特許第6799053号(P6799053)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6799053骨折固定用生体材料を送達するためのシステム、デバイス、及び方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6799053
(24)【登録日】2020年11月24日
(45)【発行日】2020年12月9日
(54)【発明の名称】骨折固定用生体材料を送達するためのシステム、デバイス、及び方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/88 20060101AFI20201130BHJP
【FI】
   A61B17/88
【請求項の数】43
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2018-505539(P2018-505539)
(86)(22)【出願日】2016年4月15日
(65)【公表番号】特表2018-515301(P2018-515301A)
(43)【公表日】2018年6月14日
(86)【国際出願番号】EP2016058461
(87)【国際公開番号】WO2016166350
(87)【国際公開日】20161020
【審査請求日】2019年4月4日
(31)【優先権主張番号】62/147,718
(32)【優先日】2015年4月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517360631
【氏名又は名称】セルジェンテク リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153084
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 康史
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】ジェラード マイケル インズリー
(72)【発明者】
【氏名】ケビン デイビッド マッデン
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ラッセル
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ プロクテール
(72)【発明者】
【氏名】キャロル オサリバン
(72)【発明者】
【氏名】キーラン マレー
【審査官】 槻木澤 昌司
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0101963(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0106054(US,A1)
【文献】 特開2002−355317(JP,A)
【文献】 米国特許第08366717(US,B1)
【文献】 特表2006−515780(JP,A)
【文献】 特表2013−520242(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/149746(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/88
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体材料を所望の対象部位に分注し、ディスペンサデバイスを起動するために操作可能なアクチュエータを含み、生体材料を含むリザーバと流体連通するように構成されたディスペンサデバイスと、
前記リザーバに取り付け可能であり、かつ、前記生体材料と必要となり得る任意の活性剤を混合するように構成されているミキサデバイスであって、混合軸と、前記混合軸の内側キャビティの中に配置されている1つ以上の混合要素とを有する、ミキサデバイスと、
前記ミキサデバイスから前記生体材料を前記所望の対象部位へ搬送する、前記ミキサデバイスに取り付け可能な導管とを備える生体材料送達システム。
【請求項2】
前記導管は、カニューレ又はカニューレ装着骨折固定デバイスを備える請求項1に記載の生体材料送達システム。
【請求項3】
前記ディスペンサデバイスは、前記生体材料と任意の活性成分を前記リザーバから前記ミキサデバイスと前記導管に放出して前記所望の対象部位に送達するために操作可能な手段を備える請求項1又は2に記載の生体材料送達システム。
【請求項4】
前記ディスペンサデバイスは、生体材料を収容するリザーバを備える請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項5】
前記リザーバは、前記生体材料を収容するカートリッジを備える請求項1〜4のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項6】
前記ディスペンサデバイスは、前記リザーバに嵌合し、前記リザーバを前記ディスペンサデバイスの定位置に保持するリザーバロック手段を備える請求項5に記載の生体材料送達システム。
【請求項7】
前記ロック手段は、前記カートリッジに嵌合するように構成されたスロットを備える請求項6に記載の生体材料送達システム。
【請求項8】
前記ディスペンサデバイスは、送達ガンと、プランジャ駆動機構を前進させて前記生体材料を前記カートリッジから解放するように操作可能な起動トリガを旋回可能に支持する前記送達ガンのハウジングを備える請求項5に記載の生体材料送達システム。
【請求項9】
前記トリガが起動すると、グリッパプレートが前記駆動機構に嵌合し、前記駆動機構がプランジャを前進させる、請求項8に記載の生体材料送達システム。
【請求項10】
前記ディスペンサデバイスは、前記カートリッジを外すために必要な場合にユーザが手動でプランジャを引くことができる解放ボタンを備える請求項8に記載の生体材料送達システム。
【請求項11】
前記リザーバは、生体材料を収容する第1のチャンバを備えたカートリッジユニットを備え、カートリッジが生体材料と第2の材料を外科手術の部位で必要となるまで互いに別々に収容されるように前記第2の材料を収容する第2のチャンバを含む請求項1〜10のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項12】
前記カートリッジは、前記生体材料と活性成分を、前記外科手術の前記部位で必要となるまで互いに別々に収容する2つ以上のチャンバを備える請求項11に記載の生体材料送達システム。
【請求項13】
前記カートリッジユニットは、前記生体材料の処方に応じて3つ以上のチャンバを備える請求項11に記載の生体材料送達システム。
【請求項14】
それぞれのチャンバが、概ね長尺の長手方向の軸線を有する筒形の断面の形態であり、シリンダ、又は各シリンダは基端及び先端を有する請求項11〜13のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項15】
前記シリンダ又は各シリンダは、前記カートリッジの前記基端に概ね位置するピストンを備える請求項14に記載の生体材料送達システム。
【請求項16】
ストッパ部材が、前記カートリッジの筒形壁上の基端に位置し、ピストン/プランジャが前記ハウジングの外部に押し出されないように防ぐ請求項8に記載の生体材料送達システム。
【請求項17】
密閉手段を前記カートリッジの前記基端に設けて密閉封入を支援し、外科医がこのシールを前記カートリッジの使用の前に取り外すことができる請求項16に記載の生体材料送達システム。
【請求項18】
前記カートリッジが先端を有し、前記カートリッジの前記先端に、前記ミキサデバイスと流体連通する複数の供給チャネルを備える請求項11に記載の生体材料送達システム。
【請求項19】
チャネルの数が、前記カートリッジユニットに含まれるチャンバの数に対応することにより、各チャンバが前記ミキサデバイスと流体連通する独自のチャネルを有する請求項18に記載の生体材料送達システム。
【請求項20】
前記複数の供給チャネルの各々が、超音波溶接、ホイルシール、栓キャップ、又は同様のシールデバイスから選択された1つ以上の取り外し可能な密閉手段を備え、使用の前に密閉封入を提供することにより、前記ホイルシールは、前記生体材料を所望の送達部位へ前記ミキサデバイスを配置する前に前記複数の供給チャネルの各々から取り除いて任意のチャネルの内容物を露出させることができるように構成された請求項19に記載の生体材料送達システム。
【請求項21】
前記リザーバは、前記生体材料を収容するカートリッジを備え、前記カートリッジの全ての成分は、送達する前記生体材料の処方によって必要とされる湿度/酸素バリア特性を有する医療レベルのポリマー材料を使って製造される請求項1〜20のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項22】
前記ミキサデバイスは、基端と先端を有する筒形の軸を備える請求項1〜21のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項23】
前記ミキサデバイスは、その一端において生体材料の前記リザーバと嵌合し、他端において前記生体材料を所望の送達部位に搬送するための導管と嵌合する請求項22に記載の生体材料送達システム。
【請求項24】
前記ミキサデバイスは混合部を備え、前記ミキサデバイスの前記基端において、前記ミキサデバイスは、カートリッジの形態を有する前記リザーバと嵌合することにより、前記ミキサデバイスが前記リザーバに接続され、前記ミキサデバイスの前記混合部への生体材料や活性成分の送達を支援するように構成されたコネクタを備える請求項23に記載の生体材料送達システム。
【請求項25】
前記カートリッジと前記ミキサデバイスの間のインターフェースは、前記生体材料や活性成分の損失/漏れを防ぐ高品質のシールを設けるように設計されている請求項24に記載の生体材料送達システム。
【請求項26】
前記ミキサデバイスの前記先端には、ロック手段が設けられ、前記送達システムをカニューレ、又はカニューレ装着ねじ、釘、又はピンなどのような他の内部骨折固定デバイスに接続できるように構成された請求項25に記載の生体材料送達システム。
【請求項27】
前記ミキサデバイスは、前記ミキサデバイスの前記基端及び先端の間の混合部を備える請求項25に記載の生体材料送達システム。
【請求項28】
前記混合部は、異なる粘度の生体材料を混合することができるように構成された混合要素を備えた請求項27に記載の生体材料送達システム。
【請求項29】
前記混合要素は、螺旋状のバッフル又は同様の混合要素を備える請求項28に記載の生体材料送達システム。
【請求項30】
