特許第6797130号(P6797130)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797130
(24)【登録日】2020年11月19日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】免疫修飾因子
(51)【国際特許分類】
   C07K 7/08 20060101AFI20201130BHJP
   A61P 37/04 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/04 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 35/02 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/14 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/20 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/22 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/16 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 38/12 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   C07K7/08ZNA
   A61P37/04
   A61P31/04
   A61P35/00
   A61P43/00 111
   A61P35/04
   A61P35/02
   A61P31/18
   A61P31/14
   A61P31/20
   A61P31/22
   A61P31/16
   A61P43/00 121
   A61K38/12
   A61K45/00
【請求項の数】14
【全頁数】82
(21)【出願番号】特願2017-548856(P2017-548856)
(86)(22)【出願日】2016年3月16日
(65)【公表番号】特表2018-511590(P2018-511590A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】US2016022619
(87)【国際公開番号】WO2016149351
(87)【国際公開日】20160922
【審査請求日】2019年3月7日
(31)【優先権主張番号】62/134,686
(32)【優先日】2015年3月18日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391015708
【氏名又は名称】ブリストル−マイヤーズ スクイブ カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BRISTOL−MYERS SQUIBB COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】100100158
【弁理士】
【氏名又は名称】鮫島 睦
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【弁理士】
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【弁理士】
【氏名又は名称】呉 英燦
(74)【代理人】
【識別番号】100156155
【弁理士】
【氏名又は名称】水原 正弘
(72)【発明者】
【氏名】ケネス・エム・ボーイ
(72)【発明者】
【氏名】リ−チアン・スン
(72)【発明者】
【氏名】ジャオ・チエン
(72)【発明者】
【氏名】エリック・マル
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ピー・ギリス
(72)【発明者】
【氏名】ポール・マイケル・スコラ
【審査官】 星 功介
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/151634(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00−19/00
A61K 38/00−38/58
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/WPIDS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I):
【化1】
[式中:
Aは、
【化2】

であり
ここで、
【化3】
は、カルボニル基との結合点を表し、
【化4】
は、窒素原子との結合点を表し;
mは、1であり;
wは、0であり;
14およびR15、水であり
16aは、水素およびC−Cアルキルから選択され;
16は、−(C(R17a))−C(O)−NR5051であり
(ここで、
各R17aは、独立して、水素およびC−Cアルキルから選択され;
50およびR51の1つは、水素およびC−Cアルキルから選択され、もう一方は、−(CH)n'X、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよびフェニルから選択され、ここで該シクロアルキルは、C1−アルコキシ、C1−アルキル、アミノ、シアノおよびヒドロキシから独立して選択される1、2または3つの基で所望により置換されていてもよいか;または
50およびR51は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1または2つの追加のヘテロ原子を含有していてもよい4、5、6または7員の飽和または不飽和環を形成しており;ここで前記環は、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、シアノ、ハロ、ハロC−Cアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C−Cアルキル)、−NR7071、オキソおよびフェニルから選択される1、2または3つの基で所望により置換されていてもよく;ここで該フェニルは、さらに、C−Cアルコキシ、シアノおよびハロから独立して選択される1、2または3つの基で所望により置換されていてもよく;
n’は1−5であり;
Xは、
【化5】
−Cアルコキシメチル、C−Cアルコキシカルボニルメチル、C−Cアルキルスルファニルメチル、C−Cアルキルスルホニルメチル、アジドメチル、tert−ブトキシメチル、C−Cシクロアルキル、ハロアルコキシメチル、ハロメチル、ヘテロサイクリル、ヒドロキシメチル、イソプロポキシメチル、(NR7071)メチル、フェニル、フェノキシメチル、フェニルスルファニルメチルから選択され;
70およびR71の1つは、水素、C−CアルキルおよびヒドロキシC−Cアルキルから選択され、もう一方は、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルキルスルホニルおよびヒドロキシC−Cアルキルから選択される)
、R、RおよびRは、水素であり;
およびR、メチルであり;
は、フェニルメチルであり、該フェニルは、ヒドロキシで置換されており
が、メチルであり;
が、−CHC(O)NHおよび−CHCOHから選択され
が、−CHNH、−CHOHおよび−CHC(O)NHから選択され
が、−CHCH(CH)、−(CH)COHおよび(CH)C(O)NHから選択され
およびR10が、−CH(インドリル)であり、該インドリルは、所望により、−CHCOHで置換されていてもよく
が、水素、−(CH)NH、CHOHおよび−CHC(O)NHから選択され
11およびR12が、−(CH)CHであり
13が、メチル、−CHCH(CH)および−(CH)COHから選択され
およびRが、それらに結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており
およびRが、それらに結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており、該環は、所望により1つのヒドロキシ基で置換されていてもよい
の化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項2】
化合物が、
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

【化16】

【化17】

から選択される、化合物またはその医薬的に許容される塩。
【請求項3】
請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、免疫応答を増強、刺激および/または増加させる薬剤。
【請求項4】
該薬剤の投与前、後または同時に別の薬剤を投与することを特徴とする、請求項に記載の薬剤。
【請求項5】
別の薬剤が、殺菌剤、抗ウイルス剤、細胞毒性剤および/または免疫応答修飾剤である、請求項に記載の薬剤。
【請求項6】
別の薬剤が、HDAC阻害剤である、請求項に記載の薬剤。
【請求項7】
別の薬剤が、TLR7および/またはTLR8アゴニストである、請求項に記載の薬剤。
【請求項8】
請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、癌細胞の成長、増殖または転移を阻害する薬剤。
【請求項9】
癌が、黒色腫、腎細胞癌、扁平非小細胞性肺癌(NSCLC)、非扁平NSCLC、結腸直腸癌、去勢抵抗性前立腺癌、卵巣癌、胃癌、肝細胞癌、膵臓癌、頭頸部の扁平上皮細胞癌、食道、消化管および乳房の癌ならびに造血器腫瘍から選択される、請求項に記載の薬剤。
【請求項10】
請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、感染性疾患の治療剤。
【請求項11】
感染性疾患がウイルスを原因とする、請求項10に記載の薬剤。
【請求項12】
ウイルスがHIV、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、ヘルペスウイルスおよびインフルエンザから選択される、請求項11に記載の薬剤。
【請求項13】
請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、敗血症性ショックの治療剤。
【請求項14】
請求項1または2に記載の化合物またはその医薬的に許容される塩を含む、PD−L1とPD−1および/またはCD80の相互作用の遮断剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願に対する相互参照)
本出願は、2015年3月18日に提出した米国仮出願番号第62/134,686に対する優先権を主張するものであって、その全てを参照により本明細書に組み込むものである。
【0002】
本発明は、PD−1/PD−L1およびCD80/PD−L1タンパク質/タンパク質相互作用を阻害し、それゆえに、癌および感染症を含む種々の疾患の改善に有用である新規大環状ペプチドを提供する。
【背景技術】
【0003】
タンパク質プログラム細胞死1(PD−1)は、CD28、CTLA−4、ICOSおよびBTLAも含めた受容体のCD28ファミリーの阻害性メンバーである。PD−1は活性化B細胞、T細胞および骨髄球性細胞上に発現される(Agata et al., supra;Okazaki et al., Curr. Opin. Immunol., 14:779-782(2002);Bennett et al., J. Immunol., 170:711-718(2003))。
【0004】
PD−1タンパク質は、Ig遺伝子スーパーファミリーの一部である55kDa I型膜貫通型タンパク質である(Agata et al., Int. Immunol., 8:765-772(1996))。PD−1は、膜近位免疫受容体チロシン阻害モチーフ(ITIM)および膜遠位チロシンベーススイッチモチーフ(ITSM)(Thomas, M.L., J. Exp. Med., 181:1953-1956(1995);Vivier, E. et al., Immunol. Today, 18:286-291(1997))を含む。PD−1は、CTLA−4と構造は類似するが、CD80 CD86(B7−2)結合に重要なMYPPYモチーフを欠く。PD−1に対する2個のリガンドであるPD−L1(B7−H1)およびPD−L2(b7−DC)が同定されている。PD−1を発現するT細胞の活性化は、PD−L1またはPD−L2を発現する細胞との相互作用により下方制御されることが示されている(Freeman et al., J. Exp. Med., 192:1027-1034(2000);Latchman et al., Nat. Immunol., 2:261-268(2001); Carter et al., Eur. J. Immunol., 32:634-643(2002))。PD−L1およびPD−L2のいずれも、PD−1に結合するB7タンパク質ファミリーメンバーであるが、他のCD28ファミリーメンバーとは結合しない。PD−L1リガンドは多様なヒトの癌で豊富である(Dong et al., Nat. Med., 8:787-789(2002))。PD−1とPD−L1の相互作用は、腫瘍浸潤性リンパ球の減少、T細胞受容体仲介増殖の減少および癌細胞による免疫回避の減少をもたらす(Dong et al., J. Mol. Med., 81:281-287(2003); Blank et al., Cancer Immunol. Immunother., 54:307-314(2005); Konishi et al., Clin. Cancer Res., 10:5094-5100(2004))。免疫抑制は、PD−1とPD−L1の局所相互作用の阻害により逆転でき、PD−1とPD−L2の相互作用が同様に遮断されたとき、この効果は相加的である(Iwai et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 99:12293-12297(2002);Brown et al., J. Immunol., 170:1257-1266(2003))。
【0005】
PD−L1はまたCD80と相互作用することが示されている(Butte, M.J. et al., Immunity, 27:111-122(2007))。発現する免疫細胞上でのPD−L1/CD80相互作用は、阻害的であることが示されている。この相互作用の阻止は、この阻害相互作用を抑止することが示されている(Paterson, A.M. et al., J. Immunol., 187:1097-1105(2011); Yang, J. et al., J. Immunol.,Aug 1;187(3):1113-9(2011))。
【0006】
PD−1発現T細胞が、そのリガンドを発現する細胞と接触したとき、増殖、サイトカイン分泌および細胞毒性を含む抗原性刺激に対する応答における機能活性が減少する。PD−1/PD−L1またはPD−L2相互作用は、感染または腫瘍の回復期または自己耐容性の発達期の免疫応答を下方制御する(Keir, M.E. et al., Annu. Rev. Immunol., 26:Epub(2008))。腫瘍疾患または慢性感染の間に起こるような慢性抗原刺激は、高レベルのPD−1を発現し、慢性抗原に対する活性に関して機能障害性のT細胞を生じる(Kim et al., Curr. Opin. Imm.(2010)にレビュー)。これは、“T細胞消耗”と呼ばれる。B細胞もPD−1/PD−リガンド抑制および“消耗”を示す。
【0007】
PD−L1に対する抗体を使用したPD−1/PD−L1ライゲーションの遮断は、多くの系におけるT細胞活性化を回復させ、増強させることが示されている。進行型癌を有する患者は、PD−L1に対するモノクローナル抗体での処置により利益を受ける(Brahmer et al., New Engl. J. Med.(2012))。腫瘍および慢性感染の前臨床的動物モデルは、モノクローナル抗体によるPD−1/PD−L1経路の遮断が免疫応答を増強し、腫瘍拒絶または感染の抑制をもたらし得ることを示している。PD−1/PD−L1の遮断による抗腫瘍免疫治療は、多くの組織学的に異なる腫瘍に対する治療的免疫応答を増強できる(Dong, H. et al., “B7-H1 pathway and its role in the evasion of tumor immunity”, J. Mol. Med., 81(5):281-287(2003); Dong, H. et al., “Tumor-associated B7-H1 promotes T-cell apoptosis:a potential mechanism of immune evasion”, Nat. Med., 8(8):793-800(2002))。
【0008】
PD−1/PD−L1相互作用の妨害は、慢性感染を有する系におけるT細胞活性を増強できる。PD−L1の遮断は、慢性リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス感染マウスにおけるウイルスクリアランスの改善および免疫回復をもたらす(Barber, D.L. et al., “Restoring function in exhausted CD8 T cells during chronic viral infection”, Nature, 439(7077):682-687(2006))。HIV−1に感染したヒト化マウスは、ウイルス血症に対する保護の増強およびCD4+T細胞のウイルス枯渇を示す(Palmer et al., J. Immunol.(2013))。PD−L1に対するモノクローナル抗体によるPD−1/PD−L1の遮断は、HIV患者(Day, Nature(2006); Petrovas, J. Exp. Med.(2006); Trautman, Nature Med.(2006); D'Souza, J. Immunol.(2007); Zhang, Blood(2007); Kaufmann, Nature Imm.(2007); Kasu, J. Immunol.(2010); Porichis, Blood(2011))、HCV患者(Golden-Mason, J. Virol.(2007); Jeung, J. Leuk. Biol.(2007); Urbani, J. Hepatol.(2008); Nakamoto, PLoS Path.(2009); Nakamoto, Gastroenterology(2008))およびHBV患者(Boni, J. Virol.(2007); Fisicaro, Gastro.(2010); Fisicaro et al., Gastroenterology(2012); Boni et al., Gastro.(2012); Penna et al., J. Hep.(2012); Raziorrough, Hepatology(2009);Liang, World J. Gastro.(2010);Zhang, Gastro.(2008))からのT細胞に対するインビトロ抗原特異的機能性を回復できる。
【0009】
PD−L1/CD80相互作用の遮断は、免疫を刺激することが示されている(Yang, J. et al., J. Immunol., Aug 1;187(3):1113-1119(2011))。PD−L1/CD80相互作用の遮断により生じる免疫刺激は、さらなるPD−1/PD−L1またはPD−1/PD−L2相互作用の遮断との組み合わせにより増強することが示されている。
【0010】
免疫細胞表現型の変更は、敗血症性ショックにおける重要な因子であるとの仮説がある(Hotchkiss et al., Nat. Rev. Immunol.(2013))。これらは、PD−1およびPD−L1のレベル増加を含む(Guignant, et al., Crit. Care(2011))。PD−1およびPD−L1レベルが上昇した敗血症性ショック患者からの細胞は、T細胞アポトーシスのレベル増加を示す。PD−L1に対する抗体は免疫細胞アポトーシスのレベルを低減できる(Zhang et al., Crit. Care(2011))。さらに、PD−1発現を欠くマウスは、野生型マウスよりも敗血症性ショック症状に対して抵抗性である(Yang, J. et al., J. Immunol., Aug 1;187(3):1113-1119(2011))。抗体を使用したPD−L1の相互作用の遮断が、不適切な免疫応答を抑制できること、および疾患徴候を回復できることが研究により示されている。
【0011】
慢性抗原に対する増強した免疫学的応答に加えて、PD−1/PD−L1経路の遮断は、慢性感染の状況における治療的ワクチン接種を含むワクチン接種に対する応答の増強も示す(Ha, S.J. et al., “Enhancing therapeutic vaccination by blocking PD-1-mediated inhibitory signals during chronic infection”, J. Exp. Med., 205(3):543-555(2008);Finnefrock, A.C. et al., “PD-1 blockade in rhesus macaques:impact on chronic infection and prophylactic vaccination”, J. Immunol., 182(2):980-987(2009);Song, M.-Y. et al., “Enhancement of vaccine-induced primary and memory CD8+ t-cell responses by soluble PD-1”, J. Immunother., 34(3):297-306(2011))。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本明細書に記戴する分子は、生化学的実験系および細胞実験系の両者で、PD−L1とPD−1の相互作用を遮断する能力を示す。これらの結果は、治療用ワクチンを含む、癌または慢性感染における免疫を増強するための治療的投与の可能性と一致する。
【0013】
本明細書に記戴する大環状ペプチドは、PD−L1とPD−1およびPD−L1とCD80との相互作用を阻害できる。これらの化合物は、PD−L1への非常に効果的な結合、PD−L1とPD−1またはCD80のいずれかとの相互作用の遮断を示し、T細胞機能活性の増強を促進することが可能であり、それゆえに、これらは、非経腸製剤、経口製剤、肺製剤、経鼻製剤、バッカル製剤および徐放製剤の候補となる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
ある局面において、本発明は、式(I)
【化1】
[式中、
Aは、
【化2】

から選択され;
ここで、
【化3】
は、カルボニル基との結合点を表し、
【化4】
は、窒素原子との結合点を表し;
nは、0または1であり;
mは、1または2であり;
wは、0、1または2であり;
14およびR15は、独立して、水素およびメチルから選択され;
16aは、水素およびC−Cアルキルから選択され;
16は、−(C(R17a))−C(O)−NR5051から選択され;
(ここで、
各R17aは、独立して、水素およびC−Cアルキルから選択され;
50およびR51の1つは、水素およびC−Cアルキルから選択され、もう一方は、−(CH)n'X、C−Cアルキル、C−Cシクロアルキル、ヘテロサイクリルおよびフェニルから選択され、ここで該シクロアルキルは、所望により、C1−アルコキシ、C1−アルキル、アミノ、シアノおよびヒドロキシから独立して選択される1、2または3つの基で置換されていてもよいか;あるいは
50およびR51は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、所望により窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1または2つの追加のヘテロ原子を含有していてもよい4、5、6または7員の飽和または不飽和環を形成しており;ここで前記環は、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、シアノ、ハロ、ハロC−Cアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ(C−Cアルキル)、−NR7071、オキソおよびフェニルから選択される1、2または3つの基で所望により置換されていてもよい;ここで前記フェニルは、さらに、C−Cアルコキシ、シアノおよびハロから独立して選択される1、2または3つの基により所望により置換されていてもよい;
n'は1〜5であり;
Xは、
【化5】

−Cアルコキシメチル、C−Cアルコキシカルボニルメチル、C−Cアルキルスルファニルメチル、C−Cアルキルスルホニルメチル、アジドメチル、tert−ブトキシメチル、C−Cシクロアルキル、ハロアルコキシメチル、ハロメチル、ヘテロサイクリル、ヒドロキシメチル、イソプロポキシメチル、(NR7071)メチル、フェニル、フェノキシメチル、フェニルスルファニルメチルから選択され;
70およびR71の1つは、水素、C−CアルキルおよびヒドロキシC−Cアルキルから選択され、もう一方は、C−Cアルコキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−CアルキルスルホニルおよびヒドロキシC−Cアルキルから選択され;
【化6】
は、カルボニル基との結合点を表し、
【化7】

