(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0048】
[第1実施形態]
図1は本発明の一実施形態に係る外食サービス支援システム1の全体構成を示した図である。外食サービス支援システム1は、外食サービスを利用する顧客が外食店舗の選択や注文する料理の選択を行う際の利便性を高めるための情報を顧客に提供するシステムである。
【0049】
外食サービス支援システム1は、外食サービス支援サーバ装置11、顧客端末装置12、店員端末装置13、キャッシュレジスタ14、決済サーバ装置15を備える。
【0050】
外食サービス支援サーバ装置11は、多数の外食店舗の各々が顧客に提供できる料理品目の各々の属性(用いられている食材、調理方法等)と、外食サービスを利用する多数の顧客の各々の属性(食品に関する嗜好、アレルゲン等)に基づき、顧客に対し料理品目毎の適合性を通知する装置である。外食サービス支援サーバ装置11は、上記の機能に加え、決済サーバ装置15に対し、顧客が利用した外食店舗に支払う料金の決済を要求する処理等も行う。
【0051】
図1において、外食サービス支援サーバ装置11は1つの装置により構成されているが、外食サービス支援サーバ装置11が複数の装置により構成されてもよい。
【0052】
顧客端末装置12は外食サービスを利用する顧客により利用される端末装置である。
図1において、顧客端末装置12は1つのみ示されているが、顧客端末装置12の数は外食サービス支援システム1を利用する顧客の数に応じて変化する。
【0053】
店員端末装置13は、外食サービスを提供する外食店舗の店員により利用される端末装置である。
図1において、店員端末装置13は1つのみ示されているが、店員端末装置13の数は外食サービス支援システム1に登録されている外食店舗の店員の数に応じて変化する。
【0054】
キャッシュレジスタ14は、外食店舗に配置され、商品(料理等)の販売額を計算及び記録する装置である。なお、キャッシュレジスタ14は一般的なキャッシュレジスタであるため、その構成の説明を省略する。
図1において、キャッシュレジスタ14は1つのみ示されているが、キャッシュレジスタ14の数は外食サービス支援システム1に登録されている外食店舗の数に応じて変化する。
【0055】
決済サーバ装置15は、外食サービス支援サーバ装置11からの要求に応じて、顧客が利用した外食店舗に支払う料金の決済を行う装置である。なお、決済サーバ装置15は一般的な決済サーバ装置であるため、その構成の説明を省略する。
図1において、決済サーバ装置15は1つのみ示されているが、決済サーバ装置15の数は複数であってもよい。
【0056】
外食サービス支援サーバ装置11は、顧客端末装置12、店員端末装置13、決済サーバ装置15の各々とデータ通信を行う。顧客端末装置12は、例えば、移動体通信網を介して外食サービス支援サーバ装置11とデータ通信を行う。また、店員端末装置13は、例えば、外食店舗に配置された無線アクセスポイントを介して外食サービス支援サーバ装置11とデータ通信を行う。
【0057】
キャッシュレジスタ14は、そのキャッシュレジスタ14が配置されている外食店舗の店員が使用する店員端末装置13と、例えば、その外食店舗に配置された無線アクセスポイントを介して、データ通信を行う。
【0058】
外食サービス支援サーバ装置11と決済サーバ装置15は、サーバ用のコンピュータがプログラムに従う処理を実行することにより実現される。
【0059】
図2は、外食サービス支援サーバ装置11及び決済サーバ装置15の実現のために用いられるコンピュータ10の構成を示した図である。コンピュータ10は、プログラムに従いデータ処理を行うプロセッサ101、各種データを記憶するメモリ102、外部の装置とデータ通信を行う通信インタフェース103を備える。
【0060】
顧客端末装置12と店員端末装置13は、端末用のコンピュータがプログラムに従う処理を実行することにより実現される。本実施形態においては、顧客端末装置12と店員端末装置13を実現するコンピュータとして、タブレット型のコンピュータが用いられる。
【0061】
図3は、顧客端末装置12及び店員端末装置13の実現のために用いられるコンピュータ20の構成を示した図である。コンピュータ20は、プログラムに従いデータ処理を行うプロセッサ201、各種データを記憶するメモリ202、外部の装置とデータ通信を行う通信インタフェース203、ユーザに画像を表示するとともにユーザによるタッチ操作を受け付けるタッチスクリーン204、人工衛星からの電波を受信して自装置の地球における位置(緯度経度)を測定するGNSS(Global Navigation Satellite System)ユニット205を備える。
【0062】
図4は、外食サービス支援サーバ装置11の構成を示した図である。コンピュータ10が、外食サービス支援サーバ装置11のためのプログラムに従う処理を実行すると、コンピュータ10が、
図4に示される構成を備える外食サービス支援サーバ装置11として機能する。
【0063】
外食サービス支援サーバ装置11は、記憶部111、受信部112、送信部113、適合性特定部114、売上額推定部115を備える。記憶部111は、プロセッサ101の制御下で動作するメモリ102により実現される。受信部112及び送信部113は、プロセッサ101の制御下で動作する通信インタフェース103により実現される。適合性特定部114及び売上額推定部115はプロセッサ101により実現される。
【0064】
受信部112は、顧客端末装置12、店員端末装置13、決済サーバ装置15から各種データを受信する。送信部113は、顧客端末装置12、店員端末装置13、決済サーバ装置15に各種データを送信する。
【0065】
記憶部111は、各種データを記憶する。記憶部111が記憶するデータには、予め記憶されているデータと、受信部112が外部の装置から受信したデータが含まれる。送信部113は、記憶部111に記憶されているデータを外部の装置に送信する。
【0066】
適合性特定部114は、外食店舗が顧客に提供できる料理品目の各々の属性と、外食店舗を利用する顧客の各々の属性とに基づき、一緒に食事をする複数の顧客で構成される顧客グループのメンバの各々と料理品目の各々との適合性(以下、「料理適合性」という)を特定する。また、適合性特定部114は、特定した料理適合性に基づき、顧客グループのメンバの各々と外食店舗の各々との適合性(以下、「顧客店舗適合性」という)を特定する。また、適合性特定部114は、特定した顧客店舗適合性に基づき、顧客グループ全体と外食店舗の各々との適合性(以下、「グループ店舗適合性」という)を特定する。
【0067】
売上額推定部115は、過去に様々な顧客が様々な外食店舗において注文した料理品目に関する情報に基づき、或る外食店舗が、料理品目の属性(用いる食材、調理方法等)を管理する際の厳格度を変更した場合に期待できる売上額を推定する。
【0068】
記憶部111は、適合性特定部114及び売上額推定部115が上述した処理を行うために必要とする各種データを記憶している。以下にそれらのデータの構成を説明する。
【0069】
図5は、記憶部111に記憶されている第1顧客属性テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1を利用する全ての顧客の各々に関し、
図5に示す構成の第1顧客属性テーブルが記憶されている。第1顧客属性テーブルは、顧客と食材との適合性を示すデータを格納している。なお、顧客と食材との適合性は、顧客の体質(アレルギー反応を示す体質等)、嗜好(辛いものが好きな嗜好等)、信条(宗教上の理由による摂取の禁止等)等のいずれにより定まってもよい。
【0070】
第1顧客属性テーブルは、フィールド[食材名]、[適合性]、[重要度]を有している。[食材名]には「トマト」、「チーズ」等の食材を識別する名称を示すデータが格納される。[適合性]には「好き」、「食べられない」等の食材と顧客との適合性を示すデータが格納される。[重要度]には、例えば[適合性]に「食べられない」が格納されている場合、「コンタミ程度であれば食べられる」、「コンタミ程度でも食べられない」等の、顧客にとって食材との適合性が料理品目の選択においてどれだけ重要であるかを示すデータが格納される。
【0071】
図6は、記憶部111に記憶されている第2顧客属性テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1を利用する全ての顧客の各々に関し、
図6に示す構成の第2顧客属性テーブルが記憶されている。第2顧客属性テーブルは、顧客と料理品目との適合性を示すデータを格納している。
【0072】
第2顧客属性テーブルは、フィールド[料理品目名]、[適合性]、[重要度]を有している。[料理品目名]には「ハンバーグ」、「味噌汁」等の料理品目を識別する名称を示すデータが格納される。なお、第2顧客属性テーブルの[料理品目名]に格納されるデータが示す料理品目名は、外食店舗が独自に付けた独自料理品目名(例えば、「モッツァレラトマトの包み焼きハンバーグ」等)ではなく、一般的な料理品目名(例えば、「ハンバーグ」等)である。[適合性]には「好き」、「嫌い」等の食材と顧客との適合性を示すデータが格納される。[重要度]には、例えば[適合性]に「嫌い」が格納されている場合、「少しだけなら食べられる」、「絶対食べたくない」等の、顧客にとって一般的な料理品目との適合性が、外食店舗において提供される個別の料理品目の選択においてどれだけ重要であるかを示すデータが格納される。
