特許第6797733号(P6797733)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6797733-撮像装置 図000002
  • 特許6797733-撮像装置 図000003
  • 特許6797733-撮像装置 図000004
  • 特許6797733-撮像装置 図000005
  • 特許6797733-撮像装置 図000006
  • 特許6797733-撮像装置 図000007
  • 特許6797733-撮像装置 図000008
  • 特許6797733-撮像装置 図000009
  • 特許6797733-撮像装置 図000010
  • 特許6797733-撮像装置 図000011
  • 特許6797733-撮像装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797733
(24)【登録日】2020年11月20日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】撮像装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20060101AFI20201130BHJP
   H04N 5/225 20060101ALI20201130BHJP
   G03B 15/00 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   G03B17/56 A
   H04N5/225 200
   G03B15/00 S
   G03B17/56 Z
【請求項の数】7
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-66282(P2017-66282)
(22)【出願日】2017年3月29日
(65)【公開番号】特開2018-169486(P2018-169486A)
(43)【公開日】2018年11月1日
【審査請求日】2020年2月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100124442
【弁理士】
【氏名又は名称】黒岩 創吾
(72)【発明者】
【氏名】藤井 和希
【審査官】 藏田 敦之
(56)【参考文献】
【文献】 韓国公開特許第2002−0042250(KR,A)
【文献】 特開2006−47868(JP,A)
【文献】 中国実用新案第203968222(CN,U)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0147194(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56 −17/58
G03B 15/00
H04N 5/222− 5/257
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定面に固定される設置部材と、
内部に撮像ユニットが配置され、前記設置部材に対して着脱可能に構成される第1ケースと、
前記第1ケースの内部に配置された前記撮像ユニットを覆うように構成されるとともに、前記第1ケースに対して着脱可能に構成される第2ケースと、を備え、
前記第2ケースは、第1方向に回転させることにより、前記設置部材に装着された前記第1ケースから取り外し可能であり、前記第1方向と反対方向である第2方向に回転させることにより、前記第1ケースと一体的に前記設置部材から取り外し可能である、撮像装置。
【請求項2】
前記第1ケースは、第1ロック位置と第1解除位置との間を回動でき、前記第2ケースは、第2ロック位置と第2解除位置との間を回動でき、
前記第1ケースが第1ロック位置にあり、前記第2ケースが第2ロック位置にある状態から前記第2ケースを前記第1方向と反対方向である第2方向に回動させることにより、前記第1ケースが前記第1ロック位置から前記第1解除位置に回動し、前記第1ケースと前記第2ケースを一体的に前記設置部材から取り外し可能である、請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記第2ケースが前記第2ロック位置に位置する状態で、前記固定面に設置された前記設置部材に対して、前記第1ケースを前記第1解除位置から前記第1ロック位置に向かう前記第1方向に回動させることにより、前記撮像装置を前記固定面に設置できる、請求項に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記第1ケースに設けられた係止部と、前記設置部材に設けられ、前記係止部を係止するフックとからなる第1ロック機構と、
前記第2ケースに設けられ、溝を有する第1リブと、前記第1ケースに設けられ、前記第1リブの前記溝に配置される第1突起とからなる第2ロック機構と、を備え、
前記第1ロック位置は、前記係止部が前記フックによって係止されることにより前記設置部材に対して前記第1ケースが固定される位置であり、
