特許第6797510号(P6797510)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6797510コンクリート打設用扁平ホース、及びコンクリートの打設方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797510
(24)【登録日】2020年11月20日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】コンクリート打設用扁平ホース、及びコンクリートの打設方法
(51)【国際特許分類】
   E04G 21/04 20060101AFI20201130BHJP
   F16L 11/12 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   E04G21/04 102
   F16L11/12 Z
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-64597(P2015-64597)
(22)【出願日】2015年3月26日
(65)【公開番号】特開2016-183514(P2016-183514A)
(43)【公開日】2016年10月20日
【審査請求日】2017年10月4日
【審判番号】不服2019-5700(P2019-5700/J1)
【審判請求日】2019年4月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000122254
【氏名又は名称】王子ゴム化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122781
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100167597
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 尚志
(74)【代理人】
【識別番号】100165526
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 寛
(74)【代理人】
【識別番号】100189452
【弁理士】
【氏名又は名称】吉住 和之
(72)【発明者】
【氏名】石橋 靖亨
(72)【発明者】
【氏名】柳井 修司
(72)【発明者】
【氏名】橋本 学
(72)【発明者】
【氏名】田中 希代士
【合議体】
【審判長】 森次 顕
【審判官】 住田 秀弘
【審判官】 西田 秀彦
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭63−17242(JP,U)
【文献】 実開昭63−8341(JP,U)
【文献】 特開2002−38715(JP,A)
【文献】 実開昭63−12561(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04G 21/00-21/32
F16L 11/00-11/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状の口元部と、前記口元部から連設され前記口元部よりも扁平した扁平部とを備え、前記口元部側から前記扁平部側へ向けてコンクリートが圧送されるコンクリート打設用扁平ホースであって、
前記口元部から前記扁平部までを含めた前記コンクリート打設用扁平ホースの全長は8000mm以下であり、且つ、前記扁平部の長さは3750mm以上であり、
当該扁平ホースは耐摩耗性ゴムで形成されており、JIS K 6253−3:2012に従ってタイプAデュロメータで測定した前記耐摩耗性ゴムの硬さが60〜90であり、
前記コンクリートのスランプ(xcm)及び前記扁平部の扁平率(y%)が下記<1>又は<2>に示したいずれかの要件を満たす、コンクリート打設用扁平ホース。
<1>前記扁平部の口径が80mm以上110mm未満であり、下記式(11)を満たし、且つ、(12)を満たす。
10≦x≦5 …(11)
77≦y<90 …(12)
<2>前記扁平部の口径が110mm以上135mm未満であり、下記式(21)を満たし、且つ、(22)を満たす。
8.0≦x≦10 …(21)
82≦y<90 …(22)
【請求項2】
筒状の口元部と、前記口元部から連設され前記口元部よりも扁平した扁平部とを備え、前記口元部側から前記扁平部側へ向けてコンクリートが自重により輸送されるコンクリート打設用扁平ホースであって、
前記口元部から前記扁平部までを含めた前記コンクリート打設用扁平ホースの全長は8000mm以下であり、且つ、前記扁平部の長さは3500mm以上であり、
当該扁平ホースは耐摩耗性ゴムで形成されており、JIS K 6253−3:2012に従ってタイプAデュロメータで測定した前記耐摩耗性ゴムの硬さが60〜90であり、