は、窒素原子との結合点を表し;
、R、R、R、RおよびRは、水素であり;
、R、RおよびRは、各々独立して、水素およびメチルから選択され;
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12およびR13は、天然アミノ酸側鎖および非天然アミノ酸側鎖から独立して選択されるか、または下記に記載したように対応する隣接R基と共に環を形成しており;
およびRは、対応する隣接R基およびそれらに結合した原子と共に、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびテトラヒドロチアゾールから選択される環を各々形成することができ;ここで各環は、アミノ、シアノ、メチル、ハロおよびヒドロキシから独立して選択される1〜4つの基で所望により置換されていてもよい;
は、メチルであるか、またはRおよびRは、それらに結合した原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびテトラヒドロチアゾールから選択される環を形成しており;ここで各環は、アミノ、シアノ、メチル、ハロおよびヒドロキシから独立して選択される1〜4つの基で所望により置換されていてもよい;
は、水素またはメチルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合している原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびテトラヒドロチアゾールから選択される環を形成することができる;ここで、各環は、所望により、アミノ、シアノ、メチル、ハロ、ヒドロキシおよびフェニルから独立して選択される1〜4つの基で置換されていてもよい;
は、水素またはメチルであるか、あるいはRおよびRは、それらが結合している原子と一緒になって、アゼチジン、ピロリジン、モルホリン、ピペリジン、ピペラジンおよびテトラヒドロチアゾールから選択される環を形成することができる;ここで、各環は、アミノ、所望によりハロ基で置換されていてもよいベンジル、ベンジルオキシ、シアノ、シクロヘキシル、メチル、ハロ、ヒドロキシ、所望によりメトキシ基で置換されていてもよいイソキノリニルオキシ、所望によりハロ基で置換されていてもよいキノリニルオキシ、およびテトラゾリルから独立して選択される1〜4つの基により所望により置換されていてもよい;ここで、前記ピロリジンおよび前記ピペリジン環は、所望により、シクロヘキシル、フェニルまたはインドール基と縮合されていてもよい;ならびに
はメチルであるか、あるいはRおよびR12は、それらに結合している原子と一緒になって、アゼチジンおよびピロリジンから選択される環を形成しており、ここで各環は、アミノ、シアノ、メチル、ハロおよびヒドロキシから独立して選択される1〜4つの基により所望により置換されていてもよい]
の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する。
【0015】
第一局面の第一実施形態において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する:
式中、RおよびRは、それらが結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており;
およびRは、それらが結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており;ここで前記環は、1つのヒドロキシ基により所望により置換されていてもよく;
はメチルである。
【0016】
第一局面の第二実施形態において、本発明は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を提供する:
式中、RおよびRは、それらが結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており;
およびRは、それらが結合している原子と一緒になって、ピロリジン環を形成しており;ここで前記環は、1つのヒドロキシ基で所望により置換されていてもよく;
は、メチルであり;
、RおよびRは、水素であり;
、RおよびRは、メチルであり;
は、水素であり;
は、フェニルメチルであり、ここで該フェニルはヒドロキシで置換されている;
は、メチルであり;
は、−CHC(O)NHおよび−CHCOHから選択され;
は、−CHNH、−CHOHおよび−CHC(O)NHから選択され;
は、−CHCH(CH)、−(CH)COHおよび(CH)C(O)NHから選択され;
およびR10は、−CH(インドリル)であり、ここで該インドリルは、所望により、−CHCOHで置換されていてもよい;
は、水素、−(CH)NH、CHOHおよび−CHC(O)NHから選択される;
11およびR12は、−(CH)CHであり;および
13は、メチル、−CHCH(CH)および−(CH)COHから選択される。
【0017】
第一局面の別の実施形態において、本発明は、治療上の有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を対象に投与することを特徴とする、その必要のある対象において免疫応答を増強、刺激および/または上昇させる方法を提供する。別の実施形態において、この方法は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を投与する前、後または同時に別の薬剤をさらに投与することを特徴とする。別の実施形態において、別の薬剤は、殺菌剤、抗ウイルス剤、細胞毒性剤および/または免疫応答修飾剤である。別の実施形態において、別の薬剤は、HDAC阻害剤である。別の実施形態において、別の薬剤は、TLR7および/またはTLR8アゴニストである。
【0018】
別の実施形態において、本発明は、その必要のある対象において癌細胞の成長、増殖または転移を阻害する方法を提供するものであり、前記方法は、治療上の有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を対象に投与することを特徴とする。前記阻害は直接的または間接的であり得ることを理解されるべきである。別の実施形態において、癌は、メラノーマ、腎臓細胞癌、扁平上皮非小細胞肺癌(NSCLC)、非扁平上皮NSCLC、結腸直腸癌、性腺摘除-耐性前立腺癌、卵巣癌、胃癌、肝細胞癌、膵臓癌、頭頸部の扁平上皮癌、食道癌、胃腸管および乳房、ならびに血液学的悪性癌から選択される。
【0019】
別の実施形態において、本発明は、治療上の有効量の式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩を対象に投与することを特徴とする、その必要のある対象において感染症を治療する方法を提供する。別の実施形態において、感染症は、ウイルスを原因とする。別の実施形態において、ウイルスは、HIV、肝炎A、肝炎B、肝炎C、ヘルペスウイルスおよびインフルエンザから選択される。
【0020】
別の実施形態において、本発明は、本明細書において記述された治療上の有効量の1以上の大環状ペプチドを対象に投与することを特徴とする、その必要のある対象において敗血症ショックを治療する方法を提供する。
【0021】
別の実施形態において、本発明は、対象においてPD−L1とPD−1および/またはCD80との相互作用を遮断する方法を提供するものであり、前記方法は、本明細書において記述された治療上の有効量の1以上の大環状ペプチドを対象に投与することを特徴とする。
【0022】
式(I)の化合物において、R側鎖が、メチルで置換されている環の一部である場合、該メチル基は大環状親構造の一部である炭素を包含する環内で任意の置換可能な炭素原子上に存在し得ると理解される。
【0023】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖は次のものである:フェニルアラニン、チロシン、3−チエン−2−イル、4−メチルフェニルアラニン、4−クロロフェニルアラニン、3−メトキシフェニルアラニン、イソトリプトファン、3−メチルフェニルアラニン、1−ナフチルアラニン、3,4−ジフルオロフェニルアラニン、4−フルオロフェニルアラニン、3,4−ジメトキシフェニルアラニン、3,4−ジクロロフェニルアラニン、4−ジフルオロメチルフェニルアラニン、2−メチルフェニルアラニン、2−ナフチルアラニン、トリプトファン、4−ピリジニル、4−ブロモフェニルアラニン、3−ピリジニル、4−トリフルオロメチルフェニルアラニン、4−カルボキシフェニルアラニン、4−メトキシフェニルアラニン、ビフェニルアラニンおよび3−クロロフェニルアラニン;および2,4−ジアミノブタン。
【0024】
式(I)の化合物において、Rが環の一部ではない場合、好ましいR側鎖は次のとおりである:アラニン、セリンおよびグリシンである。
【0025】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖は次のとおりである:アスパラギン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グルタミン、セリン、オルニチン、リジン、ヒスチジン、スレオニン、ロイシン、アラニン、2,3−ジアミノプロパンおよび2,4−ジアミノブタン。
【0026】
式(I)の化合物において、Rが環の一部ではない場合、好ましいR側鎖は次のとおりである:バリン、アラニン、イソロイシンおよびグリシンである。
【0027】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖は次のとおりである:アミノメタン、ヒスチジン、アスパラギン、2,3−ジアミノプロパン、セリン、グリシン、2,4−ジアミノブタン、スレオニン、アラニン、リジン、アスパラギン酸、アラニンおよび3−チアゾリルアラニン。
【0028】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖は次のとおりである:ロイシン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、セリン、リジン、3−シクロヘキサン、スレオニン、オルニチン、2,4−ジアミノブタン、アラニン、アルギニンおよびオルニチン(COCH)。
【0029】
式(I)の化合物において、Rが環の一部ではない場合、好ましいR側鎖は次のとおりである:グリシン、2,4−ジアミノブタン、セリン、リジン、アルギニン、オルニチン、ヒスチジン、アスパラギン、グルタミン、アラニンおよび2,4−ジアミノブタン(C(O)シクロブタン)。
【0030】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖はトリプトファンおよび1,2−ベンズイソチアゾリニルアラニンである。
【0031】
式(I)の化合物において、好ましいR側鎖は次のとおりである:セリン、ヒスチジン、リジン、オルニチン、2,4−ジブチルアミン、スレオニン、リジン、グリシン、グルタミン酸、バリン、2,3−ジアミノプロパン、アルギニン、アスパラギン酸およびチロシン。
【0032】
式(I)の化合物において、好ましいR10側鎖は次のとおりである:所望により置換されていてもよいトリプトファン、ベンゾイソチアゾリルアラニン、1−ナフチルアラニンおよびメチオニン。
【0033】
式(I)の化合物において、好ましいR11側鎖は次のとおりである:ノルロイシン、ロイシン、アスパラギン、フェニルアラニン、メチオンニン、エトキシメタン、アラニン、トリプトファン、イソロイシン、フェニルプロパン、グルタミン酸、ヘキサンおよびヘプタン。
【0034】
式(I)の化合物において、R12は環の一部ではない場合、好ましいR12側鎖は次のとおりである:ノルロイシン、アラニン、エトキシメタン、メチオン、セリン、フェニルアラニン、メトキシエタン、ロイシン、トリプトファン、イソロイシン、グルタミン酸、ヘキサン、ヘプタンおよびグリシン。
【0035】
式(I)の化合物において、好ましいR13側鎖は次のとおりである:アルギニン、オルニチン、アラニン、2,4−ジアミノブタン、2,3−ジアミノプロパン、ロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、セリン、リジン、スレオニン、シクロプロピルメタン、グリシン、バリン、イソロイシン、ヒスチジンおよび2−アミノブタン。
【発明を実施するための形態】
【0036】
本開示に従い、我々は、PD−L1と特異的に結合し、PD−L1とPD−1およびCD80との相互作用を阻害できるペプチドを発見した。これらの大環状ペプチドは、インビトロ免疫調節効力を有し、癌および感染症を含む種々の疾患の処置のための治療剤候補となる。
【0037】
用語“特異的結合”または“特異的な結合”は、タンパク質と、化合物またはリガンドのような結合分子との間の相互作用をいう。相互作用は、結合分子により認識されるタンパク質の特定の構造(すなわち、酵素結合部位、抗原決定基またはエピトープ)の存在に依存する。例えば、化合物がタンパク質結合部位“A”に特異的結合を示すならば、結合部位Aを含むタンパク質およびタンパク質結合部位Aに特異的結合する標識ペプチドを含む反応における化合物の存在は、標識ペプチドがタンパク質に結合する量を減少させる。対照的に、化合物のタンパク質への非特異的結合は、標識ペプチドのタンパク質からの濃度依存的置換をもたらさない。
【0038】
本発明は、本化合物に存在する原子の全ての同位体を含むことを意図する。同位体は、同じ原子番号を有するが、質量数が異なる原子を含む。一般的な例として、限定する意図はなく、水素の同位体は重水素およびトリチウムを含む。炭素の同位体は13Cおよび14Cを含む。同位体標識した本発明の化合物は、一般に当業者に知られる慣用の技術によりまたは本明細書に記戴するものに順ずる方法により、他に用いた非標識反応材に代えて、適当な同位体標識した反応材を用いることにより製造できる。このような化合物は、例えば標準および生物学的活性を測定するための試薬として、多様な用途の可能性を有し得る。安定な同位体の場合、このような化合物は、生物学的、薬理学的または薬物動態特性を好ましく修飾する可能性を有し得る。
【0039】
本明細書に記戴する主題の別の面は、リガンド結合アッセイの開発のための、またはインビボ吸着、代謝、分布、受容体結合または占有または化合物処分のモニタリングのための、放射性標識リガンドとして開示したペプチドの使用である。例えば、本明細書に記戴する大環状ペプチドを、放射性同位体125Iを使用して製造してよく、得られた放射性標識ペプチドを結合アッセイの開発または代謝試験に使用してよい。別の目的および同じ目的で、本明細書に記戴する大環状ペプチドを、当業者に知られた方法を使用した触媒的トリチウム標識により放射性標識形態に変換し得る。
【0040】
本発明の大環状ペプチドは、当業者に知られる方法を使用した放射性トレーサーの付加によりPET造影剤としても使用できる。
【0041】
好ましいペプチドは、本明細書において提供する大環状ペプチドの少なくとも1個を含み、これらのペプチドは医薬組成物および組み合わせにて含まれ得る。
【0042】
本明細書に提供する定義は、限定しないが、他に具体的な状況で限定しない限り、本明細書を通してその用語が使用されている限り適用される。
【0043】
アミノ酸およびペプチド化学の当業者は、アミノ酸が、次の一般構造により表される化合物を含むことを認識する。
【化8】

