(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
初めに、本開示の実施形態に係る情報処理装置の概要について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図1に示されるように、本実施形態における情報処理装置100は、表示装置200および当該表示装置200に関連付けられた管理端末300と接続されるものである。
【0022】
一例として、情報処理装置100はサーバ装置であり、表示装置200および管理端末300とインターネットを介して接続される。
【0023】
そして、情報処理装置100は、
図2に示されるように、プロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、入出力インターフェース(入出力I/F)104と、通信インターフェース(通信I/F)105とを含む。各構成要素は、バスBを介して相互に接続される。
【0024】
情報処理装置100は、プロセッサ101と、メモリ102と、ストレージ103と、入出力I/F104と、通信I/F105との協働により、本実施形態に記載される機能、方法を実現することができる。
【0025】
プロセッサ101は、ストレージ103に記憶されるプログラムに含まれるコード又は命令によって実現する機能、及び/又は、方法を実行する。プロセッサ101は、例えば、中央処理装置(CPU)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、マイクロプロセッサ(microprocessor)、プロセッサコア(processor core)、マルチプロセッサ(multiprocessor)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含み、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各実施形態に開示される各処理を実現してもよい。また、これらの回路は、1又は複数の集積回路により実現されてよく、各実施形態に示す複数の処理を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。また、LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSI等と呼称されることもある。
【0026】
メモリ102は、ストレージ103からロードしたプログラムを一時的に記憶し、プロセッサ101に対して作業領域を提供する。メモリ102には、プロセッサ101がプログラムを実行している間に生成される各種データも一時的に格納される。メモリ102は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む。
【0027】
ストレージ103は、プログラムを記憶する。ストレージ103は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等を含む。
【0028】
通信I/F105は、ネットワークアダプタ等のハードウェアや通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、ネットワークを介して各種データの送受信を行う。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。通信I/F105は、ネットワークを介して、他の情報処理装置との通信を実行する。通信I/F105は、各種データをプロセッサ101からの指示に従って、他の情報処理装置に送信する。また、通信I/F105は、他の情報処理装置から送信された各種データを受信し、プロセッサ101に伝達する。
【0029】
入出力I/F104は、情報処理装置100に対する各種操作を入力する入力装置、及び、情報処理装置100で処理された処理結果を出力する出力装置を含む。入出力I/F104は、入力装置と出力装置が一体化していてもよいし、入力装置と出力装置とに分離していてもよい。
【0030】
入力装置は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報をプロセッサ101に伝達できる全ての種類の装置のいずれか、又は、その組み合わせにより実現される。入力装置は、例えば、タッチパネル、タッチディスプレイ、キーボード等のハードウェアキーや、マウス等のポインティングデバイス、カメラ(画像を介した操作入力)、マイク(音声による操作入力)を含む。
【0031】
出力装置は、プロセッサ101で処理された処理結果を出力する。出力装置は、例えば、タッチパネル、スピーカ等を含む。
【0032】
表示装置200は、有機EL、プラズマディスプレイ、LCD(液晶ディスプレイ)、LED(発光ダイオード)、VFD(蛍光表示管)、映像プロジェクタなどによって文字・動画・静止画を表示可能なモニタを備える装置とすることができる。
【0033】
表示装置200は、一例として、上記モニタに加え、上述した情報処理装置100と同様のハードウェア構成を備えるデジタルサイネージとすることができる。
【0034】
かかる表示装置200の設置場所は、学校、病院、マンションのエントランス、オフィス、お店、個人宅などとすることができる。
【0035】
