特許第6797464号(P6797464)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6797464HIV複製阻害作用を有する含窒素3環性誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797464
(24)【登録日】2020年11月20日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】HIV複製阻害作用を有する含窒素3環性誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 471/06 20060101AFI20201130BHJP
   C07D 487/06 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/4985 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 513/06 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/554 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/542 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/551 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 498/16 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/5365 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 491/16 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 513/16 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 498/08 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/5386 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/4745 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 498/06 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 487/16 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/53 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/501 20060101ALI20201130BHJP
   C07D 487/10 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/517 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/5383 20060101ALI20201130BHJP
   A61K 31/553 20060101ALI20201130BHJP
   C07F 7/12 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/18 20060101ALI20201130BHJP
   A61P 31/12 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   C07D471/06
   C07D487/06CSP
   A61K31/4985
   A61K31/5377
   C07D513/06
   A61K31/554
   A61K31/542
   A61K31/551
   C07D498/16
   A61K31/5365
   C07D491/16
   C07D519/00 301
   C07D513/16
   A61K31/506
   C07D498/08
   A61K31/5386
   A61K31/4745
   C07D498/06
   C07D487/16
   A61K31/53
   A61K31/501
   C07D487/10
   A61K31/517
   A61K31/5383
   A61K31/553
   C07D519/00 311
   C07F7/12 V
   A61P31/18
   A61P31/12
【請求項の数】15
【全頁数】276
(21)【出願番号】特願2019-196066(P2019-196066)
(22)【出願日】2019年10月29日
(62)【分割の表示】特願2017-521897(P2017-521897)の分割
【原出願日】2016年5月27日
(65)【公開番号】特開2020-97568(P2020-97568A)
(43)【公開日】2020年6月25日
【審査請求日】2019年10月29日
(31)【優先権主張番号】特願2015-109547(P2015-109547)
(32)【優先日】2015年5月29日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2015-170222(P2015-170222)
(32)【優先日】2015年8月31日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2015-223036(P2015-223036)
(32)【優先日】2015年11月13日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2016-54215(P2016-54215)
(32)【優先日】2016年3月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001926
【氏名又は名称】塩野義製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100113789
【弁理士】
【氏名又は名称】杉田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100209598
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 秀昭
(72)【発明者】
【氏名】田村 嘉則
(72)【発明者】
【氏名】川筋 孝
(72)【発明者】
【氏名】杉山 修一
(72)【発明者】
【氏名】松村 明
(72)【発明者】
【氏名】秋山 俊行
(72)【発明者】
【氏名】富田 裕
【審査官】 早川 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−256531(JP,A)
【文献】 特表2000−505450(JP,A)
【文献】 特表2003−510324(JP,A)
【文献】 特表2005−516031(JP,A)
【文献】 特表2012−526728(JP,A)
【文献】 特表2014−511872(JP,A)
【文献】 特表2013−535426(JP,A)
【文献】 特表2009−503069(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/174511(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/119636(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D 471/06
C07D 487/06〜16
C07D 491/16
C07D 498/06〜16
C07D 513/06〜16
C07D 519/00
C07F 7/12
A61K 31/4745〜554
A61P 31/12
A61P 31/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化1】
[この文献は図面を表示できません]


(式中、
は、CR3AまたはNであり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aは、ハロゲン以外の置換基で置換されたアルキルであり;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
nは、1または2であり;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、水素、アルキルまたはアラルキルである。)
【請求項2】
式:
【化2】
[この文献は図面を表示できません]

で示される部分構造が、以下の式:
【化3】
[この文献は図面を表示できません]
(式中、Eはそれぞれ独立して、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
kは2〜7の整数である)
で示される部分構造である、請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項3】
式:
【化4】
[この文献は図面を表示できません]

で示される部分構造が、以下のいずれかの式:
【化5】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
Qは、−NR−、−O−、−S−または−CR−であり、
Lは、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
mは、0〜5の整数であり;
その他の記号は請求項と同意義である)で示される部分構造である、請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項4】
以下の式(I−1−1)または(I−2−1):
【化6】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、R3Aが水素であり、R4A、R、R、R、Rおよびnは請求項1と同意義であり、RおよびRは請求項と同意義であり、mは請求項と同意義である)
で示される請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項5】
がアルキル、シアノ、またはハロゲンである、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項6】
nが1であり;Rがアルキルオキシである、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項7】
が水素である、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項8】
がアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項9】
がアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、−SOa3、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;または隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか;kが3〜5の整数である、請求項記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項10】
が水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、請求項3または4記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項11】
mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、請求項3または4記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項12】
が、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、請求項3または4のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
【請求項14】
抗ウイルス剤である、請求項13記載の医薬組成物。
【請求項15】
抗HIV剤である、請求項13記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ウイルス作用を有する新規化合物、更に詳しくは、抗HIV薬に関する。
【背景技術】
【0002】
ウイルスのなかでも、レトロウイルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus、以下HIVと略す)は、後天性免疫不全症候群(Acquired immunodeficiency syndrome、以下エイズ(AIDS)と略す)の原因となることが知られている。そのエイズの治療薬としては、これまでのところ逆転写酵素阻害剤(AZT、3TC等)、プロテアーゼ阻害剤(インディナビル等)、およびインテグラーゼ阻害剤(ラルテグラビル等)が主流であるが、腎臓障害等の副作用や耐性ウイルスの出現等の問題が判明しており、それらとは異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬の開発が期待されている。
【0003】
また、エイズの治療においては、耐性ウイルスが容易に出現するという理由から、現在、多剤併用療法が効果的であると報告されている。抗HIV薬としては、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤の3種が臨床で使用されているが、同じ作用メカニズムを有する薬剤はしばしば交叉耐性を示し、または付加的な効果を示すに過ぎず、異なった作用メカニズムの抗HIV薬の開発が要望されている。
【0004】
ベンゼンやピリジン等の6員環母核またはそれらの縮合環上にカルボキシアルキル型側鎖を有する抗HIV薬が、特許文献1〜32、36に記載されている。特に、特許文献28(WO2013/159064)、特許文献29(WO2012/145728)等には、5員ヘテロ環と縮合したベンゼン誘導体が記載されている。また特許文献16(WO2012/140243)、特許文献36(WO2014/057103)には、種々の置換基を有するベンゼン誘導体が記載されている。また5員環母核にカルボキシアルキル型側鎖を有する抗HIV薬が、特許文献33〜35に記載されている。しかし、いずれの文献にも、本発明の3環性化合物は記載されていない。
また最近のインテグラーゼ阻害剤等の抗HIV薬に関する特許が非特許文献1に紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2007/131350
【特許文献2】WO2009/062285
【特許文献3】WO2009/062288
【特許文献4】WO2009/062289
【特許文献5】WO2009/062308
【特許文献6】WO2010/130034
【特許文献7】WO2010/130842
【特許文献8】WO2011/015641
【特許文献9】WO2011/076765
【特許文献10】WO2012/033735
【特許文献11】WO2012/003497
【特許文献12】WO2012/003498
【特許文献13】WO2012/065963
【特許文献14】WO2012/066442
【特許文献15】WO2012/102985
【特許文献16】WO2012/140243
【特許文献17】WO2013/012649
【特許文献18】WO2013/002357
【特許文献19】WO2013/025584
【特許文献20】WO2013/043553
【特許文献21】WO2013/073875
【特許文献22】WO2013/062028
【特許文献23】WO2013/103724
【特許文献24】WO2013/103738
【特許文献25】WO2013/123148
【特許文献26】WO2013/134113
【特許文献27】WO2013/134142
【特許文献28】WO2013/159064
【特許文献29】WO2012/145728
【特許文献30】WO2013/157622
【特許文献31】WO2014/009794
【特許文献32】WO2014/028384
【特許文献33】WO2012/137181
【特許文献34】WO2014/053665
【特許文献35】WO2014/053666
【特許文献36】WO2014/057103
【非特許文献1】Expert. Opin. Ther. Patents (2014)24(6)
【0006】
なお、本出願人によって3環性誘導体に関するHIV複製阻害剤が特許出願されている(WO2014/119636、WO2015/147247、WO2015/174511)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、抗ウイルス活性を有する新規化合物を提供することである。本発明は、好ましくは、HIV複製阻害作用を有する抗HIV薬を提供する。より好ましくは、従来の抗HIV薬とは基本骨格が異なり、またHIVの変異株や耐性株にも有効な新規の抗HIV薬を提供する。さらに本発明は、それらの合成中間体や製法も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、含窒素3環性誘導体がHIV複製阻害剤として有用であることを見出した。さらに、本発明化合物およびそれらを含有する医薬が、抗ウイルス薬(例:抗レトロウイルス薬、抗HIV薬、抗HTLV−1(Human T cell leukemia virus type 1:ヒトT細胞白血病ウイルス1型)薬、抗FIV(Feline immunodeficiency virus :ネコエイズウイルス)薬、抗SIV(Simian immunodeficiency virus :サルエイズウイルス)薬)、特に抗HIV薬、抗AIDS薬、またはその関連疾患の治療薬等として有用であることを見出し、以下に示す本発明を完成した。
本発明は以下の、(1)〜(23)、(1C)〜(18C)、(1B)〜(16B)および(1A)〜(21A)に関する。
【0009】
(1)以下の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化1】
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(式中、破線は、結合の存在、非存在を表し、
は、CR3A、CR3A3B、NまたはNR3Cであり;
3A、R3B、R4AおよびR4Bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
3Cは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
nは、1または2であり;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、水素またはカルボキシ保護基である。)
ただし以下の化合物を除く。
【化2】
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(2)以下の式(I’):
【化3】
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(式中、AはCR3AまたはNであり;R3Aは水素またはハロゲンであり;その他の記号は(1)と同意義である)で示される(1)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3)式:
【化4】
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で示される部分構造が、以下の式:
【化5】
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(式中、Eはそれぞれ独立して、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基がを含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
kは2〜7の整数である)
で示される部分構造である、(1)または(2)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(4)式:
【化6】
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で示される部分構造が、以下のいずれかの式:
【化7】
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(式中
Qは、−NR−、−O−、−S−または−CR−であり、
Lは、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
mは、0〜5の整数であり;
その他の記号は(3)と同意義である)で示される部分構造である、(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(5)以下の式(I−1−1)または(I−2−1):
【化8】
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(式中、R3Aが水素であり、R4A、R、R、R、Rおよびnは(1)と同意義であり、RおよびRは(3)と同意義であり、mは(4)と同意義である)
で示される(4)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(6)R4Aが、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基である、(1)〜(5)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(7)Rがアルキル、シアノ、またはハロゲンである、(1)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(8)nが1であり;Rがアルキルオキシである、(1)〜(7)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(9)Rが水素である、(1)〜(8)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(10)Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(1)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(11)Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、−SOa3、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;または隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する窒素原子および炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか;kが3〜5の整数である、(3)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(12)Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、(4)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(13)mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、(4)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(14)Rが、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、(4)〜(6)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(15)R4Aがハロゲン、シアノ、アルキル、またはハロアルキルであり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、(4)または(5)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(16)R4Aがハロゲン、シアノ、アルキル、またはハロアルキルであり;Rが、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;Rが水素である、(4)または(5)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(17)(1)記載の、I−001、I−003、I−012、I−019、I−026、I−027、I−041、I−043、I−048、I−085、I−112、I−122、I−156、I−157、I−164、I−176、I−181、I−187、I−189、I−190、およびI−197のいずれかである化合物またはその製薬上許容される塩。
(18)(1)記載の、I−220、I−244、I−257、I−258、I−260、I−262、I−267、I−270、I−278、I−292、I−293、I−303、I−304、I−305、I−306、I−307、I−308、およびI−309のいずれかである化合物またはその製薬上許容される塩。
(19)(1)〜(18)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
(20)抗ウイルス作用を有する、(19)記載の医薬組成物。
(21)抗HIV作用を有する、(19)記載の医薬組成物。
(22)(1)〜(18)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を投与することを特徴とする、HIV感染症の治療または予防法。
(23)HIV感染症の治療の治療または予防するための、(1)〜(18)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0010】
(1C)以下の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化9】
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(式中、破線は、結合の存在、非存在を表し、
は、CR3A、CR3A3B、NまたはNR3Cであり;
3A、R3B、R4AおよびR4Bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
3Cは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
nは、1または2であり;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、水素またはカルボキシ保護基である。)
ただし以下の化合物を除く。
【化10】
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【0011】
(2C)式:
【化11】
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で示される部分構造が、以下の式:
【化12】
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(式中、Eはそれぞれ独立して、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;kは2〜7の整数である)
で示される部分構造である、(1C)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0012】
(3C)式:
【化13】
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で示される部分構造が、以下のいずれかの式:
【化14】
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(式中
Qは、−NR−、−O−、−S−または−CR−であり、
Lは、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
mは、0〜5の整数であり;
その他の記号は前記と同意義である)で示される部分構造である、(2C)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0013】
(4C)以下の式(I−1−1)もしくは(I−2−1):
【化15】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、各定義は前記と同意義である)
で示される(2C)または(3C)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0014】
(5C)R4AおよびR5Bのいずれか一方が、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基である、(1C)〜(4C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0015】
(6C)Rがアルキル、シアノ、またはハロゲンである、(1C)〜(5C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0016】
(7C)nが1であり;Rがアルキルオキシである、(1C)〜(6C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0017】
(8C)Rが水素である、(1C)〜(7C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0018】
(9C)Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(1C)〜(5C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0019】
(10C)Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、−SOa3、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;または隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか;kが3〜5の整数である、(2C)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0020】
(11C)Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(3C)〜(5C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0021】
(12C)mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり、隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、(3C)〜(5C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0022】
(13C)Rが、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(3C)〜(5C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0023】
(14C)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキルであり;R3Bが水素であり;R4Aがハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基であり;R4Bが水素であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(3C)または(4C)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0024】
(15C)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキルであり;R4Aがハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、(3C)または(4C)に記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0025】
(16C)(1C)〜(15C)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
【0026】
(17C)抗ウイルス作用を有する、(16C)記載の医薬組成物。
【0027】
(18C)抗HIV作用を有する、(16C)記載の医薬組成物。
【0028】
(1B)以下の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化16】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、破線は、結合の存在、非存在を表し、
は、CR3A、CR3A3B、NまたはNR3Cであり;
3A、R3B、R4AおよびR4Bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
3Cは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基であり;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり;
は、水素、ハロゲン、シアノ、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシであり;
nは、1または2であり;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、水素またはカルボキシ保護基である。)
ただし以下の化合物を除く。
【化17】
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【0029】
(2B)式:
【化18】
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で示される部分構造が、以下の式:
【化19】
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(式中、Eはそれぞれ独立して、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、または−COCONRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基が介在した置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
kは2〜7の整数である)
で示される部分構造である、上記(1B)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0030】
(3B)式:
【化20】
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で示される部分構造が、以下のいずれかの式:
【化21】
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(式中
Qは、−NR−、−O−、−S−または−CR−であり、
Lは、−SO−、−SO−、または−CR−であり;
mは、0〜5の整数であり;
その他の記号は前記と同意義である)で示される部分構造である、上記(2B)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0031】
(4B)以下の式(I−1−1)もしくは(I−2−1):
【化22】
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(式中、各定義は前記と同意義である)
で示される上記(2B)または(3B)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0032】
(5B)Rがアルキル、シアノ、またはハロゲンである、上記(1B)〜(4B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0033】
(6B)nが1であり;Rがアルキルオキシである、上記(1B)〜(5B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0034】
(7B)Rが水素である、上記(1B)〜(6B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0035】
(8B)Rがアルキルまたはハロゲンであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、上記(1B)〜(4B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0036】
(9B)Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、−CONRa4a5、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、上記(2B)〜(4B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0037】
(10B)mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素であり、隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRが、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上の2つのRが、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、上記(2B)〜(4B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0038】
(11B)Rが、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、上記(2B)〜(4B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0039】
(12B)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキルであり;R3Bが水素であり;R4Aが水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基であり;R4Bが水素であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、上記(2B)または(3B)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0040】
(13B)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキルであり;R4Aが水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基であり;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3であり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキルであり;mが1〜3の整数であり;Rがアルキルであり;nが1であり;Rがアルキルオキシであり;Rが水素である、上記(2B)または(3B)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0041】
(14B)上記(1B)〜(13B)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
【0042】
(15B)抗ウイルス作用を有する、上記(14B)記載の医薬組成物。
【0043】
(16B)抗HIV作用を有する、上記(14B)記載の医薬組成物。
【0044】
(1A)以下の式(I)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化23】
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(式中、破線は、結合の存在、非存在を表し、
は、CR3A、CR3A3B、NまたはNR3C
3A、R3B、R4AおよびR4Bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基;
3Cは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり、該複素環を構成する互いに隣接しない2個の原子は、置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または置換もしくは非置換のアルキニレンにより架橋されていてもよい;
は、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ;
nは、1または2;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基;
は、水素またはカルボキシ保護基。)
ただし以下の化合物を除く。
【化24】
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【0045】
(1A’)以下の式(I’)で示される化合物またはその製薬上許容される塩。
【化25】
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(式中、
は、CR3AまたはN;
3AおよびR4Aは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基;
環Tは、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環であり、該複素環を構成する互いに隣接しない2個の原子は、置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または置換もしくは非置換のアルキニレンにより架橋されていてもよい;
は、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ;
nは、1または2;
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基;
は、水素またはカルボキシ保護基。)
ただし以下の化合物を除く。
【化26】
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【0046】
(2A)式:
【化27】
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で示される部分が、以下のいずれかの式:
【化28】
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(式中、
は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−SORa2、または−SOa3
a1、Ra2、およびRa3は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基;
mは、0〜5の整数;
Lは、−SO−、−SO−、−CO−、または−CR−;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
同一炭素原子上のRおよびRは、一緒になってオキソを形成していてもよく;
隣接する炭素原子上のRおよび/またはRは、隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
と、Rが結合する窒素原子と隣接する炭素原子上のRおよび/またはRは、隣接する窒素原子及び炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の芳香族複素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい)で示される構造である、上記(1A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0047】
(2A’)式:
【化29】
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で示される部分が、以下のいずれかの式:
【化30】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、
は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、−CORa1、−SORa2、または−SOa3
a1、Ra2、およびRa3は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基;
mは、0〜5の整数;
Lは、−SO−、−SO−、−CO−、または−CR−;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキル;
同一炭素上のRおよびRは一緒になってオキソを形成していてもよい)で示される構造である、上記(1A’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
(3A)以下の式(I−1−1)もしくは(I−2−1)で示される上記(2A)もしくは(2A’)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【化31】
[この文献は図面を表示できません]
【0048】
(4A)Rがアルキルである、上記(1A)〜(3A)、(1A’)〜(2A’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0049】
(5A)nが1;Rがアルキルオキシである、上記(1A)〜(4A)、(1A’)〜
【0050】
(2A’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0051】
(6A)Rが水素である、上記(1A)〜(5A)、(1A’)〜(2A’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0052】
(7A)Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(1A)〜(3A)、(1A’)〜(2A’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0053】
(8A)Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキル;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(2A)、(2A’)または(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0054】
(8A’)Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3;RおよびRがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたはアルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(2A‘)または(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0055】
(9A)mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素であり、Rと、Rが結合する窒素原子と隣接する炭素原子上のRおよび/またはRが、隣接する窒素原子及び炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成するか、または、隣接する炭素原子上のRおよび/またはRの少なくとも一つが、隣接する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成する、上記(2A)または(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0056】
(10A)Rが、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(2A)または(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0057】
(11A)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキル;R3Bが水素;R4Aが水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基;R4Bが水素;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたはアルキル;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたはアルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(2A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0058】
(11A’)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキル;R4Aが水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたはアルキル;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたはアルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(2A’)または(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0059】
(12A)R3Aが水素、ハロゲン、アルキル、またはハロアルキル;R4Aが水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、または非芳香族炭素環式基;Rが水素、置換もしくは非置換のアルキル、−CORa1、または−SOa3;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキル;Rがそれぞれ独立して水素、ハロゲンまたは置換もしくは非置換のアルキル;mが1〜3の整数;Rがアルキル;nが1;Rがアルキルオキシ;Rが水素である、上記(3A)記載の化合物またはその製薬上許容される塩。
【0060】
(13A)上記(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物またはその製薬上許容される塩を含有する、医薬組成物。
【0061】
(14A)抗ウイルス作用を有する、上記(13A)記載の医薬組成物。
【0062】
(15A)抗HIV作用を有する、上記(13A)記載の医薬組成物。
【0063】
(16A)上記(1)〜(16)、(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、経口投与のための医薬組成物。
(17A)錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤またはチンキ剤である、(16A)記載の医薬組成物。
(18A)糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠、口腔内崩壊錠、ドライシロップ、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤である、(17A)記載の医薬組成物。
(19A)上記(1)〜(16)、(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、非経口投与のための医薬組成物。
(20A)経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳または膣内投与のための、(19A)記載の医薬組成物。
(21A)注射剤、点滴剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤または坐剤である、(19A)または(20A)記載の医薬組成物。
(22A)上記(1)〜(16)、(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、小児用または高齢者用の医薬組成物。
(23A)上記(1)〜(16)、(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩と、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、またはその他の抗HIV薬との組み合わせからなる医薬組成物。
(24A)上記(1)〜(16)、(1A)〜(12A)、(1A’)、(2A’)、(8A’)、(11A’)のいずれかに記載の化合物、またはその製薬上許容される塩を含有する、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、またはその他の抗HIV薬との併用療法のための医薬組成物。
【0064】
本発明は更に以下の発明を提供する。
上記化合物またはその製薬上許容される塩をヒトに投与することを特徴とする、ウイルス感染症(例:HIV感染症)の治療または予防方法。
ウイルス感染症(例:HIV感染症)の治療または予防のための上記化合物またはその製薬上許容される塩。
【発明の効果】
【0065】
本発明化合物は、ウイルス、特にHIV(例:HIV−1)やその変異ウイルス、耐性ウイルスに対して複製阻害活性を有する。よって、ウイルス感染症(例:エイズ)等の予防または治療に有用である。また本発明は、抗ウイルス剤の合成中間体を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0066】
以下に本明細書において用いられる各用語の意味を説明する。各用語は特に断りのない限り、単独で用いられる場合も、または他の用語と組み合わせて用いられる場合も、同一の意味で用いられる。
【0067】
式(I)中、破線は、結合の存在、非存在を表す。式(I)の二つの破線中、いずれか一方が結合の存在を意味し、他方は結合の不存在を意味する。環内の破線が結合の存在を意味する場合、R4Bに結合する破線は結合の不存在を意味し、AはCR3AまたはNであり、R4Bは存在しない。環内の破線が結合の不存在を意味する場合、R4Bに結合する破線は結合の存在を意味し、AはCR3A3BまたはNR3Cを意味する。この場合、R4Bは、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基である。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子を包含する。特にフッ素原子、および塩素原子が好ましい。
【0068】
「アルキル」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル、n−へプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシル等が挙げられる。
「アルキル」の好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルが挙げられる。さらに好ましい態様として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチルが挙げられる。
【0069】
「アルケニル」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖または分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、プレニル、ブタジエニル、ペンテニル、イソペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニル、イソヘキセニル、ヘキサジエニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル等が挙げられる。
「アルケニル」の好ましい態様として、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルが挙げられる。
【0070】
「アルキニル」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖または分枝状の炭化水素基を包含する。例えば、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、ヘキシニル、ヘプチニル、オクチニル、ノニニル、デシニル等を包含する。これらはさらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。
「アルキニル」の好ましい態様として、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニルが挙げられる。
【0071】
「アルキレン」とは、炭素数1〜15、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、プロピレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン等が挙げられる。
【0072】
「アルケニレン」とは、任意の位置に1以上の二重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖または分枝状の2価の炭化水素基を包含する。例えば、ビニレン、プロペニレン、ブテニレン、ペンテニレン等が挙げられる。
【0073】
「アルキニレン」とは、任意の位置に1以上の三重結合を有する、炭素数2〜15、好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖または分枝状の2価の炭化水素基を包含する。これらはさらに任意の位置に二重結合を有していてもよい。例えば、エチニレン、プロピニレン、ブチニレン、ペンチニレン、ヘキシニレン等が挙げられる。
【0074】
「アルキルオキシ」とは、上記「アルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、sec−ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、へキシルオキシ等が挙げられる。
「アルキルオキシ」の好ましい態様として、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、tert−ブチルオキシが挙げられる。
【0075】
「アルケニルオキシ」とは、上記「アルケニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、ビニルオキシ、アリルオキシ、1−プロペニルオキシ、2−ブテニルオキシ、2−ペンテニルオキシ、2−ヘキセニルオキシ、2−ヘプテニルオキシ、2−オクテニルオキシ等が挙げられる。
【0076】
「アルキニルオキシ」とは、上記「アルキニル」が酸素原子に結合した基を意味する。
例えば、エチニルオキシ、1−プロピニルオキシ、2−プロピニルオキシ、2−ブチニルオキシ、2−ペンチニルオキシ、2−ヘキシニルオキシ、2−ヘプチニルオキシ、2−オクチニルオキシ等が挙げられる。
【0077】
「芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状芳香族炭化水素を包含する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環等が挙げられる。
「芳香族炭素環」の一つの態様として、ベンゼン環、ナフタレン環が挙げられる。別の態様として、ベンゼン環が挙げられる。
【0078】
「芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、芳香族炭化水素基を意味する。例えば、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル等が挙げられる。
「芳香族炭素環式基」の好ましい態様として、フェニルが挙げられる。
【0079】
「非芳香族炭素環」とは、単環または2環以上の、環状飽和炭化水素または環状非芳香族不飽和炭化水素を包含する。2環以上の「非芳香族炭素環」は、単環または2環以上の非芳香族炭素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環を形成する環も包含する。
【0080】
【化32】
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単環の非芳香族炭素環としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数3〜8である。例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、シクロデカン、シクロプロペン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロヘキサジエン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環としては、炭素数8〜13が好ましく、より好ましくは炭素数9〜10である。例えば、インダン、インデン、アセナフタレン、テトラヒドロナフタレン、フルオレン等が挙げられる。
【0081】
「非芳香族炭素環式基」とは、単環または2環以上の、非芳香族飽和炭化水素基または非芳香族不飽和炭化水素基を意味する。2環以上の非芳香族炭素環式基は、単環または2環以上の非芳香族炭素環式基に、「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族炭素環式基」は、以下のように架橋している基、またはスピロ環を形成する基も包含する。
【0082】
【化33】
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【0083】
【化34】
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単環の非芳香族炭素環式基としては、炭素数3〜16が好ましく、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8である。例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル等が挙げられる。
「シクロアルキル」としては、炭素数3〜10が好ましく、より好ましくは炭素数3〜7であり、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等が挙げられる。
「シクロアルケニル」としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、シクロヘキサジエニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族炭素環式基としては、炭素数8〜13が好ましく、より好ましくは炭素数9〜10である。例えば、インダニル、インデニル、アセナフチル、テトラヒドロナフチル、フルオレニル、ジヒドロインデニル等が挙げられる。
【0084】
「非芳香族炭素環オキシ」とは、「非芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。「非芳香族炭素環オキシ」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。例えば、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロへキセニルオキシ等が挙げられる。
【0085】
「含窒素非芳香族複素環」とは、少なくとも一つの窒素原子を環構成原子として有し、さらに酸素原子、硫黄原子および窒素原子から任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有していてもよい、単環または2環以上の、環状非芳香族環を包含する。
2環以上の「含窒素非芳香族複素環」は、単環または2環以上の含窒素非芳香族複素環に、「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「含窒素非芳香族複素環」は、架橋構造を有する環、およびスピロ環を形成する環も包含する。すなわち、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレンまたは任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキニレンにより架橋している環、および置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレンまたは任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキニレンによって構成されるスピロ環を形成する環も包含する。例えば、以下のような環が挙げられる。
【0086】
【化35】
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単環の含窒素非芳香族複素環としては、5〜12員が好ましく、より好ましくは5〜8員である。例えば、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロチアゾリン、テトラヒドロチアゾリン、テトラヒドロイソチアゾリン、ジヒドロオキサジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、チアジン等が挙げられる。
2環以上の含窒素非芳香族複素環としては、9〜20員が好ましく、より好ましくは8〜16員である。例えば、インドリン、イソインドリン等が挙げられる。
好ましくは、単環または2環の含窒素非芳香族複素環であり、該2環の含窒素非芳香族複素環には、縮合環、架橋している環、およびスピロ環を包含する。
好ましい架橋している含窒素非芳香族複素環は、置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1または2つの基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、または意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1または2つの基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンにより架橋している2環の含窒素非芳香族複素環である。
好ましいスピロ環の含窒素非芳香族複素環は、T1の環構成原子の同一炭素原子の2つの置換基が一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1または2つの基を含む置換もしくは非置換のアルキレンである場合の2環の含窒素非芳香族複素環である。
好ましい縮環の含窒素非芳香族複素環は、9または10員の2環の含窒素非芳香族複素環である。
【0087】
「芳香族複素環」とは、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環を包含する。
2環以上の「芳香族複素環」は、単環または2環以上の芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環としては、5〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアゾール、トリアジン、テトラゾール、フラン、チオフェン、イソオキサゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、イソチアゾール、チアゾール、チアジアゾール等が挙げられる。
2環の芳香族複素環としては、8〜18員が好ましく、より好ましくは9員または10員である。例えば、インドリン、イソインドリン、インダゾリン、インドリジン、キノリン、イソキノリン、シンノリン、フタラジン、キナゾリン、ナフチリジン、キノキサリン、プリン、プテリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンズオキサゾール、ベンズオキサジアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾトリアゾール、イミダゾピリジン、トリアゾロピリジン、イミダゾチアゾール、ピラジノピリダジン、オキサゾロピリジン、チアゾロピリジン等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環としては、11〜26員が好ましく、より好ましくは13または14員である。例えば、カルバゾール、アクリジン、キサンテン、フェノチアジン、フェノキサチイン、フェノキサジン、ジベンゾフラン等が挙げられる。
【0088】
「芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、芳香族環式基を意味する。
2環以上の芳香族複素環式基は、単環または2環以上の芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」における環が縮合したものも包含する。
単環の芳香族複素環式基としては、5〜10員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアゾリル、トリアジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル等が挙げられる。
2環の芳香族複素環式基としては、8〜18員が好ましく、より好ましくは9員または10員である。例えば、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、インドリジニル、キノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、プリニル、プテリジニル、ベンズイミダゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリル、ベンゾフリル、イソベンゾフリル、ベンゾチエニル、ベンゾトリアゾリル、イミダゾピリジル、トリアゾロピリジル、イミダゾチアゾリル、ピラジノピリダジニル、オキサゾロピリジル、チアゾロピリジル等が挙げられる。
3環以上の芳香族複素環式基としては、11〜26員が好ましく、より好ましくは13または14員である。例えば、カルバゾリル、アクリジニル、キサンテニル、フェノチアジニル、フェノキサチイニル、フェノキサジニル、ジベンゾフリル等が挙げられる。
【0089】
「非芳香族複素環」とは、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、環状非芳香族環を包含する。
2環以上の「非芳香族複素環」は、単環または2環以上の非芳香族複素環に、上記「芳香族炭素環」、「非芳香族炭素環」、および/または「芳香族複素環」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環」は、以下のように架橋している環、またはスピロ環を形成する環も包含する。
【0090】
【化36】
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単環の非芳香族複素環としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサン、チイラン、オキシラン、オキセタン、オキサチオラン、アゼチジン、チアン、チアゾリジン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピラゾリジン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチアゾリン、テトラヒドロチアゾリン、テトラヒドロイソチアゾリン、ジヒドロオキサジン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、テトラヒドロピリダジン、ヘキサヒドロピリミジン、ジオキソラン、ジオキサジン、アジリジン、ジオキソリン、オキセパン、チオラン、チアジン等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環としては、8〜20員が好ましく、より好ましくは8〜16員である。例えば、インドリン、イソインドリン、クロマン、イソクロマン等が挙げられる。
【0091】
「非芳香族複素環式基」とは、O、SおよびNから任意に選択される同一または異なるヘテロ原子を環内に1以上有する、単環または2環以上の、非芳香族環式基を意味する。
2環以上の非芳香族複素環式基は、単環または2環以上の非芳香族複素環式基に、上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」、および/または「芳香族複素環式基」におけるそれぞれの環が縮合したものも包含する。
さらに、「非芳香族複素環式基」は、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレンまたは任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキニレンにより架橋している環、および置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレンまたは任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキニレンによって構成されるスピロ環を形成する環も包含する。例えば、以下のような環が挙げられる。
【化37】
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【0092】
単環の非芳香族複素環式基としては、3〜8員が好ましく、より好ましくは5員または6員である。例えば、ジオキサニル、チイラニル、オキシラニル、オキセタニル、オキサチオラニル、アゼチジニル、チアニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、モルホリニル、モルホリノ、チオモルホリニル、チオモルホリノ、ジヒドロピリジル、テトラヒドロピリジル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチアゾリル、テトラヒドロチアゾリル、テトラヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジニル、ヘキサヒドロアゼピニル、テトラヒドロジアゼピニル、テトラヒドロピリダジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、ジオキソラニル、ジオキサジニル、アジリジニル、ジオキソリニル、オキセパニル、チオラニル、チイニル、チアジニル等が挙げられる。
2環以上の非芳香族複素環式基としては、8〜20員が好ましく、より好ましくは8〜16員である。例えば、インドリニル、イソインドリニル、クロマニル、イソクロマニル、ジヒドロベンゾフリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾモルホリニル等が挙げられる。
【0093】
「カルボキシ保護基」とは、加水分解やカルボキシ保護基の脱保護反応によって、カルボキシル基に変換される保護基であり、カルボキシ保護基として好ましくはアルキル(例:メチル、エチル、t−ブチル)、アラルキル(例:ベンジル)が例示され、より好ましくは炭素数1〜4のアルキルが例示される。
【0094】
「置換もしくは非置換のアルキル」、「置換もしくは非置換のアルケニル」、「置換もしくは非置換のアルキニル」、「置換もしくは非置換のアルキルオキシ」、「置換もしくは非置換のアルケニルオキシ」、「置換もしくは非置換のアルキニルオキシ」、「置換もしくは非置換のアルキレン」、「置換もしくは非置換のアルケニレン」および「置換もしくは非置換のアルキニレン」の置換基としては、次の置換基が挙げられる。任意の位置の炭素原子が次の置換基から選択される1以上の同一または異なる、好ましくは1〜4個の、より好ましくは1〜3個の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、ホルミルオキシ、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、アルケニルスルホニルオキシ、アルキニルスルホニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のイミノ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、および置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル。
【0095】
「置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」、「置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル」および「置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」の環上の置換基としては、次の置換基が挙げられる。環上の任意の位置の原子が次の置換基から選択される1以上の同一または異なる、好ましくは1〜4個の、より好ましくは1〜3個の基と結合していてもよい。
置換基:ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、ホルミル、ホルミルオキシ、スルファニル、スルフィノ、スルホ、チオホルミル、チオカルボキシ、ジチオカルボキシ、チオカルバモイル、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、ヒドラジノ、ウレイド、アミジノ、グアニジノ、トリアルキルシリル、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、アルケニルスルホニル、アルキニルスルホニル、アルキルカルボニルオキシ、アルケニルカルボニルオキシ、アルキニルカルボニルオキシ、アルキルスルホニルオキシ、アルケニルスルホニルオキシ、アルキニルスルホニルオキシ、アルキルオキシカルボニル、アルケニルオキシカルボニル、アルキニルオキシカルボニル、アルキルスルファニル、アルケニルスルファニル、アルキニルスルファニル、アルキルスルフィニル、アルケニルスルフィニル、アルキニルスルフィニル、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のイミノ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換のスルファモイル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルスルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシアルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシアルキル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、および−C(NRa6)NRa4a5(式中、Ra1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である)。
【0096】
「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」および「置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環」は、「オキソ」で置換されている場合も包含する。
【0097】
【化38】
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【0098】
「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」および「置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環」の非芳香族炭素環および芳香族複素環部分も上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。例えば、環Tは、以下のようにオキソで置換されていてもよい。
【0099】
【化39】
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【0100】
「置換若しくは非置換のアミノ」とは、次の置換基から選択される1または2の基で置換されていてもよいアミノを包含する。
置換基:ヒドロキシ、シアノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルケニルカルボニル、ハロアルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、ハロアルキルスルホニル、置換若しくは非置換のカルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環アルキル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環カルバモイル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル、置換若しくは非置換の芳香族複素環カルバモイル、および置換若しくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル。
「置換若しくは非置換のアミノ」の一つの態様として、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、エチルメチルアミノ、シクロプロピルアミノ、シクロヘキシルアミノ、ベンジルアミノ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メチルスルホニルアミノ、テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロフラニルアミノ、モルホリノアミノ、モルホリニルアミノ、ピペリジニルアミノ、ピペラジニルアミノ等が挙げられる。異なる態様として、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルメチルアミノ、ジエチルアミノ、アセチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、テトラヒドロピラニルアミノ、テトラヒドロフラニルアミノ、モルホリノアミノ、ピペリジニルアミノ等が挙げられる。
【0101】
「トリアルキルシリル」とは、上記「アルキル」3個がケイ素原子に結合している基を意味する。3個のアルキルは同一でも異なっていてもよい。例えば、トリメチルシリル、トリエチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル等が挙げられる。
【0102】
「ハロアルキル」とは、1以上の上記「ハロゲン」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメチル、モノフルオロエチル、モノフルオロプロピル、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、モノクロロメチル、トリフルオロメチル、トリクロロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、1,2−ジブロモエチル、1,1,1−トリフルオロプロパン−2−イル等が挙げられる。
「ハロアルキル」の好ましい態様として、トリフルオロメチル、トリクロロメチルが挙げられる。
【0103】
「ハロアルキルオキシ」とは、上記「ハロアルキル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、モノフルオロメトキシ、モノフルオロエトキシ、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、トリフルオロエトキシ、トリクロロエトキシ等が挙げられる。
「ハロアルキルオキシ」の好ましい態様として、トリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシが挙げられる。
【0104】
「アルキルカルボニル」とは、上記「アルキル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、へキシルカルボニル等が挙げられる。
「アルキルカルボニル」の好ましい態様として、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニルが挙げられる。
【0105】
「アルケニルカルボニル」とは、上記「アルケニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニル、プロペニルカルボニル等が挙げられる。
【0106】
「アルキニルカルボニル」とは、上記「アルキニル」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニル、プロピニルカルボニル等が挙げられる。
【0107】
「アルキルスルホニル」とは、上記「アルキル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」の好ましい態様として、メチルスルホニル、エチルスルホニルが挙げられる。
【0108】
「アルケニルスルホニル」とは、上記「アルケニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルホニル、プロペニルスルホニル等が挙げられる。
【0109】
「アルキニルスルホニル」とは、上記「アルキニル」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニル、プロピニルスルホニル等が挙げられる。
【0110】
「アルキルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルカルボニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシが挙げられる。
【0111】
「アルケニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルケニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルカルボニルオキシ、プロペニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
【0112】
「アルキニルカルボニルオキシ」とは、上記「アルキニルカルボニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルカルボニルオキシ、プロピニルカルボニルオキシ等が挙げられる。
【0113】
「アルキルスルホニルオキシ」とは、上記「アルキルスルホニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、プロピルスルホニルオキシ、イソプロピルスルホニルオキシ、tert−ブチルスルホニルオキシ、イソブチルスルホニルオキシ、sec−ブチルスルホニルオキシ等が挙げられる。
「アルキルスルホニルオキシ」の好ましい態様としては、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシが挙げられる。
【0114】
「アルケニルスルホニルオキシ」とは、上記「アルケニルスルホニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルホニルオキシ、プロペニルスルホニルオキシ等が挙げられる。
【0115】
「アルキニルスルホニルオキシ」とは、上記「アルキニルスルホニル」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルホニルオキシ、プロピニルスルホニルオキシ等が挙げられる。
【0116】
「アルキルオキシカルボニル」とは、上記「アルキルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、tert−ブチルオキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、sec−ブチルオキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、へキシルオキシカルボニル等が挙げられる。
「アルキルオキシカルボニル」の好ましい態様としては、メチルオキシカルボニル、エチルオキシカルボニル、プロピルオキシカルボニルが挙げられる。
【0117】
「アルケニルオキシカルボニル」とは、上記「アルケニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルオキシカルボニル、プロペニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0118】
「アルキニルオキシカルボニル」とは、上記「アルキニルオキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルオキシカルボニル、プロピニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0119】
「アルキルスルファニル」とは、上記「アルキル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、メチルスルファニル、エチルスルファニル、n−プロピルスルファニル、イソプロピルスルファニル等が挙げられる。
【0120】
「アルケニルスルファニル」とは、上記「アルケニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチレニルスルファニル、プロペニルスルファニル等が挙げられる。
【0121】
「アルキニルスルファニル」とは、上記「アルキニル」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、エチニルスルファニル、プロピニルスルファニル等が挙げられる。
【0122】
「アルキルスルフィニル」とは、上記「アルキル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、n−プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル等が挙げられる。
【0123】
「アルケニルスルフィニル」とは、上記「アルケニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチレニルスルフィニル、プロペニルスルフィニル等が挙げられる。
【0124】
「アルキニルスルフィニル」とは、上記「アルキニル」がスルフィニル基に結合した基を意味する。例えば、エチニルスルフィニル、プロピニルスルフィニル等が挙げられる。
【0125】
「置換若しくは非置換のイミノ」とは、次の置換基から選択される1の基で置換されていてもよいイミノを包含する。
置換基:ヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシ、ハロアルキルオキシ、ハロアルケニルオキシ、ハロアルキニルオキシ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、ハロアルキルカルボニル、ハロアルケニルカルボニル、ハロアルキニルカルボニル、アミノ、アルキルアミノ、ハロアルキルアミノ、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、および置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基。
【0126】
「置換若しくは非置換のイミノ」の一つの態様として、イミノ、メチルイミノ、エチルイミノ、シクロプロピルイミノ、シクロヘキシルイミノ、アセチルイミノ、テトラヒドロピラニルイミノ、テトラヒドロフラニルイミノ、モルホリノイミノ、モルホリニルイミノ、ピペリジニルイミノ、ピペラジニルイミノ等が挙げられる。
【0127】
「ヒドロキシアルキル」とは、1以上のヒドロキシ基が、上記「アルキル」の炭素原子に結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、1,2−ヒドロキシエチル等が挙げられる。
「ヒドロキシアルキル」の好ましい態様として、ヒドロキシメチルが挙げられる。
【0128】
「アルキルオキシアルキル」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキル」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメチル、メトキシエチル、エトキシメチル等が挙げられる。
【0129】
「アルキルオキシアルキルオキシ」とは、上記「アルキルオキシ」が上記「アルキルオキシ」に結合した基を意味する。例えば、メトキシメトキシ、メトキシエトキシ、エトキシメトキシ、エトキシエトキシ等が挙げられる。
【0130】
「置換若しくは非置換のカルバモイル」とは、次の置換基から選択される1または2の基で置換されていてもよいカルバモイルを包含する。
置換基:ヒドロキシ、シアノ、アミノ、アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルキル、アルキルアミノ、アルキルカルボニル、アルケニルカルボニル、アルキニルカルボニル、アルキルスルホニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アルキル、および置換若しくは非置換の非芳香族複素環アルキル。
「置換若しくは非置換のカルバモイル」の一つの態様として、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N−n−プロピルアミノカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−モルホリノカルバモイル、N−テトラヒドロフラニルカルバモイル、N−ピペリジルカルバモイル、N−テトラヒドロピラニルカルバモイル、N−ベンジルカルバモイル、N−アセチルカルバモイル、N−メチルスルホニルカルバモイル、N−(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバモイル、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)カルバモイル等が挙げられる。異なる態様として、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−n−プロピルアミノカルバモイル、N−イソプロピルカルバモイル、N−モルホリノカルバモイル、N−テトラヒドロフラニルカルバモイル、N−ピペリジルカルバモイル、N−テトラヒドロピラニルカルバモイル、N−メチルスルホニルカルバモイル、N−(2,2,2−トリフルオロエチル)カルバモイル、N−(2−ヒドロキシ−1−メチルエチル)カルバモイル等が挙げられる。
【0131】
「置換若しくは非置換のスルファモイル」とは、次の置換基から選択される1または2の基で置換されていてもよいアミノスルホニルを包含する。
置換基:アルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル、ヒドロキシアルキル、アルキルカルボニル、置換若しくは非置換の芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換若しくは非置換の芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の非芳香族複素環式基、置換若しくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換若しくは非置換の芳香族複素環アルキル、および置換若しくは非置換の非芳香族複素環アルキル。
「置換若しくは非置換のスルファモイル」の一つの態様として、スルファモイル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−エチル−N−メチルスルファモイル、N,N−ジエチルスルファモイル、N−n−プロピルアミノスルファモイル、N−イソプロピルスルファモイル、N−モルホリノスルファモイル、N−テトラヒドロフラニルスルファモイル、N−ピペリジルスルファモイル、N−テトラヒドロピラニルスルファモイル、N−ベンジルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−メチルスルホニルスルファモイル等が挙げられる。異なる態様として、スルファモイル、N−メチルスルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−n−プロピルアミノスルファモイル、N−イソプロピルスルファモイル、N−モルホリノスルファモイル、N−テトラヒドロフラニルスルファモイル、N−ピペリジルスルファモイル、N−テトラヒドロピラニルスルファモイル、N−メチルスルホニルスルファモイル等が挙げられる。
【0132】
「芳香族炭素環オキシ」、「芳香族炭素環カルボニル」、「芳香族炭素環オキシカルボニル」、「芳香族炭素環スルファニル」、「芳香族炭素環スルホニル」、「芳香族炭素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族炭素環カルバモイル」の「芳香族炭素環」部分も、上記「芳香族炭素環式基」と同様である。
【0133】
「置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル」「置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルバモイル」の「芳香族炭素環」部分の置換基も、上記「置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基」上の置換基と同様である。
【0134】
「非芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環カルボニル」、「非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「非芳香族炭素環スルファニル」、「非芳香族炭素環スルホニル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環カルバモイル」、「非芳香族炭素環アミノ」の「非芳香族炭素環」部分も、上記「非芳香族炭素環式基」と同様である。
【0135】
「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルバモイル」の「非芳香族炭素環」部分の置換基も、上記「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」上の置換基と同様である。
【0136】
「芳香族複素環オキシ」、「芳香族複素環カルボニル」、「芳香族複素環オキシカルボニル」、「芳香族複素環スルファニル」、「芳香族複素環スルホニル」、「芳香族複素環アルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルスルファニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環カルバモイル」の「芳香族複素環」部分も、上記「芳香族複素環式基」と同様である。
【0137】
「置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「置換または非置換の芳香族複素環カルバモイル」の「芳香族複素環」部分の置換基も、上記「置換もしくは非置換の芳香族複素環式基」上の置換基と同様である。
【0138】
「非芳香族複素環オキシ」、「非芳香族複素環カルボニル」、「非芳香族複素環オキシカルボニル」、「非芳香族複素環スルファニル」、「非芳香族複素環スルホニル」、「非芳香族複素環アルキル」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキルスルファニル」、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族複素環カルバモイル」、「非芳香族複素環アミノ」の「非芳香族複素環」部分も、上記「非芳香族複素環式基」と同様である。
【0139】
「置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルホニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルバモイル」の「非芳香族複素環」部分の置換基も、上記「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」上の置換基と同様である。
【0140】
「芳香族炭素環アルキル」、「非芳香族炭素環アルキル」、「芳香族複素環アルキル」、「非芳香族複素環アルキル」、「芳香族炭素環アルキルオキシ」、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「芳香族複素環アルキルオキシ」、「非芳香族複素環アルキルオキシ」、「芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「非芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「芳香族複素環アルキルスルファニル」、「非芳香族複素環アルキルスルファニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」のアルキル部分も上記「アルキル」と同様である。
【0141】
「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシ」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルスルファニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」、「置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキルオキシアルキル」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」のアルキル部分の置換基も、上記「置換または非置換のアルキル」上の置換基と同様である。
【0142】
「芳香族炭素環オキシ」とは、「芳香族炭素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ等が挙げられる。
【0143】
「芳香族炭素環カルボニル」とは、「芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルカルボニル、ナフチルカルボニル等が挙げられる。
【0144】
「芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルオキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0145】
「芳香族炭素環スルファニル」とは、「芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、フェニルスルファニル、ナフチルスルファニル等が挙げられる。
【0146】
「芳香族炭素環スルホニル」とは、「芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、フェニルスルホニル、ナフチルスルホニル等が挙げられる。
【0147】
「非芳香族炭素環カルボニル」とは、「非芳香族炭素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロへキセニルカルボニル等が挙げられる。
【0148】
「非芳香族炭素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族炭素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、シクロへキセニルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0149】
「非芳香族炭素環スルファニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、シクロプロピルスルファニル、シクロヘキシルスルファニル、シクロヘキセニルスルファニル等が挙げられる。
【0150】
「非芳香族炭素環スルホニル」とは、「非芳香族炭素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、シクロプロピルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル等が挙げられる。
【0151】
「芳香族複素環オキシ」とは、「芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシ、オキサゾリルオキシ等が挙げられる。
【0152】
「芳香族複素環カルボニル」とは、「芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルカルボニル、オキサゾリルカルボニル等が挙げられる。
【0153】
「芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピリジルオキシカルボニル、オキサゾリルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0154】
「非芳香族複素環オキシ」とは、「非芳香族複素環」が酸素原子に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシ、テトラヒドロフリルオキシ等が挙げられる。
【0155】
「非芳香族複素環カルボニル」とは、「非芳香族複素環」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルカルボニル、テトラヒドロフリルカルボニル等が挙げられる。
【0156】
「非芳香族複素環オキシカルボニル」とは、上記「非芳香族複素環オキシ」がカルボニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルオキシカルボニル、テトラヒドロフリルオキシカルボニル等が挙げられる。
【0157】
「非芳香族複素環スルファニル」とは、「非芳香族複素環」がスルファニル基の硫黄原子と結合している水素原子と置き換わった基を意味する。例えば、ピペリジニルスルファニル、テトラヒドロフリルスルファニル等が挙げられる。
【0158】
「非芳香族複素環スルホニル」とは、「非芳香族複素環」がスルホニル基に結合した基を意味する。例えば、ピペリジニルスルホニル、テトラヒドロフリルスルホニル等が挙げられる。
【0159】
「芳香族炭素環アルキル」またはアラルキルとは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピニル、ベンズヒドリル、トリチル、ナフチルメチル、以下に示される基
【0160】
【化40】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
「芳香族炭素環アルキル」の好ましい態様としては、ベンジル、フェネチル、ベンズヒドリルが挙げられる。
【0161】
「非芳香族炭素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロへキシルメチル、以下に示される基
【0162】
【化41】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0163】
「芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチル、フラニルメチル、イミダゾリルメチル、インドリルメチル、ベンゾチオフェニルメチル、オキサゾリルメチル、イソキサゾリルメチル、チアゾリルメチル、イソチアゾリルメチル、ピラゾリルメチル、イソピラゾリルメチル、ピロリジニルメチル、ベンズオキサゾリルメチル、以下に示される基
【0164】
【化42】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0165】
「非芳香族複素環アルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチル、モルホリニルエチル、ピペリジニルメチル、ピペラジニルメチル、以下に示される基
【0166】
【化43】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0167】
「芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。例えば、ベンジルオキシ、フェネチルオキシ、フェニルプロピニルオキシ、ベンズヒドリルオキシ、トリチルオキシ、ナフチルメチルオキシ、以下に示される基
【0168】
【化44】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0169】
「非芳香族炭素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロへキシルメチルオキシ、以下に示される基
【0170】
【化45】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0171】
「芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシ、フラニルメチルオキシ、イミダゾリルメチルオキシ、インドリルメチルオキシ、ベンゾチオフェニルメチルオキシ、オキサゾリルメチルオキシ、イソキサゾリルメチルオキシ、チアゾリルメチルオキシ、イソチアゾリルメチルオキシ、ピラゾリルメチルオキシ、イソピラゾリルメチルオキシ、ピロリジニルメチルオキシ、ベンズオキサゾリルメチルオキシ、以下に示される基
【0172】
【化46】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0173】
「非芳香族複素環アルキルオキシ」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシ」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【0174】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0175】
「芳香族炭素環アルキルスルファニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルスルファニルを意味する。例えば、ベンジルスルファニル、フェネチルスルファニル、フェニルプロピニルスルファニル、ベンズヒドリルスルファニル、トリチルスルファニル、ナフチルメチルスルファニル等が挙げられる。
【0176】
「非芳香族炭素環アルキルスルファニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルスルファニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルスルファニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルスルファニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルスルファニル、シクロブチルメチルスルファニル、シクロペンチルメチルスルファニル、シクロへキシルメチルスルファニル等が挙げられる。
【0177】
「芳香族複素環アルキルスルファニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルスルファニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルスルファニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルスルファニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルスルファニル、フラニルメチルスルファニル、イミダゾリルメチルスルファニル、インドリルメチルスルファニル、ベンゾチオフェニルメチルスルファニル、オキサゾリルメチルスルファニル、イソキサゾリルメチルスルファニル、チアゾリルメチルスルファニル、イソチアゾリルメチルスルファニル、ピラゾリルメチルスルファニル、イソピラゾリルメチルスルファニル、ピロリジニルメチルスルファニル、ベンズオキサゾリルメチルスルファニル等が挙げられる。
【0178】
「非芳香族複素環アルキルスルファニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルスルファニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルスルファニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルスルファニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルスルファニル、モルホリニルエチルスルファニル、ピペリジニルメチルスルファニル、ピペラジニルメチルスルファニル等が挙げられる。
【0179】
「芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル、フェニルプロピニルオキシカルボニル、ベンゾヒドリルオキシカルボニル、トリチルオキシカルボニル、ナフチルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【0180】
【化48】
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等が挙げられる。
【0181】
「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシカルボニル、シクロブチルメチルオキシカルボニル、シクロペンチルメチルオキシカルボニル、シクロへキシルメチルオキシカルボニル、以下に示される基
【0182】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0183】
「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシカルボニル、フラニルメチルオキシカルボニル、イミダゾリルメチルオキシカルボニル、インドリルメチルオキシカルボニル、ベンゾチオフェニルメチルオキシカルボニル、オキサゾリルメチルオキシカルボニル、イソキサゾリルメチルオキシカルボニル、チアゾリルメチルオキシカルボニル、イソチアゾリルメチルオキシカルボニル、ピラゾリルメチルオキシカルボニル、イソピラゾリルメチルオキシカルボニル、ピロリジニルメチルオキシカルボニル、ベンズオキサゾリルメチルオキシカルボニル、以下に示される
【0184】
【化50】
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等が挙げられる。
【0185】
「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシカルボニルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」は、アルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシカルボニル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシ、モルホリニルエチルオキシ、ピペリジニルメチルオキシ、ピペラジニルメチルオキシ、以下に示される基
【0186】
【化51】
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等が挙げられる。
【0187】
「芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。例えば、ベンジルオキシメチル、フェネチルオキシメチル、フェニルプロピニルオキシメチル、ベンゾヒドリルオキシメチル、トリチルオキシメチル、ナフチルメチルオキシメチル、以下に示される基
【0188】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0189】
「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族炭素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」は、非芳香族炭素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」で置換されている「非芳香族炭素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、シクロプロピルメチルオキシメチル、シクロブチルメチルオキシメチル、シクロペンチルメチルオキシメチル、シクロへキシルメチルオキシメチル、以下に示される基
【0190】
【化53】
[この文献は図面を表示できません]

