(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段と、
前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段と、
前記読み取り手段による前記光線の走査期間中に、互いに露光期間が前後する複数の画像を取得する撮像動作を前記撮像手段に行わせる撮像制御手段と、
前記撮像動作により取得された前記複数の画像に基づいて前記対象物の表面に前記光線の光跡が存在しない画像を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像取得装置。
前記生成手段は、前記複数の画像から前記光線の光跡が存在しない領域をそれぞれ取り出し、取り出した領域を合成することにより、前記画像を生成することを特徴とする請求項1又は2,3記載の画像取得装置。
前記生成手段は、前記複数の画像からそれぞれ取り出した前記光線の光跡が存在しない領域を画素加算により合成することにより、前記画像を生成することを特徴とする請求項4記載の画像取得装置。
所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段による前記光線の走査期間中に、前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段に、互いに露光期間が前後する複数の画像を取得する撮像動作を行わせるステップと、
前記撮像動作により取得された前記複数の画像に基づいて前記対象物の表面に前記光線の光跡が存在しない画像を生成するステップと
を含むことを特徴とする画像取得方法。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1〜
図4は、本発明の一実施の形態に係るハンディーターミナルを示す図である。
【0014】
このハンディーターミナルは、本発明の画像取得装置としての機能を備えたものであって、
図1〜
図3に示すように、機器ケース1を備えている。この機器ケース1は、上部ケース2と下部ケース3とで構成されている。上部ケース2には、ディスプレイ4と入力部5とが設けられている。下部ケース3には、読取装置6と電池蓋7とが設けられている。
【0015】
機器ケース1は、上部ケース2のディスプレイ4側およびこれに対応する下部ケース3の読取装置6側に位置する先端部側(
図1では上辺部側)が前後方向(
図1では上下方向)に長い長方形状の本体部1aに形成され、上部ケース2の入力部5側およびこれに対応する下部ケース3の電池蓋7側に位置する手前部側(
図1では下辺部側)が前後方向に長い長方形状の握り部1bに形成されている。また、機器ケース1は、握り部1bの幅が本体部1aの幅よりも狭く、全体がほぼ羽子板形状に形成されている。
【0016】
図1に示すように、入力部5は、テンキー、演算キー、カーソルキー、決定キー、電源キーなどの各種のキー5aを備え、これらが握り部1b側に位置する上部ケース2に配列されている。入力部5の上辺部には、センタートリガーキー5bが設けられる一方、機器ケース1の両側面には、
図2および
図3に示すように、サイドトリガーキー5cがそれぞれ設けられている。
【0017】
読取装置6は、
図2〜
図4に示すように、ディスプレイ4の裏面側に対応する下部ケース3の下面(
図3では上面)に設けられたユニットケース10により構成され、
図4に示すように、その内部に読取部12と撮影部13とが設けられている。ユニットケース10には、読取部12に対応する読取窓部14と、撮影部13に対応する撮影窓部15とが設けられている。
【0018】
読取部12は、
図4に示すように、スキャナであり、レーザー光をバーコードに照射し、その反射光を受光することにより、バーコードのコード情報を読み取るように構成されている。撮影部13は、撮像素子を備えたカメラであり、バーコードを有する商品や伝票等の管理対象物を撮影し画像として撮影するように構成されている。
【0019】
ハンディーターミナルにおいては、読取部12による読取操作と撮影部13による撮影操作とが同時に行われ、読取部12で読み取った被読取物のコード情報や、撮影部13で撮影した被読取物の画像は、ディスプレイ4に表示される。
【0020】
図2及び
図4に示すように、読取部12におけるレーザー光の照射方向S1と撮影部13における撮影方向S2とが同一方向に設定されている。なお、レーザー光の照射方向S1は読取窓部14に対して傾いており、読取窓部14で反射されたレーザー光が読取部12に照射されないよう構成されている。
