特許第6798875号(P6798875)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6798875ねじ込み式の工具およびこのようなねじ込み式の工具のための工具ホルダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6798875
(24)【登録日】2020年11月24日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】ねじ込み式の工具およびこのようなねじ込み式の工具のための工具ホルダ
(51)【国際特許分類】
   B23C 5/22 20060101AFI20201130BHJP
   B23C 5/00 20060101ALI20201130BHJP
   B23C 5/10 20060101ALI20201130BHJP
   B23C 5/28 20060101ALI20201130BHJP
【FI】
   B23C5/22
   B23C5/00 A
   B23C5/10 C
   B23C5/10 D
   B23C5/28
【請求項の数】16
【外国語出願】
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-252366(P2016-252366)
(22)【出願日】2016年12月27日
(62)【分割の表示】特願2014-555993(P2014-555993)の分割
【原出願日】2013年1月23日
(65)【公開番号】特開2017-104976(P2017-104976A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2017年1月23日
【審判番号】不服2019-15676(P2019-15676/J1)
【審判請求日】2019年11月22日
(31)【優先権主張番号】102012100976.7
(32)【優先日】2012年2月7日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】315002139
【氏名又は名称】フランツ ハイマー マシーネンバウ カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハイマー,フランツ
【合議体】
【審判長】 刈間 宏信
【審判官】 大山 健
【審判官】 青木 良憲
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−532844(JP,A)
【文献】 特開2004−98272(JP,A)
【文献】 特表2008−512264(JP,A)
【文献】 特開2006−150509(JP,A)
【文献】 特開2003−11016(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/084081(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23C 5/22
B23C 5/10
B23C 5/00
B23C 5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具ヘッド(3)と、雄ねじ(5)および前記工具ヘッド(3)と前記雄ねじ(5)との間に位置づけられる支持領域を有する工具シャンク(4)とを含むねじ込み式の工具(1)であって、前記支持領域は、テーパ角度が異なる2つの円錐形軸受け面(6、8)により形成され、
前記支持領域は、前記工具ヘッド(3)に140゜から179゜までのテーパ角度で隣接する第1の円錐形軸受け面(6)であって、前記ねじ込み式の工具(1)のための工具ホルダ(2)の第1の円錐形接触面(7)と一致する形状で互いに接触する第1の円錐形軸受け面(6)と、1゜から90゜までのテーパ角度で前記第1の円錐形軸受け面(6)に直に隣接する第2の円錐形軸受け面(8)であって、前記工具ホルダ(2)の第1の円錐形接触面(7)に直に隣接する第2の円錐形接触面(9)と一致する形状で互いに接触する第2の円錐形軸受け面(8)とによって形成され
前記第2の円錐形軸受け面(8)と前記雄ねじ(5)は一体であると共に、互いに直に隣接しており、
前記第1の円錐形軸受け面の大きいテーパ角度は、追加的なセンタリング可能にすることを特徴とする、ねじ込み式の工具(1)。
