特許第6797788号(P6797788)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6797788
(24)【登録日】2020年11月20日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】超音波プローブ
(51)【国際特許分類】
   G01N 29/24 20060101AFI20201130BHJP
   G01N 29/28 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   G01N29/24
   G01N29/28
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2017-247490(P2017-247490)
(22)【出願日】2017年12月25日
(65)【公開番号】特開2018-116049(P2018-116049A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2019年9月30日
(31)【優先権主張番号】特願2017-7432(P2017-7432)
(32)【優先日】2017年1月19日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001199
【氏名又は名称】株式会社神戸製鋼所
(74)【代理人】
【識別番号】100067828
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 悦司
(74)【代理人】
【識別番号】100115381
【弁理士】
【氏名又は名称】小谷 昌崇
(74)【代理人】
【識別番号】100176315
【弁理士】
【氏名又は名称】荒田 秀明
(72)【発明者】
【氏名】福井 利英
(72)【発明者】
【氏名】和佐 泰宏
(72)【発明者】
【氏名】野村 航大
【審査官】 小澤 瞬
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭62−034361(JP,U)
【文献】 特開平08−075707(JP,A)
【文献】 特開2013−083627(JP,A)
【文献】 実開昭63−167253(JP,U)
【文献】 特開昭48−035883(JP,A)
【文献】 特開2002−062281(JP,A)
【文献】 特開平07−128305(JP,A)
【文献】 特開2010−127689(JP,A)
【文献】 特開平07−020096(JP,A)
【文献】 特開昭63−109310(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0191342(US,A1)
【文献】 特開昭63−175712(JP,A)
【文献】 特開昭61−008657(JP,A)
【文献】 特開2008−137054(JP,A)
【文献】 米国特許第04398421(US,A)
【文献】 特開昭58−106454(JP,A)
【文献】 特開昭52−133281(JP,A)
【文献】 特開2010−029241(JP,A)
【文献】 実開昭51−030585(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0296923(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 − A61B 8/15
G01B 17/00 − G01B 17/08
G01N 29/00 − G01N 29/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
超音波を送信する送信振動子と、
前記送信振動子から送信された超音波が検査対象の内部領域に存在する欠陥で反射することにより生成される反射超音波を受信する受信振動子と、
前記送信振動子から送信された超音波を吸収する吸収部と、
超音波を送信する送信部及び当該送信部から送信された超音波が前記検査対象の表面領域に存在する欠陥で反射することにより生成される反射超音波を受信する受信部を含む送受信振動子と、
前記送信振動子、前記受信振動子、前記吸収部及び前記送受信振動子を保持するくさびと、
前記送信振動子と前記送受信振動子との間において前記送信振動子及び前記送受信振動子から送信された超音波の一部を吸収する仕切吸収部と、を備え、
前記くさびは、
前記送信振動子から送信された超音波が前記検査対象の内部に入射する角度で当該送信振動子を保持する第1保持部と、
前記送信振動子から送信された超音波が前記検査対象の内部領域に存在する欠陥で反射することにより生成された反射超音波を受信可能な角度で前記受信振動子を保持する第2保持部と、
前記第1保持部と前記第2保持部との間で前記吸収部を保持する吸収部保持部と、
前記第1保持部を基準として前記吸収部保持部とは反対側において、前記送受信振動子から送信された超音波が前記検査対象の表面領域を表面波として伝播する角度で前記送受信振動子を保持する第3保持部と、を有
前記仕切吸収部は、前記くさびの底面から離間する形状を有する、超音波プローブ。
【請求項2】
請求項1に記載の超音波プローブにおいて、
前記表面波が前記くさび内に入射することにより生成される超音波を受信する表面波受信振動子をさらに備え、
