特許第6799471号(P6799471)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社沖データの特許一覧

<>
  • 特許6799471-画像形成装置 図000002
  • 特許6799471-画像形成装置 図000003
  • 特許6799471-画像形成装置 図000004
  • 特許6799471-画像形成装置 図000005
  • 特許6799471-画像形成装置 図000006
  • 特許6799471-画像形成装置 図000007
  • 特許6799471-画像形成装置 図000008
  • 特許6799471-画像形成装置 図000009
  • 特許6799471-画像形成装置 図000010
  • 特許6799471-画像形成装置 図000011
  • 特許6799471-画像形成装置 図000012
  • 特許6799471-画像形成装置 図000013
  • 特許6799471-画像形成装置 図000014
  • 特許6799471-画像形成装置 図000015
  • 特許6799471-画像形成装置 図000016
  • 特許6799471-画像形成装置 図000017
  • 特許6799471-画像形成装置 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6799471
(24)【登録日】2020年11月25日
(45)【発行日】2020年12月16日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/00 20060101AFI20201207BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20201207BHJP
   G03G 15/16 20060101ALI20201207BHJP
【FI】
   G03G15/00 303
   G03G21/00 310
   G03G15/16
【請求項の数】10
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-13598(P2017-13598)
(22)【出願日】2017年1月27日
(65)【公開番号】特開2018-120188(P2018-120188A)
(43)【公開日】2018年8月2日
【審査請求日】2019年6月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】591044164
【氏名又は名称】株式会社沖データ
(74)【代理人】
【識別番号】100174104
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 康一
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】石井 豪
【審査官】 佐藤 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−113249(JP,A)
【文献】 特開2011−118332(JP,A)
【文献】 特開2009−150931(JP,A)
【文献】 特開2013−257392(JP,A)
【文献】 特開2016−218214(JP,A)
【文献】 特開2016−061879(JP,A)
【文献】 特開2016−161667(JP,A)
【文献】 特開2010−008436(JP,A)
【文献】 特開2016−157057(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/00
G03G 15/16
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に潜像を担持する像担持体と該潜像にトナーを付着させて現像する現像剤担持体とを含む複数の画像形成ユニットと、複数の前記像担持体に対向するベルトを複数の前記像担持体が配列する方向へと走行させるベルトユニットとを備え、前記像担持体と前記ベルトとを介して、前記画像形成ユニットから前記ベルトユニットへトナーを廃棄する画像形成装置であって、
前記ベルトユニットは、ブレードであり、前記ベルトに当接して前記ベルトの表面上のトナーを除去するクリーニング部を有し、
前記クリーニング部に到達する廃棄トナーは、前記ベルトにおける進行方向の何れの位置においても、全ての前記画像形成ユニットから前記ベルトへ前記廃棄トナーが転写された場合よりも少なく、
前記ベルトにおける、前記廃棄トナーが転写され始める位置が、前記ベルトの進行方向に関し前記画像形成ユニット毎に異なり、最初に所定の前記画像形成ユニットから前記廃棄トナーが前記ベルトへ転写され始めてから、前記ベルトの進行方向に沿って、他の前記画像形成ユニットから前記ベルトへの前記廃棄トナーの重ね合わせ数が増加していく
画像形成装置。
【請求項2】
前記ベルトにおける進行方向の何れの位置においても、全ての前記画像形成ユニットの前記廃棄トナーのうち、一部の前記画像形成ユニットの前記廃棄トナーが配される
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
1つの前記画像形成ユニットにおいて、前記ベルトの進行方向に沿って前記廃棄トナーが前記ベルトに間欠的に配される
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
1つの前記画像形成ユニットにおいて、前記ベルトの進行方向に沿って前記廃棄トナーが前記ベルトに転写された区間と転写されない区間とが設けられる
請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記トナーを廃棄すべき全ての前記画像形成ユニットから同一タイミングで前記廃棄トナーを前記ベルトに転写させるよう前記画像形成ユニットを制御する制御部
を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、長尺紙に対し画像を形成する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成ユニットは、50%の印字率で前記廃棄トナーを前記ベルトへ転写する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
複数の前記画像形成ユニットは、互いに異なる色の前記廃棄トナーを前記ベルトへ転写する
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ベルトに転写されたトナー像を印刷媒体に転写する二次転写部
を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成ユニットは、5つ配される
請求項1に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、例えば、使用時間経過により劣化したトナーを廃棄する画像形成装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置においては、劣化したトナーを転写ベルト上に転写し該トナーをクリーニング部により掻き取ってトナーを廃棄することにより、画像品位を保つものがある。これに対し、トナー廃棄を行う際に、単位面積当たりのトナー量を少なくすることでクリーニング部での負担を軽減してトナー廃棄を行う画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−224827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のトナー像を重ね合わせるようにすると、トナー量が多くなってしまい、クリーニング部の負担の軽減が十分とならない場合があった。