等が挙げられる。
【0191】
「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」は、芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」および/または「非芳香族炭素環式基」で置換されている「芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、ピリジルメチルオキシメチル、フラニルメチルオキシメチル、イミダゾリルメチルオキシメチル、インドリルメチルオキシメチル、ベンゾチオフェニルメチルオキシメチル、オキサゾリルメチルオキシメチル、イソキサゾリルメチルオキシメチル、チアゾリルメチルオキシメチル、イソチアゾリルメチルオキシメチル、ピラゾリルメチルオキシメチル、イソピラゾリルメチルオキシメチル、ピロリジニルメチルオキシメチル、ベンズオキサゾリルメチルオキシメチル、以下に示される基
【0192】
【化54】
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等が挙げられる。
【0193】
「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」とは、1以上の上記「非芳香族複素環式基」で置換されているアルキルオキシアルキルを意味する。また、「非芳香族複素環アルキルオキシ」は、非芳香族複素環が結合しているアルキル部分が上記「芳香族炭素環式基」、「非芳香族炭素環式基」および/または「芳香族複素環式基」で置換されている「非芳香族複素環アルキルオキシアルキル」も包含する。例えば、テトラヒドロピラニルメチルオキシメチル、モルホリニルエチルオキシメチル、ピペリジニルメチルオキシメチル、ピペラジニルメチルオキシメチル、以下に示される基
【0194】
【化55】
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等が挙げられる。
【0195】
本発明は、以下の化合物(I)または(I’)に包含される種々の化合物を提供する。
【0196】
【化56】
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各基の好ましい態様を以下に示す。下記の可能な組み合わせの化合物が好ましい。
【0197】
は、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり、より好ましくは、ハロゲンまたはアルキルである。さらに好ましくはアルキルである。
【0198】
は、それぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換または非置換の非芳香族炭素環オキシ(好ましくは、置換もしくは非置換のシクロアルキルオキシ、または置換もしくは非置換のシクロアルケニルオキシ)である。好ましくは、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシであり、より好ましくは置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシであり、特に好ましくはアルキルオキシである。アルキルオキシは、好ましくは、炭素数1〜6または炭素数1〜4の直鎖または分枝状のアルキルオキシ、より好ましくはt−ブチルオキシである。Rにおける「置換もしくは非置換」の置換基としては、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ等が好ましい例として例示される。
【0199】
nは、1または2であり、好ましくは1である。
【0200】
nが1の場合、Rは好ましくは以下の立体構造をとる。
【0201】
【化57】
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【0202】
は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である。好ましくは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基である。これらの環上の置換基としては、以下のR31〜R35が例示される。
は、好ましくは、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基または置換もしくは非置換の非芳香族環式基であり、好ましくは5〜7員であるが、縮合されていてもよく、架橋構造を有していてもよい。縮合環部分は、5〜10員で、単環でも2環性でも良い。置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基としては、以下の式で示されるフェニル基が例示される。
の別の好ましい態様としては、ハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基である。Rのより好ましい態様としては、ハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基またはハロゲン、アルキル、および/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基である。
【0203】
【化58】
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31、R32、R33、R34およびR35は、それぞれ独立して、好ましくは、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、ハロアルキル、アルキルオキシ、アルケニルオキシ、アルキニルオキシハロアルキル、ハロアルキルオキシ、カルボキシ、カルバモイル、またはアルキルアミノであり、より好ましくは、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、アルキルまたはアルキルオキシであり、さらに好ましくは、水素原子、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヒドロキシ、アミノ、メチル、エチルまたはメチルオキシであり、特に好ましくは、水素原子、ハロゲン、ヒドロキシ、メチルまたはエチルである。
またR31とR32、R32とR33、R33とR34ならびにR34とR35は、それぞれ独立して、隣接する原子と一緒になって置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族複素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していても良い。これらの環は、好ましくは5〜8員、より好ましくは5員または6員であり、6員がより好ましい。
【0204】
における非芳香族炭素環および非芳香族複素環は、上記と同様に「オキソ」で置換されていてもよい。
における「置換もしくは非置換の芳香族炭素環」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環」の環上の置換基としては、上記「置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基」、「置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基」、「置換もしくは非置換の芳香族複素環式基」、「置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基」の環上の置換基が挙げられる。
【0205】
またR31、R32、R33、R34およびR35における互いに隣接していない2個の基は一緒になって架橋構造を形成してもよい。架橋構造としては、置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレンが例示される。「置換もしくは非置換」の置換基は好ましくは、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、アミノ、アルキルアミノ、ヒドロキシ、オキソ、カルボキシ、カルバモイルまたはフェニルであり、より好ましくは、ハロゲン、アルキル、アルコキシ、アミノ、ヒドロキシおよび/またはオキソであり、さらに好ましくは、メチル、エチル、F,Br,アミノ、ヒドロキシ等である。
【0206】
は、より好ましくは、1〜2個の炭素環または複素環(例:5〜7員環)と縮合していてもよい、フェニルまたは非芳香族炭素環式基であり、より好ましくは以下に例示される環式基である。該炭素環、複素環、フェニル、非芳香族炭素環、または以下の環式基上には、同一または異なる1〜4個の置換基(例:ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノまたはジアルキルアミノ、アルキル、ハロゲン化アルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、オキソ、シアノ)が存在していてもよい。
【0207】
は、さらに好ましくは、以下の基である。
【0208】
【化59】
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【0209】
【化60】
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【0210】
【化61】
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【0211】
またRは、結合手をN原子上に有する環状アミン、好ましくは飽和の環状アミンであってもよい。該環状アミンは、置換、縮合および/または架橋されていてもよい5〜7員複素環であり、環構成原子としてN原子、O原子および/またはS原子が含まれていてもよい。置換基として好ましくは、アルキル、シクロアルキル、オキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ等である。該環状アミンとしては、以下が例示される。
【0212】
【化62】
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【0213】
またRは、以下に例示されるような、環内に2重結合を1または2本有する置換または非置換の非芳香族炭素環式基、環内に2重結合を1または2本有する置換または非置換の非芳香族複素環式基であってもよい。該炭素環式基または該複素環式基は、好ましくは5〜7員である。置換基として好ましくは、アルキル、シクロアルキル、オキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ等である。
【0214】
【化63】
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【0215】
さらにRは以下の群から選択されてもよい。
【0216】
【化64】
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【0217】
より好ましくは、Rは以下の群から選択されてもよい。
【0218】
【化65】
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【0219】
化合物(I)、(I’)(I−1)、(I−2)、(I−3)、(I’−3)、(I−1−1)、(I−1A)、(1−AA)、(I’−1A)、(I−1−1A)、(I−1−1B)、(I−1−1C)、(I−1−1D)、(I−1−1E)および(I−2−1)の異性体の一態様は、Rの環の向きによって特定される立体異性体を包含するが、本発明はそれらのすべての異性体およびラセミ体を包含する。
【0220】
は、水素、またはカルボキシ保護基であるが、好ましくは、水素である。Rが水素以外の化合物であって、加水分解やカルボキシ保護基の脱保護反応によって、水素に変換される化合物は、特に合成中間体としても有用である。またRが水素以外の化合物であって、体内で水素に変換され得る化合物は、プロドラッグとしても有用である。カルボキシ保護基として好ましくはアルキル(例:メチル、エチル、t−ブチル)、アラルキル(例:ベンジル)が例示され、より好ましくは炭素数1〜4のアルキルである。
【0221】
は、CR3A、CR3A3B、NまたはNR3Cであり、好ましくはCR3AまたはNであり、より好ましくは、CR3Aである。
別の態様としては、以下の化合物が好ましい。
【0222】
【化66】
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(式中、各定義は前記と同意義である。)
【0223】
3A、R3B、R4AおよびR4Bは、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、シアノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換若しくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基(好ましくは、置換もしくは非置換のシクロアルキル)である。置換もしくは非置換の置換基としては、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオシ、アミノ、アルキルアミノ、芳香族炭素環アルキルオキシから選択される、同一または異なる1〜4個、好ましくは1〜2個の置換基が例示される。
3Cは、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基である。
さらに好ましくは、R3Aは、水素、ハロゲン、アルキル、またはシアノであり、R4Aは、水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されたアルキル、アルキニル、または3〜6員のシクロアルキルである。
3Aは、より好ましくは、水素またはハロゲンである。R3Aは、特に好ましくは、水素、フッ素またはクロロである。R4Aは、より好ましくはハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されたアルキル、アルキニル、または3〜6員のシクロアルキルである。R4Aは、特に好ましくは、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキル、ハロC1−3アルキル、C2−3アルキニル、または3〜4員のシクロアルキルである。
【0224】
さらに別の態様としては、以下の化合物が好ましい。
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()