【請求項2】
前記第1の円錐形軸受け面(6)は、170゜のテーパ角度を有し、かつ前記第2の円錐形軸受け面は、10゜のテーパ角度を有することを特徴とする、請求項1に記載のねじ込み式の工具。
【請求項3】
前記第1の円錐形軸受け面(6)の直径は、前記ねじ込み式の工具のねじ回し方向に拡大される、または好ましくは減少されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のねじ込み式の工具。
【請求項4】
前記工具シャンク(4)上には、別の支持領域(11)が設けられることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のねじ込み式の工具。
【請求項5】
前記別の支持領域(11)は、球形、円筒形または円錐形に設計されることを特徴とする、請求項4に記載のねじ込み式の工具。
【請求項6】
前記雄ねじ(5)は、前記工具シャンク(4)の自由端(10)へ向かって減少するねじ面高さを含むことを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のねじ込み式の工具。
【請求項7】
前記雄ねじ(5)は、台形、丸形、又は、角形ねじ山として設計されることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のねじ込み式の工具。
【請求項8】
前記工具シャンク(4)上には、前記ねじ込み式の工具(1)をクランプするためのグリッパ溝(13)が設けられることを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のねじ込み式の工具。
【請求項9】
ねじ込み式の工具(1)のための工具ホルダ(2)であって、雌ねじ(17)および前記工具ホルダ(2)の前側と前記雌ねじ(17)との間に位置づけられる支持領域を有するホルダ開口(16)を含み、前記支持領域は、テーパ角度が異なる2つの円錐形接触面(7、9)により形成され、
前記支持領域は、工具ホルダ(2)の前側に140゜から179゜までのテーパ角度で隣接する第1の円錐形接触面(7)であって、前記ねじ込み式の工具(1)の第1の円錐形軸受け面(6)と一致する形状で互いに接触する第1の円錐形接触面(7)と、1゜から90゜までのテーパ角度で前記第1の円錐形接触面(7)と直に隣接する第2の円錐形接触面(9)であって、前記ねじ込み式の工具(1)の第1の円錐形軸受け面(6)に直に隣接する第2の円錐形軸受け面(8)と一致する形状で互いに接触する第2の円錐形接触面(9)とによって形成され、
前記2つの円錐形接触面(7、9)は一体であり、
前記第2の円錐形接触面(9)と前記雌ねじ(17)は、互いに直に隣接しており、
前記第1の円錐形接触面の大きいテーパ角度は、追加的なセンタリング可能にすることを特徴とする、工具ホルダ(2)。
【請求項10】
前記第1の円錐形接触面(7)は、170゜のテーパ角度を有し、かつ前記第2の円錐形接触面(9)は、10゜のテーパ角度を有することを特徴とする、請求項9に記載の工具ホルダ。
【請求項11】
前記第1の円錐形接触面(7)の直径は、前記ねじ込み式の工具(1)のねじ回し方向に拡大される、または好ましくは減少されることを特徴とする、請求項9又は10に記載の工具ホルダ。
【請求項12】
前記ホルダ開口(16)の内端には、内部軸受け面が設けられることを特徴とする、請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
【請求項13】
前記内部軸受け面は、円筒形、球形または円錐形の軸受け面(24)として設計されることを特徴とする、請求項12に記載の工具ホルダ。
【請求項14】
前記雌ねじ(17)は、前記ホルダ開口(16)の内端へ向かって減少するねじ面高さを含むことを特徴とする、請求項9から請求項13のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
【請求項15】
前記雌ねじ(17)は、台形、丸形、又は、角形ねじ山として設計されることを特徴とする、請求項9から請求項14のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
【請求項16】
