特許第6799313号(P6799313)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6799313業務施策構築支援システム、業務施策構築支援方法及びプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6799313
(24)【登録日】2020年11月25日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】業務施策構築支援システム、業務施策構築支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20120101AFI20201207BHJP
【FI】
   G06Q10/00 300
【請求項の数】12
【全頁数】34
(21)【出願番号】特願2016-101741(P2016-101741)
(22)【出願日】2016年5月20日
(65)【公開番号】特開2017-208035(P2017-208035A)
(43)【公開日】2017年11月24日
【審査請求日】2019年3月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】有馬 達也
(72)【発明者】
【氏名】新小田 剛
(72)【発明者】
【氏名】井上 進
(72)【発明者】
【氏名】小野 智司
(72)【発明者】
【氏名】桑畑 雄大
(72)【発明者】
【氏名】中島 達哉
(72)【発明者】
【氏名】奥田 滋
(72)【発明者】
【氏名】奥田 憲昭
【審査官】 小池 堂夫
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−065824(JP,A)
【文献】 特開2005−157793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
IPC G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の業務施策により定められた複数のサービス提供者の割り当てに基づいて該複数のサービス提供者が分担して行うサービス業務についてシミュレーションを実行することで前記複数のサービス提供者の仮想の業務履歴を生成する業務シミュレータ部と、
前記業務シミュレータ部に、異なる内容の業務施策のもとで、順次、シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想の業務履歴を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記仮想の業務履歴に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想の業務履歴に対応する業務施策を、該評価値と対応付けて出力する出力部と
を有することを特徴とする業務施策構築支援システム。
【請求項2】
前記出力部は、更に、前記取得部が取得した前記仮想の業務履歴を前記評価値と対応付けて出力することを特徴とする請求項1に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項3】
前記異なる内容の業務施策を生成する生成部を更に有し、
前記生成部は、前記取得部が取得した前記仮想の業務履歴に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たさない場合に、新たに、異なる内容の業務施策を生成することを特徴とする請求項1または2に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項4】
前記生成部は、前記所定の業務施策に基づいて抽出された制約条件のもとで、前記異なる内容の業務施策を生成することを特徴とする請求項3に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項5】
前記業務シミュレータ部は、前記所定の業務施策により定められた複数のサービス提供者の割り当てに基づいて、該複数のサービス提供者が分担してサービス業務を行った際の該複数のサービス提供者の業務履歴に基づいて生成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項6】
前記業務シミュレータ部は、前記サービス提供者をエージェントとするマルチエージェントシミュレータであることを特徴とする請求項5に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項7】
前記業務シミュレータ部は、前記業務履歴に含まれる項目と同じ項目を含む前記仮想の業務履歴を生成することを特徴とする請求項5または6に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項8】
前記業務シミュレータ部は、前記所定の業務施策に基づいて抽出された制約条件のもとで、前記シミュレーションを実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項9】
前記業務施策には、少なくとも、サービスの提供対象に対する複数のサービス提供者の割り当て、サービスの提供対象が有する機器に対する複数のサービス提供者の割り当て、サービス提供者の数、複数のサービス提供者がサービス業務を行う際の行動規則、活動時間、活動範囲、複数のサービス提供者の雇用形態、複数のサービス提供者が在籍する拠点の数、拠点の位置、拠点に対する複数のサービス提供者の割り当て、各拠点に割り当てられた機能、のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項10】
前記評価値には、少なくとも、サービスの提供対象からのサービスの提供要求を受けてから、前記複数のサービス提供者のうちのいずれかのサービス提供者が該サービスの提供対象に対してサービス業務を開始するまでの時間、前記複数のサービス提供者のうちのいずれかのサービス提供者によりサービス業務が行われた機器が停止していた時間、前記サービスの提供対象に対する前記複数のサービス提供者のうちのいずれかのサービス提供者の最初の訪問により、前記機器が復旧した割合、のいずれかが含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の業務施策構築支援システム。
【請求項11】
所定の業務施策により定められた複数のサービス提供者の割り当てに基づいて該複数のサービス提供者が分担して行うサービス業務についてシミュレーションを実行することで前記複数のサービス提供者の仮想の業務履歴を生成する業務シミュレータ部に、異なる内容の業務施策のもとで、順次、前記シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想の業務履歴を取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記仮想の業務履歴に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想の業務履歴に対応する業務施策を、該評価値と対応付けて出力する出力工程と
コンピュータが実行する業務施策構築支援方法。
【請求項12】
所定の業務施策により定められた複数のサービス提供者の割り当てに基づいて該複数のサービス提供者が分担して行うサービス業務についてシミュレーションを実行することで前記複数のサービス提供者の仮想の業務履歴を生成する業務シミュレータ部に、異なる内容の業務施策のもとで、順次、前記シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想の業務履歴を取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記仮想の業務履歴に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想の業務履歴に対応する業務施策を、該評価値と対応付けて出力する出力工程と
コンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務施策構築支援システム、業務施策構築支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、機器の保守サービス等を提供するにあたり、各社は、サービス業務を行う専門のサービス提供者(例えば、カスタマエンジニア)を各拠点に配置することで対応している。
【0003】
一般に、カスタマエンジニアがサービス業務を行うにあたっては、例えば、機器の故障時に、短時間で当該機器を復旧させるといった高い保守品質が求められる一方で、サービス業務にかけるコストは最小限に抑える必要がある。このため、各社は、それぞれ業務施策(カスタマエンジニアの数、保守サービスの提供対象(顧客)に対するカスタマエンジニアの割り当て、カスタマエンジニアの活動時間及び活動範囲、拠点の数及び位置、カスタマエンジニアの移動方法(自動車、バイク、自転車、公共交通機関、徒歩等)、予防保全の方法(使用時間や、使用量が一定量に達した段階で保守部品を交換)、保守部品の在庫管理方法等の各種施策)を構築し、高い保守品質とコストの抑制の両立に努めている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方で、経営環境の変化等に伴って、業務施策の変更を求められることがある。このような場合に、高い保守品質とコストの抑制とを両立させるためには適切な業務施策を改めて検討する必要がある。
【0005】
しかしながら、業務施策を変更した場合の保守品質及びコストの変動を予測し、適切な業務施策を構築することは容易ではない。
【0006】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、サービス業務における業務施策の構築を支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の各実施形態に係る業務施策構築支援システムは、以下のような構成を有する。すなわち、
所定の業務施策により定められた複数のサービス提供者の割り当てに基づいて該複数のサービス提供者が分担して行うサービス業務についてシミュレーションを実行することで前記複数のサービス提供者の仮想の業務履歴を生成する業務シミュレータ部と、
前記業務シミュレータ部に、異なる内容の業務施策のもとで、順次、シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想の業務履歴を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記仮想の業務履歴に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想の業務履歴に対応する業務施策を、該評価値と対応付けて出力する出力部とを有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の各実施形態によれば、サービス業務における業務施策の構築を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】業務施策構築支援システムの適用例を示す図である。
