特許第6797743号(P6797743)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特許6797743-弾性クローラ 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797743
(24)【登録日】2020年11月20日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】弾性クローラ
(51)【国際特許分類】
   B62D 55/253 20060101AFI20201130BHJP
【FI】
   B62D55/253 B
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-81632(P2017-81632)
(22)【出願日】2017年4月17日
(65)【公開番号】特開2018-177066(P2018-177066A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2019年12月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100186015
【弁理士】
【氏名又は名称】小松 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100179947
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 晃太郎
(72)【発明者】
【氏名】六尾 聡
【審査官】 米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2008/0211301(US,A1)
【文献】 特許第2897838(JP,B2)
【文献】 特開平5−39067(JP,A)
【文献】 特許第2609801(JP,B2)
【文献】 特開2013−86727(JP,A)
【文献】 特開2012−96638(JP,A)
【文献】 特開2012−111368(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0079260(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 55/253
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弾性材料からなる無端状のクローラ本体と、
前記クローラ本体の内部にクローラ周方向に間隔を置いて埋設されており、クローラ幅方向に延びた複数の芯金と、
前記クローラ本体の外周面から外向きに突出した位置に配置されており、前記芯金の相互間に配置された少なくとも1つの芯金間踏面と、
前記クローラ本体の外周面から外向きに突出した位置に配置されており、前記芯金のクローラ幅方向端部それぞれとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された、2つの芯金端部踏面と
を備えており、
前記芯金における一方の前記クローラ幅方向端部とクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された前記芯金端部踏面と、当該芯金における他方の前記クローラ幅方向端部とクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された前記芯金端部踏面とは、クローラ幅方向において不連続である、弾性クローラ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの芯金間踏面は、少なくとも前記クローラ本体のクローラ幅方向の中央部に配置されている、請求項1に記載の弾性クローラ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの芯金間踏面は、クローラ幅方向に間隔を置いて配置された、2つの芯金間踏面である、請求項2に記載の弾性クローラ。
【請求項4】
前記2つの芯金端部踏面の一方は、前記芯金の一方のクローラ幅方向端部のうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の一方側の領域と重なり合う位置に配置された芯金端部踏面であり、前記2つの芯金端部踏面の他方は、前記芯金の他方のクローラ幅方向端部のうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の他方側の領域と重なり合う位置に配置された芯金端部踏面である、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
【請求項5】
前記芯金間踏面は、前記芯金端部踏面に連続する踏面である、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
【請求項6】
前記芯金端部踏面は、クローラ周方向に隣り合う、他の前記芯金端部踏面それぞれとクローラ周方向に不連続な踏面である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
【請求項7】
