(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6799217
(24)【登録日】2020年11月25日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置
(51)【国際特許分類】
E21B 7/00 20060101AFI20201207BHJP
E02F 5/28 20060101ALI20201207BHJP
E02F 3/88 20060101ALI20201207BHJP
E01H 1/00 20060101ALI20201207BHJP
E02B 3/02 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
E21B7/00 E
E02F5/28
E02F3/88 G
E01H1/00 Z
E02B3/02 B
【請求項の数】1
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2020-82177(P2020-82177)
(22)【出願日】2020年5月7日
【審査請求日】2020年7月3日
(31)【優先権主張番号】202010091640.3
(32)【優先日】2020年2月14日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520346491
【氏名又は名称】臨海科雅智能科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】718003500
【氏名又は名称】鄒 静文
(72)【発明者】
【氏名】沈翠萍
【審査官】
松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】
特開昭49−047247(JP,A)
【文献】
中国特許出願公開第104452656(CN,A)
【文献】
中国特許出願公開第107313474(CN,A)
【文献】
韓国公開特許第10−2016−0029458(KR,A)
【文献】
特開平03−206218(JP,A)
【文献】
実開昭61−023347(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21B 7/00
E01H 1/00
E02B 3/02
E02F 3/88
E02F 5/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右対称となるように設置された支持箱を含み、前記支持箱の間には泥吸い上げ箱が設置され、前記泥吸い上げ箱の中には動力空間が設置され、前記動力空間の上端壁にはモーターが設置され、前記モーターと前記泥吸い上げ箱とが固定的に連結され、前記動力空間の下側には下方に開口した泥上げ空間が設置され、前記泥吸い上げ箱の下端面には前記泥上げ空間の後側に位置する後側止め板が固定的に連結され、前記動力空間の後側には左右貫通したスライドロッド空間が設置され、前記スライドロッド空間の中には左右両側に延びるスライドロッドがスライド可能に連結され、前記泥上げ空間の後側には連結ロッド空間が設置され、前記連結ロッド空間の左右両側には外側に開口した触発板空間が対称となるように設置され、左側の前記触発板と前記泥上げ空間との間には下方に開口した左側止め板空間が設置され、前記左側止め板空間の中には左側止め板がスライド可能に連結され、前記左側止め板の上端面と前記左側止め板空間の上端壁とが第一圧縮ばねにより固定的に連結されており、
前記支持箱は昇降空間を含み、前記昇降空間が前記支持箱の中に位置し、前記支持箱の下端面には左右対称となるように設置された自在キャスターが固定的に連結され、前記昇降空間の下端壁には上方へ前記昇降空間を貫通して外部に延びた昇降軸が回転可能に連結され、前記昇降軸の上側末端には高さつまみが固定的に連結され、前記昇降空間の中には昇降ブロックが設置され、前記昇降ブロックと前記昇降軸とがねじ山により連結され、前記昇降空間の内側には内外を連通するスライドロッド貫通空間が前記昇降空間と連通するように設置され、左側の前記昇降ブロックの中には右方に開口したスリーブ空間が設置され、前記スリーブ空間が前記昇降軸の後側に位置し、左側の前記昇降空間の左端壁には連結軸が回転可能に連結され、前記連結軸は左方へ外部空間に延び、そして右方へ前記スリーブ空間に延び、前記連結軸の左側末端には幅つまみが固定的に連結され、前記スリーブ空間の中には前記連結軸の右側末端に固定的に連結された平行移動スリーブが設置され、前記スライドロッドは左方に延びて前記平行移動スリーブとねじ山により連結され、そして右方に延びて右側の前記昇降ブロックの左端面に固定的に連結され、左側の前記昇降ブロックの右端面と前記泥吸い上げ箱の左端面とが引っ張りばねにより固定的に連結され、前記引っ張りばねが左側の前記スライドロッド貫通空間を貫通しており、
