特許第6796968号(P6796968)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 黒崎播磨株式会社の特許一覧 ▶ 株式会社ダイフクの特許一覧 ▶ 三和シヤッター工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6796968-防火扉 図000002
  • 特許6796968-防火扉 図000003
  • 特許6796968-防火扉 図000004
  • 特許6796968-防火扉 図000005
  • 特許6796968-防火扉 図000006
  • 特許6796968-防火扉 図000007
  • 特許6796968-防火扉 図000008
  • 特許6796968-防火扉 図000009
  • 特許6796968-防火扉 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6796968
(24)【登録日】2020年11月19日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】防火扉
(51)【国際特許分類】
   E06B 5/16 20060101AFI20201130BHJP
   E06B 3/82 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   E06B5/16
   E06B3/82
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2016-154594(P2016-154594)
(22)【出願日】2016年8月5日
(65)【公開番号】特開2018-21420(P2018-21420A)
(43)【公開日】2018年2月8日
【審査請求日】2019年6月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000170716
【氏名又は名称】黒崎播磨株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(73)【特許権者】
【識別番号】307038540
【氏名又は名称】三和シヤッター工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】松尾 幸久
(72)【発明者】
【氏名】安田 浩司
(72)【発明者】
【氏名】保坂 良裕
(72)【発明者】
【氏名】川邊 直喜
(72)【発明者】
【氏名】小川 信雄
【審査官】 家田 政明
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第02369117(EP,A2)
【文献】 実開昭49−028646(JP,U)
【文献】 実開昭59−089991(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E06B 5/00−5/20
E06B 3/54−3/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉であって、
板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、
前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、
前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、
前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、
前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、
前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、
前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、
前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され
前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一スペーサと、前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二スペーサと、を更に備え、
前記第一スペーサ及び前記第二スペーサのそれぞれは、前記板厚方向に延びる筒状に形成され、
前記第一スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第一連結部材が貫通し、
前記第二スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第二連結部材が貫通し、
前記中間部材が、前記第一板状部材及び前記第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されている防火扉。
【請求項2】
板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉であって、
板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、
前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、
前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、
前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、
前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、
前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、
前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、
前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され、
前記第一板状部材の外周部において前記板厚方向における前記第二板状部材側に向かって延びる第一延設部と、前記第二板状部材の外周部において前記板厚方向における前記第一板状部材側に向かって延びる第二延設部とのうちの、少なくとも一方の延設部が形成され、
前記中間部材が、前記第一延設部及び前記第二延設部の少なくとも一方に固定されている防火扉。
【請求項3】
板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉であって、
板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、
前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、
前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、
前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、
前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、
前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、
前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、
前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され、
前記中間部材は、板状に形成される複数枚の部材であって、前記板厚方向に互いに間隔を空けて配置される複数枚の中間板状部材と、前記板厚方向に隣接する2枚の前記中間板状部材の間に配置される中間断熱材と、を備え、
前記第一連結部材は、いずれか1枚の前記中間板状部材である第一中間板状部材と前記第一板状部材とを連結し、