半径方向のボアホール(20)から外側へ少なくとも1つの開口(26)を介して前記ねじ込み式の工具(1)の方向へ案内される冷却液を偏向するために、外側にスリーブ(22)が位置づけられることを特徴とする、請求項9から請求項15のいずれか一項に記載の工具ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前提部分に記載されているねじ込み式の工具に関する。また、本発明は、このようなねじ込み式の工具のための工具ホルダ、およびねじ込み式の工具および工具ホルダを有する工具装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1から、工具ヘッドと、雄ねじおよび工具ヘッドと雄ねじとの間に位置づけられる第1の支持領域を有する工具シャンクとを含むねじ込み式の工具が知られている。この既知のねじ込み式の工具の場合、第1の支持領域は、平面および円筒形の軸受け内面を有するラジアル結合、または円錐形の軸受け面の何れかとして構築される。この第1の代替例の場合、ねじ込み式の工具の精確な軸方向位置合わせは、ホルダ内でラジアル結合の平面を介して達成されるが、円筒形軸受け面を介するセンタリングエフェクトは限定的である。より良いセンタリングエフェクトは、円錐形の軸受け面を介して達成されることが可能であるが、工具ホルダの外壁は、円錐形軸受け面の外向きのくさび効果により結果的に変形することがあり、これが軸方向アラインメントに悪影響を与える可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2006/033617号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ねじ込み式の工具、このようなねじ込み式の工具のための工具ホルダ、および精確に位置合わせされかつ再生可能なホルダおよびねじ込み式の工具の取付けを可能にする工具ホルダおよびねじ込み式の工具を有する工具装置を作製することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に記載された特徴を有するねじ込み式の工具と、請求項11に記載された特徴を有する工具ホルダと、請求項22に記載された特徴を有する工具装置とによって達成される。本発明の適切な改良および効果的な実施形態は、従属請求項の発明対象である。
【0006】
本発明によるねじ込み式の工具において、工具ヘッドと雄ねじとの間に位置づけられる支持領域は、テーパ角度が異なる2つの円筒形軸受け面によって形成される。また、工具ホルダはねじ込み式の工具に属することから、工具ホルダの前側と雌ねじとの間に位置づけられる支持領域も、テーパ角度が異なる2つの円錐形接触面によって形成される。このようにして、面接触または真っ直ぐな軸受け面に対向して拡大された接触面を提供しかつ改良されたセンタリングおよび支持効果を可能にする、ダブルコーンを有する支持領域が作製される。
【0007】
ねじ込み式の工具の工具ヘッドに隣接する第1の円錐形軸受け面、および対応する工具ホルダ前側の第1の円錐形接触面は、好ましくは、比較的大きいテーパ角度を有する。この場合、170゜のテーパ角度が好ましいことが分かっている。ある好適な展開において、第2の円錐形軸受け面は、ねじ込み式の工具上のこの接触面に追随し、かつ対応する第2の円錐形接触面は、工具ホルダに追随する。この第2の軸受け面および対応する第2の接触面は、好ましくは、比較的小さいテーパ角度を有する。この場合、10゜のテーパ角度が好ましいことが分かっている。しかしながら、例えば、2つの円錐面間に円筒形の中間部位を提供することも可能である。異なるテーパ角度を有する記述したタイプのダブルコーンは、小さいテーパ角度で工具ホルダにおけるねじ込み式の工具の優れたセンタリングを可能にし、かつ大きいテーパ角度で、追加的なセンタリング、しかも工具ホルダ上の拡散力の大幅な低減を可能にする、という優位点を有する。さらに、工具の剛性は、工具が、平らな軸受け面で発生するような半径方向負荷による滑落を発生し得ないことに起因して、第1の円錐形軸受け面により増加される。
【0008】