【0021】
また、読取部12と撮影部13とは、
図2および
図4に示すように、読取部12によるレーザー光の照射方向S1と撮影部13による撮影方向S2とが、機器ケース1の下面つまり下部ケース3の下面に対して所定角度θで傾いた状態で、ユニットケース10内に配置されている。所定角度θは下部ケース3の先端側(
図2では上辺側)に向けて40°〜80°の角度範囲、好ましくは60°の角度で傾いていることが望ましい。
【0022】
図5は、ハンディーターミナルの電気的構成の概略を示すブロック図である。ハンディーターミナルは、CPU(Central Processing Unit)21と、CPU21に接続されたRAM(Random Access Memory)22と、主記憶部23、記憶部24、キー入力部25、表示部26、スキャナ部27、カメラ部28、通信部29から構成されている。
【0023】
主記憶部23は、ハンディーターミナルに内蔵されたフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性メモリにより構成される。主記憶部23には、制御プログラム、ユーザに設定されたハンディーターミナルの動作に関する各種の設定情報等が記憶される。
【0024】
CPU21は、主記憶部23から制御プログラムを読み出してRAM22に展開し、展開した制御プログラムに基づきハンディーターミナルの動作を制御する。その際、RAM22は作業のメモリとして使用され、必要に応じて画像データを含む各種データが記憶される。
【0025】
キー入力部25は、各種のキー5a(テンキー、演算キー、カーソルキー、決定キー、電源キーなど)、及びセンタートリガーキー5b、サイドトリガーキー5cを含み、それらに対する操作の有無を検出し、それらの操作情報をCPU21へ供給する。表示部26は、ディスプレイ4及びその駆動回路から構成される。ディスプレイ4は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、ELD(Electro Luminescent Display)である。
【0026】
スキャナ部27は、読取部12に設けられたレーザースキャナモジュール等であり、レーザー光を発光するレーザーダイオードと、レーザー光を反射するとともに、所定の角度内で回動することにより物品表面のバーコードを走査する可動ミラー、物品表面の乱反射光を受光する受光素子を備えている。スキャナ部27には、レーザーダイオードの発光を制御するレーザー制御回路、可動ミラーを駆動するミラー駆動回路、受光素子が出力するアナログ信号を処理しA/D変換するアナログ信号処理回路、処理後のデジタル信号からコードデータをデコードし、そのコードデータをCPU21へ供給するデコード回路が含まれる。
【0027】
カメラ部28は、撮影部13に設けられたデジタルカメラモジュール等であり、フォーカスレンズを含む撮影レンズを介して被写体を撮像する撮像素子29を備えている。撮像素子29は、高速のフレームレート(本実施形態では500fps)での駆動が可能なCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Meta1 0xide Semiconductor)型である。
【0028】
図示しないが、カメラ部28には、撮像素子29を駆動する駆動回路と、撮像素子29から読み出される撮像信号を処理し、ホワイトバランスや明るさ調整等の各種の信号処理を行い、画像データとしてCPU21へ供給する画像処理回路と、撮影レンズを駆動しフォーカス調整を行うことによりAF(Auto Focus)機能を実現するAF駆動回路が含まれる。
【0029】
記憶部24は、例えばハンディーターミナルに着脱自在な各種のメモリカード、及びメモリカードへのデータの入出力を可能とするカードインターフェイスにより構成される。記憶部24には、スキャナ部27により取得されたコードデータと、カメラ部28により取得された画像データに基づき後述する処理によってCPU21により生成された撮影画像データとが関連付けられて他の情報と共に記憶される。
【0030】
通信部29は、必要に応じて有線又は無線通信によって外部の情報機器との間で通信を行い、記憶部24に記憶(保存)されている物品毎のコード情報と画像データや、作業時に新たに取得されRAM22に一時記憶されたコード情報と画像データを外部の情報機器に送信する。外部の情報機器は、例えば物品の入出庫や在庫などの管理業務に使用されるコンピュータやデータ管理サーバである。