前記第1解除位置は、前記係止部の前記係止が解除されることにより前記設置部材から前記第1ケースが取り外し可能な位置であり、
前記第2ロック位置は、前記溝に前記第1突起が配置されることにより前記第1ケースに対して前記第2ケースが固定される位置であり、
前記第2解除位置は、前記溝の外に前記第1突起が配置されることにより前記第1ケースから前記第2ケースが取り外し可能な位置である、請求項2または3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記溝は、前記溝の内部に向けて突出する突出部を有し、
前記突出部は、
前記第1ケースと前記第2ケースを一体的に前記設置部材から取り外す場合、前記第1突起と当接し、
前記第1ケースが前記設置部材に固定された状態で前記第2ケースを前記第1ケースから取り外す場合、前記第1突起と当接しない、請求項4に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記設置部材は貫通孔を有し、前記第1ケースは前記貫通孔に挿通される第2突起を有し、
前記第1ケースは、前記貫通孔に前記第2突起が挿通されることにより、前記第1ロック位置から前記第1解除位置への回動を制限される、請求項4または5に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記第1ケースは、前記第2突起を前記貫通孔に向けて付勢することで前記第2突起を前記貫通孔に挿通させる付勢部材と、前記第2突起への付勢を解除する付勢解除部材と、を有し、
前記付勢解除部材が、前記第2ケースが回動した際に前記第2ケースと当接することで前記付勢部材の前記第2突起への付勢が解除され、前記第2突起は前記貫通孔の外に位置する、請求項に記載の撮像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は天井や壁面に設置して使用される撮像装置に関し、メンテナンス時の作業を容易にした撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、撮像装置において、例えば、特許文献1では、撮像ユニットを備えたカメラホルダにカメラカバーを取り付けた状態で、天井や壁面などに固定された台座部にカメラホルダを固定するものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003―189138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の特許文献1に開示された従来技術では、カメラホルダ内のカメラのメンテナンスの際、カメラカバーが取り付けられたカメラホルダを台座部から取り外してからカメラホルダとカメラカバーとに分離させる必要がある。そのため、手間がかかるという問題があり、種々の対策が望まれていた。
【0005】
そこで、本発明は、撮像ユニットのメンテナンス時の作業が容易である撮像装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、固定面に固定される設置部材と、内部に撮像ユニットが配置され、前記設置部材に対して着脱可能に構成される第1ケースと、前記第1ケースの内部に配置された前記撮像ユニットを覆うように構成されるとともに、前記第1ケースに対して着脱可能に構成される第2ケースと、を備え、前記第2ケースは、第1方向に回転させることにより、前記設置部材に装着された前記第1ケースから取り外し可能であり、前記第1方向と反対方向である第2方向に回転させることにより、前記第1ケースと一体的に前記設置部材から取り外し可能である、撮像装置。
【発明の効果】
【0007】
本発明の撮像装置は、撮像ユニットのメンテナンス時の作業が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態における監視カメラの外観図である。
図2】本実施形態における監視カメラの分解斜視図である。
図3】本実施形態における監視カメラの下ケースおよび上ケースの分解斜視図である。
図4】本実施形態における監視カメラの設置部材および下ケースの分解斜視図である。
図5】本実施形態における監視カメラの回転制限部の詳細図である。
図6】本実施形態における監視カメラの下ケースと上ケースの取付けを示す図である。
図7】本実施形態における監視カメラの下ケースと上ケースの取付けを示す図である。
図8】本実施形態における監視カメラの設置前の状態を示す図である。
図9】本実施形態における監視カメラの設置後の状態を示す図である。
図10】本実施形態における監視カメラの上ケースおよび下ケースを一体的に取り外す途中の状態を示す図である。
図11】本実施形態における監視カメラの上ケースを取り外す状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照して、本発明の実施形態の一例を説明する。
【0010】