前記動力空間はスプライン軸を含み、前記スプライン軸が前記モーターの下端面に固定的に連結され、かつ下方へ前記動力空間に延び、前記スプライン軸の中には下方に開口したスプライン空間が設置され、前記スプライン空間の中には下方へ前記泥上げ空間に延びた回転軸がスプラインにより連結され、前記回転軸の上端面と前記スプライン空間の上端壁とが第二圧縮ばねにより固定的に連結され、前記動力空間の中には磁性回転板が設置され、前記磁性回転板と前記回転軸とが回転可能に連結され、前記磁性回転板の下端面と前記左側止め板の上端面とが第一引き紐により固定的に連結され、前記動力空間の中にはさらに前記磁性回転板の下側に位置する第一伝動歯車が設置され、前記第一伝動歯車と前記回転軸とが固定的に連結され、前記動力空間の下端壁には前記回転軸の右側に位置するリール軸が回転可能に連結され、前記リール軸が上方へ前記動力空間に延び、前記リール軸には前記第一伝動歯車と噛み合うことができる第二伝動歯車が固定的に連結され、前記リール軸の上側末端にはリールが固定的に連結され、前記リールと右側の前記支持箱とが第二引き紐により固定的に連結されており、
前記泥上げ空間はドリルビットを含み、前記ドリルビットと前記回転軸の下側末端とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の中には螺旋板が設置され、前記螺旋板と前記回転軸とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の後側には前記連結ロッド空間の上側に位置する泥吸い上げポンプが設置され、前記泥吸い上げポンプと前記泥吸い上げ箱とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の後側には後方に開口した泥通過空間が前記泥上げ空間と連通するように設置され、前記泥通過空間が前記泥吸い上げポンプを貫通し、前記泥吸い上げ箱の後端面には前記泥通過空間に対応するコルゲートチューブが固定的に連結されており、
前記連結ロッド空間は連結ロッドを含み、前記連結ロッドが前記連結ロッド空間にスライド可能に連結され、かつ左右両側へ前記触発板空間に延び、前記触発板空間の中には前記連結ロッドの左右両側末端に固定的に連結された触発板がスライド可能に連結され、左側の前記触発板の右端面と前記磁性回転板の上端面とが第三引き紐により固定的に連結され、前記連結ロッド空間の前端壁には前記連結ロッドと当接する摩擦ブロックが固定的に連結されており、
前記左側止め板が前記第一圧縮ばねの推力作用で泥に挿されることにより安定作用を果たせると同時に泥が左側へ流れることを止められ、こうして泥を徹底的に除去でき、前記後側止め板が泥に挿されることにより安定作用を果たせると同時に泥が後方に流れることを止められ、こうして泥を徹底的に除去できることを特徴とする揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は浚渫関連技術分野に関し、具体的には揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置である。
【背景技術】
【0002】
河川の川床に泥が堆積すると、河道が自体の機能を失うことをもたらし、現在の大型河道に対する泥除去作業は通常、浚渫船によって行われるが、浚渫船は狭い河道に進入できないため、狭い河道に対する泥除去作業は通常揚水を行ってから泥を吸い上げるという方法を使用し、しかし、この方法では、仕事量が多く、また、川床内の泥と土砂が混じり合うので、泥を直接吸い上げると、効率が低く、そして、泥が全部吸い上げられることができなく、泥を吸い上げた後、手動で泥と土砂を分離する必要もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第104452656号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明は揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