(式中、RおよびR'は本明細書に記戴するとおりである)。
【0044】
特に断らない限り、単独で、または別の基の一部として、本明細書で使用する用語“アミノ酸”は、“α”炭素と呼ばれる同じ炭素に結合したアミノ基およびカルボキシル基を含むが、これらに限定されず、ここで、Rおよび/またはR'は、水素を含めた天然または非天然側鎖であり得る。“α”炭素における絶対“S”配置は、一般に“L”または“天然”配置と呼ばれる。“R”および“R'”(主要)置換基両方が水素であるとき、アミノ酸はグリシンであり、キラルではない。
【0045】
本明細書で使用する用語“天然型アミノ酸側鎖”および“天然型のアミノ酸側鎖”は、通常S配置(すなわち、L−アミノ酸)である天然型アミノ酸(すなわち、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリン)のいずれかの側鎖をいう。
【0046】
本明細書で使用する用語“非天然型アミノ酸側鎖”および“非天然型のアミノ酸側鎖”は、通常R配置(すなわち、D−アミノ酸)の天然型アミノ酸のいずれかの側鎖または次のものから選択されるRまたはS配置(すなわち、それぞれD−またはL−アミノ酸)の天然型アミノ酸側鎖以外の基を意味する:
−Cアルケニル、C−CアルコキシC−Cアルキル、C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル、C−Cアルキル、C−CアルキルスルファニルC−Cアルキル、アミドC−Cアルキル、アミノC−Cアルキル、アザインドリルC−Cアルキル、ベンゾチアゾリルC−Cアルキル、ベンゾチエニルC−Cアルキル、ベンジルオキシC−Cアルキル、カルボキシC−Cアルキル、C−C14シクロアルキルC−Cアルキル、C−CシクロアルキルC−Cアルキル、ジフェニルメチル、フラニルC−Cアルキル、イミダゾリルC−Cアルキル、ナフチルC−Cアルキル、ピリジニルC−Cアルキル、チアゾリルC−Cアルキル、チエニルC−Cアルキル;
ビフェニルC−Cアルキル(ここで、該ビフェニルは、場合によりメチル基で置換されていてもよい);
ヘテロサイクリル(ここで場合によりC−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニルアミノ、アミド、アミノ、アミノC−Cアルキル、アミノスルホニル、カルボキシ、シアノ、ハロ、ハロC−Cアルキル、ヒドロキシ、−NC(NH)、ニトロおよび−OP(O)(OH)から独立して選択される1、2、3、4または5つの基で置換されていてもよい);
インドリルC−Cアルキル(ここで該インドリル部分は、場合によりC−Cアルキル、カルボキシC−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシおよびフェニルから選択される1つの基で置換されていてもよく、また該フェニルは、場合によりC−Cアルコキシ、C−Cアルキルおよびハロから独立して選択される1、2または3つの基でさらに置換されていてもよい);
フェニル(ここで、場合によりC−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニルアミノ、アミド、アミノ、アミノC−Cアルキル、アミノスルホニル、カルボキシ、シアノ、ハロ、ハロC−Cアルキル、ヒドロキシ、−NC(NH)、ニトロおよび−OP(O)(OH)から独立して選択される1、2、3、4または5つの基でさらに置換されていてもよい);
NR(C−Cアルキル)(ここで、RおよびRは、水素、C−Cアルケニルオキシカルボニル、C−Cアルキル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、フラニルカルボニルおよびフェニルカルボニルから独立して選択される)。アルキルリンカーが1個以上の炭素を含むならば、別のNR基が鎖上にあり得る。
NRカルボニルC−Cアルキル(ここで、RおよびRは、水素、C−Cアルキルおよびトリフェニルメチルから独立して選択される);
フェニルC−Cアルキル(ここで、該フェニル部分は、場合により、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、C−Cアルキルスルホニルアミノ、アミド、アミノ、アミノC−Cアルキル、アミノスルホニル、カルボキシ、シアノ、ハロ、ハロC−Cアルキル、ヒドロキシ、−NC(NH)、ニトロおよび−OP(O)(OH)から独立して選択される1、2、3、4または5つの基で置換されていてもよい);および
フェノキシC−Cアルキル(ここで、該フェニルは、場合により、C−Cアルキル基で置換されていてもよい)。
【0047】
本明細書で使用する用語“C−Cアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む、2〜4個の炭素原子の直鎖または分枝鎖基をいう。
【0048】
本明細書で使用する用語“C−Cアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む2〜4個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の基をいう。
【0049】
本明細書で使用する用語“C−Cアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む2〜7個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の基をいう。
【0050】
本明細書で使用する用語“C−Cアルケニルオキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合するC−Cアルケニル基をいう。
【0051】
本明細書で使用する用語“C−Cアルコキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合する、C−Cアルキル基をいう。
【0052】
本明細書で使用する用語“C−Cアルコキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合する、C−Cアルキル基をいう。
【0053】
本明細書で使用する用語“C−Cアルコキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合する、C−Cアルキル基をいう。
【0054】
本明細書で使用する用語“C−CアルコキシC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するC−Cアルコキシ基をいう。
【0055】
本明細書で使用する用語“C−Cアルコキシカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するC−C6アルキル基をいう。
【0056】
本明細書で使用する用語“C−CアルコキシカルボニルC−Cアルキル”は、C−Cアルコキシ基を介して親分子部分に結合するC−C6アルコキシカルボニル基をいう。
【0057】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキル”は、1〜3個の炭素原子からなる、直鎖または分枝鎖飽和炭化水素に由来する基をいう。
【0058】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキル”は、1〜4個の炭素原子からなる、直鎖または分枝鎖飽和炭化水素に由来する基をいう。
【0059】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキル”は、1〜6個の炭素原子からなる、直鎖または分枝鎖飽和炭化水素に由来する基をいう。
【0060】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキルカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合する、C−Cアルキル基をいう。
【0061】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキルスルファニル”は、硫黄原子を介して親分子部分に結合するC−Cアルキル基をいう。
【0062】
本明細書で使用する用語“C−CアルキルスルファニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するC−Cアルキルスルファニル基をいう。
【0063】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキルスルホニル”は、スルホニル基を介して親分子部分に結合するC−Cアルキル基をいう。
【0064】
本明細書で使用する用語“C−Cアルキルスルホニルアミノ”は、アミノ基を介して親分子部分に結合するC−Cアルキルスルホニル基をいう。
本明細書で使用する用語“アミド”は、−C(O)NHをいう。
【0065】
本明細書で使用する用語“アミドC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するアミド基をいう。
本明細書で使用する用語“アミノ”は、−NHをいう。
【0066】
本明細書で使用する用語“アミノC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するアミノ基をいう。
【0067】
本明細書で使用する用語“アミノスルホニル”は、スルホニル基を介して親分子部分に結合するアミノ基をいう。
【0068】
本明細書で使用する用語“アザインドリルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するアザインドリル基をいう。アザインドリル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0069】
本明細書で使用する用語“ベンゾチアゾリルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するベンゾチアゾリル基をいう。ベンゾチアゾリル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0070】
本明細書で使用する用語“ベンゾチエニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するベンゾチエニル基をいう。ベンゾチエニル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0071】
本明細書で使用する用語“ベンジルオキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合するベンジル基をいう。
【0072】
本明細書で使用する用語“ベンジルオキシC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するベンジルオキシ基をいう。
【0073】
本明細書で使用する用語“ビフェニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するビフェニル基をいう。ビフェニル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0074】
本明細書で使用する用語“カルボニル”は、−C(O)−をいう。
本明細書で使用する用語“カルボキシ”は、−COHをいう。
【0075】
本明細書で使用する用語“カルボキシC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するカルボキシ基をいう。
【0076】
本明細書で使用する用語“シアノ”は−CNをいう。
【0077】
本明細書で使用する用語“C−C14シクロアルキル”は、3〜14個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する飽和単環式、二環式または三環式炭化水素環系をいう。二環式および三環式環は、縮合、スピロ環化または架橋され得る。代表的なシクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロペンチル、ビシクロ[3.1.1]ヘプチルおよびアダマンチルを包含するが、これに限定されない。
【0078】
本明細書で使用する用語“C−C14シクロアルキルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するC−C14シクロアルキルをいう。
【0079】
本明細書で使用する用語“C−C14シクロアルキルカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するC−C14シクロアルキル基をいう。
【0080】
本明細書で使用する用語“C−Cシクロアルキル”は、3〜6個の炭素原子および0個のヘテロ原子を有する飽和単環式の炭化水素環系をいう。
【0081】
本明細書で使用する用語“C−CシクロアルキルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するC−Cシクロアルキル基をいう。
【0082】
本明細書で使用する用語“C−Cシクロアルキルカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するC−Cシクロアルキル基をいう。
【0083】
本明細書で使用する用語“フラニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するフラニル基をいう。フラニル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0084】
本明細書で使用する用語“フラニルカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するフラニル基をいう。
【0085】
本明細書で使用する用語“ハロ”および“ハロゲン”は、F、Cl、BrまたはIをいう。
【0086】
本明細書で使用する用語“ハロC−Cアルキル”は、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換されたC−Cアルキル基をいう。
【0087】
本明細書で使用する用語“ハロメチル”は、1個、2個または3個のハロゲン原子で置換されたメチル基をいう。
【0088】
本明細書で使用する用語“ヘテロサイクリル”は、窒素、酸素および硫黄から独立して選択される1個、2個または3個のヘテロ原子を含有する5、6または7員環をいう。5員環は、0〜2つの二重結合を有し、かつ6および7員環は0〜3つの二重結合を有する。用語“ヘテロサイクリル”は、二環式基も包含しており、このヘテロサイクリル環は、4〜6員の芳香族または非芳香族炭素環式環または別の単環式ヘテロサイクリル基と縮合されている。本発明のヘテロサイクリル基は、基内の炭素原子を介して親分子部分に結合される。ヘテロサイクリル基の例は、ベンゾチエニル、フリル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、モルホリニル、オキサゾリル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピラゾリル、ピリジニル、ピロリジニル、ピロロピリジニル、ピロリル、チアゾリル、チエニルおよびチオモルホリニルを包含するが、これに限定されるものではない。
【0089】
本明細書で使用する用語“ヒドロキシ”は、−OHをいう。
【0090】
本明細書で使用する用語“イミダゾリルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合する、イミダゾリル基をいう。イミダゾリル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0091】
本明細書で使用する用語“インドリルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するインドリル基をいう。インドリル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0092】
本明細書で使用する用語“ナフチルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するナフチル基をいう。ナフチル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0093】
本明細書で使用する用語“ニトロ”は、−NOをいう。
【0094】
本明細書で使用する用語“NR”は、窒素原子を介して親分子部分に結合する、2個の基RおよびRをいう。RおよびRは、水素、C−Cアルケニルオキシカルボニル、C−Cアルキルカルボニル、C−Cシクロアルキルカルボニル、フラニルカルボニルおよびフェニルカルボニルから独立して選択される。
【0095】
本明細書で使用する用語“NR(C−C)アルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するNR基をいう。
【0096】
本明細書で使用する用語“NR”は、窒素原子を介して親分子部分に結合する2個の基RおよびRをいう。RおよびRは、水素、C−Cアルキルおよびトリフェニルメチルから独立して選択される。
【0097】
本明細書で使用する用語“NRカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するNR基をいう。
【0098】
本明細書で使用する用語“NRカルボニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するNRカルボニル基をいう。
【0099】
本明細書で使用する用語“フェノキシ”は、酸素原子を介して親分子部分に結合するフェニル基をいう。
【0100】
本明細書で使用する用語“フェノキシC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するフェノキシ基をいう。
【0101】
本明細書で使用する用語“フェニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するフェニル基をいう。
【0102】
本明細書で使用する用語“フェニルカルボニル”は、カルボニル基を介して親分子部分に結合するフェニル基をいう。
【0103】
本明細書で使用する用語“ピリジニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するピリジニル基をいう。ピリジニル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0104】
本明細書で使用する用語“スルファニル”は、−S−をいう。
【0105】
本明細書で使用する用語“スルホニル”は、−SO−をいう。
【0106】
本明細書で使用する用語“チアゾリルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するチアゾリル基をいう。チアゾリル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0107】
本明細書で使用する用語“チエニルC−Cアルキル”は、C−Cアルキル基を介して親分子部分に結合するチエニル基をいう。チエニル基は、該基の任意の置換可能な原子を介してアルキル部分に結合できる。
【0108】
用語“処置”は、(i)疾患、障害および/または症状の素因があるが、まだそれを有していると診断されていない患者における該疾患、障害または症状の発症を予防する;(ii)疾患、障害または症状を阻止する、すなわち、その発症を停止させる;および(iii)疾患、障害または症状を軽減する、すなわち、疾患、障害および/または症状ならびに/あるいは疾患、障害および/または症状を伴う症候の回復を起こすことを含む。
【0109】
大環状ペプチドのPD−L1への結合は、例えば、均一時間分解蛍光測定(HTRF)、表面プラズモン共鳴法(SPR)、等温滴定熱量測定(ITC)、核磁気共鳴スペクトロスコピー(NMR)などにより測定できる。さらに、大環状ペプチドの細胞表面上に発現するPD−L1への結合は、本明細書に記戴するとおり細胞結合アッセイで測定できる。
【0110】
本明細書に記戴する治療剤の投与は、治療上の有効量の治療剤の投与を含むが、これに限定されない。本明細書で使用する用語“治療上の有効量”は、本明細書に記戴するPD−1/PD−L1結合阻害剤の組成物の投与により処置可能な状態の処置または予防のための治療剤の量をいうが、これに限定されない。この量は、検出可能な治療的または予防的または寛解性効果を示すのに十分な量である。効果は、例として、限定しないが、ここに挙げる状態の処置または予防を含み得る。対象に対する厳密な有効量は、対象の体格および健康状態、処置すべき状態の性質および程度、処置医の推奨および投与に選択した治療剤または治療剤の組み合わせによる。それゆえに、正確な有効量を前もって特定するのは有用ではない。
【0111】
他の面において、本発明は、本発明の大環状ペプチドを使用する対象における腫瘍細胞の増殖を阻止する方法にも関する。本明細書で示されるとおり、本発明の大環状ペプチドは、PD−L1と結合し、PD−L1とPD−1の相互作用を妨害し、PD−L1と、PD−1との相互作用を阻止することが知られる抗PD−1モノクローナル抗体との結合と競合し、CMV特異的T細胞IFNγ分泌を増強し、HIV特異的T細胞IFNγ分泌を増強することができる。その結果、本発明の大環状ペプチドは免疫応答の修飾、癌または感染性疾患のような疾患の処置、保護的自己免疫応答の刺激または抗原特異的免疫応答の刺激(例えば、PD−L1遮断ペプチドと目的の抗原の共投与による)に有用である。
【0112】
本発明がより容易に理解され得るために、ある用語を最初に定義する。さらなる定義は、詳細な記戴をとおして示される。
【0113】
用語“プログラム死リガンド1”、“プログラム細胞死リガンド1”、“タンパク質PD−L1”、“PD−L1”、“PDL1”、“PDCDL1”、“hPD−L1”、“hPD−LI”、“CD274”および“B7−H1”は、相互交換可能に使用し、PD−L1と少なくとも1個の共通するエピトープを有する異型、アイソフォーム、ヒトPD−L1の種ホモログおよびアナログを含む。完全PD−L1配列は、GENBANK(登録商標)Accession No. NP_054862に見ることができる。
【0114】
用語“プログラム死1”、“プログラム細胞死1”、“タンパク質PD−1”、“PD−1”、“PD1”、“PDCD1”、“hPD−1”および“hPD−I”は、相互交換可能に使用し、PD−1と少なくとも1個の共通するエピトープを有する異型、アイソフォーム、ヒトPD−1の種ホモログおよびアナログを含む。完全PD−1配列はGENBANK(登録商標)Accession No. U64863に見ることができる。
【0115】
用語“細胞毒性Tリンパ球関連抗原−4”、“CTLA−4”、“CTLA4”、“CTLA−4抗原”および“CD152”(例えば、Murata, Am. J. Pathol., 155:453-460(1999)参照)は、相互交換可能に使用し、CTLA−4と少なくとも1個の共通するエピトープを有する異型、アイソフォーム、ヒトCTLA−4の種ホモログおよびアナログを含む(例えば、Balzano, Int. J. Cancer Suppl., 7:28-32(1992)参照)。完全CTLA−4核酸配列はGENBANK(登録商標)Accession No. L15006に見ることができる。
【0116】
用語“免疫応答”は、例えば、侵入した病原体、病原体に感染した細胞または組織、癌細胞の選択的損傷、破壊または体内からの除去、あるいは自己免疫または病理学的炎症の場合、正常なヒト細胞または組織へと至る、リンパ球、抗原提示細胞、食細胞、顆粒球および上記細胞または肝臓で産生される可溶性巨大分子(例えば、大環状ペプチド、サイトカインおよび補体)の作用をいう。
【0117】
本明細書で使用する“有害事象”(AE)は、医学的処置と関係する、あらゆる好ましくなく一般的に意図されない、さらに望ましくない、徴候(検査所見の異常を含む)、症状または疾患である。例えば、有害事象は、処置に応答した免疫系の活性化または免疫系細胞(例えば、T細胞)の増大と関係し得る。医学的処置は、一つ以上のAEと関係することがあり、各AEの重症度は同一または異なり得る。“有害事象を変える”ことができる方法なる言及は、異なる処置レジメの使用と関係する、1つ以上のAEの発生率および/または重症度を減少する処置レジメを意味する。
【0118】
本明細書で使用する“過増殖性疾患”は、細胞増殖が正常レベルを超えて増加した状態をいう。例えば、過増殖性疾患または障害は、悪性疾患(例えば、食道癌、結腸癌、胆道癌)および非悪性疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、良性過形成および良性前立腺肥大)を含む。
【0119】
本明細書で使用する“約”または“を本質的に含む”なる用語は、当業者により測定される特定の値に対する許容される誤差範囲内を意味し、いかにして値を測定または決定したかに幾分依存する、すなわち、測定系の限度に依存する。例えば、“約”または“を本質的に含む”は、当分野の経験に従い、1以内または1を超える標準偏差を意味し得る。あるいは、“約”または“を本質的に含む”は、20%までの範囲を意味し得る。さらに、特に生物学的系または過程に関して、本用語は1桁までの振幅または5倍までの値を意味し得る。特定の値を本明細書および特許請求の範囲に記戴するとき、特に断らない限り、その特定の値についての許容される誤差範囲内であるとして、“約”または“を本質的に含む”の意味を考慮すべきである。
【0120】
本明細書に記戴する、あらゆる濃度範囲、パーセンテージ範囲、比率範囲または整数範囲は、特に断らない限り、列挙した範囲内のあらゆる整数の値と、適当なとき、その分数(例えば整数の1/10および1/100)を含むと理解すべきである。
【0121】
競合アッセイ
本発明はまた少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%および少なくとも約100%まで、参照抗PD−L1抗体(MDX−1105)の結合と競合できる大環状ペプチドに関する。このような大環状ペプチドは、PD−L1と特異的に結合する限り、変異体、保存的置換、機能的置換および欠失形態を含み、1個以上のここに開示する大環状ペプチドと構造相同性であり得る。例えば、大環状ペプチドがPD−L1の参照抗PD−L1抗体と同じ領域に実質的に結合するならば、大環状ペプチドは、抗PD−L1モノクローナル抗体が結合するPD−L1エピトープと少なくとも重複するPD−L1のエピトープと結合するはずである。重複領域は、アミノ酸残基から数百アミノ酸残基の範囲であり得る。そうであれば、大環状ペプチドは、抗PD−L1モノクローナル抗体のPD−L1への結合と競合および/または遮断し、それにより抗PD−L1モノクローナル抗体のPD−L1への結合を、競合アッセイにおいて好ましくは少なくとも約50%減少させるはずである(図9参照)。
【0122】
競合アッセイ目的で参照抗体として使用し得る抗PD−L1抗体は当分野で知られる。例えば、次の代表的抗PD−L1抗体を使用し得る:MDX-1105(BMS); L01X-C(Serono)、L1X3(Serono)、MSB-0010718C(Serono)およびPD-L1 Probody(CytomX)および共用WO2007/005874に開示のPD−L1抗体。
【0123】
競合アッセイ目的で参照抗体として使用し得る抗PD−1抗体は当分野で知られる。例えば、次の代表的抗PD−1抗体を使用し得る:ニボルマブ(BMS);各々共用米国特許番号8,008,449(BMS)に開示する17D8、2D3、4H1、4A11、7D3および5F4、MK-3475(Merck、米国特許番号8,168,757に開示)および米国特許番号7,488,802に開示の抗体。
【0124】
医薬組成物
別の局面において、本発明は、医薬的に許容される担体と製剤された、本発明の1個または大環状ペプチドを組み合わせて含み、医薬的に許容される担体と共に製剤された組成物、例えば、医薬組成物を提供する。このような組成物は、本発明の1個または複数の(2以上の異なる)大環状ペプチドまたは免疫コンジュゲートまたは二重特異性分子を含み得る。例えば、本発明の医薬組成物は、標的抗原上の異なるエピトープに結合するか、または相補的活性を有する、大環状ペプチド(または免疫コンジュゲートまたは二重特異性物)の組み合わせを含み得る。
【0125】
本発明の医薬組成物は、治療と組み合わせて、すなわち、他剤と組み合わせても投与し得る。例えば、組み合わせ治療は、少なくとも1種の他の抗炎症剤または免疫抑制剤と組み合わせた大環状ペプチドを含み得る。組み合わせ治療で使用できる治療剤の例は、本発明の大環状ペプチドの使用についての章にさらに詳述する。
【0126】
本明細書で使用する“医薬的に許容される担体”は、生理学的に適合性である任意かつ全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌および抗真菌剤、等張および吸収遅延剤などを含む。好ましくは、担体は、静脈内、筋肉内、皮下、非経腸、脊髄または上皮投与に適する(例えば、注射または点滴による)。投与経路によって、活性化合物、すなわち、大環状ペプチド、免疫複合体または二重特異性分子を、化合物を不活性化し得る酸および他の自然条件の作用から化合物を保護するための物質でコーティングし得る。
【0127】
本発明の医薬化合物は、1個以上の医薬的に許容される塩を含み得る。“医薬的に許容される塩”または“治療上許容される塩”は、親化合物の所望の生物学的活性を保持し、望まない中毒学的効果に関与しない塩をいう(例えば、Berge, S.M. et al., J. Pharm. Sci., 66:1-19(1977)参照)。このような塩の例は、酸付加塩および塩基付加塩を含む。酸付加塩は、非毒性無機酸、例えば塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸など、ならびに非毒性有機酸、例えば脂肪族モノおよびジカルボン酸、フェニル置換アルカン酸、ヒドロキシアルカン酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族スルホン酸など由来のものを含む。塩基付加塩は、アルカリ土類金属、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなど、ならびに非毒性有機アミン、例えばN,N'−ジベンジルエチレンジアミン、N−メチルグルカミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、プロカインなど由来のものを含む。
【0128】
本発明の医薬組成物は、医薬的に許容される抗酸化剤も含み得る。医薬的に許容される抗酸化剤の例は、(1)水可溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど;(2)油可溶性抗酸化剤、例えばパルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールなど;および(3)金属キレート剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などを含む。
【0129】
本発明の医薬組成物で用い得る適切な水性および非水性担体の例は、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)およびこれらの適当な混合物、植物油、例えばオリーブ油および注射可能有機エステル、例えばオレイン酸エチルを含む。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティング物質の使用により、分散の場合には、必要な粒子径の維持および界面活性剤の使用により維持できる。
【0130】
これらの組成物は、防腐剤、湿潤剤、乳化剤および分散剤のようなアジュバントを含み得る。微生物の存在の予防は、上記滅菌工程および種々の抗細菌および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などの導入の両者により確実にし得る。等張剤、例えば糖、塩化ナトリウムなどを組成物に導入することも望ましい。さらに、注射可能医薬形態の長期吸収は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を遅延させる薬剤を入れることにより達成し得る。
【0131】
医薬的に許容される担体は、無菌水溶液または分散溶液および無菌注射可能な溶液または分散系の即時調製のための無菌粉末を含む。医薬的活性物質のためのこのような媒体および薬剤の使用は、当分野で知られる。何らかの慣用の媒体または薬剤が、活性化合物と不適合でない限り、本発明の医薬組成物におけるその使用が意図される。補足の活性化合物も組成物に包含させ得る。
【0132】
治療的組成物は、典型的に無菌であり、製造および保存条件下で安定でなければならない。組成物は、溶液、マイクロエマルジョン、リポソームまたは高薬物濃度に適する他の規則的な構造として製剤できる。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコールなど)およびこれらの適当な混合物を含む溶媒または分散媒体であり得る。適切な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティング物質の使用により、分散剤の場合には必要な粒子径の維持により、および界面活性剤の使用により維持できる。多くの場合、等張剤、例えば、糖、ポリアルコール、例えばマンニトール、ソルビトールまたは塩化ナトリウムを組成物に添加するのが好ましい。注射可能組成物の長期吸収は、モノステアリン酸塩およびゼラチンのような吸収を遅延させる薬剤を導入することにより達成し得る。
【0133】
無菌注射可能溶液は、必要量の活性化合物を、上に列挙した成分の1個または組み合わせを有する適当な溶媒に取り込み、必要に応じて、その後殺菌微量濾過することにより製造できる。一般に、分散剤は、活性化合物を、基本的分散媒体および上に列挙したものからの必要な他の成分を含む無菌媒体に取り込むことにより製造できる。無菌注射可能溶液の調製用の無菌粉末の場合、好ましい製造方法は、活性成分と先に無菌濾過した溶液からのさらなる所望の成分の粉末を提供する真空乾燥およびフリーズドライ(凍結乾燥)である。
【0134】
一投与量形態を製造するために担体物質と組み合わせ得る活性成分の量は、処置対象および特定の投与方法による。一投与量形態を製造するために担体物質と組み合わせ得る活性成分の量は、一般に治療的効果を生じる組成物の量である。一般に、100パーセント中、この量は医薬的に許容される担体との組み合わせ中、活性成分約0.01パーセント〜約99パーセントの範囲であり、好ましくは約0.1パーセント〜約70パーセント、最も好ましくは約1パーセント〜約30パーセントの活性成分である。
【0135】
投与レジメンは、最適な所望の応答(例えば、治療的応答)をもたらすよう調節する。例えば、単回ボーラスを投与するか、数回分割量を経時的に投与してするか、または投与量を治療的状況の緊急事態により示されるとおり、比例的に減少または増加してもよい。投与の容易性および投与量の均一性のために、投与量単位で非経腸組成物を製剤することが特に有利である。ここで使用する投与量単位形態は、処置対象への単位投与に適する物理的に分離した単位をいい、各単位は、必要な医薬担体と共に、所望の治療的効果を生じるよう計算された所定量の活性化合物を含む。本発明の投与量単位形態の明細は、(a)活性化合物の独特な特徴および達成すべき特定の治療的効果および(b)個々の感受性の処置のためのこのような活性化合物の配合の分野における固有の制限により決定され、また直接依存する。
【0136】
大環状ペプチドの投与のために、投与量は、宿主体重あたり約0.0001〜100mg/kg、より一般的には0.01〜5mg/kgの範囲である。例えば、投与量は0.3mg/kg体重、1mg/kg体重、3mg/kg体重、5mg/kg体重または10mg/kg体重であるか、または1〜10mg/kgの範囲である。処置レジメンの例は、1日1回、週に2回、週に3回、毎週、2週毎、3週毎、4週毎、月1回、3ヶ月に1回または3〜6ヶ月毎に1回の投与を必要とする。本発明の大環状ペプチドのための好ましい投与レジメンは、静脈内投与による1mg/kg体重または3mg/kg体重を含み、抗体は次の投与スケジュールのいずれか一つを使用して与える:(i)4週毎を6回投与、その後3ヶ月毎;(ii)3週毎;(iii)3mg/kg体重を1回、その後3週間毎に1mg/kg体重。
【0137】
ある方法において、異なる結合特異性を有する2個以上の大環状ペプチドを同時に投与し、この場合投与する化合物の投与量は記戴した範囲内に入る。化合物は、通常複数の機会に投与する。一回投与の間の間隔は、例えば、毎週、毎月、3ヶ月毎または毎年であり得る。間隔は、患者における標的抗原に対する大環状ペプチドの血中濃度の測定により示されるとおり、不規則でもあり得る。ある方法において、投与量を調節して、約1〜1000μg/ml、ある方法において約25〜300μg/mlの血漿抗体濃度を達成する。
【0138】
あるいは、大環状ペプチドを、投与頻度の減少が求められる場合には徐放製剤として投与できる。投与量および投与頻度は、処置が予防的であるか治療的であるかにより変わり得る。予防的適用において、長期間にわたり、比較的低投与量を比較的頻度の少ない間隔で投与する。患者が死ぬまで処置を受けることがある。治療的適用において、相対的に短い間隔での相対的高投与量が、疾患の進行が減少するか、または終わるまで、好ましくは患者が疾患症状の部分的または完全改善を示すまで、必要な場合がある。その後、患者に予防レジメンで投与し得る。
【0139】
本発明の医薬組成物における活性成分の実際の投与量は、患者に対して毒性ではなく、特定の患者、組成物および投与方法について所望の治療的応答を達成するのに有効である活性成分を得るために変わり得る。選択した投与量は、用いる特定の本発明の組成物またはそのエステル、塩またはアミドの活性、投与経路、投与の時間、用いる特定の化合物の排出率、処置期間、用いる特定の組成物と組み合わせて使用する他の薬物、化合物および/または物質、処置する患者の年齢、性別、体重、状態、一般的健康状態および先の病歴および医学分野で周知の同等な因子を含む、様々な薬物動態因子による。
【0140】
本発明の大環状ペプチドの“治療上の有効量”は、好ましくは疾患症状の重症度低下、無疾患症状期間の頻度および期間の延長または疾患苦痛による機能障害または身体障害の予防をもたらす。例えば、腫瘍の処置のために、“治療上の有効量”は、好ましくは細胞増殖または腫瘍増殖を、非処置対象に対して少なくとも約20%、より好ましくは少なくとも約40%、さらに好ましくは少なくとも約60%、なお好ましくは少なくとも約80%阻害する。化合物が腫瘍増殖および/またはHIVを阻害する能力は、ヒト腫瘍における有効性またはウイルス有効性の予測である動物モデル系で評価できる。あるいは、組成物のこの特性を、当業者に知られるインビトロ阻止アッセイにより、化合物の阻止能力を試験することにより評価できる。治療的化合物の治療上の有効量は、対象における腫瘍サイズの縮小、ウイルス負荷の低下、その他諸症状の改善をもたらす。当業者は、対象の体格、対象の症状の重症度および選択した特定の組成物または投与経路のような因子により、このような量を決定できる。
【0141】
他の面において、本発明は、本明細書に記戴する大環状ペプチドおよび別の免疫修飾剤を含む、医薬キット・オブ・パーツを提供する。キットは、過増殖性疾患(例えば、本明細書に記戴する癌)および/または抗ウイルス疾患の処置における使用のための指示書もさらに含み得る。
【0142】
本発明の組成物は、当分野で知られる多様な方法の一つ以上を使用して、一つ以上の経路により投与できる。当業者には認識されるとおり、投与経路および/または方法は所望の結果により変わる。本発明の大環状ペプチドのための好ましい投与経路は、静脈内、筋肉内、皮内、腹腔内、皮下、脊髄または他の非経腸投与経路、例えば注射または点滴を含む。本明細書で使用する用語“非経腸投与”は、経腸および局所投与以外の、通常注射による投与方法を意味し、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、関節内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、嚢下、クモ膜下、脊髄内、硬膜外および胸骨内注射および点滴を含むが、これらに限定されない。
【0143】
あるいは、本発明の大環状ペプチドは、非経腸投与経路、例えば局所、表皮または粘膜の投与経路、例えば経鼻、経口、経膣、直腸、舌下または局所的投与により投与され得る。
【0144】
活性化合物は、インプラント、経皮パッチおよびマイクロカプセル化送達系を含む、制御放出製剤のような、急速な放出から化合物を保護する担体と製剤できる。エチレンビニルアセテート、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステルおよびポリ乳酸のような生分解性、生体適合性ポリマーを使用できる。このような製剤を製造するための多くの方法が、特許となっており、または一般に当業者に知られる。例えば、Robinson, J.R., ed., Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems, Marcel Dekker, Inc., New York(1978)を参照のこと。
【0145】
治療的組成物を、当分野で知られる医療機器で投与し得る。例えば、好ましい態様において、本発明の治療的組成物を、無針皮下注射器、例えば、米国特許番号5,399,163、5,383,851、5,312,335、5,064,413、4,941,880、4,790,824または4,596,556に開示されているデバイスで投与できる。本発明に有用な周知のインプラントおよびモジュールは、制御された速度で薬剤を分配するためのインプラント可能微量注入ポンプを開示する米国特許番号4,487,603;皮膚を介する薬物の投与のための治療的デバイスを開示する米国特許番号4,486,194;正確な注入速度で薬剤を送達するための薬剤注入ポンプを開示する米国特許番号4,447,233;連続薬物送達のための可変流速インプラント可能注入装置を開示する米国特許番号4,447,224;複数のチャンバー部分を有する浸透性薬物送達系を開示する米国特許番号4,439,196;および浸透性薬物送達系を開示する米国特許番号4,475,196を含む。これらの特許は、引用により本明細書に包含させる。多くの他のこのようなインプラント、送達系およびモジュールは当業者に知られる。
【0146】
ある態様において、本発明の大環状ペプチドは、インビボでの適切な分布を確実にするために製剤できる。例えば、血液脳関門(BBB)は、多くの高度に親水性の化合物を排除する。本発明の治療的化合物が、BBBを通過することを確実にするために(望むならば)、例えば、リポソームに製剤できる。リポソームの製造方法に関しては、例えば、米国特許番号4,522,811、5,374,548および5,399,331を参照のこと。リポソームは、特異的細胞または臓器へ選択的に輸送される1個以上の部分を含むことができ、それにより標的化薬物送達を増強する(例えば、Ranade, V.V., J. Clin. Pharmacol., 29:685(1989)参照)。標的化部分の例は、葉酸またはビオチン(例えば、Low et al.の米国特許番号5,416,016参照);マンノシド(Umezawa et al., Biochem. Biophys. Res. Commun., 153:1038(1988));大環状ペプチド(Bloeman, P.G. et al., FEBS Lett., 357:140(1995); Owais, M. et al., Antimicrob. Agents Chemother., 39:180(1995));界面活性剤タンパク質A受容体(Briscoe et al., Am. J. Physiol., 1233:134(1995));p120(Schreier et al., J. Biol. Chem., 269:9090(1994))を含み、Keinanen, K. et al., FEBS Lett., 346:123(1994); Killion, J.J. et al., Immunomethods 4:273(1994)も参照のこと。
【0147】
本発明の使用および方法
本発明の大環状ペプチド、組成物および方法は、例えば、PD−L1検出またはPD−L1遮断による免疫応答を含む、多くのインビトロおよびインビボ有用性を有する。例えば、これらの分子を、培養細胞に、インビトロまたはエクスビボでまたはヒト対象に、例えば、インビボで投与し、多様な状況での免疫を増強する。したがって、一つの面において、本発明は、本発明の大環状ペプチドを、対象における免疫応答が修飾されるように対象に投与することを特徴とする、対象における免疫応答を修飾する方法を提供する。好ましくは、応答は、増強、刺激または上方制御される。他の点において、大環状ペプチドは、抗カニクイザル、抗マウスおよび/または抗マーモット結合および治療活性を有し得る。
【0148】
本明細書で使用する用語“対象”は、ヒトおよび非ヒト動物を含むことを意図する。非ヒト動物は、全ての脊椎動物、例えば、哺乳動物および非哺乳動物、例えば非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ニワトリ、マーモット、両生類および爬虫類を含むが、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、ネコ、ウシおよびウマのような哺乳動物が好ましい。好ましい対象は、免疫応答の増強が必要であるヒト患者を含む。本方法は特にT細胞仲介免疫応答の増強により処置できる障害を有するヒト患者の処置に適する。具体的態様において、本方法は、特にインビボでの癌細胞の処置に適する。免疫の抗原特異的増強を達成するために、大環状ペプチドを目的の抗原と共に投与できる。PD−L1に対する大環状ペプチドを他の薬剤と共に投与するとき、2剤をいずれの順序で投与しても、同時に投与してもよい。
【0149】
本発明は、さらに、サンプルおよび対照サンプルと、ヒト、マーモット、カニクイザルおよび/またはマウスPD−L1に特異的に結合する参照大環状ペプチドを、抗体またはその一部とヒト、マーモット、カニクイザルおよび/またはマウスPD−L1の複合体を形成させる条件下で接触させることを含む、サンプルにおけるヒト、マーモット、カニクイザルおよび/またはマウスPD−L1抗原の存在を検出するまたはヒト、マーモット、カニクイザルおよび/またはマウスPD−L1抗原の量を測定する方法を提供する。複合体の形成を、その後測定するが、ここで対照サンプルと比較して異なるサンプルの複合体形成は、サンプルにおけるヒト、マーモット、カニクイザルおよび/またはマウスPD−L1抗原の指標である。
【0150】
本発明の大環状ペプチドのCD28、ICOSおよびCTLA−4と比較したPD−L1への特異的結合を考慮して、本発明の大環状ペプチドは、細胞表面上のPD−L1発現の特異的検出に使用でき、さらに免疫親和性精製によるPD−L1の精製に使用できる。
【0151】

