【文献】
Arch. Neurol.,2010年 9月,Vol.67, No.9,p.1095-1101
【文献】
J. Interferon Cytokine Res.,2001年11月,Vol.21, No.11,p.931-941
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、(a)配列番号28のCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3配列、ならびに(b)
i)配列番号2のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
ii)配列番号3のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
iii)配列番号4のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
iv)配列番号5のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
v)配列番号6のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
vi)配列番号7のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
vii)配列番号8のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
viii)配列番号9のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
ix)配列番号10のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
x)配列番号11のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xi)配列番号12のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xii)配列番号13のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xiii)配列番号14のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xiv)配列番号15のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xv)配列番号16のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xvi)配列番号17のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xvii)配列番号18のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xviii)配列番号19のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xix)配列番号20のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xx)配列番号21のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxi)配列番号22のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxii)配列番号23のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxiii)配列番号24のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxiv)配列番号25のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxv)配列番号26のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;または
xxvi)配列番号27のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
抗IFN受容体抗体アニフロルマブ(抗IFNAR)に加えて、シファリムマブ、ロンタリズマブおよびAGS−009などのいくつかの抗IFNα抗体が臨床開発中である。たくさんの証拠(遺伝学的、免疫学的、血清学的および臨床的研究を含む)がIFNαを自己免疫障害と関連付けているので、IFNαは、これらの試みの中でも焦点であった。しかし、今日までの科学的証拠に基づくと、IFNβは、自己免疫障害においてIFNαと類似の役割を果たすと予測される。今日まで、IFNβ(IFNαではなく)を特異的に標的化する治療抗体は報告されていない。従って、種々の治療または診断目的における使用のための、IFNβと特異的に結合する抗体に対する満たされていない要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、インターフェロンベータ(IFNβ)を結合する抗体およびその抗原結合性断片、ならびにその使用、および関連する方法を提供する。
【0008】
本明細書で提供される開示に基づいて、当業者は、本明細書に記載される発明の具体的実施形態の多くの均等物を、認識するまたは慣用に過ぎない実験を使用して確認できる。かかる均等物は、以下の実施形態(E)によって包含されることが意図されている。
【0009】
E1.ヒトインターフェロンβ(IFNβ)を特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0010】
E2.ヒトIFNαを実質的に結合しない、実施形態1に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0011】
E3.ヒトIFNαに対するその結合親和性(K
D)値の100分の1以下、200分の1以下、300分の1以下、400分の1以下、500分の1以下、600分の1以下、700分の1以下、800分の1以下、900分の1以下または1000分の1以下のK
D値でヒトIFNβと結合する、実施形態1に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0012】
E4.ヒトIFNβ中のエピトープを特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、アミノ酸残基85〜100由来の1つまたは複数の残基を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0013】
E5.前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、Ala89、Tyr92、His93およびHis97からなる群から選択される1つまたは複数の残基を含む、実施形態4に記載の単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0014】
E6.前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、残基Ala89、Tyr92、His93およびHis97を含む、実施形態4または5に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0015】
E7.前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、Phe8、Leu9、Ser12、Gln16、Asn86、Asn90、Asp96およびThr100からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む、実施形態4〜6のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0016】
E8.前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、残基Phe8、Leu9、Ser12、Gln16、Asn86、Asn90、Asp96およびThr100をさらに含む、実施形態4〜7のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0017】
E9.前記エピトープが、配列番号41のナンバリングに従って、Leu5、Leu6、Ser13、Phe15およびThr82からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む、実施形態4〜8のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0018】
E10.マウスIFNβと実質的に結合しない、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0019】
E11.マウスIFNβに対するその結合親和性(K
D)値の100分の1以下、200分の1以下、300分の1以下、400分の1以下、500分の1以下、600分の1以下、700分の1以下、800分の1以下、900分の1以下または1000分の1以下のK
D値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0020】
E12.ラットIFNβと実質的に結合しない、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0021】
E13.ラットIFNβに対するその結合親和性(K
D)値の100分の1以下、200分の1以下、300分の1以下、400分の1以下、500分の1以下、600分の1以下、700分の1以下、800分の1以下、900分の1以下または1000分の1以下のK
D値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜11のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0022】
E14.ウサギIFNβに対するその結合親和性(K
D)値の50分の1以下、100分の1以下、150分の1以下または200分の1以下のK
D値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜13のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0023】
E15.カニクイザルIFNβにも特異的に結合する、実施形態1〜14のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0024】
E16.前記K
D値が、Biacore T200機器を任意選択により使用して、表面プラズモン共鳴(SPR)によって測定される、実施形態3、11、13および14のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0025】
E17.
(a)配列番号37のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域1(CDR−H1)、
(b)配列番号38のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域2(CDR−H2);および
(c)配列番号39のアミノ酸配列を含むVH相補性決定領域3(CDR−H3)
を含む重鎖可変領域(VH)を含む、実施形態1〜16のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0026】
E18.配列番号28のCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3配列を含む、実施形態1〜17のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0027】
E19.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、
(a)配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR−H1、
(b)配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR−H2;および
(c)配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR−H3
を含むVHを含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0028】
E20.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、Kabatナンバリングに従って、CDR−H1中のTrp33、CDR−H2中のTyr56、CDR−H2中のTyr58およびCDR−H3中のTyr97からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基を含むHVを含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0029】
E21.前記VHが、Kabatナンバリングに従って、CDR−H2中のAsp54、CDR−H2中のGln61、CDR−H3中のGly98およびCDR−H3中のLeu100からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基をさらに含む、実施形態20に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0030】
E22.ヒト生殖系列VH3、VH1またはVH5フレームワーク配列に由来するVHフレームワークを含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0031】
E23.ヒト生殖系列IGHV3−7、IGHV3−23またはIGHV1−69フレームワーク配列に由来するVHフレームワーク配列を含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0032】
E24.ヒト生殖系列DP10、DP−88、DP−25、DP−73、IGHV5−10−1
*01、IGHV5−10−1
*04、DP−14、DP−75、DP15、DP−8、DP−7またはIGHV7−4−1
*02フレームワーク配列、好ましくはDP−88、DP−25、DP−73、IGHV5−10−1
*01またはIGFV−10−1
*04フレームワーク配列に由来するVHフレームワーク配列を含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0033】
E25.
(a)配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR−H1;配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR−H2;および配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR−H3;ならびに
(b)ヒト生殖系列DP10のフレームワーク配列と少なくとも73%、少なくとも75%、少なくとも79%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%または少なくとも99%同一である配列を含むVHフレームワーク
を含むVHを含む、実施形態1〜24のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0034】
E26.前記VHフレームワークが、(Kabatナンバリングに従って)(A)H2、H47、H48、H49、H67、H69、H71、H73、H93およびH94;(B)H37、H39、H45、H47、H91およびH93;ならびに(C)H24、H71およびH94の位置において、ヒト生殖系列DP10のフレームワーク配列と比較して、4つもしくはそれよりも少ない、3つもしくはそれよりも少ない、または2つもしくはそれよりも少ないアミノ酸差異をさらに含む、実施形態25に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0035】
E27.ヒト生殖系列DP10に由来するVHフレームワーク配列を含む、実施形態1〜26のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0036】
E28.ヒトVH生殖系列コンセンサスフレームワーク配列を含む、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0037】
E29.配列番号28と少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一であるVH配列を含む、実施形態1〜28のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0038】
E30.
(a)配列番号34のアミノ酸配列を含むVL相補性決定領域1(CDR−L1)、
(b)配列番号35のアミノ酸配列を含むVL相補性決定領域2(CDR−L2);および
(c)配列番号36のアミノ酸配列を含むVL相補性決定領域3(CDR−L3)
を含む軽鎖可変領域(VL)を含む、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0039】
E31.配列番号1のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列を含む、実施形態1〜30のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0040】
E32.Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のTyr32、CDR−L3中のIle92およびCDR−L3中のLeu94からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基を含むVLを含む、実施形態1〜29のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0041】
E33.前記VLが、Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のGln27、CDR−L1中のAsp28、CDR−L1中のIle29、CDR−L1中のGly30およびCDR−L3中のIle93からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基をさらに含む、実施形態32に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0042】
E34.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、配列番号28のCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3配列ならびに配列番号1のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0043】
E35.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、
(i)
(a)配列番号37のアミノ酸配列を含むCDR−H1、
(b)配列番号38のアミノ酸配列を含むCDR−H2;および
(c)配列番号39のアミノ酸配列を含むCDR−H3
を含むVH;ならびに
(ii)
(a)配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR−L1、
(b)配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR−L2;および
(c)配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR−L3
を含むVL
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0044】
E36.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のTyr32、CDR−L3中のIle92およびCDR−L3中のLeu94からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基を含むVLを含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0045】
E37.前記VLが、Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のGln27、CDR−L1中のAsp28、CDR−L1中のIle29、CDR−L1中のGly30およびCDR−L3中のIle93からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基をさらに含む、実施形態36に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0046】
E38.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、(Kabatに従ってナンバリングして)
(i)
(a)Trp33、および配列番号37と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−H1、
(b)Asp54、Tyr56、Tyr58およびGln61、ならびに配列番号38と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−H2;ならびに
(c)Tyr97、Gly98およびLeu100、ならびに配列番号39と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む、CDR−H3
を含むVH;ならびに
(ii)
(a)Gln27、Asp28、Ile29、Gly30、Tyr32、および配列番号34と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む、CDR−L1、
(b)配列番号35と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む配列を含むCDR−L2;ならびに
(c)Ile92、Ile93およびLeu94、ならびに配列番号36と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−L3
を含むVL
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0047】
E39.CDR−H1、CDR−H2、CDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の前記アミノ酸差異が、対応するヒト生殖系列残基で非ヒトCDR残基が置き換えられるヒト生殖系列置換である、実施形態38に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0048】
E40.ヒト生殖系列V
κまたはV
λフレームワーク配列に由来するVLフレームワークを含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0049】
E41.ヒト生殖系列IGKV1−39またはIGKV3−20フレームワーク配列に由来するVLフレームワークを含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0050】
E42.ヒト生殖系列DPK9、DPK5、DPK4、DPK1、IGKV1−5
*01、DPK24、DPK21、DPK15、IGKV1−13
*02、IGKV1−17
*01、DPK8、IGKV3−11
*01またはDPK22フレームワーク配列、好ましくはDPK5、DPK4、DPK1、IGKV1−5
*01、DPK24、DPK21またはDPK15フレームワーク配列に由来するVLフレームワークを含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0051】
E43.
(a)配列番号34のアミノ酸配列を含むCDR−L1;配列番号35のアミノ酸配列を含むCDR−L2;および配列番号36のアミノ酸配列を含むCDR−L3;ならびに
(b)ヒト生殖系列DPK9のフレームワーク配列と少なくとも66%、少なくとも74%、少なくとも76%、少なくとも80%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも99%同一である配列を含むVLフレームワーク
を含むVLを含む、実施形態1〜42のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0052】
