(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態は、不飽和結合を有し、重合可能な反応性モノマーを重合することによってポリマー粒子を形成し、得られたポリマー粒子に遊離型スルホン酸基を導入することによって得られる抗ウイルス性を有するポリマー粒子に関する。本明細書において「ポリマー粒子」とは、塊状のポリマーをいい、特に限定されないが、体積平均粒子径(D50)で1nm〜500μmの粒径を有するものを挙げることができる。また、形状に関しても塊状であれば特に限定されず、球状でなく楕円球状のものも含む概念である。さらに本明細書において「ポリマー」とは重合体であればよく、ダイマー、オリゴマー、など、低分子の重合体も含む概念である。
【0012】
スルホン酸基にはプロトンを放出する酸性の強い遊離型と、塩化ナトリウム水溶液などでプロトンがナトリウムと置換され中和された中性のナトリウム型とが存在する。本実施形態の抗ウイルス性ポリマー粒子は、ポリマー粒子の少なくとも一部に酸性を示す遊離型のスルホン酸基を備えることを特徴とする。
酸性を示す遊離型スルホン酸基をポリマー粒子に導入する事により、ポリマー粒子の表面または内部が酸性となり、その結果、付着したウイルスを不活化することができるものと考えられる。
【0013】
導入する遊離型スルホン酸基の量は特に限定されないが、ポリマー粒子重量に対し、0.5mmol/g以上、10mmol/g以下であることが好ましい。0.5mmol/g未満であると、範囲内にある場合と比較して抗ウイルス効果が不十分となり、10mmol/gより多くなると、範囲内にある場合と比較してポリマー粒子が劣化する上、導入量を増やしても効果があまり変わらないからである。
【0014】
本実施形態においては、放射線グラフト重合法に係る工程を含む方法を用いることで、ポリマー粒子の形成および当該ポリマー粒子への遊離型スルホン酸基の導入を行うことができる。
本明細書において、グラフト重合法とは、ラジカル(活性種)を形成するために必要な電子線やガンマ線などの放射線や紫外線、プラズマなどを対象に作用させ、その対象において生成された活性種を重合の基点として重合させる反応をいう。当該方法は、様々な形状の高分子に多くの機能性官能基を導入することができるので、分離機能性材などで使われている手法である。
【0015】
本実施形態においては、ラジカルを形成させる方法としては、反応性モノマーを重合させ粒子を形成するという目的から、エネルギー量の高いα線や、β線、γ線、電子線、イオンビームなどを照射する放射線照射法が好適に用いられる。放射線照射法は、エネルギーが高いため、反応性モノマーを確実に重合させることができるだけでなく、より多くのラジカルを発生できるため、遊離型スルホン酸基を多量に導入できる、開始剤などの残存がない、大量生産できる、などの利点がある。また照射法には、ポリマーと反応物質の共存下で照射する同時照射法と、放射線を照射して、ラジカルを生成させた後、反応物質と接触させる前照射法があるが、目的に応じて適宜、利用できる。
【0016】
ここで、本実施形態の抗ウイルス性ポリマー粒子の製造方法の一例を説明する。
【0017】
本実施形態の抗ウイルス性を有するポリマー粒子は、架橋可能な反応性モノマーと、界面活性剤、水を混合し、エマルジョンを生成する工程と、得られたエマルジョンに放射線を照射して反応性モノマーを重合させることでポリマー粒子を生成する工程と、該ポリマー粒子にスルホン酸基を導入する工程と、から構成されている。
【0018】
本実施形態の抗ウイルス性を有するポリマー粒子生成に用いられる反応性モノマーとは不飽和結合をその構造内に有するモノマーを意味する。反応性モノマーとしては、ビニル基を持つものが好適に用いられる。具体的には、p-スチレンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基を有しており、スルホン酸基を直接付与することが可能である反応性モノマーやアクリロニトリル、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、アリルアミン、スチレン、クロロメチルスチレン、p-スチレンスルホン酸エチル、ジビニルベンゼンなどの重合後にスルホン酸基の導入が可能な反応性モノマーが挙げられる。また、抗ウイルス性を向上させるため、上記モノマーに加え、アクリル酸やメタクリル酸などのカルボン酸誘導体などの複数種の反応性モノマーを混合して使用してもよい。
反応性モノマーの濃度(エマルジョン中の含有量)は特に限定されず、当業者が適宜設定することができる。
【0019】
上記反応性モノマーと界面活性剤を水に混合し、エマルジョンを形成すると、水に対して不溶性の反応性モノマーを効率よく水中で分散することができる。