置を提供し、既存技術にある上記の欠点を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明は揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置であり、左右対称となるように設置された支持箱を含み、前記支持箱の間には泥吸い上げ箱が設置され、前記泥吸い上げ箱の中には動力空間が設置され、前記動力空間の上端壁にはモーターが設置され、前記モーターと前記泥吸い上げ箱とが固定的に連結され、前記動力空間の下側には下方に開口した泥上げ空間が設置され、前記泥吸い上げ箱の下端面には前記泥上げ空間の後側に位置する後側止め板が固定的に連結され、前記動力空間の後側には左右貫通したスライドロッド空間が設置され、前記スライドロッド空間の中には左右両側に延びるスライドロッドがスライド可能に連結され、前記泥上げ空間の後側には連結ロッド空間が設置され、前記連結ロッド空間の左右両側には外側に開口した触発板空間が対称となるように設置され、左側の前記触発板と前記泥上げ空間との間には下方に開口した左側止め板空間が設置され、前記左側止め板空間の中には左側止め板がスライド可能に連結され、前記左側止め板の上端面と前記左側止め板空間の上端壁とが第一圧縮ばねにより固定的に連結されている。
【0006】
前記支持箱は昇降空間を含み、前記昇降空間が前記支持箱の中に位置し、前記支持箱の下端面には左右対称となるように設置された自在キャスターが固定的に連結され、前記昇降空間の下端壁には上方へ前記昇降空間を貫通して外部に延びた昇降軸が回転可能に連結され、前記昇降軸の上側末端には高さつまみが固定的に連結され、前記昇降空間の中には昇降ブロックが設置され、前記昇降ブロックと前記昇降軸とがねじ山により連結され、前記昇降空間の内側には内外を連通するスライドロッド貫通空間が前記昇降空間と連通するように設置され、左側の前記昇降ブロックの中には右方に開口したスリーブ空間が設置され、前記スリーブ空間が前記昇降軸の後側に位置し、左側の前記昇降空間の左端壁には連結軸が回転可能に連結され、前記連結軸は左方へ外部空間に延び、そして右方へ前記スリーブ空間に延び、前記連結軸の左側末端には幅つまみが固定的に連結され、前記スリーブ空間の中には前記連結軸の右側末端に固定的に連結された平行移動スリーブが設置され、前記スライドロッドは左方に延びて前記平行移動スリーブとねじ山により連結され、そして右方に延びて右側の前記昇降ブロックの左端面に固定的に連結され、左側の前記昇降ブロックの右端面と前記泥吸い上げ箱の左端面とが引っ張りばねにより固定的に連結され、前記引っ張りばねが左側の前記スライドロッド貫通空間を貫通する。
【0007】
前記動力空間はスプライン軸を含み、前記スプライン軸が前記モーターの下端面に固定的に連結され、かつ下方へ前記動力空間に延び、前記スプライン軸の中には下方に開口したスプライン空間が設置され、前記スプライン空間の中には下方へ前記泥上げ空間に延びた回転軸がスプラインにより連結され、前記回転軸の上端面と前記スプライン空間の上端壁とが第二圧縮ばねにより固定的に連結され、前記動力空間の中には磁性回転板が設置され、前記磁性回転板と前記回転軸とが回転可能に連結され、前記磁性回転板の下端面と前記左側止め板の上端面とが第一引き紐により固定的に連結され、前記動力空間の中にはさらに前記磁性回転板の下側に位置する第一伝動歯車が設置され、前記第一伝動歯車と前記回転軸とが固定的に連結され、前記動力空間の下端壁には前記回転軸の右側に位置するリール軸が回転可能に連結され、前記リール軸が上方へ前記動力空間に延び、前記リール軸には前記第一伝動歯車と噛み合うことができる第二伝動歯車が固定的に連結され、前記リール軸の上側末端にはリールが固定的に連結され、前記リールと右側の前記支持箱とが第二引き紐により固定的に連結されている。
【0008】
前記泥上げ空間はドリルビットを含み、前記ドリルビットと前記回転軸の下側末端とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の中には螺旋板が設置され、前記螺旋板と前記回転軸とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の後側には前記連結ロッド空間の上側に位置する泥吸い上げポンプが設置され、前記泥吸い上げポンプと前記泥吸い上げ箱とが固定的に連結され、前記泥上げ空間の後側には後方に開口した泥通過空間が前記泥上げ空間と連通するように設置され、前記泥通過空間が前記泥吸い上げポンプを貫通し、前記泥吸い上げ箱の後端面には前記泥通過空間に対応するコルゲートチューブが固定的に連結されている。
