(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1ユーザおよび第2ユーザに関連付けられた前記ユーザ識別子が共に前記セッションに関連付けられている間に再生された音楽の再生リスト履歴、および前記第1ユーザおよび第2ユーザに関連付けられた前記ユーザ識別子が共に前記セッションに関連付けられている間に行われた検索の検索履歴の少なくとも一方を記憶するステップをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
前記少なくとも1つのモジュールは、前記少なくとも1つのプロセッサによって、前記第1ユーザおよび第2ユーザに関連付けられた前記ユーザ識別子が共に前記セッションに関連付けられている間に再生された音楽の再生リスト履歴、および前記第1ユーザおよび第2ユーザに関連付けられた前記ユーザ識別子が共に前記セッションに関連付けられている間に行われた検索の検索履歴の少なくとも一方を記憶するように動作可能である、請求項8〜11のいずれか1項に記載の車両ヘッドユニット。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
図1は、本開示の1つ以上の態様に従って、車両ヘッドユニット100によって形成されたセッションに含まれる複数のユーザの複数のユーザアカウントに、データを記憶する車両ヘッドユニット100を示す概念図である。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、自動車、二輪車、航空機または船舶などの乗物の一部として設けられてもよい。例えば、
図1の例において、車両ヘッドユニット100は、車両の乗員に面する自動車ダッシュボードまたはコンソールの一部として一体化されている。自動車の前部運転席および前部助手席に着席した乗員は、車両ヘッドユニット100に直接且つ物理的にアクセスすることができる。自動車の前部運転席は、車両の操舵ハンドルのすぐ後ろに配置されることができる。よって、運転席の運転者は、操舵ハンドルを物理的に制御することができる。助手席は、運転席に隣接して、運転席の側方に配置されてもよい。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、運転席と助手席との間の自動車ダッシュボードまたはコンソールに配置されてもよい。例えば、車両ヘッドユニット100は、運転席と助手席との真ん中の自動車ダッシュボードまたはコンソールに配置されてもよい。
【0013】
車両ヘッドユニット100は、ハウジング102、存在検知ディスプレイ104および制御ユニット106を含むことができるが、これに限定されるものではない。いくつかの例において、ハウジング102は、プラスチック、アルミニウム、スチール、または他の適切な材料から製造されてもよい。ハウジング102は、車両ヘッドユニット100の機能を提供する電気部品を包囲する、さもなければ保護する剛性ケースであってもよい。いくつかの例において、ハウジング102は、自動車ダッシュボードまたはコンソールに貼り付けられ、取り付けられてもよく、または他の方法で一体化されてもよい。本開示においてさらに説明するように、車両ヘッドユニット100は、グラフィカルユーザインターフェイス、例えばグラフィカルユーザインターフェイス116を作り出すことができる存在検知ディスプレイ104を含むことができる。また、車両ヘッドユニット100は、制御ユニット106を含むことができる。制御ユニット106は、1つ以上のモジュール、例えばユーザインターフェイス(UI)モジュール108、認証モジュール110およびアプリケーションモジュール112用の動作環境を形成することができる。いくつかの例において、制御ユニット106は、
図2にさらに示すように、ハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを含むことができる。例えば、制御ユニット106は、命令を実行することができる1つ以上のプロセッサおよび1つ以上のモジュールのデータを記憶することができる記憶装置を含むことができる。また、制御ユニット106は、一部の例として、1つ以上の他のソフトウェアおよび/またはハードウェア要素に動作可能に結合され、これらの要素と共に、例えば、情報を制御、構成および/または通信することができる。
【0014】
車両ヘッドユニット100は、車両の乗員を支援するまたは通知するまたは楽しませる、さもなければ車輛の乗員と情報交換するように動作することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、車両の1名以上の乗員に機能性を提供する1つ以上のアプリケーション112を含むことができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、一部の例として、目的地までの経路を提供するナビゲーションサービス、および、問合わせに応答して、情報を提供するおよび/または予防的な支援または提案、車両に関する車両データ、またはオーディオおよびビデオなどのマルチメディアとして情報を提供する情報検索サービスを提供することができる。このようにして、車両ヘッドユニット100は、車両の1名以上の乗員の運転経験または乗車経験を改善することができる。
【0015】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、共有スクリーン環境内の1名以上のユーザによって操作される。共有スクリーン環境のいくつかの例において、複数のユーザは、各自に車両ヘッドユニット100に物理的にアクセスすることができ、存在検知ディスプレイ104の出力を共に見ることができる。また、複数のユーザは、各自にユーザ入力を共有スクリーン環境内の存在検知ディスプレイ104に直接的および物理的に提供することもできる(例えば、車両ヘッドユニット100に物理的にタッチすることができる)。換言すれば、車両ヘッドユニット100は、共有スクリーン環境で操作される場合、同一の物理環境内の複数のユーザのすべてによって、物理的且つ直接的にアクセスすることができる。例えば、車両ヘッドユニット100を備える共有スクリーン環境内の2名のユーザは、車両ヘッドユニット100から地理的に離れ、2名のユーザの一方または両方が車両ヘッドユニット100を物理的にアクセスできないようにしない。共有スクリーン環境の例としては、建物の部屋、乗物の内部空間(例えば、航空機の操縦席または自動車の車室)が挙げられる。車両ヘッドユニット100のような共有スクリーンシステムは、共有スクリーン環境に設けられてもよい。共有スクリーンシステムは、複数のユーザを同時に認証させまたは同時にログインさせることができる。いくつかの例において、すべてのユーザの主なタスクは、共有スクリーンシステムのスクリーンとの情報交換を含む。例えば、車両の運転者および乗客の両方は、車両ヘッドユニットと情報交換することができる。また、共有スクリーンシステムは、システムのサインインを要求または提供することができ、異なるユーザに応じて、複数のアカウントのサインインを提供することができる。
【0016】
コンピューティング装置200の存在検知ディスプレイ104は、車両ヘッドユニット100の入力装置および出力装置として機能することができる。いくつかの例において、存在検知ディスプレイ104は、一体化された存在検知入力装置とディスプレイ装置とを含むことができる。例えば、存在検知ディスプレイ104は、抵抗タッチスクリーン、表面弾性波タッチスクリーン、静電容量タッチスクリーン、投影型静電容量タッチスクリーン、圧力感知スクリーン、および音波パルス認識タッチスクリーンなどの存在検知スクリーン、または他の存在検知スクリーンを使用する存在検知入力装置として機能することができる。存在検知ディスプレイ104は、出力装置として、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)、ドットマトリックスディスプレイ、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、電子インク、またはコンピューティング装置200のユーザに可視情報を出力することができるディスプレイと類似するモノクロディスプレイまたはカラーディスプレイのうち、1種以上を使用するディスプレイ装置として機能することができる。存在検知ディスプレイ104のさらなる詳細は、
図2の説明に含まれる。
【0017】
存在検知ディスプレイ104は、車両ヘッドユニットによって受信された1つ以上のタップジェスチャおよび/または非タップジェスチャ、連続ジェスチャ、または他の種類のタッチジェスチャ(例えば、マルチタッチジェスチャ)を検出することによって、ユーザ入力表示(例えば、ユーザが指またはスタイラスペンを用いて、存在検知ディスプレイ104の1つ以上の位置にタッチするまたはポインティングすること)を受け取ることができる。ユーザ入力表示に基づいて、存在検知ディスプレイ104の表示装置は、ユーザに出力を提示することができる。例えば、存在検知ディスプレイ104の表示装置は、車両ヘッドユニット100で実行されるアプリケーション(例えば、ナビゲーションアプリケーション)のさまざまなユーザインターフェイスを提示することができる。車両ヘッドユニット100のユーザは、存在検知ディスプレイ104の存在検知入力装置にユーザ入力を与えることによって、これらのアプリケーションのうち1つ以上と情報交換することができる。
【0018】
上述したように、車両ヘッドユニット100は、アプリケーションモジュール108、110および112を含むことができる。モジュール108、110および112は、車両ヘッドユニット100または1つ以上の他の遠隔コンピューティング装置上に常駐且つ動作するソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはハードウェア、ソフトウェアおよびファームウェアの両方の組み合わせを用いて、本開示に記載された処理を実行することができる。したがって、モジュール108、110および112は、ハードウェア、ソフトウェア、および/またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実装されてもよい。車両ヘッドユニット100は、モジュール108、110、112のいずれかを、基盤ハードウェア上で実行される仮想マシンとしてまたはその仮想マシ内で実行することができる。モジュール108、110および112は、さまざまな方法で実装されてもよい。例えば、モジュール108、110および112のいずれかは、ダウンロード可能なアプリケーションまたは「アプリ」またはプリインストールしたアプリケーションまたは「アプリ」として実装されてもよい。別の例において、モジュール108、110および112のいずれかは、車両ヘッドユニット100のオペレーティングシステムの一部として実装されてもよい。
【0019】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、
図1に示すように、1つ以上のアプリケーションモジュール112を含む。アプリケーションモジュール112は、車両ヘッドユニット100上でさまざまな処理を実行する機能を含むことができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、例えば、ナビゲーションアプリケーション、天気アプリケーション、電話ダイヤルアプリケーション、情報検索アプリケーション、マルチメディアアプリケーション、車両情報アプリケーション、電子メールアプリケーション、テキストメッセージアプリケーション、インスタントメッセージアプリケーション、ソーシャルネットワークアプリケーション、天気アプリケーション、株式取引アプリケーション、緊急警報アプリケーション、スポーツアプリケーションを含むことができる。1つ以上のアプリケーションモジュール112は、車両ヘッドユニット100によって作動可能であると図示されているが、車両ヘッドユニット100に通信可能に接続された遠隔コンピューティング装置によって作動されてもよい。いくつかの例において、遠隔コンピューティング装置上で実行されるアプリケーションモジュールは、遠隔コンピューティングデバイスに指示して、適切なデータ通信(例えば、有線または無線ネットワーク、近距離通信またはBluetooth(登録商標)などの短距離無線通信)を用いて内容情報および意図情報を送信することができる。いくつかの例において、遠隔コンピューティング装置は、車両ヘッドユニット100に設けられたコンピューティング装置とは別個のコンピューティング装置であってもよい。例えば、遠隔コンピューティング装置は、ネットワークによって、車両ヘッドユニット100に動作可能に接続されてもよい。遠隔コンピューティング装置の例としては、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピューティング装置、スマートウォッチ、およびデスクトップコンピュータを含むことができるが、これに限定されない。いくつかの例において、遠隔コンピューティング装置は、車両ヘッドユニット100に一体化された構成要素ではない。
【0020】
図1の例において、アプリケーションモジュール112は、ナビゲーションアプリケーションを含むことができる。ナビゲーションアプリケーションは、目的地を指定するユーザからのユーザ入力表示を受信することができる。ナビゲーションアプリケーションは、存在検知ディスプレイ104に指示して、グラフィカルユーザインターフェイス116を地図に相当するディスプレイに出力することができる。ナビゲーションアプリケーションは、グラフィカルユーザインターフェイス116に指示して、指定された目的地までの1つ以上の経路を提供することができる。例えば、1つ以上の経路は、存在検知ディスプレイ104によって、車両の現在位置、経路のテキストリスト、または目的地への進度インジケータを有する広域マップ図に基づいたターンバイターン(turn-by-turn)経路として表示されてもよい。
【0021】
図1に示すように、車両ヘッドユニット100は、ユーザインターフェイス(UI)モジュール108を含むこともできる。車両ヘッドユニット100のUIモジュール108は、存在検知ディスプレイ104上で検出されたユーザ入力を示す1つ以上の表示を存在検知ディスプレイ104から受信することができる。一般的に、存在検知ディスプレイ104が存在検知ディスプレイ104上の特定の位置で検出されたユーザ入力表示を受信するたびに、UIモジュール108は、存在検知ディスプレイ104から、ユーザ入力に関する情報を受信することができる。UIモジュール108は、存在検知ディスプレイ104から受信した情報を1つ以上のイベント群、例えば1つ以上のタッチイベントシーケンスに組み入れることができる。シーケンス内の各タッチイベントは、存在検知ディスプレイ104上の入力の存在および/または動きを特徴付けるパラメータ(例えば、時間、地点、起点方向)を表すデータまたはデータ要素を含むことができる。シーケンス内の各タッチイベントは、存在検知ディスプレイ104の位置に対応する位置要素、存在検知ディスプレイ104がその位置でユーザ入力を検出した時間に関連する時間要素、および/またはその位置に行われた引上げ動作または押下げ動作に関連する動作要素を含むことができる。