前記コンクリートのスランプ(xcm)及び前記扁平部の扁平率(y%)が下記<4>又は<5>に示したいずれかの要件を満たす、コンクリート打設用扁平ホース。
<4>前記扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(41)を満たし、且つ、(42)を満たす。
9.5≦x≦12 …(41)
77≦y<90 …(42)
<5>前記扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(51)を満たし、且つ、(52)を満たす。
6.5≦x≦ …(51)
75≦y≦89 …(52)
【請求項3】
当該扁平ホースの肉厚が3mm〜10mmである、請求項1又は2記載のコンクリート打設用扁平ホース。
【請求項4】
前記扁平部を周方向に覆う保護部材を更に備える、請求項1〜のいずれか一項記載のコンクリート打設用扁平ホース。
【請求項5】
請求項1記載のコンクリート打設用扁平ホースの前記口元部側に圧力を加え、前記口元部側から前記扁平部側へ向けて前記コンクリートを圧送して前記扁平部側から前記コンクリートを吐出する、コンクリートの打設方法。
【請求項6】
請求項2記載のコンクリート打設用扁平ホースの前記口元部側をホッパ又はシュートの排出口に接続し、前記口元部側から前記扁平部側へ向けて前記コンクリートを自重により輸送して前記扁平部側から前記コンクリートを吐出する、コンクリートの打設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート打設用扁平ホース、及びコンクリートの打設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンクリートを高所から低所へ輸送するための輸送管として、管の一部が扁平にされた扁平部を有するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この扁平部は、内部を通過するコンクリートの内圧によって断面形状が正円に近づくように拡がる弾力性を有している。
【0003】
一般に、輸送管の内部においてコンクリートを自由落下により輸送すると、輸送速度が高すぎるため、材料分離が生じやすい。そこで、扁平部を有する輸送管を用いると、扁平部においてコンクリートの自由落下にブレーキが掛かるため、材料分離が抑制される。このことは、輸送を担う輸送管のみならず、輸送の終端においてコンクリートを吐出するコンクリート打設用扁平ホースについても同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭63−12561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の扁平ホースでは、スランプの小さいコンクリートの輸送には困難が伴う。すなわち、扁平ホースが途中で閉塞しやすく、また、コンクリートが通過しやすいように扁平ホースを設計変更すると、今度はコンクリートの自由落下をうまく抑制することができず、材料分離が生じやすくなってしまう。
【0006】
そこで本発明は、スランプの小さいコンクリートであっても確実に輸送することができ、且つ、材料分離を抑制することができるコンクリート打設用扁平ホース、及びコンクリートの打設方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討した結果、輸送するコンクリートのスランプと扁平ホースの扁平部の扁平率とが所定の関係を満たすことにより、材料分離が生じることなくコンクリートを輸送することができることがわかった。
【0008】
本発明の扁平ホースは、スランプが4.5cm以上25cm以下、又は、スランプフローが500mm以上750mm以下のコンクリート全般を輸送対象としている。一般に、スランプが5cm程度の比較的流動性の低いコンクリートでは材料分離は生じにくいため、輸送できる性能がコンクリート打設用扁平ホースの仕様を決定する条件となる。しかしながら、スランプが15cm以上の比較的流動性の高い、いわゆる高スランプコンクリートでは、材料分離が懸念されるため、輸送できることとともに、材料分離が生じないことも確認する必要がある。一方、スランプではなくスランプフロー(スランプフロー500mmはスランプ25cm程度に相当)でその流動性能が規定されることが多い、いわゆる高流動コンクリートは、増粘剤の添加、粉体量の増大などによって粘性を高めたうえで流動性を高くしているので、そもそも材料分離が生じにくい性能を有している。したがって、スランプフローでその流動性が規定されるいわゆる高流動コンクリートについては、輸送できることのみを確認すればよいことになる。本発明の扁平ホースは、適用するコンクリートの流動性能に応じ、上記した確認方法により材料分離することなく輸送できる性能を有する。
【0009】
