(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記通知手段は、前記第2の情報を通知する際には、前記第1の家電および前記第2の家電のうちの前記電子機器との間の距離が長い一方の家電に関する情報を、他方の家電に関する情報よりも高い頻度で前記電子機器に通知する、請求項3に記載のサーバ装置。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照しつつ、本発明の各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0027】
また、詳細については後述するが、実施の形態1では、サーバ装置から発話用データを受信する電子機器として、可搬可能な携帯端末を例に挙げて説明する。また、実施の形態2から5では、当該電子機器として、家電(具体的には電子レンジ)を例に挙げて説明する。
【0028】
[実施の形態1]
<A.システム構成>
図1は、通信システム1のシステム構成の概要を表した図である。
図1を参照して、通信システム1は、少なくとも、サーバ装置10と、サーバ装置20と、携帯端末30とを含む。
【0029】
携帯端末30は、たとえば、スマートフォン、タブレット端末、携帯型電話機等の各種の移動体端末である。携帯端末30は、図示しない基地局を介して、クラウド上にあるサーバ装置10と通信可能となっている。
【0030】
サーバ装置10は、サーバ装置20と通信可能に接続されている。サーバ装置10は、サーバ装置20が格納している各種の情報をサーバ装置20から取得することが可能に構成されている。たとえば、サーバ装置20が天気情報を配信するサーバである場合、サーバ装置10は、サーバ装置20から天気情報を取得する。
【0031】
以下では、携帯端末30とサーバ装置10との間のデータ処理に着目して説明する。
<B.処理の概要>
以下では、2つの例を用いて、通信システム1で実行される処理の概要を説明する。
【0032】
(b1.第1の例)
図2は、通信システム1で実行される処理の第1の例を説明するための図である。
図2を参照して、テーブルE2に示すように、携帯端末30のユーザが、携帯端末30のマイクに向かって、「スカイツリーの情報を教えて」といった固有名詞を含む内容の問い合わせを発話したとする。
【0033】
サーバ装置10は、携帯端末30から問い合わせの内容を受信する。また、サーバ装置10は、携帯端末30の現在地を取得する。
【0034】
携帯端末30の現在地がたとえば横浜市の場合、回答項目の「1」に示した情報を携帯端末30に通知する。具体的には、サーバ装置10は、スカイツリーで行われる今日のイベント情報のみを携帯端末30に通知する。携帯端末30は、サーバ装置10から送られてきた情報を、たとえば発話によってユーザに報知する。
【0035】
一方、携帯端末30の現在地が横浜市よりもスカイツリーから距離が離れた大阪市の場合、回答項目の「1」〜「4」に示した情報を携帯端末30に通知する。具体的には、サーバ装置10は、スカイツリーで行われる今日および明日のイベント情報と、大阪市からスカイツリーまでの経路情報と、スカイツリー周辺の天気情報を携帯端末30に通知する。この場合も、携帯端末30は、サーバ装置10から送られてきた情報を、たとえば発話によってユーザに報知する。
【0036】
このように、サーバ装置10は、携帯端末30に対して、携帯端末30とスカイツリーとの間の距離に応じた情報を、携帯端末30に通知する。詳しくは、サーバ装置10は、当該距離が長い程、多くの種類の情報を携帯端末30に通知する。
【0037】
このため、携帯端末30のユーザは、スカイツリーから遠くにいるときほど、スカイツリーに関する多くの種類の情報を得ることが可能となる。
【0038】
(b2.第2の例)
図3は、通信システム1で実行される処理の第2の例を説明するための図である。
図3を参照して、テーブルE2に示すように、携帯端末30のユーザが、携帯端末30のマイクに向かって、「東京の天気を教えて」といった地名を含む内容の問い合わせを発話したとする。
【0039】
サーバ装置10は、第1の例と同様に、携帯端末30から問い合わせの内容を受信する。また、サーバ装置10は、携帯端末30の現在地を取得する。
【0040】
携帯端末30の現在地がたとえば横浜市の場合、東京の今日および明日の天気を携帯端末30に通知する。携帯端末30は、サーバ装置10から送られてきた情報を、たとえば発話によってユーザに報知する。
【0041】
一方、携帯端末30の現在地が横浜市よりも東京から距離が離れた大阪市の場合、東京の週間天気の情報を携帯端末30に通知する。この場合も、携帯端末30は、サーバ装置10から送られてきた情報を、たとえば発話によってユーザに報知する。
【0042】
このように、サーバ装置10は、携帯端末30に対して、携帯端末30と東京との間の距離に応じた情報を、携帯端末30に通知する。詳しくは、サーバ装置10は、当該距離が長い程、多くの量の情報を携帯端末30に通知する。
【0043】
このため、携帯端末30のユーザは、東京から遠くにいるときほど、東京の天気に関する多くの量の情報を得ることが可能となる。
【0044】
(b3.まとめ)
以上のように、サーバ装置10は、場所(スカイツリー,東京等)の特定が可能な情報を携帯端末30から受信したことに基づき、携帯端末30と当該場所との間の距離に応じた情報を、携帯端末30に通知する。
【0045】
詳しくは、特に第1の例に示したように、サーバ装置10は、携帯端末30と当該場所(スカイツリー)との距離が第1の距離(スカイツリーと横浜市との距離)よりも長い第2の距離(スカイツリーと大阪市との距離)のときには、当該距離が第1の距離のときよりも、携帯端末30に通知する情報の種類を多くする。
【0046】
また、特に第2の例に示したように、サーバ装置10は、携帯端末30と当該場所(東京)との距離が第1の距離(東京と横浜市との距離)よりも長い第2の距離(東京と大阪市との距離)のときには、当該距離が第1の距離のときよりも、携帯端末30に通知する情報の量を多くする。
【0047】
以下、上記のような処理を実行する通信システム1の具体的な構成について説明する。
<C.機能的構成>
図4は、サーバ装置10と携帯端末30との機能的構成を表した機能ブロック図である。以下では、最初に、サーバ装置10について説明する。次に、携帯端末30について説明する。最後に、サーバ装置10が記憶しているデータファイルの詳細について説明する。
【0048】
(c1.サーバ装置10)
図4を参照して、サーバ装置10は、制御部110と、通信IF部120と、記憶部130とを備えている。
【0049】
記憶部130は、オペレーティングシステムと、各種のプログラムおよびデータとを記憶している。記憶部130は、通知情報生成用データ記憶部131を有する。通知情報生成用データ記憶部131は、各種のデータファイルD1,D2,D3…を記憶している。記憶部130は、携帯端末30の位置情報も記憶するように構成されている。
【0050】
通信IF部120は、携帯端末30との通信を行なうためのインターフェイスである。通信IF部120は、携帯端末30に情報を通知する通知部121を含む。
【0051】
制御部110は、サーバ装置10の全体の動作を制御する。制御部110は、特定部111と、算出部112と、生成部113とを有する。
【0052】
特定部111は、場所の特定が可能な情報(たとえば、上述した「問い合わせ内容」)に基づき、当該場所(たとえば、上述した「スカイツリー」または「東京」)を特定する。
【0053】
算出部112は、電子機器(本実施の形態では携帯端末30)の位置情報と、特定部111によって特定された場所とに基づき、当該電子機器と当該場所との間の距離を算出する。
【0054】
生成部113は、算出部112によって算出された距離に基づいて、携帯端末30に通知する情報を生成する。詳しくは、生成部113は、発話用データを生成する。なお、発話用データは、テキストデータであってもよいし、あるいは音声データであってもよい。
【0055】
通信IF部120の通知部121は、生成された情報(発話用データ)を携帯端末30に通知する。
