【文献】
Huawei, HiSilicon,Discussion on CA issues for shortened TTI operation,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1611193,フランス,3GPP,2016年11月 5日,Section 2
【文献】
Huawei, HiSilicon,sUCI on sPUSCH,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1611162,フランス,3GPP,2016年11月 5日,Section 2
【文献】
Huawei, HiSilicon,Discussion on CSI feedback for short TTI,3GPP TSG RAN WG1#87 R1-1611166,フランス,3GPP,2016年11月 5日,Section 3
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1のPCCスケジューリング結果、前記第1の復調結果、前記第2の復調結果、前記第1のチェック結果、および前記第2のチェック結果に基づいて、前記アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する前記ステップは、
前記第1のPCCスケジューリング結果が、前記周期的CQI報告時点において前記UEの前記PCCに対して前記アップリンクスケジューリングが行われることを示すとき、前記第2の復調結果および前記第2のチェック結果に基づいて、前記アップリンクデータを正しく復調した前記復調結果を決定するステップ、または
前記第1のPCCスケジューリング結果が、前記周期的CQI報告時点において前記UEの前記PCCに対してアップリンクスケジューリングが行われないことを示すとき、前記第1の復調結果および前記第1のチェック結果に基づいて、前記アップリンクデータを正しく復調した前記復調結果を決定するステップ
を含む、請求項1に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本出願の目的、技術的解決策、および利点をより明確にするために、以下では、添付の図面を参照して本出願の実装をさらに詳細に説明する。
【0023】
本出願の実施形態が詳細に説明される前に、まず、本出願の実施形態の適用シナリオが説明される。本出願の実施形態は、緩和されたバックホールに基づく基地局間キャリアアグリゲーションシナリオ、例えば、IP無線アクセスネットワークキャリアアグリゲーション(IP Radio Access Network Carrier Aggregation、IPRAN CA)シナリオに主に適用される。
【0024】
基地局間キャリアアグリゲーションシナリオは、1つのプライマリ基地局と、1つまたは複数のセカンダリ基地局とを含む異なる基地局のコンポーネントキャリアに基づいてキャリアアグリゲーションが実行されるシナリオである。プライマリ基地局は、PCCに対応し、PCCにおけるアップリンクスケジューリングを行うよう構成される。セカンダリ基地局は、SCCに対応し、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを行うよう構成される。
図1Aは、本出願の一実施形態による緩和されたバックホールに基づく基地局間キャリアアグリゲーションシナリオの概略図である。
図1Aに示されるように、基地局間キャリアアグリゲーションシナリオは、基地局11と、基地局12と、UE13とを含む。基地局11は、プライマリ基地局であり、基地局12は、セカンダリ基地局である。2つの基地局は、基地局間キャリアアグリゲーション技術を使用することによってUE13にサービスを提供することができる。すなわち、UE13は、基地局11によってスケジューリングされたPCCを通じて基地局11にアップリンクデータを伝送してもよく、または基地局12によってスケジューリングされたSCCを通じて基地局12にアップリンクデータを伝送してもよく、基地局12は、UEのアップリンクデータを受信すると、アップリンクデータを基地局11にさらに送信してもよく、基地局11は、アップリンクデータを処理する。
【0025】
しかしながら、緩和されたバックホールに基づく基地局間キャリアアグリゲーションシナリオでは、
図1Aに示されるように、基地局11は、PCCスケジューリング結果を基地局12に送信し、基地局12は、PCCスケジューリング結果をすぐに受信することはできず、伝送遅延の後にのみPCCスケジューリング結果を受信することができる。セカンダリ基地局がSCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了した後、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があるとき、伝送遅延により、セカンダリ基地局は、プライマリ基地局によって送信されるPCCのアップリンクスケジューリング結果を受信しない場合があり、その結果正しい復調フォーマットを予め決定することができない。
【0026】
例えば、緩和されたバックホールに基づいて現在計画されている基地局間キャリアアグリゲーションシナリオでは、最大の基地局間単方向伝送遅延は、通常4ms以下である。さらに、スケジューリングおよび復調のタイミング要件によれば、CQI報告時点においてSCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了すると、セカンダリ基地局は通常、決定された復調フォーマットに基づく復調を準備するために、2ms後、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があり、2ms後、スケジューリングされたSCC上でUEによって送信されるアップリンクデータを受信し、予め決定された復調フォーマットに基づいて復調を行う必要がある。すなわち、スケジューリングと復調フォーマットの決定との間の時間間隔は2msであり、復調フォーマットの決定と復調との間の時間間隔も2msであるため、スケジューリングと復調との間の時間間隔は、4msである。
【0027】
基地局間伝送遅延が2msを超える例が用いられる。プライマリ基地局がPCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了し、セカンダリ基地局がSCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了すると、プライマリ基地局は、PCCアップリンクスケジューリング結果をセカンダリ基地局に送信する。2ms後、セカンダリ基地局が、プライマリ基地局のPCCスケジューリング結果に基づいて、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があるとき、プライマリ基地局とセカンダリ基地局の間の伝送遅延が2msを超えるため、セカンダリ基地局は、この時点ではプライマリ基地局のPCCスケジューリング結果を受信せず、その結果、対応する復調フォーマットを予め決定することができない。2ms後、セカンダリ基地局が、スケジューリングされたSCC上でUEによって送信されるアップリンクデータを受信し、アップリンクデータを復調する必要があるとき、セカンダリ基地局は対応する復調フォーマットを予め決定しないため、セカンダリ基地局は、この時点ではアップリンクデータを正常に復調することができず、その結果、SCC上でUEによって送信されるデータを復調を通じて得ることができず、データ伝送障害につながる。
【0028】
実際の用途では、セカンダリ基地局は、物理層(L1)と、メディアアクセス制御(Media Access Control、MAC)層(L2)とを含む。L2は、プライマリ基地局のPCCスケジューリング結果に基づいて、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定し、復調指示をL1に送信するために使用される。復調指示は、決定された復調フォーマットを搬送し、決定された復調フォーマットに基づいて復調を行うようL1に命令するために使用される。L1は、L2層によって送信された復調指示を受信し、復調指示に基づいてSCC上のアップリンクデータを復調するために使用される。
【0029】