前記第二連結部材は、前記第一中間板状部材とは別の1枚の前記中間板状部材である第二中間板状部材と前記第二板状部材とを連結している防火扉。
【請求項4】
前記第二中間板状部材は、前記板厚方向における前記第一板状部材と前記第一中間板状部材との間に配置されている請求項に記載の防火扉。
【請求項5】
前記板厚方向に隣接する2枚の前記中間板状部材の間に配置される第三スペーサを更に備え、
前記第三スペーサは、前記板厚方向に延びる筒状に形成され、
前記第三スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第一連結部材、前記第二連結部材、又は、2枚の前記中間板状部材を連結する第三連結部材が貫通し、
前記第一中間板状部材及び前記第二中間板状部材のそれぞれが、前記第一板状部材及び前記第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されている請求項又はに記載の防火扉。
【請求項6】
前記第一中間板状部材及び前記第二中間板状部材のそれぞれが、前記第一連結部材、前記第二連結部材、又は2枚の前記中間板状部材を連結する第三連結部材が前記板厚方向に貫通する第一貫通孔と、前記第一貫通孔とは別の第二貫通孔とを含む、複数の貫通孔を備えている請求項からのいずれか一項に記載の防火扉。
【請求項7】
前記第一連結部材と前記第二連結部材とが、前記板厚方向に見て、互いに重複しないように配置されている請求項1からのいずれか一項に記載の防火扉。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防火扉に関する。
【背景技術】
【0002】
防火扉は、一般に、建物や設備等に形成される開口部を開閉自在に設けられる。そして、火災が発生した際に防火扉にて開口部を閉じることで、当該開口部を介した延焼を抑制することが可能となる。例えば特開2009−137675号公報(特許文献1)には、昇降体の昇降移動経路が建物の複数の階に亘って形成される設備において、当該昇降移動経路を形成するための床部の開口部を開閉自在に防火扉を設ける技術が開示されている。このような防火扉を設けることで、ある階において火災が発生した場合における他の階への延焼を抑制することが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−137675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1には防火扉の断熱性能(遮熱性能)についての言及はない。遮熱性能が低い場合、火炎に曝される側(防火扉における火災が発生している側。以下、「火災側」という)から背面側(以下、「非火災側」という)への伝熱が大きく、可燃物が引火・発火し非火災側で延焼が発生する場合がある。そこで、防火扉は、遮炎性能や遮煙性能の他に、遮熱性能も優れていることが望ましい。
【0005】
このため、近年遮熱性能を適切に確保することが可能な防火扉の実現が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記に鑑みた、板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉の第1の特徴構成は、板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され、前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一スペーサと、前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二スペーサと、を更に備え、前記第一スペーサ及び前記第二スペーサのそれぞれは、前記板厚方向に延びる筒状に形成され、前記第一スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第一連結部材が貫通し、前記第二スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第二連結部材が貫通し、前記中間部材が、前記第一板状部材及び前記第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されている点にある。
【0007】
上記第1の特徴構成によれば、第一板状部材が第一連結部材により中間部材に連結されると共に、第二板状部材が第二連結部材により中間部材に連結されるため、第一板状部材と第二板状部材とを直接連結する直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを、これらの間に配置される中間部材を介して連結することができる。すなわち、直接連結部材を用いる場合には、当該直接連結部材が第一板状部材と第二板状部材との間の熱橋となり、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値が低下して防火扉の遮熱性能が低下するおそれがあるが、上記第1の特徴構成によれば、このような直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができる。その上で、上記第1の特徴構成によれば、第一連結部材が第二板状部材及び第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されると共に、第二連結部材が第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、更に、第一板状部材と第二板状部材とが間隔を空けて配置される。これにより、第一板状部材と第二板状部材との接触による熱伝導を回避することができると共に、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一連結部材や第二連結部材によって形成されることも抑制することができる。この結果、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を、第一断熱材や第二断熱材の熱抵抗値に応じた比較的高い値とすることが可能となる。
以上のように、上記第1の特徴構成によれば、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を高く確保しつつ、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができ、この結果、遮熱性能を適切に確保することが可能な防火扉を実現することができる。
また、上記第1の特徴構成によれば、第一断熱材の機械的強度に頼ることなく、第一板状部材と中間部材との板厚方向の間隔を第一スペーサによって保持することができるため、第一断熱材を挟んで配置される第一板状部材と中間部材とを、第一連結部材によって強固に連結することが可能となる。同様に、第二断熱材の機械的強度に頼ることなく、第二板状部材と中間部材との板厚方向の間隔を第二スペーサによって保持することができるため、第二断熱材を挟んで配置される第二板状部材と中間部材とを、第二連結部材によって強固に連結することが可能となる。この結果、防火扉の全体としての機械的強度を適切に確保することが可能となる。
また、上記第1の特徴構成によれば、中間部材が第一板状部材及び第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されるため、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が中間部材を経由するように形成されることを回避しやすいという利点もある。
更に、上記第1の特徴構成によれば、第一連結部材が第一スペーサの内周面によって囲まれる空間を貫通するように配置され、第二連結部材が第二スペーサの内周面によって囲まれる空間を貫通するように配置される。よって、第一スペーサの内周面によって囲まれる空間内に第一断熱材が存在しない構成とすることで、防火扉の組み立て時における第一連結部材と第一断熱材との接触を回避することが容易となる。同様に、第二スペーサの内周面によって囲まれる空間内に第二断熱材が存在しない構成とすることで、防火扉の組み立て時における第二連結部材と第二断熱材との接触を回避することが容易となる。例えば、防火扉の組み立て時に連結部材(第一連結部材又は第二連結部材)と断熱材(第一断熱材又は第二断熱材)とが断熱材の破片が発生する程度に接触した場合には、当該破片が防火扉の組み立ての支障となり得るが、上記第1の特徴構成によれば、防火扉の組み立て時における連結部材と断熱材との接触を回避することが容易となるため、断熱材の破片が組み立て時に発生し難い防火扉を実現することができる。