【0056】
(c2.携帯端末30)
携帯端末30は、制御部31と、通信IF部32と、記憶部33と、音声出力部34と、操作入力受付部35と、表示部36と、音声入力部37と、現在位置取得部38とを備える。通信IF部32は、送信部321と、受信部322とを備える。
【0057】
制御部31は、携帯端末30の全体的な動作を制御する。通信IF部32は、基地局を介したサーバ装置10との通信を行なうためのインターフェイスである。記憶部33は、オペレーティングシステムと、各種のプログラムおよびデータとを記憶している。
【0058】
音声出力部34は、音声を出力する。操作入力受付部35は、ユーザ操作を受け付ける。表示部36は、各種の情報を表示する。音声入力部37は、ユーザの音声の入力を受け付ける。現在位置取得部38は、携帯端末30の現在位置を取得する。
【0059】
制御部31は、通信IF部32の送信部321を介して、サーバ装置10に対して、受け付けた音声データと、携帯端末30の現在位置を表した位置情報とを送信する。また、制御部31は、通信IF部32の受信部322を介して、サーバ装置10から発話用データを取得する。制御部31は、音声出力部34によって、発話用データに基づいた音声出力(発話)を実行させる。たとえば、発話用データがテキストデータの場合には、携帯端末30は、当該テキストの内容を読み上げる。
【0060】
(c3.サーバ装置30内のデータファイル)
図5は、通知情報生成用データ記憶部131に記憶されているデータファイルD1の概略構成を表した図である。
図5を参照して、データファイルD1は、一例として、複数のデータテーブルD11,D12,D13…を含んで構成される。
【0061】
データテーブルD11は、スカイツリーに関する問い合わせに対する回答に利用される。データテーブルD11においては、キーワードとしての「スイカツリー」に対して、スカイツリーが位置している緯度経度の情報とが対応付けて記憶されている。
【0062】
また、データテーブルD11においては、スカイツリーの場所(キーワードによって特定される場所)と端末(たとえば、携帯端末30)との間の距離が複数の範囲に区分され、かつ各区分に対して回答項目が対応付けられている。具体的には、データテーブルD11は、上記距離が長くなるほど回答項目が多くなるように構成されている。
【0063】
図2の例と対応付けると、横浜市は「50km未満」の範囲に区分されるため、サーバ装置20は、上述したように、回答項目の「1」に示した情報のみを携帯端末30に通知する。一方、大阪市は「300km以上600km未満」の範囲に区分されるため、サーバ装置20は、上述したように、回答項目の「1」〜「4」に示した情報を携帯端末30に通知する。
【0064】
なお、データテーブルD12は、浅草に関する問い合わせに対する回答に利用される。また、データテーブルD13は、東京駅に関する問い合わせに対する回答に利用される。データテーブルD11〜D13は、一例であって、これに限定されるものではない。サーバ装置10は、場所の特定が可能な対象物の情報を記憶している。たとえば、サーバ装置は、日本または外国における観光地、都市、建物、施設等の情報を、サーバ装置20を含む他のサーバ装置から取得可能に構成されている。
【0065】
図6は、通知情報生成用データ記憶部131に記憶されているデータファイルD2の概略構成を表した図である。
図6を参照して、データファイルD2は、サーバ装置20が天気に関する問い合わせを端末から受け付けた場合に利用される。
【0066】
データファイルD2においては、キーワードとしての「AAAの天気(AAAは任意の地名)」が登録されている。また、データファイルD2においては、地名(キーワードによって特定される場所)と端末(たとえば、携帯端末30)との間の距離が2つ範囲に区分され、かつ各区分に対して回答項目が対応付けられている。具体的には、データテーブルD11は、上記距離が長くなるほど回答の情報量が多くなるように構成されている。
【0067】
たとえば、地名が「東京」の場合、
図3の例と対応付けると、横浜市は「100km未満」の範囲に区分されるため、サーバ装置20は、上述したように、今日および明日の天気のみを携帯端末30に通知する。一方、大阪市は「100km以上」の範囲に区分されるため、サーバ装置20は、上述したように、週間天気の情報を携帯端末30に通知する。
【0068】
<D.制御構造>
図7は、通信システム1において実行される処理の流れを表したシーケンスチャートである。
【0069】
図7を参照して、シーケンスSQ2において、携帯端末30は、所定の動作モードにおいて、ユーザの発話内容(問い合わせ内容)の入力を受け付ける。具体的には、携帯端末30は、アナログの音声データを受信し、当該音声データをデジタルデータに変換する。
【0070】
シーケンスSQ4において、携帯端末30は、問い合わせ内容をサーバ装置10に送信する。具体的には、携帯端末30は、上記のデジタルデータをサーバ装置10に送信する。シーケンスSQ6において、サーバ装置10は、携帯端末30に対して、携帯端末30の位置情報の送信を要求する。
【0071】
シーケンスSQ10において、サーバ装置10は、問い合わせ内容の解析を行なう。具体的には、サーバ装置10は、発話用データを生成するために、形態素解析等を用いて、場所等のキーワード抽出を行う。
【0072】
シーケンスSQ8において、携帯端末30は、自装置の現在位置の位置情報を取得する。シーケンスSQ12において、携帯端末30は、取得した位置情報をサーバ装置10に送信する。
【0073】
シーケンスSQ14において、サーバ装置10は、抽出したキーワード(場所)に関するデータテーブル(たとえば、
図5に示したデータテーブルD11等)と、携帯端末30から受信した位置情報とを用いて、発話用データを生成する。
【0074】
シーケンスSQ16において、サーバ装置10は、生成された発話用データを携帯端末30に送信する。シーケンスSQ18において、携帯端末30は、発話用データに基づき、発話を行う。
【0075】
<E.ハードウェア構成>
(e1.サーバ装置10)
図8は、サーバ装置10のハードウェア構成の典型例を表した図である。
図8を参照して、サーバ装置10は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU151と、データを不揮発的に格納するROM152と、CPU151によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM153と、データを不揮発的に格納するHDD154と、LED155と、スイッチ156と、通信IF(Interface)157と、電源回路158と、ディスプレイ159と、操作キー160とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
【0076】
電源回路158は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、サーバ装置10の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ156は、電源回路158に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。ディスプレイ159は、各種のデータを表示するためのデバイスである。
【0077】
通信IF157は、携帯端末30との通信を行なためのインターフェイスである。
LED155は、サーバ装置10の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED155は、サーバ装置10の主電源のオンまたはオフ状態、およびHDD154への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー160は、サーバ装置10のユーザがサーバ装置10へデータを入力するための用いるキー(キーボード)である。
【0078】