例えば、基地局間伝送遅延が2ms以下であると仮定すると、スケジューリングが完了してから2ms後、セカンダリ基地局は、プライマリ基地局によって送信されたPCCアップリンクスケジューリング結果を受信することができ、PCCスケジューリング結果に基づいてL2を介して、復調指示をL1に送信するために、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定してもよい。PCCアップリンクスケジューリング結果が、アップリンクスケジューリングがUEのPCCで行われていないことを示すと仮定すると、復調指示は、PUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用されるフォーマットに基づいてSCC上のアップリンクデータを復調するよう、L1に命令するために使用される。2ms後、SCC上でUEによって送信されるアップリンクデータを受信すると、セカンダリ基地局は、スケジューリング指示と、PUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用されるフォーマットとに基づいて、L1を介してアップリンクデータを復調してもよい。
【0030】
しかしながら、基地局間伝送遅延が2msを超える場合、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があるとき、セカンダリ基地局は、プライマリ基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を受信せず、その結果、復調指示をL1からL2に送信することができない。その結果、SCCでUEによって送信されるアップリンクデータを受信すると、セカンダリ基地局は、復調指示に基づいてL1を介してアップリンクデータを復調することができない。
【0031】
SCC上のアップリンクデータを復調するために使用されるフォーマットが周期的CQI報告時点にわかりえないという関連技術の問題を解決し、SCCにおけるアップリンクスケジューリング機会の損失を回避するために、本出願の一実施形態は、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なく、周期的CQI時点にSCC上のアップリンクデータを正常に復調するために、キャリアアグリゲーションベースの復調方法を提供し、それによってUEによってアップリンクデータを伝送するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0032】
本出願の本実施形態で提供される方法は、緩和されたバックホールに基づく基地局間キャリアアグリゲーションシナリオのセカンダリ基地局に主に適用される。
図1Bは、本出願の一実施形態によるセカンダリ基地局11の概略構造図である。
図1Bを参照すると、セカンダリ基地局11は、送信器111と、受信器112と、メモリ113と、プロセッサ114と、通信バス115とを主に含む。当業者は、
図1Bに示されるセカンダリ基地局11の構造はセカンダリ基地局11に対する制限を構成せず、セカンダリ基地局11は図に示されるものよりも多いまたは少ない構成要素を含み、またはいくつかの構成要素を組み合わせ、または異なる構成要素配置を有してもよいことを理解し得る。これは、本出願の本実施形態に限定されない。
【0033】
送信器111および受信器112は、他のデバイスと通信するよう構成される。例えば、プライマリ基地局のPCCスケジューリング結果は、受信器112を使用することによって受信されてもよく、またはSCC上でUEによって送信されるアップリンクデータは、受信器112を使用することによって受信されてもよく、またはSCCスケジューリング結果は、送信器111を使用することによってプライマリ基地局に送信されてもよい。メモリ113は、データを記憶するよう構成されてもよく、例えば、プライマリ基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果またはUEによって送信されたアップリンクデータを記憶するよう構成されてもよい。さらに、メモリ113は、キャリアアグリゲーションベースの復調方法を実行するための1つまたは複数の実行プログラムおよび/またはモジュールを記憶するよう構成されてもよい。
【0034】
プロセッサ114は、セカンダリ基地局11の制御センタである。プロセッサ114は、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit、ASIC)、または本出願の本実施形態における解決策のプログラム実施を制御するよう構成された1つまたは複数の集積回路であり得る。プロセッサ114は、以下の実施形態で提供されるキャリアアグリゲーションベースの復調方法を実装するために、メモリ113に記憶されたソフトウェアプログラムおよび/またはモジュールを動作させ、または実行し、メモリ113に記憶されたデータを呼び出すことができる。
【0035】
通信バス115は、プロセッサ114とメモリ113との間で情報を送信するための経路を含んでもよい。
【0036】
図1Cは、本出願の一実施形態によるキャリアアグリゲーションベースの復調方法のフローチャートである。この方法の相互作用エンティティは、UEと、第1の基地局と、第2の基地局とを含む。第1の基地局は、セカンダリ基地局であってもよく、第2の基地局は、プライマリ基地局であってもよい。
図1Cを参照すると、方法は、以下のステップを含む。
【0037】
ステップ101:スケジューリングされたSCCに基づいてUEによって送信されるアップリンクデータを受信すると、第1の基地局は、現時点が周期的CQI報告時点であるかどうかを判定する。
【0038】
アップリンクデータは、具体的にはSCCのPUSCH上で送信されてもよく、PUSCHは、データ送信のためのアップリンクチャネルである。CQIは、無線チャネルの通信品質インジケータであり、所与のチャネルのチャネル品質を示すために使用され、CQI値が高いほど、チャネル品質が高いことを示す。無線通信システムでは、UEは、UEに割り当てられた各通信チャネルを監視する必要があり、各通信チャネルのCQIを周期的に報告する必要がある。CQI報告期間は、基地局とUEとの間のネゴシエーションを通じて設定され得る。
【0039】
非周期的CQI報告時点において、UEは、SCC上で送信対象のターゲットデータを直接送信することができる。周期的CQI報告時点において、SCC上でターゲットデータを送信する必要があるとき、UEは、SCC上でターゲットデータだけでなくCQIも送信する必要がある。しかしながら、CQIは、ターゲットデータとともにSCC上で送信されてもよいし、スケジューリングされたPCC上で送信されてもよい。非周期的CQI報告時点は、周期的CQI報告時点以外の時点、すなわち、CQIを報告する必要がない時点である。
【0040】
実際の用途では、UEがスケジューリングされたSCCに基づいてアップリンクデータを送信する前に、第2の基地局がPCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了すると、第2の基地局は、PCCアップリンクスケジューリング情報を対応するUEに送信し、第1の基地局がSCCにおけるアップリンクスケジューリングを完了すると、第1の基地局はまた、SCCアップリンクスケジューリング情報を対応するUEに送信する。したがって、UEが、CQI報告時点において、スケジューリングされたSCCに基づいてターゲットデータを送信する必要があるとき、UEは、まず、UEのPCCアップリンクスケジューリング情報およびSCCアップリンクスケジューリング情報に基づいて、CQI報告時点においてアップリンクスケジューリングがUEのPCCおよびSCCにおいて実行されるかどうかを判定し、判定結果に基づいて、周期的CQIをターゲットデータとともにSCC上で送信するかどうかを判定し得る。具体的には、アップリンクスケジューリングがPCCとSCCの両方において実行される場合、UEは、スケジューリングされたPCC上で周期的CQIを送信し、この場合、SCC上のアップリンクデータは、周期的CQIを含むことなくターゲットデータのみを含む。アップリンクスケジューリングがPCCにおいては実行されないが、アップリンクスケジューリングがSCCにおいて実行される場合、UEは、スケジューリングされたSCCを介してターゲットデータと周期的CQIの両方を送信し、この場合、SCC上のアップリンクデータは、ターゲットデータと、周期的CQIチャネル関連シグナリングとを含む。
