【実施例1】
【0017】
図1、
図3及び
図4を用いてシステムの構成と動作を説明する。
図4は本実施例の高圧燃料供給ポンプ(以下高圧ポンプと呼ぶ)が適用される高圧燃料供給システムの全体構成図を示す。
図4において破線で囲まれた部分が高圧ポンプ本体を示し、この破線の中に示されている機構、部品は高圧ポンプ本体1に一体に組み込まれていることを示す。
【0018】
燃料タンク20の燃料は、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと称す)からの信号に基づきフィードポンプ21によって汲み上げられる。この燃料は適切なフィード圧力に加圧されて吸入配管28を通して高圧燃料供給ポンプの低圧燃料吸入口10aに送られる。
【0019】
低圧燃料吸入口10aから吸入ジョイント51を通過した燃料は圧力脈動低減機構9、吸入通路10dを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁機構300の吸入ポート31bに至る。
【0020】
電磁吸入弁機構300に流入した燃料は、吸入弁30を通過し加圧室11に流入する。エンジンのカム機構93によりプランジャ2に往復運動する動力が与えられる。プランジャ2の往復運動により、プランジャ2の下降行程には吸入弁30から燃料を吸入し、上昇行程には、燃料が加圧される。吐出弁機構8を介し、圧力センサ26が装着されているコモンレール23へ燃料が圧送される。そしてECU27からの信号に基づきインジェクタ24がエンジンへ燃料を噴射する。
【0021】
高圧燃料供給ポンプは、ECU27から電磁吸入弁機構300への信号により、所望の供給燃料の燃料流量を吐出する。
【0022】
かくして、吸入ジョイント51に導かれた燃料はポンプ本体1の加圧室11にてプランジャ2の往復動によって必要な量が高圧に加圧され、燃料吐出口12cからコモンレール23に圧送される。
【0023】
コモンレール23には、直接噴射用インジェクタ24(所謂直噴インジェクタ)、圧力センサ26が装着されている。直噴インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、ECU27の制御信号にてしたがって開閉弁して、燃料をシリンダ内に噴射する。
【0024】
直噴インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等に異常高圧が発生した場合、燃料吐出口12cと加圧室11の差圧がリリーフ弁機構100の開弁圧力以上になると、リリーフ弁101が開弁し、異常高圧となった燃料はリリーフ弁機構内を通りリリーフ通路100aから加圧室11へと戻され、コモンレール23等の高圧部配管が保護される。
【0025】
本実施例はインジェクタ24がエンジンのシリンダ筒内に直接、燃料を噴射する、いわゆる直噴エンジンシステムに適用される高圧燃料供給ポンプである。
【0026】
図1〜3をもとにポンプの構造、機能について説明する。
図1は本実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図で、
図2に本実施例の高圧燃料供給ポンプの別の角度の全体縦断面図であり吸入ジョイント軸中心における断面図を示す。また
図3は本実施例の高圧燃料供給ポンプの全体横断面図であり吸燃料吐出口軸中心における断面図を示す。
【0027】
<構造・機能>
本実施例の高圧燃料供給ポンプはポンプボディ1aに設けられた取付けフランジ1eを用い内燃機関の高圧燃料供給ポンプ取付け部90に密着し、複数のボルトで固定される。
【0028】
高圧燃料供給ポンプ取付け部90とポンプボディ1aとの間のシールのためにOリング61がポンプボディ1aに嵌め込まれ、エンジンオイルが外部に漏れるのを防止する。
【0029】
ポンプボディ1aにはプランジャ2の往復運動をガイドし、ポンプボディ1aと共に加圧室11を形成するシリンダ6が取り付けられている。また燃料を加圧室11に供給するための電磁吸入弁機構300と加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8が設けられている。
【0030】
プランジャ2の下端には、内燃機関のカムシャフトに取り付けられたカム93の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット92が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット92に圧着されている。これによりカム93の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に往復運動させることができる。
【0031】