【0010】
上記に鑑みた、板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉の第2の特徴構成は、板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され、前記第一板状部材の外周部において前記板厚方向における前記第二板状部材側に向かって延びる第一延設部と、前記第二板状部材の外周部において前記板厚方向における前記第一板状部材側に向かって延びる第二延設部とのうちの、少なくとも一方の延設部が形成され、前記中間部材が、外周部において前記第一延設部及び前記第二延設部の少なくとも一方に固定されている点にある。
【0011】
上記第2の特徴構成によれば、第一板状部材が第一連結部材により中間部材に連結されると共に、第二板状部材が第二連結部材により中間部材に連結されるため、第一板状部材と第二板状部材とを直接連結する直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを、これらの間に配置される中間部材を介して連結することができる。すなわち、直接連結部材を用いる場合には、当該直接連結部材が第一板状部材と第二板状部材との間の熱橋となり、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値が低下して防火扉の遮熱性能が低下するおそれがあるが、上記第2の特徴構成によれば、このような直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができる。その上で、上記第2の特徴構成によれば、第一連結部材が第二板状部材及び第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されると共に、第二連結部材が第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、更に、第一板状部材と第二板状部材とが間隔を空けて配置される。これにより、第一板状部材と第二板状部材との接触による熱伝導を回避することができると共に、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一連結部材や第二連結部材によって形成されることも抑制することができる。この結果、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を、第一断熱材や第二断熱材の熱抵抗値に応じた比較的高い値とすることが可能となる。
以上のように、上記第2の特徴構成によれば、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を高く確保しつつ、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができ、この結果、遮熱性能を適切に確保することが可能な防火扉を実現することができる。
また、上記第2の特徴構成によれば、第一板状部材及び第二板状部材の双方が連結される中間部材の外周部が、第一板状部材(第一延設部)及び第二板状部材(第二延設部)の少なくとも一方に固定される。よって、中間部材を介した第一板状部材と第二板状部材との連結を強固なものとして、防火扉の全体としての機械的強度を適切に確保することが可能となる。
【0012】
上記に鑑みた、板状に形成される第一板状部材と、板状に形成されると共に前記第一板状部材に対して板厚方向に見て重なる位置に配置される第二板状部材と、を備えた防火扉の第3の特徴構成は、板状に形成されると共に前記第一板状部材と前記第二板状部材との間に配置される中間部材と、前記第一板状部材と前記中間部材との間に配置される第一断熱材と、前記第二板状部材と前記中間部材との間に配置される第二断熱材と、前記第一断熱材を貫通するように配置されて、前記第一板状部材と前記中間部材とを連結する第一連結部材と、前記第二断熱材を貫通するように配置されて、前記第二板状部材と前記中間部材とを連結する第二連結部材と、を備え、前記第一連結部材は、前記第二板状部材及び前記第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置され、前記第二連結部材は、前記第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、前記第一板状部材と前記第二板状部材とが間隔を空けて配置され、前記中間部材は、板状に形成される複数枚の部材であって、前記板厚方向に互いに間隔を空けて配置される複数枚の中間板状部材と、前記板厚方向に隣接する2枚の前記中間板状部材の間に配置される中間断熱材と、を備え、前記第一連結部材は、いずれか1枚の前記中間板状部材である第一中間板状部材と前記第一板状部材とを連結し、前記第二連結部材は、前記第一中間板状部材とは別の1枚の前記中間板状部材である第二中間板状部材と前記第二板状部材とを連結している点にある。
【0013】
上記第3の特徴構成によれば、第一板状部材が第一連結部材により中間部材に連結されると共に、第二板状部材が第二連結部材により中間部材に連結されるため、第一板状部材と第二板状部材とを直接連結する直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを、これらの間に配置される中間部材を介して連結することができる。すなわち、直接連結部材を用いる場合には、当該直接連結部材が第一板状部材と第二板状部材との間の熱橋となり、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値が低下して防火扉の遮熱性能が低下するおそれがあるが、上記第3の特徴構成によれば、このような直接連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができる。その上で、上記第3の特徴構成によれば、第一連結部材が第二板状部材及び第二連結部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されると共に、第二連結部材が第一板状部材に対して間隔を空けて配置され、更に、第一板状部材と第二板状部材とが間隔を空けて配置される。これにより、第一板状部材と第二板状部材との接触による熱伝導を回避することができると共に、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一連結部材や第二連結部材によって形成されることも抑制することができる。この結果、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を、第一断熱材や第二断熱材の熱抵抗値に応じた比較的高い値とすることが可能となる。
以上のように、上記第3の特徴構成によれば、第一板状部材と第二板状部材との間の熱抵抗値を高く確保しつつ、第一板状部材と第二板状部材とを連結することができ、この結果、遮熱性能を適切に確保することが可能な防火扉を実現することができる。
また、上記第3の特徴構成によれば、第一板状部材が第一連結部材を介して連結される第一中間板状部材と、第二板状部材が第二連結部材を介して連結される第二中間板状部材とが、互いに別の中間板状部材とされると共に、これらの第一中間板状部材と第二中間板状部材との間に、中間断熱材及び他の中間板状部材のうちの少なくとも中間断熱材が配置される。よって、第一板状部材及び第二板状部材の双方が同一の中間板状部材に連結される場合に比べて、第一板状部材及び第一連結部材と、第二板状部材及び第二連結部材との間の熱抵抗値を高く確保することが容易となる。
【0014】
ここで、前記第二中間板状部材は、前記板厚方向における前記第一板状部材と前記第一中間板状部材との間に配置されていると好適である。
【0015】