図1は、本実施形態における撮像装置としての監視カメラ100の外観図であり、図2は、本実施形態における監視カメラ100の分解斜視図である。図3は、本実施形態における監視カメラ100の下ケース301および上ケース201の分解斜視図であり、図4は、本実施形態における監視カメラ100の設置部材101および下ケース301の分解斜視図である。図5は、本実施形態における監視カメラ100の回転制限部500の詳細図である。
【0011】
本実施形態の監視カメラ100は、図1に示すように、設置部材101と、上ケースユニット200と、下ケースユニット300と、を備えている。
【0012】
設置部材101は、固定面の一例としての天井や壁面に固定される部材であり、板金である。設置部材101は、図4に示すように、第1ロック機構の一例としてのフック101aと、くぼみ部101bと、貫通孔101cと、取付部101dと、を有している。
【0013】
フック101aは、下ケースユニット300と係合する部分である。フック101aは、L字状であり、周方向に所定の間隔を隔てて3つ設けられている。
【0014】
くぼみ部101bは、取付部101dから下ケースユニット300に向けて突出しており、取付部101dの端部に設けられている。
【0015】
貫通孔101cは、後述する回転制限部材500が挿通される部分であり、くぼみ部101bに形成されている。
【0016】
取付部101dは、天井や壁面に固定される部分であり、円形の一部が切り欠かれた形状となっている。
【0017】
上ケースユニット200は、図2に示すように、第2ケースの一例としての上ケース201と、ビス202と、圧縮コイルスプリング203と、を有している。
【0018】
上ケース201は、図3に示すように、円状の開口201aと、ビス孔201bと、第2ロック機構の一例としての第1リブ201cと、突出部201dと、第2リブ201eと、を有している。
【0019】
開口201aは、上ケース201の中央部に設けられており、鏡筒ユニット400が配置される。ビス孔201bには、下ケース301に固定するためのビス202が挿通される。第1リブ201cは、円周方向に間隔を隔てて3つ設けられており、それぞれに周方向に延びる溝201fが形成されている。突出部201dは、図7に示すように、溝201fの内部に向けて突出している。第2リブ201eは、上ケースユニット200を回転させたときに、後述する回転制限部500と当接する部材であり、上ケース201の内周面から内側に向けて突出している。
【0020】
ビス202は、上ケース201のビス孔201bに挿通して下ケース301と一体となるよう組み付けられる。
【0021】
圧縮コイルスプリング203は、ビス202と上ケース201の間に狭持されて組み付けられ、ビス202を上ケース201に向けて付勢する。
【0022】
下ケースユニット300は、図2に示すように、第1ケースの一例としての下ケース301と、第1カバー部材303と、第2カバー部材304と、図4に示す回転制限部500と、を有する。
【0023】
下ケース301は、受部301aと、スライド溝301bと、略台形状の台形部301cと、第1ロック機構の一例としての係止部301dと、第2ロック機構の一例としての第1突起301eと、ビス孔301fと、を有している。
【0024】
受部301aは、略円筒状であり、後述する回転制限部500が配置される。
【0025】
スライド溝301bには、後述する回転制限部500のリブ501bが配置され、回転制限部500のリブ501bをガイドする。
【0026】
台形部301cは、円周方向において一定の間隔を隔てて、3か所設けられている。台形部301cは、高さ方向において貫通している。
【0027】
係止部301dは、設置部材101のフック101aと係合する。係止部301dは、矩形状であり、台形部301c内に位置している。
【0028】
第1突起301eは、下ケース301の端部から内側に向けて突出しており、上ケース201の溝201fの内部に配置される。
【0029】
ビス孔301fは、下ケース301の第1突起301eと上ケース201の突出部201dが当接する位置において、ビス孔201bと一致する。
【0030】
第1カバー部材303は、図2に示すように、メイン基板302を覆うように配置され、下ケース301に固定される。また、第1カバー部材303の中央部には、撮像ユニットの一例としての鏡筒ユニット400が固定される。鏡筒ユニット400は、レンズ群を有する鏡筒部と、撮像素子を有する撮像素子基板と、から構成され、鏡筒部と撮像素子基板は、図示しないFPC等の電気的接続手段によって、メイン基板302と電気的に接続される。
【0031】
第2カバー部材304は、図2に示すように、メイン基板302と、第1カバー部材303と、鏡筒ユニット400と、を覆うように配置され、下ケースに301に固定される。
【0032】
回転制限部500は、図5に示すように、監視カメラ100の高さ方向に駆動可能なスライド部材501と、付勢解除部材502と、付勢部材503と、蓋504と、を有する。
【0033】
スライド部材501は、監視カメラ100の高さ方向に沿って移動可能であり、傾斜面501aと、スライド溝301bに配置されるリブ501bと、第2突起501cと、を有している。
【0034】