【0031】
以上の構成からなるハンディーターミナルには、動作モードとして、バーコードのコードデータを読み取りコードデータを取得し記憶すると同時に、バーコードが記載や印刷された任意の管理対象物を撮影し画像データを取得し記憶するための同時読み取りモードが用意されている。
【0032】
以下、ユーザにより同時読み取りモードが設定されたときのハンディーターミナルの動作について説明する。なお、以下の説明においては、読取部12におけるレーザー光の照射角度が撮影部13の水平方向における撮影画角と同一に設定されているとともに、レーザー光の走査回数が100回/秒であるものとする。
【0033】
図6は、同時読み取りモードの設定に伴いCPU21が主記憶部23に記憶されているプログラムに従い実行する処理を示したフローチャートである。
【0034】
CPU21は、同時読み取りモード設定に伴い動作を開始し、カメラ部28におけるAF制御を開始する(ステップS1)。
【0035】
引き続き、CPU21は、カメラ部28に50fpsのフレームレートで撮像素子29を駆動させるとともに、撮像されたフレーム毎の画像(以下、フレーム画像という。)をディスプレイ4に表示するライブビューを開始する(ステップS2)。
【0036】
以後、CPU21は、ユーザによりバーコードの読み取り指示(センタートリガーキー5b、又はサイドトリガーキー5cの操作)があるまで(ステップS3:NO)、ライブビューを継続する。
【0037】
CPU21は、ユーザにより撮影指示があると(ステップS3:YES)、同一タイミングで、スキャナ部27にバーコードの読み取り動作、すなわちレーザー光の走査を開始させるとともに、フレームレートを500fpsに切り替えての撮像、及び撮像したフレーム画像のRAM22への一時記録を開始する(ステップS4)。なお、このときCPU21は、フレーム画像の撮像時におけるシャッター速度(露光時間)を最長に設定する。
【0038】
その後、CPU21は、5フレーム分のフレーム画像の一時記憶が完了するまで(ステップS5:NO)、フレーム画像の撮像、及び記録を継続する。
【0039】
図7(a)は、その間において、撮影範囲内でレーザー光の光点が画角内で左から右に移動する片側走査期間とフレーム期間との関係を示す図である。先に述べたようにレーザー光の走査回数が100回/秒であり、往復走査期間が20msであるため、図に示したように片側走査期間は10msである。これに対し、フレームレートは500fpsであるため1フレーム期間は2msである。
【0040】
したがって、
図7(b)に示すように、フレーム毎に撮像される各フレーム画像101には、水平方向に5分の1の長さの光跡Lがレーザー光の走査方向に向かって順にずれて写ることとなる。具体的なフレーム画像101と光跡Lの位置は、
図8に示した通りである。なお、
図7(a)、(b)において白抜きの矢印はレーザー光の光点の方向である。また、
図7(b)、
図8は光跡Lを便宜上破線で示した図であって、実際の光跡Lは直線である。
【0041】
なお、フレームレートが変更されることなく、ライブビューを行っている間と同じ50fpsで撮像が行われた場合、
図7(a)に示したように、1フレーム期間は20msであるため、フレーム画像には左側から右側の全域に延びる光跡が写ることとなる。
【0042】
そして、CPU21は、5フレーム分のフレーム画像の一時記憶が完了した時点で(ステップS5:YES)、カメラ部28における撮像動作を停止する(ステップS6)。
【0043】
その後、CPU21は、バーコードの読み取り完了待ちを行い(ステップS7:NO)、それが完了すると(ステップS7:YES)、スキャナ部27で読み取られたコードデータを記録部24へ記憶する(ステップS8)。
【0044】
さらに、CPU21は、バーコードの読み取り動作中に蓄積した5フレーム分のフレーム画像101、つまりレーザー光の片側走査期間に時分割で複数回の撮像動作により撮像されたフレーム画像101から、各々において光跡のない領域を取り出して合成する(ステップS9)。具体的に説明すると、本実施形態においてCPU21は、
図8に示したような各フレーム(F1〜F5)のフレーム画像101について、それらを水平方向に5分割した複数の分割領域A〜Eのうちで光跡Lが存在する領域を除く斜線で示した他の4領域を対象とし、それらを画素加算によって合成することにより1枚の画像を生成する。