また、シールホルダ7の内周下端部に保持されたプランジャシール13がプランジャ2の外周に摺動可能に接触する状態で設置されている。これにより、プランジャ2が摺動したとき、副室7aの燃料をシールし内燃機関内部へ流入するのを防ぐ。同時に内燃機関内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がポンプボディ1aの内部に流入するのを防止する。
【0032】
高圧燃料供給ポンプのポンプボディ1aの側面部には吸入ジョイント51が取り付けられている。吸入ジョイント51は、車両の燃料タンク20からの燃料を供給する低圧配管に接続されており、燃料はここから高圧燃料供給ポンプ内部に供給される。吸入ジョイント51内の吸入フィルタ52は、燃料タンク20から低圧燃料吸入口10aまでの間に存在する異物を燃料の流れによって高圧燃料供給ポンプ内に侵入することを防ぐ役目がある。
【0033】
低圧燃料吸入口10aを通過した燃料は、圧力脈動低減機構9、低圧燃料流路10dを介して電磁吸入弁機構300の吸入ポート31bに至る。
【0034】
加圧室11の出口に設けられた吐出弁機構8は、吐出弁シート8a、吐出弁シート8aと接離する吐出弁8b、吐出弁8bを吐出弁シート8aに向かって付勢する吐出弁ばね8c、吐出弁8bのストローク(移動距離)を決めるストッパ8d、ストッパ8dに設けられた穴の内周面と固定されている吐出弁ピン8eから構成される。吐出弁ストッパ8dとポンプボディ1aは当接部8fで溶接により接合され燃料と外部を遮断している。
【0035】
加圧室11と吐出弁室12aに燃料差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力で吐出弁シート8aに圧着され閉弁状態となっている。加圧室11の燃料圧力が、吐出弁室12aの燃料圧力よりも大きくなった時に初めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに逆らって開弁する。そして、加圧室11内の高圧の燃料は吐出弁室12a、燃料吐出通路12b、燃料吐出口12cを経てコモンレール23へと吐出される。吐出弁8bは開弁した際、吐出弁ストッパ8dと接触し、ストロークが制限される。したがって、吐出弁8bのストロークは吐出弁ストッパ8dによって適切に決定される。また、吐出弁8bが開弁および閉弁運動を繰り返す時に、吐出弁8bがストローク方向にのみ運動するように、吐出弁ピン8eの外周面にてガイドしている。以上のようにすることで、吐出弁機構8は燃料の流通方向を制限する逆止弁となる。
【0036】
以上に説明したように、加圧室11は、ポンプボディ1a、電磁吸入弁機構300、プランジャ2、シリンダ6、吐出弁機構8にて構成される。
【0037】
<吸入工程>
カム93の回転により、プランジャ2がカム93の方向に移動して吸入行程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この行程で加圧室11内の燃料圧力が吸入ポート31bの圧力よりも低くなると、吸入弁30は開口状態になる。燃料は吸入弁30の開口部30eを通り、加圧室11に流入する。
【0038】
<戻し工程>
プランジャ2が吸入行程を終了した後、プランジャ2が上昇運動に転じ圧縮行程に移る。ここで電磁コイル43は無通電状態を維持したままであり磁気付勢力は作用しない。ロッド付勢ばね40は、無通電状態において吸入弁30を開弁維持するのに必要十分な付勢力を有するよう設定されている。加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少するが、この状態では、一度、加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁30の開口部30eを通して吸入通路10dへと戻されるので、加圧室の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称する。
【0039】
<吐出工程>
この状態で、ECU27からの制御信号が電磁吸入弁機構300に印加されると、電磁コイル43には端子46を介して電流が流れる。すると、磁気付勢力がロッド付勢ばね40の付勢力に打ち勝ってロッド35が吸入弁30から離れる方向に移動する。よって、吸入弁付勢ばね33による付勢力と燃料が吸入通路10dに流れ込むことによる流体力で吸入弁30が閉弁する。閉弁後、加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇し、燃料吐出口12cの圧力以上になると、吐出弁機構8を介して高圧燃料の吐出が行われ、コモンレール23へと供給される。この行程を吐出行程と称する。
【0040】
<容量制御>