大環状ペプチドによるPD−1の遮断は、患者における癌細胞に対する免疫応答を増強できる。PD−1に対するリガンドであるPD−L1は、正常なヒトの細胞では発現されないが、多様なヒトの癌において多く存在する(Dong et al., Nat. Med., 8:787-789(2002))。PD−1とPD−L1の相互作用は、腫瘍浸潤性リンパ球減少、T細胞受容体仲介増殖減少および癌細胞の免疫回避をもたらす(Dong et al., J. Mol. Med., 81:281-287(2003); Blank et al., Cancer Immunol. Immunother., 54:307-314(2005); Konishi et al., Clin. Cancer Res., 10:5094-5100(2004))。免疫抑制は、PD−1とPD−L1の局所相互作用の阻害により逆転され得て、PD−1とPD−L2の相互作用が同様に遮断されたとき、この効果は相加的である(Iwai et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 99:12293-12297(2002); Brown et al., J. Immunol., 170:1257-1266(2003))。先の研究では、T細胞増殖が、PD−1のPD−L1への相互作用の阻害により回復できることが示されているが、PD−1/PD−L1相互作用の遮断によるインビボ癌腫瘍増殖に対する直接の効果についての報告はない。一つの面において、本発明は、癌性腫瘍の増殖が阻害されるように大環状ペプチドを使用するインビボでの対象の処置に関する。大環状ペプチドを、癌性腫瘍増殖阻害のために単独で使用してもよい。あるいは、大環状ペプチドを、下に記戴するとおり、他の免疫原性剤、標準的癌処置または他の大環状ペプチドと組み合わせて使用してもよい。
【0152】
したがって、一つの態様において本発明は、対象に治療上の有効量の大環状ペプチドを投与することを特徴とする、対象における腫瘍細胞増殖の阻害方法を提供する。
【0153】
本発明の大環状ペプチドを使用して癌の増殖を阻害し得る好ましい癌は、典型的に免疫治療に応答性の癌を含む。処置のための好ましい癌の非限定的例は、黒色腫(例えば、転移悪性黒色腫)、腎細胞癌(例えば、明細胞癌)、前立腺癌(例えば、ホルモン難治性前立腺腺癌および去勢抵抗性前立腺癌)、乳癌、結腸直腸癌および肺癌(例えば、扁平上皮および非扁平上皮非小細胞性肺癌)を含む。さらに、本発明は、本発明の大環状ペプチドを使用して増殖を阻害し得る難治性または反復性悪性腫瘍を含む。
【0154】
本発明の方法で処置し得る他の癌の例は、骨の癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部の癌、皮膚または眼内悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、結腸癌、直腸癌、肛門部の癌、胃/胃体癌、精巣癌、子宮癌、卵管の癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣の癌、外陰の癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道の癌、小腸の癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎の癌、軟組織の肉腫、尿道の肉腫、陰茎の肉腫、急性骨髄球性白血病、慢性骨髄球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病を含む慢性または急性白血病、小児の固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管の癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の新生物、一次CNSリンパ腫、腫瘍血管形成、脊髄軸椎腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベストにより誘発される疾患を含めた環境誘発性の癌および該癌の組み合わせを含む。本発明は、転移癌、特にPD−L1を発現する転移癌の処置にも有用である(Iwai et al., Int. Immunol., 17:133-144(2005))。
【0155】
所望により、PD−L1に対する大環状ペプチドを免疫原性剤、例えば、癌細胞、精製腫瘍抗原(組み換えタンパク質、ペプチドおよび炭水化物分子を含む)、細胞および免疫刺激サイトカインをコードする遺伝子でトランスフェクトした細胞と組み合わせて投与し得る(He et al., J. Immunol., 173:4919-4928(2004))。使用できる腫瘍ワクチンの非限定的例は、黒色腫抗原のペプチド、例えばgp100、MAGE抗原、Trp−2、MART1および/またはチロシナーゼのペプチドまたはサイトカインGM−CSFを発現するようにトランスフェクトした腫瘍細胞(さらに下に開示)を含む。
【0156】
ヒトにおいて、黒色腫のような幾つかの腫瘍は、免疫原性であることが示されている。PD−L1の遮断によりT細胞活性化の閾値を上げることにより、宿主における腫瘍応答が期待できると仮説立てられる。
【0157】
PD−L1の遮断は、ワクチン接種プロトコルと組み合わせたとき、最も有効である可能性がある。腫瘍に対するワクチン接種のための多くの実験的戦略が考案されている(Rosenberg, S., Development of Cancer Vaccines, ASCO Educational Book Spring:60-62(2000); Logothetis, C., ASCO Educational Book Spring:300-302(2000);Khayat, D., ASCO Educational Book Spring:414-428(2000); Foon, K., ASCO Educational Book Spring:730-738(2000);see also Restifo, N. et al., Cancer Vaccines, Chapter 61, pp. 3023-3043, in DeVita, V. et al., eds., Cancer:Principles and Practice of Oncology, Fifth Edition(1997)参照)。これらの戦略の一つにおいて、ワクチンを、自己または同種腫瘍細胞を使用して製造する。これらの細胞性ワクチンは、腫瘍細胞がGM−CSFを発現するように形質導入されたとき、最も有効であることが示されている。GM−CSFは、腫瘍ワクチン接種のための抗原提示の強力なアクティベーターであることが示されている(Dranoff et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:3539-3543(1993))。
【0158】
種々の腫瘍における遺伝子発現および大規模遺伝子発現パターンの研究により、いわゆる腫瘍特異的抗原の定義が導かれている(Rosenberg, S.A., Immunity, 10:281-287(1999))。多くの場合、これらの腫瘍特異的抗原は、腫瘍および腫瘍が生じた細胞に発現される分化抗原、例えばメラニン形成細胞抗原gp100、MAGE抗原およびTrp−2である。更に重要なことに、これらの抗原の多くは、宿主に見られる腫瘍特異的T細胞の標的であり得ることが示されている。PD−L1遮断を、これらのタンパク質に対する免疫応答を発生させるために、腫瘍において発現されている組み換えタンパク質および/またはペプチドのコレクションと共に使用し得る。これらのタンパク質は、通常自己抗原として免疫系により監視され、それゆえに、それらに耐容性である。腫瘍抗原は、染色体のテロメアの合成に必要であるタンパク質テロメラーゼも含んでもよく、これはヒトの癌では85%を超えて発現されており、体性組織ではわずかな限られた数である(Kim, N. et al., Science, 266:2011-2013(1994))(これらの体性組織は、種々の手段により免疫攻撃から保護され得る)。腫瘍抗原は、タンパク質の配列を変異させるか、または2個の非関連配列の融合タンパク質を創製する(すなわち、フィラデルフィア染色体におけるbcr−abl)、体性変異のために癌細胞で発現される“新抗原”であるか、あるいはB細胞腫瘍由来のイディオタイプであってもよい。
【0159】
他の腫瘍ワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBVおよびHCV)およびカポジヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)のようなヒトの癌と関係するウイルスからのタンパク質を含み得る。PD−L1遮断と共に使用し得る腫瘍特異的抗原の他の形態は、腫瘍組織それ自体から単離した精製熱ショックタンパク質(HSP)である。これらの熱ショックタンパク質は、腫瘍細胞からのタンパク質フラグメントを含み、これらのHSPは腫瘍免疫の誘発のための抗原提示細胞の送達に高度に効率的である(Suot, R. et al., Science, 269:1585-1588(1995); Tamura, Y. et al., Science, 278:117-120(1997))。
【0160】
樹状細胞(DC)は、主要抗原特異的応答に使用できる強力な抗原提示細胞である。DCは、エクスビボで産生でき、種々のタンパク質およびペプチド抗原ならびに腫瘍細胞抽出物を積載できる(Nestle, F. et al., Nat. Med., 4:328-332(1998))。DCは、これらの腫瘍抗原を同様に発現するために遺伝的手段によっても形質導入され得る。DCは、免疫化を目的として、腫瘍細胞と直接融合されてもいる(Kugler, A. et al., Nat. Med., 6:332-336(2000))。ワクチン接種の方法として、DC免疫化は、より強力な抗腫瘍応答を活性化するために、PD−L1遮断と効果的に組み合わせ得る。
【0161】
PD−L1遮断は、標準的癌処置とも組み合わせてもよい。PD−L1遮断は、化学療法レジメと効果的に組み合わせ得る。これらの場合、投与する化学療法剤の量を減らすことが可能であり得る(Mokyr, M. et al., Cancer Res., 58:5301-5304(1998))。このような組み合わせの例は、黒色腫の処置のためにダカルバジンと組み合わせた大環状ペプチドである。このような組み合わせの他の例は、黒色腫の処置のためにインターロイキン−2(IL−2)と組み合わせた大環状ペプチドである。PD−L1遮断および化学療法を組み合わせて使用する背景にある科学的原理は、殆どの化学療法化合物の細胞毒性活性の結果である細胞死が、抗原提示経路における腫瘍抗原のレベルを増加させるためである。細胞死によるPD−L1遮断と相乗作用し得る他の組み合わせ治療には、放射線、手術およびホルモン欠乏がある。これらのプロトコルのいずれも、宿主における腫瘍抗原の供給源を創製する。血管形成阻害剤は、PD−L1遮断と組み合わせてもよい。血管形成の阻害により、宿主抗原提示経路中に腫瘍抗原を供給し得る腫瘍細胞死をもたらす。
【0162】
PD−L1遮断大環状ペプチドは、FcアルファまたはFcガンマ受容体発現エフェクター細胞を腫瘍細胞への標的とする二重特異性大環状ペプチドと組み合わせても使用できる(例えば、米国特許番号5,922,845および5,837,243を参照)。二重特異性大環状ペプチドを使用して、2つの別々の抗原を標的とし得る。例えば、抗Fc受容体/抗腫瘍抗原(例えば、Her−2/neu)二重特異性大環状ペプチドは、マクロファージを腫瘍の部位に標的化させるのに使用されている。このターゲティングは、腫瘍特異的応答をさらに効果的に活性化し得る。これらの応答のT細胞アームは、PD−L1遮断物質の使用により増強される。あるいは、抗原を、腫瘍抗原および樹状細胞特異的細胞表面マーカーに結合する二重特異性大環状ペプチドの使用により、DCに直接送達させ得る。
【0163】
腫瘍は、多種多様な機構により宿主免疫監視を逃れる。これらの機構の多くは、腫瘍により発現され、かつ免疫抑制性であるタンパク質の不活性化により克服され得る。これらは、特にTGF−ベータ(Kehrl, J. et al., J. Exp. Med., 163:1037-1050(1986))、IL−10(Howard, M. et al., Immunology Today, 13:198-200(1992))およびFasリガンド(Hahne, M. et al., Science, 274:1363-1365(1996))を含む。これらの各々に対する大環状ペプチドを、抗PD−L1と組み合わせて使用して、免疫抑制性因子の効果を抑制して、宿主による腫瘍免疫応答を促進できる。
【0164】
宿主免疫応答性を活性化するために使用し得る他の大環状ペプチドを、抗PD−L1と組み合わせて使用できる。これらは、DC機能および抗原提示を活性化する樹状細胞の表面上の分子を含む。抗CD40大環状ペプチドは、T細胞ヘルパー活性を効果的に代理でき(Ridge, J. et al., Nature, 393:474-478(1998))、PD−1抗体と組み合わせて使用できる(Ito, N. et al., Immunobiology, 201(5):527-540(2000))。CTLA−4(例えば、米国特許番号5,811,097)、OX−40(Weinberg, A. et al., Immunol., 164:2160-2169(2000))、4−1BB(Melero, I. et al., Nat. Med., 3:682-685(1997)およびICOS(Hutloff, A. et al., Nature, 397:262-266(1999))のようなT細胞同時刺激分子に対する大環状ペプチドの活性化は、T細胞活性化のレベル増加のために提供され得る。
【0165】
骨髄移植は、造血起源の多様な腫瘍の処置のために現在使用されている。移植片対宿主病は、この処置の結果ではあるが、治療的利点を、移植片対腫瘍応答から得ることができる。PD−L1遮断は、ドナー生着腫瘍特異的T細胞の効果を増加させるために使用できる。
【0166】
抗原特異的T細胞のエクスビボ活性化および増大ならびに抗原特異的T細胞を腫瘍に向けさせるためのレシピエントへのこれらの細胞の養子移植が関与するいくつかの実験的治療プロトコルがある(Greenberg, R. et al., Science, 285:546-551(1999))。これらの方法は、CMVのような感染因子に対するT細胞応答の活性化にも使用し得る。大環状ペプチド存在下のエクスビボ活性化は、養子移入されたT細胞の頻度および活性を高めることが期待され得る。
【0167】
感染症
本発明の他の方法は、特定の毒素または病原体に曝されている患者の処置に使用される。したがって、本発明の他の面は、対象の感染性疾患が処置されるように、対象に本発明の大環状ペプチドを投与することを特徴とする、対象における感染性疾患の処置方法を提供する。
【0168】
上記した腫瘍への適用と同様にして、PD−L1遮断を、病原体、毒素および自己抗原に対する免疫応答を刺激するために、単独でまたはアジュバントとして、ワクチンと組み合わせて使用できる。この治療手段が特に有用であり得る病原体の例には、現在有効なワクチンがない病原体または慣用のワクチンが完全に効果的とはいえない病原体が挙げられる。これらは、HIV、肝炎(A型、B型およびC型)、インフルエンザ、ヘルペス、ジアルジア属、マラリア(Butler, N.S. et al., Nature Immunology, 13:188-195(2012); Hafalla, J.C.R., et al., PLOS Pathogens(February 2, 2012))、リーシュマニア、黄色ブドウ球菌、緑膿菌を含むが、これらに限定されない。PD−L1遮断は、感染中に変化した抗原を提示する、HIVのような因子による確立された感染に対して特に有効である。これらの新規エピトープは、抗ヒトPD−L1投与の投与時に外来物として認識され、それゆえPD−L1を介する負のシグナルにより削がれない強いT細胞応答を誘発する。
【0169】
本発明の方法により処置可能な感染の原因となる病原性ウイルスのいくつかの例は、HIV、肝炎(A、BまたはC)、ヘルペスウイルス(例えば、VZV、HSV−1、HAV−6、HSV−IIおよびCMV、エプスタイン・バーウイルス)、アデノウイルス、インフルエンザウイルス、フラビイルス、エコーウイルス、ライノウイルス、コクサッキーウイルス、コロナウイルス、呼吸器多核体ウイルス、ムンプスウイルス、ロタウイルス、麻疹ウイルス、風疹ウイルス、パルボウイルス、ワクシニアウイルス、HTLVウイルス、デングウイルス、パピローマウイルス、軟属腫ウイルス、ポリオウイルス、狂犬病ウイルス、JCウイルスおよびアルボウイルス脳炎ウイルスを含む。
【0170】
本発明の方法により処置可能な感染の原因となる病原性細菌のいくつかの例は、クラミジア属、リケッチア性細菌、マイコバクテリア、ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、髄膜炎菌および淋菌、クレブシエラ、プロテウス、セラチア、シュードモナス、レジオネラ、ジフテリア、サルモネラ、桿菌、コレラ、テタヌス、ボツリヌス、炭疽、ペスト、レプトスピラ症およびライム病細菌を含む。
【0171】
本発明の方法により処置可能な感染の原因となる病原性真菌の例は、カンジダ属(アルビカンズ、クルゼイ、グラブラタ、トロピカリシスなど)、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、アスペルギルス属(フミガーツス、ニガーなど)、ケカビ目(無コール属、アブシディア属、クモノスカビ属)、スポロトリックス・シェンキイ、ブラストミセス・デルマチチジス、南アメリカ分芽菌、コクシジオイデス・イミチスおよびヒストプラズマ・カプスラーツムを含む。
【0172】
本発明の方法により処置可能な感染の原因となる病原性寄生虫の例は、赤痢アメーバ、大腸バランチジウム、フォーラーネグレリア、アカントアメーバ属、ランブル鞭毛虫、クリプトスポリジウム属、ニューモシスチス・カリニ、三日熱マラリア原虫、ネズミバベシア、ブルセイトリパノソーマ、クルーズトリパノソーマ、ドノバンリーシュマニア、トキソプラズマ原虫およびブラジル鉤虫を含む。
【0173】
上記方法の全てにおいて、PD−L1遮断を、腫瘍抗原の強化された提示のために提供されるサイトカイン処置(例えば、インターフェロン、VEGF活性またはVEGF−受容体を標的とする薬剤、GM−CSF、G−CSF、IL−2)または二重特異性抗体治療のような他の形態の免疫治療と組み合わせ得る(例えば、Holliger, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:6444-6448(1993); Poljak, Structure, 2:1121-1123(1994)参照)。
【0174】
自己免疫性反応
大環状ペプチドは自己免疫応答を誘発および増幅する。実際、腫瘍細胞およびペプチドワクチンを使用した抗腫瘍応答の誘発は、多くの抗腫瘍応答が抗自己反応性を含むことを明らかにする(van Elsas et al., supraにおける抗CTLA−4+GM−CSF修飾B16黒色腫で観察される色素脱失;Trp−2ワクチン接種マウスにおける色素脱失(Overwijk, W. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 96:2982-2987(1999));TRAMP腫瘍細胞ワクチンにより誘発される自己免疫性前立腺炎(Hurwitz, A., supra(2000))、ヒト臨床試験において見られる黒色腫ペプチド抗原ワクチン接種および白斑症(Rosenberg, S.A. et al., J. Immunother. Emphasis Tumor Immunol., 19(1):81-84(1996))。
【0175】
それゆえに、疾患処置のために、種々の自己タンパク質を、これらの自己タンパク質に対する免疫応答を効果的に生じさせるためのワクチン接種プロトコルを考案するために、抗PD−L1遮断と組み合わせて使用することを考慮することが可能である。例えば、アルツハイマー病は、脳内のアミロイド沈着物へのAβペプチドの不適切な蓄積が原因であり、アミロイドに対する抗体応答が、これらのアミロイド沈着物を排除できる(Schenk et al., Nature, 400:173-177(1999))。
【0176】
他の自己タンパク質は、アレルギーおよび喘息の処置のためのIgEおよびリウマチ性関節炎のためのTNFアルファのような標的としても使用し得る。最後に、種々のホルモンに対する抗体応答は、本明細書に開示する大環状分子の使用により誘発され得る。生殖性ホルモンの抗体応答中和を避妊のために使用し得る。ホルモンおよび特定の腫瘍の増殖に必要である他の可溶性因子に対する抗体応答の中和は、可能性のあるワクチン接種標的としても考慮し得る。
【0177】
抗PD−L1大環状分子の使用について上に記戴したのに類似する方法を、アルツハイマー病におけるAβを含むアミロイド沈着物、TNFアルファおよびIgEのようなサイトカインのような他の自己抗原の不適切な沈着を有する患者の治療的自己免疫応答誘発のために使用できる。
【0178】
ワクチン
大環状ペプチドを、抗PD−1大環状分子と目的の抗原(例えば、ワクチン)の共投与により抗原特異的免疫応答を刺激するために使用し得る。従って、他の面において、本発明は、対象における抗原に対する免疫応答を増強する方法であって、対象に(i)抗原;および(ii)対象における抗原に対する免疫応答が増強されるような抗PD−1大環状分子を投与することを特徴とする、方法が提供される。抗原は、例えば、腫瘍抗原、ウイルス抗原、細菌抗原または病原体からの抗原であり得る。このような抗原の非限定的例は、上記の腫瘍抗原(または腫瘍ワクチン)または上記のウイルス、細菌または他の病原体からの抗原を含む。
【0179】
インビボおよびインビトロで本発明の組成物(例えば、大環状ペプチド、多特異性および二重特異性分子およびイムノコンジュゲート)を投与するための適切な経路は、当分野で周知であり、当業者が選択できる。例えば、組成物は注射(例えば、静脈内または皮下)により投与できる。使用する分子の適切な投与量は、対象の年齢および体重および組成物の濃度および/または製剤に依拠する。
【0180】
先に記戴するとおり本発明の大環状ペプチドを1種以上の他の治療剤、例えば、細胞毒性剤、放射性毒性薬物または免疫抑制剤と共投与し得る。ペプチドを薬剤に連結でき(免疫複合体として)または別々に薬剤から投与できる。後者(別々の投与)の場合、ペプチドを他の既知治療、例えば、抗癌治療、例えば、放射線の前に、後にまたは同時に投与してもよく、または共投与してよい。このような治療剤は、とりわけ、抗新生物剤、例えばドキソルビシン(アドリアマイシン)、シスプラチンブレオマイシンスルフェート、カルムスチン、クロラムブシル、ダカルバジンおよびシクロホスファミドヒドロキシ尿素を含み、これらは、それら自体、患者に毒性であるか、または準毒性である濃度でしか有効ではない。シスプラチンは、4週毎に100mg/投与で静脈内投与し、アドリアマイシンは21日毎に60〜75mg/ml投与量で静脈内投与する。本発明の大環状ペプチドと化学療法剤の共投与は、ヒト腫瘍細胞に対する細胞毒性効果を生じる異なる作用機序で働く2種の抗癌剤を提供する。このような共投与は、ペプチドに対して非反応性とし得る薬剤に対する耐性の発生または腫瘍細胞の抗原性の変化による問題を解決し得る。
【0181】
また本発明の範囲内に包含されるのは、本発明の組成物(例えば、大環状ペプチド、二重特異性または多特異性分子または免疫コンジュゲート)および使用のための指示書を含むキットである。キットは、さらに少なくとも1種のさらなる薬または1以上のさらなる本発明の大環状ペプチド(例えば、大環状分子と異なるPD−L1抗原におけるエピトープと結合する相補的活性を有するヒト抗体)を含み得る。キットは、キットの中身の意図される使用を示すラベルを一般的には含む。ラベルなる用語は、キット上にまたはキットと共に提供されるまたは他の方法でキットに付属するあらゆる書面または記録媒体を含む。
【0182】
組み合わせ治療
本発明の大環状ペプチドと他のPD−L1アンタゴニストおよび/または別の免疫修飾剤の組み合わせは、過増殖性疾患に対する免疫応答の増強に有用である。例えば、これらの分子を、インビトロまたはエクスビボで培養中の細胞またはヒト対象に、例えばインビボで投与して、多様な状況における免疫を増強する。したがって、一つの面において、本発明は、本発明の大環状ペプチドを、対象における免疫応答が修飾されるように対象に投与することを特徴とする、対象における免疫応答を修飾する方法を提供する。好ましくは、応答は、増強、刺激または上方制御される。他の態様において、本発明は、対象に本発明の大環状ペプチドおよび別の免疫修飾剤の治療以下の投与量を投与することを特徴とする、免疫刺激性治療剤での過増殖性疾患の処置と関係する有害事象を変える方法を提供する。
【0183】
大環状ペプチドによるPD−L1の遮断は、患者における癌細胞に対する免疫応答を増強できる。本発明の大環状ペプチドを使用して増殖を阻害し得る癌は、典型的に免疫治療に応答性の癌を含む。本発明の組み合わせ治療での処置のための癌の代表例は黒色腫(例えば、転移悪性黒色腫)、腎臓癌、前立腺癌、乳癌、結腸癌および肺癌を含む。本発明の方法で処置し得る他の癌の例は、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚または眼内悪性黒色腫、子宮癌、卵巣癌、直腸癌、肛門部癌、胃癌、精巣癌、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頸癌、膣癌、外陰癌、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫、食道癌、小腸癌、内分泌系癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟組織肉腫、尿道癌、陰茎癌、急性骨髄球性白血病、慢性骨髄球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病を含む慢性または急性白血病、小児固形腫瘍、リンパ性リンパ腫、膀胱癌、腎臓または輸尿管癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)新生物、一次CNSリンパ腫、腫瘍血管形成、脊髄軸椎腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、カポジ肉腫、類表皮癌、扁平上皮細胞癌、T細胞リンパ腫、アスベストにより誘発される疾患を含む環境誘発性の癌およびこれらの癌の組み合わせを含む。本発明は転移癌の処置にも有用である。
【0184】
ある態様において、本明細書に開示する大環状ペプチドの少なくとも1個を含む治療剤の組み合わせを、医薬的に許容される担体中の単一組成物として同時に、または各薬剤を連続的に投与する別々の組成物として一緒に投与し得る。例えば、第二の免疫修飾剤および本発明の大環状ペプチドを、第二の免疫修飾剤を最初に投与し、大環状ペプチドを2番目に投与するか、または大環状ペプチドを最初に投与し、第二の免疫修飾剤を2番目に投与するように逐次的に投与できる。さらに、1投与量を超える組み合わせ治療を逐次的に投与するならば、逐次投与の順番は各投与時に逆転しても同じ順番でもよく、逐次投与を同時投与またはその任意の組み合わせと組み合わせてもよい。例えば、第二の免疫修飾剤および大環状ペプチドの最初の投与は同時であってよく、2回目の投与は第二の免疫修飾剤が最初で大環状ペプチドが2番目の逐次であってよく、3回目の投与は大環状ペプチドが最初で第二の免疫修飾剤が2回目などであってよい。他の代表的投与スキームは、大環状ペプチドが最初で第二の免疫修飾剤が2番目である最初の投与を含んでよく、その後の投与は同時であってもよい。
【0185】
所望により、大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤の組み合わせを、さらに免疫原性剤、例えば、癌細胞、精製腫瘍抗原(組み換えタンパク質、ペプチドおよび炭水化物分子を含む)、細胞および免疫刺激サイトカインをコードする遺伝子でトランスフェクトした細胞と組み合わせて投与し得る(He et al., J. Immunol., 173:4919-4928(2004))。使用できる腫瘍ワクチンの非限定的例は、黒色腫抗原のペプチド、例えばgp100、MAGE抗原、Trp−2、MART1および/またはチロシナーゼのペプチドまたはサイトカインGM−CSFを発現するようにトランスフェクトした腫瘍細胞(さらに下に開示)を含む。
【0186】
組み合わせたPD−L1大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤は、さらにワクチン接種プロトコルと組み合わせ得る。腫瘍に対するワクチン接種のための多くの実験的戦略が考案されている(Rosenberg, S., Development of Cancer Vaccines, ASCO Educational Book Spring:60-62(2000); Logothetis, C., ASCO Educational Book Spring:300-302(2000); Khayat, D., ASCO Educational Book Spring:414-428(2000); Foon, K., ASCO Educational Book Spring:730-738(2000); see also Restifo et al., Cancer Vaccines, Chapter 61, pp. 3023-3043 in DeVita et al., eds., Cancer:Principles and Practice of Oncology, Fifth Edition(1997)参照)。これらの戦略の一つにおいて、ワクチンを、自己または同種腫瘍細胞を使用して製造する。これらの細胞性ワクチンは、腫瘍細胞がGM−CSFを発現するように形質導入されたとき、最も有効であることが示されている。GM−CSFは、腫瘍ワクチン接種のための抗原提示の強力なアクティベーターであることが示されている(Dranoff et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 90:3539-3543(1993))。
【0187】
種々の腫瘍における遺伝子発現および大規模遺伝子発現パターンの研究により、いわゆる腫瘍特異的抗原の定義が導かれている(Rosenberg, Immunity, 10:281-287(1999))。多くの場合、これらの腫瘍特異的抗原は、腫瘍および腫瘍が生じた細胞に発現される分化抗原、例えばメラニン形成細胞抗原gp100、MAGE抗原およびTrp−2である。より重要なことに、これらの抗原の多くは、宿主に見られる腫瘍特異的T細胞の標的であり得ることが示されている。ある態様において、本明細書に記戴する抗体組成物を使用する組み合わせたPD−L1大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤を、これらのタンパク質に対する免疫応答を誘起させるために、腫瘍において発現されている組み換えタンパク質および/またはペプチドのコレクションと共に使用し得る。これらのタンパク質は、通常自己抗原として免疫系により監視されているため、それらに耐容性である。腫瘍抗原は、染色体のテロメアの合成に必要とされるタンパク質テロメラーゼも含んでよく、これは85%を超えるヒトの癌で発現され、体性組織ではわずかな限られた数である(Kim et al., Science, 266:2011-2013(1994))(これらの体性組織は、種々の手段により免疫攻撃から保護され得る)。腫瘍抗原は、タンパク質配列を変異させるか、または2個の非関連配列の融合タンパク質を創製する(すなわち、フィラデルフィア染色体におけるbcr−abl)体性変異ために癌細胞で発現される“新抗原”であるか、あるいはB細胞腫瘍由来のイディオタイプであってもよい。
【0188】
他の腫瘍ワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)、肝炎ウイルス(HBVおよびHCV)およびカポジヘルペス肉腫ウイルス(KHSV)のようなヒトの癌と関係するウイルスからのタンパク質を含み得る。PD−L1大環状ペプチド遮断と組み合わせて使用し得る腫瘍特異的抗原の他の形態は、腫瘍組織それ自体から単離した精製熱ショックタンパク質(HSP)である。これらの熱ショックタンパク質は、腫瘍細胞由来のタンパク質フラグメントを含んでおり、これらのHSPは、腫瘍免疫を賦活させために抗原提示細胞への送達効率が高い(Suot et al., Science, 269:1585-1588(1995); Tamura et al., Science, 278:117-120(1997))。
【0189】
樹状細胞(DC)は、主要抗原特異的応答に使用できる強力な抗原提示細胞である。DCはエクスビボで産生でき、種々のタンパク質およびペプチド抗原ならびに腫瘍細胞抽出物を積載できる(Nestle et al., Nat. Med., 4:328-332(1998))。DCは、これらの腫瘍抗原を同様に発現するために遺伝的手段によっても形質導入され得る。またDCは、免疫化の目的で腫瘍細胞と直接融合されている(Kugler et al., Nat. Med., 6:332-336(2000))。ワクチン接種の方法として、DC免疫化は、強力な抗腫瘍応答を活性化するために、組み合わせた抗PD−L1大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤とを効果的に組み合わせてもよい。
【0190】
抗PD−L1大環状ペプチドと別の免疫修飾剤の組み合わせは、さらに標準的な癌の治療とも組み合わせ得る。例えば、組み合わせ大環状ペプチドおよび第二の免疫修飾剤は化学療法レジメンと効果的に組み合わせ得る。これらの場合、大環状ペプチドおよび第二の免疫修飾剤の組み合わせで見られるとおり、本発明の組み合わせと共に投与する他の化学療法剤の量を減らすことが可能であり得る(Mokyr et al., Cancer Res., 58:5301-5304(1998))。このような組み合わせの例は、黒色腫の処置のためにダカルバジンとさらに組み合わせた大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤の組み合わせである。他の例は、黒色腫の処置のためにインターロイキン−2(IL−2)とさらに組み合わせた大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤の組み合わせである。PD−L1大環状ペプチドおよび別の免疫調節剤と化学療法の組み合わせ使用の背景にある科学的原理は、殆どの化学療法化合物の細胞毒性活性の結果である細胞死が、抗原提示経路における腫瘍抗原のレベルの増加をもたらすことが理由である。細胞死により抗PD−L1大環状ペプチドと別の免疫修飾剤との組み合わせが、相乗作用をもたらし得る別の組み合わせ治療は、放射線、手術およびホルモン欠乏である。これらのプロトコルのいずれも、宿主における腫瘍抗原の供給源を創製する。血管形成阻害剤は、組み合わせたPD−L1と第二の免疫修飾剤と組み合わされてもよい。血管形成阻害は、宿主抗原提示経路中に腫瘍抗原を供給し得る腫瘍細胞死を生じる。
【0191】
PD−L1と別の免疫修飾剤の組み合わせは、FcアルファまたはFcガンマ受容体発現エフェクター細胞を腫瘍細胞への標的とする二重特異性大環状ペプチドと組み合わせても使用できる(例えば、米国特許番号5,922,845および5,837,243参照)。二重特異性大環状ペプチドを使用して、2つの別々の抗原を標的とし得る。例えば、抗Fc受容体/抗腫瘍抗原(例えば、Her−2/neu)二重特異性大環状ペプチドは、マクロファージを腫瘍の部位に標的化させるのに使用されている。このターゲティングは、腫瘍特異的応答をさらに効果的に活性化し得る。これらの応答のT細胞アームは、組み合わせたPD−1と第二の免疫修飾剤の使用により増強される。あるいは、抗原を、腫瘍抗原および樹状細胞特異的細胞表面マーカーに結合する二重特異性大環状ペプチドの使用により、DCに直接送達させ得る。
【0192】
他の例において、大環状ペプチドと第二の免疫修飾剤の組み合わせを、抗新生物大環状財、例えばリツキサン(登録商標)(リツキシマブ)、ハーセプチン(登録商標)(トラスツマブ)、ベキサール(登録商標)(トシツモマブ)、ゼヴァリン(登録商標)(イブリツモマブ)、キャンパス(登録商標)(アレムツズマブ)、リンホシド(Lymphocide)(エプラツズマブ)、アバスチン(登録商標)(ベバシズマブ)およびタルセバ(登録商標)(エルロチニブ)などと組み合わせ得る。例として、理論に縛られることを望まないが、抗癌抗体または毒素とコンジュゲートした抗癌抗体を用いる処置により、癌細胞死(例えば、腫瘍細胞)に至り、これは第二の免疫修飾剤または大環状ペプチドが介在する免疫応答を増強する。例示的態様において、過増殖性疾患(例えば、癌性腫瘍)の処置は、大環状ペプチドおよび第二の免疫修飾剤と同時または逐次的またはその任意の組み合わせにて組み合わせた抗癌抗体を含み、宿主による抗腫瘍免疫応答を増強し得る。
【0193】
腫瘍は、多種多様な機構により宿主免疫監視を逃れる。これらの機構の多くは、腫瘍により発現され、免疫抑制性であるタンパク質の不活性化により克服され得る。これらは、特にTGF−ベータ(Kehrl, J. et al., J. Exp. Med., 163:1037-1050(1986))、IL−10(Howard, M. et al., Immunology Today, 13:198-200(1992))およびFasリガンド(Hahne, M. et al., Science, 274:1363-1365(1996))を含む。別の例において、これらの各々に対する抗体を、大環状ペプチドおよび別の免疫修飾剤の組み合わせとさらに組み合わせて、免疫抑制性因子の効果を抑制して、宿主による腫瘍免疫応答を促進することができる。
【0194】
宿主免疫応答性を活性化するために使用し得る他の薬剤を、本発明の大環状ペプチドと組み合わせて使用できる。これらは、DC機能および抗原提示を活性化する樹状細胞の表面上の分子を含む。抗CD40大環状ペプチドは、T細胞ヘルパー活性を効果的に代理できるか(Ridge, J. et al., Nature, 393:474-478(1998))、または本発明の大環状ペプチド単独抗CTLA−4組み合わせと組み合わせて使用できる(Ito, N. et al., Immunobiology, 201(5):527-540(2000))。CTLA−4(例えば、米国特許番号5,811,097)、OX−40(Weinberg, A. et al., Immunol., 164:2160-2169(2000))、4−1BB(Melero, I. et al., Nat. Med., 3:682-685(1997)およびICOS(Hutloff, A. et al., Nature, 397:262-266(1999))のようなT細胞同時刺激分子に対する大環状ペプチドの活性化は、T細胞活性化のレベル増加のために提供され得る。
【0195】
骨髄移植は、造血起源の多様な腫瘍の処置のために現在使用されている。移植片対宿主病は、この処置の結果ではあるが、治療的利点を、移植片対腫瘍応答から得ることができる。本発明の大環状ペプチドは、単独でまたは別の免疫修飾剤と組み合わせて、ドナー生着腫瘍特異的T細胞の効果を増加させるために使用できる。
【0196】
抗原特異的T細胞のエクスビボ活性化および増大ならびに抗原特異的T細胞を腫瘍に向けさせるためのレシピエントへのこれらの細胞の養子移植が関与するいくつかの実験的処置プロトコルがある(Greenberg, R. et al., Science, 285:546-551(1999))。これらの方法は、CMVのような感染因子に対するT細胞応答の活性化にも使用し得る。本発明の大環状ペプチド単独または別の免疫調節剤との組み合わせの存在下でのエクスビボ活性化は、養子移入されたT細胞の頻度および活性を高めることが期待され得る。
【0197】
ある態様において、本発明は、対象に本発明の大環状ペプチドを別の免疫調節剤の治療以下の投与量と組み合わせて投与することを特徴とする、免疫刺激剤での過増殖性疾患の処置と関係する有害事象を変更する方法を提供する。例えば、本発明の方法は、患者に非吸収性ステロイドを投与することにより、免疫刺激性治療抗体誘発性の大腸炎または下痢の発生率を減少させる方法を提供する。免疫刺激性治療抗体を受容するあらゆる患者が、このような処置により誘発される大腸炎または下痢のリスクがあるため、この患者の全集団が、本発明の方法に従う治療に適する。ステロイド類は炎症性腸疾患(IBD)の処置およびIBDの悪化予防に投与されているが、IBDと診断されていない患者におけるIBDの予防(発生率の減少)には使用されていない。非吸収性ステロイド類でさえ、ステロイド類が関与する相当な副作用により、予防的使用が阻まれてきた。
【0198】