本発明は、筒状の口元部と、口元部から連設され口元部よりも扁平した扁平部とを備え、口元部側から扁平部側へ向けてコンクリートが圧送されるコンクリート打設用扁平ホースであって、コンクリートのスランプ(xcm)、スランプフロー(x’mm)及び扁平部の扁平率(y%)が下記<1>、<2>又は<3>に示したいずれかの要件を満たす、コンクリート打設用扁平ホースを提供する(第1の扁平ホース)。
<1>扁平部の口径が80mm以上110mm未満であり、下記式(11)又は(11’)を満たし、且つ、(12)及び(13)を満たす。
5.5≦x≦25 …(11)
500≦x’≦750 …(11’)
50≦y<100 …(12)
y≦102.23×lnx−120.33 …(13)
<2>扁平部の口径が110mm以上135mm未満であり、下記式(21)又は(21’)を満たし、且つ、(22)及び(23)を満たす。
5.0≦x≦25 …(21)
500≦x’≦750 …(21’)
50≦y<100 …(22)
y≦154.13×lnx−181.07 …(23)
<3>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(31)又は(31’)を満たし、且つ、(32)及び(33)を満たす。
4.5≦x≦25 …(31)
500≦x’≦750 …(31’)
50≦y<100 …(32)
y≦112.63×lnx−96.26 …(33)
ここで、「ln」は自然対数を表す。
【0010】
また、本発明は、筒状の口元部と、口元部から連設され口元部よりも扁平した扁平部とを備え、口元部側から扁平部側へ向けてコンクリートが自重により輸送されるコンクリート打設用扁平ホースであって、コンクリートのスランプ(xcm)、スランプフロー(x’mm)及び扁平部の扁平率(y%)が下記<4>又は<5>に示したいずれかの要件を満たす、コンクリート打設用扁平ホースを提供する(第2の扁平ホース)。
<4>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(41)又は(41’)を満たし、且つ、(42)及び(43)を満たす。
7.5≦x≦25 …(41)
500≦x’≦750 …(41’)
50≦y<100 …(42)
y≦208.74×lnx−357.34 …(43)
<5>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(51)又は(51’)を満たし、且つ、(52)及び(53)を満たす。
5.0≦x≦25 …(51)
500≦x’≦750 …(51’)
50≦y<100 …(52)
y≦87.229×lnx−59.555 …(53)
【0011】
これらのコンクリート打設用扁平ホース(以下、単に「扁平ホース」とも呼ぶ。)では、内部を通過するコンクリートが扁平部に差し掛かったときに、コンクリートの内圧によって扁平部の断面形状が正円に近づくように拡がりながらコンクリートが扁平部内を通過していく。このとき、圧送によるコンクリートの通過速度、又は、自由落下によるコンクリートの通過速度が低減されるため、材料分離が抑制される。また、これらの扁平ホースはコンクリートの性状に応じて扁平部の拡がり具合が適切となる融通性が高く、スランプの大きいコンクリートはもちろん、スランプの小さいコンクリートでも途中で滞留することなく通過する。すなわち、これらの扁平ホースによれば、スランプの小さいコンクリートであっても確実に輸送することができ、且つ、材料分離を抑制することができる。
【0012】
ここで、当該扁平ホースは耐摩耗性ゴムで形成されており、耐摩耗性ゴムの硬さは60〜90であることが好ましい。また、当該扁平ホースの肉厚は3mm〜10mmであることが好ましい。扁平ホースがこうした特性を備えていると、内部をコンクリートが通過していないときは扁平部が扁平形状を保つとともに、内部をコンクリートが通過するときは内圧によって扁平部が拡がるのに適した弾力性を良好に発揮することができる。
【0013】
当該扁平ホースは、扁平部を周方向に覆う保護部材を更に備えることが好ましい。これによれば、内部を通過するコンクリートによって扁平部が過大に拡がることを防止することができるとともに、扁平部の表面を損傷から保護することができる。
【0014】
また、本発明は、上記第1の扁平ホースの口元部側に圧力を加え、口元部側から扁平部側へ向けてコンクリートを圧送して扁平部側からコンクリートを吐出する、コンクリートの打設方法を提供する。更に、本発明は、上記第2の扁平ホースの口元部側をホッパ又はシュートの排出口に接続し、口元部側から扁平部側へ向けてコンクリートを自重により輸送して扁平部側からコンクリートを吐出する、コンクリートの打設方法を提供する。
【0015】
上記いずれの打設方法においても、スランプの小さいコンクリートであっても確実に輸送することができ、且つ、材料分離が抑制されたコンクリートを打設することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、スランプの小さいコンクリートであっても確実に輸送することができ、且つ、材料分離を抑制することができるコンクリート打設用扁平ホース、及びコンクリートの打設方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係る扁平ホースの正面図である。