【0041】
アップリンクデータは異なる時点において異なるコンテンツを含む可能性があるため、スケジューリングされたSCCに基づいてUEによって送信されるアップリンクデータを受信すると、第1の基地局は、まず、現時点が周期的CQI報告時点であるかどうかを決定し得る。現時点が周期的CQI報告時点でない場合、第1の基地局は、SCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用される復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを直接復調し、または現時点が周期的CQI報告時点である場合、第1の基地局は、以下のステップ102を実行する。
【0042】
ステップ102:第1の基地局が、現時点が周期的CQI報告時点であると決定し、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって第2の基地局によって送信されるものを受信していない場合、第1の基地局は、第1の復調結果、第2の復調結果、第1のチェック結果、および第2のチェック結果を得るために、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてアップリンクデータを復調する。
【0043】
第1のPCCスケジューリング結果は、周期的CQI報告時点においてUEのPCCにおいてアップリンクスケジューリングが行われるかどうかを示すために使用される。第1の復調フォーマットは、SCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがあるときに使用される復調フォーマットである。第2の復調フォーマットは、SCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用される復調フォーマットである。第1の復調結果は、第1の復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調することによって得られる復調結果である。第2の復調結果は、第2の復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調することによって得られる復調結果である。第1のチェック結果は、第1の復調結果を巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check、CRC)方式でチェックすることによって得られる。第2のチェック結果は、第2の復調結果をCRC方式でチェックすることによって得られる。チェック結果は、対応する復調結果が正しいかどうかを示すために使用され得る。
【0044】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であり、第2の基地局によって送信されるものを受信していない場合、第1の基地局は、まず、アップリンクデータの二重復調を行ってもよく、すなわち、SCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがあるときに使用される変調フォーマットおよびSCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用されるフォーマットにそれぞれ基づいて復調を行ってもよい。
【0045】
さらに、復調プロセスはチェック処理ステップを含み、すなわち、復調結果が復調により得られるとき、チェック結果を得るために、復調結果に対してCRCチェックがさらに実行される。したがって、復調が完了すると、復調結果とチェック結果の両方が得られる。CRCチェックは、データ通信の分野でエラー検出チェックコードを使用することによってデータ送信のエラー検出を行うために最も一般的に使用される方法であり、送信されたデータの正確さおよび整合性をチェックするために使用されうる。したがって、復調結果のチェック結果は、対応する復調結果が正しいかどうかを示すために使用され得る。
【0046】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって、第2の基地局によって送信されるものを受信していない例のみが説明に使用されることに留意されたい。しかしながら、他の実施形態では、第1の基地局が、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって、第2の基地局によって送信されるものをすでに受信している場合、第1の基地局は、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定する必要があるとき、第1のPCCスケジューリング結果に基づいて復調フォーマットを決定し、決定された復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調してもよい。
【0047】
具体的な実施形態では、第1の基地局が、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって、第2の基地局によって送信されるものを受信していない場合、第1の基地局は、L2を介してL1へ第1の復調指示を送信してもよい。第1の復調指示は、アップリンクデータの二重復調を行い、すなわち、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてアップリンクデータを復調するようL1に命令するために使用される。第1の基地局が、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果をすでに受信している場合、第1の基地局は、第1のPCCに基づいてL2を介して、アップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定し、第2の復調指示をL2を介してL1に送信してもよい。第2の復調指示は、決定された復調フォーマットを搬送し、決定された復調フォーマットが正しい復調フォーマットであることをL1に示すために使用され、それによりL1は、決定された復調フォーマットに基づいて復調を行う。
【0048】
ステップ103:復調が完了したときに、第1の基地局が、第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果をすでに受信している場合、第1の基地局は、第1のPCCスケジューリング結果、第1の復調結果、第2の復調結果、第1のチェック結果、および第2のチェック結果に基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する。
【0049】
アップリンクデータを正しく復調した復調結果とは、UEによってSCC上で送信される完全なデータコンテンツ、例えば、ターゲットデータ、またはターゲットデータおよび周期的CQIを得るために、アップリンクデータが正しい復調フォーマットを使用することによって復調されることを意味する。
【0050】
第1のPCCスケジューリング結果、第1の復調結果、第2の復調結果、第1のチェック結果、および第2のチェック結果に基づいて第1の基地局によって、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定することは、以下のいずれかの方式を含む。
【0051】
第1の実装では、第1のPCCスケジューリング結果が、周期的CQI報告時点においてUEのPCCにおいてアップリンクスケジューリングが行われることを示すとき、第1の基地局は、第2の復調結果および第2のチェック結果に基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する。
【0052】
アップリンクスケジューリングがUEのPCCにおいて実行されるとき、このことは周期的CQIがUEによってスケジューリングされたPCC上で送信され、SCC上のアップリンクデータに周期的CQIがなく、二重復調プロセスにおいて、第2の復調フォーマットが正しい復調フォーマットであることを示す。したがって、第1の基地局は、第2のチェック結果と、第2の復調フォーマットに基づく復調を行うことによって得られる第2の復調結果とに基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定しうる。