さらなる態様において、本発明の大環状ペプチドは、単独または別の免疫調節剤と組み合わせて、非吸収性ステロイドのいずれかの使用とさらに組み合わせ得る。本明細書において使用する“非吸収性ステロイド”は、肝臓での代謝後のステロイドのバイオアベイラビリティが低い(すなわち、約20%未満)相当な初回通過代謝を示すグルココルチコイドである。本発明の一つの態様において、非吸収性ステロイドはブデソニドである。ブデソニドは局所作用性グルココルチコステロイドであり、経口投与後、主に肝臓により相当代謝される。エントコート(登録商標)EC(Astra-Zeneca)は、回腸および結腸全体への薬物送達を最適化するよう開発されたブデソニドのpHおよび時間依存型経口製剤である。エントコート(登録商標)ECは、回腸および/または上行結腸が関与する軽度から中程度クローン病の処置について米国で承認されている。クローン病処置のためのエントコート(登録商標)ECの通常の経口投与量は6〜9mg/日である。エントコート(登録商標)ECは吸収される前に腸で吸収され、腸粘膜に保持される。腸粘膜標的組織を通過したら、エントコート(登録商標)ECは、肝臓のチトクロムP450系で、無視できるグルココルチコイド活性を有する代謝物にまで殆ど代謝される。それゆえに、バイオアベイラビリティは低い(約10%)。ブデソニドの低いバイオアベイラビリティは、初回通過代謝の程度が低い他のグルココルチコイドと比較して治療指数が改善されている。ブデソニドは、その結果全身作用性コルチコステロイドよりも少ない視床下部−下垂体抑制を含み、副作用が少ない。しかしながら、エントコート(登録商標)ECの慢性投与は、副腎皮質ホルモン過剰症および副腎抑制のような全身性グルココルチコイド効果を生じ得る。Physicians' Desk Reference Supplement, 58th Edition, 608-610(2004)を参照されたい。
【0199】
さらなる態様において、組み合わせたPD−L1と別の免疫調節剤(すなわち、免疫刺激性治療的大環状ペプチド抗PD−L1および抗CTLA−4)と非吸収性ステロイドの組み合わせを、さらにサリチレートと組み合わせ得る。サリチレートは、5−ASA剤例えばスルファサラジン(アザルフィジン(登録商標), Pharmacia & Upjohn);オルサラジン(DIPENTUM(登録商標), Pharmacia & Upjohn);バルサラジド(COLAZAL(登録商標), Salix Pharmaceuticals, Inc.);およびメサラミン(アサコール(登録商標), Procter & Gamble Pharmaceuticals;ペンタサ(登録商標), Shire US;CANASA(登録商標), Axcan Scandipharm, Inc.;ROWASA(登録商標), Solvay)を含む。
【0200】
投与量および製剤
適切な式Iのペプチドまたはより具体的に本明細書に記戴する大環状ペプチドを、化合物の単独および/または許容される担体との混合物で医薬製剤の形態で糖尿病および他の関連疾患の処置のために患者に投与できる。糖尿病処置の当業者は、このような処置を必要とするヒトを含む哺乳動物への化合物の投与量および投与経路を容易に決定できる。投与経路は、経口、口腔内、直腸、経皮、バッカル、鼻腔内、肺、皮下、筋肉内、皮内、舌下、結腸内、眼内、静脈内または腸管投与を含むが、これらに限定されない。化合物を、認可された調剤行為に基づき、投与経路に従って製剤する(Fingl et al., in The Pharmacological Basis of Therapeutics, Chapter 1, p.1(1975); Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Co., Easton, PA(1990))。
【0201】
本明細書に記戴する医薬的に許容されるペプチド組成物を、錠剤、カプセル剤(この各々は徐放性または持効性製剤を含む)、丸剤、粉末剤、顆粒剤、エリキシル剤、インサイチュゲル剤、マイクロスフェア剤、結晶複合体、リポソーム剤、マイクロエマルジョン剤、チンキ剤、懸濁液剤、シロップ剤、エアロゾルスプレー剤およびエマルジョン剤のような多種の投与形態で投与できる。本明細書に記戴する組成物は、経口、静脈内(ボーラスまたは点滴)、腹腔内、皮下、経皮または筋肉内形態でも投与でき、全て医薬分野で当業者に周知の投与形態を使用する。組成物は単独で投与してよいが、一般に選択した投与経路および標準的薬務に基づき選択した医薬担体と共に投与する。
【0202】
本明細書に記戴する組成物の投与レジメンは、当然、特定の薬剤の薬力学的特徴およびその投与方法および投与経路;受け手の種、年齢、性別、健康状態、医学的状態および体重;症状の性質および程度;同時処置の種類;処置頻度;投与経路、患者の腎臓および肝臓機能および望む効果により変わる。医師または獣医師は、疾患状態の予防、対抗または進行停止に必要な薬物の有効量を決定し、処方できる。
【0203】
一般的な指標として、活性成分の1日経口投与量は、目的とする効果のために使用するとき、1日あたり約0.001〜1000mg/kg体重、好ましくは約0.01〜100mg/kg体重、最も好ましくは約0.6〜20mg/kg/日の範囲である。静脈内で、活性成分の1日投与量は、目的とする効果のために使用するとき、一定速度点滴の間0.001ng〜100.0ng/分/Kg体重の範囲である。このような定速静脈内点滴は、好ましくは0.01ng〜50ng/分/Kg体重で、最も好ましくは0.01ng〜10.0mg/分/Kg体重で投与できる。本明細書に記戴する組成物を、1日に単回にて投与してよく、または総1日投与量を1日に2回、3回または4回に分けて投与してよい。本明細書に記戴する組成物は、所望により日/週/月の期間にわたり薬物の徐放が可能なデポー製剤でも投与できる。
【0204】
本明細書に記戴する組成物は、適切な鼻腔内媒体を使用する局所使用で鼻腔内形態または経皮皮膚パッチを使用して経皮経路で投与できる。経皮送達系の形で投与するとき、この投与量の投与は、当然、投与レジメンの期間中、間欠性ではなく連続的である。
【0205】
組成物は、典型的に、経口錠剤、カプセル、エリキシル、噴射剤を用いてまたは用いずに製造したエアロゾルスプレーおよびシロップである意図する投与形態を参酌し、慣用の薬務に一致して適切に選択した適切な医薬希釈剤、添加物または担体(ここでは集合的に医薬担体と呼ぶ)との混合物で、投与する。
【0206】
例えば、錠剤またはカプセルの形態での経口投与において、活性薬物成分を、経口の、非毒性の医薬的に許容される不活性担体、例えば、これらに限定されないがラクトース、デンプン、スクロース、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトールおよびソルビトールと組み合わせることができる;液体経口での経口投与のためには、経口薬物成分を、エタノール、グリセロールおよび水のような、あらゆる経口の非毒性、医薬的に許容される不活性担体と組み合わせることができる。さらに、所望の場合または必要な場合には、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤および着色剤を混合物に組み込んでもよい。適切な結合剤は、例えばデンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ−ラクトースなどの天然糖、トウモロコシ甘味剤、アカシア、トラガカントまたはアルギン酸ナトリウムのような天然および合成ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコールおよび蝋を含むが、これらに限定されない。これらの投与形態で使用される滑沢剤は、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウムおよび塩化ナトリウムを含む。崩壊剤は、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイトおよびキサンタンゴムを含むが、これらに限定されない。
【0207】
本明細書に記戴する組成物は、混合ミセルまたはリポソーム送達系、例えば小分子単層リポソーム、大分子単層リポソームおよび多層リポソームの形でも投与できる。リポソームは、コレステロール、ステアリルアミンまたはホスファチジルコリンのような様々なリン脂質から製造できる。浸透エンハンサーを、薬物吸収を増強するために添加してよい。
【0208】
プロドラッグが、医薬組成物の多くの所望の品質を高めることが知られているため(すなわち、溶解度、バイオアベイラビリティ、製造など)、本明細書に記戴する化合物をプロドラッグ形態で送達されてもよい。それゆえに、本明細書に記戴する主題は、本願請求項の化合物のプロドラッグ、その送達方法およびそれを含む組成物を包含することを意図する。
【0209】
本明細書に記戴する組成物は、標的化可能薬物担体として可溶性ポリマーとも結合されてもよい。このようなポリマーは、ポリビニル−ピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシプロピル−メタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルトアミドフェノールまたはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド−ポリリシンを含み得る。さらに、本明細書に記戴する組成物を、薬物の制御放出を達成するために有用な生分解性ポリマー、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とポリグリコール酸のコポリマー、ポリイプシロンカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアシレートおよびヒドロゲルの架橋または両親媒性ブロックコポリマーと組み合わせてもよい。
【0210】
投与に適する投与形態(医薬組成物)は、投与量単位あたり約0.01mg〜約500mgの活性成分を含む。これらの医薬組成物において、活性成分は、通常、組成物の総重量に基づき約0.5〜95重量%の量で存在し得る。
【0211】
ゼラチンカプセルは、活性成分および粉末担体、例えばラクトース、デンプン、セルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸を含み得る。類似の希釈剤を使用して圧縮錠剤を製造できる。錠剤およびカプセルのいずれも、長期間にわたる薬剤の連続的放出を提供するために徐放製品として製造できる。圧縮錠剤を、何らかの不快な味をマスクして、大気から錠剤を保護するために糖コーティングまたはフィルムコーティングまたは消化管での選択的崩壊のために腸溶性コーティングしてもよい。
【0212】
経口投与用の液体投与形態は、患者による許容性を高めるために着色剤および風味剤を含み得る。
【0213】
一般に、水、適切な油、食塩水、水性デキストロース(グルコース)および関連糖溶液およびプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのようなグリコールが、非経腸溶液のための適切な担体である。非経腸投与のための溶液は、好ましくは活性成分の水可溶性塩、適切な安定化剤および必要であれば、緩衝物質を含む。重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸のような抗酸化剤は、単独で、または組み合わせても適切な安定化剤である。また、クエン酸およびその塩およびナトリウムEDTAも使用される。さらに、非経腸溶液は、塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピル−パラベンおよびクロロブタノールのような防腐剤を含み得る。
【0214】
適切な医薬担体は、この分野の標準的参考書であるRemington:The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Edition, Mack Publishing Company(1995)に記戴されている。
【0215】
本明細書に記戴する化合物の投与のための代表的な有用な医薬投与形態は、次のとおり説明できる。
【0216】
カプセル
多数の単位カプセルを、100mgの粉末活性成分、150mgのラクトース、50mgのセルロースおよび6mgのステアリン酸マグネシウムを、標準的な2ピースの硬ゼラチンカプセルに充填することにより製造できる。
【0217】
軟ゼラチンカプセル
ダイズ油、綿実油またはオリーブ油のような消化可能油中の活性成分の混合物を製造し、ゼラチンに陽圧式排出ポンプで充填して、100mgの活性成分を含む軟ゼラチンカプセルを製造する。カプセルは、洗浄および乾燥されるべきである。
【0218】
錠剤
錠剤を、投与量単位が、例えば100mgの活性成分、0.2mgのコロイド状二酸化ケイ素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275mgの微結晶セルロース、11mgのデンプンおよび98.8mgのラクトースであるように、慣用の方法で製し得る。嗜好性を高めるため、または吸収を遅延するために適当なコーティングを施してよい。
【0219】
注射剤
本明細書に記戴するペプチド組成物の注射可能製剤は、規制機関により承認されているような添加物の使用を必要としても、または必要としない可能性がある。これらの添加物は、溶媒および共溶媒、可溶化、乳化または濃化剤、キレート剤、抗酸化剤および還元剤、抗微生物防腐剤、緩衝液およびpH調節剤、充填剤、保護剤および張性調節剤および特殊な添加物を含むが、これらに限定されない。注射可能製剤は、無菌、無発熱物質、溶液の場合、無粒状物質でなければならない。
【0220】
注射による投与に適する非経腸組成物は、例えば、1.5重量%の活性成分を、医薬的に許容される緩衝液(共溶媒または他の添加物を含んでいても、含まなくてもよい)と撹拌することにより製造し得る。溶液は、塩化ナトリウムを用いて等張化し、滅菌されなければならない。
【0221】
懸濁液
水性懸濁液を、例えば、各々5mLが100mgの微粉化活性成分、20mgのナトリウムカルボキシメチルセルロース、5mgの安息香酸ナトリウム、1.0gのソルビトール溶液、U.S.P.および0.025mLのバニリンまたは別の味の良い風味剤を含む、経口および/または非経腸投与用として製造できる。
【0222】
生分解性微粒子
注射による投与に適する徐放性非経腸組成物は、例えば、適切な生分解性ポリマーを溶媒に溶解し、活性剤をポリマー溶液に添加して導入し、溶媒をマトリクスから除去し、それによりマトリクス中に活性剤が分散したポリマーのマトリクスを形成させることにより製造され得る。
【0223】
本明細書、特に下記の代表的な実施例に使用した略語は、当業者には周知である。使用された幾つかの略語は、次の通りである:ヒドロキシベンゾトリアゾールとしてHOBt;1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールとしてHOAt;N,N'−ジイソプロピルカルボジイミドとしてDIC;ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩としてBOP;ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロリン酸塩としてPyBOP;1H−ベンゾトリアゾリウム1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−5クロロ−ヘキサフルオロリン酸塩(1−),3−オキシドとしてHCTU;1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩としてHATU;トリフルオロ酢酸としてTFA;トリイソプロピルシランとしてTIS;ジメチルスルホキシドとしてDMSO;アセトニトリルとしてMeCNまたはACNまたはAcCN;N,N−ジメチルホルムアミドとしてDMF;ジクロロメタンとしてDCM;ジイソプロピルエチルアミンとしてDIPEAまたはDIEA;ジエチルエーテルとしてEtO;メタノールとしてMeOH;室温としてrt;時間としてh;分としてmin;およびイソプロピルとしてiPr。
【0224】
ペプチド合成
本明細書の記述は、化学結合の法則および原理に即して解釈されるべきである。本開示に含まれる化合物は、医薬剤として使用するために適切で安定なものであると理解されるべきである。当業者は、化学結合および安定性についての一般原理に基づいて、どのような化合物が安定であるもの、および安定でないものかを知っている。
【0225】
本発明の大環状ペプチドの化学合成は、段階的固相合成、配座的に支援される再ライゲーションを経るペプチドフラグメントの半合成、クローン化または合成ペプチドセグメントの酵素ライゲーションおよび化学ライゲーションを含めた様々な当該技術分野において承認されている方法を使用して合成できる。本明細書に記戴する大環状ペプチドおよびそのアナログの好ましい合成方法は、Chan, W.C. et al., eds., Fmoc Solid Phase Synthesis, Oxford University Press, Oxford(2000); Barany, G. et al., The Peptides:Analysis, Synthesis, Biology, Vol. 2:“Special Methods in Peptide Synthesis, Part A”, pp. 3-284, Gross, E. et al., eds., Academic Press, New York(1980);およびStewart, J.M. et al., Solid-Phase Peptide Synthesis, 2nd Edition, Pierce Chemical Co., Rockford, IL(1984)に記戴されているような、種々の固相技術を使用する化学合成である。好ましいストラテジーは、α−アミノ基を一時的に保護するためのFmoc(9−フルオレニルメチルメチル−オキシカルボニル)基と、アミノ酸側鎖を一時的に保護するためのtert−ブチル基の組み合わせに基づく(例えば、therton, E. et al., “The Fluorenylmethoxycarbonyl Amino Protecting Group”, in The Peptides:Analysis, Synthesis, Biology, Vol. 9:"Special Methods in Peptide Synthesis, Part C", pp. 1-38, Undenfriend, S. et al., eds., Academic Press, San Diego(1987))。
【0226】
ペプチドは、不溶性ポリマー支持体(“樹脂”とも呼ぶ)上で段階的方法において、ペプチドのC末端から開始して合成できる。合成は、ペプチドのC末端アミノ酸を、アミドまたはエステル結合の形成を介して樹脂に付加することにより開始する。これは、得られるペプチドをC末端のアミドまたはカルボン酸として、最終段階で遊離させ得る。
【0227】
C末端アミノ酸および合成に使用する全ての他のアミノ酸は、α−アミノ保護基が合成中に選択的に除去されるように、特異的に保護されたα−アミノ基および側鎖官能基(存在するならば)を有することを必要とする。アミノ酸のカップリングを、活性エステルとしてそのカルボキシル基の活性化および樹脂に結合したN末端アミノ酸の非遮断α−アミノ基との反応により実施する。一連のα−アミノ基の脱保護およびカップリングを、全ペプチド配列が組立てられるまで繰り返す。次いで、通常、副反応を制限するための適当なスカベンジャーの存在下で、ペプチドを樹脂から遊離し、同時に側鎖官能性の脱保護を行う。得られたペプチドを最終的に逆相HPLCで精製する。
【0228】
最終ペプチドの前駆体としてのペプチジル−樹脂の合成は、市販の架橋ポリスチレンポリマー樹脂(Novabiochem, San Diego, CA; Applied Biosystems, Foster City, CA)を利用する。好ましい固体支持体は、C末端カルボキサミドのための4−(2',4'−ジメトキシフェニル−Fmoc−アミノメチル)−フェノキシアセチル−p−メチルベンズヒドリルアミン樹脂(RinkアミドMBHA樹脂);9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂(Sieberアミド樹脂);4−(9−Fmoc)アミノメチル−3,5−ジメトキシフェノキシ)バレリル−アミノメチル−Merrifield樹脂(PAL樹脂)である。第一および後続するアミノ酸のカップリングは、それぞれDIC/HOBt、HBTU/HOBt、BOP、PyBOPから、またはDIC/6−Cl−HOBt、HCTU、DIC/HOAtまたはHATUから製造したHOBt、6−Cl−HOBtまたはHOAt活性エステルを使用して達成できる。好ましい固体支持体は、保護ペプチドフラグメントの2−クロロトリチルクロライド樹脂および9−Fmoc−アミノ−キサンテン−3−イルオキシ−Merrifield樹脂(Sieberアミド樹脂)である。第一のアミノ酸を、2−クロロトリチルクロライド樹脂への付加は、Fmoc保護アミノ酸とジクロロメタンおよびDIEAにおける樹脂との反応により最良に達成される。必要であれば、アミノ酸の溶解を促進するために少量のDMFを添加してよい。
【0229】
本明細書に記戴するペプチドアナログの合成は、単または多チャネルペプチド合成器、例えばCEM Liberty Microwave合成器またはProtein Technologies, Inc.のPrelude(6チャネル)またはSymphony(12チャンネル)合成器を使用して実施できる。
【0230】
各ペプチドのためのペプチジル−樹脂前駆体を、任意の標準法を使用して、開裂および脱保護し得る(例えば、King, D.S. et al., Int. J. Peptide Protein Res., 36:255-266(1990)参照)。所望の方法は、水およびスカベンジャーとしてのTIS存在下のTFAの使用である。典型的に、ペプチジル−樹脂を、TFA/水/TIS(94:3:3、v:v:v;1mL/100mgのペプチジル樹脂)中、2〜6時間、室温で撹拌する。消費した樹脂を濾取し、TFA溶液を濃縮または減圧下に乾燥する。得られた粗製ペプチドは、沈殿させて、EtOで洗浄するか、または直接分取HPLCで精製するためにDMSOまたは50%酢酸水溶液に再溶解される。
【0231】
所望の純度のペプチドを、例えば、Watersモデル4000またはShimadzuモデルLC-8A液体クロマトグラフでの分取HPLCを使用して精製する。粗製ペプチドの溶液を、YMC S5 ODS(20×100mm)カラムに充填し、いずれも0.1%TFAで緩衝化したMeCNの水溶液の直線グラジエントで、14〜20mL/分の流速を使用し、220nmでのUV吸光度により溶離液をモニタリングしながら溶出する。精製ペプチドの構造をエレクトロスプレーMS分析で確認できる。
【0232】
分析データ:
質量スペクトル分析法:“ESI−MS(+)”とは、正イオンモードで実施したエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−MS(−)”とは、負イオンモードで実施したエレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−HRMS(+)”とは、正イオンモードで実施された高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す;“ESI−HRMS(−)”とは、負イオンモードで実施した高分解エレクトロスプレーイオン化質量スペクトル分析法を示す。検出された質量は、“m/z”単位表記に従って報告された。1000より大きい正確な質量を有する化合物は、二重電荷イオンまたは三重電荷イオンとして高頻度で検出された。
【0233】
分析条件A:
カラム:Waters BEH C18, 2.0 x 50 mm, 1.7 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで0.5分100%Bで保持;流量:1mL/min;検出:UV220nm。
【0234】
分析条件B:
カラム:Waters BEH C18, 2.0 x 50 mm, 1.7 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:50℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで0.5分100%Bで保持;流量:0.5mL/min;検出:UV220nm。
【0235】
分析条件C:
カラム:Waters BEH C18, 2.1 x 50 mm, 1.7 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);温度:70℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで2.0分間保持;流量:0.75mL/min;検出:UV220nm。
【0236】
分析条件D:
カラム:Waters CSH C18, 2.1 x 50 mm, 1.7 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(トリフルオロ酢酸を含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(トリフルオロ酢酸を含む);温度:70℃;グラジエント:0%B、3分かけて0〜100%B、次いで100%Bで2.0分間保持;流量:0.75mL/min;検出:UV220nm。
【0237】
実施例および中間体の一般方法
全ての操作を、Symphony-X ペプチド合成器(Protein Technologies)でオートメーション下において行なった。別段の記載が無ければ、全ての方法を、底部フリットを備えた10mLポリプロピレンチューブ内で実施した。このチューブを、チューブの底部と上部の双方を介してPreludeペプチド合成器と連結させた。DMFおよびDCMを、チューブ上部から加えて、このチューブの両サイドを均一に洗い落とした。残りの試薬を、チューブの底から加えて、フリットを通して樹脂と接触させる。全ての溶液を、チューブの底から除去する。“周期的攪拌”とは、底部フリットからのNガスの短時間のパルスを意味する;パルスは約5秒間続けて、30秒毎におこる。クロロアセチルクロリド溶液/DMFを、調整24時間以内に使用した。一般的には、アミノ酸溶液を、調製してから一週間を過ぎて使用しない。HATU溶液を、調整5日以内で使用する。DMF=ジメチルホルムアミド;HATU=1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロリン酸塩;DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;Rink=(2,4−ジメトキシフェニル)(4−アルコキシフェニル)メタンアミン、“4−アルコキシ”は、ポリスチレン樹脂との結合位置およびタイプを述べる。使用した樹脂は、Rinkリンカー(窒素にてFmoc保護された)を含むMerrifieldポリマー(ポリスチレン)である;100〜200メッシュ、1%DVB,0.56mmol/gローディング。使用される一般的なアミノ酸を下記に列挙し、側鎖保護基は括弧内に示した。
Fmoc−Ala−OH;Fmoc−Arg(Pbf)−OH;Fmoc−Asn(Trt)−OH;Fmoc−Asp(OtBu)−OH;Fmoc−Bzt−OH;Fmoc−Cys(Trt)−OH;Fmoc−Dab(Boc)−OH;Fmoc−Dap(Boc)−OH;Fmoc−Gln(Trt)−OH;Fmoc−Gly−OH;Fmoc−His(Trt)−OH;Fmoc−Hyp(tBu)−OH;Fmoc−Ile−OH;Fmoc−Leu−OH;Fmoc−Lys(Boc)−OH;Fmoc−Nle−OH;Fmoc−Met−OH;Fmoc−[N−Me]Ala−OH;Fmoc−[N−Me]Nle−OH;Fmoc−Phe−OH;Fmoc−Pro−OH;Fmoc−Sar−OH;Fmoc−Ser(tBu)−OH;Fmoc−Thr(tBu)−OH;Fmoc−Trp(Boc)−OH;Fmoc−Tyr(tBu)−OH;Fmoc−Val−OH。
【0238】
カルボキサミド生成物について:この方法は、0.100mmolのスケールで実施した実験を述べたもので、この場合のスケールは、樹脂に結合したRinkリンカーの量により決定される。このスケールは、上記したRink−Merrifield樹脂のおおよそ178mgに対応する。アミノ酸カップリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤法”として下記に述べた樹脂膨潤法を用いて開始した。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング法”を用いた。アミノ酸と二級アミンN末端とのカップリングには、以下に記述した“ダブルカップリング法”を用いた。クロロアセチルクロリドとペプチドのN末端とのカップリングは、下記に詳述した“クロロアセチルクロリドカップリング法”により記述される。
【0239】
樹脂膨潤法:
10mL ポリプロピレン固体相反応容器に、Merrifield:Rink樹脂(178mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を、下記の通りに3回洗った(膨潤):反応容器に、DMF(2.0mL)を加えて、この混合物を10分間周期的に攪拌して、次いで溶媒をフリットから排出した。
【0240】
単カップリング法:
先の工程からの樹脂を入れた反応容器にピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v, 2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに連続的に6回洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を容器の上部に加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最終的にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間攪拌して、次いで反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、10分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、次ぎの通りに4回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次工程に直接使用した。
【0241】
−(S)−2−アミノ−3−(1−(カルボキシメチル)−1H−インドール−3−イル)プロパン酸のための単カップリング:
カップリングを、30分間の攪拌時間を用いた以外は上記の通りに行なった。
【0242】
ダブルカップリング法:
先の工程からの樹脂を入れた反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)の溶液を加えた。混合物を、周期的に3分間攪拌して、次いでこの溶液を、フリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v, 2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から洗い(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最終的にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間攪拌して、次いで反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに2回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最終的にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、15分間周期的に攪拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに2回洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、10分間周期的に攪拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を、90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次工程に直接使用した。
【0243】
クロロアセチルクロリドカップリング法:
先の工程からの樹脂を含む反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)の溶液を加えた。混合物を、周期的に3分間攪拌して、次いでこの溶液を、フリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2mL)を容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、DIPEA(DMF中で0.4M,3.0mL,24等量)を加えて、次いでクロロアセチルクロリド(DMF中で0.8M,1.5mL,13.2等量)を加えた。混合物を、30分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに3回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いに対して、CHCl(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、15分間Nストリーム下に置くと、樹脂は硬くなり、取り扱い易くなった。
【0244】
カルボン酸C末端生成物について:この方法は、0.100mmolのスケールで実施した実験を述べたもので、この場合のスケールは、樹脂に結合した2−クロロトリチルの量によりにより決定される。市販のFmoc−Gly−2−クロロトリチル樹脂が使用され、通常0.92meq/g ローディングである。このスケールは、上記したFmoc−Gly−2−クロロトリチル樹脂のおおよそ109mgに対応している。アミノ酸カプリングの前に、全てのペプチド合成手順は、“樹脂膨潤法”として下記に記載した樹脂膨潤法を用いて開始した。アミノ酸と第一級アミンN末端のカップリングには、下記に記載した“単カップリング法”を用いた。アミノ酸と第二級アミンN末端とのカップリングには、以下に記述した“ダブルカップリング法”を使用した。クロロアセチルクロリドとペプチドのN末端とのカップリングは、以下に詳述した“クロロアセチルクロリドカップリング法”に記載される。
【0245】
樹脂膨潤法:
10mL ポリプロピレン固相反応容器に、Merrifield:Rink樹脂(178mg,0.100mmol)を加えた。樹脂を下記の通りに3回洗った(膨潤させた):反応容器に、DMF(2.0mL)を加えて、混合物を、10分間周期的に攪拌して、この溶媒をフリットから排出した。
【0246】
単カップリング法:
先の工程からの樹脂を入れた反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、周期的に3分間攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回連続的に洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)を加えて、最後にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間攪拌して、次いで反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続して洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、DIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)、次いで無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、周期的に10分間攪拌して、次いで反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続して洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を、90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次工程に直接使用した。
【0247】
−(S)−2−アミノ−3−(1−(カルボキシメチル)−1H−インドール−3−イル)プロパン酸についての単カップリング:
カップリングを、30分間の攪拌時間を用いた以外は上記の通りに行なった。
【0248】
ダブルカップリング法:
先の工程からの樹脂を入れた反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、周期的に3分間攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最終的にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間攪拌して、次いで反応溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに2回洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、アミノ酸(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、次いでHATU(DMF中で0.2M,1.0mL,2等量)、最終的にDIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)を加えた。混合物を、周期的に15分間攪拌して、次いで反応溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに2回洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、DIPEA(DMF中で0.4M,1.0mL,4等量)、次いで無水酢酸(2.0mL)を加えた。混合物を、周期的に10分間攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回連続的に洗った:各洗いに対し、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、次工程に直接使用した。
【0249】
クロロアセチルクロリドカップリング法:
先の工程からの樹脂を含む反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、3分間周期的に攪拌して、次いで溶液をフリットから排出した。反応容器に、ピペリジン:DMF(20:80v/v,2.0mL)を加えた。混合物を、周期的に3分間攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに6回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を30秒間周期的に攪拌して、溶液をフリットから排出した。反応容器に、DIPEA(DMF中で0.4M,3.0mL,24等量)、次いでクロロアセチルクロリド(DMF中で0.8M,1.5mL,13.2等量)を加えた。混合物を、周期的に30分間攪拌して、次いで溶液を、フリットから排出した。樹脂を、下記の通りに3回連続的に洗った:各洗いに対して、DMF(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。樹脂を、下記の通りに4回洗った:各洗いに対し、CHCl(2.0mL)を、容器の上部から加えて(底部フリットからではない)、得られる混合物を90秒間周期的に攪拌して、この溶液をフリットから排出した。得られる樹脂を、15分間Nストリーム下に置くと、樹脂は硬くなり、取り扱い易くなった。
【0250】
グローバル脱保護法:
“脱保護溶液”を、40mLのガラスバイアル内でトリフルオロ酢酸(22mL)、フェノール(1.325g)、水(1.25mL)およびトリイソプロピルシラン(0.5mL)を合わせて調製した。樹脂を、反応容器から取り出して、4mL ガラスバイアルに移した。バイアルに、“脱保護溶液”(2.0mL)を加えた。混合物を、シェーカー(1分間1000RPM、次いで1.5時間500RPM)内で激しく混合した。混合物を、0.2ミクロンシリンジフィルターを18X150mm試験管に通して、濾過し、固体を“脱保護溶液”(1.0mL)の第二の部分を用いて抽出した。18X150mmの試験管内で濾液を合わせて、EtO(15mL)で希釈すると、相当量の白色固体が沈殿した。混合物を2分間遠心分離して、次いでこの溶液を傾捨した。固体をEtO(20mL)に懸濁した;混合物を5分間遠心分離した;この溶液を傾捨した。最後の時点で、固体をEtO(20mL)に懸濁した;混合物を、5分間遠心分離した;溶液をデキャンテーションした。
【0251】
環化法:
固体を、20mL MeOHに溶解して、溶液を、ヒューニッヒ塩基を用いてpH=11に調整した。次いで、溶液を、終夜静置させた(攪拌は必要ない)(およそ18時間)。ロータリーエバポレーター下において溶媒を除去して、粗生成物を得た。
【0252】
中間体−1300Zの製造
【化9】