前記生体材料と任意の活性成分は、前記生体材料を、前記生体材料と任意の活性成分を共に搬送する混合軸を通して移動して混合することにより、硬化(硬化)反応が開始し、分注する正確な位置で所要の材料を形成し、ユーザが硬化反応のタイミングを完全に制御できるようにする請求項28又は29に記載の生体材料送達システム。
【請求項31】
前記混合要素は、前記ミキサデバイスの略全長に亘り位置し、前記混合要素は、前記ミキサデバイスの前記基端に固定された請求項28〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項32】
前記混合軸は、少数の混合要素を含んでいてもよい請求項27〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項33】
前記混合要素は、前記混合軸の全長、あるいは前記混合軸の略全長に沿って自由に移動可能に配置された請求項27〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項34】
前記混合要素は、前記ミキサデバイスの前記基端に固定できる請求項27〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項35】
延長したミキサデバイスに少数の可動混合要素を備える請求項27〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項36】
前記混合要素は、前記ミキサデバイスから完全に取り外され、前記生体材料は、前記システムの後の段階、例えば、導管などで混合され、カニューレデバイス、又はカニューレ装着ねじ、釘、及びピンなどのような他の内部骨折固定デバイスを備える請求項27〜30のいずれか一項に記載の生体材料送達システム。
【請求項37】
生体材料を所望の対象部位に分注し、ディスペンサデバイスを起動するために操作可能なアクチュエータを含み、前記生体材料を含むリザーバと流体連通するように構成されたディスペンサデバイスと、
ミキサデバイスの基端と先端の間の混合部を備えたミキサデバイスであって、前記混合部は異なる粘度の生体材料を混合することができるように構成された異なる複数の混合要素を備える、ミキサデバイスと、
前記ミキサデバイスから前記生体材料を前記所望の対象部位へ搬送する導管と、を備える生体材料送達システム。
【請求項38】
前記導管は、前記リザーバから所望の送達部位へ生体材料を搬送するための導管を形成する中空孔を有する内部骨折固定デバイスを備えた請求項37に記載の生体材料送達システム。
【請求項39】
前記内部骨折固定デバイスは、前記混合要素を備えた導管に接続するように構成された請求項38に記載の生体材料送達システム。
【請求項40】
前記内部骨折固定デバイスは、シース又はシースアダプタを使って前記混合要素を備えた導管に接続するように構成された請求項38又は39に記載の生体材料送達システム。
【請求項41】
前記シースが基端及び先端を有し、前記シースの前記先端に、前記シースを前記内部骨折固定デバイスに嵌合させるためのコネクタを設けた請求項40に記載の生体材料送達システム。
【請求項42】
前記内部骨折固定デバイスの基端はカニューレ開口を有し、前記シースの前記先端に、前記シースを前記シースアダプタと接続するように構成されたコネクタを設け、使用中、前記シースアダプタの前記先端が前記シースの前記基端内に配置され、前記シースアダプタが前記シース内に挿入されると、前記内部骨折固定デバイスの前記先端が前記シースの前記先端を突き抜けて前記内部骨折固定デバイスの前記基端の前記カニューレ開口内に突出する請求項41に記載の生体材料送達システム。
【請求項43】
前記シースアダプタは基端を有し、前記シースアダプタの前記基端は、デバイス全体(シース、シースアダプタ、及び内部骨折固定デバイス)をミキサデバイスと接続することができるコネクタである請求項42に記載の生体材料送達システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、骨折固定用生体材料を送達するためのシステム及びデバイスに関し、増強固定を含む骨折固定生体材料を送達するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
注入可能なリン酸カルシウムセメントのような骨空隙代用(「生体材料」)を送達するための現在の標準的な方法では、ユーザ(典型的には、外科医)は、快適な時間枠内で作業することができない。現在、周知のシステムでは、注射器法デバイスに装填して送達する前に生体材料を手動で混合しなければならない。この手動による混合工程により、生体材料の硬化(硬化)工程が開始し、外科医が、自分で生体材料を周知の送達システム内に入れ、その材料を素早く(多くの場合2分以内)移植部位に送達するという極めて限定された時間枠(120秒程度の場合もある)しか有していないという深刻な欠点を有する。これらの周知のシステムは、手術中に困難な状況を引き起こし、結果として生体材料注入物の送達が不適切となる又は制限されることとなる。
【0003】
上記の困難を克服するため、最近では予混合セメントが利用可能になっている。しかし、広い範囲の外傷や整形外科的な症状に対して現在利用可能なものは望ましくない。なぜなら、充分に硬化するまでに長い時間がかかり、及び/又は、分注工程が開始されると、予混合セメントの全注入分をすぐに送達しなければならないからである。ここでも、これらの周知のシステムは、手術中に困難な状況を引き起こし、結果として生体材料注入物の送達が不適切となる又は制限されることとなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、従来の技術の欠点を緩和することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の特徴は、本発明に添付の特許請求の範囲に記載する。有利な特徴は、従属請求項に含まれる。
【0006】
本発明は、送達デバイスと、生体材料と包含可能な活性成分を収容するリザーバと、ミキサデバイスと、生体材料をミキサデバイスから所望の部位まで搬送する導管との間の各接続部に、極めて有効なシールを有する生体材料送達システムを提供することにある。ミキサデバイスは、ミキサデバイスに備えられた混合要素を有する又は有していないカニューレを備えていてもよいことは理解できよう。生体材料の混合は、混合デバイスの中でも起きうるし、導管の中でも起きうる。一実施形態では、導管は、混合要素を備え、同実施形態では、導管は混合要素を含むカニューレを備える。混合要素は、導管の一端に固定されている、あるいは、好ましくは、導管(カニューレ又は内部骨折固定デバイス)の長さに沿って可動としてもよい。可動混合要素は、導管の長さに沿って両方向に移動可能でもよい。すなわち、可動混合要素は、導管の長さに沿った往復運動に適応可能である。本発明によると、構成2、3、及び4の(図13、14、及び15に示す)は、特に有利であり、下記で説明するようにシステムの構成2、3、及び4における本発明のシステムを使用することによって、生体材料の満了日(貯蔵寿命)を、数ヶ月などと大幅に伸ばし、最大限とすることができる。
【0007】
本発明の生体材料送達システム、デバイス、及び方法は、単純且つ効果的に生体材料を対象部位に送達し、ユーザ/外科医に対してなんら拘束を与えることなく、骨折固定を増強することができる。本発明のシステム、デバイス、及び方法は、注入を開始するまで(好ましい実施形態では、本発明のシステムのミキサデバイスの混合先端部を通して)硬化反応が起こらない、すなわち、硬化反応は、注入部位への送達中に起こり、送達前には起こらないという利点を有する。さらに、本発明の送達システムに含まれるミキサデバイスを単純に交換することによって、外科医は、初回使用してから2時間後まで、生体材料の送達を再開することができるという「開始/停止」が可能であるという利点と柔軟性を得ることができる。本発明の送達システム及びデバイスは、多種多様な生体材料を送達するのに適しており、また、ねじ、釘、ピンなどのような内部骨折固定デバイスと接続可能であるとともに特に嵌め込むことができるように構成されている。内部骨折固定デバイスは、内部骨折固定デバイスの長手方向の軸線に沿って延びる導管を有し、内部骨折固定デバイスが生体材料のリザーバと流体連通し、使用中は、生体材料がリザーバからミキサデバイスを通り、内部骨折固定デバイスの導管を通って送達することができるように構成されていてもよい。また、導管は、内部骨折固定デバイスの周囲に軸方向に開口部を設けることにより、内部骨折固定デバイスの軸方向に、また、必要に応じて、内部骨折固定デバイスが、又は長手方向軸線方向に部分的に、全体に亘ってねじ山付き構成を有している場合には、内部骨折固定デバイスのねじ山の稜線について軸線方向に設けてもよい。
【0008】
本発明の生体材料送達デバイスは、ディスペンサデバイス、必要に応じて、好ましい実施形態では、ディスペンサガンの形態のディスペンサデバイスと、生体材料の密閉可能なリザーバであって、必要に応じて、好ましい実施形態では、少なくとも1つの密閉可能なチャンバを有するカートリッジの形態の密閉可能なリザーバと、ミキサデバイスと、リザーバから生体材料を所望の送達部位へ搬送する導管を備える。一実施形態では、導管は、カニューレを含む。別の実施形態では、導管は、内部骨折固定デバイスを含む。必要に応じてディスペンサガンの形態であるディスペンサデバイスは、生体材料と活性成分(必要であれば)を、注入部位に送達される前に、リザーバからミキサデバイスと導管に排出するように構成されている。本発明のシステムとデバイスの利点は、システムとデバイスは、典型的には、デバイス全体から生体材料を射出することによって、典型的には外科医であるユーザにとって必要とされる労力を最低限に抑えながら高粘度でありうる、そして典型的には高粘度の生体材料を首尾よく送達するのに必要な機械的な力を高めることにある。
【0009】
一実施形態では、ディスペンサデバイスはディスペンサガンの形態であり、リザーバは、カートリッジを備え、ディスペンサガンは生体材料のリザーバを収容するためのカートリッジを支持するためのカートリッジ支持体を備える。
【0010】