管理端末300は、スマートフォン端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等とすることができ、上述した情報処理装置100と同様のハードウェア構成を備えるのが好ましい。
【0036】
また、表示装置200と管理端末300とはインターネット、LANまたBLE等の技術により接続されてもよい。
【0037】
そして、情報処理装置100は、
図3に示されるように、記憶部110と、受信部120と、抽出部130と、提案部140と、受付部150と、配信部160とを備えることを特徴とする。
【0038】
記憶部110は、アート作品の画像データを記憶する。
【0039】
ここでいうアート作品は、クリエータにより制作された作品である。本開示において、アート作品は一例として絵画であるものとして説明を行うが、これに限定されるものではない。
【0040】
画像データは、一例として、アート作品をスキャン装置によりデジタル化したものとすることができる。例えば、クリエータは、自身のアート作品をスキャン装置によりデジタル化し、自身の端末を介して情報処理装置100の記憶部110に記憶させる(アップロードする)ことができる。
【0041】
そして、アート作品の画像データには、1以上のタグが付されているものとする。
【0042】
ここでいうタグは、後述する画像データの抽出を行う際に用いられるものであって、例えば、クリエータ情報、画材情報、サイズ情報、色情報、モデル情報、価格情報などに関するものとすることができる。
【0043】
クリエータ情報には、例えば、クリエータの名前、性別、年齢、国籍、居住地、他の作品に関する情報などが含まれる。画材情報には、例えば、水彩、油彩、アクリルなどの情報が含まれる。サイズ情報には、例えば、H(高さ)×D(幅)などの情報が含まれる。色情報には、例えば、寒色系、暖色系などの情報が含まれる。モデル情報は、例えば、人物、植物、抽象などの情報が含まれる。価格情報は、例えば、価格帯などの情報が含まれる。なお、タグに含まれる情報は、ここで挙げたものに限られるものではなく、あらゆる情報が含まれてもよい。
【0044】
受信部120は、表示装置200または管理端末300から環境またはユーザに関する情報を受信する。
【0045】
環境に関する情報は、例えば、表示装置200が配置される空間に関する情報である。空間に関する情報は、一例として、部屋の壁の色、部屋の広さ、家の間取り等の部屋に関する情報である。また、空間に関する情報には、部屋に関する情報の他、温度、湿度、明るさ、天気等に関する情報が含まれてもよい。なお、ここでいう家の間取りに関する情報は、表示装置200が配置される部屋がダイニングなのか、寝室なのかといった判断を行う際に用いられる。
【0046】
かかる環境に関する情報は、表示装置200が備えるカメラ等から受信した画像を解析することにより得るものとしてもよいし、管理端末300からユーザにより入力されるものとしてもよい。
【0047】
また、ユーザに関する情報は、例えば、画像データを観る者であるユーザに関する情報である。ユーザに関する情報とは、例えば、ユーザの生活行動や気分などとすることができる。
【0048】
かかるユーザに関する情報は、表示装置200が備えるカメラ等から受信した画像を解析することにより得るものとしてもよいし、管理端末300からユーザにより入力されるものとしてもよい。
【0049】
抽出部130は、受信部120が受信した情報に基づいて、記憶部110が記憶するアート作品の中から表示装置200に表示するための一または複数の画像データを抽出する。
【0050】
一例として、抽出部130は、環境またはユーザに関する情報に基づいて、予め記憶されたデータベースから画像データを抽出するものであってもよいし、機械学習の技術により自動で構築されたデータベースから抽出されるものであってもよい。前者の場合には、環境またはユーザに関する情報と上述したタグとを関連付けて上記記憶部110に記憶しておく。後者の場合には、抽出部130は、表示装置200に表示されたアートを観たユーザや他のユーザからのフィードバック情報を基に機械学習を行い、記憶部110が記憶するアート作品の中から表示装置200に表示するための一または複数の画像データを抽出する。
【0051】
提案部140は、提案情報を、管理端末300に送信する。提案情報は抽出部130により抽出された一または複数の画像データである。
【0052】
受付部150は、提案情報に基づく管理端末300による一の画像データの指定指示を受け付ける。
【0053】
すなわち、ユーザは、管理端末300に表示された一または複数の画像データの中から、一の画像データを指定することができる。
【0054】
そして、配信部160は、受付部150が受け付けた指定指示に基づく一の画像データを、表示装置200に配信する。
【0055】
かかる配信の回数には、ユーザと本開示により実現されるサービスとの契約内容に応じて制限が設けられるものとしてもよい。例えば、月額5,000円のプランでは配信がひと月に3回まで可能であるのに対し、月額10,000円のプランでは配信がひと月に7回まで可能であるものとしてもよい。
【0056】
かかる構成によれば、上述した従来技術の問題の少なくとも一部を解決又は緩和する技術的な改善を提供することができる。具体的には、本開示の構成によれば、配置される場所や用途、および/または、利用者の気分や好みに適したアート作品を利用者に簡易な手法で提供することができる。