以下のペプチドを、上記方法に従って、0.4mmolスケールで合成した。強調した(underlined)工程は、ダブルカップリング法を用いて、斜字体の残基は30分間の単カップリングを用いてカップリングした。
;Glyの場所は、2−クロロトリチル樹脂上に組み込まれた位置である。樹脂からの解裂は、その樹脂を5分間、20%ヘキサフルオロイソプロパノール/DCM中で振とうすることにより達成され、その後濾過された。濾液を真空濃縮し、目的の生成物を得た。HPLC RT=2.21min,カラム:Waters Aquity UPLC BEH C18 2.1 X 50 mm 1.7 μm 粒子;移動相A:アセトニトリル(0.05%TFAを含む);移動相B:水(0.05%TFAを含む);グラジエント:1.5分かけて2〜98%B、次いで98%Bで1.55分間保持;流量:0.8mL/min。
【0253】
中間体−130AAの製造
【化10】
上記方法に従って、0.8mmolスケールにて以下のペプチドを合成した。強調した工程はダブルカップリング法を用いた。
Glyの場所は、2−クロロトリチル樹脂上に組み込まれた位置である。上記方法に従って、脱保護および環化後に、化合物を以下の通りに精製した:粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:Waters CSH c-18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて40〜80%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は29.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は97%であった。
分析条件C:保持時間=1.59min;ESI−MS(+)m/z 917.4(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.84min;ESI−MS(+)m/z 917.4(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:916.9374(M+2H) 実測値:916.9371(M+2H)。
【0254】
中間体−130ABの製造
【化11】