付勢解除部材502は、スライド部材501の傾斜面501aと当接する傾斜面502aと、第2リブ201eの当接する当接部502bと、を有している。
【0035】
付勢部材503は、第2突起501cを設置部材101の貫通孔101cに向けて付勢している。
【0036】
回転制限部500は、下ケース301に組み付けられる。下ケース301の受部301aに、付勢部材503、スライド部材501、付勢解除部材502、蓋504の順に組付けられ、蓋504は下ケース301に固定される。このとき、スライド部材501のリブ501bが下ケース301のスライド溝301bに嵌め合わされて組付けられることで、スライド部材501は、下ケース301の高さ方向に摺動可能に組付けられる。
【0037】
また、スライド部材501の傾斜面501aと付勢解除部材502の傾斜面502aは当接するように組付けられる。これにより、付勢解除部材502を中心軸周りに回動させることで、付勢部材503の付勢を解除し、第2突起501cを下ケース301の高さ方向に動作させることが可能となる。
【0038】
次に、図6図7を用いて、上ケースユニット200と下ケースユニット300との組付けについて説明する。図6および図7は、本実施形態における監視カメラの上ケースユニット200と下ケースユニット300の取付けを示す図である。なお、図6は、第2ケース301が第2解除位置に位置する状態であり、図7は、第2ケース301が第2ロック位置に位置する状態である。
【0039】
上ケースユニット200と下ケースユニット300の組付けは、図6に示すように、まず、上ケース201の第1リブ201cと下ケース301の第1突起301eとが干渉しないように、第1リブ201cを台形部301cに挿入する。そして、上ケース201の端面と下ケース301の端面を当接させる。そして、当接状態のまま、上ケース201を下ケース301の第1突起301eに位置する第1方向に回転させ、図7に示すように、第1突起301eが上ケース201の第1リブ201cの溝201fに挿通するように係合させる。これにより、上ケースユニット200は、下ケースユニット300に対して、高さ方向の動きが制限される。また、図7に示すように、下ケース301の第1突起301eと上ケース201の突出部201dが当接する位置において、上ケースユニット200のビス孔201bと下ケースユニット300のビス孔301fの位置が一致する。この状態で、ビス202を締結することにより、上ケースユニット200と下ケースユニット300の相対回転を制限することが可能となる。なお、上ケース201を下ケース301に対して回転させる例を説明したが、下ケース301を上ケース201に対して回動させて上ケースユニット200と下ケースユニット300の組付けてもよい。
【0040】
次に、図8図9を用いて、本実施形態における監視カメラ100の天井や壁面への設置作業について説明する。図8は、本実施形態における監視カメラ100の設置前の状態を示す図である。図9は、本実施形態における監視カメラ100の設置後の状態を示す図である。なお、図8は、第1ケース301が第1解除位置に位置し、第2ケース201が第2ロック位置に位置する状態であり、図9は、第1ケース301が第1ロック位置に位置し、第2ケース201が第2ロック位置に位置する状態である。
【0041】
監視カメラ100の設置は、まず設置部材101を天井もしくは壁面に固定する。次に、図8に示すように、設置部材101のフック101aが、下ケースユニット300の台形部301c内に配置されるように、下ケースユニット300を設置部材101に対して配置する。そして、下ケースユニット300を第1方向(図中A方向)へ回転させ、図9に示すように、フック101aと係止部301dを係合させる。
【0042】
言い換えると、第2ケース201が第2ロック位置に位置する状態で、固定面に設置された設置部材101に対して、第1ケース301を第1解除位置から第1ロック位置に向かう第1方向(A方向)に回動させることにより、監視カメラ100を固定面に設置する。 また、下ケースユニット300のA方向への回転により、回転制限部500の第2突起501cは、設置部材101のくぼみ部101bに到達すると、くぼみ部101bにより押圧された状態となる。そして、さらに回転させると、下ケースユニット300の回転制限部500が、設置部材101のくぼみ部101bに沿って移動する。そして、設置部材101の貫通孔101cに回転制限部500の第2突起501cが嵌まる位置にくると、第2突起501cは、付勢部材503の付勢力によって貫通孔101c内に配置される。これにより、下ケースユニット300の高さ方向及び回転方向の移動が制限され、図9に示す状態となり、監視カメラ100の天井もしくは壁面への設置が完了する。
【0043】
以上のように、本実施形態における監視カメラ100は、回転操作によって天井もしくは壁面への設置できるので、設置作業者に与える負荷が小さく、監視カメラ100の天井等への設置が容易である。
【0044】
