(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0012】
A.第1実施形態
<システム構成>
図1は、第1実施例に係るゲームシステム100の構成の一例を示す図である。
ゲームシステム100は、ゲーム管理装置10と、複数のユーザ端末20とを含んで構成される。ゲーム管理装置10と複数のユーザ端末20とは、ネットワークNを介して相互通信可能となっている。
【0013】
ネットワークNのうちの1つまたは複数の部分は、有線ネットワークや無線ネットワークであってもよい。ネットワークNは、限定でなく例として、アドホック・ネットワーク(Ad Hoc Network)、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(Virtual Private Network:VPN)、ローカル・エリア・ネットワーク(Local Area Network:LAN)、ワイヤレスLAN(Wireless LAN:WLAN)、広域ネットワーク(Wide Area Network:WAN)、ワイヤレスWAN(Wireless WAN:WWAN)、大都市圏ネットワーク(Metropolitan Area Network:MAN)、インターネットの一部、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)の一部、携帯電話網、ISDNs(Integrated Service Digital Networks)、無線LANs、LTE(Long Term Evolution)、CDMA(Code Division Multiple Access)、ブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、衛星通信など、または、これらの2つ以上の組合せを含むことができる。
【0014】
<ゲームシステム100の概要>
本実施形態では、ゲーム管理装置10による制御のもと、オンラインのポーカーゲーム(ここでは、テキサスホールデム)が実施される。
【0015】
各プレイヤは、自身のユーザ端末20を利用して、ゲーム管理装置10からゲームデータなどを受信する。各プレイヤには、ユーザ端末20に対応づけて、識別情報及びパスワードを含むアカウント情報が割り当てられている。このアカウント情報は、ログインの際に、ユーザ端末20からゲーム管理装置10に送信され、ゲーム管理装置10におけるユーザ認証に利用される。
【0016】
ユーザ認証に成功すると、ゲーム管理装置10とユーザ端末20との相互通信が可能となる。各プレイヤは、自身のユーザ端末20を利用してゲーム管理装置10にアクセスし、ポーカーゲームに参加する。各プレイヤは、ポーカーゲームをプレイしている最中に、そのゲームをフォールドする(降りる)と、次のゲームの開始まで時間が空く。本実施形態では、この空き時間に、ゲームを降りた当該プレイヤのユーザ端末20に広告を表示することで、効率的な広告表示を実現する(詳細は後述)。
【0017】
ゲーム管理装置(サーバ装置)10は、例えばサーバコンピュータにより実現され、各プレイヤのユーザ端末20と連携してオンラインのポーカーゲームを実施するとともに、適切なタイミングで各ユーザ端末20に広告表示を行う(詳細は後述)。
【0018】
ユーザ端末20は、各プレイヤが所持する端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、パーソナルコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータデバイス、ウェアラブル端末などによって構成されている。ユーザ端末20には、オンラインのポーカーゲームを実行するためのコンピュータプログラム(以下、「専用アプリ」ともいう)が格納されている。ユーザ端末20は、各プレイヤの操作に応じて、専用アプリやインターネットブラウザ等を動作させることで、オンラインのポーカーゲームへの参加をはじめ、各種サービスを実行する。
【0019】
<ハードウェア構成>
図2は、ゲーム管理装置10、ユーザ端末20のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲーム管理装置10及びユーザ端末20は、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等の記憶装置2、有線又は無線通信を行う通信IF(Interface)3、入力操作を受け付ける入力デバイス4、及び情報の出力を行う出力デバイス5を有する。入力デバイス4は、例えばキーボード、マウス、タッチパネル、マイク等である。出力デバイス5は、例えば、ディスプレイ(画面)及び/又はスピーカ等である。
【0020】
以下、
図3を参照しながら、ゲーム管理装置10の機能構成について、詳細に説明する。
【0021】
<機能ブロック構成>
ゲーム管理装置10は、記憶部110と、ゲーム実行部120と、受付部130と、表示制御部140と、広告表示判断部150、広告選択部160と、広告表示制御部170とを含む。
【0022】
ゲーム実行部120と、受付部130と、表示制御部140と、広告表示判断部150と、広告選択部160と、広告表示制御部170は、ゲーム管理装置10のCPU1が記憶装置2に記憶された各種プログラムを実行することによって実現される。なお、プログラムは、USBメモリやCD−ROM等の記憶媒体に格納することができる。
【0023】