【0022】
UIモジュール108は、タッチイベントシーケンスに基づいて、ユーザ入力の1つ以上の特徴を判断することができ、これらの1つ以上の特徴に関する情報をタッチイベントシーケンス内の各タッチイベントに入れることができる。例えば、UIモジュール108は、ユーザ入力の開始位置、ユーザ入力の終了位置、ユーザ入力の部分密度、ユーザ入力の部分速度、ユーザ入力の部分方向、およびユーザ入力の部分曲率を含む。UIモジュール108は、ユーザ入力表示を他のモジュール、例えばアプリケーションモジュール112および/または認証モジュール110に送信することができる。UIモジュール108は、ユーザによって与えられた1つ以上のシングルタッチジェスチャまたはマルチタッチジェスチャを判断することができる。UIモジュール108は、車両ヘッドユニット100のさまざまな構成要素間の仲介役として機能することにより、存在検知ディスプレイ104によって検出された入力に基づいて判断を行うことができ、存在検知ディスプレイ104によって提示される出力を生成することができる。例えば、UIモジュール108は、1つ以上のモジュール110および112からデータを受信して、コンテンツ、例えばグラフィカルユーザインターフェイス116をディスプレイに出力するように、存在検知ディスプレイ104に指示することができる。
【0023】
図1に示すように、車両ヘッドユニット100は、認証モジュール110を含むことができる。認証モジュール110は、車両ヘッドユニット100で1名以上のユーザを認証することができる。これによって、例えば、車両ヘッドユニット100を用いて、より柔軟な個人化設定を提供することができ、または車両ヘッドユニット100を用いて、プライバシー保護を強化することができる。車両ヘッドユニット100を用いて、さまざまな方法でユーザを認証することができる。いくつかの例において、認証モジュール110は、ユーザによりユーザ名およびパスワードを入力できるグラフィカルユーザインターフェイスを存在検知ディスプレイ104に形成することができる。いくつかの例において、ユーザ名は、ユーザの識別子であってもよい。
【0024】
他の例において、ユーザは、ユーザに関連付けられたコンピューティング装置を使用して、車両ヘッドユニット100で認証することができる。例えば、第1ユーザは、コンピューティング装置122Aを所有することができる。第1ユーザは、コンピューティング装置122Aで認証されまたはそれに関連付けられている。したがって、第1ユーザは、コンピューティング装置122Aを使用して、車両ヘッドユニット100で認証することができる。例えば、コンピューティング装置122Aは、無線または有線通信チャネルを使用して、車両ヘッドユニット100で認証することができる。通信チャネルの例として、ユニバーサルシリアルバス(USB)、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth(登録商標)、および無線インターネットサービスプロバイダローミング(WISPr)が挙げられる。
【0025】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100がコンピューティング装置122Aを検出することに応答して、認証モジュール110は、ユーザを認証するために、存在検知ディスプレイ104および/またはコンピューティング装置122Aに、1つ以上のセキュリティチャレンジを提供することができる。例えば、セキュリティチャレンジは、ユーザIDを証明するユーザ入力を示す1つ以上の表示を提供するように、ユーザを要求することができる。ユーザ入力表示の例として、確認、承認、パスワード、ユーザ名、ユーザの容貌、ユーザの生理特徴、コンピューティング装置122Aの装置識別子、ハードウェアトークン、またはソフトウェア証明を含むが、これらに限定されない。認証モジュール110は、ユーザIDを証明するユーザ入力を1つ以上の表示を確認することができる。認証モジュール110は、車両ヘッドユニット100でローカルに、および/または遠隔コンピューティング装置120などの1つ以上の遠隔コンピューティング装置に問い合わせることによって、ユーザ入力を示す1つ以上の表示がユーザIDを証明できることを確認することができる。ユーザ入力を示す1つ以上の表示がユーザIDを証明できない場合、ユーザは、認証できるまで、車両ヘッドユニット100に認証されない。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、証明または確認を提供することをユーザに要求せず、特定のユーザを識別することによって、ユーザを認証することができる。以下、本開示において、車両ヘッドユニット100で認証するための追加の技術をさらに説明する。
【0026】
ユーザを認証することに応答して、認証モジュール110は、セッションを形成することができる。いくつかの例において、セッションは、認証モジュール110によって記憶および管理される状態情報を含むことができる。例えば、認証モジュール110は、1つ以上の性質および/または操作を含むセッションに対応するセッション客体を生成し、状態情報を記憶および管理することができる。セッションに関連する状態情報は、セッション識別子、セッションに関連する1つ以上のユーザ識別子、およびセッションの有効期限を含むことができるが、これに限定されない。いくつかの例において、セッションは、定義された有効期間を過ぎると、有効期限が切れる。セッションは、特定の期間が経過するとまたは1名以上のユーザがセッションから抜けると、有効期限が切れる。セッションが終了すると、認証モジュール110は、セッション客体および/またはセッションの状態情報を破棄することができる。いくつかの例において、認証モジュール110は、状態情報を不揮発性記憶装置に記憶してから、セッション客体を破棄することができる。
【0027】
車両ヘッドユニット100は、さまざまな方法でセッション情報を使用することができる。例えば、アプリケーションモジュール112に含まれたナビゲーションアプリケーションは、セッション情報を使用して、1つ以上のユーザアカウントに位置履歴を記憶することができる。一例として、車両が目的地まで走行している間に、ナビゲーションアプリケーションは、状態情報に含まれたユーザ識別子にアクセスし、そのユーザ識別子に対応するユーザアカウントに車両の位置情報を記憶することができる。したがって、車両ヘッドユニット100および/または遠隔コンピューティング装置120は、位置履歴を使用して、状況的に関連のある情報、サービスおよび/または個人化設定をユーザに提供することができる。別の例として、情報検索アプリケーションは、状態情報に含まれたユーザ識別子にアクセスし、そのユーザ識別子に対応するユーザアカウントに以前の問い合わせおよび/または検索結果を記憶することができる。より一般的には、1つ以上のアプリケーションモジュール112は、セッションに関連する状態情報を使用して、車両ヘッドユニット100に認証された特定のユーザに特有な情報を作成、読取、更新および削除することができる。
【0028】
本開示の技術に従って、複数のユーザは、車両ヘッドユニット100で認証することができる。例えば、認証モジュール110は、車両ヘッドユニット100に認証された各ユーザに対応するユーザ識別子を含む共有セッションを形成することができる。車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニットによって生成されたデータを単一ユーザのアカウントに書き込むのではなく、そのデータを認証された各ユーザに対応するユーザアカウントに書き込むこともできる。複数のユーザが車両ヘッドユニット100で認証し、共有セッションに参加することができるため、共有セッションに生成されたさまざまなデータは、単一ユーザではなく、各々のユーザアカウントに書き込まれることもできる。これによって、共有セッション中に車両ヘッドユニット100によって生成されたデータを使用して、各々のユーザに対応する状況的に関連のある情報、サービス、および/または個人化設定を提供することができる。
【0029】
動作中、認証モジュール110は、車両ヘッドユニット100で第1ユーザを認証することに応答して、コンピューティング装置122Aに関連付けられた第1ユーザの第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成することができる。認証モジュール110は、コンピューティング装置122Bに関連付けられた第2ユーザを認証することができる。第2ユーザを認証することに応答して、認証モジュール110は、第2ユーザの第2ユーザ識別子をセッションに関連付けることができる。このようにして、第1ユーザおよび第2ユーザの両方をセッションに同時に関連付けることができる。いくつかの例において、グラフィカルユーザインターフェイス116は、車両ヘッドユニット100の共有セッションに認証されたユーザおよび/またはユーザの数を示す1つ以上のインジケータ124Aおよび124Bを含むことができる。本開示においてさらに説明するように、車両ヘッドユニット100で第1ユーザおよび第2ユーザの両方を認証できるようにすることによって、データを生成するアプリケーションは、セッションの状態情報を使用して、第1ユーザおよび第2ユーザの両方のユーザアカウントにデータを書き込むことができる。
図1の例は、本開示の技術を2名のユーザ用の技術として示しているが、この技術は、2名以上の任意数のユーザに対して使用されてもよい。
【0030】
車両ヘッドユニット100は、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成することができる。例えば、アプリケーション108、110および112は、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成することができる。
図1の例において、アプリケーションモジュール112内のナビゲーションアプリケーションは、車両が経時的に移動したさまざまな場所に対応する位置履歴のデータを生成することができる。ナビゲーションアプリケーションは、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子を含む共有セッションの状態情報にアクセスすることができる。
【0031】
ナビゲーションアプリケーションは、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶することができる。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、データを車両ヘッドユニット100にローカルに保存することによって、および/または、データを遠隔コンピューティング装置、例えば遠隔コンピューティング装置120にリモートに保存することによって、データを記憶することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、ユーザアカウントにデータを記憶するために、アプリケーションによって呼び出されるアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)を形成することができる。アプリケーションがAPIを呼び出すときに、車両ヘッドユニット100は、認証モジュール110によって共有セッションに保存された状態情報から、認証された各ユーザのユーザ識別子を判断することができる。一組のユーザ識別子とデータとに基づいて、車両ヘッドユニット100は、データを各ユーザアカウントにローカルに書き込むことができ、またはネットワーク118を介して遠隔コンピューティング装置120に要求を送信することによって、一組のユーザ識別子とデータとを含むデータを記憶することができる。本開示においてさらに説明するように、いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、情報の一部のみを1つ以上のユーザアカウントに記憶することができる。
【0032】
図1の例において、遠隔コンピューティング装置120は、複数の異なるユーザアカウントに関する情報を記憶することができる。ユーザアカウントは、ユーザの識別情報、例えば名前および/またはユーザ識別子を含むことができる。例えば、ユーザの追加的なデータ、例えばユーザの嗜好、位置履歴データ、再生リストデータ、および検索履歴データなどをユーザアカウントに関連付けることもできる。遠隔コンピューティング装置120は、ユーザに関連するデータを使用して、状況関連情報、サービス、および/または個人化設定をユーザに提供することができる。例えば、位置履歴情報に基づいて、遠隔コンピューティング装置120は、車両ヘッドユニット100におよび/または車両の位置に関連する1つ以上のコンピューティング装置122Aおよび122Bに支援または提案を提供することができる。例えば、遠隔コンピューティング装置120は、第1ユーザがベジタリアンであると判断した場合、車両ヘッドユニット100に、車両の位置の近傍にあるベジタリアンレストランのリストを送信ことができる。存在検知ディスプレイ104は、ベジタリアンレストランのリストをディスプレイに出力することができる。
【0033】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、複数のユーザに対応する情報をディスプレイに出力することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、遠隔コンピューティング装置120および/または1つ以上のコンピューティング装置122Aおよび122Bから、複数のユーザのデータを受信することができる。一例として、車両ヘッドユニット100は、現在のナビゲーションルートに沿って興味のあるポイントを示すデータを受信することができる。興味のあるポイントのうち、一部が第1ユーザに対応し、一部が第2ユーザに対応する。例えば、興味のあるポイント126Aは、第1ユーザに対応し、興味のあるポイント126Bは、第2ユーザに対応する。本開示においてさらに説明するように、いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、1つ以上のユーザアカウントに情報の一部のみを表示することができる。車両ヘッドユニット100が複数のユーザの共有スクリーン環境内で動作するため、存在検知ディスプレイ104によって表示された興味のあるポイントは、第1ユーザおよび第2ユーザの両方に関連する可能性がある。換言すれば、複数のユーザが各々車両ヘッドユニット100に認証され、車両ヘッドユニット100と情報交換することができるため、車両ヘッドユニット100は、一方のユーザに関連する情報のみを表示するのではなく、両方のユーザに関連する情報を表示することもできる。したがって、車両ヘッドユニット100は、改善された個人化設定および/または改善されたユーザ体験を複数の乗員に提供することができる。このことは、車両ヘッドユニット100を用いて一度に単一ユーザしか認証できない場合、利用できない。