サーバ装置10における処理は、各ハードウェアおよびCPU151により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD154に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF157等を介してダウンロードされた後、HDD154に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU151によってHDD154から読み出され、RAM153に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU151は、そのプログラムを実行する。
【0079】
同図に示されるサーバ装置10を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM153、HDD154、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、サーバ装置10の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0080】
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0081】
図4に示した制御部110は、典型的には、CPU151がHDD154等に格納されたプログラムを実行することにより、実現される。また、記憶部130は、HDD154およびROM152に対応する。通信IF部120は、通信IF157に対応する。
【0082】
なお、サーバ装置20は、サーバ装置10と同様なハードウェア構成を有するため、ここでは、サーバ装置20についてのハードウェア構成については繰り返し説明を行わない。
【0083】
(e2.携帯端末30)
図9は、携帯端末30のハードウェア構成の典型例を表した図である。
図9を参照して、携帯端末30は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU351と、データを不揮発的に格納するROM352と、CPU351によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM353と、データを不揮発的に格納するフラッシュメモリ354と、LED355と、操作キー356と、スイッチ357と、GPS(Global Positioning System)受信機358と、通信IF359と、電源回路360と、タッチスクリーン361と、マイク362と、スピーカ363と、カメラ364と、アンテナ3581,3591とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
【0084】
タッチスクリーン361は、ディスプレイ3611と、タッチパネル3612により構成される。アンテナ3581は、GPS受信機358用のアンテナである。アンテナ3591は、通信IF359用のアンテナである。
【0085】
LED355は、携帯端末30の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED355は、携帯端末30の主電源のオンまたはオフ状態、およびフラッシュメモリ354への読み出しまたは書き込み状態等を表す。
【0086】
操作キー356は、携帯端末30のユーザが主電源のオンまたはオフ等するためのキー(操作ボタン)である。スイッチ357は、電源回路360に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。
【0087】
GPS受信機358は、GPS衛星からの電波に基づき、携帯端末30の現在位置の位置情報を取得する。GPS受信機358によって取得された位置情報は、通信IF359を介して、サーバ装置10に送信される。
【0088】
通信IF359は、たとえば、サーバ装置10に対するデータの送信処理およびサーバ装置10から送信されたデータの受信処理を行なう。
【0089】
電源回路360は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、携帯端末30の各部に電源供給を行なう回路である。タッチスクリーン361は、各種のデータを表示し、かつ操作入力を受け付けるためのデバイスである。マイク362は、携帯端末30の周囲の音を集音する。たとえば、マイク362は、ユーザの発話に基づく音声を集音する。スピーカ363は、音声を出力する。スピーカ363は、ある局面においては、ユーザ等とのコミュニケーションのために、発話を行なう。カメラ364は、携帯端末30の周囲の被写体を撮像するための撮像装置である。
【0090】
携帯端末30における処理は、各ハードウェアおよびCPU351により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、フラッシュメモリ354に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF359等を介してダウンロードされた後、フラッシュメモリ354に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU351によってフラッシュメモリ354から読み出され、RAM353に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU351は、そのプログラムを実行する。
【0091】
同図に示される携帯端末30を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM353、フラッシュメモリ354、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、携帯端末30の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0092】
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0093】
図4に示した制御部31は、典型的には、CPU351がフラッシュメモリ354等に格納されたプログラムを実行することにより、実現される。また、記憶部130は、フラッシュメモリ354およびROM352に対応する。音声出力部34は、スピーカ363に対応する。通信IF部32は、通信IF359およびアンテナ3591に対応する。操作入力受付部35は、操作キー356と、タッチパネル3612と、スイッチ357とに対応する。表示部36は、ディスプレイ3611に対応する。音声入力部37は、マイク362に対応する。現在位置取得部38は、GPS受信機358およびアンテナ3581に対応する。
【0094】
<F.まとめ>
以上のように、サーバ装置10は、問い合わせ(場所の特定が可能な情報)を携帯端末30から受信したことに基づき、携帯端末30と当該場所との間の距離に応じた情報を、携帯端末30に通知する。携帯端末30は、当該通知された情報を発話する。
【0095】
このような構成によれば、対象とユーザが利用している携帯端末30との間の距離を考慮した情報をユーザが取得可能となる。具体的には、携帯端末30のユーザは、問い合わせに含まれる場所とユーザとの間の距離に応じた情報(典型的には、当該場所に関連する情報)を、知得することが可能となる。
【0096】
[実施の形態2]
本実施の形態では、上述した携帯端末30の代わりに、家電(一例として、電子レンジ)を用いる構成を説明する。
【0097】
<A.システム構成>
図10は、通信システム1Aのシステム構成の概要を表した図である。
図10を参照して、通信システム1Aは、少なくとも、サーバ装置10と、サーバ装置20と、電子レンジ40と、ホームサーバ50とを含む。電子レンジ40とホームサーバ50とは、建物90の部屋に設置されている。
【0098】
ホームサーバ50は、電子レンジ40およびサーバ装置10と通信可能に接続されている。本実施の形態に係る通信システム1Aは、携帯端末30の代わりに、ホームサーバ50と電子レンジ40とを備えている点で、実施の形態1に係る通信システム1と異なる。
【0099】