この構成によれば、第一板状部材を第一連結部材により第一中間板状部材に連結することで、第一板状部材及び第一中間板状部材に対する板厚方向における第二中間板状部材の相対位置を固定することが可能となる。よって、第一中間板状部材と第二中間板状部材とを連結する連結部材を用いることなく、第一板状部材と第二板状部材とを中間部材を介して連結することが可能となり、その分だけ防火扉の構成の簡素化を図ることができる。
【0016】
また、前記板厚方向に隣接する2枚の前記中間板状部材の間に配置される第三スペーサを更に備え、前記第三スペーサは、前記板厚方向に延びる筒状に形成され、前記第三スペーサの内周面によって囲まれる空間を前記第一連結部材、前記第二連結部材、又は、2枚の前記中間板状部材を連結する第三連結部材が貫通し、前記第一中間板状部材及び前記第二中間板状部材のそれぞれが、前記第一板状部材及び前記第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されていると好適である。
【0017】
この構成によれば、中間断熱材の機械的強度に頼ることなく、板厚方向に隣接する2枚の中間板状部材の間隔を第三スペーサによって保持することができるため、中間部材の全体としての機械的強度を適切に確保することが容易となる。
また、上記の構成によれば、第一中間板状部材及び第二中間板状部材のそれぞれが、第一板状部材及び第二板状部材のいずれに対しても間隔を空けて配置されるため、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一中間板状部材や第二中間板状部材を経由するように形成されることを回避しやすいという利点もある。
更に、上記の構成によれば、連結部材(第一連結部材、第二連結部材、又は第三連結部材)が、第三スペーサの内周面によって囲まれる空間を貫通するように配置されるため、第三スペーサの内周面によって囲まれる空間内に中間断熱材が存在しない構成とすることで、防火扉の組み立て時における連結部材と中間断熱材との接触を回避することが容易となる。例えば、防火扉の組み立て時に連結部材と中間断熱材とが中間断熱材の破片が発生する程度に接触した場合には、当該破片が防火扉の組み立ての支障となり得るが、上記の構成によれば、防火扉の組み立て時における連結部材と中間断熱材との接触を回避することが容易となるため、中間断熱材の破片が組み立て時に発生し難い防火扉を実現することができる。
【0018】
また、前記第一中間板状部材及び前記第二中間板状部材のそれぞれが、前記第一連結部材、前記第二連結部材、又は2枚の前記中間板状部材を連結する第三連結部材が前記板厚方向に貫通する第一貫通孔と、前記第一貫通孔とは別の第二貫通孔とを含む、複数の貫通孔を備えていると好適である。
【0019】
この構成によれば、第一中間板状部材及び第二中間板状部材の双方について、板面に沿う方向の熱の移動に対する熱抵抗値を、第二貫通孔が設けられる分だけ高めることができる。よって、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一中間板状部材や第二中間板状部材を経由するように形成されることを回避しやすくなる。
【0020】
上記の各構成の防火扉において、前記第一連結部材と前記第二連結部材とが、前記板厚方向に見て、互いに重複しないように配置されていると好適である。
【0021】
この構成によれば、第一連結部材と第二連結部材との離間距離を適切に確保して、第一板状部材と第二板状部材とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一連結部材及び第二連結部材を経由するように形成されることを回避しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施形態に係る防火扉の断面図
図2】実施形態に係る防火扉の一部の断面図
図3】実施形態に係る防火扉の一部の平面図
図4】その他の実施形態に係る防火扉の一部の断面図
図5】その他の実施形態に係る中間板状部材の一部の平面図
図6】その他の実施形態に係る防火扉の一部の断面図
図7】その他の実施形態に係る防火扉の一部の断面図
図8】その他の実施形態に係る防火扉の一部の断面図
図9】その他の実施形態に係る防火扉の一部の断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
防火扉の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0024】
図1に示すように、防火扉1は、板状に形成される第一板状部材10と、板状に形成されると共に第一板状部材10に対して板厚方向Zに見て重なる位置に配置される第二板状部材20と、を備えている。本実施形態では、第一板状部材10と第二板状部材20とは、板厚方向Zに見て(すなわち、平面視で)互いに同一の形状に形成されており、第一板状部材10と第二板状部材20とは、板厚方向Zに見て完全に重なるように配置されている。ここで、板厚方向Zは、全体として板状に形成される防火扉1の厚さ方向(板面に直交する方向)である。防火扉1が、全体として湾曲した板状に形成される場合や、巻き取りのため等に曲げ変形可能な板状に形成される場合等には、各位置において板厚方向Zを個別に定義することができる。本実施形態では、防火扉1は、全体として平板状に形成されている。また、本実施形態では、防火扉1は、曲げ変形可能な柔軟性は備えていない。第一板状部材10や第二板状部材20として、耐火性を有する材料により形成された板材を用いることができる。耐火性を有する材料として、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属材料を例示することができる。
【0025】
防火扉1は、板状に形成されると共に第一板状部材10と第二板状部材20との間に配置される中間部材30と、第一板状部材10と中間部材30との間に配置される第一断熱材51と、第二板状部材20と中間部材30との間に配置される第二断熱材52と、を備えている。本実施形態では、第一板状部材10、第二板状部材20、及び中間部材30のそれぞれが、平板状に形成されている。そして、第一板状部材10、第二板状部材20、及び中間部材30は、互いに平行に配置されている。よって、本実施形態では、第一断熱材51は、第一板状部材10と中間部材30との間に形成される平板状の断熱層に設けられ、第二断熱材52は、第二板状部材20と中間部材30との間に形成される平板状の断熱層に設けられている。また、本実施形態では、第一板状部材10、第二板状部材20、及び中間部材30のそれぞれの板厚方向が、防火扉1の全体としての板厚方向Zに一致する。後述するように、本実施形態では、中間部材30は、板厚方向Zに間隔を空けて配置される2枚の中間板状部材40(第一中間板状部材41及び第二中間板状部材42)と、これら2枚の中間板状部材40の間に配置される中間断熱材54とを備えている(図2参照)。
【0026】
第一断熱材51や第二断熱材52として、板状(ここでは平板状)に成形された断熱材を用いることができる。第一断熱材51や第二断熱材52として、熱伝導率の低い(熱抵抗値の高い)断熱材を用いることが好ましく、例えば、静止空気よりも低い熱伝導率を有する断熱材を用いることができる。静止空気よりも低い熱伝導率を有する断熱材として、粒径が5nm〜30nmの超微粉(例えば、ヒュームドシリカの粉体)を主原料とし、100nm以下の微細な空間を含むマイクロポア構造を有する微細多孔性断熱材を例示することができる。
【0027】
防火扉1は、第一断熱材51を貫通するように配置されて、第一板状部材10と中間部材30とを連結する第一連結部材61と、第二断熱材52を貫通するように配置されて、第二板状部材20と中間部材30とを連結する第二連結部材62と、を備えている。すなわち、第一板状部材10と第二板状部材20とは、中間部材30を介して互いに連結されている。第一板状部材10と第二板状部材20とを直接連結する連結部材(以下、「直接連結部材」という。)を用いた場合には、当該直接連結部材が第一板状部材10と第二板状部材20との間の熱橋となるおそれがあるが、中間部材30を介して第一板状部材10と第二板状部材20とが互いに連結される構成とすることで、このような直接連結部材を不要としている。なお、本実施形態では、防火扉1は、複数の第一連結部材61と複数の第二連結部材62とを備えている。第一連結部材61や第二連結部材62として、例えば、ステンレス等の金属材料により形成された連結部材や、セラミック材料により形成された連結部材を用いることができる。