【0073】
図7は、記憶部111に記憶されている第3顧客属性テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1を利用する全ての顧客の各々に関し、
図7に示す構成の第3顧客属性テーブルが記憶されている。第3顧客属性テーブルは、顧客と味種別との適合性を示すデータを格納している。
【0074】
第3顧客属性テーブルは、フィールド[味種別名]、[適合性]、[重要度]を有している。[味種別名]には「甘い」、「辛い」等の味種別を識別する名称を示すデータが格納される。[適合性]には「好き」、「嫌い」等の味種別と顧客との適合性を示すデータが格納される。[重要度]には、例えば[味種別名]に「辛い」、[適合性]に「嫌い」が格納されている場合、「少々の辛さなら食べられる」、「少しでも辛いと食べられない」等の、顧客にとって味種別との適合性が、料理品目の選択においてどれだけ重要であるかを示すデータが格納される。
【0075】
図8は、記憶部111に記憶されている第4顧客属性テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1を利用する全ての顧客の各々に関し、
図8に示す構成の第4顧客属性テーブルが記憶されている。第4顧客属性テーブルは、顧客の属性のうち、信条、疾病等の食事に制限を課す属性を示すデータを格納している。
【0076】
第4顧客属性テーブルは、フィールド[属性名]、[重要度]を有している。[属性名]には「妊娠中」、「高血圧」等の身体の状態を識別する名称や、「ユダヤ教」、「ビーガン」等の信条を識別する名称等が格納される。[重要度]には、「調味料に含まれる程度なら食べてよい」、「僅かでも含まれていれば食べてはならない」等の、[属性名]のデータが示す顧客の属性が料理品目の選択においてどれだけ重要であるかを示すデータが格納される。
【0077】
顧客の各々に関する第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに格納されているデータは、その顧客と食品の属性との適合性を示す食品適合性データを構成する。第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに格納されているデータ、すなわち食品適合性データは、外食サービス支援システム1を利用する顧客が顧客端末装置12を用いて外食サービス支援サーバ装置11に登録したデータである。外食サービス支援サーバ装置11は、顧客により入力された食品適合性データを顧客端末装置12から受信し、その顧客の第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに格納している。
【0078】
顧客の各々に関する第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルの各々が有するフィールド[重要度]に格納されるデータは、その顧客と食品の属性との適合性が、その顧客と複数の料理品目の各々との適合性の特定においてどれだけ重要であるかを示す食品適合性重要度データを構成する。
【0079】
図9は、記憶部111に記憶されている適合性テンプレートの構成を示した図である。適合性テンプレートは、第4顧客属性テーブルの[属性名]に格納されるデータが示す各種属性(「ユダヤ教」、「ビーガン」等の信条、「高血圧」、「糖尿病」等の疾病、「妊娠中」等の身体状態、等)の各々に関し、その属性を持つ顧客に課される食事の制限を示すデータを格納している。記憶部111には、各種属性(信条、疾病等)の各々に関し、
図9に示す構成の適合性テンプレートが記憶されている。
【0080】
適合性テンプレートは、フィールド[種別名]、[制限]を有している。[種別名]には「食材」、「調理方法」等の制限が課される対象の種別を識別する名称が格納される。[制限]には、例えば[種別名]に「食材」が格納されている場合、「(禁止)肉と乳製品の組み合わせ」等の、制限の内容を示すデータが格納される。
【0081】
図10は、記憶部111に記憶されている料理属性厳格度テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1に登録されている全ての外食店舗の各々に関し、
図10に示す構成の料理属性厳格度テーブルが記憶されている。料理属性厳格度テーブルは、外食店舗が顧客に提供できる複数の料理品目の属性をどれだけ厳格に管理しているかを示す料理属性厳格度データを格納している。
【0082】
料理属性厳格度テーブルは、フィールド[種別名]、[厳格度]を有している。[種別名]には「食材」、「調理方法」等の管理対象の属性の種別を識別する名称が格納される。[厳格度]には、例えば[種別名]に「食材」が格納されている場合、「加工食品に含まれる食材以外は管理している」、「(小麦粉)コンタミが生じないように管理している」等の、管理の厳格度を示すデータが格納される。
【0083】
図11は、記憶部111に記憶されている料理属性テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1に登録されている全ての外食店舗の各々に関し、
図11に示す構成の料理属性テーブル群が記憶されている。或る外食店舗に関する料理属性テーブル群には、その外食店舗が顧客に提供できる複数の料理品目の各々に関する料理属性テーブルが含まれている。料理属性テーブルの各々は、対応する料理品目の属性を示す料理属性データを格納している。
【0084】
料理属性テーブルには、対応する料理品目に外食店舗が独自に付けている名称である独自料理品目名を示すデータと、その料理品目のカテゴリ(例えば、「前菜」、「麺類」等)を示すデータと、その料理品目の一般的な名称(例えば、「ハンバーグ」、「カルボナーラ」等)である一般料理品目名を示すデータと、その料理品目の調理方法(例えば、「ゆでる」、「揚げる」等)を示すデータと、その料理品目の値段を示すデータが対応付けられている。
【0085】
料理属性テーブルには、フィールド[食材名]、[食材カテゴリ]、[アレルギーフラグ]、[分量]、[加工食品ID]を有している。[食材名]には「人参」、「マヨネーズ」等の食材を識別する名称を示すデータが格納される。[食材カテゴリ]には「主食材」、「副食材」、「調味料」、「加工食品」等の食材のカテゴリを示すデータが格納される。[アレルギーフラグ]にはアレルゲンになりやすい食材(以下、「アレルゲン食材」という)であるか否かを示すフラグデータが格納される。[分量]には料理に用いられる食材の分量を示すデータが格納される。[加工食品ID]には、[食材名]に格納されるデータが示す食材が加工食品である場合、その加工食品のメーカ及び製品名を識別するデータが格納される。
【0086】
外食店舗の各々に関する料理属性厳格度テーブルに格納されている料理属性厳格度データと、料理属性テーブル群に格納されている料理属性データは、外食サービス支援システム1に登録されている外食店舗の店員が店員端末装置13を用いて外食サービス支援サーバ装置11に登録したデータである。外食サービス支援サーバ装置11は、店員により入力された料理属性厳格度データと料理属性データを店員端末装置13から受信し、その店員の外食店舗の料理属性厳格度テーブル及び料理属性テーブル群に格納している。
【0087】
図12は、記憶部111に記憶されている食材テンプレートの構成を示した図である。記憶部111には、様々な一般料理品目名(例えば、「ハンバーグ」、「カルボナーラ」等)の各々に関し、
図12に示す構成の食材テンプレートが記憶されている。食材テンプレートは、外食店舗が実際に顧客に提供する料理品目ではなく、一般的な料理品目に関し、その料理品目の料理に一般的に用いられる食材の名称、分量等を示すデータを格納している。食材テンプレートは、外食店舗の店員が、その外食店舗が顧客に提供できる独自の料理品目に用いられる食材に関するデータを外食サービス支援サーバ装置11に登録する際に、外食サービス支援サーバ装置11が候補となるデータを店員に提示するために用いられる。
【0088】
食材テンプレートは、フィールド[食材名]、[アレルギーフラグ]、[分量]を有している。これらのフィールドに格納されるデータの種別は、料理属性テーブルにおける同じ名称のフィールドに格納されるデータの種別と同様である。
【0089】
図13は、記憶部111に記憶されている加工食品原材料テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、様々な加工食品のカテゴリ(例えば、「醤油」、「ソーセージ」等)の各々に関し、
図13に示す構成の加工食品原材料テーブルが記憶されている。
【0090】
加工食品原材料テーブルは、フィールド[加工食品ID]、[メーカ名]、[製品名]、[原材料名]、[分量]を有している。[加工食品ID]には、加工食品のメーカ名及び製品名を識別するデータが格納される。[メーカ名]には、加工食品の製造者を識別する名称を示すデータが格納される。[製品名]には、様々な製造者により製造される個々の加工食品を識別する名称を示すデータが格納される。[原材料名]には、[製品名]のデータにより識別される加工食品に用いられている原材料を識別する名称(例えば、「食塩」、「鶏卵」等)が格納される。[原材料名]には、通常、複数のデータが格納される。[分量]には、加工食品に用いられている原材料毎の分量を示すデータが格納される。