一実施形態では、カートリッジ支持体は、生体材料を含有するカートリッジに嵌合するように構成されたスロットを有していてもよい。送達デバイスは、生体材料をリザーバ/カートリッジから放出するためにプランジャ駆動機構を前進させる動作が可能な起動トリガとして設けることができる起動デバイスを備えていてもよい。理想的には、第1のプランジャがカートリッジの第1のチャンバと関連付けられ、第2のプランジャがカートリッジの第2のチャンバと関連付けられる。1つ以上のプランジャ駆動機構が第1と第2のプランジャに関連付けられていてもよい。好ましい実施形態では、起動機構がユーザの手で操作可能なトリガ機構として設けられる。トリガが起動されると、グリッパプレートがプランジャ駆動機構に嵌合し、プランジャ駆動機構が第1のプランジャを第1のチャンバ内へと前進させ、第2のチャンバがリザーバに設けられている場合には、第2のプランジャを第2のチャンバ内に前進させてもよく、プランジャ又は各プランジャの動きにより、生体材料がカートリッジのチャンバ又は各チャンバから押し出される。ディスペンサガンは、カートリッジを外すために必要な場合にユーザ/外科医が手動でプランジャを引くことができる解放ボタンを備える。カートリッジユニットは、典型的には第1のチャンバには生体材料を含有し、第2のチャンバには活性成分(必要であれば)又は他の生体材料を含有する2つ以上のチャンバを有しており、各チャンバにより、第1の生体材料と他の活性成分を、外科手術の部位への送達が必要となるまで別々に含有することができる。
【0011】
別の実施形態では、カートリッジユニットは、生体材料の処方に応じて3つ以上のチャンバを有していてもよい。リザーバカートリッジのそれぞれのチャンバは、長手方向の軸線に沿って延びる概ね断面筒型の密閉可能な筐体を備え、筒は基端及び先端を有する。チャンバ又は各チャンバは、カートリッジの基端に概ね位置するピストン/プランジャを備える。ストッパ部材は、カートリッジの筒型壁上の基端に位置し、ピストン/プランジャがハウジングの外部に押し出されないように防ぐ。ホイルシール又は栓、又は同様の密閉手段のようなシールをカートリッジの基端に固定して封じ込めを支援することにより、ユーザ/外科医がこのシールをデバイスの使用の前に取り外すことができる。カートリッジの先端は、ミキサと流体連通する供給チャネルを備える。チャネルの数は、各チャンバがミキサと流体連通するための自身のチャネルを有することができるよう、概ね本発明のデバイスの特定の実施形態のシリンダユニットに含まれるチャンバ数によって変わるものである。チャネルは、使用前に適した密閉封入状態を提供するために、それぞれ超音波溶接、ホイルシール、栓キャップ、又は同様のシールデバイスで密閉されていてもよい。外科医は、生体材料の送達に先立ち、ミキサを配置する前にいずれのチャネルの内容物を露出させるために、このシールを各チャネルから手で取り除くことができる。カートリッジの全ての成分は、内部に含有される生体材料に特有の優れた湿度/酸素バリア特性を有する医療レベルのポリマー材料を使って製造される。
【0012】
一実施形態では、ミキサデバイスは、基端と先端を有する概ね筒型の軸を含む。ミキサデバイスは、ミキサの基端と先端の間にミキサ部を備える。基端には、特に適合させたコネクタによりミキサは2つ以上のチャンバを備えるカートリッジに取り付けて、ミキサデバイスの混合部への成分の送達を支援することができる。カートリッジとミキサの間のインターフェースは、生体材料や活性成分の損失/漏れを防ぐ高品質のシールが形成されるように設計されている。ミキサの先端では、ルアーロックにより、システムをカニューレ又はカニューレ装着ねじ、釘、又はピンなどのような他の内部骨折固定デバイスに接続できるようになっている。混合部は、螺旋状のバッフル又は同様の混合要素のような典型的に混合要素を備える。混合要素は、異なる粘度の生体材料を混合及び送達できる複数の構成で提供してもよい。生体材料は、生体材料と活性成分が一緒に運ばれるミキサデバイスのミキサ部を移動することによって混合される。この混合段階において、硬化反応が開始し、分注する正確な位置で所要の材料を形成し、外科医が硬化反応を完全に制御できるようにする。本発明のシステムは、ミキサデバイスの多数の実施形態においてミキサデバイスを提供し、そのそれぞれが異なる粘度の生体材料とともに使用するのに適している。一実施形態では、ミキサデバイスは混合要素を備え、必要に応じて、ミキサデバイスは、ミキサ軸の略全長を通して位置することができ、ミキサの基端に固定してもしなくてもよい。本発明の第1の実施形態の送達システム(第1の実施形態の送達システムは、ここでは構成1ともいう)は、典型的には粘度の低い生体材料とこの実施形態の送達デバイスに使用され、成分を65500回まで混合することができるように構成されている。
【0013】
高粘度の生体材料に対しては、ミキサデバイスは、混合要素の数が少ないミキサ軸を備えていてもよい。また、別の実施形態では、混合要素は、固定されず、ミキサ軸の全長、あるいはミキサ軸の略全長に沿って自由に移動可能としてもよい。混合要素の動きは、ミキサデバイスの長さに沿って部分的に、又は全体的に双方向に対して可能である。さらに別の実施形態では、混合要素はミキサ軸の基端に固定してもよい(第2の実施形態の送達システムはここでは構成2とも呼ぶ)。高粘度の生体材料と活性成分が可動式混合要素を含むミキサ軸に分注されると、先端にある混合要素に抗して加圧され、混合工程を完了する前に、生体材料と活性成分が部分的に混合される時間がある。これに成分の粘度を低減させることができるので、混合要素を通ってより自由に流れることができる。そうすることによって、注入力が大幅に低減され、よって、デバイスの利用可能性を高めることができる。
【0014】
さらに別の実施形態では、本発明の第3の構成(第3の実施形態における送達システムは、ここでは、構成3とも呼ぶ)は、前の実施形態のミキサデバイスの長さよりも長いミキサ軸を有する混合デバイスにおいて多数の可動混合要素を備え、生体材料及び活性成分がカートリッジから混合軸に入ると、先端にある混合要素に到達する前に部分的に混合する追加時間を有する、高粘度の活性成分の送達デバイスを提供する。これにより、成分の粘度をさらに下げることができ、混合要素が自由に通って流れることができる。長尺の混合デバイスが本発明のシステムに含まれる場合、本発明の他の実施形態より短尺のカニューレ、例えば、50mmのカニューレを使用することができる。
【0015】
さらなる別の実施形態では、(第4の実施形態の送達システムは、ここでは構成4とも呼ばれる)、非常に高粘度な生体材料に対し、ミキサデバイスは、混合要素を備えないミキサ軸を備えるので、この実施形態では、混合要素は混合軸から完全に取り除く。この実施形態では、成分は、後の段階、例えば、カニューレデバイスや、本発明のシステムに備えることができる開窓ねじ、釘、及びピンを含むカニューレ装着ねじなどのような他の内部骨折固定デバイスで混合される。混合要素をミキサから全て取り除くことによって、生体材料と活性成分は、部分的に、ただし充分に混合でき、ミキサを出る前にその粘度を低減させることができる。カニューレは、基端と先端を有し、内径が2.55mmで外径が3.5mmの筒形のチューブからなる(分注する生体材料によっては、他の直径も必要となる)。基端では、カニューレは、ミキサの雌ルアーロックにしっかりと嵌まる雄ルアーロックを有する。さらに、カニューレのこの端部は、2つのウィングを有し、外科医がカニューレを容易にミキサに固着させることができる。カニューレの先端では、最後に混合された生体材料が完全なデバイスから対象領域に分注される。先端には、1.5mmの開口を有する丸みを帯びた先端、又は2.5mmの開口を有する平坦な先端を有していてもよい。平坦な先端は、典型的に、混合要素がミキサに含まれているときに使用する。混合要素がミキサにない場合には、混合要素は典型的にカニューレに配置される。丸みを帯びた先端のカニューレは、この場合には、生体材料と活性成分が分注されるときに混合要素がカニューレのハウジングから外へ移動しないように防ぐものである。混合要素をミキサからカニューレの先端に移動させる目的は、生体材料と活性成分が一緒に、より長い時間をかけて要素に到達するようにすることである。これにより、成分を部分的に混合することにより、粘度を低減させることができ、よって、混合要素を通ってより自由に流れることができるようになる。デザインに関し、ミキサからカニューレまでの内径を小さくすると、この部分で生成される乱流により、混合工程を助けることができる。さらに、内径を小さくすると、成分の速度が速くなり、前述の別のシステムとは対照的に、全体の圧力を下げることができる。前述のシステムを横切る圧力勾配に影響する主なデザインの特徴の1つは、デバイス内における混合要素の位置決めである。デバイス内で早い段階で位置決めすることによって、ミキサとカニューレとの間の小さくなった内径部分に到着する前に、流れのバリアを作りながら、成分の粘度の低減を遅らせる。これにより、システム内における成分の速度を低下させるので、圧力が上がる。カニューレの作業長は、生体材料の粘度と外科医の要件によって寸法を変えることができる。作業長の長いカニューレを有することにより、対象領域に分注される前に生体材料と活性成分が混合する時間がより長くなる。これは、前述した全てのシステムにも当てはまる。ミキサデバイスが混合要素を有さず、カニューレが先端に混合要素を備え、本発明の他の実施形態で使用するような、より長いカニューレを提供するシステムの実施形態では、成分の粘度がカニューレの略長さに沿って低減され、外科医の注入性を高めることができる。ミキサデバイスの長さも変化させることができる。概して、比較的長さの長いミキサデバイスを備える本発明のシステムの実施形態は、本発明の他の実施形態に対して比較的短いカニューレを備えていてもよい。よって、例えば50mmでもよく、混合要素が短い実施形態では、例えば100mmの長いカニューレを有していてもよい。これらの変形は、ディスペンサガンと対象部位の間の距離の一貫性を保つことを目的としている。これにより、適切に混合され、また、処置中に手を最適な距離に維持できるので、外科医にとっても便利である。
【0016】
外科医は、必要に応じて上記の構成1から4で説明した本発明の実施形態それぞれのミキサデバイスをカニューレに接続して骨空隙充填しても、あるいは、任意の複数の内部骨折固定デバイスに接続して固定外傷及び整形外科的な症状の悪化(すなわち、カニューレ要素なしで使用する)してもよい。カニューレのオプションの全体的な機能性の詳細な説明については、すでに説明している。カニューレ装着(開窓)ねじ、ピン、釘、又は同等物のような内部骨折固定デバイスに関しては、シースや(内部骨折固定デバイスを設けた)シースアダプタを使用することによってそれぞれのミキサ構成に接続することができる。シースの先端には、標準的なねじ山が設けられており、外科医がシースを時計回りにねじ込むことによって内部骨折固定デバイス上に固定することができる。シースの基端には、シースをシースアダプタに接続できる雌ルアーロックが設けられている。シースアダプタの先端は、シースの基端の内部に配置される。シースアダプタが、時計回りにねじ込むことによって定位置に固定されると、デバイスの先端がシースの先端を越えて内部骨折固定デバイスの基端のカニューレの開口部内まで突出する。シースアダプタの基端は、デバイス全体(シース、シースアダプタ、及び内部骨折固定デバイス)を構成1から4のミキサのいずれかと接続することができる雄ルアーロックである。構成1から3のミキサで、生体材料の活性成分との混合は、シースアダプタと内部骨折固定デバイスに入る前に完了する。構成4のミキサについては、生体材料と活性成分の混合は、内部骨折固定デバイスに入った時点で完了する。この設計では、完全な混合工程は、成分がシースアダプタとカニューレ装着内部骨折固定デバイスの様々な形状を通り抜けることでさらにシステム内で起きる。これらの形状は、充分な乱流を生成して成分を均一に混合して必要な硬化時間と圧縮強度特性を提供する。