【0005】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、クリーニング部の負担を軽減し得る画像形成装置を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる課題を解決するため本発明の画像形成装置においては、表面に潜像を担持する像担持体と該潜像にトナーを付着させて現像する現像剤担持体とを含む複数の画像形成ユニットと、複数の像担持体に対向するベルトを複数の像担持体が配列する方向へと走行させるベルトユニットとを備え、像担持体とベルトとを介して、画像形成ユニットからベルトユニットへトナーを廃棄する画像形成装置であって、ベルトユニットは、ブレードであり、ベルトに当接してベルトの表面上のトナーを除去するクリーニング部を有し、クリーニング部に到達する廃棄トナーは、ベルトにおける進行方向の何れの位置においても、全ての画像形成ユニットからベルトへ廃棄トナーが転写された場合よりも少なく、ベルトにおける、廃棄トナーが転写され始める位置が、ベルトの進行方向に関し画像形成ユニット毎に異なり、最初に所定の画像形成ユニットから廃棄トナーがベルトへ転写され始めてから、ベルトの進行方向に沿って、他の画像形成ユニットからベルトへの廃棄トナーの重ね合わせ数が増加していくようにした。
【0007】
これにより本発明は、ベルトにおける所定の進行方向の位置においてクリーニング部がベルトから一度に清掃すべきトナー量を抑えることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ベルトにおける所定の進行方向の位置においてクリーニング部がベルトから一度に清掃すべきトナー量を抑えることができ、かくしてクリーニング部の負担を軽減し得る画像形成装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】画像形成装置の内部構成を示す側面図である。
図2】画像形成ユニットの内部構成を示す側面図である。
図3】画像形成ユニットの構成を示す斜視図である。
図4】画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
図5】印刷動作処理手順を示すフローチャートである。
図6】トナー廃棄動作処理手順を示すフローチャートである。
図7】トナー廃棄用LED発光パターンを示す図である。
図8】5色のトナーを廃棄する場合のトナー廃棄用LED発光モードタイミングを示すタイミングチャートである。
図9】5色のトナーを廃棄する場合のトナー廃棄パターンを示す図である。
図10】隣接する4色のトナーを廃棄する場合のトナー廃棄パターンを示す図である。
図11】隣接する3色のトナーを廃棄する場合のトナー廃棄パターンを示す図である。
図12】比較例によるトナー廃棄用LED発光モードタイミングを示すタイミングチャートである。
図13】比較例によるトナー廃棄パターンを示す図である。
図14】他の実施の形態によるトナー廃棄用LED発光モードタイミングを示すタイミングチャートである。
図15】他の実施の形態によるトナー廃棄パターンを示す図である。
図16】汚れ発生有無表を示す表である。
図17】LED発光時間表を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、発明を実施するための形態(以下実施の形態とする)について、図面を用いて説明する。
【0011】
[1.実施の形態]
[1−1.画像形成装置の内部構成]
図1に示すように、画像形成装置1は、いわゆる中間転写方式のカラー用電子写真式プリンタであり、ロール紙Pに対し所望のカラー画像を印刷する。画像形成装置1は、略箱型の筐体2を有している。
【0012】
ロール紙フィーダー3は、画像形成装置1の前方に設けられており、長尺の用紙であるロール紙Pをロール状に巻き付けて保持すると共に該ロール紙Pを画像形成装置1へ給紙する。リワインダー4は、画像形成装置1の後方に設けられており、画像形成装置1により印刷されたロール紙Pをロール状に巻き取って保持する。カッター5は、筐体2内部の前寄りに配されており、ロール紙Pの所定箇所を切断する。
【0013】
中搬送部6は、ロール紙Pを案内する複数のローラ対により構成されている。この中搬送部6は、ロール紙Pの搬送路を、筐体2内を前後方向に横切るような直線状に形成しており、ロール紙Pを長手方向に沿って搬送する。また中搬送部6における前後の中央よりもやや後側には、トナー転写部8が設けられている。
【0014】
中搬送部6の上方には、画像形成部9が設けられている。画像形成部9は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)及びホワイト(W)の各現像剤像としての各トナー像を形成する5個の画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K及び10W)が後方から前方へ向かって順に配置されている。以下では、前後に隣り合う画像形成ユニット10の配置間隔(すなわち隣り合う画像形成ユニット10における感光体ドラム37(図2)が中間転写ベルト12に当接する箇所のピッチ)を、画像形成ユニット間ピッチαとも呼び、本実施の形態においては80[mm]に設定されている。画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K及び10W)は、互いに同様に構成されている。
【0015】
画像形成部9と中搬送部6との間には、幅広の無端ベルトでなる中間転写ベルト12を走行させるベルト走行部13が設けられている。このベルト走行部13は、ベルトクリーニング部材24を有すると共に、第1バックアップローラ14、逆屈曲ローラ15及び第2バックアップローラ16等の複数のローラの周囲に中間転写ベルト12を張架させており、その上側部分において、各画像形成ユニット10の感光体ドラム37(図2)と該中間転写ベルト12とを当接させ、また下側部分において、トナー転写部8で該中間転写ベルト12をロール紙Pの搬送路に当接させている。中間転写ベルト12は左側面視で時計回りに回転する。このため中間転写ベルト12の進行方向であるベルト進行方向に対し、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K及び10Wが、順に上流から下流に向かって配置されていることとなる。
【0016】
各画像形成ユニット10(10Y、10M、10C、10K及び10W)は、それぞれの真下となる5箇所に、それぞれ一次転写ローラ18Y、18M、18C、18K及び18W(以下では、これらをまとめて一次転写ローラ18と呼ぶ)が設けられている。すなわち各画像形成ユニット10は、各一次転写ローラ18との間に中間転写ベルト12の上側部分を挟んでいる。また一次転写ローラ18には、転写ローラ用電源64(図4)により、一次転写バイアスが印加される。本実施の形態において一次転写バイアスは+1000[V]に設定されている。
【0017】
各画像形成ユニット10は、それぞれ画像データが供給されると、この画像データに応じたトナー像を形成する。ベルト走行部13は、中間転写ベルト12を走行させることにより、各画像形成ユニット10により形成された各色のトナー像を中間転写ベルト12に順次転写し、この転写されたトナー像をトナー転写部8まで進行させる。トナー転写部8は、二次転写部としての二次転写ローラ19でロール紙Pを中間転写ベルト12に押し付け、転写ローラ用電源64(図4)により二次転写ローラ19に二次転写バイアスを印加することにより、トナー像を中間転写ベルト12からロール紙Pに転写させる。本実施の形態において二次転写バイアスは+1000[V]に設定されている。
【0018】
中搬送部6は、トナー像が転写されたロール紙Pを定着部20へ向かう後方である下流側へ搬送し、定着部20内へ進行させる。定着部20は、搬送路の上下に配置された加熱ローラ21及び加圧ローラ22を所定方向へ回転させながら、ロール紙P及びトナーに熱及び圧力を加えることにより、トナーをロール紙Pに定着させ、このロール紙Pをさらに後方へ進行させる。これによりロール紙Pには、印刷データに基づいた画像が形成される。
【0019】
このようにして画像形成装置1は、ロール紙フィーダー3から繰り出されたロール紙Pを順次搬送しながら、トナー像の転写及び定着を行うことで、該ロール紙Pに画像を形成し、適宜該ロール紙Pを切断する。
【0020】