【0091】
加工食品原材料テーブルには、[メーカ名]及び[製品名]にデータが格納されていない特別なレコードが含まれている。このレコードには、加工食品原材料テーブルに対応する加工食品(例えば、「醤油」、「マヨネーズ」等)に一般的に用いられている原材料及びそれらの原材料の分量を示すデータが格納されている。外食店舗の店員が、その外食店舗が顧客に提供できる独自の料理品目に用いられる加工食品に関するデータを外食サービス支援サーバ装置11に登録する際に、その加工食品の銘柄が不明な場合や、その加工食品に関するデータが加工食品原材料テーブルに登録されていない場合、この特別なレコードに格納されているデータを選択し、外食サービス支援サーバ装置11に登録することができる。
【0092】
図14は、記憶部111に記憶されている料理注文テーブルの構成を示した図である。記憶部111には、外食サービス支援システム1に登録されている全ての外食店舗の各々に関し、
図14に示す構成の料理注文テーブルが記憶されている。料理注文テーブルは、外食店舗を利用した顧客が実際に注文した料理品目を示す料理注文データを格納している。なお、本実施形態において、「注文した」という場合、顧客が料理品目を選択し、注文を確定する前の状態(以下、「未確定注文」という)を含む。料理注文データは、顧客により顧客端末装置12に入力され、顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に送信される。外食サービス支援サーバ装置11は、顧客端末装置12から送信される料理注文データを受信し、料理注文テーブルに格納する。
【0093】
料理注文テーブルには、フィールド[日時]、[顧客ID]、[同グループ顧客ID]、[料理品目名]、[シェアフラグ]、[ステイタス]を有している。[日時]には、注文が行われた日時を示すデータが格納される。[顧客ID]には、注文を行った顧客を識別するデータが格納される。[同グループ顧客ID]には、顧客が他の顧客と一緒に食事をした場合に、一緒に食事をした顧客を識別するデータが格納される。[同グループ顧客ID]には複数のデータが格納されてよい。
【0094】
[料理品目名]には、注文された料理品目を識別する名称(独自料理品目名)を示すデータが格納される。[シェアフラグ]には、注文された品目の料理が同じグループのメンバによりシェアされるか否かを示すフラグデータが格納される。[ステイタス]には、注文の状態(例えば、「未確定注文」、「注文済み(キャンセル可)」等)又は注文された品目の料理の状態(例えば、「提供済み」、「精算済み」等)を示すデータが格納される。
【0095】
以上が、記憶部111に記憶されている各種データの構成の説明である。
【0096】
図15は、顧客端末装置12の構成を示した図である。コンピュータ20が、顧客端末装置12のためのプログラムに従う処理を実行すると、コンピュータ20が、
図15に示される構成を備える顧客端末装置12として機能する。
【0097】
顧客端末装置12は、記憶部121、受信部122、送信部123、表示部124、入力部125、位置特定部126を備える。記憶部121は、プロセッサ201の制御下で動作するメモリ202により実現される。受信部122及び送信部123は、プロセッサ201の制御下で動作する通信インタフェース203により実現される。表示部124及び入力部125は、プロセッサ201の制御下で動作するタッチスクリーン204により実現される。位置特定部126は、プロセッサ201の制御下で動作するGNSSユニット205により実現される。
【0098】
受信部122は、外食サービス支援サーバ装置11から各種データを受信する。送信部123は、外食サービス支援サーバ装置11に各種データを送信する。
【0099】
記憶部121は、各種データを記憶する。記憶部121が記憶するデータには、予め記憶されているデータ、受信部122が外部の装置から受信したデータ、ユーザにより入力されたデータが含まれる。送信部123は、記憶部121に記憶されているデータを外部の装置に送信する。
【0100】
表示部124は、外食サービス支援サーバ装置11から送信されてくるデータを用いて画面を生成し、生成した画面を表示する。
【0101】
入力部125は、顧客端末装置12のユーザがタッチ操作により入力するデータを受け付ける。
【0102】
位置特定部126は、顧客端末装置12の現在位置を継続的に特定する。外食サービス支援システム1は、後述するように、顧客グループのメンバの各々に対し、顧客グループに適合する外食店舗を適合性が高い順に提示する機能を持っている。位置特定部126が特定する顧客端末装置12の現在位置は、外食サービス支援サーバ装置11が顧客グループと外食店舗の適合性の高低を特定するために用いられる。
【0103】
図16は、店員端末装置13の構成を示した図である。コンピュータ20が、店員端末装置13のためのプログラムに従う処理を実行すると、コンピュータ20が、
図16に示される構成を備える店員端末装置13として機能する。
【0104】
店員端末装置13は、記憶部131、受信部132、送信部133、表示部134、入力部135を備える。記憶部131は、プロセッサ201の制御下で動作するメモリ202により実現される。受信部132及び送信部133は、プロセッサ201の制御下で動作する通信インタフェース203により実現される。表示部134及び入力部135は、プロセッサ201の制御下で動作するタッチスクリーン204により実現される。
【0105】
受信部132は、外食サービス支援サーバ装置11及びキャッシュレジスタ14から各種データを受信する。送信部133は、外食サービス支援サーバ装置11及びキャッシュレジスタ14に各種データを送信する。
【0106】
記憶部131は、各種データを記憶する。記憶部131が記憶するデータには、予め記憶されているデータ、受信部132が外部の装置から受信したデータ、ユーザにより入力されたデータが含まれる。送信部133は、記憶部131に記憶されているデータを外部の装置に送信する。
【0107】
表示部134は、外食サービス支援サーバ装置11から送信されてくるデータを用いて画面を生成し、生成した画面を表示する。
【0108】
入力部135は、店員端末装置13のユーザがタッチ操作により入力するデータを受け付ける。
【0109】
以上が、外食サービス支援システム1の構成の説明である。続いて、外食サービス支援システム1の動作を説明する。
【0110】
まず、顧客は外食サービス支援システム1を利用するために、自分の属性を外食サービス支援サーバ装置11に登録する必要がある。
【0111】
図17は、顧客が自分と食品の属性との適合性を示す食品適合性データを外食サービス支援サーバ装置11に登録する際に顧客端末装置12に表示される画面を例示した図である。
【0112】
図17(A)は、食材に関する食品適合性データの入力を受け付ける画面である。顧客は、
図17(A)の画面において、リスト表示される食材から嗜好等を指定したい食材を選択し、選択した食材に関する適合性及び重要度を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することでデータを入力する。
図17(A)の画面において入力されたデータは顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、第1顧客属性テーブルに格納される。
【0113】
図17(B)は、料理品目に関する食品適合性データの入力を受け付ける画面である。顧客は、
図17(B)の画面において、リスト表示される料理品目から嗜好等を指定したい料理品目を選択し、選択した料理品目に関する適合性及び重要度を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することでデータを入力する。
図17(B)の画面において入力されたデータは顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、第2顧客属性テーブルに格納される。
【0114】
図17(C)は、味種別に関する食品適合性データの入力を受け付ける画面である。顧客は、
図17(C)の画面において、リスト表示される味種別から嗜好等を指定したい味種別を選択し、選択した味種別に関する適合性及び重要度を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することでデータを入力する。
図17(C)の画面において入力されたデータは顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、第3顧客属性テーブルに格納される。
【0115】
図17(D)は、信条や疾病等の食事に制限を課す顧客の属性に関する食品適合性データの入力を受け付ける画面である。顧客は、
図17(D)の画面において、リスト表示される信条、疾病等の属性から、自分が該当する属性を選択し、選択した属性に関する重要度を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することでデータを入力する。
図17(D)の画面において入力されたデータは顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、第4顧客属性テーブルに格納される。
【0116】