なお、電子レンジ40は、家電の一例であって、これに限定されるものではない。詳しくは、マイクと、スピーカと、ネットワーク接続するための通信機能とを有する家電であれば、電子レンジに限定されない。
【0100】
以下では、サーバ装置10と電子レンジ40との間のデータ処理に着目して説明する。また、主として、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0101】
<B.処理の概要>
図11は、通信システム1Aで実行される処理例を説明するための図である。
図11を参照して、テーブルE3に示すように、サーバ装置10において、電子レンジ40の設置場所が大阪市として予め登録されていたとする。
【0102】
まず、電子レンジ40のユーザが、電子レンジ40のマイクに向かって、「京都の天気を教えて」といった内容の問い合わせを発話したとする。この場合、サーバ装置10は、京都の今日および明日の天気を発話するための発話用データを生成し、当該生成された発話用データを電子レンジ40に送信する。電子レンジ40は、当該発話用データに基づいて、京都の今日および明日の天気を発話する。
【0103】
次に、電子レンジ40のユーザが、電子レンジ40のマイクに向かって、「東京の天気を教えて」といった内容の問い合わせを発話したとする。この場合、サーバ装置10は、東京の週間天気を発話するための発話用データを生成し、当該生成された発話用データを電子レンジ40に送信する。電子レンジ40は、当該発話用データに基づいて、東京の週間天気を発話する。つまり、サーバ装置10は、京都よりも遠い東京については、より詳しい天気の情報(情報量の多い情報)を、電子レンジ40に送信する。
【0104】
このように、サーバ装置10は、電子レンジ40に対して、電子レンジ40の設置位置と、目的とする場所(たとえば、京都または東京)との間の距離に応じた情報を、電子レンジ40に通知する。詳しくは、サーバ装置10は、当該距離が長い程、多くの量の情報を電子レンジ40に通知する。
【0105】
このため、電子レンジ40のユーザは、場所が自宅等の建物90から離れていればいるほど、詳しい天気情報を得ることが可能となる。
【0106】
以下、上記のような処理を実行する通信システム1Aの具体的な構成について説明する。
【0107】
<C.機能的構成>
図12は、サーバ装置10と電子レンジ40との機能的構成を表した機能ブロック図である。以下では、先に、サーバ装置10について説明する。次に、電子レンジ40について説明する。
【0108】
(c1.サーバ装置10)
図12を参照して、本実施の形態では、通知情報生成用データ記憶部131に含まれるデータが、実施の形態1とは異なっている。
【0109】
通知情報生成用データ記憶部131は、少なくと、家電位置データD51と、全国の天気データD52とを記憶している。家電位置データD51は、電子レンジ40等の各種の家電の各々の設置位置(典型的には、郵便番号等)が、家電を識別するための機器識別情報に対応付けて記憶されている。
【0110】
特定部111は、場所の特定が可能な情報(たとえば、上述した「問い合わせ内容」)に基づき、当該場所(たとえば、
図11で説明した「京都」または「東京」)を特定する。
【0111】
算出部112は、家電位置データD51を参照し、電子機器(本実施の形態では電子レンジ40)の位置情報を取得する。算出部112は、当該取得された位置情報と、特定部111によって特定された場所とに基づき、電子レンジ40と当該場所との間の距離を算出する。
【0112】
生成部113は、算出部112によって算出された距離に基づいて、電子レンジ40に通知する情報を生成する。詳しくは、生成部113は、発話用データを生成する。なお、発話用データは、テキストデータであってもよいし、あるいは音声データであってもよい。
【0113】
通信IF部120の通知部121は、生成された情報(発話用データ)を電子レンジ40に通知する。
【0114】
(c2.電子レンジ40)
電子レンジ40は、制御部41と、通信IF部42と、記憶部43と、音声出力部44と、操作入力受付部45と、表示部46と、音声入力部47とを備える。通信IF部42は、送信部421と、受信部422とを備える。
【0115】
制御部41は、電子レンジ40の全体的な動作を制御する。通信IF部42は、ホームサーバ50を介したサーバ装置10との通信を行なうためのインターフェイスである。記憶部43は、オペレーティングシステムと、各種のプログラムおよびデータとを記憶している。
【0116】
音声出力部44は、音声を出力する。操作入力受付部45は、ユーザ操作を受け付ける。表示部46は、各種の情報を表示する。音声入力部47は、ユーザの音声の入力を受け付ける。
【0117】
制御部41は、通信IF部42の送信部421を介して、サーバ装置10に対して、受け付けた音声データを送信する。また、制御部41は、通信IF部42の受信部422を介して、サーバ装置10から発話用データを取得する。制御部41は、音声出力部44によって、発話用データに基づいた音声出力(発話)を実行させる。
【0118】
なお、電子レンジ40の各機能ブロックと、ハードウェアとの対応関係は、以下のとおりである。制御部41は、CPUがメモリに格納されたプログラム等を実行することにより実現される。通信IF部42、記憶部43、音声出力部44、操作入力受付部45、表示部46、および音声入力部47は、それぞれ、通信IF,メモリ、スピーカ、操作パネル、ディスプレイ(モニタ)、マイクに対応する。
【0119】
<D.制御構造>
図13は、通信システム1Aにおいて実行される処理の流れを表したシーケンスチャートである。
【0120】
図13を参照して、シーケンスSQ102において、電子レンジ40は、所定の動作モードにおいて、ユーザの発話内容(問い合わせ内容)の入力を受け付ける。具体的には、電子レンジ40は、アナログの音声データを受信し、当該音声データをデジタルデータに変換する。
【0121】
シーケンスSQ104において、電子レンジ40は、問い合わせ内容をサーバ装置10に送信する。具体的には、電子レンジ40は、上記のデジタルデータをサーバ装置10に送信する。
【0122】
シーケンスSQ106において、サーバ装置10は、問い合わせ内容の解析を行なう。具体的には、サーバ装置10は、発話用データを生成するために、形態素解析等を用いて、場所等のキーワード抽出を行う。
【0123】
シーケンスSQ108において、サーバ装置10は、抽出したキーワード(場所)と、電子レンジ40の位置情報とを用いて、発話用データを生成する。上記の例では、サーバ装置10は、地名(たとえば、京都または東京)と、電子レンジ40の位置情報(大阪市内の郵便番号)と、全国の天気データD52とを用いて、問い合わせに対する天気情報を生成する。なお、電子レンジ40の位置情報は、家電位置データD51から取得する。
【0124】
シーケンスSQ110において、サーバ装置10は、生成された発話用データを電子レンジ40に送信する。シーケンスSQ112において、電子レンジ40は、発話用データに基づき、発話を行う。
【0125】
<E.まとめ>
以上のように、サーバ装置10は、問い合わせ(場所の特定が可能な情報)を電子レンジ40から受信したことに基づき、電子レンジ40と当該場所との間の距離に応じた情報(具体的には、当該場所に関連する情報)を、電子レンジ40に通知する。電子レンジ40は、当該通知された情報を発話する。
【0126】
このような構成によれば、対象とユーザが利用している電子レンジ40との間の距離を考慮した情報をユーザが取得可能となる。具体的には、したがって、電子レンジ40のユーザは、問い合わせに含まれる場所とユーザとの間の距離に応じた情報(たとえば、当該場所の天気情報)を、知得することが可能となる。
【0127】
[実施の形態3]
本実施の形態では、異なる場所にある家電(一例として、2つのエアーコンディショナ)の状態を問い合わせる構成を説明する。
【0128】
<A.システム構成>
図14は、通信システム1Bのシステム構成の概要を表した図である。
