特許第6797101号(P6797101)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797101
(24)【登録日】2020年11月19日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】エレベーター装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 1/34 20060101AFI20201130BHJP
【FI】
   B66B1/34 C
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-222425(P2017-222425)
(22)【出願日】2017年11月20日
(65)【公開番号】特開2019-94138(P2019-94138A)
(43)【公開日】2019年6月20日
【審査請求日】2020年2月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 洋平
【審査官】 羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−208764(JP,A)
【文献】 特開2015−214417(JP,A)
【文献】 特開2008−007276(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 1/00− 1/52
B66B 7/00− 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗りかごの昇降路に設置され、積み重ねられた複数の筐体と、
前記複数の筐体の内の第1の筐体に配置され、前記乗りかごの駆動制御を行う駆動処理部と、
前記複数の筐体の内の第2の筐体に配置され、二次電池を搭載した蓄電部と、
前記複数の筐体の内の第3の筐体に配置され、前記乗りかごのブレーキとして機能する抵抗器を搭載した回生抵抗部とを備え、
前記第1の筐体の上側に前記第2の筐体を配置し、前記第2の筐体の上側に前記第3の筐体を配置するようにし、
前記第1の筐体と前記第2の筐体との間、又は前記第2の筐体と前記第3の筐体との間に、前記複数の筐体の一つを構成する第4の筐体を配置し、前記駆動処理部と、前記蓄電部及び前記回生抵抗部とを接続するケーブルを、前記第4の筐体の内部を通過させるようにした
エレベーター装置。
【請求項2】
前記駆動処理部と前記蓄電部と前記回生抵抗部とは、それぞれを収めた前記筐体の内部の別の筐体に収納し、それぞれの筐体を二重化して、防水性を持たせるようにした
請求項1に記載のエレベーター装置。
【請求項3】
前記駆動処理部は、制御処理を行う信号処理部と、その信号処理部による制御で駆動信号の処理を行う主回路部とを備え、
前記信号処理部と、前記主回路部を、それぞれ別の筐体に収納するようにした
請求項1又は2に記載のエレベーター装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、エレベーター装置は、昇降路の上側の屋上に機械室を設置して、機械室の内部に乗りかごを駆動する巻上機や、巻上機の駆動を制御する制御装置などを配置していた。これに対して、巻上機や制御装置をコンパクト化して機械室を不要とした、いわゆる機械室レスタイプのエレベーター装置が開発されている。
【0003】
機械室レスタイプのエレベーター装置の場合、駆動電源を得る信号処理系や制御装置は、薄型の金属筐体に収納された制御盤として構成され、昇降路内の隙間に設置されている。
図4は、従来の昇降路に設置される制御盤の例を示す図である。制御盤1は、4つの金属筐体1a,1b,1c,1dを縦に連結した構成になっており、ピット底面から1m程度の高さの点検台床面6に設置される。
それぞれの金属筐体1a,1b,1c,1dは、高さが1m程度あり、制御盤1全体では4m程度の高さになる。
【0004】
最下段(1段目)の金属筐体1aには、主回路部2が内蔵される。主回路部2は、巻上機に供給される電源を得るためのコンバータやインバータなどで構成される。
2段目の金属筐体1bには、信号処理部3が内蔵される。信号処理部3は、エレベーター装置の制御装置を構成する。
3段目の金属筐体1cには、回生抵抗部4が内蔵される。回生抵抗部4は、乗りかごを停止させるブレーキ作動時に、巻上機に接続される抵抗器を備える。
4段目の金属筐体1dには、蓄電部5が内蔵される。蓄電部5は、停電時に使用される二次電池で構成される。
【0005】
図4に示すように、1段目や2段目の金属筐体1a,1bに、主回路部2や信号処理部3が配置されるのは、主回路部2や信号処理部3の保守点検が容易に行えるようにするためである。すなわち、保守点検を行う際には、作業員が昇降路のピットに入って、金属筐体1a,1bに設けられた蓋を外して、内部の主回路部2や信号処理部3についての点検作業を行う。一般的に、制御盤1はピット床面から1m以上離隔している。そのため、点検作業は1段目の金属筐体1aの最下部に折り畳まれて設置された点検台6を組立てて、その上で立ち上がって行う。