顧客は、上述した
図17の画面において食品適合性データの入力を終えると、外食サービス支援システム1を利用可能な状態となる。
【0117】
一方、外食店舗の店員は、外食サービス支援システム1を介して、顧客に提供できる料理品目に関する情報を顧客に提供するために、それらの料理品目の属性と、その属性をどれだけ厳格に管理しているか、という情報を、外食サービス支援サーバ装置11に登録する必要がある。
【0118】
図18は、店員が、顧客に提供できる複数の料理品目の属性をどれだけ厳格に管理しているかを示す料理属性厳格度データを外食サービス支援サーバ装置11に登録する際に店員端末装置13に表示される画面を例示した図である。
【0119】
店員は、
図18の画面において、リスト表示される食材、調理方法等の各々に関し、それらの厳格度を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することで料理属性厳格度データを入力する。
図18の画面において入力された料理属性厳格度データは店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、料理属性厳格度テーブルに格納される。
【0120】
図19は、店員が、顧客に提供できる複数の料理品目の各々の属性を示す料理属性データを外食サービス支援サーバ装置11に登録又は編集する際に店員端末装置13に表示される画面を例示した図である。
【0121】
図19(A)は、店員が料理属性データの新規登録又は編集を選択するための画面であす。
図19(A)には、既に料理属性データが登録されている料理品目がリスト表示される。
【0122】
店員は、
図19(A)の画面において「新規登録」ボタンをタッチ操作することにより、新規な料理品目に関する料理属性データを外食サービス支援サーバ装置11に登録することができる。
図19(A)の画面において「新規登録」ボタンがタッチ操作されると、店員端末装置13には
図19(B)の画面が表示される。
【0123】
図19(B)は、新規な料理品目に関する料理属性データの入力を受け付ける画面である。店員は、
図19(B)の画面において、新規に登録する料理品目の独自料理品目名と値段をソフトウェアキーボード等にタッチ操作を行うことにより入力する。また、店員は、
図19(B)の画面において、新規に登録する料理品目の一般料理品目名、カテゴリ、調理方法を、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することで入力する。また、店員は、
図19(B)の画面において、新規に登録する料理品目の写真を登録することもできる。
【0124】
店員が
図19(B)の画面において一般料理品目名を入力すると、店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に、その一般料理品目名を示す料理識別データが送信される。外食サービス支援サーバ装置11は、店員端末装置13から受信した料理識別データに応じた食材テンプレートを料理識別データの送信元の店員端末装置13に送信する。
【0125】
店員端末装置13は、外食サービス支援サーバ装置11から受信した食材テンプレートを用いて、
図19(B)の画面に、料理品目に用いられる食材の候補、その食材のカテゴリ(「主材料」、「副材料」等)、その食材がアレルゲンであるか否かを示すフラグ、その食材の一般的な分量を、リスト表示する。店員は、
図19(B)の画面にリスト表示される食材から、実際に外食店舗で顧客に提供される料理品目に用いられる食材を選択し、その食材の分量等を必要に応じて修正する。
【0126】
また、
図19(B)の画面には、任意の食材を入力する欄(以下、「自由入力欄」という)が設けられている。店員は、顧客に提供する料理品目に用いられる食材でリスト表示されないものがあれば、自由入力欄において、例えばリストボックスに表示される選択肢から選択することでその食材を入力し、「追加」ボタンをタッチ操作して、自由入力欄に入力した食材をリストに追加することができる。店員はそのように追加した食材に関し、リスト内で分量等を入力する。
【0127】
図19(B)の画面にリスト表示される食材のうち加工食品に関しては、「詳細」ボタンが表示される。店員がこの「詳細」ボタンをタッチ操作すると、タッチ操作された「詳細」ボタンに対応する食材を識別する食材識別データが店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に送信される。外食サービス支援サーバ装置11は、店員端末装置13から受信した食材識別データに応じた加工食品原材料テーブルを食材識別データの送信元の店員端末装置13に送信する。店員端末装置13は、外食サービス支援サーバ装置11から受信した加工食品原材料テーブルを用いて、
図19(C)の画面を表示する。
【0128】
図19(C)の画面は、外食店舗において提供される料理品目に用いられる加工食品のメーカ及び製品名の入力を受け付ける画面である。店員は、
図19(C)の画面において、例えばリストボックスに表示される選択肢から加工食品のメーカを選択する。その選択に応じて、
図19(C)の画面には、選択されたメーカが製造している加工食品の製品名がリスト表示される。店員は、リスト表示される製品名から、料理品目に用いる製品を示す製品名を選択し、「OK」ボタンをタッチ操作する。このタッチ操作に応じて、
図19(C)の画面にリスト表示されている加工食品の食材に、
図19(C)の画面において選択された加工食品のメーカ及び製品名を識別する加工食品IDが対応付けられる。また、
図19(C)の画面において「OK」ボタンがタッチ操作されると、店員端末装置13には
図19(B)の画面が再び表示される。
【0129】
店員は、上記のように
図19(B)及び
図19(C)の画面において新規に登録する料理品目の属性を示す料理属性データを全て入力した後、
図19(B)の画面において「OK」ボタンをタッチ操作する。このタッチ操作に応じて、店員により入力された料理属性データが、店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、料理属性テーブルに格納される。
【0130】
店員は、
図19(A)の画面にリスト表示される料理品目のうち、料理属性データを編集したい料理品目がある場合、その料理品目をリストから選択し、「編集」ボタンをタッチ操作する。このタッチ操作に応じて、店員端末装置13は外食サービス支援サーバ装置11から、店員により選択された料理品目に関する料理属性テーブルを受信し、その料理属性テーブルを用いて、
図19(B)の画面を表示する。店員は、その後、
図19(B)及び
図19(C)の画面において料理属性データを編集した後、
図19(B)の画面において「OK」ボタンをタッチ操作する。このタッチ操作に応じて、店員により編集された料理属性データが、店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に送信され、料理属性テーブルが更新される。
【0131】
店員は、
図19(A)の画面にリスト表示される料理品目のうち、料理属性データを削除したい料理品目がある場合、その料理品目をリストから選択し、「削除」ボタンをタッチ操作することで、外食サービス支援サーバ装置11に登録されているその料理品目の料理属性テーブルを削除することができる。
【0132】
店員は、
図19(A)の画面にリスト表示される料理品目のうち、顧客の希望に応じて用いる食材や調理方法等の変更を行える料理品目がある場合、その料理品目をリストから選択し、「カスタム」ボタンをタッチ操作する。このタッチ操作に応じて、店員端末装置13は外食サービス支援サーバ装置11から、店員により選択された料理品目(以下、「オリジナル料理品目」という)に関する料理属性テーブルを受信し、その料理属性テーブルを用いて、
図19(D)の画面を表示する。
【0133】
図19(D)の画面は、
図19(B)の画面と類似しているが、
図19(D)の画面には、
図19(B)の画面には表示されない「カスタム名」の入力欄が表示される。店員は、
図19(D)及び
図19(C)の画面において、オリジナル料理品目に関する料理属性データに変更を加える。店員がそれらの変更を加えた後、
図19(D)の画面において「OK」ボタンをタッチ操作すると、店員により変更の加えられた料理属性データが、店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11に送信される。以下、店員により変更の加えられた料理属性データに応じた料理品目を「カスタム料理品目」という。
【0134】
上記のように店員端末装置13から送信されたカスタム料理品目に関する料理属性データは、オリジナル料理品目に関する料理属性テーブルとは異なる新たな料理属性テーブルに格納される。その際、新たな料理属性テーブルに対応付けられる独自料理品目名は、オリジナル料理品目の独自料理品目名と、
図19(D)の画面において入力されたカスタム名とを組み合わせたものとなる。
【0135】
例えば、オリジナル料理品目の独自料理品目名が「季節野菜のカレー」であり、辛さを抑えるために香辛料の使用量を減らしたカスタム料理品目のカスタム名が「マイルド」である場合、カスタム料理品目に関する料理属性テーブルには、独自料理品目名として「季節野菜のカレー(マイルド)」が対応付けられる。このように、オリジナル料理品目とカスタム料理品目は独自料理品目名に共通に含まれる「季節野菜のカレー」という名称により互いに関連付けられている。