【0053】
具体的には、第1の基地局によって、第2の復調結果および第2のチェック結果に基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定することは、以下のいずれかの方式を含む。
【0054】
(1)第2のチェック結果を使用することによって、第2の復調結果が正しいと決定される場合、第2の復調結果は、アップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定される。
【0055】
(2)第2のチェック結果を使用することによって、第2の復調結果が正しくないと決定される場合、第2の復調データが決定され、ハイブリッド自動再送要求(Hybrid Automatic Repeat reQuest、HARQ)再送信指示がUEに送信されることで、後続のHARQ再送信データおよび第2の復調データに基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する。
【0056】
第2の復調データは、HARQ合成が行われ得、第2の復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調するプロセスにおいて得られるデータであり、具体的には、HARQ合成が行われ得、復調プロセスにおけるデコード処理の前に得られるデータであってもよい。HARQ再送信指示は、SCCに基づいてHARQ再送信データを送信するようUEに命令するために使用される。
【0057】
第2のチェック結果を使用することによって、第2の復調結果が正しくないと決定されるとき、このことは、復調フォーマットは正しいものの、他の干渉要因(例えば、高干渉シナリオまたは弱いカバレッジシナリオ)により復調障害も引き起こされ、その結果、復調により得られる第2の復調結果が正しくないことを示す。この場合、UEもデータを再送信するよう命令される必要があり、再送信されたデータは、前の復調プロセスにおいて復調データと合成され、アップリンクデータを正しく復調した復調結果は、合成されたデータに基づいて決定される。
【0058】
HARQは、前方誤り訂正符号化(Forward Error Correction、FEC)と自動再送要求(Automatic Repeat Request、ARQ)を合成することによって形成される技術である。復調結果がエラーを含むとき、復調結果に対応する復調データは正しくデコードすることはできないが、復調データは、特定の有用な情報を依然として含む。したがって、有用な情報は、復調成功率を高めるために、復調データと再送信データを合成してデコードするために使用され得る。さらに、再送信プロセスでは、追加の冗長ビットが再送信されてもよい。より多くの冗長ビットが再送信されてチャネルコードレートを低下させ、それによってデコード成功率を高める。再送信された冗長ビットが追加された後でもなお通常のデコードを行うことができない場合、再送信が再度実行される。再送信の量が増えると、冗長ビットが連続的に蓄積され、チャネルコードレートが連続的に低下するため、より良いデコード効果を得ることができる。
【0059】
具体的には、第1の基地局が、HARQ再送信データおよび第2の復調データに基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定するプロセスは、UEによって送信されたHARQ再送信データを受信すると、第1の基地局によって、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてHARQ再送信データを復調し、復調プロセスから、HARQ合成が行われ得る第3の復調データおよび第4の復調データを得るステップと、第1の基地局が、復調中、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果をすでに受信している場合、第1の基地局によって、第2のPCCスケジューリング結果に基づいて第3の復調データおよび第4の復調データから第2のターゲット復調データを選択するステップと、HARQ合成を第2の復調データおよび第2のターゲット復調データに行い、合成された復調データに基づいて合成復調結果を得て、合成復調結果をチェックするステップと、第1の基地局が、チェックにより、復調結果が正しいと決定する場合、第1の基地局によって、合成復調結果をアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定するステップ、または第1の基地局が、チェックにより、復調結果が正しくないと決定する場合、HARQ再送信指示をUEに送信する回数が予め設定された回数に達するまで、第1の基地局によって、HARQ再送信指示をUEに再送信するステップとを含む。
【0060】
第2のPCCスケジューリング結果は、HARQ再送信データの時点においてUEのPCCにおいてアップリンクスケジューリングが行われるかどうかを示すために使用され、第2のターゲット復調結果は、第2のPCCスケジューリング結果によって示される正しい復調フォーマットの復調データである。予め設定された量は、第1の基地局とUEとの間のネゴシエーションを通じて設定されてもよく、通常は4であり、すなわち、UEは通常、最大4つのHARQ再送信を行う。さらに、予め設定された再送信量を通じて得られた復調結果が依然として正しくない場合、第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに送信することを停止し、得られた復調結果を破棄する。
【0061】
他の実施形態では、第1の基地局が、復調中、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果を受信しない場合、第1の基地局は、第3の復調データおよび第4の復調データに第2の復調データでそれぞれHARQ合成を行い、2つの復調結果および対応するチェック結果を得るために、合成された復調データをデコードしてチェックする。対応するチェック結果を使用することによって、2つの復調結果に正しいチェックされた復調結果があると決定すると、第1の基地局は、正しいチェックされた復調結果をアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定し、または対応するチェック結果を使用することによって、2つの復調結果に正しいチェックされた復調結果がないと決定すると、第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに送信する回数が予め設定された回数に達するまで、HARQ再送信指示をUEに再送信する。
【0062】
第2の実装では、第1のPCCスケジューリング結果が、周期的CQI報告時点においてUEのPCCにおいてアップリンクスケジューリングが行われないことを示すとき、第1の基地局は、第1の復調結果および第1のチェック結果に基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する。
【0063】
アップリンクスケジューリングがUEのPCCにおいて行われないとき、このことは周期的CQIがUEによってSCC上で送信され、SCC上のアップリンクデータの中に周期的CQIがあり、二重復調プロセスにおいて、第1の復調フォーマットが正しい復調フォーマットであることを示す。したがって、第1の基地局は、第1のチェック結果と、第1の復調フォーマットに基づく復調を行うことによって得られる第1の復調結果とに基づいて、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定してもよい。
【0064】
