【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 YKK AP株式会社2017年2月発行のウェブカタログ「Window Shutter ウィンドウシャッター セレクトブック」 YKK AP株式会社2017年2月発行のカタログ「Window Shutter ウィンドウシャッター セレクトブック」
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の電動シャッターでは、コントローラーが巻付軸の軸方向において巻き上げられたシャッターカーテンの側方において巻付軸の周囲に巻かれるようにフレームの側板に沿って配置されているため、コントローラーのコネクタ部分などがフレームの下部側の挿通口に近い位置に配置されることがあり、この場合には、前記挿通口からフレーム内に入り込む塵埃や雨水にさらされやすい。このため、コントローラーは防塵・防水仕様のものが必要とされる。
【0005】
本発明の目的は、コントローラーが塵埃や雨水にさらされにくくできるシャッターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のシャッターは、枠体と、前記枠体に取り付けられたシャッター装置とを備え、前記シャッター装置は、シャッターカーテンと、前記シャッターカーテンを巻取りおよび繰出し可能なシャッター巻取軸と、前記シャッター巻取軸を駆動するモーターと、前記モーターの駆動を制御するコントローラーと、前記枠体に取り付けられたシャッターケースとを備え、前記シャッターケースは、前記シャッター巻取軸を回転可能に支持する一対のケース側板と、前記一対のケース側板が固定されたケース裏板とを備え、前記コントローラーは、前記シャッター巻取軸の軸心よりも上方側であって前記ケース裏板側に配置され、前記コントローラーには樹脂製部分があり、前記シャッターケースには、前記コントローラーよりも下方に配置されたコントローラー受け部材が取り付けられていることが好ましい。
このような構成によれば、
例えばコントローラーがシャッター巻取軸の軸方向において巻き上げられたシャッターカーテンの側方においてシャッター巻取軸の周囲に巻かれるようにフレームの側板に沿って配置される場合であってコントローラーのコネクタ部分などがシャッター巻取軸の軸心よりも下方に配置される場合と比べて、塵埃や雨水が入り込みやすいシャッターケース下方の挿通口よりも上方に離れた位置にコントローラーが配置されるので、コントローラーを塵埃や雨水にさらされにくい位置に配置できる。このため、防塵・防水に対して高い性能を必要としないコントローラーを採用し得る。
また、コントローラーがシャッター巻取軸の軸心よりもケース裏板側に配置されているので、シャッターが固定される建物躯体とシャッター巻取軸との間の空きスペースをコントローラーの設置箇所として有効活用できる。建物躯体とシャッター巻取軸との間の空きスペースは、例えばコントローラーがシャッター巻取軸の内部に配置されるシャッターにおいても存在するスペースであるので、コントローラーの設置箇所を形成するためにシャッターケースを大型化する必要がなく、既存のシャッターケースを用いて本発明を構成できる。
更に、火災時にコントローラーの樹脂製部分が溶融し、コントローラーがシャッターケースから外れて落下しても、コントローラー受け部材によって受け止められる。このため、コントローラーが落下して発炎し、シャッターの開口部に火炎が入り込むことを抑制できる。
【0011】
本発明のシャッターでは、前記コントローラー受け部材は、前記コントローラーが取り付けられた取付本体部と、前記取付本体部から室外側に突出した受け片部とを有し、前記受け片部は、前記取付本体部に取り付けられた前記コントローラーよりも下方に配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、コントローラーをシャッターケースに取り付ける取付部材とは別個にコントローラーの受け部材を設置する場合と比べ、コントローラー受け部材を設置するだけでよいので部品点数および施工工数を削減できる。
【0012】
本発明のシャッターでは、前記受け片部は、前記取付本体部から室外側に向かうに連れて上方に傾斜していることが好ましい。
このような構成によれば、火災時の熱によってコントローラーが溶融して落下した場合には、受け片部が前述したように傾斜しているので、当該受け片部に受け止められたコントローラーが取付本体部側に寄せられる。これにより、コントローラーが受け片部の室外縁部側から落下するおそれを低減できる。
【0013】