【0057】
特に、抽出部130による環境またはユーザに関する情報に基づく画像データの自動抽出は、ユーザまたはコーディネータ等による画像データの選択作業の負担を軽減することができるのに加え、ユーザに対して新たな分野のアートとの出会いの機会を提供することができる。
【0058】
また、上記構成によれば、アート作品の実物のレンタルではなく、画像データを配信するものであるので、実物のアート作品の汚染・破損を恐れることなく、気軽にアート作品に親しむことが可能となる。
【0059】
さらに、詳細は後述するが、情報処理装置100の記憶部110に多種多様なアート作品の画像データが記憶されることにより、ユーザが、画廊、百貨店や展覧会等で販売されるような有名アーティストのアート作品のみならず、これらの会場には未だ並んでいない無名のアーティストのアート作品を見出すきっかけを作ることができるようになる。
【0060】
また、詳細は後述するが、ユーザは、気に入ったアート作品の実物を購入することもでき、アート作品の流通を促進することができる。
【0061】
図4に示されるように、情報処理装置100は、さらに、クリエータ端末400と接続されることができる。
【0062】
クリエータ端末400は、スマートフォン端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等とすることができ、上述した情報処理装置100と同様のハードウェア構成を備えるのが好ましい。
【0063】
このとき、受信部120は、クリエータ端末400からアート作品の画像データを受信し、記憶部110は、受信部120が受信したアート作品の画像データを記憶することができる。
【0064】
かかる構成によれば、クリエータは自身のアート作品を簡易に世に出すことが可能となる。
【0065】
また、本開示における情報処理装置100は、クリエータ端末400から受信したアート作品の画像データに不適切なものが含まれていないかをチェックするチェック部を備えてもよい。かかるチェック部は、既知の画像解析技術を用いて不適切なシンボルや描写がある場合には、管理者に対してアラートを出したり、不適切なものが含まれる旨のタグをつけたりすることができる。
【0066】
情報処理装置100は、さらに、ユーザ端末500と接続されることができる。
【0067】
ユーザ端末500は、表示装置200に表示されたアートを観ることができるユーザの端末であれば特に限定されるものではなく、ユーザとは異なる他のユーザの端末も含まれる。
【0068】
ユーザ端末500は、スマートフォン端末、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等とすることができ、上述した情報処理装置100と同様のハードウェア構成を備えるのが好ましい。
【0069】
このとき、
図5に示すように、情報処理装置100は、送信部170を備える。
【0070】
送信部170は、ユーザ端末500に表示装置200に表示されている画像データに対応するアート作品に関する情報を送信する。
【0071】
具体的には、送信部170は、ユーザ端末500から送信された表示装置200に関する表示情報に基づいて特定された、画像データに関する情報をユーザ端末に送信する。
【0072】
具体的には、ユーザはおよび他のユーザは、表示装置200に自身のユーザ端末500をかざすことで、表示装置200から表示情報を受け取ることができる。表示情報には、表示装置200を特定するための識別番号および時刻が含まれることができる。
【0073】
情報処理装置100は、ユーザ端末500から受信した上記表示情報に基づいて、該当する表示装置200に表示されていた画像データを特定し、かかる画像データに関する情報をユーザ端末500に送信する。
【0074】
画像データに関する情報とは、例えば、上述したクリエータ情報等とすることができる。また、送信部170は、画像データに関する情報として、クリエータからのメッセージ等を記録した動画を送信してもよい。
【0075】
なお、表示装置200とユーザ端末500とは、BLEの技術またはRFIDの技術を用いて非接触式で情報の送受信を行うのが好ましい。QRコード(登録商標)等の画像の表示などはアートの鑑賞を妨げるおそれがあるため好ましくない。
【0076】
上述した環境に関する情報は、表示装置200が設置される部屋に関する部屋情報であり、抽出部130は、部屋情報に基づいて、画像データを抽出することができる。
【0077】
部屋情報は、一例として、部屋の壁の色、部屋の広さ、家の間取り等の部屋に関する情報である。これらの詳細については上述したとおりである。
【0078】
ユーザに関する情報は、表示装置200を観るユーザの感情に関する感情情報であり、抽出部130は、感情情報に基づいて、画像データを抽出することができる。
【0079】
感情情報は、一例として、ユーザの気分に関する情報である。
【0080】
かかる気分に関する情報は、例えば、管理端末300に対してユーザにより入力されたものとすることもできるし、ユーザが装着したウェアラブル端末から管理端末300に対して入力されたものとすることもできる。
【0081】