これにより、第1の円錐形軸受け面および対応する第1の円錐形接触面の方向づけに関して、2つのモデルが可能となる。第1の好適な展開において、これらの円錐面の直径は、工具のねじ込み方向へ低減され、即ち、2つの円錐面の根底にある円錐は、同じ方向へダブルコーンポイントを形成する。この実施形態では、円錐面により、工具ホルダが僅かに広がる可能性がある。平らな軸方向軸受け面に比較すると、ねじ山プレテンションの上昇は、ねじ込み角度に伴って低減し、よって、ねじ込み式の工具の組立て中にプレテンションをより精確に調整することが可能である。ねじ込み式の工具は、大部分が超硬材料のユニットとして製造されることから、ねじロックに必要とされるねじ山の弾性変形は、ほとんど工具ホルダの雌ねじの変形に限定される。したがって、このような工具ホルダで可能な限り長い耐用寿命を得るためには、ねじ山のプレテンションの精確な調整が極めて重要となる。記述しているタイプのダブルコーンでは、優れた調整が可能であることから、精確に調整したプレテンションが可能となる。別の可能な展開では、第1の円錐形軸受け面および対応する第1の円錐形接触面の直径は、工具のねじ込み方向に増大し、即ち、2つの円錐面の根底にある錐体は、反対方向にダブルコーンポイントを形成する。ダブルコーンがこのように展開する場合、円錐面により生じる半径方向の力は反対向きに作用することから、工具ホルダの展延が妨げられる。この展開に特有の優位点は、工具ホルダの展延が低減されることによって、ねじ山のプレテンションに対するねじ込みトルクに関してより良い結論が可能にされることにあり、よって、前記優位点により、ねじ山のプレテンションの調整はより精確なものとなる。
【0009】
さらに効果的な方法では、軸受け部位または別の接触部位を有する別の支持領域が、工具シャンクの自由端および同じく対応する工具ホルダのホルダ開口内端に設けられる。ねじ込み式の工具の工具シャンク上のこの追加的な軸受け部位は、例えば、球形に設計されることが可能であるのに対して、工具ホルダ上の対応する他の接触部位は、円筒形の接触面として製造されることが可能である。球形の軸受け部位および円筒形の接触面により、ねじ込み式の工具と工具ホルダとの間の部位には、単に部分的な接触が達成されるだけである。適切には、この追加的な球形軸受け部位は、円筒形接触面に対して過剰部を有し、よって、この追加的な支持領域におけるプレテンションは、ねじ込み深さとは独立している。しかしながら、追加的な支持領域に関しては、考え得る他の展開も存在する。したがって、工具および工具ホルダ上には、球形、円錐形または円筒形の軸受け面または接触面を任意の組合せで設けることも可能である。
【0010】
ねじ込み式の工具上の雄ねじおよび対応する工具ホルダ上の雌ねじは、適切には、工具シャンクの自由端へ向かって、またはホルダ開口の内端へ向かって減少するねじ面の高さを有する。しかしながら、これらのねじ山は、一定のねじ面高さを有してもよい。
【0011】
雄ねじおよび対応する雌ねじに関しては、特に、台形のねじ山または平らなねじ山が適切であることが分かっている。しかしながら、これらのねじ山は、円錐形のねじ山、丸いねじ山、鋸歯ねじ山またはこれらに類似するものとして設計されてもよい。
【0012】
別の効果的な展開では、工具ホルダに挿入されるねじ込みインサートが設けられる。このねじ込みインサートは、第1および第2の支持領域の接触面を含むだけでなく、これらのエレメントの単なる一部をも含んでもよい。ねじ込みインサートの材料を適切に選択すれば、振動減衰を達成することができる。さらに、工具ホルダは、中実であるが脆性でもある硬質金属から製造されてもよく、かつねじ山を有するねじ込みインサートは、ねじ接続のロックを確実にする上で好ましい軟質の、但しどちらかと言えば弾性である鋼から製造されてもよい。さらに、工具ホルダは、異なる工具構成のホルダ毎に異なるねじ込みインサートによって適合化されてもよい。ねじ込みインサートは、1つのパーツから成っても、様々な材料で製造される場合もある幾つかのパーツから成ってもよい。
【0013】
ねじ込み式の工具の製造を単純にするために、工具シャンク上には、ねじ込み式の工具をクランプするためのグリッパ溝を設けることができる。例えば、クランプデバイスのペンチ形のグリッパエレメントは、工具を工具ホルダ内にクランプするために、グリッパ溝を把持することができる。クランピングをグリッパ溝により行なう場合、工具および工具ホルダは、回転防止ロックを装備してもよい。
【0014】
工具ホルダは、例えば、鋼、硬質金属、アルミニウムまたは繊維複合材料、具体的にはガラス繊維または炭素繊維、で製造されてもよい。
【0015】