用いられる界面活性剤は、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両性イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤など、当技術分野において通常使用されるものを適宜選択して使用することができる。また、これらのうち複数種を組み合わせて使用してもよい。陰イオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、アルキルベンゼン系、アルコール系、オレフィン系、リン酸系、アミド系の界面活性剤などであり、例えば、ドデシル硫酸ナトリウムが挙げられる。陽イオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、オクタデシルアミン酢酸塩、トリメチルアンモニウムクロライドが挙げられる。非イオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、エトキシル化脂肪アルコール、脂肪酸エステルなどであり、例えば、Tween80が挙げられる。両性イオン系界面活性剤としては、特に限定はないが、例えば、アンヒトール(商標;花王株式会社) が挙げられる。
【0020】
使用する界面活性剤の濃度は、特に限定はなく、反応性モノマーの種類、濃度に依存して適宜決定することができるが、溶媒の全重量を基準として、0.1〜10%が好ましい。
【0021】
次に、得られたエマルジョンに放射線を照射することで、エマルジョン中に分散している反応性モノマーにラジカルを発生させて重合させ、ポリマー粒子を形成する。
エマルジョンへの放射線照射は例えば以下のようにして行うことができる。まず、反応性モノマーと、界面活性剤を混合し、エマルジョンを作成した後、放射線を照射することでモノマーを重合させ、ポリマー粒子を形成する。放射線の照射線量は特に限定されず当業者が適宜設定することができるが、1kGy〜1000kGyの範囲にあることが好ましく、5kGy〜500kGyの範囲にあることがより好ましく、10kGy〜300kGyの範囲にあることが特に好ましい。
本実施形態においては、エマルジョン中で、界面活性剤がミセル構造を形成しているが、このミセル構造内に反応性モノマーが封入されており、この状態で放射線を照射すると、封入された反応性モノマー同士が塊状の重合体となるため、架橋剤等を用いない場合にも粒子が形成される。なお、ポリマー粒子が生成されていることの確認は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察により行うことができる。
【0022】
続いて、ポリマー粒子に遊離型スルホン酸基の導入を行う。例えば、生成したポリマー粒子にスルホン化剤を作用させる工程を含む方法により、該粒子に遊離型スルホン酸基を導入
することができる。その結果、遊離型スルホン酸基を有する抗ウイルス性ポリマー粒子を得ることができる。
【0023】
スルホン化剤としては例えば遊離型スルホン酸基またはナトリウム型スルホン酸基を有する物質を挙げることができ、1種または2種以上の当該物質をポリマー粒子に室温から80℃の範囲で接触させることにより、例えば、後述のメタクリル酸グリシジルの場合、エポキシ基が開環し、ポリマー粒子に遊離型スルホン酸基を導入することができる。接触させる温度は導入するスルホン酸基を有する物質に応じて当業者が適宜設定でき、特に限定されないが、20℃〜100℃の範囲にあることが好ましく、60℃〜80℃の範囲にあることが特に好ましい。また他の例として、スチレンの場合は、後述の遊離型スルホン酸基をポリマー粒子に直接的に導入する手法としてクロロ硫酸を利用することができる。
p-スチレンスルホン酸エチルの場合、NaOHなどのアルカリ水溶液で処理することにより、スルホン酸エステル基が加水分解し、ナトリウム型スルホン酸基となる。得られるp-スチレンスルホン酸ナトリウムは、上述の通り、モノマー内にナトリウム型スルホン酸基を含有しているため、重合後は、ナトリウムをプロトンに置換すれば、ポリマー粒子に遊離型スルホン酸基を導入することができる。
クロロメチルスチレンの場合、アミノメタンスルホン酸で処理することにより、モノマー内の塩素分子とアミノメタンスルホン酸内の窒素分子とが置換し、ポリマー粒子に遊離型スルホン酸基を導入することができる。
すなわち、モノマー内においてナトリウム型スルホン酸基を有する場合はいずれも、ナトリウム型スルホン酸基のナトリウムイオンを水素イオンに置換することにより、ポリマー粒子に遊離型スルホン酸基を導入することができる。
【0024】
他の例として、ポリマー粒子にスルホン化剤として遊離型スルホン酸基を有する物質を接触させることにより、遊離型スルホン酸基をポリマー粒子に直接的に導入するようにしてもよい。遊離型スルホン酸基を有する物質として、例えば、無水硫酸
(三酸化硫黄)、濃硫酸、クロロスルホン酸、発煙硫