(式中、各定義は前記と同意義である。)
【0225】
T1環は、置換もしくは非置換の含窒素非芳香族複素環である。T環は、好ましくは5〜12員環、より好ましくは5〜10員環である。T環は、さらに好ましくは5〜8員環である。T環の構成原子として好ましくは、1〜2個のN原子を含有するか、1~2個のN原子および1個のO原子を含有するか、または1〜2個のN原子および1個のS原子を含有する。T環の構成原子としてさらに好ましくは、2個のN原子を含有するか、2個のN原子および1個のS原子を含有するか、または1個のN原子および1個のO原子を含有する。T1環は、単環、縮環、またはスピロ環でもよく、さらに架橋構造を有していてもよい。好ましくは5〜8員の単環、9〜12員の縮環、または9〜11員のスピロ環であり、該環はさらにヘテロ原子を含んでいても良いC1−3アルキレンで架橋されていてもよい。
【0226】
環の置換基としては、それぞれ独立して、オキソ、ヒドロキシ、ハロゲン、アミノ、アルキルアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、−CORa1、−SORa2、−SOa3、−NRa4a5(Ra1、Ra2、Ra3,Ra4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアルケニルオキシ、置換もしくは非置換のアルキニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基オキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環スルファニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環スルファニル、置換もしくは非置換のアルキルカルボニル、置換もしくは非置換のアルケニルカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシカルボニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環カルボニルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環カルボニルオキシ、ホルミル、置換もしくは非置換のアミノ、または置換もしくは非置換のカルバモイルである)または後記R、R、およびRからなる群から選択される同一または異なる1〜4個、好ましくは1〜2個の置換基が例示される。
環の置換基上の置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、アルキルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、トリアルキルシリル、非芳香族炭素環アミノ、置換もしくは非置換のフェニル(置換基の例:アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン)、置換もしくは非置換のフェニルオキシ(置換基の例:アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン)、置換もしくは非置換のベンジルオキシ(置換基の例:アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン)、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基(例:5〜6員、(置換基の例:アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン))、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基(例:4〜6員、(置換基の例:アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ハロゲン))である)、および非芳香族複素環アミノから選択される、同一または異なる1〜4個、好ましくは1〜2個の置換基が例示される。
【0227】
環の置換基の別の態様としては、それぞれ独立して、オキソ、または後記R、R、およびRからなる群から選択される同一または異なる1〜4個、好ましくは1〜2個の置換基が例示される。
【0228】
環の置換基の別の態様としては、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
ここで、Ra1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である。
【0229】
環における含窒素非芳香族複素環を構成する互いに隣接しない2個の原子は、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレン、置換もしくは非置換のアルキニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキニレンにより架橋されていてもよい。アルキレン、アルケニレンまたはアルキニレン上の置換基としては、メチル、エチル、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、メチルアミノ、カルバモイル、フェニル等が例示される。
【0230】
環は、好ましくは以下に例示される構造を包含する。
【0231】
【化67】
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(式中、各定義は前記と同意義である)
【0232】
Eはそれぞれ独立して、−NR−、−O−、−S−、−SO−、−SO−、または−CR−である。より好ましいEは、それぞれ独立して、−NR−、−O−、または−CR−である。
【0233】
は、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5(式中、Ra1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換若しくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり、Ra4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり、Ra6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基である)である。Rの置換基としては、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、アルキルオキシアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルスルホニルアミノアルキル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニルアミノアルキル、アルキルオキシアルキルオキシカルボニルアミノ、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アミノアルキルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシアルキル、アルキルカルボニルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、ベンジル、ハロゲン化ベンジル、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、シクロアルキルおよび/またはハロアルキルで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソおよび/またはハロアルキルで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキル、アルケニル、ヒドロキシアルキル、アルキルオキシ、シクロアルキル、非芳香族炭素環式基、非芳香族複素環式基、および/またはハロアルキルで置換されていてもよい芳香族複素環式基、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、オキソおよび/またはハロアルキルで置換されていてもよい非芳香族複素環式基、ハロゲン、アルキル、および/またはハロアルキルで置換されていてもよい芳香族炭素環アルキル、ハロゲン、アルキル、および/またはハロアルキルで置換されていてもよい非芳香族炭素環、ハロゲン、アルキル、および/またはハロアルキルで置換されていてもよい芳香族複素環アルキル、ハロゲン、アルキル、および/またはハロアルキルで置換されていてもよい非芳香族複素環アルキル、アルキルハロゲン、非芳香族炭素環アミノ、非芳香族複素環アルキル、オキソ、ハロゲン、および/またはアルキルで置換されていてもよい非芳香族複素環式基、トリアルキルシリルが例示される。該置換基は1〜4つ存在していてもよく、該置換基が複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。Rは、好ましくは水素、炭素数1〜6のアルキル、炭素数1〜6のハロアルキル、アルキルアミノもしくはジアルキルアミノで置換されたアルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、または−SOa3である。Ra1、Ra2、およびRa3は、それぞれ独立して好ましくは、水素、炭素数1〜6のアルキルまたはアルキルアミノもしくはジアルキルアミノで置換されたアルキルである。Ra4およびRa5の好ましい態様としては、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、炭素数1〜6のアルキル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ハロアルキル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ等)、または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基(置換基の例:ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ハロアルキル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ等)である。R6aの好ましい態様としては、水素または炭素数1〜6のアルキルである。
の別の態様は、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキルである。該「置換もしくは非置換」の置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、シアノ、ウレイド、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換のカルバモイル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環オキシ、置換もしくは非置換の芳香族複素環オキシ、置換もしくは非置換の非芳香族複素環オキシ等である。
好ましくは、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、ハロアルキルオキシヒドロキシアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、アルキルスルホニルアミノアルキルオキシ、アルキルオキシアルキルオキシ、トリアルキルシリルアルキルオキシアルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、カルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいモノアルキルカルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルオキシカルボニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいジアルキルカルバモイル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルスルホニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルカルボニルアミノ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環アルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アルキルオキシ、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環アルキルオキシ、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシ、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環オキシ、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環オキシ、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環オキシ、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環オキシ等が挙げられる。該置換基が複数存在する場合は、同一でも異なっていても良い。
置換基群A:ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、オキソ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルバモイル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、スルファモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、アルキルオキシアルキルオキシ、ハロアルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニル、アルキルスルホニル、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニル(アルキル)アミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニル(アルキル)アミノ、トリアルキルシリル、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環式基、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環式基、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環式基、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環式基、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環オキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環オキシ、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環オキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環オキシ。
置換基群B:ハロゲン、アミノ、ヒドロキシ、カルボキシ、オキソ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、カルバモイル、モノアルキルカルバモイル、ジアルキルカルバモイル、アルキル、ハロアルキル、アルキルオキシ、ハロアルキルオキシ、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、モノアルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、スルファモイル、モノアルキルスルファモイル、ジアルキルスルファモイル、アルキルオキシアルキル、アルキルオキシアルキルオキシ、ハロアルキルオキシアルキル、ハロアルキルオキシアルキルオキシ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルカルボニル(アルキル)アミノ、アルキルスルホニルアミノ、アルキルスルホニル(アルキル)アミノ、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環式基、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環式基、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環式基、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環式基、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環オキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環オキシ、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環オキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環オキシ、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環アルキル、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環アルキル、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環アルキル、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環アルキル、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族炭素環アルキルオキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族炭素環アルキルオキシ、アルキルおよび/またはハロゲン芳香族複素環アルキルオキシ、オキソ、アルキルおよび/またはハロゲンで置換されていても良い非芳香族複素環アルキルオキシ。
【0234】
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり、好ましくは、水素、ハロゲン、またはアルキルである。置換もしくは非置換の置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、フェニル、ハロゲン化フェニル、芳香族炭素環式基(例:6または10員)、非芳香族炭素環式基(例:5〜7員)、芳香族複素環式基(例:5〜6員)、非芳香族複素環式基(例:5〜7員)が例示される。
【0235】
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、または置換もしくは非置換のアルキルであり、好ましくは、水素、ハロゲン、またはアルキルである。置換もしくは非置換の置換基としては、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ、アミノ、アルキルアミノ、カルバモイル、アルキルカルバモイル、フェニル、ハロゲン化フェニル、芳香族炭素環式基(例:6または10員)、非芳香族炭素環式基(例:5〜7員)、芳香族複素環式基(例:5〜6員)、非芳香族複素環式基(例:5〜7員)が例示される。
【0236】
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよいものが挙げられる。
【0237】
環における隣接する炭素原子上のRおよび/またはRは、隣接する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく、好ましくは、置換もしくは非置換の5〜6員の非芳香族複素環を形成してもよい。置換基としては、ハロゲン、アルキル、ヒドロキシ、アルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ等が挙げられる。
と、Rが結合する窒素原子と隣接する炭素原子上のRおよび/またはRは、隣接する窒素原子及び炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の芳香族複素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく、好ましくは、置換もしくは非置換の5〜6員の芳香族複素環または置換もしくは非置換の5〜6員の非芳香族複素環を形成してもよい。置換基としては、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ハロアルキル、ハロアルキルオキシ等が挙げられる。
【0238】
kは、2〜7の整数、好ましくは3〜5の整数である。
【0239】
環は、より好ましくは以下に例示される構造を包含する。
【化68】
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(式中、各定義は前記と同意義である)
【0240】
Lは、−SO−、−SO−、または−CR−であり、好ましくは−SO−、または−CR−である。
【0241】
Qは、−NR−、−O−、−S−または−CR−であり、好ましくは−NR−、−O−、または−CR−である。
【0242】
mは、0〜5の整数、好ましくは1〜3の整数である。
【0243】
環は、さらに好ましくは以下に例示される構造を包含する。
【化69】
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(式中、各定義は前記と同意義である)
【0244】
本発明化合物の好ましい実施形態を以下に例示する。以下の実施形態で示される化合物としては、これらの具体例の全ての組み合わせが例示される。
(実施形態1)
式(I)が以下の式(I‘):
【化70】
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(式中、AはCR3AまたはNであり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
nが1であり;
は水素であり;
はハロゲンまたはアルキルであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
環は2個のN原子、2個のN原子および1個のS原子、または1個のN原子および1個のO原子を含有する、置換もしくは非置換の5〜12員の含窒素非芳香族複素環式基である。)である。
【0245】
(実施形態2)
式(I)が以下の式(I’−AA):
【化71】
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(式中、AはCR3AまたはNであり;
3Aは水素またはハロゲンであり;R1はアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Qは−NR−、−O−または−CR−であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよい。)である。
【0246】
(実施形態3)
式(I)が以下の式(I’−1A):
【化72】
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(式中、AはCR3AまたはNであり;
3Aは水素またはハロゲンであり;R1はアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよい。)である。
【0247】
(実施形態4)
式(I)が以下の式(I−1−1A):
【化73】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SORa2、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換のアミノ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
a6は、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよく;
同一でなく隣接しない炭素原子上の2つのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接しない窒素原子および炭素原子上のRのRは、一緒になって、置換もしくは非置換のアルキレン、任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−、および−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルキレン、置換もしくは非置換のアルケニレン、または任意の位置に−O−、−NR−、−S−、−CO−、−SO−,−SO−から選択される1以上の基を含む置換もしくは非置換のアルケニレンを形成してもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよい。)である。
【0248】
(実施形態5)
式(I)が以下の式(I−1−1A):
【化74】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換の芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の非芳香族複素環式基、置換もしくは非置換の芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環アルキル、置換もしくは非置換の芳香族複素環アルキル、置換もしくは非置換の非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環式基、または置換もしくは非置換の芳香族複素環式基であり;
a6は、水素であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換もしくは非置換のアルキル、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換もしくは非置換の芳香族複素環または単環の置換もしくは非置換の非芳香族複素環を形成してもよい。)である。
【0249】
(実施形態6)
式(I)が以下の式(I−1−1A):
【化75】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a6は、水素であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環または単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成してもよい。)である。
【0250】
(実施形態7)
式(I)が以下の式:
【化76】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a6は、水素であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、一緒になって単結合を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、一緒になって単結合を形成してもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環または単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成してもよい。)である。
【0251】
(実施形態8)
式(I)が以下の式:
【化77】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルケニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環アルキル、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アルキル、−CORa1、−COORa1、−SOa3、−CONRa4a5,−CSNRa4a5、−COCONRa4a5、または−C(NRa6)NRa4a5であり;
a1、Ra2、およびRa3はそれぞれ独立して、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a6は、水素であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成していてもよく;
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環または単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成してもよい。)である。
【0252】
(実施形態9)
式(I)が以下の式:
【化78】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、−CORa1、−SOa3、または−CONRa4a5であり;
a1およびRa3はそれぞれ独立して、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルである)である。
【0253】
(実施形態10)
式(I)が以下の式:
【化79】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環アルキル、または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環アルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素または置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルである)である。
【0254】
(実施形態11)
式(I)が以下の式:
【化80】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
同一炭素原子上のRおよびRは、結合する炭素原子と一緒になってカルボニル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成するか;
隣接する炭素原子上の2つのRは、それぞれが結合する炭素原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成するか;または
隣接する窒素原子および炭素原子上のRとRは、それぞれが結合する環構成原子と一緒になって単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環または単環の置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環を形成し;その他のR,RおよびRは上記実施形態8と同意義である。)である。
【0255】
(実施形態12)
式(I)が以下の式:
【化81】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、アルキル、ハロアルキル、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、ジアルキルアミノアルキル、アルキルオキシアルキル、アルキルスルホニル、またはハロアルキルスルホニルであり;
は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、またはアルキルオキシアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、またはアルキルオキシアルキルである)である。
【0256】
(実施形態13)
式(I)が以下の式:
【化82】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して置換基群Eから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基または置換基群Eから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;ここで置換基群Eはアルキル、ハロゲン、アルキルオキシ、ジアルキルアミノアルキルオキシ、アルキルアミノアルキルオキシ、アミノアルキルオキシ、非芳香族複素環アルキルオキシ、アルキルおよび/またはオキソで置換されていてもよい非芳香族複素環オキシ、アルキルおよび/またはオキソで置換されていてもよい非芳香族複素環式基、ジアルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アミノアルキル、非芳香族複素環アルキル、およびアルキルで置換されていてもよい芳香族複素環式基である;
は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、またはアルキルオキシアルキルであり;
は、それぞれ独立して、水素、アルキル、ハロアルキル、またはアルキルオキシアルキルである)である。
【0257】
(実施形態14)
式(I)が以下の式:
【化83】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、Rはアルキルまたはハロゲンであり;
はアルキルオキシであり;
はハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、ハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい芳香族複素環式基、またはハロゲン、アルキルおよび/またはアルキルオキシで置換されていてもよい非芳香族複素環式基であり;
は水素であり;
3Aは水素またはハロゲンであり;
4Aはシアノ、ハロゲン、ヒドロキシまたはアルキルオキシで置換されていてもよいアルキル、ハロゲン、アルキニル、または非芳香族炭素環式基であり;
Lは−SO−、または−CR−であり;
mは1または2であり;
は、それぞれ独立して水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、−CORa1、−SOa3、または−CONRa4a5であり;
a1およびRa3はそれぞれ独立して、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
a4およびRa5はそれぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキル、置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい非芳香族炭素環式基、または置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族複素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルまたは置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基であり;
は、それぞれ独立して、水素、置換基群Aから選択される1以上の基で置換されていてもよいアルキルまたは置換基群Bから選択される1以上の基で置換されていてもよい芳香族炭素環式基である)である。
【0258】
本発明化合物は、強いHIV複製阻害作用を有する。また、医薬品として有用な各種の体内動態および/または安全性等に優れている。これらのプロフィールは、好ましくは、例えば環上のヘテロ原子の種類や位置、環上の置換基の種類や位置等の工夫によって顕著に改善されている。
【0259】
本発明化合物は、全ての可能な異性体、好ましくは立体異性体(例:ケト−エノール異性体、イミン−エナミン異性体、ジアステレオ異性体、アトロプ異性体、光学異性体、回転異性体等)、ラセミ体またはそれらの混合物を含む。これらの異性体は、多くの場合、例えば光学分割、晶析、クロマト分離等により容易に分離可能であるが、便宜上、同一の平面構造式で表示される場合もある。またクロマト分離の場合には、ピーク時間(RT)で区別可能である。
【0260】
本発明化合物の一つ以上の水素、炭素および/または他の原子は、それぞれ水素、炭素および/または他の原子の同位体で置換され得る。そのような同位体の例としては、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18F、123Iおよび36Clのように、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、ヨウ素および塩素が包含される。式(I)、式(I−1)、式(I−2)、式(I−1−1)および式(I−2−1)で示される化合物は、そのような同位体で置換された化合物も包含する。該同位体で置換された化合物は、医薬品としても有用であり、式(I)、式(I−1)、式(I−2)、式(I−1−1)および式(I−2−1)で示される化合物のすべての放射性標識体を包含する。また該「放射性標識体」を製造するための「放射性標識化方法」も本発明に包含され、代謝薬物動態研究、結合アッセイにおける研究および/または診断のツールとして有用である。
【0261】
本発明化合物の放射性標識体は、当該技術分野で周知の方法で調製できる。例えば、トリチウム標識化合物は、トリチウムを用いた触媒的脱ハロゲン化反応によって、トリチウムを導入することで調製できる。この方法は、適切な触媒、例えばPd/Cの存在下、塩基の存在下または非存在下で、本発明化合物が適切にハロゲン置換された前駆体とトリチウムガスとを反応させることを包含する。他のトリチウム標識化合物を調製するための適切な方法としては、文書Isotopes in the Physical and Biomedical Sciences,Vol.1,Labeled Compounds (Part A),Chapter 6 (1987年)を参照にできる。14C−標識化合物は、14C炭素を有する原料を用いることによって調製できる。
【0262】
本発明化合物の製薬上許容される塩としては、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、バリウム等)、マグネシウム、遷移金属(例えば、亜鉛、鉄等)、アンモニア、有機塩基(例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メグルミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ピリジン、ピコリン、キノリン等)およびアミノ酸との塩、または無機酸(例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、臭化水素酸、リン酸、ヨウ化水素酸等)、および有機酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、フマル酸、マンデル酸、グルタル酸、リンゴ酸、安息香酸、フタル酸、アスコルビン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等)との塩が挙げられる。特に塩酸、硫酸、リン酸、酒石酸、メタンスルホン酸との塩等が挙げられる。これらの塩は、通常行われる方法によって形成させることができる。
【0263】
本発明化合物またはその製薬上許容される塩は、溶媒和物(例えば、水和物等)および/または結晶多形を形成する場合があり、本発明はそのような各種の溶媒和物および結晶多形も包含する。「溶媒和物」は、任意の数の溶媒分子(例えば、水分子等)と配位していてもよい。
【0264】
本発明化合物は、例えば、下記に示す一般的合成法によって製造することができる。また、抽出、精製等は、通常の有機化学の実験で行う処理を行えばよい。
本発明化合物の合成は、当該分野において公知の手法を参酌しながら実施することができる。本発明は、以下の一般的合成法における中間体および最終化合物も提供する。各化合物における置換基等の種類、好ましい態様は前記の通りである。
【0265】
(一般的合成法)
化合物(I)、式(I−1)、式(I−2)、式(I−1−1)および式(I−2−1)で示される化合物は、文献公知の化合物や市販試薬等を用いて、当業者に周知の反応を適宜組合せることにより合成可能である。好ましくは、ハロゲン等の脱離基、ニトロ基、(置換)アミノ基、(保護)アミノ基、アルキル基、(保護)ヒドロキシ基、エステル基等を有する、ベンゼン誘導体やピリジン誘導体を出発原料とし、縮合環形成反応、側鎖形成反応、還元反応、酸化反応、加水分解反応、フリーデルクラフト反応、カップリング反応、保護反応、脱保護反応等を適宜行えば良い。また6員母核上の各置換基(R,−C(R)n−COOR、R)は、出発原料の化合物に存在していてもよいし、またはT環を形成後に導入されてもよい。
反応溶媒としては、例えば、DMF、THF、ジオキサン、DME、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル、アルコール(例:メタノール、エタノール)、酢酸エチル、DMSO、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、キシレン、水またはこれらから選択される混合溶媒を適宜使用することができる。塩基としては、例えば、ピリジン、ルチジン、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム、N,N−ジイソプロピルエチルアミン等を適宜使用することができる。
【0266】
[1]T環の形成反応
環は、好ましくはそれぞれ2環性のベンゼン誘導体を合成した後、形成される。T環がT−1である場合を例に説明すると、化合物(I)またはそれらの中間体を包含する化合物(I−X)は、例えば以下の工程を経て合成できる。当該反応は、例えばWO2004/094430号に記載の方法に準じて行える。
【0267】
【化84】
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【0268】
(式中、Aは、CR3AまたはN;Rは、化合物(I)におけるR、−C(R)nCOOR、R、およびこれらの組合せ、ならびにこれらの基を導入できる置換基からなる群から選択される1〜3個の基を表す;Xは、脱離基(例:ハロゲン原子)もしくはアルデヒド基、またはXは隣接する1つの(CR)と一緒になってオレフィンもしくはアセチレンを表す;Xは脱離基(例:ハロゲン原子);その他の記号は前記と同意義)
【0269】
化合物(I−X)は、化合物(I)である場合、以下の式で示される。
【0270】
【化85】
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【0271】
上記反応は、詳細には以下の通りである。
(1)LがC=OもしくはSOの場合
(工程1)
化合物(II)と化合物(IV)を、塩基(例:ピリジン)および必要に応じて適切な試薬(例:DMAP)存在下、溶媒(例:ジクロロメタン)中、適切な温度(例:0〜100°C、好ましくは室温)で、適切な時間(例:数分〜数十時間)反応させることにより化合物(III)を得ることができる。
(工程2)
がNの場合:化合物(III)を、脱プロトン化剤(例:水素化ナトリウム)存在下、溶媒(例:DMF)中、適切な温度(例:0〜150°C、好ましくは約100°C)で反応させることにより、化合物(I−X)を得ることができる。
がCの場合:例えば、X-(CR)-がCl-C(O)-である化合物(III)に、ルイス酸(例:塩化アルミニウム、チタンテトライソプロポキシド(IV))存在下で分子内フリーデルクラフト反応を行うことにより、化合物(I−X)を得ることができる。
【0272】
(2)Lが−(CR)−の場合
(2−1)AがNの場合:工程1では、化合物(II)を塩基(例:炭酸セシウム)存在下、溶媒(例:DMF)中、適切な温度(例:0〜100°C、好ましくは室温)で反応させる。工程2では、化合物(III)を必要に応じて脱プロトン化剤(例:水素化ナトリウム)存在下、適切な温度(例:室温〜100°C)で反応させることにより化合物(I−X)を得ることができる。
(2−2)AがCの場合:工程1では、好ましくは、Rが−CORa1、−SORa2、または−SOa3である化合物(II)を、塩基(例:炭酸セシウム)存在下、溶媒(例:DMF、アセトニトリル)中、適切な温度(例:0〜100°C、好ましくは室温)で反応させることにより、化合物(III)を得る。工程2では、例えば、X-(CR)-がCl-C(O)-である化合物(III)に、ルイス酸(例:塩化アルミニウム、塩化チタン(IV))を用いた分子内フリーデルクラフト反応を行うことにより、化合物(I−X)を得ることができる。
【0273】
[2]化合物(I−1)の合成
【0274】
【化86】
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(式中、Xはそれぞれ独立してハロゲンなどの脱離基;その他の記号は前記と同意義)
【0275】
(工程1)
化合物a1と化合物a2を、フィッシャー(Fischer)のインドール合成法に準じて反応させることにより化合物a3が得られる。
(工程2)
化合物a3を還元することにより化合物a4が得られる。
還元は、好ましくは、鉄粉と塩化アンモニウムを、もしくは塩化スズ(II)をエタノール中で加熱還流することで行われる。
(工程3)
化合物a4を、前記[1]T環の形成反応に付すことにより化合物a5が得られる。
(工程4)
化合物a5に、例えばボロン試薬(R−ボロン酸)を、遷移金属試薬と配位子(例:Pd2(dba)3/RuPhos)および塩基(例:炭酸ナトリウム)存在下、溶媒(例:ジオキサンと水の混合液)中、適切な温度(例:加熱還流)で反応させることにより、化合物a6が得られる。
(工程5)
化合物a6に、例えばNBSを、溶媒(例:DMF、ジクロロメタン)中、好ましくは氷冷下から室温で反応させることにより化合物a7が得られる。
(工程6)
化合物a7と化合物a8を、例えばメチル基を有するシリルエノールエーテルのカップリング反応(Journal of the American Chemical Society, 2004, 126, 5182-5191.)に準じて反応させることにより、化合物a9が得られる。
(工程7)
化合物a9を、塩基(例:水酸化ナトリウム)存在下、溶媒(例:THF、メタノールと水の混合液)中、適切な温度(例:約50°C)で反応させることにより、化合物(I−A−1)が得られる。化合物(I−1)は、当業者周知の方法により種々のカルボン酸等価体やカルボン酸誘導体に変換することもできる。
【0276】
[2−1]化合物(I−1)型の別法
(化合物(I―1’)の合成法)
【0277】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]

(式中、弓なりの破線は環形成を意味し、該環は置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、その他の記号は前記と同意義である)
【0278】
(工程1)
化合物a10をDMF、DMA、THF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムなどの触媒とフッ化亜鉛とシリルエノールエーテルa8を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a11を得ることができる。
(工程2)
化合物a11を酢酸、塩酸、硫酸等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、亜鉛、鉄、塩化スズ等の還元剤を加え、−20℃から80℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a12を得ることができる。または化合物a11をメタノール、酢酸エチル、酢酸等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、Pd/C、Pd(OH)、Raney−Niなどの触媒を加え、水素雰囲気下、−30℃〜80℃、好ましくは0℃〜50℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a12を得ることができる。
(工程3)
化合物a12をジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、臭素やNBSなどの臭素化剤を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a13を得ることができる。
(工程4)
化合物a13とR3-Lとのカップリング反応により、化合物a14を得ることができる。該反応としては、鈴木クロスカップリング、Ullmannクロスカップリング、根岸クロスカップリング、Stilleカップリング等が例示される。
ジオキサン、DMF、DME、THF、水等の溶媒あるいは混合溶媒中において、化合物a13にPd(PPh、Pd(OAc)、Pd(PPhCl、Pd(dppf)Cl等のパラジウム触媒と、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸カリウム等の塩基と、市販もしくは公知の方法によって合成した置換ボロン酸、置換ボロン酸エステル、置換スズアルキル、置換ハロゲン化亜鉛を加え、必要に応じて、CuI,CsFなどを添加し、窒素雰囲気下にて、0℃〜150℃、好ましくは60℃〜120℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間反応させることにより、化合物a14を得ることができる。
(工程5)
工程3と同様の方法で化合物a15を得ることができる。
【0279】
(工程6)
化合物a15をジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、mCPBA,過酢酸などの酸化剤を加え、0℃〜120℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a16を得ることができる。
(工程7)
化合物a16をトルエン、DMF、DMA、THF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、BINAP、xantphosなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウムなどの触媒と炭酸セシウム、炭酸カリウムなどの塩基とアセトアミドを加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a17を得ることができる。
(工程8)
化合物a17をメタノール、エタノール等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウムなどの塩基を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a18を得ることができる。
(工程9)
化合物a18をメタノール、エタノール等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ヨウ素と硝酸銀やNISなどのヨウ素化剤を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a19を得ることができる。
(工程10)
化合物a19をDMF、DMA、THF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、EtN, DIPEAなどの塩基と市販もしくは公知の方法で合成した置換アルキンとPdCl(PPh、Pd(PPh、PdCl(dppf)などの触媒を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a20を得ることができる。
【0280】
(工程11)
化合物a20をDMF, THF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、t-BuOK、炭酸カリウムなどの塩基を加え、-20℃〜80℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a21を得ることができる。
(工程12)
工程2と同様の方法で化合物a22を得ることができる。
(工程13)
化合物a22をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、ピリジン、EtN等の塩基とヨウ化メチル、MsCl, AcCl, MeNCO等の市販もしくは公知の方法で合成したアルキル化剤、スルホニル化剤、酸クロライド、イソシアネートを加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a23を得ることができる。
(工程14)
化合物a23をDMF、DMA、THF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウムなどの塩基と1,2-ジブロモエタン、1,3-ジブロモプロパン、クロロアセチルクロライド、クロロメチルスルホニルクロライド、オキサリルクロライド等の市販もしくは公知の方法で合成したアルキル化剤、酸クロライド、スルホニルクロライド、またはジ酸クロライド等を加え、-20℃〜80℃、好ましくは0℃〜60℃、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a24を得ることができる。
あるいは、Rがアルキルスルホニル等の場合、THF、トルエンやジクロロメタン等の溶媒中、光延試薬としてDEAD、DIADやアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)を、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンやトリブチルホスフィンと市販または公知の方法により調製した一方のアルコールが保護されたジオールを加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させた後、一般的な方法で脱保護し、生じた水酸基を一般的な脱保護基に変換し、DMF、DMA、THF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩基を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることでも化合物a24を得ることができる。
(工程15)
化合物a24をメタノール、THF、ジオキサンなどの溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を加え、10℃〜110℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは、0.5時間〜1時間反応させることにより、化合物(I−1’)を得ることができる。
【0281】
[2−2]化合物(I−1)型の別法
(化合物I−1’’)
【0282】
【化88】
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(式中、R2’は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換もしくは非置換のアルキニル、または置換もしくは非置換の非芳香族炭素環;Xはハロゲン;その他の記号は前期と同意義)
【0283】
(工程1)
化合物(I−1’)の合成における工程1に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物a26をTHF−水混合溶媒中、過酸化水素水と水酸化リチウム水溶液の混合液を加え、−20℃〜10℃、好ましくは−10℃〜10℃で、0.1時間〜5時間、好ましくは0.1時間〜1時間反応させてカルボン酸体を得ることができる。得られたカルボン酸体を、DMF、DME、THF等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基とベンジルブロマイド、ヨウ化メチルなどのハロゲン化アルキルを加え、0℃〜100℃好ましくは20℃〜50℃で、0.5時間から24時間、好ましくは1時間から5時間反応させることにより化合物a27を得ることができる。またはジフェニルジアゾメタン/ジエチルエーテル溶液等を添加してエステル化することにより、化合物a27を得ることができる
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程2に準じて行うことができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程3に準じて行うことができる。
(工程5)
化合物(I−1’)の合成における工程3に準じてジブロモ体を合成することができる。この場合、2等量以上の試薬を用いることにより、化合物a28より直接誘導することもできる.あるいは、化合物(I−1’)の合成における工程9に準じてブロモ・ヨード体を合成することができる。
(工程6−16)
化合物(I−1’)の合成における工程6、7、8、9、10、11、12、13、14、4、15に準じて行うことができる。
【0284】
[2−2−1]化合物a27の別法
【化89】
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(工程1)
市販または公知の方法により調製した化合物a150を、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等の溶媒中において、またはそれらの混合溶媒中において、塩化チオニル、塩化オキサリルを加え、0℃〜150℃、好ましくは50℃〜120℃で0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜6時間反応させる。続いて、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の溶媒中において、シアン化ナトリウム、シアン化カリウム、シアン化銅、シアン化ケイ素等を加え、0℃〜160℃、好ましくは25℃〜100℃で1時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a151を得ることができる。
(工程2)
化合物a151をROHに溶解させ、濃硫酸、濃塩酸等の酸を加え、0℃〜150℃、好ましくは80℃〜110℃で、1時間〜24時間、好ましくは6時間〜12時間反応させることにより、ニトリル基のカルボン酸への加水分解、およびエステル化することにより、化合物a152を得ることができる。
(工程3)
化合物a152をジクロロメタン、トルエン、メタノール、DMSO、アセトニトリル等に溶解させ、不斉ルテニウム触媒、水素供与化合物(例:アルコール化合物、ギ酸、ギ酸塩等)および塩基(例:炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、トリエチルアミン、ピリジン等)を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜80℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.1時間〜5時間反応させることにより、化合物a153を得ることができる。
(工程4)
化合物a153をテトラヒドロフラン、DMF、トルエン等に溶解させ、塩基(例:水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド等)と市販または公知の方法により調整したR2’−I、R2’−Br、R2’−Cl等を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、1時間〜24時間、好ましくは3時間〜12時間反応させることにより、化合物a27を得ることができる。
または、R2’がtert−ブチルエーテルの場合は、酢酸tert−ブチル中において、70%過塩素酸水溶液を0.2〜3当量加え、0℃〜60℃、好ましくは15℃〜30℃で、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜2時間反応させることによって対応する化合物a27を得ることができる。
【0285】
[2−3]化合物(I−1’’’)の合成
【化90】
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(式中、R3’およびR3’’は、隣接する窒素原子と一緒になって非芳香族複素環を形成する;その他の記号は前期と同意義)
【0286】
(工程1)
無溶媒条件下、もしくはDMSO、DMF、アセトニトリル、メタノールやブタノール等の溶媒中において化合物a36にアンモニウム、環状アミンと、炭酸カリウム、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミンやt−ブトキシカリウム等の塩基を加え、0℃〜200℃、好ましくは50℃〜150℃、1時間〜72時間、好ましくは1時間〜24時間反応させることによって化合物a41を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程12、13、14、15に準じて行うことができる。
【0287】
[2−4]化合物(I−1)型の別法
【0288】
【化91】
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(式中、各記号は前期と同意義)
【0289】
(工程1)
化合物a42をヘキサン、THF、DMF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、4,4‘-ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジンとビスピナコールジボロンと1,5−シクロオクタジエンメトキシイリジウム等のイリジウム触媒を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a43を得ることができる。
(工程2)
化合物a43をDMF、DMA、THF、ジオキサン、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、KCO、NaCO、KPOなどの塩基の水溶液とアルケニルハライド、アリールハライド、アルキルハライドとPdCl(dtbpf)、Pd(PPh、PdCl(dppf)などの触媒を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a44を得ることができる。
あるいは、化合物a43をDMF、DMA、THF、ジオキサン、メタノール、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、臭化銅(II)や塩化銅(II)などのハロ化金属を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、ハロゲン化化合物を得ることができる。さらに、導入したハロ基は一般に知られるカップリング反応によりアリール基やアルキニル基に変換することで、化合物a44を得ることができる。
(工程3)
化合物a44をメタノール、THF、ジオキサンなどの溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を加え、10℃〜110℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは、0.5時間〜1時間反応させることにより、化合物(I−1’’)を得ることができる。
【0290】
[2−5]化合物(I−1’’’’)の合成
【0291】
【化92】
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(式中、Halは、ハロゲン;その他の記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a40をDMF、DMA、THF、ジオキサン、酢酸等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、N−ブロモスクシイミドや1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2,2,2]オクタンビス(テトラフルオロボラート)(selectfluor(R))等のハロ化剤を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a45を得ることができる。
(工程2)
一般に知られるカップリング反応により、ハロゲン基をアリール基やアルキニル基に変換することができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0292】
[2−6]化合物(I−x)の合成
【0293】
【化93】
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(式中、Rはアルキル等;その他の記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a47のRが水素、あるいはアミノ基やヒドロキシル基等の官能基を有し、Rがカルボン酸を有する場合、化合物a47をDMF、DMA、THF、ジオキサン、塩化メチレン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ジシクロヘキシルカルボジイミドやO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート等の縮合剤および1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾールや1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等の添加剤を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、化合物a48を得ることができる。
また、化合物a47のRが水素、あるいはアミノ基あるいはヒドロキシル基等の官能基を有し、Rがアミノ基あるいはヒドロキシル基等の官能基を有する場合、化合物a47をDMF、DMA、THF、ジオキサン、塩化メチレン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、1,1’−カルボニルジイミダゾールやオキサリルクロライド等を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、化合物a48を得ることができる。
また、化合物a47のRおよびRがそれぞれアルケニル基を有する場合、化合物a47をDMF、DMA、THF、ジオキサン、塩化メチレン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、(1,3−ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−2−イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)()トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム等の触媒を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、0.1時間〜48時間、好ましくは0.5〜24時間で反応させることにより、化合物a48を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0294】
化合物(I−1’)型の別法
【化94】
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(式中、Ra2は置換もしくは非置換のアルキルであり;その他の記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a49をDMF、DMA、DMSO等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸カリウムや炭酸セシウム等の塩基、およびブロモシアンを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、1時間〜48時間、好ましくは6〜24時間で反応させることにより、化合物a51を得ることができる。
(工程2)
化合物a50をエタノール,メタノール、THF等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、塩基およびヒドロキシアミン塩酸塩を加え、0℃〜100℃、好ましくは60℃〜80℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、ヒドロキシグアニジン体を得ることができる。
さらにジグリム等の溶媒中、Ra2COClで示されるような酸クロライドおよび塩基を加え、0℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、化合物a51を得ることができる。好ましい塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0295】
【化95】
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(式中、Ra3は水素または置換もしくは非置換のアルキルであり;その他の記号は前記と同意義)
(工程1)
また、化合物a49をジクロロメタン,ジクロロエタン等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、TMSNCSを加え、25℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃で、1時間〜48時間、好ましくは6〜24時間で反応させることにより、化合物a53を得ることができる。
(工程2)
また、化合物a53をエタノール,メタノール、THF等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、塩基、およびRa3COCH2Clを加え、0℃〜100℃、好ましくは60℃〜90℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、化合物a54を得ることができる。好ましい塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン等が挙げられる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0296】
【化96】
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(式中、Ra4は水素または置換もしくは非置換のアルキルであり;その他の記号は前記と同意義)
(工程1)
また、化合物a49をジクロロメタン,クロロホルム等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、トリフォスゲンを加え、0℃〜80℃、好ましくは25℃〜40℃で、1時間〜48時間、好ましくは6〜24時間で反応させることにより、化合物a56を得ることができる.
(工程2)
化合物a56をエタノール,メタノール、THF、水等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、塩基、およびRa4COCHNHを加え、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜80℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、ウレア体を得ることができる。さらにTHFやトルエン等の溶媒中、バージェス試薬を加え、封緘中80℃〜150℃、好ましくは100℃〜120℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜6時間で反応させることにより、化合物a57を得ることができる。好ましい塩基としては、炭酸水素ナトリウムや炭酸水素カリウム等の無機塩基が挙げられる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0297】
【化97】
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(工程1)
化合物a49をアセトニトリル,プロピオニトリル等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、t-ブチル(2-イソチオシアネートエトキシ)ジメチルシランを加え、25℃〜120℃、好ましくは60℃〜100℃で、1時間〜48時間、好ましくは6〜24時間で反応させ、その後、THFやジクロロメタン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、TBAFを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、1時間〜48時間、好ましくは6〜24時間で反応させることにより、化合物a59を得ることができる.
(工程2
化合物a59をエタノール,メタノール、THF等の溶媒、またはそれらの混合溶媒中、酸化水銀を加え、0℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃で、1日〜7日間、好ましくは3日〜5日間で反応させることにより、化合物a60を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0298】
化合物(I−1’−1)の合成
【化98】
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(式中、各記号は前記と同意義)
【0299】
(工程1)
化合物a62をジクロロメタン、ジクロロエタン、トルエン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、mCPBA,過酢酸などの酸化剤を加え、0℃〜120℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a63を得ることができる。
(工程2)
化合物a63をDMSO、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、メチルアミン、エチルアミン、ベンジルアミンなどの一級アミンなどを加え、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜80℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5〜12時間で反応させることにより、化合物a64を得ることができる。
(工程3)
化合物a64をDMF、DMA、THF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムなどの触媒とフッ化亜鉛とシリルエノールエーテルa8を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a65を得ることができる。
(工程4)
化合物a65をジクロロメタン、DMF、酢酸等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、NBS、NIS、ヨウ素などのハロゲン化剤を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a66を得ることができる。
(工程5)
化合物a66をDMF、DMA、ジオキサン、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、KCO、NaCO、KPOなどの塩基の水溶液と市販もしくは公知の方法で合成したボロン酸、またはボロン酸エステルとPdCl(dtbpf)、Pd(PPh、PdCl(dppf)などの触媒を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a67を得ることができる。
(工程6)
化合物a67をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、、トリエチルアミン、ピリジン、DMAP等の塩基とクロログリオキシル酸メチルを加え、−40℃〜40℃、好ましくは0℃〜20℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a68を得ることができる。
(工程7)
化合物a68をエタノール、メタノール、THF、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、亜ジチオン酸ナトリウム、鉄、塩化スズ等の還元剤を加え、0℃から100℃、好ましくは20℃〜80℃で、0.1時間〜12時間、好ましくは0.5時間〜6時間で反応させることにより、化合物a69を得ることができる。
(工程8)
工程4と同様の方法で化合物a70を得ることができる。
(工程9)
化合物a70をTHF、ジエチルエーテル、DME等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ボランテトラヒドロフラン錯体、ボランジメチルスルフィド錯体等の還元剤を加え、−20℃から50℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a71を得ることができる。
(工程10)
化合物a71をTHF,DMF、トルエン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、トリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムなどの触媒と市販または公知の方法により調製した金属エノラートを加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a72を得ることができる。
(工程11)
化合物a72をメタノール、エタノール、THFなどの溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を加え、10℃〜110℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは、0.5時間〜4時間反応させることにより、化合物(I−1’−1)を得ることができる。
【0300】
化合物(I−1’−2)の合成
【化99】
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(式中、各記号は前記を同意義)
(工程1)
化合物a73をDMF、DMA、THF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、臭化アリル、塩化アリルなどのアリル化剤と水素化ナトリウム、カリウム−t−ブトキシド、炭酸セシウムなどの塩基を加え、−20℃〜50℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a74を得ることができる。
(工程2)
化合物a74をエタノール、メタノール、THF、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、亜ジチオン酸ナトリウム、鉄、塩化スズ等の還元剤を加え、0℃から100℃、好ましくは20℃〜80℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a75を得ることができる。
(工程3)
化合物a75をアセトニトリル、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、亜硝酸―t−ブチルとヨウ化カリウム、臭化銅(I)、塩化銅(I)などの金属ハロゲン化物を加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜60℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a76を得ることができる。
(工程4)
化合物a76をエタノール、THF、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、オスミウム(VI)酸カリウムと過ヨウ素酸ナトリウムを加え、−10℃〜60℃、好ましくは10℃〜40℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a77を得ることができる。
(工程5)
化合物a77をエタノール、THF、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、過ヨウ素酸ナトリウムを加え、−10℃〜60℃、好ましくは10℃〜40℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a78を得ることができる。
(工程6)
化合物a78をエタノール、メタノール、水等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウムなどの還元剤を加え、−20℃〜40℃、好ましくは0℃〜20℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜2時間で反応させることにより、化合物a79を得ることができる。
(工程7)
化合物a79をジオキサン、DMF、トルエン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ヨウ化銅(I)と9,10−フェナントロリン、2,2‘−ビピリジル、N,N−ジメチルアミノグリシンなどの配位子と炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸カリウムなどの塩基を加え、80℃〜180℃、好ましくは100℃〜160℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間で反応させることにより、化合物a80を得ることができる。
(工程8)
化合物a80をメタノール、エタノール、THFなどの溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を加え、10℃〜110℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは、0.5時間〜4時間反応させることにより、化合物(I−1’−2)を得ることができる。
【0301】
化合物(I−1’−3)および化合物(I−1’−4)の合成
【化100】
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(式中、破線は結合の存在/非存在を意味し、破線aおよび破線bはいずれか一方のみが存在し;各記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a76をDMF、ジオキサン、アセトニトリル等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、トリエチルアミン、酢酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどの塩基とトリt−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィンなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビストリフェニルホスフィンパラジウムなどの触媒を加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5〜2時間で反応させることにより、化合物a81を得ることができる。
(工程2)
化合物a81をメタノール、エタノール、THFなどの溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液などの塩基を加え、10℃〜110℃、好ましくは30℃〜90℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは、0.5時間〜4時間反応させ、カラムクロマトグラフィー等で分離することにより化合物(I−1’−3)および/または化合物(I−1’−4)を得ることができる。
【0302】
[2−7]化合物a40の別合成法
【化101】
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(式中、各記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物(I−1’)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程2に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物a83をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ピリジン、EtN等の塩基と2−(トリメチルシリル)エタンスルホニルクロリドを加え、−20℃〜60℃、好ましくは−0℃〜30℃で1時間〜24時間、好ましくは5時間〜18時間反応させることにより、化合物a84を得ることができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程14に準じて行うことができる。
(工程5)
化合物a85のTHF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオリド、Pyridine-HFなどのフッ素イオン加え、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜60℃で、1時間〜24時間、好ましくは10時間〜20時間反応させることにより、化合物a86を得ることができる。
(工程6)
化合物(I−1’)の合成における工程13に準じて行うことができる。またはa113の合成における工程1に準じて行うことができる。
【0303】
[2−8]化合物a40の別合成法
【化102】
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(式中、各記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a84をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基とヨウ化メチル、ブロモ酢酸エチル等の市販もしくは公知の方法で合成したアルキル化剤を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a87を得ることができる。
(工程2)
[2−7]化合物a40の別法における工程5に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程14に準じて行うことができる。
【0304】
[2−9]化合物a46の別合成法
【化103】
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(式中、各記号は前記と同意義である。)
(工程1)
化合物a90をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、TFA、トシル酸、塩酸等の酸を加え、−20℃〜60℃、好ましくは0℃〜40℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜2時間反応させることにより、化合物a91を得ることができる。
(工程2)
化合物a91のTHF、DMF、トルエン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中において、水素化ナトリウム、カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド等の塩基とR2’−I、R2’−Br、R2’−Clなどのハロゲン化アルキルを加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜60℃で、1時間〜24時間、好ましくは3時間〜12時間反応させることにより、化合物a46を得ることができる。
【0305】
[2−10]化合物(I−1’−5)の合成法
【化104】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物(I−1’−1)合成における工程3に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’−1)合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物(I−1’−1)合成における工程5に準じて行うことができる。
(工程4)
化合物(I−1’−1)合成における工程7に準じて行うことができる。
(工程5)
化合物a96のジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基とDMAPおよび2−ニトロベンゼンスルホニルクロライドを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜8時間反応させることにより、化合物a97を得ることができる。
(工程6)
[2−7]化合物a40の別法における工程5に準じて行うことができる。
(工程7)
化合物a98のトルエン、THF、ジクロロメタン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、光延試薬としてDEAD、DIADやアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)を、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンやトリブチルホスフィンを加え、−20℃〜70℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.1時間〜12時間、好ましくは0.5時間〜2時間反応させることによって化合物a99を得ることができる。
(工程8)
化合物a99のピリジン、ルチジン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、TFAAを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜4時間反応させることにより、化合物a100を得ることができる。
(工程9)
化合物a100のDMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の塩基とチオフェノールを加え、-20℃〜60℃、好ましくは0℃〜20℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜8時間反応させることにより、化合物a101を得ることができる。
(工程10)
化合物(I−1’−1)合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程11)
化合物(I−1’−1)合成における工程10に準じて行うことができる。
(工程12)
化合物(I−1’−1)合成における工程11に準じて行うことができる。
【0306】
[2−11]化合物(I−1’’’’−1)の合成法
【化105】
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(式中、Aは単結合、−O−、または−NRであり、Rは水素、ハロゲン、置換もしくは非置換のアルキルであり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a49のジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基と化合物a100を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間で反応させることにより、化合物a104を得ることができる。
(工程2)
化合物a104のメタノール、エタノール、テトラヒドロフランやDMSO等の溶媒中またはこれらの混合溶媒中、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムや水酸化リチウム等を加え,-20℃〜50℃、好ましくは-5℃〜20℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜6時間反応させることにより、化合物a105を得ることができる。
(工程3)
化合物a105のTHF、ジエチルエーテル等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ボランテトラヒドロフラン錯体、ボロンジメチルスルフィド錯体などの還元剤を加え、0℃〜100℃、好ましくは50℃〜80℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜3時間反応させることにより、化合物a106を得ることができる。
(工程4)
化合物a106のDMF、DME、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の塩基、および市販または公知の方法により調整したアルキル化剤を加え、-30℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a107を得ることができる。または、ジクロロメタンやクロロホルム等の溶媒中において、三フッ化N、N−ジエチルアミノ硫黄などのハロゲン化剤を加え、-30℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a107を得ることができる。またはメタンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリドなどの活性化剤によって化合物218を活性化した後に塩基存在下で置換アルコール,置換アミンを加え、-30℃〜50℃、好ましくは-10℃〜20℃で、0.5時間〜12時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a107を得ることができる。
(工程5)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0307】
[2−12]化合物(I−1’’’’−2)の合成法
【化106】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a49のピリジン、ルチジン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、2‐クロロエタン‐1‐スルホニルクロリドを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、1時間〜8時間、好ましくは2時間〜4時間で反応させることにより、化合物a108を得ることができる。
(工程2)
化合物a108のTHF、DMF等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液または置換アミンを加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜40℃で、0.5時間〜8時間、好ましくは1時間〜4時間反応させることにより、化合物a109を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0308】
[2−13]化合物(I−1’’’’−3)の合成法
(化合物a113の合成法)