【0017】
まず、シースを時計回りにねじ込むことによって、シースを内部骨折固定デバイスに固定する。シースアダプタの先端を上側端部からシースの内部に配置する。
【0018】
4つのパーツをシステムの使用前の任意の時点で、迅速に手術室内で組み立てることができる。生体材料骨折固定システムは、「ポイントアンドシュート」の設定であるので、ミキサを一工程で、必要であれば、カニューレも取り付け、そしてトリガをディスペンサガン上で引いて対象部位に単純に送達する。システムは、「ストップ−スタート」機能も可能である。注入を止めると、注入は、ミキサを変更することなく短時間(約30秒)内で、又は使用したミキサを取り外し、新しいものと交換すれば2時間後まで再開することができる。
【0019】
このシステムは、ミキサとカニューレシステムを通って流れるように処方されていれば、任意の必要な生体材料を送達することができる。ディスペンサガンは、外科医がディスペンサガンに加える力の5.5倍の力をカートリッジにかけることができるという有意な機械的利点を外科医に提供する。これにより、外科医は、さらに従来のシステムを使用してでは不可能な生体材料を注入することができる。
【0020】
本出願について、単なる例示の目的で、添付の図面に示した多くの代替の実施形態を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の一実施形態によるディスペンサガンの形態のディスペンサデバイスの斜視図である。
図2図2は、図1のディスペンサデバイスの側面図である。
図3図3は、図1のディスペンサデバイスの上面図である。
図4図4は、本発明の一実施形態による、生体材料を密閉可能に含むリザーバの斜視図であり、リザーバは、図4の示す特徴を有するカートリッジを含む。
図5図5(a)は、図4に示すカートリッジの長手方向断面図であり、図5(b)は、カートリッジの基端を示す図であり、図5(c)は、カートリッジが使用中にミキサデバイスに接続されると、ミキサデバイスと流体連通するように構成された供給チャネルを示すカートリッジの基端の長手方向の断面図である。
図6図6(a)は、使用中にカートリッジの先端に設けられる供給チャネルの反対側のカートリッジの基端を密閉するためのカートリッジキャップの背面図であり、図6(b)は、図6(a)のカートリッジキャップの側面図であり、図6(c)は、カートリッジキャップを回転させた側面図である。
図7図7(a)は、本発明による、生体材料及び任意の活性成分(必要であれば)をカートリッジのチャンバ又は各チャンバから排出操作可能であるピストンの一実施形態の斜視図であり、図7(b)は、ピストンの側面図であり、図7(c)は、図7(a)のピストンの断面図である。
図8図8(a)は、本発明の別の実施形態のピストンの斜視図であり、図8(b)は、図8(a)のピストンの側面図であり、図8(c)は、図8(a)のピストンの断面図である。
図9図9(a)は、本発明によるミキサデバイスの第1の実施形態の前面図であり、図9(b)は、図9(a)のミキサデバイスの長手方向の断面図である。
図10図10(a)は、図9(a)及び9(b)のミキサデバイスと接続するカニューレの側面図であり、図10(b)は、図10(a)のカニューレの長手方向の断面図である。
図11図11(a)は、本実施形態では部分的にねじ山を設けた形態であり、ねじ山の稜線が部分的にのみ骨折固定デバイスの長さ方向に沿って延びるカニューレ装着骨折固定の側面図であり、図11(b)は、本実施形態ではねじ山を設けた形態であり、ねじ山の稜線が骨折固定デバイスの略長さ全体に沿って延びるカニューレ装着骨折固定の別の実施形態の側面図であり、図11(c)は、本発明による骨折固定デバイスに嵌合するシースの側面図であり、図11(d)は、本発明による、図11(c)のシース内に収容されるように構成されたシースアダプタの側面図であり、図11(e)は、シース内に部分的に挿入されたシースアダプタの側面図であり、図11(f)は、シースアダプタの側面図であり、シースアダプタの先端がシースの先端を越えて突出するまでシースに完全に挿入され、先端の内面にねじ山を配置したシースが骨折固定デバイスに嵌合するように構成された様子を示す図である。
図12図12は、図9のミキサデバイスと、図11cのシースと、シースアダプタと、カニューレと、本発明による内部骨折固定デバイスを備えた本発明のシステムの第1の構成の略図を示す図である。
図13図13は、本発明による、ミキサと、シースと、シースアダプタと、カニューレと、内部骨折固定デバイスを備えた、本発明のシステムの第2の構成の略図である。
図14図14は、本発明による、ミキサと、シースと、シースアダプタと、カニューレと、内部骨折固定デバイスを備えた、本発明のシステムの第3の構成の略図である。
図15図15は、本発明による、ミキサと、シースと、シースアダプタと、カニューレと、内部骨折固定デバイスの第4の構成の略図である。
図16図16は、本発明の完全に組み立てた実施形態の斜視図である。
図17図17は、本発明の別の実施形態の斜視図である。
図18図18(a)は、3つの生体材料成分を有する本発明の別の実施形態の略図であり、図18(b)は、3つのシリンダを有するカートリッジの別の実施形態の長手方向の断面図であり、図18(c)は、3つの生体材料成分を有するディスペンサガンの別の実施形態の上面図である。
図19図19は、新しい生体材料(0日齢)と期限切れの生体材料(+4月齢)を使用して、第1の構成(構成1)のシステムでの注入力の比較を示す棒グラフである。期限切れの生体材料(+4月齢)のみを使った構成1と構成4のシステムの比較。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照した本発明の詳細の説明
本発明について、特に添付の図面を参照しながら説明する。本発明の送達デバイスの各部は、下記の参照符号を使って示している。同様のパーツは同様の参照番号により示す。
【0023】
図1〜3は、本発明の一実施形態によるディスペンサガン100の異なる斜視図を示す図ある。ディスペンサガン100は、生体材料を含有するカートリッジ(図示せず)を支持する調整スロット102を備え、システムのハウジング101は、起動トリガ103を旋回可能に支持してプランジャ駆動機構を前進させる。固定ハンドル104を手前に引くことによってトリガ103が起動すると、グリッパプレートが駆動機構に嵌合することによりプランジャ105、106を前進させる。駆動機構は、プランジャ105及び106が戻らないようにするためのグリッパプレート歯107を備える。ディスペンサガンは、カートリッジ(図示せず)を外すために必要な場合に外科医が手動でプランジャ105、106を引くことができる解放ボタン108を備える。
【0024】
グリッパプレートガイド111及び112は、それぞれプランジャ105及び106の上部から垂直に延びる。
【0025】
第2のスロット109が、プランジャ105及び106の後部にさらに設けられている。第2のスロット109は、グリッパプレートを手動で引き戻すのを助ける機能を有する。
【0026】
図4は、一実施形態のカートリッジの斜視図であり、参照番号200で全体を表している。図5は、一実施形態による、参照番号200で全体を示すカートリッジの図であり、図5に示すのは、それぞれ(a)長手方向の断面図、(b)正面図、(c)先端部分の断面図である。
【0027】
カートリッジ200は、外科手術の部位において必要となるまで生体材料と活性成分を別々に収容する2つのチャンバ201、202を備える。他のチャンバ(図示せず)を生体材料の処方によって追加してもよい。各チャンバは、基端203と先端204を有する長手方向の軸線を有するシリンダを備える。全てのシリンダは、カートリッジの基端に概ね位置するピストン/プランジャ(図7及び8に詳細を説明)を含む。ストッパ部材205は、カートリッジの円筒壁の基端に位置し、ピストン/プランジャがハウジングの外に押し出されないように防ぐ。ホイルシール、栓207、又は同等物が容器を支持しており、カートリッジの基端203に固定されており、外科医はこのシールをデバイスの使用の前に取り外すことができる。基端はさらにディスペンサガン100に固定されるように構成されたベースを備える。カートリッジの先端204は、ミキサへの供給チャネル209を含む。これらの供給チャネルはキャップ215に覆われていてもよく(図6に示す)、キャップ215は固定部材211によって定位置に保持される。チャネル209の数は、使用するチャンバ201、202の数によって支配される。チャネルは、使用前に密閉封入状態を提供するために、それぞれ超音波溶接、ホイルシール、栓キャップ、又は同等物で密閉されていてもよい。外科医は、このシールをチャネルから手で取り外し、ミキサ300(図6に示す)の配置の前に内容物を露出させることができる。カートリッジの全ての成分は、優れた湿度/酸素バリア特性を有する医療レベルのポリマー材料を使って製造される。
【0028】
図6には、カートリッジ200の先端204のチャネルのためのシール217を含むカートリッジキャップ215と、キャップをカートリッジに確実に正確に配置するためのガイドノッチ219を備える。キャップは、さらに、キャップの取り外しを補助するハンドル221を有する。
【0029】
図7は、本発明のカートリッジのためのピストン230を示す。ピストンは、Oリング(233)によって包囲される略筒形ピストンハウジング231を備える。ピストンは、先細の基端235と平坦な先端237を有する。さらに、ピストンは、その基端に、外側に広がり、シールの機能を果たすカラー239を備える。
【0030】
図8は、本発明によるピストン250の別の実施形態を示す。ピストン250は、ピストン230とは、主に高さが直径より大きいという点において異なる。ピストン230の直径は、基端から先端への距離より大きい。この差によって、必要な内部構造が異なり、比較的幅広のピストン230は、内部に比較的大きい空のスペースを有する。この構成は、特に、カートリッジの内容物に損傷を与え得る水の浸入を防ぐことに特に優れている。