前記芯金端部踏面は、クローラ周方向に隣り合う、他の前記芯金端部踏面それぞれとクローラ周方向に連続する踏面である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性クローラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の弾性クローラには、無端状のクローラ本体の内部に、クローラ周方向に間隔を置いて、クローラ幅方向に延びた複数の芯金を埋設したものがある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の弾性クローラでは、前記芯金は、クローラ本体の外周面から外向きに突出させたゴム突起を避けるように、当該ゴム突起のクローラ周方向の相互間に配置している。こうした構成を採用すれば、機体からの駆動力をロス無く伝達し、振動の抑制も期待される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2012/039431号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、本願発明者は、鋭意検討の結果、こうした従来の弾性クローラであっても、弾性クローラのクローラ周方向の剛性が不均一であることから、振動の抑制に改善の余地があることを見出した。
【0005】
本発明の目的は、転動時における振動を抑制することができる、弾性クローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る弾性クローラは、弾性材料からなる無端状のクローラ本体と、前記クローラ本体の内部にクローラ周方向に間隔を置いて埋設されており、クローラ幅方向に延びた複数の芯金と、前記クローラ本体の外周面から外向きに突出した突起の位置に配置されており、前記芯金の相互間に配置された少なくとも1つの芯金間踏面と、前記クローラ本体の外周面から外向きに突出した突起の位置に配置されており、前記芯金のクローラ幅方向端部それぞれとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された、2つの芯金端部踏面とを備える。
本発明に係る弾性クローラによれば、転動時における振動を抑制することができる。
【0007】
本発明に係る弾性クローラでは、前記少なくとも1つの芯金間踏面の一部は、少なくとも前記クローラ本体のクローラ幅方向の中央部に配置されていることが好ましい。
この場合、転動時における振動を、より抑制することができる。
【0008】
本発明に係る弾性クローラでは、前記少なくとも1つの芯金間踏面は、クローラ幅方向に間隔を置いて配置された、2つの芯金間踏面であることが好ましい。
この場合、転動時における振動を、より一層、抑制することができる。
【0009】
本発明に係る弾性クローラでは、前記2つの芯金端部踏面の一方は、前記芯金の一方のクローラ幅方向端部のうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の一方側の領域と重なり合う位置に配置された芯金端部踏面であり、前記2つの芯金端部踏面の他方は、前記芯金の他方のクローラ幅方向端部のうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の他方側の領域と重なり合う位置に配置された芯金端部踏面であることが好ましい。
この場合、芯金の2つのクローラ幅方向端部はそれぞれ、2つの芯金端部踏面のそれぞれによって、クローラ周方向の一方側の領域と他方側の領域とで、クローラ厚み方向投影視で斜交いに支持することができる。
【0010】
本発明に係る弾性クローラでは、前記芯金間踏面は、前記芯金端部踏面に連続する踏面であることが好ましい。
この場合、前記芯金間踏面及び前記芯金端部踏面は、クローラ本体の外周面から外向きに突出する1つの突起の頂面として構成されるため、良好なトラクション性能及び耐久性を確保しつつ、転動時における振動を抑制することができる。
【0011】
本発明に係る弾性クローラでは、前記芯金端部踏面は、クローラ周方向に隣り合う、他の前記芯金端部踏面それぞれとクローラ周方向に不連続な踏面とすることができる。
この場合、トラクション性能及び排土性能(土、泥及び雪等の異物を剥離させることができる性能ともいう)を確保しつつ、転動時における振動を抑制することができる。
【0012】
本発明に係る弾性クローラでは、前記芯金端部踏面は、クローラ周方向に隣り合う、他の前記芯金端部踏面それぞれとクローラ周方向に連続する踏面とすることができる。
この場合、クローラ周方向の剛性が高まることから、耐久性を向上させつつ、転動時における振動を抑制することができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、転動時における振動を抑制することができる、弾性クローラを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1の実施形態に係る弾性クローラであって、当該弾性クローラの一部を、その内周面の方向から概念的に示す平面図である。
図2】本発明の第2の実施形態に係る弾性クローラであって、当該弾性クローラの一部を、その外周面の方向から示す平面図である。
図3図2の弾性クローラを、その内周面の方向から示す平面図である。