記憶部110は、記憶装置2によって実現され、オンラインのポーカーゲームや効率的な広告表示を実現するためのゲームプログラム111のほか、ユーザDB112、広告DB113、広告条件テーブル114などを記憶する。
【0024】
ユーザDB112には、ユーザID、ユーザ基本情報、プレイ履歴情報などが対応付けて登録されている。
図4は、ユーザDB112の登録内容を例示した図である。
ユーザIDは、ゲームを実施する各プレイヤを識別するための情報である。ユーザ基本情報は、ユーザ名や性別、年齢や家族構成、住所、連絡先、勤務先、年収、趣味などを含む。プレイ履歴情報は、過去所定期間分のゲームの勝敗をあらわす勝敗情報や、所持するチップをあらわすチップ情報などを含む。
【0025】
広告DB113には、広告ID、種別情報、広告概要情報、広告時間情報、広告データなどが対応づけて登録されている。
【0026】
図5は、広告DB113の登録内容を例示した図である。
ここで、「広告」とは、スポンサー(広告主)が本ゲームを通じて商品やサービス、事業などの情報を広く宣伝することを意味する。
【0027】
広告IDは、各広告を識別するための情報である。種別情報は、広告の種類をあらわす情報であり、本実施形態では、静止画を利用した静止画広告、動画を利用した動画広告、アンケートを利用したアンケート広告の3種類に分類される。
【0028】
広告概要情報は、広告の概要をインデックス的にあらわす情報であり、例えば、「健康」、「食品」、「映画」、「投資」、「カジノ」・・・などである。
広告時間情報は、広告の時間的長さをあらわす情報である。
広告データは、広告を表示するためソースデータである。
【0029】
広告条件テーブル114は、広告表示に関する条件が記述されたテーブルである。
図6は、広告条件テーブル114の登録内容を例示した図である。
【0030】
広告条件テーブル114には、広告表示の開始条件をあらわす表示開始条件、広告表示の終了条件をあらわす表示終了条件、広告表示の開始条件に合致した場合であっても、例外的に広告を表示しない条件をあらわす例外条件などが登録されている。なお、表示開始条件、表示終了条件、例外条件の詳細については後述することとし、説明を続ける。
【0031】
図3に戻り、受付部(受付手段)130は、各プレイヤによるポーカーゲームに関する様々な操作を、ユーザ端末20からネットワークNを介して受け付ける。
【0032】
ゲーム実行部(実行制御手段)120は、プレイヤによるユーザ端末20の操作に従い、オンラインのポーカーゲームのゲームプログラム111を実行することで、ポーカーゲームの進行を制御する。
【0033】
表示制御部140は、ゲーム実行部120によるポーカーゲームの進行に応じて、2次元または3次元のゲーム画像などを生成する。表示制御部140は、生成したゲーム画像を、ネットワークNを介して各プレイヤのユーザ端末20に送信する。
【0034】
広告表示判断部150は、受付部130が受け付けた各プレイヤによるポーカーゲームの操作と、広告条件テーブル114とを比較することで、広告の表示開始タイミングや表示終了タイミングを判断する。さらに、広告表示判断部150は、広告を表示すべきと判断した場合に、その広告の表示対象(すなわち、広告を表示すべきプレイヤ)を特定する。
【0035】
広告選択部160は、ユーザDB112や広告DB113を参照することで、表示すべき広告を選択し、広告表示制御部170に通知する。なお、広告の選択動作については後に詳述する。
【0036】
広告表示制御部(表示制御手段)170は、広告選択部160によって選択された広告を、特定されたプレイヤのユーザ端末20に表示する制御を行う。広告表示制御部170は、選択された広告の広告データを、ネットワークNを介して特定されたプレイヤのユーザ端末20に送信する。
【0037】
次に、ゲームシステム100による、オンラインのポーカーゲーム(ここではテキサスホールデム)の流れについて説明し、次いで、ポーカーゲームの中で行われる広告表示について説明する。
【0038】
テキサスホールデムは、プレイヤ本人しか見ることができない2枚のプレイヤカードと、全プレイヤが共通で使用できる最大5枚のコミュニティカードとを組み合わせて、互いに最強の役を作って競うカードゲームである。
【0039】
図7は、ゲーム管理装置10によって実行される、テキサスホールデムのゲーム処理を示すフローチャートである。
まず、ゲームに参加しようとするプレイヤは、自身のユーザ端末20を利用してゲーム管理装置10にアクセスし、ゲームへの参加要求を行う。
【0040】
ゲーム管理装置10のゲーム実行部120は、各ユーザ端末20からゲームへの参加要求を受け取ると、ユーザ認証等を行った後、ゲーム開始処理を実行する(ステップS1)。
ゲーム開始処理において、ゲーム実行部120は、ゲームへの参加を認めたプレイヤの席順などを決定する。
【0041】
各プレイヤの席順などを決定すると、ゲーム実行部120は、各プレイヤに2枚の手札(プレイヤカード)を配布する。一方、表示制御部140は、各プレイヤのユーザ端末20に対し、ゲームの進行状況ととともに、各プレイヤに配布されたプレイヤカードを表示する(ステップS2)。
【0042】
図8は、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20のディスプレイに表示されるゲーム画面p1を例示した図である。
ゲーム画面p1は、第1表示領域a1と第2表示領域a2を備えて構成される。第1表示領域a1には、ゲームテーブルとともに、ゲームの進行状況(例えば、各プレイヤによるベット状況など)などをあらわす情報が表示される。一方、第2表示領域a2には、当該プレイヤに配布された2枚のプレイヤカードが表示される。