3段目や4段目の金属筐体1c,1dは、点検台床面6から2m以上の高さであるため、床面に立った作業員には届かず、容易に内部を見ることはできない。しかしながら、通常の保守点検時には、回生抵抗部4についての保守作業を行うことは稀である。また、蓄電部5は乗りかごの上から保守作業を行う。したがって、図4に示すような作業員の手が届かない場所に配置しても、保守点検を行う上で問題はない。
【0006】
特許文献1には、エレベーターの機械室内に制御盤を設置する際に、下段に動力制御回路を配置し、中段に制御回路を配置し、上段に電源側スタック及びモータ側スタックを配置する多段構成とするものが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−151577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、図4に示す制御盤1の中で、回生抵抗部4に配置された抵抗器は、乗りかごのブレーキ動作に伴って発熱する。このため、回生抵抗部4を収納した従来の金属筐体1cは、放熱用の開口部を設けて、内部で発生した熱を金属筐体1cの外に逃がすようにしていた。
【0009】
これに対して、エレベーター装置の用途によっては、金属筐体1cに熱を逃がすための開口部を設けることができないケースがある。例えば、非常用エレベーター装置の場合には、火災発生時に放水が行われても、金属筐体内の機器に水が侵入しない構造にして、火災時にも継続して運用できることが求められている。
金属筐体1cとして、水が侵入しない密閉に近い構成とした場合、回生抵抗部4で発生した熱が金属筐体1c内に留まり、金属筐体1cに隣接した金属筐体1dにも熱が伝わってしまう。金属筐体1dに内蔵された二次電池は、高温の環境で使用されると劣化が早く進む可能性があり、好ましくない。
【0010】
本発明の目的は、昇降路に制御盤を配置する機械室レスタイプのエレベーター装置において、非常用エレベーター装置としての性能を満たしつつ、制御盤に配置された部品の熱による劣化を抑えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本発明は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、乗りかごの昇降路に設置され、積み重ねられた複数の筐体と、複数の筐体の内の第1の筐体に配置され、乗りかごの駆動及び制御を行う駆動処理部と、複数の筐体の内の第2の筐体に配置され、二次電池を搭載した蓄電部と、複数の筐体の内の第3の筐体に配置され、乗りかごのブレーキとして機能する抵抗器を搭載した回生抵抗部とを備え、第1の筐体の上側に第2の筐体を配置し、第2の筐体の上側に第3の筐体を配置するようにしたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、発熱部品が配置された回生抵抗部が蓄電部の上側に配置され、回生抵抗部で生じた熱が、この回生抵抗部の下側に配置された蓄電部に伝わりにくくなり、蓄電部が備える二次電池の劣化を抑えることができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置の制御盤の構成例を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置の昇降路の構成例を示す斜視図である。
図3】本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置の制御盤による回路構成例を示すブロック図である。
図4】従来のエレベーター装置の制御盤の構成例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」と称する)を、図1図3を参照して説明する。
【0015】
[1.制御盤の構成]
図1は、本例のエレベーター装置が備える制御盤100の構成例を示す。
本例のエレベーター装置は、機械室レスタイプのエレベーター装置として構成され、昇降路10(図2)内に制御盤100が設置されている。
【0016】
制御盤100は薄型に形成され、複数の金属筐体110〜150を縦に積み上げた構成になっている。すなわち、ピット底面から1m程度の高さの箇所に組み立て可能に設置された点検台底面11の上に第1金属筐体110を設置し、第1金属筐体110の上に第2金属筐体120を設置する。さらに、第2金属筐体120の上に第3金属筐体130を設置し、第3金属筐体130の上に第4金属筐体140を設置し、第4金属筐体140の上に第5金属筐体150を設置する。点検台底面11は、保守作業員がピット内に入って保守点検を行う際に組み立てられる。
【0017】
それぞれの金属筐体110〜150は、ほぼ同一のサイズであり、それぞれの高さH1,H2,H3,H4,H5は約1mである。したがって、制御盤100全体の高さ(h1〜H5の合計)は、約5mである。但し、各金属筐体110〜150のサイズをほぼ等しくするのは一例であり、それぞれの金属筐体110〜150が収納する処理部のサイズに応じて異なるサイズに設定してもよい。特に、後述するように内部が空洞の第3金属筐体130については、高さH3を他の金属筐体110,120,140,150よりも小さくしてもよい。また、それぞれの金属筐体110〜150の厚さ(水平方向の奥行き)は、昇降路10の壁面寄りのデッドスペースに収まるように、非常に薄型にする必要があり、例えば厚さ10cm程度にする。
【0018】