【化107】
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(式中、T環は置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、または置換もしくは非置換の芳香族炭素環であり、X’はC1−6アルキルスルホニルオキシ、ハロC1−6アルキルスルホニルオキシまたは置換もしくは非置換のアリールスルホニルオキシ等であり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a49のトルエン、DMF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、化合物a110とBINAP、xantphosなどのホスフィン、ジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウムなどの触媒、および炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシドなどの塩基を加え、40℃〜120℃、好ましくは50℃〜100℃で、0.1時間〜8時間、好ましくは0.5時間〜4時間反応させることにより、化合物a111を得ることができる。
(工程2)
化合物a111のTHF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオリド、Pyridine-HFなどのフッ素イオンを加え、40℃〜100℃、好ましくは50℃〜80℃で、1時間〜24時間、好ましくは3時間〜18時間反応させることにより、化合物a112を得ることができる。
(工程3)
化合物a112のトルエン、DMF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ピリジン、トリエチルアミン等などの塩基とトリフレート化試薬(例:N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)等)、メシル化試薬(例:メタンスルホニルクロリド、メタンスルホン酸無水物等)などのスルホニル化試薬を加え、−10℃〜60℃、好ましくは0℃〜20℃で、5分間〜4時間、好ましくは10分間〜1時間反応させることにより、化合物a113を得ることができる。
(化合物(I−1’’’’−3)の合成)
【化108】
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(式中、R’は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルケニル、置換アルキニル、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の非芳香族複素環、または置換もしくは非置換の芳香族複素環であり、その他の記号は上記と同意義である。)
(工程1)
化合物a112のトルエン、THF、ジクロロメタン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、光延試薬としてDEAD、DIADやアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)を、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンやトリブチルホスフィンと市販または公知の方法により調製した、R’で置換されたアルコールを加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることによって化合物a114を得ることができる。あるいは、DMF、DME、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の塩基と市販または公知の方法により調整したアルキル化剤を加え、-30℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a114を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0309】
[2−14]化合物(I−1’’’’−4)の合成法

【化109】
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(式中、Pは9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基やベンジルオキシカルボニル基等のアミノの保護基であり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a113の合成における工程1に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物a115の各保護基に対応した常法の脱保護法によって、化合物a116を得ることができる。例えば、Pが9−フルオレニルメチルオキシカルボニル基の場合、ジクロロメタン,クロロホルム等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、ジエチルアミンなどの塩基と0℃〜100℃、好ましくは20℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることによって化合物a116を得ることができる。あるいは、Pがベンジルオキシカルボニル基の場合、メタノール、エタノール、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、5%または10%パラジウムカーボン、水酸化パラジウム、二酸化白金等の触媒を加え、水素雰囲気下、1〜10気圧、好ましくは1〜3気圧下で、0℃〜60℃、好ましくは20℃〜40℃で、0.1時間〜24時間、好ましくは1時間〜12時間反応させることによって化合物a116を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0310】
[2−15]化合物(I−1’’’’−5)の合成法

【化110】
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(式中、R’ ’は置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアシル、置換もしくは非置換のアルキルスルホニル、または置換もしくは非置換のカルバモイルであり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物(I−1’)の合成における工程13に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0311】
[2−16]化合物(I−1’’’’−6)の合成法

【化111】
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(式中、T環は置換もしくは非置換の芳香族炭素環または置換もしくは非置換の芳香族複素環であり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
[2−13]化合物a118をトルエン、DMF、DMA、THF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、BINAP、xantphosなどのホスフィンとジベンジリデンアセトンパラジウム、酢酸パラジウムなどの触媒と炭酸セシウム、炭酸カリウムなどの塩基とジフェニルメタンイミンを加え、50℃〜150℃、好ましくは70℃〜130℃で、0.5時間〜12時間、好ましくは1時間〜6時間で反応させることにより、化合物a119を得ることができる。
(工程2)
化合物a119をジクロロメタン、DMF、DMA等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、炭酸セシウム、ピリジン、トリエチルアミン等の塩基とMsCl, AcCl, MeNCO等の市販もしくは公知の方法で合成したスルホニル化剤、酸クロライド、イソシアネート、アルキル化剤またはアリール化剤等を加え、−50℃〜50℃、好ましくは−30℃〜30℃で、0.1時間〜4時間、好ましくは0.5時間〜1時間反応させることにより、化合物a120を得ることができる。
(工程3)
化合物a120のDMF、DME、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の塩基、および市販または公知の方法により調整したアルキル化剤またはアリール化剤等を加え、-30℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a121を得ることができる。
工程2および工程3は、順序を入れ替えても合成することができる.
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0312】
[2−17]化合物(I−1’’’’−7)の合成法
【化112】
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(R10、R11およびR12はそれぞれ独立して、水素、ヒドロキシ、置換もしくは非置換のアルキル、置換もしくは非置換のアルキルオキシ、置換もしくは非置換の非芳香族炭素環、置換もしくは非置換の芳香族炭素環、置換もしくは非置換の非芳香族複素環、または置換もしくは非置換の芳香族複素環であり、またはR10およびR11は結合する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の炭素環もしくは置換もしくは非置換の複素環を形成していてもよく、またはR11およびR12が結合する炭素原子と一緒になって置換もしくは非置換の炭素環もしくは置換もしくは非置換の複素環を形成していてもよく、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物(I−1’)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0313】
[2−18]化合物(I−1’’’’−8)の合成法
【化113】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a122のメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸等の溶媒中またはこれらの混合溶媒中、5%または10%パラジウムカーボン、水酸化パラジウムや二酸化白金等の触媒を加え,0℃〜50℃、好ましくは15℃〜25℃、0.1時間〜48時間、好ましくは1時間〜24時間、水素雰囲気下、常圧または加圧下にて反応させることよって化合物a123を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0314】
[2−19]化合物(I−1’’’’−9)の合成法
【化114】
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(式中、fは1〜4の整数であり、その他の記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a113の合成における工程1に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物a125のTHF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオリド、Pyridine-HFなどのフッ素イオンを加え、0℃〜100℃、好ましくは20℃〜40℃で、1時間〜24時間、好ましくは2時間〜6時間反応させることにより、化合物a126を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0315】
[2−19]化合物(I−1’’’’−9−1)の合成法
【化115】
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(式中、各記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a126のDMF、DME、テトラヒドロフラン、アセトン、アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の塩基と市販または公知の方法により調整したアルキル化剤を加え、-30℃〜100℃、好ましくは-10℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a155を得ることができる。あるいは、市販または公知の方法により調製した、R’OHで示されるアルコールをトルエン、THF、ジクロロメタン等の溶媒、またはそれらの混合溶媒に溶解させ中、光延試薬としてDEAD、DIADやアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィンやトリブチルホスフィンと化合物a126を加え、−20℃〜100℃、好ましくは0℃〜30℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることによって化合物a155を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0316】
[2−20]化合物(I−1’’’’−10)の合成法
【化116】
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(式中、各記号は前記と同意義)
(工程1)
化合物a126の塩化メチレン、アセトン、DMSO等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、デスマーチン試薬、二酸化マンガン、クロロクロム酸ピリジニウム等の酸化剤を加え、0℃〜80℃、好ましくは20℃〜45℃で、0.5時間〜5時間、好ましくは1時間〜3時間反応させることにより、化合物a127を得ることができる。また、一般的なSwern酸化によっても得ることができる。
(工程2)
化合物a127のジクロロメタン、THF、メタノール等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、酢酸やTFA等と市販もしくは公知の方法によって合成したアミンを加え、、反応中間体であるイミンを生成させ、反応液中にナトリウムシアノボロハイドライドやナトリウムトリアセトキシボロハイドライド、ピコリン−ボラン複合体等の還元剤を加え、−30℃〜60℃、好ましくは0℃〜20℃、0.1時間〜24時間、好ましくは0.5時間〜12時間反応することによって化合物a128を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0317】
[2−21]化合物(I−1’’’’−11)および化合物(I−1’’’’−12)の合成法
【化117】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物a113の合成における工程1に準じて行うことができる。
(工程2)
[2−7]化合物a40の別法における工程5に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物a130のDMF、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の溶媒中、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の塩基、および市販または公知の方法により調整したアルキル化剤を加え、-30℃〜100℃、好ましくは0℃〜50℃で、0.5時間〜24時間、好ましくは1時間〜5時間反応させることにより、化合物a131および化合物a132を得ることができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0318】
[2−22]化合物(I−1’’’’−13)の合成法
【化118】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
[2−7]化合物a40の別法における工程3に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物(I−1’)の合成における工程14に準じて行うことができる。
(工程4)
[2−7]化合物a40の別法における工程5に準じて行うことができる。
(工程5)
化合物(I−1’)の合成における工程13に準じて行うことができる。
(工程6)
化合物a136のTHF、ジオキサン等の溶媒中、またはそれらの混合溶媒中、テトラブチルアンモニウムフルオリド、Pyridine-HFなどのフッ素イオンを加え、0℃〜100℃、好ましくは60℃〜80℃で、1時間〜24時間、好ましくは2時間〜6時間反応させることにより、化合物I−1’’’’−13を得ることができる。
【0319】
[2−23]化合物(I−1’’’’−14)の合成
【化119】
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(式中、T4環は置換もしくは非置換の非芳香族炭素環または置換もしくは非置換の非芳香族複素環であり、その他の記号は上記と同意義である。)
(工程1)
化合物(I−1’−1)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程2)
トルエン、キシレン、DMFやDMSO等の溶媒中において、化合物a137に、化合物a150,2,6−ルチジン、N,N−ジイソプロピルエチルアミンやN,N’−ジメチル-1,2-エチレンジアミン等の塩基とヨウ化銅(I)を加え、30℃〜250℃、好ましくは80℃〜200℃、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜2時間反応することによって、化合物a138を得ることができる。
(工程3)
化合物(I−1’−1)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程13に準じて行うことができる。または、
化合物a113の合成における工程1に準じて行うことができる。
(工程5)
化合物(I−1’−1)の合成における工程10に準じて行うことができる。
(工程6)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0320】
[2−24]化合物(I−1’’’’−15)の合成
【化120】
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(式中、各記号は前記と同意義である)
(工程1)
化合物(I−1’−2)の合成における工程4,5に準じて行うことができる。
(工程2)
化合物(I−1’−2)の合成における工程6に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物(I−1’’’’−1)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0321】
[2−25]化合物(I−1’’’’−16)の合成
【化121】
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(工程1)
化合物a122のTHF、ジエチルエーテル等の溶媒中において、9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンやジシアミルボラン、テキシルボランなどのボラン化合物を加え、−10℃〜50℃、好ましくは0℃〜25℃、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜5時間反応させ、その後水とペルオキソほう酸ナトリウム四水和物などの酸化剤を加え0℃〜60℃、好ましくは25℃〜50℃、0.1時間〜10時間、好ましくは0.5時間〜5時間反応することによって、化合物a147を得ることができる。
(工程2)
化合物(I−1’’’’−3)の合成における工程3に準じて行うことができる。
(工程3)
化合物(I−1’’’’−1)の合成における工程4に準じて行うことができる。
(工程4)
化合物(I−1’)の合成における工程15に準じて行うことができる。
【0322】
[3]化合物(I−2)の合成
【0323】
【化122】
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(式中、Rはアルキル等;その他の記号は前記と同意義)
【0324】
(工程1)
化合物b1を、例えば Journal of Organic Chemistry, 2013, 78(17), 8217-8231.に記載の方法に準じて反応させることにより、化合物b2を得ることができる。
(工程2)
化合物b2とR4A-CHOを、例えば Angewandte Chemie, International Edition, 2012, 51(46), 11589-11593.に記載の方法に準じて反応させることにより、化合物b3を得ることができる。
(工程3)
化合物b3を、塩基(例:水酸化ナトリウム)存在下、溶媒(例:THF、メタノールと水の混合液)中、適切な温度(例:室温から約50°C)で反応させることにより、エステル基が加水分解されてカルボキシル基に変換される。その後、続けて例えばDPPAなどを用いたクルチウス(Curtius)反応によりカルボキシル基をアミノ基へ変換することができる。
続いて、前記T環の形成反応に準じて行うことにより、化合物b4を得ることができる。
(工程4)
化合物b4とハロゲン化剤(例:NIS)を、溶媒(例:DMF、ジクロロメタン)中、適切な温度(例:氷冷下から還流下)で反応させることにより化合物b5を得ることができる。
(工程5)
化合物(I−1)の合成における工程6、7に準じて行うことができる。
【0325】
上記製法により得られる最終化合物は、当業者に周知の化学修飾を行うことによってさらに別の本発明化合物に変換できる。各反応前後において官能基(例:ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ)が存在する場合、所望により当業者に周知の反応によって、官能基に対する保護または脱保護反応を行っても良い(参考:Organic Synthesis, written by T. W. Greene, John Wiley & Sons Inc. (1991)。
【0326】
本発明化合物は、HIV複製阻害作用を有するため、エイズ等、ウイルス感染症の治療剤および/または予防剤として有用である。
本発明化合物のHIV複製阻害作用は、例えば、後記試験例1および/または試験例2において、好ましくは、EC50値が100nM以下、より好ましくは50nM以下、さらに好ましくは20nM以下、特に好ましくは10nM以下である。同作用の評価としては、EC90値も使用可能である。また好ましい化合物では、ウイルス変異耐性が強い。またより好ましい化合物では、C24/EC50値が高い(C24:投与24時間後の血中濃度)。
本発明化合物は、ウイルス、特にHIV(例:HIV−1)やその変異ウイルス、耐性ウイルスに対しての複製阻害活性のみならず、医薬としての有用性を備えており、下記の1つ以上の優れた特徴を有している。
a)血清タンパク存在下における抗ウイルス活性(例:PA−EC50、PA−EC90等)が良好である。
b)CYP酵素(例えば、CYP1A2,CYP2C9,CYP3A4,CYP2D6,CYP2C19等)に対する阻害作用が弱い。
c)血中濃度が高い、経口吸収性が高い、効果持続時間が長い、組織移行性が低い、適度なクリアランス、高いバイオアベイラビリティ等の良好な薬物動態を示す。
d)光毒性(例:光溶血作用等)、変異原性、心毒性(例:QTc延長等)、肝毒性、腎毒性、痙攣等の毒性を示さない。
e)CYP酵素(例えば、CYP3A4)に対し、本明細書に記載する測定条件の濃度範囲内で不可逆的阻害作用を示さず、MBI能が低い。
f)化合物の安定性(例えば、各種液性における溶液安定性、光安定性、着色安定性等)および/または水に対する溶解性が高い。
g)代謝安定性が高い。
h)消化管障害(例:出血性腸炎、消化管潰瘍、消化管出血等)を起こさない。
i)本願化合物自身または他剤との組み合わせによる耐性ウイルス出現の頻度・確率が低い。
j)耐性ウイルスに対しても強い薬効を示す。
【0327】
本発明の医薬組成物は、経口的、非経口的のいずれの方法でも投与することができる。非経口投与の方法としては、経皮、皮下、静脈内、動脈内、筋肉内、腹腔内、経粘膜、吸入、経鼻、点眼、点耳、膣内投与等が挙げられる。
【0328】
経口投与の場合は常法に従って、内用固形製剤(例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、丸剤、フィルム剤等)、内用液剤(例えば、懸濁剤、乳剤、エリキシル剤、シロップ剤、リモナーデ剤、酒精剤、芳香水剤、エキス剤、煎剤、チンキ剤等)等の通常用いられるいずれの剤型に調製して投与すればよい。錠剤は、糖衣錠、フィルムコーティング錠、腸溶性コーティング錠、徐放錠、トローチ錠、舌下錠、バッカル錠、チュアブル錠または口腔内崩壊錠であってもよく、散剤および顆粒剤はドライシロップであってもよく、カプセル剤は、ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤または徐放性カプセル剤であってもよい。
【0329】
非経口投与の場合は、注射剤、点滴剤、外用剤(例えば、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、エアゾール剤、吸入剤、ローション剤、注入剤、塗布剤、含嗽剤、浣腸剤、軟膏剤、硬膏剤、ゼリー剤、クリーム剤、貼付剤、パップ剤、外用散剤、坐剤等)等の通常用いられるいずれの剤型でも好適に投与することができる。注射剤は、O/W、W/O、O/W/O、W/O/W型等のエマルジョンであってもよい。
【0330】
本発明化合物の有効量にその剤型に適した賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等の各種医薬用添加剤を必要に応じて混合し、医薬組成物とすることができる。さらに、該医薬組成物は、本発明化合物の有効量、剤型および/または各種医薬用添加剤を適宜変更することにより、小児用、高齢者用、重症患者用または手術用の医薬組成物とすることもできる。小児用医薬組成物は、12歳または15歳未満の患者に投与するのが好ましい。また、小児用医薬組成物は、出生後27日未満、出生後28日〜23か月、2歳〜11歳または12歳〜16歳若しくは18歳の患者に投与されうる。高齢者用医薬組成物は、65歳以上の患者に投与するのが好ましい。
【0331】
本発明の医薬組成物の投与量は、患者の年齢、体重、疾病の種類や程度、投与経路等を考慮した上で設定することが望ましいが、経口投与する場合、通常0.05〜100mg/kg/日であり、好ましくは0.1〜10mg/kg/日の範囲内である。非経口投与の場合には投与経路により大きく異なるが、通常0.005〜10mg/kg/日であり、好ましくは0.01〜1mg/kg/日の範囲内である。これを1日1回〜数回に分けて投与すれば良い。
【0332】
本発明化合物は、該化合物の作用の増強または該化合物の投与量の低減等を目的として、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、その他の抗HIV薬等(以下、併用薬剤と略記する)と組み合わせて用いることができる。この際、本発明化合物と併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。さらに、本発明化合物と併用薬剤とは、それぞれの活性成分を含む2種類の製剤として投与されてもよいし、両方の活性成分を含む単一の製剤として投与されてもよい。
【0333】
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
また、本発明化合物は、遺伝子治療の分野において、HIVやMLVをもとにしたレトロウイルスベクターを用いる際に、目的の組織以外にレトロウイルスベクターの感染が広がるのを防止するために使用することができる。特に、試験管内で細胞等にベクターを感染しておいてから体内にもどすような場合に、本発明化合物を事前に投与しておくと、体内での余計な感染を防ぐことができる。
逆転写酵素阻害剤としては、例えば、AZT、3TC、ジダノシン、ザルシタビン、サニルブジン、アバカビル、テノホビル、エムトリシタビン、ネビラビン、エファビレンツ、カプラビリン、エトラビリン、デラビルジン等が挙げられる。
プロテアーゼ阻害剤としては、例えば、インディナビル、リトナビル、サキナビル、ネルフィナビル、アンプレナビル、アタナザビル、ロピナビル、ホスアンプレナビル、ダルナビル、アタザナビル、ブレカナビル、ティプラナビル等が挙げられる。
インテグラーゼ阻害剤としては、例えば、ラルテグラビル、エルビテグラビル、JTK−656、ドルテグラビル(S−349572)、S−265744等が挙げられる。
その他の抗HIV薬としては、例えば、マラビロク、ビクリビロク等の侵入阻害剤、エンフュビルタイド、シフュビルタイド、アルブビルタイド等の融合阻害剤等が挙げられる。
【0334】
以下に実施例および参考例、ならびに試験例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0335】
(LC/MS測定条件)
(1)カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm)(Waters)
流速:0.8 mL/分;UV検出波長:254nm;
移動相:[A]0.1%ギ酸含有水溶液、[B]0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
【0336】
(2)カラム:Shim−pack XR−ODS (2.2μm、i.d.50x3.0mm) (Shimadzu)
流速:1.6 mL/分;UV検出波長:254nm;
移動相:[A]0.1%ギ酸含有水溶液、[B]0.1%ギ酸含有アセトニトリル溶液
グラジェント:3分間で10%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行い、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
【0337】
(3)カラム:ACQUITY UPLC(登録商標)BEH C18 (1.7μm i.d.2.1x50mm)(Waters)
流速:0.8 mL/分;UV検出波長:254nm;
移動相:[A]は10mM炭酸アンモニウム含有水溶液、[B]はアセトニトリル
グラジェント:3.5分間で5%−100%溶媒[B]のリニアグラジエントを行った後、0.5分間、100%溶媒[B]を維持した。
【0338】
(略語)
BINAP:2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル
Cbz:ベンジルオキシカルボニル
DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DMA:N,N−ジメチルアセトアミド
DME:1,2−ジメトキシエタン
DMAP:N,N−ジメチル−4−アミノピリジン
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO:ジメチルスルホキシド
dtbpf:1,1’−ジ−tert−ブチルホスフィノフェロセン
Fmoc:9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
HF:フッ化水素
IPE:イソプロピルエーテル
Me:メチル
Ms:メタンスルホニル
mCPBA:メタクロロ過安息香酸
Ns:ノシル=2−ニトロベンゼンスルホニル
Ph:フェニル
PdCl2:塩化パラジウム
Pd(dba):トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
p−Tol:p−トリル
SEM:2−(トリメチルシリル)エトキシメチル
SES:2−(トリメチルシリル)エタンスルホニル
tBu:tert−ブチル
TBAF:フッ化テトラ-n-ブチルアンモニウム
TBS:トリブチルシリル
THF:テトラヒドロフラン
Tf:トリフルオロメタンスルホニル
TFA:トリフルオロ酢酸
TFAA:無水トリフルオロ酢酸
TMS:トリメチルシリル
TIPS:トリイソプロピルシリル
xantphos:4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチル−9H−キサンテン
(実施例1―A)
【0339】
化合物6iの合成
【化123】
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工程1
化合物1i(18.4g、102mmol)に塩化チオニル(48.9g、411mmol)を加え、6時間還流した。反応液を減圧濃縮し、化合物2i(20.07g、収率99%)を茶色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.61(3H, s), 7.52(1H, t, J=8.0Hz), 7.94(1H, d, J=8.0Hz), 8.28(1H, d, J=8.0Hz).
工程2
窒素雰囲気下、4頚フラスコにシアン化銅(9.91g、111mmol)、アセトニトリル(100mL)、ヨウ化ナトリウム(30.1g、201mmol)を加え、室温で5分間攪拌した。これに、化合物2i(20.07g、101mmol)のアセトニトリル(100mL)溶液を加え、室温で1時間攪拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣にジクロロメタン(200mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧濃縮して、化合物3i(19.40g、収率100%)を茶色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.69(3H, s), 7.67(1H, t, J=8.0Hz), 8.05(1H, d, J=8.0Hz), 8.47(1H, d, J=8.0Hz).
工程3
化合物3i(15.34g、81mmol)にトルエン(30mL)、臭化ナトリウム(0.83g、8.1mmol)、85(w/w)%硫酸(26.1mL、403mmol)を加え、70℃で1時間攪拌した。さらに、85(w/w)%硫酸(26.1mL、403mmol)を追加し、70℃で2時間攪拌した。反応液を氷浴で冷却した後、メタノール(150mL)を加え、2時間還流した。反応液を氷浴で冷却し、水(150mL)を加え酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重層水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を酢酸エチル−ヘキサンより固体化を行ない、化合物4i(11.45g、収率64%)を橙色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.58(3H, s), 3.96(3H, s), 7.49(1H, t, J=8.0Hz), 7.84(1H, d, J=8.0Hz), 7.96(1H, d, J=8.0Hz).
工程4
窒素雰囲気下、3頚フラスコにN-((1S,2S)-2-アミノシクロヘキシル)-p-トルエンスルホンアミド(5.27mg、0.02mmol)、ジクロロ(p-シメン)ルテニウム(II)ダイマー(6.12mg、0.01mmol)、DMSO(1mL)、トリエチルアミン(6.1mg、0.06mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。これに、室温に放冷した後、化合物4i(893mg、4.0mmol)、DMSO(3mL)、ギ酸−トリエチルアミン混液(モル比5:2)(4mL)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、1M塩酸、水、飽和重層水、水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル)で精製を行ない、化合物5i(872mg、収率97%)を橙色固体として得た。
SFCキラルカラム分析(ダイセル製IFカラム:4.6x259mm、3μm)の結果、光学純度は90%eeであった。
1H-NMR (CDCl3) δ:2.51(3H, s), 3.56(1H, d, J=4.3Hz), 3.79(3H, s), 5.47(1H, d, J=4.3Hz), 7.35(1H, dd, J=7.8, 8.0Hz), 7.58(1H, dd, J=1.0, 7.8Hz), 7.72(1H, dd, J=1.0, 8.0Hz).
工程5
化合物5i(5.04g、22.4mmoL)を酢酸t−ブチル(50.5mL)に溶解し、氷浴下にて、70%過塩素酸水溶液(1.93mL、22.4mmoL)を加え、1時間撹拌した。反応液を5%炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで粗化合物6iを無色油状物(6.14g、租収率97.4%)として得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 1.22 (s, 9H), 2.53 (s, 3H), 3.69 (s, 3H), 5.31 (s, 1H), 7.32-7.37 (m, 1H), 7.68 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 7.6 Hz, 1H).
(実施例1―B)
【0340】
化合物14iの合成
【化124】
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工程1
粗化合物6i(30.0g、107mmmol)をエタノール(150mL)と水(150mL)に溶解し、室温にて、塩化アンモニウム(34.2g、640mmoL)、鉄(17.87g、320mmol)を加え室温にて、1時間攪拌した後に、60℃で2時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することで粗化合物7iを褐色油状物(27g、租収率100%)として得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 1.21 (s, 9H), 2.21 (s, 3H), 3.60 (brs, 2H), 3.65 (s, 3H), 5.22 (s, 1H), 6.63-6.68 (m, 1H), 6.97-7.04 (m, 1H).
工程2
粗化合物7i(2.0g)をDMA(10mL)に溶解し、水浴下、NBS(3.12g、17.51mmoL)を加え、同温で1時間攪拌した。反応液に20%チオ硫酸ナトリウム水溶液と5%炭酸水素ナトリウム水溶液を順次滴下し、室温で10分間間攪拌した。
混合溶液に水を滴下し、室温で60分間間攪拌した後に,析出した固体を濾過することで化合物8iを淡赤色固体(2.5g、収率76.8%)として得た。
1H NMR (CDCl3) δ: 1.21 (s, 9H), 2.26 (s, 3H), 3.67 (s, 3H), 4.13(brs, 2H), 5.71 (s, 1H), 7.54 (s, 1H).
工程3
化合物8i(0.5g、1.22mmol)とヨウ化カリウム(60.6mg、0.37mmol)のアセトニトリル(4mL)溶液に、60℃でtert-ブチルヒドロペルオキシド(0.4mL、4.64mmol)を1時間かけて滴下し、同温で1時間攪拌した。反応液に20%チオ硫酸ナトリウム水溶液と5%炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去することで粗化合物9iを淡黄色固体(0.4g、租収率76.2%)として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.22(s, 9H), 2.37(s, 3H), 3.71(s, 3H), 5.77(s, 1H), 7.77(s, 1H)
工程4
化合物9i(2.2g、5.01mmol)、炭酸セシウム(2.45g、7.52mmol)、アセトアミド(0.59g、10.0mmol)、rac−BINAP(0.23g、0.38mmol)のトルエン(11mL)/DMA(5.5mL)懸濁液に80℃でパラジウム(0)ビス(ジベンジリデンアセトン)(144mg、0.25mmol)を加え、110℃で1時間攪拌した。反応液に10%塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物10i(1.8g、収率59.7%)を淡黄色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.21(s, 9H), 2.17(s, 3H), 2.38(s, 3H), 3.70(s, 3H), 5.81(s, 1H), 7.85(s, 1H), 8.45(s, 1H)
工程5
化合物10i(6g、14.38mmol)のメタノール(60mL)溶液に炭酸カリウム(9.94g、71.9mmol)を加え、加熱還流下、3時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物11i(2.6g、収率48%)を黄色固体として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 374.95 [M+H]+, RT=2.21min,LC/MS測定条件:(2)
工程6
化合物11i(3.6g、9.59mmol)のエタノール(36mL)溶液に氷冷下、硝酸銀(3.26g、19.19mmol)、ヨウ素(4.87g、19.19mmol)を加え室温で4時間攪拌した。不溶物を除去し、ろ液に重曹水、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物12i(4.5g、収率94%)を茶色固体として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 499.10 [M-H]-, RT=2.49min,LC/MS測定条件:(2)
工程7
化合物12i(5g、9.83mmol)のDMF(30mL)溶液にトリエチルアミン(4.09mL、29.5mmol)、プロピン (約4% DMF溶液, 約1.0mol/L)(19.7mL、19.7mmol)、ヨウ化銅(374mg、0.20mmol)、PdCl(PPh(690mg、0.983mmol)を加え、65℃で3時間攪拌した。反応液に15%塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。更にメタノールを加え活性炭で処理し、溶媒を減圧留去することで粗化合物13i(3.7g、租収率91.1%)を褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:1.23(s, 9H), 2.22(s, 3H), 2.37(s, 3H), 3.70(s, 3H), 5.26(brs, 1H), 5.85(s, 1H), 7.85(s, 1H), 8.45(s, 1H)
工程8
化合物13i(3.7g、8.93mmol)のTHF(19mL)溶液に1mol/L―TBAF・THF溶液(31.2mL、31.2mmol)を加え、加熱還流下、12時間攪拌した。反応液に15%塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣にトルエンを加えて共沸乾固した。得られた残渣にクロロホルム/トルエン(1:1)(16mL)を加えてシリカゲル濾過し、残渣をnーヘキサン/トルエンにて固体化することで化合物14i(1.89g、収率51.2%)を淡緑色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ:1.23(s, 9H), 2.50(s, 3H), 2.72(s, 3H), 3.68(s, 3H), 6.05(s, 1H), 6.41(s, 1H), 9.43(brs, 1H)
【0341】
(実施例1−C)
化合物19iの合成
【化125】
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工程1
化合物14i(2.12g、5.13mmol)のジメチルホルムアミド(21.2mL)溶液に、4−メチルフェニルボロン酸(1.40g、10.26mmol)、PdCl(dtbpf)(334mg、0.51mmol)と炭酸カリウム(2.12g、5.13mmol)を加え、窒素雰囲気化、130℃で50分加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル)により精製し、化合物15iを黄色固体(2.1g、90%)として得た。
MS(ESI) m/z:425.27 [M+H]+,RT=3.04min,LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物15i(2.1g、4.95mmol)のエタノール(21mL)、水(4mL)溶液に、鉄粉(1.38g、24.7mmol)と塩化アンモニウム (2.65g、49.5mmol)を加え、90℃で50分加熱撹拌した。反応液を室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加え、セライト濾過し、濾液を酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル)により精製し、化合物16iを茶色固体(1.7g、87%)として得た。
MS(ESI) m/z:395.25 [M+H]+,RT=2.68min,LC/MS測定条件:(1)
工程3
化合物16i(4.9g、12.4mmol)のジクロロメタン(25mL)溶液に、氷冷化、ピリジン (2.51mL、31.1mmol)と2‐トリメチルシリルエチルスルホニルクロリド(2.83mL、14.9mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、ジクロロメタンで抽出した。有機層を2mol/L塩酸水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル)により精製し、化合物17iを無色泡状化合物(6.6g、86%、純度90%)として得た。
MS(ESI) m/z:559.38 [M+H]+,RT=3.01min,LC/MS測定条件:(1)
工程4
化合物17i(6.6g、10.7mmol)のジメチルアセトアミド(66mL)溶液に、炭酸セシウム(9.05g、27.8mmol)と1,2−ジブロモエタン (2.61g、13.9mmol)を加え、室温で18時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水と水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル)により精製し、化合物18iを無色泡状化合物(6.2g、98%)として得た。
MS(ESI) m/z:602.52 [M+H2O]+,RT=2.25min,LC/MS測定条件:(1)
工程5
化合物18i(6.2g、10.5mmol)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に、1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(27mL、27.0mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン‐酢酸エチル)により精製し、化合物19iを無色泡状化合物(4.2g、96%)として得た。
MS(ESI) m/z:421.40 [M+H]+,RT=2.85min,LC/MS測定条件:(1)
(実施例1)
【0342】
【化126】
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第1工程
ビスピナコールジボロン(136mg、0.535mmol)のヘキサン(2mL)溶液に、ジ−tert−ブチル−2,2’−ビピリジン(28.7mg、0.107mmol)、1,5−シクロオクタジエンメトキシイリジウム(23.6mg、0.036mmol)を加え、50℃で窒素雰囲気下10分間攪拌した。続いてTHF(0.4mL)、化合物1(150mg、0.357mmol)を加え、加熱還流下30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物2(154mg、収率79%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 547.00 [M+H]+
第2工程
化合物2(70mg、0.128mmol)のDMF(1mL)溶液に、2mol/L炭酸カリウム水溶液(0.192mL、0.384mmol)、1mol/L−ビニルブロマイド・THF溶液(1.28mL、1.28mmol)、PdCl(dtbpf)(8.35mg、0.013mmol)を加え60℃で窒素雰囲気下、30分間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物3(32.3mg、収率57%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 447.05 [M+H]+
第3工程
化合物3(30mg、0.067mmol)のメタノール(2mL)溶液に、10%Pd/C(10mg、0.004mmol)を加え室温で水素雰囲気下、30分間攪拌した。反応液をセライト濾過後、ろ液を減圧濃縮し、化合物4(25mg、収率83%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 449.10 [M+H]+
第4工程
化合物4(25mg、0.056mmol)のエタノール(2mL)、THF(2mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.279mL、0.58mmol)を加え、加熱還流下、4.5時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、I−6(20mg、収率83%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 435.10 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3)δ:0.90(s, 9H), 1.24-1.30(3H, m), 2.43(6H, s), 2.67-2.74(2H, m), 2.77(s, 3H), 3.39-3.45(2H, m), 3.95-4.01(2H, m), 5.59(1H, s), 5.92(1H, s), 7.41(1H, d, J=7.3Hz), 7.58(1H, d, J=7.3Hz), 10.0(1H, brs)
【0343】
(実施例2)
【0344】
【化127】
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【0345】
第1工程
化合物5(1.00g、2.00mmol)のDMF(10.0mL)溶液に、エチニルシクロプロパン(0.339mL、4.00mmol)、トリエチルアミン(0.0.832mL、6.00mmol)、ビストリフェニルホスフィンパラジウムジクロリド(140mg、0.200mmol)とヨウ化第一銅(76.0mg、0.400mmol)を加え、窒素雰囲気下、80℃で1時間23分間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷水と飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物6(720mg、収率81.9%)を得た。
MS(ESI) m/z:439.0, 441.0 [M+H]+
第2工程
化合物6(718mg、1.63mmol)のTHF(1.63mL)溶液に、1mol/L TBAF THF溶液(2.45mL、2.45mmol)を加え、75℃で6時間38分間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷水、飽和塩化アンモニウム水溶液と2mol/L塩酸水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物7(602mg、収率83.8%)を得た。
MS(ESI) m/z:439.0, 441.0 [M+H]+
【0346】
第3工程
化合物7(600mg、1.37mmol)のエタノール(10.0mL)と水(2.00mL)の混合溶液に、塩化アンモニウム(1.09g、20.5mmol)と鉄粉(572mg、10.3mmol)を加え、90℃で90分間撹拌した。反応液を室温まで冷却、セライトろ過し、ろ液を氷水、飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物8(420mg、収率75.1%)を得た。
MS(ESI) m/z:409.1, 411.1 [M+H]+
第4工程
化合物8(418mg、1.02mmol)のジクロロメタン(4.18mL)溶液に、氷浴下、ピリジン(0.0980mL、1.23mmol)とクロロアセチルクロリド(0.124mL、1.53mmol)を加え、同温で48分間撹拌した。反応液を氷水と2moL/L塩酸水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物9(463mg、収率93.3%)を得た。
MS(ESI) m/z:485.0, 487.0 [M+H]+
【0347】
第5工程
化合物9(460mg、0.947mmol)のDMF(4.60mL)溶液に、氷浴下、水素化ナトリウム(60%wt)(95.0mg、2.37mmol)を加え、室温で1時間42分間撹拌した。反応液を氷水と2mol/L塩酸水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を(ヘキサン−酢酸エチル)から固化し、化合物10(288mg、収率67.7%)を得た。
MS(ESI) m/z: 449.0, 450.9 [M+H]+
第6工程
化合物10(287mg、0.639mmoL)のTHF(2.87mL)溶液に、氷浴下、ボラン・テトラヒドロフラン錯体(0.92mol/L THF溶液)(2.08mL、1.92mmol)を加え、50℃で1時間19分間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷水、飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物11(234mg、収率84.2%)を得た。
MS(ESI) m/z:435.4, 437.4 [M+H]+
【0348】
第7工程
化合物11(232mg、0.533mmol)のDMF(2.32mL)溶液に、炭酸カリウム(147mg、1.07mmol)とヨードメタン(0.100mL、1.56mmol)を加え、室温で14時間35分間撹拌した。反応液を氷水と飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物12(211mg、収率88.1%)を得た。
MS(ESI) m/z:449.3, 451.3 [M+H]+
第8工程
化合物12(210mg、0.467mmoL)のDMF(2.10mL)と水(0.210mL)の混合溶液に、4−メチルフェニルボロン酸(95.0mg、0.701mmol)、炭酸カリウム(129mg、0.935mmol)とPdCl(dtbpf)(30.5mg、0.0470mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で20分間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、氷水と2moL/L塩酸水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和塩化ナトリウム水溶液で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物13(192mg、収率89.2%)を得た。
MS(ESI) m/z:461.6 [M+H]+
【0349】
第9工程
化合物13(190mg、0.412mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−8(123mg、収率66.8%)を得た。
MS(ESI) m/z:447.2 [M+H]+
【0350】
(実施例3)
【0351】
【化128】
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【0352】
第1工程
化合物14(6.2g、20.7mmol)のメタノール(62mL)溶液に、10%Pd/C(4.66g、2.07mmol)を加え、4気圧の水素雰囲気下、室温で3時間攪拌した。反応液をセライト濾過をしたのちに、ろ液の溶媒を減圧留去し化合物15(5.77g)の粗精製物を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 6.76 (1H, t, J = 9.2 Hz), 6.59 (1H, dd, J = 8.7, 4.9 Hz), 5.56 (1H, s), 3.67 (3H, s), 3.48 (2H, s), 2.18 (3H, s), 1.21 (9H, s).
第2工程
化合物15(5.77g、21.4mmol)の1,2−ジクロロエタン(29mL)とメタノール(12mL)の混合溶液に、ベンジルトリメチルアンモニウムジクロロアイオデート(7.46g、21.4mmol)および炭酸カルシウム(2.14g、21.4mmol)を0℃で加え、室温で14時間撹拌した。反応溶液に、10%亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を10%亜硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物16(2.4g、収率28%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.31 (1H, d, J = 9.1 Hz), 5.50 (1H, s), 3.95 (2H, s), 3.67 (3H, s), 2.25 (3H, s), 1.20 (9H, s).
【0353】
第3工程
化合物16(2.4g、6.07mmol)のトルエン(24mL)溶液に、mCPBA(4.19g、24.3mmol)を0℃で加え、室温で14時間撹拌した。反応液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和重曹水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製して化合物17(1.56g、収率60%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 7.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 5.52 (1H, s), 3.71 (3H, s), 2.36 (3H, s), 1.21 (9H, s).
第4工程
化合物17(1.56g、3.67mmol)のジオキサン(15.6mL)溶液に、炭酸セシウム(2.39g、7.34mmol)、アセトアミド(433mg、7.34mmol)、rac−BINAP(343mg、0.55mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(211mg、0.37mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で、4時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物18(1.3g、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 8.19 (1H, s), 8.03 (1H, d, J = 11.6 Hz), 5.55 (1H, s), 3.71 (3H, s), 2.38 (3H, s), 2.20 (3H, s), 1.22 (9H, s).
【0354】
第5工程
化合物18(1.3g、3.65mmol)のメタノール(13mL)溶液に炭酸カリウム(1.5g、11mmol)を加え、60℃で5時間攪拌した。反応液の溶媒留去後、2mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をメタノール(6mL)とトルエン(6mL)に溶解し、2mol/L−トリメチルシリルジアゾメタン―ヘキサン溶液(1.8mL、3.7mL)を加え、室温で1時間撹拌し、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物19(800g、収率70%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 6.37 (1H, d, J = 11.3 Hz), 5.44 (1H, s), 4.89 (2H, s), 3.70 (3H, s), 2.39 (3H, s), 1.21 (9H, s).
第6工程
化合物19(800mg、2.55mmol)のエタノール(8.0mL)溶液に、硝酸銀(865mg、5.1mmol)、ヨウ素(1.3、5.1mmol)を加え室温で2時間攪拌した。不溶物をセライト濾過し、ろ液に重曹水、チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物20(477mg、収率43%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 5.47 (1H, s), 5.33 (2H, s), 3.71 (3H, s), 2.35 (3H, s), 1.21 (9H, s).
【0355】
第7工程
化合物20(100mg、0.23mmol)のDMF(1.0mL)溶液に、トリエチルアミン(0.094mL、0.68mmol)と1mol/L―プロピン―ジメチルホルムアミド溶液(0.45mL、0.45mmol)、ヨウ化銅(8.7mg、0.045mmol)、PdCl(PPh(16mg、0.023mmol)を加え、80℃で窒素雰囲気下1時間攪拌した。反応液を室温に冷却後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物21(471mg、収率72%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 5.49 (2H, s), 5.45 (1H, s), 3.69 (3H, s), 2.38 (3H, s), 2.19 (3H, s), 1.21 (9H, s).
第8工程
化合物21(243mg、0.69mmol)のTHF(2.4mL)溶液に、1mol/L―TBAF・THF溶液(1.38mL、1.38mmol)を加え、加熱還流下、1時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物22(230mg、収率95%)を得た。
1H-NMR (CDCl3)δ: 9.56 (1H, s), 6.39 (1H, s), 5.73 (1H, s), 3.69 (3H, s), 2.73 (3H, s), 2.49 (3H, s), 1.22 (9H, s).
【0356】
第9工程
化合物22(290mg、0.82mmol)のDMSO(2.9mL)溶液に、炭酸カリウム(455mg、3.29mmol)と4,4−ジメチルピペリジン(936mg、6.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、120℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、DNHシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物23(140mg、収率38%)を得た。
MS(ESI) m/z: 446 [M+H]+
第10工程
化合物23(140mg、0.31mmol)のメタノール(1.4mL)溶液に、10%Pd/C(350mg、0.15mmol)を加え、4気圧水素雰囲気下、15時間攪拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮することで、化合物24(119mg)を粗精製物として得た。
MS(ESI) m/z: 416 [M+H]+
【0357】
第11工程
化合物24(119mg)を、実施例2の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物25(117mg)を粗精製物として得た。
MS(ESI) m/z: 492 [M+H]+
第12工程
化合物25(117mg、0.24mmol)を、実施例2の第5および7工程と同様に反応を行うことにより、化合物26(94mg、3工程収率84%)を得た。
MS(ESI) m/z: 470 [M+H]+
【0358】
第13工程
化合物26(94mg、0.20mmol)を、実施例2の第6工程と同様に反応を行うことにより、化合物27(23mg、収率25%)を得た。
MS(ESI) m/z: 456 [M+H]+
第14工程
化合物27(23mg、0.050mmol)のTHF(0.23mL)、メタノール(0.23mL)および水(0.02mL)の混合溶液に、2mmol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.13mL、0.25mmol)を加え、窒素雰囲気下、70℃で4時間攪拌した。0.1mmol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出した。有機層フェイズセパレーターで水層と分離した。有機層を濃縮後、DIOLクロマトグラフィー(クロロホルムーメタノール)および液体クロマトグラフィーにより光学分割、精製して化合物I−10(5mg、収率22%)を得た。
MS(ESI) m/z: 442 [M+H]+
【0359】
(実施例4)
【0360】
【化129】
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【0361】
第1工程
化合物28(3.1g、7.32mmol)のDMF(30mL)溶液に、2mol/L炭酸カリウム水溶液(7.32mL、14.65mmol)、p−クロロフェニルボロン酸(1.72mg、11.0mmol)、PdCl(dppf)(536mg、0.732mmol)を加え100℃で窒素雰囲気下1時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレーターで減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物29(2.61g、収率78%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 454.90 [M+H]+
第2工程
化合物29(300mg、0.659mmol)を、実施例2の第6工程と同様に反応を行うことにより、化合物30(239mg、収率82%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 441.00 [M+H]+
【0362】
第3工程
化合物30(80mg、0.181mmol)のピリジン(0.5mL)溶液に、メタンスルホン酸無水物(63.2mg、0.363mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレーターで減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物31(87.1mg、収率93%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 519.00[M+H]+
第4工程
化合物31(87.1mg、0.168mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、I−19(35mg、収率41%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 505.00 [M+H]+
1H-NMR (CDCl3)δ:0.94(s, 9H), 2.34(s, 3H), 2.45(s, 3H), 3.08(s, 3H), 3.45(brs, 1H), 4.09-4.41(m, 3H), 5.41(s, 1H), 5.89(s, 1H), 7.37-7.47(m, 3H), 7.67-7.76(m, 1H)
【0363】
(実施例5)
【0364】
【化130】
[この文献は図面を表示できません]