図2図1の側面図である。
図3】(a)図1のIIIa−IIIa線に沿った端面図である。(b)図1のIIIb−IIIb線に沿った端面図である。
図4】スランプと扁平率との関係性を示すグラフである。
図5】スランプと扁平率との関係性を示すグラフである。
図6】スランプと扁平率との関係性を示すグラフである。
図7】スランプと扁平率との関係性を示すグラフである。
図8】スランプと扁平率との関係性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0019】
図1及び図2に示されたとおり、コンクリート打設用扁平ホース1は、可撓性を有するゴム製の円筒ホースの一端側が扁平な形状とされたホースである。扁平ホース1は、円筒形状の口元部2と扁平形状の扁平部3とを互いに異なる端部側に備え、これらの間には、口元部2側から扁平となるように徐々に縮径されたテーパ部4が介在して、口元部2と扁平部3とが連続している。すなわち、扁平ホース1は、口元部2、テーパ部4及び扁平部3がこの順に連設されて成っている。
【0020】
図3(a)及び(b)に示されたとおり、口元部2の端面は円形状、扁平部3の端面は扁平形状となっている。扁平部3の端面としては、扁平部3の幅方向(図示左右方向)に延びるゴム材同士が、口元部2を鉛直方向上側として扁平ホース1を吊下げた状態において、互いに離間して略平行となっており、その両端部では、略半円の弧を描くようにして互いに接続している。すなわち、扁平部3は、その内部に空洞部を有している。
【0021】
口元部2から扁平部3までを含めた扁平ホース1の全長は、一般に2000mm〜80000mmが好ましい。実用的な観点からは、2500mm〜8000mmがより好ましい。
【0022】
口元部2は、扁平ホース1の全長の10%〜20%又は500mm〜1500mmの長さを占めることが好ましい。テーパ部4は扁平ホース1の全長の5%〜15%又は250mm〜750mmの長さを占めることが好ましい。特に、コンクリートに圧力を加えて圧送する場合(第1の扁平ホース)には、コンクリートで閉塞する可能性を小さくすることができるため、テーパ部4は扁平ホース1の全長の5%〜10%又は250mm〜500mmの長さを占めることが好ましい。
【0023】
扁平ホース1で輸送するコンクリートの性状は、JIS A1101(2005)で定められたコンクリートのスランプ試験により求められるスランプの値として、好ましくは5cm〜18cm、より好ましくは5cm〜12cm、更に好ましくは6cm〜10cmである。また、高流動コンクリートや中流動コンクリート等のコンクリートも輸送することが可能である。コンクリートを構成するセメント、細骨材、粗骨材等の種類や添加する混和剤等は、コンクリートとして通常使用されるものであれば、任意のものを使用することができる。なお、本明細書において「コンクリート」とは、特に言及しない限り、硬化していない生コンクリートのことを指す。
【0024】
本明細書において「扁平部の口径」とは、扁平部3内部の空洞を拡げて正円に変形させた場合の内径をいう。扁平ホース1の製造方法として、口元部2の内径を全長に亘って有する円筒ホースの一端を扁平に潰すことによって扁平部3を成形した場合は、扁平部3の口径は口元部2の口径(図3(a)の内径)に等しい。
【0025】
扁平部3の口径は、種々の値を採用することができる。例えば、扁平ホース1をポンプ車等に接続してコンクリートを圧送する場合は、80mm以上110mm未満、110mm以上135mm未満、125mm以上210mm未満等に分類して採用することができる。これらの中でも、100mm、125mm、150mmが典型的である。また、扁平ホース1をホッパやシュートに接続してコンクリートを自重により輸送する場合は、135mm以上165mm未満、125mm以上210mm未満等に分類して採用することができる。これらの中でも、150mm、200mmが典型的である。
【0026】
本明細書において「扁平率」とは、口元部2を鉛直方向上側として扁平ホース1を吊下げた状態で測定される扁平部3のホース幅(ゴムの肉厚を含めた長辺の長さ)の半分の長さ(図3(b)中で「a」で示した部分)とホース厚(ホース幅に直行する方向の、ゴムの肉厚を含めた短辺の長さ)の半分の長さ(図3(b)中で「b」で示した部分)とから以下の式で求めたものをいう。
扁平率[%]={(a−b)/a}×100
【0027】
本実施形態の扁平ホース1は、コンクリートをポンプ車等によって圧送する場合は、コンクリートのスランプ(xcmとする。)、スランプフロー(x’mmとする。)及び扁平部の扁平率(y%とする。)が、下記<1>、<2>又は<3>に示したいずれかの要件を満たす(第1の扁平ホース)。