【0045】
図9(a)は、ここで生成される画像102の一例を示す図であり、管理対象物が、バーコード301が印刷された伝票201等である場合を示す図である。図に示したように、ステップS9では光跡Lが存在しない良好な画像が得られることとなる。なお、
図9(b)は、画像102の比較対象として、光跡Lが存在する場合の画像102sを示した図である。
【0046】
また、ステップS9で生成される画像102は、シャッター速度を1/125に設定して伝票201等を静止画撮影した場合と同等の明るさが確保された画像となる。
【0047】
しかる後、CPU21は、ステップS8の処理で合成された画像102を撮影画像として、ステップS8の処理で記憶済みのコードデータと対応付けて記録部24へ記憶し(ステップS9)、これにより処理を終了する。なお、コードデータと撮影画像との対応付けは、例えば撮影画像を記録する際のファイル名としてコードデータ(データキャラクタ)を使用することにより行われる。
【0048】
以上のように本実施形態によれば、読取部12におけるレーザー光の照射方向S1と撮影部13における撮影方向S2とが同一方向に設定されており、バーコードの読み取り動作と撮影動作とを同時に行う構成であっても、管理対象物の撮影画像として、バーコードを読み取る際のレーザー光(光跡)が写っていない良好な状態の撮影画像を取得することができる。すなわち、物品や帳簿書類を管理する際の作業性を維持したままで良好な撮影画像を取得することができる。
【0049】
また、本実施形態では、5フレーム(F1〜F5)分のフレーム画像101から、各々において光跡のない領域(4領域)を対象とし、それらを画素加算によって合成することにより撮影画像を取得する。そのため、各々のフレーム画像101の撮像時における露光時間が通常の静止画撮影時に設定される露光時間(シャッター速度)よりも短くとも、合成後の画像に対して明るさ補正を行わなくとも、通常の静止画撮影を行った場合と同様の明るさを確保することができる。
【0050】
なお、これに限らず、撮影画像の明るさは以下のように確保してもよい。本実施形態では、撮影開始から5フレーム分のフレーム画像101を用いたが、例えば1フレーム目の画像を取得した時点で管理対象物の明るさを判断し、それが暗い場合には、その明るさに応じ、合成に使用するフレーム画像の数、つまり撮像回数(フレーム数)を5フレームを単位として増やせばよい。
【0051】
5フレームを単位とする理由は、フレーム画像101における光跡Lの位置が5パターン(
図8参照)であることによる。但し、6フレーム目から10フレーム目のフレーム画像101における光跡Lの位置は
図8とは逆の順に変化することとなる。
【0052】
また、逆に1フレーム目の管理対象物が明るいと判断した場合には、2フレーム目以降の1フレーム期間における露光期間を短くして、つまりシャッター速度を上げて撮像を行い、2フレーム目以降の4フレーム分のフレーム画像101と、10フレーム目フレーム画像101とを合成に使用すればよい。
【0053】
また、合成に使用するフレーム画像101を撮像する際のフレームレートは変更可能であり、例えば露光時間が最大に設定されている場合には、フレーム期間がレーザー光の片側走査期間の1/2以下となるフレームレートであればよい。
【0054】
また、5フレーム分のフレーム画像101を合成に使用する場合について説明したが、を合成に使用するフレーム画像の数は複数であればよく、例えば2フレーム分のフレーム画像とすることもできる。また、複数のフレーム画像の具体的な合成方法については任意である。例えば2フレーム分のフレーム画像を合成して撮影画像を得る場合には、一方のフレーム画像における光跡部分の画素値を、他方のフレーム画像の同一部分の画素値と置換すればよい。但し、その場合にも明るさの補正が必要となる。
【0055】
また、本実施形態の説明においては、読取部12におけるレーザー光の照射角度が撮影部13の水平方向における撮影画角と同一に設定されている構成を前提としたが、両者は必ずしも同一である必要はない。
【0056】
一方、本実施形態においてはバーコードの読み取り指示(撮影指示)を待つ間のディスプレイ4におけるライブビューでは、逐次撮像されたフレーム画像を単に表示させるようにしたが、以下のようにしてもよい。
【0057】