第1工程
化合物32(300mg、0.549mmol)のメタノール(8mL)−水(2mL)溶液に、臭化銅(II)(368mg、1.65mmol)を加え、加熱還流下、30分間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物33の粗精製物(187mg)を得た。
MS(ESI) m/z:499.00,500.80 [M+H]+
第2工程
化合物33の粗精製物(130mg、0.260mmol)のDMF(2mL)溶液に、トリエチルアミン(0.108mL、0.781mmol)、ヨウ化銅(I)(9.91mg、0.052mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(18.3mg、0.026mmol)および1mol/LプロピンDMF溶液(0.521mL、0.521mmol)を加え、窒素雰囲気下、60℃で3.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物34の粗精製物(83.0mg)を得た。
MS(ESI) m/z:459.2 [M+H]+
第3工程
化合物34の粗精製物(80mg、0.174mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−84(26.0mg、3工程収率16%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 2.10 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.77 (s, 3H), 3.37-3.44 (m, 2H), 4.05-4.12 (m, 2H), 5.59 (s, 1H), 6.34 (s, 1H), 7.22-7.27 (m, 2H), 7.37 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 10.01 (s, 1H).
【0365】
(実施例6)
【0366】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]

第1工程
化合物35(5.92g、14.3mmol)およびピリジン(2.88mL、35.6mmol)のジクロロメタン溶液に、氷冷下、2−(トリメチルシリル)エタンスルホニルクロリド(5.72g、28.5mmol)のジクロロメタン溶液を加え、室温に昇温しつつ16.5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を1mol/L塩酸水溶液および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物36(7.03g、収率85%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.00 (s, 9H), 0.92 (s, 9H), 1.05-1.12 (m, 2H), 2.37 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 3.02-3.10 (m, 2H), 3.71 (s, 3H), 5.27 (s, 1H), 5.75-5.79 (m, 1H), 6.15 (s, 1H), 7.35-7.39 (m, 1H), 7.43-7.50 (m, 3H), 9.04 (s, 1H).
第2工程
化合物36(1.14g、1.97mmol)のDMF(12mL)溶液に、炭酸セシウム(1.29g、3.95mmol)および1,2−ジブロモエタン(0.255mL、2.96mmol)を加え、室温で18.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物37(1.13g、収率95%)を得た。
MS(ESI) m/z:605.1 [M+H]+
第3工程
化合物37(30.0mg、0.050mmol)のアセトニトリル(1mL)溶液に、氷冷下で1−クロロメチル−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2,2,2]オクタンビス(テトラフルオロボラート)(selectfluor(R)、26.3mg、0.074mmol)を加え、氷冷下、30分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物38(11.6mg、収率38%)を得た。
MS(ESI) m/z:623.0 [M+H]+
第4工程
化合物38(110mg、0.176mmol)のTHF(2mL)溶液に、1mol/LTBAF THF溶液(0.353mL、0.353mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物39(73.0mg、収率90%)を得た。
MS(ESI) m/z:459.0 [M+H]+
第5工程
化合物39(73.0mg、0.159mmol)を、実施例2の第7工程および実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−67(31.3mg、2工程収率43%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (s, 9H), 2.30 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.76 (s, 3H), 3.39-3.48 (m, 2H), 3.87-3.94 (m, 2H), 5.43 (s, 1H), 7.38-7.44 (m, 3H), 7.67 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 9.96 (s, 1H).
【0367】
(実施例7)
【0368】
【化132】
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第1工程
化合物40(1.78g、3.21mmol)のメタノール(10mL)−THF(10mL)溶液に、10%水酸化パラジウム(451mg、0.321mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で3時間撹拌した。不溶物をセライトでろ去し、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物41(1.50g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 2.45 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 2.81 (s, 3H), 3.39-3.47 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 4.42-4.49 (m, 1H), 4.50-4.56 (m, 1H), 5.47 (s, 1H), 7.05 (s, 1H), 7.26-7.30 (m, 2H), 7.32-7.36 (m, 1H), 7.42-7.47 (m, 1H).
第2工程
化合物41(300mg、0.646mmol)のDMF(2mL)溶液に、0.5mol/Lアンモニア1,4−ジオキサン溶液(6.46mL、3.23mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(491mg、1.29mmol)を加え、室温で25分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物42(299mg、収率100%)を得た。
MS(ESI) m/z:464.1 [M+H]+
第3工程
化合物42(290mg、0.626mmol)のTHF(3mL)溶液に、トリエチルアミン(0.173mL、1.25mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(0.132mL、0.938mmol)を加え、室温で撹拌した。反応液に水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物43(270mg、収率97%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.89 (s, 9H), 2.44 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 2.82 (s, 3H), 3.43-3.52 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 4.16-4.24 (m, 2H), 5.45 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 7.24-7.30 (m, 3H), 7.41-7.44 (m, 1H).
第4工程
化合物43(270mg、0.606mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2mL)溶液に、塩化リチウム(257mg、6.06mmol)を加え、120℃で19.5時間撹拌した。反応液に2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物I−39(73.0mg、収率28%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 0.79 (s, 9H), 2.38 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 2.73 (s, 3H), 3.37-3.43 (m, 2H), 4.18-4.28 (m, 2H), 5.30 (s, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.27-7.36 (m, 3H), 7.43-7.49 (m, 1H).
【0369】
(実施例8)
【0370】
【化133】
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化合物44(150mg、0.301mmol)のメタノール(1.5mL)溶液に、10%水酸化パラジウム(84.0mg、0.060mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で26時間撹拌した。不溶物をセライトでろ去し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製した。
得られた粗精製物(45.0mg)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、ジアステレオマー混合物である化合物I−110(9.0mg、2工程収率6%)を得た。
MS(ESI) m/z:487.2 [M+H]+
【0371】
(実施例9)
【0372】
【化134】
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第1工程
化合物45(50.0mg、0.106mmol)のTHF(2mL)溶液に、氷冷下、60%水素化ナトリウム(12.8mg、0.319mmol)を加え、窒素雰囲気下10分間撹拌した。反応液に、オキサリルクロリド(0.211mL、2.417mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物46(22.3mg、収率40%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.91 (s, 9H), 2.37 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.72 (s, 3H), 5.15 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 5.23 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 5.43 (s, 1H), 6.23 (s, 1H), 7.15 (d, J = 7.6 Hz, 1H), 7.20-7.37 (m, 8H), 8.80 (s, 1H).
第2工程
化合物46(22.0mg、0.042mmol)の酢酸エチル(2mL)溶液に、5%パラジウム−炭素(20.0mg、0.009mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。不溶物をろ去した後、減圧濃縮し、得られた残渣を高速液体クロマトグラフィー(0.1%ギ酸水溶液−0.1%ギ酸アセトニトリル溶液)で精製し、化合物I−59(1.6mg、収率9%)および化合物I−58(7.2mg、収率39%)を得た。
化合物I−59:MS(ESI) m/z:435 [M+H]+
化合物I−58(ジアステレオマー混合物):MS(ESI) m/z:437 [M+H]+
【0373】
(実施例10)
【0374】
【化135】
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第1工程
化合物47(4.64mL、33.2mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液に、トリエチルアミン(9.20mL、66.4mmol)、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(41.0mg、0.332mmol)およびベンゾイルクロリド(5.78mL、49.8mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物48(8.24g、収率99%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.37 (s, 3H), 1.43 (s, 3H), 1.97-2.12 (m, 2H), 3.65 (dd, J = 8.0, 7.2 Hz, 1H), 4.13 (dd, J = 8.0, 5.9 Hz, 1H), 4.28 (ddd, J = 11.6, 7.2, 5.9 Hz, 1H), 4.40 (ddd, J = 12.4, 6.6, 4.6 Hz, 1H), 4.50 (ddd, J = 12.4, 5.3, 5.3 Hz, 1H), 7.44 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 1H), 8.03 (d, J = 7.3 Hz, 2H).
第2工程
化合物48(8.24g、32.9mmol)の酢酸(60mL)−水(25mL)溶液を、60℃で5時間撹拌した後、80℃で6時間撹拌した。反応液を減圧濃縮後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物49(3.49g、収率51%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.82-1.99 (m, 3H), 2.63-2.75 (m, 1H), 3.50-3.59 (m, 1H), 3.66-3.75 (m, 1H), 3.85-3.93 (m, 1H), 4.39-4.46 (m, 1H), 4.64 (ddd, J = 11.1, 9.1, 5.1 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 2H), 7.57 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 7.3 Hz, 2H).
第3工程
化合物49(800mg、3.81mmol)のジクロロメタン(8mL)溶液に、4−(ジメチルアミノ)ピリジン(23.3mg、0.190mmol)およびトリエチルアミン(0.739mL、5.33mmol)を加え、氷冷下で5分間撹拌した。tert−ブチルジメチルシリルクロリド(688mg、4.57mmol)のジクロロメタン溶液(2mL)を滴下し、室温で24時間撹拌した。反応液に水および飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物50(981mg、収率79%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.08 (s, 6H), 0.91 (s, 9H), 1.80-1.97 (m, 2H), 2.52 (d, J = 4.0 Hz, 1H), 3.51 (dd, J = 9.9, 7.1 Hz, 1H), 3.69 (dd, J = 9.9, 3.5 Hz, 1H), 3.82-3.90 (m, 1H), 4.46-4.54 (m, 2H), 7.44 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 2H), 7.56 (dd, J = 7.3, 7.3 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 7.3 Hz, 2H).
第4工程
化合物50(658mg、2.03mmol)および化合物51(500mg、1.01mmol)のTHF(10mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(798mg、3.04mmol)およびアゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)(713mg、3.04mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物52(518mg、収率64%)を得た。
MS(ESI) m/z:799 [M+H]+
第5工程
化合物52(518mg、0.648mmol)を、実施例6の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物53(330mg、収率74%)を得た。
MS(ESI) m/z:685 [M+H]+
第6工程
化合物53(330mg、0.482mmol)のジクロロメタン(4mL)溶液に、トリエチルアミン(0.200mL、1.45mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.113mL、1.45mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をDMF(4mL)に溶解し、氷冷下、60%水素化ナトリウム(57.8mg、1.45mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物54(103g、収率32%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 1.52-1.59 (m, 1H), 1.79-1.88 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.48 (s, 3H), 3.11 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 4.00 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.31-4.40 (m, 2H), 4.47 (dd, J = 12.4, 4.3 Hz, 1H), 4.66-4.73 (m, 1H), 5.28 (s, 1H), 5.84 (s, 1H), 7.37-7.66 (m, 7H), 8.06 (d, J = 7.3 Hz, 2H).
第7工程
化合物54(103mg、0.154mmol)のメタノール(1mL)−THF(1mL)溶液に、氷冷下、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.500mL、1.00mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物55(78.4mg、収率90%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 1.30-1.37 (m, 1H), 1.41-1.49 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.64-3.72 (m, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.96 (d, J = 12.1 Hz, 1H), 4.45 (dd, J = 12.1, 4.7 Hz, 1H), 4.71-4.77 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.82 (s, 1H), 7.36-7.45 (m, 3H), 7.50-7.54 (m, 1H).
第8工程
化合物55(73.0mg、0.130mmol)のDMF(1mL)溶液に、氷冷下、60%水素化ナトリウム(7.8mg、0.194mmol)を加えて10分間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.024mL、0.389mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物56(58.3mg、収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 1.27-1.34 (m, 1H), 1.59-1.65 (m, 1H), 2.31 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.26-3.30 (m, 1H), 3.37 (s, 3H), 3.40-3.47 (m, 1H), 3.75 (s, 3H), 3.94 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.43 (dd, J = 12.4, 4.3 Hz, 1H), 4.58-4.67 (m, 1H), 5.27 (s, 1H), 5.81 (s, 1H), 7.35-7.46 (m, 3H), 7.50-7.54 (m, 1H).
第9工程
化合物56(58.0mg、0.100mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、I−43(45.5mg、収率80%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (s, 9H), 1.21-1.29 (m, 1H), 1.56-1.66 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.41 (s, 3H), 3.20-3.28 (m, 4H), 3.34-3.44 (m, 4H), 3.94 (d, J = 12.4 Hz, 1H), 4.44 (dd, J = 12.4, 4.4 Hz, 1H), 4.57-4.64 (m, 1H), 5.39 (s, 1H), 5.87 (s, 1H), 7.38-7.48 (m, 3H), 7.74-7.79 (m, 1H), 10.12 (s, 1H).
【0375】
(実施例11)
【0376】
【化136】
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第1工程
化合物35(100mg、0.241mmol)のN,N−ジメチルアセトアミド(2mL)溶液に、炭酸セシウム(236mL、0.723mmol)および2−クロロピリミジン(55.2mg、0.482mmol)を加え、マイクロ波照射下、200℃で1時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物57(11.3mg、収率10%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (s, 9H), 2.33 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 5.31 (s, 1H), 5.80 (s, 1H), 6.68 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 7.37-7.47 (m, 3H), 7.50-7.55 (m, 1H), 8.36 (d, J = 4.8 Hz, 2H), 8.55 (s, 1H).
第2工程
化合物57(11.0mg、0.022mmol)のDMF(1mL)溶液に、氷冷下、大過剰の60%水素化ナトリウムおよび1,2−ジブロモエタンを加え、室温で14時間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製し、化合物I−85(1.7mg、収率15%)を得た。
MS(ESI) m/z:505 [M+H]+
【0377】
(実施例12)
【0378】
【化137】
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第1工程
化合物58(850mg、1.91mmol)および3−ブロモプロパ−1−イン(455mg、3.82mmol)のDMF(5mL)溶液に、氷冷下、60%水素化ナトリウム(153mg、3.82mmol)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈した後、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をエタノール(20mL)および水(3mL)に溶解し、塩化アンモニウム(1.02g、19.1mmol)および鉄粉(1.07g、19.1mmol)を加え、90℃で4時間撹拌した。不溶物をろ去した後、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルムおよび水を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物59(251mg、収率29%)を得た。
MS(ESI) m/z:453 [M+H]+
第2工程
化合物59(251mg、0.554mmol)のアセトニトリル(4mL)溶液に、トリメチルシリルアジト(77.0mg、0.665mmol)および亜硝酸tert−ブチル(86.0mg、0.831mmol)を加え、室温で14時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。得られた残渣をトルエンに溶解し、110℃で1時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物60(139mg、収率52%)を得た。
MS(ESI) m/z:479 [M+H]+
第3工程
化合物60(139mg、0.290mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−121(91.0mg、収率67%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97 (s, 9H), 2.39 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 5.43 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 5.49 (s, 1H), 5.54 (d, J = 15.1 Hz, 1H), 6.01 (s, 1H), 7.38-7.44 (m, 1H), 7.45-7.50 (m, 2H), 7.67-7.73 (m, 1H), 7.77 (s, 1H).
【0379】
(実施例13)
【0380】
【化138】
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第1工程
化合物61(100mg、0.157mmol)のDMF(2mL)溶液に、氷冷下、60%水素化ナトリウム(12.6mg、0.315mmol)を加え、0℃で10分撹拌した。反応液にブロモ酢酸エチル(0.035mL、0.315mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物62(66.8mg、収率59%)を得た。
MS(ESI) m/z:721 [M+H]+
第2工程
化合物62(66.0mg、0.091mmol)のTHF(2mL)溶液に、1mol/LTBAF THF溶液(0.500mL、0.500mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈し、水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチルおよびクロロホルム−メタノール)により精製し、化合物63(39.7mg、収率78%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 1.30 (t, J = 7.2 Hz, 3H), 2.29 (s, 3H), 2.30 (s, 3H), 3.66-3.72 (m, 4H), 3.79-3.87 (m, 2H), 3.89-3.97 (m, 1H), 4.10-4.18 (m, 3H), 4.25 (q, J = 7.2 Hz, 2H), 4.46 (s, 1H), 5.31 (s, 1H), 5.81 (s, 1H), 7.38-7.42 (m, 3H), 7.49-7.53 (m, 1H).
第3工程
化合物63(39.0mg、0.070mmol)を、実施例10の第7工程と同様に反応を行うことにより、化合物64(37.0mg)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.91 (s, 9H), 2.30 (s, 6H), 3.67-3.76 (m, 4H), 3.81-3.88 (m, 2H), 3.90-3.97 (m, 1H), 4.10-4.16 (m, 1H), 4.21 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 4.27 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 5.32 (s, 1H), 5.81 (s, 1H), 7.37-7.43 (m, 3H), 7.48-7.53 (m, 1H).
第4工程
化合物64(37.0mg、0.070mmol)のDMF(1mL)溶液に、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’−N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスファート(39.9mg、0.105mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.018mL、0.105mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物65(34.6mg、収率97%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (s, 9H), 2.27 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.97-4.03 (m, 1H), 4.09-4.18 (m, 2H), 4.32-4.46 (m, 4H), 5.29 (s, 1H), 5.81 (s, 1H), 7.33-7.37 (m, 1H), 7.40-7.45 (m, 2H), 7.49-7.53 (m, 1H).
第5工程
化合物65(34.0mg、0.067mmol)を、実施例2の第6工程および実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−124(11.3mg、2工程収率35%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.91 (s, 9H), 2.36 (s, 3H), 2.38 (s, 3H), 2.94-2.99 (m, 2H), 3.24-3.30 (m, 1H), 3.86 (dd, J = 11.9, 3.5 Hz, 1H), 3.90-3.97 (m, 2H), 4.02 (d, J = 11.9 Hz, 1H), 4.21 (dd, J = 11.9, 3.5 Hz, 1H), 4.42 (dd, J = 11.9, 11.9 Hz, 1H), 5.41 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 7.41-7.46 (m, 3H), 7.68 (s, 1H), 9.88 (s, 1H).
【0381】
(実施例14)
【0382】
【化139】
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第1工程
化合物35(500mg、1.21mmol)およびピリジン(0.292mL、3.62mmol)のジクロロメタン(5mL)溶液に、氷冷下、2−クロロエタンスルホニルクロリド(0.189mL、1.81mmol)を滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物66(342mg、収率56%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 2.39 (s, 6H), 3.70 (s, 3H), 5.25 (s, 1H), 5.78 (s, 1H), 5.94 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 6.15-6.26 (m, 2H), 6.64 (dd, J = 16.4, 9.9 Hz, 1H), 7.33-7.40 (m, 1H), 7.42-7.49 (m, 3H), 8.90 (s, 1H).
第2工程
化合物66(242mg、0.479mmol)、(R)−1−[(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)]ペンタ−4−エン−2−オール(311mg、1.44mmol)およびトリフェニルホスフィン(377mg、1.44mmol)のTHF(2.42mL)溶液に、氷冷下、アゾジカルボン酸ビス(2−メトキシエチル)(337mg、1.44mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物67(179mg、収率53%)を得た。
MS(ESI) m/z:703 [M+H]+
第3工程
化合物67(177mg、0.252mmol)のジクロロメタン(8.85mL)溶液に、グラブス第二世代触媒(21.3mg、0.025mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物68(142mg、収率83%)を得た。
MS(ESI) m/z:675 [M+H]+
第4工程
化合物68(120mg、0.178mmol)のメタノール(1.8mL)溶液に、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム(269mg、7.11mmol)を加え、室温で40分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物69(107mg、収率76%)を得た。
MS(ESI) m/z:677 [M+H]+
第5工程
化合物69(105mg、0.155mmol)を、実施例6の第4工程および実施例10の第6工程と同様に反応を行うことにより、化合物70(9.0mg、2工程収率10%)を得た。
MS(ESI) m/z:545 [M+H]+
第6工程
化合物70(9.0mg、0.017mmol)を、実施例2の第9工程と同様に反応を行うことにより、化合物I−128(7.7mg、収率88%)を得た。
MS(ESI) m/z:531 [M+H]+
【0383】
(実施例15)
【0384】
【化140】
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第1工程
化合物29(120mg、0.264mmol)に、ジフェニル(2−ピリジル)ホスフィン(259mg、1.06mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(214mg、1.06mmol)加え、45℃で3時間撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物71(64.0mg、収率51%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (s, 9H), 2.42 (s, 3H), 2.97 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 5.35 (s, 1H), 5.67-5.75 (m, 2H), 6.00 (s, 1H), 7.35-7.40 (m, 1H), 7.45-7.52 (m, 3H).
第2工程
化合物71(64.0mg、0.133mmol)のTHF(2mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.00mL、2.00mmol)を加え、加熱還流下で2時間撹拌した。反応液に水および2mol/L塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物I−126(50.0mg、収率81%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97 (s, 9H), 2.43 (s, 3H), 2.97 (s, 3H), 5.47 (s, 1H), 5.70 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 5.77 (d, J = 16.2 Hz, 1H), 6.05 (s, 1H), 7.37-7.43 (m, 1H), 7.45-7.51 (m, 2H), 7.65-7.71 (m, 1H).
【0385】
(実施例16)
【0386】
【化141】
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第1工程
化合物72(25.0g、203mmol)の水(250mL)懸濁液に、塩化アンモニウム(1.86g、34.7mmol)およびオルトギ酸エチル(50.0g、328mmol)を加え、加熱還流下で10.5時間撹拌した。反応液を室温まで冷却した後、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣を酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで固化し、化合物73(19.5g、収率65%)を得た。
MS(ESI) m/z:146.9 [M+H]+
第2工程
化合物73(19.1g、130mmol)のクロロホルム(200mL)溶液に、氷冷下、N−ブロモスクシイミド(23.2g、130mmol)を加え、室温で25分間撹拌した。反応液を減圧濃縮し、生じた固体をろ取し、水で洗浄することで化合物74(25.4g、収率87%)を得た。
1H-NMR (DMSO-D6) δ: 2.41 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 7.43 (s, 1H), 7.66 (s, 1H), 11.70-12.71 (m, 1H).
第3工程
化合物74(1.00g、4.44mmol)に氷冷下で濃硫酸(5.00mL)を加えた後、濃硝酸(1.00mL)を滴下し、室温で35分間撹拌した。反応液に水を加え、生じた固体をろ取し、水で洗浄した。得られた固体(1.04g、3.85mmol)をDMF(20mL)に懸濁し、氷冷下、60%水素化ナトリウム(231mg、5.78mmol)および2−(クロロメトキシ)エチルトリメチルシラン(1.02mL、5.78mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に塩酸水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物75(206mg、2工程収率12%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.00 (s, 9H), 0.94 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 2.54 (s, 3H), 2.69 (s, 3H), 3.54 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 5.47 (s, 2H), 7.81 (s, 1H).
第4工程
化合物75(200mg、0.500mmol)をDMF(2mL)の溶液に、フッ化亜鉛(155mg、1.50mmol)、トリtert−ブチルホスフィン(0.024mL、0.100mmol)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)(28.7mg、0.050mmol)および化合物76(327mg、1.50mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物77(205mg、収率88%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.04 (s, 9H), 0.89 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 1.24 (s, 9H), 2.51 (s, 3H), 2.68 (s, 3H), 3.52 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 3.67 (s, 3H), 5.36 (s, 1H), 5.50 (s, 2H), 7.86 (s, 1H).
第5工程
化合物77(13.0g、27.9mmol)を、実施例1の第3工程と同様に反応を行うことにより、化合物78(11.2g、収率92%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.06 (s, 9H), 0.87 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 1.24 (s, 9H), 2.30 (s, 3H), 2.61 (s, 3H), 3.51 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 3.64 (s, 3H), 4.27 (s, 2H), 5.35 (s, 1H), 5.42 (s, 2H), 7.09 (s, 1H).
第6工程
化合物78(10.9g、25.0mmol)のジクロロメタン(110mL)溶液に、N−ブロモスクシイミド(4.90g、27.5mmol)を加え、氷冷下で20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物79(6.10g、収率47%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: -0.04 (s, 9H), 0.91 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 1.22 (s, 9H), 2.29 (s, 3H), 2.63 (s, 3H), 3.58-3.68 (m, 5H), 4.28 (s, 2H), 5.82 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 5.94 (d, J = 10.9 Hz, 1H), 6.01 (s, 1H).
第7工程
化合物79(130mg、0.253mmol)を、実施例6の第4工程と同様に反応を行うことにより、化合物80(73.0mg、収率75%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.22 (s, 9H), 2.30 (s, 3H), 2.60 (s, 3H), 3.66 (s, 3H), 4.25 (s, 2H), 5.77 (s, 1H), 8.82 (s, 1H).
第8工程
化合物80(300mg、0.781mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、ピリジン(0.252mL、3.12mmol)とメタンスルホニルクロリド(0.122mL、1.56mmol)を加え、室温で3.5時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物81(300mg、収率83%)を得た。
MS(ESI) m/z:461.9, 463.8 [M+H]+
第9工程
化合物81(300mg、0.649mmol)を、実施例6の第2工程および実施例4の第1工程と同様に反応を行うことにより、化合物82(230mg、2工程収率68%)を得た。
MS(ESI) m/z:520.0 [M+H]+
第10工程
化合物82(230mg、0.442mmol)を、実施例1の第4工程と同様に反応を行うことにより、カルボン酸(140mg、収率63%)を得た。さらに光学分割することにより、化合物I−98、I−99を得た。
I−98:MS(ESI) m/z:506 [M+H]+
I−99:MS(ESI) m/z:506 [M+H]+
(実施例17)
【0387】
【化142】
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第1工程 化合物84の合成
化合物83(4.24g、10.1mmol)のジメチルホルムアミド(12.7mL)溶液に、ヨウ化ナトリウム(2.27g、15.1mmol)、炭酸カリウム(2.09g、15.1mmol)、2−クロロ−N,N−ジメチルアセトアミド(1.09mL、10.6mmol)を加え、40℃で4時間攪拌した。反応液に水を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル(3%トリエチルアミン))で精製し、化合物84(4.99g、97%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 506.49 [M+H]+、 LC/MS測定条件:(1)
第2工程 化合物85の合成
化合物84(4.69g、9.28mmol)のテトラヒドロフラン(9.4mL)溶液に氷冷下、0.92mol/Lボランテトラヒドロフラン溶液(30.2mL、27.8mmol)を加え、40℃、4時間攪拌した。反応液に10wt%クエン酸水溶液を加え2酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣にメタノール(50mL)を加え、90℃、5時間攪拌した後、減圧濃縮した。得られた残渣に酢酸エチルを加え、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル(3%トリエチルアミン))で精製し、化合物85(3.0g、収率65%)を白色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z =492.38 [M+H]+、 LC/MS測定条件:(1)
第3工程 化合物I−27の合成
化合物85(600mg、1.29mmol)のメタノール(4mL)、THF(4mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.23mL、4.45mmol)を加え、加熱還流下、5.5時間攪拌した。反応液を1mol/L塩酸でpH7にし、HPを加えた後、有機溶媒を減圧除去した。得られた残渣をODSカラムクロマトグラフィー(水―アセトニトリル)で精製し、化合物I−27(195mg、収率46%)を白色固体として得た。
LC/MS (ESI):m/z =478.38 [M+H]+、RT=1.70min、 LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.58 (1H, d, J = 8.1 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.25-7.22 (2H, m), 5.91 (1H, s), 5.58 (1H, s), 3.94-3.89 (2H, m), 3.44-3.43 (2H, m), 3.03-2.94 (2H, m), 2.74-2.69 (2H, m), 2.42 (6H, s), 2.34-2.31 (9H, m), 0.90 (9H, s).
(実施例18)
【0388】
【化143】
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工程1 化合物87の合成
化合物86(460mg、1.084mmol)のDMF(4.6mL)溶液に、炭酸カリウム(300mg、2.167mmol)、ヨウ化メチル(60μL、2.167mmol)を加え、60℃で20分間撹拌した。さらにヨウ化メチル(60μL、2.167mmol)を追加し60℃で20分間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物87(433mg、収率91%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 439.3 [M+H]+ LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−48の合成
化合物87(430mg、0.961mmol)のエタノール(8.0mL)、THF(4mL)の混合溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(4.9mL)を加え、室温で1時間、さらに60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却後、反応液に2mol/L塩酸を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)、およびメタノール-IPEによる結晶化により精製し、化合物I−48(115mg、収率27%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 425.3[M+H]+ 、RT=2.20min、 LC/MS測定条件:(1)
1H NMR (CDCl3) δ: 0.92 (s, 9H), 2.36 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.78 (s, 3H), 3.41-3.49 (m, 2H), 3.95-4.00 (m, 2H), 5.49 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 7.15 (m, 3H), 7.47 (brs,1H) , 7.70 (brs,1H)
(実施例19)
【0389】
【化144】
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第1工程 化合物89の合成
化合物88(1g、2.27mmol)のトルエン(10mL)溶液に、ナトリウムtert-ブトキシド(327mg、3.4mmol)、2−ブロモ−5−メトキシピリミジン(643mg、3.4mmol)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−メチルキサンテン(394mg、0.68mmol)、Pd(dba)(623mg、0.68mmol)を加え窒素雰囲気下60℃で1.5時間攪拌した。さらにナトリウムtert-ブトキシド(327mg、3.4mmol)、2−ブロモー5−メトキシピリミジン(643mg、3.4mmol)を加え窒素雰囲気下60℃で1.5時間攪拌した。反応液に2mmol/L塩酸を加え、セライト濾過し、ろ液をクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレーターで減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物89(809mg、65%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 549.15 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
第2工程 化合物I−156の合成
化合物89(795mg、1.45mmol)のエタノール(4mL)、THF(4mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(3.62mL、7.24mmol)を加え、加熱還流下、2.5時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エバポレーターで減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物I−156(68.2mg、収率89%)を白色固体として得た。
LC/MS (ESI):m/z =535.15 [M+H]+、RT=3.27min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98(s, 9H), 2.20(s, 3H), 2.30(s, 3H), 3.83(s, 3H), 3.94-4.07(m, 3H), 4.88(brs, 1H), 5.49(s, 1H), 5.87(s, 1H), 7.41-7.47(m, 3H), 7.74(brs, 1H), 8.15(s, 2H)
(実施例20)
【0390】
【化145】
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工程1 化合物90の合成
化合物30(400mg、0.907mmol)のDMF(8.00mL)溶液に、臭化シアン(152mg、1.36mmol)、炭酸カリウム(188mg、1.36mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。臭化シアン(48.0mg、0.454mmol)、炭酸カリウム(62.7mg、0.454mmol)を追加し室温で3時間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物90(346mg、収率82%)を得た。LC/MS (ESI):m/z = 466.24 [M+H]+、 LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物91の合成
化合物90(344mg、0.738mmol)のエタノール(6.88mL)溶液に、塩酸ヒドロキシルアミン(61.6mg、0.886mmol)、トリエチルアミン(90.0mg、0.886mmol)を加え、60℃で10分間撹拌した。THF(2.00mL)を追加し、60℃で40分間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物91(243mg、収率66%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 499.08 [M+H]+ 、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物92の合成
化合物91(80.0mg、0.160mmol)のジグリム(1.60mL)溶液に、ピリジン(19.0mg、0.240mmol)、塩化アセチル(15.1mg、0.192mmol)を氷冷下で加え、室温で50分間撹拌した後、100℃で90分間撹拌した。放冷後、反応液を氷水と2mol/L塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物92(76mg、収率91%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 523.37 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物I−176の合成
化合物92(74.0mg、0.141mmol)のエタノール(1.42mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.354mL)を加え、加熱還流下、1時間撹拌した。放冷後、反応液を氷水と2mol/L塩酸に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)、ヘキサンによる結晶化により精製し、化合物I−176(39.0mg、収率54%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 509.4 [M+H]+、RT=2.54min、LC/MS測定条件:(1)
1H NMR (DMSO-d6) δ: 0.82 (s, 9H), 2.44 (s, 3H), 2.31 (s, 3H),2.50 (s, 3H), 4.00-4.25 (m, 4H), 5.20 (s, 1H),5.77 (s, 1H), 7.42 (m, 1H), 7.55-7.70 (m, 3H), 12.51 (brs,1H).
(実施例21)
【0391】
【化146】
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工程1 化合物93の合成
化合物58(2.20g、4.90mmol)のDMF(15.4mL)溶液に、臭化アリル(889mg、7.35mmol)、水素下ナトリウム(294mg、7.35mmol)を氷冷下で加え、1時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物93(1.31g、収率73%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 485.22 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物94の合成
化合物93(1.00g、2.06mmol)のエタノール(20.0mL)、水(5.00mL)溶液に、亜ジチオン酸ナトリウム(4.22g、20.6mmol)を加え、加熱還流下、1時間撹拌した。放冷後、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物94(553mg、収率59%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 455.41 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物95の合成
化合物94(451mg、0.991mmol)のアセトニトリル(8.62mL)、水(0.862mL)溶液に、ヨウ化カリウム(823mg、4.96mmol)、亜硝酸tert−ブチル(568mg、4.96mmol)を加え、50℃で40分間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物95(202mg、収率36%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 566.24 [M+H]+,LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物96の合成
化合物95(64.8mg、0.115mmol)のTHF(1.94mL)、水(1.94mL)溶液に、オスミウム酸カリウム二水和物(8.44mg、0.0230mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム(73.5mg、0.344mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物96(38.9mg、収率57%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 600.33 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程5 化合物97の合成
化合物96(45.0mg、0.0750mmol)のTHF(0.900mL)、水(0.302mL)溶液に、過ヨウ素酸ナトリウム(48.1mg、0.225mmol)を加え、室温で一時間撹拌後、過ヨウ素酸ナトリウム(16.0mg、0.0750mmol)を追加し、一時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物97(43.9mg、収率103%)を粗生成物として得た。
工程6 化合物98の合成
化合物97(43.9mg、0.0750mmol)のメタノール(0.852mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(2.84mg、0.0750mmol)を氷冷下で加え、50分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え室温で30分間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物98(33.2mg、収率78%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 570.27 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程7 化合物99の合成
化合物98(27.5mg、0.0483mmol)のトルエン(1.38mL)溶液に、ヨウ化銅(4.60mg、0.0242mmol)、N,N−ジメチルグリシン(4.98mg、0.0483mmol)、炭酸セシウム(31.4mg、0.0964mmol)を加え、マイクロ波照射下、160℃で2時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物99(18.3mg、収率73%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 442.32 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程8 化合物I−182の合成
化合物99(17.0mg、0.0385mmol)のエタノール(0.340mL)、THF(0.340mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.350mL)を加え、加熱還流下、3時間撹拌した。放冷後、2mol/L塩酸水溶液(0.345mL)を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物I−182(12.8mg、収率78%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 428.31 [M+H]+、RT=2.59min、LC/MS測定条件:(1)
(実施例22)
【0392】
【化147】
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工程1 化合物101の合成
化合物100(10g、44.6mmol)のトルエン(150mL)溶液に、m−CPBA(43.9mg、178mmol)を加え、50℃で22時間撹拌した。放冷後、クロロホルムを加え、ろ過した。ろ液を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリムにより乾燥、減圧濃縮し、化合物101(8.70g)を粗生成物として得た。
工程2 化合物102の合成
化合物101(8.70g)のジメチルスルホキシド(113mL)懸濁液に、40%メチルアミン水溶液(11.5mL、134mmol)を加え、室温で15時間撹拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物102(1.67g、2工程収率14%)を得た。LC/MS (ESI):m/z = 264.99 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物103の合成
化合物102(1.85g、7.00mmol)のDMF(13.0mL)溶液に、(Z)-((2−(tert−ブトキシ)−1−メトキシビニル)オキシ)トリメチルシラン(3.06g、14.0mmol)、ZnF2(1.45g、14.0mmol)、ビストリtert−ブチルホスフィンパラジウム(357mg、0.700mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。放冷後、反応液に酢酸エチル、水を加え、ろ過した。酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物103(1.93g、収率83%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 331.01 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物104の合成
化合物103(1.93g、5.83mmol)のDMF(19.3mL)溶液に、NBS(1.09g、6.13mmol)を氷冷下で加え、室温で2.5時間撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物104(2.38g、収率100%)を粗生成物として得た。 LC/MS (ESI):m/z = 409.15 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程5 化合物105の合成
化合物104(1.14g、2.78mmol)のDMF(5.70mL)、水(2.85mL)の溶液に、p−トリルボロン酸(568mg、4.17mmol)、炭酸カリウム(1.15g、8.35mmol)、PdCl2(dtbpf) (181mg、0.278mmol)を加え、窒素雰囲気下、室温で30分間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物105(991mg、収率85%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 421.07 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程6 化合物106の合成
化合物105(987mg、2.35mmol)のジクロロメタン(5.94mL)溶液に、トリエチルアミン(475mg、4.69mmol)、クロログリオキシル酸メチル(431mg、3.52mmol)、DMAP(29.0mg、0.235mmol)を氷冷下で加え、室温で20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物106(1.11g、収率93%)を粗生成物として得た。 LC/MS (ESI):m/z = 507.30 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程7 化合物107の合成
化合物106(1.11g、2.19mmol)のTHF(11.1mL)、メタノール(5.56mL)、水(2.78mL)溶液に、亜ジチオン酸ナトリウム(3.81g、21.9mmol)を加え、加熱還流下6時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物107(553mg、収率57%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 445.30 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程8 化合物108の合成
化合物107(550mg、1.24mmol)のDMF(5.5mL)溶液に、NBS(264mg、1.48mmol)を加え、室温で1時間、60℃で1時間撹拌した。NBS(264mg、1.48mmol)を追加し60℃で5時間撹拌した。放冷後、反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物108(695mg)を粗生成物として得た。 LC/MS (ESI):m/z = 523.22 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程9 化合物109の合成
化合物108(695mg)のTHF(1.30mL)溶液に、0.90mol/LボランTHF錯体(29.0mg、0.235mmol)のTHF溶液を氷冷下で加え、室温で70分間撹拌した。反応液に氷冷下でメタノール、酢酸エチル、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物109(491mg、収率80%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 495.28 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程10 化合物110の合成
化合物109(485mg、0.978mmol)のトルエン(3.40mL)溶液に、酢酸イソプロペニル(294mg、2.93mmol)、トリブチル(メトキシ)スズ(941、2.93mmol)、酢酸パラジウム(43.9mg、0.196mmol)トリ(o−トリル)ホスフィン(119mg、0.391mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。放冷後、反応液に酢酸エチル、4mol/Lフッ化カリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後ろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物110(296mg、収率67%)を得た。 LC/MS (ESI):m/z = 455.13 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)