E44.前記VLフレームワークが、(Kabatナンバリングに従って)(A)L2、L4、L35、L36、L46、L47、L48、L49、L64、L66、L68、L69およびL71;(B)L36、L38、L44、L46およびL87;ならびに(C)L2、L48、L64およびL71の位置において、ヒト生殖系列DPK9のフレームワーク配列と比較して、1つのアミノ酸差異をさらに含むまたはアミノ酸差異を含まない、実施形態43に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0053】
E45.ヒト生殖系列DPK9に由来するVHフレームワーク配列を含む、実施形態1〜44のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0054】
E46.ヒトVL生殖系列コンセンサスフレームワーク配列を含む、実施形態1〜39のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0055】
E47.配列番号1と少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一であるVL配列を含む、実施形態1〜46のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0056】
E48.配列番号29と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である重鎖定常領域(CH)配列を含む、実施形態1〜47のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0057】
E49.配列番号30と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一である軽鎖定常領域(CL)配列を含む、実施形態1〜48のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0058】
E50.Fcドメインを含む、実施形態1〜49のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0059】
E51.前記Fcドメインが、IgA、例えば、IgA
1またはIgA
2由来である、実施形態50に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0060】
E52.前記FcドメインがIgD由来である、実施形態50に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0061】
E53.前記FcドメインがIgE由来である、実施形態50に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0062】
E54.前記FcドメインがIgM由来である、実施形態50に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0063】
E55.前記FcドメインがIgG由来である、実施形態50に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0064】
E56.前記IgGが、IgG
1、IgG
2、IgG
3またはIgG
4である、実施形態55に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0065】
E57.配列番号33と少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖を含む、実施形態1〜56のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0066】
E58.配列番号32と少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖を含む、実施形態1〜57のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0067】
E59.ATCCに寄託され、ATCCアクセッション番号PTA−122727を有するプラスミド中の挿入物によってコードされるVH配列を含む、実施形態1〜58のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0068】
E60.ATCCに寄託され、ATCCアクセッション番号PTA−122726を有するプラスミド中の挿入物によってコードされるVL配列を含む、実施形態1〜59のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0069】
E61.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、(a)配列番号28のCDR−H1、CDR−H2およびCDR−H3配列、ならびに(b)
i)配列番号2のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
ii)配列番号3のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
iii)配列番号4のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
iv)配列番号5のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
v)配列番号6のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
vi)配列番号7のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
vii)配列番号8のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
viii)配列番号9のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
ix)配列番号10のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
x)配列番号11のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xi)配列番号12のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xii)配列番号13のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xiii)配列番号14のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xiv)配列番号15のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xv)配列番号16のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xvi)配列番号17のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xvii)配列番号18のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xviii)配列番号19のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xix)配列番号20のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xx)配列番号21のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxi)配列番号22のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxii)配列番号23のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxiii)配列番号24のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxiv)配列番号25のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;
xxv)配列番号26のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列;または
xxvi)配列番号27のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3配列
を含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0070】
E62.ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片であって、配列番号28のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号2〜27のうちいずれか1つのアミノ酸配列を含むVLを含む、単離された抗体またはその抗原結合性断片。
【0071】
E63.Fcドメインを含む、実施形態61または62に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0072】
E64.前記Fcドメインが、IgA(例えば、IgA
1またはIgA
2)、IgD、IgE、IgMまたはIgG(例えば、IgG
1、IgG
2、IgG
3またはIgG
4)由来である、実施形態63に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0073】
E65.配列番号29のアミノ酸配列を含むCHを含む、実施形態61〜64のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0074】
E66.配列番号30のアミノ酸配列を含むCLを含む、実施形態61〜65のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0075】
E67.実施形態1〜66のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片と、ヒトIFNβへの特異的結合について競合する、抗体またはその抗原結合性断片。
【0076】
E68.CTI−AF1またはCTI−AF1の抗原結合性断片と、ヒトIFNβへの特異的結合について競合する、抗体またはその抗原結合性断片。
【0077】
E69.CTI−AF2、CTI−AF3、CTI−AF4、CTI−AF5、CTI−AF6、CTI−AF7、CTI−AF8、CTI−AF9、CTI−AF10、CTI−AF11、CTI−AF12、CTI−AF13、CTI−AF14、CTI−AF15、CTI−AF16、CTI−AF17、CTI−AF18、CTI−AF19、CTI−AF20、CTI−AF21、CTI−AF22、CTI−AF23、CTI−AF24、CTI−AF25、CTI−AF26、CTI−AF27からなる群から選択される1つまたは複数の抗体およびその抗原結合性断片と、ヒトIFNβへの特異的結合について競合する、抗体またはその抗原結合性断片。
【0078】
E70.ヒトIFNβと特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片であって、CTI−AF1またはCTI−AF1の抗原結合性断片と実質的に同じエピトープを結合する、抗体またはその抗原結合性断片。
【0079】
E71.ヒトIFNβと特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片であって、CTI−AF2、CTI−AF3、CTI−AF4、CTI−AF5、CTI−AF6、CTI−AF7、CTI−AF8、CTI−AF9、CTI−AF10、CTI−AF11、CTI−AF12、CTI−AF13、CTI−AF14、CTI−AF15、CTI−AF16、CTI−AF17、CTI−AF18、CTI−AF19、CTI−AF20、CTI−AF21、CTI−AF22、CTI−AF23、CTI−AF24、CTI−AF25、CTI−AF26およびCTI−AF27からなる群から選択される1つまたは複数の抗体またはその抗原結合性断片と実質的に同じエピトープを結合する、抗体またはその抗原結合性断片。
【0080】
E72.Fc融合タンパク質、モノボディ(monobody)、マキシボディ(maxibody)、二機能性抗体、scFab、scFv、ペプチボディ、または上述のいずれかの抗原結合性断片である、実施形態1〜71のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0081】
E73.約5×10
−9M以下の結合親和性(K
D)値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜72のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0082】
E74.約1×10
−9M以下の結合親和性(K
D)値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜73のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0083】
E75.約1×10
−9M〜約1×10
−14Mの結合親和性(K
D)値でヒトIFNβと結合する、実施形態1〜74のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0084】
E76.(a)IFNβとIFNARとの結合を阻害する;(b)IFNβ依存的遺伝子の発現レベルを低減させる;および/または(c)IFNβ誘導性STAT1もしくはSTAT2リン酸化を阻害する、実施形態1〜75のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0085】
E77.約5×10
−9M以下のIC
50値でIFNβとIFNARとの結合を阻害する、実施形態76に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0086】
E78.約1×10
−9M〜約1×10
−14MのIC
50値でIFNβとIFNARとの結合を阻害する、実施形態76に記載の抗体またはその抗原結合性断片。
【0087】
E79.実施形態1〜78のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片をコードする、単離された核酸分子。
【0088】
E80.配列番号166のヌクレオチド配列を含む、単離された核酸。
【0089】
E81.配列番号167のヌクレオチド配列を含む、単離された核酸。
【0090】
E82.ATCCに寄託され、アクセッション番号PTA−122727を有するプラスミドの挿入物のヌクレオチド配列を含む、単離された核酸。
【0091】
E83.ATCCに寄託され、アクセッション番号PTA−122726を有するプラスミドの挿入物のヌクレオチド配列を含む、単離された核酸。
【0092】
E84.実施形態79〜83のいずれか1つに記載の核酸分子を含む、ベクター。
【0093】
E85.実施形態79〜83のいずれか1つに記載の核酸分子または実施形態84に記載のベクターを含む、宿主細胞。
【0094】
E86.哺乳動物細胞である、実施形態85に記載の宿主細胞。
【0095】
E87.CHO細胞、HEK−293細胞またはSp2.0細胞である、実施形態85または86に記載の宿主細胞。
【0096】
E88.抗体またはその抗原結合性断片を産生する方法であって、抗体またはその抗原結合性断片が実施形態85〜87のいずれか1つに記載の宿主細胞によって産生される条件下で、この宿主細胞を培養するステップを含む、方法。
【0097】
E89.抗体またはその抗原結合性断片を単離するステップをさらに含む、実施形態88に記載の方法。
【0098】
E90.実施形態88または89に記載の方法によって取得される、抗体またはその抗原結合性断片。
【0099】
E91.実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体またはその抗原結合性断片ならびに薬学的に許容できる担体を含む、医薬組成物。
【0100】
E92.IFNβの活性を低減させる方法であって、治療有効量の実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法。
【0101】
E93.リウマチ性疾患を処置する方法であって、治療有効量の実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法。
【0102】
E94.全身性エリテマトーデス(SLE)を処置する方法であって、治療有効量の実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法。
【0103】
E95.皮膚筋炎(DM)を処置する方法であって、治療有効量の実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法。
【0104】
E96.インターフェロン症を処置する方法であって、治療有効量の実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物を、それを必要とする対象に投与するステップを含む、方法。
【0105】
E97.前記対象がヒトである、実施形態92〜96のいずれか1つに記載の方法。
【0106】
E98.前記抗体もしくはその抗原結合性断片または医薬組成物を静脈内投与するステップを含む、実施形態92〜97のいずれか1つに記載の方法。
【0107】
E99.前記抗体もしくはその抗原結合性断片または医薬組成物を皮下投与するステップを含む、実施形態92〜98のいずれか1つに記載の方法。
【0108】
E100.前記抗体もしくはその抗原結合性断片または医薬組成物が、1週間に2回、1週間に1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回、6週間毎に1回、7週間毎に1回、8週間毎に1回、9週間毎に1回、10週間毎に1回、1カ月に2回、1カ月に1回、2カ月毎に1回または3カ月毎に1回投与される、実施形態92〜99のいずれか1つに記載の方法。
【0109】
E101.医薬としての使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0110】
E102.対象においてIFNβの活性を低減させることにおける使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0111】
E103.対象においてリウマチ性疾患を処置することにおける使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0112】
E104.対象においてSLEを処置することにおける使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0113】
E105.対象においてDMを処置することにおける使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0114】
E106.対象においてインターフェロン症を処置することにおける使用のための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物。
【0115】
E107.前記対象がヒトである、実施形態101〜106のいずれか1つに記載の抗体もしくは抗原結合性断片または医薬組成物。
【0116】
E108.対象においてIFNβの活性を低減させるための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0117】
E109.対象においてIFNβの活性を低減させるための医薬の製造における、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0118】
E110.対象においてリウマチ性疾患を処置するための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0119】
E111.対象においてリウマチ性疾患を処置するための医薬の製造における、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0120】
E112.対象においてSLEを処置するための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0121】
E113.対象においてSLEを処置するための医薬の製造における、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0122】
E114.対象においてDMを処置するための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0123】
E115.対象においてDMを処置するための医薬の製造における、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0124】
E116.対象においてインターフェロン症を処置するための、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0125】
E117.対象においてインターフェロン症を処置するための医薬の製造における、実施形態1〜78および90のいずれか1つに記載の抗体もしくはその抗原結合性断片または実施形態91に記載の医薬組成物の使用。
【0126】
E118.前記対象がヒトである、実施形態108〜117のいずれか1つに記載の使用。
【発明を実施するための形態】
【0128】
1.抗IFNβ抗体
A.インターフェロンベータ(IFNβ)
線維芽細胞IFNとしても公知のインターフェロンベータ(IFNβ)は、グリコシル化され、分泌された、I型インターフェロンファミリーの分子の、およそ22kDaのメンバーである。ヒトIFNβ前駆体の配列を、配列番号40として示す。前駆体のシグナルペプチド(配列番号40の残基1〜21)は、マウスおよびラットのタンパク質とそれぞれ47%および46%のアミノ酸配列同一性を共有する成熟IFNβ(配列番号41)を産生するために切断される。種々の種由来のIFNβのアラインメントを、
図15Bに示す。シグナルペプチドには、以下の配列中で下線を付す。
MTNKCLLQIA LLLCFSTTAL SMSYNLLGFL QRSSNFQCQK LLWQLNGRLE YCLKDRMNFD IPEEIKQLQQ FQKEDAALTI YEMLQNIFAI FRQDSSSTGW NETIVENLLA NVYHQINHLK TVLEEKLEKE DFTRGKLMSS LHLKRYYGRI LHYLKAKEYS HCAWTIVRVE ILRNFYFINR LTGYLRN(ヒトIFNβ前駆体、配列番号40)
【0129】
IFNβの構造は、A(YNLLGFLQRSSNFQCQKLL;配列番号153、または配列番号41の残基3〜21)、B(KEDAALTIYEMLQNIFAIF;配列番号154、または配列番号41の残基52〜70)、C(ETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKL;配列番号155、または配列番号41の残基81〜106)、D(SLHLKRYYGRILHYLKA;配列番号156、または配列番号41の残基119〜135)およびE(HCAWTIVRVEILRNFYFINRLT;配列番号157、または配列番号41の残基140〜161)と称される5つのα−ヘリックスを含む。これら5つのα−ヘリックスは、AB、BC、CDおよびDEループと称される2〜28残基のループによって相互接続される(
図15A)。Aヘリックス、ABループおよびEヘリックスは、その受容体IFNARへのIFNβの結合に関与することが報告されている。
【0130】
B.抗IFNβ抗体
抗IFNAR抗体(例えば、アニフロルマブ)の1つの潜在的な欠点は、IFNαおよびIFNβサイトカインの両方がIFNARに結合することである。これら2つの型のIFNサイトカインは、類似の生物学的活性を類似の程度まで惹起するが、これら2つの型のIFN間には、効能および細胞型特異的活性において顕著な差異が存在する。例えば、IFNβは、胚性癌腫、黒色腫およびメラニン細胞などの一部の細胞型において、IFNαよりも顕著に高い抗増殖応答を惹起する。多発性硬化症および特定の癌の処置におけるIFNβのより高い効能もまた観察されている。しかし、IFNARの活性を遮断することは、IFNβの活性を選択的にモジュレートするわけではない。重要なことに、IFNαは、ウイルス感染に応答する重要なサイトカインであり、その結果、その活性を遮断することは、望まれない影響を有し得る。従って、IFNαではなくIFNβと特に結合する抗体は、IFNβによって主に駆動される疾患の処置についての、満たされていない重要な要求を満たす。
【0131】