【0034】
本開示を通じて説明した例において、コンピューティング装置および/またはコンピューティングシステムは、ユーザから情報解析の許可を受け取った場合に限り、コンピューティング装置に関連付けられた情報(例えば、位置、速度など)を解析することができる。例えば、以下に説明する状況において、コンピューティング装置は、ユーザに関連する情報を収集または利用することができるが、ユーザは、入力によって、コンピューティング装置のプログラムまたは機能がユーザ情報(例えば、ユーザの現在位置、現在の速度などに関する情報)を収集および作成できるか否かを制御することができ、またはコンピューティング装置がユーザに関連する可能性のあるコンテンツを受信するか否かおよび/またはどのように受信するかを指定することができる。さらに、コンピューティング装置および/またはコンピューティングシステムは、特定のデータを記憶または使用する前に、個人識別情報を削除するように、1つ以上の方法でデータを処理することができる。例えば、ユーザに関する個人識別情報を判断できないように、ユーザIDを処理することができ、またはユーザの特定位置を特定できないように、(例えば、都市、郵便番号、または州レベルなどの)位置情報が得られるユーザの地理位置を一般化することができる。したがって、ユーザは、コンピューティング装置によるユーザ情報の収集および使用を制御することができる。
【0035】
図2は、本開示の1つ以上の態様に従って、車両ヘッドユニット100によって形成されたセッションに含まれる複数のユーザの複数のユーザアカウントに、データを記憶する技術を実装する例示的なコンピューティング装置200を示すブロック図である。以下、
図1に関連して、
図2のコンピューティング装置200を説明する。
図2は、コンピューティング装置200の一特定例のみを示しており、他の場合においてコンピューティング装置200の多くの他の例を使用してもよく、
図2に示されていない追加要素を含んでもよい。
図2の例において、車両ヘッドユニット100は、コンピューティング装置200を含む。コンピューティング装置200は、例えば、車両ヘッドユニット100に貼り付けられ、取り付けられてもよく、または他の方法で一体化されてもよい。
【0036】
図2の例に示すように、コンピューティング装置200は、存在検知ディスプレイ104と、1つ以上の出力装置208と、1つ以上の入力装置210と、1つ以上のセンサ212と、電源214と、1つ以上の通信ユニット216と、1つ以上のプロセッサ218および1つ以上の記憶装置220を含む制御ユニット106とを含む。コンピューティング装置200の記憶装置220は、UIモジュール108と、認証モジュール110と、アプリケーションモジュール112と、セッションデータ222と、オペレーティングシステム224とを含む。通信チャネル206は、要素間の通信を行うために、要素104、202、204、208、210、212、214、216、106、218、220、108、110、112、222、および224のうち、1つ以上の要素を(物理的に、通信可能に、および/または動作可能に)相互接続することができる。いくつかの例において、通信チャネル206は、システムバス、ネットワーク接続、1つ以上のプロセス間通信データ構造、またはハードウェアおよび/またはソフトウェア間でデータを通信するための任意の他の要素を含むことができる。
【0037】
図2に示すように、制御ユニット106は、1つ以上のアプリケーション、モジュールまたは他のソフトウェアからのデータおよび命令を記憶および実行することができる。制御ユニット106は、
図2において1つ以上のプロセッサ218および1つ以上の記憶装置220を含むものとして示されているが、
図2に示されている要素よりも多くまたは少ない要素を含んでもよい。制御ユニット106は、例えば、1つ以上の出力装置、入力装置、入出力ポートまたはインターフェイス、センサおよび/または通信ユニットを含むことができる。他の例において、制御ユニット106は、1つ以上のプロセッサのみを含んでもよい。いずれの場合、制御ユニット106は、例えばユーザインターフェイス(UI)モジュール108、認証モジュール110、アプリケーションモジュール112およびオペレーティングシステム224などの1つ以上のモジュールのために、動作環境を提供することができる。
【0038】
1つ以上のプロセッサ218は、コンピューティング装置200内で機能を実現するおよび/または命令を実行することができる。例えば、コンピューティング装置200のプロセッサ218は、記憶装置220によって記憶され、UIモジュール108、認証モジュール110、アプリケーションモジュール112およびオペレーティングシステム224の機能を提供する命令を受信し、実行することができる。これらの命令は、プロセッサ218によって実行されると、コンピューティング装置200に指示して、プログラムの実行中に記憶装置220内で情報を記憶および/または変更することができる。プロセッサ218は、UIモジュール108、認証モジュール110、アプリケーションモジュール112およびオペレーティングシステム224の命令を実行し、セッションデータ222のデータを使用して1つ以上の処理を行うことができる。すなわち、UIモジュール108、認証モジュール110、アプリケーションモジュール112およびオペレーティングシステム224は、プロセッサ218により動作され、本開示に記載のさまざまな機能を実行することができる。
【0039】
コンピューティング装置200の1つ以上の入力装置210は、入力を受け取ることができる。入力の例として、触覚入力、音声入力、運動入力および光入力が挙げられる。一例において、コンピューティング装置200の入力装置210は、マウス、キーボード、音声応答システム、ビデオカメラ、ボタン、制御パッド、マイクロホン、または人間または機械からの入力を検出するための任意の他の種類の装置を含む。いくつかの例において、入力装置は、例えば、存在検知スクリーンまたはタッチ検知スクリーンを含む存在検知入力装置であってもよい。
【0040】
コンピューティング装置200の1つ以上の出力装置208は、出力を生成することができる。出力の例として、触覚出力、音声出力およびビデオ出力が挙げられる。一例において、コンピューティング装置200の出力装置208は、存在検知スクリーン、サウンドカード、ビデオグラフィックアダプタカード、スピーカ、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、または人間または機械に出力を生成する任意の他の種類の装置を含む。出力装置208は、陰極線管(CRT)モニタ、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)などの表示装置、または触覚、音声、および/または視覚出力を生成するための任意の他の種類の装置を含むことができる。
【0041】
いくつかの例において、コンピューティング装置200の存在検知ディスプレイ104は、入力装置210および/または出力装置208の機能を含むことができる。
図2の例において、存在検知ディスプレイ104は、例えば、存在検知スクリーンまたはタッチ検知スクリーンなどの存在検知入力装置204を含むことができる。いくつかの例において、存在検知入力装置204は、存在検知入力装置に位置する物体および/またはその近傍に位置する物体を検出することができる。1つの例示的な範囲として、存在検知入力装置204は、存在検知入力装置204から2インチ以内の物体、例えば指またはスタイラスを検出することができる。存在検知入力装置204は、検出された物体が存在検知入力装置に位置する座標(例えば、XY座標)を判断することができる。別の例示的な範囲として、存在検知入力装置204は、存在検知入力装置204から6インチ以内の物体を検出することができる。他の範囲も可能である。存在検知入力装置204は、容量認識技術、誘導認識技術、および/または光学認識技術を使用して、ユーザの指によって選択された存在検知入力装置204の位置を判断することができる。
【0042】
いくつかの例において、存在検知ディスプレイ104は、出力装置208に関して説明した触覚、音声またはビデオ刺激を使用して、ユーザに出力を提供することができる。例えば、存在検知ディスプレイ104は、グラフィカルユーザインターフェイスを提供するディスプレイ装置202を含むことができる。ディスプレイ装置202は、出力装置208に関して説明したような視覚出力を提供する任意種類の出力装置であってもよい。存在検知ディスプレイ104は、コンピューティング装置200に一体化された要素として示されているが、いくつかの例において、コンピューティング装置200の他の要素とデータパスを共有することによって、入力および出力を送信および/または受信するための外部要素であってもよい。例えば、存在検知ディスプレイ104は、コンピューティング装置200の外部パッケージング内に位置し、外部パッケージングに物理的に接続されたコンピューティング装置200の内蔵要素であってもよい。別の例において、存在検知ディスプレイ104は、コンピューティング装置200の外部パッケージングの外側に位置し、コンピューティング装置200の外部パッケージングから物理的に離れたコンピューティング装置200の外部要素(例えば、有線および/または無線のデータ経路をタブレットコンピュータと共有するモニタ、プロジェクタなど)であってもよい。いくつかの例において、存在検知ディスプレイ104は、コンピューティング装置200のパッケージングの外側に位置し、コンピューティング装置200のパッケージから物理的に離れた場合、入力を受信するための存在検知入力装置204と出力を提供するためのディスプレイ装置202との2つの別個の要素により実現されてもよい。
【0043】
コンピューティング装置200の1つ以上の通信ユニット216は、外部装置と通信することによって、データを送信および/または受信することができる。例えば、コンピューティング装置200は、通信ユニット216を使用して、セルラ無線ネットワークなどの無線ネットワーク上で無線信号を送信および/または受信することができる。いくつかの例において、通信ユニット216は、全地球測位システム(GPS)ネットワークなどの衛星ネットワーク上で衛星信号を送信および/または受信することができる。通信ユニット216の例として、ネットワークインターフェイスカード(例えば、イーサネット(登録商標)カード)、光トランシーバ、無線周波トランシーバ、GPSレシーバ、または情報を送信および/または受信することができる任意の他の種類の装置が挙げられる。通信ユニット216の他の例は、モバイル装置に使用されるBluetooth(登録商標)、GPS、3G、4GおよびWi-Fi(登録商標)受信器ならびにユニバーサルシリアルバス(USB)コントローラなどが挙げられる。
【0044】
コンピューティング装置200内の1つ以上の記憶装置220は、コンピューティング装置200の動作中に処理用の情報を記憶することができる。いくつかの例において、1つ以上の記憶装置220は、一時メモリである。1つ以上の記憶装置は、主に長期記憶用の記憶装置ではない。コンピューティング装置200上の記憶装置220は、揮発性メモリとして情報を短期記憶するために構成されることができる。したがって、非活動の場合に、記憶されたコンテンツを保持しない。揮発性メモリの例として、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、および当技術分野で知られている他の形態の揮発性メモリが挙げられる。
【0045】
いくつかの例において、記憶装置220は、1つ以上のコンピュータ可読記憶媒体を含む。記憶装置220は、揮発性メモリよりも大量の情報を記憶するように構成することができる。さらに、記憶装置220は、不揮発性メモリとして情報を長期保存するように構成され、起動/停止期間後にも情報を保持することができる。不揮発性メモリの例として、磁気ハードディスク、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、フラッシュメモリ、電気的にプログラム可能なメモリ(EPROM)、または電気的に消去可能且つプログラム可能な(EEPROM)メモリが挙げられる。記憶装置220は、UIモジュール108、認証モジュール110、アプリケーションモジュール112、セッションデータ222およびオペレーティングシステム224に関連するプログラム命令および/またはデータを記憶することができる。
【0046】
図2に示すように、コンピューティング装置200は、1つ以上のセンサ212を含むことができる。センサ212は、加速度データを生成する加速度計を含むことができる。加速度データは、コンピューティング装置200の加速度および/または加速度の変化を示すことができる。センサ212は、ジャイロデータを生成するジャイロ計を含むことができる。ジャイロデータは、コンピューティング装置200の物理的な向きおよび/または物理的な向きの変化を示すことができる。いくつかの例において、向きは、1つ以上の基準点に対するものであってもよい。センサ212は、磁力データを生成する磁力計を含むことができる。磁力データは、コンピューティング装置200に接触または近接している物体の磁化を示すことができる。磁力データは、地球の磁場を示すことができ、いくつかの例において、コンパスの指向機能を提供することができる。センサ212は、環境光データを生成する環境光センサを含むことができる。環境光データは、コンピューティング装置200が暴露されている光の強度を示すことができる。センサ212は、近接データを生成する近接センサを含むことができる。近接データは、物体がコンピューティング装置56に近接しているか否かを示すことができる。いくつかの例において、近接データは、物体がコンピューティング装置200に近接する程度を示すことができる。いくつかの例において、センサ212は、日付および時間を生成する時計を含むことができる。日付および時間は、現在の日付および時間であってもよい。センサ212は、センサ212近傍の環境の温度を測定する温度計を含むことができる。環境温度は、温度の高低を示すことができる。
【0047】