合成を、1.400mmolスケール(0.1mmol)で、記載の一般方法により行なった。N末端で第二級アミンが出現する場合に(強調した(underlined)残基で表される)、ダブルカップリング法を用いた。配列は、
であった。ペプチドを、TFA/フェノール/水/iPr3SiHカクテルに付し、上記したエーテル法における沈殿/洗いの後に樹脂から開裂した。得られる物質を、この物質をMeOH(〜20mL)中に取り、4〜6滴のヒューニッヒ塩基(pH〜11)を加えることにより環化した。室温で終夜撹拌した後に、粗製物質を、ロータリーエバポレーションにより溶媒を除去した。この物質を精製せずに実施例13082−13089および13091−13117のために用いた。
【0255】
実施例13080の製造
【化12】
工程1:中間体1300Z(61.8mg,0.021mmol)/DMF(537μl)の溶液に、HATU(12.25mg,0.032mmol)、次いでヒューニッヒ塩基(11.25μl,0.064mmol)を加えた。最終的に、ベンジルアミン(3.52μl,0.032mmol)を加えて、得られる溶液を室温で攪拌した。3時間以内で、LC/MSにより示されるように生成物が形成された。水を加えて、得られる混合物を、濾過して、固体のtert−ブチル 3−((7R,10S,13S,16S,19S,22S,25S)−25−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)−1−((S)−2−((S)−2−((S)−1−((S)−2−((S)−2−((S)−3−(4−(tert−ブトキシ)フェニル)−2−(2−クロロアセトアミド)−N−メチルプロパンアミド)プロパンアミド)−4−オキソ−4−(トリチルアミノ)ブタノイル)ピロリジン−2−カルボキサミド)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)−4−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボキサミド)−19−((1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−22−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)−13,16−ジブチル−10−イソブチル−14,17−ジメチル−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキソ−1−フェニル−7−((トリチルチオ)メチル)−2,5,8,11,14,17,20,23−オクタアザヘキサコサン−26−イル)−1H−インドール−1−カルボキシルレート(38.1mg,0.013mmol,59.8%収率)を得た。物質をそのまま取り出した。
【0256】
工程2:固体のtert−ブチル 3−((7R,10S,13S,16S,19S,22S,25S)−25−((2S,4R)−4−(tert−ブトキシ)−1−((S)−2−((S)−2−((S)−1−((S)−2−((S)−2−((S)−3−(4−(tert−ブトキシ)フェニル)−2−(2−クロロアセトアミド)−N−メチルプロパンアミド)プロパンアミド)−4−オキソ−4−(トリチルアミノ)ブタノイル)ピロリジン−2−カルボキサミド)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)プロパンアミド)−4−メチルペンタノイル)ピロリジン−2−カルボキサミド)−19−((1−(2−(tert−ブトキシ)−2−オキソエチル)−1H−インドール−3−イル)メチル)−22−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)エチル)−13,16−ジブチル−10−イソブチル−14,17−ジメチル−3,6,9,12,15,18,21,24−オクタオキソ−1−フェニル−7−((トリチルチオ)メチル)−2,5,8,11,14,17,20,23−オクタアザヘキサコンサン−26−イル)−1H−インドール−1−カルボキシレート(38.1mg,0.013mmol)に、開裂用カクテル(2mL TFA,120.4mg フェノール,45.4μL,Et3SiHおよび113.6μL,水)を加えた。得られる黄色溶液を、室温で45分間維持して、次いで〜20mL エーテルで希釈した。得られる固体を、遠心分離により沈殿させて、エーテルをデキャンテーションにより除去した。追加のエーテルの洗浄サイクルの後に、この固体を1:1のAcCN:酢酸アンモニウム(20mL)に溶解して、1M NaOHを用いてpHを〜9に調整した。溶液をrtで終夜静置した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は6.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件C:保持時間=1.88min;ESI−MS(+)m/z 989.4(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.64min;ESI−MS(+)m/z 989.7(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:989.0082(M+2H) 実測値:989.0073(M+2H).
【0257】
実施例13081の製造
【化13】
2−((6S,9S,12S,18R,21S,24S,27S,30S,33S,36S,38aS,40R,44S,47S,49aS)−30,36−ビス((1H−インドール−3−イル)メチル)−6−(2−アミノ−2−オキソエチル)−44−(3−アミノ−3−オキソプロピル)−24,27−ジブチル−40−ヒドロキシ−12−(4−ヒドロキシベンジル)−33,47−ビス(ヒドロキシメチル)−21−イソブチル−9,10,25,28−テトラメチル−5,8,11,14,20,23,26,29,32,35,38,43,46,49−テトラデカオキソオクタテトラコンタヒドロジピロロ[2,1−g<sub>1</sub>:2',1'−x][1,4,7,10,13,16,19,22,25,28,31,34,37,40,43]チアテトラデカアザシクロペンタテトラコンチン−18−カルボキサミド)酢酸(21.2mg,0.012mmol)/DMF(289μl)の溶液に、HATU(5.72mg,0.015mmol)、次いでDMF中のヒューニッヒ塩基(8.08μl,0.046mmol)および5−アジドペンタン−1−アミン(14.82mg,0.116mmol)の混合物を加えた。混合物を室温で攪拌した。1時間後に、生成物が少量見られ、圧倒的大部分の出発物質が残っていた。更なる1時間後、LC/MSは余り変化が見られなかった。更にHATUおよびアミン混合物を、順に加えて、黄色の溶液を室温で終夜攪拌した。LC/MSは、出発物質の消費と、目的物質の形成を示した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて60〜100%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は8.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は99%であった。
分析条件C:保持時間=2.01min;
分析条件D:保持時間=2.02min;
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:971.9853(M+2H) 実測値:971.9856(M+2H).
【0258】
実施例13082の製造
【化14】
中間体130AB(16.0mg,8.95μmol)/DMF(298μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(9.38μl,0.054mmol)、2−メトキシエタンアミン(15.42μl,0.179mmol)を加えた。HATU(10.21mg,0.027mmol)を、次いで加えた。混合物を室温で攪拌した。LC/MSは、出発物質と生成物との混合を示しており、生成物は経時的に更に増加しなかった。さらにHATUを加えて、混合物を終夜攪拌して、その後LC/MSは出発物質の消費を示した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は3.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
分析条件C:保持時間=1.92min;ESI−MS(+)m/z 922.8(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.76min;ESI−MS(+)m/z 922.9(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:922.4818(M+2H) 実測値:922.4807(M+2H).
【0259】
実施例13083の製造
【化15】