一態様では、本発明は、ヒトIFNβと特異的に結合する単離された抗体またはその抗原結合性断片を提供する。本発明の例示的な抗体の配列を、表11に示す。
【0132】
実施例に示されるように、ある特定の実施形態では、本発明の抗体は、その受容体へのIFNβの結合を阻害し、従って、「中和」抗体と呼ばれる。任意の特定の理論に束縛されることは望まないが、データは、抗体またはその抗原結合性断片が、IFNAR由来の同じもしくは重複する残基について競合すること、または立体障害を創出することのいずれかによって、IFNβの受容体結合部位を遮断するまたは部分的に遮断することを示している。
【0133】
例えば、IFNβのヘリックスA、ABループおよびヘリックスE由来の残基は、その受容体へのIFNβの結合に関与すると考えられている。従って、ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、配列番号41のナンバリングに従って、残基3〜21(ヘリックスA)、22〜51(ABループ)および140〜161(ヘリックスE)からなる群から選択される1つまたは複数の残基を含むエピトープを結合する。
【0134】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、実質的に同じアッセイ条件下で、ヒトIFNαに対するその結合親和性(K
D)値の100分の1以下のK
D値で、ヒトIFNβに結合する。例えば、IFNβについてのK
D対IFNαについてのK
Dの比率は、1:100以下、1:250以下、1:500以下、1:1000以下、1:2500以下、1:5000以下または1:10,000以下であり得る。
【0135】
変異誘発研究および結晶構造研究もまた、本明細書に開示される抗IFNβ抗体によって認識されるヒトIFNβ中のエピトープ残基を同定した。特に、抗体の重原子から3.8Å以内にある全てのIFNβ残基(「潜在的」エピトープ残基)の間で、3つの異なる型が同定されている:(i)抗体−抗原界面において高度埋没残基として特徴付けられ、この位置において任意の他のアミノ酸置換に対してゼロ〜低い配列寛容として特徴付けられる、「一次」エピトープ残基;(ii)界面において中間埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対する中間の配列寛容を有する残基として特徴付けられる、「二次」エピトープ残基;ならびに(iii)界面において低埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対する高い配列寛容を有する残基として特徴付けられる、「任意選択の」エピトープ残基。
【0136】
従って、ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、ヒトIFNβ中のエピトープを特異的に結合し、前記エピトープは、配列番号41のナンバリングに従って、Ala89、Tyr92、His93およびHis97(「一次」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基を含む。ある特定の実施形態では、エピトープは、配列番号41のナンバリングに従って、Phe8、Leu9、Ser12、Gln16、Asn86、Asn90、Asp96およびThr100(「二次」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む。ある特定の実施形態では、エピトープは、配列番号41のナンバリングに従って、Leu5、Leu6、Ser13、Phe15およびThr82(「任意選択の」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む。
【0137】
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、ヒトIFNβに加えて、カニクイザルIFNβもまた特異的に結合する。ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、カニクイザルIFNβ中のエピトープを特異的に結合し、前記エピトープは、配列番号44のナンバリングに従って、Ala89、Tyr92、His93およびHis97(「一次」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基を含む。ある特定の実施形態では、エピトープは、配列番号44のナンバリングに従って、Phe8、Leu9、Ser12、Gln16、Asn86、Asn90、Asp96、Thr100およびTyr67(「二次」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む。ある特定の実施形態では、エピトープは、配列番号44のナンバリングに従って、Leu5、Leu6、Ser13、Phe15およびThr82(「任意選択の」エピトープ残基)からなる群から選択される1つまたは複数の残基をさらに含む。
【0138】
抗体CTI−AF1およびそのバリアントが、本明細書で提供される。従って、ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、以下の重鎖CDR配列:(i)配列番号37を含むCDR−H1、配列番号38を含むCDR−H2および配列番号39を含むCDR−H3;ならびに/または(ii)以下の軽鎖CDR配列:配列番号34を含むCDR−L1、配列番号35を含むCDR−L2および配列番号36を含むCDR−L3、を含む。
【0139】
結晶構造研究から実証されるように、CDR中の全ての残基が抗体−抗原結合に寄与するわけではない。実施例7および表14に示すように、限定数のCDR残基のみが、抗原の重原子から3.8Å以内にあり、潜在的パラトープ残基とみなされる。これらの潜在的パラトープ残基のうち、(i)「一次」パラトープ残基は、抗体−抗原界面において高度埋没残基として特徴付けられ、この位置において任意の他のアミノ酸置換に対して低い配列寛容として特徴付けられる残基である;および(ii)「二次」パラトープ残基は、界面においてより低い埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対してより高い配列寛容を有する残基として特徴付けられる。
【0140】
従って、ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、Kabatナンバリングに従って、CDR−H1中のTrp33、CDR−H2中のTyr56、CDR−H2中のTyr58およびCDR−H3中のTyr97からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基(「一次」パラトープ残基)を含むVH鎖を含む。ある特定の実施形態では、VHは、Kabatナンバリングに従って、CDR−H2中のAsp54、CDR−H2中のGln61、CDR−H3中のGly98およびCDR−H3中のLeu100からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基(「二次」パラトープ残基)をさらに含む。ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のTyr32、CDR−L3中のIle92およびCDR−L3中のLeu94からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基(「一次」パラトープ残基)を含むVLを含む。ある特定の実施形態では、VHは、Kabatナンバリングに従って、CDR−L1中のGln27、CDR−L1中のAsp28、CDR−L1中のIle29、CDR−L1中のGly30およびCDR−L3中のIle93からなる群から選択される1つまたは複数のパラトープ残基(「二次」パラトープ残基)をさらに含む。本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、本明細書に開示されるパラトープ残基の任意の組み合わせもまた含み得る。
【0141】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、以下の重鎖CDR配列:(i)配列番号37と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−H1、配列番号38と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−H2、および配列番号39と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−H3;ならびに/または(ii)以下の軽鎖CDR配列:配列番号34と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−L1、配列番号35と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−L2、および配列番号36と少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%もしくは少なくとも95%の同一性を共有するCDR−L3、を含む。ある特定の実施形態では、アミノ酸差異は、それぞれ配列番号37、38、39、34、35および36と比較して、表14に示される一次または二次パラトープ残基の1つではない。
【0142】
ある特定の実施形態では、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号34と比較して、CDR−L1の配列において行われる。ある特定の実施形態では、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号35と比較して、CDR−L2の配列において行われる。ある特定の実施形態では、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号36と比較して、CDR−L3の配列において行われる。ある特定の実施形態では、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号37と比較して、CDR−H1の配列において行われる。ある特定の実施形態では、16以下、15以下、14以下、13以下、12以下、11以下、10以下、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号38と比較して、CDR−H2の配列において行われる。ある特定の実施形態では、9以下、8以下、7以下、6以下、5以下、4以下、3以下、2以下または1以下の置換が、配列番号39と比較して、CDR−H3の配列において行われる。ある特定の実施形態では、置換は、置換なしの抗体またはその抗原結合性断片の結合親和性(K
D)と比較して、3桁よりも大きく、2桁よりも大きく、または1桁、K
D値を変化させることはない。ある特定の実施形態では、置換は、表14に示される一次または二次パラトープ残基の1つではない。
【0143】
ある特定の実施形態では、置換は、表1に提示する保存的置換である。
【0145】
ある特定の実施形態では、マウスCDRがヒトフレームワークにグラフトされたヒト化抗体など、抗体が非ヒト種に由来する場合、置換は、対応するヒト生殖系列残基で非ヒトCDR残基が置き換えられるヒト生殖系列置換である。かかる置換の1つの利点は、ヒトアミノ酸含量を増加させること、および非ヒト種に由来する抗体の潜在的免疫原性を低減させることである。例えば、ヒト生殖系列DPK9フレームワークおよび例示的な抗体CTI−AF1が使用される場合、CTI−AF1抗体およびヒト生殖系列DPK9のCDR−L1のアラインメントは、以下のとおりである:
【0147】
24位、26位、27位、29位、32位、33位および34位について、ヒト生殖系列残基および対応するCTI−AF1残基は同じであり、これらの位置では置換は必要ない。25位、28位、30位および31位(太字)について、ヒト生殖系列残基と、対応するCTI−AF1マウス残基とは異なる。これらの位置におけるCTI−AF1のマウス残基は、ヒトアミノ酸残基含量をさらに増加させるために、対応するヒト生殖系列DPK9残基で置き換えられ得る。
【0148】
抗体CDR中にヒト生殖系列残基を導入するための方法およびライブラリーは、Townsendら、Augmented Binary Substitution:Single−pass CDR germlining and stabilization of therapeutic antibodies、PNAS、第112巻、15354〜15359(2015)および米国特許出願番号2017−0073395A1(2017年3月16日公開)に詳細に記載されており、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0149】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、ヒトフレームワーク配列を含む。例えば、重鎖フレームワーク配列は、ヒトVH3生殖系列、VH1生殖系列、VH5生殖系列またはVH4生殖系列配列に由来し得る。好ましいヒト生殖系列重鎖フレームワークは、VH1、VH3またはVH5生殖系列配列に由来するフレームワークである。例えば、以下の周知の生殖系列配列:IGHV3−23、IGHV3−7またはIGHV1−69由来のVHフレームワークが使用され得、ここで、生殖系列名は、IMGT生殖系列定義に基づく。好ましいヒト生殖系列軽鎖フレームワークは、VκまたはVλ生殖系列配列に由来するフレームワークである。例えば、以下の生殖系列:IGKV1−39またはIGKV3−20由来のVLフレームワークが使用され得、ここで、生殖系列名は、IMGT生殖系列定義に基づく。あるいはまたはさらに、フレームワーク配列は、ヒト生殖系列コンセンサスフレームワーク配列、例えば、ヒトVλ1コンセンサス配列、Vκ1コンセンサス配列、Vκ2コンセンサス配列、Vκ3コンセンサス配列、VH3生殖系列コンセンサス配列、VH1生殖系列コンセンサス配列、VH5生殖系列コンセンサス配列またはVH4生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり得る。
【0150】
ヒト生殖系列フレームワークの配列は、V−base、IMGT、NCBIまたはAbysisなどの種々の公的データベースから入手可能である。
【0151】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK9(IMGT名:IGKV1−39)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK9生殖系列残基(配列番号46、47、48)で置換され得る。
【0154】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK12(IMGT名:IGKV2D−29)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK12生殖系列残基(配列番号49、50、51)で置換され得る。
【0155】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK18(IMGT名:IGKV2−30)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK18生殖系列残基(配列番号52、53、54)で置換され得る。
【0156】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK24(IMGT名:IGKV4−1)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK24生殖系列残基(配列番号55、56、57)で置換され得る。
【0157】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、HK102_V1(IMGT名:IGKV1−5)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するHK102_V1生殖系列残基(配列番号58、59、60)で置換され得る。
【0158】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK1(IMGT名:IGKV1−33)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK1生殖系列残基(配列番号61、62、63)で置換され得る。
【0159】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK8(IMGT名:IGKV1−9)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK8生殖系列残基(配列番号64、65、66)で置換され得る。
【0160】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK21(IMGT名:IGKV3−15)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK21生殖系列残基(配列番号67、68、69)で置換され得る。
【0161】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、Vg_38K(IMGT名:IGKV3−11)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVg_38K生殖系列残基(配列番号70、71、72)で置換され得る。
【0162】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK22(IMGT名:IGKV3−20)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK22生殖系列残基(配列番号73、74、75)で置換され得る。
【0163】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPK15(IMGT名:IGKV2−28)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPK15生殖系列残基(配列番号76、77、78)で置換され得る。
【0164】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPL16(IMGT名:IGLV3−19)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPL16生殖系列残基(配列番号79、80、81)で置換され得る。
【0165】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、DPL8(IMGT名:IGLV1−40)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するDPL8生殖系列残基(配列番号82、83、84)で置換され得る。
【0166】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、V1−22(IMGT名:IGLV6−57)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するV1−22生殖系列残基(配列番号85、86、87)で置換され得る。
【0167】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVλコンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVλ生殖系列コンセンサス残基(配列番号88、89、90、91、92、93)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0168】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVλ1コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVλ1生殖系列コンセンサス残基(配列番号94、95、96、97)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0169】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVλ3コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVλ3生殖系列コンセンサス残基(配列番号98、99、100、101)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0170】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVκコンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVκ生殖系列コンセンサス残基(配列番号102、103、104、105)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。
【0171】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVκ1コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVκ1生殖系列コンセンサス残基(配列番号106、107、108)で置換され得る。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0172】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVκ2コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応するVκ2生殖系列コンセンサス残基(配列番号109、110、111、112)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0173】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VLフレームワークは、ヒトVκ3コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体(および断片)のCDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中の1つまたは複数の残基は、表3に示す対応する生殖系列残基(配列番号113、114、115)で置換され得る。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0174】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP54(IMGT名:IGHV3−7)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応する生殖系列残基(配列番号116、117)で置換され得る。
【0176】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP47(IMGT名:IGHV3−23)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP47生殖系列残基(配列番号118、119)で置換され得る。
【0177】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP71(IMGT名:IGHV4−59)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP71生殖系列残基(配列番号120、121)で置換され得る。
【0178】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP75(IMGT名:IGHV1−2_02)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP75生殖系列残基(配列番号122、123)で置換され得る。
【0179】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP10(IMGT名:IGHV1−69)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP10生殖系列残基(配列番号124、125)で置換され得る。
【0180】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP7(IMGT名:IGHV1−46)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP7生殖系列残基(配列番号126、127)で置換され得る。