図4図2のA−A断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明の様々な実施形態に係る弾性クローラを説明する。本明細書では、符号X、符号Y及び符号Zはそれぞれ、クローラ幅方向、クローラ周方向及びクローラ厚み方向を示す。また本明細書では、「クローラ厚み方向投影視」とは、例えば、図1図3に示すように、弾性クローラをクローラ厚み方向に投影視(透視)することを意味する。
【0016】
図1中、符号1Aは、本発明の第1の実施形態に係る弾性クローラである。図1では、弾性クローラ1Aは概念的に示されている。
【0017】
符号2は、弾性材料からなる無端状のクローラ本体である。図1に示すように、クローラ本体2は、クローラ周方向に無端帯状に延びている。本実施形態では、クローラ本体2は、主にゴムで構成されている。なお、図1では、クローラ本体2の外周面2aは、紙面裏側に位置するものとし、クローラ本体2の内周面2bは、紙面表側に位置するものとする。
【0018】
符号3は、クローラ本体2の内部にクローラ周方向に間隔を置いて埋設されており、クローラ幅方向に延びた複数の芯金3である。図1中、芯金3の外形形状は破線で示している。芯金3は、例えば、スチール等の金属からなる。本実施形態では、図1に示すように、芯金3は、1つの基部3aと、2つの翼部3bとを有している。2つの翼部3bはそれぞれ、基部3aからクローラ幅方向に延びている。本実施形態では、芯金3は、基部3aと翼部3bとの間(或いは、基部3a又は翼部3b)にそれぞれ、クローラ幅方向に互いに間隔を置いて2つの突起3cを有している。図1に示すように、2つの突起3cはそれぞれ、クローラ本体2の内周面2bからクローラ厚み方向に突き出している。芯金3の2つの突起3cはそれぞれ、クローラ幅方向の中央部に配置されている。
【0019】
符号4は、クローラ本体2の外周面2aから外向きに突出した突起の位置に配置されており、芯金3の相互間に配置された少なくとも1つの芯金間踏面である。本実施形態では、芯金3の相互間では、芯金間踏面4は、芯金3とクローラ厚み方向視で重なり合わない。即ち、芯金間踏面4は、芯金3の存在しないクローラ本体2の外周面2aに設けられている。本実施形態では、芯金間踏面4は、クローラ本体2の外周面2aから外向きに突出したブロック(突起)Bの頂面である。ブロックBは、クローラ本体2と同様、主にゴムで構成されている。本実施形態では、前記少なくとも1つの芯金間踏面4は、クローラ幅方向に間隔を置いて配置された2つの踏面である。本明細書中、「踏面」とは、弾性クローラ1Aがクローラ周方向に転動するときに、例えば、圃場、雪道、道路等の路面に最初に接地する部分をいう。即ち、芯金間踏面4はそれぞれ、弾性クローラ1Aがクローラ周方向に転動するときに、路面に対して所定の間隔で繰り返し路面に対して最初に接地する。
【0020】
符号5は、芯金間踏面4と同様、クローラ本体2の外周面2aから外向きに突出した突起の位置に配置されており、芯金3のクローラ幅方向端部3eとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された、2つの芯金端部踏面である。即ち、本実施形態では、2つの芯金端部踏面5がそれぞれ、同一の芯金3のクローラ幅方向端部3eそれぞれ(クローラ幅方向両端部)とクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置されている。本実施形態では、芯金端部踏面5も、芯金間踏面4と同様、クローラ本体2の外周面2aから外向きに突出したブロックBの頂面である。ブロックBは、クローラ本体2と同様、主にゴムで構成されている。芯金端部踏面5は、弾性クローラ1Aがクローラ周方向に転動するときに、芯金間踏面4に続いて、或いは、芯金間踏面4に先んじて、路面に対して所定の間隔で繰り返し路面に対して最初に接地する。また本実施形態では、芯金端部踏面5は、クローラ本体2の外周面2aから芯金間踏面4と同一の高さで外向きに突出している。
【0021】
このように、本実施形態に係る弾性クローラ1Aは、芯金3の相互間に配置された少なくとも1つの芯金間踏面4と、芯金3の2つのクローラ幅方向端部3eそれぞれとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された、2つの芯金端部踏面5とを備える。
【0022】
本実施形態では、弾性クローラ1Aがクローラ周方向に転動するときに、芯金3の相互間に配置された芯金間踏面4が路面に接地する。すると、芯金間踏面4は、図示せぬ機体(転輪)からの荷重の反力(グリップ力)を路面より受ける。このため、本実施形態では、芯金間踏面4が路面に接地すると、前記機体からの荷重とその反力との関係から、芯金3の相互間のクローラ本体2において、特に芯金間踏面4でのクローラ厚み方向の剛性が高まる。これにより、弾性クローラ1Aの転動時に、芯金3の相互間のクローラ本体2で生じるクローラ厚み方向の沈み込みが抑制される。
【0023】
また本実施形態では、弾性クローラ1Aがクローラ周方向に転動するときに、芯金3のクローラ幅方向端部3eに配置された芯金端部踏面5が路面に接地する。すると、芯金端部踏面5は、芯金間踏面4と同様、前記機体からの荷重の反力を路面より受ける。このため、芯金端部踏面5が路面に接地すると、前記機体からの荷重とその反力との関係から、芯金3の配置されたクローラ本体2において、特に芯金端部踏面5でのクローラ厚み方向の剛性が高まる。しかも、本実施形態では、芯金3は、クローラ本体2の内部で、2つの芯金端部踏面5の間に掛け渡されたような状態にある。このため、2つの芯金端部踏面5でのクローラ厚み方向の剛性が高まると、芯金3は、2つの芯金端部踏面5で、あたかも強固に支持されたような状態になる。即ち、2つの芯金端部踏面5でのクローラ厚み方向の剛性が高まると、2つの芯金端部踏面5の間の芯金3の部分でのクローラ厚み方向の剛性も高まる。これにより、弾性クローラ1Aの転動時に、芯金3全体で生じるクローラ厚み方向の沈み込みが抑制される。