図8に示す例では、プレイヤ(「F」)は、ゲーム画面p1の第2表示領域a2を確認することで、「スペードの7」と「ダイヤの2」が、プレイヤカードとして配布されたことを把握する。
【0043】
ステップS3に進むと、ゲーム実行部120は、各プレイヤによるベットなどのアクションの受付を開始する。このステップ(ラウンド)を「プリフロップ」という。
【0044】
テキサスホールデムでは、各プレイヤによるアクションの順番は、席順によって決められている。
図8を例に説明すると、ディーラーボタンDが置かれたプレイヤの左隣のプレイヤが、1番手(スモールブラインド)となり、最初にアクションを行う。次に、1番手の左隣の2番手(ビッグブラインド)のプレイヤがアクションを行い、以降、左隣のプレイヤが順次アクションを行い、ディーラーボタンDが置かれた最後のプレイヤがアクションを行うと、アクションの受付が終了する。アクションとしては、例えば「ベット(チップを賭ける)」、「チェック(チップを賭けない)」、「コール(前のプレイヤと同じ枚数のチップを賭ける)」、「フォールド(ゲームから降りる)」がある。
【0045】
ステップS4に進むと、ゲーム実行部120は、3枚のコミュニティカードを、表向きにしてゲームテーブル上に出す。表示制御部140は、各プレイヤのユーザ端末20に対し、ゲームテーブルに出された3枚のコミュニティカードを表示する。このラウンドを「フロップ」という。
【0046】
ステップS5に進むと、ゲーム実行部120は、ステップS3と同様に、各プレイヤによるアクションの受付を行う。
【0047】
ステップS6に進むと、ゲーム実行部120は、さらに1枚のコミュニティカードを追加して、合計4枚のコミュニティカードをゲームテーブル上に出す。表示制御部140は、各プレイヤのユーザ端末20に対し、ゲームテーブルに出された4枚のコミュニティカードを表示する。このラウンドを「ターン」という。
【0048】
ステップS7に進むと、ゲーム実行部120は、コミュニティカードが3枚出されたときと同様、各プレイヤによるアクションの受付を行う。
【0049】
ステップS8に進むと、ゲーム実行部120は、最後の1枚のコミュニティカードを追加して、合計5枚のコミュニティカードをゲームテーブル上に出す。表示制御部140は、各プレイヤのユーザ端末20に対し、ゲームテーブルに出された5枚のコミュニティカードを表示する。このラウンドを「リバー」という。
【0050】
ステップS9に進むと、ゲーム実行部120は、コミュニティカードが3枚、4枚出されたときと同様、各プレイヤによる最後のアクションの受付を行う。
【0051】
最後のアクションの受付が終了すると、ゲーム実行部120は、フォールドせずに残ったプレイヤのプレイヤカードを公開する。これを「ショーダウン」という。表示制御部140は、各プレイヤのユーザ端末20に対し、ショーダウンされた状況を表示する。そして、ゲーム実行部120は、各プレイヤに配布された2枚のプレイヤカードと、ゲームテーブルに出された5枚のコミュニティカードとを比較することで、最も強い役を作ったプレイヤを勝者として決定する。
【0052】
勝者のプレイヤには、ポット(各プレイヤがベットしたチップが集められた箇所)に溜まっている全てのチップが与えられる。ゲーム実行部120は、勝者のプレイヤにポットのチップを加算するなどして当該ゲームの精算を行う(ステップS10)。ゲーム実行部120は、当該ゲームの精算結果を、記憶部110のゲーム履歴情報に反映する。
【0053】
以上説明したゲーム処理が、ゲームごとに繰り返し実行されることになる。このようなゲーム処理と並行して、以下に示す広告表示処理がゲーム管理装置10によって間欠的に実行される。
【0054】
図9は、ゲーム管理装置10によって実行される、広告表示処理を示すフローチャートである。
ゲーム管理装置10の広告表示判断部150は、受付部130が受け付けた各プレイヤによるポーカーゲームの操作(アクション)と、広告条件テーブル114とを比較することで、広告を表示すべきか否かを判断する(ステップSa1)。
【0055】
図6に示すように、広告条件テーブル114には、表示開始条件として、プレイヤによるゲームに関する操作(例えば、ベット操作など)を必要としない所定のタイミングなどが設定されている。例えば、
図6に示す表示開始条件であれば、プレイヤは、フォールドした時点でそのゲームを降りたことになるから、次のゲームが開始されるまでは、ゲームに関する操作は必要とされない。
【0056】
図9に戻り、広告表示判断部150は、いずれのプレイヤのアクションも、広告条件テーブル114に登録されている表示開始条件に合致していない場合には、広告を表示すべきでないと判断する(ステップSa2;NO)。一方、広告表示判断部150は、いずれかのプレイヤによるアクションが広告条件テーブル114に登録されている表示開始条件に合致していることから、広告を表示すべきと判断すると(ステップSa1;YES)、広告を表示すべきプレイヤを特定し(ステップSa2)、広告選択部160及び広告表示制御部170に通知する。例えば、
図8に示すプレイヤ(「F」)が、「フリップ」の後にフォールド(すなわち、特定操作)した場合、広告表示判断部150は、プレイヤ(「F」)に広告を表示すべきと判断する。なお、広告を表示するプレイヤは、必ずしも1人に限られない。例えば、3名のプレイヤ(「F」、「A」、「C」)がフリップ後にフォールドした場合には、この3名のプレイヤ(「F」、「A」、「C」)が、広告を表示すべきプレイヤとなる。