このように、プランジャ2の圧縮行程(下始点から上始点までの間の上昇行程)は、戻し行程と吐出行程からなる。そして、電磁吸入弁機構300のコイル43への通電タイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル43へ通電するタイミングを早くすれば、圧縮行程中の戻し行程の割合が小さく、吐出行程の割合が大きい。すなわち、吸入通路10dに戻される燃料が少なく、吐出される燃料は多くなる。一方、通電するタイミングを遅くすれば、圧縮行程中の戻し行程の割合が大きく、吐出行程の割合が小さい。すなわち、吸入通路10dに戻される燃料が多く、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル43への通電タイミングは、ECU27からの指令によって制御される。
【0041】
以上のように電磁コイル43への通電タイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することが出来る。
【0042】
<圧力脈動低減>
低圧燃料室10には、高圧燃料供給ポンプ内で発生した圧力脈動が燃料配管28へ波及することを低減させる圧力脈動低減機構9が設置されている。一度加圧室11に流入した燃料が、容量制御のため再び開弁状態の吸入弁体30を通して吸入通路10dへと戻される場合、吸入通路10dへ戻された燃料により低圧燃料室10には圧力脈動が発生する。しかし、低圧燃料室10に設けた圧力脈動低減機構9は、波板状の円盤型金属板2枚をその外周で張り合わせ、内部にアルゴンのような不活性ガスを注入した金属ダイアフラムダンパで形成されており、圧力脈動はこの金属ダンパが膨張・収縮することで吸収、低減される。
【0043】
プランジャ2は、大径部2aと小径部2bを有し、プランジャの往復運動によって副室7aの体積は増減する。副室7aは燃料通路10eにより低圧燃料室10と連通している。プランジャ2の下降時は、副室7aから低圧燃料室10へ、上昇時は、低圧燃料室10から副室7aへと燃料の流れが発生する。
【0044】
このことにより、ポンプの吸入行程もしくは、戻し行程におけるポンプ内外への燃料流量を低減することができ、高圧燃料供給ポンプ内部で発生する圧力脈動を低減する機能を有している。
【0045】
リリーフ弁機構の動作を詳細に説明する。
ポンプ本体1には、リリーフ通路100aに燃料の流れを燃料吐出口12cから加圧室11への一方向のみに制限するリリーフ弁機構100が設けられている。リリーフ弁機構100は図示するように、リリーフ弁101、リリーフ弁ホルダ102、リリーフ弁シート103、リリーフばねストッパ104、リリーフばね105から構成される。リリーフ弁101はリリーフ弁シート103に挿入した後、リリーフ弁ホルダ102により保持され、リリーフばね105を所望の荷重になる様にリリーフばねストッパ104の位置を規定し、リリーフ弁シート103に圧入等により固定する。リリーフ弁101の開弁圧力はこのリリーフばね105による押付力で規定されており、加圧室11内とリリーフ通路100a内との間の圧力差が規定の圧力以上になるとリリーフ弁101がリリーフ弁シート103から離れ、開弁するように設定している。
【0046】
こうしてユニット化されたリリーフ弁機構100を、ポンプ本体1に設けた筒状貫通口1cの内周壁にリリーフ弁シート103を圧入することによって固定する。ついで燃料吐出口12cをポンプ本体1の筒状貫通口1cを塞ぐように固定し、燃料が高圧ポンプから外部へ漏れるのを防止すると同時に、コモンレールとの接続を可能とする。
【0047】
プランジャ2の動きにより、加圧室11の容積が減少を始めると、加圧室内の圧力は容積減少に伴って増大していく。そして、ついに吐出流路12b内の圧力よりも加圧室11内の圧力が高くなると、吐出弁機構8が開弁し燃料は加圧室11から吐出流路12bへと吐出されていく。この吐出弁機構8が開弁する瞬間から直後にかけて、加圧室内の圧力はオーバーシュートして非常な高圧となる。この高圧が吐出流路12b内にも伝播して、吐出流路12b内の圧力も同じタイミングでオーバーシュートする。
【0048】
もしここで、リリーフ弁機構100の出口が吸入流路10bに接続されていたならば、吐出流路12b内の圧力オーバーシュートにより、リリーフ弁101の入口・出口の圧力差がリリーフ弁機構100の開弁圧力よりも大きくなってしまい、リリーフ弁が誤動作してしまう。これに対し実施例では、リリーフ弁機構100の出口が加圧室11に接続されているので、リリーフ弁機構100の出口には加圧室11内の圧力が作用し、リリーフ弁機構100の入口には吐出流路12b内の圧力が作用する。ここで、加圧室11内と吐出流路12b内では同じタイミングで圧力オーバーシュートが発生しているので、リリーフ弁の入口・出口の圧力差はリリーフ弁の開弁圧力以上になることがない。すなわち、リリーフ弁が誤動作することはない。
【0049】
本実施例のシリンダ構造について、
図1と
図7を用いて詳しく説明する。