【0181】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP49(IMGT名:IGHV3−30)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP49生殖系列残基(配列番号128、129)で置換され得る。
【0182】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP51(IMGT名:IGHV3−48)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP51生殖系列残基(配列番号130、131)で置換され得る。
【0183】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP38(IMGT名:IGHV3−15)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP38生殖系列残基(配列番号132、133)で置換され得る。
【0184】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP79(IMGT名:IGHV4−39)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP79生殖系列残基(配列番号134、135)で置換され得る。
【0185】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP78(IMGT名:IGHV4−30−4)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP78生殖系列残基(配列番号136、137)で置換され得る。
【0186】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、DP73(IMGT名:IGHV5−51)のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するDP73生殖系列残基(配列番号138、139)で置換され得る。
【0187】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、ヒトVH生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するVH生殖系列コンセンサス残基(配列番号140、141、142、143)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0188】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、ヒトVH3生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するVH3生殖系列コンセンサス残基(配列番号144、145、146)で置換され得る。ギャップを伴うおよび伴わない、コンセンサス配列の代替的配列が提供される。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0189】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、ヒトVH5生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するVH5生殖系列コンセンサス残基(配列番号147、148)で置換され得る。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0190】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、ヒトVH1生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するVH1生殖系列コンセンサス残基(配列番号149、150)で置換され得る。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0191】
ある特定の実施形態では、ヒト生殖系列VHフレームワークは、ヒトVH4生殖系列コンセンサス配列のフレームワークであり、本発明の抗体またはその抗原結合性断片のCDR−H1およびCDR−H2中の1つまたは複数の残基は、表4に示す対応するVH4生殖系列コンセンサス残基(配列番号151、152)で置換され得る。コンセンサスが存在しない位置では、括弧()内の残基は、ヒト抗体中に存在する最も頻繁な残基と同等な残基である。
【0192】
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、(Kabatに従うナンバリングで):
(i)(a)Trp33、および配列番号37と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−H1、(b)Asp54、Tyr56、Tyr58およびGln61、ならびに配列番号38と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−H2;ならびに(c)Tyr97、Gly98およびLeu100、ならびに配列番号39と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−H3
を含むVH;ならびに
(ii)(a)Gln27、Asp28、Ile29、Gly30、Tyr32、および配列番号34と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−L1、(b)配列番号35と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む配列を含むCDR−L2;ならびに(c)Ile92、Ile93およびLeu94、ならびに配列番号36と比較して3つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含むCDR−L3
を含むVL
を含む。
【0193】
ある特定の実施形態では、CDR−H1、CDR−H2、CDR−L1、CDR−L2およびCDR−L3中のアミノ酸差異は、対応するヒト生殖系列残基(例えば、表3および4に示すヒト生殖系列残基)で非ヒトCDR残基が置き換えられるヒト生殖系列置換である。
【0194】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号28と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVH、および/または(ii)配列番号1と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVL、を含む。これらのVL配列およびVH配列の任意の組み合わせもまた、本発明によって包含される。
【0195】
ある特定の実施形態では、VHフレームワークは、DP10である。他の類似のフレームワーク領域もまた、配列番号37、38および39のCDRを含む本発明の有利な抗体または抗体断片を届けると予測され、それには、DP10のFW領域とそれぞれ99%、93%、75%、73%、73%、92%、90%、90%、89%、93%および79%の配列同一性を共有し、共通の構造的特色:(A)CDR直下の残基(ベルニエゾーン(Vernier Zone))、H2、H47、H48およびH49、H67、H69、H71、H73、H93、H94;(B)VH/VL鎖パッキング残基(packing residue):H37、H39、H45、H47、H91、H93;ならびに(C)カノニカルCDR構造的支持残基H24、H71、H94(全てKabatナンバリング)中に4つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む、DP−88、DP−25、DP−73、IGHV5−10−1
*01、IGHV5−10−1
*04、DP−14、DP−75、DP15、DP−8、DP−7およびIGHV7−4−1
*02が含まれる。DP10とそれぞれ99%、93%、75%、73%および73%の配列同一性を共有し、これらの共通の構造的特色中に2つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を有する、DP−88、DP−25、DP−73、IGHV5−10−1
*01およびIGFV−10−1
*04のフレームワーク領域が、特に好ましい。
【0196】
ある特定の実施形態では、VLフレームワークは、DPK9である。他の類似のフレームワーク領域もまた、配列番号34、35および36のCDRを含む本発明の有利な抗体を届けると予測され、それには、DPK−9のFW領域とそれぞれ99%、97%、97%、96%、80%、76%、66%、97%、97%、96%、76%および74%の配列同一性を共有し、共通の構造的特色:(A)CDR直下の残基(ベルニエゾーン)、L2、L4、L35、L36、L46、L47、L48、L49、L64、L66、L68、L69、L71;(B)VH/VL鎖パッキング残基:L36、L38、L44、L46、L87;ならびに(C)カノニカルCDR構造的支持残基L2、L48、L64、L71(全てKabatナンバリング)中に1つまたはそれよりも少ないアミノ酸差異を含む、DPK5、DPK4、DPK1、IGKV1−5
*01、DPK24、DPK21、DPK15、IGKV1−13
*02、IGKV1−17
*01、DPK8、IGKV3−11
*01およびDPK22が含まれる。DPK9とそれぞれ99%、97%、97%、96%、80%、76%および66%の配列同一性を共有し、これらの共通の構造的特色中にアミノ酸差異を有さない、DPK5、DPK4、DPK1、IGKV1−5
*01、DPK24、DPK21およびDPK15のフレームワーク領域が、特に好ましい。
【0197】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号37を含むCDR−H1、配列番号38を含むCDR−H2、配列番号39を含むCDR−H3、配列番号34を含むCDR−L1、配列番号35を含むCDR−L2および配列番号36を含むCDR−L3;ならびに(ii)ヒト生殖系列DPK9のフレームワーク配列と少なくとも66%、少なくとも74%、少なくとも76%、少なくとも80%、少なくとも96%、少なくとも97%または少なくとも99%同一である配列を含むVLフレームワーク、およびヒト生殖系列DP10のフレームワーク配列と少なくとも73%、少なくとも75%、少なくとも79%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも93%または少なくとも99%同一である配列を含むVHフレームワーク、を含む。
【0198】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号29と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むCH;および/または(ii)配列番号30と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むCL、を含む。これらのCH配列およびCL配列の任意の組み合わせもまた、本発明によって包含される。
【0199】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、Fcドメインを含む。Fcドメインは、IgA(例えば、IgA
1またはIgA
2)、IgG、IgEまたはIgG(例えば、IgG
1、IgG
2、IgG
3またはIgG
4)に由来し得る。
【0200】
ある特定の実施形態では、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号33と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖、および/または(ii)配列番号32と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含む軽鎖、を含む。これらの重鎖配列および軽鎖配列の任意の組み合わせもまた、本発明によって包含される。
【0201】
さらなる抗体(例えば、CTI−AF2〜CTI−AF27)、その抗原結合性断片およびその抗原結合性バリアントもまた、本発明によって提供される。CTI−AF2〜CTI−AF27は、同じVH配列を共有するが、異なるVL配列を有する。従って、ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、(i)配列番号28と少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVH、および/または(ii)配列番号2〜27のいずれかと少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%もしくは100%同一であるアミノ酸配列を含むVL、を含む。これらのVL配列およびVH配列の任意の組み合わせもまた、本発明によって包含される。
【0202】
本明細書に記載される抗体またはその抗原結合性断片のいずれか、例えば、表11に列挙された抗体のいずれか1つまたはその抗原結合性断片と、ヒトIFNβへの結合について競合する抗体またはその抗原結合性断片もまた、本発明によって提供される。例えば、ヒトIFNβへの抗体またはその抗原結合性部分の結合が、CTI−AF1によるヒトIFNβへの引き続く結合を低減させる場合、この抗体またはその抗原結合性部分は、ヒトIFNβ結合についてCTI−AF1と競合するとみなされる。
【0203】
本明細書に記載される任意の抗体またはその抗原結合性断片、例えば、表11に列挙される任意の抗体またはその抗原結合性断片と、ヒトIFNβの同じエピトープを結合する抗体またはその抗原結合性断片もまた、本発明によって提供される。例えば、抗体競合アッセイ(および重複エピトープ分析)は、本明細書に詳細に記載されるSPR、または当該分野で認識された任意の競合的結合アッセイを使用して評価され得る。本明細書に記載されるSPR結合アッセイは、本発明の抗体および任意の他の試験抗体の結合を評価するための、好ましいが排他的ではない方法である。
【0204】
本発明の抗体およびその抗原結合性断片には、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)
2、Fv、Fcなど)、キメラ抗体、二重特異性抗体、ヘテロコンジュゲート抗体、単鎖(ScFv)、それらの変異体、抗体部分を含む融合タンパク質、ドメイン抗体(dAb)、ヒト化抗体、ならびに抗体のグリコシル化バリアント、抗体のアミノ酸配列バリアントおよび共有結合的に改変された抗体を含む、必要とされる特異性の抗原認識部位を含む免疫グロブリン分子の任意の他の立体配置が含まれる。抗体および抗原結合性断片は、マウス、ラット、ヒトまたは任意の他の起源(キメラまたはヒト化抗体を含む)であり得る。一部の実施形態では、抗体はモノクローナル抗体である。一部の実施形態では、抗体は、キメラ、ヒト化またはヒト抗体である。ある特定の実施形態では、抗体は完全ヒト抗体である。ある特定の実施形態では、抗体はヒト化抗体である。
【0205】
抗体の結合親和性は、特定の抗原−抗体相互作用の解離速度を指すK
D値として表され得る。K
Dは、「オフレート(off-rate)(k
off)」とも呼ばれる解離の速度と会合速度または「オンレート(on-rate)(k
on)」との比率である。従って、K
Dは、k
off/k
on(解離/会合)と等しく、モル濃度(M)として表され、K
Dが小さくなるほど、結合の親和性は強くなる。抗体についてのK
D値は、当該分野で十分に確立された方法を使用して決定され得る。特記しない限り、「結合親和性」とは、一価相互作用(固有の活性;例えば、一価相互作用を介した抗原への抗体の結合)を指す。
【0206】
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、約1×10
−7M以下、例えば、約1×10
−7M以下、約9×10
−8M以下、約8×10
−8M以下、約7×10
−8M以下、約6×10
−8M以下、約5×10
−8M以下、約4×10
−8M以下、約3×10
−8M以下、約2×10
−8M以下、約1×10
−8M以下、約9×10
−9M以下、約8×10
−9M以下、約7×10
−9M以下、約6×10
−9M以下、約5×10
−9M以下、約4×10
−9M以下、約3×10
−9M以下、約2×10
−9M以下、約1×10
−9M以下、約9×10
−10M以下、約8×10
−10M以下、約7×10
−10M以下、約6×10
−10M以下、約5×10
−10M以下、約4×10
−10M以下、約3×10
−10M以下、約2×10
−10M以下、約1×10
−10M以下、約9×10
−11M以下、約8×10
−11M以下、約7×10
−11M以下、約6×10
−11M以下、約5×10
−11M以下、約4×10
−11M以下、約3×10
−11M以下、約2×10
−11M以下、約1×10
−11M以下、約9×10
−12M以下、約8×10
−12M以下、約7×10
−12M以下、約6×10
−12M以下、約5×10
−12M以下、約4×10
−12M以下、約3×10
−12M以下、約2×10
−12M以下、約1×10
−12M以下、約9×10
−13M以下、約8×10
−13M以下、約7×10
−13M以下、約6×10
−13M以下、約5×10
−13M以下、約4×10
−13M以下、約3×10
−13M以下、約2×10
−13M以下、約1×10
−13M以下、約1×10
−7M〜約1×10
−14M、約9×10
−8M〜約1×10
−14M、約8×10
−8M〜約1×10
−14M、約7×10
−8M〜約1×10
−14M、約6×10
−8M〜約1×10
−14M、約5×10
−8M〜約1×10
−14M、約4×10
−8M〜約1×10
−14M、約3×10
−8M〜約1×10
−14M、約2×10
−8M〜約1×10
−14M、約1×10
−8M〜約1×10
−14M、約9×10
−9M〜約1×10
−14M、約8×10
−9M〜約1×10
−14M、約7×10
−9M〜約1×10
−14M、約6×10
−9M〜約1×10
−14M、約5×10
−9M〜約1×10
−14M、約4×10
−9M〜約1×10
−14M、約3×10
−9M〜約1×10
−14M、約2×10
−9M〜約1×10
−14M、約1×10
−9M〜約1×10
−14M、約1×10
−7M〜約1×10
−13M、約9×10
−8M〜約1×10
−13M、約8×10
−8M〜約1×10
−13M、約7×10
−8M〜約1×10
−13M、約6×10
−8M〜約1×10
−13M、約5×10
−8M〜約1×10
−13M、約4×10
−8M〜約1×10
−13M、約3×10
−8M〜約1×10
−13M、約2×10
−8M〜約1×10
−13M、約1×10
−8M〜約1×10
−13M、約9×10
−9M〜約1×10
−13M、約8×10
−9M〜約1×10
−13M、約7×10
−9M〜約1×10
−13M、約6×10
−9M〜約1×10
−13M、約5×10
−9M〜約1×10
−13M、約4×10
−9M〜約1×10
−13M、約3×10
−9M〜約1×10
−13M、約2×10
−9M〜約1×10
−13Mまたは約1×10
−9M〜約1×10
−13Mの親和性(K
D)値を有する。
【0207】
K
Dの値は、周知の方法によって直接決定され得、例えば、Caceciら(1984、Byte 9:340〜362)に示されるものなどの方法によって、複雑な混合物についてさえも計算され得る。例えば、K
Dは、WongおよびLohman(1993、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:5428〜5432)によって開示されるものなどの二重フィルターニトロセルロースフィルター結合アッセイを使用して確立され得る。例えば、ELISA、ウエスタンブロット、RIAおよびフローサイトメトリー分析、ならびに本明細書の他の箇所に例示される他のアッセイを含む、標的抗原に対する抗体などのリガンドの結合能力を評価するための他の標準的なアッセイが、当該分野で公知である。
【0208】
結合親和性(K
D)値を測定するための1つの例示的な方法は、BIACORE(登録商標)システムなどのバイオセンサーシステムを典型的には使用する、表面プラズモン共鳴(SPR)である。SPRとは、例えばBIACORE(登録商標)システムを使用した、バイオセンサーマトリックス内のタンパク質濃度における変更の検出によって、リアルタイム生体特異的相互作用の分析を可能にする、光学現象を指す。BIAcore動態分析は、それらの表面上の固定化された分子(例えば、抗原結合性ドメインを含む分子)を有するチップからの抗原の結合および解離;または固定化された抗原を有するチップからの抗体もしくはその抗原結合性断片の解離を分析することを含む。
【0209】
ある特定の実施形態では、SPR測定は、BIACORE(登録商標)T100またはT200機器を使用して実施される。例えば、表面プラズモン共鳴のための標準的なアッセイ条件は、SPRチップ上のおよそ100〜500応答単位(RU)のIgGの抗体固定化に基づき得る。精製された標的タンパク質は、Kaの計算を可能にするために、一定範囲の最終濃度になるように緩衝液中で希釈され、必要な流速(例えば、10〜100μl/分)で注入される。オフレートを確立するために解離が進められ、その後、3MのMgCl
2(または20mMのNaOH)によってチップ表面が再生される。次いで、センサーグラムが、動態評価ソフトウェアパッケージを使用して分析される。例示的な実施形態では、SPRアッセイは、実施例1に示される条件に従う。
【0210】
ある特定の実施形態では、結合親和性(K
D)値は、溶液ベースの動態学的排除(kinetic exclusion)アッセイ(KinExA(商標))を使用して測定される。特定の実施形態では、KinExA測定は、KinExA(商標)3200機器(Sapidyne)を使用して実施される。動態学的排除アッセイ(KinExA(商標))は、抗原/抗体相互作用について平衡解離定数ならびに会合および解離速度定数を測定することが可能な汎用イムノアッセイプラットホーム(基本的にはフロースペクトロフルオリメーター(flow spectrofluorimeter))である。KinExA(商標)は、平衡が得られた後に実施されるので、これは、相互作用のオフレートが非常に低い場合がある高い親和性の相互作用のK
Dを測定するために使用される有利な技術である。KinExA(商標)方法論は、Drakeら(2004)Analytical Biochemistry 328、35〜43に記載されるように、一般に実施され得る。
【0211】
抗体のK
Dを決定するための別の方法は、OCTET(登録商標)テクノロジー(Octet QKe system、ForteBio)を典型的には使用して、バイオレイヤーインターフェロメトリーを使用することによる。
【0212】
一般に、抗IFNβ抗体は、IFNβの活性を効果的に遮断するために、高い親和性でIFNβに結合すべきである。IFNβは、約50nMのK
DでIFNAR1を結合し、約100pMのK
DでIFNAR2に結合する。従って、IFNβ抗体は、ナノモルおよびピコモルの範囲内、例えば、約1×10
−9M以下の結合親和性(K
D)を有することが望ましい。
【0213】
活性アッセイ
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、IFNβの少なくとも1つの活性を低減させる中和抗体である。IFNβのかかる活性には、当該分野で公知の他のIFNβ活性のうち、IFNARへの結合、IFNβ依存的遺伝子の発現を増加させること、ならびに/または例えばSTAT1および/もしくはSTAT2のリン酸化を誘導することが含まれるがこれらに限定されない。抗体またはその抗原結合性断片がIFNβの活性を低減させるかどうかは、いくつかのアッセイによって評価され得る。例えば、アッセイは、抗体またはその抗原結合性断片が、(a)IFNARへのIFNβの結合を阻害するかどうか;(b)IFNβ依存的遺伝子の発現レベルを低減させるかどうか;ならびに/または(c)IFNβ誘導性リン酸化、例えばSTAT1および/もしくはSTAT2のリン酸化を阻害するかどうかを決定するために使用され得る。
【0214】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、IFNARへのIFNβの結合を阻害する(例えば、IFNβへの競合的結合によって評価され得る)。例えば、アッセイは、(i)抗体またはその抗原結合性断片の存在下での、IFNARへのIFNβの結合を、(ii)抗体またはその抗原結合性断片の非存在下での、IFNARへのIFNβの結合と比較し得る。IFNARへのIFNβの結合における低減は、抗IFNβ抗体またはその抗原結合性断片の存在下で、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%または少なくとも約99%であり得る。抗体またはその抗原結合性断片の非存在下での、IFNARへのIFNβの予測された結合が、100%と設定され得る。