<1>扁平部の口径が80mm以上110mm未満であり、下記式(11)又は(11’)を満たし、且つ、(12)及び(13)を満たす。
5.5≦x≦25 …(11)
500≦x’≦750 …(11’)
50≦y<100 …(12)
y≦102.23×lnx−120.33 …(13)
<2>扁平部の口径が110mm以上135mm未満であり、下記式(21)又は(21’)を満たし、且つ、(22)及び(23)を満たす。
5.0≦x≦25 …(21)
500≦x’≦750 …(21’)
50≦y<100 …(22)
y≦154.13×lnx−181.07 …(23)
<3>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(31)又は(31’)を満たし、且つ、(32)及び(33)を満たす。
4.5≦x≦25 …(31)
500≦x’≦750 …(31’)
50≦y<100 …(32)
y≦112.63×lnx−96.26 …(33)
【0028】
式(11)は、「6.0≦x≦20」であることが好ましく、「6.5≦x≦15」であることがより好ましく、「7.0≦x≦12」であることが更に好ましい。
【0029】
式(11’)は、「550≦x’≦700」であることが好ましく、「600≦x’≦690」であることがより好ましく、「650≦x’≦680」であることが更に好ましい。
【0030】
式(12)は、「55≦y<97」であることが好ましく、「60≦y<95」であることがより好ましく、「65≦y<90」であることが更に好ましい。
【0031】
式(13)は、ポンプ車等によって圧送する場合の、所定の扁平率を有する扁平ホースと、その扁平率で閉塞せずに圧送し得る限界の流動性のコンクリートのスランプ値との関係を示している。一般に、コンクリートのスランプ値が大きくなればなる程流動性が高まるため圧送しやすくなる。したがって、後述する図4における式(13)のグラフより下側(右側)のスランプ値が大きくなる領域においては、コンクリートを支障なく圧送することができる。また、式(11’)のスランプフローの範囲については、図4に示されたグラフ領域の更に右側に位置するため、コンクリートを支障なく圧送することができる。なお、一般に、スランプ値と流動性の関係やスランプ値とワーカビリティーとの関係は対数の関係となることが知られていることから、スランプ値と扁平率との関係についても対数の関係に捉えている。
【0032】
式(21)は、「5.5≦x≦20」であることが好ましく、「6.0≦x≦15」であることがより好ましく、「6.5≦x≦12」であることが更に好ましい。
【0033】
式(21’)は、「550≦x’≦700」であることが好ましく、「600≦x’≦690」であることがより好ましく、「650≦x’≦680」であることが更に好ましい。
【0034】
式(22)は、「55≦y<97」であることが好ましく、「60≦y<95」であることがより好ましく、「65≦y<90」であることが更に好ましい。
【0035】
式(23)は、式(13)と同様に、所定の扁平率を有する扁平ホースと、その扁平率で閉塞せずに圧送し得る限界の流動性のコンクリートのスランプとの関係を示している。式(13)と同様に、後述する図5における式(23)のグラフより下側(右側)のスランプ値が大きくなる領域においては、コンクリートを支障なく圧送することができる。また、式(21’)のスランプフローの範囲については、図5に示されたグラフ領域の更に右側に位置するため、コンクリートを支障なく圧送することができる。
【0036】
式(31)は、「5.0≦x≦20」であることが好ましく、「5.5≦x≦15」であることがより好ましく、「6.0≦x≦12」であることが更に好ましい。
【0037】
式(31’)は、「550≦x’≦700」であることが好ましく、「600≦x’≦690」であることがより好ましく、「650≦x’≦680」であることが更に好ましい。
【0038】
式(32)は、「55≦y<97」であることが好ましく、「60≦y<95」であることがより好ましく、「70≦y<90」であることが更に好ましい。
【0039】
式(33)は、式(13)と同様に、所定の扁平率を有する扁平ホースと、その扁平率で閉塞せずに圧送し得る限界の流動性のコンクリートのスランプとの関係を示している。式(13)と同様に、後述する図6における式(33)のグラフより下側(右側)のスランプ値が大きくなる領域においては、コンクリ―トを支障なく圧送することができる。また、式(31’)のスランプフローの範囲については、図6に示されたグラフ領域の更に右側に位置するため、コンクリートを支障なく圧送することができる。
【0040】
本実施形態の扁平ホース1は、コンクリートをバケット等から供給して自重により落下させる場合は、コンクリートのスランプ(xcmとする。)、スランプフロー(x’mmとする。)及び扁平部の扁平率(y%とする。)が、下記<4>又は<5>に示したいずれかの要件を満たす(第2の扁平ホース)。