各金属筐体110〜150は、例えばステンレスなどの金属で形成され、ほぼ密閉な構造としている。このため、万一の火災発生時の消防による放水があっても、筐体内部に水が侵入しないようになっている。
各金属筐体110〜150には、前面に蓋部材111〜151がネジ止めなどで取り付けられており、それぞれの蓋部材111〜151を外すことで、各金属筐体110〜150の内部を見ることができる。
【0019】
最下段の第1金属筐体110には、補助筐体112が配置され、補助筐体112の内部に主回路部300が収納される。
2段目の第2金属筐体120には、補助筐体122が配置され、補助筐体122の内部に信号処理部200が収納される。
3段目の第3金属筐体130は、内部が空洞であり、他の金属筐体110,120,140,150から引き出された信号ケーブル600のみが入った状態になっている。
【0020】
4段目の第4金属筐体140には、補助筐体142が配置され、補助筐体142の内部に蓄電部400が収納される。
5段目の第5金属筐体150には、補助筐体152が配置され、補助筐体152の内部に回生抵抗部500が収納される。
主回路部300と信号処理部200と蓄電部400と回生抵抗部500とを接続する信号ケーブル600は、金属筐体110〜150の内部を通過させている。入力部や巻上機などの外部と接続する信号ケーブル(不図示)は、金属筐体110〜150から外に引き出される構造になっている。
なお、主回路部300などの各処理部の具体的な機能については後述する(図3)。
【0021】
[2.昇降路内の配置状態]
図2は、本例の制御盤100を昇降路10内に配置した状態を示す。
昇降路10には、乗りかご12がメインロープ13により吊り下げられる。このメインロープ13の他端には、釣り合い錘14が取り付けられ、昇降路10の内部の乗りかご12の昇降に伴って、釣り合い錘14も上下する。なお、乗りかご12の下部には、テールコード15が接続されている。
【0022】
そして、昇降路10の壁面に、薄型の制御盤100が設置されている。この制御盤100が設置された壁面は、乗りかご12に乗降するためのドアが設置された面以外の壁面である。制御盤100は、乗りかご12と接触しない位置に設置され、また、乗りかご12の下部に設けられる垂れ下がったテールコード15とも接触しない位置に設置される。
なお、図2では図示していないが、制御盤100は、昇降路10内に配置された支柱などの部材に固定されて設置される。
【0023】
[3.制御盤の各処理部]
図3は、本例のエレベーター装置の制御盤100による回路構成例を示す。
制御盤100に内蔵された信号処理部200は、エレベーター装置の動作を制御する制御装置201を備え、制御装置201が各部の制御を行う。そして、主回路部300は、制御装置201の制御に基づいて、巻上機800の駆動信号を生成する処理を行う。すなわち、信号処理部200は、外部から供給される三相交流などの電源700を直流に変換するコンバータ301と、直流を巻上機駆動用の交流に変換するインバータ302とを備え、インバータ302が出力する交流が巻上機800に供給される。したがって、信号処理部200と主回路部300とにより、乗りかごの駆動制御を行う駆動処理部が構成される。
【0024】
また、コンバータ301とインバータ302との間には、停電時などの非常用電源として使用される二次電池が配置された蓄電部400と、乗りかご12のブレーキとして機能する抵抗器を搭載した回生抵抗部500とが接続されている。これらの蓄電部400の充放電や回生抵抗部500の接続は、制御装置201による制御で実行される。
【0025】
[4.制御盤を使うことによる効果]
次に、エレベーター装置が本例の制御盤100を備えることによる効果について説明する。
まず、本例の制御盤100が昇降路10に配置されていることで、エレベーター装置として別途機械室を設置する必要がなく、機械室レスタイプのエレベーター装置として構成できる。特に制御盤100は、防水性を有するほぼ密閉性を持った構造であるため、万一の火災発生時の放水が行われても、制御盤100の内部に水が侵入せず、火災発生時の非常用エレベーターとして運用することが可能になる。
【0026】
また、本例の制御盤100は、内部が空洞になった第3金属筐体130を設けたために、高さが約5m程度と非常に大きいサイズになっている。したがって、専用の梯子などを用意しない限り、点検台底面11に立った作業員は、全ての金属筐体110〜150に触れることはできない。
【0027】
しかしながら、通常の点検時には、点検台底面11に立った作業員の手の届く範囲内に配置された、信号処理部200と主回路部300のみを点検すればよい。回生抵抗部500については、点検を行うことは稀である。また、蓄電部400は乗りかごの上から保守作業を行うことが可能である。
すなわち、本例の制御盤100は、非常に大きなサイズであるが、従来の制御盤と同様に容易に保守点検を行うことができる。
【0028】
また、本例のエレベーター装置では、制御盤100をほぼ密閉性を持った構造としたため、第5金属筐体150内に配置された回生抵抗部500の抵抗器で生じる熱が、第5金属筐体150内から外部に排出されにくくなる。ここで、第5金属筐体150は、最上段に配置された筐体であるため、他の金属筐体110〜140への熱の伝わりを最小限に抑えることができる。具体的には、蓄電部400は、第5金属筐体150の下側に配置された第4金属筐体140内に配置されているため、回生抵抗部500から蓄電部400への熱の伝わりを最小限に抑えることができる。