【0215】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、約1×10
−7M以下、約1×10
−8M以下、約1×10
−9M以下、約1×10
−10M以下、約1×10
−11M以下、約1×10
−12M以下、約1×10
−13M以下、約1×10
−14M以下、約1×10
−15M以下、約1×10
−7M〜約5×10
−14M、約1×10
−7M〜約1×10
−14M、約1×10
−7M〜約5×10
−13M、約1×10
−7M〜約1×10
−13M、約1×10
−7M〜約5×10
−12Mまたは約1×10
−7M〜約1×10
−12Mの50%阻害濃度(IC
50)で、IFNARへのIFNβの結合を阻害する。
【0216】
本発明の抗体またはその抗原結合性断片の活性は、IFNβ依存的遺伝子の発現レベルを測定することによっても評価され得る。例えば、遺伝子は、IFNβ媒介性シグナル経路中の下流の成分(例えば、CMPK2、IFIT1、IFI27、IFIH1、IFI44、IFI44L、IFI6、ISG15、LY6E、HERC5、MX1、OAS1、OAS2、OAS3、RSAD2、XAF1、CXCL10、またはそれらの任意の組み合わせ)であり得る。あるいは、遺伝子は、レポーター遺伝子(例えば、実施例で使用されるルシフェラーゼレポーター遺伝子)であり得、ここで、レポーター遺伝子の発現レベルは、IFNβ活性と相関する(例えば、レポーター遺伝子は、IFNβ依存的応答エレメントに作動可能に連結される)。下流の遺伝子またはレポーター遺伝子の発現レベルは、RNAレベル、タンパク質レベル、またはタンパク質の活性レベルを測定するなどの種々の方法によって評価され得る。アッセイは、(i)抗体またはその抗原結合性断片の存在下での、IFNβ依存的遺伝子の発現レベルを、(ii)抗体またはその抗原結合性断片の非存在下での、IFNβ依存的遺伝子の発現レベルと比較し得る。下流の遺伝子またはレポーター遺伝子の発現レベルにおける低減は、抗IFNβ抗体またはその抗原結合性断片の存在下で、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%または少なくとも約99%であり得る。抗体またはその抗原結合性断片の非存在下でのベースライン発現レベルが、100%と設定され得る。
【0217】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、約1×10
−7M以下、約1×10
−8M以下、約1×10
−9M以下、約1×10
−10M以下、約1×10
−11M以下、約1×10
−12M以下、約1×10
−13M以下、約1×10
−14M以下、約1×10
−15M以下、約1×10
−7M〜約5×10
−14M、約1×10
−7M〜約1×10
−14M、約1×10
−7M〜約5×10
−13M、約1×10
−7M〜約1×10
−13M、約1×10
−7M〜約5×10
−12Mまたは約1×10
−7M〜約1×10
−12Mの50%阻害濃度(IC
50)で、IFNβ依存的遺伝子の発現を阻害する。ある特定の実施形態では、約1×10
−10M〜約1×10
−13MのIC
50が好ましい。ある特定の実施形態では、約5×10
−11M〜約5×10
−12MのIC
50が好ましい。
【0218】
抗体またはその抗原結合性断片の阻害活性は、IFNβ誘導性リン酸化のレベル、例えば、STAT1リン酸化および/またはSTAT2リン酸化レベルを測定することによっても評価され得る。アッセイは、(i)抗体またはその抗原結合性断片の存在下での、STAT1および/またはSTAT2のリン酸化レベルを、(ii)抗体またはその抗原結合性断片の非存在下での、STAT1および/またはSTAT2のリン酸化レベルと比較し得る。リン酸化レベルにおける低減は、抗IFNβ抗体またはその抗原結合性断片の存在下で、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、少なくとも約96%、少なくとも約97%、少なくとも約98%または少なくとも約99%であり得る。抗体またはその抗原結合性断片の非存在下でのベースラインSTAT1リン酸化および/またはSTAT2リン酸化レベルが、100%と設定され得る。
【0219】
ある特定の実施形態では、抗体またはその抗原結合性断片は、約1×10
−7M以下、約1×10
−8M以下、約1×10
−9M以下、約1×10
−10M以下、約1×10
−11M以下、約1×10
−12M以下、約1×10
−13M以下、約1×10
−14M以下、約1×10
−15M以下、約1×10
−7M〜約5×10
−14M、約1×10
−7M〜約1×10
−14M、約1×10
−7M〜約5×10
−13M、約1×10
−7M〜約1×10
−13M、約1×10
−7M〜約5×10
−12Mまたは約1×10
−7M〜約1×10
−12Mの50%阻害濃度(IC
50)で、IFNβ誘導性リン酸化(例えば、STAT1リン酸化および/またはSTAT2リン酸化)を阻害する。ある特定の実施形態では、約1×10
−10M〜約1×10
−13MのIC
50が好ましい。ある特定の実施形態では、約5×10
−11M〜約5×10
−12MのIC
50が好ましい。
【0220】
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片の特徴は、例えば、治療剤としてのその効能、薬理学的活性および潜在的効力を評価するために、他の生物学的活性アッセイを使用してさらに評価される。かかるアッセイは、当該分野で公知であり、抗体についての意図した使用に依存する。例には、例えば、毒性アッセイ、免疫原性アッセイ、安定性アッセイおよび/またはPK/PDプロファイリングが含まれる。
【0221】
C.抗IFNβ抗体を産生するための核酸および方法
本発明は、本明細書に記載される抗体部分および改変された抗体を含む抗体のいずれかをコードするポリヌクレオチドもまた提供する。本発明は、本明細書に記載されるポリヌクレオチドのいずれかを作製する方法もまた提供する。ポリヌクレオチドは、当該分野で公知の手順によって作製および発現され得る。
【0222】
所望の抗体またはその抗原結合性断片およびかかる抗体またはその抗原結合性断片をコードする核酸の配列は、標準的な配列決定技術を使用して決定され得る。所望の抗体またはその抗原結合性断片をコードする核酸配列は、組換え産生および特徴付けのために、種々のベクター(例えば、クローニングベクターおよび発現ベクター)中に挿入され得る。重鎖または重鎖の抗原結合性断片をコードする核酸、および軽鎖または軽鎖の抗原結合性断片をコードする核酸は、同じベクターまたは異なるベクター中にクローニングされ得る。
【0223】
一態様では、本発明は、以下の抗IFNβ抗体およびその抗原結合性部分:CTI−AF1、CTI−AF2、CTI−AF3、CTI−AF4、CTI−AF5、CTI−AF6、CTI−AF7、CTI−AF8、CTI−AF9、CTI−AF10、CTI−AF11、CTI−AF12、CTI−AF13、CTI−AF14、CTI−AF15、CTI−AF16、CTI−AF17、CTI−AF18、CTI−AF19、CTI−AF20、CTI−AF21、CTI−AF22、CTI−AF23、CTI−AF24、CTI−AF25、CTI−AF26およびCTI−AF27、のいずれかのアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドを提供する。
【0224】
本発明は、CTI−AF1、CTI−AF2、CTI−AF3、CTI−AF4、CTI−AF5、CTI−AF6、CTI−AF7、CTI−AF8、CTI−AF9、CTI−AF10、CTI−AF11、CTI−AF12、CTI−AF13、CTI−AF14、CTI−AF15、CTI−AF16、CTI−AF17、CTI−AF18、CTI−AF19、CTI−AF20、CTI−AF21、CTI−AF22、CTI−AF23、CTI−AF24、CTI−AF25、CTI−AF26およびCTI−AF27からなる群から選択される抗体と実質的に同じエピトープを結合する抗体またはその抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドもまた提供する。
【0225】
本発明は、CTI−AF1、CTI−AF2、CTI−AF3、CTI−AF4、CTI−AF5、CTI−AF6、CTI−AF7、CTI−AF8、CTI−AF9、CTI−AF10、CTI−AF11、CTI−AF12、CTI−AF13、CTI−AF14、CTI−AF15、CTI−AF16、CTI−AF17、CTI−AF18、CTI−AF19、CTI−AF20、CTI−AF21、CTI−AF22、CTI−AF23、CTI−AF24、CTI−AF25、CTI−AF26およびCTI−AF27からなる群から選択される抗体と、IFNβへの結合について競合する抗体またはその抗原結合性断片をコードするポリヌクレオチドもまた提供する。
【0226】
本発明は、(i)配列番号1〜27、(ii)配列番号28、および(iii)それらの任意の組み合わせからなる群から選択されるアミノ酸配列を含むタンパク質をコードする配列を含むポリヌクレオチドもまた提供する。
【0227】
本発明は、配列番号166または167として示される核酸配列を含むポリヌクレオチドもまた提供する。
【0228】
本発明は、ATCCに寄託され、ATCCアクセッション番号PTA−122727を有するプラスミドのDNA挿入物、またはATCCに寄託され、ATCCアクセッション番号PTA−122726を有するプラスミドのDNA挿入物の核酸配列を含むポリヌクレオチドもまた提供する。
【0229】
別の態様では、本発明は、抗IFNβ抗体をコードするポリヌクレオチドおよびそのバリアントを提供し、かかるバリアントポリヌクレオチドは、本明細書に開示される特定の核酸配列のいずれかと、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも87%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%または少なくとも99%の配列同一性を共有する。これらの量は、限定を意味せず、列挙された百分率間での増分は、本開示の一部として具体的に想定される。
【0230】
一実施形態では、VHおよびVLドメインもしくはそれらの抗原結合性部分、または全長HCもしくはLCは、別々のポリヌクレオチドによってコードされる。あるいは、VHおよびVLの両方もしくはそれらの抗原結合性部分、またはHCおよびLCは、単一のポリヌクレオチドによってコードされる。
【0231】
任意のかかる配列と相補的なポリヌクレオチドもまた、本開示によって包含される。ポリヌクレオチドは、一本鎖(コード鎖またはアンチセンス)または二本鎖であり得、DNA(ゲノム、cDNAまたは合成)またはRNA分子であり得る。RNA分子には、イントロンを含み、一対一の様式でDNA分子に対応するHnRNA分子、およびイントロンを含まないmRNA分子が含まれる。さらなるコードまたは非コード配列が、本開示のポリヌクレオチド内に存在してもよいが、存在しなくてもよく、ポリヌクレオチドは、他の分子および/または支持体材料に連結されてもよいが、連結されなくてもよい。
【0232】
ポリヌクレオチドは、ネイティブ配列(即ち、抗体またはその一部分をコードする内因性配列)を含み得、またはかかる配列のバリアントを含み得る。ポリヌクレオチドバリアントは、1つまたは複数の置換、付加、欠失および/または挿入を含み、その結果、コードされるポリペプチドの免疫反応性は、ネイティブ免疫反応性分子と比較して減退されない。コードされるポリペプチドの免疫反応性に対する影響は一般に、本明細書に記載されるように評価され得る。一部の実施形態では、バリアントは、ネイティブ抗体またはその一部分をコードするポリヌクレオチド配列と、少なくとも約70%の同一性、一部の実施形態では少なくとも約80%の同一性、一部の実施形態では少なくとも約90%の同一性、一部の実施形態では少なくとも約95%の同一性を示す。これらの量は、限定を意味せず、列挙された百分率間の増分は、本開示の一部として具体的に想定される。
【0233】
2つのポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列は、2つの配列中のヌクレオチドまたはアミノ酸の配列が、以下に記載されるように最大の対応のためにアラインされた場合に同じである場合、「同一」であると言われる。2つの配列間の比較は、典型的には、配列類似性の局所的領域を同定および比較するために、比較ウインドウにわたって配列を比較することによって実施される。「比較ウインドウ」とは、本明細書で使用する場合、少なくとも約20隣接する位置、通常は30〜約75または40〜約50の隣接する位置のセグメントを指し、ここで、配列は、2つの配列を最適にアラインさせた後に、同じ数の隣接する位置の参照配列と比較され得る。
【0234】
比較のための配列の最適なアラインメントは、デフォルトパラメーターを使用して、Lasergene(登録商標)スイートのバイオインフォマティクスソフトウェア(DNASTAR(登録商標),Inc.、Madison、WI)中のMegAlign(登録商標)プログラムを使用して実施され得る。このプログラムは、以下の参考文献に記載されるいくつかのアラインメントスキームを具体化する:Dayhoff,M.O.、1978、A model of evolutionary change in proteins−Matrices for detecting distant relationships.、Dayhoff,M.O.(編)Atlas of Protein Sequence and Structure、National Biomedical Research Foundation、Washington DC 第5版、補遺3、345〜358頁;Hein J.、1990、Unified Approach to Alignment and Phylogenes 626〜645頁 Methods in Enzymology 第183巻、Academic Press,Inc.、San Diego、CA;Higgins,D.G.およびSharp,P.M.、1989、CABIOS 5:151〜153;Myers,E.W.およびMuller W.、1988、CABIOS 4:11〜17;Robinson,E.D.、1971、Comb.Theor.11:105;Santou,N.、Nes,M.、1987、Mol.Biol.Evol.4:406〜425;Sneath,P.H.A.およびSokal,R.R.、1973、Numerical Taxonomy the Principles and Practice of Numerical Taxonomy、Freeman Press、San Francisco、CA;Wilbur,W.J.およびLipman,D.J.、1983、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:726〜730。
【0235】
一部の実施形態では、「配列同一性の百分率」は、少なくとも20個の位置の比較のウインドウにわたって、2つの最適にアラインされた配列を比較することによって決定され、ここで、比較ウインドウ中のポリヌクレオチドまたはポリペプチド配列の部分は、2つの配列の最適なアラインメントのために、参照配列(これは、付加も欠失も含まない)と比較して、20パーセント以下、通常は5〜15パーセントまたは10〜12パーセントの付加または欠失(即ち、ギャップ)を含み得る。百分率は、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列中に存在する位置の数を決定して、一致した位置の数を得、一致した位置の数を、参照配列中の位置の総数(即ち、ウインドウサイズ)によって除算し、結果に100を乗算して配列同一性の百分率を得ることによって計算される。
【0236】
バリアントはまた、またはあるいは、ネイティブ遺伝子またはその一部分もしくは相補体に対して実質的に相同であり得る。かかるポリヌクレオチドバリアントは、ネイティブ抗体をコードする天然に存在するDNA配列(または相補的配列)に対して、中程度にストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能である。
【0237】
適切な「中程度にストリンジェントな条件」は、5×SSC、0.5%SDS、1.0mM EDTA(pH8.0)の溶液中で事前洗浄すること;50℃〜65℃、5×SSCで一晩ハイブリダイズさせること;その後、0.1%SDSを含む2×、0.5×および0.2×SSCの各々で、20分間にわたって65℃で2回洗浄することを含む。
【0238】
本明細書で使用する場合、「高度にストリンジェントな条件」または「高いストリンジェンシーの条件」は、(1)洗浄のために、低いイオン強度および高い温度、例えば、50℃で0.015M塩化ナトリウム/0.0015Mクエン酸ナトリウム/0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを使用する条件;(2)ハイブリダイゼーションの間に、42℃で750mM塩化ナトリウム、75mMクエン酸ナトリウムを含むpH6.5の0.1%ウシ血清アルブミン/0.1%Ficoll/0.1%ポリビニルピロリドン/50mMリン酸ナトリウム緩衝液と共に、変性剤、例えばホルムアミド、例えば50%(v/v)ホルムアミドを使用する条件;または(3)42℃にて0.2×SSC(塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム)中および55℃の50%ホルムアミド中での洗浄、その後の55℃でのEDTAを含む0.1×SSCからなる高いストリンジェンシーの洗浄と共に、42℃で50%ホルムアミド、5×SSC(0.75M NaCl、0.075Mクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5×デンハルト溶液、超音波処理したサケ精子DNA(50μg/mL)、0.1%SDSおよび10%デキストラン硫酸を使用する条件である。当業者は、プローブ長などの因子に対応するために、必要に応じて、温度、イオン強度などを調整する方法を認識する。
【0239】
遺伝コードの縮重の結果として、本明細書に記載されるポリペプチドをコードする多くのヌクレオチド配列が存在することが、当業者によって理解される。これらのポリヌクレオチドの一部は、任意のネイティブ遺伝子のヌクレオチド配列に対して最小の相同性を有する。それにもかかわらず、コドン用法における差異に起因して変動するポリヌクレオチドは、本開示によって具体的に企図される。さらに、本明細書で提供されるポリヌクレオチド配列を含む遺伝子の対立遺伝子は、本開示の範囲内である。対立遺伝子は、ヌクレオチドの1つまたは複数の変異、例えば、欠失、付加および/または置換の結果として変更された内因性遺伝子である。得られたmRNAおよびタンパク質は、変更された構造または機能を有してもよいが、有さなくてもよい。対立遺伝子は、標準的な技術(例えば、ハイブリダイゼーション、増幅および/またはデータベース配列比較)を使用して同定され得る。
【0240】
本開示のポリヌクレオチドは、化学的合成、組換え法またはPCRを使用して取得され得る。化学的ポリヌクレオチド合成の方法は、当該分野で周知であり、本明細書中で詳細に記載する必要はない。当業者は、所望のDNA配列を産生するために、本明細書で提供される配列および市販のDNA合成機を使用できる。
【0241】
組換え法を使用してポリヌクレオチドを調製するために、所望の配列を含むポリヌクレオチドが、本明細書でさらに議論されるように、適切なベクター中に挿入され得、次にこのベクターが、複製および増幅のために適切な宿主細胞中に導入され得る。ポリヌクレオチドは、当該分野で公知の任意の手段によって宿主細胞中に挿入され得る。細胞は、直接的取込み、エンドサイトーシス、トランスフェクション、F−接合またはエレクトロポレーションによって外因性ポリヌクレオチドを導入することによって形質転換される。導入されると、外因性ポリヌクレオチドは、非組み込みベクター(例えば、プラスミド)として細胞内に維持され得、または宿主細胞ゲノム中に組み込まれ得る。そうして増幅されたポリヌクレオチドは、当該分野で周知の方法によって宿主細胞から単離され得る。例えば、Sambrookら、1989を参照のこと。
【0242】
あるいは、PCRは、DNA配列の再生産を可能にする。PCRテクノロジーは、当該分野で周知であり、米国特許第4,683,195号、同第4,800,159号、同第4,754,065号および同第4,683,202号、ならびにPCR:The Polymerase Chain Reaction、Mullisら編、Birkauswer Press、Boston、1994に記載されている。
【0243】
RNAは、適切なベクター中の単離されたDNAを使用し、それを適切な宿主細胞中に挿入することによって取得され得る。細胞が複製し、DNAがRNAへと転写される場合、RNAは、例えばSambrookら、1989に示されるような、当業者に周知の方法を使用して単離され得る。
【0244】
適切なクローニングベクターおよび発現ベクターは、種々の成分、例えば、プロモーター、エンハンサーおよび他の転写調節配列を含み得る。ベクターは、異なるベクター中への抗体可変ドメインの引き続くクローニングを可能にするためにも構築され得る。
【0245】
適切なクローニングベクターは、標準的な技術に従って構築され得、または当該分野で入手可能な多数のクローニングベクターから選択され得る。選択されるクローニングベクターは、使用が意図される宿主細胞に従って変動し得るが、有用なクローニングベクターは一般に、自己複製する能力を有し、特定の制限エンドヌクレアーゼの単一の標的を保有し得、および/またはそのベクターを含むクローンを選択する際に使用され得るマーカーの遺伝子を保有し得る。適切な例には、プラスミドならびに細菌ウイルス、例えば、pUC18、pUC19、Bluescript(例えば、pBSSK+)およびその誘導体、mp18、mp19、pBR322、pMB9、ColE1、pCR1、RP4、ファージDNA、ならびにシャトルベクター、例えば、pSA3およびpAT28が含まれる。これらおよび多くの他のクローニングベクターが、BioRad、StrategeneおよびInvitrogenなどの供給業者から入手可能である。
【0246】
発現ベクターがさらに提供される。発現ベクターは一般に、本開示に従うポリヌクレオチドを含む、複製可能なポリヌクレオチド構築物である。発現ベクターは、エピソームとして、または染色体DNAの不可分な一部として、宿主細胞中で複製可能でなければならないことが暗示される。適切な発現ベクターには、プラスミド、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス、レトロウイルス、コスミドを含むウイルスベクター、およびPCT公開番号WO87/04462に開示される発現ベクター(複数可)が含まれるがこれらに限定されない。ベクター成分には一般に、以下のうち1つまたは複数が含まれ得るがこれらに限定されない:シグナル配列;複製起点;1つまたは複数のマーカー遺伝子;適切な転写制御エレメント(例えば、プロモーター、エンハンサーおよびターミネーター)。発現(即ち、翻訳)のために、1つまたは複数の翻訳制御エレメント、例えば、リボソーム結合部位、翻訳開始部位および終止コドンもまた、通常必要とされる。
【0247】
目的のポリヌクレオチドを含むベクターおよび/またはポリヌクレオチド自体は、エレクトロポレーション、塩化カルシウム、塩化ルビジウム、リン酸カルシウム、DEAE−デキストランまたは他の物質を使用するトランスフェクション;微粒子銃;リポフェクション;ならびに感染(例えば、ベクターは、感染性因子、例えば、ワクシニアウイルスである)を含むいくつかの適切な手段のいずれかによって、宿主細胞中に導入され得る。ベクターまたはポリヌクレオチドを導入する選択は、宿主細胞の特色に依存する場合が多い。
【0248】
抗体またはその抗原結合性断片は、適切な宿主細胞を使用して組換え作製され得る。抗体またはその抗原結合性断片をコードする核酸は、発現ベクター中にクローニングされ得、これは次いで、組換え宿主細胞における抗体の合成を得るために、宿主細胞、例えば、大腸菌(E.coli)細胞、酵母細胞、昆虫細胞、サルCOS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはさもなければ免疫グロブリンタンパク質を産生しない骨髄腫細胞中に導入され得る。好ましい宿主細胞には、当該分野で周知の多くの細胞のうち、CHO細胞、ヒト胎児由来腎臓(HEK)293細胞またはSp2.0細胞が含まれる。
【0249】
抗体断片は、全長抗体のタンパク質分解性もしくは他の分解によって、組換え法によって、または化学的合成によって産生され得る。抗体のポリペプチド断片、特に、最大で約50アミノ酸のより短いポリペプチドは、化学的合成によって簡便に作製され得る。タンパク質およびペプチドの化学的合成の方法は、当該分野で公知であり、商業的に入手可能である。
【0250】