図2に示すように、コンピューティング装置200は、電源214を含むことができる。いくつかの例において、電源214は、電池であってもよい。電源214は、コンピューティング装置200の1つ以上の要素に電力を供給することができる。電源214の例は、亜鉛炭素電池、鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム(NiCd)電池、ニッケル金属水素化物(NiMH)電池、リチウムイオン(Liイオン)電池、および/またはリチウムイオンポリマ(Liイオンポリマ)化学電池を含むことができるが、これらに限定されない。いくつかの例において、電源214は、限られた容量(例えば、1000〜3000mAh)を有することができる。
【0048】
本開示の技術によれば、コンピューティング装置200で第1ユーザを認証することができる。例えば、認証モジュール110は、1つ以上の通信ユニット216と連携して、コンピューティングデバイス200に近接している第1ユーザの第1コンピューティングデバイス122Aを検出することができる。したがって、認証モジュール110は、存在検知ディスプレイ104および/または第1コンピューティング装置122Aの1つ以上で、第1ユーザに認証チャレンジを与えることができる(いくつかの例において、認証チャレンジを与えない)。存在検知ディスプレイ104は、コンピューティング装置200で認証するために、ユーザ入力として、認証チャレンジに対応する1つ以上の証明または認証を受け取ることができる。
【0049】
認証モジュール110は、第1ユーザを認証すると、第1ユーザに関連付けられた第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成することができる。例えば、認証モジュール110で認証する場合、第1ユーザおよび/または第1コンピューティング装置は、コンピューティング装置200に第1ユーザ識別子を提供することができる。第1ユーザ識別子は、第1ユーザの第1ユーザアカウントに関連付けられてもよい。いくつかの例において、第1ユーザアカウントに関連するデータは、コンピューティング装置200、ユーザの第1コンピューティング装置および/または遠隔コンピューティング装置のうち、1つ以上に記憶されてもよい。本開示に説明したように、セッションは、セッションに関連する状態情報(またはセッションデータ222)、例えば第1ユーザ識別子を含むことができる。
【0050】
コンピューティング装置200で第2ユーザを認証することができる。例えば、認証モジュール110は、コンピューティングデバイス200に近接している第2ユーザの第2コンピューティングデバイス122Bを検出することができる。したがって、認証モジュール110は、存在検知ディスプレイ104および/または第2コンピューティング装置122Bの1つ以上で、第2ユーザに認証チャレンジを与えることができる(いくつかの例において、認証チャレンジを与えない)。例えば、第2コンピューティング装置122Bは、認証モジュール110との通信に基づいて、ユーザに認証チャレンジを提示し、コンピューティング装置200で認証するために、認証モジュール110に送信された1つ以上の証明または認証をユーザ入力として受け取ることができる。
【0051】
認証モジュール110は、第2ユーザを認証すると、第1ユーザ識別子を含んでいるセッションに、第2ユーザの第2ユーザ識別子を関連付けることができる。このようにして、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、このセッションに含まれまたは関連付けられる。したがって、セッションにおいて第1ユーザおよび第2ユーザを同時に認証することができる。1つ以上の認証モジュール112は、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成することができる。例えば、アプリケーションモジュール112は、位置履歴情報を生成するナビゲーションアプリケーションを含むことができる。ナビゲーションアプリケーションは、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、生成されたデータを記憶することができる。例えば、ナビゲーションアプリケーションは、セッションデータ222にアクセスして、第1ユーザおよび第2ユーザに各々対応する第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子を判断し、データを第1ユーザのユーザアカウントおよび第2ユーザのユーザアカウントを含む遠隔コンピューティング装置に記憶することができる。例えば、1つ以上の通信ユニット216は、生成されたデータおよび第1ユーザおよび第2ユーザの識別子を含む遠隔コンピューティング装置に、1つ以上の要求を送信することができる。いくつかの例において、通信ユニット216は、データを記憶するために、共有スクリーン環境内のユーザのコンピューティング装置を含まない遠隔コンピューティング装置と車両ヘッドユニット100との間の接続を使用して、遠隔コンピューティング装置に要求を送信することができる。他の例において、通信ユニット216は、共有スクリーン環境内のユーザのコンピューティング装置を含む遠隔コンピューティング装置と車両ヘッドユニット100との間の接続を使用して、遠隔コンピューティング装置に要求を送信することができる。
【0052】
いくつかの例において、ユーザは、車両ヘッドユニット100によって維持されているセッションから別のユーザを削除することができる。例えば、ユーザは、両方のユーザを含む共有セッションから別のユーザを削除するユーザ入力を、車両ヘッドユニット100に提供することができる。いくつかの例において、車両ヘッドユニットは、車両ヘッドユニット100によって生成され且つユーザのアカウントに記憶されたデータに加えて、メタデータをユーザのアカウントに記憶することができる。例えば、メタデータは、共有セッションに含まれる他のユーザのユーザ識別子を含むことができる。一例として、車両ヘッドユニット100は、位置履歴などのデータを第1ユーザのアカウントおよび第2ユーザのアカウントに記憶することができる。車両ヘッドユニット100は、第2ユーザの位置履歴データおよびユーザ識別子を第1ユーザのアカウントに記憶することができる。同様に、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザの位置履歴データおよびユーザ識別子を第2ユーザのアカウントに記憶することができる。より一般的には、同一の共有セッション内の他のユーザに関する情報をメタデータとして特定ユーザのアカウントに記憶することができる。
【0053】
本開示に説明したように、本開示の技術によって、車両ヘッドユニット100を用いて複数のユーザが同時に車内にいることを認証または確認したため、複数のユーザは、車両ヘッドユニット100上のデータに同時にアクセスすることができる。いくつかの例において、本開示の技術によって、システムレベルで複数のユーザをオペレーティングシステム224に認証することができる。他の例において、車両ヘッドユニット100によって、アプリケーションレベルで複数のユーザをアプリケーションモジュール112の1つ以上の特定のアプリケーションに認証することができる。いくつかの例において、認証モジュール110は、1つ以上のアプリケーションモジュール112と連動して、個人化設定を改善するためのアプリケーションの一体化を提供することができる。例えば、ナビゲーションアプリケーションの例において、ナビゲーションアプリケーションは、対応するグラフィカルユーザインターフェイスにおいて、単に「推薦目的地」を示すの代わりに、例えば、ユーザFabianおよびDeanに対して「Fabianの目的地」および「Deanの目的地」という文章を含むように表示することができる。このように、表示する目的地をユーザアカウント毎に個人化することができるため、目的地をより容易に識別することができる。
【0054】
本開示に説明したように、存在検知ディスプレイ104によって、複数の異なるユーザアカウントからのデータを同時に表示することができ、または複数のユーザを同時に含むセッションに表示することができる。例えば、アプリケーションモジュール112のマルチメディアアプリケーションは、セッションに含まれる第1ユーザおよび第2ユーザの両方の再生リスト情報をそれぞれ判断することができる。存在検知ディスプレイ104は、表示のために、第1ユーザおよび第2ユーザの両方の再生リスト情報を出力することができる。いくつかの例において、存在検知ディスプレイ104は、第2ユーザからのユーザ入力を受信して、第1ユーザ再生リストおよび第2ユーザ再生リストの一方または両方からの音楽を再生行列に入れることができる。再生リストを用いて説明したが、セッション内のユーザが当該ユーザまたは他のユーザの出力情報を選択する、および/または、に触れるという相互作用は、コンピューティング装置200によって出力された任意の共有情報に適用されてもよい。例えば、コンピューティング装置200は、乗客のアカウントおよび運転者のアカウントの両方から、位置および推薦目的地を決定することができる(いくつかの例において、位置および推薦目的地は、マルチウェイポイントルートに追加される)。本開示の技術に従って説明したように、コンピューティング装置200は、旅行目的地を運転者および乗客の両方の履歴に書き込むことができる。
【0055】
図3は、本開示の1つ以上の態様に従って、プライバシー制御を用いて、共有スクリーン環境において情報の出力を制御する技術を実装するコンピューティング装置による例示的な処理を示す流れ図である。以下は、説明のみの目的で、
図2に示されたコンピューティング装置200に関連して、例示的な処理を説明する。いくつかの例において、UIモジュール108、認証モジュール110およびアプリケーションモジュール112の少なくとも一方は、
図3の技術を実施することができる。
【0056】
図3の処理でさらに説明するように、共有スクリーン環境内で車両ヘッドユニット100を使用できるため、車両ヘッドユニット100によりプライバシー制御を適用することによって、1つ以上のユーザに関連する個人情報の出力および/または1つ以上のユーザアカウントに関連するデータの記憶を避けることができる。例えば、第1ユーザは、以前に婚約指輪を購入するために、車両で宝石店を検索した。その後、車両ヘッドユニット100で認証された第1ユーザは、同一の車両を使用しており且つ将来にこの婚約指輪の受取人である第2ユーザに、位置履歴に記憶された宝石店の位置を車両ヘッドユニット100で表示しないように希望することがある。
図3でさらに説明するように、車両ヘッドユニット100は、プライバシー制御を用いて、車両ヘッドユニット100における情報の表示および/または複数のユーザアカウントに関連するデータの記憶を制限することができる。
【0057】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100を用いて、第1ユーザおよび第2ユーザをそれぞれ認証することができる。したがって、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザおよび第2ユーザのうち、少なくとも一方の情報を受信する、さもなければ判断することができる(300)。例えば、第1ユーザを認証することに応答して、車両ヘッドユニット100は、遠隔コンピューティング装置から第1ユーザの位置履歴を受信することができる。車両ヘッドユニット100は、位置履歴に基づいて1つ以上の興味のあるポイントまたは以前に訪ねた場所などの情報をグラフィカルユーザインターフェイスに表示するためのナビゲーションアプリケーションを含むことができる。
【0058】
情報を表示する前に、車両ヘッドユニット100は、複数のユーザが車両ヘッドユニット100によって維持されているセッションに認証されているか否かを判断することができる(302)。複数のユーザがセッションに認証されていない場合、例えば、車両ヘッドユニット100で第1ユーザのみをセッションに認証した場合に、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザに関連付けられた情報、例えば位置履歴に基づいて1つ以上の興味のあるポイントまたは以前に訪ねた場所を表示して出力する(320)。しかしながら、車両ヘッドユニット100で複数のユーザをセッションに認証した場合(306)、車両ヘッドユニット100は、1つ以上のプライバシー制御が満たされているか否かを判断することができる(308)。
【0059】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100によって、認証されていないユーザが車両ヘッドユニット100の近傍に存在することを検出したことに基づき、認証されたユーザが1つ以上のプライバシー制御を設定または定義することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザを認証し、(例えば、車両座席の重量センサを用いて)第2ユーザが車両ヘッドユニット100の近傍にいることを検出することができる。車両ヘッドユニット100は、認証されていないユーザが認証されたユーザと共に車両に存在するか否かをチェックするプライバシー制御に基づいて、第1ユーザに関連付けられた情報の一部の表示出力を禁止する。
【0060】
いくつかの例において、プライバシー制御は、ルール、条件または基準によって表されてもよい。ルール、条件または基準は、情報の1つ以上の特性または特徴を指定することができる。特性または特徴の例として、情報の作成者、情報の送信者、情報の受信者、情報の種類、情報の内容、情報の作成時間、情報の送信時間、および情報の受信時間を含むことができるが、これらに限定されない。車両ヘッドユニット100は、情報の1つ以上の特性または特徴がプライバシー制御の1つ以上の特性または特徴と一致する場合、または一致する確率が閾値を超える場合、プライバシー制御が満たされていると判断することができる。いくつかの例において、プライバシー制御は、車両ヘッドユニット100がプライバシー制御が満たされたことに応じて実行する1つ以上の動作を含むことができる。例えば、情報を表示のために出力しないように、情報の表示を禁止する動作を含むことができる。いくつかの例において、情報を表示のために出力する前に、プロンプトを出力する動作を含むことができる。これによって、ユーザは、車両ヘッドユニット100で情報を表示のために出力するか否かを選択することができる。いくつかの例において、プライバシー制御は、特定のユーザに関連付けられまたは専有されてもよい。いくつかの例において、プライバシー制御は、特定のユーザに依存せず、その代わりに、プライバシー制御の1つ以上の特性または特徴に一致する特定の情報に関連付けられまたは専有されてもよい。
【0061】