【0028】
図2に示すように、本実施形態では、第一連結部材61は、雄ねじであり、第一板状部材10を板厚方向Zに貫通するように形成された第一挿通孔12よりも大径の頭部と、中間部材30に形成された第一締結孔91に締結される軸部とを備えている。本実施形態では、第一締結孔91は、後述する第一中間板状部材41に形成されている。第一断熱材51には、第一連結部材61の軸部が挿通される挿通孔が、第一断熱材51を板厚方向Zに貫通するように形成されており、第一連結部材61は、第一挿通孔12及び第一断熱材51に形成された上記挿通孔に対して中間部材30とは反対側から板厚方向Zに挿通された状態で、第一締結孔91に締結されている。すなわち、第一板状部材10と中間部材30とは、第一断熱材51を間に挟んだ状態で、第一連結部材61と第一締結孔91との締結により互いに連結される。これにより、第一板状部材10は、中間部材30との板厚方向Zの間隔(本実施形態では、第二中間板状部材42との板厚方向Zの間隔)が第一断熱材51の板厚(板厚方向Zの幅)に応じた第一間隔(第一断熱材51の板厚以上の間隔)となるように、中間部材30に対して固定される。なお、第二断熱材52における第一締結孔91と板厚方向Zに対向する部分には、第一締結孔91とは反対側に窪む凹部が形成されており、第一連結部材61の軸部の先端部(ねじ先)が当該凹部に挿入されている。第一断熱材51の機械的強度が第一板状部材10と中間部材30との間隔を保持するのに十分でない場合には、例えば、後述する図4に示す例のように、第一板状部材10と中間部材30との間隔を保持するためのスペーサ(第一スペーサ71)を用いることで、第一板状部材10と中間部材30との間隔を第一間隔に保持することができる。
【0029】
また、図2に示すように、本実施形態では、第二連結部材62は、雄ねじであり、第二板状部材20を板厚方向Zに貫通するように形成された第二挿通孔22よりも大径の頭部と、中間部材30に形成された第二締結孔92に締結される軸部とを備えている。本実施形態では、第二締結孔92は、後述する第二中間板状部材42に形成されている。第二断熱材52には、第二連結部材62の軸部が挿通される挿通孔が、第二断熱材52を板厚方向Zに貫通するように形成されており、第二連結部材62は、第二挿通孔22及び第二断熱材52に形成された上記挿通孔に対して中間部材30とは反対側から板厚方向Zに挿通された状態で、第二締結孔92に締結されている。すなわち、第二板状部材20と中間部材30とは、第二断熱材52を間に挟んだ状態で、第二連結部材62と第二締結孔92との締結により互いに連結される。これにより、第二板状部材20は、中間部材30との板厚方向Zの間隔(本実施形態では、第一中間板状部材41との板厚方向Zの間隔)が第二断熱材52の板厚(板厚方向Zの幅)に応じた第二間隔(第二断熱材52の板厚以上の間隔)となるように、中間部材30に対して固定される。なお、第一断熱材51における第二締結孔92と板厚方向Zに対向する部分には、第二締結孔92とは反対側に窪む凹部が形成されており、第二連結部材62の軸部の先端部(ねじ先)が当該凹部に挿入されている。第二断熱材52の機械的強度が第二板状部材20と中間部材30との間隔を保持するのに十分でない場合には、例えば、後述する図4に示す例のように、第二板状部材20と中間部材30との間隔を保持するためのスペーサ(第二スペーサ72)を用いることで、第二板状部材20と中間部材30との間隔を第二間隔に保持することができる。
【0030】
図2に示すように、本実施形態では、中間部材30は、板状に形成される複数枚の部材であって、板厚方向Zに互いに間隔を空けて配置される複数枚の中間板状部材40と、板厚方向Zに隣接する2枚の中間板状部材40の間に配置される中間断熱材54と、を備えている。すなわち、中間部材30における板厚方向Zの両端部のそれぞれに中間板状部材40が配置され、板厚方向Zに隣接する2枚の中間板状部材40の間に形成される断熱層のそれぞれに、中間断熱材54が設けられる。本実施形態では、中間板状部材40のそれぞれは平板状に形成されている。そして、複数の中間板状部材40は、互いに平行に配置されている。中間板状部材40として、例えば、ステンレス、鉄、アルミニウム等の金属材料により形成された板材を用いることができる。中間板状部材40として、第一板状部材10や第二板状部材20と同じ材料により形成された板材を用いることもできる。また、中間断熱材54として、板状(ここでは平板状)に成形された断熱材を用いることができる。中間断熱材54として、熱伝導率の低い(熱抵抗値の高い)断熱材を用いることが好ましく、例えば、第一断熱材51や第二断熱材52と同一の材料及び構造の断熱材を用いることができる。
【0031】
本実施形態では、中間部材30は、2枚の中間板状部材40を備えている。そして、第一連結部材61は、いずれか1枚の中間板状部材40である第一中間板状部材41と第一板状部材10とを連結し、第二連結部材62は、第一中間板状部材41とは別の1枚の中間板状部材40である第二中間板状部材42と第二板状部材20とを連結している。本実施形態では、第二中間板状部材42は、板厚方向Zにおける第一板状部材10と第一中間板状部材41との間に配置されている。そのため、図2に示すように、第一中間板状部材41には、第二連結部材62の軸部が挿通される第二中間挿通孔95が第一中間板状部材41を板厚方向Zに貫通するように形成され、第二中間板状部材42には、第一連結部材61の軸部が挿通される第一中間挿通孔94が第二中間板状部材42を板厚方向Zに貫通するように形成されている。また、中間断熱材54には、第一連結部材61の軸部が挿通される挿通孔及び第二連結部材62の軸部が挿通される挿通孔の双方が、中間断熱材54を板厚方向Zに貫通するように形成されている。第二中間板状部材42が板厚方向Zにおける第一板状部材10と第一中間板状部材41との間に配置されるため、第一板状部材10と第一中間板状部材41とが連結されると共に第二板状部材20と第二中間板状部材42とが連結された状態で、第一中間板状部材41と第二中間板状部材42との板厚方向Zの間隔は、中間断熱材54の板厚(板厚方向Zの幅)に応じた第三間隔(中間断熱材54の板厚以上の間隔)となる。中間断熱材54の機械的強度が第一中間板状部材41と第二中間板状部材42との間隔を保持するのに十分でない場合には、例えば、後述する図4に示す例のように、第一中間板状部材41と第二中間板状部材42との間隔を保持するためのスペーサ(第三スペーサ73)を用いることで、第一中間板状部材41と第二中間板状部材42との間隔を第三間隔に保持することができる。
【0032】
ところで、防火扉1の遮熱性能を適切に確保するためには、第一板状部材10と第二板状部材20とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が形成されることを抑制する必要がある。この点に関し、図1及び図2に示すように、第一連結部材61は、第二板状部材20及び第二連結部材62のいずれに対しても間隔を空けて配置され、第二連結部材62は、第一板状部材10に対して間隔を空けて配置され、更に、第一板状部材10と第二板状部材20とが間隔を空けて配置されている。これにより、第一板状部材10と第二板状部材20との接触による熱伝導を回避することができると共に、第一板状部材10と第二板状部材20とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が第一連結部材61や第二連結部材62によって形成されることも抑制できる。この結果、第一板状部材10と第二板状部材20との間の熱抵抗値を、第一断熱材51や第二断熱材52の熱抵抗値に応じた比較的高い値とすることが可能となっている。なお、本実施形態では、図3に示すように、第一連結部材61と第二連結部材62とを板厚方向Zに見て互いに重複しないように配置することで、第一連結部材61と第二連結部材62との間隔を適切に確保している。図3に示す例では、複数の第一連結部材61が板厚方向Zに見て正方格子状に配置され、板厚方向Zに見て格子中心(正方形の中心)に相当する位置に第二連結部材62が配置されているが、例えば、複数の第一連結部材61が板厚方向Zに見て三角格子状に配置され、板厚方向Zに見て格子中心(三角形の中心)に相当する位置に第二連結部材62が配置される構成とすることもできる。また、少なくとも一部の第一連結部材61や第二連結部材62が、板厚方向Zに見て不規則に配置される構成とすることもできる。