本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、親和性成熟され得る。例えば、親和性成熟された抗体は、当該分野で公知の手順によって産生され得る(Marksら、1992、Bio/Technology、10:779〜783;Barbasら、1994、Proc Nat.Acad.Sci、USA 91:3809〜3813;Schierら、1995、Gene、169:147〜155;Yeltonら、1995、J.Immunol.、155:1994〜2004;Jacksonら、1995、J.Immunol.、154(7):3310〜9;Hawkinsら、1992、J.Mol.Biol.、226:889〜896;およびWO2004/058184)。
【0251】
2.製剤および使用
本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、医薬組成物として製剤化され得る。医薬組成物は、凍結乾燥された製剤または水溶液の形態で、薬学的に許容できる担体、賦形剤および/または安定剤(Remington:The Science and practice of Pharmacy 第20版、2000、Lippincott Williams and Wilkins、K.E.Hoover編)をさらに含み得る。許容できる担体、賦形剤または安定剤は、投薬量および濃度でレシピエントにとって非毒性であり、緩衝液、例えば、リン酸塩、クエン酸塩および他の有機酸;アスコルビン酸およびメチオニンを含む抗酸化剤;防腐剤(例えば、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチルアルコールもしくはベンジルアルコール;アルキルパラベン、例えば、メチルパラベンもしくはプロピルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾール);低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;タンパク質、例えば、血清アルブミン、ゼラチンもしくは免疫グロブリン;親水性ポリマー、例えば、ポリビニルピロリドン;アミノ酸、例えば、グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニンもしくはリジン;グルコース、マンノースもしくはデキストランを含む、単糖、二糖および他の炭水化物;キレート剤、例えば、EDTA;糖、例えば、スクロース、マンニトール、トレハロースもしくはソルビトール;塩形成性対イオン、例えば、ナトリウム;金属錯体(例えば、Zn−タンパク質錯体);ならびに/または非イオン性界面活性剤、例えば、TWEEN(商標)、PLURONICS(商標)もしくはポリエチレングリコール(PEG)を含み得る。薬学的に許容できる賦形剤は、本明細書にさらに記載される。
【0252】
本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、種々の治療または診断目的のために使用され得る。例えば、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、親和性精製剤として(例えば、IFNβのin vitro精製のため)、診断剤として(例えば、特定の細胞、組織または血清におけるIFNβの発現を検出するため)使用され得る。
【0253】
本発明の抗体またはその抗原結合性断片の例示的な治療的使用には、リウマチ性疾患(例えば、SLEまたはDM)またはインターフェロン症を処置することが含まれる。本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、予防的処置においても使用され得る(例えば、疾患症状を示していないが、リウマチ性疾患またはインターフェロン症に対して感受性である対象に投与する)。
【0254】
治療適用のために、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、通常の技術によって、哺乳動物、特にヒトに、例えば、静脈内(ボーラスとして、または一定期間にわたる持続注入によって)、筋肉内、腹腔内、脳脊髄内(intra-cerebrospinally)、皮下、関節内、滑液嚢内、髄腔内、経口、局所で、または吸入によって、投与され得る。本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、腫瘍内、腫瘍周囲、病変内または病変周囲経路によっても適切に投与される。
【0255】
従って、一態様では、本発明は、IFNβの活性を低減させる方法であって、治療有効量の本発明の抗体またはその抗原結合性断片を、それを必要とする対象(例えば、ヒト)に投与するステップを含む方法を提供する。
【0256】
ある特定の実施形態では、対象は、リウマチ性疾患に罹患しているまたはリウマチ性疾患に対して感受性である。ある特定の実施形態では、リウマチ性疾患はSLEである。ある特定の実施形態では、リウマチ性疾患はDMである。
【0257】
ある特定の実施形態では、対象は、インターフェロン症に罹患しているまたはインターフェロン症に対して感受性である。
【0258】
ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、皮下投与される。ある特定の実施形態では、本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、静脈内投与される。
【0259】
医薬組成物は、リウマチ性疾患またはインターフェロン症の重症度によって変動し得る頻度で、それを必要とする対象に投与され得る。予防的治療の場合、頻度は、リウマチ性疾患またはインターフェロン症に対する対象の感受性または素因に依存して変動し得る。
【0260】
組成物は、ボーラスとして、または持続注入によって、必要とする患者に投与され得る。例えば、Fab断片として存在する抗体のボーラス投与は、0.0025〜100mg/kg体重、0.025〜0.25mg/kg、0.010〜0.10mg/kgまたは0.10〜0.50mg/kgの量であり得る。持続注入について、Fab断片として存在する抗体は、1〜24時間、1〜12時間、2〜12時間、6〜12時間、2〜8時間または1〜2時間の期間にわたって、0.001〜100mg/kg体重/分、0.0125〜1.25mg/kg/分、0.010〜0.75mg/kg/分、0.010〜1.0mg/kg/分または0.10〜0.50mg/kg/分で投与され得る。
【0261】
全長抗体(完全な定常領域を有する)として存在する抗体の投与について、投薬量は、約1mg/kg〜約10mg/kg、約2mg/kg〜約10mg/kg、約3mg/kg〜約10mg/kg、約4mg/kg〜約10mg/kg、約5mg/kg〜約10mg/kg、約1mg/kg〜約20mg/kg、約2mg/kg〜約20mg/kg、約3mg/kg〜約20mg/kg、約4mg/kg〜約20mg/kg、約5mg/kg〜約20mg/kg、約1mg/kg以上、約2mg/kg以上、約3mg/kg以上、約4mg/kg以上、約5mg/kg以上、約6mg/kg以上、約7mg/kg以上、約8mg/kg以上、約9mg/kg以上、約10mg/kg以上、約11mg/kg以上、約12mg/kg以上、約13mg/kg以上、約14mg/kg以上、約15mg/kg以上、約16mg/kg以上、約17mg/kg以上、約19mg/kg以上または約20mg/kg以上であり得る。投与の頻度は、状態の重症度に依存する。頻度は、1週間に3回から2または3週間毎に1回までの範囲であり得る。
【0262】
さらに、組成物は、皮下注射を介して患者に投与され得る。例えば、1〜100mgの用量の抗IFNβ抗体は、1週間に2回、1週間に1回、2週間毎に1回、3週間毎に1回、4週間毎に1回、5週間毎に1回、6週間毎に1回、7週間毎に1回、8週間毎に1回、9週間毎に1回、10週間毎に1回、1カ月に2回、1カ月に1回、2カ月毎に1回または3カ月毎に1回投与される皮下または静脈内注射を介して、患者に投与され得る。例えば、抗体CTI−AF1は、約19日間の推定半減期を有する。この半減期は、2〜6週間毎の、例えば、2週間毎に1回または4週間毎に1回の皮下または静脈内注射を支持する。
【0263】
ある特定の実施形態では、ヒトにおける抗IFNβ抗体の半減期は、約5日間、約6日間、約7日間、約8日間、約9日間、約10日間、約11日間、約12日間、約13日間、約14日間、約15日間、約16日間、約17日間、約18日間、約19日間、約20日間、約21日間、約22日間、約23日間、約24日間、約25日間、約26日間、約27日間、約28日間、約29日間、約30日間、約5日間〜約40日間、約5日間〜約35日間、約5日間〜約30日間、約5日間〜約25日間、約10日間〜約40日間、約10日間〜約35日間、約10日間〜約30日間、約10日間〜約25日間、約15日間〜約40日間、約15日間〜約35日間、約15日間〜約30日間または約15日間〜約25日間である。
【0264】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、2〜6週間毎に、約0.1mg/kg〜約10mg/kg、約0.5mg/kg〜約10mg/kg、約1mg/kg〜約10mg/kg、約1.5mg/kg〜約10mg/kg、約2mg/kg〜約10mg/kg、約0.1mg/kg〜約8mg/kg、約0.5mg/kg〜約8mg/kg、約1mg/kg〜約8mg/kg、約1.5mg/kg〜約8mg/kg、約2mg/kg〜約8mg/kg、約0.1mg/kg〜約5mg/kg、約0.5mg/kg〜約5mg/kg、約1mg/kg〜約5mg/kg、約1.5mg/kg〜約5mg/kg、約2mg/kg〜約5mg/kg、約0.5mg/kg、約1.0mg/kg、約1.5mg/kg、約2.0mg/kg、約2.5mg/kg、約3.0mg/kg、約3.5mg/kg、約4.0mg/kg、約4.5mg/kg、約5.0mg/kg、約5.5mg/kg、約6.0mg/kg、約6.5mg/kg、約7.0mg/kg、約7.5mg/kg、約8.0mg/kg、約8.5mg/kg、約9.0mg/kg、約9.5mg/kgまたは約10.0mg/kgの用量で皮下または静脈内投与される。
【0265】
ある特定の実施形態では、医薬組成物は、約2.0mg/kgの用量で、2〜6週間毎に皮下または静脈内投与される。ある特定の実施形態では、医薬組成物は、約2.0mg/kg〜約10.0mg/kgの用量で、2〜6週間毎に皮下または静脈内投与される。
【0266】
例示的な一実施形態では、医薬組成物は、2週間毎に皮下投与される。
【0267】
本発明の抗体またはその抗原結合性断片は、リウマチ性疾患を処置するために、単剤治療として、または他の治療薬と組み合わせて使用され得る。
【0268】
3.定義
本明細書で特に定義しない限り、本発明と併せて使用される科学用語および技術用語は、当業者によって一般に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈が他を要求しない限り、単数形の用語は複数を含み、複数形の用語は単数形を含むものとする。一般に、本明細書に記載される細胞および組織培養、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学ならびにタンパク質および核酸化学ならびにハイブリダイゼーションと併せて使用される術語体系、ならびにそれらの技術は、当該分野で周知であり一般に使用されるものである。
【0269】
抗体の「抗原結合性断片」とは、抗原に(好ましくは、実質的に同じ結合親和性で)特異的に結合する能力を保持する全長抗体の断片を指す。抗原結合性断片の例には、(i)VL、VH、CLおよびCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片;(ii)ヒンジ領域においてジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab’)2断片;(iii)VHドメインおよびCH1ドメインからなるFd断片;(iv)抗体の単一のアームのVLドメインおよびVHドメインからなるFv断片、(v)VHドメインからなるdAb断片(Wardら、(1989)Nature 341:544〜546);ならびに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)、ジスルフィド連結されたFv(dsFv)、ならびに抗イディオタイプ(抗Id)抗体およびイントラボディ(intrabody)が含まれる。さらに、Fv断片の2つのドメインであるVLおよびVHは、別々の遺伝子によってコードされるが、これらは、組換え法を使用して、VL領域およびVH領域が対になって一価分子(単鎖Fv(scFv)として公知)を形成する単一のタンパク質鎖としてそれらが作製されることを可能にする合成リンカーによって結合され得る;例えば、Birdら Science 242:423〜426(1988)およびHustonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879〜5883 (1988)を参照のこと。他の形態の単鎖抗体、例えば、ディアボディ(diabody)もまた包含される。ディアボディは、VHドメインおよびVLドメインが単一のポリペプチド鎖上で発現される二価の二重特異性抗体であるが、同じ鎖上の2つのドメイン間で対になるのを可能にするには短すぎるリンカーを使用することによって、ドメインを別の鎖の相補的ドメインと対にし、2つの抗原−結合部位を創出する(例えば、Holligerら Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444〜6448(1993);Poljakら、1994、Structure 2:1121〜1123を参照のこと)。
【0270】
抗体「可変ドメイン」とは、単独または組み合わせのいずれかでの、抗体軽鎖の可変領域(VL)または抗体重鎖の可変領域(VH)を指す。当該分野で公知のように、重鎖および軽鎖の可変領域は各々、4つのフレームワーク領域(FR)によって接続された3つの相補性決定領域(CDR)からなり、抗体の抗原−結合部位の形成に寄与する。
【0271】
可変ドメイン中の残基は、抗体の集積の重鎖可変ドメインまたは軽鎖可変ドメインに使用されるナンバリングシステムであるKabatに従ってナンバリングされる。Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版 Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、MD.(1991)を参照のこと。このナンバリングシステムを使用して、実際の線状アミノ酸配列は、可変ドメインのFRもしくはCDRの短縮化またはその中への挿入に対応する、より少ないまたはさらなるアミノ酸を含み得る。例えば、重鎖可変ドメインは、CDR−H2の残基52の後の単一のアミノ酸挿入(Kabatに従って残基52a)、および重鎖FR残基82の後の挿入された残基(例えば、Kabatに従って残基82a、82bおよび82c)を含み得る。残基のKabatナンバリングは、「標準的な」Kabatナンバリングした配列との、抗体の配列の相同性の領域におけるアラインメントによって、所定の抗体について決定され得る。Kabatナンバリングを割り当てるための種々のアルゴリズムが利用可能である。Abysis(www.abysis.org)の2012リリースに実装されたアルゴリズムが、特記しない限り、可変領域にKabatナンバリングを割り当てるために本明細書で使用される。
【0272】
抗体中の特定のアミノ酸残基位置(例えば、パラトープ残基)もまた、Kabatに従ってナンバリングされる。
【0273】
「相補性決定領域」(CDR)は、Kabat、Chothia、KabatおよびChothiaの両方の集積、AbM、接触および/もしくはコンフォメーション定義、または当該分野で周知のCDR決定の任意の方法の定義に従って同定され得る。例えば、Kabatら、1991、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版(超可変領域);Chothiaら、1989、Nature 342:877〜883(構造的ループ構造)を参照のこと。CDRのAbM定義は、KabatとChothiaとの間の妥協であり、Oxford MolecularのAbM抗体モデリングソフトウェア(Accelrys(登録商標))を使用する。CDRの「接触」定義は、MacCallumら、1996、J.Mol.Biol.、262:732〜745に示される観察された抗原接触に基づく。CDRの「コンフォメーション」定義は、抗原結合にエンタルピー的に寄与する残基に基づく(例えば、Makabeら、2008、Journal of Biological Chemistry、283:1156〜1166を参照のこと)。なお他のCDR境界定義は、上記アプローチのうち1つに厳格に従わなくてもよいが、それにもかかわらずKabat CDRの少なくとも一部分と重複するが、これらは、特定の残基もしくは残基の群、またはCDR全体さえもが抗原結合に顕著には影響しないという予測または実験的知見の観点から、短縮または延長され得る。本明細書で使用する場合、CDRは、アプローチの組み合わせを含む、当該分野で公知の任意のアプローチによって定義されるCDRを指し得る。
【0274】
実施例(表11を参照のこと)では、CDRは、以下のように定義される(Kabatに従うナンバリング;H:重鎖;L:軽鎖):
CDR−H1:H26〜H35B;CDR−H2:H50〜H65;CDR−H3:H95〜H102
CDR−L1:L24〜L34;CDR−L2:L50〜L56;CDR−L3:L89〜L97
【0275】
「フレームワーク」(FR)残基は、CDR残基以外の抗体可変ドメイン残基である。VHまたはVLドメインフレームワークは、以下の構造:FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4で、CDRが組み入れられた4つのフレームワークサブ領域、FR1、FR2、FR3およびFR4を含む。実施例(表11を参照のこと)では、FR残基は、以下を含む(Kabatに従うナンバリング;H:重鎖;L:軽鎖):
【0277】
「エピトープ」とは、抗体が特異的に結合する抗原(Ag)のエリアまたは領域、例えば、抗体(Ab)と相互作用するアミノ酸残基を含むエリアまたは領域を指す。エピトープは、線状または非線状(例えば、コンフォメーション)であり得る。
【0278】
抗体またはその抗原結合性断片は、対応する抗体またはその抗原結合性断片の結合が相互に排他的である場合、別の抗体またはその抗原結合性断片と実質的に同じエピトープを結合する。即ち、1つの抗体またはその抗原結合性断片の結合は、他の抗体またはその抗原結合性断片の同時または連続的結合を排除する。抗原が、両方の対応する抗体またはその抗原結合性断片の結合に同時に対応することができる場合、エピトープは、独自である、または実質的に同じでないと言われる。
【0279】
用語「パラトープ」は、見方を逆転させることによって「エピトープ」の上記定義から導出され、抗原の結合に関与する抗体分子のエリアまたは領域、例えば、抗原と相互作用する残基を含むエリアまたは領域を指す。パラトープは、線状またはコンフォメーション(例えば、CDR中の非連続的残基)であり得る。
【0280】
所与の抗体/抗原結合対についてのエピトープ/パラトープは、種々の実験方法および計算的エピトープマッピング法を使用して、異なるレベルの詳細さで定義および特徴付けされ得る。実験方法には、変異誘発、X線結晶解析、核磁気共鳴(NMR)分光法、水素重水素交換質量分析法(HX−MS)および種々の競合結合法が含まれる。各方法は独自の原理に依存するので、エピトープの説明は、それが決定された方法に密接に関連する。従って、所与の抗体/抗原対についてのエピトープ/パラトープは、使用されるマッピング法に依存して異なって定義される。
【0281】
その最も詳細なレベルで、抗体(Ab)と抗原(Ag)との間の相互作用についてのエピトープ/パラトープは、Ag−Ab相互作用中に存在する原子接触を定義する空間座標、ならびに結合熱力学へのそれらの相対的寄与に関する情報によって定義され得る。1つのレベルでは、エピトープ/パラトープ残基は、AgとAbとの間の原子接触を定義する空間座標によって特徴付けられ得る。一態様では、エピトープ/パラトープ残基は、具体的な判断基準、例えば、Ab中の原子とAg中の原子との間の距離(例えば、同族抗体の重原子および抗原の重原子から、約4Åと等しいまたはそれ未満の距離(例えば、本明細書の実施例で使用される3.8Å))によって定義され得る。別の態様では、エピトープ/パラトープ残基は、同族抗体/抗原との水素結合相互作用、または同族抗体/抗原にこれもまた水素結合した水分子との水素結合相互作用(水媒介性水素結合)に関与すると特徴付けられ得る。別の態様では、エピトープ/パラトープ残基は、同族抗体/抗原の残基と塩橋を形成すると特徴付けられ得る。なお別の態様では、エピトープ/パラトープ残基は、同族抗体/抗原との相互作用に起因して、埋没表面積(BSA)中に非ゼロ変化を有する残基として特徴付けられ得る。あまり詳細でないレベルでは、エピトープ/パラトープは、機能を介して、例えば、他のAbとの競合結合によって、特徴付けられ得る。エピトープ/パラトープはより一般的に、別のアミノ酸による置換がAbとAgとの間の相互作用の特徴を変更させる(例えば、アラニンスキャニング)アミノ酸残基を含むとも定義され得る。
【0282】
抗体、例えば、1つのFab断片または2つのFab断片とその抗原との間の複合体の空間座標によって定義されるX線導出された結晶構造に関して、特記しない限り、エピトープ残基とは、(i)同族抗体の重原子から約4Å以内の距離(例えば、3.8Å)にある重原子(即ち、非水素原子)を有する;(ii)同族抗体の残基との水素結合、もしくは同族抗体にこれもまた水素結合した水分子との水素結合(水媒介性水素結合)に関与する、(iii)同族抗体の残基との塩橋に関与する、および/または(iv)同族抗体との相互作用に起因して、埋没表面積(BSA)中に非ゼロ変化を有する、IFNβ残基を指す。一般に、カットオフが、最小の相互作用を有する残基を含まないように、BSAに対して課せられる。従って、特記しない限り、カテゴリー(iv)の下にあるエピトープ残基は、抗体がIFNβに結合するとき、20Å
2以上のBSAを有する場合または静電相互作用に関与する場合に、選択される。同様に、X線導出された結晶構造に関して、特記されることも文脈と矛盾することもない限り、パラトープ残基とは、(i)IFNβの重原子から約4Å以内の距離にある重原子(即ち、非水素原子)を有する、(ii)IFNβ残基との水素結合、もしくはIFNβにこれもまた水素結合した水分子との水素結合(水媒介性水素結合)に関与する、(iii)IFNβの残基との塩橋に関与する、および/または(iv)IFNβとの相互作用に起因して、埋没表面積中に非ゼロ変化を有する、抗体残基を指す。また、特記しない限り、カテゴリー(iv)の下にあるパラトープ残基は、抗体がIFNβに結合するとき、20Å
2以上のBSAを有する場合または静電相互作用に関与する場合に、選択される。(i)距離または(iv)BSAによって同定される残基は、「接触」残基と呼ばれる場合が多い。
【0283】
エピトープの記載および定義が、使用されるエピトープマッピング法に依存的であり、異なるレベルの詳細さで得られるという事実から、異なるAbに対する同じAg上のエピトープの比較は、異なるレベルの詳細さで同様に実施できるということになる。例えば、例えばX線構造から決定される、アミノ酸レベルで記載されるエピトープは、それらが同じセットのアミノ酸残基を含む場合、同一であると言われる。競合結合によって特徴付けられるエピトープは、対応する抗体の結合が相互に排他的である場合、即ち、1つの抗体の結合が、他の抗体の同時または連続的結合を排除する場合、重複していると言われる;抗原が、両方の対応する抗体の結合に同時に対応することができる場合、エピトープは、別々(独自)であると言われる。
【0284】
所与の抗体/抗原対についてのエピトープおよびパラトープは、慣用的な方法によって同定され得る。例えば、エピトープの一般的な位置は、本明細書の他の箇所で以前により完全に記載したように、異なる断片またはバリアントIFNβポリペプチドに抗体が結合する能力を評価することによって決定され得る。抗体内の特異的残基と接触するIFNβ内の特異的残基は、慣用的な方法、例えば、実施例に記載される方法を使用しても決定され得る。例えば、抗体/抗原複合体は、結晶化され得る。結晶構造は、抗体と抗原との間の相互作用の特異的部位を同定するために、決定および使用され得る。
【0285】
用語「特異的に結合する」および「特異的結合」は、当該分野で十分理解された用語であり、かかる特異的結合を決定するための方法もまた、当該分野で周知である。分子は、それが代替的細胞または物質と反応または会合する場合よりも、より頻繁により迅速に、特定の細胞または物質とより長い持続時間および/またはより高い親和性で反応または会合する場合、「特異的結合」を示すと言われる。抗体またはその抗原結合性断片は、それが他の物質を結合する場合よりも、より高い親和性、結合力で、より容易に、および/またはより長い持続時間で結合する場合、標的(例えば、IFNβ)に「特異的に結合する」。
【0286】