【0136】
外食店舗の店員が、上述した
図18の画面において料理属性厳格度データの入力を終え、また、上述した
図19の画面において料理属性データの入力を終えると、顧客は、その外食店舗の料理品目に関する情報を、外食サービス支援システム1を介して閲覧できる状態となる。
【0137】
顧客は、自分一人で外食サービスを利用する場合に、外食サービス支援システム1を利用して、自分に適合する外食店舗を顧客端末装置12に表示させることができる。また、顧客は、自分一人で外食サービスを利用する場合に、外食サービス支援システム1を利用して、特定の外食店舗が提供する料理品目の各々に関し、その料理品目が自分に適合しているか否かを示す情報を顧客端末装置12に表示させることができる。
【0138】
外食サービス支援システム1は、上記のように、一人で外食サービスを利用する顧客に適合する外食店舗や適合する料理品目を提示する機能に加え、知人等と一緒にグループで外食サービスを利用する顧客に対し、それらの顧客で構成される顧客グループに適合する外食店舗や顧客グループに適合する料理品目を提示する機能を備えている。
【0139】
顧客は、他の誰かと一緒に外食サービスを利用する場合、顧客端末装置12を用いて、外食サービス支援サーバ装置11に対し顧客グループの登録を行う。
図20は、顧客が、外食サービス支援サーバ装置11に対し顧客グループを登録する際に顧客端末装置12に表示される画面を例示した図である。以下、顧客A、顧客B、顧客Cが一緒に外食サービスを利用する場合を例に説明する。
【0140】
図20の画面の上段には、この画面を表示している顧客端末装置12の近隣にある他の顧客端末装置12のユーザの名称がリスト表示される。顧客端末装置12は、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信規格に従い、近隣にある他の顧客端末装置12との間で通信を行うことで、それらの他の顧客端末装置12のユーザの名称を取得する。
【0141】
図20の画面の下段には、
図20の画面を表示している顧客端末装置12のユーザの名称が常に表示される。顧客端末装置12のユーザは、
図20の画面の上段に表示されている他のユーザの名称のうち、一緒に食事をしたいユーザの名称を、例えば上段から下段へとドラッグすることで、そのユーザを顧客グループに追加することができる。
【0142】
図20の画面の情報は、外食サービス支援サーバ装置11を介して、近隣の他の顧客端末装置12に共有される。従って、例えば顧客Aが自分の顧客端末装置12に表示される
図20の画面において顧客Bを顧客グループに追加すると、顧客Bと顧客Cの顧客端末装置12に表示される
図20の画面において、顧客Aが上段から下段に移動することになる。
【0143】
図20の画面において、顧客A〜Cのいずれかが「OK」ボタンをタッチ操作すると、タッチ操作を受け付けた顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に顧客グループのメンバの各々を識別する顧客名を示すデータ(以下、「顧客グループ識別データ」という)と、顧客端末装置12の現在位置を示すデータ(以下、「現在位置データ」という)が送信される。外食サービス支援サーバ装置11は、顧客端末装置12から顧客グループ識別データと現在位置データを受信すると、
図21に示す画面の表示を指示するデータを生成し、そのデータを顧客グループ識別データにより識別される顧客グループのメンバの各々の顧客端末装置12に送信する。顧客A〜Cの顧客端末装置12は、外食サービス支援サーバ装置11から受信したデータに従い、
図21の画面を表示する。
【0144】
図21(A)の画面は、顧客A〜Cの現在位置から所定距離の範囲内において、顧客A〜Cをメンバとする顧客グループに適合する外食店舗を表示する画面である。顧客グループに適合する外食店舗とは、顧客グループを構成するいずれのメンバにとっても適合する料理品目を提供できる外食店舗を意味する。本実施形態においては、例えば、顧客グループのメンバの各々に対し、適合する料理品目を所定数以上、提供できる外食店舗を、顧客グループに適合する外食店舗とする。
【0145】
図21(A)の画面の下段には、顧客グループに適合する外食店舗が、適合度の高い順にリスト表示される。
図21(A)の上段には、それらの外食店舗と顧客A〜Cの現在位置との関係を示す地図が表示される。
【0146】
図21(A)の画面の下段のリストに表示される外食店舗の名称の色は、その外食店舗と顧客グループの適合性を示す。例えば、外食店舗の名称の色は以下を意味する。
【0147】
青:全てのメンバにとって、料理品目のいずれのカテゴリにおいても、好きな料理品目の数が所定数以上ある。
緑:青以外の場合において、全てのメンバにとって、料理品目のいずれのカテゴリにおいても、嫌いな料理品目の数が所定数以下である。
黄:青及び緑以外の場合において、全てのメンバにとって、料理品目のいずれのカテゴリにおいても、食べられる料理品目の数が所定数以上である。
【0148】
図21(A)の画面の下段のリストには、外食店舗の各々に関し、その外食店舗と顧客グループのメンバの各々との適合性を示すアイコン(以下、「メンバアイコン」という)が表示される。
図21(A)の画面に表示されるメンバアイコンは、例えば、顧客グループのメンバの顧客名を輪で囲んだアイコンであり、その輪の色が、内側に表示されている顧客名のメンバと外食店舗との適合性を示す。例えば、
図21(A)の画面に表示されるメンバアイコンの輪の色は以下を意味する。
【0149】
青:料理品目のいずれのカテゴリにおいても、好きな料理品目の数が所定数以上である。
緑:青以外の場合において、料理品目のいずれのカテゴリにおいても、嫌いな料理品目の数が所定数以下である。
黄:青及び緑以外の場合において、料理品目のいずれのカテゴリにおいても、食べられる料理品目の数が所定数以上である。
【0150】
顧客A〜Cの各々は、自分の顧客端末装置12に表示される
図21(A)の画面により、リスト表示されている外食店舗の各々が、自分及び他のメンバの各々にとって、どの程度適合しているかを知ることができる。
【0151】
顧客A〜Cの各々は、
図21(A)の画面にリスト表示される外食店舗の中から任意の外食店舗をタッチ操作により選択することで、その外食店舗が提供する料理品目の情報を表示する
図21(B)の画面を顧客端末装置12に表示させることができる。
図21(B)の画面には、顧客が選択した外食店舗が提供する料理品目の各々に関し、写真、料理品目名、値段に加え、その料理品目と顧客グループのメンバの各々との適合性を示すメンバアイコンが表示される。
【0152】
例えば、
図21(B)の画面に表示されるメンバアイコンの輪の色は以下を意味する。
赤:食べられない食材が用いられている料理品目である。
黄:赤以外の場合において、嫌いな食材が用いられている料理品目である。
青:赤及び黄以外の場合において、好きな食材が用いられている料理品目である。
緑:赤、黄、青以外の料理品目である。
【0153】
図21の画面を生成するために、外食サービス支援サーバ装置11は、まず、顧客端末装置12から受信した顧客グループ識別データにより識別される顧客に関する第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルを読み出す。また、外食サービス支援サーバ装置11は、顧客端末装置12から受信した現在位置データが示す位置から所定距離の範囲内の外食店舗に関する料理属性厳格度テーブル及び料理属性テーブルを読み出す。
【0154】
続いて、外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように読み出したテーブルに格納されているデータを用いて、顧客グループのメンバの各々と、外食店舗が提供する料理品目の各々との組合せ毎に、その組合せの顧客と料理品目との適合性、すなわち、料理適合性を特定する。
【0155】
続いて、外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように特定した料理適合性に基づき、顧客グループのメンバの各々と外食店舗の各々との適合性、すなわち、顧客店舗適合性を特定する。
【0156】
続いて、外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように特定した顧客店舗適合性に基づき、顧客グループ全体と外食店舗の各々との適合性、すなわち、グループ店舗適合性を特定する。
【0157】
外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように特定したグループ店舗適合性を示す店舗適合性データを、顧客グループのメンバの各々の顧客端末装置12に送信する。
図21(A)の画面の下段のリストに表示される外食店舗の順番及び名称を表示する色は、店舗適合性データに基づき決定される。
【0158】
また、外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように特定した顧客店舗適合性を示す本人店舗適合性データと他人店舗適合性データを、顧客グループのメンバの各々の顧客端末装置12に送信する。本人店舗適合性データは、そのデータを受信する顧客端末装置12のユーザと外食店舗との適合性を示すデータである。また、他人店舗適合性データは、顧客グループのメンバのうち、そのデータを受信する顧客端末装置12のユーザ以外のメンバの各々と外食店舗との適合性を示すデータである。