ベルトクリーニング部材24は、ウレタンゴム製のブレードであり、トナー転写部8よりもベルト搬送方向の下流側において中間転写ベルト12に当接することにより、該中間転写ベルト12の表面に残留したトナーを除去する。ベルト廃トナー収容部25は、ベルトクリーニング部材24により中間転写ベルト12から掻き取られ、図示しない廃トナー搬送部材により搬送されたトナー(以下では二次転写後ベルト残存トナーとも呼ぶ)を収容する。
【0021】
このように画像形成装置1は、中間転写ベルト12の表面に付着しているトナーをベルトクリーニング部材24により除去してベルト廃トナー収容部25に収容することにより、ロール紙Pへのトナー像の転写に中間転写ベルト12を繰り返し使用し得るようにする。
【0022】
[1−2.画像形成ユニットの内部構成]
図2に示すように画像形成ユニット10は、現像装置28とトナーカートリッジ29とにより構成されている。トナーカートリッジ29は、内部に現像剤としてのトナーが格納されており、現像装置28に対し着脱可能に構成されている。
【0023】
[1−2−1.現像装置の構成]
現像装置28は、現像方式が接触反転現像、帯電方式が接触ローラ帯電であり、主に、供給ローラ34、現像ローラ35、現像ブレード36、感光体ドラム37、帯電ローラ38及びクリーニング部材41が設けられている。
【0024】
また現像装置28には、トナーカートリッジ29の未使用トナー室47と接続される補給口30が穿設されており、該補給口30を介し、未使用トナー室47から未使用トナーがトナーホッパー31内に収集される。またトナーホッパー31には、該トナーホッパー31内のトナーを攪拌する撹拌バー32が供給ローラ34に隣接して配設される。
【0025】
供給ローラ34は、現像ローラ35と対向して当接し、回転可能に支持されている。この供給ローラ34は、現像ローラ35の回転方向において現像ブレード36の圧接位置より上流側の当接位置で現像ローラ35と当接し、現像ローラ35に付着した未現像トナーを掻き取り回収して摩擦帯電すると共に、補給口30より供給されるトナーを現像ローラ35側へ供給する。トナーは、負極性に帯電する非磁性一成分の粉砕トナーである。
【0026】
現像ローラ35は、所定電圧が印加可能な帯電部材からなり、回転可能に支持されている。この現像ローラ35は、感光体ドラム37に当接し、該感光体ドラム37に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行う。また現像ローラ35及び供給ローラ34には、現像ローラ用電源68及び供給ローラ用電源70(図4)により、それぞれ所定のタイミングで所定量の直流電圧である現像バイアス及び供給バイアスが印加される。本実施の形態において現像バイアスは−200[V]に、供給バイアスは−320[V]に設定されている。
【0027】
現像ブレード36は、現像ローラ35の回転方向において現像ローラ35と感光体ドラム37との接触位置より上流側に一端の圧接位置が形成されるように固定されている。この現像ブレード36は、所定の極性に帯電され、現像ローラ35のトナーの層厚(トナー量)を規制する。
【0028】
感光体ドラム37は、所定の速度で回転可能に支持されている。この感光体ドラム37は、帯電ローラ38によって一様に帯電させられた後、1200[dpi]のLED(Light Emitting Diode)である露光ヘッド39からの発光データに応じたLED光により露光された結果、露光領域に静電潜像が形成される。さらに感光体ドラム37は、静電潜像にトナーが付着されることで現像が行なわれ、該感光体ドラム37表面に可視像が形成される。除電光部40は、転写後の感光体ドラム37上に残留する未露光電荷を光照射で除電する。
【0029】
帯電ローラ38は、金属シャフトと半導電性のエピクロロヒドリンゴムとによって構成されており、感光体ドラム37の周面に接して設けられ、感光体ドラム37表面を均一に帯電させる。また帯電ローラ38には、帯電ローラ用電源66(図4)により帯電バイアスが印加される。本実施の形態において帯電バイアスは−1000[V]に設定されている。帯電クリーニングローラ42は、スポンジローラであり、帯電ローラ38に当接し該帯電ローラ38のクリーニングを行う。
【0030】
クリーニング部材41は、ウレタンゴム製のブレードであり、感光体ドラム37の回転方向において一次転写ローラ18との当接位置よりも下流側において感光体ドラム37に当接することにより、転写後に感光体ドラム37の表面に残ったトナーを除去する。図3に示すように現像装置28の左端には、現像装置プレート43が取り付けられている。第1廃トナー搬送部材44は、スパイラル形状であり、クリーニング部材41で掻き取られたトナー(以下では一次転写後ドラム残存トナーとも呼ぶ)を現像装置プレート43へ搬送する。
【0031】
かかる構成において画像形成ユニット10は、帯電ローラ38により一様に帯電した感光体ドラム37の表面を露光ヘッド39により発光データに基づいて露光して静電潜像を形成する。続いて画像形成ユニット10は、感光体ドラム37上に形成された静電潜像上に、供給ローラ34により供給されたトナーを現像ローラ35により静電的に付着させてトナー像を形成する。さらに画像形成ユニット10は、一次転写ローラ18と感光体ドラム37との間の中間転写ベルト12の表面に、感光体ドラム37の表面上のトナー像を転写する。
【0032】
[1−2−2.トナーカートリッジの構成]
トナーカートリッジ29は、樹脂製であり薄肉の略直方体に形成されたアウターカートリッジ46を有しており、該アウターカートリッジ46の内部に、未使用のトナーを収容する未使用トナー室47と、廃トナーを収容する廃トナー室48とが設けられている。第2廃トナー搬送部材49は、スパイラル形状であり、現像装置プレート43へ搬送されたトナーを、廃トナー室48へ搬送する。クリーニング部材41により掻き取られたトナーは、図3に示す第1廃トナー搬送部材44及び第2廃トナー搬送部材49によって搬送され、廃トナー室48に収容される。
【0033】
[1−3.画像形成装置の制御構成]
図4に示すように印刷制御部50は、CPU(Central Processing Unit)により構成されており、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等でなる記憶部62から所定のプログラムを読み出して実行することにより、印刷データ監視部52、画像データ変換部54、ドラム回転数計測部56、ヘッド発光数計測部58、計算部60、転写ローラ用電源64、帯電ローラ用電源66、現像ローラ用電源68、供給ローラ用電源70、ヘッド駆動制御部72、除電光部用電源74、定着制御部76、搬送モータ制御部78、駆動モータ制御部80及びカッター動作制御部82を制御し、画像形成装置1を統轄制御する。
【0034】
印刷データ監視部52は、画像形成装置1の外部のPC(Personal Computer)等から印刷データを受け付け、画像データ変換部54へ該印刷データを入力する。画像データ変換部54は、入力された印刷データを、各色の露光ヘッド39の発光データに変換する。
【0035】
ドラム回転数計測部56は、画像形成ユニット10毎のドラムカウントEを計測する。ドラムカウントEとは、感光体ドラム37の回転数(印刷距離)の測定値である。以下では、全ての画像形成ユニット10のドラムカウントEをまとめてドラムカウントE*とも呼ぶ。ヘッド発光数計測部58は、画像形成ユニット10毎のドットカウントFを計測する。ドットカウントFとは、露光ヘッド39でドットを形成する際のドットの点灯数である。以下では、全ての画像形成ユニット10のドットカウントFをまとめてドットカウントF*とも呼ぶ。
【0036】
計算部60は、画像形成ユニット10毎のドラムカウントEとドットカウントFとから、画像形成ユニット10毎の累計廃棄ドットカウントIを計算する。累計廃棄ドットカウントIは、トナー廃棄動作処理を実行するか否かが判定される際に用いられる値である。累計廃棄ドットカウントIは、1ジョブの印刷が行われる度に、今回の1ジョブの印刷の際に要する今回印刷廃棄ドットカウントIpが、現在の累計廃棄ドットカウントIに加算されることにより、該累計廃棄ドットカウントIが更新される。以下では、全ての画像形成ユニット10の累計廃棄ドットカウントIをまとめて累計廃棄ドットカウントI*とも呼び、全ての画像形成ユニット10の今回印刷廃棄ドットカウントIpをまとめて今回印刷廃棄ドットカウントIp*とも呼ぶ。