第1の復調結果および第1のチェック結果に基づいて第1の基地局によって、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する実装は、第2の復調結果および第2のチェック結果に基づいて第1の基地局によって、アップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する実装と同様である。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0065】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を予め受信することができず、復調フォーマットを決定することができないとき、第1の基地局は、周期的CQI時点においてSCC上のアップリンクデータに対して二重復調を直接行ってもよく、すなわち、2つのフォーマット、つまり、SCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがあるときに使用されるフォーマットおよびSCCのPUSCH上に周期的CQIチャネル関連シグナリングがないときに使用されるフォーマットにそれぞれ基づいて復調を行い、PCCスケジューリング結果を受信すると、PCCスケジューリング結果および二重復調の復調結果に基づいて最終復調結果を決定し、それによって周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータの復調成功確率を高めることができる。周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータが正常に復調されうるため、周期的CQI時点におけるSCCは、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なしに、アップリンクデータを送信するためにUEに割り当てられ得、それによってUEによってアップリンクデータを送信するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0066】
図1Cの実施形態では、第1の基地局が、アップリンクデータが完全に復調されたとき、第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果をすでに受信している例のみが使用されることに留意されたい。しかしながら、他の実施形態では、第1の基地局は、例えば、第2の基地局と第1の基地局との間の伝送遅延が4msを超える場合、アップリンクデータが完全に復調されたとき、第2の基地局によって送信される第1のPCCスケジューリング結果を受信しなくてもよい。
図1Dは、本出願の一実施形態による他のキャリアアグリゲーションベースの復調方法のフローチャートである。
図1Dに示されるように、方法は、ステップ104およびステップ105をさらに含む。
【0067】
ステップ101:SCCに基づいてUEによって送信されるアップリンクデータを受信すると、第1の基地局は、現時点が周期的CQI報告時点であるかどうかを判定する。
【0068】
ステップ102:第1の基地局が、現時点が周期的CQI報告時点であると決定し、SCC上のアップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを現時点の前に決定する必要があるとき、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって第2の基地局によって送信されるものを受信していない場合、第1の基地局は、第1の復調結果、第2の復調結果、第1のチェック結果、および第2のチェック結果を得るために、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてアップリンクデータを復調する。
【0069】
ステップ104:復調が完了したときに、第1の基地局が、第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果を受信しない場合、第1の基地局は、第1のチェック結果および第2のチェック結果に基づいて、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果があると決定する。
【0070】
具体的には、第1の基地局は、第1のチェック結果に基づいて、第1の復調結果が正しいかどうかを決定し、第2のチェック結果に基づいて、第2の復調結果が正しいかどうかを決定することができる。復調結果のいずれかが正しい場合、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果があるかどうかが決定されてもよく、または2つの復調結果が両方とも正しくない場合、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果がないと決定されてもよい。
【0071】
一実施形態では、第1の基地局が、UEの第1のPCCスケジューリング結果であって第2の基地局によって送信されるものを受信すると、第1の基地局は、第1のPCCスケジューリング結果に基づいてL2を介して、アップリンクデータを復調するために使用される復調フォーマットを決定し、第2の復調指示をL1に送信し得る。第2の復調指示は、決定された復調フォーマットを搬送し、決定された復調フォーマットがアップリンクデータの正しい復調フォーマットであることをL1に示すために使用される。したがって、復調が完了したときに、第1の基地局のL1が、L2によって送信される第2の復調指示を受信しない場合、L1は、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果があるかどうかを決定することができる。
【0072】
ステップ105:第1の基地局が、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果があると決定する場合、第1の基地局は、正しいチェックされた復調結果を、SCC上のアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定する。
【0073】
正しいチェックされた復調結果は、必然的に正しい復調フォーマットに基づいて復調を行うことによって得られた復調結果であるため、この場合、第1の基地局は、第2の基地局によって送信されるPCCスケジューリング結果の指示に基づいて、正しいチェックされた復調結果をSCC上のアップリンクデータを正しく復調した復調結果として直接決定されうる。例えば、第1の復調結果が正しい場合、第1の復調結果は、アップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定され、または第2の復調結果が正しい場合、第2の復調結果は、アップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定される。
【0074】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を予め受信することができず、復調フォーマットを決定することができないとき、第1の基地局は、周期的CQI時点においてSCC上のアップリンクデータの二重復調を直接行ってもよく、復調が完了したときに、第1の基地局が、第1のPCCスケジューリング結果を受信しない場合、第1の基地局は、最終復調結果として、二重復調により得られた復調結果の正しいチェックされた復調結果を直接決定し、それによって周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータの復調成功確率を高めることができる。周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータは正常に復調することができるため、周期的CQI時点におけるSCCは、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なく、アップリンクデータを送信するためにUEに割り当てられ得、それによってUEによってアップリンクデータを送信するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0075】
図1Dの実施形態では、第1の基地局が、ステップ104での決定を通じて、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果があると決定する例のみが使用されることに留意されたい。しかしながら、他の実施形態では、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果がない場合がある。すなわち、
図1E−1および
図1E−2に示されるように、ステップ104の後、方法は、以下のステップ106〜ステップ111およびステップ111の後の任意の分岐をさらに含むことができる。
【0076】