ポンプ本体1には、加圧室11が形成されるポンプボディ1aと、ポンプボディ1aに形成されるシリンダ嵌合孔6fに挿入され、筒状に形成されるシリンダ6が設けられている。また、プランジャ2が上昇行程時に燃料は加圧室11で加圧される。その際、加圧室11に生じる圧力は、瞬間的な圧力でおよそ70MPa程度になる。加圧された燃料はシリンダ6の大径部6bのシリンダ端面6dに図中下方向の力が作用し、その結果、ポンプボディ1aとシリンダ6のシリンダ端面6dを離脱させ、燃料がシールホルダ7とシリンダ下端で形成される副室7aに漏れが生じる。このため、上昇工程時に生じる図中下方向の作用する力よりもシリンダ6の軸方向の結合強度をそれ以上にしている。
【0050】
図7〜9を用いてシール部の詳細を説明する。
【0051】
図7はポンプボディ1aにシリンダ6を組み付ける状態を示しており、この
図7のように組み付ける際においては
図1とは上下反対にポンプボディ1aの加圧室11の側を下にして、シリンダ嵌合孔6fが上側に開口するように配置する。ポンプボディ1aにはシリンダ6が挿入されるシリンダ嵌合孔6fが形成される。シリンダ嵌合孔6fとシリンダ側面6jとが嵌合されると言っても良い。また、ポンプボディ1aの加圧室11の側には段差部が形成され、この段差部によりシリンダ6の加圧室11の側の先端のシリンダ端面6dと接触して保持するシリンダ嵌合孔底面6hが形成される。シリンダ端面6dには局部的にシリンダ6からシリンダ嵌合孔底面6hの側に向かって突出する突出部6eが形成される。この突出部6eはシリンダの円周形状に沿う様に環状に形成されるため、本実施例では環状突起6eと呼ぶ。
【0052】
そして、シリンダ6のシリンダ端面6dがシリンダ嵌合孔底面6hに対し圧着されると、環状突起6eがシリンダ嵌合孔底面6hに対し圧着されて密着するため、これにより加圧室11にて加圧された燃料を低圧側に漏れないようにシールしている。環状突起6eがシリンダ嵌合孔底面6hに対して、食い込むと言っても良い。シリンダ6の材質はプランジャ2の往復運動を支持するためにポンプボディ1aの材料硬度以上の材料を選定する。したがって、環状突起6eがポンプボディ1aに食い込みポンプボディ1aが塑性変形することにより、シリンダ端面6dのシール機能をより高めることが可能となる。本実施例において環状突起6eの形状は、三角形状としたが、凸形状、曲面形状なども同様の効果を期待できる。
【0053】
ポンプボディ1aとシリンダ6の塑性結合方法について
図7〜10及び
図13をもとに更に詳細に説明する。
【0054】
図7は、シリンダ6をポンプボディ6のシリンダ嵌合孔6fに組み込んだ状態であり、200はプレス機械などの加圧装置により荷重が加えられるパンチを示す。ポンプボディ1aの加圧室11と反対側の端部1kには、シリンダ6の挿入方向(以下、単に「挿入方向」と呼ぶ)と反対側に凸となる凸部1fが形成される。シリンダ6の挿入方向とは
図7では上から下方向で
図1では下から上方向である。凸部1fはパンチ加圧面200aによりシリンダ6の軸方向に挿入方向と同じ方向に圧縮されて塑性変形を始め、パンチ200の下降とともに凸部1fがシリンダ6の内周側に向かって変形する。なお、シリンダ6に対してプランジャ2の中心軸に向かう方向を内周側、その逆を外周側と呼ぶ。
【0055】
変形前の凸部1fの内周側端面はシリンダ側面6jよりも外周側に位置することで、シリンダ6がポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔6fに挿入可能に形成される。なお、
図7では筒状のシリンダ6は加圧室側に大径部6bと、加圧室側と反対側に小径部6cとで構成される。別の言い方をすると、シリンダ6は挿入方向に向かって小径部6c、大径部6bが順に形成される。
【0056】
加圧するパンチ200は、パンチ200の平らな面の一部分でポンプボディ1aの凸部1fだけを加圧、塑性変形させることができるので、パンチ200の剛性を上げることができる。よって、パンチ200の材質として焼入れたダイス鋼を用いた場合でも引張強度が1000MPa前後のような高強度材を加圧して塑性結合することができ、パンチ200の折損を防止することができる。
【0057】
ここで、ポンプボディ1aの凸部1fはその大部分が塑性流動する部分になるが、パンチ加圧面200aでシリンダ6の軸方向の挿入方向と同じ方向に加圧されるために凸部1f全体に圧縮応力が加わり、圧縮変形する。このとき、変形前の凸部1fの外周側を加圧方向(シリンダ6の挿入方向)に向かうにつれて外周側に広がる斜面1gとする。すなわち、加圧方向に対して末広がりの斜面突起1gとする。これによりパンチ加圧面200aで凸部1fが加圧された際に外周方向には変形しにくくできるため、凸部1fは内周方向に圧縮応力が加わりながら塑性変形する。更に凸部1fおよび凸部1f下部近傍を圧縮応力下で局部的な滑りを起こさずに全体的に塑性変形させることができるため、伸びが10%以下の材料(例えばアルミダイカスト)でも割れの発生が無く塑性結合できる。