【0037】
記憶部62は、累計廃棄ドットカウントI*を記憶する。また記憶部62には、トナー廃棄実施の基準となる印刷デューティである廃棄基準印刷デューティHが記録されており、本実施の形態においては5[%]に設定されている。印刷デューティとは、画像形成可能領域にベタ画像を形成するときの面積に対する実際に用紙に形成された画像の面積の比率である。換言すれば印刷デューティとは、印刷媒体における所定面積内の領域の全面にドットを形成したときの状態を100[%]とした場合の、実際に印刷したときのドットのカウント値の割合、すなわち印字率である。例えば、ある用紙に対し印刷したときのドットカウントをdcとし、同じ用紙に対し全面露光したときのドットカウントをdcaとしたとき、印刷デューティは、dc/dca×100[%]により算出される。なおこの印刷デューティの計算式は一例であり、他の計算式により印刷デューティを算出しても良い。
【0038】
ここで、廃棄基準印刷デューティHよりも低い印刷デューティでの印刷が続き、トナーが印刷によってほとんど消費されなくなると、トナーホッパー31内のトナーはトナーホッパー31内で掻き回され続けると共に、現像ローラ35に付着しているトナーは、供給ローラ34、現像ブレード36及び感光体ドラム37によって擦り続けられる。この場合、現像ローラ35上のトナーは、摩擦帯電させられて電位が高くなる傾向があり、電位が高くなりすぎると、ロール紙Pに形成される画像に汚れ等を発生させてしまう。またトナーは、擦り続けられるとダメージを受け、含有される外添剤がトナーの表面から乖離されてしまう。その場合、画像形成ユニット10はトナーを正常に帯電させることができず、画像に、汚れ、かぶり、かすれ等を発生させてしまい、画像品位が低下するリスクが高まってしまう。このため画像形成装置1においては、これらを引き起こす劣化したトナーを廃棄する必要が生じる。
【0039】
転写ローラ用電源64は、一次転写ローラ18、二次転写ローラ19及び逆屈曲ローラ15へ電力を供給する。帯電ローラ用電源66は、帯電ローラ38へ電力を供給する。現像ローラ用電源68は、現像ローラ35へ電力を供給する。供給ローラ用電源70は、供給ローラ34及び現像ブレード36へ電力を供給する。
【0040】
ヘッド駆動制御部72は、発光データに基づき露光ヘッド39の発光のON/OFFを制御する。除電光部用電源74は、除電光部40の発光のON/OFFを制御する。定着制御部76は、加熱ローラ21及び加圧ローラ22を制御する。搬送モータ制御部78は、ロール紙フィーダー3及びリワインダー4を制御する。駆動モータ制御部80は、中間転写ベルト12、二次転写ローラ19、感光体ドラム37及び逆屈曲ローラ15を制御する。カッター動作制御部82は、カッター5を制御する。
【0041】
[1−4.印刷動作処理]
画像形成装置1による印刷動作処理の具体的な処理手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。印刷データ監視部52により印刷データを受け付け、画像データ変換部54により印刷データが発光データに変換されると、印刷制御部50は、記憶部62から印刷動作処理プログラムを読み出して実行することにより印刷動作処理手順RT1を開始し、ステップSP1へ移る。
【0042】
ステップSP1において印刷制御部50は、記憶されている累計廃棄ドットカウントI*を記憶部62から読み込み、ステップSP2へ移る。ステップSP2において印刷制御部50は、ドラム回転数計測部56によりドラムカウントE*の計測を開始し開始時ドラムカウントE1*として記憶部62に記憶し、ステップSP3へ移る。この開始時ドラムカウントE1*とは、全ての画像形成ユニット10の開始時ドラムカウントE1をまとめて示している。ステップSP3において印刷制御部50は、ヘッド発光数計測部58によりドットカウントF*の計測を開始し開始時ドットカウントF1*として記憶部62に記憶し、ステップSP4へ移る。この開始時ドットカウントF1*とは、全ての画像形成ユニット10の開始時ドットカウントF1をまとめて示している。ステップSP4において印刷制御部50は、駆動モータ制御部80により二次転写ローラ19を中間転写ベルト12に接触させ、ステップSP5へ移る。
【0043】
ステップSP5において印刷制御部50は、1ジョブの印刷が終了するまで待ち受け、1ジョブの印刷が終了すると、ステップSP6へ移る。ここで、1ジョブとは、ロール紙Pにおいて搬送方向上流側における切断箇所から搬送方向下流側における切断箇所までにおいて印刷される印刷データを示すジョブである。ステップSP6において印刷制御部50は、ドラム回転数計測部56によりドラムカウントE*の計測を終了し終了時ドラムカウントE2*として記憶部62に記憶し、ステップSP7へ移る。この終了時ドラムカウントE2*とは、全ての画像形成ユニット10の終了時ドラムカウントE2をまとめて示している。ステップSP7において印刷制御部50は、ヘッド発光数計測部58によりドットカウントF*の計測を終了し終了時ドットカウントF2*として記憶部62に記憶し、ステップSP8へ移る。この終了時ドットカウントF2*とは、全ての画像形成ユニット10の終了時ドットカウントF2をまとめて示している。ステップSP8において印刷制御部50は、開始時ドラムカウントE1*、開始時ドットカウントF1*、終了時ドラムカウントE2*及び終了時ドットカウントF2*から、後述する方法で今回の1ジョブでの廃棄ドットカウントである今回印刷廃棄ドットカウントIp*を計算部60により算出し、ステップSP9へ移る。この今回印刷廃棄ドットカウントIp*とは、全ての画像形成ユニット10の今回印刷廃棄ドットカウントIpをまとめて示している。
【0044】
ステップSP9において印刷制御部50は、現在の累計廃棄ドットカウントI*に、算出した今回印刷廃棄ドットカウントIp*を計算部60により加算することにより、累計廃棄ドットカウントI*を更新し、ステップSP10へ移る。
【0045】
ステップSP10において印刷制御部50は、累計廃棄ドットカウントI*が所定の累計廃棄ドットカウント上限値よりも大きい場合は累計廃棄ドットカウントI*に累計廃棄ドットカウント上限値を設定する一方、所定の累計廃棄ドットカウント下限値よりも小さい場合は累計廃棄ドットカウントI*に累計廃棄ドットカウント下限値を設定し、ステップSP11へ移る。
【0046】
ステップSP11において印刷制御部50は、算出した全ての画像形成ユニット10の累計廃棄ドットカウントIが0以下であるか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このことはトナー廃棄動作処理をまだ行う必要がないことを表し、このとき印刷制御部50は、ステップSP13へ移る。一方ステップSP11において否定結果が得られると、このことはトナー廃棄動作処理を行う必要があることを表し、このとき印刷制御部50は、ステップSP12へ移り、図6に示すトナー廃棄動作処理手順SRT1を経てステップSP14へ移る。
【0047】
ステップSP13において印刷制御部50は、駆動モータ制御部80により二次転写ローラ19を中間転写ベルト12から離隔させ、ステップSP14へ移る。ステップSP14において印刷制御部50は、更新された累計廃棄ドットカウントI*を記憶部62に記憶させ、ステップSP15へ移る。
【0048】
ステップSP15において印刷制御部50は、ジョブがまだ存在するか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、このとき印刷制御部50は、ステップSP1へ戻り、次のジョブの印刷を行う。一方ステップSP15において否定結果が得られると、このとき印刷制御部50は、ステップSP16へ移り印刷動作処理手順RT1を終了する。
【0049】
[1−5.トナー廃棄動作処理]