【0057】
広告選択部160は、ユーザDB112や広告DB113を参照することで、特定されたプレイヤに表示すべき広告を選択する(ステップSa3)。一例として、特定されたプレイヤ(ここでは「F」を想定)のユーザ基本情報に基づき、そのプレイヤがもっとも興味を示すと思われる広告を選択する。例えば、プレイヤ(「F」)の年齢は「20歳」、趣味が「トレーニング」である場合には、「健康」に興味があると推測される。この場合、広告選択部160は、広告DB113の広告概要情報を参照し、「健康」に関連する広告を選択し、広告表示制御部170に通知する。
【0058】
広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告の広告データを、広告DB113から読み出し、その広告を表示すべきプレイヤ(ここでは「F」)のユーザ端末20に表示する制御を行う(ステップSa4)。
【0059】
図10は、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20のディスプレイに、広告が表示される場合のゲーム画面p2を例示した図である。
【0060】
図10に示すように、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20のディスプレイには、「健康」に関連する広告が表示される。具体的には、プレイヤ(「F」)によってフリップ後にフォールドされると、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20に表示されるゲーム画面p2の第2表示領域a2は、
図8に示すプレイヤ(「F」)に配布された2枚のプレイヤカードから、
図10に示す「健康」に関連する広告の表示(再生)に切り換わる。
【0061】
なお、第2表示領域a2が広告の再生に切り換わった後においても、第1表示領域a1にはプレイヤ(「F」)がフォールドした後の他のプレイヤのプレイやコミュニティカードが表示されていく経過などは引き続き表示される。これにより、プレイヤ(「F」)は、フォールドした後においても、全体のゲームの流れや勝敗の行方などを把握しつつ、再生される広告の内容を確認することができる。
【0062】
一方、広告表示判断部150は、広告表示制御部170により広告の表示が開始されると、広告条件テーブル114の表示終了条件を参照し、広告表示を終了すべきタイミングが到来したか否かを判断する(ステップSa5)。
【0063】
広告表示判断部150は、例えば、未だ「ターン」の段階でゲームが継続しており、広告表示を終了すべきタイミングではないと判断すると(ステップSa5;NO)、ステップSa4に戻る。この場合、広告表示制御部170は、プレイヤ(「F」)への広告表示を継続する。
【0064】
また、広告表示を終了すべきタイミングではないと判断しているときに、1単位の広告の表示(例えば動画広告など)が終了した際には、広告選択部160に対して新たな広告の選択を指示する。広告選択部160は、かかる指示に従い、新たな広告を選択し、広告表示制御部170に通知する。広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告の広告データを、広告DB113から読み出し、その広告を表示する。
【0065】
一方、広告表示制御部170は、例えば、次のゲームが開始され、プレイヤカードの配布が開始されると、広告表示を終了すべきタイミングが到来したと判断し(ステップSa5;YES)、広告表示制御部170に対し、プレイヤ(「F」)への広告表示を一時中断すべき指示を送る。広告表示制御部170は、かかる指示に従い、プレイヤ(「F」)への広告表示を一時中断し(ステップSa6)、処理を終了する。なお、広告表示を「一時中断」としたのは、次回、同一プレイヤに広告を表示するタイミングが到来した場合に、中断したところから広告表示を再開させるためである。もっとも、一時中断ではなく、広告表示を完全に終了させ、次回、広告を表示するタイミングが到来した場合には、新たな広告を表示するようにしてもよい。
【0066】
以上説明したように、本実施形態によれば、プレイヤのゲームに関する操作(例えば、ベット操作など)を必要としない所定のタイミングで、当該プレイヤのユーザ端末に広告を表示する。このように、各プレイヤのゲームを邪魔することなく効率よく広告を表示することで、ゲームシステムのオペレータは、多くの広告収入を得ることが可能となる。
【0067】
また、従来のオンラインポーカーゲームにおいてはプレイヤがゲームからフォールドすると、次ゲームが開始されるまでは他のプレイヤのプレイや、コミュニティカードの表示を見ているだけで手持無沙汰である。本実施形態では、このような期間に広告を流すことによって、プレイヤは、通常の広告が表示されるときのような時間を無駄にさせられている気持ちを感じず、広告に対して好ましくないイメージを持ちにくくなる。
【0068】
上記の例では、表示開始条件に合致している場合に、該当するプレイヤに広告を表示したが、これに限られない。表示開始条件に合致した場合であっても、例外条件(所定条件)に合致した場合には、当該プレイヤに広告を表示しない。
【0069】
具体的には、
図7に示す「プリフロップ」→「フロップ」→「ターン」→「リバー」というゲームの流れにおいて、あるプレイヤ(例えば「A」)が、「リバー」でフォールドしたとする。この場合、