図14を参照して、通信システム1Bは、少なくとも、サーバ装置10と、サーバ装置20と、電子レンジ40と、ホームサーバ50と、エアーコンディショナ60,70とを含む。
【0129】
電子レンジ40と、ホームサーバ50と、エアーコンディショナ60とは、建物90の部屋(以下では、リビング)に設置されている。また、エアーコンディショナ70は、建物91の部屋に設置されている。
【0130】
また、以下では、説明の便宜上、建物90と建物91とは、異なる都道府県にあるものとする。さらに、建物91には、単身赴任中の父親が居住しており、建物90には、父親を除く家族(母親、子供)が居住しているものとする。
【0131】
ホームサーバ50は、電子レンジ40と、サーバ装置10と、エアーコンディショナ60と通信可能に接続されている。ホームサーバ50は、HEMS(Home Energy Management System)のコントローラとしても機能する。
【0132】
エアーコンディショナ70は、建物91内の図示しないホームサーバを介して、サーバ装置10に通信可能に接続されている。
【0133】
サーバ装置10は、エアーコンディショナ60の状態を表す状態情報を、ホームサーバ50を介して、所定のタイミングで取得する。また、サーバ装置10は、エアーコンディショナ70の状態を表す状態情報を、図示しないホームサーバを介して、所定のタイミングで取得する。状態情報としては、たとえば、電源のオンまたはオフ、電源をオンした時刻、電源をオフした時刻、設定温度、運転種別(冷房、暖房、除湿)等が挙げられる。なお、サーバ装置10は、電子レンジ40の状態を表す状態情報を、ホームサーバ50を介して取得してもよい。
【0134】
なお、電子レンジ40は、家電の一例であって、これに限定されるものではない。詳しくは、マイクと、スピーカと、ネットワーク接続するための通信機能とを有する家電であれば、電子レンジに限定されない。また、エアーコンディショナ60,70についても、状態を取得する対象家電の一例であって、これに限定されるものではない。
【0135】
以下では、サーバ装置10と、電子レンジ40と、エアーコンディショナ60,70との間のデータ処理に着目して説明する。また、主として、実施の形態1,2と異なる点を説明する。
【0136】
<B.処理の概要>
図15は、通信システム1Bにおける処理の概要を説明するための図である。
【0137】
図15(A)は、ユーザ(母親等)が、電子レンジ40に対して、電子レンジ40と同じ部屋に設置されたエアーコンディショナ60の状態を問い合わせたときの状態を表している。
図15(B)は、ユーザが、電子レンジ40に対して、父親が居住する建物91内のエアーコンディショナ70の状態を問い合わせたときの状態を表している。
【0138】
図15(A)を参照して、電子レンジ40は、一例として、「冷房運転中です」との発話を行う。なお、当該発話は、サーバ装置10において生成された発話用データに基づき行われる。
【0139】
図15(B)を参照して、電子レンジ40は、
図15(A)の場合よりも多くの情報を含んだ発話を行う。たとえば、電子レンジ40は、冷房運転のオンおよびオフの時刻の情報についても発話する。なお、当該発話は、上述したように、サーバ装置10において生成された発話用データに基づき行われる。
【0140】
このように、サーバ装置10は、電子レンジ40に対して、電子レンジ40の設置位置と、対象とする家電(エアーコンディショナ60,70)が設置されている場所との間の距離に応じた情報を、電子レンジ40に通知する。詳しくは、サーバ装置10は、当該距離が長い程、多くの量の情報を電子レンジ40に通知する。
【0141】
このため、電子レンジ40のユーザは、状態を問い合わせる対象となる家電の設置場所が建物90から離れていればいるほど、詳しい家電状態を得ることが可能となる。
【0142】
以下、上記のような処理を実行する通信システム1Bの具体的な構成について説明する。
【0143】
<C.機能的構成>
図16は、サーバ装置10と電子レンジ40との機能的構成を表した機能ブロック図である。以下では、サーバ装置10について説明する。なお、電子レンジ40については、実施の形態2で説明したので、ここでは繰り返し説明は行わない。
【0144】
図16を参照して、本実施の形態では、通知情報生成用データ記憶部131に含まれるデータが、実施の形態1,2とは異なっている。
【0145】
通知情報生成用データ記憶部131は、少なくと、家電特定用情報D61と、距離データテーブルD62と、家電別通知情報D63とを記憶している。
【0146】
家電特定用情報D61は、発話から家電を特定するためのものである。距離データテーブルD62は、家電間の距離を記憶したテーブルである。家電別通知情報D63は、家電の種別毎に通知する情報を規定したものである。これらのテーブルおよび情報の詳細については、後述する(
図17〜
図19)。
【0147】
特定部111は、場所の特定が可能な情報(たとえば、上述した「問い合わせ内容」)と家電特定用情報D61とに基づき、当該場所(たとえば、エアーコンディショナ60の設置場所およびエアーコンディショナ70の設置場所)を特定する。
【0148】
算出部112は、距離データテーブルD62を参照し、電子機器(本実施の形態では電子レンジ40)の位置情報と、特定部111によって特定された場所とに基づき、電子レンジ40と当該場所との間の距離を算出する。
【0149】
生成部113は、算出部112によって算出された距離に基づいて、電子レンジ40に通知する情報を生成する。詳しくは、生成部113は、発話用データを生成する。なお、発話用データは、テキストデータであってもよいし、あるいは音声データであってもよい。
【0150】
通信IF部120の通知部121は、生成された情報(発話用データ)を電子レンジ40に通知する。
【0151】
図17は、家電特定用情報D61の一例を表した図である。
図17を参照して、家電特定用情報D61においては、各家電に対して、家電を識別するための機器識別情報と、設置場所情報と、称呼とが登録されている。設置場所情報は、典型的には、郵便番号である。称呼は、ユーザが家電を特定するときに用いる名称である。
【0152】
たとえば、ユーザが「リビングのエアコン」といった内容を含む発話(問い合わせ)を行った場合、サーバ装置10は、家電特定用情報D61から、称呼が「リビングのエアコン」に対応付けられた、機器識別情報と設置場所情報とを得る。
【0153】
なお、家電特定用情報D61におけるデータは、たとえば、図示しないタブレット端末等の機器に対するユーザ操作によって入力される。
【0154】
図18は、距離データテーブルD62の一例を表した図である。
図18を参照して、距離データテーブルD62においては、2つの家電(家電A,家電B)同士の距離が記憶されている。たとえば、電子レンジ40とエアーコンディショナ60とは、同じ建物90のリビングに設置されているため、家電Aと家電Bとの間に距離に基づく数値は、「0」となっている。また、建物91のエアーコンディショナ70と電子レンジ40との距離に基づく数値は、「400」となっている。また、電子レンジ40とエアーコンディショナ60とは同じ建物90内に設置されているため、エアーコンディショナ70とエアーコンディショナ60との距離に基づく数値も、「400」となっている。
【0155】
なお、「距離に基づく数値」とは、たとえば、両家電間の離れ度合いを表した数値であり、実際の距離とは異なっている。ただし、距離データテーブルD62は、「距離に基づく数値」の代わりに、実際の距離を記憶していてもよい。これらの数値は、サーバ装置10によって、郵便番号を用いた予め定められた演算処理によって算出される。
【0156】
図19は、家電別通知情報D63の一例を表した図である。
図19を参照して、家電別通知情報D63においては、2つの家電(家電A,家電B)との間の距離に基づく数値と、通知対象とが対応付けられている。
【0157】
「通知対象」とは、どのような情報を発話用データに含めるかを示した情報である。距離に基づく数値が大きくなるほど、通知対象が多くなる。たとえば、当該数値が0の場合には、