次に、画像形成装置1によるトナー廃棄動作処理の具体的な処理手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。印刷動作処理手順RT1(図5)のステップSP11において否定結果を得ると、印刷制御部50はステップSP12へ移りトナー廃棄動作処理手順SRT1を開始し、ステップSP21へ移る。ステップSP21において印刷制御部50は、駆動モータ制御部80により二次転写ローラ19を中間転写ベルト12から離隔させ、ステップSP22へ移る。これにより画像形成装置1は、中間転写ベルト12上に廃棄されたトナーのトナー廃棄パターンが二次転写ローラ19に移り次回印刷時にロール紙Pが裏汚れすることを防止する。
【0050】
ステップSP22において印刷制御部50は、累計廃棄ドットカウントIが正の値を持つ画像形成ユニット10全てにおいて、図7に示すトナー廃棄用LED発光パターンLPTを同時に図8に示すようにトナー廃棄用LED発光モードON時間T1の間だけヘッド駆動制御部72により発光させることにより、図9に示すトナー廃棄パターンPT1aにおけるトナー転写箇所Tc(TcY、TcM、TcC、TcK及びTcW)を中間転写ベルト12上に形成し、ステップSP23へ移る。このとき印刷制御部50は、累計廃棄ドットカウントIが0以下の値を持つ画像形成ユニット10では、トナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行わない。
【0051】
図7に示すようにこのトナー廃棄用LED発光パターンLPTは、走査方向の印刷可能領域の一端から他端までに亘って、50[%]の印刷デューティとなるように露光ヘッド39がON/OFFする発光パターンである。ここで、仮にトナー廃棄用LED発光パターンLPTを、例えば100[%]の印刷デューティ等、50[%]よりも大きい値とすると、現像ローラ35の回転数が少なくなり過ぎてしまい、十分にトナーを廃棄できない可能性がある。逆に、仮にトナー廃棄用LED発光パターンLPTを、例えば10[%]の印刷デューティ等、50[%]よりも小さい値とすると、トナー廃棄実施にかかる感光体ドラム37の回転数が多くなり過ぎてしまい、クリーニング部材41等の負荷が大きくなってしまう。これに対し本実施の形態による画像形成装置1は、トナー廃棄用LED発光パターンLPTを50[%]の印刷デューティとすることにより、クリーニング部材41等の負荷を抑えつつ、十分にトナーを廃棄できると共に、露光ヘッド39の制御を単純化できる。
【0052】
図8に、5色分の全ての画像形成ユニット10の累計廃棄ドットカウントIが正の値だった場合の、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K及び10Wそれぞれにおける、トナー廃棄用LED発光パターンLPTを発光させるか否かを表すトナー廃棄用LED発光モードタイミングチャートCH1を示す。画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K及び10Wは、それぞれモード信号SmY、SmM、SmC、SmK及びSmWがONとなっている間は、図7に示すトナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行う一方、モード信号SmY、SmM、SmC、SmK及びSmWがOFFとなっている間は、トナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行わずに、感光体ドラム37、帯電ローラ38、現像ローラ35及び供給ローラ34を空回しする。以下では、モード信号SmY、SmM、SmC、SmK及びSmWをまとめてモード信号Smとも呼ぶ。
【0053】
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K及び10Wが、それぞれモード信号SmY、SmM、SmC、SmK及びSmWがONとなっている間にトナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行うと、中間転写ベルト12上には、廃トナーが転写された図9に示すトナー転写箇所TcY、TcM、TcC、TcK及びTcWが形成される。以下では、トナー転写箇所TcY、TcM、TcC、TcK及びTcWをまとめてトナー転写箇所Tcとも呼ぶ。
【0054】
一方、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K及び10Wが、それぞれモード信号SmY、SmM、SmC、SmK及びSmWがOFFとなっている間にトナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行わずに感光体ドラム37、帯電ローラ38、現像ローラ35及び供給ローラ34を空回しすると、中間転写ベルト12上には、廃トナーが転写されない図9に示すトナー切目箇所TcgY、TcgM、TcgC、TcgK及びTcgWが形成される。以下では、トナー切目箇所TcgY、TcgM、TcgC、TcgK及びTcgWをまとめてトナー切目箇所Tcgとも呼ぶ。
【0055】
ステップSP23において印刷制御部50は、トナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光を行った画像形成ユニット10において、累計廃棄ドットカウントIから、廃棄を行った分のドットカウントを減算することにより、累計廃棄ドットカウントIを更新し、ステップSP24へ移る。
【0056】
ステップSP24において印刷制御部50は、更新後の累計廃棄ドットカウントIが正の値を持つ画像形成ユニット10が残っているか否か判定する。ここで肯定結果が得られると、このことは未だ累計廃棄ドットカウントIが正の値を持つ画像形成ユニット10が存在するため該画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcを引き続き転写する必要があることを表し、このとき印刷制御部50は、ステップSP25へ移る。
【0057】
ステップSP25において印刷制御部50は、図8に示すようにトナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2の間だけ感光体ドラム37、帯電ローラ38、現像ローラ35及び供給ローラ34を空回しし、ステップSP22へ戻る。これにより図9に示すように、中間転写ベルト12上には、廃トナーが転写されないトナー切目箇所Tcgが形成される。
【0058】
画像形成装置1がステップSP22からステップSP25を繰り返し実行すると、図9に示すトナー廃棄パターンPT1aが中間転写ベルト12上に形成される。ここで、ベルト進行方向に沿って画像形成ユニット間ピッチαの長さのトナー転写箇所Tcを形成する際に必要なLED発光時間をトナー廃棄パターン形成LED発光時間βとする。また5色分の画像形成ユニット10全てにおいてトナーを廃棄する際のトナー廃棄パターンPT1aを形成する本実施の形態においては、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を、画像形成ユニット間ピッチαの3倍(すなわち240[mm])の長さのトナー転写箇所Tcを形成する時間、すなわち3βとする。また本実施の形態においては、トナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を、画像形成ユニット間ピッチαの2倍(すなわち160[mm])の長さだけ中間転写ベルト12が搬送される時間、すなわち2βとする。これによりトナー廃棄パターンPT1aは、1個の画像形成ユニット10に着目すると、廃トナーが中間転写ベルト12上に転写されないトナー切目箇所Tcgを空けて、廃トナーが中間転写ベルト12上に転写されたトナー転写箇所Tcがベルト進行方向に沿って等間隔で隣り合うよう並ぶ状態となる。ベルト進行方向に沿ったトナー切目箇所Tcgの長さであるトナー切目箇所長さは2αであり、ベルト進行方向に沿ったトナー転写箇所Tcの長さであるトナー転写箇所長さは3αである。このため1個の画像形成ユニット10のトナー廃棄パターンPT1aに着目すると、ベルト進行方向に沿って、トナー転写箇所Tcが間欠的に配された状態となる。
【0059】