前記くさびは、前記第2保持部を基準として前記吸収部保持部とは反対側において、前記表面波受信振動子を保持する第4保持部をさらに有する、超音波プローブ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の超音波プローブにおいて、
前記送信振動子は、広帯域振動子である、超音波プローブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象の欠陥を検査する超音波プローブに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、超音波を用いた内部欠陥の検出手法として、垂直探傷法や斜角探傷法が用いられている。特許文献1では、送信用振動子と受信用振動子を別個に有し、送信と受信を個別に行う二振動子探触子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−302388号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、二分割することで表面不感帯を低減させることは出来るものの、1mm程度の不感帯は残り、表層0mmからの探傷を実現することはできない。
【0005】
そこで、本発明では上記課題を鑑み、表面不感帯がほぼ無い超音波プローブを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、超音波を送信する送信振動子と、前記送信振動子から送信された超音波が検査対象の内部領域に存在する欠陥で反射することにより生成される反射超音波を受信する受信振動子と、前記送信振動子から送信された超音波を吸収する吸収部と、超音波を送信する送信部及び当該送信部から送信された超音波が前記検査対象の表面領域に存在する欠陥で反射することにより生成される反射超音波を受信する受信部を含む送受信振動子と、前記送信振動子、前記受信振動子、前記吸収部及び前記送受信振動子を保持するくさびと、を備え、前記くさびは、前記送信振動子から送信された超音波が前記検査対象の内部に入射する角度で当該送信振動子を保持する第1保持部と、前記送信振動子から送信された超音波が前記検査対象の内部領域に存在する欠陥で反射することにより生成された反射超音波を受信可能な角度で前記受信振動子を保持する第2保持部と、前記第1保持部と前記第2保持部との間で前記吸収部を保持する吸収部保持部と、前記第1保持部を基準として前記吸収部保持部とは反対側において、前記送受信振動子から送信された超音波が前記検査対象の表面領域を表面波として伝播する角度で前記送受信振動子を保持する第3保持部と、を有する、超音波プローブを提供する。
【0007】
本超音波プローブでは、表面不感帯がほぼ無い超音波プローブを提供することができる。
【0008】
この場合において、前記表面波が前記くさび内に入射することにより生成される超音波を受信する表面波受信振動子をさらに備え、前記くさびは、前記第2保持部を基準として前記吸収部保持部とは反対側において、前記表面波受信振動子を保持する第4保持部をさらに有することが好ましい。
【0009】
このようにすれば、くさびが検査対象に接触していることの確認が可能になる。具体的に、くさびのうち吸収部よりも第2保持部側に位置する部位の底面が検査対象から離間していると、表面波受信振動子によって表面波に基づく超音波がほとんど受信されない。よって、表面波受信振動子が超音波を受信したことにより、くさびが検査対象に接触していると判断することができる。
【0010】
また、前記超音波プローブにおいて、前記送信振動子と前記送受信振動子との間において前記送信振動子及び前記送受信振動子から送信された超音波の一部を吸収する仕切吸収部をさらに備える。
【0011】
このようにすれば、くさび内で反射することにより生成される不要な反射超音波(ノイズ)が低減されるので、欠陥の検知精度が高まる。
【0012】
具体的に、前記仕切吸収部は、前記くさびの底面から離間する形状を有する。
【0013】
このようにすれば、表面波の伝播が仕切吸収部で遮断されないので、表面領域に存在する欠陥を有効に検知することが可能となる。
【0014】
また、前記送信振動子は、広帯域振動子であることが好ましい。なお、広帯域振動子とは、1波又は2波程度の超音波パルスを発生する振動子を指す。
【0015】
この態様では、送信振動子及び受信振動子によって検査対象の表面領域に存在する欠陥を検知することが可能となる。具体的に、広帯域振動子から送信される超音波は、波の数が少ないので、検査対象の表面で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子での受信信号と、前記表面領域に存在する欠陥で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子での受信信号と、の識別が可能となる。よって、表面不感帯がより小さくなる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように、本発明によれば、表面不感帯がほぼ無い超音波プローブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1第1形態の超音波プローブの概要を示す図である。
図2】送信振動子として広帯域振動子が用いられた場合に受信振動子で受信される受信信号の例を示す図である。
図3】送信振動子として狭帯域振動子が用いられた場合に受信振動子で受信される受信信号の例を示す図である。
図4第2形態の超音波プローブの概要を示す図である。