図2】保守サービス提供システムの一例を示す図である。
図3】業務履歴情報の一例を示す図である。
図4】CE情報の一例を示す図である。
図5】故障履歴情報及び保守契約情報の一例を示す図である。
図6】業務施策構築支援システムの一例を示す図である。
図7】端末及びシミュレーションサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図8】業務施策構築支援処理の概要を説明するための図である。
図9】端末の機能構成の一例を示す図である。
図10】シミュレーションサーバの機能構成の一例を示す図である。
図11】業務施策構築支援処理の流れを示すフローチャートである。
図12】業務シミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。
図13】故障発生処理の流れを示すフローチャートである。
図14】行動決定処理の流れを示すフローチャートである。
図15】保守作業選択処理の具体例を示す図である。
図16】出発可否判定処理の流れを示すフローチャートである。
図17】業務シミュレーション処理によりシミュレートされたCEのサービス業務の一例を示す図である。
図18】仮想業務履歴情報の一例を示す図である。
図19】業務施策構築支援処理の具体例を示す図である。
図20】評価値の具体例を示す図である。
図21】シミュレーション結果の具体例を示す図である。
図22】業務施策構築支援処理の具体例を示す図である。
図23】評価値の具体例を示す図である。
図24】シミュレーション結果の具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、各実施形態の詳細について添付の図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態に係る明細書及び図面の記載に際して、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。
【0011】
[第1の実施形態]
<1.業務施策構築支援システムの適用例>
はじめに、第1の実施形態に係る業務施策構築支援システムを適用したシステム全体の構成について説明する。図1は、業務施策構築支援システムの適用例を示す図である。
【0012】
図1に示すように、業務施策構築支援システム131を適用したシステム100は、保守対象装置110_1a〜110_naと、保守サービス提供システム121と、業務施策構築支援システム131とを有する。
【0013】
保守対象装置110_1a〜110_naは、保守対象となるMFP(Multi-Function Peripheral)等の画像形成装置であり、保守サービス提供会社120により管理される。保守対象装置110_1a〜110_naは、それぞれ、保守サービスの提供を受けるサービス提供対象(企業や自治体等の顧客)110_1〜110_nにより所有されている。
【0014】
サービス提供対象110_1〜110_nは、それぞれが所有する保守対象装置110_1a〜110_naが故障した場合に、保守サービス提供会社120に保守サービスの提供要求(以下、保守要求と称す)を行う。
【0015】
保守サービス提供システム121は、保守サービス提供会社120がサービス提供対象110_1〜110_nに保守サービスを提供する際の、各サービス提供者(カスタマエンジニア)のサービス業務を管理する。保守サービス提供システム121は、保守サービス提供会社120により所有されている。なお、以下では、カスタマエンジニアを、CE(Customer Engineer)と略す。
【0016】
保守サービス提供会社120では、サービス提供対象110_1〜110_nより、保守要求を受信すると、サービス提供者であるCE140_1〜140_mを、要求元のサービス提供対象に派遣する。CEは、要求元のサービス提供対象において、故障した保守対象装置のCEが保守作業を行う。
【0017】
保守サービス提供会社120では、所定の業務施策のもとで保守サービスの提供を行う。ここで、業務施策とは、CE140_1〜140_mが高い保守品質かつ低いコストでサービス業務を行うことができるよう、保守サービス提供会社120によって構築された各種施策であり、例えば、以下の項目が含まれる。
・CEの数
・各CEの活動範囲
・各CEの活動時間(活動開始時刻、活動終了時刻)
・各CEの雇用形態
・サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)
・サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)
・サービス提供対象が有する保守対象装置に対する各CEの割り当て
・各CEがサービス業務を行う際の行動規則
・各CEの移動手段
・各CEが在籍する拠点の数
・拠点の位置
・拠点に対する各CEの割り当て
・各拠点に割り当てられた機能
・予防保全の方法や基準
・保守部品の在庫管理方法
ただし、業務施策は上記項目に限定されるものではなく、他の項目が含まれていてもよい。
【0018】
ここで、保守サービス提供会社120では、経営環境の変化等に伴い、業務施策の変更が必要となる場合がある。このような場合、本実施形態によれば、保守サービス提供会社120は、業務施策構築支援システム131を所有する業務施策構築支援サービス会社130に対して、支援要求を行うことができる。
【0019】
支援要求には、シミュレーション用情報、変更項目情報、指標情報が含まれる。シミュレーション用情報とは、業務施策構築支援システム131において、業務シミュレーション処理(詳細は後述)を行うのに用いられる情報である。保守サービス提供会社120は、保守サービスの提供に際して蓄積した任意の情報を、シミュレーション用情報として業務施策構築支援サービス会社130に送信する。
【0020】
変更項目情報とは、変更される業務施策の項目を示す情報である。例えば、保守サービス提供会社120が、"サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)"を変更する場合には、変更項目情報として"サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)"を送信する。
【0021】
指標情報には、保守サービス提供会社120が管理している保守品質及びコストの指標に関する情報が含まれる。例えば、保守サービス提供会社120が、保守要求を受けてから、CEを要求元のサービス提供対象に派遣し、CEが保守作業を行うまでの時間(応答時間(以下、RT(Response Time)と称す)を保守品質の指標としていたとする。この場合、保守サービス提供会社120では、指標情報として"RT"を送信する。
【0022】
保守サービス提供会社120は、支援要求に応じて業務施策構築支援サービス会社130より送信されるシミュレーション結果と仮想業務履歴情報とを受け取る。シミュレーション結果には、提案業務施策と、評価値とが含まれる。
【0023】
提案業務施策とは、経営環境の変化等に伴い変更が必要となった業務施策の項目について、保守品質が維持(または向上)され、あるいは、コストが維持(または低減)されるように内容が変更された、新たな業務施策である。
【0024】
評価値とは、保守品質とコストのいずれか一方または両方を示す情報であり、支援要求に含めて送信した指標情報について、業務施策構築支援システム131にて算出された値である。
【0025】
業務施策構築支援システム131は、保守サービス提供会社120からの支援要求に基づいて、業務施策構築支援処理を行い、シミュレーション結果及び仮想業務履歴情報を送信する。業務施策構築支援システム131は、業務施策構築支援サービス会社130により所有されている。
【0026】
業務施策構築支援システム131は、支援要求に含まれるシミュレーション用情報に基づいて生成した業務シミュレータ部を有する。業務シミュレータ部は、CEをエージェントとするマルチエージェントシミュレータであり、CEが行うサービス業務をシミュレートする業務シミュレーション処理を実行する。
【0027】
業務施策構築支援システム131は、変更項目情報により特定される項目について内容が変更された変更後の業務施策に基づいて、業務シミュレータ部に業務シミュレーション処理を実行させ、仮想業務履歴を生成する。また、業務施策構築支援システム131は、生成した仮想業務履歴に基づいて評価値を算出し、算出した評価値が所定の条件を満たすように、業務施策の内容を更に変更しながら、業務シミュレータ部に業務シミュレーション処理を実行させる。
【0028】
これにより、業務施策構築支援システム131は、変更後のそれぞれの業務施策に対応する仮想業務履歴を生成することができる。また、業務施策構築支援システム131は、生成した仮想業務履歴のうち、算出した評価値が所定の条件を満たす仮想業務履歴を判定し、適切な業務施策を特定することができる。
【0029】
業務施策構築支援システム131は、特定した適切な業務施策を、提案業務施策として、評価値と対応付けて保守サービス提供会社120に送信する。また、業務施策構築支援システム131は、算出した評価値が所定の条件を満たす仮想業務履歴を、仮想業務履歴情報として、評価値と対応付けて保守サービス提供会社120に送信する。
【0030】
これにより、保守サービス提供会社120では、シミュレーション結果(提案業務施策、評価値)及び仮想業務履歴情報に基づいて業務施策を構築することができる。この結果、保守サービス提供会社120では、業務施策を変更した場合でも、保守品質を維持(または向上)させ、コストを維持(または低減)させるための適切な業務施策を構築することができる。
【0031】
<2.保守サービス提供システムの構成>
次に、保守サービス提供システム121の構成について詳説する。
【0032】
<2.1 保守サービス提供システムのシステム構成>
はじめに、保守サービス提供システム121のシステム構成について説明する。図2は、保守サービス提供システムの一例を示す図である。
【0033】
図2に示すように、保守サービス提供システム121は、管理サーバ210、CE端末220_1〜220_mを有する。管理サーバ210と、CE端末220_1〜220_mとは、ネットワーク230を介して相互に接続されている。
【0034】
管理サーバ210は、CE140_1〜140_mが行うサービス業務を管理するサーバ装置である。管理サーバ210には、管理プログラムがインストールされており、当該管理プログラムが実行されることで、管理サーバ210は、管理部211として機能する。
【0035】
