【実施例】
【0016】
以下本発明の実施例について図面とともに説明する。
図1は本発明の実施例による反射型エンコーダスケールを示す要部断面図である。
図1(a)は、第1実施例による反射型エンコーダスケールであり、表面11から光を入射する透光性樹脂基板10と、所定のパターンにて透光性樹脂基板10の裏面12に形成した光反射用金属膜20と、光反射用金属膜20で反射されない光を吸収する低反射層30とを備え、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させたものである。
低反射層30は、粘着層50によってレジスト40及び透光性樹脂基板10の裏面12に貼り合わせている。粘着層50には、透明粘着剤を用いている。
第1実施例によれば、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができる。
また第1実施例によれば、レジスト40によって光反射用金属膜20を覆っているので、高い防湿性能を得ることができ、透明粘着剤50を用いて低反射層30を貼り合わせることができる。
【0017】
図1(b)は、第2実施例による反射型エンコーダスケールであり、表面11から光を入射する透光性樹脂基板10と、所定のパターンにて透光性樹脂基板10の裏面12に形成した光反射用金属膜20と、光反射用金属膜20で反射されない光を吸収する低反射層30とを備え、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させたものである。
低反射層30は、レジスト40及び透光性樹脂基板10の裏面12に形成している。低反射層30には、黒色ソルダーレジスト、黒色塗料(インク)、黒色蒸着膜、又は黒色めっきが適している。低反射層30として、黒色ソルダーレジスト、黒色塗料、黒色蒸着膜、又は黒色めっきを用いることで、粘着剤を用いずに積層することができる。
第2実施例によれば、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができる。
また第2実施例によれば、レジスト40によって光反射用金属膜20を覆っているので、低反射層30として黒色ソルダーレジスト、黒色塗料、黒色蒸着膜、又は黒色めっきを透光性樹脂基板10の裏面12に直接形成することができ、光反射用金属膜20と低反射層30とにギャップがないためセンシング精度が高まる。
【0018】
図1(c)は、第3実施例による反射型エンコーダスケールであり、表面11から光を入射する透光性樹脂基板10と、所定のパターンにて透光性樹脂基板10の裏面12に形成した光反射用金属膜20と、光反射用金属膜20で反射されない光を吸収する低反射層30とを備え、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させたものである。
低反射層30は、レジスト40及び透光性樹脂基板10の裏面12に形成している。低反射層30には黒色粘着剤を用いる。
透明な樹脂層60は、低反射層30となる黒色粘着剤を用いて透光性樹脂基板10の裏面12に積層される。
第3実施例によれば、光反射用金属膜20にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができる。
また第3実施例によれば、レジスト40によって光反射用金属膜20を覆っているので、低反射層30として黒色粘着剤を透光性樹脂基板10の裏面12に直接形成することができ、光反射用金属膜20と低反射層30とにギャップがないためセンシング精度が高まる。
また第3実施例によれば、低反射層30を樹脂層60で覆うことで、低反射層30を保護することができる。
【0019】
各実施例による反射型エンコーダスケールでは、透光性樹脂基板10には、ポリカーボネート樹脂基板が適しているが、ポリエチレンテレフタレート、アクリルなどの樹脂を用いることができる。透光性樹脂基板10は、1μm〜500μmの樹脂フィルム又は樹脂シートで構成される。
光反射用金属膜20には、アルミニウム膜が適しており、透光性樹脂基板10に蒸着させて形成することが適している。アルミニウムを用いることで広い波長域で高い正反射率を得ることができ、蒸着膜とすることで微細パターンを精度よく形成できる。
レジスト40には、ゴム系フォトレジスト又はエポキシ系フォトレジストが適している。ゴム系フォトレジスト又はエポキシ系フォトレジストは、粘着性酸化防止膜よりも酸素透過性が低く酸化防止効果が高く、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができる。更に、ゴム系フォトレジストを0.5〜2μmの薄膜で用いることで微細なパターン形成を得ることができる。