【0033】
本実施形態では、中間部材30を、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置することでも、第一板状部材10と第二板状部材20との間の熱抵抗値の向上を図っている。すなわち、第一板状部材10と第二板状部材20とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が中間部材30を経由するように形成されることを回避することで、第一板状部材10と第二板状部材20との間の熱抵抗値の向上を図っている。なお、本実施形態に係る防火扉1のように、中間部材30に断熱材(中間断熱材54)が備えられる場合、中間部材30を第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置するという場合の“中間部材30”は、中間部材30における断熱材を除く部分、又は、中間部材30の全体とされる。本実施形態では、中間部材30の全体が、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置されている。
【0034】
図2に示すように、第一板状部材10の外周部には、板厚方向Zにおける第二板状部材20側に向かって延びる第一延設部11が形成されている。また、第二板状部材20の外周部には、板厚方向Zにおける第一板状部材10側に向かって延びる第二延設部21が形成されている。すなわち、本実施形態では、第一板状部材10の外周部において板厚方向Zにおける第二板状部材20側に向かって延びる第一延設部11と、第二板状部材20の外周部において板厚方向Zにおける第一板状部材10側に向かって延びる第二延設部21との、双方の延設部が形成されている。第一板状部材10と第二板状部材20とが間隔を空けて配置されるように、第一延設部11と第二延設部21とは、隙間Gを空けて板厚方向Zに対向するように配置されている。本実施形態では、この隙間Gの板厚方向Zの位置は、第一中間板状部材41と第二中間板状部材42との間の板厚方向Zの領域内の位置である。第一断熱材51、第二断熱材52、及び中間部材30は、第一延設部11及び第二延設部21よりも内側(板厚方向Zに直交する面に沿って防火扉1の中心部に向かう側)に配置される。すなわち、第一断熱材51、第二断熱材52、及び中間部材30は、第一板状部材10の平板部分及び第二板状部材20の平板部分によって板厚方向Zの両側を区画されると共に、第一板状部材10の第一延設部11及び第二板状部材20の第二延設部21によって外周(平面視での外周)を区画される領域内に配置されている。
【0035】
そして、第一中間板状部材41及び第二中間板状部材42のそれぞれが、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置されている。具体的には、第一中間板状部材41は、第一中間板状部材41の外周部の全域において、板厚方向Zに直交する方向に延設部(ここでは、第二延設部21)と間隔を空けて配置されることで、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置されている。また、第二中間板状部材42は、第二中間板状部材42の外周部の全域において、板厚方向Zに直交する方向に延設部(ここでは、第一延設部11)と間隔を空けて配置されることで、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置されている。更には、第二中間板状部材42と第一連結部材61とが接触しないように、第一連結部材61の軸部が挿通される第一中間挿通孔94が第一連結部材61の軸部よりも大径に形成されていると共に、第一中間板状部材41と第二連結部材62とが接触しないように、第二連結部材62の軸部が挿通される第二中間挿通孔95が第二連結部材62の軸部よりも大径に形成されている。これにより、第一板状部材10及び第一連結部材61と、第二板状部材20及び第二連結部材62との間の熱抵抗値を高く確保することが可能となっている。以上のような構成とすることで、第一板状部材10と第二板状部材20とを接続する熱抵抗値の低い伝熱経路が中間部材30を経由するように形成されることを、回避することが可能となっている。
【0036】
なお、図2に示すように、本実施形態では、第一断熱材51、第二断熱材52、及び中間断熱材54も、第一中間板状部材41や第二中間板状部材42と同様に、それぞれの外周部の全域において、板厚方向Zに直交する方向に第一延設部11や第二延設部21と間隔を空けて配置されている。そして、第一断熱材51、第二断熱材52、及び中間部材30のそれぞれの外周部と、延設部(第一延設部11及び第二延設部21)との間に、第三断熱材53が配置されている。第三断熱材53の板厚方向Zの幅は、第一板状部材10と第二板状部材20との板厚方向Zの間隔に応じた値に設定されている。また、第三断熱材53は、板厚方向Zに直交する方向に沿って外側(防火扉1の中心部から離れる側)に突出するように形成されて、第一延設部11と第二延設部21との間の隙間Gに挿入される突部55を有している。この突部55によって、第一板状部材10(第一延設部11)と第二板状部材20(第二延設部21)との接触をより確実に回避することが可能となっている。なお、第三断熱材53として、熱伝導率の低い(熱抵抗値の高い)断熱材を用いることが好ましく、例えば、第一断熱材51や第二断熱材52と同一の材料及び構造の断熱材を用いることができる。
【0037】
以上で説明したような防火扉1は、例えば、建物や設備等に形成される開口部を開閉自在に設けられる。そして、防火扉1にて開口部が閉じられている状態で、火災が発生した際における当該開口部を介した延焼を抑制することが可能となる。なお、防火扉1は、開き戸、引き戸、折り戸等のあらゆる形態の扉の扉体として用いることができ、複数の扉体で構成される扉の扉体として用いることもできる。また、防火扉1は、水平方向に開口する開口部や鉛直方向に開口する開口部等のあらゆる方向に開口する開口部に設けることができる。例えば、防火扉1を、鉛直方向に開口するように床部に設けられた開口部を開閉するための、水平方向に沿ってスライド移動する扉体として用いることができる。
【0038】
〔その他の実施形態〕
防火扉のその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0039】
(1)上記の実施形態では、第一板状部材10と中間部材30との板厚方向Zの間隔が第一断熱材51により保持され、第二板状部材20と中間部材30との板厚方向Zの間隔が第二断熱材52により保持される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、図4に一例を示すように、防火扉1が、第一板状部材10と中間部材30との間に配置される第一スペーサ71と、第二板状部材20と中間部材30との間に配置される第二スペーサ72と、を備える構成とすることもできる。この場合、第一断熱材51の機械的強度に頼ることなく、第一板状部材10と中間部材30との板厚方向Zの間隔を第一スペーサ71によって保持することができると共に、第二断熱材52の機械的強度に頼ることなく、第二板状部材20と中間部材30との板厚方向Zの間隔を第二スペーサ72によって保持することができる。また、上記の実施形態では、板厚方向Zに隣接する2枚の中間板状部材40の板厚方向Zの間隔が中間断熱材54により保持される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、図4に一例を示すように、防火扉1が、板厚方向Zに隣接する2枚の中間板状部材40の間に配置される第三スペーサ73を備える構成とすることもできる。この場合、中間断熱材54の機械的強度に頼ることなく、板厚方向Zに隣接する2枚の中間板状部材40の板厚方向Zの間隔を第三スペーサ73によって保持することができる。第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73として、例えば、ステンレス等の金属材料により形成されたスペーサや、セラミック材料により形成されたスペーサを用いることができる。