【0031】
図9は、本発明によるミキサ300の一実施形態の第1の実施形態を示す。
【0032】
ミキサ300は、基端301と先端302を有する筒形軸を備える。基端301には、特別に適したコネクタにより、2つ以上のチャンバを有して入口チャネル311を介して混合部に成分を送達するのを支援するカートリッジ200にミキサを取り付けることができるようになる。カートリッジとミキサの間のインターフェースは、確実に正しく接続できるようにするガイドノッチ313を有しており、高品質のシールが形成され、生体材料又は活性成分の損失/漏れを防ぐことができるように設計されている。ミキサの先端では、ルアーロック305により、システムをカニューレ、又はカニューレ装着ねじ、釘、又はピンなどのような他の内部骨折固定デバイスに接続できるようになっている。ミキサの基端301と先端302の間は、混合部である。この部分は、典型的にはらせん状のバッフル又は同様の混合要素を備え、これらは異なる粘度の生体材料を取り扱うことができるように複数の構成で提供することができる。生体材料は、生体材料と活性成分が一緒に運ばれる混合軸307を移動することによって混合される。この段階において、硬化反応が開始し、分注する正確な位置で所要の材料を形成し、ユーザ又は外科医が硬化反応を完全に制御できるようにする。混合要素は、ミキサ軸の全長に亘って位置していてもよく、また、ミキサの基端に固定されていてもされていなくてもよい。この構成(構成1)は、典型的には粘土が低い生体材料に使用され、65500回まで成分を混合できる。高粘度の生体材料について、ミキサ軸は、より少数の混合要素の含んでいてもよい。混合要素は混合軸内において可動であるか、あるいは定位置に固定されていてもよい。
【0033】
図10は、本発明の一実施形態によるカニューレ500の一実施形態を示す図である。カニューレは、基端501及び先端502の両方を有し、内径が2.55mmで外径が3.5mmの筒形チューブを備える。基端には、カニューレはミキサの雌ルアーロックに固定できる雄ルアーロック503を有する。さらに、カニューレのこの端部は、2つのウィング505を有し、ユーザ又は外科医がカニューレをミキサに容易に固定できる。カニューレの先端では、最後に混合された生体材料が完全なデバイスから対象領域に分注される。先端は、1.5mmの開口を有する丸みを帯びた先端でもよく、あるいは、開口2.5mm(直径は、分注する生体材料によって異なっていてもよい)を有する平坦な先端(図10aに示す)を有していてもよい。平坦な先端は、典型的に、混合要素がミキサに含まれているときに使用する。混合要素がミキサにない場合には、混合要素は典型的にカニューレに配置される。丸みを帯びた先端のカニューレは、この場合には、生体材料と活性成分が分注されるときに、混合要素がカニューレのハウジングから外へ押し出されないように防ぐために使用する。混合要素をミキサからカニューレの先端に移動させる目的は、生体材料と活性成分が一緒に、より長い時間をかけて要素に到達するようにすることである。これにより、成分を部分的に混合することにより、粘度を低減させることができ、よって、混合要素を通ってより自由に流れることができるようになる。デザインに関し、ミキサからカニューレまでの内径を小さくすると、この部分で生成される乱流により、部分混合工程を助けることができる。さらに、内径を小さくすると、成分の速度が速くなり、前述の別のシステムとは対照的に、全体の圧力を下げることができる。テーパー針先端部、面取り針先端部、又は他の針先端形状を使用してもよい。
【0034】
前述のシステム内で圧力を生成する主なデザインの特徴の1つは、混合要素の位置決めである。プロセス内の早い段階で位置決めすることによって、ミキサとカニューレとの間の小さくなった内径部分に到着する前に、流れのバリアを作りながら、成分の粘度の低減を制限する。これにより、システム内における成分の速度を低下させるので、圧力が上がる。カニューレの作業長は、生体材料の粘度と外科医の要件によって寸法を変えることができる。作業長の長いカニューレを有することにより、対象領域に分注される前に生体材料と活性成分が混合する時間がより長くなる。これは、前述した全てのシステムにも当てはまる。ミキサが混合要素を有さず、カニューレが先端に混合要素を備えるシステムでは、より長いカニューレのほうが、成分の粘度が実質的に低減されるので、外科医の注入性を高めることができる。
【0035】
図11は、各種の内部骨折固定デバイス、この場合、(内部骨折固定デバイスを備える)シース550とシースアダプタ551の使用により、本発明の任意のミキサと結合できるカニューレ装着ねじ510、530を示している。ねじ510及び530は、カニューレを挿入してあり、開窓515を有していてもよく、骨の中の定位置にねじ510、550が配置されるとそこを生体材料が通る。ねじの開窓を通過する生体材料は、ねじと骨の間の接着剤として働く。これにより、ねじをそのねじ山だけで骨の中の定位置に固定した結果よりもさらにしっかりと固定される。これは、正に、しっかりと固定するためにねじ全体にねじ山をつける必要がないことを意味する。ねじの先端にねじ山がついていて中間や基端は滑らかでもよく、長さ全体に沿って開窓を有することにより、生体材料が開窓から出て骨とねじの間をねじ長全体に沿ってシールを形成する。骨に穿孔する動作は、周りの骨が細かく欠けてしまう可能性があるため望ましくないので、これは有利である。開窓の位置によっても、そうでない場合に可能であるよりも、より粘度が高い生体材料のねじの通過を可能にする。シースアダプタの先端554には、標準的なねじ山553(図示せず)が設けられており、外科医がシースアダプタを時計回りにねじ込むことによって内部骨折固定デバイス上に固定することができる。相補的なねじ山513、533がカニューレ装着ねじ510、530に設けられている。シースの基端には、シースをシースアダプタに接続できる雌ルアーロック552が設けられている。シースアダプタ554の先端は、シースの基端の内部に配置される。シースアダプタが、時計回りにねじ込むことによって定位置に固定されると、デバイスの先端がシース555の先端を越えて内部骨折固定デバイスの基端のカニューレの開口部内まで突出する。シースアダプタの基端は、デバイス全体(シース550、シースアダプタ551、及び内部骨折固定デバイス510、530)を図12から15に示すような構成1から4のミキサのいずれかと接続することができる雄ルアーロック556が設けられている。
【0036】
図12〜15は、それぞれ、骨の空隙を充填するためのカニューレの構成1〜4、あるいは固定外傷の兆候の悪化のための複数の内部骨折固定デバイスを(すなわち、カニューレ部品なしで使用する)を示す。構成1から3のミキサ300、310、320で、生体材料の活性成分との混合は、シースアダプタと内部骨折固定デバイスに入る前に完了する。
【0037】
図12は、本発明によるミキサ300、カニューレ500、シース550、シースアダプタ551、及びねじ530の集合体の第1の構成を示す。混合要素309は、ミキサの基端に固定され、混合軸307の全長まで延びる。この配置(構成1)は、典型的には粘度が低い生体材料に使用し、本実施形態の送達デバイスは、混合要素が多数あることから、成分を65500回まで混合することができる。
【0038】
図13は、本発明によるミキサ310、カニューレ500、シース550、及びねじ530の集合体の第2の構成を示す。少数の混合要素309は、混合軸307の全長に沿って可動となっている。この構成は、典型的に高粘度の生体材料に使用する。また、別の実施形態では、混合要素は固定されず、ミキサ軸の全長、あるいはミキサ軸の略全長に沿って自由に移動可能としてもよい。さらに別の実施形態では、混合要素はミキサ軸の基端に固定してもよい。高粘度の生体材料と活性成分が可動式混合要素を含むミキサ軸307に分注されると、先端にある混合要素に抗して加圧され、混合工程を完了する前に、生体材料と活性成分が部分的に混合される時間がある。これにより成分の粘度を低減させることができるので、混合要素309を通ってより自由に流れることができる。そうすることによって、注入力が大幅に低減され、よって、デバイスの利用可能性を高めることができる。
【0039】
図14は、別のミキサ320を有する第3の構成を示す。この構成は、延長したミキサ軸307に少数の可動混合要素309を備える高粘度生体材料用の送達デバイスである。成分がカートリッジ200から混合軸307に入ると、先端の混合要素309に到達する前に部分的に混合する時間がさらに長くなる。これにより、成分の粘度をさらに下げることができ、混合要素が自由に通って流れることができる。
【0040】
図15は、混合軸が混合要素を有さない第4の構成を示す。これは、高粘度の生体材料に特に適している。分注時、カニューレの先端に均一な混合体を生成するのに充分な混合要素309がある。
【0041】
構成4のミキサ330については、生体材料と活性成分の混合は、内部骨折固定デバイスに入った時点で完了する。この設計では、完全な混合工程は、成分がシースアダプタとカニューレ装着内部骨折固定デバイスの様々な形状を通り抜けることでさらにシステム内にある。これらの形状は、充分な乱流を生成して成分を均一に混合して必要な硬化時間と圧縮強度特性を提供する。