次に、図9図10を用いて、上ケースユニット200と下ケースユニット300を一体的に設置部材101から取り外す作業について説明する。図10は、本実施形態における監視カメラ100の上ケースユニット200と下ケースユニット300を一体的に取り外す途中の状態を示す図である。図10は、第1ケース301が第1ロック位置に位置し、第2ケース201が第2ロック位置に位置する状態である。
【0045】
まず、上ケースユニット200のビス202の締結を解除することで、上ケースユニット200の回転制限を解除する。この状態で、上ケースユニット200を第2方向(図中B方向)へ回転させる。このとき、上ケースユニット200の突起201dと下ケースユニット300の第1突起301eは干渉するため、上ケースユニット200のリブ201cが第1突起301eとの干渉量分変形する。また、上ケース201に形成された第2のリブ201eによって、回転制限部500の付勢解除部材502が操作される。
【0046】
これにより、第2突起501cが設置部材101から離れる方向に移動し、設置部材101と下ケースユニット300の回転制限が解除される。さらに、同方向に回転させることで、図10に示す状態となる。そして、さらに回転させ、フック101aと係止部301dとの係合が解除されると、上ケースユニット200と下ケースユニット300を一体的に設置部材101から取り外すことが可能となる。
【0047】
言い換えると、第1ケース301が第1ロック位置にあり、第2ケース201が第2ロック位置にある状態から第2ケース201を第1方向と反対方向である第2方向(B方向)に回動させることにより、第1ケース301が第1ロック位置から第1解除位置に回動し、第1ケース301と第2ケース201を一体的に設置部材101から取り外し可能である。
【0048】
以上のように、本実施形態における監視カメラ100は、容易な構成で、上ケース201および下ケース301を一体的に設置部材101から取り外すことができる。
【0049】
次に、図9図11を用いて、上ケースユニット200を下ケースユニット300から取り外す作業について説明する。図11は、本実施形態における監視カメラ100の上ケースユニット200を取り外す状態を示す図である。図11は、第1ケース301が第1ロック位置に位置し、第2ケース201が第2解除位置に位置する状態である。
【0050】
まず、上ケースユニット200のビス202の締結を解除することで、上ケースユニット200の回転制限を解除する。この状態で、上ケースユニット200を第1方向(図中C方向)へ回転させる。これにより、図11に示すように、上ケースユニット200の第1リブ201cと下ケースユニット300第1突起301eの係合状態が解除され、監視カメラ100から上ケースユニット200のみを取り外すことが可能となる。このとき、下ケースユニット300と設置部材101の係合状態および回転制限状態は維持されている。
【0051】
言い換えると、第1ケース301を第1ロック位置に配置させた状態で第2ケース201を第2ロック位置から第2解除位置に向かう第1方向(C方向)に回動させることにより、第1ケース301が設置部材101に固定された状態で第2ケース201を第1ケース301から取り外し可能である、
以上のように、本実施形態における監視カメラ100は、容易な構成で、上ケースユニット200のみを取り外すことができるため、下ケースユニット300を設置状態のまま、鏡筒ユニット400のメンテナンスを実施することができる。
【0052】
また、上ケースユニット200の突出部201dと下ケースユニット300の第1突起301eとが当接しない方向回転させるため、上ケースユニット200および下ケースユニット300を一体的に取り外す場合と比較すると、回転操作のために必要とする操作トルクは小さい。
【0053】
これにより、作業者に取り外すユニットを認識させて、例えば、下ケースユニット300を設置状態のまま、メンテナンスを実施したい場合に、下ケースユニット300と上ケースユニット200を一体的に取り外してしまうことを抑制することが可能になる。
【0054】
また、下ケースユニット300と上ケースユニット200を一体的に取り外す場合に上ケースユニット200を回転させる方向(B方向)と、上ケースユニット200のみを取り外す場合に上ケースユニット200を回転させる方向(C方向)とが、逆方向である。
【0055】
これにより、作業者が、誤操作をすることを抑制することができる。
【0056】
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、上述した実施形態の一部を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0057】
100 監視カメラ
101 設置部材
101a フック
101c 貫通孔
200 上ケースユニット
201 上ケース
201c 第1リブ
201d 突出部
201e 第2リブ
201f 溝
300 下ケースユニット
301 下ケース
301d 係止部
301e 第1突起
502 付勢解除部材
502c 第2突起
503 付勢部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11