【0009】
前記連結ロッド空間は連結ロッドを含み、前記連結ロッドが前記連結ロッド空間にスライド可能に連結され、かつ左右両側へ前記触発板空間に延び、前記触発板空間の中には前記連結ロッドの左右両側末端に固定的に連結された触発板がスライド可能に連結され、左側の前記触発板の右端面と前記磁性回転板の上端面とが第三引き紐により固定的に連結され、前記連結ロッド空間の前端壁には前記連結ロッドと当接する摩擦ブロックが固定的に連結されている。
【発明の効果】
【0010】
本願発明は、高さつまみと幅つまみにより異なる幅や深さを持つ河道に対応でき、泥吸い上げ箱は体積が小さいから、狭い河道に対する泥除去作業に使用でき、ドリルビットを川床に挿すことにより土砂と泥が泥上げ空間に入り、その後、泥吸い上げポンプにより泥を吸い上げ、泥を徹底的に除去することを保証でき、その他、本願発明は作動した後、支持箱が押されて前に進めば泥除去作業を自動的に完成でき、操作が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
下記に
図1〜5をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明の正面図であり、本願に記載の各方向が、
図1と同じ向きに本願発明を見た際の方向である。
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1〜5に示すように、本願発明は揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置であり、左右対称となるように設置された支持箱10を含み、前記支持箱10の間には泥吸い上げ箱37が設置され、前記泥吸い上げ箱37の中には動力空間32が設置され、前記動力空間32の上端壁にはモーター35が設置され、前記モーター35と前記泥吸い上げ箱37とが固定的に連結され、前記動力空間32の下側には下方に開口した泥上げ空間24が設置され、前記泥吸い上げ箱37の下端面には前記泥上げ空間24の後側に位置する後側止め板27が固定的に連結され、前記動力空間32の後側には左右貫通したスライドロッド空間33が設置され、前記スライドロッド空間33の中には左右両側に延びるスライドロッド16がスライド可能に連結され、前記泥上げ空間24の後側には連結ロッド空間49が設置され、前記連結ロッド空間49の左右両側には外側に開口した触発板空間46が対称となるように設置され、左側の前記触発板46と前記泥上げ空間24との間には下方に開口した左側止め板空間44が設置され、前記左側止め板空間44の中には左側止め板43がスライド可能に連結され、前記左側止め板43の上端面と前記左側止め板空間44の上端壁とが第一圧縮ばね15により固定的に連結され、前記後側止め板27が泥に挿されることにより安定作用を果たせると同時に泥が後方に流れることを止められ、こうして泥を徹底的に除去できる。
【0014】
前記支持箱10は昇降空間11を含み、前記昇降空間11が前記支持箱10の中に位置し、前記支持箱10の下端面には左右対称となるように設置された自在キャスター13が固定的に連結され、前記昇降空間11の下端壁には上方へ前記昇降空間11を貫通して外部に延びた昇降軸18が回転可能に連結され、前記昇降軸18の上側末端には高さつまみ19が固定的に連結され、前記昇降空間11の中には昇降ブロック54が設置され、前記昇降ブロック54と前記昇降軸18とがねじ山により連結され、前記昇降空間11の内側には内外を連通するスライドロッド貫通空間38が前記昇降空間11と連通するように設置され、左側の前記昇降ブロック54の中には右方に開口したスリーブ空間39が設置され、前記スリーブ空間39が前記昇降軸18の後側に位置し、左側の前記昇降空間11の左端壁には連結軸41が回転可能に連結され、前記連結軸41は左方へ外部空間に延び、そして右方へ前記スリーブ空間39に延び、前記連結軸41の左側末端には幅つまみ36が固定的に連結され、前記スリーブ空間39の中には前記連結軸41の右側末端に固定的に連結された平行移動スリーブ40が設置され、前記スライドロッド16は左方に延びて前記平行移動スリーブ40とねじ山により連結され、そして右方に延びて右側の前記昇降ブロック54の左端面に固定的に連結され、左側の前記昇降ブロック54の右端面と前記泥吸い上げ箱37の左端面とが引っ張りばね12により固定的に連結され、前記引っ張りばね12が左側の前記スライドロッド貫通空間38を貫通し、