<4>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(41)又は(41’)を満たし、且つ、(42)及び(43)を満たす。
7.5≦x≦25 …(41)
500≦x’≦750 …(41’)
50≦y<100 …(42)
y≦208.74×lnx−357.34 …(43)
<5>扁平部の口径が125mm以上210mm未満であり、下記式(51)又は(51’)を満たし、且つ、(52)及び(53)を満たす。
5.0≦x≦25 …(51)
500≦x’≦750 …(51’)
50≦y<100 …(52)
y≦87.229×lnx−59.555 …(53)
【0041】
式(41)は、「8.0≦x≦20」であることが好ましく、「8.5≦x≦15」であることがより好ましく、「9.0≦x≦12」であることが更に好ましい。
【0042】
式(41’)は、「550≦x’≦700」であることが好ましく、「600≦x’≦690」であることがより好ましく、「650≦x’≦680」であることが更に好ましい。
【0043】
式(42)は、「55≦y<97」であることが好ましく、「60≦y<95」であることがより好ましく、「65≦y<90」であることが更に好ましい。
【0044】
式(43)は、コンクリートをバケット等から供給して自重により落下させる場合の、所定の扁平率を有する扁平ホースと、その扁平率で閉塞せずに落下させ得る限界の流動性のコンクリートのスランプ値との関係を示している。一般に、コンクリートのスランプ値が大きくなればなる程流動性が高まるため輸送しやすくなる。したがって、後述する図7における式(43)のグラフより下側(右側)のスランプ値が大きくなる領域においては、コンクリ―トを支障なく輸送及び排出することができる。また、式(41’)のスランプフローの範囲については、図7に示されたグラフ領域の更に右側に位置するため、コンクリートを支障なく輸送及び排出することができる。
【0045】
式(51)は、「5.5≦x≦20」であることが好ましく、「6.0≦x≦15」であることがより好ましく、「6.5≦x≦12」であることが更に好ましい。
【0046】
式(51’)は、「550≦x’≦700」であることが好ましく、「600≦x’≦690」であることがより好ましく、「650≦x’≦680」であることが更に好ましい。
【0047】
式(52)は、「55≦y<97」であることが好ましく、「60≦y<95」であることがより好ましく、「75≦y<90」であることが更に好ましい。
【0048】
式(53)は、式(43)と同様、所定の扁平率を有する扁平ホースと、その扁平率で閉塞せずに落下させ得る限界の流動性のコンクリートのスランプ値との関係を示している。式(43)と同様に、後述する図8における式(53)のグラフより下側(右側)のスランプ値が大きくなる領域においては、コンクリ―トを支障なく輸送及び排出することができる。また、式(51’)のスランプフローの範囲については、図7に示されたグラフ領域の更に右側に位置するため、コンクリートを支障なく輸送及び排出することができる。
【0049】
扁平部3のホース幅としては、扁平部3の口径にもよるが、100mm〜300mmが好ましく、130mm〜280mmがより好ましい。
【0050】
扁平部3のホース厚としては、25mm〜50mmが好ましく、30mm〜45mmがより好ましい。
【0051】
扁平部3の空洞部の厚さとしては、15mm〜35mmが好ましく、17mm〜30mmがより好ましい。
【0052】
扁平ホース1のゴム材の厚さ(肉厚)は、3mm〜10mmであることが好ましく、4mm〜9mmであることがより好ましい。
【0053】
扁平ホース1に用いられるゴム材としては天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン・イソプレンゴム(ブチルゴム)、エチレンプロピレンゴム等を用いることができる。また、特に耐摩耗性ゴムであることが好ましい。ここで「耐摩耗性ゴム」とは、摩耗によって表面が減耗したり削れたりする損傷に対する抵抗が強いゴムを意味する。一般的には、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムが耐摩耗性の高いゴムであるが、配合によって、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムも比較的耐摩耗性の高いゴムとすることもできる。
【0054】
扁平ホース1は、扁平部3の扁平形状の維持、及び、コンクリート通過時の扁平部3の内部空間の拡がりを考慮して、ヤング率が60kg/cm〜93kg/cmであることが好ましく、65kg/cm〜85kg/cmであることがより好ましく、70kg/cm〜80kg/cmであることが更に好ましい。ここで、扁平ホース1のヤング率は、JIS K 6253−3:2012で規定されているデュロメータ硬さを測定し、その測定値から求めることができる。