図5】本発明の第3実施形態の超音波プローブの概要を示す図である。
図6第4形態の超音波プローブの概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(第1形態)
第1形態の超音波プローブ1について、図1を参照しながら説明する。本超音波プローブ1は、鋼材等の検査対象Tの表面ないしその近傍の領域(以下、「表面領域」と称する。)に存在する欠陥f1,f1′を検査可能であり、かつ、検査対象Tのうち表面領域よりも深い内部領域に存在する欠陥f2を検査可能である。なお、表面領域は、検査対象Tの表面から表面波Sの約1〜2波長の深さに相当する領域を意味する。具体的に、この超音波プローブ1は、送信振動子10と、受信振動子20と、送受信振動子30と、超音波を吸収する吸収部40と、くさび50と、各振動子10,20,30、吸収部40及びくさび50を収容するケース60と、を備えている。
【0019】
送信振動子10は、超音波を送信する。具体的に、送信振動子10として、広帯域振動子(1波又は2波程度の超音波パルスを発生する振動子)が用いられることが好ましい。受信振動子20は、超音波を受信する。送受信振動子30は、超音波を送信する送信部と、送信部から送信された超音波の反射により生成された反射超音波を受信する受信部と、を有する。
【0020】
くさび50は、各振動子10,20,30及び吸収部40を保持する。具体的に、くさび50は、送信振動子10を保持する第1保持部51と、受信振動子20を保持する第2保持部52と、送受信振動子30を保持する第3保持部53と、吸収部40を保持する吸収部保持部54と、を有する。
【0021】
第1保持部51は、送信振動子10から送信された超音波が検査対象Tの内部に入射する角度で当該送信振動子10を保持する。
【0022】
第2保持部52は、送信振動子10から送信された超音波が検査対象Tの内部領域に存在する欠陥f2で反射することにより生成された反射超音波を受信可能な角度で受信振動子20を保持する。つまり、送信振動子10及び受信振動子20によって検査対象Tの内部領域に存在する欠陥f2が検知される。
【0023】
吸収部保持部54は、第1保持部51と第2保持部52との間で吸収部40を保持する。吸収部40は、送信振動子10からくさび50内に送信された超音波が検査対象Tを経由することなく受信振動子20に至るのを抑制する。
【0024】
第3保持部53は、第1保持部51を基準として吸収部保持部54とは反対側(図1の左側)において、送受信振動子30の送信部から送信された超音波が検査対象Tの表面領域を表面波S(レーリー波やSH波)として伝播する角度で送受信振動子30を保持する。送受信振動子30の受信部は、表面波Sが検査対象Tの表面領域に存在する欠陥f1,f1′で反射することにより生成される超音波を受信する。つまり、送受信振動子30によって検査対象Tの表面領域に存在する欠陥f1,f1′が検知される。
【0025】
以上に説明したように、本形態の超音波プローブ1では、送受信振動子30によって検査対象Tの表面領域に存在する欠陥f1,f1′を検知することができ、かつ、送信振動子10及び受信振動子20によって検査対象Tの内部領域に存在する欠陥f2を検知することができる。つまり、本超音波プローブ1では、表面不感帯がほぼ無くなる。
【0026】
さらに、送信振動子10として前記広帯域振動子が用いられることにより、送信振動子10及び受信振動子20によって検査対象Tの表面領域のうちくさび50と重なっている部位(くさび直下)の一部(吸収部40の直下)に存在する欠陥f1′を検知することが可能となる。具体的に、広帯域振動子から送信される超音波は、波の数が少ないので、図2に示されるように、検査対象Tの表面で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子20での受信信号A1と、欠陥f1′で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子20での受信信号A2と、の識別が可能となる。一方、送信振動子10として狭帯域振動子が用いられた場合、図3に示されるように、検査対象Tの表面で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子20での受信信号a1と、欠陥f1′で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子20での受信信号a2と、の識別は困難である。なお、いずれの場合も、欠陥f2で反射することにより生成される反射超音波の受信振動子20での受信信号A3,a3は、他の受信信号から明確に識別可能である。
【0027】
また、送信振動子10から送信された超音波が検査対象Tを経由することなく受信振動子20に至るのを抑制するための吸収部40が、送受信振動子30からくさび50内に送信された超音波をも吸収するので、くさび50内での反射により生成される反射超音波(ノイズ)が送受信振動子30で受信されることが抑制される。
【0028】
また、本形態の超音波プローブ1では、従来と異なり、検査対象Tの表面領域のうちくさび50と重なっている部位(くさび直下)に存在する欠陥f1,f1′を検知する。このため、検査対象Tの表面に存在する接触媒質に起因する反射超音波(ノイズ)の生成が低減される。よって、検査対象Tの表面領域に存在する欠陥f1,f1′の検知精度が高まる。以下の形態及び実施形態においても同様である。
【0029】