管理部211は、CE140_1〜140_mが行うサービス業務を管理するためのCE情報や保守契約情報を、CE情報格納部213または保守契約情報格納部215に格納する。
【0036】
また、管理部211は、CE140_1〜140_mがサービス業務を行った際に、CE端末220_1〜220_mを介して入力された情報を、業務履歴情報または故障履歴情報として、業務履歴情報格納部212または故障履歴情報格納部214に格納する。
【0037】
なお、業務履歴情報格納部212、CE情報格納部213、故障履歴情報格納部214、保守契約情報格納部215にそれぞれ格納された各種情報は、支援要求時に、シミュレーション用情報として業務施策構築支援サービス会社130に送信される。
【0038】
<2.2 保守サービス提供システムに格納される情報>
次に、保守サービス提供システム121に格納される各種情報(業務履歴情報、CE情報、故障履歴情報、保守契約情報)の詳細について説明する。
【0039】
(1)業務履歴情報
図3は、業務履歴情報の一例を示す図である。業務履歴情報300は、CE140_1〜140_mが行ったサービス業務の履歴を示す情報であり、業務履歴情報格納部212に格納される。図3に示すように、業務履歴情報300は、情報の項目として、"顧客ID"、"機器ID"、"保守日"、"作業CE"、"担当CE"、"訪問区分"、"故障コード"、"原因コード"を含む。更に、業務履歴情報300は、情報の項目として、"受付日時"、"出発日時"、"到着日時"、"完了日時"、"退出日時"、"移動時間"、"作業時間"を含む。
【0040】
"顧客ID"には、サービス提供対象110_1〜110_nをそれぞれ識別する識別子が格納される。"機器ID"には、保守対象装置110_1a〜110_naをそれぞれ識別する識別子が格納される。
【0041】
"保守日"には、"機器ID"により識別される保守対象装置に対してCEが保守作業を行った日付が格納される。"作業CE"には、保守作業を実際に行ったCEを識別する識別子が格納される。"担当CE"には、"機器ID"により識別される保守対象装置に対して、主担当として割り当てられたCEを識別するための識別子が格納される。
【0042】
"訪問区分"には、CEが行う保守作業の種類が格納される。保守対象装置の故障に伴う緊急の保守作業の場合、"訪問区分"には"緊急"が格納される。また、前日に発生した保守対象装置の故障に伴う継続した保守作業の場合、"訪問区分"には、"継続"が格納される。更に、保守対象装置の定期的な点検の場合、"訪問区分"には、"定期"が格納される。
【0043】
"故障コード"には、保守対象装置の故障に伴う保守作業が行われた場合、故障内容を示すコードが格納される。"原因コード"には、保守対象装置の故障に伴う保守作業が行われた場合、故障原因を示すコードが格納される。
【0044】
"受付日時"には、保守対象装置の故障に伴って保守要求を受け付けた場合に、受付日時が格納される。"出発日時"には、CE140_1〜140_mがサービス提供対象110_1〜110_nを訪問するために、拠点を出発した日時が格納される。
【0045】
"到着日時"には、CE140_1〜140_mがサービス提供対象110_1〜110_nに到着した日時が格納される。"完了日時"には、CE140_1〜140_mが保守対象装置110_1a〜110_naに対して行った保守作業が完了した日時が格納される。"退出日時"には、CE140_1〜140_mが、サービス提供対象110_1〜110_nを退出した日時が格納される。
【0046】
"移動時間"には、CE140_1〜140_mが拠点を出発してから、サービス提供対象110_1〜110_nに到着するまでの時間が格納される。あるいは、サービス提供対象110_1〜110_nを退出してから次のサービス提供対象110_1〜110_nに到着するまでの時間が格納される。
【0047】
"作業時間"には、CE140_1〜140_mがサービス提供対象110_1〜110_nに到着してから、保守作業が完了するまでの時間が格納される。
【0048】
なお、業務履歴情報300には、上記項目以外の項目が含まれていてもよい。上記項目以外の項目としては、例えば、故障の再現性、故障に対する処置内容、処置結果、使用量を示すカウンタの値(カラー印刷枚数、モノクロ印刷枚数等)、交換部品等が挙げられる。
【0049】
(2)CE情報
図4は、CE情報の一例を示す図であり、CE情報格納部213に格納される。このうち、図4(a)は、CE140_1〜140_mの属性を示すCE情報(属性)400の一例である。また、図4(b)は、サービス提供対象110_1〜110_nに対するCE140_1〜140_mの割り当てを示すCE情報(割り当て)410の一例である。
【0050】
図4(a)に示すように、CE情報(属性)400には、情報の項目として、"ID"、"拠点"、"雇用形態"、"役職"、"活動時間"が含まれる。
【0051】
"ID"には、CE140_1〜140_mを識別するための識別子が格納される。"拠点"には、CE140_1〜140_mが在籍する拠点を示す識別子が格納される。"雇用形態"には、CE140_1〜140_mの雇用形態に関する情報が格納される。
【0052】
"役職"には、CE140_1〜140_mの役職に関する情報が格納される。"活動時間"には、CE140_1〜140_mがサービス業務を行う時間(活動開始時刻〜活動終了時刻)が格納される。
【0053】
なお、CE情報(属性)400には、上記項目以外の項目が含まれていてもよい。上記項目以外の項目としては、例えば、保守対応が可能な機種、業務経験年数等が挙げられる。
【0054】
図4(b)に示すように、CE情報(割り当て)410には、情報の項目として、"顧客ID"、"顧客所在地"、"機器ID"、"主担当CE"、"副担当CE"が含まれる。
【0055】
"顧客ID"には、サービス提供対象110_1〜110_nを識別する識別子が格納される。"顧客所在地"には、サービス提供対象110_1〜110_nの所在地を示す情報が格納される。"機器ID"には、保守対象装置110_1a〜110_naを識別する識別子が格納される。
【0056】
"主担当CE"には、"機器ID"により識別される保守対象装置に対して、主担当として割り当てられたCEを識別するための識別子が格納される。"副担当CE"には、"機器ID"により識別される保守対象装置に対して、副担当として割り当てられたCEを識別するための識別子が格納される。副担当CEとは、主担当CEが保守作業を行うことができない状況において、主担当CEに代わって保守作業を行うCEである。
【0057】
(3)故障履歴情報及び保守契約情報
図5は、故障履歴情報及び保守契約情報の一例を示す図であり、それぞれ、故障履歴情報格納部214または保守契約情報格納部215に格納される。このうち、図5(a)は、故障履歴情報500の一例を示している。また、図5(b)は、保守契約情報510の一例を示している。
【0058】
故障履歴情報500は、業務履歴情報300に格納された各サービス業務の履歴のうち、保守対象装置110_1a〜110_naの故障に起因して行われたサービス業務の履歴を抜粋して格納したものである。
【0059】
保守契約情報510は、保守サービス提供会社120とサービス提供対象110_1〜110_nとの間で結ばれた保守契約の内容を示す情報である。CE140_1〜140_mが行うサービス業務には、保守契約情報510に規定された周期及び時期に基づいてサービス提供対象を訪問し、規定された保守対象装置に対して規定された内容の保守作業を行う業務が含まれる。
【0060】
なお、保守契約情報510には、図5(b)に示す項目以外の項目が含まれていてもよい。図5(b)に示す項目以外の項目としては、例えば、訪問指定日時等が挙げられる。
【0061】
<3.業務施策構築支援システムの構成>
次に、業務施策構築支援システム131の構成について詳説する。
【0062】
<3.1 業務施策構築支援システムのシステム構成>
はじめに、業務施策構築支援システム131のシステム構成について説明する。図6は、業務施策構築支援システムの一例を示す図である。
【0063】
図6に示すように、業務施策構築支援システム131は、端末610とシミュレーションサーバ620とを有する。端末610とシミュレーションサーバ620とは、ネットワーク630を介して相互に接続されている。なお、図6では、端末610とシミュレーションサーバ620とを別体として示しているが、端末610とシミュレーションサーバ620とは、一体的に構成されていてもよい。
【0064】
端末610は、シミュレーションサーバ620に業務シミュレーション処理を実行させる前の前処理と、業務シミュレーション処理を実行させた後の後処理とを行う情報処理装置である。
【0065】
端末610には、前処理プログラム及び支援プログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、端末610は、前処理部611及び支援部612として機能する。
【0066】
前処理部611は、保守サービス提供システム121より支援要求を受け付けると、支援要求に含まれるシミュレーション用情報を、シミュレーション用情報格納部613に格納する。また、前処理部611は、支援要求に含まれる指標情報を、指標情報格納部614に格納する。
【0067】
また、前処理部611は、シミュレーション用情報格納部613に格納されたシミュレーション用情報に基づいて、業務シミュレータ部621を生成するためのシミュレータ調整パラメータを抽出し、シミュレーションサーバ620に送信する。
【0068】
更に、前処理部611は、シミュレーション用情報に基づいて、保守サービス提供会社120において構築された業務施策と保守サービス提供会社120において定められた制約条件とを抽出し、支援部612に通知する。制約条件とは、変更項目情報により特定される項目について業務施策の内容を変更する際の各種制約、及び、業務シミュレータ部621が業務シミュレーション処理を実行する際の各種制約を示す情報である。
【0069】
支援部612は、前処理部611より業務施策を受け取ると、支援要求に含まれる変更項目情報により特定される項目について、業務施策の内容を変更する。また、支援部612は、変更後の内容を含む業務施策をシミュレーションサーバ620に送信し、業務シミュレーション処理を実行させることで、シミュレーションサーバ620より、仮想業務履歴情報を取得する。
【0070】
支援部612は、取得した仮想業務履歴情報を解析し、指標情報格納部614に格納された指標情報に基づいて評価値を算出する。支援部612は、算出した評価値が所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たさない場合には、上記制約条件のもとで業務施策の内容を更に変更する。また、支援部612は、変更後の業務施策をシミュレーションサーバ620に送信し、業務シミュレーション処理を実行させる。
【0071】