図15(A)に示したように、建物90に設置されたエアーコンディショナ60の運転状態のみが、電子レンジ40によって電子レンジ40の前にいるユーザに通知される。また、当該数値が1以上100未満の場合、
図15(B)に示したように、建物91に設置されたエアーコンディショナ70の運転状態および本日の操作履歴が、電子レンジ40によって当該ユーザに通知される。
【0158】
<D.制御構造>
図20は、
図18に示した距離データテーブルD62を生成するときの処理の流れを表したフローチャートである。
図20を参照して、ステップS2において、サーバ装置10の制御部110は、ユーザ登録によって生成された家電特定用情報D61を記憶部130から読み出す。ステップS4において、制御部110は、家電特定用情報D61に記載された各家電同士の距離を、設置場所情報に基づいて算出する。ステップS6において、制御部110は、各家電間の距離を距離データテーブルとして、記憶部130に記憶する。
【0159】
図21は、通信システム1Bにおいて実行される処理の流れを表したシーケンスチャートである。
【0160】
図21を参照して、シーケンスSQ202において、電子レンジ40は、所定の動作モードにおいて、ユーザの発話内容(問い合わせ内容)の入力を受け付ける。具体的には、電子レンジ40は、アナログの音声データを受信し、当該音声データをデジタルデータに変換する。
【0161】
シーケンスSQ204において、電子レンジ40は、問い合わせ内容をサーバ装置10に送信する。具体的には、電子レンジ40は、上記のデジタルデータをサーバ装置10に送信する。
【0162】
シーケンスSQ206において、サーバ装置10は、問い合わせ内容の解析を行なう。具体的には、サーバ装置10は、発話用データを生成するために、形態素解析等を用いて、問い合わせ対象の家電(以下、「対象家電」とも称する)の特定を行う。
【0163】
シーケンスSQ208において、サーバ装置10は、距離データテーブルD62を参照して、電子レンジ40と対象家電との間の距離を取得する。シーケンスSQ210において、サーバ装置10は、取得された距離と、家電別通知情報D63とを参照して、発話用データを生成する。
【0164】
シーケンスSQ212において、サーバ装置10は、生成された発話用データを電子レンジ40に送信する。シーケンスSQ214において、電子レンジ40は、発話用データに基づき、発話を行う。
【0165】
<E.まとめ>
(1)以上のように、サーバ装置10は、問い合わせ(場所の特定が可能な情報)を電子レンジ40から受信したことに基づき、電子レンジ40と当該場所との間の距離に応じた情報(対象家電の状態情報)を、電子レンジ40に通知する。電子レンジ40は、当該通知された情報を発話する。
【0166】
このような構成によれば、対象とユーザが利用している電子レンジ40との間の距離を考慮した情報をユーザが取得可能となる。具体的には、電子レンジ40のユーザは、問い合わせによって特定される場所とユーザとの間の距離に応じた情報(対象家電の状態情報)を、知得することが可能となる。
【0167】
(2)また、本実施の形態のサーバ装置10は、以下の構成を有するともいえる。
記憶部130は、エアーコンディショナ60の設置場所を記憶している。上述した、場所の特定が可能な情報は、エアーコンディショナ60を特定する情報である。電子レンジ40に通知する情報は、エアーコンディショナ60に関連する情報である。
【0168】
さらに、記憶部130は、エアーコンディショナ70の設置場所を記憶している。上述した、場所の特定が可能な情報は、エアーコンディショナ70を特定する情報である。電子レンジ40に通知する情報は、エアーコンディショナ70に関連する情報である。
【0169】
(3)また、制御部110による制御によって、通知部121は、電子レンジ40とエアーコンディショナ60との間の距離と電子レンジ40とエアーコンディショナ70と間の距離とが異なっているため、問い合わせ(場所の特定が可能な情報)がエアーコンディショナ60を特定する情報であるときと、当該問い合わせがエアーコンディショナ70を特定する情報であるときとで、異なる情報を電子レンジ40に通知する。
【0170】
[実施の形態4]
本実施の形態では、同一建物内の異なる部屋に設置されている各家電(一例として、2つのエアーコンディショナ)の状態を問い合わせたときの処理に着目して説明する。
【0171】
<A.システム構成>
図22は、通信システム1Cのシステム構成の概要を表した図である。
図22を参照して、通信システム1Cは、少なくとも、サーバ装置10と、サーバ装置20と、電子レンジ40と、ホームサーバ50と、エアーコンディショナ60,70,80とを含む。なお、通信システム1Cは、エアーコンディショナ80を含む点において、通信システム1B(
図14)とは異なる。
【0172】
電子レンジ40と、ホームサーバ50と、エアーコンディショナ60とは、建物90の1階のリビングに設置されている。エアーコンディショナ80は、建物90の2階の子供部屋に設置されている。なお、エアーコンディショナ70は、上述したように、建物91に設置されている。また、ホームサーバ50は、電子レンジ40と、サーバ装置10と、エアーコンディショナ60,80と通信可能に接続されている。
【0173】
サーバ装置10は、エアーコンディショナ60,80の状態を表す状態情報を、ホームサーバ50を介して、所定のタイミングで取得する。なお、サーバ装置10は、エアーコンディショナ70の状態を表す状態情報を、図示しないホームサーバを介して、所定のタイミングで取得する。
【0174】
なお、本実施の形態においても、電子レンジ40は、家電の一例であって、これに限定されるものではない。また、エアーコンディショナ60,70,80についても、状態を取得する対象家電の一例であって、これに限定されるものではない。
【0175】
以下では、サーバ装置10と、電子レンジ40と、エアーコンディショナ60,80との間のデータ処理に着目して説明する。また、主として、実施の形態1〜3と異なる点を説明する。
【0176】
<B.処理の概要>
図23は、通信システム1Cにおける処理の概要を説明するための図である。
【0177】
図23(A)は、ユーザ(たとえば、母親)が、電子レンジ40に対して、電子レンジ40と同じ部屋(1階のリビング)に設置されたエアーコンディショナ60の状態を問い合わせたときの状態を表している。
図23(B)は、ユーザが、電子レンジ40に対して、2階の子供部屋のエアーコンディショナ80の状態を問い合わせたときの状態を表している。
【0178】
図23(A)を参照して、電子レンジ40は、一例として、「冷房運転中です」との発話を行う。なお、当該発話は、サーバ装置10において生成された発話用データに基づき行われる。
【0179】
図23(B)を参照して、電子レンジ40は、
図23(A)の場合よりも多くの情報を含んだ発話を行う。たとえば、電子レンジ40は、冷房運転の開始時刻の情報についても発話する。なお、当該発話は、上述したように、サーバ装置10において生成された発話用データに基づき行われる。
【0180】
このように、サーバ装置10は、電子レンジ40に対して、電子レンジ40の設置位置と、対象とする家電(エアーコンディショナ60,80)が設置されている場所との間の距離に応じた情報を、電子レンジ40に通知する。詳しくは、サーバ装置10は、当該距離が長い程、多くの量の情報を電子レンジ40に通知する。
【0181】
このため、電子レンジ40のユーザは、状態を問い合わせる対象となる家電の設置場所が発話する家電(電子レンジ40)から離れていればいるほど、詳しい家電状態を得ることが可能となる。
【0182】
<C.機能的構成>
通信システム1Cにおけるサーバ装置10の通知情報生成用データ記憶部131は、少なくと、家電特定用情報D71と、距離データテーブルD72と、家電別通知情報D73とを記憶している。
【0183】
通信システム1Cにおけるサーバ装置10は、家電特定用情報D71と距離データテーブルD72と家電別通知情報D73とを備える点において、家電特定用情報D61(
図16,17)と距離データテーブルD62(
図16,18)と家電別通知情報D63(