工程11 化合物I−184およびI−187の合成
化合物110(232mg、0.510mmol)のエタノール(3.48mL)、THF(1.50mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.65mL)を加え、加熱還流下、2時間撹拌した。放冷後、2mol/L塩酸水溶液(2.70mL)を加え、クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチル、ジイソプロピルエーテル、ヘキサンで結晶化することによりラセミ体の化合物111(203mg、収率90%)を得た。さらに光学分割することにより光学活性体の化合物I−184(87mg)および光学活性体の化合物I−187(84.7mg)を得た。化合物I−184: LC/MS (ESI):m/z = 441 [M+H]+、RT=2.32min、LC/MS測定条件:(1)、化合物I−187: LC/MS (ESI):m/z = 441 [M+H]+、RT=2.32min、LC/MS測定条件:(1)
(実施例23)
【0393】
【化148】
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工程1 化合物113の合成
化合物112(450mg、0.696mmol)をトルエン(4.5mL)に溶解し、ジフェニルメタンイミン(252mg、1.39mmol)、2,2‘−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’ −ビナフチル(130mg、0.209mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(63.7mg、0.070mmol)、および炭酸セシウム(680mg、2.09mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃で3時間攪拌した。テトラヒドロフラン(10mL)および2mol/L塩酸(5mL)を加え室温で40分撹拌した。水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物113(271mg、収率76%)を橙色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 514 [M+H]+
工程2 化合物114の合成
化合物113(40mg、0.078mmol)をピリジン(0.7mL)に溶解した。氷冷下で塩化メタンスルホニル(0.012mL、0.156mmol)を加え、室温で40分攪拌した。水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を2mol/L塩酸(10mL)、水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物114(41mg、収率81%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 592 [M+H]+
工程3 化合物115の合成
化合物114(37mg、0.063mmol)および炭酸カリウム(43mg、0.313mmol)をN, N―ジメチルホルムアミド(0.7mL)に溶解した。室温でヨウ化メチル(0.020mL、0.313mmol)を加え、室温で1.5時間攪拌した。水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物115(34mg、収率89%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 606 [M+H]+
工程4 化合物I−201の合成
化合物115(34mg、0.056mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)およびエタノール(0.5mL)に溶解した。2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、80℃で3.5時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液(0.5mL)、および飽和食塩水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物I−201(29mg、収率87%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 592 [M+H]+ , RT=2.71
(実施例24)
【0394】
【化149】
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工程1 化合物117の合成
化合物116(70mg、0.136mmol)およびピリジン(0.022mL、0.273mmol)を塩化メチレン(0.7mL)に溶解した。氷冷下で塩化アセチル(0.015mL、0.204mmol)を滴下し、室温で50分撹拌した。水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物117(61mg、収率80%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 556 [M+H]+
工程2 化合物I−202の合成
化合物117(61mg、0.109mmol)をテトラヒドロフラン(0.5mL)およびエタノール(0.5mL)に溶解した。2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL)を加え、80℃で2時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液(0.5mL)、および飽和食塩水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、分取用薄層クロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物I−202(18mg、収率28%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 542 [M+H]+, RT=2.43
(実施例25)
【0395】
【化150】
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工程1 化合物118の合成
化合物116(70mg、0.136mmol)およびピリジン(0.022mL、0.273mmol)を塩化メチレン(0.7mL)に溶解した。氷冷下で塩化ギ酸2−メトキシエチル(0.024mL、0.204mmol)を滴下し、室温で1.5時間撹拌した。再度氷冷し、塩化ギ酸2−メトキシエチル(0.024mL、0.204mmol)およびピリジン(0.022mL、0.273mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。水(10mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(10mL)および飽和食塩水(10mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物118(64mg、収率77%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 616 [M+H]+
工程2 化合物I−203の合成
化合物118(64mg、0.104mmol)をN,N−ジメチルアセトアミド(1.0mL)に溶解した。塩化リチウム(88mg、2.079mmol)を加え、120℃で20時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液(0.5mL)、および水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をHPLC(0.1%ギ酸水溶液―0.1%ギ酸アセトニトリル溶液)で精製して化合物I−203(3mg、収率5%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 602 [M+H]+, RT =2.69
(実施例26)
【0396】
【化151】
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工程1 化合物120の合成
トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(56.6mg、0.062mmol)および2-ジシクロヘキシルホスフィノー2‘,6’−ジイソプロポキシ−1,1‘−ビフェニル(87mg、0.186mmol)をトルエン(2mL)に溶解し、窒素雰囲気下110℃で2分間撹拌した。化合物119(400mg、0.619mmol)、1−メチルピペラジン(620mg、6.20mmol)および炭酸セシウム(605mg、1.86mmol)のトルエン溶液(2mL)を加え、110℃で窒素雰囲気下4時間撹拌した。水(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、ジオールシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)により精製して化合物120(173mg、収率47%)を橙色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(3): m/z = 597 [M+H]+
工程2 化合物I−204の合成
化合物120(171mg、0.287mmol)をテトラヒドロフラン(1.0mL)およびエタノール(1.0mL)に溶解した。2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.5mL)を加え、90℃で3.5時間撹拌した。2mol/L塩酸水溶液(1.5mL)、および飽和食塩水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、ジオールカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製して化合物I−204(120mg、収率72%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 583 [M+H]+, RT =2.35
(実施例27)
【0397】
【化152】
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工程1 化合物122の合成
化合物121(450mg、1.515mmol)、2−(トリメチルシリル)エタノール(538mg、4.55mmol)、1,10−フェナントロリン(54.6mg、0.303mmol)、ヨウ化銅(28.9mg、0.152mmol)および炭酸セシウム(988mg、2.03mmol)をトルエン(0.75mL)に溶解し、窒素雰囲気下115℃で17時間攪拌した。2mol/L塩酸水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30mL)および水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、アミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物122(282mg、収率65%)を無色液状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.38 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.69 (1H, s), 6.63 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.11 (2H, t, J = 8.0 Hz), 2.31 (3H, s), 1.20 (2H, t, J = 8.0 Hz), 0.01 (9H, s).
工程2 化合物123の合成
化合物122(8.65g、30.1mmol)をテトラヒドロフラン(87mL)に溶解し、窒素雰囲気下、−78℃で1.6mol/Lノルマルブチルリチウムヘキサン溶液(19.1mL、49.7mmol))を加え、−78℃で30分撹拌した。トリイソプロピルボレート(14.0mL、60.2mmol)を滴下し、−78℃で1時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(100mL)および2mol/L塩酸水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を水(300mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、生じた残渣をヘキサンで洗浄し化合物123(5.33g、収率70%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.70 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.83 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.70 (1H, s), 5.96 (2H, s), 4.14 (2H, t, J = 8.2 Hz), 2.37 (3H, s), 1.21 (2H, t, J = 8.2 Hz), 0.10 (9H, s).
工程3 化合物124の合成
化合物123−1(9.0g、23.5mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液に、氷冷化、ピリジン(4.05mL、50.1mmol)、2‐トリメチルシリルスルホニルクロリド(4.5mL、23.7mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出し、有機層を1mol/L塩酸、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物124(5.6g、収率43.6%)を無色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 546.99 [M-H]-、RT = 2.92、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物125の合成
化合物124(1.5g、2.74mmol)および炭酸セシウム(2.68g、8.22mmol)をN, N―ジメチルホルムアミド(7.5mL)に溶解し、室温下、1,2−ジブロモエタン(0.354mL、4.11mmol)を滴下し21時間撹拌した。水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)および飽和塩化ナトリウム水溶液(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、生じた残渣をヘキサンで洗浄し化合物125(1.39g、収率88%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 573 [M+H]+
工程5 化合物126の合成
化合物125(1.4g、2.44mmol)をテトラヒドロフラン(7.0mL)に溶解した。室温下で1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(7.32mL、7.32mmol)を滴下し、60℃で1時間撹拌した。水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物126(959mg、収率95%)を得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 409 [M+H]+
工程6 化合物127の合成
化合物126(500mg、1.22mmol)、化合物123(770mg、3.05mmol)、[1,1‘‐ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド(80mg、0.122mmol)および2mol/L炭酸カリウム水溶液(1.83mL、3.66mmol)をN, N―ジメチルホルムアミド(5.0mL)に溶解し、120℃で窒素雰囲気下1時間撹拌した。水(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により精製して化合物127(331mg、収率50%)を茶褐色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 537 [M+H]+
工程7 化合物128の合成
化合物127(50mg、0.093mmol)をトルエン(0.7mL)に溶解し、2−ブロモー5−メトキシピリミジン(70.4mg、0.373mmol)、4,5―ビス(ジフェニルホスフィノ)―9,9―ジメチルキサンテン (16.2mg、0.028mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(12.8mg、0.014mmol)、およびtert-ブトキシナトリウム(35.8mg、0.373mmol)を加え、窒素雰囲気下60℃で1時間攪拌した。2−ブロモー5−メトキシピリミジン(70.4mg、0.373mmol)およびtert-ブトキシナトリウム(35.8mg、0.373mmol)を加え、1.5時間撹拌した後、2−ブロモー5−メトキシピリミジン(70.4mg、0.373mmol)およびtert-ブトキシナトリウム(35.8mg、0.373mmol)を追加し1.5時間撹拌した。水(20mL)を加え、酢酸エチル(20mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサンー酢酸エチル)により化合物128を粗生成物として得た。得られた粗生成物は精製することなくそのまま次反応に用いた。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 645 [M+H]+
工程8 化合物I−205の合成
化合物128(128mg、0.198mmol)をテトラヒドロフラン(7.0mL)に溶解した。室温下で1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.595mL、0.595mmol)を滴下し、80℃で1.5時間撹拌した。1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.595mL、0.595mmol)を追加し1.5時間撹拌した後、さらに1mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリドテトラヒドロフラン溶液(0.595mL、0.595mmol)を追加し1.5時間撹拌した。水(30mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルムーメタノール)により精製して化合物I−205(25mg、2工程、31%)を茶褐色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1): m/z = 531 [M+H]+, RT=2.66
(実施例28)
【0398】
【化153】
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工程1 化合物129の合成
化合物83(400mg、0.951mmol)のジメチルホルムアミド(4.0mL)溶液に、ヨード酢酸エチル(305mg、1.43mmol)、炭酸セシウム(620mg、1.90mmol)を加え、70℃で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層をクロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、粗精製物化合物129(572mg、118%)を黄色固体として得た。化合物129は精製せず、そのまま次の反応に用いた。
LC/MS (ESI):m/z = 507.21 [M+H]+、RT = 3.07、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物130の合成
化合物129(572mg、1.13mmol)のエタノール(5.7mL)溶液に氷冷下、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.69mL、3.39mmol)を加え、0℃、1時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮し、粗精製物を黄色泡状化合物として得た。
この粗精製物(470mg、0.98mmol)のテトラヒドロフラン(6.0mL)溶液に氷冷下、0.92mol/Lボランテトラヒドロフラン溶液を滴下したのちに、反応液を1時間加熱還流した。反応液に1mol/L塩酸を加え、クロロホルムで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物130(339mg、収率64%)を白色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 465.27 [M+H]+、RT = 2.57、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物131の合成
化合物130(1.40g、3.01mmol)の酢酸エチル(10mL)溶液に、氷冷化、トリエチルアミン(2.09mL、15.1mmol)、塩化メタンスルホニル(0.939mL、12.1mmol)を加え、室温で30分撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物131(860mg、収率53%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 545.30 [M+H]+、RT = 2.87 、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物132の合成
2、2−ジフルオロエタン‐1‐オール(26.5mg、0.322mmol)のジメチルホルムアミド(0.35mL)溶液に水素化ナトリウム(12.9mg、0.322mmol)、化合物131(35mg、0.064mmol)を順に加え、80℃で1時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物132(64mg、収率66%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 529.25 [M+H]+、RT = 3.22、 LC/MS測定条件:(1)
工程5 化合物I−206の合成
化合物132(74mg、0.14mmol)のテトラヒドロフラン(0.7mL)、メタノール(0.7mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.7mL、1.4mmol)を加え、90℃で2時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層をクロロホルムで抽出し、有機層を減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物I−206(32mg、収率49%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 515.46 [M+H]+、RT = 2.82、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.03 (1H, s), 7.57 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.39 (1H, d, J = 6.7 Hz), 7.25-7.23 (2H, br m), 5.92 (1H, s), 5.85 (1H, td, J = 111.1, 4.3 Hz), 5.59 (1H, s), 3.96 (2H, dt, J = 16.7, 6.4 Hz), 3.85 (2H, td, J = 5.4, 2.3 Hz), 3.70 (2H, td, J = 27.7, 4.1 Hz), 3.57-3.51 (2H, m), 3.12 (2H, dt, J = 19.4, 7.4 Hz), 2.42 (3H, s), 2.40 (3H, s), 2.34 (3H, s), 0.90 (9H, s).
(実施例29)
【0399】
【化154】
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工程1 化合物133の合成
化合物131(100mg、0.184mmol)のジメチルホルムアミド(1.0mL)溶液にナトリウムエトキシド(62.7mg、0.921mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をDIOLカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物133(21mg、収率23%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 493.24 [M+H]+、RT = 3.16、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−207の合成
化合物133(21mg、0.043mmol)のテトラヒドロフラン(0.5mL)、メタノール(0.5mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.0mmol)を加え、90℃で1時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層をクロロホルムで抽出し、有機層を減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物I−207(3mg、収率15%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 479.20 [M+H]+、RT = 2.82、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.59 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.4 Hz), 7.25-7.23 (2H, br m), 5.92 (1H, s), 5.58 (1H, s), 3.96 (2H, d, J = 4.9 Hz), 3.76-3.74 (4H, m), 3.56-3.53 (2H, m), 3.26-2.91 (2H, m), 2.43-2.41 (6H, br m), 2.34 (3H, s), 1.23 (3H, t, J = 6.8 Hz), 0.89 (9H, s).
(実施例30)
【0400】
【化155】
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工程1 化合物134の合成
化合物131(50mg、0.184mmol)の塩化メチレン(2.5mL)溶液に、氷冷化、20%水酸化カリウム水溶液(181mg、0.65mmol)、(ブロモジフルオロメチル)トリメチルシラン(43.7mg、0.21mmol)を加え、0℃で1時間攪拌した。反応液に水を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物134(21mg、収率38%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 515.20 [M+H]+、RT = 3.24、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−208の合成
化合物134(21mg、0.041mmol)のテトラヒドロフラン(0.3mL)、メタノール(0.3mL)溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(0.3mL、1.2mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物I−208(13mg、収率64%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 501.49 [M+H]+、RT = 2.85、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 10.03 (1H, s), 7.57 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.39 (1H, d, J = 7.1 Hz), 7.24 (2H, d, J = 10.0 Hz), 6.27 (1H, t, J = 74.7 Hz), 5.93 (1H, s), 5.58 (1H, s), 4.17 (2H, t, J = 5.7 Hz), 3.96 (2H, d, J = 4.8 Hz), 3.51-3.48 (2H, br m), 3.25-3.05 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.41 (3H, s), 2.34 (3H, s), 0.90 (9H, s).
(実施例31)
【0401】
【化156】
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工程1 化合物135の合成
化合物131(20mg、0.043mmol)の塩化メチレン(300μL)溶液に、氷冷化、三フッ化N、N−ジエチルアミノ硫黄(181mg、0.65mmol)を加え、0℃で3時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物135(5mg、収率25%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 467.25 [M+H]+、RT = 3.02、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−209の合成
化合物135(5mg、10μmol)のテトラヒドロフラン(50μL)、メタノール(50μL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(50μL、0.1mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を塩化メチレンで抽出し、有機層を減圧濃縮した。得られた残渣を液体クロマトグラフィーで精製し、化合物I−209(1mg、収率21%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 453.17 [M+H]+、RT = 2.75、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.60 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.40 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.25-7.19 (2H, m), 5.93 (1H, s), 5.55 (1H, s), 4.74 (2H, dt, J = 47.7, 4.4 Hz), 3.97 (2H, dd, J = 11.1, 5.1 Hz), 3.53 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.27-3.19 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.40 (3H, s), 2.34 (3H, s), 0.89 (9H, s).
(実施例32)
【0402】
【化157】
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工程1 化合物136の合成
化合物83(100mg、0.238mmol)のピリジン(5mL)溶液に、氷冷化、2‐クロロエタン‐1‐スルホニルクロリド(58mg、0.357mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物136(99mg、収率82%)を黄色油状化合物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.42 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.33 (1H, d, J = 6.3 Hz), 7.26-7.17 (2H, m), 6.57 (1H, dd, J = 16.5, 10.0 Hz), 6.32 (1H, d, J = 16.4 Hz), 5.95 (1H, d, J = 9.9 Hz), 5.90 (1H, s), 5.42 (1H, s), 3.73-3.71 (4H, m), 2.45 (6H, br s), 2.29 (3H, s), 0.90 (9H, s).
工程2 化合物137の合成
化合物136(90mg、176μmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に0.5mol/Lテトラブチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(3.42mL、1.76mmol)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物137(45mg、収率48%)を無色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 546.20 [M+H2O]+、RT = 2.56、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.60 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.40 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.25-7.19 (2H, m), 5.93 (1H, s), 5.55 (1H, s), 4.74 (2H, dt, J = 47.7, 4.4 Hz), 3.97 (2H, dd, J = 11.1, 5.1 Hz), 3.53 (2H, t, J = 4.9 Hz), 3.27-3.19 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.40 (3H, s), 2.34 (3H, s), 0.89 (9H, s).
工程3 化合物I−210の合成
化合物137(45mg、85μmol)のテトラヒドロフラン(450μL)、メタノール(450μL)溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(450μL、1.8mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィーで精製し、化合物I−210(1mg、収率2.3%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 515.13 [M+H]+、RT = 2.33、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.61 (1H, d, J = 7.0 Hz), 7.35 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.29-7.27 (2H, m), 5.93 (1H, s), 5.52 (1H, s), 4.22-4.13 (6H, br m), 3.40-3.36 (3H, m), 2.43 (6H, br s), 2.32 (3H, s), 0.91 (9H, s).
(実施例33)
【0403】
【化158】
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工程1 化合物139の合成
化合物138(150mg、0.268mmol)のテトラヒドロフラン(1.5mL)溶液に、氷冷化、オキセタン‐3‐イルメタノール(35.5mg、0.403mmol)、トリフェニルホスフィン(106mg、0.403mmol)、ビス(2‐メトキシエチル)アゾカルボキシレート(94mg、0.403mmolを加え、室温で24時間攪拌した。反応液に水を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物139(140mg、収率82。9%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 629.19 [M+H]+、RT = 3.15、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物140の合成
化合物139(140mg、223μmol)のテトラヒドロフラン(1.4mL)溶液に1.0mol/Lテトラブチルアンモニウムフルオリド溶液(668μL、668μmol)を加え、60℃で4時間、80℃で1時間攪拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物140(60mg、収率58%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 465.16 [M+H]+、RT = 2.45、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物141の合成
化合物140(60mg、129μmol)の塩化メチレン(0.6mL)溶液に、氷冷下、水酸化カリウム(36.2mg、0.65mmol)およびジフェニル(ビニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート(94mg、258μmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に0.1mol/L塩酸を加え、水層を酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物141(44mg、収率86.7%)を黄色油状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 491.19 [M+H]+、RT = 2.61、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物I−211の合成
化合物141(44mg、90μmol)のテトラヒドロフラン(440μL)、メタノール(440μL)溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(440μL、1.76mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸を加え、水層をクロロホルムで抽出し、有機層を減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物I−211(10mg、収率23.4%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 477.19 [M+H]+、RT = 2.30、LC/MS測定条件:(3)
1H-NMR (CDCl3) δ: 7.57 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.38 (1H, d, J = 7.3 Hz), 7.27-7.25 (2H, m), 5.93 (1H, s), 5.59 (1H, s), 4.86 (2H, dd, J = 14.3, 8.0 Hz), 4.55 (2H, q, J = 5.7 Hz), 3.99-3.91 (2H, m), 3.52-3.45 (1H, m), 3.37-3.16 (4H, m), 2.42-2.40 (6H, br m), 2.34 (3H, s), 0.92 (9H, s).
(実施例34)
【0404】
【化159】
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工程1
化合物83(9g、21.4mmol)のトルエン(90mL)溶液に、ナトリウムtert−ブトキシド(3.09g、32.1mmol)、2−ブロモ―5−[{2−(トリメチルシリル)エトキシ}メトキシ]ピリミジン(9.8g、32.1mmol)、キサントホス(3.71g、6.42mmol)、ジベンジリデンアセトンパラジウム(2.94g、3.21mmol)を加え、60度で窒素雰囲気下40分間攪拌した。再度ナトリウムtert−ブトキシド(3.09g、32.1mmol)、2−ブロモ―5−[{2−(トリメチルシリル)エトキシ}メトキシ]ピリミジン(9.8g、32.1mmol)を加え、60度で窒素雰囲気下1時間攪拌した。反応液を2mol/L塩酸に加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物142(8.67g、収率63%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 645.35 [M+H]+, RT=3.75min、LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物142(8.67g、13.44mmol)のTHF(86mL)溶液に、1mol/L―テトラブチルアンモニウムフルオリドーTHF溶液(40.3mL、40.3mmol)を加え、加熱還流下60度で16時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物143(6.28g、収率91%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 515.25 [M+H]+, RT=2.86min、LC/MS測定条件:(1)
工程3
化合物143(500mg、0.972mmol)のDMF(5mL)溶液に、トリエチルアミン(0.202mL、1.457mmol)、N-フェニル-ビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(451mg、1.263mmol)を加え、氷冷下10分間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物144(567mg、収率90%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 647.15 [M+H]+, RT=3.47min、LC/MS測定条件:(1)
工程4
化合物144(200mg、0.309mmol)のDMF(2mL)溶液に、2mol/L炭酸カリウム水溶液(0.309mL、0.619mmol)、1−メチル−4−(4、4、5,5−テトラメチル−1、3,2−ジオキソボロラン−2−イル)−1、2、3、6−テトラヒドロピリジン(1.28mL、1.28mmol)、PdCl(dtbpf)(20.16mg、0.031mmol)を加え、100℃で窒素雰囲気下30分間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物145(190mg、収率100%)を茶色油状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 594.35 [M+H]+, RT=2.43min、LC/MS測定条件:(1)
工程5
化合物145(70mg、0.118mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.279mL、0.58mmol)を加え、加熱還流下、3.5時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物I−212(40mg、収率59%)を茶色固体物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 580.30 [M+H]+, RT=2.21min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 2.19(3H, s), 2.29(3H, s), 2.42(3H, s), 2.43(3H, s), 2.53(2H, brs), 2.66-2.73(2H, m), 3.13(2H, brs), 4.04(2H, brs), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 6.00(1H, s), 7.20-7.28(2H, m), 7.39(1H, d, J=7.1Hz), 7.65(1H, d, J=7.1Hz)
(実施例35)
【0405】
【化160】
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工程1
化合物145(120mg、0.202mmol)のMeOH(2mL)溶液に、水酸化パラジウム(28.4mg、0.202mmol)加え、室温で水素雰囲気下、30分間攪拌した。さらに酢酸(2mL)を加え、室温で水素雰囲気下、2時間30分攪拌した。反応液をセライト濾過し、ろ液を濃縮して、粗製の化合物146(120mg)を茶色油状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 596.35 [M+H]+, RT=2.37min、LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物146(120mg、0.201mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(1.01mL、2.01mmol)を加え、加熱還流下、3時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣を分取用液体クロマトグラフィーで精製し、化合物I−213(10mg、収率9%、二工程収率)を茶色固体物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 582.30 [M+H]+, RT=2.21min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 1.71-1.85(4H, m), 2.00-2.10(2H, m), 2.22(3H, s), 2.28(3H, s), 2.33(3H, s), 2.35-2.40(1H, m), 2.43(3H, s), 2.98(2H, d, J=12.0Hz), 3.94-4.08(2H, m), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 7.22-7.27(2H, m), 7.35-7.41(1H, m), 7.64-7.70(1H, m), 8.28(2H, s)
(実施例36)
【0406】
【化161】
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工程1
化合物147(220mg、0.411mmol)のDMF(2mL)溶液に炭酸セシウム(268mg、0.823mmol)、メチル-2−クロロ−2,2−ジフルオロアセテート(0.086mL、0.823mmol)を加え、60℃で窒素雰囲気下15分間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物148(94mg、収率39%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 585.15 [M+H]+, RT=3.33min、LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物148(96mg、0.201mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.41mL、0.82mmol)を加え、加熱還流下3時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物I−214(36mg、収率38%)を白色固体として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 571.20 [M+H]+, RT=3.07min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98(9H, s), 2.22(3H, s), 2.31(3H, s), 3.96-4.15(2H, m), 5.48(1H, s), 5.88(1H, s), 6.45(1H, t, J=73Hz), 7.39-7.49(3H, m), 7.70-7.80(1H, s), 8.30(2H, s)
(実施例37)
【0407】
【化162】
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工程1
化合物83(1g、2.38mmol)のトルエン(10mL)溶液に、ナトリウム−tert−ブトキシド(343mg、3.57mmol)、2−ブロモ−5−メトキシピリミジン(752mg、3.57mmol)、キサントホス(413mg、0.713mmol)、ジベンジリデンアセトンパラジウム(327mg、0.357mmol)を加え、60度で窒素雰囲気下30分間攪拌した。再度ナトリウム−tert−ブトキシド(343mg、3.57mmol)、2−ブロモ−5−メトキシピリミジン(752mg、3.57mmol)を加え、60度で窒素雰囲気下30分間攪拌した。反応液を2mol/L塩酸に加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物149(1.12g、収率89%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 529.20[M+H]+, RT=3.17min、LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物149(1.13g、2.138mmol)のエタノール(6mL)、THF(6mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(5.34mL、10.69mmol)を加え、加熱還流下3時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物I−189(919mg、収率84%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 515.20 [M+H]+, RT=2.90min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 2.20(3H, s), 2.29(3H, s), 2.43(3H, s), 3.83(3H, s), 3.94-4.15(3H, m), 4.75-4.96(1H, m), 5.61(1H, s), 5.91(1H, s), 7.22-7.28(2H, m), 7.40(1H, d, J=7.1Hz), 7.66(1H, d, J=7.1Hz), 8.15(2H, s)
(実施例38)
【0408】
【化163】
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工程1
化合物89(1g、1.821mmol)のジクロロメタン(10mL)溶液にトリフルオロ酢酸(10mL)を加え、室温で1時間攪拌した。反応液に飽和重曹水を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物150(831mg、収率93%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 493.10 [M+H]+, RT=2.53min、LC/MS測定条件:(1)
工程2
化合物150(60mg、0.122mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液に水素化ナトリウム(40.0mg、0.96mmol)、ヨウ化イソプロピル(0.148mL、1.46mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物151(27mg、収率42%)を黄色泡状物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 535.15[M+H]+, RT=3.09、LC/MS測定条件:(1)
工程3
化合物151(25mg、0.047mmol)のエタノール(0.5mL)、THF(0.5mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.234mL、0.467mmol)を加え、加熱還流下2時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物I−215(18.8mg、収率77%)を黄色固体物質として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 521.15 [M+H]+, RT=2.77min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ:0.84(3H, d, J=6.0Hz), 1.07(3H, d, J=6.0Hz), 2.17(3H, s), 2.31(3H, s), 3.48(1H, tt, J=6.0Hz, 6.0Hz), 3.83(3H, s), 3.94-4.08(2H, m), 4.14(1H, brs), 4.84(1H, brs), 5.38(1H, s), 5.85(1H, s), 7.32-7.60(4H, m), 8.15(2H, s)
(実施例39)
【0409】
【化164】
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工程1
化合物83(100mg、0.238mmol)、2−ブロモ−6−{(tert−ブチルジメチルシロキシ)メチル}ピリジン(108mg、0.357mmol)、ジベンジリデンアセトンパラジウム(32.7mg、0.036mmol)、xantphos(41.3mg、0.071mmol)のトルエン懸濁液(1mL)に室温でナトリウムtert−ブトキシド(34.3mg、0.357mmol)を加え、窒素雰囲気下、60℃で2時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)および水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物152(162mg、収率89%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 642.8 [M+H]+
工程2
化合物152(134mg、0.209mmol)のTHF溶液(1.34mL)に0.92mol/L TBAF THF溶液(0.681mL、0.626mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物153(106mg、収率96%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 528.6 [M+H]+
工程3
化合物153(50mg、0.095mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)混合溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(0.500mL、2.00mmol)を加え、加熱還流下、2時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸(2mL)および飽和食塩水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、I−216(32.0mg、収率66%)を得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 514.6 [M+H]+、保持時間2.54分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (s, 9H), 2.18 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 3.61-3.81 (m, 1H), 3.92-3.99 (m, 2H), 4.27-4.47 (m, 1H), 4.71 (s, 2H), 5.63 (s, 1H), 5.96 (s, 1H), 6.26-6.33 (m, 1H), 6.62-6.71 (m, 1H), 7.20-7.31 (m, 2H), 7.38-7.47 (m, 2H), 7.59-7.67 (m, 1H).
(実施例40)
【0410】
【化165】
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工程1
化合物153(50.0mg、0.095mmol)のジクロロメタン溶液(1mL)に氷冷下、Dess−Martin試薬(60.3mg、0.142mmol)を加え、室温に昇温しつつ1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、シリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物154(32.1mg、収率65%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 526.4 [M+H]+
工程2
化合物154(30mg、0.057mmol)およびモルフォリン(0.015mL、0.171mmol)のジクロロメタン(0.9mL)、メタノール(0.9mL)、酢酸(0.09mL)混合溶液に、ピコリン−ボラン複合体(9.2mg、0.086mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物155(23.2mg、収率68%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 597.8 [M+H]+
工程3
化合物155(22.0mg、0.037mmol)のエタノール(0.5mL)、THF(0.5mL)混合溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(0.500mL、2.00mmol)を加え、加熱還流下、3時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸(2mL)および飽和食塩水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製し、I−217(9.9mg、収率46%)を得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 583.7 [M+H]+ 、保持時間2.59分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (s, 9H), 2.18 (s, 3H), 2.31 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.54-2.68 (m, 4H), 3.65 (s, 2H), 3.72-3.81 (m, 4H), 3.89-3.97 (m, 2H), 4.24-4.40 (m, 1H), 4.61-4.80 (m, 1H), 5.62 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 6.26 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 7.1 Hz, 1H), 7.24-7.32 (m, 2H), 7.37-7.45 (m, 2H), 7.61-7.66 (m, 1H).
(実施例41)
【0411】
【化166】
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工程1
化合物30(200mg、0.454mmol)のジクロロメタン溶液(2mL)にイソシアン酸2−ニトロフェニル(149mg、0.907mmol)を加え、80℃で20時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液(15mL)および水(15mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、および飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物156(235mg、収率86%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 605.3 [M+H]+
工程2
化合物156(190mg、0.314mmol)のエタノール(1.9mL)、水(0.38mL)混合溶液に鉄粉(88.0mg、1.57mmol)および塩化ナトリウム(168mg、3.14mmol)を加え、90℃で2.5時間撹拌した。水(30mL)および酢酸エチル(50mL)を加え、不溶物を濾去した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物157(108mg、収率60%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 575.4 [M+H]+
工程3
化合物157(125mg、0.217mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)混合溶液に4mol/L水酸化リチウム水溶液(0.543mL、2.17mmol)を加え、加熱還流下、45分間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸(3mL)および飽和食塩水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、得られた残渣をHPLC(0.1%ギ酸水溶液―0.1%ギ酸アセトニトリル溶液)で精製し、I−218(49.0mg、収率40%)を得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 561.7 [M+H]+ 、保持時間2.42分
(実施例42)
【0412】
【化167】
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工程1
実施例19の化合物89の合成と同様の手法で合成した化合物158(135mg、0.213mmol)のTHF溶液(0.675mL)に、1mmol/L TBAF THF溶液(0.426mL、0.426mmol)を加え、室温で1日間撹拌した。1mmol/L TBAF THF溶液(0.426mL、0.426mmol)を追加し、室温で1日間および50℃で3.5時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物159(20mg、収率18%)を茶色泡状物質として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 534.6 [M+H]+
工程2
化合物159(20.0mg、0.037mmol)のDMF溶液(1mL)炭酸カリウム(10.4mg、0.075mmol)を加え、室温で5分間撹拌した後、ヨウ化メチル(0.005mL、0.075mmol)を加え、室温で3.5時間撹拌した。反応液に水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣(20.0mg)をエタノール(1mL)に溶解し、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.500mL、1.00mmol)を加え、加熱還流下、1.5時間攪拌した。反応液に1mol/L塩酸(1.5mL)および飽和食塩水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、濃縮後、得られた残渣をHPLC(0.1%ギ酸水溶液―0.1%ギ酸アセトニトリル溶液)で精製し、I−219(2.6mg、収率13%)を得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 534.6 [M+H]+ 、保持時間2.46分
(実施例43)
【0413】
【化168】
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工程1 化合物161の合成
化合物160(513mg、0.997mmol)のTHF(5.1mL)溶液に、2−(ジメチルアミノ)−エタノール(267mg、2.99mmol)、トリフェニルホスフィン(784mg、2.99mmol)、DIAD(605mg、2.99mmol)を氷冷下で加え、室温で40分間撹拌した。2−(ジメチルアミノ)−エタノール(267mg、2.99mmol)、トリフェニルホスフィン(784mg、2.99mmol)、DIAD(605mg、2.99mmol)を氷冷下で加え、室温で80分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物161(476mg、収率82%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 586.27 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)