【0058】
シリンダ6の大径部6bがシリンダ嵌合孔6fに挿入されて、凸部1fが変形した後は、変形後の凸部1fの内周側端面はシリンダ側面6jよりも内周側に位置するように凸部1fが変形する。シリンダ6の大径部6bの外周側端部で、かつ、挿入方向と反対側の端部をシリンダショルダ部6gと呼ぶとすると、変形後の凸部1fは最終的には
図8に示すように、シリンダショルダ部6gに覆いかぶさるように塑性変形する。
【0059】
以上のようにポンプボディ1aの加圧室11と反対側の端部1kには、シリンダ6の外周面(シリンダ側面6j)と対向する内周面(シリンダ嵌合孔6fの内周面)に対し、外周側から内周側にかけて形成される突出部(変形後の凸部1f)を備える。また、この突出部(変形後の凸部1f)は
図8に示すように、シリンダ側面6jよりもシリンダ6の内周側に突出するように形成される。また突出部(変形後の凸部1f)はポンプボディ1aの端部1kの平面部に対し加圧室11と反対側に突出するように形成され、シリンダ6を加圧室11と反対側から支持する。
【0060】
また、
図8に示すように、突出部(変形後の凸部1f)の外周部はポンプボディ1aの端部1kの平面部から内周側に向かうにつれて加圧室11と反対側(挿入方向と反対方向)に傾斜するようにテーパー1gが形成される。また、突出部(変形後の凸部1f)の内周部はシリンダ6の外周面(シリンダ側面6j)と対向する内周面(シリンダ嵌合孔6fの内周面)から加圧室11と反対側(挿入方向と反対方向)に向かうにつれて内周側に傾斜するように形成される。そして、この突出部(変形後の凸部1f)の内周部の加圧室側面によりシリンダ6を支持する。またポンプボディ1aの突出部(変形前の凸部1f)に加圧室11と反対側から挿入方向に向かって圧力がかけられることにより、突出部(変形後の凸部1f)がシリンダ6の反加圧室側面(シリンダショルダ部6g)と接触する。
【0061】
なお、シリンダ6の大径部6bのシリンダショルダ部6gにはシリンダ挿入方向と反対側に向かうにつれて内周側に傾斜するようにテーパー部6iが形成される。これにより凸部1fの変形前において、シリンダ側面6jとシリンダ嵌合孔6fの間であって、シリンダ側面6jとシリンダショルダ部6gの交差部にくさび状の隙間が設けられる。これにより、ポンプボディ1aの塑性変形量が多くなるために加工硬化が大きくなり、材料強度を向上できる。また、テーパー面6iで材料の流れが拘束されるために内部応力を高くできる。一方、シリンダ6に軸方向の抜き力が加わった場合には、テーパー部6iに塑性流動した材料がくさび状になっているため、抜き方向ばかりでなく外周方向からの反力を発生できる。以上のようにテーパー面6iによってシリンダ6の抜き力および残留たわみを大きくさせることができる。
【0062】
この時、加圧装置の荷重は塑性変形を介してシリンダ6の軸方向にも伝わり、シリンダ端面6dに設けた突起部6eがシリンダ嵌合孔底面6hを塑性変形させて食い込むと伴に、シリンダ端面6dとシリンダ嵌合孔底面6hが圧着する。ポンプボディ1aとシリンダ6のシール性においては、シリンダ嵌合孔底面6hとシリンダ端面6dを圧着するばかりでなく突起部6eがシリンダ嵌合孔底面6hを塑性変形させて食い込む。このため、突起部6eの面粗さがシリンダ嵌合孔底面6hの面粗さに転写され、シリンダ嵌合孔底面6hの面粗さやポンプボディ1aとシリンダ6の直角度などの部品精度に影響されることなく突起部6eとシリンダ嵌合孔底面6hが流体をシールさせるに十分なだけ密着させることができ、燃料のシール性を著しく向上させることができる。
【0063】
図13に荷重とシリンダ6の結合強度および残留たわみの関係を示す。結合強度については荷重が160から220の間でほぼ一定となるが、残留ひずみは荷重とともに増加する。この原因はポンプボディ1aの塑性変形による加工硬化の相違と考えられ、特に、テーパー面6iと圧着する部分の加工硬化が大きくなることにより、ポンプボディ1a材料の降伏応力が増加するものと考えられる。
【0064】
以上のように、塑性結合によってポンプボディ1aの材料はシリンダショルダ部6gに覆いかぶさるとともに残留応力によってシリンダショルダ部6g、シリンダ6のテーパー面6i、シリンダ側面6jに圧着し、さらにシリンダ6の軸方向を塑性結合部1hとシリンダ嵌合孔底面6hとで圧着しながら保持し、シリンダ6と強固に結合される。
【0065】
図11と
図12にシリンダの他の実施例を示す。
【0066】
図11において筒状に形成されるシリンダ6は
図7とは逆に小径部6cが加圧室側へ大径部6bが反加圧室側を形成する。