ウェアラブル端末の例としては、時計型の端末や眼鏡型の端末が挙げられ、これらウェアラブル端末によりユーザの心拍や視線等に関する情報が取得される。そして、情報処理装置100が、かかる情報を用いてユーザの気分を推定するものとしてもよい。
【0082】
気分の例としては、「楽しい」「悲しい」「うれしい」「怒っている」などである。
【0083】
ユーザに関する情報は、表示装置200を観るユーザの生活ログに関する生活ログ情報であり、抽出部130は、生活ログ情報に基づいて、画像データを抽出することができる。
【0084】
生活ログ情報は、例えば、管理端末300に対してユーザにより入力されたものとすることもできるし、ユーザが装着したウェアラブル端末や携帯するスマートフォン等から管理端末300に対して入力されたものとすることもできる。
【0085】
ウェアラブル端末の例としては、時計型の端末や眼鏡型の端末が挙げられ、これらウェアラブル端末やスマートフォンによりユーザの起床時間や行動範囲等に関する情報が取得される。
【0086】
情報処理装置100は、さらに、記憶部110が記憶するアート作品の画像データを画像解析する解析部180を備えることができる。
【0087】
このとき、記憶部110は、解析部180による解析結果に基づいて、アート作品の画像データに1以上のタグを自動的に付して記憶する。
【0088】
かかる画像解析については既知の技術を用いることで実現が可能である。
【0089】
情報処理装置100は、さらに、受信部120が管理端末300から一の画像データに対する購入指示を受け付けて購入処理が完了した場合、当該一の画像データを他の表示装置に表示させないものとする。
【0090】
かかる構成によれば、気に入ったアート作品はいち早く購入しようという意欲を向上させることができる。
【0091】
情報処理装置100は、さらに、受信部120が管理端末300から一の画像データに対する購入指示を価格と共に受け付けた場合、他の管理端末から一の画像データに対する購入指示を価格と共に受け付ける期間を設定することができる。
【0092】
そして、情報処理装置100は、当該期間において最高価格を付けた管理端末に対して購入処理を行う。
【0093】
そして、上記と同様に、当該購入処理が完了した場合、情報処理装置100は、当該一の画像データを他の表示装置に表示させないものとする。
【0094】
かかる構成によれば、アート作品オークション形式で販売することができるようになる。
【0095】
以上、本開示によれば、上述した従来技術の問題の少なくとも一部を解決又は緩和する技術的な改善を提供することができる。具体的には、本開示の構成によれば、配置される場所や用途、および/または、利用者の気分や好みに適したアート作品を利用者に簡易な手法で提供することができる。
【0096】
特に、抽出部130による環境またはユーザに関する情報に基づく画像データの自動抽出は、ユーザまたはコーディネータ等による画像データの選択作業の負担を軽減することができるのに加え、ユーザに対して新たな分野のアートとの出会いの機会を提供することができる。
【0097】
また、上記構成によれば、アート作品の実物のレンタルではなく、画像データを配信するものであるので、実物のアート作品の汚染・破損を恐れることなく、気軽にアート作品に親しむことが可能となる。
【0098】
さらに、情報処理装置100の記憶部110に多種多様なアート作品の画像データが記憶されることにより、ユーザが、画廊、百貨店や展覧会等で販売されるような有名アーティストのアート作品のみならず、これらの会場には未だ並んでいない無名のアーティストのアート作品を見出すきっかけを作ることができるようになる。
【0099】
また、ユーザは、気に入ったアート作品の実物を購入することもでき、アート作品の流通を促進することができる。
【0100】
続いて、本開示における情報処理方法の実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0101】
本開示における情報処理方法は、
図6に示されるように、表示装置および当該表示装置に関連付けられた管理端末と接続される情報処理装置で実行される情報処理方法であって、情報処理装置に、受信ステップS120と、抽出ステップS130と、提案ステップS140と、受付ステップS150と、配信ステップS160とを実行させることを特徴とする。
【0102】
受信ステップS120は、表示装置または管理端末から環境またはユーザに関する情報を受信する。かかる受信ステップS120は、上述した受信部120により実行されることができる。
【0103】
抽出ステップS130は、受信ステップS120において受信した情報に基づいて、1以上のタグが付された、アート作品の画像データを記憶する記憶部が記憶するアート作品の中から表示装置に表示するための一または複数の画像データを抽出する。かかる抽出ステップS130は、上述した抽出部130により実行されることができる。
【0104】
提案ステップS140は、抽出ステップS130において抽出された一または複数の画像データの提案情報を、管理端末に送信する。かかる提案ステップS140は、上述した提案部140により実行されることができる。
【0105】
受付ステップS150は、提案情報に基づく管理端末による一の画像データの指定指示を受け付ける。かかる受付ステップS150は、上述した受付部150により実行されることができる。
【0106】