工程2 化合物I−220の合成
化合物161(476mg、0.812mmol)のエタノール(4.76mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(2.38mL)を加え、80℃で、140分間撹拌した。放冷後、2mol/L塩酸(2.30mL)を加え、クロロホルム−メタノール(10:1)で抽出し、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物I−220(250mg、収率54%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 572.27 [M+H]+、RT=2.28min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (9H, s), 2.19 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.34 (6H, s), 2.43 (3H, s), 2.72 (2H, t, J = 5.6 Hz), 3.88-4.19 (5H, m), 4.70-5.05 (1H, m), 5.59 (1H, s), 5.90 (1H, s), 7.21-7.30 (2H, m), 7.36-7.43 (1H, m), 7.61-7.71 (1H, m), 8.17 (2H, s).
(実施例44)
【0414】
【化169】
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工程1 化合物163の合成
化合物162(600mg、1.17mmol)のTHF(6.0mL)溶液に、N−Fmoc−エタノールアミン(991mg、3.50mmol)、トリフェニルホスフィン(917mg、3.50mmol)、DIAD(707mg、3.50mmol)を氷冷下で加え、室温で40分間撹拌した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物163(493mg、収率54%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 780.14 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物164の合成
化合物163(493mg、0.632mmol)のジクロロメタン(1.7mL)溶液に、ジエチルアミン(1.21g、16.6mmol)を加え、室温で50分間、35℃で30分間、40℃で90分間撹拌した。放冷後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジオールシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)により精製し、化合物164(276mg、収率78%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 558.23 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物I−221の合成
化合物164(60.0mg、0.108mmol)から実施例43の工程2と同様の方法により、化合物I−221(41.2mg、収率70%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 544.75 [M+H]+、RT=2.67min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (9H, s), 2.17 (3H, s), 2.31 (3H, s), 2.40 (3H, s), 2.79-4.11 (8H, m), 5.53 (1H, s), 5.96 (1H, s), 7.17-7.30 (2H, m), 7.38-7.46 (1H, m), 7.60-7.69 (1H, m), 8.01 (2H, brs).
(実施例45)
【0415】
【化170】
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工程1 化合物165の合成
化合物164(150mg、0.269mmol)のジクロロメタン(0.75mL)溶液に、ピリジン(63.8mg、0.807mmol)、メシルクロライド(37.0mg、0.323mmol)、DMAP(3.3mg、0.027mmol)を氷冷下で加え、室温で20分間撹拌した。ピリジン(21.3mg、0.269mmol)、メシルクロライド(30.8mg、0.269mmol)を氷冷下で加え30分間撹拌した。ピリジン(0.75mL)、メシルクロライド(61.6mg、0.538mmol)を氷冷下で加え20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を1mol/L塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物165(146mg、収率85%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 636.71 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−222の合成
化合物165(60.0mg、0.094mmol)から実施例43の工程2と同様の方法により化合物I−222(45.9mg、収率78%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 622.41 [M+H]+ 、RT=2.55min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (9H, s), 2.20 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.43 (3H, s), 3.02 (3H, s), 3.47-3.60 (2H, m), 3.89-4.21 (5H, m), 4.63-4.99 (2H, m), 5.61 (1H, s), 5.91 (1H, s), 7.22-7.31 (2H, m), 7.36-7.43 (1H, m), 7.61-7.69 (1H, m), 8.15 (2H, s), 9.85-10.30 (1H, brs).
(実施例46)
【0416】
化合物I−223、化合物I−224の合成
【化171】
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工程1 化合物166の合成
化合物162(500mg、0.972mmol)のTHF(5.0mL)溶液に、N,N−Cbz−メチル−エタノールアミン(610mg、2.91mmol)、トリフェニルホスフィン(765mg、2.91mmol)、DIAD(589mg、2.91mmol)を氷冷下で加え、室温で20分間撹拌した後、室温で14時間静置した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物166(498mg、収率73%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 706.51 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物167の合成
化合物166(250mg、0.354mmol)のTHF(5.00mL)、メタノール(5.00mL)溶液に、Pd−C(75.0mg、0.035mmol)を加え、水素雰囲気下、室温で1時間撹拌した。反応液をセライトろ過した後、溶媒を減圧留去し、化合物167(192mg、収率95%)を粗生成物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 572.84 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物168の合成
化合物167(60mg、0.105mmol)のメタノール(0.420mL)溶液に、氷冷下で無水酢酸(16.1mg、0.157mmol)を加え、室温で20分間撹拌した。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した。酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物168(62.8mg、収率98%)を粗生成物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 614.42 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物I−223およびI−224の合成
化合物168(62.8mg、0.102mmol)から実施例43の工程2と同様の方法により化合物I−223(25.2mg、収率41%)、化合物I−224(26.9mg、収率47%)を得た。
I−223
LC/MS (ESI):m/z = 600.77 [M+H]+ 、RT=2.52min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97 (9H, s), 2.07-2.24 (6H, m), 2.29 (3H, s), 2.43 (3H, s), 3.01 (1H, s), 3.16 (2H, s), 3.64-3.82 (2H, m), 3.91-4.23 (5H, m), 4.75-5.05 (1H, m), 5.54-5.68 (1H, m), 5.91 (1H, s), 7.21-7.32 (2H, m), 7.36-7.44 (1H, m), 7.62-7.70 (1H, m), 8.13 (2H, s), 10.07 (1H, br s).
I−224
LC/MS (ESI):m/z = 558.51 [M+H]+ 、RT=2.35min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (9H, s), 2.16 (3H, s), 2.28 (3H, s), 2.42 (3H, s), 2.58 (3H, s), 2.80-3.07 (2H, m), 3.75-4.18 (6H, m), 4.65-5.06 (1H, m), 5.55 (1H, s), 5.95 (1H, s), 7.19-7.30 (2H, m), 7.39-7.46 (1H, m), 7.61-7.71 (1H, m), 8.07 (2H, s).
(実施例47)
【0417】
【化172】
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工程1 化合物169の合成
化合物165(60.0mg、0.094mmol)のDMF(0.60mL)溶液に、炭酸セシウム(92.0mg、0.283mmol)、ヨードメタン(26.8mg、0.189mmol)を加え、室温で20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物169(62.6mg)を粗生成物として定量的に得た。
LC/MS (ESI):m/z = 650.42 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物I−225の合成
化合物169(61.1mg、0.094mmol)から実施例43の工程2と同様の方法により化合物I−225(51.6mg、収率86%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 636.42 [M+H]+ 、RT=2.67min
LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97 (9H, s), 2.20 (3H, s), 2.29 (3H, s), 2.43 (3H, s), 2.88 (3H, s), 3.02 (3H, s), 3.57 (2H, t, J = 5.3 Hz), 3.92-4.22 (5H, m), 4.74-4.99 (1H, m), 5.61 (1H, s), 5.91 (1H, s), 7.21-7.31 (2H, m), 7.36-7.43 (1H, m), 7.60-7.70 (1H, m), 8.15 (2H, s), 10.10 (1H, brs).
(実施例48)
【0418】
【化173】
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工程1 化合物171の合成
化合物170(10.0g、39.3mmol)のDMF(50.0mL)溶液に、トリエチルアミン(4.77g、47.2mmol)、アミノエタノール(2.40g、39.3mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。イミダゾール(6.02g、88.0mmol)、トリイソプロピルシリルクロライド(7.96g、41.3mmol)を加え30分間撹拌した。DMAP(240mg、1.97mmol)を加え30分間撹拌した。イミダゾール(6.02g、88.0mmol)、トリイソプロピルシリルクロライド(7.96g、41.3mmol)を加え10分間撹拌した後、室温で12時間静置した。酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物171(15.9g、収率90%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 451.01 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程2 化合物172の合成
化合物171(15.9g、35.2mmol)のDMF(111mL)溶液に、(Z)-((2−(tert−ブトキシ)−1−メトキシビニル)オキシ)トリメチルシラン(15.4g、70.3mmol)、ZnF2(7.27g、70.3mmol)、ビストリtert−ブチルホスフィンパラジウム(1.80g、3.52mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。放冷後、反応液に酢酸エチル、水を加え、ろ過した。酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物172(12.6g、収率69%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 517.22 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程3 化合物173の合成
化合物172(12.5g、24.2mmol)のDMF(125mL)溶液に、NBS(5.16g、29.0mmol)を氷冷下で加え、室温で4時間撹拌した後、室温で11時間静置した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物173(15.1g)を粗生成物として定量的に得た。
LC/MS (ESI):m/z = 595.13 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程4 化合物174の合成
化合物173(9.09g、15.3mmol)のDMF(45.5mL)、水(22.7mL)の溶液に、p−トリルボロン酸(3.11g、22.9mmol)、炭酸カリウム(6.32g、45.8mmol)、PdCl2(dtbpf) (994mg、1.53mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で30分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、ろ過した。酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物174(5.96g、収率64%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 607.26 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程5 化合物175の合成
化合物174(117mg、0.193mmol)のエタノール(1.17mL)、水(0.29mL)溶液に、亜ジチオン酸ナトリウム(197mg、0.963mmol)を加え、60℃で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物175(113mg)を粗生成物として定量的に得た。
LC/MS (ESI):m/z = 577.31 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程6 化合物176の合成
化合物175(111mg、0.193mmol)のジクロロメタン(0.56mL)溶液に、ピリジン(38.2mg、0.483mmol)、2−ニトロベンゼンスルホニルクロライド(64.2mg、0.290mmol)、DMAP(2.4mg、0.019mmol)を氷冷下で加え、室温で30分間撹拌した後。室温で15時間静置した。反応液に酢酸エチル、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物176(68.0mg、収率46%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 762.25 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程7 化合物177の合成
化合物176(1.77g、2.33mmol)のTHF(8.85mL)溶液に、1mol/LのTBAF(6.96mL、6.96mmol)THF溶液を加え、60℃で3時間撹拌した。放冷後、反応液に酢酸エチル、飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和塩化アンモニウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物177(1.13g、収率80%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 606.14 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程8 化合物178の合成
化合物177(1.12g、1.85mmol)のTHF(56.0mL)溶液に、トリフェニルホスフィン(727mg、2.77mmol)、DIAD(561mg、2.77mmol)を氷冷下で加え、室温で20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物178(960mg、収率88%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 588.11 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程9 化合物179の合成
化合物178(850mg、1.45mmol)のピリジン(4.23mL)溶液に、TFAA(911mg、4.34mmol)、DMAP(530mg、4.34mmol)を氷冷下で加え、室温で75分間撹拌した。TFAA(455mg、2.17mmol)を加え、室温で40分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物179(966mg、収率98%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 701.65 [M+18]+、LC/MS測定条件:(1)
工程10 化合物180の合成
化合物179(956mg、1.40mmol)のDMF(9.57mL)溶液に、炭酸カリウム(386mg、2.79mmol)、チオフェノール(231mg、2.10mmol)を氷冷下で加え、0℃で70分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、1mol/L塩酸を加え、酢酸エチルで抽出し、水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物180(632mg、収率91%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 516.15 [M+18]+、LC/MS測定条件:(1)
工程11 化合物181の合成
化合物180(632g、1.27mmol)のDMF(6.3mL)溶液に、NBS(225mg、1.267mmol)を加え、室温で20分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、化合物181(731mg、収率99%)を粗生成物として得た。
LC/MS (ESI):m/z = 762.60 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程12,13 化合物182の合成
化合物181(727mg、1.26mmol)のトルエン(7.3mL)溶液に、酢酸イソプロペニル(504mg、5.03mmol)、トリブチル(メトキシ)スズ(1.62g、5.03mmol)、酢酸パラジウム(56.0mg、0.252mmol)、トリ(o−トリル)ホスフィン(153mg、0.503mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で1時間撹拌した。反応液に酢酸エチル、4mol/Lフッ化カリウム水溶液を加え、1時間撹拌した後ろ過した。ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧留去した。得られた粗生成物のメタノール(7.3mL)、THF(7.3mL)溶液に炭酸カリウム(1.74g、12.6mmol)を加え40分間撹拌した。反応液に酢酸エチル、水を加え、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、ラセミ体の化合物182(460mg、収率83%)を得た。さらに光学分割することにより光学活性体の化合物183を(194mg、収率35%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 441.59 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程14,15 化合物184の合成
化合物183(60.0mg、0.136mmol)のトルエン(0.60mL)溶液に、ナトリウムtert−ブトキシド(19.6mg、0.204mmol)、2−ブロモ―5−メトキシピリミジン(38.6g、0.204mmol)、キサントホス(31.5mg、0.054mmol)、ジベンジリデンアセトンパラジウム(24.9mg、0.027mmol)を加え、窒素雰囲気下、60度で70分間攪拌した。ナトリウムtert−ブトキシド(19.6mg、0.204mmol)、2−ブロモ―5−メトキシピリミジン(38.6g、0.204mmol)を加え、窒素雰囲気下、60度で45分間攪拌した。反応液に酢酸エチル、水、クロロホルムを加え、ろ過した。クロロホルムで抽出し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物184を(72.1mg、収率97%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 549.19 [M+H]+、LC/MS測定条件:(1)
工程14 化合物I−226の合成
化合物184(72.1mg、0.131mmol)のエタノール(1.00mL)溶液に、2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.500mL)を加え、80℃で160分間撹拌した。放冷後、氷冷下で2mol/L塩酸(0.500mL)を加え、析出した結晶をろ取し化合物I−226(48.1mg、収率69%)を得た。
LC/MS (ESI):m/z = 535.15 [M+H]+ 、RT=2.67min、LC/MS測定条件:(1)
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (9H, s), 2.31 (3H, s), 2.43 (3H, s), 3.84 (3H, s), 3.94-4.23 (3H, m) , 4.72-4.87 (1H, m), 5.56 (1H, brs), 5.98 (1H, brs), 7.21-7.32 (2H, m), 7.37-7.48 (1H, m) , 7.61-7.74 (1H, m), 8.18 (2H, s).
(実施例49)
【0419】
【化174】
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工程1
化合物83(80.0mg、0.190mmol)と化合物185(66.5mg、0.285mmol)を用いて、実施例19の工程1および2と同様の方法で化合物I−292(60.0mg、2工程収率56%)を合成した。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 559.20 [M+H]+、保持時間2.10分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (s, 9H), 2.31 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 2.77-2.82 (m, 4H), 3.46 (s, 2H), 3.95-4.04 (m, 3H), 4.61-4.66 (m, 1H), 5.57 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 7.26-7.29 (m, 2H), 7.39 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.1 Hz, 1H).

(実施例50)
【0420】
【化175】
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工程1
化合物83(80.0mg、0.190mmol)と化合物186(66.5mg、0.285mmol)を用いて、実施例19の工程1および2と同様の方法で化合物I−293(66.0mg、2工程収率62%)を合成した。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 559.20 [M+H]+、保持時間2.11分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (s, 9H), 2.30 (s, 3H), 2.37 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.49 (s, 3H), 2.78-2.86 (m, 4H), 3.50 (s, 2H), 3.93-4.07 (m, 3H), 4.56-4.67 (m, 1H), 5.56 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 7.24-7.30 (m, 2H), 7.39 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.62 (d, J = 7.3 Hz, 1H).

(実施例51)
【0421】
【化176】
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工程1
ドライアイス−アセトン浴中、化合物187(1.80g、7.16mmol)のDMA溶液(4mL)溶液にN−ブロモスクシイミド(1.01g、5.66mmol)のDMA溶液(4mL)を滴下し、1時間撹拌した。10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(1mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水(10mL)を加え、室温で撹拌した。メタノール(4mL)および水(5mL)を加え、室温で撹拌した。生じた固体をろ取し、40%メタノール水溶液(50mL)で洗浄することで化合物188(1.70g、収率72%)を淡褐色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.22 (s, 9H), 2.20 (s, 3H), 3.63 (s, 2H), 3.68 (s, 3H), 5.78 (s, 1H), 6.51 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.4 Hz, 1H).
工程2
化合物188(10.0g、30.3mmol)、4−メチルフェニルボロン酸(4.32g、31.8mmol)、パラジウム(987mg、1.51mmol)のDMF(50mL)−水(5mL)混合溶液に炭酸ナトリウム(8.37g、60.6mmol)を加え、窒素雰囲気下、120℃で1時間撹拌した。水(150mL)および酢酸エチル(150mL)を加え、不溶物を濾去した。有機層を水(100mL×2回)および飽和食塩水(100mL)で洗浄した。活性炭および無水硫酸マグネシウムを加えた後、不溶物を濾去し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物189(9.62g、収率93%)を茶色油状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.89 (s, 9H), 2.20 (s, 3H), 2.40 (s, 3H), 3.65 (s, 2H), 3.75 (s, 3H), 5.32 (s, 1H), 6.69 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 6.93 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.18 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 7.24-7.37 (m, 2H).
工程3
化合物189(7.00g、20.5mmol)のジクロロメタン(35mL)−メタノール(35mL)混合溶液に炭酸カルシウム(2.67g、26.7mmol)およびジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム(8.56g、24.6mmol)を加え、室温で20時間撹拌した。氷冷下、10%亜硫酸水素ナトリウム(100mL)および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(300mL)で抽出した。有機層を水(30mL)、および飽和食塩水(30mL)で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物190(8.42g、収率88%)を茶色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.88 (s, 9H), 2.28 (s, 3H), 2.39 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 4.14 (s, 2H), 5.25 (s, 1H), 7.17-7.32 (m, 4H), 7.47 (s, 1H).
工程4
化合物190(3.00g、6.42mmol)、シクロロイシン(1.66g、12.8mmol)、塩化銅(I)(64.0mg、0.642mmol)、N,N’−ジメチルエチレンジアミン(0.137mL、1.28mmol)およびリン酸三カリウム(2.73g、12.8mmol)のDMSO懸濁液(30mL)を140℃で1時間撹拌した。室温に冷却した後、飽和塩化アンモニウム水溶液(25mL)、水(75mL)および酢酸エチル(150mL)を加え、不溶物を濾去した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物191(1.69g、収率58%)を淡褐色泡状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.89 (s, 9H), 1.68-1.84 (m, 6H), 2.21-2.33 (m, 5H), 2.40 (s, 3H), 3.74 (s, 3H), 3.83 (s, 1H), 5.22 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 7.17-7.33 (m, 4H), 7.44 (s, 1H).
工程5
化合物191(1.68g、3.73mmol)のDMF溶液(21mL)に氷冷下でN−ブロモスクシイミド(796mg、4.47mmol)を加え、氷冷下で30分間攪拌した。反応液に水(30mL)および飽和塩化アンモニウム水溶液(30mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物192(1.66g、収率79%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.95 (s, 9H), 1.70-1.87 (m, 6H), 2.21-2.31 (m, 5H), 2.43 (s, 3H), 3.68 (s, 3H), 4.63 (s, 1H), 4.94 (s, 1H), 7.10-7.14 (m, 1H), 7.18-7.25 (m, 3H), 7.49 (s, 1H).
工程6
化合物192(165mg、0.312mmol)のDMF溶液(1.65mL)に炭酸セシウム(254mg、0.779mmol)およびヨウ化メタン(0.097mL、1.56mmol)を加え、室温で1.5時間撹拌した。水(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物193(148mg、収率88%)を白色泡状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (s, 9H), 1.58-1.87 (m, 6H), 1.87-2.02 (m, 1H), 2.32 (s, 3H), 2.40-2.50 (m, 4H), 3.34 (s, 3H), 3.70 (s, 3H), 4.62 (s, 1H), 4.98 (s, 1H), 7.09-7.14 (m, 1H), 7.20-7.25 (m, 3H).
工程7
化合物193(145mg、0.267mmol)、トリブチル(メトキシ)スズ(0.230mL、0.800mmol)、酢酸パラジウム(12.0mg、0.053mmol)、トリ(o−トリル)ホスフィン(32.5mg、0.107mmol)のトルエン懸濁液(7mL)に酢酸イソプロペニル(0.145mL、1.33mmol)を加え、窒素雰囲気下、100℃で2時間撹拌した。放冷後、反応液に酢酸エチル(2mL)および4mol/Lフッ化カリウム水溶液(1.8mL)を加え、1時間撹拌した後、不溶物を濾去した。水(30mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮残渣を酢酸(1.45mL)に溶解し、60℃で45分間撹拌した。反応液を減圧濃縮した後、酢酸エチル(30mL)で希釈した。水(20mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)により精製し、化合物194(112mg、収率83%)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.92 (s, 9H), 1.88-2.14 (m, 6H), 2.43 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 2.52-2.58 (m, 4H), 2.62-2.73 (m, 1H), 3.60 (s, 3H), 3.75 (s, 3H), 5.43 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 7.22-7.33 (m, 3H), 7.39-7.44 (m, 1H).
工程8
化合物194(90.0mg、0.179mmol)に0.92mol/LボランTHF溶液(0.973mL、0.895mmol)を加え、室温で30時間撹拌した。水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をアミノシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物195(63.1mg、収率72%)を白色泡状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.90 (s, 9H), 1.73-1.88 (m, 2H), 1.90-2.02 (m, 4H), 2.07-2.15 (m, 1H), 2.21-2.31 (m, 1H), 2.39 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.46 (s, 3H), 3.15 (s, 3H), 3.34 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.72 (s, 3H), 5.46 (s, 1H), 5.89 (s, 1H), 7.21-7.25 (m, 2H), 7.35-7.39 (m, 1H), 7.44-7.48 (m, 1H).
工程9
化合物195(60mg、0.123mmol)のエタノール溶液(1mL)に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.5mL、1.00mmol)を加え、加熱還流下で2時間撹拌した。1mol/L塩酸水溶液(1mL)および飽和食塩水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製することで化合物I−302(56.7mg、収率97%)を白色固体として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 475.6 [M+H]+ 、保持時間3.10分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.91 (s, 9H), 1.72-1.89 (m, 2H), 1.90-2.04 (m, 4H), 2.05-2.13 (m, 1H), 2.23-2.33 (m, 1H), 2.37 (s, 3H), 2.42 (s, 3H), 2.47 (s, 3H), 3.13 (s, 3H), 3.35 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 3.40 (d, J = 14.1 Hz, 1H), 5.58 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 7.23-7.26 (m, 2H), 7.37-7.42 (m, 1H), 7.53-7.57 (m, 1H).