【0055】
扁平ホース1を形成しているゴムの硬さは、60〜90であることが好ましく、70〜80であることがより好ましい。この硬さは、JIS K 6253−3:2012で規定されているゴム硬さをいい、タイプAデュロメータを用いて測定することができる。
【0056】
扁平ホース1を使用してコンクリートを打設するには、コンクリートを積載したポンプ車(圧送手段)、又は、ホッパやシュート等(自重輸送手段)のコンクリート排出口に、扁平ホース1の口元部2を接続する。このとき、口元部2に中空円筒状のニップルを内挿して口元部2の周囲にバンドを巻き、ニップルを口元部2に固定し、ニップルを介してポンプ車、ホッパ、シュート等のコンクリート排出口に接続する。
【0057】
次に、扁平部3側を自由端とした状態で、扁平ホース1を打設現場の上方において吊下げ、扁平ホース1の内部にコンクリートを流す。このとき、扁平ホース1をポンプ車に接続した場合はポンプによってコンクリートを圧送する。一方、扁平ホース1をホッパやシュートに接続した場合は、コンクリートが自重によって下方へ輸送される。そして、コンクリートは扁平部3の端部から吐出され、現場に打設される。
【0058】
本実施形態の扁平ホース1及びコンクリートの打設方法によれば、扁平ホース1の内部を通過するコンクリートが扁平部3に差し掛かったときに、コンクリートの内圧によって扁平部3の断面形状が正円に近づくように拡がりながらコンクリートが扁平部3内を通過していく。このとき、圧送によるコンクリートの通過速度、又は、自由落下によるコンクリートの通過速度が低減されるため、材料分離が抑制される。
【0059】
また、扁平ホース1はコンクリートの性状に応じて扁平部3の拡がり具合が適切となる融通性が高く、スランプの大きいコンクリートはもちろん、スランプの小さいコンクリートでも途中で滞留することなく通過する。すなわち、扁平ホース1によれば、スランプの小さいコンクリートであっても確実に輸送することができ、且つ、材料分離を抑制することができる。
【0060】
また、扁平ホース1が上記の好ましい特性(寸法、材質、物性等)を備えていると、内部をコンクリートが通過していないときは扁平部3が扁平形状を保つとともに、内部をコンクリートが通過するときは内圧によって扁平部3が拡がるのに適した弾力性を良好に発揮することができる。
【0061】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、扁平ホース1は、扁平部3を周方向に覆う保護部材(例えば金属製の網状シート)を更に備えていることが好ましい。これによれば、内部を通過するコンクリートによって扁平部3が過大に拡がることを防止することができるとともに、扁平部3の表面を損傷から保護することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、扁平部3がその内部に空洞部を有している態様を示したが(図3(b)参照)、扁平部3がその内部に空洞部を有していない態様としてもよい。
【実施例】
【0063】
以下、実測結果と推定事項を紹介して本発明の内容をより具体的に説明する。なお、本発明は下記の記載に限定されるものではない。
【0064】
早強ポルトランドセメントを用いて、表1に示した配合に従ってコンクリートを調製した。このコンクリートは、JIS規格の表記として「40−8−20H」に相当するものである。
【表1】
【0065】
<ポンプ車を使用した圧送>
以下に示す扁平ホースを準備した。
【0066】
(扁平ホースA)
・扁平部の口径(=口元部の口径):100mm
・全長:5000mm、
・口元部の長さ:1000mm
・テーパ部の長さ:250mm
・扁平部の長さ:3750mm、
・扁平部のホース幅:130mm
・扁平部のホース厚:30mm
・扁平率:77%
・材質:耐摩耗性ゴム
・ゴムの肉厚:7mm
【0067】
この扁平ホースAの口元部をポンプ車に接続し、扁平ホースAを打設現場の上方に吊し、ポンプ車から扁平ホースA内にコンクリートを圧送した。
【0068】
この実験で用いたコンクリートとして、スランプが10.0cm、12.0cm及び15.0cmの三種類を用いた。いずれのコンクリートも扁平ホースA内を問題なく通過し、扁平部の端部から排出(吐出)された。排出されたコンクリートには材料分離が生じていなかった。
【0069】
また、表2に示したように、口径、ホース幅、ホース厚、扁平率が様々に異なる扁平ホースを想定し、それぞれの扁平ホースにスランプが様々に異なるコンクリートを適用した場合にコンクリートが扁平ホース内を問題なく通過するか否かについて、推定した。
【0070】
実測と推定の結果を併せて表2に示した。表2中の記号の意味は以下のとおりである。
◎:排出可(実測)
○:排出可(推定)
×:排出不可(推定)