【0024】
このように、本実施形態に係る弾性クローラ1Aによれば、弾性クローラ1Aの転動時に芯金3の有り無しが繰り返されても、この繰り返しに伴う沈み込み(振動)が抑えられる。即ち、本実施形態に係る弾性クローラ1Aによれば、クローラ本体2が芯金間踏面4及び芯金端部踏面5によってクローラ幅方向に連続的に支持されることにより、クローラ周方向の剛性が均一化し、当該弾性クローラ1Aの転動中、クローラ周方向における、クローラ厚み方向の変位変動を抑制することができる。従って、本実施形態に係る弾性クローラ1Aによれば、弾性クローラ1Aの転動時における振動を抑制することができる。
【0025】
また本実施形態に係る弾性クローラ1Aでは、芯金間踏面4の一部は、少なくともクローラ本体2のクローラ幅方向の中央部に配置されている。本実施形態では、前記中央部は、芯金3の2つの突起3cの間の部分である。図1に示すように、本実施形態では、芯金間踏面4のクローラ幅方向内側部分は、クローラ幅方向において、芯金3の突起3cとクローラ周方向で重複する位置に配置されている。また図1に示すように、本実施形態に係る弾性クローラ1Aでは、クローラ本体2の内周面2bに、クローラ周方向に延びる、2つの転輪通過面7が配置されている。転輪通過面7は、前記機体の前記転輪が転動することが可能な路面である。2つの転輪通過面7は、クローラ幅方向に間隔を置いて配置されている。本実施形態では、転輪通過面7は、芯金3の突起3cよりもクローラ幅方向外側の位置に配置されている。また本実施形態では、図1に示すように、芯金間踏面4のうち、当該芯金間踏面4のクローラ幅方向内側部分を除いた残部(芯金間踏面4のクローラ幅方向中央部分及びクローラ幅方向外側部分)は、クローラ幅方向において、転輪通過面7とクローラ周方向で重複する位置に配置されている。即ち、芯金間踏面4のクローラ幅方向内側部分以外の残部は、クローラ厚み方向で転輪通過面7と重複する位置に配置されている。本実施形態のように、芯金間踏面4の一部を、少なくともクローラ本体2のクローラ幅方向の中央部に配置すれば、芯金間踏面4は、転輪通過面7をより近い位置で支持する。このため、芯金3の相互間における前記転輪の通過に伴うクローラ厚み方向の変位変動をより効果的に抑制することができる。従って、本実施形態のように、芯金間踏面4を、少なくともクローラ本体2のクローラ幅方向の中央部に配置すれば、弾性クローラ1Aの転動時における振動を、より抑制することができる。
【0026】
また本実施形態に係る弾性クローラ1Aでは、芯金間踏面4は、クローラ幅方向に間隔を置いて配置された2つの芯金間踏面4である。本実施形態では、芯金間踏面4は、クローラ本体2のクローラ幅方向の中央部に、クローラ幅方向に間隔を置いて2列にクローラ周方向に配列されている。本実施形態のように、転輪通過面7は通常、クローラ幅方向に間隔を置いて2列にクローラ周方向に配列されている。このため、本実施形態のように、クローラ幅方向に間隔を置いて2つの芯金間踏面4を配置すれば、芯金3の相互間における前記転輪の通過に伴うクローラ厚み方向の変位変動をより一層効果的に抑制することができる。従って、本実施形態のように、クローラ幅方向に間隔を置いて2つの芯金間踏面4を配置すれば、弾性クローラの転動時における振動を、より一層、抑制することができる。
【0027】
ところで、本発明において、「芯金3のクローラ幅方向端部3eとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置された芯金端部踏面5」とは、「芯金端部踏面5が芯金3のクローラ幅方向端部3eの少なくとも一部とクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置されている」ことを意味する。ここで、芯金3のクローラ幅方向端部3eは、芯金3のクローラ幅方向端縁3e1と、このクローラ幅方向端縁3e1のそれぞれの端部に繋がる2つのクローラ周方向端縁3e2の一部とで形作られた部分をいう。図1の実施形態では、芯金端部踏面5は、クローラ厚み方向投影視で芯金3のクローラ幅方向端縁3e1及び当該クローラ幅方向端縁3e1に繋がる2つのクローラ周方向端縁3e2を含む領域と重なり合う位置に配置されている。
【0028】
なお、図1に示すように、本実施形態では、2つのクローラ周方向端縁3e2は互いにクローラ幅方向に対して平行な部分のクローラ周方向端縁である。また本実施形態では、クローラ幅方向端縁3e1は、その残部の端縁である。即ち、本実施形態では、クローラ幅方向端縁3e1は、図1に示すように、その両端部が湾曲している部分を含む。また本実施形態では、芯金3のクローラ幅方向端部3eを設定するに際し、当該芯金3のクローラ幅方向端部3eを形作る2つのクローラ周方向端縁3e2のクローラ幅方向長さは、弾性クローラ1Aの仕様等に応じて適宜設定される設計事項である。即ち、芯金3のクローラ幅方向端部3eのクローラ幅方向長さは、例えば、弾性クローラ1A及び芯金3の大きさ、形状、弾性クローラ1Aの仕様等に応じて適宜設定される設計事項である。