この実施形態では、成分は、後の段階、例えば、カニューレデバイス500や、カニューレ装着ねじ、釘、及びピンなどのような他の内部骨折固定デバイスで混合される。混合要素をミキサから全て取り除くことによって、生体材料と活性成分は、部分的に、ただし充分に混合でき、ミキサを出る前にその粘度を低減させることができる。カニューレは、基端と先端を有し、内径が2.55mmで外径が3.5mmの筒形のチューブからなる(そうでない場合には、使用する生体材料によって指定)。基端では、カニューレは、ミキサの雌ルアーロックにしっかりと嵌まる雄ルアーロックを有する。さらに、カニューレのこの端部は、2つのウィングを有し、外科医がカニューレを容易にミキサに固着させることができる。カニューレの先端では、最後に混合された生体材料が完全なデバイスから対象領域に分注される。先端には、1.5mmの開口を有する丸みを帯びた先端、又は2.5mmの開口を有する平坦な先端を有していてもよい(そうでない場合には、使用する生体材料によって指定)。平坦な先端は、典型的に、混合要素がミキサに含まれているときに使用する。混合要素がミキサにない場合には、混合要素は典型的にカニューレに配置される。丸みを帯びた先端のカニューレは、この場合には、生体材料と活性成分が分注されるときに混合要素がカニューレのハウジングから外へ移動しないように防ぐものである。混合要素309をミキサからカニューレの先端に移動させる目的は、生体材料と活性成分が一緒に、より長い時間をかけて要素に到達するようにすることである。これにより、成分を部分的に混合することにより、粘度を低減させることができ、よって、混合要素を通ってより自由に流れることができるようになる。デザインに関し、ミキサからカニューレまでの内径を小さくすると、この部分で生成される乱流により、部分混合工程を助けることができる。さらに、内径を小さくすると、成分の速度が速くなり、前述の別のシステムとは対照的に、全体の圧力を下げることができる。前述のシステム内で圧力を生成する主なデザインの特徴の1つは、混合要素の位置決めである。プロセス内の早い段階で位置決めすることによって、ミキサとカニューレとの間の小さくなった内径部分に到着する前に、流れのバリアを作りながら、成分の粘度の低減を制限する。これにより、システム内における成分の速度を低下させるので、圧力が上がる。カニューレの作業長は、生体材料の粘度と外科医の要件によって寸法を変えることができる。作業長の長いカニューレを有することにより、対象領域に分注される前に生体材料と活性成分が混合する時間がより長くなる。これは、前述した全てのシステムにも当てはまる。ミキサが混合要素を有さず、カニューレが先端に混合要素を備えるシステムでは、より長いカニューレのほうが、成分の粘度が実質的に低減されるので、外科医の注入性を高めることができる。
【0042】
外科医は、構成1〜4のミキサを、骨の空隙を充填するためのカニューレ、あるいは固定外傷の兆候の悪化のための複数の内部骨折固定デバイスに接続する(すなわち、カニューレ部品なしで使用する)選択肢を有する。カニューレのオプションの全体的な機能性の詳細な説明については、すでに説明している。ねじ、ピン、釘、又は同等物のような内部骨折固定デバイスに関しては、シースや(内部骨折固定デバイスを設けた)シースアダプタを使用することによってそれぞれのミキサ構成に接続することができる。シースの先端には、標準的なねじ山が設けられており、外科医がシースを時計回りにねじ込むことによって内部骨折固定デバイス上に固定することができる。シースの基端には、シースをシースアダプタに接続できる雌ルアーロックが設けられている。シースアダプタの先端は、シースの基端の内部に配置される。シースアダプタが、時計回りにねじ込むことによって定位置に固定されると、デバイスの先端がシースの先端を越えて内部骨折固定デバイスの基端のカニューレの開口部内まで突出する。シースアダプタの基端は、デバイス全体(シース、シースアダプタ、及び内部骨折固定デバイス)を構成1から4のミキサのいずれかと接続することができる雄ルアーロックである。構成1から3のミキサで、生体材料の活性成分との混合は、シースアダプタと内部骨折固定デバイスに入る前に完了する。構成4のミキサについては、生体材料と活性成分の混合は、内部骨折固定デバイスに入った時点で完了する。この設計では、完全な混合工程は、成分がシースアダプタとカニューレ装着内部骨折固定デバイスの様々な形状を通り抜けることでさらにシステム内にある。これらの形状は、充分な乱流を生成して成分を均一に混合して必要な硬化時間と圧縮強度特性を提供する。
【0043】
カニューレを有する完全に組み立てた構成を図16に示す。
【0044】
使用時は、カニューレ500はルアーロック305によってミキサ300に固定される。
【0045】
パーツをシステムの使用前の任意の時点で、迅速に手術室内で組み立てることができる。生体材料骨折固定システムは、「ポイントアンドシュート」の設定であるので、単純にミキサとカニューレを取り付け、ディスペンサガンのトリガを引いて対象部位に単純に送達する。システムは、「ストップ−スタート」機能も可能である。注入を止めると、注入はミキサを変更することなく短時間内で、又は使用したミキサを取り外し、新しいものと交換すれば2時間後まで再開することができる。
【0046】
このシステムは、ミキサとカニューレシステムを通って流れることができるように処方されていれば、任意の必要な生体材料を送達することができる。ディスペンサガン100は、外科医がディスペンサガン100に加える力の5.5倍の力をカートリッジにかけることができるという有意な機械的利点を外科医に提供する。これにより、外科医は、さらに従来のシステムを使用してでは不可能な生体材料を注入することができる。
【0047】
図17は別の組み立てた送達システムである。
【0048】
使用時、ねじ510の基端は、シースアダプタ551の先端に固定されている。シースアダプタ551の基端は、ミキサ300の先端にルアーロック305で接続される。
【0049】
4つのパーツをシステムの使用前の任意の時点で、迅速に手術室内で組み立てることができる。生体材料骨折固定システムは、「ポイントアンドシュート」の設定であるので、ミキサを一工程で、必要であれば、カニューレも取り付け、そしてトリガをディスペンサガン上で引いて対象部位に単純に送達する。システムは、「ストップ−スタート」機能も可能である。注入を止めると、注入はミキサを変更することなく短時間(30秒)内で、又は使用したミキサを取り外し、新しいものと交換すれば2時間後まで再開することができる。
【0050】
このシステムは、ミキサとカニューレシステムを通って流れることができるように処方されていれば、任意の必要な生体材料を送達することができる。ディスペンサガンは、外科医がディスペンサガンに加える力の5.5倍の力をカートリッジにかけることができるという有意な機械的利点を外科医に提供する。これにより、外科医は、さらに従来のシステムを使用してでは不可能な生体材料を注入することができる。
【0051】
このシステムは、開窓ねじ510を備える。ねじが一度骨の定位置に内部固定デバイスとして配置されると、生体材料は、ねじの穴又は開窓515を通り、先端から出ることができる。これにより、骨とねじの間の接着が、骨とねじだけの場合よりも強くなる。開窓の位置決めにより、高い粘度の生体材料でもねじを通って先端まで進むこともできる。
【0052】
本発明による生体材料の所望の部位への送達の方法について説明する。
【0053】
生体材料送達システムを使用した生体材料の所望の部位への送達の方法は下記のステップを含む。
生体材料送達システムを下記のステップを実行することによって組み立てる。
1.カートリッジ(2つ以上のチャンバを有する)をディスペンサガンに取り付けること。
2.ミキサを(ルアー又は同様のロック取り付け具を使って)カートリッジに取り付けること。
3.カニューレ又は内部骨折固定デバイス(ねじ、釘、及びピン)をミキサに取り付けること。
【0054】
この組み立てに続き、デバイスを起動することによってセメントを送達することができ、典型的にはアクチュエータは、手で操作可能なアクチュエータトリガを備え、典型的にはトリガを引いて送達デバイスを起動し、生体材料と活性成分がミキサとカニューレ(必要であれば)を通過して硬化反応が開始される。
【0055】
混合システムの全ての実施形態/構成により、望ましい性能判定基準を満たすように対象箇所への送達の前に成分を数回混合することができる。
【0056】
本発明のディスペンサガンは、過度な力や外科医側における困難を伴わずにカートリッジを位置決めしやすいように設計されている。ディスペンサガンを使用するとき、外科医が経験する力は、カートリッジにかかる力の5.5分の1である。セメントを構成1の混合システム(最も力を必要とする設計)で射出するのに必要な平均の力は約400Nであり、これが、ディスペンサガンのオペレータがかける72.7Nまで低減されている。これは、人間工学基準(ANSI米国規格協会/AAMI HE75,2009)によると、95%を上回る女性が達成可能なように計算された力を明らかに下回るものである。
【0057】
このシステムでのテストにより、次のことがわかった。
・カートリッジ−ミキサシールは、漏れが起きるまで800Nまでの力に耐えることができる。
・カートリッジは、破壊するまでに1200Nの内力に耐えることができる。
・ミキサ/カニューレを通して最初の注入後、注入はミキサ/カニューレを交換しなくても30秒までは再開することができる。
・最初の注入後、数時間は、ミキサ/カニューレを取り外して新しいものをカートリッジに配置することによって注入を再開することができる。
・処方により、構成1のシステムでは注入できない生体材料に関しては(700Nの閾値を上回る)、生体材料は構成4のシステム(平均注入力270N)を通して容易に注入することができる。図19参照。
・生体材料の有効期限(貯蔵寿命)は、構成2、3、及び4のシステムを使うことによって最大限とすることができる。特に、生体材料の有効期限切れを決める要因のうちの1つは、注入力が700Nの閾値を上回るのに要する時間である。
・生体材料と活性成分が完璧に混合されたかどうかは、湿式フィールド硬化浸透でわかる。構成1、2、及び4の結果は、8MPaの値(テストした生体材料に対して指定された値)は、異なる材料年齢を有する同じ生体材料を使って閾値である10分以内に達することができた。
・上記のテストで使用した生体材料は、構成1で送達する貯蔵寿命が3ヶ月であった。構成1は、すでに粘度の高い材料が時間の経過とともにさらに粘度が高くなっているため、貯蔵寿命が4ヶ月長い生体材料を分注することはできない。構成2及び4は、期限切れの生体材料を容易に分注し、これは、本質的な特性すなわち、注入力、圧縮強度、及び湿式フィールド硬化浸透の許容判定基準がそれぞれ達成される均一な混合体(生体材料と活性成分)を提供することができる。
図19は、構成1のシステムの注入力を、新しい生体材料(0日齢)と期限切れの生体材料(+4月齢)で行った比較を表す図である。期限切れの生体材料(+4月齢)のみを使った構成1と構成4のシステムの比較。
表1は、湿式フィールド硬化浸透でテストした全ての構成が、異なる時間が経過した同じ生体材料を使って10分の閾値範囲内で8MPaの値を達成したことを示す。
【表1】
【0058】
カニューレの代替として、ミキサ(任意の構成)を任意の内部骨折固定ハードウェアにルアー(又は同様の)接続(例えば、カニューレ装着ねじ、釘、又はピン)で接続することができる。これにより、外科医は、このシステムを、任意の互換性のあるシステムと関連付けて容易に使用して両者の効果を高めることができる。
【0059】
このシステムは、1つのタイプの生体材料を送達することに限定されるものではない。ミキサ及びカニューレを介した送達用に処方されている任意の生体材料は、本発明の送達システム及びデバイスと互換性を有していてもよい。本発明のこのシステム及びデバイスはまた、外科医が複数のタイプの生体材料を1回の操作の範囲内で送達することができるようになる。必要な生体材料を含むカートリッジを必要に応じてディスペンサガンに装填し、外科手術中に必要に応じて送達して骨折固定を増強する。例えば、これにより、外科医は、安定性が重要な箇所には高強度の低速改造セメントを、固定が必要な場合には高強度荷重支持材を、又は骨折整復及び配置が重要な場合には接着剤を送達することができる。