【0159】
図21(A)の画面の下段のリストに表示されるメンバアイコンの輪の色は、本人店舗適合性データと他人店舗適合性データに基づき決定される。
【0160】
また、外食サービス支援サーバ装置11は、上記のように特定した料理適合性を示す本人料理適合性データと他人料理適合性データを、顧客グループのメンバの各々の顧客端末装置12に送信する。本人料理適合性データは、そのデータを受信する顧客端末装置12のユーザと料理品目の各々との適合性を示すデータである。また、他人料理適合性データは、顧客グループのメンバのうち、そのデータを受信する顧客端末装置12のユーザ以外のメンバの各々と料理品目の各々との適合性を示すデータである。
【0161】
図21(B)の画面に表示されるメンバアイコンの輪の色は、本人料理適合性データと他人料理適合性データに基づき決定される。
【0162】
顧客A〜Cの各々は、
図21の画面を見て、自分と外食店舗との適合性に加え、一緒に食事をする他のメンバと外食店舗との適合性を考慮しながら、利用したい外食店舗を提案することができる。その結果、顧客A〜Cは利用する外食店舗を容易に決定することができる。
【0163】
その後、顧客A〜Cは、利用を決定した外食店舗に行き、その外食店舗のテーブルにつく。顧客A〜Cの各々は、その外食店舗において、顧客端末装置12に
図22の画面を表示させる。
図22の画面は、顧客が、利用する外食店舗とテーブルの番号を入力するための画面である。
【0164】
図22の画面には、顧客の現在位置から所定距離(例えば半径10メートル程度)の範囲内に位置する外食店舗の名称がリスト表示される。
図22の画面にリスト表示される外食店舗は、外食サービス支援サーバ装置11が顧客端末装置12から受信した現在位置データに基づき抽出した外食店舗である。顧客A〜Cの各々は、
図22の画面のリストから、利用する外食店舗の名称を選択する。
【0165】
また、顧客A〜Cの各々は、
図22の画面において、利用するテーブルの番号を入力する。その後、顧客A〜Cの各々が
図22の画面において「OK」ボタンをタッチ操作すると、顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11へ、顧客により選択された外食店舗を識別する店舗識別データと、顧客により入力されたテーブルの番号を示すテーブル識別データが送信される。
【0166】
外食サービス支援サーバ装置11は、顧客A〜Cの顧客端末装置12の各々から受信した店舗識別データとテーブル識別データに基づき、顧客A〜Cが同じ顧客グループのメンバであることを認識する。外食サービス支援サーバ装置11は、店舗識別データにより識別される外食店舗に関する料理属性厳格度テーブル及び料理属性テーブルと、顧客A〜Cに関する第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに基づき、本人料理適合性データ及び他人料理適合性データを生成し、顧客A〜Cの顧客端末装置12の各々にそれらのデータを送信する。
【0167】
図22の画面において「OK」ボタンがタッチ操作されると、顧客端末装置12には
図23に示す画面が表示される。
図23の画面は、顧客端末装置12が外食サービス支援サーバ装置11から受信した本人料理適合性データ及び他人料理適合性データを用いて生成される。
図23の画面には、
図21(B)の画面と同様に、料理品目の各々に関し、写真、独自料理品目名、値段、メンバアイコンが表示される。
【0168】
図23の画面の下段には、左側に個別注文欄、右側にシェア注文欄が表示される。顧客は、注文する料理品目の写真を、これらの注文欄のいずれかにドラッグすることで、その料理品目を仮注文することができる。なお、仮注文とは、料理品目を候補として選択している状態であり、注文が未確定の状態を意味する。顧客は、自分のみで食べる料理品目は個別注文欄にドラッグし、他のメンバとシェアする料理品目はシェア注文欄にドラッグする。
【0169】
シェア注文欄の情報は、外食サービス支援サーバ装置11を介して、顧客グループの他のメンバの顧客端末装置12と共有されている。従って、例えば顧客Aが料理品目Xをシェア注文欄にドラッグすると、顧客Bと顧客Cの顧客端末装置12に表示される
図23の画面において、シェア注文欄に料理品目Xが表示される。
【0170】
顧客A〜Cは、
図23の画面で、メンバアイコンにより他のメンバと料理品目との適合性を考慮しながら、シェアする料理品目を選択することができる。また、シェア注文欄において、他のメンバが注文した料理品目をリアルタイムに知ることができるため、同じ又は類似の料理品目を重複して注文してしまう、という問題が回避される。
【0171】
顧客は、個別注文欄及びシェア注文欄にドラッグした料理品目の各々に関し、「注文」ボタンをタッチ操作することで、その料理品目の注文を確定することができる。注文が確定された料理品目を識別する料理識別データは、テーブル番号を示すテーブル識別データと、その料理品目を注文した顧客を識別する顧客IDと、その料理品目の注文がシェア注文であるか否かを示すフラグデータとともに、外食サービス支援サーバ装置11を介して、店員端末装置13に送信される。店員端末装置13は、外食サービス支援サーバ装置11から受信したデータに従い、注文された料理品目と、その料理品目を注文した顧客のテーブル番号を表示する。店員は、店員端末装置13に表示される情報に従い、顧客に料理を提供する。
【0172】
外食サービス支援サーバ装置11は、料理品目の注文に伴い顧客端末装置12から受信したデータを用いて、料理注文テーブルを更新する。
【0173】
顧客A〜Cは、外食店舗における食事を終えると、各自、顧客端末装置12を用いて料金の決済を行うことができる。
図24は顧客が料金の精算を行うための画面を例示した図である。シェアした料理品目がある場合、顧客は
図24の画面において、シェアした料理品目の料金を自分が全て支払うか、メンバ間で均等に分けて支払うか、他のメンバに支払ってもらい自分は支払わないか、を選択することができる。
【0174】
図24の画面で顧客が「OK」ボタンをタッチ操作すると、顧客端末装置12から外食サービス支援サーバ装置11に、決済を要求する決済要求データが送信される。決済要求データには、
図24の画面において選択された、シェアした料理品目の料金の負担方法を示すデータが含まれる。外食サービス支援サーバ装置11は、顧客端末装置12から受信した決済要求データに従い、料理注文テーブルに格納されている料理注文データに基づき、決済要求データの送信元の顧客端末装置12の顧客に関する決済対象の料金を算出する。続いて、外食サービス支援サーバ装置11は、算出した決済対象の料金の精算の処理を決済サーバ装置15に指示する。
【0175】
決済サーバ装置15により決済が完了すると、外食サービス支援サーバ装置11は料金の支払われた料理品目に関し料理注文テーブルの[ステイタス]のデータを更新するとともに、料金の支払われた料理品目を通知する支払完了通知データを店員端末装置13に送信する。店員端末装置13は、外食サービス支援サーバ装置11から受信した支払完了通知データに基づき、
図25に例示する画面を表示する。
図25の画面には、顧客グループにより注文された料理品目の各々に関し、料金の支払いが完了しているか否かが表示される。
【0176】
外食サービス支援システム1は、或る外食店舗が料理品目の属性を管理する際の厳格度を変更した場合の売上額を推定する機能を有している。
【0177】
図26は、店員が上記の機能を利用するための画面を例示した図である。
図26の画面は店員端末装置13により表示される。
図26の画面には、店員が所属する外食店舗に関する料理属性厳格度テーブルが示す情報が表示される。店員は、
図26の画面において、食材、調理方向等の種別の各々に関し、例えばメニューリストから選択肢を選択することによって、変更後の厳格度を入力する。その後、店員が
図26の画面において「OK」ボタンをタッチ操作すると、店員により入力された変更後の厳格度を示す変更後料理属性厳格度データが店員端末装置13から外食サービス支援サーバ装置11へ送信される。
【0178】
外食サービス支援サーバ装置11は、変更後料理属性厳格度データを受信すると、料理属性テーブル、料理属性テーブル、第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブル、料理注文テーブルに格納されているデータを用いて、変更後料理属性厳格度データの送信元の店員端末装置13の店員が所属する外食店舗に関する料理属性厳格度テーブルに格納されている料理属性厳格度データが示す厳格度から、変更後料理属性厳格度データが示す厳格度に変更した場合の、外食店舗の売上額を推定する。外食サービス支援サーバ装置11は、推定した売上額を示す推定売上額データを、料理注文テーブルに格納されているデータが示す現在の売上額を示す実績売上額データとともに、変更後料理属性厳格度データの送信元の店員端末装置13に送信する。
【0179】
店員端末装置13は、外食サービス支援サーバ装置11から受信した推定売上額データと実績売上額データを用いて、
図26(B)の画面を表示する。