【0020】
本発明による反射型エンコーダユニットは、光源71と、光センサ72とを備え、光源71から反射型エンコーダスケールに照射された光の内、光反射用金属膜20で反射した反射光を光センサ72で検出する。このように本発明によれば、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができる反射型エンコーダユニットを提供することができる。
【0021】
図2は、第1実施例による反射型エンコーダスケールの製造工程図である。
図2(a)は材料、
図2(b)はレジストコーティング工程、
図2(c)は露光・現像工程、
図2(d)はエッチング工程、
図2(e)は低反射層形成工程である。光反射用金属膜20には、アルミニウム層21を用いている。
【0022】
図2(a)に示すように、アルミニウム層21を一方の面に備えた透光性樹脂基板10を用いる。
図2(b)に示すレジストコーティング工程では、アルミニウム層21にレジスト40を付着させる。
図2(c)に示す露光・現像工程は、レジストコーティング工程の後に行う。
露光・現像工程では、レジスト40を露光・現像し、一部のレジスト40を除去することで、所定のレジストパターンを形成する。
図2(d)に示すエッチング工程は露光・現像工程の後に行う。
エッチング工程では、露出したアルミニウム層21をエッチングする。
図2(e)に示す低反射層形成工程はエッチング工程の後に行う。
低反射層形成工程は、アルミニウム層21にレジスト40を付着させた状態で、低反射層30を透明粘着剤50によってレジスト40及び透光性樹脂基板10に貼り合わせる。
【0023】
本実施例によれば、アルミニウム層21にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができ、エッチング工程の後のレジスト剥離工程を経ないために生産性が高いとともに、アルミニウム層21が薬液に触れることがないために薬液残渣による腐食が生じない。
【0024】
図3は、第2実施例による反射型エンコーダスケールの製造工程図である。
図3(a)は材料、
図3(b)はレジストコーティング工程、
図3(c)は露光・現像工程、
図3(d)はエッチング工程、
図3(e)は低反射層形成工程である。光反射用金属膜20には、アルミニウム層21を用いている。
図3(a)から
図3(d)は、
図2(a)から
図2(d)までと同一であるため説明を省略する。
図3(e)に示す低反射層形成工程は、アルミニウム層21にレジスト40を付着させた状態で、低反射層30をレジスト40及び透光性樹脂基板10の裏面12に形成する。
【0025】
本実施例によれば、アルミニウム層21にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができ、エッチング工程の後のレジスト剥離工程を経ないために生産性が高いとともに、アルミニウム層21が薬液に触れることがないために薬液残渣による腐食が生じない。また、本実施の形態によれば、レジスト40によってアルミニウム層21を覆っているので、低反射層30を透光性樹脂基板10の裏面12に直接形成することができ、アルミニウム層21と低反射層30とにギャップがないためセンシング精度が高まる。
【0026】
図4は、第3実施例による反射型エンコーダスケールの製造工程図である。
図4(a)は材料、
図4(b)はレジストコーティング工程、
図4(c)は露光・現像工程、
図4(d)はエッチング工程、
図4(e)は低反射層形成工程である。光反射用金属膜20には、アルミニウム層21を用いている。
図4(a)から
図4(d)は、
図2(a)から
図2(d)までと同一であるため説明を省略する。
図4(e)に示す低反射層形成工程は、アルミニウム層21にレジスト40を付着させた状態で、樹脂層60を黒色粘着剤30によってレジスト40及び透光性樹脂基板10に貼り合わせる。
【0027】
本実施例によれば、アルミニウム層21にレジスト40を付着させているので、高温高湿条件下でも十分な防湿性能を得ることができ、エッチング工程の後のレジスト剥離工程を経ないために生産性が高いとともに、アルミニウム層21が薬液に触れることがないために薬液残渣による腐食が生じない。また、本実施の形態によれば、レジスト40によってアルミニウム層21を覆っているので、低反射層30としての黒色粘着剤を透光性樹脂基板10の裏面12に直接用いることができ、アルミニウム層21と低反射層30とにギャップがないためセンシング精度が高まる。