図6の広告条件テーブル114に示すように、フォールドすることは、表示開始条件に合致するものの、「リバー」でフォールドすることは、例外条件に合致することから、広告表示判断部150は、表示すべきでないと判断する。この場合、広告表示制御部170は、当該プレイヤのユーザ端末に広告を表示しないように制御する。なお、「リバー」でフォールドすることを例外条件の1つとして設定したのは、次のゲームが開始されるまでの時間が短く、効果的な広告表示が難しいためである。もっとも、いかなる条件を例外条件として設定するかは、システムの運用等に応じて適宜設定・変更可能である。
【0070】
なお、広告表示判断部150は、ゲームに参加するプレイヤの人数を考慮のうえ、広告を表示すべきか否かを判断してもよい。一般に、ゲームに参加するプレイヤの人数が多いと、ゲームの各ラウンドに要する時間も長くなるため、広告表示に十分な時間を確保することができる。一方、ゲームに参加するプレイヤの人数が少ないと、ゲームの各ラウンドに要する時間は短く、広告表示に十分な時間を確保することが難しい。よって、例えばゲームに参加するプレイヤの人数が閾値Nth1以上(例えば、8人以上)の場合には、「リバー」でフォールドしたとしても広告を表示するように、広告条件テーブル114を設定する。
【0071】
一方で、ゲームに参加するプレイヤの人数が閾値Nth2未満(例えば、3人未満)の場合には、「リバー」のみならず、「ターン」でフォールドしたとしても広告を表示しないように、広告条件テーブル114を設定してもよい。
【0072】
また、上記の例では、次のゲームが開始され、プレイヤカードの配布が開始された場合に、広告表示を終了する態様を例示したが、これに限る趣旨ではない。例えば、選択した広告表示(再生)が終了した時点で、次のゲームの準備が開始されている場合には、次の広告(すなわち2番目の広告)を表示することなく、広告表示を終了してもよい。
【0073】
また、各プレイヤは、自身のユーザ端末20に表示される広告をキャンセル(またはスキップ)できるようにしてもよい。広告表示制御部170は、例えばプレイヤによって選択された広告の表示のキャンセル操作がなされると、広告選択部160に対し、別の広告を選択すべき指示を送る。広告選択部160は、広告表示制御部170の指示に従い、ユーザDB112や広告DB113を参照することで、別の広告を選択する。例えば、先に提示した広告が「健康」に関するものであった場合には、それ以外のジャンル(例えば、「映画」)に関する広告を選択する。広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告の広告データを、広告DB113から読み出し、当該プレイヤのユーザ端末20に表示する。このように、プレイヤによって最初に選択された広告がキャンセルされた場合には、別の広告を選択して表示するようにしてもよい。
【0074】
また、各プレイヤが表示される広告に興味を示した場合には、ゲームよりも優先して、当該広告に関する所定の情報入力を受け付けるようにしてもよい。
【0075】
すなわち、プレイヤが表示される広告に興味を示したことにより、資料請求などの操作が行われた場合には、ステップSa5で広告表示を終了すべき条件が満たされた場合でも、ゲーム実行部120は、当該プレイヤの次ゲームのプレイから除いて他のプレイヤからなるゲームを開始させ、当該プレイヤは資料請求に関する入力手続きを行えるように処理させても良い。
【0076】
図11は、ゲーム管理装置10によって実行される、広告表示処理の別例を示すフローチャートである。なお、広告に関する情報入力を優先して受け付ける点を除けば、
図9に示す広告表示処理と同様であるため、対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0077】
ステップSa4において、広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告をプレイヤ(「F」)のユーザ端末20に表示すると、広告表示判断部150は、当該プレイヤによって広告に関する情報入力が行われたか否かを判断する(ステップSa7)。情報入力の例として、例えば、広告対象となった商品やサービス(例えば、不動産や保険など)について、資料請求のための入力が行われる場合や、アンケート広告について、回答入力が行われる場合などが挙げられる。
【0078】
広告表示判断部は、当該プレイヤによって広告に関する情報入力が行われていないと判断すると(ステップSa7;NO)、ステップSa5に進み、広告表示を終了すべきタイミングが到来したか否かの判断を行う。
【0079】
一方、広告表示判断部150は、当該プレイヤによって広告に関する情報入力が行われていると判断すると(ステップSa7;YES)、当該情報入力が完了したか否かを判断する(ステップSa8)。例えば、アンケート広告であれば、最後のアンケート項目に対する回答入力が行われたか否かを判断する。広告表示判断部150は、当該情報入力が未だ完了していないと判断すると(ステップSa8;NO)、ステップSa8の処理を繰り返し実行する。
【0080】
その後、広告表示判断部150は、当該情報入力が完了したと判断すると(ステップSa8;YES)、広告表示を終了し(ステップSa9)、以上説明した処理を終了する。
このように、広告に関する所定の情報入力を受け付けた場合には、ゲームの開始よりも優先して、その広告表示を継続する。また、その際には当該プレイヤ以外のプレイヤによるゲームを開始させても良い。これにより、より効率的な広告表示が可能となるとともに、広告に関する情報入力を行っていない他のプレイヤは、通常通りゲームを開始することができるため、スムーズにゲームを進めることができる。