したがって、蓄電部400に配置された二次電池が、回生抵抗部500の熱で熱くなることを抑えることができ、高温による二次電池の劣化を最小限に抑えることができる。
【0029】
また、本例の制御盤100は、それぞれの処理部が二重化された筐体に配置されているため、この点からも熱が他の処理部に伝わり難い構成になっている。例えば、回生抵抗部500は、補助筐体152に収納した上で、さらに第5金属筐体150に収納する構成とした。このため、他の金属筐体110〜140への熱の伝わりを極力抑えることができる。また、二重化された筐体として構成したことで、各処理部に外部からの水の侵入を防ぐ効果もより高くなる。
【0030】
また、第4金属筐体140の下側には、内部が空洞になって信号ケーブル600のみが配置された第3金属筐体130を設けたため、さらに下側の第1金属筐体110や第2金属筐体120への熱の伝わりについても抑えることができる。したがって、第1金属筐体110や第2金属筐体120に配置した信号処理部200と主回路部300についても、高温の環境で使用されることがない。
【0031】
さらに、第1金属筐体110〜第5金属筐体150の内部の信号ケーブル600については、金属筐体110〜150の内部に配置し、金属筐体110〜150の外部には引き出さないようにした。これにより、信号ケーブル60として耐候性などに考慮する必要がなくなる。
【0032】
一方、制御盤100において、内部が空洞になった第3金属筐体130を設置しない構成として、第2金属筐体120と第4金属筐体140との間に隙間を設けた構成とすることも可能である。しかし、その場合には、信号ケーブル600が、第2金属筐体120と第4金属筐体140との間で制御盤100の外側の昇降路に露出してしまう。
信号ケーブル600が制御盤100の外側に露出した場合、信号ケーブル600は耐候性に優れたいわゆる屋外用のケーブルを使用する必要があるので、高価な信号ケーブルが必要とされる。
これに対して、本例の制御盤100が使用する信号ケーブル600は、金属筐体110〜150の内部に配置されるため、通常の屋内配線用のケーブルでよい。したがって、第2金属筐体120と第4金属筐体140との間を空けたことによる、信号ケーブルのコスト上昇を抑えることができる。
【0033】
[5.変形例]
なお、上述した実施の形態例では、制御盤100として、信号処理部200と主回路部300とをそれぞれ別の金属筐体110、120内に配置するようした。これに対して、例えば信号処理部200と主回路部300とからなる駆動処理部を、1つの筐体に納めるようにしてもよい。
【0034】
また、上述した実施の形態例の制御盤100では、第2金属筐体120と第4金属筐体140との間に、内部に信号ケーブル600のみが配置された第3金属筐体130を設けるようにした。このように第3金属筐体130を設けることで、回生抵抗部500からの熱を下側の金属筐体110、120に伝わりにくくすることができる。
【0035】
なお、点検台底面11に対する蓄電部400の高さが低く、点検台から作業者による保守が可能となる小型のエレベーター装置の場合には、内部が空洞になった第3金属筐体130を省略して、第2金属筐体120と第4金属筐体140とを直接接続するようにしてもよい。
【0036】
あるいは、内部が空洞な第3金属筐体130を設ける場合でも、回生抵抗部500を納めた第5金属筐体150と、蓄電部400を納めた第4金属筐体140との間に、第3金属筐体130を配置するようにしてもよい。また、図1の例のように第2金属筐体120と第4金属筐体140との間に、内部が空洞な第3金属筐体130を設けた上で、さらに、回生抵抗部500を納めた第5金属筐体150と、蓄電部400を納めた第4金属筐体140との間に、内部が空洞な別の金属筐体を配置するようにしてもよい。
このようにして、発熱部材である抵抗器が配置された回生抵抗部500を、より他の処理部から離すようにしてもよい。
【0037】
さらに、本発明は上記した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
また、図3に示すブロック図では、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものだけを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。さらに、上述した実施の形態で示した各筐体のサイズ(高さ)についても一例であり、その他のサイズで構成してもよい。
【符号の説明】
【0038】
10…昇降路、11…点検台底面、12…乗りかご、13…メインロープ、14…釣り合い錘、15…テールコード、100…制御盤、110…第1金属筐体、120…第2金属筐体、130…第3金属筐体、140…第4金属筐体、150…第5金属筐体、130a…筐体内部、111,121,131,141,151…蓋部材、112,122,142,152…補助筐体、200…信号処理部、201…制御装置、300…主回路部、301…コンバータ、302…インバータ、400…蓄電部、500…回生抵抗部、600…信号ケーブル、700…電源、800…巻上機
図1
図2
図3
図4