図6では、シリンダ嵌合孔6fの内径が大径部6bとほぼ同じになるように形成されていて、この内径の内周面が段差部(シリンダ嵌合孔底面6h)を経て、加圧室11と連通するように構成されていた。これに対し、
図11においては、シリンダ嵌合孔6fの内径が大径部6bとほぼ同じになるように形成される点は
図7と同じだが、シリンダ嵌合孔6fの内径よりもさらに径の小さい内周面が加圧室11の側に形成される。すなわち、シリンダ嵌合孔6fは半加圧室側の大きい内径の第1内周面と加圧室側の小さい内径の第2内周面とが繋がって構成される。そして第2内周面が、加圧室11と連通するように構成される。
【0067】
そしてシリンダ6はポンプボディ1aと、ポンプボディ1aに形成されるシリンダ嵌合孔6fに挿入される。より具体的には、シリンダ6の小径部6cが第2内周面に、大径部6bが第1内周面に嵌合して挿入される。そしてポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔6fの入り口の周縁部に予め設けられた凸部1f(突出部)が前記シリンダの挿入方向に加圧されることにより圧縮変形する。このとき、凸部1fおよび凸部1f近傍の材料がシリンダ6に向かって塑性変形する。具体的には凸部1fおよび凸部1f近傍の材料が内周側に向かって塑性変形する。これにより、凸部1fがシリンダショルダ部6gおよびシリンダ側面6jに圧着しながら覆いかぶさるように塑性結合して固定される。
【0068】
なお、
図7と同様に変形前の凸部1fの外周側を加圧方向(シリンダ6の挿入方向)に向かうにつれて外周側に広がる斜面1gとする。すなわち、加圧方向に対して末広がりの斜面1gとする。これにより変形後においても凸部1fの外周側を加圧方向(シリンダ6の挿入方向)に向かうにつれて外周側に広がる斜面1gが形成される。変形前後において凸部1f(突出部)はポンプボディ1aに円周上にリング形状となるように形成される。その他、
図7と同一の符号については同様の機能を有するものであり、説明を省略する。
【0069】
さらにポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔6fにシリンダ嵌合孔底面6hを有し、シリンダ嵌合孔底面6hと接するシリンダ端面6jが加圧によりシリンダ嵌合孔底面6hと圧着し、かつ、シリンダ6の大径部6bと小径部6cの段差に設けた局部的な環状突起6eがシリンダ嵌合孔底面6hと圧着かつ密着することにより加圧室11にて加圧された燃料を低圧側に漏れないようにシールしている。
【0070】
本実施例の凸部1fの他形状について、
図5、6を用いて説明する。
【0071】
本実施例の凸部1fにおいて、ポンプボディ1aの凸部1fの形状は、リング状としたが、1箇所以上の不連続部1jを有した凸部1fなども同様の効果を期待できる。つまり突出部(凸部1f)はポンプボディ1aの端部1kの平面部に対し加圧室11と反対側に突出するように形成されるが、円周上の全域に渡って突出していなくても一部だけ突出するように構成すれば良い。不連続部にしたことにより、塑性加工量を少なくできるので、変形させる荷重の低減でき、その結果、ポンプボディ1aの他部位への変形量抑制の効果が期待できる。また、斜面1gを垂直面1iにしても同様の効果が期待できる。
図5は3箇所の不連続部1jを有した凸部1fの一例を示す。
【0072】
以上のように本実施例の高圧燃料供給ポンプの製造方法においては、ポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔底面1hを有したシリンダ嵌合孔6fにシリンダ6を嵌合させる。ポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔6fの入り口の周縁部に予め設けた凸部1fをパンチ200の加圧面200aであって、しかもパンチ200の側面から離れたパンチ端面の一部分でシリンダ略軸方向(挿入方向)に加圧することにより圧縮変形させ、凸部1fおよび凸部1f近傍の材料をシリンダ方向(内周側)に塑性変形させる。これによりシリンダショルダ部およびシリンダ側面6jに圧着しながら覆いかぶさるように塑性結合させる。またシリンダ6のシリンダ嵌合孔底面6hと接するシリンダ端面6dが加圧によりシリンダ嵌合孔底面6hと圧着し、かつ、シリンダ端面6dに設けた局部的な突起部6eがシリンダ嵌合孔底面6hを塑性変形させて食い込み、この食い込み部が圧着かつ密着することでシールを行う。
【0073】
以上においては、シリンダ6をポンプボディ1aのシリンダ嵌合孔6fに挿入して結合固定させる方法を説明した。但し本実施例の目的は、変形抵抗が高くて伸びの少ない高強度材や、一方、変形抵抗は低いものの伸びの少ない材料を用いてもかしめ部に割れがなく、更に、変形抵抗が高くて加圧治具(パンチ)が破損し易い高強度材をかしめ結合する際に、加圧治具(パンチ)の破損を防止して塑性結合(例えばかしめ結合)する2部材の結合方法を提供するものである。