またベルト進行方向に沿ってそれぞれの画像形成ユニット10は、画像形成ユニット間ピッチαだけ互いに間隔を空けているため、全色の画像形成ユニット10が同時にトナー廃棄用LED発光モードON時間T1の間だけトナー廃棄用LED発光パターンLPTを発光させ、同時にトナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2の間だけトナー廃棄用LED発光パターンLPTを発光させないようにすると、トナー廃棄パターンPT1aにおいては、ベルト進行方向の最下流に配された画像形成ユニット10Wをベルト進行方向の進行方向側の先頭として、画像形成ユニット10K、10C、10M及び10Yの順番に画像形成ユニット間ピッチαだけベルト進行方向に沿って位置がずれてトナー転写箇所Tc及びトナー切目箇所Tcgが形成される。このトナー廃棄パターンPT1aは、ベルト進行方向の同じ位置において各色のトナー転写箇所Tcが中間転写ベルト12上において層状に重なるように配置される。
【0060】
トナー廃棄パターンPT1aにおいては、ベルト進行方向における所定の位置における印刷デューティであるベルト上デューティは、トナー廃棄用LED発光パターンLPTの印刷デューティが50[%]であるため、画像形成ユニット10Wだけのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では50[%]であり、画像形成ユニット10Wと画像形成ユニット10Kとのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では100[%]であり、画像形成ユニット10Wと画像形成ユニット10Kと画像形成ユニット10Cとのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では150[%]であり、画像形成ユニット10Kと画像形成ユニット10Cと画像形成ユニット10Mとのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では150[%]であり、画像形成ユニット10Cと画像形成ユニット10Mと画像形成ユニット10Yとのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では150[%]であり、画像形成ユニット10Mと画像形成ユニット10Yとのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では100[%]であり、画像形成ユニット10Yだけのトナー転写箇所Tcが形成されている箇所では50[%]であり、何れの画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcも形成されていない箇所では0[%]である。
【0061】
ここで、画像形成装置1におけるベルトクリーニング部材24の掻き取り限界の印刷デューティである掻き取り限界デューティは、150[%]であるとする。画像形成装置1においては、トナー廃棄パターンPT1aにおけるベルト上デューティの最大値であるベルト上MAXデューティが150[%]に抑えられているため、掻き取り限界デューティ以下に収まっている。すなわちトナー廃棄パターンPT1aにおいては、画像形成装置1における全色分の画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcが重なる箇所は、ベルト進行方向における何れの位置においても存在しておらず、最大に重なる箇所でも3色分のトナー転写箇所Tcに抑えられている。このため画像形成装置1は、ベルトクリーニング部材24の負担を軽減でき、廃トナーがベルトクリーニング部材24をすり抜けてしまうことを防ぎ、ロール紙Pが汚れてしまうことを防止できる。
【0062】
ここで、図10に、隣接する4色分の画像形成ユニット10(例えば画像形成ユニット10Y、10M、10C及び10K)のトナーを廃棄する場合の中間転写ベルト12上のトナー廃棄パターンPT1bを示す。
【0063】
この場合においては、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を、画像形成ユニット間ピッチαの3倍(すなわち240[mm])の長さのトナー転写箇所Tcを形成する時間、すなわち3βとする。またトナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を、画像形成ユニット間ピッチαの1倍(すなわち80[mm])の長さだけ中間転写ベルト12が搬送される時間、すなわち2βとする。このトナー廃棄パターンPT1bにおいては、トナー廃棄パターンPT1aと同様に、1個の画像形成ユニット10に着目すると、ベルト進行方向に沿ってトナー転写箇所Tcが間欠的に配されている。
【0064】
またトナー廃棄パターンPT1bにおいては、トナー廃棄パターンPT1aと同様に、ベルト上MAXデューティが150[%]に抑えられているため、掻き取り限界デューティ以下に収まっている。すなわちトナー廃棄パターンPT1bにおいては、トナー廃棄パターンPT1aと同様に、画像形成装置1における全色分の画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcが重なる箇所は、ベルト進行方向における何れの位置においても存在しておらず、最大に重なる箇所でも3色分のトナー転写箇所Tcに抑えられている。
【0065】
さらに図11に、隣接する3色分の画像形成ユニット10(例えば画像形成ユニット10Y、10M及び10C)のトナーを廃棄する場合の中間転写ベルト12上のトナー廃棄パターンPT1cを示す。
【0066】
この場合においては、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を、全ての画像形成ユニット10の累計廃棄ドットカウントI*が0以下になるまでとし、またトナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を、画像形成ユニット間ピッチαの0倍(すなわち0[mm])の長さだけ中間転写ベルト12が搬送される時間、すなわち0βとする。このトナー廃棄パターンPT1cにおいては、トナー廃棄パターンPT1a及びPT1bとは異なり、トナー転写箇所Tc同士は途中で切れ目なく連続的に配されており、トナー切目箇所Tcgは存在していない。
【0067】
またトナー廃棄パターンPT1cにおいては、トナー廃棄パターンPT1a及びPT1bと同様に、ベルト上MAXデューティが150[%]に抑えられているため、掻き取り限界デューティ以下に収まっている。すなわちトナー廃棄パターンPT1cにおいては、トナー廃棄パターンPT1a及びPT1bと同様に、画像形成装置1における全色分の画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcが重なる箇所は、ベルト進行方向における何れの位置においても存在しておらず、最大に重なる箇所でも3色分のトナー転写箇所Tcに抑えられている。
【0068】
一方ステップSP24において否定結果が得られると、このことは累計廃棄ドットカウントIが正の値を持つ画像形成ユニット10が存在しなくなったためトナー転写箇所Tcを転写する必要がないことを表し、このとき印刷制御部50は、ステップSP26へ移りトナー廃棄動作処理手順SRT1を終了し、印刷動作処理手順RT1(図5)のステップSP14へ移る。
【0069】
[1−6.今回印刷廃棄ドットカウント計算方法]
印刷動作処理手順RT1のステップSP8において、計算部60は、後述する今回印刷廃棄ドットカウント計算方法により今回印刷廃棄ドットカウントIp*を算出する。ここで、計算部60は、印刷動作処理手順RT1のステップSP2及びステップSP3において、印刷開始時の開始時ドラムカウントE1*及び開始時ドットカウントF1*を、ステップSP6及びステップSP7において、印刷終了時の終了時ドラムカウントE2*及び終了時ドットカウントF2*をそれぞれ読み込んでいる。
【0070】