このように、支援部612では、変更項目情報により特定される項目について、業務施策の内容を変更しながらシミュレーションサーバ620に業務シミュレーション処理を実行させる。そして、支援部612では、仮想業務履歴情報に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たすまでこれらの処理を繰り返す。
【0072】
所定の条件を満たした場合、支援部612では、変更後の業務施策を、提案業務施策として、対応する評価値とともに保守サービス提供会社120に送信する。また、支援部612では、算出した評価値が所定の条件を満たす仮想業務履歴情報を、評価値と対応付けて、保守サービス提供会社120に送信する。
【0073】
シミュレーションサーバ620は、端末610から変更後の業務施策を受け取るごとに、それぞれの業務施策に基づく業務シミュレーション処理を実行するサーバ装置である。シミュレーションサーバ620は業務シミュレータプログラムがインストールされており、当該プログラムが実行されることで、シミュレーションサーバ620は、業務シミュレータ部621として機能する。
【0074】
業務シミュレータ部621は、端末610より送信されたシミュレータ調整パラメータに基づいて生成されるマルチエージェントシミュレータである。業務シミュレータ部621は、CEをエージェントとして、CEが行うサービス業務をシミュレートする業務シミュレーション処理を実行する。
【0075】
業務シミュレータ部621は業務シミュレーション処理を実行することで、仮想業務履歴を生成する。また、業務シミュレータ部621は、生成した仮想業務履歴を、仮想業務履歴情報として端末610に送信する。
【0076】
<3.2 端末及びシミュレーションサーバのハードウェア構成>
次に、業務施策構築支援システム131を構成する端末610及びシミュレーションサーバ620のハードウェア構成について説明する。
【0077】
図7は、端末及びシミュレーションサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。なお、端末のハードウェア構成及びシミュレーションサーバのハードウェア構成は、概ね同じであるため、ここでは、端末610のハードウェア構成について説明する。
【0078】
図7に示すように、端末610は、いわゆるコンピュータを形成するCPU(Central Processing Unit)701、ROM(Read Only Memory)702、RAM(Random Access Memory)703を備える。また、端末610は、補助記憶部704、ユーザインタフェース部705、ネットワーク接続部706、ドライブ部707を備える。なお、端末610を構成するこれらのハードウェアは、バス708を介して相互に接続されている。
【0079】
CPU701は、補助記憶部704に格納された各種プログラム(例えば、前処理プログラム、支援プログラム等)を実行する。
【0080】
ROM702は不揮発性メモリである。ROM702は、補助記憶部704に格納された各種プログラムを、CPU701が実行するために必要な各種プログラム、データ等を格納する。具体的には、BIOS(Basic Input/Output System)やEFI(Extensible Firmware Interface)等のブートプログラムなどを格納する。
【0081】
RAM703は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM703は、補助記憶部704に格納された各種プログラムがCPU701によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。
【0082】
補助記憶部704は、CPU701により実行される各種プログラム及び各種プログラムがCPU701により実行される際に利用される情報(例えば、シミュレーション用情報、指標情報等)を格納する。つまり、上記シミュレーション用情報格納部613、指標情報格納部614は、補助記憶部704において実現される。
【0083】
ユーザインタフェース部705は、端末610のユーザが端末610に各種指示を入力したり、端末610の内部情報(例えば、提案業務施策、評価値、仮想業務履歴情報)をユーザに表示出力する入出力デバイスである。
【0084】
ネットワーク接続部706は、ネットワーク630に接続し、シミュレーションサーバ620と通信するためのデバイスである。なお、本実施形態において、ネットワーク630は、ネットワーク230と接続されており、ネットワーク接続部706は、ネットワーク230、630を介して、保守サービス提供システム121と通信可能であるとする。
【0085】
ドライブ部707は記録媒体710をセットするためのデバイスである。ここでいう記録媒体710には、CD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する媒体が含まれる。また、記録媒体710には、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等も含まれる。
【0086】
なお、補助記憶部704に格納される各種プログラムは、例えば、配布された記録媒体710がドライブ部707にセットされ、該記録媒体710に記録された各種プログラムがドライブ部707により読み出されることでインストールされる。あるいは、補助記憶部704に格納される各種プログラムは、ネットワーク接続部706を介してネットワークからダウンロードされることでインストールされる。
【0087】
<3.3 業務施策構築支援システムの機能の概要>
次に、業務施策構築支援システム131の機能の概要について説明する。図8は、業務施策構築支援システムの機能の概要を説明するための図である。
【0088】
このうち、図8(a)は、比較対象のために記載した図であり、CE140_1〜140_mが行うサービス業務を保守サービス提供会社120が管理する様子を模式的に示したものである。図8(a)に示すように、CE140_1〜140_mは、所定の業務施策及び所定の制約条件のもとで実空間においてサービス業務を行う。
【0089】
CE140_1〜140_mがサービス業務を行うことで、保守サービス提供会社120では、業務履歴情報を蓄積する。保守サービス提供会社120では、一定程度の業務履歴情報が蓄積されるごとに、業務履歴情報を解析し、保守サービス提供会社120が管理している保守品質及びコストの指標情報において評価値を算出する。これにより、保守サービス提供会社120では、CE140_1〜140_mによるサービス業務において、所定の保守品質及びコストが維持されていることを管理する。
【0090】
一方、図8(b)は、業務施策構築支援システム131の機能の概要を示す図である。図8(b)に示すように、業務施策構築支援システム131は、CE140_1〜140_mにより行われるサービス業務を、保守サービス提供会社120が管理しながら保守サービスを提供していく様子を再現するシステムである。図8(b)に示すように、CE140_1〜140_mにより行われるサービス業務をシミュレートする業務シミュレータ部621には、業務施策及び制約条件が入力される。
【0091】
業務シミュレータ部621に入力される業務施策は、評価値が所定の条件を満たさない場合、変更項目情報により特定される項目の内容が順次変更される。図8(b)の例は、変更項目情報により特定される項目(項目番号=1)の内容が、P→P'→P''と変更されることを示している。
【0092】
業務シミュレータ部621は、変更後の業務施策が入力されるごとに、業務シミュレーション処理を実行する。これにより、業務シミュレータ部621は、それぞれの業務施策に対応する仮想業務履歴情報を出力する。
【0093】
出力された仮想業務履歴情報は解析され、指標情報に基づいて、評価値が算出される。算出された評価値が、所定の条件を満たさない場合、業務施策は、制約条件のもとで更に内容が変更され、再び業務シミュレータ部621に入力される。
【0094】
このように、業務施策構築支援システム131によれば、算出された評価値が所定の条件を満たすまで、業務施策が順次変更されていく。
【0095】
図8(b)の例において、提案業務施策="α"は、項目番号1の業務施策の内容を、P→P'へと変更したことで、所定の条件を満たす評価値Eが得られたことを示している。また、提案業務施策="β"、"γ"は、項目番号1の業務施策の内容を、P'→P''、あるいは、P''→P'''へと変更したことで、所定の条件を満たす評価値Eまたは、Eが得られたことを示している。
【0096】
このように、本実施形態によれば、評価値が所定の条件を満たすように業務施策の内容が変更される。このため、業務施策構築支援サービス会社130では、保守品質とコストのいずれか一方または両方を維持することが可能な業務施策を保守サービス提供会社120に提案することができる。
【0097】
<3.4 端末の機能構成>
次に、端末610の機能構成について説明する。図9は、端末の機能構成の一例を示す図である。図9に示すように、前処理部611は、シミュレータ調整パラメータ抽出部901、業務施策抽出部902、制約条件抽出部903を有する。
【0098】
シミュレータ調整パラメータ抽出部901は、シミュレーション用情報格納部613に格納されたシミュレーション用情報に基づいて、業務シミュレータ部621を生成するためのシミュレータ調整パラメータを抽出する。シミュレータ調整パラメータ抽出部901は、抽出したシミュレータ調整パラメータをシミュレーションサーバ620に送信する。
【0099】
業務施策抽出部902は、シミュレーション用情報格納部613に格納されたシミュレーション用情報に基づいて、保守サービス提供会社120において構築された(現状の)業務施策を抽出し、支援部612に通知する。
【0100】
制約条件抽出部903は、シミュレーション用情報格納部613に格納されたシミュレーション用情報に基づいて、保守サービス提供会社120において定められた制約条件を抽出し、支援部612に通知する。なお、制約条件には、例えば、CEの活動時間、CEが担当可能な機種の数、1のサービス提供対象に対して割り当てられるCEの数、等が含まれる。
【0101】
また、図9に示すように、支援部612は、取得部911、評価値算出部912、出力部913を有する。
【0102】
取得部911は、業務施策抽出部902より受け取った業務施策について、変更項目情報により特定される項目の内容を変更する。また、取得部911は、変更後の内容を含む業務施策を、シミュレーションサーバ620に送信する。
【0103】
また、取得部911は、評価値算出部912より変更指示を受信した場合に、変更項目情報により特定される項目について、業務施策の内容を更に変更する。つまり、取得部911は、異なる内容の業務施策を自動生成する生成部としても機能する。なお、取得部911では、制約条件抽出部903より受け取った制約条件のもとで業務施策を変更することで、異なる内容の業務施策を自動生成する。
【0104】