【0081】
また、上記の例では、ユーザ端末20のディスプレイに広告を表示する際、
図10に示すように、第2表示領域a2の全面に広告表示を行ったが、これに限る趣旨ではない。例えば、第2表示領域a2に自身のプレイヤカードと広告の両方を表示するようにしてもよい。例えば、第2表示領域a2に自身のプレイヤカードを縮小して表示するとともに、第2表示領域a2の空いたスペースに広告を表示してもよい。
【0082】
また、上記の例では、広告表示の有無を問わず、第1表示領域a1と第2表示領域a2の比率(例えば、1対1)を固定した場合について説明したが、かかる比率を変化させてもよい。例えば、広告を表示する場合には、第1表示領域a1と第2表示領域a2の比率を1対2にするなどして、広告を表示する第2表示領域a2が、第1表示領域a1よりも大きくなるように、表示領域を変更してもよい。
【0083】
B.第2実施形態
第1実施形態では、プレイヤのユーザ基本情報に基づき、そのプレイヤがもっとも興味を示すと思われる広告を選択する場合について説明した。これに対し、第2実施形態では、プレイヤのプレイスタイルを分析し、分析結果に基づいて、各プレイヤのプレイスタイル(属性)に応じた広告を選択する場合について説明する。
【0084】
ポーカーゲームの分野においては、ゲームへの参加率と、レイズなどのアクションの仕方で、大きく4つのプレイスタイルに分類できることが知られている。
図12は、4つのプレイスタイルの説明図である。横軸にゲームへの参加率を示し、縦軸にレイズの回数を示す。
【0085】
一般に、ゲームへの参加率が高く、なかなかフォールドしないプレイスタイルは「ルース」と呼ばれ、ゲームへの参加率が低く、早めにフォールドするプレイスタイルは「タイト」と呼ばれる。
また、レイズ回数が多いプレイスタイルは「アグレッシブ」と呼ばれ、レイズ回数が少ないプレイスタイルは「パッシブ」と呼ばれる。
【0086】
これら「ルース」と「タイト」、「アグレッシブ」と「パッシブ」の組み合わせにより、各プレイヤのプレイスタイルは、「タイト・アグレッシブ」、「ルース・アグレッシブ」、「タイト・パッシブ」、「ルース・パッシブ」、の4つに分類される。
【0087】
4つの各プレイスタイルに分類されるプレイヤの特徴(性格)を表せば以下のとおりである。
(1)タイト・アグレッシブ・・・勝てるときにどんどん攻める「王道型」
(2)ルース・アグレッシブ・・・積極的に参加し、かつ、どんどんレイズする「破天荒型」
(3)ルース・パッシブ・・・積極的に参加するものの、レイズには消極的な「運任せ型」
(4)タイト・パッシブ・・・参加するゲームを絞り、強い役であってもレイズには消極的な「堅実型」
【0088】
図13は、第2実施形態に係るゲーム管理装置10aの機能構成を示すブロック図である。ここで、
図12に示すゲーム管理装置10aは、プレイヤ分析部180及びプレイスタイル・テーブル115が設けられている点、及び広告DB113の登録内容が異なる点を除けば、
図2に示すゲーム管理装置10と同様である。よって、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0089】
プレイヤ分析部(判断手段)180は、プレイスタイル・テーブル115に登録されている各プレイヤのゲームパラメータ基づき、各プレイヤのプレイスタイルを分析(判断)する。
【0090】
図14は、プレイスタイル・テーブル115の登録内容を例示した図である。
図14に示すように、プレイスタイル・テーブル115には、ユーザIDと、プレイヤ名と、プレイ基礎情報と、プレイスタイルとが対応づけて登録されている。
【0091】
プレイ基礎情報は、過去所定期間分のゲームへの参加率と、レイズ率と、フォールド率とを含んで構成される。参加率とレイズ率には、それぞれ閾値Tth1(ここでは「50%」)と閾値Tth2(ここでは「20%」)が設定されている。プレイヤ分析部180は、設定されている各閾値Tth1、Tth2と、各プレイヤの参加率及びレイズ率と比較することで、各プレイヤのプレイスタイルとを分析(判断)する。具体的には、プレイヤ分析部180は、参加率が閾値Tth1以上で「ルース」、参加率が閾値Tth1未満で「タイト」、レイズ率が閾値Tth2以上で「アグレッシブ」、レイズ率が閾値Tth2未満で「パッシブ」と判断し、これらを組み合わせて「タイト・アグレッシブ」、「ルース・アグレッシブ」、「ルース・パッシブ」、「タイト・パッシブ」のいずれのプレイスタイルに該当するかを判断する。
【0092】
例えば、
図14に示すプレイヤ(「A」)であれば、参加率が閾値Tth1未満であり、レイズ率が閾値Tth2以上であることから、プレイヤ分析部180は、「タイト・アグレッシブ」であると判断する。同様に、プレイヤ(「B」)であれば、参加率が閾値Tth1未満であり、レイズ率が閾値Tth2未満であることから、プレイヤ分析部180は、「タイト・パッシブ」であると判断する、といった具合である。プレイヤ分析部180は、このようして各プレイヤのプレイスタイルを判断すると、プレイスタイル・テーブル115に登録する。なお、プレイヤ分析部180によるプレイスタイルの判断は、定期的(例えば、1か月ごと)に行ってもよいが、任意のタイミング(例えば、ゲームが行われるタイミング)で行ってもよい。
【0093】
図15は、第2実施形態に係る広告DB113の登録内容を例示した図である。
図15に示すように、各広告には、広告属性をあらわす情報が付与されている。広告属性は、どのような性格のプレイヤに適した広告であるかを示す情報である。