前記高さつまみ19を回すことにより前記昇降軸18が駆動されて回転し、前記昇降ブロック54が駆動されて上方または下方に運動し、前記泥吸い上げ箱37が前記スライドロッド16に駆動されて上方または下方に運動することにより、異なる深さを持つ河道に対する泥除去作業の要件を満たし、前記幅つまみ36を回し、前記連結軸41により前記平行移動スリーブ40が駆動されて回転し、前記スライドロッド16が左方または右方に運動し、前記支持箱10の間隔を調節することにより異なる幅を持つ河道に対する泥除去作業の要件を満たす。
【0015】
前記動力空間32はスプライン軸34を含み、前記スプライン軸34が前記モーター35の下端面に固定的に連結され、かつ下方へ前記動力空間32に延び、前記スプライン軸34の中には下方に開口したスプライン空間21が設置され、前記スプライン空間21の中には下方へ前記泥上げ空間24に延びた回転軸31がスプラインにより連結され、前記回転軸31の上端面と前記スプライン空間21の上端壁とが第二圧縮ばね20により固定的に連結され、前記動力空間32の中には磁性回転板22が設置され、前記磁性回転板22と前記回転軸31とが回転可能に連結され、前記磁性回転板22の下端面と前記左側止め板43の上端面とが第一引き紐14により固定的に連結され、前記動力空間32の中にはさらに前記磁性回転板22の下側に位置する第一伝動歯車23が設置され、前記第一伝動歯車23と前記回転軸31とが固定的に連結され、前記動力空間32の下端壁には前記回転軸31の右側に位置するリール軸52が回転可能に連結され、前記リール軸52が上方へ前記動力空間32に延び、前記リール軸52には前記第一伝動歯車23と噛み合うことができる第二伝動歯車51が固定的に連結され、前記リール軸52の上側末端にはリール50が固定的に連結され、前記リール50と右側の前記支持箱10とが第二引き紐17により固定的に連結され、
前記支持箱10の間隔が最大値に達するとき、前記第二引き紐17がちょうど引っ張られ、前記モーター35が作動して前記スプライン軸34を回転させ、さらに前記回転軸31を回転させ、前記第一伝動歯車23が前記第二伝動歯車51と噛み合うとき、前記回転軸31が回転して前記第一伝動歯車23により前記第二伝動歯車51を回転させ、前記リール軸52と前記リール50を回転させ、前記リール50を介して前記第二引き紐17を引っ張ることにより、前記泥吸い上げ箱37が前記引っ張りばね12の引張力に抵抗して右方に運動し、前記第一伝動歯車23が前記第二伝動歯車51との噛合から離脱するとき、前記泥吸い上げ箱37が前記引っ張りばね12の引張力作用で左方へ運動して初期位置に至り、前記左側止め板43が前記第一圧縮ばね15の推力作用で泥に挿されることにより安定作用を果たせると同時に泥が左側へ流れることを止められ、こうして泥を徹底的に除去できる。
【0016】
前記泥上げ空間24はドリルビット26を含み、前記ドリルビット26と前記回転軸31の下側末端とが固定的に連結され、前記泥上げ空間24の中には螺旋板25が設置され、前記螺旋板25と前記回転軸31とが固定的に連結され、前記泥上げ空間24の後側には前記連結ロッド空間49の上側に位置する泥吸い上げポンプ28が設置され、前記泥吸い上げポンプ28と前記泥吸い上げ箱37とが固定的に連結され、前記泥上げ空間24の後側には後方に開口した泥通過空間30が前記泥上げ空間24と連通するように設置され、前記泥通過空間30が前記泥吸い上げポンプ28を貫通し、前記泥吸い上げ箱37の後端面には前記泥通過空間30に対応するコルゲートチューブ29が固定的に連結され、
前記回転軸31が回転して前記螺旋板25と前記ドリルビット26を回転させ、前記ドリルビット26が泥に挿されるまで前記回転軸31が下方に運動し、前記ドリルビット26の回転により泥が上方へ前記泥上げ空間24に送られ、前記螺旋板25の回転により前記泥上げ空間24の中の泥が上方へ上げられて前記泥通過空間30に送られ、前記泥吸い上げポンプ28の作用で泥が前記泥通過空間30と前記コルゲートチューブ29を介して外部空間に排出される。
【0017】
前記連結ロッド空間49は連結ロッド48を含み、前記連結ロッド48が前記連結ロッド空間49にスライド可能に連結され、かつ左右両側へ前記触発板空間46に延び、前記触発板空間46の中には前記連結ロッド48の左右両側末端に固定的に連結された触発板45がスライド可能に連結され、左側の前記触発板45の右端面と前記磁性回転板22の上端面とが第三引き紐42により固定的に連結され、前記連結ロッド空間49の前端壁には前記連結ロッド48と当接する摩擦ブロック47が固定的に連結され、