まず計算部60は、下記の式により、開始時ドラムカウントE1*と終了時ドラムカウントE2*との差分であるドラムカウント差分ΔE*と、開始時ドットカウントF1*と終了時ドットカウントF2*との差分であるドットカウント差分ΔF*とを算出する。このドラムカウント差分ΔE*とは、全ての画像形成ユニット10のドラムカウント差分ΔEをまとめて示している。またドットカウント差分ΔF*とは、全ての画像形成ユニット10のドットカウント差分ΔFをまとめて示している。
ΔE*=E2*−E1*
ΔF*=F2*−F1*
【0071】
また、廃棄基準印刷デューティHで、ドラムカウント差分ΔE*の長さ分だけ印刷が行われた場合のドットカウントG*は、
G*=H×(ΔE*の長さで全面露光した場合のドットカウント)/100
で表される。このドットカウントG*は、全ての画像形成ユニット10のドットカウントGをまとめて示している。本実施の形態において廃棄基準印刷デューティHは、全ての画像形成ユニット10において同じ値に設定されている。
【0072】
続いて計算部60は、ドットカウント差分ΔF*とドットカウントG*との差分から今回印刷廃棄ドットカウントIp*を、
Ip*=G*−ΔF*
により算出する。
【0073】
[1−7.効果等]
ここで、図12に示す比較例のトナー廃棄用LED発光モードタイミングチャートCH101においては、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1が本実施の形態によるトナー廃棄用LED発光モードON時間T1以上に設定されており、全ての画像形成ユニット10の累計廃棄ドットカウントIが0以下になるまでトナー廃棄用LED発光パターンLPTの発光が繰り返し連続的に行い続けられる。
【0074】
図13に比較例における中間転写ベルト12上のトナー廃棄パターンPT101を示す。このトナー廃棄パターンPT101においては、ベルト上デューティが掻き取り限界デューティの150[%]を超えた200[%]の箇所と250[%]の箇所とが存在している。
【0075】
ここで、本実施の形態による画像形成装置1と比較例とにおける、ベルトクリーニング部材24のすり抜けによる汚れの発生を、図16の汚れ発生有無表TB101に示す。比較例においては、トナー廃棄パターンPT101(図13)及び汚れ発生有無表TB101(図16)に示すように、ベルト上MAXデューティが250[%]となっており、掻き取り限界デューティを超えてしまっている。このため比較例においては、ベルトクリーニング部材24が掻き取るべきトナー量が多くなりすぎてしまい、ベルトクリーニング部材24の負担が大きくなり、廃トナーがベルトクリーニング部材24をすり抜け、ロール紙Pが汚れてしまう可能性があった。
【0076】
これに対し本実施の形態においては、画像形成装置1における全色分の画像形成ユニット10のトナー転写箇所Tcが重なる箇所は、ベルト進行方向における何れの位置においても存在せず、最大に重なる箇所でも3色分のトナー転写箇所Tcに抑え、ベルト進行方向における何れの位置においても、全色数分(すなわち全ての画像形成ユニット10の個数分)のトナーを重ねる場合よりもトナー量を抑えるようにした。このため画像形成装置1においては、トナー廃棄パターンPT1a(図9)及び汚れ発生有無表TB101(図16)に示すようにベルト上MAXデューティが150[%]に抑えられているため、掻き取り限界デューティ以下に収まっている。これにより画像形成装置1は、ベルトクリーニング部材24の負担を軽減でき、廃トナーがベルトクリーニング部材24をすり抜けてしまうことを防ぎ、ロール紙Pが汚れてしまうことを防止できる。
【0077】
また画像形成装置1は、トナー廃棄パターンPT1aにおいて、1個の画像形成ユニット10に着目すると、ベルト進行方向に沿って、トナーを廃棄する区間と空回転してトナーを廃棄しない区間とを設け、トナー転写箇所Tcを間欠的に配置するようにした。これにより画像形成装置1は、隣接する4色以上(すなわち4色又は5色)の画像形成ユニット10においてトナーを廃棄する場合であっても、ベルト上MAXデューティを150[%]に抑えることができる。
【0078】
ところで画像形成装置1は、連続紙であるロール紙Pを印刷する場合、A6サイズの用紙等のように予め切断されて1枚毎独立しているカット紙とは異なり、印刷途中でトナー廃棄を行うことができない。このため画像形成装置1はロール紙印刷中に低デューティ印刷が続く場合、廃棄すべきトナーがトナーホッパー31内に増え続け、印刷終了時といったトナー廃棄タイミングで一気にトナーを廃棄する必要がある。このため本発明は、カット紙よりもロール紙Pに適用すると、本発明の効果を顕著に奏する。
【0079】
以上の構成によれば画像形成装置1は、表面に潜像を担持する像担持体としての感光体ドラム37と該潜像にトナーを付着させて現像する現像剤担持体としての現像ローラ35とを含む複数の画像形成ユニット10と、複数の感光体ドラム37に対向するベルトとしての中間転写ベルト12を複数の感光体ドラム37が配列する方向へと走行させるベルトユニットとしてのベルト走行部13とを備え、感光体ドラム37と中間転写ベルト12とを介して、画像形成ユニット10からベルト走行部13へトナーを廃棄する画像形成装置1であって、ベルト走行部13は、中間転写ベルト12に当接して中間転写ベルト12の表面上のトナーを除去するベルトクリーニング部材24を有し、ベルトクリーニング部材24に到達する廃棄トナーは、中間転写ベルト12におけるベルト進行方向の何れの位置においても、全ての画像形成ユニット10から中間転写ベルト12へ廃棄トナーが転写された場合よりも少ないようにする。これにより画像形成装置1は、所定のベルト進行方向の位置においてベルトクリーニング部材24が中間転写ベルト12から一度に清掃すべきトナー量を抑えることができる。
【0080】
[2.他の実施の形態]
[2−1.他の実施の形態1]
図14に示す他の実施の形態1のトナー廃棄用LED発光モードタイミングチャートCH201においては、まずCKWの3色の画像形成ユニット10のグループのトナー廃棄を実施し、その後YMの2色の画像形成ユニット10のグループのトナー廃棄を実施している。
【0081】
図15に、他の実施の形態1における中間転写ベルト12上のトナー廃棄パターンPT201を示す。このトナー廃棄パターンPT201においては、ベルト上デューティが150[%]を超えた箇所は存在していないため、ベルトクリーニング部材24の負担は比較例よりも軽減している。
【0082】
ここで、本実施の形態による画像形成装置1と他の実施の形態1とにおける、トナー廃棄パターンを形成するためのLED発光時間を、図17のLED発光時間表TB201に示す。1色毎のトナー転写箇所長さは、本実施の形態と他の実施の形態1とは互いに同様に6αずつである。他の実施の形態1においては、トナー廃棄パターンPT201(図15)及びLED発光時間表TB201(図17)に示すように、廃トナーを廃棄すべき画像形成ユニット10のうちの全ての画像形成ユニット10の廃トナーを廃棄するのに要した時間であるトナー廃棄時間が15βとなっており比較的長い時間を要している。このため他の実施の形態1においては本実施の形態による画像形成装置1と比べて、トナー廃棄時間を多く要すると共に、回転数が多くなってしまうためトナー廃棄中の中間転写ベルト12や感光体ドラム37等の摩耗が促進されてしまった。
【0083】
これに対し本実施の形態による画像形成装置1においては、LED発光時間表TB201(図17)に示すようにトナー廃棄時間が12βに抑えられているため、他の実施の形態1と比較してトナー廃棄時間が3β短縮している。このため画像形成装置1は、廃棄シーケンス全体の時間を短くでき、トナー廃棄中における中間転写ベルト12や感光体ドラム37等の消耗品の劣化促進を抑制できる。
【0084】
[2−2.他の実施の形態2]
また上述した実施の形態においては、図8に示したように、全色の画像形成ユニット10を同時に同じタイミングでトナー廃棄用LED発光モードON時間T1の間だけ発光させる、すなわち全色同時発光させる場合について述べた。本発明はこれに限らず、全色の画像形成ユニット10のトナー廃棄用LED発光モードがOFFからON又はONからOFFに切り替わるタイミングが同じである必要はなく、タイミングがずれていても良い。
【0085】