【0040】
図4に示す例では、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73のそれぞれが、板厚方向Zに延びる筒状(ここでは円筒状)に形成されている。そして、第一スペーサ71の内周面(第一内周面71a)によって囲まれる空間を第一連結部材61が貫通し、第二スペーサ72の内周面(第二内周面72a)によって囲まれる空間を第二連結部材62が貫通している。また、第三スペーサ73の内周面(第三内周面73a)によって囲まれる空間を第一連結部材61又は第二連結部材62が貫通している。
【0041】
具体的には、第一断熱材51に形成された第一連結部材61の軸部を挿通するための挿通孔に第一スペーサ71が嵌合され、中間断熱材54に形成された第一連結部材61の軸部を挿通するための挿通孔に第三スペーサ73が嵌合されている。そして、これらの第一スペーサ71及び第三スペーサ73を貫通するように、第一連結部材61が配置されている。なお、第一スペーサ71は、第一挿通孔12及び第一中間挿通孔94(図2参照)よりも大径に形成され、第一連結部材61が貫通する第三スペーサ73は、第一中間挿通孔94よりも大径(図4に示す例では、第一スペーサ71と同径)に形成されている。
【0042】
また、第二断熱材52に形成された第二連結部材62の軸部を挿通するための挿通孔に第二スペーサ72が嵌合され、中間断熱材54に形成された第二連結部材62の軸部を挿通するための挿通孔に第三スペーサ73が嵌合されている。そして、これらの第二スペーサ72及び第三スペーサ73を貫通するように、第二連結部材62が配置されている。なお、第二スペーサ72は、第二挿通孔22及び第二中間挿通孔95(図2参照)よりも大径に形成され、第二連結部材62が貫通する第三スペーサ73は、第二中間挿通孔95よりも大径(図4に示す例では、第二スペーサ72と同径)に形成されている。
【0043】
そして、第一内周面71aによって囲まれる空間は、第一断熱材51が存在しない中空空間とされ、第二内周面72aによって囲まれる空間は、第二断熱材52が存在しない中空空間とされ、第三内周面73aによって囲まれる空間は、中間断熱材54が存在しない中空空間とされている。これにより、防火扉1の組み立て時における第一連結部材61と第一断熱材51及び中間断熱材54との接触を回避することや、防火扉1の組み立て時における第二連結部材62と第二断熱材52及び中間断熱材54との接触を回避することが容易となっている。
【0044】
なお、ここでは、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73のそれぞれが、板厚方向Zに延びる円筒状に形成される場合を例として説明したが、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73の少なくともいずれかが、角筒状や、周方向に連続しない不連続部を有する筒状に形成される構成とすることもできる。また、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73の少なくともいずれかが、例えば板厚方向Zに見てL字状の形状等、筒状以外の板厚方向Zに延びる形状に形成される構成とすることもできる。更には、ここでは、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73のそれぞれに、いずれかの連結部材が貫通するように配置される構成を例として説明したが、第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73の少なくともいずれかが、いずれの連結部材も貫通しない位置に配置される構成とすることもできる。すなわち、防火扉1が、いずれの連結部材も貫通しないスペーサ(第一スペーサ71、第二スペーサ72、又は第三スペーサ73)を備える構成とすることもできる。
【0045】
(2)上記の実施形態では、第一中間板状部材41を板厚方向Zに貫通するように、第一締結孔91及び第二中間挿通孔95が形成され、第二中間板状部材42を板厚方向Zに貫通するように、第二締結孔92及び第一中間挿通孔94が形成される構成を例として説明した。なお、第一締結孔91及び第一中間挿通孔94は、第一連結部材61が板厚方向Zに貫通する貫通孔であり、第二締結孔92及び第二中間挿通孔95は、第二連結部材62が板厚方向Zに貫通する貫通孔である。すなわち、第一連結部材61、第二連結部材62、又は2枚の中間板状部材40を連結する第三連結部材63(図6参照)が板厚方向Zに貫通する貫通孔を第一貫通孔81とすると、これらの第一締結孔91、第二締結孔92、第一中間挿通孔94、及び第二中間挿通孔95は、いずれも、第一貫通孔81である。しかし、上記のような構成に限定されることなく、第一中間板状部材41及び第二中間板状部材42のそれぞれが、第一貫通孔81と、第一貫通孔81とは別の第二貫通孔82(好ましくは複数の第二貫通孔82)とを含む、複数の貫通孔を備える構成とすることもできる。このように構成される第一中間板状部材41を図5に例示する。このような構成の第一中間板状部材41及び第二中間板状部材42を用いることで、第一中間板状部材41及び第二中間板状部材42の双方について、板面に沿う方向の熱の移動に対する熱抵抗値を、第二貫通孔82が設けられる分だけ高めることができる。
【0046】
(3)上記の実施形態では、第二中間板状部材42が、板厚方向Zにおける第一板状部材10と第一中間板状部材41との間に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、図6に一例を示すように、第一中間板状部材41が、板厚方向Zにおける第一板状部材10と第二中間板状部材42との間に配置される構成とすることもできる。この場合、図6に示すように、2枚の中間板状部材40を連結する第三連結部材63を用いることで、第一板状部材10と第二板状部材20とを中間部材30を介して連結することが可能となる。
【0047】
図6に示す例では、第三連結部材63は雄ねじであり、第一中間板状部材41を板厚方向Zに貫通するように形成された第三中間挿通孔96よりも大径の頭部と、第二中間板状部材42に形成された第三締結孔93に締結される軸部とを備えている。中間断熱材54には、第三連結部材63の軸部が挿通される挿通孔が、中間断熱材54を板厚方向Zに貫通するように形成されており、第三連結部材63は、第三中間挿通孔96及び中間断熱材54に形成された上記挿通孔に対して第二断熱材52とは反対側(第二板状部材20とは反対側)から板厚方向Zに挿通された状態で、第三締結孔93に締結されている。第三中間挿通孔96及び第三締結孔93は、上述した第一貫通孔81である。第三連結部材63として、例えば、ステンレス等の金属材料により形成された連結部材や、セラミック材料により形成された連結部材を用いることができる。
【0048】
なお、本例のように第一中間板状部材41が板厚方向Zにおける第一板状部材10と第二中間板状部材42との間に配置される構成において、防火扉1が上述した第一スペーサ71、第二スペーサ72、及び第三スペーサ73(図4参照)を備える構成とした場合、第三スペーサ73の内周面である第三内周面73aによって囲まれる空間を、第三連結部材63が貫通する構成とすることができる。
【0049】
(4)上記の実施形態では、中間部材30が、第一板状部材10及び第二板状部材20のいずれに対しても間隔を空けて配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、中間部材30が、当該中間部材30の外周部において、第一延設部11及び第二延設部21の少なくとも一方に固定される構成とすることもできる。例えば、図7に示す例のように、中間部材30が備える第一中間板状部材41の外周部が第二延設部21に固定され、中間部材30が備える第二中間板状部材42の外周部が第一延設部11に固定される構成とすることができる。第一中間板状部材41と第二延設部21との固定方法や、第二中間板状部材42と第一延設部11との固定方法は、例えば溶接による固定とすることができる。なお、図7に示す例では、中間断熱材54に、第一延設部11と第二延設部21との間の隙間Gに挿入される突部55が設けられている。