【0029】
ところで、図1の弾性クローラ1Aは、芯金間踏面4は、芯金端部踏面5と不連続な踏面である。しかしながら、本発明によれば、芯金間踏面4は、芯金端部踏面5に連続する踏面とすることができる。
【0030】
図2図4には、本発明の第2の実施形態に係る弾性クローラ1Bを示す。以下、図1の弾性クローラ1Aと実質的に同一の部分は、同一の符号をもって、その説明を省略する。例えば、芯金3のクローラ幅方向端部3eの設定は、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様である。例えば、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、2つのクローラ周方向端縁3e2は互いにクローラ幅方向に対して平行な部分のクローラ周方向端縁である。また本実施形態では、クローラ幅方向端縁3e1は、その残部の端縁である。即ち、本実施形態でも、クローラ幅方向端縁3e1は、図2に示すように、その両端部が湾曲している部分を含む。図2は、本実施形態に係る弾性クローラ1Bの一部を、その外周面の方向から示す平面図である。図3は、図2の弾性クローラ1Bを、その内周面の方向から示す平面図である。図4は、図2のA−A断面図である。
【0031】
本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、芯金間踏面4の一部は、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、少なくともクローラ本体2のクローラ幅方向の中央部に配置されている。特に本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、芯金間踏面4は、芯金端部踏面5に連続する踏面である。即ち、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5は、クローラ本体2の外周面2aから外向きに突出した、1つの突起の位置に配置されている。図2に示すように、本実施形態では、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5は、1つの踏面6として形作られている。即ち、本実施形態では、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5は、それぞれ、クローラ本体2の外周面2aから外向きに一体に突出した、1つのラグ(突起)Lの頂面である。本実施形態のように、芯金間踏面4を芯金端部踏面5に連続する踏面とすれば、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5は、路面に対する接触面積の広い1つの頂面として構成されるため、弾性クローラ1Bの転動時において大きなトラクションを得ることができる。また芯金間踏面4及び芯金端部踏面5は、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aのように、個々のブロックBの頂面として構成されるのではなく、1つの大きな剛体の頂面として構成される。このため、ラグを有した従来の弾性クローラと同様、良好な耐久性を確保することができる。従って、本実施形態に係る弾性クローラ1Bによれば、良好なトラクション性能及び耐久性を確保しつつ、弾性クローラの転動時における振動を抑制することができる。
【0032】
また本実施形態では、ラグLは、芯金3のクローラ幅方向端部3eの少なくとも一部とクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置されている。図2及び図3に示すように、本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、クローラ幅方向に配置された2つのラグLは、それぞれ、1つの芯金3のクローラ幅方向端部3eそれぞれとクローラ厚み方向視で重なり合う位置に配置されている。
【0033】
詳細には、図2及び図3に示すように、クローラ幅方向に隣接して配置された、2つのラグLの一方の、芯金端部踏面5に相当する部分は、1つの芯金3の一方のクローラ幅方向端部3eとクローラ厚み方向視で重なり合う。本実施形態では、一方のラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、1つの芯金3の一方のクローラ幅方向端部3eのうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の一方側の領域R1と重なり合う位置に配置されている。本実施形態では、「クローラ周方向の一方」とは、クローラ周方向のうち、図面上側に向かう方向を意味する。本実施形態では、1つの芯金3の一方のクローラ幅方向端部3eの領域R1は、図2及び図3の斜線領域で示すように、1つの芯金3のクローラ幅方向端縁3e1の一部と、当該1つの芯金3の2つのクローラ周方向端縁3e2のうちの、一方のクローラ周方向端縁3e2の一部とで形作られた部分である。本実施形態では、芯金3の一方のクローラ周方向端縁3e2は、芯金3のクローラ幅方向端縁3e1の一方の端部に繋がる。ここで、「一方のクローラ周方向端縁3e2」とは、1つの芯金3の2つのクローラ周方向端縁3e2のうち、図面上側の方向に位置するクローラ周方向端縁3e2をいう。即ち、本実施形態では、領域R1は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのうち、図面上側の方向に配置された領域をいう。
