大便器130の故障や大便器130が汚れているなどの理由により個室110が使用されていない場合にも出力される場合には、複数のスイッチ装置10のいずれか1つがオン状態である限り、「通知あり」の制御信号を制御装置40から出力し、通知装置20に所定の通知を行わせることができる。このようにすれば、個室110の利用者に対して、より一層、個室110の順番待ち状況が正解に反映された信頼性のある通知を行うことができる。
【0043】
制御装置40は、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じた場合、複数のスイッチ装置10の少なくとも1つがオン状態であれば、そのオン状態であるスイッチ装置10の1つをオフ状態に切り替えることが好ましい。このようにすれば、個室110の順番待ちをしていた人の操作を要することなく、オン状態であるスイッチ装置10の1つをオフ状態に切り替えることができる。なお、制御装置40は、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じたかどうかを、複数の監視信号1、2、3に基づき判断することが好ましい。制御装置40は、例えば、複数の監視信号1、2、3のいずれか1つが「使用中」から「不使用」へ変化した場合に、複数の個室110のうちのいずれか1つに空きが生じたと判断して上記の切り替えを行うことができる。
【0044】
本実施形態では、個室110、スイッチ装置10、通知装置20、及び監視装置30がそれぞれ3つずつ設置されるものとしたが、これは一例であり、これらの数は3つに限定されるものではない。
【0045】
以上、実施形態について説明したが、これらの説明は特許請求の範囲に記載された構成を何ら限定するものではない。