【0060】
本発明のシステム、デバイス、及び方法の利点は、下記のとおりである。
1.生体材料骨折固定増強装置は、「ポイントアンドシュート」医療装置に関連するシステムであり、組み立てが簡易であり、外科医が整形外科及び外傷手術中に、生体材料又は複数のタイプの生体材料の送達を制御できる。
2.生体材料骨折固定増強デバイスにより、送達の「ストップ・スタート」法ができるようになる。生体材料はデバイスのトリガが押されて、そして生体材料がミキサ及び対象の臨床部位に送達されて初めて硬化し始める。材料の一部が送達された後、注入はミキサを変更することなく、短い時間枠(例えば、30秒)で、また古いミキサを新しいものと交換すれば2時間後まで再開することができる。
3.このシステムは、それと互換性のある任意の生体材料、すなわち、ミキサ及び/又はカニューレを通って流れることができるように処方されている任意の生体材料を送達することができる。
4.このシステムは、内部骨折固定ハードウェアに接続する能力を提供し、さらに、骨折固定の増強を高める。
【0061】
図18(a)は、生体材料のリザーバの3つのチャンバによって例示されるような、本発明の別の実施形態における送達システムを供給するための複数の送達供給を概略表す。
【0062】
図18(b)及び18(c)は、図18(a)の別の実施形態をさらに詳しく示す断面図であり、この実施形態では、複数のリザーバが、カートリッジ250の中に2つを超える数のチャンバの形態で提供され、例えば、図18(b)及び18(c)に示すように3つのチャンバ201、202、251がカートリッジ250に設けられ、例えば、カートリッジ内に任意の数のチャンバを設けることによって、もちろん、任意の数の生体材料のリザーバの供給を送達システムに設けてもよい。
図19は、構成1のシステムの注入力を、新しい生体材料(0日齢)と期限切れの生体材料(+4月齢)で行った比較を表す棒グラフである。期限切れの生体材料(+4月齢)のみを使った構成1と構成4のシステムの比較。
【0063】
要約すると、本発明のシステム、デバイス、及び方法は、下記のような有利な特徴がある。
1.生体材料を所望の対象部位に分注し、送達デバイスを起動するために操作可能なアクチュエータを含み、前記生体材料を含むリザーバに嵌合するように構成された前記ディスペンサデバイスと、前記生体材料と必要となり得る任意の活性剤を混合するためのミキサデバイスと、
前記ミキサデバイスから前記生体材料を前記所望の対象部位へ搬送する導管を備える生体材料送達システム。
2.前記導管は、カニューレ又はカニューレ装着骨折固定デバイスを備える記述1に記載の生体材料送達システム。
3.前記ディスペンサデバイスは、前記生体材料と任意の活性成分を前記リザーバから前記ミキサデバイスと前記導管に放出して前記所望の対象部位に送達するために操作可能な手段を備える記述1又は2に記載の生体材料送達システム。
4.前記ディスペンサデバイスは、生体材料を収容するリザーバを備える前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
5.前記リザーバは、生体材料を収容するカートリッジを備える前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
6.前記送達デバイスは、前記リザーバに嵌合し、前記リザーバを前記送達デバイスの定位置に保持するリザーバロック手段を備える前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
7.前記ロック手段は、前記カートリッジに嵌合するように構成されたスロットを備える記述6に記載の生体材料送達システム。
8.前記送達デバイスは、送達ガンと、プランジャ駆動機構を前進させて前記生体材料を前記カートリッジから解放するように操作可能な起動トリガを旋回可能に支持する前記送達ガンのハウジングを備える前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
9.前記トリガが起動すると、グリッパプレートが前記駆動機構に嵌合し、前記駆動機構が前記プランジャを前進させる記述8に記載の生体材料送達デバイス。
10.前記ディスペンサガンは、前記カートリッジを外すために必要な場合にユーザが手動でプランジャを後退させることができる解放ボタンを備える前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
11.前記リザーバは、前記生体材料を収容する第1のチャンバを備えたカートリッジユニットを備え、必要に応じて、前記カートリッジが生体材料と第2の材料を外科手術の部位で必要となるまで互いに別々に収容されるように前記第2の材料を収容する第2のチャンバを含む前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
12.前記カートリッジは、前記生体材料と活性成分を、前記外科手術の前記部位で必要となるまで互いに別々に収容する2つ以上のチャンバを備える記述11に記載の生体材料送達システム。
13.前記カートリッジユニットは、前記生体材料の処方に応じて3つ以上のチャンバを有する記述11に記載の生体材料送達システム。
14.それぞれのチャンバが、概ね長尺の長手方向の軸線を有する筒形の断面の形態であり、シリンダ、又は各シリンダは基端及び先端を有する記述11から14のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
15.前記シリンダ又は各シリンダは、必要に応じて前記カートリッジの前記基端に概ね位置するピストンを備える記述11から15のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
16.ストッパ部材が、前記カートリッジの前記筒形壁上の前記基端に位置し、前記ピストン/プランジャが前記ハウジングの外部に押し出されないように防ぐ記述15に記載の生体材料送達システム。
17.密閉手段を前記カートリッジの前記基端に設けて密閉封入を支援し、前記外科医がこのシールを前記デバイスの使用の前に取り外すことができる記述11から17に記載の生体材料送達システム。
18.前記カートリッジの前記先端に、前記ミキサと流体連通する供給チャネルを備える前記記述のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。
19.チャネルの数が、前記デバイスの特定の実施形態の前記シリンダユニットに含まれるチャンバの数に対応することにより、各チャンバが前記ミキサと流体連通する独自のチャネルを有する記述18に記載の生体材料送達システム。
20.前記各チャネルが、好ましくは超音波溶接、ホイルシール、栓キャップ、又は同様のシールデバイスから選択された1つ以上の取り外し可能な密閉手段を含み、使用の前に密閉封入を提供することにより、前記シールは、前記生体材料を所望の送達部位へミキサを配置する前に前記各チャネルから取り除いて任意のチャネルの内容物を露出させることができるように構成された前記記述に記載の生体材料送達システム。
21.前記カートリッジの全ての成分は、送達する前記生体材料の処方によって必要とされる湿度/酸素バリア特性を有する医療レベルのポリマー材料を使って製造される上記記述の1つに記載の生体材料送達システム。
22.前記ミキサデバイスは、基端と先端を有する筒形の軸を含む前記記述番号のいずれか1つに記載の生体材料送達システム。ミキサデバイスには混合要素を設けてもよい。あるいは、ミキサデバイスには混合要素を設けず、代わりに、本実施形態では、混合要素は、生体材料を所望の送達部位に搬送する導管に設けていてもよい。生体材料をミキサデバイスから所望の送達箇所へ搬送する導管は、カニューレ又は内部骨折固定デバイスを含み、導管は、基端にコネクタを有し、ミキサデバイスと密閉嵌合することが可能となる。
23.前記ミキサデバイスは、その一端において生体材料の前記リザーバと嵌合し、他端において前記生体材料を所望の送達部位に搬送するための導管と嵌合する記述22に記載の生体材料送達システム。
24.前記ミキサデバイスの前記基端において、前記ミキサデバイスは、必要に応じてカートリッジの形態を有する前記リザーバと嵌合することにより、前記ミキサが前記リザーバに接続され、前記ミキサの前記混合部への前記成分の送達を支援するように構成されたコネクタを備える記述23に記載の生体材料送達システム。
25.前記カートリッジとミキサの間のインターフェースは、前記生体材料や活性成分の損失/漏れを防ぐ高品質のシールを設けるように設計されている記述23に記載の生体材料送達システム。
26.前記ミキサの前記先端には、ロック手段が設けられ、前記送達システムをカニューレ、又はカニューレ装着ねじ、釘、又はピンなどのような他の内部骨折固定デバイスに接続できるように構成された記述25に記載の生体材料送達システム。
27.前記ミキサデバイスは、前記ミキサデバイスの前記基端及び先端の間の混合部を備える記述25に記載の生体材料送達システム。
28.前記混合部は、異なる粘度の生体材料を混合することができるように構成された混合要素を備えた記述27に記載の生体材料送達システム。
29.前記混合要素は、螺旋状のバッフル又は同様の混合要素を備える記述28に記載の生体材料送達システム。
30.生体材料の有効期限(貯蔵寿命)は、本明細書で説明する前記システムの構成2、3、及び4を使って最長化される生体材料送達システム。
31.前記生体材料は、材料を前記ミキサデバイスに沿って移動させることによって混合され、移動することは、前記生体材料と活性成分を共に搬送する一実施形態の前記ミキサデバイスに設けうる混合軸を通して前記材料を移動させることを含む、本発明による送達システム。この段階において、硬化(硬化)反応が開始し、分注する正確な位置で所要の材料を形成し、外科医が硬化反応を完全に制御できるようにする。
一実施形態において、混合要素は、ミキサ軸の略全長に亘って位置していてもよく、また、ミキサの基端に固定されていても、されていなくてもよい。この配置(構成1)は、典型的には粘度が低い生体材料に使用し、本実施形態の送達デバイスは、成分を65500回まで混合することができる。