また、取得部911は、変更後の業務施策を送信したことに応じて、シミュレーションサーバ620より、仮想業務履歴情報を取得する。取得部911は、取得した仮想業務履歴情報を、評価値算出部912に通知する。
【0105】
評価値算出部912は、取得部911より通知された仮想業務履歴情報を解析し、指標情報格納部614より読み出した指標情報に基づいて評価値を算出する。評価値算出部912は、算出した評価値が所定の条件を満たすか否かを判定し、所定の条件を満たさないと判定した場合、取得部911に変更指示を通知する。また、評価値算出部912は、所定の条件を満たすと判定した場合、出力部913に、評価値を通知する。
【0106】
出力部913は、評価値算出部912より評価値を受け取ると、当該評価値が算出された仮想業務履歴情報に対応する業務施策(変更後の内容を含む業務施策)を取得する。また、出力部913は、取得した業務施策を提案業務施策情報として、評価値と対応付けて、保守サービス提供会社120に送信する。
【0107】
また、出力部913は、評価値の算出に用いられた仮想業務履歴情報を評価値と対応付けて送信する。これにより、保守サービス提供会社120においても、仮想業務履歴情報を解析することができる。
【0108】
<3.5 シミュレーションサーバの機能構成>
次に、シミュレーションサーバ620の機能構成について説明する。図10はシミュレーションサーバの機能構成の一例を示す図である。
【0109】
図10に示すように、業務シミュレータ部621は、故障発生シミュレータ部1001、CEエージェントシミュレータ部1002、故障解決シミュレータ部1003、仮想業務履歴生成部1004を有する。
【0110】
故障発生シミュレータ部1001は、端末610より送信されたシミュレータ調整パラメータに含まれる、故障履歴情報500等に基づいて生成される。故障発生シミュレータ部1001は、保守対象装置110_1a〜110_naのいずれかにおいて発生する故障をシミュレートし、故障が発生した場合に、CEエージェントシミュレータ部1002に通知する。
【0111】
なお、故障発生シミュレータ部1001は、故障履歴情報500に基づいて、故障を発生させるだけでなく、故障履歴情報500にない故障を発生させるように構成してもよい。故障履歴情報500にない故障とは、例えば、保守対象装置ごとの故障率、保守対象装置ごとの使用量等に基づいて発生させる故障を指す。
【0112】
CEエージェントシミュレータ部1002は、端末610より送信されたシミュレータ調整パラメータに含まれる、業務履歴情報300、CE情報(属性)400、CE情報(割り当て)410、保守契約情報510等に基づいて生成される。CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1〜140_mそれぞれが行うサービス業務(いつ、どのCEが、どこを訪問して、どのような保守作業をするかといったCE140_1〜140_mの行動)をシミュレートする。
【0113】
CEエージェントシミュレータ部1002は、故障発生シミュレータ部1001から故障発生の通知を受信した場合に、CE140_1〜140_mが行うサービス業務をシミュレートする。あるいは、CEエージェントシミュレータ部1002は、保守契約情報510に含まれる定期保守のタイミングに到達した場合に、CE140_1〜140_mが行うサービス業務をシミュレートする。
【0114】
なお、CEエージェントシミュレータ部1002は、端末610によって、業務施策が変更されるごとに、変更後の業務施策に基づいて再生成される。
【0115】
故障解決シミュレータ部1003は、端末610より送信されたシミュレータ調整パラメータに含まれる、業務履歴情報300等に基づいて生成される。故障解決シミュレータ部1003は、CE140_1〜140_mが、それぞれの故障原因に応じて行う保守作業をシミュレートする。
【0116】
仮想業務履歴生成部1004は、故障発生シミュレータ部1001、CEエージェントシミュレータ部1002、故障解決シミュレータ部1003がシミュレートした内容を記録することで、仮想業務履歴を生成する。仮想業務履歴生成部1004により生成される仮想業務履歴は、業務履歴情報300と同じフォーマット、同じ項目により構成されるものとする。仮想業務履歴生成部1004は、生成した仮想業務履歴を、仮想業務履歴情報として端末610に送信する。
【0117】
<4.業務施策構築支援システムにおける処理>
次に、業務施策構築支援システム131により実行される処理(業務施策構築支援処理)について詳説する。
【0118】
<4.1 業務施策構築支援処理全体の流れ>
はじめに、業務施策構築支援処理全体の流れについて説明する。図11は、業務施策構築支援処理の流れを示すフローチャートである。
【0119】
ステップS1101において、端末610の前処理部611は、保守サービス提供会社120からの支援要求を受け付けたか否かを判定する。ステップS1101において、支援要求を受け付けていないと判定した場合には、支援要求を受け付けるまで待機する。
【0120】
一方、ステップS1101において、支援要求を受け付けたと判定した場合には、ステップS1102に進む。ステップS1102において、前処理部611は、シミュレーション用情報に基づいて生成したシミュレータ調整パラメータを用いて、シミュレーションサーバ620の業務シミュレータ部621を生成する。また、前処理部611は、シミュレーション用情報に基づいて抽出した業務施策及び制約条件を支援部612に通知する。
【0121】
ステップS1103において、支援部612は、変更項目情報により特定される項目について、前処理部611より通知された業務施策の内容を変更し、変更後の内容を含む業務施策を業務シミュレータ部621に入力する。
【0122】
ステップS1104において、業務シミュレータ部621は、業務シミュレーション処理を実行し、仮想業務履歴を生成する。
【0123】
ステップS1105において、支援部612は、業務シミュレータ部621より仮想業務履歴情報を取得し、仮想業務履歴を解析することで評価値を算出する。
【0124】
ステップS1106において、支援部612は、算出した評価値が第1終了条件を満たすか否かを判定する。なお、第1終了条件には、保守サービス提供会社120が提供する保守サービスの保守品質を維持(または向上)させ、あるいは、コストを維持(低減)させるための所定の条件が設定される。
【0125】
ステップS1106において、第1終了条件を満たさないと判定した場合には、ステップS1103に戻り、業務施策の内容を更に変更し、ステップS1104及びステップS1105を実行する。
【0126】
一方、ステップS1106において、第1終了条件を満たすと判定した場合には、ステップS1107に進む。ステップS1107において、支援部612は、提案業務施策と評価値とを含むシミュレーション結果及び仮想業務履歴情報を、保守サービス提供会社120に送信し、業務施策構築支援処理を終了する。
【0127】
<4.2 業務シミュレーション処理の流れ>
次に、業務シミュレーション処理(図11のステップS1104)の流れについて説明する。図12は、業務シミュレーション処理の流れを示すフローチャートである。
【0128】
ステップS1201において、業務シミュレータ部621は、業務シミュレーション処理における現在時刻が、第2終了条件を満たすか否かを判定する。なお、第2終了条件には、業務シミュレーション処理におけるシミュレーション期間が設定される。本実施形態において第2終了条件には、"1年間"が設定される。このため、業務シミュレータ部621は、業務シミュレーション処理における現在時刻が、業務シミュレーション処理における保守サービス開始時の時刻から1年を経過した場合には、第2終了条件を満たしたと判定し、業務シミュレーション処理を終了する。なお、第2終了条件に設定される期間は任意であり、"1年間"よりも短い期間が設定されても、長い期間が設定されてもよい。
【0129】
一方、ステップS1201において、第2終了条件を満たしていないと判定した場合には、ステップS1202に進む。ステップS1202において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障発生シミュレータ部1001において、故障が発生したか否かを判定する。ステップS1202において、故障が発生していないと判定した場合には、ステップS1204に進む。
【0130】
一方、ステップS1202において、故障が発生したと判定した場合には、ステップS1203に進む。ステップS1203において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した場合の処理(故障発生処理)を実行する。
【0131】
ステップS1204において、CEエージェントシミュレータ部1002及び故障解決シミュレータ部1003は、CE140_1〜140_mが行うサービス業務(CE140_1〜140_mの行動)をシミュレートする行動決定処理を実行する。
【0132】
ステップS1205において、業務シミュレータ部621は、業務シミュレーション処理における現在時刻を更新し、ステップS1201に戻る。
【0133】
このように、図12に示す業務シミュレーション処理を実行することで、CE140_1〜140_mが行う1年間分のサービス業務をシミュレートすることができる。
【0134】
<4.3 故障発生処理の流れ>
次に、故障発生処理(図12のステップS1203)の流れについて説明する。図13は、故障発生処理の流れを示すフローチャートである。
【0135】
ステップS1301において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置を所有するサービス提供対象に対して、副担当CEの割り当てがあるか否かを判定する。
【0136】
ステップS1301において、副担当CEの割り当てがないと判定した場合には、ステップS1302に進む。ステップS1302において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置を所有するサービス対象に対して割り当てられた主担当CEが、現在、緊急案件を2件以上抱えているか否かを判定する。
【0137】
ステップS1302において、2件以上抱えていないと判定した場合には、ステップS1303に進む。ステップS1303において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、主担当CEに割り当てる。
【0138】
一方、ステップS1302において、2件以上抱えていると判定した場合には、ステップS1304に進む。ステップS1304において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、CE140_1〜140_mの中からランダムに選択したCEに割り当てる。なお、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1〜140_mを絞り込んだうえで、割り当てるCEをランダムに選択してもよい。