本発明のシャッターは、枠体と、前記枠体に取り付けられたシャッター装置とを備え、前記シャッター装置は、シャッターカーテンと、前記シャッターカーテンを巻取りおよび繰出し可能なシャッター巻取軸と、前記シャッター巻取軸を駆動するモーターと、前記モーターの駆動を制御するコントローラーと、前記枠体に取り付けられたシャッターケースとを備え、前記シャッターケースは、前記シャッター巻取軸を回転可能に支持する一対のケース側板と、前記一対のケース側板が固定されたケース裏板とを備え、前記コントローラーは、前記シャッター巻取軸の軸心よりも上方側であって前記ケース裏板側に配置され、前記ケース裏板の上縁部には室外側に突出した裏板上片部が形成され、前記裏板上片部には切欠き部が形成され、前記切欠き部には、前記コントローラーが配置されていることが好ましい。
このような構成によれば、
例えばコントローラーがシャッター巻取軸の軸方向において巻き上げられたシャッターカーテンの側方においてシャッター巻取軸の周囲に巻かれるようにフレームの側板に沿って配置される場合であってコントローラーのコネクタ部分などがシャッター巻取軸の軸心よりも下方に配置される場合と比べて、塵埃や雨水が入り込みやすいシャッターケース下方の挿通口よりも上方に離れた位置にコントローラーが配置されるので、コントローラーを塵埃や雨水にさらされにくい位置に配置できる。このため、防塵・防水に対して高い性能を必要としないコントローラーを採用し得る。
また、コントローラーがシャッター巻取軸の軸心よりもケース裏板側に配置されているので、シャッターが固定される建物躯体とシャッター巻取軸との間の空きスペースをコントローラーの設置箇所として有効活用できる。建物躯体とシャッター巻取軸との間の空きスペースは、例えばコントローラーがシャッター巻取軸の内部に配置されるシャッターにおいても存在するスペースであるので、コントローラーの設置箇所を形成するためにシャッターケースを大型化する必要がなく、既存のシャッターケースを用いて本発明を構成できる。
更に、コントローラーが収まりきらない程度にシャッターケースが小さく形成されている場合であっても、裏板上片部に形成された切欠き部にコントローラーを配置することで、当該裏板上片部が邪魔とならずにコントローラーを配置できる。
【0014】
本発明のシャッターでは、前記シャッターケースには、前記切欠き部の前記シャッターケースの長手方向における一端側から他端側までにわたって配置された取付部材が取り付けられ、前記取付部材には、前記コントローラーが取り付けられていることが好ましい。
このような構成によれば、裏板上片部に切欠き部が形成されることで強度が低下したシャッターケースを前述した取付部材によって補強できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、コントローラーが塵埃や雨水にさらされにくくできるシャッターを提供することにある。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜3において、本実施形態に係るシャッター1は、建物躯体に取り付けられて当該建物の開口部を開閉可能に配置されるものである。シャッター1は、枠体10と、枠体10に取り付けられたシャッター装置20とを備えている。本実施形態では、シャッター1は、枠体10によって形成される開口部には、ガラスパネルがスライド開閉可能に配置された窓部30が構成されている。
ここで、
図1には、互いに直交するX、Y、Z軸方向を示しており、本実施形態では、X軸方向は後述する縦枠11の見付け方向に沿っており、Y軸方向は後述するシャッターケース25の見付け方向に沿っており、Z軸方向はシャッター1の見込み方向に沿っている。
【0018】
枠体10は、
図2に示すように、左右の縦枠11と、左右の縦枠11に取り付けられた天板12と、天板12の室外端部に掛けられた点検板13と、点検板13の左右両端に配置された左右のサイドキャップ14と、左右の縦枠11に取り付けられて窓部30の開口部を形成している上枠15(まぐさ)および下枠16とを備えている。左右の縦枠11、天板12、点検板13、上枠15および下枠16は、アルミ押出形材によって形成されており、左右のサイドキャップ14は樹脂製材料によって形成されている。
【0019】
左右の縦枠11は、縦枠本体111と、縦枠本体111の室外面に沿って配置されたガイドレール112とを備えている。ガイドレール112は、シャッターカーテン21を上下方向に案内可能に当該シャッターカーテン21の左右端部に嵌合している。
【0020】
天板12は、
図3に示すように、室内側から室外側に向かって下方に傾斜した傾斜片部121と、傾斜片部121の長手方向に沿った室内縁部に連続した縦片部122とを有している。傾斜片部121の長手方向に沿った室外縁部には係合溝123が形成されている。
【0021】
点検板13の上縁部には、
図3に示すように、天板12の係合溝123に係合した係合片部131が形成されており、点検板13の下縁部には、室内側に延出した下片部132が形成されている。この点検板13は、