図15では、広告属性として、上述した4つのプレイヤの性格(「王道型(タイト・アグレッシブ)」、「破天荒型(ルース・アグレッシブ)」、「運任せ型(ルース・パッシブ)」、「堅実型(タイト・パッシブ)」)が設定されるとともに、プレイヤの性格を問わない「共通」が設定されている。
【0094】
例えば、「堅実型」のプレイヤ(しっかり者)であれば、「投資信託」や「保険」などに関する広告が選択され、「破天荒型」のプレイヤ(衝動的に行動する者)であれば、「最新家電」や「ネット販売」などに関する広告が選択される。また、「運任せ型」のプレイヤ(ギャンブル好きな者)であれば、「パチンコ店」や「公営競技1(競馬)」などに関する広告が選択され、「王道型」のプレイヤ(確実性を重視する者)であれば、「定期預金」などに関する広告が選択される。なお、「共通」が設定されている「食品」や「飲料」などの広告は、プレイヤの性格を問わずに選択される。
【0095】
図16は、第2実施形態に係るゲーム管理装置10aによって実行される、広告表示処理を示すフローチャートである。なお、プレイスタイルに応じた広告を選択する点を除けば、
図9に示す広告表示処理と同様であるため、対応するステップには同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0096】
広告表示判断部150によって、広告を表示すべきプレイヤが特定されると(ステップSa2)、プレイヤ分析部180は、プレイスタイル・テーブル115を参照し、当該プレイヤのプレイスタイルを判断し(ステップSa10)、広告選択部160及び広告表示制御部170に通知する。例えば、
図14に示すプレイヤ(「F」)が特定された場合であれば、プレイヤ分析部180は、プレイスタイル・テーブル115を参照することで、プレイヤ(「F」)のプレイスタイルは「ルース・アグレッシブ」であると判断し、広告選択部160及び広告表示制御部170に通知する。
【0097】
広告選択部(広告選択手段)160は、プレイヤ分析部180から通知されるプレイスタイルをキーとして、広告DB(記憶手段)113を検索することにより、当該プレイヤのプレイスタイルに応じた広告を選択する(ステップSa11)。例えば、上記プレイヤ(「F」)であれば、プレイスタイルは「ルース・アグレッシブ」であり、その性格は「破天荒型」であると推測されることから、「破天荒型」のプレイヤに適した「ネット販売」などの広告が選択される。
【0098】
広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告の広告データを、広告DB113から読み出し、その広告を表示すべきプレイヤ(ここでは「F」)のユーザ端末20に表示する制御を行う(ステップSa4)。なお、広告表示制御部170は、選択された広告のみならず、当該プレイヤのプレイスタイル(及び/又は性格)をユーザ端末20に表示してもよい。
【0099】
図17は、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20のディスプレイに、広告及びプレイスタイルが表示される場合のゲーム画面p3を例示した図である。
図17に示すように、プレイヤ(「F」)のユーザ端末20のディスプレイには、「ネット販売」に関連する広告が表示されるとともに、プレイヤ(「F」)のプレイスタイル「ルース・アグレッシブ」及び性格「破天荒型」が表示される。プレイヤ(「F」)は、自身のユーザ端末20のディスプレイを確認することで、自分のプレイスタイルにあった広告を見るだけでなく、自身のプレイスタイル(特徴)を把握することが可能となる。この後の動作については、上述した第1実施形態と同様に説明することができるため、割愛する。
【0100】
なお、上記の例では、プレイスタイルに応じてプレイヤに表示する広告を選択したが、これに限る趣旨ではない。例えば、プレイスタイルをベースとしつつ、プレイヤのユーザ基本情報、例えば性別、年齢や家族構成、住所、連絡先、勤務先、年収、趣味なども考慮のうえ、プレイヤに表示する広告を選択してもよい。また、プレイヤに表示する広告について、一部をプレイスタイルに基づいて選択し、その他をプレイスタイルに基づくことなく選択してもよい。一例として、プレイヤに表示する広告のうち、2割程度を当該プレイヤのプレイスタイルに基づく広告(例えば、
図15に示す「破天荒型」用の広告)とする一方、残りの8割程度をプレイスタイルに基づかない広告(例えば、
図15に示す「共通」の広告)としてもよい。
また、広告を表示する条件を満たしたときは、上述した4つのプレイヤの性格に応じた広告を表示し、当該広告の表示が終了してもなお次ゲームが開始しない場合には共通の広告を表示しても良い。
【0101】
もっとも、プレイヤのプレイスタイルに応じた広告を選択することは必須ではない。例えば、プレイヤのプレイスタイルに合わない広告を選択し、当該プレイヤに表示してもよい。これにより、潜在的ニーズの掘り起こしを行うことができ、新たな顧客を開拓することが可能となる。
【0102】
また、プレイヤのプレイスタイルに加えて(あるいは代えて)、プレイ状況に応じた広告を選択してもよい。広告選択部160は、まず、プレイヤのプレイ状況(所持チップの量など)を把握する。広告選択部160は、例えば当該プレイヤの所持チップが少なく、ゲーム参加への影響が小さいと判断できる場合には、時間が長い広告(例えば、アンケート広告や資料請求が可能な動画広告など)を選択する。一方、広告選択部160は、例えば当該プレイヤの所持チップが多く、ゲーム参加への影響が大きいと判断できる場合には、時間が短い広告(例えば、静止画広告など)を選択する。これにより、プレイヤのプレイ状況に応じた効率的な広告表示を実現することが可能となる。