【0050】
(5)上記の実施形態では、中間部材30が2枚の中間板状部材40を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、中間部材30が3枚以上の中間板状部材40を備える構成や、中間部材30が1枚の中間板状部材40のみを備える構成とすることもできる。後者の構成では、中間部材30が1枚の中間板状部材40により構成される。このような構成の一例を図8に示す。この場合、1枚の中間板状部材40に、第一締結孔91及び第二締結孔92の双方が形成される。なお、本例のように中間部材30が1枚の中間板状部材40のみを備える構成において、防火扉1が上述した第一スペーサ71及び第二スペーサ72(図4参照)を備える構成とすることもできる。
【0051】
(6)上記の実施形態では、第一板状部材10における第一連結部材61の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、当該軸部よりも大径の第一挿通孔12が形成されると共に、第二板状部材20における第二連結部材62の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、当該軸部よりも大径の第二挿通孔22が形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一板状部材10における第一連結部材61の軸部が板厚方向Zに貫通する部分や、第二板状部材20における第二連結部材62の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、連結部材の軸部が締結(螺合)される締結孔(雌ネジ孔)が形成される構成とすることもできる。このような構成の一例を図9に示す。図9に示す例では、第一板状部材10における第一連結部材61の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、第一連結部材61の軸部が締結される第六締結孔13が形成されていると共に、第二板状部材20における第二連結部材62の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、第二連結部材62の軸部が締結される第七締結孔23が形成されている。
【0052】
また、上記の実施形態では、第一連結部材61が、いずれか1枚の中間板状部材40と第一板状部材10とを連結し、第二連結部材62が、いずれか1枚の中間板状部材40と第二板状部材20とを連結する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一連結部材61が複数枚の中間板状部材40と第一板状部材10とを連結し、第二連結部材62が複数枚の中間板状部材40と第二板状部材20とを連結する構成とすることもできる。例えば図9に示す例のように、中間部材30が2枚の中間板状部材40を備える構成において、第一連結部材61が、当該2枚の中間板状部材40と第一板状部材10とを連結し、第二連結部材62が、当該2枚の中間板状部材40と第二板状部材20とを連結する構成とすることができる。図9に示す例では、2枚の中間板状部材40のそれぞれにおける第一連結部材61の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、第一連結部材61の軸部が締結される第四締結孔97が形成されていると共に、2枚の中間板状部材40のそれぞれにおける第二連結部材62の軸部が板厚方向Zに貫通する部分に、第二連結部材62の軸部が締結される第五締結孔98が形成されている。
【0053】
上記のように、第一連結部材61の軸部が締結される締結孔を、1枚の中間板状部材40だけでなく第一板状部材10や他の中間板状部材40にも形成することで、第一板状部材10と中間部材30とを第一連結部材61によってより一層強固に連結することが可能となる。同様に、第二連結部材62の軸部が締結される締結孔を、1枚の中間板状部材40だけでなく第二板状部材20や他の中間板状部材40にも形成することで、第二板状部材20と中間部材30とを第二連結部材62によってより一層強固に連結することが可能となる。この結果、中間部材30を介した第一板状部材10と第二板状部材20との連結を一層強固なものとして、防火扉1の全体としての機械的強度を適切に確保することができる。
【0054】
(7)上記の実施形態で示した第一連結部材61や第二連結部材62の構成は一例であり、第一連結部材61や第二連結部材62の構成は適宜変更可能である。同様に、第三連結部材63の構成も適宜変更可能である。例えば、第一連結部材61が、第一断熱材51に対して板厚方向Zの互いに反対側から挿入される雄ねじと雌ねじ(内周面に溝が形成された段付き円筒状部材等)とを備え、当該雄ねじと雌ねじとが螺合した状態で、第一板状部材10と中間部材30とが連結される構成とすることができる。また、例えば、第一連結部材61等の連結部材が、タップ加工(或いはバーリング加工及びタップ加工)等により中間板状部材40に形成された締結孔に締結される構成に代えて、連結部材が、中間板状部材40に溶接等で固定されたナットに締結される構成とすることもできる。
【0055】
(8)上記の実施形態では、第一板状部材10の外周部において板厚方向Zにおける第二板状部材20側に向かって延びる第一延設部11と、第二板状部材20の外周部において板厚方向Zにおける第一板状部材10側に向かって延びる第二延設部21との、双方の延設部が形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一延設部11及び第二延設部21のうちの一方のみの延設部が形成される構成や、第一延設部11及び第二延設部21のいずれもが形成されない構成とすることもできる。また、第一板状部材10とは別の部材であって第一延設部11に相当する部材が、第一板状部材10に固定される構成や、第二板状部材20とは別の部材であって第二延設部21に相当する部材が、第二板状部材20に固定される構成とすることもできる。
【0056】
(9)上記の実施形態では、第一連結部材61と第二連結部材62とが板厚方向Zに見て互いに重複しないように配置される構成を例として説明したが、第一連結部材61と第二連結部材62とが板厚方向Zに見て互いに重複するように配置される構成とすることもできる。例えば、第一連結部材61の頭部と第二連結部材62の頭部とが板厚方向Zに見て互いに重複すると共に、第一連結部材61の軸部と第二連結部材62の軸部とが板厚方向Zに見て互いに重複しないように配置される構成とすることができる。
【0057】
(10)上記の実施形態で説明したように、第一断熱材51、第二断熱材52、及び中間断熱材54として、板状に成形された断熱材を用いることができるが、このような板状に成形された断熱材に代えて、ゲル状や粉体状等の少なくともある程度の流動性を有する断熱材を用いることもできる。
【0058】
(11)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎないと理解されるべきである。従って、当業者は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【符号の説明】
【0059】
1:防火扉
10:第一板状部材
11:第一延設部
20:第二板状部材
21:第二延設部
30:中間部材
40:中間板状部材
41:第一中間板状部材
42:第二中間板状部材
51:第一断熱材
52:第二断熱材
54:中間断熱材
61:第一連結部材
62:第二連結部材
63:第三連結部材
71:第一スペーサ
71a:第一内周面(内周面)
72:第二スペーサ
72a:第二内周面(内周面)
73:第三スペーサ
73a:第三内周面(内周面)
81:第一貫通孔
82:第二貫通孔
Z:板厚方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9