ステップ106:第1の基地局が、第1の復調結果および第2の復調結果に正しいチェックされた復調結果がないと決定する場合、第1の基地局は、第1の復調データおよび第2の復調データを決定し、第1の復調データは、HARQ合成が行われ得、第1の復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調するプロセスにおいて得られるデータであり、第2の復調データは、HARQ合成が行われ得、第2の復調フォーマットに基づいてアップリンクデータを復調するプロセスにおいて得られるデータである。
【0077】
復調データは、HARQ合成が行われ得、復調プロセスにおけるデコード処理の前に得られるデータである。復調データの決定とは、復調プロセスにおけるデコード処理の前にデータを得ることである。例えば、データは、デコーダによってデコードされるソフトビットデータであってもよい。
【0078】
ステップ107:第1の基地局は、ハイブリッド自動再送要求HARQ再送信指示をUEに送信し、第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果を受信するのを待ち、HARQ再送信指示は、SCCに基づいてHARQ再送信データを送信するようUEに命令するために使用される。
【0079】
第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果を受信するのを待つ目的は、続いてHARQ合成を行うために、第1のPCCスケジューリング結果に基づいて、第1の復調データおよび第2の復調データにおける正しい復調フォーマットの復調データを決定することである。
【0080】
ステップ108:第2の基地局によって送信された第1のPCCスケジューリング結果を受信すると、第1の基地局は、第1のPCCスケジューリング結果に基づいて第1の復調データおよび第2の復調データから第1のターゲット復調データを選択し、第1のターゲット復調データは、第1のPCCスケジューリング結果によって示される正しい復調フォーマットの復調データである。
【0081】
具体的には、第1のPCCスケジューリング結果が、周期的CQI報告時点においてUEのPCCにおいてアップリンクスケジューリングが行われることを示すために用いられる場合、第1の基地局は、第2の復調データを第1のターゲット復調データとして決定し、または第1のPCCスケジューリング結果が、アップリンクスケジューリングが周期的CQI報告時点にUEのPCCで行われないことを示すために使用される場合、第1の基地局は、第1の復調データを第1のターゲット復調データとして決定する。
【0082】
ステップ109:UEによって送信されたHARQ再送信データを受信すると、第1の基地局は、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてHARQ再送信データを復調し、復調プロセスから、HARQ合成が行われ得る第3の復調データおよび第4の復調データを得る。
【0083】
復調プロセスにおけるデコード処理の前に得られるデータは、具体的には復調データとして得られてもよく、例えば、デコード処理が実行され、復調プロセスでデコーダに送信されるソフトビットデータが、復調データとして得られる。第3の復調データは、HARQ合成が行われ得、第1の復調フォーマットに基づいてHARQ再送信データを復調するプロセスにおいて得られるデータであり、第4の復調データは、HARQ合成が行われ得、第2の復調フォーマットに基づいてHARQ再送信データを復調するプロセスにおいて得られるデータである。
【0084】
ステップ110:第1の基地局が、復調中、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果を受信しない場合、第1の基地局は、第3の復調データおよび第4の復調データに第1のターゲット復調データでそれぞれHARQ合成を行い、合成後に得られた復調データに基づいて第1の合成復調結果および第2の合成復調結果を決定し、第2のPCCスケジューリング結果は、アップリンクスケジューリングがHARQ再送信データの時にUEのPCCで行われるかどうかを示すために使用される。
【0085】
HARQ合成は、第1の合成復調データおよび第2の合成復調データを得るために、第3の復調データおよび第4の復調データに第1のターゲット復調データでそれぞれ行われる。それに対応して、合成後に得られた復調データに基づいて第1の合成復調結果および第2の合成復調結果を決定するステップは、第1の合成復調結果および第2の合成復調結果を得るために、デコード処理を第1の合成復調データおよび第2の合成復調データにそれぞれ実行するステップを含む。
【0086】
具体的な実施形態では、第1の基地局が、UEの第2のPCCスケジューリング結果であって第2の基地局によって送信されるものを受信すると、第1の基地局は、第2のPCCスケジューリング結果に基づいてL2を介して、HARQ再送信データを復調するために使用される復調フォーマットを決定し、第2の復調指示をL2を介してL1に送信し得る。第2の復調指示は、決定された復調フォーマットを搬送し、決定された復調フォーマットがHARQ再送信データの正しい復調フォーマットであることをL1に示すために使用される。したがって、第1の基地局のL1が、HARQ再送信データが復調されるとき、L2によって送信された第2の復調指示を受信しない場合、L1は、第3の復調データおよび第4の復調データに第1のターゲット復調データでそれぞれHARQ合成を実行し、合成後に得られた復調データに基づいて第1の合成復調結果および第2の合成復調結果を決定し得る。
【0087】
ステップ111:第1の基地局は、CRC方式でそれぞれ第1の合成復調結果および第2の合成復調結果をチェックする。
【0088】
第1の合成復調結果および第2の合成復調結果を得た後、第1の基地局は、CRC方式でそれぞれ第1の合成復調結果および第2の合成復調結果をチェックしてもよい。実際の用途では、第1の基地局のL1がチェックを行ってもよい。
【0089】
チェックにより、第1の合成復調結果および第2の合成復調結果に正しいチェックされた復調結果がないと決定されるとき、以下のステップ112が行われてもよく、またはチェックにより、第1の合成復調結果および第2の合成復調結果に正しいチェックされた復調結果があると決定されるとき、以下のステップ113が行われてもよい。
【0090】
ステップ112:第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに再送信し、HARQ再送信指示をUEに送信する回数が予め設定された回数に達するまで、第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を受信するのを待つ。
【0091】
すなわち、チェックにより、第1の合成復調結果および第2の合成復調結果に正しいチェックされた復調結果がないと決定されるとき、第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに再送信し、第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を受信するのを待つことができ、そして続いて受信されたPCCスケジューリング結果に基づいて、前の再送信および合成の後に得られた復調データから正しい復調フォーマットの合成復調データを決定し、正しい復調フォーマットの得られた合成復調データと後続の再送信データを合成し、デコードし、かつチェックし、正しいチェックされた復調結果をSCC上のアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定する。正しいチェックされた復調結果がない場合、HARQ再送信指示は、UEに再送信され、HARQ再送信指示をUEに送信する回数が予め設定された回数に達するまで、第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果が受信されるのを待つ。
【0092】