いくつかの例において、満たされるプライバシー制御が存在しない場合(314)、車両ヘッドユニット100は、情報を表示のために出力することができる(320)。例えば、特定の情報に対応するプライバシー制御が存在しない場合、車両ヘッドユニット100は、情報を表示することができる。プライバシー制御が満たされていると車両ヘッドユニット100が判断した場合、車両ヘッドユニットは、プライバシー制御に対応する動作を実行することができる。例えば、
図3の例において、車両ヘッドユニット100は、位置履歴のプライバシー制御が満たされているという判断に応答して、位置履歴を出力しないように情報の出力を禁止する(316)。
【0062】
いくつかの例において、ユーザは、車両ヘッドユニット100、ユーザのコンピューティング装置(例えば、スマートフォン、タブレット、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータなど)、または遠隔コンピューティング装置のうち、1つ以上によって提供されたユーザインターフェイスと情報交換することによって、プライバシー制御を定義することができる。いくつかの例において、グラフィカルユーザインターフェイスは、ユーザがプライバシー制御の1つ以上の特性または特徴を指定することを可能にすることができる。例えば、ユーザは、情報の種類(例えば、電子メール、ソーシャルネットワーク、テキストメッセージ、マルチメディアなど)、(例えば、カテゴリ、キーボード、または他の入力に基づいた)情報の特定の内容、および/またはプライバシー管理の他の特性または特徴を指定することができる。一例として、第1ユーザは、車両ヘッドユニット100を使用して車両内で音楽を再生したいが、第1ユーザの推薦目的地、カレンダイベントまたは連絡先を同一の車両の第2ユーザに表示させたくない場合がある。1つ以上のプライバシー制御を使用して個人化設定を制限することによって、第1ユーザは、共有したいデータを指定することができる。このようにして、このような技術は、FOAF(friend of a friend)使用ケースに貢献し、ログイン時に特定のカテゴリのデータを有効にすることができ(例えば、音楽の再生許可、マップの使用禁止)、1つ以上の有線または無線プロトコルを使用して車両ヘッドユニット100にデータを送信することができる。いくつかの例において、プライバシー制御の特性または特徴は、プライバシー制御を定義するユーザのソーシャルグラフに依存することができる。いくつかの例において、プライバシー制御のためにユーザによって定義された1つ以上の特性または特徴と一致する情報を禁止するように、デフォルト動作を設けてもよい。ユーザは、プライバシー制御を定義した後、ユーザ入力を提供することによって、車両ヘッドユニット100でプライバシー制御を記憶および/または実施することができる。
【0063】
いくつかの例において、コンピューティング装置は、1つ以上のプライバシー制御を自動的に判断することができる。例えば、コンピューティング装置は、機密語の辞書に基づいて、1つ以上のプライバシー制御を定義または判断することができる。車両ヘッドユニット100は、1つ以上の機密語に一致する情報の出力を禁止することができる。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニット100によって認証または検出された第2ユーザが第1ユーザのソーシャルネットワークサービスのソーシャルグラフに含まれていない場合、車両ヘッドユニット100に認証された第1ユーザの情報を第2ユーザに出力しない。
【0064】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、1つ以上のプライバシー制御を使用することによって、データを1つ以上のユーザアカウントに記憶することを防ぐことができる。例えば、プライバシー制御により、車両ヘッドユニット100は、データを1つ以上のユーザアカウントに記憶しないようにすることができる。すなわち、車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニット100で認証された第1ユーザのデータを対応する第1ユーザアカウントに書き込むことができるが、車両ヘッドユニット100で第1ユーザと共に認証された第2ユーザのデータを第2ユーザに関連付けられた第2ユーザアカウントに書き込むことができない。上述したように、車両ヘッドユニット100を用いてセッションに認証されたユーザのすべてのユーザアカウントよりも少ないユーザアカウントにデータを書き込むようにするプライバシー制御は、ユーザによって手動で定義されてもよく、または車両ヘッドユニット100、ユーザのコンピューティング装置および/または遠隔コンピューティング装置(例えば、サーバ)の1つ以上によって生成されてもよい。一例として、車両ヘッドユニット100で第1ユーザを認証したが、プライバシー制御に基づいて、このユーザが宝石店に行ったこと(例えば、婚約指輪を購入すること)を示すデータは、第1ユーザのユーザアカウントに記憶しなくてもよい。このような例において、ユーザは、車両ヘッドユニット100に認証されている間に、自分のユーザアカウントに含まれているデータにアクセスすることができるが、データ(例えば、宝石店の位置履歴)を第1ユーザのユーザアカウントに記憶しない。
【0065】
いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、1つ以上のプライバシー制御に基づいて、データを表示のために出力せず、1つ以上のユーザアカウントに記憶することができる。例えば、車両ヘッドユニット100で認証された第1ユーザが特定の位置に移動した場合、車両ヘッドユニット100は、データのインジケータ(例えば、場所の名前)を表示のために出力せず、データを第1ユーザのユーザアカウントに記憶することができる。一例として、タクシー運転手は、1日中に移動した目的地を記憶したいが、その情報を乗客と共有したくない場合がある。タクシー運転手は、アカウントにデータを書き込みたいが、共有スクリーンに表示させたくないときに、このモードを起動するまたはこのようなプライバシー制御を適用することによって、インジケータを表示のために出力せず、データを第1ユーザのユーザアカウントに記憶することができる。
【0066】
一部の共有スクリーン環境において、異なるユーザが異なる役割を有することがある。例えば、運転者および乗客は、車両ヘッドユニット100を含む車両において、異なる役割を有することができる。運転者は、車両を運転するが、乗客は、運転しない。車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニット100によって認証されまたは識別された異なるユーザを区別することができる。車両ヘッドユニット100は、1つ以上の基準に基づいて、異なるユーザを区別することができる。以下にさらに説明するように、車両ヘッドユニットは、車両ヘッドユニット100を含む共有スクリーン環境内の少なくとも1名のユーザの少なくとも役割またはIDを表す基準の1つ以上の指標を判断することができる。車両ヘッドユニット100は、1つ以上の指標を一組の1つ以上の基準と比較することによって、少なくとも1名のユーザの役割またはIDを判断することができる。車両ヘッドユニット100は、ユーザからのユーザ入力表示を受信することに応答して、少なくとも1名のユーザの役割またはIDの少なくとも一部に基づいて、1つ以上の処理を実行することができる。すなわち、車両ヘッドユニット100は、異なるユーザに基づいて、ユーザ入力を提供したユーザを判別することができる。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、異なるユーザに基づいて、1つ以上のユーザデータに対する特定の処理を実行するか否かを判断することができる。
【0067】
異なるユーザ間を区別するための基準は、ユーザによって要求されたタスクの複雑度に対する判断を含むことができる。車両ヘッドユニット100は、タスクの複雑度が閾値を満たしていると判断した場合、ユーザ入力が第1ユーザ(例えば、運転者)ではなく第2ユーザ(例えば、乗客)からのものであると判断することができる。車両ヘッドユニット100は、タスクの複雑度が閾値を満たしていないと判断した場合、ユーザ入力が第2ユーザ(例えば、乗客)ではなく第1ユーザ(例えば、運転者)からのものであると判断することができる。複雑度の表示は、例として、要求されたタスクの複雑度、タスクを実行するアプリケーションの複雑度、またはアプリケーションの種類を含むことができる。
【0068】
いくつかの例において、異なるユーザを区別するための基準は、例えば、特定のユーザを識別するために、音声入力および/またはビデオ認識を使用する(例えば、運転者)と車両ヘッドユニット100にタッチ入力を提供する(例えば、乗客)との入力の種類を示す1つ以上の表示を判断することを含むことができる。いくつかの例において、異なるユーザを区別するための基準は、要求またはユーザ入力がどのアプリケーションまたはどの種類のタスクに向けられるかを判断することを含むことができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、ナビゲーションまたは電話アプリケーションに対するユーザ要求または入力表示が第1ユーザ(例えば、運転者)によって提供されたものであると判断することができる。その理由は、安全のために、第1ユーザ(例えば、運転者)がこれらのアプリケーションの使用を必要とする可能性が第2ユーザ(例えば、乗客)よりも高いのである。例えば高周波数オーディオなどの表示を使用する車内のユーザ装置の位置を三角測量することによって、車を開錠または起動するために使用される特定のキーによって、および/またはユーザがUI内で自分のアカウントを明示的に宣言することによって、ユーザを区別するための基準を決定することができる。ユーザを区別する基準は、車両ヘッドユニット100に認証されるユーザの順番(例えば、第1番に運転者、第2番に乗客)を示す1つ以上の順番表示に依存してもよい。車両ヘッドユニット100は、1つ以上の基準の任意の組み合わせを使用して、ユーザを区別することができる。
【0069】
特定のユーザから入力を受信したまたはユーザ(例えば、運転者対乗客)が特定の役割を有するという判断に基づいて、車両ヘッドユニット100は、特定の処理を実行するか否かを判断することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、特定のユーザから入力を受信したまたはユーザが特定の役割を有するという判断に基づいて、特定のユーザアカウントからデータを読み取ることができる。一例として、車両ヘッドユニット100は、運転者がアドレス帳の特定の連絡先に電話をかけるというユーザ入力の表示を提供し且つその要求が1つ以上の基準を満たしていると判断した場合、全アドレス帳内に同一の名前を有する連絡先を検索または呼び出すのではなく、運転者のアドレス帳内の特定の連絡先を検索または呼び出す。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、特定のユーザによる特定動作の実行または特定アプリケーションの作動を許可することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、どのユーザが運転手であるかを判断することに基づいて、電話ダイヤルアプリケーションの使用を運転者に制限することができる。
【0070】
別の例において、車両ヘッドユニット100は、特定のユーザから入力を受信したという判断またはユーザ(例えば、運転者対乗客)が特定の役割を有するという判断に基づいて、特定のユーザアカウントにデータを書き込むことができる。一例として、車両ヘッドユニット100は、再生されている特定の曲を好むことを示すユーザ入力を乗客から受け取り且つその入力が1つ以上の基準を満たしている場合、乗客の嗜好を示す指標を乗客のユーザアカウントに書き込むことができる。いくつかの例において、乗客がフィードバックを明示的に提供し、運転者がフィードバックを明示的に提供しないため、車両ヘッドユニット100は、乗客のユーザアカウントに書き込まれた乗客の嗜好データ(例えば、歌または歌の好み)に強い重み付けを適用し、運転者のユーザアカウントに書き込まれたデータに弱い重み付けを適用することができる。
【0071】
図4は、本開示の1つ以上の態様に従って、共有スクリーン環境内の車両ヘッドユニットで認証を行うための技術を実装するコンピューティング装置による例示的な処理を示す流れ図である。以下は、説明のみの目的で、
図2に示された車両ヘッドユニット100のコンピューティング装置200に関連して、例示的な処理を説明する。いくつかの例において、UIモジュール108、認証モジュール110およびアプリケーションモジュール112の少なくとも一方は、
図4の技術を実施することができる。
【0072】
図4の例において、車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニット100で認証されたユーザの間の1つ以上の信頼関係に基づいて、共有スクリーン環境内でより厳密な認証チャレンジまたはより簡単な認証チャレンジを提供することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、ユーザ間の信頼度が高い場合、1つ以上のユーザにより簡単な認証チャレンジを提供することができる。対照的に、ユーザ間の信頼度が低い場合、車両ヘッドユニット100は、1つ以上のユーザにより厳密な認証チャレンジを提供することができる。いくつかの例において、信頼度は、車両ヘッドユニット100、1名以上のユーザに関連付けられた1つ以上のコンピューティング装置および/または1つ以上の遠隔コンピューティング装置によって、一定の範囲(例えば、最も弱い信頼度から強い信頼度まで)に定義されてもよい。
【0073】
図4の例において、車両ヘッドユニット100は、認証要求を判断する、さもなければ車両ヘッドユニット100を用いてユーザを認証する要求を受信することができる(400)。例えば、車両ヘッドユニット100によって、第1ユーザに関連付けられた第1コンピューティング装置が車両ヘッドユニット100に近接する装置であることを検出することができる。例えば、第1コンピューティング装置と車両ヘッドユニット100との間の通信チャネルが少なくとも1つの無線通信チャネル(一部の例において、Bluetooth(登録商標)、NFCなどの短距離無線通信チャネル)の範囲に位置する場合、第1コンピューティング装置は、車両ヘッドユニット100に近接している可能性がある。車両ヘッドユニット100は、他のユーザが車両ヘッドユニット100に近接しているか否かを検出することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、第2ユーザに関連付けられた第2コンピューティング装置が車両ヘッドユニット100に近接しているか否かを判断することができる。車両ヘッドユニット100に近接している他のユーザが検出されない場合、車両ヘッドユニット100は、簡単なセキュリティチャレンジ、例えばセキュリティチャレンジを全く提示しない、またはセキュリティ証明なしで車両ヘッドユニット100でユーザを認証することを選択するというユーザ確認を提示することができる。