図16,19)とを備える通信システム1Bのサーバ装置10と異なる。
【0184】
上記の相違点を除けば、通信システム1Cにおけるサーバ装置10の機能ブロック図は、
図16に示した、通信システム1Bにおけるサーバ装置10の機能的構成と同一である。また、通信システム1Cにおける電子レンジ40の機能ブロック図も、通信システム1Bにおける電子レンジ40の機能的構成と同一である。
【0185】
以下、通信システム1Cにおけるサーバ装置10が記憶している家電特定用情報D71、距離データテーブルD72、および家電別通知情報D73について説明する。
【0186】
図24は、家電特定用情報D71の一例を表した図である。
図24を参照して、家電特定用情報D71においては、各家電に対して、家電を識別するための機器識別情報と、設置場所情報と、称呼とが登録されている。設置場所情報は、郵便番号に加えて、設置部屋の情報を含む。
【0187】
このように、家電特定用情報D71は、設置場所情報が設置部屋の情報を含む点において、設置部屋の情報を含まない家電特定用情報D61(
図16)と異なる。
【0188】
たとえば、ユーザが「リビングのエアコン」といった内容を含む発話(問い合わせ)を行った場合、サーバ装置10は、家電特定用情報D71から、称呼が「リビングのエアコン」に対応付けられた、機器識別情報と設置場所情報とを得る。
【0189】
なお、家電特定用情報D71におけるデータは、家電特定用情報D61と同様、たとえば、図示しないタブレット端末等の機器に対するユーザ操作によって入力される。
【0190】
図25は、距離データテーブルD72の一例を表した図である。
図25を参照して、距離データテーブルD72においては、距離データテーブルD62と同様、2つの家電(家電A,家電B)同士の距離が記憶されている。
【0191】
電子レンジ40とエアーコンディショナ80とは、同じ建物90に設置されている。しかしながら、設置されている部屋が互いに異なるため、電子レンジ40とエアーコンディショナ80とについては、家電Aと家電Bとの間に距離に基づく数値が、「1」となっている。また、同様の理由で、エアーコンディショナ60とエアーコンディショナ80とについては、家電Aと家電Bとの間に距離に基づく数値が、「1」となっている。なお、その他の数値は、距離データテーブルD62と同じになっている。
【0192】
図26は、家電別通知情報D73の一例を表した図である。
図26を参照して、家電別通知情報D73においては、家電別通知情報D63と同様、2つの家電(家電A,家電B)との間の距離に基づく数値と、通知対象とが対応付けられている。家電別通知情報D73は、家電Aと家電Bとの間の距離に基づく数値が「1」のときの通知対象が規定されている点において、家電別通知情報D63と異なっている。
【0193】
たとえば、当該数値が0の場合には、
図23(A)に示したように、リビングのエアーコンディショナ60の運転状態のみが、電子レンジ40によって電子レンジ40の前にいるユーザに通知される。また、当該数値が1の場合、
図23(B)に示したように、子供部屋のエアーコンディショナ80の運転状態および直近の制御内容が、電子レンジ40によって当該ユーザに通知される。
【0194】
<D.まとめ>
(1)以上のように、電子レンジ40とエアーコンディショナ60との間の距離と電子レンジ40とエアーコンディショナ80と間の距離とが異なっているため、サーバ装置10は、ユーザからの問い合わせ(場所の特定が可能な情報)がエアーコンディショナ60を特定する情報であるときと、当該問い合わせがエアーコンディショナ80を特定する情報であるときとで、異なる情報を電子レンジ40に通知する。
【0195】
(2)詳しくは、電子レンジ40は、建物91内のリビングに設置されている。記憶部130は、エアーコンディショナ60の設置場所として、建物91のリビングを表した情報を記憶している。また、記憶部130は、エアーコンディショナ80の設置場所として、建物91内の子供部屋を表した情報を記憶している。
【0196】
通知部121は、制御部110による制御に基づき、問い合わせ(場所の特定が可能な情報)がエアーコンディショナ60を特定する情報であるときと、当該問い合わせがエアーコンディショナ80を特定する情報であるときとで、異なる情報を電子レンジ40に通知する。
【0197】
[実施の形態5]
本実施の形態に係る通信システムは、
図22に示した通信システム1Cと同様な装置構成を有する。具体的には、本実施の形態に係る通信システムは、通信システム1Cにおけるサーバ装置10の機能が拡張された構成を有している。
【0198】
以下では、サーバ装置10が、上述した問い合わせ(場所の特定が可能な情報)とは異なる所定の情報を電子レンジ40から受信したときの処理について説明する。たとえば、サーバ装置10が、電子レンジ40の電源がオンになったことを表した情報を受信したときの処理について説明する。
【0199】
サーバ装置10は、電子レンジ40の電源がオンしたことを表す情報を電子レンジ40から受信する度に、電子レンジ40以外の複数の家電(エアーコンディショナ60,70,80)のいずれかに関連する状態情報(発話用データ)を、電子レンジ40に通知する。
【0200】
詳しくは、サーバ装置10は、発話用データを電子レンジ40に通知する際には、上記複数の家電のうち電子レンジ40との間の距離が離れている家電に関する発話用データを高い頻度で電子レンジに通知する。たとえば、上記複数の家電として、エアーコンディショナ60とエアーコンディショナ70とに着目すれば、サーバ装置10は、電子レンジ40との間の距離がエアーコンディショナ60よりも長いエアーコンディショナ70に関する発話用データを、エアーコンディショナ60に関する発話用データよりも高い頻度で電子レンジに通知する。
【0201】
このような構成によれば、ユーザが電子レンジ40の電源を入れると、ユーザは、電子レンジ40から遠く離れた家電に関する状態情報を、他の家電に関する状態情報よりも高い頻度で知得することができる。
【0202】
以下、上記の処理に用いられる重み付けテーブルと、当該重み付けテーブルを用いた制御構造とについて説明する。
【0203】
図27は、重み付けテーブルの一例を表した図である。
図27に示すように、重み付けテーブルD81においては、家電Aと家電Bとの間に距離に基づく数値に対する重み付けが、係数として記憶されている。重み付けテーブルD81においては、数値が大きくなるほど、重み付けを表す係数の値が大きくなっている。
【0204】
図28は、重み付けテーブルD81を利用した発話用データの生成処理の流れを表したフローチャートである。
図28を参照して、ステップS102において、サーバ装置10は、電子レンジ40との間の距離と、重み付けテーブルD81とに基づき、1から100の自然数のうちの1つ以上の自然数を、各家電に対応付ける。なお、電子レンジ40との間の距離は、距離データテーブルD72に記載の距離が用いられる。
【0205】
ステップS104において、サーバ装置10は、電子レンジ40の電源がオンになったか否かを判断する。詳しくは、サーバ装置10は、電子レンジ40の電源がオンになったことを表す情報が電子レンジ40から送られてきたか否かを判断する。
【0206】
サーバ装置10は、電子レンジ40の電源がオンになったと判断した場合(ステップS104においてYES)、ステップS106において、1から100の乱数(自然数)を発生させる。サーバ装置10は、電子レンジの40の電源がオフまたはオンのままであると判断した場合(ステップS104においてNO)、処理をステップS104に戻す。
【0207】
ステップS108において、サーバ装置10は、上記複数の家電のうちから、発生した乱数に対応付けられた家電を特定する。ステップS110において、サーバ装置10は、特定された家電と電子レンジ40との間の距離に応じて、当該特定された家電用の発話データを生成する。なお、サーバ装置10は、生成された発話用データを、当該特定された家電に対して送信する。
【0208】
以下、ステップS102の処理を、具体例を挙げて説明する。