(実施例52)
【0422】
【化177】
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工程1
化合物196(1.00g、5.75mmol)のアセトニトリル懸濁液(20mL)に4−ブロモブタン酸クロリド(0.798mL、6.90mmol)および炭酸カリウム(1.99g、14.4mmol)を加え、室温で21時間撹拌した。不溶物を濾去した後、濾液を減圧濃縮した。得られた濃縮残渣をクロロホルム(50mL)に溶解し、水(30mL)で洗浄した。水層をクロロホルム(50mL)で再度抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム−メタノール)で精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄することで化合物197(990mg、収率71%)を白色固体として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 2.22 (tt, J = 8.2, 7.2 Hz, 2H), 2.69 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 4.22 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 7.60 (d, J = 9.4 Hz, 1H), 8.63 (d, J = 9.4 Hz, 1H).
工程2
化合物83(300mg、0.713mmol)、化合物197(259mg、1.07mmol)、ジベンジリデンアセトンパラジウム(98.0mg、0.107mmol)、RuPhos(66.6mg、0.143mmol)のトルエン懸濁液(3mL)に室温でナトリウムtert−ブトキシド(103mg、1.07mmol)を加え、窒素雰囲気下、60℃で20時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液(3mL)、水(30mL)および酢酸エチル(50mL)を加え、不溶物を濾去した。有機層を水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル)で精製することで化合物198(191mg、収率46%)を茶色泡状物質として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.93 (s, 9H), 2.15-2.24 (m, 5H), 2.31 (s, 3H), 2.45 (s, 3H), 2.66 (t, J = 8.1 Hz, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.98-4.07 (m, 2H), 4.19-4.29 (m, 2H), 4.47-4.62 (m, 1H), 4.77-4.89 (m, 1H), 5.47 (s, 1H), 5.93 (s, 1H), 6.70 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.25-7.29 (m, 2H), 7.37-7.40 (m, 1H), 7.43-7.46 (m, 1H), 8.45 (d, J = 9.8 Hz, 1H).
工程3
化合物198(130mg、0.223mmol)のジメチルアセトアミド溶液(1.3mL)に塩化リチウム(474mg、11.2mmol)を加え、120℃で15時間撹拌した。1mol/L塩酸水溶液(1.5mL)および水(20mL)を加え、酢酸エチル(30mL)で抽出した。有機層を水(20mL×2回)および飽和食塩水(20mL)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。濃縮後、得られた残渣を高速液体クロマトグラフィー(アセトニトリル−ギ酸アンモニウム水溶液)で精製することで化合物I−303(28.0mg、収率22%)を茶色固体として得た。
LC/MS測定条件:(1)LC/MS (ESI):m/z = 568.7 [M+H]+ 、保持時間2.54分
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (s, 9H), 2.14-2.24 (m, 5H), 2.32 (s, 3H), 2.43 (s, 3H), 2.66 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 3.99-4.11 (m, 2H), 4.13-4.43 (m, 3H), 4.88-5.14 (m, 1H), 5.60 (s, 1H), 5.95 (s, 1H), 6.69 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 7.24-7.30 (m, 2H), 7.40 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 8.46 (d, J = 9.8 Hz, 1H).
(実施例53)
【0423】
【化178】
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工程1
化合物199(3.7g、5.72mmol)のDMF(37mL)溶液に、トリブチルビニルスズ(3.33mL、11.44mmol)、塩化リチウム(485mg、11.44mmol)、およびジクロロビストリフェニルトリフェニルホスフィンパラジウム(402mg、0.572mmol)を加え、窒素雰囲気下60℃で30分間攪拌した。反応液にフッ化カリウム水溶液を加え、析出した固体を濾過し、ろ液を酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物200(2.64g、収率88%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 525.25 [M+H]+, RT=3.30min
工程2
化合物200(2g、3.81mmol)のTHF(20mL)、水(4mL)溶液に、オスミウム(VI)酸カリウム二水和物(70.2mg、0.191mmol)、過ヨウ素酸ナトリウム(3.26g、15.2mmol)を加え、室温で2.5時間攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物201(991mg、収率49%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 527.20 [M+H]+, RT=3.07min
工程3
化合物201(990mg、1.88mmol)のメタノール(10mL)溶液に、氷冷下水素化ホウ素ナトリウム(71.1mg、1.88mmol)を加え、0℃で20分間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物202(790mg、収率71%)をピンク色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 529.25 [M+H]+, RT=2.77min
工程4
化合物202(100mg、0.189mmol)のジクロロメタン(2mL)溶液に、氷冷下トリフェニルホスフィン(99mg、0.378mmol)、四臭化炭素(125mg、0.378mmol)を加え、窒素雰囲気下室温で50分間攪拌した。その後2mol/LジメチルアミンTHF溶液(0.946mL、1.89mmol)を加え、室温で20分間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物203(95.6mg、収率91%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 556.25 [M+H]+, RT=2.45min
工程5
化合物203(90mg、0.162mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.81mL、1.62mmol)を加え、加熱還流下、7時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジオールシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物I−304(56.1mg、収率64%)を茶色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 542.20 [M+H]+, RT=2.22min
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 1.12(3H, s), 2.23(3H, s), 2.29(3H, s), 2.29(3H, s), 2.43(3H, s), 3.25-3.35(2H, m), 3.59-3.69(1H, m), 3.97-4.10(2H, m), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 7.22-7.29(2H, m), 7.34-7.43(1H, m), 7.62-7.71(1H, m), 8.33(2H, s)
(実施例54)
【0424】
【化179】
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工程1
化合物200(550mg、1.05mmol)のTHF(5mL)溶液に、氷冷下0.5mol/L9−ボラビシクロ[3.3.1]ノナンのTHF溶液(3.14mL、1.57mmol)を加え、窒素雰囲気下0℃で4時間攪拌した。その後水(5mL)、ペルオキソほう酸ナトリウム四水和物(484mg、3.14mmol)を加え室温で4.5時間攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物204(490mg、収率86%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 543.25 [M+H]+, RT=2.80min
工程2
化合物204(270mg、0.498mmol)のジクロロメタン(3mL)溶液に、トリエチルアミン(0.103mL、0.746mmol)、メシルクロライド(0.05mL、0.647mmol)を加え、窒素雰囲気下室温で10分間攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物205(490mg、収率86%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 621.2 [M+H]+, RT=3.00min
工程3
化合物205(100mg、0.161mmol)のDMF(1mL)溶液に、ピペリジン(0.159mL、1.61mmol)、メシルクロライド(0.05mL、0.647mmol)を加え、80℃で1.5時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン―酢酸エチル)で精製し、化合物206(86.3mg、収率88%)を黄色泡状化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 610.30 [M+H]+, RT=2.86min
工程4
化合物206(85mg、0.139mmol)のエタノール(1mL)、THF(1mL)溶液に2mol/L水酸化ナトリウム水溶液(0.70mL、1.39mmol)を加え、加熱還流下、4.5時間攪拌した。反応液に2mol/L塩酸を加えクロロホルムで抽出し、有機層を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去し、得られた残渣をジオールシリカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム―メタノール)で精製し、化合物I−305(77.6mg、収率93%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 542.20 [M+H]+, RT=2.22min
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 1.23-1.28(2H, m), 1.40-1.52(2H, m), 1.54-1.69(4H,m), 2.21(3H, s), 2.29(3H, s), 2.36-2.57(4H, m), 2.43(3H, s), 2.62-2.74(2H, m), 3.95-4.07(2H, m), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 7.23-7.28(2H, m), 7.34(1H, f, J=7.2Hz), 7.67(1H, d, J=7.23Hz), 8.27(2H, s)
(実施例55)
【0425】
【化180】
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工程1
化合物202(100mg、0.189mmol)と化合物207(0.197mL、1.892mmol)より実施例53の工程4,5と同様の方法で化合物I−306(66.9mg、0.117mmol、収率62%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 570.30 [M+H]+, RT=2.41min
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96(9H, s), 0.97-1.88(10H, m), 2.22(3H, s), 2.29(3H, s), 2.42(3H, s), 2.46-2.86(2H, m), 3.39-3.74(1H, m), 4.05(2H, brs), 5.61(1H, s), 5.91(1H, s), 7.22-7.29(2H, m), 7.35-7.42(1H, m), 7.62-7.69(1H, m), 8.41(2H, brs)
(実施例56)
【0426】
【化181】
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工程1
化合物202(100mg、0.189mmol)と化合物208(0.128mL、1.892mmol)より実施例53の工程4,5と同様の方法で化合物I−307(56mg、0.105mmol、収率56%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 554.25 [M+H]+, RT=2.35min
1H-NMR (CDCl3) δ:0.96(9H, s), 2.04-2.12(2H, m), 2.20(3H, s), 2.29(3H, s), 2.43(3H, s), 3.16-3.23(4H, m), 3.39-3.47(2H, m), 3.95-4.08(2H, m), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 7.22-7.29(2H, m), 7.35-7.40(1H, m), 7.63-7.69(1H, m), 8.32(2H, s)
(実施例57)
【0427】
【化182】
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工程1
化合物202(100mg、0.189mmol)と化合物209(0.128mL、1.892mmol)より実施例53の工程4,5と同様の方法で化合物I−308(71.6mg、0.123mmol、収率65%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 582.30 [M+H]+, RT=2.48min
1H-NMR (CDCl3) δ:0.98(9H, s),1.38-1.48(2H, m), 1.52-1.60(4H, m), 2.22(3H, s), 2.28(3H, s), 2.36(4H, brs), 2.43(3H, s), 3.35(2H, s), 3.96-4.09(2H, m), 5.59(1H, s), 5.90(1H, s), 7.23-7.29(2H, m), 7.35-7.41(1H, m), 7.63-7.70(1H, m), 8.33(2H, s)
(実施例58)
【0428】
【化183】
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工程1
化合物205(100mg、0.161mmol)と化合物210(0.139mL、1.611mmol)より実施例54の工程3,4と同様の方法で化合物I−309(75.6mg、0.126mmol、収率80%)を黄色固体化合物として得た。
LC/MS測定条件:(1)、LC/MS (ESI):m/z = 598.30 [M+H]+, RT=2.35min
1H-NMR (CDCl3) δ:0.97(9H, s), 2.21(3H, s), 2.29(3H, s), 2.43(3H, s), 2.47-2.56(6H, m), 2.61-2.68(2H, m), 3.72(4H, brs), 3.96-4.09(2H, m), 5.60(1H, s), 5.90(1H, s), 7.23-7.29(2H, m), 7.39(1H, d, J=7.5Hz), 7.66(1H, d, J=7.5Hz), 8.28(2H, s)
【0429】
上記実施例や一般合成法に記載の方法に従い、市販の化合物または上記中間体から以下の化合物を合成した。
表中、「Comp. No.」は化合物番号、「Struct」は化学構造式、「Ms cond.」は上記LC/MS(液体クロマトグラフィー/質量分析)の測定条件、「RT(min)」はリテンションタイム(分)を表す。
【0430】
【表1】
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【0431】
【表2】
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【0432】
【表3】
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【0433】
【表4】
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【表5】
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【0434】
【表6】
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【0435】
【表7】
[この文献は図面を表示できません]
【0436】
【表8】
[この文献は図面を表示できません]

【表9】
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【0437】
【表10】
[この文献は図面を表示できません]
【0438】
【表11】
[この文献は図面を表示できません]
【0439】
【表12】
[この文献は図面を表示できません]
【0440】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0441】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0442】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]

【表16】
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【0443】
【表17】
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【0444】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0445】
【表19】
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【0446】
【表20】
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【0447】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
【表22】
[この文献は図面を表示できません]
【0449】
【表23】
[この文献は図面を表示できません]
【0450】
【表24】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
【表25】
[この文献は図面を表示できません]
【0452】
【表26】
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【0453】
【表27】
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【0454】
【表28】
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【0455】
【表29】
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【0456】
【表30】
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【0457】
【表31】
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【0458】
【表32】
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【0459】
【表33】
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【0460】
【表34】
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【0461】
【表35】
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【0462】
【表36】
[この文献は図面を表示できません]
【0463】
【表37】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
【表38】
[この文献は図面を表示できません]
【0465】
【表39】
[この文献は図面を表示できません]
【0466】
【表40】
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【0467】
【表41】
[この文献は図面を表示できません]
【0468】
【表42】
[この文献は図面を表示できません]
【0469】
【表43】
[この文献は図面を表示できません]
【0470】
【表44】
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【0471】
【表45】
[この文献は図面を表示できません]
【0472】
【表46】
[この文献は図面を表示できません]
【0473】
【表47】
[この文献は図面を表示できません]
【0474】
【表48】
[この文献は図面を表示できません]
【0475】
【表49】
[この文献は図面を表示できません]
【0476】
【表50】
[この文献は図面を表示できません]
【0477】
【表51】
[この文献は図面を表示できません]
【0478】
【表52】
[この文献は図面を表示できません]
【0479】
【表53】
[この文献は図面を表示できません]
【0480】
【表54】
[この文献は図面を表示できません]
【0481】
【表55】
[この文献は図面を表示できません]
【0482】
【表56】
[この文献は図面を表示できません]
【0483】
【表57】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
【表58】
[この文献は図面を表示できません]
【0485】
【表59】
[この文献は図面を表示できません]
【0486】
【表60】
[この文献は図面を表示できません]
【0487】
【表61】
[この文献は図面を表示できません]
【0488】
【表62】
[この文献は図面を表示できません]
【0489】
以下に、本発明化合物の生物試験例を記載する。
【0490】
試験例1 HIV複製阻害試験
HIV(HTLV−IIIB株)持続感染ヒトT細胞株Molt−4 clone8を、10%牛胎児血清添加RPMI−1640培地で培養し、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80°Cで保存した。一方、各抗ヒト免疫不全ウイルス活性物質を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96ウエルマイクロプレートに50μLずつ分注した。ついで、MT−4細胞浮遊液を100μL(2.5×10細胞)ずつ分注し、更に上記HIV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを50μl(60pfu(plaque forming unit))ずつ加えた。
炭酸ガス培養器内で37°C、4日間培養した後、すべてのウエルに3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT)5mg/mL)、PBSを30μLずつ加え、更に1時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出するので、すべてのウエルから細胞上清を150μLずつ取り除き、代わりに150μLの溶解液(10%トリトンX−100および0.4%(v/v)HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。マイクロリーダーを用いてフォルマザンをOD 560nmと690nm(参照波長)で測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞障害を50%抑制する化合物濃度をEC50、90%抑制する化合物濃度をEC90とした。
【0491】
(結果)EC50を以下に示す。
【表63】
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【表64】
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【表65】
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【表66】
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【0492】
(結果)EC90を以下に示す。
【表67】
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【0493】
試験例2
HIV(HTLV−IIIB株)持続感染ヒトT細胞株Molt−4 clone8を、10%牛胎児血清添加RPMI−1640培地で培養し、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80°Cで保存した。また、HIV−1のインテグラーゼ(IN)遺伝子上の124および125番目のアミノ酸はHIV−1感染患者において多型変異が確認されている。HIV−1 NL−432組み換え分子クローンのIN遺伝子上に点突然変異を導入して124および125番目のアミノ酸に関する変異ウイルスのプラスミドを作製した。これら変異ウイルスのプラスミドを293T細胞に遺伝子導入し、培養2日後の上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80°Cで保存した。一方、各抗HIV活性物質を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96ウエルマイクロプレートに50μLずつ分注した。ついで、MT−4細胞浮遊液を100μL(2.5×10細胞)ずつ分注し、更に上記HIV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを50μl(60pfu(plaque forming unit))ずつ加えた。
炭酸ガス培養器内で37°C、4日間培養した後、すべてのウエルに3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド(MTT)5mg/mL)、PBSを30μLずつ加え、更に1時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出するので、すべてのウエルから細胞上清を150μLずつ取り除き、代わりに150μLの溶解液(10%トリトンX−100および0.4%(v/v)HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。マイクロリーダーを用いてフォルマザンをOD 560nmと690nm(参照波長)で測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞障害を50%抑制する化合物濃度をEC50とした。
(結果)
125番目のアミノ酸に関するT125A変異ウイルスに対するEC50を以下に示す。
【表68】
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【表69】
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【表70】
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【表71】
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【0494】
試験例3 ポテンシーシフト値の算出
必要に応じてヒト血清による抗HIV活性への影響を確認するために、ヒト血清を添加してEC50を算出した。すなわち、あらかじめ96ウエルマイクロプレートに50μLずつ分注した所定の濃度の各抗HIV活性物質に、ヒト血清を100μL/wellずつ分注し、室温で1時間静置した。血清非存在用のプレートには培養液のみを100μL/wellずつ分注した。3×10細胞/wellのMT−4細胞と、3μL/wellの適度な濃度に希釈したHIV液の適度な濃度に希釈したHIV液(600pfu/50μL)を、必要ウェル数分まぜ、37℃で1時間反応させた。感染細胞を1200rpmで5分間遠心し、上清を廃棄し、感染細胞は50μL/wellで必要ウェル数分の培養液に分散させ、あらかじめ準備しておいた抗HIV活性物質およびヒト血清が入った96ウエルマイクロプレートに分注した。プレートミキサーで混和し、炭酸ガス培養器内で4日間培養した。試験例1と同様の方法にてヒト血清添加でのEC50を算出し、ヒト血清添加時のEC50/ヒト血清非存在下のEC50の比をポテンシーシフト値として算出した。
(結果)
ヒト血清25%添加時のポテンシーシフト値を以下に記載する。
【表72】
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【表73】
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【表74】
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【表75】
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【表76】
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ヒトの血中において、化合物は血清タンパクと結合し血中のフリー体量が減少し、抗ウイルス活性が低下することがある。HIVの分野においては、血中のトラフ値がPA−EC90(Protein adjusted−EC90)値を超えていれば薬効が出ることが知られている。臨床における抗ウイルス活性のより正確な予測を行うために、上記算出したヒト血清25%添加時のポテンシーシフト値を用いて、下式に示す計算式によりヒト血清100%時のPA−EC50(Protein adjusted−EC50)値および/またはPA−EC90値を外挿した。
PA−EC50=EC50×(ヒト血清25%添加時のポテンシーシフト値)×4
PA−EC90=EC90×(ヒト血清25%添加時のポテンシーシフト値)×4
その結果、本願発明化合物は良好なPA−EC50値および/またはPA−EC90値を示した。
【0495】
試験例4 CYP阻害試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームを用いて、ヒト主要CYP5分子種(CYP1A2、2C9、2C19、2D6、3A4)の典型的基質代謝反応として7−エトキシレゾルフィンのO−脱エチル化(CYP1A2)、トルブタミドのメチル−水酸化(CYP2C9)、メフェニトインの4’−水酸化(CYP2C19)、デキストロメトルファンのO脱メチル化(CYP2D6)、テルフェナジンの水酸化(CYP3A4)を指標とし、それぞれの代謝物生成量が本発明化合物によって阻害される程度を評価した。
反応条件は以下のとおり:基質、0.5μmol/L エトキシレゾルフィン(CYP1A2)、100μmol/L トルブタミド(CYP2C9)、50μmol/L S−メフェニトイン(CYP2C19)、5μmol/L デキストロメトルファン(CYP2D6)、1μmol/L テルフェナジン(CYP3A4);反応時間、15分;反応温度、37°C;酵素、プールドヒト肝ミクロソーム0.2mg タンパク質/mL;本発明化合物濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
96穴プレートに反応溶液として、50mmol/L Hepes緩衝液中に各5種の基質、ヒト肝ミクロソーム、本発明化合物を上記組成で加え、補酵素であるNADPHを添加して、指標とする代謝反応を開始した。37°C、15分間反応した後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を添加することで反応を停止した。3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中のレゾルフィン(CYP1A2代謝物)を蛍光マルチラベルカウンタで定量し、トルブタミド水酸化体(CYP2C9代謝物)、メフェニトイン4’水酸化体(CYP2C19代謝物)、デキストロルファン(CYP2D6代謝物)、テルフェナジンアルコール体(CYP3A4代謝物)をLC/MS/MSで定量した。
薬物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出した。
(結果)
CYP2C9の阻害試験結果は、化合物I−026、I−027、I−041、I−043、I−048、I−112、I−122、I−156、I−157、I−164、I−181、I−189、I−190、I−197、I−220、I−244、I−257、I−258、I−260、I−262、I−267、I−270I−278、I−292、I−293、I−303、I−304、I−305、I−306、I−307、I−308、およびI−309はいずれもIC50>20μMであった。
【0496】
試験例5 CYP3A4蛍光MBI試験
CYP3A4蛍光MBI試験は、代謝反応による本発明化合物のCYP3A4阻害の増強を調べる試験である。CYP3A4酵素(大腸菌発現酵素)により7−ベンジルオキシトリフルオロメチルクマリン(7−BFC)が脱ベンジル化されて、蛍光を発する代謝物7−ハイドロキシトリフルオロメチルクマリン(7−HFC)が生じる。7−HFC生成反応を指標としてCYP3A4阻害を評価した。
反応条件は以下のとおり:基質、5.6μmol/L 7−BFC;プレ反応時間、0または30分;反応時間、15分;反応温度、25°C(室温);CYP3A4含量(大腸菌発現酵素)、プレ反応時62.5pmol/mL、反応時6.25pmol/mL(10倍希釈時);本発明化合物濃度、0.625、1.25、2.5、5、10、20μmol/L(6点)。
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中に酵素、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止した。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始した。所定の時間反応後、アセトニトリル/0.5mol/L Tris(トリスヒドロキシアミノメタン)=4/1(V/V)を加えることによって反応を停止した。それぞれの指標反応を行ったプレートを蛍光プレートリーダーで代謝物である7−HFCの蛍光値を測定した。(Ex=420nm、Em=535nm)
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と抑制率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりIC50を算出した。IC50値の差が5μmol/L以上の場合を(+)とし、3μmol/L以下の場合を(−)とした。
その結果、本願化合物は良好な結果を示した。
【0497】
試験例6 CYP3A4(MDZ)MBI試験
本発明化合物のCYP3A4阻害に関して代謝反応による増強からMechanism based inhibition(MBI)能を評価する試験である。プールドヒト肝ミクロソームを用いてミダゾラム(MDZ)の1−水酸化反応を指標としてCYP3A4阻害を評価した。
反応条件は以下のとおり:基質、10μmol/L MDZ;プレ反応時間、0または30分;反応時間、2分;反応温度、37℃;プールドヒト肝ミクロソーム、プレ反応時0.5mg/mL、反応時0.05mg/mL(10倍希釈時);本発明化合物プレ反応時の濃度、1、5、10、20μmol/L(4点)。
96穴プレートにプレ反応液としてK−Pi緩衝液(pH7.4)中にプールドヒト肝ミクロソーム、本発明化合物溶液を上記のプレ反応の組成で加え、別の96穴プレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるようにその一部を移行し、補酵素であるNADPHを添加して指標とする反応を開始し(プレ反応無)、所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止した。また残りのプレ反応液にもNADPHを添加しプレ反応を開始し(プレ反応有)、所定時間プレ反応後、別のプレートに基質とK−Pi緩衝液で1/10希釈されるように一部を移行し指標とする反応を開始した。所定の時間反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(V/V)溶液を加えることによって反応を停止した。それぞれの指標反応を行ったプレートを3000rpm、15分間の遠心後、遠心上清中の1−水酸化ミダゾラム をLC/MS/MSで定量した。
本発明化合物を溶解した溶媒であるDMSOのみを反応系に添加したものをコントロール(100%)とし、本発明化合物をそれぞれの濃度添加したときの残存活性(%)を算出し、濃度と阻害率を用いて、ロジスティックモデルによる逆推定によりICを算出した。「プレ反応開始時のIC値/プレ反応開始30分後のIC値」を、Shifted IC値とし、Shifted ICが1.5以上の場合を(+)、Shifted ICが1.0以下の場合を(−)とした。
(結果)
化合物I−003、I−019、I−027、I−041、I−043、I−122、I−156、I−157、I−164、I−176、I−181、I−187、I−189、I−190、I−220、I−244、I−257、I−258、I−260、I−262、I−267、I−270、I−278、I−292、I−293、I−303、I−304、I−305、I−306、I−307、I−308、およびI−309は(−)であった。
【0498】
試験例7 代謝安定性試験
市販のプールドヒト肝ミクロソームと本発明化合物を一定時間反応させ、反応サンプルと未反応サンプルの比較により残存率を算出し、本発明化合物が肝で代謝される程度を評価した。
ヒト肝ミクロソーム0.5mgタンパク質/mLを含む0.2mLの緩衝液(50mmol/L Tris−HCl pH7.4、150mmol/L 塩化カリウム、10mmol/L 塩化マグネシウム)中で、1mmol/L NADPH存在下で37°C、0分あるいは30分間反応させた(酸化的反応)。反応後、メタノール/アセトニトリル=1/1(v/v)溶液の100μLに反応液50μLを添加、混合し、3000rpmで15分間遠心した。その遠心上清中の本発明化合物をLC/MS/MSにて定量し、反応後の本発明化合物の残存量を0分反応時の化合物量を100%として計算した。なお、加水分解反応はNADPH非存在下で、グルクロン酸抱合反応はNADPHに換えて5mmol/L UDP−グルクロン酸の存在下で反応を行い、以後同じ操作を実施した。
その結果、本願化合物は良好な代謝安定性を示した。
【0499】
試験例8 溶解性試験
本発明化合物の溶解度は、1%DMSO添加条件下で決定した。DMSOにて10mmol/L化合物溶液を調製し、本発明化合物溶液6μLをpH6.8人工腸液(0.2mol/L リン酸二水素カリウム試液 250mLに0.2mol/L NaOH試液118mL、水を加えて1000mLとした)594μLに添加した。25°Cで16時間静置させた後、混液を吸引濾過した。濾液をメタノール/水=1/1(V/V)にて2倍希釈し、絶対検量線法によりHPLCまたはLC/MS/MSを用いて濾液中濃度を測定した。
その結果、本願化合物は良好な溶解性であった。
【0500】
試験例9 Fluctuation Ames Test
本発明化合物の変異原性を評価した。
凍結保存しているネズミチフス菌(Salmonella typhimurium TA98株、TA100株)20μLを10mL液体栄養培地(2.5% Oxoid nutrient broth No.2)に接種し37°Cにて10時間、振盪前培養する。TA98株は9mLの菌液を遠心(2000×g、10分間)して培養液を除去した。9mLのMicro F緩衝液(KHPO:3.5g/L、KHPO:1g/L、(NHSO:1g/L、クエン酸三ナトリウム二水和物:0.25g/L、MgSO・7H0:0.1g/L)に菌を懸濁し、110mLのExposure培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mLを含むMicroF緩衝液)に添加した。TA100株は3.16mL菌液に対しExposure培地120mLに添加し試験菌液を調製した。本発明化合物DMSO溶液(最高用量50mg/mLから2〜3倍公比で数段階希釈)、陰性対照としてDMSO、陽性対照として非代謝活性化条件ではTA98株に対しては50μg/mLの4−ニトロキノリン−1−オキシドDMSO溶液、TA100株に対しては0.25μg/mLの2−(2−フリル)−3−(5−ニトロ−2−フリル)アクリルアミドDMSO溶液、代謝活性化条件ではTA98株に対して40μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液、TA100株に対しては20μg/mLの2−アミノアントラセンDMSO溶液それぞれ12μLと試験菌液588μL(代謝活性化条件では試験菌液498μLとS9 mix 90μLの混合液)を混和し、37°Cにて90分間、振盪培養する。本発明化合物を暴露した菌液460μLを、Indicator培地(ビオチン:8μg/mL、ヒスチジン:0.2μg/mL、グルコース:8mg/mL、ブロモクレゾールパープル:37.5μg/mLを含むMicroF緩衝液)2300μLに混和し50μLずつマイクロプレート48ウェル/用量に分注し、37°Cにて3日間、静置培養した。アミノ酸(ヒスチジン)合成酵素遺伝子の突然変異によって増殖能を獲得した菌を含むウェルは、pH変化により紫色から黄色に変色するため、1用量あたり48ウェル中の黄色に変色した菌増殖ウェルを計数し、陰性対照群と比較して評価する。変異原性が陰性のものを(−)、陽性のものを(+)として示した。
その結果、本願化合物は変異原性を示さなかった。
【0501】
試験例10 BA試験
経口吸収性の検討実験材料と方法
(1)使用動物:マウスあるいはSDラットを使用した。
(2)飼育条件:マウスあるいはSDラットは、固形飼料および滅菌水道水を自由摂取させた。
(3)投与量、群分けの設定:経口投与、静脈内投与を所定の投与量により投与した。以下のように群を設定した。(化合物ごとで投与量は変更有)
経口投与 1〜30mg/kg(n=2〜3)
静脈内投与 0.5〜10mg/kg(n=2〜3)
(4)投与液の調製:経口投与は溶液または懸濁液として投与した。静脈内投与は可溶化して投与した。
(5)投与方法:経口投与は、経口ゾンデにより強制的に胃内に投与した。静脈内投与は、注射針を付けたシリンジにより尾静脈から投与した。
(6)評価項目:経時的に採血し、血漿中本発明化合物濃度をLC/MS/MSを用いて測定した。
(7)統計解析:血漿中本発明化合物濃度推移について、非線形最小二乗法プログラムWinNonlin(登録商標)を用いて血漿中濃度‐時間曲線下面積(AUC)を算出し、経口投与群と静脈内投与群のAUCから本発明化合物のバイオアベイラビリティ(BA)を算出した。
その結果、本願化合物は良好なBAを示した。
【0502】
試験例11 hERG試験
本発明化合物の心電図QT間隔延長リスク評価を目的として、human ether−a−go−go related gene (hERG)チャンネルを発現させたHEK293細胞を用いて、心室再分極過程に重要な役割を果たす遅延整流K電流(IKr)への本発明化合物の作用を検討した。
全自動パッチクランプシステム(PatchXpress 7000A、AxonInstruments Inc.)を用い、ホールセルパッチクランプ法により、細胞を−80mVの膜電位に保持した後、+40mVの脱分極刺激を2秒間、さらに−50mVの再分極刺激を2秒間与えた際に誘発されるIKrを記録した。発生する電流が安定した後、本発明化合物を目的の濃度で溶解させた細胞外液(NaCl:135 mmol/L、KCl:5.4 mmol/L、NaHPO:0.3mmol/L、CaCl・2HO:1.8mmol/L、MgCl・6HO:1mmol/L、グルコース:10mmol/L、HEPES(4−(2−hydroxyethyl)−1−piperazineethanesulfonic acid、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸):10mmol/L、pH=7.4)を室温条件下で、10分間細胞に適用させた。得られたIKrから、解析ソフト(DataXpress ver.1、Molecular Devices Corporation)を使用して、保持膜電位における電流値を基準に最大テール電流の絶対値を計測した。さらに、本発明化合物適用前の最大テール電流に対する阻害率を算出し、媒体適用群(0.1%ジメチルスルホキシド溶液)と比較して、本発明化合物のIKrへの影響を評価した。
その結果、本願化合物のQT間隔延長リスクは低かった。
【0503】
試験例12 粉末溶解度試験
適当な容器に本発明化合物を適量入れ、各容器にJP−1液(塩化ナトリウム2.0g、塩酸7.0mLに水を加えて1000mLとした)、JP−2液(pH6.8のリン酸塩緩衝液500mLに水500mLを加えた)、20mmol/L タウロコール酸ナトリウム(TCA)/JP−2液(TCA1.08gにJP−2液を加え100mLとした)を200μLずつ添した。試験液添加後に全量溶解した場合には、適宜、本発明化合物を追加した。密閉して37°Cで1時間振とう後に濾過し、各濾液100μLにメタノール100μLを添加して2倍希釈を行った。希釈倍率は、必要に応じて変更した。気泡および析出物がないかを確認し、密閉して振とうした。絶対検量線法によりHPLCを用いて本発明化合物を定量した。
その結果、本願化合物は良好な溶解性を示した。
【0504】
試験例13 光溶血試験
本発明化合物を目的の濃度で溶解させ、マイクロプレート上において、ヒツジ脱繊維血から調製した赤血球浮遊液(2.5v/v%)と混合し、0.1~0.0008 w/v%の濃度にした。混合液に紫外線蛍光ランプ(GL20SEランプ、三共電気およびFL20S―BLBランプ、パナソニック)を用いてUVAおよびUVB領域での光照射(10 J/cm、290〜400nm)を行った。光照射終了後の混合液を遠心した。遠心後の上清を採取しマイクロプレートに移した後、上清の吸光度(540または630nm)を測定、吸光度を基にした判定を行った。540および630nmでの吸光度は、それぞれ生体膜損傷(光溶血率%)および脂質膜過酸化(メトヘモグロビン産生)の指標とした。光溶血率が10%未満であり、630nmでの吸光度の変化量が0.05未満の場合を(−)とし、それ以外の場合を(+)とした。
(結果)
化合物I−001、I−003、I−012、I−027、I−041、I−043、I−048、I−085、I−112、I−122、I−156、I−164、I−176、I−181、I−189、I−190、I−197、I−220、I−244、I−257、I−258、I−260、I−262、I−267、I−270、I−278、I−292、I−293、I−303、I−304、I−305、I−306、I−307、I−308、およびI−309は(−)であった。
【0505】
試験例14 耐性ウイルス出現確認試験
本発明化合物自身または多剤との組み合わせについて、培養液中に一定濃度を添加し、薬剤存在下でHIV感染細胞を継続培養する。定期的に細胞あるいはウイルス液を回収し、ウイルスゲノムにおける変異導入の有無を確認する。
【産業上の利用可能性】
【0506】
本発明に係る化合物は、エイズ等、ウイルス感染症の治療または予防剤、またはその中間体として有用である。