【0074】
車両ヘッドユニット100は、第2ユーザが車両ヘッドユニット100に近接しているおよび/または車両ヘッドユニット100の共有スクリーン環境内にいると判断した後、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満たしているか否かを判断する(404)。いくつかの例において、信頼関係は、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼レベルを示す第1ユーザと第2ユーザとの関連度であってもよい。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、信頼関係をデータとして、例えば配列(array)、テーブル(table)、グラフ(graph)またはリスト(list)などの任意の適切なデータ構造に記憶または定義することができる。例えば、信頼関係は、1名以上のユーザおよび/または信頼レベルを示すことができる。いくつかの例において、ユーザは、コンピューティング装置にユーザ入力を提供することによって、信頼関係を手動で定義することができ、他の例において、コンピューティング装置は、信頼関係を自動的に生成することができる。例えば、ユーザは、1名以上の他のユーザの信頼関係および信頼関係に関連する信頼レベルを指定することができる。いくつかの例において、コンピューティング装置(例えば、車両ヘッドユニット100に含まれるコンピューティング装置)は、複数のユーザがコンピューティング装置に同時に認証すること、例えば共有セッションに同時に参加することに応答して、信頼関係を定義することができる。いくつかの例において、信頼関係は、ソーシャルネットワークサービスのソーシャルグラフ内のユーザ間の分離度に依存することができる。この場合、ソーシャルネットワークサービスの分離度が高いほど、信頼度が低くなる。
【0075】
信頼関係が閾値を満たしているか否かを判断するために、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に関連付けられた信頼関係を判断することができる。例えば、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザに関連付けられた信頼関係を判断することができる。車両ヘッドユニット100は、信頼関係の信頼レベルが閾値を満たしているか否かを判断することができる。例えば、信頼レベルが閾値を満たしていない場合(406)、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザまたは第2ユーザにより厳密な認証チャレンジを提供することができる(410)。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザと第2ユーザとの間に信頼関係が存在していないと判断することができる。このような例において、車両ヘッドユニット100が第1ユーザと第2ユーザとの間に信頼関係が存在していないと判断した場合、車両ヘッドユニット100は、閾値を満足する信頼関係が存在していないと判断し(406)、第1ユーザまたは第2ユーザにより厳密な認証チャレンジを提供することができる(410)。第1ユーザに関連付けられた信頼関係の信頼レベルが閾値を満足している場合(408)、車両ヘッドユニット100は、より簡単な認証チャレンジを提供することができる(414)。最も簡単なものから厳密なものに順番に排列された認証チャレンジの例として、チャレンジなし、ユーザの装置の検出(例えば、ユーザに関連付けられた装置の装置識別子の検出)、セキュリティ資格情報のないユーザの確認、顔認識または音声認識、ユーザピン、ユーザ名とパスワードの組み合わせ、マルチファクタ認証など、いくつかの例が挙げられる。したがって、いくつかの例(例えば、チャレンジなし、または車両ヘッドユニット100に近接するユーザ装置の検出)において、ユーザの認証および/または識別は、しばしば自動的である。
【0076】
車両ヘッドユニット100は、信頼関係に基づいて選択された認証チャレンジを用いて、認証チャレンジに基づいて、第1ユーザを認証することができる(416)。次いで、車両ヘッドユニット100は、第2ユーザを認証することができる。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザに提供された認証チャレンジと同一強度の認証チャレンジを用いて、第2ユーザを認証することができる。他の例において、車両ヘッドユニット100は、第1ユーザに提供された認証チャレンジよりもより厳密な認証チャレンジまたはより簡単な認証チャレンジを用いて、第2ユーザを認証してもよい。いくつかの例において、車両ヘッドユニット100は、車両ヘッドユニット100で第1ユーザおよび第2ユーザを認証した後、第1ユーザおよび第2ユーザを識別する信頼関係を記憶することができる。これによって、後で第1および第2のユーザが同一セッションで認証しようとするときに、車両ヘッドユニット100は、同一セッションに参加させるために第1のユーザおよび第2のユーザを車両ヘッドユニット100に認証した過去の(または初期の)認証チャレンジよりもより簡単な認証チャレンジを提供してもよい。
【0077】
図5は、本開示の1つ以上の態様に従って、車両ヘッドユニット100によって形成されたセッションに含まれる複数のユーザの複数のユーザアカウントに、データを記憶する技術を実装するコンピューティング装置による例示的な処理を示す流れ図である。以下は、説明のみの目的で、
図2に示されたコンピューティング装置200に関連して、例示的な処理を説明する。いくつかの例において、UIモジュール108、認証モジュール110およびアプリケーションモジュール112の少なくとも一方は、
図5の技術を実施することができる。
【0078】
図5の例において、コンピューティング装置200は、まず、車両ヘッドユニット100で第1ユーザを認証することができる(500)。例えば、コンピューティング装置200は、第1ユーザの第1コンピューティング装置がコンピューティング装置200に近接していることを検出することができる。したがって、第1ユーザは、コンピューティング装置200および/または第1コンピューティング装置のうち少なくとも一方で、1つ以上の認証チャレンジを受け取る(いくつかの例において、認証チャレンジを受け取らない)ことができる。第1ユーザは、コンピューティング装置200で認証するために、認証チャレンジに応じて、1つ以上の証明または認証を提供することができる。
【0079】
コンピューティング装置200は、第1ユーザを認証すると、第1ユーザに関連付けられた第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成することができる(502)。例えば、コンピューティング装置200で認証する場合、第1ユーザおよび/または第1コンピューティング装置は、第1ユーザ識別子をコンピューティング装置200に提供することができる。第1ユーザ識別子は、第1ユーザに関連する第1ユーザアカウントに関連付けられてもよい。いくつかの例において、第1ユーザアカウントに関連するデータは、コンピューティング装置200、ユーザの第1コンピューティング装置および/または遠隔コンピューティング装置のうち、少なくとも一方に記憶されてもよい。本開示で説明したように、セッションは、セッションに関連する状態情報、例えば第1ユーザ識別子を含むことができる。
【0080】
コンピューティング装置200は、車両ヘッドユニット100で第2ユーザを認証することができる(504)。例えば、コンピューティング装置200は、第2ユーザの第2コンピューティング装置がコンピューティング装置200に近接していることを検出することができる。したがって、第2ユーザは、コンピューティング装置200および/または第2コンピューティング装置のうち少なくとも一方で、1つ以上の認証チャレンジを受け取る(いくつかの例において、認証チャレンジを受け取らない)ことができる。第2ユーザは、コンピューティング装置200で認証するために、認証チャレンジに応じて、1つ以上の証明または認証を提供することができる。
【0081】
コンピューティング装置200は、第2ユーザを認証すると、第1ユーザ識別子を含んでいるセッションに第2ユーザの第2ユーザ識別子を関連付けることができる(506)。これによって、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに含まれ、または関連付けられる。したがって、このセッションにおいて、第1ユーザおよび第2ユーザを同時に認証することができる。コンピューティング装置200は、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成することができる(508)。例えば、コンピューティング装置200は、位置履歴情報を生成するナビゲーションアプリケーションを実行することができる。コンピューティング装置200は、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、生成されたデータを記憶することができる(510)。例えば、コンピューティング装置200は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方のユーザアカウントを含む遠隔コンピューティング装置に、データを記憶することができる。すなわち、コンピューティング装置200は、生成されたデータと第1ユーザおよび第2ユーザの識別子とを含む1つ以上の要求を遠隔コンピューティング装置に送信することができる。
【0082】
図6は、本開示の1つ以上の態様に従って、コンピューティング装置によって、共有スクリーン環境において形成されたセッションに含まれる複数のユーザの複数のユーザアカウントに、データを記憶する技術を実装するコンピューティング装置による例示的な処理を示す流れ図である。以下は、説明のみの目的で、
図2に示されたコンピューティング装置200に関連して、例示的な処理を説明する。
図6の例において、コンピューティング装置200は、車両ヘッドユニットに含まれなくてもよい。例えば、コンピューティング装置200は、テレビのセットトップボックス、ビデオゲームのコンソール、または複数のユーザが同一のシステムへの直接的な物理アクセスを共有する任意の他のシステムに含まれてもよい。したがって、本開示の技術は、車両ヘッドユニットに限定されず、他の共有スクリーン環境内の他のコンピューティング装置に実装されてもよい。いくつかの例において、UIモジュール108、認証モジュール110およびアプリケーションモジュール112の少なくとも一方は、
図6の技術を実施することができる。
【0083】
図6の例において、コンピューティング装置200で第1ユーザを認証することができる(600)。例えば、コンピューティング装置200は、第1ユーザの第1コンピューティング装置がコンピューティング装置200に近接していることを検出することができる。したがって、第1ユーザは、コンピューティング装置200および/または第1コンピューティング装置のうち少なくとも一方で、1つ以上の認証チャレンジを受け取る(いくつかの例において、認証チャレンジを受け取らない)ことができる。第1ユーザは、コンピューティング装置200で認証するために、認証チャレンジに応じて、1つ以上の証明または認証を提供することができる。
【0084】
コンピューティング装置200は、第1ユーザを認証すると、第1ユーザに関連付けられた第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成することができる(502)。例えば、コンピューティング装置200で認証する場合、第1ユーザおよび/または第1コンピューティング装置は、第1ユーザ識別子をコンピューティング装置200に提供することができる。第1ユーザ識別子は、第1ユーザに関連する第1ユーザアカウントに関連付けられてもよい。いくつかの例において、第1ユーザアカウントに関連するデータは、コンピューティング装置200、ユーザの第1コンピューティング装置および/または遠隔コンピューティング装置のうち、少なくとも一方に記憶されてもよい。本開示で説明したように、セッションは、セッションに関連する状態情報、例えば第1ユーザ識別子を含むことができる。
【0085】
また、コンピューティング装置200で第2ユーザを認証することができる(604)。例えば、コンピューティング装置200は、第2ユーザの第2コンピューティング装置がコンピューティング装置200に近接していることを検出することができる。したがって、第2ユーザは、コンピューティング装置200および/または第2コンピューティング装置のうち少なくとも一方で、1つ以上の認証チャレンジを受け取る(いくつかの例において、認証チャレンジを受け取らない)ことができる。第2ユーザは、コンピューティング装置200で認証するために、認証チャレンジに応じて、1つ以上の証明または認証を提供することができる。
【0086】
コンピューティング装置200は、第2ユーザを認証すると、第1ユーザ識別子を含んでいるセッションに第2ユーザの第2ユーザ識別子を関連付けることができる(606)。これによって、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに含まれ、または関連付けられる。したがって、このセッションにおいて、第1ユーザおよび第2ユーザを同時に認証することができる。コンピューティング装置200は、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成することができる(608)。例えば、コンピューティング装置200は、位置履歴情報を生成するナビゲーションアプリケーションを実行することができる。コンピューティング装置200は、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、生成されたデータを記憶することができる(610)。例えば、コンピューティング装置200は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方のユーザアカウントを含む遠隔コンピューティング装置に、データを記憶することができる。すなわち、コンピューティング装置200は、生成されたデータと第1ユーザおよび第2ユーザの識別子とを含む1つ以上の要求を遠隔コンピューティング装置に送信することができる。
【0087】