例えば、IFNβと特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片は、それが他の抗原、例えば、IFNスーパーファミリーの他のメンバー(例えば、INFα、IFNγ、IFNω)、または他の無関係の分子を結合する場合よりも、より高い親和性、結合力で、より容易に、および/またはより長い持続時間でその同族抗原(IFNβ)を結合する抗体である。例えば、抗IFNβ抗体は、標準的な結合アッセイ条件下で、サンプル中のヒトIFNβと特異的に結合できるが、サンプル中の他の分子を実質的に認識も結合もしない。第一の標的を特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片は、第2の標的に特異的に結合してもしなくてもよいこともまた理解される。このように、「特異的結合」は、排他的な結合を必ずしも必要としない(排他的な結合を含み得るが)。必ずではないが一般に、「結合」に対する言及は、特異的結合を意味する。
【0287】
種々のアッセイ形式が、目的の分子を特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片を選択するために使用され得る。抗原を特異的に結合する抗体またはその抗原結合性断片を同定するために使用され得る多くのアッセイには、例えば、固相ELISAイムノアッセイ、免疫沈降、Biacore(商標)(GE Healthcare)、KinExA、蛍光活性化細胞分取(FACS)、Octet(商標)(ForteBio,Inc.)およびウエスタンブロット分析がある。典型的には、特異的結合は、バックグラウンドシグナルまたはノイズの少なくとも2倍、より典型的には、バックグラウンドの少なくとも10倍、バックグラウンドの少なくとも50倍、バックグラウンドの少なくとも100倍、バックグラウンドの少なくとも500倍、バックグラウンドの少なくとも1000倍またはバックグラウンドの少なくとも10,000倍である。
【0288】
抗体結合の特異性は、抗体とIFNβとの間の特異的結合のK
D値を決定し、それを、IFNβに結合しないことが既知である対照抗体のK
D値と比較することによって評価され得る。一般に、抗体は、K
Dが約×10
−5M以下である場合、抗原を「特異的に結合する」と言われる。
【0289】
抗体またはその抗原結合性断片は、それが他の抗原を結合する場合よりも、より高い親和性、結合力で、より容易に、および/またはより長い持続時間で抗原に結合しない場合、前記抗原に「実質的に結合しない」。典型的には、結合は、バックグラウンドシグナルまたはノイズの2倍以下である。一般に、これは、1×10
−4M以上、1×10
−3M以上、1×10
−2M以上または1×10
−1M以上のK
Dで抗原を結合する。
【0290】
用語「競合する」とは、抗体に関連して本明細書で使用する場合、抗原への第1の抗体またはその抗原結合性部分の結合が、第2の抗体またはその抗原結合性部分による同じ抗原の引き続く結合を低減させることを意味する。一般に、第1の抗体の結合は、立体障害、コンフォメーション変化、または共通のエピトープ(またはその部分)への結合を創出し、その結果、同じ抗原への第2の抗体の結合は、低減される。標準的な競合的結合アッセイは、2つの抗体が互いに競合するかどうかを決定するために使用され得る。
【0291】
抗体競合についての1つの適切なアッセイには、表面プラズモン共鳴(SPR)テクノロジーを使用し、典型的には、バイオセンサーシステム(例えば、BIACORE(登録商標)システム)を使用して相互作用の程度を測定できる、Biacoreテクノロジーの使用が関与する。例えば、SPRは、1つの抗体が第2の抗体の結合を阻害する能力を決定するために、in vitro競合的結合阻害アッセイにおいて使用され得る。抗体競合を測定するための別のアッセイは、ELISAベースのアプローチを使用する。さらに、それらの競合に基づいて抗体を「ビニング」するためのハイスループットプロセスが、WO2003/48731に記載されている。1つの抗体またはその抗原結合性断片が、IFNβへの別の抗体またはその抗原結合性断片の結合を低減させる場合、競合が存在する。例えば、異なる抗体が逐次的に添加される逐次結合競合アッセイが使用され得る。第1の抗体は、飽和に近い結合が達成されるまで添加され得る。次いで、第2の抗体が添加される。IFNβへの第2の抗体の結合が検出されない場合、または第1の抗体の非存在下での並行アッセイ(その値は100%と設定され得る)と比較して、有意に低減される(例えば、少なくとも約10%、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%または少なくとも約90%の低減)場合、これら2つの抗体は、互いに競合しているとみなされる。SPRによる例示的な抗体競合アッセイ(および重複エピトープ分析)は、実施例1に提供される。
【0292】
抗原への抗体の結合が、その標的の別の結合パートナー、例えば、その標的を他の方法で結合する別の抗体または可溶性受容体による標的の結合と比較される競合的結合アッセイもまた、実施され得る。50%阻害が生じる濃度は、K
iとして公知である。理想的な条件下では、K
iはK
Dと等価である。従って、一般に、K
iの測定は、K
Dについての上限を提供するために、簡便に代替され得る。異なる分子相互作用と関連する結合親和性、例えば、所与の抗原に対する異なる抗体の結合親和性の比較は、個々の抗体/抗原複合体についてのK
D値の比較によって比較され得る。抗体または他の結合パートナーについてのK
D値は、当該分野で十分確立された方法を使用して決定され得る。
【0293】
「Fc融合」タンパク質は、1つまたは複数のポリペプチドがFcポリペプチドに作動可能に連結したタンパク質である。Fc融合は、免疫グロブリンのFc領域を融合パートナーと組み合わせる。「Fc領域」は、ネイティブ配列Fc領域またはバリアントFc領域であり得る。免疫グロブリン重鎖のFc領域の境界は変動し得るが、ヒトIgG重鎖Fc領域は通常、Cys226位のアミノ酸残基からまたはPro230位からそのカルボキシル末端に及ぶと定義される。Fc領域中の残基のナンバリングは、Kabatら、Sequences of Proteins of Immunological Interest、第5版 Public Health Service、National Institutes of Health、Bethesda、Md.、1991に記載されるEUインデックスのものである。免疫グロブリンのFc領域は一般に、2つの定常ドメインCH
2およびCH
3を含む。当該分野で公知のように、Fc領域は、ダイマーまたはモノマー形態で存在し得る。
【0294】
用語「治療有効量」とは、意図した目的、例えば、IFNARへのIFNβの減少した結合、STAT1および/もしくはSTAT2の減少したリン酸化、IFNβ依存的遺伝子の減少した発現、またはそれを必要とする対象にとっての測定可能なin vivoの利益を他の方法で引き起こすこと、を達成するために十分な量の、抗IFNβ抗体もしくはその抗原結合性断片、またはかかる抗体もしくはその抗原結合性断片を含む組み合わせの量を意味する。正確な量は、治療組成物の成分および物理的特徴、意図した患者集団、個々の患者の考慮事項などが含まれるがこれらに限定されない多数の因子に依存し、当業者によって決定され得る。
【0295】
用語「処置」には、予防的処置および/または治療的処置が含まれる。疾患、障害または状態の臨床所見の前に投与される場合、処置は、予防的とみなされる。治療的処置には、例えば、疾患、障害もしくは状態の重症度を寛解もしくは低減させること、または疾患、障害もしくは状態の長さを短縮することが含まれる。好ましくは、疾患、障害または状態は、IFNARへのIFNβ結合によって媒介される、またはそれと関連する。
【0296】
用語「約」とは、本明細書で使用する場合、ある値の+/−10%を指す。
【0297】
生物学的寄託
本発明の代表的な材料は、2015年12月18日にAmerican Type Culture Collection、10801 University Boulevard、Manassas、Va.20110−2209、USAに寄託した。ATCCアクセッション番号PTA−122727を有するベクターCTI−AF1−VHは、抗体CTI−AF1の重鎖可変領域をコードするDNA挿入物を含み、ATCCアクセッション番号PTA−122726を有するベクターCTI−AF1−VLは、抗体CTI−AF1の軽鎖可変領域をコードするDNA挿入物を含む。これらの寄託は、特許手続き上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約の条項およびその規則(ブダペスト条約)の規定の下で行われた。これは、寄託の日から30年間にわたって寄託物の生存可能な培養物の維持を保証する。寄託物は、Pfizer Inc.とATCCとの間での同意を条件として、ブダペスト条約の条項の下でATCCによって入手可能にされ、ACTTは、関連する米国特許の発行の際、または任意の米国もしくは外国の特許出願の公衆への公開の際のいずれか早い方の時点における、公衆への寄託物の培養物の子孫の恒久的かつ無制限の入手可能性を保証し、米国特許商標庁長官が米国特許法122条およびそれに従う長官規則(特に886 OG 638に関連して米国特許規則1.14を含む)に従って資格ありと決定した者への子孫の入手可能性を保証する。
【0298】
本出願の所有者は、寄託にかかる材料の培養物が、適切な条件下で培養された場合に万一死んだり失われたり破壊されたりしたときには、通知があり次第それらの材料が同一物の別のもので速やかに置き換えられることに同意している。寄託された材料の入手可能性は、その特許法に従って任意の政府の権限の下で与えられた権利に違反して本発明を実施することの許諾として解釈すべきではない。
【実施例】
【0299】
本発明はさらに、以下の実験例を参照して詳細に記載される。これらの実施例は、例示のみを目的として提供され、特記しない限り限定と意図しない。従って、本発明は、以下の実施例に限定されると決して解釈すべきではなく、むしろ、本明細書で提供される教示の結果として明らかになる任意のおよび全てのバリエーションを包含すると解釈すべきである。
【0300】
(実施例1)
抗IFNβ抗体の生成
抗体CTI−AF1は、可溶性サイトカインインターフェロンベータ(IFNβ)に対するヒト化IgG1抗体である。ヒトIFNβに対するマウスモノクローナル抗体(マウスmAb)を、ヒトIFNβによる雌性BALB/cマウスの標準的な免疫化および引き続くハイブリドーマスクリーニングによって生成した。
【0301】
2つのハイブリドーマクローンを、動態学的結合プロファイルに基づいてヒト化のために選択した。これらのクローンは、約20nMのK
D値および約20nMのIC
50を示した。ハイブリドーマクローンを、IGKV1−39(DPK9軽鎖可変ドメイン;Gene Bankアクセッション番号X59315)およびIGHV1−69(DP10重鎖可変ドメイン;Gene Bankアクセッション番号L22582)由来のヒト生殖系列フレームワーク配列を使用することによってヒト化した。
【0302】
複数ラウンドの親和性成熟を使用して、抗体の親和性を増加させた。これらの抗体のVL領域の配列を、表11に示す。表11中の全ての抗体は、同じVH配列を有する。特に、CTI−AF1は、軽鎖可変ドメイン中に以下の変異を導入することによって、25nMから29pMへの、K
D値における減少を示した:30位におけるSからGへの変異、それぞれ92位および93位における、HからIへおよびTからIへの変異、ならびに96位におけるLからIへの変異。重鎖可変ドメイン中には変異は導入しなかった。
【0303】
ヒトインターフェロンベータ(IFNβ)に対するCTI−AF抗体の親和性を、Biacore T200機器を使用して、以下のようにSPRによって決定した。抗体を、標準的なアミンカップリング技術を使用して、室温でCM5センサーチップの表面上に直接固定化した。固定化レベルは、49から375までの範囲のレゾナンスユニット(RU)をカバーした。次いで、分析物である組換えヒトIFNβを、10nMから下がって0.078nMまでの範囲の一連の希釈(2倍希釈)で、65から300秒間までの範囲の会合時間にわたって1分当たり30〜50μLの流速で注入し、その後に10分間の解離期が続いた。各濃度を二連で評価した。分析物を、pH3.0の3M MgCl
2またはpH1.5の10mMグリシン−HClを使用する各サイクルの間のCM5センサーチップ表面の再生と、その後の緩衝液リンスによって除去した。この再生ステップは、結合した分析物を除去し、応答シグナルをベースラインに戻した。参照フローセル(分析物なし)からのデータを抗原結合応答から減算して、システマティックなアーチファクトを除去した。見かけの結合親和性を、Biacore T200評価ソフトウェアバージョン2.0を使用し、1:1相互作用モデルを用いて決定した。平衡定数K
Dを、動態学的速度定数の比率k
d/k
aとして決定した。結合を、2つの別々の機器、およびCM5センサーチップ上の異なるフローセルを使用して、複数日にわたって結合実験を反復することによって検証した。結果を表6に示す。
【0304】
【表6】
【0305】
(実施例2)
抗IFNβ抗体の生物物理学的特性
CTI−AF1を、10K MWCO再生セルロースメンブレンを用いて透析し、MOD1緩衝液中150mg/mLに濃縮した。カニクイザルETS材料を、産物の最小の喪失を伴って、超音波処理/同じ緩衝液中にダイアフィルトレートして、72mg/mLの最終濃度にした。約50mg/mLで、PBS、pH7.2中で製剤化した場合、CTI−AF1は、2〜8℃で相分離し、安定な乳白色のエマルションを形成した。室温まで温めると、溶液は再度透明になる。MOD1緩衝液中では、相分離は起こらなかった。
【0306】
粘度を、mVROC粘度計を使用して22℃で測定した。注入を、100μL Hamiltonシリンジを使用して100μL/分で実施した。濃度に対する粘度の依存性を、
図1に示す。最大濃度でさえ、粘度はなおも10cPを下回る。
【0307】
熱安定性を、MicroCal VP−DSC(Malvern)を使用して評価した。CTI−AF1を、1度/分で、MOD1緩衝液中1mg/mLのタンパク質でスキャンした。
図2に示すように、この分子の最初の融解転移は、69.4℃で起こり、これは、商業規模での製造可能性のための、公知の要求される安定性閾値を十分に上回っている。
【0308】
低pH安定性を、プロテインAプールをクエン酸でpH2.8、3.0および3.4まで下げて滴定し、室温で5時間インキュベートし、その後pH7.0に中和することによって評価した。
図3に示すように、HMMSの形成は、pH2.8のみにおいて生じ、より高いpHレベルでは、産物は安定である。この安定性は、商業的製造に必要とされる、低pHでのエンベロープウイルスの不活性化を可能にする。
【0309】
凍結/解凍安定性を、1mLの産物を含むエッペンドルフチューブを−80℃で10分間置き、その後室温で解凍することによって、MOD1緩衝液中72mg/mLで実施した。3サイクルの凍結−解凍の後、顕著な凝集は観察されなかった。
【0310】
安定性研究を、2〜8℃(
図4A)および周囲温度(22℃、
図4C)で6週間にわたってMOD1緩衝液中100mg/mLで;40℃で4週間にわたってMOD1緩衝液中5mg/mLで(
図4B);37℃で5または11日間にわたって20mM緩衝液(グルタミン酸 pH4.0、ヒスチジン pH5.8、トリス pH8.0)中4mg/mLで(
図4D)実施した。時点の試験を、SE−HPLCによって実施した。HMWにおける顕著な増加は、これらの研究のいずれにおいても検出されなかった。同様に、CGEによる分析は、これらの時点間で顕著な差異を全く示さなかった。電荷不均一性をiCEによってアッセイしたところ(表7)、37℃(特にpH8.0で)および40℃で酸性種における増加が示され、これは、ある程度の脱アミドおよび/または酸化を示している。しかし、液体クロマトグラフィー(LS)/質量分析(MS)調査をもたらす重要な変化は検出されなかった。他の安定性シリーズ(2〜8℃および周囲温度)は、iCEにより、%酸性種および%塩基性種における顕著な変化を示さなかった。
【0311】
40℃シリーズからの安定性時点を、IFNβ活性の中和を測定する細胞ベースのアッセイにおいて試験した(
図5A〜D)。1日目に、20,000のHEK293 ISRE−Luc(IFNβ応答性ルシフェラーゼレポーター)細胞を、組織培養物処理した96ウェルプレート中に、1ウェル当たり10%胎仔ウシ血清(FBS)を含む100μLのDMEM中にプレートした。抗体溶液を、DMEM/10%FBS中1μMの最上濃度で開始する2×ストックとして調製し、次いで、11ポイントの10倍希釈シリーズを培地で作製した。20×ストックのIFNβ(0.625ng/mL)を、培地中で調製し、抗体滴定ストックに添加して、最終2×濃度にした。抗体:IFNβ溶液を、37℃で2時間インキュベートし、次いで、1ウェル当たり100μLの溶液を添加し、プレートを37℃で一晩培養した。3日目に、ビートルルシフェリン、カリウム塩の150μg/mL溶液を調製し、20μL/ウェルを添加し、プレートを37℃で15分間インキュベートした。発光を、EnVisionマルチラベルプレートリーダーで読み取った。中和活性における変化は検出されなかった。
【0312】
CTI−AF1は、製剤化緩衝液(20mM His、8.5%スクロース、0.05mg/mL EDTA、pH5.8)と適合性であり、許容できる粘度で最大で150mg/mLの溶解度を維持する。
【0313】
【表7】
【0314】
(実施例3)
薬理学
簡潔な概要
CTI−AF1は、可溶性サイトカインインターフェロンベータ(IFNβ)に対する、強力で高度に選択的なヒト化IgG1抗体である。in vitroで、CTI−AF1は、ヒトIFNβに対して高い親和性(36.7±12.4pMのK
D)を示す。この抗体は、ヒトおよびカニクイザルのIFNβに対して、類似のEC
50の結合を示した(それぞれ、15.28±2.11pMおよび25.04±5.11pM)。ヒト細胞ベースの機能的アッセイでは、CTI−AF1は、IFNβ誘導性STAT1リン酸化の強力な中和(7.7±5.0〜29.8±6.9pMのIC
50)および培養ヒト細胞におけるI型インターフェロン刺激性ルシフェラーゼレポーターの発現(ISREアッセイ;28.8±7.6pMのIC
50)を示した。CTI−AF1はまた、遺伝子発現アッセイにおいてMxA(Mx1)のIFNβ駆動性の発現を阻害し(29.4±23.5pMのIC
50)、ポリイノシン:ポリシチジン酸(ポリI:C)刺激後に疾患関連細胞型であるヒト皮膚線維芽細胞によって内因的に発現されるIFNβを阻害できた。
【0315】
一次薬理学、in vitro
最初のハイブリドーマスクリーニングの間に、抗体を、I型IFN受容体の高親和性成分であるIFNAR2へのIFNβの結合を遮断するそれらの能力に基づいて選択した(
図6)。ヒト化および親和性成熟後の引き続くスクリーニングでは、抗体選択は、細胞ベースのアッセイにおけるIFNβの機能的中和に基づいた。
【0316】
SPRを使用して、ヒトIFNβに対するCTI−AF1のK
Dを決定した;結合実験を、研究グレードのCM5センサーチップを備えたBiacore T200光学バイオセンサーおよびヒトIFNβ(Peprotech)を使用して実施した。チップの再生を、ストリッピング緩衝液(pH3.0の3M MgCl
2またはpH1.5の10mMグリシン)を使用して実施し、その後緩衝液リンスした。CTI−AF1を、室温でCM5センサーチップの表面上に固定化した。捕捉レベルは、50から375の範囲のレゾナンスユニット(RU)をカバーした。次いで、分析物であるヒトIFNβを、65〜300秒間の範囲の会合時間にわたって1分当たり30〜50μLの流速で注入し、その後に10分間の解離期が続いた。相互作用の動態学的特徴付けを、一連の2倍希釈で、10nMから下がって0.078125nMまでの一連のヒトIFNβ濃度を使用して、伝統的なマルチサイクル法を使用して実施した。各濃度を二連で評価した。分析物を、pH3.0の3M MgCl
2またはpH1.5の10mMグリシンを使用する各サイクルの間のアレイ表面の再生と、その後の緩衝液リンスによって除去した。この再生ステップは、結合した分析物を除去し、応答シグナルをベースラインに戻した。参照フローセル(分析物なし)からのデータを抗原結合応答から減算して、システマティックなアーチファクトを除去した。見かけの結合親和性を、単純な1:1相互作用モデルを使用して決定し、平衡定数K
Dを、動態学的速度定数の比率として決定した。ヒトIFNβに対するCTI−AF1の見かけの結合親和性は、36.7±12.4pMと決定された(
図7)。
【0317】
カニクイザル、ウサギ、ラットおよびマウスオルソログ、ならびに3つの最も近縁のI型ヒトホモログおよびIFNγ(II型)と一緒に、ヒトIFNβへのCTI−AF1の結合を、プレートベースのELISAで評価した。ELISAプレートを、4℃で一晩、5μg/mLの以下のサイトカインのうち1つによってコーティングした:ヒトIFNβ、カニクイザルIFNβ、ラットIFNβ、ヒトIFNα2、IFNγ、ヒトIFNω;1μg/mLのマウスIFNβまたはヒトIFNα14(H2)でコーティングし、10ng/mLのウサギIFNβでコーティングした。全てのタンパク質を、カルシウムおよびマグネシウムフリーのリン酸緩衝溶液中に希釈した。コーティングしたプレートを、0.05%Tween−20を含むリン酸緩衝溶液(PBST)で洗浄し、ブロッキング緩衝液(PBST+0.5%BSA)で室温で1時間ブロッキングした。プレートを、PBSTで再度洗浄し、一次抗体を、30nMの出発濃度で、その後ブロッキング緩衝液中に1:3希釈してプレートに添加した。抗ウサギIFNβについては、1:10希釈を実施した。プレートを、室温で1時間インキュベートし、次いで、PBSTで洗浄した。結合を、種特異的ペルオキシダーゼ連結した二次抗体およびテトラメチルベンジジン(TMB1)基質を用いて検出した。反応を、0.18M硫酸(H
2SO
4)で停止させ、吸光度を、EnVisionマルチラベルリーダー(PerkinElmer)中で450nmで読み取った。表8は、ヒトおよびカニクイザルのIFNβについて類似の反応性を示すが、ウサギIFNβに対する反応性は200分の1であった。ラットもしくはマウスのIFNβ、または3つの最も近縁のヒトホモログもしくはIFNγ(II型)への検出可能な結合は存在しなかった。
【0318】
【表8】
【0319】
2つのin vitroアッセイを使用して、IFNβ誘導性シグナルのCTI−AF1依存的阻害を実証した。最初に、ヒトISREルシフェラーゼレポーターで安定に形質導入されたHEK293細胞を、IFNβ依存的遺伝子発現の尺度として使用した;1日目に、20,000のHEK293 ISRE−Luc(IFNβ応答性ルシフェラーゼレポーター)細胞を、組織培養物処理した96ウェルプレート中に、1ウェル当たり10%胎仔ウシ血清(FBS)を含む100μLのDMEM中にプレートした。抗体溶液を、DMEM/10%FBS中1μMの最上濃度で開始する2×ストックとして調製した。11ポイントの10倍希釈シリーズを培地で作製した。20×ストックのIFNβ(28nM、最終アッセイ濃度は1.4nM、EC
50であった)を、培地中で調製し、抗体滴定ストックに添加して、最終2×濃度にした。抗体:IFNβ溶液を、37℃で2時間インキュベートし、次いで、1ウェル当たり100μLを添加し、プレートを37℃で一晩培養した。3日目に、ビートルルシフェリン、カリウム塩の150μg/mL溶液を調製し、20μL/ウェルを添加し、プレートを37℃で15分間インキュベートした。発光を、EnVisionマルチラベルプレートリーダーで読み取った。
図8Aは、28.8±7.6pMのIC
50での、IFNβ誘導性ルシフェラーゼ活性のCTI−AF1用量依存的阻害を示す。
【0320】
第2に、IFNβ誘導性STAT1リン酸化のCTI−AF1媒介性阻害を、phosflowによって評価した。ヒト単核球細胞株であるU937細胞を、10%FBSおよび2mM Glutamaxを含むRPMI 1640(cRPMI)中で増殖させた。抗体ストックを、4μMの最上濃度で4×で作製し(最終最上濃度は1μMであった)、12ポイントの10倍希釈シリーズを、cRPMIで作製した;25μL/ウェルを、u底96ウェル組織培養プレート中に添加した。等容積の4×IFNβ(200pM、最終濃度は50pM、EC
90であった)を、抗体ストックに添加し、37℃で2時間インキュベートした。対照ウェルは、培地単独(刺激なしのバックグラウンドpSTAT1発現)および50pM IFNβのみ(最大pSTAT1シグナル)を含んだ。U937細胞を収集し、1500rpm、室温で5分間遠心分離し、次いで、37℃に温めたcRPMI中2×10