【0139】
一方、ステップS1301において、副担当CEの割り当てがあると判定した場合には、ステップS1311に進む。ステップS1311において、CEエージェントシミュレータ部1002は、主担当CEが緊急案件を抱えているか否かを判定する。
【0140】
ステップS1311において、主担当CEが緊急案件を抱えていないと判定した場合には、ステップS1312に進む。ステップS1312において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、主担当CEに割り当てる。
【0141】
一方、ステップS1311において、主担当CEが緊急案件を抱えていると判定した場合には、ステップS1313に進む。ステップS1313において、CEエージェントシミュレータ部1002は、副担当CEが緊急案件を抱えているか否かを判定する。
【0142】
ステップS1313において、副担当CEが緊急案件を抱えていないと判定した場合には、ステップS1314に進む。ステップS1314において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、副担当CEに割り当てる。
【0143】
一方、ステップS1313において、副担当CEが緊急案件を抱えていると判定した場合には、ステップS1315に進む。ステップS1315において、CEエージェントシミュレータ部1002は、主担当CEが緊急案件を2件以上抱えているか否かを判定する。
【0144】
ステップS1315において、主担当CEが緊急案件を2件以上抱えていないと判定した場合には、ステップS1316に進む。ステップS1316において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、主担当CEに割り当てる。
【0145】
一方、ステップS1315において、主担当CEが緊急案件を2件以上抱えていると判定した場合には、ステップS1317に進む。ステップS1317において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業を、CE140_1〜140_mの中からランダムに選択したCEに割り当てる。なお、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1〜140_mを絞り込んだうえで、割り当てるCEをランダムに選択してもよい。
【0146】
このように、図13に示す故障発生処理を実行することで、故障発生時に主担当CEと副担当CE(あるいはその他のCE)のいずれのCEに故障が発生した保守対象装置についての保守作業を割り当てるかを決定することができる。
【0147】
<4.4 行動決定処理の流れ>
次に、行動決定処理(図12のステップS1204)の流れについて説明する。図14は、行動決定処理の流れを示すフローチャートである。なお、ここでは、説明を簡略化するため、CE140_1についての行動決定処理について説明する。
【0148】
ステップS1401において、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1が、保守作業終了状態か否かを判定する。
【0149】
CE140_1が、サービス提供対象を訪問するために拠点を出発してから、所定時間(拠点からサービス提供対象までの移動時間)が経過していなければ、保守作業終了状態でない(移動中)と判定し、ステップS1407に進む。また、所定時間経過後であっても、故障解決シミュレータ部1003が動作中であれば、保守作業終了状態ではない(保守作業中)と判定し、ステップS1407に進む。
【0150】
一方、CE140_1が拠点にいるか、あるいは、CE140_1が拠点を出発してから所定時間が経過した状態で、CE140_1について、故障解決シミュレータ部1003が動作中でなければ、保守作業終了状態であると判定し、ステップS1402に進む。
【0151】
ステップS1402において、CEエージェントシミュレータ部1002は、故障が発生した保守対象装置についての保守作業が、CE140_1に割り当てられているか否かを判定する。故障が発生した保守対象装置についての保守作業が割り当てられていないと判定した場合には、図12のステップS1205に戻る。
【0152】
一方、ステップS1402において、故障が発生した保守対象装置についての保守作業が、CE140_1に割り当てられていると判定した場合には、ステップS1403に進む。
【0153】
ステップS1403において、CEエージェントシミュレータ部1002は、割り当てられた保守作業のうち、CE140_1が優先的に行うべき保守作業を選択する。図15は、保守作業の選択ロジックの一例を示した図である。図15に示すように、CEエージェントシミュレータ部1002は、予め定められた決定木に従って、割り当てられた保守作業のうち、優先して行うべき保守作業を選択する。なお、図15に示す決定木は、例えば、業務履歴情報300に基づいて機械学習を行うことで生成されるものとする。
【0154】
図15の例は、割り当てられた2つの保守作業(作業名が"タスクA"の保守作業と作業名が"タスクB"の保守作業)のいずれかを選択するための決定木を示している。図15の例によれば、"タスクA"の保守作業の訪問区分が"継続"に該当し、"タスクB"の保守作業の訪問区分が"継続"に該当しない場合には、"タスクA"の保守作業が選択される。
【0155】
また、図15の例によれば、"タスクA"の保守作業の訪問区分が"継続"に該当するが、"タスクB"の保守作業の訪問区分が"継続"に該当しない場合、"タスクA"の保守作業の方が保守要求のタイミングが早ければ、"タスクA"の保守作業が選択される。
【0156】
このように、割り当てられた保守作業が複数ある場合に、CE140_1が優先的に行うべき保守作業が、訪問区分等に基づいて選択される。
【0157】
図14の説明に戻る。ステップS1404において、CEエージェントシミュレータ部1002は、サービス提供対象に向けて出発可能であるか否かを判定する出発可否判定処理を実行する。
【0158】
ステップS1404における判定の結果が、出発可能でなかった場合、ステップS1405において、CEエージェントシミュレータ部1002は、図12のステップS1205に戻る。
【0159】
一方、ステップS1404における判定の結果が、出発可能であった場合には、ステップS1405において、CEエージェントシミュレータ部1002はステップS1406に進む。
【0160】
ステップS1406において、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1がサービス提供対象を訪問するために拠点を出発したと判定し、CE140_1が保守作業実行状態であると判定する。なお、CE140_1がサービス提供対象を訪問するために拠点を出発してから、所定時間経過後(拠点からサービス提供対象までの移動時間経過後)に、CE140_1について、故障解決シミュレータ部1003が動作を開始する。
【0161】
ステップS1407において、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1が保守作業を終了したか否かを判定する。
【0162】
CE140_1について、故障解決シミュレータ部1003の動作の終了を検知していない場合には、保守作業が終了していない(移動中または保守作業中)と判定し、図12のステップS1205に戻る。
【0163】
一方、CE140_1について、故障解決シミュレータ部1003の動作の終了を検知した場合には、CE140_1が保守作業を終了したと判定し、ステップS1408に進む。
【0164】
ステップS1408において、CEエージェントシミュレータ部1002は、CE140_1が、保守作業終了状態であると判定する。
【0165】
このように、図14に示す行動決定処理を実行することで、CEの行動をシミュレートすることができる。
【0166】
なお、行動決定処理に含まれる各工程の処理順序は、図14に示すフローチャートに限定されない。例えば、出発可能性判定処理は、保守作業選択処理よりも前に実行するようにしてもよい。この場合、複数の保守作業に対して出発可否の判定を行い、出発可能であると判定された保守作業の中から、優先して行うべき保守作業が選択されることとなる。
【0167】
<4.5 出発可否判定処理の流れ>
次に、出発可否判定処理(図14のステップS1404)の流れについて説明する。図16は、出発可否判定処理の流れを示すフローチャートである。
【0168】
ステップS1601において、CEエージェントシミュレータ部1002は、保守作業の訪問区分が"継続"または"緊急"に該当するか否かを判定する。ステップS1601において、"継続"または"緊急"に該当すると判定した場合には、ステップS1602に進む。
【0169】
ステップS1602において、CEエージェントシミュレータ部1002は、サービス提供対象に向けて拠点を出発することが可能であると判定する。
【0170】
一方、ステップS1601において、"継続"または"緊急"に該当しないと判定した場合には、ステップS1603に進む。ステップS1603において、業務シミュレーション処理における現在時刻が、CE情報(属性)400に規定された活動時間内に該当するか否かを判定する。
【0171】
ステップS1603において、活動時間内に該当しないと判定した場合には、ステップS1606に進む。一方、ステップS1603において、活動時間内に該当すると判定した場合には、ステップS1604に進む。
【0172】
ステップS1604において、CEエージェントシミュレータ部1002は、サービス提供対象への訪問に際して、訪問指定日時があるか否かを判定する。ステップS1604において、訪問指定日時がないと判定した場合には、ステップS1602に進む。
【0173】
一方、ステップS1604において、訪問指定日時があると判定した場合には、ステップS1605に進む。ステップS1605において、CEエージェントシミュレータ部1002は、業務シミュレーション処理における現在時刻が、訪問指定日時に該当するか否かを判定する。
【0174】
ステップS1605において、訪問指定日時に該当すると判定した場合には、ステップS1602に進む。一方、ステップS1605において、訪問指定日時に該当しないと判定した場合には、ステップS1606に進む。
【0175】
ステップS1606において、CEエージェントシミュレータ部1002は、サービス提供対象に向けて出発することができないと判定する。
【0176】
このように、図16に示す出発可否判定処理を実行することで、CE140_1のサービス提供対象への出発可否を判定することができる。
【0177】
<4.6 業務シミュレーション処理の結果>
次に、業務シミュレーション処理においてCE140_1が行ったサービス業務の具体例について説明する。