【0074】
したがって、本実施例の結合固定方法は必ずしも高圧燃料供給ポンプに限らず、その他の2部材を結合させる場合においても適用可能である。つまり2部材の結合方法において、底付き穴を有したボディと、底付き穴に嵌合され、嵌合部が円柱状の嵌合部品であって、ボディの底付き孔に嵌合部品が嵌合され、ボディの底付き穴入り口周縁部に予め設けた凸部を嵌合部品の略軸方向(挿入方向)に加圧する。これにより凸部を圧縮変形させ、凸部および凸部近傍の材料を前記嵌合部品方向に塑性変形させて嵌合部品のショルダ部および嵌合部品の嵌合部側面に圧着しながら覆いかぶさるように結合固定させる。また凸部の外周側を加圧方向に対して末広がりの面とすることが望ましい。また凸部をパンチの加圧面であって、しかもパンチの側面から離れたパンチ端面の一部分で嵌合部品の略軸方向(挿入方向)に加圧することが望ましい。
【0075】
以上の本実施例によれば、凸部および凸部近傍に積極的なせん断加工を伴わない圧縮変形でシリンダとボディを塑性結合できるため、伸びの少ない材料でも塑性結合部に割れが発生し難くできる。また、ボディの塑性変形部を凸部とすることにより塑性変形部の剛性が下がるため、塑性結合の変形抵抗を低くできる。
【0076】
一方、加圧するパンチにおいては、特許文献2のパンチのように加圧部だけを局部的に凸状にする必要が無いため、パンチの平らな面の一部でボディの凸部だけを加圧できることができる。よって、パンチの剛性を上げることができるため、高強度材を加圧してもパンチの折損を防止することができる。
【0077】
また、ボディとシリンダのシール性においては、シリンダ嵌合孔底面とシリンダ端面を圧着するばかりでなく突起部がシリンダ嵌合孔底面を塑性変形させて食い込むため、突起部の面粗さがシリンダ嵌合孔底面の面粗さに転写され、シリンダ嵌合孔底面の面粗さやボディとシリンダの直角度などの部品精度に影響されることなく突起部とシリンダ嵌合孔底面が流体をシールさせるに十分なだけ密着させることができ、燃料のシール性を著しく向上させることができる。
【0078】
以上のようにシリンダとボディの結合構造を塑性結合でシール性良くコンパクトにでき、ポンプ本体を小型、低コスト化、高信頼性化できる高圧燃料供給ポンプを提供することができる。
【0079】
また、本結合方法は高圧燃料供給ポンプにとらわれることなく、2部材の結合方法として広く応用することができ、特に、伸びの少ない材料を塑性結合する場合や高強度材を塑性結合する場合には極めて効果的である。
なお上述した実施例には、下記の高圧燃料供給ポンプ、高圧燃料供給ポンプの製造方法、及び2部品の結合方法の実施形態が含まれる。
(1)加圧室が形成されるポンプボディと、
前記ポンプボディに形成される孔部に挿入され、筒状に形成されるシリンダと、を備えた高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ポンプボディの前記加圧室と反対側の端部には、前記シリンダの外周面と対向する内周面に対し、外周側から内周側にかけて形成されるとともに前記シリンダの側に突出する突出部を備え、
前記突出部は前記ポンプボディの前記端部の平面部に対し前記加圧室と反対側に突出するように形成され、
前記突出部が前記シリンダを前記加圧室と反対側から支持するように形成されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(2)(1)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記突出部の内周部は前記シリンダの前記外周面と対向する前記内周面から前記加圧室と反対側に向かうにつれて内周側に傾斜するように形成されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(3)(1)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記突出部の内周部は前記シリンダの前記外周面と対向する前記内周面から前記加圧室と反対側に向かうにつれて内周側に傾斜するように形成され、前記突出部の前記内周部の加圧室側面により前記シリンダを支持することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(4)(1)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ポンプボディの前記突出部に前記加圧室と反対側から圧力がかけられることにより、前記突出部が前記シリンダの反加圧室側面と接触することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(5)加圧室が形成されるポンプボディと、