【0034】
また図2及び図3に示すように、本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、クローラ幅方向に隣接して配置された、2つのラグLの他方の、芯金端部踏面5に相当する部分は、1つの芯金3の他方のクローラ幅方向端部3eとクローラ厚み方向視で重なり合う。本実施形態では、他方のラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、1つの芯金3の他方のクローラ幅方向端部3eのうち、少なくともクローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の他方側の領域R2と重なり合う位置に配置されている。本実施形態では、「クローラ周方向の他方」とは、クローラ周方向のうち、図面下側に向かう方向を意味する。本実施形態では、1つの芯金3の他方のクローラ幅方向端部3eの領域R2は、図2及び図3の斜線領域で示すように、1つの芯金3のクローラ幅方向端縁3e1の一部と、当該1つの芯金3の2つのクローラ周方向端縁3e2のうちの、他方のクローラ周方向端縁3e2の一部とで形作られた部分である。本実施形態では、芯金3の他方のクローラ周方向端縁3e2は、芯金3のクローラ幅方向端縁3e1の他方の端部に繋がる。ここで、「他方のクローラ周方向端縁3e2」とは、1つの芯金3の2つのクローラ周方向端縁3e2のうち、図面下側の方向に位置するクローラ周方向端縁3e2をいう。即ち、本実施形態では、領域R2は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのうち、図面下側の方向に配置された領域をいう。
【0035】
図4の右側断面に示すように、本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、弾性クローラ1Bがクローラ周方向に転動するときに、ラグLの芯金間踏面4に相当する部分が路面に接地する。すると、当該ラグLの芯金間踏面4に相当する部分は、前記機体からの荷重の反力を路面より受ける。このため、本実施形態では、ラグLの芯金間踏面4に相当する部分が路面に接地すると、前記機体からの荷重とその反力との関係から、芯金3の相互間のクローラ本体2において、特にラグLの芯金間踏面4に相当する部分でのクローラ厚み方向の剛性が高まる。これにより、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、弾性クローラ1Aの転動時に、芯金3の相互間のクローラ本体2で生じるクローラ厚み方向の沈み込みが抑制される。
【0036】
また本実施形態では、図4の左側断面に示すように、弾性クローラ1Bがクローラ周方向に転動するときに、ラグLの芯金端部踏面5に相当する部分が路面に接地する。すると、ラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、ラグLの芯金間踏面4に相当する部分と同様、前記機体からの荷重の反力を路面より受ける。このため、ラグLの芯金端部踏面5に相当する部分が路面に接地すると、前記機体からの荷重とその反力との関係から、芯金3の配置されたクローラ本体2において、特にラグLの芯金端部踏面5に相当する部分でのクローラ厚み方向の剛性が高まる。しかも、本実施形態も、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、芯金3は、クローラ本体2の内部で、2つのラグLにおける、それぞれの芯金端部踏面5に相当する部分の間に掛け渡されたような状態にある。このため、2つのラグLにおける、それぞれの芯金端部踏面5に相当する部分でのクローラ厚み方向の剛性が高まると、芯金3は、2つのラグLにおける、それぞれの芯金端部踏面5に相当する部分で、あたかも強固に支持されたような状態になる。即ち、2つのラグLにおける、それぞれの芯金端部踏面5に相当する部分でのクローラ厚み方向の剛性が高まると、当該2つのラグLにおける、それぞれの芯金端部踏面5に相当する部分の間の芯金3の部分でのクローラ厚み方向の剛性も高まる。これにより、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、弾性クローラ1Bの転動時に、芯金3全体で生じるクローラ厚み方向の沈み込みが抑制される。
【0037】
このように、本実施形態に係る弾性クローラ1Bも、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、クローラ本体2がそれぞれのラグLの芯金間踏面4及び芯金端部踏面5に相当する部分によってクローラ幅方向に連続的に支持されることにより、クローラ周方向の剛性が均一化し、当該弾性クローラ1Bの転動中、クローラ周方向における、クローラ厚み方向の変位変動を抑制することができる。従って、本実施形態に係る弾性クローラ1Bによれば、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aと同様、弾性クローラ1Bの転動時における振動を抑制することができる。