配信ステップS160は、受付ステップS150において受け付けた指定指示に基づく一の画像データを、表示装置に配信する。かかる配信ステップS160は、上述した配信部160により実行されることができる。
【0107】
以上の構成によれば、上述した従来技術の問題の少なくとも一部を解決又は緩和する技術的な改善を提供することができる。具体的には、本開示の構成によれば、配置される場所や用途、および/または、利用者の気分や好みに適したアート作品を利用者に簡易な手法で提供することができる。
【0108】
最後に本開示におけるコンピュータプログラムの実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0109】
本開示におけるコンピュータプログラムは、表示装置および当該表示装置に関連付けられた管理端末と接続される情報処理装置で実行されるコンピュータプログラムであって、情報処理装置に、記憶機能と、受信機能と、抽出機能と、受付機能と、配信機能とを実現させることを特徴とする。
【0110】
記憶機能は、1以上のタグが付された、アート作品の画像データを記憶する。
【0111】
受信機能は、表示装置または管理端末から環境またはユーザに関する情報を受信する。
【0112】
抽出機能は、受信機能が受信した情報に基づいて、記憶機能が記憶するアート作品の中から表示装置に表示するための一または複数の画像データを抽出する。
【0113】
提案機能は、抽出機能により抽出された一または複数の画像データの提案情報を、管理端末に送信する。
【0114】
受付機能は、提案情報に基づく管理端末による一の画像データの指定指示を受け付ける。
【0115】
配信機能は、受付機能が受け付けた指定指示に基づく一の画像データを、表示装置に配信する。
【0116】
上記機能は、
図7に示す記憶回路1110、受信回路1120、抽出回路1130、提案回路1140、受付回路1150、配信回路1160により実現されることができる。記憶回路1110、受信回路1120、抽出回路1130、提案回路1140、受付回路1150、配信回路1160は、それぞれ上述した記憶部110、受信部120、抽出部130、提案部140、受付部150、配信部160により実現されるものとする。各部の詳細については上述したとおりである。
【0117】
以上の構成によれば、上述した従来技術の問題の少なくとも一部を解決又は緩和する技術的な改善を提供することができる。具体的には、本開示の構成によれば、配置される場所や用途、および/または、利用者の気分や好みに適したアート作品を利用者に簡易な手法で提供することができる。
【0118】
また、上述した実施形態に係るサーバ装置又は端末装置として機能させるために、コンピュータ又は携帯電話などの情報処理装置を好適に用いることができる。このような情報処理装置は、実施形態に係るサーバ装置又は端末装置の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、情報処理装置の記憶部に格納し、情報処理装置のCPUによって当該プログラムを読み出して実行させることによって実現可能である。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0120】
また、実施形態に記載した手法は、計算機(コンピュータ)に実行させることができるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD、MO等)、半導体メモリ(ROM、RAM、フラッシュメモリ等)等の記録媒体に格納し、また通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させるソフトウェア手段(実行プログラムのみならずテーブルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プログラムをも含む。本装置を実現する計算機は、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、また場合により設定プログラムによりソフトウェア手段を構築し、このソフトウェア手段によって動作が制御されることにより上述した処理を実行する。なお、本明細書でいう記録媒体は、頒布用に限らず、計算機内部あるいはネットワークを介して接続される機器に設けられた磁気ディスクや半導体メモリ等の記憶媒体を含むものである。記憶部は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能してもよい。
【解決手段】 表示装置および当該表示装置に関連付けられた管理端末と接続される情報処理装置であって、1以上のタグが付された、アート作品の画像データを記憶する記憶部と、表示装置または管理端末から環境またはユーザに関する情報を受信する受信部と、受信部が受信した情報に基づいて、記憶部が記憶するアート作品の中から表示装置に表示するための一または複数の画像データを抽出する抽出部と、抽出部により抽出された一または複数の画像データの提案情報を、管理端末に送信する提案部と、提案情報に基づく管理端末による一の画像データの指定指示を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた指定指示に基づく一の画像データを、表示装置に配信する配信部とを備える。