図3に示す巻取状態のシャッター装置20(座板212を除く)を室外側から覆って配置されている。
下片部132および上枠15間には、シャッターカーテン21が挿通した挿通口2が形成されている。
【0022】
シャッター装置20は、
図2,3に示すように、シャッターカーテン21と、シャッターカーテン21を巻取りおよび繰出し可能なシャッター巻取軸22と、シャッター巻取軸22を駆動するモーターであるチューブラモーター(図示省略)と、チューブラモーターの駆動を制御するコントローラー23と、シャッター巻取軸22、チューブラモーターおよびコントローラー23を収容して左右の縦枠11に取り付けられたシャッターケース25とを備えている。チューブラモーターは、シャッター巻取軸22に内蔵されており、コントローラー23の制御による駆動によってシャッター巻取軸22を正転および逆転し、シャッターカーテン21を巻取りおよび繰出し動作させるようになっている。
【0023】
シャッターカーテン21は、複数のスラット211を互いに回動自在に連結して構成されている。複数のスラット211のうち最上部のスラット211は、シャッター巻取軸22に取り付けられており、その最下部のスラット211は座板212に取り付けられている。
【0024】
コントローラー23は、
図4に示すように、電子部品が回路基板に配置されたコントローラー本体231と、コントローラー本体231を覆っている樹脂製のコントローラーカバー232と、コントローラーカバー232に配置された表示部233と、送信機からの操作信号を受信する受信部(図示省略)とを備えたコントローラーユニットによって構成されている。コントローラー本体231には、コネクタ、各種ケーブルを介して電源やチューブラモーターにつながっている。表示部233は、コントローラー本体231もしくはチューブラモーターの状態を表示するLED表示部などによって構成されている。
【0025】
コントローラーカバー232は、箱状のカバー本体部235と、カバー本体部235の室外側部分から左右方向に突出した取付片部236,237とを有している。カバー本体部235には、その室外側部分に開口が形成されており、この開口に表示部233が配置されている。取付片部236,237には、上下方向に沿って配置された二つの取付孔238がそれぞれ形成されている。
【0026】
シャッターケース25は、
図4に示すように、ケース裏板251と、ケース裏板251の左右両縁部に固定された左右一対のケース側板252,253とを備えている。
【0027】
ケース裏板251は、裏板本体片部254と、裏板本体片部254の上縁部から室外側に突出した裏板上片部255と、裏板本体片部254の下縁部から室外側に突出した裏板下片部256とを有している。裏板上片部255の一部は切り欠かれており、裏板本体片部254および裏板上片部255の切欠き縁部によって切欠き部27が形成されている。
【0028】
本実施形態では、裏板本体片部254には金属製の取付部材28がビス止めされている。取付部材28は、裏板本体片部254および裏板上片部255の切欠き縁部に沿って配置されており、シャッターケース25の長手方向における切欠き部27の一端側から他端側までにわたっている。取付部材28の左右の室外端部には、上方に立ち上げられた取付部28Aが形成されており、これらの取付部28Aにコントローラー23の取付片部236,237がビス止めされている。取付部材28に取り付けられた状態のコントローラー23は、切欠き部27に配置されている。
【0029】
ケース側板252は、側板本体部257と、側板本体部257からケース側板253側に折曲された取付部258A、上側取付部258B、下側取付部258Cおよび後側取付部258Dとを有している。
側板本体部257は、シャッター巻取軸22の一端を回転可能に支持可能な構成とされている。
図3,4に示す三箇所の取付部258Aのうち上側二つの取付部258Aには、点検板13およびサイドキャップ14が着脱可能にビス止めされており、残りの下側一つの取付部258Aには点検板13が着脱可能にビス止めされている。上側取付部258Bは、裏板上片部255に固定されているとともに天板12に取り付けられている。下側取付部258Cは、裏板下片部256に固定されているとともに縦枠11に取り付けられている。後側取付部258Dは、裏板上片部255および裏板下片部256間においてケース裏板251に固定されている。
【0030】
ケース側板253は、側板本体部259と、側板本体部259からケース側板252側に折曲された取付部260A、上側取付部260B、下側取付部260Cおよび後側取付部260Dとを有している。
側板本体部259は、シャッター巻取軸22の他端を回転可能に支持可能な構成とされている。前述した取付部258Aと同様に、