本発明の特殊な特徴および品質は、図面を参照して行う、好適な実施形態例に関する以下の説明から推測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】工具ホルダおよびねじ込み式の工具の縦断面図である。
図2図1の工具ホルダおよびねじ込み式の工具の斜視図である。
図3図1のXを示す詳細図である。
図4図1のYを示す詳細図である。
図5図1のZを示す詳細図である。
図6】台形のねじ山を有するねじ込み式の工具を示す。
図7図6ねじ込み式の工具のねじ回しホルダを示す。
図8】平らなねじ山を有するねじ込み式の工具を示す。
図9図8ねじ込み式の工具の工具ホルダを示す。
図10】台形のねじ山を有するねじ込み式の工具の別の実施形態例を示す。
図11図10のYを示す部分拡大図である。
図12】工具ホルダおよびねじ込み式の工具の別の実施形態例を示す縦断面図である。
図13図12のYを示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1および図2は、ねじ込み式の工具1および対応する工具ホルダ2による工具装置を縦断面図および斜視図で示している。ねじ込み式の工具1は、ここでは球形ヘッドカッタとして設計されている工具ヘッド3と、外側の巻き5を伴って後部へと円錐状に細くなる工具シャンク4とを有する。工具ヘッド3と外側の巻き5との間には、工具ホルダ2の前側の円錐形反対接触面7上に配置される第1の円錐形軸受け面6を有する第1の支持領域、および工具ホルダの内側の第2の円錐形接触面9上に配置される第2の円錐形軸受け面8が設けられている。このようにして、工具ヘッド3と外側の巻き5との間の遷移部に、改良されたセンタリングおよび増大された支持効果を保証するダブルコーンが生成される。工具シャンク4の後部自由端10には、第2の支持領域11が見受けられる。
【0018】
特に図2から分かるように、工具ヘッド3は、その外側に、ねじ込み式の工具1を工具ホルダ2内へねじ込むために外周上に分散された幾つかのキー面12を有する。キー面12は、カッタ内で工具を自動的に変更するためにも使用することができる。また、工具シャンク4の後部には、ねじ込み式の工具1を雄ねじ5の後端と第2の後部支持領域11との間で工具ホルダ2内に自動的にクランプするためのグリッパ溝13も存在する。グリッパ溝13には、例えば、クランプデバイスのペンチ状のグリッパエレメントが噛み込み、よって、ねじ込み式の工具1を工具ホルダ2内にしっかりと把持または保持することができる。ねじ込み式の工具1には、図1に見ることができる中央の通過開口14も通って延び、よって、この通過開口を介して、冷却潤滑剤、圧縮空気または別の作動流体を処理部位へ導くことが可能である。通過開口14は、ねじ込み式の工具1の中間軸15と同軸に位置づけられているが、他の配置、例えば真の平行な、または傾斜する長手軸による配置も可能である。
【0019】
ねじ込み式の工具1に属する工具ホルダ2は、雌ねじ17を備えるホルダ開口16を有する。工具ホルダ2の前側には、ねじ込み式の工具1の第1の軸受け面6上へ配置されるための第1の接触面7および第2の軸受け面8上へ配置されるための第2の接触面9を備える外側の支持領域が設けられている。工具ホルダ2内には、ねじ込み式の工具1の通過開口14へ作動流体を供給するための供給開口19も、中間軸18と同軸で位置決めされるが、この場合、通過開口14に見合う別の配置も可能である。工具ホルダ2内には、半径方向のボアホール20(切削孔20)も位置決めすることができ、これらは、ホルダ開口16へ、または供給開口19へも開放される。工具ホルダ2の外側には、冷却剤を外的に供給するための環状溝21を内側に備えたスリーブ22が位置づけられてもよい。しかしながら、環状溝21も同様に、工具ホルダ2上へ形成されてもよい。
【0020】
図1図7に示されている実施形態において、ねじ込み式の工具1の雄ねじ5および対応する工具ホルダ2の雌ねじ17は、図3に示されているフランク角30゜を有する台形のねじ山として構築される。しかしながら、ねじ込み式の工具1の雄ねじ5および対応する工具ホルダ2の雌ねじ17は、他のフランク角を有する台形のねじ山として構築されてもよい。ねじ山の巻きが一定のねじ面高さを有する従来のねじ山に対して、ここで使用される雄ねじ5は、工具ヘッド3から工具シャンク4の後部自由端10へ向かって減少するねじ面高さを有する。同様に、工具ホルダ2の雌ねじ17も、ねじ面高さは、第2の接触面9から第2の支持領域11へ向かって減少する。