[2−3.他の実施の形態3]
さらに上述した実施の形態においては、5色印刷の場合は、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を3αとし、トナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を2αとする場合について述べた。本発明はこれに限らず、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を他の種々の値としても良く、トナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を他の種々の値としても良い。但しその場合、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1を4α以上とすると、ベルト上デューティが150[%]を超えてしまうため、トナー廃棄用LED発光モードON時間T1は3α以下であることが望ましい。
【0086】
[2−4.他の実施の形態4]
さらに上述した実施の形態においては、全ての画像形成ユニット10の廃棄基準印刷デューティHを同じ値に設定する場合について述べた。本発明はこれに限らず、全ての画像形成ユニット10の廃棄基準印刷デューティHを同じ値に設定しなくても良い。
【0087】
[2−5.他の実施の形態5]
さらに上述した実施の形態においては、掻き取り限界デューティを150[%]とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、掻き取り限界デューティを100[%]や200[%]等、種々の値としても良い。その場合も、ベルト上MAXデューティが掻き取り限界デューティを超えないようにトナー廃棄用LED発光モードON時間T1及びトナー廃棄用LED発光モードOFF時間T2を設定することが望ましい。
【0088】
[2−6.他の実施の形態6]
さらに上述した実施の形態においては、トナー廃棄用LED発光パターンLPT(図7)を、50[%]の印刷デューティとする場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば累計廃棄ドットカウントIが大きい画像形成ユニット10は印刷デューティを50[%]以上にする等、種々の印刷デューティのトナー廃棄用LED発光パターンLPTとしても良い。
【0089】
[2−7.他の実施の形態7]
さらに上述した実施の形態においては、5つの画像形成ユニット10を、全て異なる色の画像形成ユニット10とする場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば、ブラックの画像形成ユニット10Kを2個、マゼンタの画像形成ユニット10Mを2個、ホワイトの画像形成ユニット10Wを1個搭載する等、同じ色の画像形成ユニット10を複数個搭載しても良い。
【0090】
[2−8.他の実施の形態8]
さらに上述した実施の形態においては、5個の画像形成ユニット10を搭載する画像形成装置である画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、4個等、種々の個数の画像形成ユニット10を搭載する画像形成装置に本発明を適用しても良い。その場合、画像形成ユニットの個数が多い画像形成装置ほど、本発明の効果を顕著に奏する。
【0091】
[2−9.他の実施の形態9]
さらに上述した実施の形態においては、ロール紙Pに対し印刷を行う画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、カット紙に対し印刷を行う画像形成装置1に本発明を適用しても良い。但し、カット紙に印刷を行うよりもロール紙Pに印刷を行う方が、廃棄すべきトナーが多く貯まる傾向にあるため、ロール紙Pに印刷を行う画像形成装置1に本発明を適用した方が、本発明の効果を顕著に奏する。
【0092】
[2−10.他の実施の形態10]
さらに上述した実施の形態においては、画像形成ユニット10から中間転写ベルト12に一次転写されたトナー像をロール紙Pに二次転写する中間転写方式である画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、画像形成ユニットからロール紙Pにトナー像を直接転写する直接転写方式の画像形成装置に本発明を適用しても良い。
【0093】
[2−11.他の実施の形態11]
さらに上述した実施の形態においては、現像剤がトナーからなる一成分現像方式の現像装置28を有する画像形成装置1に本発明を適用する場合について述べた。本発明はこれに限らず、例えば、現像剤がトナーとキャリアとからなる二成分現像方式の現像装置を有する画像形成装置にも適用しても良い。
【0094】
[2−12.他の実施の形態12]
さらに上述した実施の形態においては、画像形成ユニットとしての画像形成ユニット10と、クリーニング部としてのベルトクリーニング部材24と、制御部としての印刷制御部50とによって、画像形成装置としての画像形成装置1を構成する場合について述べた。しかしながら本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる画像形成ユニットと、クリーニング部と、制御部とによって、画像形成装置を構成しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明は、劣化したトナーを廃棄する機構を有するプリンタ、ファックス、コピー機及びそれらを複合的に有する画像形成装置でも利用できる。
【符号の説明】
【0096】
1……画像形成装置、2……筐体、3……ロール紙フィーダー、4……リワインダー、5……カッター、6……中搬送部、8……トナー転写部、9……画像形成部、10……画像形成ユニット、12……中間転写ベルト、13……ベルト走行部、14……第1バックアップローラ、15……逆屈曲ローラ、16……第2バックアップローラ、18……一次転写ローラ、19……二次転写ローラ、20……定着部、21……加熱ローラ、22……加圧ローラ、24……ベルトクリーニング部材、25……ベルト廃トナー収容部、28……現像装置、29……トナーカートリッジ、30……補給口、31……トナーホッパー、32……撹拌バー、34……供給ローラ、35……現像ローラ、36……現像ブレード、37……感光体ドラム、38……帯電ローラ、39……露光ヘッド、40……除電光部、41……クリーニング部材、42……帯電クリーニングローラ、43……現像装置プレート、44……第1廃トナー搬送部材、46……アウターカートリッジ、47……未使用トナー室、48……廃トナー室、49……第2廃トナー搬送部材、50……印刷制御部、52……印刷データ監視部、54……画像データ変換部、56……ドラム回転数計測部、58……ヘッド発光数計測部、60……計算部、62……記憶部、64……転写ローラ用電源、66……帯電ローラ用電源、68……現像ローラ用電源、70……供給ローラ用電源、72……ヘッド駆動制御部、74……除電光部用電源、76……定着制御部、78……搬送モータ制御部、80……駆動モータ制御部、82……カッター動作制御部、P……ロール紙、E1……開始時ドラムカウント、F1……開始時ドットカウント、E2……終了時ドラムカウント、F2……終了時ドットカウント、G……ドットカウント、ΔE……ドラムカウント差分、ΔF……ドットカウント差分、I……累計廃棄ドットカウント、Ip……今回印刷廃棄ドットカウント、H……廃棄基準印刷デューティ、T1……トナー廃棄用LED発光モードON時間、T2……トナー廃棄用LED発光モードOFF時間、CH1、CH101、CH201……トナー廃棄用LED発光モードタイミングチャート、PT1a、PT1b、PT1c、PT101、PT201……トナー廃棄パターン、LPT……トナー廃棄用LED発光パターン、Sm……モード信号、Tc……トナー転写箇所、Tcg……トナー切目箇所、TB101……汚れ発生有無表、TB201……LED発光時間表、α……画像形成ユニット間ピッチ、β……トナー廃棄パターン形成LED発光時間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17