【0038】
なお、本実施形態では、図4に示すように、芯金3は、1つの基部3aと、2つの翼部3b(図では片側のみを示す。)とを有している。2つの翼部3bはそれぞれ、基部3aからクローラ幅方向に延びている。本実施形態では、芯金3は、基部3aと翼部3bとの間(或いは、基部3a又は翼部3b)にそれぞれ、クローラ幅方向に互いに間隔を置いて2つの突起3cを有している。図4に示すように、2つの突起3cはそれぞれ、クローラ本体2の内周面2bからクローラ厚み方向に突き出している。
【0039】
また図4に示すように、本実施形態では、クローラ本体2に抗張体(例えば、スチールコード)9が埋設されている。本実施形態では、抗張体9は、芯金3よりもクローラ本体2の外周面2aに近い位置に配置されている。抗張体9は、例えば、クローラ周方向にスパイラル状に巻き付けられるか、抗張体9を有端帯状に形成した後に抗張体9の両端部を接合することにより、クローラ周方向に延在し、またクローラ幅方向に並んで配列されている。
【0040】
また本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、上述のとおり、1つの芯金3の2つのクローラ幅方向端部3eはそれぞれ、クローラ幅方向に配置された2つのラグLの芯金端部踏面5に相当する部分のそれぞれによって、クローラ周方向の一方側の領域R1と他方側の領域R2とで、クローラ厚み方向投影視で斜交いに支持できる。
【0041】
例えば、設計上の理由等から、芯金端部踏面5を、芯金3のクローラ幅方向端部3eに対し、当該芯金3のクローラ幅方向端部3eのうち、クローラ厚み方向投影視でクローラ周方向にずらした領域の位置に配置する場合を考える。この場合、まず2つの芯金端部踏面5をそれぞれ、クローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の一方側の領域のみに配置することが考えられる。この場合、2つの転輪がクローラ周方向を同軸回転しながら、芯金3のクローラ周方向の一方側から当該芯金3の領域に進入(離脱)すると、当該2つの転輪は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのクローラ周方向の一方側の領域において、クローラ幅方向両側の芯金端部踏面5によって支持される形になる。しかしながら、その後、前記2つの転輪が前記芯金3のクローラ周方向の他方側から当該芯金3の領域を離脱(進入)しようとすると、当該2つの転輪は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのクローラ周方向の他方側の領域において、クローラ幅方向のいずれの側でも芯金端部踏面5によって支持されていない形となってしまう。従って、こうした構成の場合、弾性クローラの転動時における振動の抑制に改善の余地がある。
【0042】
これに対し、第2の実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、1つの芯金3の2つのクローラ幅方向端部3eのそれぞれを、クローラ厚み方向投影視でクローラ周方向の一方側の領域と他方側の領域とで、斜交いに支持できる。この場合、前記2つの転輪が芯金3のクローラ周方向の一方側から当該芯金3の領域に進入(離脱)すると、当該2つの転輪は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのクローラ周方向の一方側の領域において、当該2つの転輪のうち、その一方の前記転輪がクローラ幅方向の片側の芯金端部踏面5によって支持される形になる。その後、前記2つの転輪が芯金3のクローラ周方向の他方側から当該芯金3の領域を離脱(進入)しようとするときも、当該2つの転輪は、芯金3のクローラ幅方向端部3eのクローラ周方向の他方側の領域において、当該2つの転輪のうち、その他方の転輪がクローラ幅方向の片側の芯金端部踏面5によって支持される形になることができる。従って、芯金端部踏面5を芯金3のクローラ幅方向端部3eに対し、クローラ厚み方向投影視でクローラ周方向にずらした領域の位置に配置する場合、本実施形態に係る弾性クローラ1Bのように構成すれば、弾性クローラ1Bの転動時における振動の抑制に有効である。なお、このことは、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aのように、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5をそれぞれ、独立のブロックBの頂面とした場合も同様である。
【0043】
ところで、図1に示すように、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aでは、芯金端部踏面5は、クローラ周方向に隣り合う、他の芯金端部踏面5それぞれとクローラ周方向に不連続な踏面としている。即ち、本実施形態に係る弾性クローラ1Aでは、クローラ周方向に隣り合う、2つのブロックBの芯金端部踏面5は、互いに独立した踏面を構成している。また図2及び図3に示すように、第2の実施形態に係る弾性クローラ1Bでも、ラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、クローラ周方向に隣り合う、他のラグLの芯金端部踏面5に相当部分それぞれとクローラ周方向に不連続な踏面としている。この場合、図1の芯金端部踏面5並びに図2及び図3のラグLの芯金端部踏面5に相当部分は、クローラ周方向に対して間隔を置いて局所的に配置されている。即ち、クローラ周方向に隣り合う、ブロックBの芯金端部踏面5同士又はラグLの芯金端部踏面5に相当する部分同士は、互いに独立した構成である。この場合、トラクション性能及び排土性能(土、泥及び雪等の異物を剥離させることができる性能ともいう)を確保しつつ、弾性クローラの転動時における振動を抑制することができる。