【0178】
図17は、CEが行うサービス業務の一例を示す図であり、業務シミュレーション処理の結果を模式的に示したものである。図17に示すように、10時00分に保守要求1701が発生すると、故障発生処理(図13)及び行動決定処理(図14)が実行される。これにより、作業名="タスクA"の保守作業がCE140_1に割り当てられ、CE140_1は、出発可能と判定された10時20分に、保守要求1701の要求元であるサービス提供対象に向けて拠点を出発する。
【0179】
その後、10時30分に保守要求1702が発生すると、故障発生処理(図13)が実行され、当該保守要求1702に基づく保守作業("タスクB")が、CE140_1に割り当てられる。
【0180】
また、11時00分に保守要求1703が発生すると、故障発生処理(図13)が実行され、当該保守要求1703に基づく保守作業("タスクC")が、CE140_1に割り当てられる。
【0181】
CE140_1は、10時50分にサービス提供対象に到着し、作業名が"タスクA"の保守作業を開始する。11時30分にCE140_1による"タスクA"の保守作業が完了すると、行動決定処理(図14)が実行される。
【0182】
この時点では、作業名が"タスクB"の保守作業と、作業名が"タスクC"の保守作業がCE140_1に割り当てられているため、行動決定処理のステップS1403(保守作業選択)が実行されることで、いずれかの保守作業が選択される。ここでは、作業名が"タスクB"の保守作業が選択されたとする。これにより、11時30分に、CE140_1は、保守要求1703の要求元であるサービス提供対象に向けて出発する。CE140_1は、12時00分にサービス提供対象に到着し、作業名が"タスクB"の保守作業を開始する。
【0183】
12時40分に、CE140_1による"タスクB"の保守作業が完了すると、行動決定処理(図14)のステップS1403(保守作業選択)が実行される。この時点では、作業名が"タスクC"の保守作業がCE140_1に割り当てられているため、CE140_1は、出発可能と判定された13時00分に、保守要求1702の要求元であるサービス提供対象に向けて出発する。CE140_1は、13時20分にサービス提供対象に到着し、作業名が"タスクC"の保守作業を開始する。
【0184】
その後、14時00分に保守要求1704が発生すると、故障発生処理(図13)が実行され、当該保守要求1704に基づく保守作業が、CE140_1に割り当てられる。
【0185】
また、14時30分に、CE140_1による"タスクC"の保守作業が完了すると、行動決定処理(図14)のステップS1403(保守作業選択)が実行される。この時点では、作業名が"タスクD"の保守作業がCE140_1に割り当てられているが、活動時間内に保守作業が完了することが見込まれる。
【0186】
そこで、CE140_1は、出発可能と判定された14時30分に、保守要求1704の要求元であるサービス提供対象に向けて出発する。CE140_1は、14時50分にサービス提供対象に到着すると、作業名が"タスクD"の保守作業を開始する。
【0187】
その後、15時30分に、CE140_1による"タスクD"の保守作業を完了すると、行動決定処理(図14)が実行される。この時点では、保守作業の割り当てがないため、CE140_1による当該日におけるサービス業務は終了する。
【0188】
<4.7 仮想業務履歴>
次に、業務シミュレータ部621により業務シミュレーション処理が実行されることで生成される仮想業務履歴情報について説明する。
【0189】
図18は、仮想業務履歴情報の一例を示す図である。図18に示すように、仮想業務履歴情報1800は、図3に示した業務履歴情報300と同じフォーマット及び同じ項目により構成されている。
【0190】
これにより、保守サービス提供会社120では、シミュレーション結果とともに、仮想業務履歴情報1800を受け取ることで、シミュレーション用情報格納部613に格納された業務履歴情報300と対比させながら、業務施策を構築することができる。
【0191】
なお、仮想業務履歴情報1800の場合、実空間における現在日時よりも先の期間について業務シミュレーション処理を実行したことで生成されているため、保守日等には、実空間における現在日時より先の日時が格納されている。
【0192】
<5.業務施策構築処理の実施例>
次に、業務施策構築支援システム131による業務施策構築支援処理の実施例について説明する。図19は、業務施策構築支援処理の実施例を示す図である。
【0193】
具体的には、保守サービス提供会社120より送信された支援要求に、
・変更項目情報="サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)"
・指標情報="RT"
が含まれていた場合の、業務施策構築支援処理の実施例である。
【0194】
図19に示すように、業務施策の項目="サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)"における現状の内容1910は、以下の通りである。
・顧客ID=C110_1に対しては、CE140_1を割り当てる。
・顧客ID=C110_2に対しては、CE140_2を割り当てる。
・顧客ID=C110_3に対しては、CE140_3を割り当てる。
【0195】
取得部911は、はじめに、かかる内容1910を含む業務施策を業務シミュレータ部621に入力し、業務シミュレーション処理を実行させる。これにより、業務シミュレータ部621では仮想業務履歴情報を生成する。評価値算出部912は、生成された仮想業務履歴情報に基づいてRTを算出する。
【0196】
続いて、取得部911は、"サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)"の内容1910を内容1920に変更する。変更後の内容1920は以下の通りである。
・顧客ID=C110_1に対しては、CE140_1を割り当てる。
・顧客ID=C110_2に対しては、CE140_2を割り当てる。
・顧客ID=C110_3に対しては、CE140_2を割り当てる。
【0197】
取得部911は、変更後の内容1920を含む業務施策を業務シミュレータ部621に入力し、業務シミュレーション処理を実行させる。これにより、業務シミュレータ部621では仮想業務履歴情報を生成する。
【0198】
評価値算出部912は、生成された仮想業務履歴情報に基づいてRTを算出し、算出したRTが所定の条件を満たすか否かを判定する。ここでは、評価値算出部912により、算出したRTが所定の条件を満たすと判定されたとする。
【0199】
図20は、評価値の具体例を示す図である。図20に示すように、保守サービス提供会社120における現状の業務施策(内容1910を含む業務施策)の場合、RT=100分であった(グラフ2001参照)。
【0200】
これに対して、変更後の内容1920を含む業務施策の場合、RT=82分となる(グラフ2002参照)。この場合、業務施策構築支援システム131では、変更後の内容1920を含む業務施策を、提案業務施策として、評価値(RT=82分)とともに保守サービス提供会社120に送信する。
【0201】
図21は、シミュレーション結果の具体例を示す図である。図21に示すように、シミュレーション結果2100には、提案業務施策αとして、変更後の内容1920が含まれる。また、シミュレーション結果2100には、評価値として、RT=82分が含まれる。
【0202】
なお、図21の例では、比較のため、現状の業務施策の内容1910及び現状の業務施策に対応する評価値もシミュレーション結果2100に含めている。
【0203】
これにより、シミュレーション結果2100を受け取った保守サービス提供会社120では、提案業務施策αに基づいて業務施策を構築することができる。この結果、保守サービス提供会社120では、保守品質を向上させることができる。
【0204】
<6.まとめ>
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る業務施策構築支援システム131は、
・業務シミュレータ部を有し、該業務シミュレータ部が、所定の業務施策のもとでCEが行うサービス業務についてシミュレーションを実行し、仮想業務履歴を生成する。
・該業務シミュレータ部に、異なる内容の業務施策(サービス提供対象に対する各CEの割り当て(主担当)が異なる業務施策)のもとで、順次、シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想業務履歴情報を取得する。
・取得した仮想業務履歴情報に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想業務履歴情報に対応する業務施策を、提案業務施策情報として評価値と対応付けて出力する。
【0205】
これにより、本実施形態に係る業務施策構築支援システムによれば、所定の項目について業務施策の変更が求められた場合であっても、保守品質を維持(または向上)させ、コストを維持(または低減)させるための適切な業務施策を提案することができる。つまり、サービス業務における業務施策の構築を支援することができる。
【0206】
[第2の実施形態]
上記第1の実施形態において、取得部911は、変更項目情報により特定される1つの項目について、業務施策の内容を変更する構成とした。しかしながら、変更項目情報により特定される項目は1つに限られず、取得部911は、複数の項目について、業務施策の内容を変更するように構成してもよい。
【0207】
図22は、業務施策構築支援処理の実施例を示す図である。図22の例は、変更項目情報に3つの項目(CEの数、サービス提供対象に対するCEの割り当て(副担当)、活動開始時刻)が含まれていた場合を示している。
【0208】
図22に示すように、取得部911は、変更項目情報により特定されるこれら3つの項目について内容を変更しながら、それぞれの業務施策を、順次、業務シミュレータ部621に入力することで、業務シミュレーション処理を実行させる。
【0209】
図22の例では、まず、活動開始時刻を11時00分のまま固定とし、CEの人数を15人から10人に変更する。更に、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)を、なし→1人→2人と変更しながら、業務シミュレータ部621に、それぞれの業務施策のもとで、業務シミュレーション処理を実行させる。
【0210】
その後、CEの人数を15人から10人に変更した状態で、活動開始時刻を10時00分に変更する。更に、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)を、なし→1人→2人と変更しながら、業務シミュレータ部621に、それぞれの業務施策のもとで業務シミュレーション処理を実行させる。
【0211】