距離データテーブルD72によれば、電子レンジ40とエアーコンディショナ60との間の距離は、「0」である。また、電子レンジ40とエアーコンディショナ70との間の距離は、「400」である。電子レンジ40とエアーコンディショナ80との間の距離は、「1」である。
【0209】
また、重み付けテーブルD81によれば、距離「0」,「400」,「1」には、それぞれ、係数「0」,「20」,「5」が対応付けられている。
【0210】
サーバ装置は、以下の式(1)を満たすPの値を求める。
100=0×P+20×P+5×P … (1)
なお、式(1)に含まれる「0」,「2」,「5」は、重み付けテーブルD81に記載されている係数である。なお、本実施の形態では、電子レンジ40の間の距離が2以上100未満となる家電が存在しなかったため、式(1)において「10×P」となる項は含まれていない。
【0211】
式(1)において、Pの値は4となる。このため、エアーコンディショナ70に対して、1〜100の自然数のうち、80(=20×4)個の自然数が対応付けられる。また、エアーコンディショナ80に対して、1〜100の自然数のうち、20(=20×4)個の自然数が対応付けられる。たとえば、エアーコンディショナ70に対して、1から80までの80個の自然数が対応付けられ、エアーコンディショナ80に対して、81から100までの20個の自然数が対応付けられる。以上の処理により、ステップS102が終了する。
【0212】
ところで、上記においては、電子レンジ40の電源がオンになったことをトリガとした処理について例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、トリガは、電子レンジ40の電源をオフになったこと、あるいは、所定の時刻になったことであってもよい。また、電源のオンまたはオフに限定されず、トリガは、電子レンジ40に対して予め定められた操作が行われたことを表した情報をサーバ装置10が受信したことであってもよい。
【0213】
[実施の形態6]
実施の形態3および実施の形態4においては、電子レンジ40に対して問い合わせを行う構成を説明した。電子レンジ40の代わりに、実施の形態1で説明した携帯端末30に対して問い合わせを行うように、通信システムを構成してもよい。
【0214】
このような構成の場合には、実施の形態1で説明したように、サーバ装置10は携帯端末30の位置情報を取得し、エアーコンディショナ60,70,80等の家電との距離を算出する必要がある。
【0215】
[実施の形態7]
サーバ装置10は、問い合わせ内容の解析の結果、問い合わせに含まれる場所(地名等)が複数存在すると判断した場合、携帯端末30または電子レンジ40に対して候補を通知することにより、ユーザに場所を音声入力等で選択させるように構成すればよい。
【0216】
[実施の形態8]
上記の各実施の形態においては、携帯端末30または電子レンジ40がサーバ装置10から受信した発話用データ(音声データまたはテキストデータ)に基づいて発話を行う構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。たとえば、発話の代わりに、サーバ装置10から受信したデータに基づいて情報を表示するように、携帯端末30または電子レンジ40を構成してもよい。
【0217】
<<全体のまとめ>>
〔1〕サーバ装置10は、電子機器(携帯端末30,電子レンジ40)と通信する。サーバ装置10は、場所の特定が可能な第1の情報(問い合わせ)を電子機器(30,40)から受信したことに基づき、電子機器(30,40)と上記場所との間の距離に応じた第2の情報を、電子機器(30,40)に通知する。
【0218】
〔2〕サーバ装置10は、上記距離が第1の距離よりも長い第2の距離のときには、上記距離が第1の距離のときよりも、上記第2の情報の情報量を多くする。
【0219】
〔3〕サーバ装置10は、上記距離が第1の距離よりも長い第2の距離のときには、上記距離が第1の距離のときよりも、上記第2の情報に含まれる情報の種類を多くする。
【0220】
〔4〕サーバ装置10は、電子機器(30,40)の位置を記憶する記憶部130と、上記第1の情報に基づき、上記場所を特定する特定部111と、記憶部130に記憶された上記位置と、特定部111によって特定された上記場所とに基づき、上記距離を算出する算出部112と、算出された上記距離に基づき上記第2の情報を生成する生成部113と、生成された上記第2の情報を電子機器(30,40)に通知する通知部121とを備える。
【0221】
〔5〕記憶部130は、第1の家電(エアーコンディショナ70またはエアーコンディショナ60)の設置場所を記憶している。上記第1の情報は、上記第1の家電を特定する情報である。上記第2の情報は、上記第1の家電に関連する情報である。
【0222】
〔6〕記憶部は、第2の家電(エアーコンディショナ60またはエアーコンディショナ80)の設置場所をさらに記憶している。上記第1の情報は、上記第1の家電を特定する情報および上記第2の家電を特定する情報のいずれかである。通知部121は、電子機器(電子レンジ40)と上記第1の家電との間の距離と電子機器(40)と第2の家電と間の距離とが異なっている場合には、上記第1の情報が上記第1の家電を特定する情報であるときと、上記第1の情報が上記第2の家電を特定する情報であるときとで、異なる情報を電子機器(40)に通知する。
【0223】
なお、第1の家電がエアーコンディショナ70の場合には、第2の家電は、エアーコンディショナ60またはエアーコンディショナ80である。また、第1の家電がエアーコンディショナ60の場合には、第2の家電は、エアーコンディショナ80である。
【0224】
〔7〕電子機器(電子レンジ40)は、建物90内の第1の部屋(リビング)に設置された第3の家電である。記憶部130は、上記第1の家電(エアーコンディショナ60)の設置場所として、第1の部屋を表した情報を記憶している。記憶部130は、上記第2の家電(エアーコンディショナ80)の設置場所として、建物91内の第2の部屋(子供部屋)を表した情報を記憶している。
【0225】
通知部121は、上記第1の情報が上記第1の家電(60)を特定する情報であるときと、上記第1の情報が上記第2の家電(80)を特定する情報であるときとで、異なる情報を上記第3の家電(電子レンジ40)に通知する。
【0226】
〔8〕電子機器(携帯端末30)は、移動体端末である。サーバ装置10は、移動体端末(30)の位置を表す位置情報を取得し、かつ取得された位置情報を記憶部130に記憶する。
【0227】
〔9〕記憶部130は、第1の家電の設置場所と、第2の家電の設置場所とをさらに記憶している。通知部121は、予め定められた第3の情報を電子機器(40)から受信する度に、第1の家電および第2の家電のいずれかに関連する情報を、上記第2の情報として電子機器(40)にさらに通知する。
【0228】
〔10〕通知部121は、上記第2の情報を通知する際には、第1の家電および第2の家電のうちの電子機器(40)との間の距離が長い一方の家電に関する情報を、他方の家電に関する情報よりも高い頻度で電子機器(40)に通知する。
【0229】
〔11〕電子機器(電子レンジ40)は、第3の家電である。上記第3の情報は、第3の家電(40)に対して予め定められた操作が行われたことに基づき上記第3の家電から発信される情報である。
【0230】
〔12〕上記第2の情報は、上記場所に関連する情報を含む。
〔13〕上記第1の情報は、地名および固有名詞のいずれかを含む。
【0231】
〔14〕電子機器(携帯端末30,電子レンジ40)は、サーバ装置10と通信する。電子機器(30,40)は、場所の特定が可能な第1の情報(問い合わせ)の入力を受け付けたことに基づき、上記第1の情報をサーバ装置10に送信する送信部(321,421)と、上記第1の情報を送信したことに基づき、電子機器(30,40)と上記場所との間の距離に応じた第2の情報を、サーバ装置10から受信する受信部(322,422)と、上記第2の情報を報知する報知部(音声出力部34,44等)とを備える。
【0232】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。