前記ポンプボディに形成されるシリンダ嵌合孔部に挿入され、筒状に形成されるシリンダと、を備えた高圧燃料供給ポンプにおいて、
前記ポンプボディの前記シリンダ嵌合孔に前記シリンダが嵌合され、前記ポンプボディの前記シリンダ嵌合孔の入り口の周縁部に予め設けられた突出部が前記シリンダの挿入方向に加圧されることにより圧縮変形し、内周側に向かって塑性変形することで前記シリンダのシリンダショルダ部、及びシリンダ側面に圧着しながら覆いかぶさるように結合固定されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(6)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記突出部の外周部は前記ポンプボディの前記端部の前記平面部から内周側に向かうにつれて前記加圧室と反対側に傾斜するように形成されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(7)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記突出部はリング形状であることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(8)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記凸部のリング形状に1箇所以上の不連続部を有することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(9)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記シリンダの外周側端部で、かつ、挿入方向と反対側の端部にシリンダ挿入方向と反対側に向かうにつれて内周側に傾斜するようにテーパー部を設けることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(10)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記ポンプボディにシリンダ嵌合孔底面が形成されるとともに、シリンダ端面に局部的に前記シリンダから前記シリンダ嵌合孔底面の側に向かって突出する環状突起が形成され、前記環状突起が前記シリンダ嵌合孔底面に食い込むことでシールがなされることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(11)(1)又は(5)に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、前記シリンダの外周側端部と前記シリンダ端面の間には前記シリンダ軸方向の弾性圧縮歪が残留し、前記弾性圧縮歪は前記ポンプボディの前記結合固定部と前記シリンダ嵌合孔底面との間で保持することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
(12)ポンプボディのシリンダ嵌合孔底面を有したシリンダ嵌合孔にシリンダを嵌合し、前記ポンプボディの前記シリンダ嵌合孔の入り口の周縁部に予め設けた凸部をパンチ端面の一部分でシリンダ挿入方向に圧縮変形させることで、前記凸部を内周側に向かって塑性変形させ、前記シリンダのシリンダショルダ部およびシリンダ側面に圧着しながら覆いかぶさるように塑性結合させることを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。
(13)(12)に記載の高圧燃料供給ポンプの製造方法において、
前記シリンダの前記シリンダ嵌合孔底面と接するシリンダ端面が前記加圧により前記シリンダ嵌合孔底面と圧着し、かつ、前記シリンダ端面に設けた局部的な突起部が前記シリンダ嵌合孔底面を塑性変形させて食い込ませることを特徴とする高圧燃料供給ポンプの製造方法。
(14)2部材の結合方法において、
底付き穴を有したボディと、前記底付き穴に嵌合され、嵌合部が円柱状の嵌合部品であって、
前記ボディの前記底付き孔に前記嵌合部品が嵌合され、前記ボディの前記底付き穴の入り口の周縁部に予め設けた凸部を前記嵌合部品の略軸方向に加圧することにより圧縮変形させ、前記凸部および前記凸部近傍の材料を前記嵌合部品方向に塑性変形させて前記嵌合部品のショルダ部および前記嵌合部品の嵌合部側面に圧着しながら覆いかぶさるように結合固定することを特徴とした2部品の結合方法。
(15)(14)に記載の2部品の結合方法において、前記凸部の外周側を前記加圧方向に対して末広がりの面とすることを特徴とした2部品の結合方法。
(16)(14)又は(15)に記載の2部品の結合方法において、前記凸部をパンチの加圧面であって、しかもパンチの側面から離れたパンチ端面の一部分で前記嵌合部品の略軸方向に加圧することを特徴とした2部品の結合方法。