【0044】
なお、本実施形態に係る弾性クローラ1Bにおいて、図2中、符号8は、クローラ周方向に延びる補強用リブである。本実施形態では、補強用リブ8は、ラグLの相互間に配置され、クローラ周方向に隣り合う、2つのラグLに連続している。即ち、補強用リブ8は、クローラ周方向で隣り合う、2つのラグLに接続されている。補強用リブ8は、芯金3のクローラ幅方向端部3eの動きを制限する。補強用リブ8の頂面8fは、クローラ本体2の外周面2aからの高さがラグLの頂面(芯金間踏面4及び芯金端部踏面5)よりも低い。このため、本実施形態では、クローラ周方向に隣り合う、2つのラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、互いに独立した踏面を構成している。
【0045】
しかしながら、本実施形態に係る弾性クローラ1Bでは、ラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、クローラ周方向に隣り合う、他のラグLの芯金端部踏面5に相当する部分それぞれとクローラ周方向に連続する踏面とすることができる。具体的には、補強用リブ8の頂面8fは、クローラ本体2の外周面2aからの高さをラグLの踏面(芯金端部踏面5に相当する部分)と同一の高さにすることができる。これにより、1つのラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、補強用リブ8の頂面8fを介して、クローラ周方向に配置された、他のラグLの踏面(芯金端部踏面5に相当する部分)それぞれとクローラ周方向に連続する踏面とすることができる。この場合、クローラ本体2のクローラ周方向の剛性が高まることから、耐久性を向上させつつ、弾性クローラ1Bの転動時における振動を抑制することができる。なお、このことは、第1の実施形態に係る弾性クローラ1Aのように、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5をそれぞれ、独立のブロックBの頂面とし、各ブロックBの芯金端部踏面5をクローラ周方向に連続する踏面とした場合も同様である。
【0046】
上述したところは、本発明の様々な実施形態の一例であって、特許請求の範囲の記載によれば、種々の変更が可能である。例えば、芯金端部踏面5及びラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、芯金3のクローラ周方向端縁3e2を除いたクローラ幅方向端縁3e1のみとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置させることにより、芯金のクローラ幅方向端部3eに配置することができる。また芯金端部踏面5及びラグLの芯金端部踏面5に相当する部分は、芯金3のクローラ幅方向端縁3e1を除いたクローラ周方向端縁3e2のみとクローラ厚み方向投影視で重なり合う位置に配置させることにより、芯金のクローラ幅方向端部3eに配置することもできる。
【0047】
また図1の第1の実施形態に基づき、図2のラグLのように、芯金間踏面4及び芯金端部踏面5を互いに1つの踏面として連続させる方法は、図1に示す芯金間踏面4及び芯金端部踏面5のレイアウト(配置)を基本とすれば、図2に例示したラグLの形状に限定されない。即ち、上述の各実施形態によれば、ブロックB及びラグLの形状は適宜に変更することができる。また上述した各実施形態に係る弾性クローラ1A及び1Bの各構成は、互いに適宜に置き換えて、又は、組み合わせて使用することができる。更に、本発明によれば、芯金間踏面4は、クローラ本体2のクローラ幅方向の中央部よりもクローラ幅方向外側に配置することも可能である。こうした芯金間踏面の具体例としては、クローラ厚み方向投影視で転輪通過面7のみと重なり合う位置に配置したものが挙げられる。図1を参照すると、こうした芯金間踏面は、図1の芯金間踏面4のうち、当該芯金間踏面4のクローラ幅方向内側部分を除いた残部(芯金間踏面4のクローラ幅方向中央部分及びクローラ幅方向外側部分)で構成されている。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、例えば、農業機械、建設機械、運搬車等の車両走行用の弾性クローラに適用することができる。
【符号の説明】
【0049】
1A:弾性クローラ(第1の実施形態), 1B:弾性クローラ(第2の実施形態), 2:クローラ本体, 2a:クローラ本体の外周面, 2b:クローラ本体の内周面, 3:芯金, 3e:芯金のクローラ幅方向端部, 3e1:芯金のクローラ幅方向端縁, 3e2:芯金のクローラ周方向端縁, 4:芯金間踏面, 5:芯金端部踏面, 6:ラグの踏面, 7:転輪通過面, B:ブロック(突起), L:ラグ(突起)
図1
図2
図3
図4