なお、複数の項目についての業務施策の内容の変更は、ユーザが行ってもよいし、所定のアルゴリズム(山登り法、疑似焼き鈍し法、遺伝的アルゴリズム、タブー探索、差分進化法、進化戦略法等)に基づいて、取得部911が自動で行ってもよい。また、変更の順序は、1項目ずつ内容を変更するようにしてもよいし、複数の項目の内容を同時に変更するようにしてもよい。更に、変更の仕方は、予め定められた内容を順次入れ替えるようにしてもよいし、算出されたRTに基づいて、次に変更する項目及び内容を決定するようにしてもよい。
【0212】
図23は、評価値の具体例を示す図である。図23に示すように、保守サービス提供会社120における現状の業務施策(CEの数=15人、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=1人、活動開始時刻=11時00分)の場合、RT=75分であった。
【0213】
これに対して、グラフ2001〜2003、2011〜2013は、CEの数=10人として、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)、及び、活動開始時刻をそれぞれ変更することで算出されたRTを示している。
【0214】
このうち、グラフ2301は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=0人、活動開始時刻=11時00分の場合、RT=100分であったことを示している。グラフ2302は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=1人、活動開始時刻=11時00分の場合、RT=92分であったことを示している。グラフ2303は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=2人、活動開始時刻=11時00分の場合、RT=83分であったことを示している。
【0215】
このように、CEの数を10人にした場合、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)を変えると、コスト(人件費)は低減できるものの、RTの値は現状よりも悪化し、保守品質は低下することになる。
【0216】
一方で、グラフ2311は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=0人、活動開始時刻=10時00分の場合、RT=92分であったことを示している。グラフ2312は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=1人、活動開始時刻=10時00分の場合、RT=83分であったことを示している。グラフ2313は、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=2人、活動開始時刻=10時00分の場合、RT=75分であったことを示している。
【0217】
このように、CEの数を10人にした場合、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)を2人にし、活動開始時刻を10時00分にすれば、RTは現状と同じとなり、保守品質を維持しつつコストを低減することができる。
【0218】
図24は、シミュレーション結果の具体例を示す図である。図24に示すように、シミュレーション結果2400には、提案業務施策αとして、CEの人数=10人、サービス提供対象に対する各CEの割り当て(副担当)=2人、活動開始時刻=10時00分が含まれる。また、シミュレーション結果2400には、評価値として、RT=75分が含まれる。
【0219】
更に、図24の例では、比較のため、現状の業務施策の内容及び現状の業務施策における評価値もシミュレーション結果2400に含めている。
【0220】
これにより、シミュレーション結果2400を受け取った保守サービス提供会社120では、提案業務施策αに基づいて業務施策を構築することができる。この結果、保守サービス提供会社120では、保守品質を維持しつつコストを低減することができる。
【0221】
以上の説明から明らかなように、本実施形態に係る業務施策構築支援システム131は、
・業務シミュレータ部を有し、該業務シミュレータ部が所定の業務施策のもとでCEが行うサービス業務についてシミュレーションを実行し、仮想業務履歴を生成する。
・該業務シミュレータ部に、複数の項目について異なる内容が含まれる業務施策のもとで、順次、シミュレーションを実行させることで、それぞれの業務施策に対応する仮想業務履歴情報を取得する。
・取得した仮想業務履歴情報に基づいて算出される評価値が所定の条件を満たす場合に、該仮想業務履歴情報に対応する業務施策を、提案業務施策情報として評価値と対応付けて出力する。
【0222】
これにより、本実施形態に係る業務施策構築支援システムによれば、複数の項目について業務施策の変更が求められた場合であっても、保守品質とコストのいずれか一方または両方を維持するための適切な業務施策を提案することができる。つまり、サービス業務における業務施策の構築を支援することができる。
【0223】
[第3の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、変更項目情報により特定される1または複数(第2の実施形態では、"3")の項目について、業務施策の内容を変更する構成とした。しかしながら、取得部911により変更される項目は、変更項目情報により特定される項目に限定されない。変更項目情報により特定される項目に加えて、他の項目の内容についても変更し、保守品質がより向上する、あるいは、コストがより低減する業務施策を提案するようにしてもよい。
【0224】
また、上記第2の実施形態では、変更項目情報により特定される複数の項目のうち、CEの数を、15人から10人に変更して業務シミュレーション処理を実行させる場合について説明した。しかしながら、業務施策を変更するにあたっては、変更区間に含まれる全ての変更パターンについて、業務シミュレータ部に業務シミュレーション処理を実行させるように構成してもよい。
【0225】
例えば、CEの数を15人から10人に変更する場合、CEの数を、14人とした場合、13人とした場合、12人とした場合、11人とした場合、10人とした場合のそれぞれについて、業務シミュレーション処理を実行させるようにしてもよい。
【0226】
また、上記第2の実施形態では、変更項目情報により特定される複数の項目を、同等に扱うものとして説明したが、保守サービス提供会社120からの指定に基づき、階層的に扱うようにしてもよい。例えば、保守サービス提供会社120により、副担当CEの割り当ての数について、予め候補値が挙げられていた場合にあっては、それぞれの候補値に対して、変更項目情報により特定される他の項目の内容を変更するようにしてもよい。
【0227】
[第4の実施形態]
上記第1及び第2の実施形態では、指標情報として、RTを用いる場合について説明したが、指標情報はこれに限定されない。例えば、故障に伴う保守対象装置の停止時間や、サービス提供対象にCEが訪問することで、保守対象装置を復旧させたケースのうち、最初の訪問で復旧させたケースの割合等を、指標情報として用いるようにしてもよい。
【0228】
また、上記第1及び第2の実施形態では、指標情報として、主に保守品質の指標に関する情報について言及したが、コストの指標に関する情報(サービス業務にかかる総費用等)についても同様である。
【0229】
また、上記第1及び第2の実施形態では、1つの評価値が所定の条件を満たすように、業務施策の内容を変更する場合について説明したが、評価値は複数であってもよい。評価値が複数の場合、業務施策構築支援システム131では、複数の評価値がそれぞれの条件を満たす場合の業務施策を、提案業務施策として出力する。
【0230】
また、上記第1及び第2の実施形態では、評価値が所定の条件を満たすまで、業務シミュレーション処理を実行させるものとして説明したが、評価値が最適化されるまで、業務シミュレーション処理を実行させるように構成してもよい。
【0231】
複数の指標情報の評価値を同時に最適化する場合、多目的最適化アルゴリズム(進化型多目的最適化、多目的遺伝的アルゴリズム、ε制約法等)を用いて最適化を行ってもよい。この場合、複数の指標情報のトレードオフ関係を明確化するパレート解集合を含むシミュレーション結果が保守サービス提供会社120に送信されることになる。この場合、保守サービス提供会社120では、取得したパレート解集合から最も好適な業務施策を選択することができる。また、保守サービス提供会社120では、取得したパレート解集合(業務施策と評価値の組の集合)に対して、データマイニング等を行うことで、業務施策と評価値との間の関係性や知見を得ることもできる。
【0232】
また、上記第1及び第2の実施形態では、CEが拠点を出発してからサービス提供対象に到着するまでの移動時間として、所定時間(固定値)を用いるものとして説明した。しかしながら、移動時間をシミュレートするため地理シミュレータ部を別途配し、拠点の位置、サービス提供対象の位置、拠点の位置とサービス提供対象の位置との間の交通機関、移動時刻等に基づいて、移動時間をシミュレートするように構成してもよい。
【0233】
また、上記第1及び第2の実施形態では、業務施策構築支援システム131が、保守サービス提供会社からの支援要求に対してシミュレーション結果を出力する場合について説明した。しかしながら、業務施策の構築を支援する対象は保守サービス提供会社に限定されず、他のサービスを提供する会社であってもよいし、あるいは自治体等であってもよい。
【0234】
また、上記第1及び第2の実施形態では、業務施策構築支援システム131を、保守サービス提供会社120とは異なる業務施策構築支援サービス会社130が所有するものとして説明した。しかしながら、業務施策構築支援システム131は、保守サービス提供会社120が所有していてもよい。
【0235】
なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
【符号の説明】
【0236】
110_1〜110_n :サービス提供対象
110_1a〜110_na :保守対象装置
120 :保守サービス提供会社
121 :保守サービス提供システム
130 :業務施策構築支援サービス会社
131 :業務施策構築支援システム
140_1〜140_m :カスタマエンジニア
300 :業務履歴情報
610 :端末
611 :前処理部
612 :支援部
620 :シミュレーションサーバ
621 :業務シミュレータ部
911 :取得部
912 :評価値算出部
913 :出力部
1800 :仮想業務履歴情報
2100 :シミュレーション結果
【先行技術文献】
【特許文献】
【0237】
【特許文献1】特開2006−338274号公報
【特許文献2】特開2005−182465号公報
【特許文献3】特開2003−150891号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24