予め設定される回数は、第1の基地局とUEとの間のネゴシエーションを通じて設定することができ、通常は4であり、すなわち、UEは通常、最大4つのHARQ再送信を行う。さらに、予め設定された再送信量を通じて得られた復調結果が依然として正しくない場合、第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに送信することを停止し、得られた復調結果を破棄する。例えば、4回目のHARQ再送信データが受信された後、4回目の再送信データから得られた復調結果および第3の再送信で得られた合成復調データに正しいチェックされた復調結果がまだない場合、予め設定された量が4である例を使用すると、UEへのHARQ再送信指示の送信が停止され得、得られた復調結果が破棄される。しかしながら、正しいチェックされた復調結果がある場合、正しいチェックされた復調結果は、アップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定され得る。
【0093】
ステップ113:第1の基地局は、正しいチェックされた復調結果をアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定する。
【0094】
すなわち、チェックにより、第1の合成復調結果および第2の合成復調結果に正しいチェックされた復調結果があることを決定すると、第1の基地局は、HARQ再送信指示をUEに送信する必要なく、SCCを介してUEによって送信された完全かつ正確なデータコンテンツを得るために、正しいチェックされた復調結果をアップリンクデータを正しく復調した復調結果として直接決定することができる。
【0095】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を予め受信することができず、復調フォーマットを決定することができないとき、第1の基地局は、周期的CQI時点においてSCC上のアップリンクデータの二重復調を直接行ってもよく、復調が完了したときに、第1の基地局が、第1のPCCスケジューリング結果を受信せず、二重復調により得られた復調結果に正しいチェックされた復調結果がない場合、第1の基地局は、二重復調および再送信データにより得られた復調結果を参照して最終復調結果を決定するために、再送信指示をUEにさらに送信し、それによって周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータの復調成功確率を高めることができる。周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータは正常に復調することができるため、周期的CQI時点におけるSCCは、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なく、アップリンクデータを送信するためにUEに割り当てられ得、それによってUEによってアップリンクデータを送信するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0096】
図1E−1および
図1E−2の実施形態では、第1の基地局が、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてHARQ再送信データを復調するとき、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果を受信しない例のみが使用されることに留意されたい。しかしながら、他の実施形態では、第1の基地局は、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてHARQ再送信データを復調するとき、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果をすでに受信していてもよい。すなわち、
図1Fに示されるように、ステップ109の後、方法は、以下のステップ114〜ステップ116をさらに含むことができる。
【0097】
ステップ114:第1の基地局が、第1の復調フォーマットおよび第2の復調フォーマットにそれぞれ基づいてHARQ再送信データを復調するとき、第2の基地局によって送信された第2のPCCスケジューリング結果をすでに受信している場合、第1の基地局は、第2のPCCスケジューリング結果に基づいて第3の復調データおよび第4の復調データから第2のターゲット復調データを選択し、第2のターゲット復調結果は、第2のPCCスケジューリング結果によって示される正しい復調フォーマットの復調データである。
【0098】
第2のPCCスケジューリング結果は、アップリンクスケジューリングがHARQ再送信データの時点においてUEのPCCで行われるかどうかを示すために使用され、第1の基地局は、第2のPCCスケジューリング結果に基づいて、HARQ再送信データを復調するために使用される正しい復調フォーマットを決定し、次に第2のターゲット復調データとして、第3の復調データおよび第4の復調データから正しい復調フォーマットの復調データを選択することができる。
【0099】
具体的な実施形態では、第1の基地局が、UEの第2のPCCスケジューリング結果を受信すると、第1の基地局は、第2のPCCスケジューリング結果に基づいてL2を介して、HARQ再送信データを復調するために使用される復調フォーマットを決定し、第2の復調指示をL2を介してL1に送信し得る。第2の復調指示は、決定された復調フォーマットを搬送し、決定された復調フォーマットがHARQ再送信データの正しい復調フォーマットであることをL1に示すために使用される。したがって、第1の基地局のL1が、HARQ再送信データが復調されるとき、L2によって送信された第2の復調指示をすでに受信している場合、L1は、第2のターゲット復調データとして、第2の復調指示に基づいて第3の復調データおよび第4の復調のデータから正しい復調フォーマットの復調データを選択することができる。
【0100】
ステップ115:第1の基地局は、第1のターゲット復調データおよび第2のターゲット復調データに対してHARQ合成を行い、合成後に得られた復調データに基づいて第3の合成復調結果を決定する。
【0101】
具体的には、合成後に得られた復調データに基づいて第3の合成復調結果を決定するステップは、第3の合成復調結果を得るために、デコード処理を合成後に得られた復調データに行うステップを含む。
【0102】
ステップ116:第1の基地局は、第3の合成復調結果に基づいて、SCC上のアップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定する。
【0103】
具体的には、第3の合成復調結果に基づいて第1の基地局によって、SCC上のアップリンクデータを正しく復調した復調結果を決定するステップは、第1の基地局によって、CRC方式で第3の合成復調結果をチェックするステップと、チェックにより、第3の合成復調結果が正しいと決定される場合、第3の合成復調結果をアップリンクデータを正しく復調した復調結果として決定するステップ、またはチェックにより、第3の合成復調結果が正しくないと決定される場合、HARQ再送信指示をUEに送信する回数が予め設定された回数に達するまで、HARQ再送指示をUEに再送信するステップとを含む。
【0104】
本出願の本実施形態では、第1の基地局が第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を予め受信することができず、復調フォーマットを決定することができないとき、第1の基地局は、周期的CQI時点においてSCC上のアップリンクデータの二重復調を直接行ってもよく、復調が完了したときに、第1の基地局が、第1のPCCスケジューリング結果を受信せず、二重復調により得られた復調結果に正しいチェックされた復調結果がない場合、第1の基地局は、二重復調および再送信データにより得られた復調結果を参照して最終復調結果を決定するために、再送信指示をUEにさらに送信し、それによって周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータの復調成功確率を高めることができる。周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータは正常に復調することができるため、周期的CQI時点におけるSCCは、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なく、アップリンクデータを送信するためにUEに割り当てられ得、それによってUEによってアップリンクデータを送信するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0105】