本開示に記載されたように、共有スクリーン環境(例えば、車内のインフォテイメントシステム、テレビ、または複数のプレーヤを有するゲームコンソール)において、複数のユーザが同時に存在することがしばしばある。このような状況において、ユーザがサインインしたときに、ユーザが自分のアカウント内のすべてのデータ/履歴をシステムに利用可能にする必要がないようにする技術が提供される。単一ユーザに対して、他のサインインしていないユーザが共有セッションに蓄積された潜在的なデータを失うことになる(後で提供することができる個人化設定または個人変更のレベルを低下する)サインイン−サインアウト分類を厳密に使用するのではなく、本開示の技術は、共有セッションで生成されたデータをセッションにサインインしたすべてのユーザのアカウントに書き戻すことによって、単一ユーザサインイン問題を解決することができる。したがって、本開示の技術は、セッションの終了時に共有セッションで生成されたデータを破棄せずまたはデータを1つのアカウントに厳密に関連付けるのではなく、そのデータを複数のユーザアカウントに記憶することができる。
【0088】
第1ユーザが共有スクリーンシステムにサインインすると、システムは、第1ユーザのアカウントからデータを読み取ることができ、データを第1ユーザのアカウントに書き戻すこともできる。いくつかの例において、新たな推薦および履歴は、車を使用している間に第1ユーザのアカウントに書き戻すことができる。例えば、ナビゲーションアプリケーションは、ユーザごとに、共通タスクおよび使用ケースのより良いモデルを構築する。本開示の技術によれば、ユーザがサインインすると、データは、当該ユーザのアカウントから読み取られ、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含むセッションに生成されたデータは、両方のアカウントに書き込まれる。たとえば、移動先は、共有スクリーンシステムによって第1ユーザおよび第2ユーザの両方のアカウントに書き込まれ、両方のユーザが目的地に移動したことを反映する。
【0089】
別の実現例において、複数のユーザがすべて同一のTVを使用しており且つそのTVにサインインしている場合、視聴されたTV番組の履歴またはビデオの履歴は、各ユーザのアカウントに保存されてもよい(いくつかの例において、特定のユーザが自分の過去データをシステム上の他のユーザと共有したか否かにも拘らず)。いくつかの例において、この技術は、単独で実現することができ、ユーザが以前のデータを検索することができるが、共有スクリーンシステムによってデータを各々のユーザアカウントに書き込まないという「匿名」技術と組み合わせて、実現することもできる。
【0090】
セッションごとに1名のユーザのみをサインインさせること(推薦および個人化設定を単一ユーザに制限し得る)によって、共有スクリーンログインを実現するのではなく、本開示の技術は、複数のユーザが共有スクリーンシステムにサインインすることを可能にする。本開示の技術は、データの発見を改善することができる。多くの場合、データは、多くのアカウントのうち1つに保存され得るため、正確に見い出すことが困難である。例えば、本開示の技術によって、ユーザは、特定のユーザの(例えば、ユーザを異なるサービスに関連付ける)マルチユーザアカウントを使用して、車両ヘッドユニット100に同時にログインすることができる。本開示の技術は、ユーザが全くサインインしていない共有スクリーン環境における状況を回避または防止することができ、この場合、車両ヘッドユニット100によって生成されたデータは、特定の装置に結び付けられることができ、または複数の装置間に使用されないように同期メカニズムによって保護されることができる。いくつかの例において、ユーザアカウントに書き込まれた追加データは、個人化設定、推薦および履歴を改善することができ、当該アカウントがサインインするときに他の装置に同期されることができる。
【0091】
実施例1:車両の車両ヘッドユニットであって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのモジュールを記憶する記憶装置とを備え、少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1つのモジュールは、車両の車両ヘッドユニットで第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザ識別子を用いてセッションを形成する処理を実行し、第1ユーザ識別子は、第1ユーザに関連付けられ、車両ヘッドユニットで第2ユーザを認証することに応答して、第2ユーザ識別子をセッションに関連付ける処理を実行し、第2ユーザ識別子は、第2ユーザに関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成する処理を実行し、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶する処理を実行するように、動作可能である。
【0092】
実施例2:実施例1の車両ヘッドユニットにおいて、少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1つのモジュールは、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の認証要求を判断し、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満足しているか否かを判断し、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満たしている場合、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に第1認証チャレンジを提供し、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満たしていない場合、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に第1認証チャレンジよりも厳密な第2認証チャレンジを提供するように、動作可能である。
【0093】
実施例3:実施例1〜2のいずれかの車両ヘッドユニットにおいて、少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1つのモジュールは、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に関連付けられた情報を判断し、車両ヘッドユニットで複数のユーザを認証したという判断に応答して、情報のプライバシー制御が満たされているか否かを判断し、プライバシー制御が満たされている場合、少なくとも一組の情報を表示のための出力から禁止し、プライバシー制御が満たされていない場合、情報を表示のために出力するように、動作可能である。
【0094】
実施例4:実施例1〜3のいずれかの車両ヘッドユニットにおいて、車両ヘッドユニットは、共有スクリーン環境に含まれ、少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1つのモジュールは、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の少なくとも役割またはIDを表明する表示を判断し、1つ以上の表示を一組の1つ以上の基準と比較することによって、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の役割またはIDを判断し、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方からのユーザ入力表示を受信することに応答して、少なくとも部分的に第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の役割またはIDに基づいて、1つ以上の処理を実行するように、動作可能である。
【0095】
実施例5:実施例1〜4のいずれかの車両ヘッドユニットにおいて、車両ヘッドユニットによって生成されたデータは、位置履歴、再生リスト履歴または検索履歴のうち、少なくとも1種を含む。
【0096】
実施例6:実施例1〜5のいずれかの車両ヘッドユニットにおいて、少なくとも1つのプロセッサによって、少なくとも1つのモジュールは、データと第1ユーザ識別子と第2ユーザ識別子とを含む要求を生成し、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザアカウントおよび第2ユーザアカウントの各々についてデータを記記憶するために、要求を少なくとも1つの遠隔サーバに送信するように、動作可能である。
【0097】
実施例7:実施例1〜6のいずれかの車両ヘッドユニットにおいて、車両ヘッドユニットは、存在検知ディスプレイを備え、車両ヘッドユニットは、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーン環境に含まれ、存在検知ディスプレイは、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの各々によって物理的にアクセス可能である。
【0098】
実施例8:方法であって、車両の車両ヘッドユニットで第1ユーザを認証することに応答して、車両ヘッドユニットによって、第1ユーザ識別子を用いてセッションを形成するステップを含み、第1ユーザ識別子は、第1ユーザに関連付けられ、車両ヘッドユニットで第2ユーザを認証することに応答して、車両ヘッドユニットによって、第2ユーザ識別子をセッションに関連付けるステップを含み、第2ユーザ識別子は、第2ユーザに関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、車両ヘッドユニットによって、データを生成するステップと、車両ヘッドユニットによって、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶するステップとを含む。
【0099】
実施例9:実施例8の方法は、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の認証要求を判断するステップと、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満たしているか否かを判断するステップと、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満足している場合、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に第1認証チャレンジを提供するステップと、第1認証チャレンジよりも厳密な第2認証チャレンジを第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に提供するステップとをさらに含む。
【0100】
実施例10:実施例8〜9のいずれか1項に記載の方法は、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に関連付けられた情報を判断するステップと、車両ヘッドユニットで複数のユーザを認証したという判断に応答して、情報のプライバシー制御が満たされているか否かを判断するステップと、プライバシー制御が満たされている場合、少なくとも一組の情報を表示のための出力から禁止するステップと、プライバシー制御が満たされていない場合、情報を表示のために出力するステップとをさらに含む。
【0101】
実施例11:実施例8〜10のいずれかの方法において、車両ヘッドユニットは、共有スクリーン環境に含まれ、方法は、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の少なくとも役割またはIDを表明する1つ以上の表示を判断するステップと、1つ以上の表示を一組の1つ以上の基準と比較することによって、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の役割またはIDを判断するステップと、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方からのユーザ入力表示を受信することに応答して、少なくとも部分的に第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の役割またはIDに基づいて、1つ以上の処理を実行するステップとをさらに含む。
【0102】
実施例12:実施例8〜11のいずれかの方法において、車両ヘッドユニットによって生成されたデータは、位置履歴、再生リスト履歴または検索履歴のうち、少なくとも1種を含む。
【0103】
実施例13:実施例8〜12のいずれかの方法は、データと第1ユーザ識別子と第2ユーザ識別子とを含む要求を生成するステップと、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザアカウントおよび第2ユーザアカウントの各々にについてデータを記憶するために、要求を少なくとも1つの遠隔サーバに送信するステップとをさらに含む。
【0104】
実施例14:実施例8〜13のいずれかの方法において、車両ヘッドユニットは、存在検知ディスプレイを備え、車両ヘッドユニットは、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーン環境に含まれ、存在検知ディスプレイは、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの各々によって物理的にアクセス可能である。
【0105】
実施例15:非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、車両ヘッドユニットに設けられ、暗号化された命令を含み、これらの命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、車両の車両ヘッドユニットで第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザ識別子を用いてセッションを形成する処理を実行させ、第1ユーザ識別子は、第1ユーザに関連付けられ、車両ヘッドユニットで第2ユーザを認証することに応答して、第2ユーザ識別子をセッションに関連付ける処理を実行させ、第2ユーザ識別子は、第2ユーザに関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成する処理を実行させ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶する処理を実行させる。
【0106】