6/mLの濃度で再懸濁した;1ウェル当たり50μLの細胞懸濁物を添加し、プレートを37℃で15分間置いた。次に、事前に温めたcytofix緩衝液100μLを添加し、プレートを37℃に戻して15分間置いた。プレートを取り出し、上記のように遠心分離した。培地をプレートから除去し、細胞を200μLのPBS中に再懸濁して洗浄し、再度遠心分離した。培地を再度除去し、次いで、細胞を、100μLの透過処理緩衝液IV中に再懸濁し、室温で15分間インキュベートした。インキュベーションの最後に、細胞を上記のように遠心分離し、洗浄した。PBS洗浄の後、細胞を、100μLのPBS/5%FBS中に再懸濁した;1ウェル当たり5μLのTruStain FcXを添加し、プレートを4℃で10分間インキュベートした。1ウェル当たり10マイクロリットルのAlexa Fluor 674(AF647)コンジュゲート抗ホスホSTAT1抗体を添加し、4℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後、1ウェル当たり120μLのFACS緩衝液を添加し、プレートを上記のように遠心分離した。洗浄を、220μLのFACS緩衝液で反復し、細胞を、120uLのFACS緩衝液中に再懸濁した。Fortessaサイトメーターを使用してデータを獲得し、FlowJoソフトウェアを使用して分析を実施した。AF647チャネルにおける幾何平均蛍光強度(Geo MFI)を計算し、prismソフトウェアを使用してIC
50を計算した。CTI−AF1は、29.8±6.9pMのIC
50を有する、ヒトIFNβの強力な中和剤である(
図8B)。
【0321】
CTI−AF1が組換えIFNβ誘導性MxA(Mx1)遺伝子発現を中和する能力を評価するために、正常ヒト皮膚線維芽細胞(HDF)を、T−150フラスコ中で線維芽細胞培養培地中にプレートした。アッセイを設定するために、細胞を、トリプシン/EDTA溶液を使用してフラスコから取り外し、48ウェルプレート中にプレートし、3つのウェルを1つの実験条件当たりに割り当てた。3日目に、細胞を、10nMから0.016nMまでの範囲のCTI−AF1の希釈物と共に2時間事前インキュベートしたまたは事前インキュベートしなかった0.15pM IFNβでスパイクした培養培地で5時間刺激した。0.15pM IFNβと50nMのアイソタイプ対照抗体との組み合わせを、実験のための陰性対照として使用した。5時間後、細胞を収集し、RNAを、RNeasy microキットを使用して単離し、cDNAを、大容量cDNA逆転写キットを使用して合成した。TaqmanリアルタイムPCR分析を、Mx1およびB2Mに対するヒト遺伝子特異的プライマープローブを使用してVii A7システム(Thermo Fisher)で実施した。相対的定量化(変化倍率)を、以下のように、ΔΔCt法を使用して、得られたC
t値から計算した:各条件について、内因性対照遺伝子(B2M)のC
t値を、標的遺伝子(Mx1)についてのそれぞれのC
t値から減算した。この後、未処理のサンプルに対する標準化を行って、ΔΔCt値を計算し、これを引き続いて使用して、変化倍率(2
−ΔΔCt)を計算した。アイソタイプ陰性対照抗体は、MxA(Mx1)発現に対して影響を有さなかった;しかし、CTI−AF1の存在下では、遺伝子転写の用量依存的阻害が、29.4±23.5pMのIC
50で見られた(
図9)。
【0322】
CTI−AF1中和の特異性を、
図8Bについて以前に記載したのと同じpSTATアッセイを使用することによって評価したが、U937細胞を、20pM IFNβまたは50pM IFNαのいずれかの最終濃度で刺激した。IFNαは、IFNARシグナル伝達のあまり強力でない活性化因子であるので、異なる濃度のI型IFNを選択して、類似のレベルのSTAT1リン酸化を提供した。類似の12ポイントの10倍希釈シリーズを、IFNα中和についての陽性対照としてシファリムマブ(SIF)を用いて作製した。明らかなように、CTI−AF1は、IFNβ誘導性STAT1リン酸化を特異的に阻害したが、IFNαによって誘導されるリン酸化は阻害しなかった(それぞれ、
図10AおよびB)。単一の実験を、IFNω(100pM)またはIFNα14(4pM)のいずれかを使用して実施したところ、CTI−AF1は、IFNωまたはIFNα14誘導性のSTAT1リン酸化に対して影響を有さなかった。
【0323】
CTI−AF1が、内因的に発現されたIFNβを中和したことを確実にするために、正常ヒト皮膚線維芽細胞を、48ウェルプレート中に播種し、3つのウェルを1つの実験条件当たりに割り当てた。3日目に、細胞を、1μg/mLポリI:CとCTI−AF1の希釈物(用量範囲:50pM〜100nM)または100nMシファリムマブとの組み合わせで刺激したまたは刺激しなかった。2.5および24時間後、細胞を収集し、RNAを、RNeasy microキットを使用して単離し、cDNAを、大容量cDNA逆転写キットを使用して合成した。TaqmanリアルタイムPCRおよび変化倍率計算を、上記(
図9)のように実施した。ポリI:C刺激によって誘導されるIFNβの量は未知であったが、MxA(Mx1)発現の用量依存的阻害が、CTI−AF1の存在下で見られた(
図11)。
【0324】
(実施例4)
トランスレーショナル薬理学
皮膚筋炎(DM)におけるIFNβについてのPK/PD関係は、定義されていない。DMに対して利用可能な適切な解釈可能な前臨床モデルは存在せず、前臨床有効濃度(Ceff)は理解されていない。1型インターフェロン遺伝子シグネチャーは、薬理学モジュレーションの機構的バイオマーカーとして臨床的に使用される。1型インターフェロン遺伝子は、典型的には、DMおよびSLE患者において上昇し、1型インターフェロン遺伝子シグネチャーの平均変化倍率は、抗IFNα(シファリムマブおよびロンタリズマブ)および抗IFNAR(アニフロルマブ)mAbについての臨床研究において以前に使用されている。しかし、遺伝子シグネチャーモジュレーションの定量的理解は確立されておらず、経時的なin vivo曝露、標的係合、下流の薬理学および効力間の関係は理解されていない。ヒト有効用量実現可能性見積もりは、CTI−AF1が皮膚においてIFNβの>95%を中和する能力に基づく。
【0325】
LC/MS/MSアッセイは、臨床的血清および組織生検中の総IFNβを測定するために使用され、CTI−AF1の臨床的PKおよびK
Dと組み合わせて、標的係合を評価および確認するために使用される。血液および皮膚中の1型IFN遺伝子シグネチャー、ならびにIP−10(CXCL10)が、機構的バイオマーカーとして評価される。DM患者における引き続く機作証明(Proof of Mechanism)(PoM)/効力の早期シグナル(Early
Signal of Efficacy)(ESoE)研究において、皮膚筋炎疾患面積および重症度指数(CDASI)が、任意の関連する機構的バイオマーカーに加えて、一次エンドポイント(転帰バイオマーカー)として使用される。
【0326】
薬物動態−薬力学関係およびヒト用量
CTI−AF1についての抗体薬物曝露とIFNβとの間の薬物動態学的および薬力学的(PK/PD)関係は、典型的なIgG
1治療剤についての報告されたPKパラメーター、IFNβ−CTI−AF1平衡結合定数、皮膚および血清中のIFNβ濃度、ならびにIFNβターンオーバー半減期を使用してシミュレートされてきた。
【0327】
「作用部位」PK/PDモデルを使用して、DM患者におけるIFNβのカバレージを予測した。底値において>95%のIFNβカバレージが、効力を達成するのに必要であるとみなした。CTI−AF1の皮膚組織内濃度は、血清濃度の30%であると仮定した。SPRによって決定したIFNβに対するCTI−AF1の結合親和性(Biacore K
D=36.7pM)を、PK/PDモデリングに使用した。これと一致して、細胞ベースの機能的アッセイにおいて、CTI−AF1は、IFNβ誘導性STAT1リン酸化の強力な中和を示した(IC
50 29.8pM)。
【0328】
DM患者血清中の中央値IFNβ濃度は、3pg/mLであった(N=26);しかし、DM患者皮膚中でのIFNβ濃度は未知である。従って、このモデルでは、IFNβ皮膚:血漿比の影響を、10および100の比率で調査した。これは、このモデルのための高感度パラメーターであるので、これらの比率を、提唱された境界条件として使用して、標的カバー度に対する皮膚:血漿比の影響を実証した。
【0329】
IFNβターンオーバーのin vivo半減期を、3回のIV用量を含むIFNβ1aについてのヒトPKデータに3−コンパートメントモデルを当てはめることによって推定した。この当てはめにより、検討した相およびコンパートメントに依存して、3分間(初期相に基づく)から126分間(有効半減期に基づく)までの範囲の、最適とみなされるIFNβターンオーバーについての2つの異なる半減期が得られた。このモデルパラメーターにおける信頼度を増加させるために、カニクイザル血清についてのIFNβアッセイを、カニクイザルにおける使用のために開発した。
【0330】
IFNβ皮膚:血漿比およびIFNβターンオーバー速度は、PK/PDモデルのための高感度パラメーターである。従って、ヒト有効用量実現可能性評価を、IFNβ皮膚:血漿比およびIFNβターンオーバー速度の両方について、上記範囲を使用して実施した。2つの期待できる臨床的ESoE用量レジメンについての評価例を、
図12A〜D(IV Q4W)および
図13A〜D(SC Q1W)に示す。1mL注射ペンを介して送達できるので、150mg/mLのCTI−AF1溶解度は、2mg/kgの臨床的用量を可能にする。従って、2mg/kgの用量を、以下の用量実現可能性評価に使用した。
【0331】
図12A〜Dは、2mg/kg IV Q4Wの用量で、IFNβ皮膚:血漿比にかかわらず、IFNβについての126分の半減期のみが、皮膚における>95%のIFNβカバレージを予測することを示している。IFNβの半減期を3分とした場合、皮膚における>95%のIFNβカバレージは、2mg/kgよりも高い用量を必要とすると予測される。
図13A〜Dは、2mg/kg SC Q1Wの用量で、IFNβ皮膚:血漿比にかかわらず、IFNβについての126分の半減期が、皮膚における>95%のIFNβカバレージを予測することを示している。IFNβの半減期を3分とした場合、100のIFNβ皮膚:血漿比のみが、2mg/kgで皮膚における>95%のIFNβカバレージを生じる。対照的に、IFNβ皮膚:血漿比が10である場合、>95%のカバレージを達成することは、2mg/kgよりも高い用量を必要とする。
【0332】
ヒトPK/曝露
カニクイザルにおけるCTI−AF1の薬物動態学的プロファイルに基づいて、ヒトにおけるCTI−AF1の薬物動態は、典型的なIgG
1治療剤について報告された値と類似であると予測される。2−コンパートメント薬物動態学的パラメーター値を、表9にまとめる。見積もられた有効用量レベルにおけるCTI−AF1のシミュレートされた濃度−時間プロファイルを、
図12A〜Dおよび13A〜Dの上のパネルに示す。
【0333】
【表9】
【0334】
非臨床的薬物動態
CTI−AF1のIVおよびSC薬物動態は、単一用量探索毒性研究(single-dose
exploratory toxicity study)からのデータを使用して、カニクイザルにおいて評価されている。カニクイザルについての平均血清薬物動態学的パラメーター値を表10にまとめ、CTI−AF1の平均血清濃度を
図14に示す。
【0335】
【表10】
【0336】
(実施例5)
SLEおよびDMについての標的としてのIFNβ
IFN産生が、SLEおよび他のリウマチ性疾患、例えばDMに関連付けられるという証拠が増加しつつある。さらに、SLE疾患プロセスの永続化は、I型IFNのさらなる産生および病原性悪循環に関与する可能性が高い。
【0337】
DMは、骨格筋および皮膚の炎症、ならびに付随して骨格筋脱力および皮膚発疹を特徴とする、まれな自己免疫疾患(米国には約20,000人の患者)である。DMは、典型的には、自己抗体と関連し、この疾患の病理発生には、補体活性化および血管炎症を誘発し、最終的には筋束周辺萎縮(perifascicular atrophy)をもたらす、内皮自己抗原へのこれらの自己抗体の逐次的結合が関与し得る。
【0338】
図16A〜Bに示すように、データは、皮膚筋炎疾患面積および重症度指数(cutaneous
dermatomyositis disease area and severity index)(CDASI)によって測定した、DM血液中のI型インターフェロン調節性遺伝子(IRG)転写物「シグネチャー」の、皮膚発疹活性との関連を示した。高度にIFNβ誘導性の遺伝子MxA(Mx1)は、DMの筋束周辺筋線維および毛細管において発現され、IFNαまたはIFNωではなく血清IFNβが、他の炎症性筋疾患または正常血清とではなく、DMと関連する。これらのデータは、DMにおける毛細管、筋線維および皮膚への傷害が、IFNβメッセージおよびタンパク質の病原性過剰産生から生じるという観念を支持している。データは、CDASIスコアとIFNβタンパク質の血清レベルとの間の関連もまた実証している(
図17)。対になった皮膚生検の分析は、影響あり組織のみにおいて、IFNβ mRNA、およびIRGシグネチャーの上方調節の両方の存在を示している(
図18A〜B)。合わせると、これらのデータは、DMがIFNβ駆動性疾患であることを強く示唆している。
【0339】
多くの組織の状況で、IFNβ産生がIFNα産生に先行し得、IRGシグネチャー発現の病原性上昇を開始させ得るということを、DMがほぼIFNβ駆動性疾患であり得るという観念と共に考慮すると、DMおよびSLEは、多くの病原性特色および属性を共有すると考えられる。実際、DMの皮膚病変は、SLEの皮膚病変から組織学的に識別することが不可能ではないにしても困難であり、DM皮膚病変の診断は、典型的には、増加したCD4+およびCXCR3+細胞型、ならびにMx1の内皮発現の臨床的決定を必要とする。さらに、DMおよびSLEは共に、B細胞活性化ならびに自己抗体媒介性の炎症および組織破壊を特徴とする。
【0340】
【表11-1】
【0341】
【表11-2】
【0342】
【表11-3】
【0343】
【表11-4】
【0344】
(実施例6)
エピトープマッピング
CTI−AF1によって認識されるエピトープを解明するために、IFNβ配列の選択された部分をIFNα配列で置き換えたハイブリッドIFNβタンパク質を作製した。CTI−AF1は、IFNαではなくIFNβと特異的に中和し、従って、CTI−AF1が所与のハイブリッドタンパク質を中和できないことは、エピトープの喪失を示す。ハイブリッドタンパク質を産生し、精製し、STAT1リン酸化を誘導する能力を確認した(表12)。
【0345】
【表12】
【0346】
全ての精製されたハイブリッドタンパク質は、STAT1リン酸化を誘導できたが、生物学的活性には差異がなかった。各ハイブリッドタンパク質を、以下のホスホ−STAT1アッセイ(pSTAT1)においてEC
80濃度で使用した。ヒト単核球細胞株U937細胞を、10%FBSを含むRPMI 1640(cRPMI)中で増殖させた。抗体ストックを、4〜400μMの最上濃度で4×で作製し(最終最上濃度は1〜100μMであった)、11ポイントの10倍希釈シリーズを、cRPMIで作製した;25μl/ウェルを、u底96ウェル組織培養プレート中に添加した。等容積の4×ハイブリッドまたは対照IFNβを、適切なEC
80濃度で抗体ストックに添加し、37℃で2時間インキュベートした。対照ウェルは、培地単独(刺激なしのバックグラウンドpSTAT1発現)または抗体添加なし(最大pSTAT1シグナル)を含んだ。U937細胞を収集し、室温で1500rpmで5分間遠心分離し、次いで、37℃に温めたcRPMI中2×10
6/mLの濃度で再懸濁した;1ウェル当たり50μlの細胞懸濁物を添加し、プレートを37℃で15分間置いた。次に、事前に温めたcytofix緩衝液(BD Biosciences、カタログ番号554655)100μlを添加し、プレートを37℃に戻して15分間置いた。プレートを取り出し、上記のように遠心分離した。培地をプレートから除去し、細胞を200μlのPBS中に再懸濁して洗浄し、再度遠心分離した。培地を再度除去し、細胞を、100μlの透過処理緩衝液IV(BD Biosciences)中に再懸濁し、室温で15分間インキュベートした。インキュベーションの最後に、細胞を上記のように遠心分離し、洗浄した。PBS洗浄の後、細胞を、100μlのPBS/5%FBS(FACS緩衝液)中に再懸濁した;1ウェル当たり5μlのTruStain FcX(BioLegend)を添加し、プレートを4℃で10分間インキュベートした。1ウェル当たり10マイクロリットルのAlexa Fluor 674(AF647)コンジュゲート抗ホスホSTAT1 Ab(BD Biosciences)を添加し、4℃で20分間インキュベートした。インキュベーション後、1ウェル当たり120μlのFACS緩衝液を添加し、プレートを上記のように遠心分離した。洗浄を、220μlのFACS緩衝液で反復し、細胞を、120ulのFACS緩衝液中に再懸濁した;Fortessaサイトメーター(BD Biosciences)を使用してデータを獲得し、FlowJoソフトウェア(TreeStar)を使用して分析を実施した。AF647チャネルにおける幾何平均蛍光強度(Geo MFI)を計算し、prismソフトウェアを使用してIC
50を計算した。データを、抗体濃度/IFN濃度の比率として標準化し、最大シグナルの百分率を、バックグラウンドから減算した後に決定した。
【0347】
U937細胞を、CTI−AF1の存在下でIFNα/IFNβハイブリッドタンパク質で15分間刺激し、その後、リン酸化されたSTAT1の存在を、細胞内フローサイトメトリーによって評価した。CTI−AF1は、CID1280依存的STAT1リン酸化を阻害せず、CID1281誘導性STAT1リン酸化中和に対する効能は、大きく低減された。CTI−AF1は、ヒトIFNβと比較して等しい効能で、全ての他のハイブリッドIFNタンパク質のSTAT1リン酸化を中和した。
図19および表13を参照のこと。これらのデータを組み合わせると、CTI−AF1によって認識されるエピトープ残基が、IFNα配列置換がそれぞれアミノ酸85〜89および90〜100にわたる構築物CID1280およびCID1281内に含まれることが示される(表12を参照のこと)。
【0348】
【表13】
【0349】
(実施例7)
抗IFNβ抗体の結晶構造
カニクイザルIFNβとCTI−AF1 Fabとの間の複合体の共結晶を、沈殿剤として以下の溶液を使用して成長させた:19%PEG 3350、250mMクエン酸ナトリウム、100mMビス−トリスプロパンpH8.5。結晶は、空間群P21(単位格子パラメーターa=49.58Å;b=91.76Å;c=162.52Å;b=94.86°)に属し、結晶非対称単位1つ当たり2コピーの複合体を含む。構造は、分子置換法を使用して3.2Åの解像度で決定されており、autoBUSTERを使用して精緻化を実施した。
【0350】
CTI−AF1 Fabは、CTI−AF1の結合エピトープを規定する2つのα−ヘリックス、AおよびCによって形成される側で、IFNβに結合する(表14)。
【0351】
【表14】
【0352】
CTI−AF1から3.8Å以内にある全てのアミノ酸を、「潜在的」エピトープ残基として選択した。「一次」エピトープ残基は、CTI−AF1−IFNβ界面において高度埋没残基として特徴付けられ、この位置において任意の他のアミノ酸置換に対してゼロ〜低い配列寛容として特徴付けられる。「二次」エピトープ残基は、界面において中間埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対する中間の配列寛容を有する残基として特徴付けられる。「任意選択の」エピトープ残基は、界面において低埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対する高い配列寛容を有する残基として特徴付けられる。
【0353】
結合パラトープは、5つのCDR−可変領域:CDR−H1、−H2、−H3およびCDR−L1、−L3によって構成される(表15)。結合界面下に埋没した総表面積は、1,920Å
2である。CTI−AF1−IFNβ結合様式の分析により、CTI−AF1の中和効果が、IFNAR1結合部位に対する直接的遮断を介して達成されることが明らかである。
【0354】
【表15】
【0355】
IFNβから3.8Å以内にある全てのアミノ酸を、「潜在的」結合パラトープとして選択した。「一次」パラトープ残基は、CTI−AF1−IFNβ界面において高度埋没残基として特徴付けられ、この位置において任意の他のアミノ酸置換に対して低い配列寛容として特徴付けられる。「二次」パラトープ残基は、界面においてより低い埋没表面積を有し、これらの位置においてアミノ酸置換に対してより高い配列寛容を有する残基として特徴付けられる。
【0356】
表16は、エピトープ−パラトープ相互作用対をまとめる。表17は、BSAに基づくエピトープおよびパラトープ分析をまとめる。
【0357】
【表16】
【0358】
【表17】
【0359】
(実施例8)
I型インターフェロン発現プロファイル
この実施例では、本発明者らは、toll様受容体リガンド刺激に応答する、4つの疾患関連細胞株のI型IFN発現プロファイルを研究した。4つの型の細胞を使用し:PBMC、皮膚線維芽細胞細胞株、筋肉細胞株および腎臓細胞株、これらを、抗IFNβ抗体の存在下および非存在下で、TLR3、TLR4、TLR7/8およびTLR9アゴニストで刺激した。
【0360】
異なる初代ヒト細胞型におけるI型IFNおよびMx1の遺伝子発現レベルを、定量的PCRを使用して測定した。初代細胞を、以下のように適切な培地中で培養した:FGM−2 bulletkit培地中で正常ヒト皮膚線維芽細胞、MsGM bulletkit培地中正常ヒトメサンギウム、およびMyotonic増殖培地中で初代ヒト骨格筋由来細胞。末梢血単核細胞(PBMC)を、Ficoll−Paque Plusでの遠心分離によって単離した。単核細胞を、10%FBSおよびペニシリン−ストレプトマイシンを補充したRPMI1640中で培養した。I型IFN遺伝子発現を測定するために、細胞を播種し、次いで、適切なTLRリガンドで1、2.5、5、8および24時間刺激した。培養後、細胞を収集し、RNAを単離し、cDNAを合成した。以下の遺伝子の発現を、Taqman PCRによって評価した:IFNβ、Mx1、IFNα1、IFNα2、IFNα4、IFNα5、IFNα6、IFNα7、IFNα8、IFNα14、IFNα16、IFNα17およびB2m。TaqmanリアルタイムPCRおよび変化倍率計算を、上記(
図9)のように実施した。
【0361】
表18Aは、IFNβが、Toll様受容体(TLR)リガンド刺激の際に種々の組織常在性初代ヒト細胞型によって産生される優勢なI型IFNであることを示している。正常ヒトドナー由来の皮膚線維芽細胞、骨格筋細胞、糸球体メサンギウム細胞およびPBMCを、時間および用量依存的様式で、ポリI:C(TLR3リガンド)、LPS(TLR4リガンド)、R848(TLR7/8リガンド)およびODN2216(TLR9リガンド)で刺激した。IFNβ、Mx1、IFNα(1、2、4、5、6、7、8、14、16および17)の相対的発現レベルを、対照としてB2Mを使用して定量的PCRを介して測定した。各遺伝子の相対的発現は、強い(+)、弱い(+/−)または発現なし(−)として示す。
【0362】
CTI−AF1は、TLRリガンド(ポリI:C、LPS、R848またはODN2216)で刺激した初代ヒト細胞から内因的に産生されるIFNβの強力な中和剤であることが示された。細胞を、滴定量のCTI−AF1の非存在下または存在下で、種々のTLRリガンドで刺激した。Mx1の発現を、6時間後に測定したLPSで刺激したPBMCを除き、刺激の24時間後に測定した。RNA単離、cDNA合成および定量的PCRを、上記(
図9)のように実施した。TLR刺激の際に任意の細胞型によって誘導されるIFNβの量は未知であったが、Mx1発現の用量依存的阻害が、CTI−AF1の存在下で見られた。
【0363】
表18Bは、CTI−AF1が、ポリI:CおよびLPS刺激後に初代ヒト細胞によって分泌される内因性IFNβの強力な阻害剤であることを示している。細胞を、示されたTLRリガンドで刺激し、定量的PCRを実施して、対照としてB2Mを使用してMx1発現のレベルを決定した。CTI−AF1によるMx1遺伝子発現の用量依存的阻害は、「+」によって示し、CTI−AF1依存的Mx1発現阻害の非存在は、「−」によって示す。I型IFN発現が、CTI−AF1によって潜在的に中和され得るMx1発現における任意の有意義な増加を駆動するのに不十分であった条件は、NAとして示す。
【0364】
【表18】
【0365】
【表19】
【0366】
【表20】
【0367】
上記個々のセクションにおいて言及される本発明の種々の特色および実施形態は、必要に応じて、変更すべきところは変更して、他のセクションに適用される。結果として、1つのセクションで特定された特色は、必要に応じて、他のセクションで特定された特色と組み合わされ得る。特許、特許出願、論文、教科書、および引用された配列アクセッション番号、ならびにそれらの中で引用された参考文献を含む、本明細書で引用された全ての参考文献は、それらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。定義された用語、用語の用法、記載された技術などが含まれるがこれらに限定されない、組み込まれた文献および類似の資料のうち1つまたは複数が本出願とは異なるまたは本出願と矛盾する場合には、本出願が支配する。