図2Aは、本出願の一実施形態によるキャリアアグリゲーションベースの復調装置の概略構造図である。キャリアアグリゲーションベースの復調装置は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組合せによって実装され得る。
図2Aを参照すると、キャリアアグリゲーションベースの復調装置は、
ステップ101で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の判定モジュール201と、
ステップ102で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の復調モジュール202と、
ステップ103で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の決定モジュール203とを含むことができる。
【0106】
任意選択で、
図2Bを参照すると、装置は、
ステップ104で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の判定モジュール204と、
ステップ105で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の決定モジュール205とをさらに含む。
【0107】
任意選択で、
図2Cを参照すると、装置は、
ステップ106で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第3の決定モジュール206と、
ステップ107で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の再送信モジュール207と、
ステップ108で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の選択モジュール208と、
ステップ109で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の復調モジュール209と、
ステップ110で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第1の合成モジュール210と、
ステップ111およびステップ112で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の再送信モジュール211とをさらに含む。
【0108】
任意選択で、
図2Dを参照すると、装置は、
ステップ114で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の選択モジュール212と、
ステップ115で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第2の合成モジュール213と、
ステップ116で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第3の決定モジュール214とをさらに含む。
【0109】
任意選択で、
図2Eを参照すると、装置は、
ステップ113で第1の基地局によって行われた動作を行うよう構成された、第4の決定モジュール215をさらに含む。
【0110】
本出願の本実施形態では、キャリアアグリゲーションベースの復調装置が第2の基地局によって送信されたPCCスケジューリング結果を予め受信することができず、復調フォーマットを決定することができないとき、キャリアアグリゲーションベースの復調装置は、周期的CQI時点においてSCC上のアップリンクデータの二重復調を直接行ってもよく、復調が完了したときに、キャリアアグリゲーションベースの復調装置が、第1のPCCスケジューリング結果を受信せず、二重復調により得られた復調結果に正しいチェックされた復調結果がない場合、キャリアアグリゲーションベースの復調装置は、二重復調および再送信データにより得られた復調結果を参照して最終復調結果を決定するために、再送信指示をUEにさらに送信し、それによって周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータの復調成功確率を高めることができる。周期的CQI時点におけるSCC上のアップリンクデータは正常に復調することができるため、周期的CQI時点におけるSCCは、SCCにおけるアップリンクスケジューリングを回避する必要なく、アップリンクデータを送信するためにUEに割り当てられ得、それによってUEによってアップリンクデータを送信するための利用可能なリソースを増加させ、アップリンクデータ伝送速度を高める。
【0111】
前述の実施形態で提供されるキャリアアグリゲーションベースの復調装置がキャリアアグリゲーションベースの復調方法を実装するとき、説明のために前述の機能モジュールの分割が例として使用されることに留意されたい。実際の用途では、前述の機能は、異なる機能モジュールに割り当てられ、要件に応じて実装することができ、すなわち、デバイスの内部構造が異なる機能モジュールに分割され、上述の機能のすべてまたは一部を実装する。さらに、前述の実施形態で提供されるキャリアアグリゲーションベースの復調装置は、キャリアアグリゲーションベースの復調方法の実施形態と同じ概念に属する。キャリアアグリゲーションベースの復調装置の特定の実装プロセスについては、方法の実施形態を参照されたい。詳細は、本明細書では再度説明されない。
【0112】
前述の実施形態のすべてまたは一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せを使用することによって実装され得る。ソフトウェアを使用して実施形態を実装するとき、実施形態は、コンピュータプログラム製品の形で完全にまたは部分的に実装されてもよい。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータにロードされて実行されると、本発明の実施形態による手順または機能は、すべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であり得る。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から他のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてもよい。例えば、コンピュータ命令は、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、またはデジタル加入者線(Digital Subscriber Line、DSL))または無線(例えば、赤外線、高周波、マイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから他のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタに送信されてもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または1つまたは複数の使用可能な媒体を統合したサーバまたはデータセンタなどのデータ記憶デバイスとすることができる。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(例えば、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD))、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(Solid State Disk、SSD))などであってもよい。
【0113】
当業者は、実施形態のステップのすべてまたは一部が、ハードウェアまたは関連するハードウェアに命令するプログラムによって実装され得ることを理解し得る。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよい。記憶媒体は、読み取り専用メモリ、磁気ディスク、または光ディスクを含み得る。
【0114】
前述の説明は本出願の実施形態であるが、本出願を限定することを意図するものではない。本出願
の原理から逸脱することなくなされた任意の修正、等価な置換、または改良は、本出願の保護範囲内に入るものとする。