図4に示す三箇所の取付部260Aのうち上側二つの取付部260Aには、点検板13およびサイドキャップ14が着脱可能にビス止めされており、残りの下側一つの取付部260Aには、点検板13が着脱可能にビス止めされている。上側取付部260Bは、前述した上側取付部258Bと略同様に、裏板上片部255に固定されていると共に天板12に取り付けられている。下側取付部260Cは、前述した下側取付部258Cと略同様に、裏板下片部256に固定されているとともに縦枠11に取り付けられている。後側取付部260Dは、前述した後側取付部258Dと略同様に、裏板上片部255および裏板下片部256間においてケース裏板251に固定されている。
【0031】
図3に示すように、シャッターケース25は、上枠15よりも上方に配置されており、挿通口2はシャッターケース25の下部に位置している。
コントローラー23は、シャッター巻取軸22の軸心Cよりも上方側であって裏板本体片部254側に配置されている。なお、
図3には、シャッターカーテン21が巻取状態で最大径となった際の周面位置21Aが二点鎖線で示されており、コントローラー23は、この周面位置21Aよりも外周側に配置されている。
【0032】
表示部233は、天板12およびシャッターカーテン21の周面位置21A間から視認可能な位置に配置されている。本実施形態では、
図3に示すように、天板12の室外側最下端とシャッターカーテン21の周面位置21Aの最上端との間の上下方向における寸法W1をもった隙間からシャッター1の見込み方向室内側の位置に表示部233が配置されている。このため、点検板13を取り外した状態で室外側から表示部233を視認可能であり、コントローラー23の作動状態を確認できる。
【0033】
シャッター巻取軸22の径方向における天板12およびシャッターカーテン21の周面位置21A間の最小寸法W2は、前記コントローラーの高さ寸法Hよりも大きく設定されている。本実施形態では、天板12とシャッターカーテン21の周面位置21Aとの間の上下方向における最小寸法が、高さ寸法Hよりも大きく設定されている。このため、点検板13を取り外した状態で、コントローラー23をドライバー等の工具によってケース裏板251から取り外してコントローラー23を二点鎖線で
図3に示す位置まで室外側に引き出すことができる。なお、コントローラー23につながっているケーブル長さは、コントローラー23を前述した通りに引き出せる程度の長さとされている。
【0034】
[本実施形態の効果]
(1)前記実施形態では、シャッター1は、枠体10と、枠体10に取り付けられたシャッター装置20とを備え、シャッター装置20は、シャッターカーテン21と、シャッターカーテン21を巻取りおよび繰出し可能なシャッター巻取軸22と、シャッター巻取軸22を駆動するチューブラモーターと、チューブラモーターの駆動を制御するコントローラー23と、枠体10に取り付けられたシャッターケース25とを備え、シャッターケース25は、シャッター巻取軸22を回転可能に支持する一対のケース側板252,253と、ケース側板252,253が固定されたケース裏板251とを備え、コントローラー23は、シャッター巻取軸22の軸心Cよりも上方側であってケース裏板251側に配置されていることを特徴とする。
上記構成を有するため、塵埃や雨水が入り込みやすい挿通口2よりも上方に離れた位置にコントローラー23が配置されるので、コントローラー23を塵埃や雨水にさらされにくい位置に配置できる。このため、コントローラー23に防塵・防水に対して高い性能を必要としないコントローラー23を採用し得る。
また、コントローラー23がシャッター巻取軸22の軸心Cよりもケース裏板251側に配置されているので、シャッター1が固定される建物躯体とシャッター巻取軸22との間の空きスペースをコントローラー23の設置箇所として有効活用できる。このため、コントローラー23の設置箇所を形成するためにシャッターケース25を大型化する必要がなく、既存のシャッターケースを用いてシャッター1を構成できる。
(2)コントローラー23には、当該コントローラー23もしくはチューブラモーターの状態を表示する表示部233が配置され、表示部233は、天板12と巻取状態におけるシャッターカーテン21の周面位置21Aとの間から視認可能な位置に配置されている。
このため、シャッターカーテン21がシャッター巻取軸22に巻き取られた状態で当該シャッターカーテン21および天板12間の間隔が小さくなっていても、シャッターカーテン21、シャッター巻取軸22や天板12を取り外すことなく、点検板13を取り外すだけで表示部233を室外側から視認でき、コントローラー23やチューブラモーターの状態を確認できる。
(3)天板12と巻取状態におけるシャッターカーテン21の周面位置21Aとの間のシャッター巻取軸22の径方向における最小寸法W2は、コントローラー23の高さ寸法Hよりも大きい。