また、図1に示されるように、吸収部40が設けられていることにより、欠陥f1,f1′の検知精度が一層高まる。具体的に、本検査方法では、表面波Sがくさび50の吸収部保持部54まで伝播する前に欠陥f1,f1′で反射超音波が生成されるので、吸収部40の存在は、欠陥f1,f1′に起因する反射超音波の生成にほとんど影響を及ぼさない。しかしながら、従来のように、表面波の伝播方向についてくさびよりも前方で欠陥を検知する方法の場合、吸収部を有するくさびが用いられると、くさびよりも前方に伝播する表面波が低減されるので、欠陥での反射超音波の生成が著しく低減される。つまり、吸収部保持部54を有するくさび50を用いることは、くさび50直下における欠陥f1,f1′を検査する本検査方法に特に有効である。以下の形態及び実施形態においても同様である。
【0030】
(第2形態)
次に、図4を参照しながら、第2形態について説明する。なお、第2形態では、第1形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0031】
本形態の超音波プローブ1は、表面波受信振動子70をさらに備え、くさび50は、表面波受信振動子70を保持する第4保持部57をさらに有する。
【0032】
表面波受信振動子70は、超音波を受信する。第4保持部57は、第2保持部52を基準として吸収部保持部54とは反対側において、表面波Sがくさび50内に入射することにより生成される超音波を受信可能な角度で表面波受信振動子70を保持する。
【0033】
本形態では、第2保持部52を基準として吸収部保持部54とは反対側に表面波受信振動子70が設けられているので、くさび50が検査対象Tに接触していることの確認が可能になる。具体的に、くさび50のうち吸収部40よりも第2保持部52側に位置する部位の底面が検査対象Tから離間していると、表面波受信振動子70によって表面波Sに基づく超音波がほとんど受信されない。よって、表面波受信振動子70が超音波を受信したことにより、くさび50が検査対象Tに接触していると判断することができる。
【0034】
(第3実施形態)
続いて、図5を参照しながら、本発明の第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態では、第1形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0035】
本実施形態の超音波プローブ1は、仕切吸収部80をさらに備え、くさび50は、仕切吸収部80を保持する仕切吸収部保持部58をさらに有する。
【0036】
仕切吸収部80は、超音波を吸収する。仕切吸収部80は、平板状に形成されている。仕切吸収部80は、例えばコルクからなる。仕切吸収部保持部58は、送信振動子10と送受信振動子30との間において仕切吸収部80を保持する。これにより、送信振動子10及び送受信振動子30からくさび50内に送信された超音波の一部は、仕切吸収部80により吸収される。仕切吸収部80は、くさび50の底面から離間する形状を有している。
【0037】
本実施形態では、仕切吸収部80を備えているので、送信振動子10及び送受信振動子30から送信された超音波の一部がくさび50内で反射することにより生成される不要な反射超音波(ノイズ)が低減される。よって、送受信振動子30での欠陥f1,f1′の検知精度が高まる。
【0038】
さらに、仕切吸収部80は、くさび50の底面から離間する形状を有するので、表面波Sの伝播が仕切吸収部80で遮断されない。よって、送受信振動子30によって表面領域に存在する欠陥f1,f1′を有効に検知することが可能となる。
【0039】
また、この第3実施形態においても、第2形態と同様に、表面波受信部70が設けられ、くさび50が第4保持部57を有していてもよい。
【0040】
(第4形態)
次に、図6を参照しながら、第4形態について説明する。なお、第4形態では、第1形態と異なる部分についてのみ説明を行い、第1形態と同じ構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0041】
本形態の超音波プローブ1では、送信振動子10は、それぞれが超音波を送信する第1送信部11及び第2送信部12を有し、受信振動子20は、それぞれが超音波を受信する第1受信部21及び第2受信部22を有している。くさび50は、第1送信部11及び第2送信部12からくさび50内に送信された超音波の検査対象Tへの入射角度が互いに異なる姿勢で各送信部11,12を保持する。また、くさび50は、第1送信部11から送信された超音波が検査対象Tの内部領域に存在する欠陥f2で反射することによって生成された反射超音波を受信可能な角度で第1受信部21を保持するとともに、第2送信部12から送信された超音波が検査対象Tの内部領域に存在する欠陥f3で反射することによって生成された反射超音波を受信可能な角度で第2受信部22を保持する。
【0042】
本形態では、検査対象Tにおいて互いに異なる深さ領域に存在する欠陥f2,f3を有効に検知することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 超音波プローブ
10 送信振動子
20 受信振動子
30 送受信振動子
40 吸収部
50 くさび
51 第1保持部
52 第2保持部
53 第3保持部
54 吸収部保持部
57 第4保持部
58 仕切吸収部保持部
60 ケース
70 表面波受信振動子
80 仕切吸収部
図1
図2
図3
図4
図5
図6