すなわち読取部12におけるレーザー光の照射方向S1と撮影部13における撮影方向S2とが同一方向であるため、ハンディーターミナルと管理対象物との距離がバーコードが読み取り可能な距離範囲にあることを前提とすれば、撮影部13の画角内におけるレーザー光の移動経路は既知である。また、両者の距離に応じた移動経路の変化も僅かである。
【0058】
したがって、ディスプレイ4には、逐次撮像されたフレーム画像から、レーザー光の移動経路を含む一定範囲の矩形領域を切り出し、その領域のみを拡大して表示させるようにしてもよい。その場合、バーコードの読み取り作業と撮影動作とを行う際、作業者はハンディーターミナルの姿勢、つまり撮影方向の調整を容易にかつ的確に行うことが可能となる。
【0059】
なお、本実施形態の説明においては、画像取得装置の例としてハンディーターミナルを示したが、画像取得装置は、ハンディーターミナルに限定されるものではない。すなわち所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段と、前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段とを備えたものであれば、ハンディーターミナル以外の他の情報処理装置にも適用することができる。
【0060】
以上、本発明の実施形態、及びその変形例について説明したが、これらは本発明の作用効果が得られる範囲内であれば適宜変更が可能であり、変更後の実施形態も特許請求の範囲に記載された発明、及びその発明と均等の発明の範囲に含まれる。以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記1)
所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段と
前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段と、
前記読み取り手段による前記光線の走査期間中に、互いに露光期間が前後する複数の画像を取得する撮像動作を前記撮像手段に行わせる撮像制御手段と、
前記撮像動作により取得された前記複数の画像に基づいて前記対象物の表面に前記光線の光跡が存在しない画像を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像取得装置。
(付記2)
前記撮像制御手段は、前記撮像手段に所定のフレームレートで前記複数の画像を連続して撮像させることを特徴とする請求項1記載の画像取得装置。
(付記3)
前記複数の画像は、前記光線の走査期間中において特定のタイミング以降に取得された画像であることを特徴とする付記1又は2記載の画像取得装置。
(付記4)
前記生成手段は、前記複数の画像から前記光線の光跡が存在しない領域をそれぞれ取り出し、取り出した領域を合成することにより、前記画像を生成することを特徴とする付記1又は2,3記載の画像取得装置。
(付記5)
前記生成手段は、前記複数の画像からそれぞれ取り出した前記光線の光跡が存在しない領域を画素加算により合成することにより、前記画像を生成することを特徴とする付記4記載の画像取得装置。
(付記6)
所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段による前記光線の走査期間中に、前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段に、互いに露光期間が前後する複数の画像を取得する撮像動作を行わせるステップと、
前記撮像動作により取得された前記複数の画像に基づいて前記対象物の表面に前記光線の光跡が存在しない画像を生成するステップと
を含むことを特徴とする画像取得方法。
(付記7)
コンピュータに、
所定の方向に向け光線を照射するとともに、その照射範囲で前記光線を走査し、前記光線が照射された対象物からの反射光に基づいて当該対象物の情報を読み取る読み取り手段による前記光線の走査期間中に、前記光線が照射される対象物までの距離が所定の範囲内にある状態で当該対象物に前記光線が照射されている範囲の少なくとも一部が画角に含まれるように撮像方向が設定された撮像手段に、互いに露光期間が前後する複数の画像を取得する撮像動作を行わせる処理と、
前記撮像動作により取得された前記複数の画像に基づいて前記対象物の表面に前記光線の光跡が存在しない画像を生成する処理と
を実行させることを特徴とするプログラム。