このため、シャッターカーテン21、シャッター巻取軸22や天板12を取り外すことなく、コントローラー23を天板12とシャッターカーテン21との間から抜き出すことができ、コントローラー23のメンテナンスや交換作業を簡単に行うことができる。
(4)ケース裏板251の上縁部には室外側に突出した裏板上片部255が形成され、裏板上片部255には切欠き部27が形成され、切欠き部27には、コントローラー23が配置されている。
このため、コントローラー23が収まりきらない程度にシャッターケース25が小さく形成されている場合であっても、裏板上片部255に形成された切欠き部27にコントローラー23を配置することで、当該裏板上片部255が邪魔とならずにコントローラー23を配置できる。
(5)シャッターケース25には、切欠き部27のシャッターケース25の長手方向における一端側から他端側までにわたって配置された取付部材28が取り付けられ、取付部材28には、コントローラー23が取り付けられている。
このため、裏板上片部255に切欠き部27が形成されることで強度が低下したシャッターケース25を前述した取付部材28によって補強できる。
【0035】
[変形例]
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、コントローラー23に表示部233が設けられているが、これに限られず。表示部233を視認する必要がない場合にはこの表示部233の構成を省略してもよい。
【0036】
前記実施形態では、天板12およびシャッターカーテン21の周面位置21A間の最小寸法W2をコントローラー23の高さ寸法Hよりも大きく設定したが、これに限られない。例えば、シャッター巻取軸22などを取り外さずにコントローラー23を室外側に引き出す必要がない場合には、最小寸法W2は高さ寸法H以下の寸法であってもよい。
【0037】
前記実施形態では、ケース裏板251によって形成された切欠き部27にコントローラー23が配置され、このコントローラー23が取付部材28によってケース裏板251に取り付けられているが、これに限られない。例えば、コントローラー23が裏板上片部255よりも下方に配置される場合には、裏板上片部255を切り欠いて切欠き部27を形成しなくてもよく、また、取付部材28を介さずにケース裏板251に直接にコントローラー23を取り付けてもよい。
【0038】
前記実施形態では、コントローラー23をケース裏板251に取り付けた取付部材28を備えているが、この取付部材28に代えて、例えば
図5に示すように、コントローラー受け部材29を取付部材として備えていてもよい。コントローラー受け部材29は、金属製であり、コントローラー23がビス止めによって取り付けられた取付本体部291と、取付本体部291から室外側に突出した受け片部292とを有している。
取付本体部291は前述した取付部材28と概略同形状に形成されている。受け片部292は、取付本体部291に取り付けられたコントローラー23よりも下方に配置されており、取付本体部291から室外側に向かうに連れて上方に傾斜している。
【0039】
前述したコントローラー受け部材29を備える場合には、火災時に樹脂製部分であるコントローラーカバー232が溶融し、コントローラー23が取付本体部291から外れて落下しても、当該コントローラー23を受け片部292で受け止めることができる。このため、コントローラー23がシャッター巻取軸22よりも下方に位置する上枠15まで落下するおそれをなくすことができ、上枠15の近くで発炎して窓部30の開口部から火炎が室内側へ入り込むことを抑制できる。
また、受け片部292が前述したように傾斜しているので、火災時の熱によってコントローラー23が溶融して落下した場合には当該受け片部292に受け止められたコントローラー23が取付本体部291側に寄せられることとなる。これにより、コントローラー23が受け片部292の室外縁部側から落下するおそれを低減できる。
さらに、取付本体部291が前述した取付部材28と概略同形状であるため、前述した取付部材28を用意する必要がなくなり、取付部材28とは別個にコントローラーの受け部材を設置する場合と比べ、コントローラー受け部材29を設置するだけでよいので、部品点数および施工工数を削減できる。なお、取付本体部291によって切欠き部27まわりの部分を補強できる。
【0040】
前記実施形態では、切欠き部27が
図4に示すように裏板上片部255のうち右側に寄った位置に形成され、この切欠き部27にコントローラー23が配置されているが、これに限られない。例えば
図6に示すように、切欠き部27が裏板上片部255のうち左側に寄った位置に形成され、この切欠き部27にコントローラー23が配置されていてもよい。この場合、コントローラー23はシャッターケース25の見込み方向に沿った仮想軸のまわりで180度回転して配置してもよい。なお、このような配置状態で上下二つの取付孔238のうち上方に位置する取付孔238に取付用のビスが通される。