【0021】
図4から、ねじ込み式の工具1の第1の軸受け面6および対応する工具ホルダ2の第1の接触面7は、工具ヘッド3の前端方向へ、中間軸15および18に対して垂直な平面から5゜傾斜されていることが分かる。この方法では、第1の円錐形軸受け面6および同じく第1の円錐形接触面7は、少なくとも140゜かつ最大179゜のテーパ角度、但し好ましくは170゜のテーパ角度を有する。ねじ込み式の工具1の第2の円錐形軸受け面8の直径、および工具ホルダ2の第2の円錐形接触面9の直径は、ねじ回し方向に先細り、よって、結果的には、テーパ角度は少なくとも1゜かつ最大90゜となるが、好ましくは10゜となり、中間軸15および18に対する円錐面の角度が5゜であることを意味する。
【0022】
ねじ込み式の工具1の第2の支持領域11は、図5によれば球形に設計され、ホルダ開口16の端で円筒形軸受け面24上に置かれる。円筒形軸受け面24は、工具ホルダ内に別の内部軸受け部位を形成する。球形の支持領域11は、ねじ込み式の工具1と工具ホルダ2との間の唯一の並行接触を保証する。適切には、第2の球形支持領域11は、円筒形軸受け面24に対して過剰部を有し、よってこの第2の支持領域におけるプレテンションは、ねじ込み深さとは独立している。
【0023】
図8および図9には、ねじ込み式の工具1および対応する工具ホルダ2の別の実施形態例が示されている。図6および図7の実施形態とは対照的に、この実施形態例では、ねじ込み式の工具1の雄ねじ5および工具ホルダ2の雌ねじ17が角ねじとして構築されている。これ以外では、この実施形態は先の実施形態例に一致し、よって本例でも、互いに対応するコンポーネントには、同じ参照記号が付されている。この実施形態においても、ここで使用される雄ねじ5は、工具ヘッド3から工具シャンク4の自由端10へ向かって減少するねじ面高さを有する。さらに、この場合も、工具ホルダ2の雌ねじ17のねじ面高さは、第2の接触面9から第2の支持領域11へ向かって減少する。
【0024】
図10および図11は、ねじ込み式の工具1の第1の円錐形軸受け面6および対応する工具ホルダ2の第1の円錐形接触面7の直径がねじ込み式の工具1のねじ回し方向へ拡大する実施形態例を示している。第1の軸受け面6および対応する第1の接触面7は、工具シャンク4の方向へ、中間軸15および18に対して垂直な平面から約5゜傾斜されている。この方法では、第1の円錐形軸受け面6および同じく第1の円錐形接触面7は、図4に示す実施形態例と全く同様にテーパ角170゜を有する。第2の円錐形軸受け面8および第2の円錐形接触面9は、中間軸15および18に対して5゜の角度で先細り、よって、テーパ角10゜が生成される。図1図9の実施形態とは対照的に、2つの円錐面の根底にある錐体は、ダブルコーンポイントを反対方向に形成する。
【0025】
図12は、工具ホルダ2のホルダ開口16に、第2の円錐形接触面9と雌ねじ17と円筒形軸受け面24とを含むねじ込みインサート25が挿入される実施形態例を示す。半径方向のボアホール20は、工具ホルダ2およびねじ込みインサート25を貫通して、工具ホルダ2のホルダ開口16に至る。
【0026】
図13は、冷却剤を外的に供給するためのスリーブ22を示す拡大図である。この工具の方向において、スリーブ22には一つ以上の出口26があり、半径方向ボアホール20を介して外側にガイドされる冷却剤が通り、この外部開口部23を通過し吐出されることで工具あるいは処理される場所に伝達されうる。出口26は、周囲スロット、ボアホール、スリットまたはこれらに類似するものとして設計されてもよい。
【0027】
本発明は、これまでに記述しかつ図面で示した実施形態例に限定されない。したがって、例えば、ねじ込み式の工具または工具ホルダに関わる、半径方向のボアホールおよびスリーブを有する冷却剤の外的供給、工具マシンにおける自動テンションのためのグリッパ溝、ねじ込みインサート、または繊維複合材で製造される工具ホルダの実施形態は、個々に、または組み合わせて使用されてもよく、その場合、単に単純な円錐形、円筒形または平らな軸受け面または接触面または他のセンタリングまたはガイドの可能性が使用される。これらの実施形態は、ダブルコーンを有するねじ込み式の工具またはホルダに限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13