図26(B)の画面には、厳格度の変更前の売上額と、変更後の売上額の推定値が表示される。店員は、
図26(B)の画面に表示される情報を考慮して、例えば、食材の管理を今より厳格に行う等の対策を講じることで、売上額を高めることができる。
【0180】
[変形例]
上述した外食サービス支援システム1は本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形されてよい。以下にそれらの変形の例を示す。
【0181】
(1)上述した第1実施形態において、料理属性テーブルに格納される料理属性データは、料理品目に用いられる食材と調理方法に関する属性を示すが、料理属性データが示す料理品目の属性の種別はこれらに限られない。例えば、料理品目のカロリーや、料理品目に含まれる糖質等の成分を料理属性データが示してもよい。その場合、カロリーや成分に基づき、顧客と料理品目の適合性が特定される。
【0182】
(2)上述した第1実施形態において、顧客の各々と外食店舗との適合性、及び、顧客の各々と料理品目との適合性は、メンバアイコンの輪の色によって顧客に通知される。また、顧客グループと外食店舗との適合性は、外食店舗の名称の色によって顧客に通知される。これらの適合性の通知の態様は色を用いたものに限られない。例えば、顧客端末装置12が、メンバアイコンにアレルゲンを示す文字やマークを付すことによって、食べることができない料理品目の通知が行われてもよい。
【0183】
(3)上述した第1実施形態の説明において用いたデータの構成や画面の構成は例示であって、様々に変更されてよい。
【0184】
(4)本発明は、上述した外食サービス支援サーバ装置11に例示されるシステム、顧客端末装置12に例示される端末装置、店員端末装置13に例示される端末装置、コンピュータにこれらのシステム又は装置が行う処理を実行させるためのプログラム、それらのプログラムを記録するコンピュータ読み取り可能な非一過性の記録媒体、それらのプログラムを記憶しそれらのプログラムに従う処理を行うプロセッサを備えるコンピュータプログラム製品を提案するものである。
【0185】
[第2実施形態]
図27は本発明の一実施形態に係る外食サービス支援システム2の全体構成を示した図である。外食サービス支援システム2は、外食サービスを利用する顧客が、自分及び一緒に外食サービスを利用する他の顧客に適合する外食店舗の検索エンジンを用いた検索を支援するシステムである。
【0186】
外食サービス支援システム2は、外食サービス支援サーバ装置21、顧客端末装置22を備える。
【0187】
外食サービス支援サーバ装置21は、外食サービスを利用する多数の顧客の各々の属性(食品に関する嗜好、帰宅時に用いる交通機関等)に基づき、顧客に対し、その顧客及びその顧客と一緒に外食サービスを利用する顧客にとって適合する外食店舗を、Google(登録商標)等の検索エンジンを用いて検索する際の、検索条件式を生成し、生成した検索条件式を示すテキストデータを顧客端末装置22に送信する。
【0188】
顧客端末装置22は、外食サービス支援サーバ装置21に対し、一緒に外食サービスを利用する複数の顧客(顧客グループ)を識別する識別データを含む要求データを送信し、その応答として顧客端末装置22から送信されてくるテキストデータを受信し、検索エンジンに対し、受信したテキストデータを、検索条件式を示すデータとして入力する。顧客は、顧客端末装置22に対し、一緒に外食サービスを利用する他の顧客を指定する操作を行った後、外食サービス支援サーバ装置21から提示される検索条件式を用いて検索エンジンにより検索を行うことで、顧客グループに適合する外食店舗に関する情報を容易に得ることができる。
【0189】
図27において、外食サービス支援サーバ装置21は1つの装置により構成されているが、外食サービス支援サーバ装置21が複数の装置により構成されてもよい。
【0190】
顧客端末装置22は外食サービスを利用する顧客により利用される端末装置である。
図27において、顧客端末装置22は1つのみ示されているが、顧客端末装置22の数は外食サービス支援システム2を利用する顧客の数に応じて変化する。
【0191】
外食サービス支援サーバ装置21は、外食サービス支援サーバ装置21用のプログラムに従った処理を実行するコンピュータにより実現される。外食サービス支援サーバ装置21の実現に用いられるコンピュータの構成は、
図2に示したコンピュータ10と同様である。
【0192】
顧客端末装置22は、顧客端末装置22用のプログラムに従った処理を実行するコンピュータにより実現される。顧客端末装置22の実現に用いられるコンピュータの構成は、
図3に示したコンピュータ20と同様である。
【0193】
図28は、外食サービス支援サーバ装置21の構成を示した図である。コンピュータ10が、外食サービス支援サーバ装置21のためのプログラムに従う処理を実行すると、コンピュータ10が、
図28に示される構成を備える外食サービス支援サーバ装置21として機能する。
【0194】
外食サービス支援サーバ装置21は、記憶部211、受信部212、送信部213、検索条件特定部214を備える。記憶部211は、プロセッサ101の制御下で動作するメモリ102により実現される。受信部212及び送信部213は、プロセッサ101の制御下で動作する通信インタフェース103により実現される。検索条件特定部214はプロセッサ101により実現される。
【0195】
受信部212は、顧客端末装置22から各種データを受信する。送信部213は、顧客端末装置22に各種データを送信する。
【0196】
記憶部211は、各種データを記憶する。記憶部211が記憶するデータには、予め記憶されているデータと、受信部212が外部の装置から受信したデータが含まれる。送信部213は、記憶部211に記憶されているデータを外部の装置に送信する。
【0197】
検索条件特定部214は、外食店舗を一緒に利用する複数の顧客の各々の属性に基づき、一緒に食事をする複数の顧客で構成される顧客グループに適合する外食店舗を検索するための検索条件式を特定する。
【0198】
記憶部211は、検索条件特定部214が上述した処理を行うために必要とする各種データを記憶している。以下にそれらのデータの構成を説明する。
【0199】
記憶部211には、外食サービス支援サーバ装置21を利用する全ての顧客の各々に関し、
図5〜
図8に示した第1実施形態に係る第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルが格納されている。ただし、第2実施形態における第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルは、肯定的な適合性を示すデータは含むが、否定的な適合性を示すデータは含まない。ここで、肯定的な適合性とは、例えば、「好き」、「食べられる」等である。一方、否定的な適合性とは、例えば、「嫌い」、「食べられない」等である。
【0200】
また、記憶部211には、外食サービス支援サーバ装置21を利用する全ての顧客の各々に関し、自宅及び職場の各々に関する最寄りの交通機関の拠点(駅やバス停等)の位置を示す位置データが記憶されている。
【0201】
記憶部211に記憶されている第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに格納されているデータは、顧客と食品との適合性を示す食品適合性データを構成する。顧客の各々は、顧客端末装置22を用いて、第1実施形態に関し
図17に示した画面と同様の画面から、外食サービス支援サーバ装置21に食品適合性データを登録する。外食サービス支援サーバ装置21は、顧客の各々の顧客端末装置22から送信されてくる食品適合性データを受信し、第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに格納する。
【0202】
また、記憶部211には、いずれかの顧客の顧客端末装置22から送信されてくる要求に応じて、顧客グループに属する複数の顧客の各々に関する食品適合性データが示す適合性と、顧客グループに属する複数の顧客の各々に関する位置データが示す最寄りの交通機関の拠点の位置とを集約するための規則を示す集約規則データが記憶されている。
【0203】
集約規則データが示す規則とは、例えば、以下に示すような規則である。ただし、下記の規則は例示であり、他の様々な規則が採用され得る。
(規則1)顧客グループを構成する所定数(又は所定比率)以上の顧客が「好き」な食材、料理名、味種別、調理方法を検索キーワードとして選択する。
(規則2)顧客グループを構成する全ての顧客の最寄りの交通機関の拠点の位置を含む最小の円の中心に最も近い駅の名称を検索キーワードとして選択する。
【0204】
以下に外食サービス支援システム2の動作を説明する。今、顧客Aが、顧客B及び顧客Cと共に外食サービスを利用したいものとする。顧客Aは、自分の顧客端末装置22に顧客グループを指定するための画面を表示させる。顧客Aは、例えば、第1実施形態に関し
図20に示した画面と同様の画面に表示される顧客名の一覧から顧客B及び顧客Cを選択することにより、顧客A〜Cで構成される顧客グループを指定し、「OK」ボタンに対しタッチ操作を行う。そのタッチ操作に応じて、顧客端末装置22は外食サービス支援サーバ装置21に、顧客A〜Cを識別する識別データを含む要求データを送信する。
【0205】