酸、スルファミン酸、などが挙げられる。また、スルホン酸基を有する物質として亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムなどのナトリウム型スルホン酸基を有する物質をポリマー粒子に接触させ、続いてナトリウム型スルホン酸基のナトリウムイオンを水素イオンに置換することにより、遊離型スルホン酸基をポリマー粒子に導入するようにしてもよい。具体的にはまず、ナトリウム型スルホン酸基を有する物質をポリマー粒子に接触させ、ナトリウム型スルホン酸基をポリマー粒子に導入する。次いで、酸性溶液の中でナトリウムイオンと水素イオンを置換するなどの処理を行うことで、遊離型のスルホン酸基を得ることができる。
ポリマー粒子にスルホン酸基を有する物質を接触させるに当たっては、放射線照射処理後のエマルジョンにスルホン化剤を添加するなどすればよい。スルホン化剤の添加量については適宜、設定することができる。
【0025】
本実施形態の抗ウイルス性ポリマー粒子の製造方法についてより具体的な例を挙げる。例えば、モノマーとして、メタクリル酸グリシジル、水、界面活性剤として、ドデシル硫酸ナトリウムを懸濁し、エマルジョンを生成する。次いで、当該エマルジョンに対して放射線照射後、亜硫酸ナトリウムなどのスルホン化剤と反応させてポリマー粒子にナトリウム型スルホン酸基を導入する。次いで、得られたナトリウム型スルホン酸基が導入されたポリマー粒子を塩酸などに浸漬することにより、遊離型スルホン酸基が導入された抗ウイルス性を有するポリマー粒子を得ることができる。
【0026】
本実施形態の抗ウイルス性を有するポリマー粒子において、不活性化できるウイルスについては特に限定されず、ゲノムの種類や、エンベロープの有無等に係ることなく、様々なウイルスを不活化することができる。例えば、ライノウイルス、ポリオウイルス、口蹄疫ウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、エンテロウイルス、ヘパトウイルス、アストロウイルス、サポウイルス、E型肝炎ウイルス、A型、B型、C型インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、ムンプスウイルス(おたふくかぜ)、麻疹ウイルス、ヒトメタニューモウイルス、RSウイルス、ニパウイルス、ヘンドラウイルス、黄熱ウイルス、デングウイルス、日本脳炎ウイルス、ウエストナイルウイルス、B型、C型肝炎ウイルス、東部および西部馬脳炎ウイルス、オニョンニョンウイルス、風疹ウイルス、ラッサウイルス、フニンウイルス、マチュポウイルス、グアナリトウイルス、サビアウイルス、クリミアコンゴ出血熱ウイルス、スナバエ熱性ハンタウイルス、シンノンブレウイルス、狂犬病ウイルス、エボラウイルス、マーブルグウイルス、コウモリリッサウイルス、ヒトT細胞白血病ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトコロナウイルス、SARSコロナウイルス、ヒトポルボウイルス、ポリオーマウイルス、ヒトパピローマウイルス、アデノウイルス、ヘルペスウイルス、水痘帯状発疹ウイルス、EBウイルス、サイトメガロウイルス、天然痘ウイルス、サル痘ウイルス、牛痘ウイルス、モラシポックスウイルス、パラポックスウイルス、ジカウイルスなどを挙げることができる。
【0027】
以上の本実施形態によれば、抗ウイルス効果を有する新規なポリマー粒子を提供することができる。
【0028】
また、本実施形態の抗ウイルス性を有するポリマー粒子は、公知の分散媒に分散させて、スプレーや、消毒剤などとして使用することができる。また公知のバインダーなどに分散させて塗料やインクなどを構成することができる。さらに樹脂に混練したり、紡糸したりすることで抗ウイルス性の繊維を得ることが期待できるほか、本実施形態の抗ウイルス性を有するポリマー粒子を例えば樹脂に混練して成形することで、抗ウイルス性樹脂部材を得ることも期待できる。
【実施例】
【0029】
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0030】
(実施例1)
超純水95部(重量基準)に界面活性剤としてドデシル硫酸ナトリウムを4部加えて完全に溶かした後に、モノマーとしてメタクリル酸グリシジルを5部加えてスターラーで一晩攪拌し、エマルジョン溶液を作製した。
このエマルジョン溶液をポリエチレン製の袋に、厚さが約5mmとなるように入れ、密封した。電子線を加速電圧2MeV、照射線量30kGy(3回に分けて照射)にて照射した。電子線照射後重合反応を行うために袋のまま40℃で1時間おき、メタクリル酸グリシジルが重合したポリマー粒子懸濁液を得た。得られたポリマー粒子懸濁液をSEMにて観察し、粒子ができていることを確認した。その時のSEM写真を
図1に示す。
得られたポリマー粒子にスルホン酸基を導入するために、ポリマー粒子懸濁液80部にスルホン化剤として亜硫酸ナトリウム20部を加え、60℃にて20時間反応させ、ナトリウム型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。反応時間を調整することで、スルホン基の導入量を調整した。