【0071】
また、表2のデータを、口径別に、横軸をスランプ、縦軸を扁平率としたグラフにプロットした様子を図4〜6に示した。図4は口径が100mmの扁平ホース、図5は口径が125mmの扁平ホース、図6は口径が150mmの扁平ホースについてそれぞれプロットしたものである。
【0072】
【表2】
【0073】
<バケットを使用した自重輸送>
以下に示す扁平ホースを準備した。
【0074】
(扁平ホースB)
・扁平部の口径(=口元部の口径):150mm
・全長:5000mm、
・口元部の長さ:1000mm
・テーパ部の長さ:500mm
・扁平部の長さ:3500mm、
・扁平部のホース幅:190mm
・扁平部のホース厚:43mm
・扁平率:77%
・材質:耐摩耗性ゴム
・ゴムの肉厚:7mm
【0075】
(扁平ホースC)
・扁平部の口径(=口元部の口径):200mm
・全長:5000mm、
・口元部の長さ:1000mm
・テーパ部の長さ:500mm
・扁平部の長さ:3500mm、
・扁平部のホース幅:280mm
・扁平部のホース厚:30mm
・扁平率:89%
・材質:耐摩耗性ゴム
・ゴムの肉厚:7mm
【0076】
これらの各扁平ホースの口元部をバケットに接続し、扁平ホースを打設現場の上方に吊した。そして、バケットから扁平ホース内にコンクリートを流し、コンクリートを自重により輸送させた。
【0077】
この実験で用いたコンクリートとして、扁平ホースBではスランプが7.5cm、及び9.5cm、扁平ホースCではスランプが6.5cm及び9.0cmのものを用いた。扁平ホースBを用いた場合は、スランプが7.5cmのときはコンクリートが扁平ホース内を問題なく通過したが、スランプが7.5cmのときは排出途中でコンクリートの自重が小さくなるとホース内部でコンクリートが詰まった。扁平ホースCを用いた場合は、いずれのスランプのコンクリートも扁平ホース内を問題なく通過し、扁平部の端部から排出(吐出)された。排出されたコンクリートには材料分離が生じていなかった。
【0078】
また、表3に示したように、口径、ホース幅、ホース厚、扁平率が様々に異なる扁平ホースを想定し、それぞれの扁平ホースにスランプが様々に異なるコンクリートを適用した場合にコンクリートが扁平ホース内を問題なく通過するか否かについて、推定した。
【0079】
実測と推定の結果を併せて表2に示した。表3中の記号の意味は以下のとおりである。
◎:排出可(実測)
○:排出可(推定)
×:排出不可(推定)
××:排出不可(実測)
【0080】
また、表3のデータを、口径別に、横軸をスランプ、縦軸を扁平率としたグラフにプロットした様子を図7及び8に示した。図7は口径が150mmの扁平ホース、図8は口径が200mmの扁平ホースについてそれぞれプロットしたものである。
【0081】
【表3】
【0082】
<材料分離抑制の定量評価>
バケットと、扁平ホースB、扁平ホースC及び口径150mmの円筒ホース(扁平部を有しない;長さ3500mm)と、を使用して、材料分離抑制の定量評価を行った。いずれのホースを用いた場合も、下端の高さが地表から1.5mとなるようにホースを吊下げ、コンクリートを落下させた。排出時間は92秒/2mであり、いずれのホースも詰まりは生じなかった。落下地点(直径1mの範囲内)におけるコンクリートを集めて容積7リットルの容器に取り、粗骨材のみが残るようにコンクリートをウェットスクリーニングした。落下前のコンクリートの単位粗骨材量と、落下後の単位粗骨材量とを比較した。
【0083】
口径150mmの円筒ホースを使用した場合は、落下前のコンクリートと比べ、単位粗骨材量が3.7%減少していた。これに対し、扁平ホースBを使用した場合は1.1%、扁平ホースCを使用した場合は1.0%の減少にとどまった。この結果によれば、扁平ホースB及びCを使用した場合に、打設後のコンクリート内の粗骨材量のばらつきが小さいことが分かる。
【0084】
<スランプフローで規定されるコンクリートの圧送>
流動性の高いコンクリートとして、普通ポルトランドセメントを用いて、表4に示した配合に従ってコンクリートを調製した。
【表4】
【0085】
扁平ホースAの口元部をポンプ車に接続し、扁平ホースAを打設現場の上方に吊し、ポンプ車から扁平ホースA内にコンクリートを圧送した。
【0086】
合計19回の圧送試験を行った。それぞれのコンクリートのスランプフローは、735mm、663mm、668mm、660mm、665mm、680mm、680mm、700mm、655mm、650mm、645mm、655mm、650mm、695mm、685mm、675mm、685mm、680mm、690mmであった。いずれのコンクリートも圧送可能であり、材料分離も生じていなかった。
【符号の説明】
【0087】
1…コンクリート打設用扁平ホース、2…口元部、3…扁平部、4…テーパ部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8