中間体130AB(49mg,0.027mmol)/DMF(548μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(28.7μl,0.165mmol)、ピペリジン−4−オール(55.5mg,0.548mmol)を加えた。次いで、HATU(11.47mg,0.030mmol)を加えた。混合物を室温で攪拌した。LC/MSは、〜1:1比の主要な質量ピークにて出発物質と生成物のオーバーラップを示した。追加の0.5等量のHATUを加えて、反応を更に1時間行った。その後、所望の物質は主要成分であったが、ある程度の出発物質とグアニジン付加物のピークを目視できた。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18,19 x mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は、95%であった。
分析条件C:保持時間=1.85min;
分析条件D:保持時間=1.76min;ESI−MS(+)m/z 936.2(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:935.4896(M+2H) 実測値:935.4882(M+2H).
【0260】
実施例13084の製造
【化16】

粗製中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)、N−メチルプロパン−1−アミン(40.9mg,0.560mmol)を加えた。HATU(11.70mg,0.031mmol)を、次いで加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件B:保持時間=2.89min;ESI−MS(+)m/z 921.8(M+2H)
分析条件C:保持時間=1.90min;ESI−MS(+)m/z 922.0(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:921.4922(M+2H) 実測値:921.4910(M+2H).
【0261】
実施例13085の製造
【化17】

粗製中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)、ピロリジン(39.8mg,0.560mmol)を加えた。HATU(11.70mg,0.031mmol)を、次いで加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
分析条件B:保持時間=2.81min;ESI−MS(+)m/z 921.1(M+2H)
分析条件C:保持時間=1.76min;ESI−MS(+)m/z 920.8(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:920.4844(M+2H) 実測値:920.4833(M+2H).
【0262】
実施例13086の製造
【化18】
中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)、ピペリジン(47.6mg,0.560mmol)を加えた。HATU(11.70mg,0.031mmol)を、次いで加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件C:保持時間=2.01min;ESI−MS(+)m/z 928.0(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.72min;ESI−MS(+)m/z 927.9(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:927.4922(M+2H) 実測値:927.4905(M+2H).
【0263】
実施例13087の製造
【化19】
粗製中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、順にヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)およびモルホリン(48.7mg,0.560mmol)を加えた。次いで、HATU(11.70mg,0.031mmol)を加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は5.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は95%であった。
分析条件C:保持時間=1.81min;ESI−MS(+)m/z 929.3(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.66min;ESI−MS(+)m/z 929.3(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:928.4818(M+2H) 実測値:928.4807(M+2H).
【0264】
実施例13088の製造
【化20】
粗製中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、ヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)、4−フェニルピペリジン(90mg,0.560mmol)を順に加えた。次いで、HATU(11.70mg,0.031mmol)を加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて55〜95%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は3.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
分析条件C:保持時間=2.14min;ESI−MS(+)m/z 966.1(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.89min;ESI−MS(+)m/z 966.0(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:965.5078(M+2H) 実測値:965.5070(M+2H).
【0265】
実施例13089の製造
【化21】
粗製中間体130AB(50mg,0.028mmol)/DMF(933μl)の溶液に、ヒューニッヒ塩基(29.3μl,0.168mmol)およびメチルピペラジン(56mg,0.560mmol)を順に加えた。次いで、HATU(11.70mg,0.031mmol)を加えた。混合物を室温で攪拌した。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで4分間100%Bで保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は4.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
分析条件C:保持時間=1.79min;ESI−MS(+)m/z 935.6(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.38min;ESI−MS(+)m/z 935.6(M+2H)
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:934.9976(M+2H) 実測値:934.9962(M+2H).
【0266】
実施例13090の製造
【化22】
合成を、記した一般方法により、0.20mmolのスケール(2x0.1mmol)で行なった。ダブルカップリング(方法B)を、N末端で第二級アミンが出現する場合に使用した(強調した残基で表される)。
このペプチドを、TFA/フェノール/水/iPr3SiHカクテルに付して、上記したエーテル法において沈殿/洗いの後にRink樹脂から解裂した。得られる物質を、その物質をMeOH(〜20mL)に取り、4〜6滴のヒューニッヒ塩基(pH〜11)を加えることにより環化した。室温で終夜撹拌した後に、粗製物質を、溶媒を、ロータリーエバポレーションにより除去して得た。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。
生成物の収量は36.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は95%であった。
分析条件C:保持時間=1.69min;ESI−MS(+)m/z 900.6(M+2H)
分析条件D:保持時間=1.54min;ESI−MS(+)m/z 900.9(M+2H).
【0267】
実施例13091−13118の製造
【化23】
DMF(9.25mL)中の中間体130AB(1.1mg,592μmol)およびDIPEA(629μL,3.6mmol)の溶液を、室温で15分間振とうした。HATU(248mg,651μmol)/DMF(9.25mL)溶液も調製した。16x48mm 密封バイアル内で秤量した各アミン(15等量)に、中間体130AB/DIPEA溶液(250μL)およびHATU溶液(250μL)に加えた。バイアルを密封して、室温で振とうした。一晩後、LC/MSは不完全な反応を示したので、更にHATU溶液(250uL)のアリコートを加えた。更に1日後に、最終にHATU溶液のアリコートを加えた。
【0268】
実施例13091の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.7mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
【0269】
実施例13092の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.7mgであり、LCMS分析によるその算出純度は95%であった。
【0270】
実施例13093の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより更に精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.2mgであり、LCMS分析によるその算出純度は94%であった。
【0271】
実施例13094の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0272】
実施例13095の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.5mgであり、LCMS分析によるその算出純度は91%であった。
【0273】
実施例13096の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで3分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
【0274】
実施例13097の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分間かけて15〜55%B、次いで100%Bで3分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
【0275】
実施例13098の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.7mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0276】
実施例13099の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分間かけて15〜55%B、次いで100%Bで3分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は94%であった。
【0277】
実施例13100の精製:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0278】
実施例13101:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0279】
実施例13102:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより更に精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は94%であった。
【0280】
実施例13103:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより更に精製した:カラム:Waters CSH C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。所望の生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.1mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0281】
実施例13104:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0282】
実施例13105:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0283】
実施例13106:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜100%B、次いで100%Bで3分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.7mgであり、LCMS分析によるその算出純度は90%であった。
【0284】
実施例13107:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで4分間100%Bで保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0285】
実施例13108:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて25〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.9mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0286】
実施例13109:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて25〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0287】
実施例13110:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.7mgであり、LCMS分析によるその算出純度は90%であった。
【0288】
実施例13111:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は1.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
【0289】
実施例13112:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分間かけて15〜55%B、次いで4分間100%Bで保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0290】
実施例13113:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて25〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0291】
実施例13114:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.8mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0292】
実施例13115:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて25〜65%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は0.5mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
【0293】
実施例13116:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて10〜50%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.6mgであり、LCMS分析によるその算出純度は92%であった。
【0294】
実施例13117:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて15〜55%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は2.0mgであり、LCMS分析によるその算出純度は96%であった。
実施例13118:
粗製物質を、以下の条件を用いて分取LC/MSにより精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5アセトニトリル:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて20〜60%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は4.3mgであり、LCMS分析によるその算出純度は100%であった。
【0295】
実施例13091−13118についての分析条件、保持時間およびESI-MS(+)m/z(M+2H):
【表1】
【表2】
【0296】
実施例13119の製造
【化24】
合成を、0.2mmolのRink樹脂を用いて記載した一般方法により行なった。N末端で第二級アミンが出現した場合に(強調した残基で表される)ダブルカップリング(方法B)を使用した。配列は、
であった。このペプチドを、TFA/フェノール/水/iPrSiHカクテルに付して、上記したエーテル法における沈殿/洗いの後に樹脂から開裂した。得られる物質を、MeOH(〜20mL)中にその物質を取り、4〜6滴ヒューニッヒ塩基を加えて(pH〜11)環化した。室温で終夜撹拌した後に、粗製物質を、ロータリーエバポレーションにより溶媒を除去することにより得た。粗製物質を、分取LC/MSにより以下の条件を用いて精製した:カラム:XBridge C18, 19 x 200 mm, 5 μm 粒子;移動相A:5:95メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);移動相B:95:5メタノール:水(10mM 酢酸アンモニウムを含む);グラジエント:30分かけて50〜90%B、次いで100%Bで5分間保持;流量:20mL/min。目的とする生成物を含有する画分を合わせて、遠心蒸発により乾燥させた。生成物の収量は36.4mgであり、LCMS分析によるその算出純度は95%であった。
分析条件C:保持時間=1.69min;ESI−MS(+)m/z 900.6(M+2H).
分析条件D:保持時間=1.54min;ESI−MS(+)m/z 900.9(M+2H).
ESI−HRMS(+)m/z:計算値:900.4687(M+2H) 実測値:900.4671(M+2H).
【0297】
均一時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイを使用する大環状ペプチドがPD−1のPD−L1への結合を競合する能力を試験する方法
本発明の大環状ペプチドがPD−L1に結合する能力をPD−1/PD−L1均一時間分解蛍光(HTRF)結合アッセイを使用して試験した。
【0298】
方法
可溶性PD−1の可溶性PD−L1への結合の均一時間分解蛍光(HTRF)アッセイ。可溶性PD−1および可溶性PD−L1は、膜貫通領域を除くためのカルボキシル末端短縮化を有し、異種性配列、特にヒト免疫グロブリンG配列(Ig)のFc部分またはヘキサヒスチジンエピトープタグ(His)と融合したタンパク質をいう。全ての結合研究を、0.1%(w/v)ウシ血清アルブミンおよび0.05%(v/v)Tween−20を添加したdPBSからなるHTRFアッセイ緩衝液で行った。PD−1−Ig/PD−L1−His結合アッセイについて、阻害剤をPD−L1−His(10nM最終)と、15分、4μlのアッセイ緩衝液と共にプレインキュベートし、続いて1μlのアッセイ緩衝液中のPD−1−Ig(20nM最終)を添加し、さらに15分インキュベートした。ヒト、カニクイザル、マウスまたはその他の種のいずれかからのPD−L1融合タンパク質を使用した。HTRF検出を、ユウロピウムクリプテート標識抗Igモノクローナル抗体(1nM最終)およびアロフィコシアニン(APC)標識抗Hisモノクローナル抗体(20nM最終)を使用して達成した。抗体をHTRF検出緩衝液で希釈し、5μlを結合反応の上部に分配した。反応を30分平衡化させ、EnVision蛍光光度計を使用してシグナル(665nm/620nm比)を得た。さらなる結合アッセイをPD−1−Ig/PD−L2−His(それぞれ20nMおよび5nM)、CD80−His/PD−L1−Ig(それぞれ100nMおよび10nM)およびCD80−His/CTLA4−Ig(それぞれ10nMおよび5nM)で確立した。ビオチニル化化合物番号71とヒトPD−L1−Hisの間の結合/競合研究を次のとおり行った。大環状ペプチド阻害剤をPD−L1−His(10nM最終)と60分、4μlのアッセイ緩衝液中でプレインキュベートし、1μlのアッセイ緩衝液中のビオチニル化化合物番号71(0.5nM最終)を添加した。結合を30分平衡化させ、5μlのHTRF緩衝液中のユウロピウムクリプテート標識ストレプトアビジン(2.5pM最終)およびAPC標識抗His(20nM最終)を添加した。反応を30分平衡化させ、シグナル(665nm/620nm比)をEnVision蛍光光度計を使用して得た。
【0299】
組み換えタンパク質。C末端ヒトIgエピトープタグを有するカルボキシル切断型ヒトPD−1(アミノ酸25〜167)[hPD−1(25−167)−3S−IG]およびC末端Hisエピトープタグを有するヒトPD−L1(アミノ酸18−239)[hPD−L1(19−239)−タバコ葉脈斑紋ウイルスプロテアーゼ開裂部位(TVMV)−His]を、HEK293T細胞で発現させ、組み換えタンパク質A親和性クロマトグラフィーおよび分子ふるいクロマトグラフィーで連続的に精製した。ヒトPD−L2−His(Sino Biologicals)、CD80−His(Sino Biologicals)、CTLA4−Ig(RnD Systems)を全て商業的供給源から得た。
【0300】
組換えヒトPD−1−Igの配列
【化25】
(配列番号:1)

組換えヒトPD−L1−TVMV−His(PD−L1−His)の配列
【化26】
(配列番号:2)
【0301】
この結果を表1に示した。下記に示した通り、本発明の大環状ペプチドは、PD−L1−TVMV−His(PD−L1−His)へのPD−1−Ig結合活性の強力な阻害を示した。範囲は以下のとおりである:A=0.01〜0.06μM;B=0.004〜0.0099μM。
【0302】
【表3】
【表4】
【0303】
当業者には、本願発明が前述に例示した実施例に限定されず、その本質的特性から逸脱することなく他の特定の形に具現化できることは明らかである。それゆえに、実施例は、あらゆる点で限定的ではなく説明的と見なすことが望まれ、前記実施例ではなく添付する特許請求の範囲を参照すべきであり、請求の範囲と等価の意味および範囲に入る全ての変化は包含されると意図される。
【配列表】
[この文献には参照ファイルがあります.J-PlatPatにて入手可能です(IP Forceでは現在のところ参照ファイルは掲載していません)]