32.高粘度の生体材料について、前記ミキサ軸は、少数の混合要素の含んでいてもよい生体材料送達システム。また、別の実施形態では、混合要素は固定されず、ミキサ軸の全長、あるいはミキサ軸の略長さに沿って自由に、好ましくは、両長手方向に移動するようにしてもよい。さらに別の実施形態では、混合要素はミキサ軸の基端に固定してもよい(構成2)。高粘度の生体材料と活性成分が可動式混合要素を含むミキサ軸に分注されると、先端にある混合要素に抗して加圧され、混合工程を完了する前に、生体材料と活性成分が部分的に混合される時間がある。これに成分の粘度を低減させることができるので、混合要素を通ってより自由に流れることができる。そうすることによって、注入力が大幅に低減され、よって、デバイスの利用可能性を高めることができる。
33.延長したミキサ軸に少数の可動混合要素を備える高粘度生体材料用の送達デバイス。成分がカートリッジから混合軸に入ると、先端の混合要素に到達する前に部分的に混合する時間がさらに長くなる。これにより、成分の粘度をさらに下げることができ、混合要素が自由に通って流れることができる。
34.非常に高粘度の生体材料のためのさらなる別の実施形態(構成4)では、前記混合要素は前記混合軸から完全に除去されている。この実施形態では、成分は、後の段階、例えば、カニューレデバイスや、カニューレ装着ねじ、釘、及びピンなどのような他の内部骨折固定デバイスで混合される。混合要素をミキサから全て取り除くことによって、生体材料と活性成分は、部分的に、ただし充分に混合でき、ミキサを出る前にその粘度を低減させることができる。カニューレは、基端と先端を有し、内径が2.55mmで外径が3.5mmの筒形のチューブからなる(そうでない場合には、使用する生体材料によって指定)。基端では、カニューレは、ミキサの雌ルアーロックにしっかりと嵌まる雄ルアーロックを有する。さらに、カニューレのこの端部は、2つのウィングを有し、外科医がカニューレを容易にミキサに固着させることができる。カニューレの先端では、最後に混合された生体材料が完全なデバイスから対象領域に分注される。先端には、1.5mmの開口を有する丸みを帯びた先端、又は2.5mmの開口を有する平坦な先端を有していてもよい(そうでない場合には、使用する生体材料によって指定)。平坦な先端は、典型的に、混合要素がミキサに含まれているときに使用する。混合要素がミキサにない場合には、混合要素は典型的にカニューレに配置される。丸みを帯びた先端のカニューレは、この場合には、生体材料と活性成分が分注されるときに混合要素がカニューレのハウジングから外へ移動しないように防ぐものである。混合要素をミキサからカニューレの先端に移動させる目的は、生体材料と活性成分が一緒に、より長い時間をかけて要素に到達するようにすることである。これにより、成分を部分的に混合することにより、粘度を低減させることができ、よって、混合要素を通ってより自由に流れることができるようになる。デザインに関し、ミキサからカニューレまでの内径を小さくすると、この部分で生成される乱流により、部分混合工程を助けることができる。さらに、内径を小さくすると、成分の速度が速くなり、前述の別のシステムとは対照的に、全体の圧力を下げることができる。前述のシステム内で圧力を生成する主なデザインの特徴の1つは、混合要素の位置決めである。
プロセス内の早い段階で位置決めすることによって、ミキサとカニューレとの間の小さくなった内径部分に到着する前に、流れのバリアを作りながら、成分の粘度の低減を制限する。これにより、システム内における成分の速度を低下させるので、圧力が上がる。カニューレの作業長は、生体材料の粘度と外科医の要件によって寸法を変えることができる。作業長の長いカニューレを有することにより、対象領域に分注される前に生体材料と活性成分が混合する時間がより長くなる。これは、前述した全てのシステムにも当てはまる。ミキサが混合要素を有さず、カニューレが先端に混合要素を備えるシステムでは、より長いカニューレのほうが、成分の粘度が実質的に低減されるので、外科医の注入性を高めることができる。
35.外科医は、構成1〜4のミキサを、骨の空隙を充填するためのカニューレ、あるいは固定外傷の兆候の悪化のための複数の内部骨折固定デバイス(すなわち、カニューレ部品なしで使用する)を有する。
36.ねじ、ピン、釘、又は同等物のような内部骨折固定デバイスに関しては、シースや(内部骨折固定デバイスを設けた)シースアダプタを使用することによってそれぞれのミキサ構成に接続することができる。シースの先端には、標準的なねじ山が設けられており、外科医がシースを時計回りにねじ込むことによって内部骨折固定デバイス上に固定することができる。シースの基端には、シースをシースアダプタに接続できる雌ルアーロックが設けられている。シースアダプタの先端は、シースの基端の内部に配置される。シースアダプタが、時計回りにねじ込むことによって定位置に固定されると、デバイスの先端がシースの先端を越えて内部骨折固定デバイスの基端のカニューレの開口部内まで突出する。シースアダプタの基端は、デバイス全体(シース、シースアダプタ、及び内部骨折固定デバイス)を構成1から4のミキサのいずれかと接続することができる雄ルアーロックである。
37.構成1から3のミキサで、生体材料の活性成分との混合は、シースアダプタと内部骨折固定デバイスに入る前に完了する。
38.構成4のミキサについては、生体材料と活性成分の混合は、内部骨折固定デバイスに入った時点で完了する。この設計では、完全な混合工程は、成分がシースアダプタとカニューレ装着内部骨折固定デバイスの様々な形状を通り抜けることでさらにシステム内にある。
39.これらの形状は、充分な乱流を生成して成分を均一に混合して必要な硬化時間と圧縮強度特性を提供する。
40.前記生体材料送達システムを使用して生体材料の所望の部位への送達の方法は、下記のステップを含む、
(i)前記生体材料送達システムを下記のステップを実行することによって組み立てること、
(ii)前記カートリッジ(2つ以上のチャンバを有する)を前記ディスペンサガンに取り付けること、
(iii)前記ミキサを(ルアー又は同様のロック取り付け具を使って)前記カートリッジに取り付けること、
(iii)前記カニューレ又は内部骨折固定デバイス(ねじ、釘、及びピン)を前記ミキサに取り付けること。
41.上記の記述にあるように生体材料を所望の部位に送達する方法であって、前記システムの下記の装置は、上記の記述の方法のステップを使用し、前記デバイスを起動することによってセメントを送達することができ、典型的には前記アクチュエータは、手で操作可能なアクチュエータトリガを備え、典型的にはトリガを引いて送達デバイスを起動し、前記生体材料と活性成分が前記ミキサとカニューレ(必要であれば)を通過して硬化反応が開始される。
42.(iii)において、時計回りにねじ込むことによって前記シースを前記内部骨折固定デバイスに固定する記述40に記載の方法。シースアダプタの先端を上側端部からシースの内部に配置する。
内部骨折固定デバイスは、内部骨折固定デバイスの長手方向の軸線に沿って延び得る導管を有し、内部骨折固定デバイスが生体材料のリザーバと流体連通することで、使用中は、生体材料がリザーバからミキサデバイスを通り、内部骨折固定デバイスの導管を通って送達することができるように構成されていてもよい。また、導管は、内部骨折固定デバイスの周囲に軸方向に開口部を設けることにより、内部骨折固定デバイスの軸方向に、また、必要に応じて、内部骨折固定デバイスが、又は長手方向軸線方向に部分的に、全体に亘ってねじ山付き構成を有している場合には、内部骨折固定デバイスのねじ山の稜線について軸線方向に設けてもよい。
【0064】
混合システムの全ての実施形態/構成は、システムが、望ましい性能判定基準を満たすように対象箇所への送達の前に成分を数回混合することができるという利点を有している。
【0065】
本明細書で使用する用語「備える、含む」は、言及した特性、整数、ステップ、又は構成要素の存在を明記するものであり、1つ以上の他の特性、整数、ステップ、構成要素又はそれらのグループを除外するものではない。
【符号の説明】
【0066】
100 ディスペンサガン
101 ディスペンサガンのハウジング
102 カートリッジ用に調整したスロット
103 トリガ
104 固定ハンドル
105 プランジャ
106 プランジャ
107 グリッパプレート歯
108 解放ボタン
109 第2のスロット
111 グリッパプレートガイド
112 第2のグリッパプレートガイド
150 ディスペンサガンの代替実施形態(図18
200 カートリッジ
201 カートリッジ200の第1のチャンバ
202 カートリッジ200の第2のチャンバ
203 カートリッジ200の基端
204 カートリッジ200の先端
205 ストッパ部材
207 ホイルシール、栓、又は同様の密閉手段を備えるシール
209 カートリッジ200からの供給チャネル(出口)
211 固定部材
213 ベース
215 キャップ
217 チャネルシール
219 ガイドノッチ
221 キャップハウジング
223 キャップハンドル
230 ピストン
231 ピストンのハウジング
233 Oリング
235 ピストンの基端
237 ピストンの先端
239 カラー
250 生体材料のリザーバの別の実施形態であって、リザーバ、長手方向の軸線を有し、それぞれが概ね長尺のチャンバを有するカートリッジの形態である。
251 別の実施形態のカートリッジ内の第3のチャンバ
300 ミキサ
301 ミキサの基端
302 ミキサの先端
305 ルアーロック
307 混合軸
309 混合要素
310 別のミキサ
311 注入チャネル
313 ガイドノッチ
320 別のミキサ
330 別のミキサ
500 カニューレ
501 基端
502 先端
503 ルアーロック
505 ウィング
510 部分的にねじ山が付いたカニューレ装着ねじ
512 穿孔用ねじ山
514 組み立て用ねじ山
515 開窓
530 全体にねじ山が付いたカニューレ装着ねじ
532 穿孔用ねじ山
534 組み立て用ねじ山
550 シース
551 シースアダプタ
552 シースの雌ルアーロック
553 ねじ山
554 シースアダプタの先端
555 シースの先端
556 シースアダプタの雄ルアーロック
557 シースアダプタのねじ山
558 仮想線で示すシース上の雌ねじ山
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図5(c)】
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7(a)】
図7(b)】
図7(c)】
図8(a)】
図8(b)】
図8(c)】
図9(a)】
図9(b)】
図10(a)】
図10(b)】
図11(a)】
図11(b)】
図11(c)】
図11(d)】
図11(e)】
図11(f)】
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18(a)】
図18(b)】
図18(c)】
図19