外食サービス支援サーバ装置21は、顧客端末装置22から要求データを受信すると、要求データに含まれる識別データにより識別される顧客A〜Cに関する食品適合性データを第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルから読み出す。また、外食サービス支援サーバ装置21は、顧客A〜Cに関する位置データを記憶部211から読み出す。外食サービス支援サーバ装置21は、読み出したそれらのデータが示す適合性及び位置を集約し、集約した結果を示すテキストデータを生成する。外食サービス支援サーバ装置21が生成するテキストデータは、例えば、「東京駅 辛い ラーメン」などの検索キーワードの羅列を示すデータである。外食サービス支援サーバ装置21は、生成したテキストデータを、要求データの送信元の顧客端末装置22に送信する。
【0206】
要求データの送信元の顧客端末装置22は、要求データに対する応答として外食サービス支援サーバ装置21から送信されてくるテキストデータを受信すると、
図29に示す画面を表示する。
図29の画面の上段には、顧客グループのメンバが表示されている。
図29の画面の下段には検索エンジンの検索キーワード入力欄が表示され、その検索キーワード入力欄には、外食サービス支援サーバ装置21から顧客端末装置22が受信したテキストデータが示す検索キーワードの羅列が入力されている。これらの検索キーワードは、画面の上段に表示される複数のメンバにとって、食品の適合性と移動の利便性の観点から望ましい外食店舗を検索するための検索キーワードである。
【0207】
顧客Aは、
図29の画面において、必要に応じて検索キーワードを編集した後、「検索」ボタンに対しタッチ操作を行う。その結果、顧客端末装置22には検索エンジンにより検索の結果を示す画面が表示される。
【0208】
上述した外食サービス支援システム2によれば、顧客は、一緒に外食サービスを利用する顧客を指定することで、自分及び一緒に外食サービスを利用する顧客にとって適合する外食店舗を容易に検索することができる。
【0209】
[変形例]
上述した外食サービス支援システム2は本発明の技術的思想の範囲内で様々に変形されてよい。以下にそれらの変形の例を示す。
【0210】
(1)上述した第2実施形態において、検索エンジンを用いた検索は顧客端末装置22において行われる。これに代えて、外食サービス支援サーバ装置21が検索エンジンを用いた検索を行い、検索結果を示す検索結果データを要求データの送信元の顧客端末装置22に送信してもよい。この場合、顧客端末装置22は要求データの応答として外食サービス支援サーバ装置21から検索結果データを受信し、受信した検索結果データが示す検索の結果を表示する。
【0211】
(2)上述した第2実施形態においては、第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに含まれる食品に関する適合性を示すデータは、否定的な適合性を示すデータは含まない。これは、検索エンジンのあるものは、不要なキーワードを除いた検索ができないものがあるためである。不要なキーワードを除いた検索ができない検索エンジンにおいて、例えば、「辛いものが嫌い」という否定的な適合性を示すデータから抽出した「辛い」という言葉を検索キーワードとして用いた検索を行うと、「辛い」料理品目を提供する外食店舗が検索されてしまい、意図した検索結果が得られない。そのため、上述した第2実施形態においては、ユーザがどのような検索エンジンを用いても意図した検索結果が得られるように、否定的な食品に関する適合性を示すデータは用いないことにしている。
【0212】
検索エンジンの中には、不要なキーワードを除いた検索ができるものがある。例えば、Googleの検索エンジンにおいては、除外したいキーワードの前に半角ハイフンを付けることで、そのキーワードを含まないWebページを上位に表示させることができる。従って、第2実施形態において、第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに肯定的な適合性を示すデータと否定的な適合性を示すデータを区別して格納しておき、否定的な適合性を示すデータから抽出したキーワードには前に半角ハイフンを付して用いるようにしてもよい。例えば、顧客A〜Cのいずれかが辛い食べ物が苦手である場合、
図29の画面において、検索キーワード入力欄には、例えば「東京駅 -辛い ラーメン」が表示されることになる。
【0213】
(3)上述した変形例(2)の代替策として、第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルに肯定的な適合性を示すデータと否定的な適合性を示すデータを区別して格納しておき、顧客端末装置22は検索エンジンにより肯定的な適合性を示すデータから抽出した検索キーワードを用いて検索を行うとともに、顧客Aが検索エンジンによる検索結果から外食店舗を決定するときの参考情報として、顧客グループのメンバにとっての食品に関する適合性(否定的なものを含む)を表示してもよい。
【0214】
図30は、この変形例において顧客端末装置22が表示する画面を示した図である。
図30の画面においては、
図29の画面に表示される情報に加え、顧客グループのメンバの各々の食品に関する適合性を示す情報が表示される。この情報は、外食サービス支援サーバ装置21が第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルから抽出した顧客A〜Cに関する食品適合性データが示す情報である。顧客端末装置22は、外食サービス支援サーバ装置21から顧客A〜Cに関する食品適合性データを受信し、受信した食品適合性データを用いて、
図30の画面の下段の情報を表示する。
【0215】
例えば、
図30の画面の例では、顧客Bはイタリアン料理が苦手であり、顧客Cは辛い料理が苦手であることが分かる。従って、顧客Aは、検索結果として表示されるWebページの内容を見ながら顧客A〜Cが利用する外食店舗を決定する際に、イタリア料理の外食店舗や辛い料理を多く提供している外食店舗は候補から外すことで、いずれのメンバにとっても望ましい外食店舗を容易に決定することができる。
【0216】
(4)顧客グループのメンバに、例えば特定の食材にアレルギー反応を示す体質のメンバが含まれるような場合、顧客は外食店舗を決定する際に、候補となる外食店舗に対し、料理の調理において、その特定の食材のコンタミが生じないように管理が行われているかを確認したい場合がある。そのようなニーズに応えるために、顧客グループのいずれかのメンバにとって食品に関する禁忌事項がある場合、それらの禁忌事項に関する外食店舗への確認事項を顧客端末装置22が表示してもよい。
【0217】
図31は、この変形例において顧客端末装置22が表示する画面を示した図である。
図31の画面においては、顧客A〜Cのいずれかに小麦アレルギーの人がおり、その人はコンタミにより小麦が混入した料理であっても食べられない場合に、外食店舗の店員に確認すべき内容が表示されている。
【0218】
図31の画面に表示される情報は、外食サービス支援サーバ装置21が第1顧客属性テーブル〜第4顧客属性テーブルから抽出した顧客A〜Cに関する食品適合性データに応じて生成した情報である。外食サービス支援サーバ装置21は、否定的な適合性を示すデータのうち、外食店舗に確認を要するものに関して、確認の内容を示す確認内容データを記憶している。例えば、食材名が「小麦」、重要度が「コンタミ程度でも食べられない」というデータに対応付けて、外食店舗に確認すべき内容を示す「小麦アレルギーの人がいます。調理機器を分けてもらえますか?」という確認内容データを記憶している。
【0219】
外食サービス支援サーバ装置21は、例えば、顧客A〜Cに関する食品適合性データに、食材名が「小麦」、重要度が「コンタミ程度でも食べられない」というデータが含まれる場合、予めこの食品適合性データに対応付けて記憶している確認内容データを顧客端末装置22に送信する。顧客端末装置22は、外食サービス支援サーバ装置21から受信した確認内容データが示す内容を、
図31の画面に表示する。
【0220】
顧客Aは、例えば、検索エンジンにより検索されたWebページの情報に基づき利用する外食店舗の候補を決定すると、その候補の外食店舗に電話をかけて、
図31の画面に表示される内容を確認する。また、その候補の外食店舗のWebページに問い合わせフォームが含まれるような場合、顧客Aは画面31に表示される内容をコピーし、問い合わせフォームに貼り付けることで、外食店舗に対し食品の禁忌事項に関する問い合わせを容易に行うことができる。
外食サービス支援システムは、外食サービス支援サーバ装置と、外食サービスを利用する顧客が使用する顧客端末装置と、外食店舗の店員が使用する店員端末装置を備える。外食サービス支援サーバ装置には、様々な外食店舗の各々に関し、外食店舗が提供する料理品目の各々の属性を示す料理属性データが記憶されている。また、外食サービス支援サーバ装置には、様々な顧客の各々に関し、顧客と食品の属性との適合性を示す食品適合性データが記憶されている。外食サービス支援サーバ装置は、いずれかの顧客端末装置から、一緒に食事をする複数の顧客を識別するデータを受信し、それらの顧客の各々と料理品目の各々との適合性を特定し、特定した適合性を示すデータを、それらの顧客の各々の顧客端末装置に送信する。顧客端末装置は外食サービス支援サーバ装置から受信したデータを用いて、自装置のユーザが一緒に食事をする他人と料理品目との適合性を表示する。