【0103】
また、上記の例では、参加率とレイズ率を利用してプレイスタイルを分析したが、これに加えて(又は代えて)フォールド率を利用してプレイスタイルを分析してもよい。
【0104】
C.変形例
上述した各実施形態では、特に言及しなかったが、各プレイヤに表示された広告の累積値を収集し、これを各プレイヤに表示するようにしてもよい。
【0105】
図18は、変形例に係るゲーム管理装置10bの機能構成を示すブロック図である。ここで、
図18に示すゲーム管理装置10bは、収集部190が設けられている点を除けば、
図13に示すゲーム管理装置10aと同様である。よって、対応する部分には同一符号を付し、詳細な説明は割愛する。
【0106】
収集部(収集手段)190は、所定期間(例えば数ゲーム)において、各プレイヤのユーザ端末20に表示された広告の累積値を収集し、収集結果を表示制御部140に通知する。本変形例では、「広告の累積値」として、各プレイヤのユーザ端末20に表示された広告の合計時間を想定するが、これに限る趣旨ではない。例えば、表示された広告の合計時間の代わりに(または加えて)、表示された広告のトータル回数を「広告の累積値」としてもよい。
【0107】
表示制御部140は、収集部190から通知される収集結果(すなわち、表示された広告の累積値)を、各プレイヤのユーザ端末20に表示する。
【0108】
図19は、各プレイヤのユーザ端末20のディスプレイに、広告の累積値が表示される場合のゲーム画面p4を例示した図である。
【0109】
図19に示すように、ゲーム画面p4の第2表示領域a2には、ゲームテーブルやゲームの進行状況のほか、広告の累積値vaを示すインジケータid1が表示される。
図19に示すインジケータid1には、広告の累積値vaと、累積値に応じて得られる特典との関係が示されている。「特典」は、賞品やサービス、チップやポイント、現金など、プレイヤにとって有益なあらゆるものが対象となる。
図19に示す例では、広告の累積値vaが第1閾値Vbth1を超えると、賞品pr1が獲得可能となり、累積値vaが第2閾値Vbth2を超えると、賞品pr2が獲得可能となり・・・といった具合である。
【0110】
各プレイヤは、インジケータid1を確認することで、あとどれくらい広告を表示すれば、より豪華な特典を得られるのかを把握することができる。これにより、空いた時間に積極的に広告を表示することへのモチベーションを高めることができる。なお、上記の例では、ゲーム画面p4の第2表示領域a2にインジケータid1を表示したが、これに限る趣旨ではない。例えば、第1表示領域a1にインジケータid1を表示してもよく、各プレイヤが確認可能なあらゆる領域にインジケータid1を表示することができる。
【0111】
D.その他
上記各実施形態及び変形例では、所定条件を満たす場合に広告を表示する態様を例示したが、広告に限定する趣旨ではない。例えばスポンサーに関連する様々な情報を表示してもよい。
【0112】
また、表示された広告の中で、プレイヤが「いいね」ボタンを押下するなど、評価が高かった広告については、当該プレイヤのメールボックスなどに転送し、別途確認できるようにしてもよい。
【0113】
また、広告の表示とは別に、スポンサーが提供する所定のクーポン(商品やサービスの割引や無償提供など)を、抽選などによっていずれか1人以上のプレイヤに配布してもよい。
【0114】
図20は、プレイヤ(「B」)に特定のクーポンが配布された場合のゲーム画面p5を例示した図である。
図20に示すように、プレイヤ(「B」)のプレイヤカードの裏面には、特定のクーポンcp1が張り付けられている。各プレイヤは、自身のユーザ端末20に表示されるゲーム画面p5の第1表示領域a1を確認することで、いずれのプレイヤ(ここでは、プレイヤ「B」)が特定のクーポンcp1を取得したのか、確認することができる。なお、特定のクーポンcp1の内容をポップアップなどで表示してもよい。
【0115】
また、抽選などによって、特定のクーポンを取得できるプレイヤを決定するのではなく、ゲームに勝利したプレイヤが特定のクーポンを取得できるようにしてもよい。この場合、例えば第1表示領域a1のポットが表示されている箇所に、特定のクーポンを表示するようにしてもよい。
【0116】
また、上記各実施形態及び変形例では、カードゲームの一例としてポーカーを例示したが、本発明はこれに限る趣旨ではない。例えば、バカラやブラックジャックなど、あらゆるカードゲームに適用可能である。また、カードゲームに限らず、麻雀など、複数のプレイヤが参加可能なあらゆるゲームに適用可能である。
【0117】
また、上記各実施形態及び変形例において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【解決手段】広告表示判断部150は、受付部130が受け付けた各プレイヤによるポーカーゲームの操作と、広告条件テーブル114とを比較することで、広告を表示すべきか否かを判断する。広告表示判断部150が広告を表示すべきと判断すると、広告選択部160は、ユーザDB112や広告DB113を参照することで、特定されたプレイヤに表示すべき広告を選択する。広告表示制御部170は、広告選択部160によって選択された広告の広告データを、広告DB113から読み出し、その広告を表示すべきプレイヤのユーザ端末に表示する制御を行う。