前記連結ロッド48と前記摩擦ブロック47との間の摩擦力が前記第二圧縮ばね20と前記第一圧縮ばね15との弾性力の和より大きく、右側の前記触発板45が河道の右壁と接触すると、左側の前記触発板45が前記連結ロッド48に駆動されて左方に運動し、前記磁性回転板22が前記第三引き紐42に駆動されて前記第二圧縮ばね20と前記第一圧縮ばね15の推力に抵抗して上方に運動することにより、前記第一伝動歯車23を前記第二伝動歯車51との噛合から離脱させ、前記泥吸い上げ箱37は前記引っ張りばね12の引張力作用で左側の前記触発板45が河道の左壁と接触するまで左方に運動し、左側の前記触発板45が右方に運動することにより前記第三引き紐42を繰り出し、前記磁性回転板22が前記第二圧縮ばね20と前記第一圧縮ばね15の推力作用で下方に運動する。
【0018】
以下、
図1〜5及び以上の記載を参照して本願発明を詳しく説明する。
【0019】
初期状態では、左側の触発板45が完全に左側の触発板空間46に位置し、第三引き紐42が引っ張られた状態にあり、第二圧縮ばね20が緩んだ状態にあり、第一伝動歯車23と第二伝動歯車51とが噛み合いっており、ドリルビット26が泥上げ空間24の下側に位置し、第一引き紐14が引っ張られた状態にあり、第一圧縮ばね15が緩んだ状態にあり、左側止め板43の一部が左側止め板空間44に位置し、引っ張りばね12が緩んだ状態にあり、第二引き紐17が緩んだ状態にある。
【0020】
作動時、幅つまみ36を回し、浚渫予定の河道の幅に応じて支持箱10の間隔を調節し、泥吸い上げ箱37の左端壁を河道の左壁と当接させ、高さつまみ19を回し、浚渫予定の河道の深さに応じて泥吸い上げ箱37の高さを調節し、泥吸い上げ箱37の底端面を川床の泥に当接させ、ドリルビット26、後側止め板27、及び左側止め板43を泥に挿し、モーター35と泥吸い上げポンプ28を始動し、モーター35は作動して螺旋板25とドリルビット26を回転させると同時に泥吸い上げ箱37を右方に運動させ、螺旋板25とドリルビット26が回転して泥を上方に上げ、泥吸い上げポンプ28は作動して泥上げ空間24の中の泥を泥通過空間30とコルゲートチューブ29を介して外部空間に排出し、泥吸い上げ箱37は右側の触発板45が河道の右壁と接触するまで運動した後、右側の触発板45が連結ロッド48と摩擦ブロック47との間の摩擦力に抵抗して左方に運動し、回転軸31と磁性回転板22が第三引き紐42に駆動されて上方に運動し、左側止め板43が第一引き紐14の引張力作用で完全に左側止め板空間44に位置するまで上方に運動することにより、左側止め板43が左方に移動する時に受けた抵抗力を小さくし、泥吸い上げ箱37は引っ張りばね12の引張力作用で左側の触発板45が河道の左壁と接触するまで左方に運動し、左側の触発板45が右方に運動することにより第三引き紐42を繰り出し、磁性回転板22と回転軸31が初期位置に戻り、ここで一回の左右方向の泥除去作業を完成し、支持箱10を前に押して以上の動作を繰り返せば河道の自動泥除去作業を完成する。
【0021】
上記は、ただ発明の具体的な実施方式であり、発明の保護範囲はこれに限定されたものではなく、創造的な労働を通さなく想到できる全ての変化又は入れ替わりは、本願発明の保護範囲の中に含む。したがって、発明の保護範囲は特許請求に限定された保護範囲を基準とするべきである。
【要約】
【課題】本願発明は揚水を行わない河道用の調節可能な自動泥除去装置を開示した。
【解決手段】
左右対称となるように設置された支持箱を含み、前記支持箱の間には泥吸い上げ箱が設置され、前記泥吸い上げ箱の中には動力空間が設置され、前記動力空間の上端壁にはモーターが設置され、前記モーターと前記泥吸い上げ箱とが固定的に連結され、前記動力空間の下側には下方に開口した泥上げ空間が設置され、本願発明は、高さつまみと幅つまみにより異なる幅や深さを持つ河道に対応でき、泥吸い上げ箱は体積が小さいから、狭い河道に対する泥除去作業に使用でき、ドリルビットを川床に挿すことにより土砂と泥が泥上げ空間に入り、その後、泥吸い上げポンプにより泥を吸い上げ、泥を徹底的に除去することを保証でき、その他、本願発明は作動した後、支持箱が押されて前に進めば泥除去作業を自動的に完成でき、操作が簡単である。
【選択図】
図1