実施例16:実施例15の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、暗号化された命令を含み、これらの命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方の認証要求を判断させ、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満たしているか否かを判断させ、第1ユーザと第2ユーザとの間の信頼関係が閾値を満足している場合、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に第1認証チャレンジを提供させ、第1認証チャレンジよりも厳密な第2認証チャレンジを第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に提供させる。
【0107】
実施例17:実施例15〜16のいずれかの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、暗号化された命令を含み、これらの命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、第1ユーザおよび第2ユーザの少なくとも一方に関連付けられた情報を判断させ、車両ヘッドユニットで複数のユーザを認証したという判断に応答して、情報のプライバシー制御が満たされているか否かを判断させ、プライバシー制御が満たされている場合、少なくとも一組の情報を表示のための出力から禁止させ、プライバシー制御が満たされていない場合、情報を表示のために出力させる。
【0108】
実施例18:実施例15〜17のいずれかに記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体において、車両ヘッドユニットによって生成されたデータは、位置履歴、再生リスト履歴または検索履歴のうち、少なくとも1種を含む。
【0109】
実施例19:実施例15〜18のいずれかに記載の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体において、実行されるとコンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサにデータを記憶させる命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、データと第1ユーザ識別子と第2ユーザ識別子とを含む要求を生成させ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザアカウントおよび第2ユーザアカウントの各々についてデータを記憶するために、少なくとも1つの遠隔サーバに要求を送信させる命令をさらに含む。
【0110】
実施例20:方法であって、コンピューティング装置で第1ユーザを認証することに応答して、コンピューティング装置によって、第1ユーザの第1ユーザ識別子を用いてセッションを形成するステップと、コンピューティング装置によって、第2ユーザの第2ユーザ識別子をセッションに関連付けるステップとを含み、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、コンピューティング装置は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーン環境に含まれ、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの各々によって物理的にアクセス可能であり、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、コンピューティング装置によってデータを生成するステップと、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶するステップとを含む。
【0111】
実施例21:機械であって、機械で第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザに関連付けられた第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成する手段と、装置で第2ユーザを認証することに応答して、第2ユーザに関連付けられた第2ユーザ識別子をセッションに関連付けるための手段とを備え、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成する手段と、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶する手段とを備える。
【0112】
実施例22:実施例21の機械は、実施例9〜14のいずれかの方法を実施するための手段を含む。
【0113】
実施例23:機械であって、コンピューティング装置で第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザの第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成するための手段と、コンピューティング装置で第2ユーザを認証することに応答して、第2ユーザの第2ユーザ識別子をセッションに関連付けるための手段とを備え、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、機械は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーン環境に含まれ、機械は、第1ユーザおよび第2ユーザの各々に物理的にアクセス可能であり、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成するための手段と、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶するための手段とを備える。
【0114】
実施例24:実施例23の機械は、実施例9〜14のいずれかの方法を実施するための手段を含む。
【0115】
実施例25:コンピューティング装置であって、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのモジュールとを備え、少なくとも1つのプロセッサによって、前記少なくとも1つのモジュールは、コンピューティング装置で第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザの第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成し、コンピューティング装置で第2ユーザを認証することに応答して、第1ユーザの第1ユーザ識別子をセッションに関連付け、第1ユーザ識別子と第2ユーザ識別子とは、セッションに同時に関連付けられており、コンピューティング装置は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーンに含まれ、共有スクリーン環境内の第1ユーザおよび第2ユーザの各々によって物理的にアクセス可能であり、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成し、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶するように、動作可能である。
【0116】
実施例26:実施例25のコンピューティング装置において、少なくとも1つのモジュールは、実施例9〜14のいずれかの方法を実行するように動作可能である。
【0117】
実施例27:非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、暗号化された命令を含み、これらの命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、コンピューティング装置で第1ユーザを認証することに応答して、第1ユーザの第1ユーザ識別子を用いて、セッションを形成させ、コンピューティング装置で第2ユーザを認証することに応答して、第2ユーザの第2ユーザ識別子をセッションに関連させ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子は、セッションに同時に関連付けられ、コンピューティング装置は、第1ユーザおよび第2ユーザの両方を含む共有スクリーン環境に含まれ、第1ユーザおよび第2ユーザの各々に物理的にアクセス可能であり、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子がセッションに同時に関連付けられている間に、データを生成させ、第1ユーザ識別子および第2ユーザ識別子に基づいて、第1ユーザ識別子に関連付けられた第1ユーザアカウントおよび第2ユーザ識別子に関連付けられた第2ユーザアカウントの両方に、データを記憶させる。
【0118】
実施例28:実施例27の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、暗号化された命令を含み、これらの命令は、実行されると、コンピューティング装置の少なくとも1つのプロセッサに、実施例9〜14のいずれかの方法を実行させる。
【0119】
1つ以上の実施例において、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせで実施されてもよい。ソフトウェアで実施される場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ可読媒体上に記憶され、またはコンピュータ可読媒体により伝送され、ハードウェアベースの処理ユニットによって実行されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体を含むことができる。コンピュータ可読記憶媒体は、データ記憶媒体などの有形媒体、またはコンピュータプログラムを例えば通信プロトコルに従って一場所から別の場所に転送することを容易にする任意の媒体を含む通信媒体を含むことができる。したがって、コンピュータ可読媒体は、一般的に、(1)非一時的な有形コンピュータ可読記憶媒体、または(2)信号波または搬送波などの通信媒体に対応することができる。データ記憶媒体は、本開示で説明される技術を実施するための命令、コードおよび/またはデータ構造を取り出すために、1つ以上のコンピュータまたは1つ以上のプロセッサによってアクセスできる任意の利用可能な媒体であってもよい。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体を含むことができる。
【0120】
限定ではなく一例として、コンピュータ可読記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、フラッシュメモリ、または命令またはデータ構造の形で所望のプログラムコードを記憶するために使用することができ、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続は、適切なコンピュータ可読媒体と称される。たとえば、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術を用いて、ウェブサイト、サーバまたは他の遠隔ソースから命令を送信する場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術は、媒体の定義に含まれる。しかしながら、理解すべきことは、コンピュータ可読記憶媒体およびデータ記憶媒体は、接続、搬送波、信号、または他の一時的な媒体を含まず、非一時的な有形記憶媒体を含むことである。ディスク(disc & disk)は、使用される場合、コンパクトディスク(compact disc、CD)、レーザディスク(laser disc)、光ディスク(optical disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、フロッピー(登録商標)ディスク(floppy disk)、およびBlu-ray(登録商標)ディスク(Blu-ray disc)を含む。通常、ディスク(disk)は、データを磁気的に複製し、ディスク(disc)は、レーザでデータを光学的に複製する。上記の組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0121】
命令は、1つ以上のデジタル信号プロセッサ(DSP)、汎用マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルロジックアレイ(FPGA)、または他の同等な集積ロジック回路または離散ロジック回路などの1つ以上のプロセッサによって実行されてもよい。したがって、「プロセッサ」という用語は、使用される場合、記載された技術の実施に適した上述したいずれかの構造または任意の他の構造を指すことができる。さらに、いくつかの態様において、記載された機能性は、専用のハードウェアおよび/またはソフトウェアモジュール内に提供されてもよい。また、これらの技術を1つ以上の回路またはロジック要素に完全に実装することも可能である。
【0122】
本開示の技術は、無線ハンドセット、集積回路(IC)またはICセット(例えば、チップセット)を含むさまざまな装置または機械において実施することができる。開示された技術を実行するように構成された装置の機能を強調するために、本開示でさまざまな要素、モジュールまたはユニットを説明したが、必ずしも異なるハードウェアユニットにって実現する必要がない。むしろ、上述したように、さまざまなユニットは、適切なソフトウェアおよび/またはファームウェアと共に、ハードウェアユニットに組み合わせられてもよく、上述したように1つ以上のプロセッサなどの相互作用するハードウェアユニットの集合によって形成されてもよい。
【0123】
実施形態に応じて、本開示に記載の方法内の特定の動作またはイベントは、異なる順序で実行されてもよく、追加、併合または省略されてもよい(例えば、記載された動作またはイベントのすべては、本方法の実施には必要されない)。さらに、特定の実施形態において、動作またはイベントは、例えば、マルチスレッド処理、割り込み処理または複数のプロセッサを介して、順次的にではなく、同時に実行されてもよい。
【0124】
いくつかの例において、コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的な媒体を含む。いくつかの例において、「非一時的」という用語は、記憶媒体が搬送波または伝播信号で具体化されていないことを意味する。特定例において、非一時的な記憶媒体は、(例えば、RAMまたはキャッシュにおいて)経時的に変化し得るデータを記憶することができる。さまざまな情報を表示のために出力するものとして特定例を説明したが、本開示の技術は、音声形式、ホログラフィ形式、またはハプティック形式などの他の形式の情報を出力することができる。
【0125】
記載されたさまざまな実施例および他の実施例は、以下の特許請求の範囲内に含まれる。