ナトリウム型となっているスルホン酸基を遊離型とするために、ナトリウム型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液に塩酸を4Mとなるように加えた。スターラーで1時間攪拌し、遊離型スルホン酸基導入ポリマー懸濁液を得た。この液を透析チューブ(分画分子量:12000〜14000)に加え、超純水中で透析を行い、余剰な塩酸、亜硫酸Na、ドデシル硫酸ナトリウムなどを除去した。透析は外液のpH変化がなくなるまで繰り返した。以上の操作で、遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。このときの平均粒子径は約200nmであった(他の実施例、比較例の粒子も同様であった)。
【0031】
(実施例2)
エマルジョン溶液と亜硫酸ナトリウム水溶液との重合反応時間を10時間にした以外は実施例1と同様の方法で実施例2の遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。
【0032】
(実施例3)
エマルジョン溶液と亜硫酸ナトリウム水溶液との重合反応時間を3時間にした以外は実施例1と同様の方法で実施例3の遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。
【0033】
(実施例4)
エマルジョン溶液と亜硫酸ナトリウム水溶液との重合反応時間を30分にした以外は実施例1と同様の方法で実施例4の遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。
【0034】
(比較例1)
実施例1のポリマー粒子懸濁液に対して、カルボキシル化剤であるイミノ二酢酸二ナトリウムを反応させることでナトリウム型カルボキシル基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。カルボキシル化反応は次のように行った。ポリマー粒子懸濁液に対してイミノ二酢酸二ナトリウムを1Mとなるように加え、反応効率を向上させるためにエタノールを50%となるように加えたものを60℃で一晩反応させた。
遊離型化工程は実施例1〜3、比較例1と同様に行ない、遊離型カルボキシル基導入ポリマー粒子懸濁液を得た。
【0035】
<遊離型スルホン酸基量(イオン交換容量)の測定>
遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液50gと純水50gを混ぜ合わせ、スターラーで攪拌しながら、0.1M水酸化ナトリウム水溶液で滴定を行い、滴定曲線を求めた。滴定曲線より、遊離型スルホン酸基によって消費された水酸化ナトリウム量を求め、次式によって遊離型スルホン酸基量を求めた。
遊離型スルホン酸基[meq/g]=(0.1×a)/(50×b×0.01)
a:水酸化ナトリウム使用量(mL)
b:遊離型スルホン酸基導入ポリマー粒子懸濁液固形分(%)
【0036】
<抗ウイルス性の評価>
実施例1〜4、比較例1の各サンプルの抗ウイルス性評価は、MDCK細胞を用いて培養したインフルエンザウイルス(influenza A/北九州/159/93(H3N2))を用いた。EMEM培地で希釈したウイルス懸濁液9.5mLと各サンプル0.5mLを混ぜ合わせ、振とうしながら28℃で1時間、抗ウイルス反応を行った。比較例1のサンプルは滅菌水を加えて、実施例1と官能基量が同じになるように固形分を調整した。1時間後、反応液1mLを取り、反応停止培地9mLと混ぜ合わせて反応を停止した。反応停止培地には、SCDLP培地にトリスヒドロキシメチルアミノメタンを0.5Mになるように加えてpH7.2に調整したものを使用した。次に、細胞維持培地(MEM)を用いて、反応停止液の10倍段階希釈系列を作製した。反応停止液と各希釈段階液0.1mLを、MDCK細胞を培養した6穴細胞培養プレートに接種した。60分間静置しウイルスを細胞へ吸着させた後、0.7%寒天培地を重層し、48時間、34℃、5%CO
2インキュベータにて培養した。その後、ホルマリン固定、メチレンブルー染色を行い、形成されたプラークを計数して、ウイルスの感染価(PFU/sample,Log10);(PFU:plaque−forming units)を算出した。得られたウイルス感染価とブランクのウイルス感染価を用いて、ウイルスの不活性化率を求めた。その試験結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
表1より、遊離型スルホン酸基量が増すことでウイルス不活性化率も増加することが分かる。また、遊離型スルホン酸基を持つポリマー粒子と遊離型カルボキシル基を持つポリマー粒子では、スルホン酸基の方がウイルス不活性化効果が高いことがわかる。